平面アンテナ
【課題】例えばRFID関連の機器のアンテナとして、小型で安価に構成することができ、複数周波帯で動作することも可能な平面アンテナを提供する。
【解決手段】裏面にグランド導体18が設けられた誘電体基板12の表面に、コ字状ストリップライン14と、該コ字状ストリップライン14の一端からコ字状ストリップラインの他端に向かって延びるパッチ導体16とが形成され、コ字状ストリップライン14によって、第1周波数で動作するマイクロストリップライン型ループアンテナが構成され、パッチ導体16によって第2周波数で動作するパッチアンテナが構成される。
【解決手段】裏面にグランド導体18が設けられた誘電体基板12の表面に、コ字状ストリップライン14と、該コ字状ストリップライン14の一端からコ字状ストリップラインの他端に向かって延びるパッチ導体16とが形成され、コ字状ストリップライン14によって、第1周波数で動作するマイクロストリップライン型ループアンテナが構成され、パッチ導体16によって第2周波数で動作するパッチアンテナが構成される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばRFID関連の機器のアンテナとして、小型で安価に構成することができ、複数周波帯で動作することも可能な平面アンテナに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、非接触ICカードや無線ICタグなどを使用した技術が盛んに使用されるようになっており、例えば、セキュリティ応用として入退出管理やオフィスセキュリティ管理などでの使用が多くなり、据え置き型または機器組み込み型のRFIDリーダライタ機器の用途が広がってきている。
【0003】
RFIDリーダライタ機器用のアンテナとしては、13.56MHzのHF帯用プリントループコイル、950MHz帯用の共振型のダイポールアンテナ、2.45GHz用のパッチアンテナが知られている。
【0004】
従来は、それぞれの帯域用として別個の機器として使用されていたが、これらを一体化したリーダライタ機器が必要不可欠となっており、そのため、複数周波帯域で動作することができ、小型で安価な一体型の平面アンテナの実用化が望まれている。
【0005】
従来の平面アンテナとしては、例えば、特許文献1〜2記載のアンテナが知られている。
【0006】
特許文献1記載のものでは、一方の面に放射導体を、他方の面に接地導体を設け、電波方式で利用される2.45GHz帯の周波数帯において動作するパッチアンテナと、コイル状導体を有し、電磁誘導方式で利用される13.56MHz帯の周波数帯において動作するアンテナとを、誘電体保持基体を介して積層することを開示する。
【0007】
特許文献2記載のものでは、誘電体基板の上面に、周辺部に沿って四角形状の13.56MHz用のコイルアンテナを形成し、誘電体基板の中央部に円形の2.4GHz用のパッチアンテナを形成し、誘電体基板の裏面にパッチアンテナに対応したグランド面を形成することを開示する。
【0008】
こうして、従来の平面アンテナでは、パッチアンテナとコイル状導体との組み合わせで2周波に対応するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2008−125115号公報
【特許文献2】特開2005−51536号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、小型で安価に構成することができ、1周波以上の所望の周波で動作することができる新規な構成の平面アンテナを提供することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために、請求項1記載の本発明による平面アンテナは、裏面にグランド導体が設けられた誘電体基板の表面に、コ字状ストリップラインと、該コ字状ストリップラインの一端からコ字状ストリップラインの他端に向かって延びるパッチ導体とが形成され、コ字状ストリップラインによって、第1周波数で動作するマイクロストリップライン型ループアンテナが構成され、パッチ導体によって第2周波数で動作するパッチアンテナが構成される、ことを特徴とする。
【0012】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の平面アンテナにおいて、前記コ字状ストリップラインの外周囲に、または、前記コ字状ストリップラインと並列し、または、グランド導体と離間して、前記アンテナとは異なる周波数帯で動作し電磁誘導方式による伝送を行うコイル状導体が設けられることを特徴とする。
【0013】
請求項3記載の発明による平面アンテナは、裏面にグランド導体が設けられた誘電体基板の表面に、コ字状ストリップラインと、該コ字状ストリップラインと対向して該コ字状ストリップラインの一端から連続的にその一端が繋がる第2コ字状ストリップラインとが形成され、コ字状ストリップラインの他端と第2コ字状ストリップラインの他端との間にはギャップが形成され、コ字状ストリップライン及び第2コ字状ストリップラインの一端からはコ字状ストリップライン及び第2コ字状ストリップラインの他端に向かって延びるパッチ導体が形成され、コ字状ストリップラインと第2コ字状ストリップラインの長さがわずかに異なり、コ字状ストリップラインと第2コ字状ストリップラインとで第1周波数に対する双ループが形成されて、第1周波数における円偏波を発生する、ことを特徴とする。
【0014】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の平面アンテナにおいて、前記パッチ導体によって第2周波数で動作するパッチアンテナが構成されることを特徴とする。
【0015】
請求項5記載の発明は、請求項3または4記載の平面アンテナにおいて、前記コ字状ストリップライン及び第2コ字状ストリップラインの外周囲に、または、前記コ字状ストリップライン及び第2コ字状ストリップラインと並列し、または、グランド導体と離間して、前記アンテナとは異なる周波数帯で動作し電磁誘導方式による伝送を行うコイル状導体が設けられることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、小型で安価に構成することができる平面アンテナを実現することができる。また、コ字状ストリップラインがループアンテナ放射素子を構成し、パッチ導体がパッチアンテナ放射素子として構成することで、2周波で動作するアンテナとして構成することができる。さらにコイル状導体を設けることで、2周波以上で動作するアンテナとして構成することができる。
【0017】
また、本発明の平面アンテナは、RFID関連の機器のアンテナとして、13.56MHz、950MHzまたはその近傍のUHF帯の周波数、2.45GHzで動作するアンテナとして使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の第1実施形態に係る平面アンテナの斜視図である。
【図2】第1実施形態の平面図である。
【図3】第1実施形態の側面図である。
【図4】第1実施形態において、第1周波数を950MHz、第2周波数を2.45GHzとしたときの800MHzから2.6GHzまでのリターンロス特性のシミュレーション結果である。
【図5】第1実施形態において、第1周波数を950MHz、第2周波数を2.45GHzとしたときの放射特性のシミュレーション結果である。
【図6】第1実施形態の変形例を表す斜視図である。
【図7】第1実施形態のブロック図である。
【図8】第1実施形態の別の変形例を表す分解斜視図である。
【図9】第1実施形態のさらに別の変形例を表す斜視図である。
【図10】本発明の第2実施形態に係る平面アンテナの斜視図である。
【図11】第2実施形態の平面図である。
【図12】第2実施形態の第1周波数近傍での電流分布を表す説明図である。
【図13】第2実施形態において、第1周波数を950MHz、第2周波数を2.45GHzとしたときの800MHzから2.6GHzまでのリターンロス特性のシミュレーション結果である。
【図14】第2実施形態において、第1周波数を950MHzとしたときの900〜970MHzの軸比特性のシミュレーション結果である。
【図15】第2実施形態において、第1周波数を950MHz、第2周波数を2.45GHzとしたときの放射特性のシミュレーション結果である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。
(第1実施形態)
図1〜図3は、本発明の第1実施形態に係る平面アンテナを表す。図において、平面アンテナ10は、誘電体基板12の表面に、コ字状ストリップライン14と、パッチ導体16と、が形成される。誘電体基板12の裏面の、少なくとも、コ字状ストリップライン14と、パッチ導体16に対向する部分は、グランド導体18となっている。
【0020】
コ字状ストリップライン14は、具体的には、第1横辺部14A(長さL1、幅W)と、第1横辺部14Aに対して直交する第1縦辺部14B(長さL2、幅W)と、第1縦辺部14Bに直交し第1横辺部14Aに平行な第2横辺部14C(長さL3、幅W)とからなる放射エレメントからなる。そして、長さL1+L2+L3は、第1周波数(例えば、950MHz)の波長λ1に対して、誘電体基板12の誘電率による波長の短縮率を考慮した波長λg1の約1波長分に相当している。
【0021】
パッチ導体16(幅a、長さb)は、コ字状ストリップライン14の一端である第1横辺部14Aの端部からコ字状ストリップライン14の他端である第2横辺部14Cの端部に向かって延びている。パッチ導体16の基端部は、第1横辺部14Aに向かって幅狭になるテーパ部16a(長さg)となっている。そして、パッチ導体16の長さbを、第2周波数(例えば、2.45GHz)の波長λ2に対して、誘電体基板12の誘電率による波長の短縮率を考慮した波長λg2の1/2波長分に相当させる。
【0022】
給電は、送受信回路から整合回路30を介して(図7参照)、パッチ導体16の基端部付近へと給電用同軸線路20を用いて行う。
【0023】
以上のように構成される平面アンテナ10において、第1周波数での平衡給電を行うことにより、コ字状ストリップライン14がその1波長に相当することから、第1周波数で動作するマイクロストリップライン型ループアンテナが構成され、第1周波数の直線偏波の放射を行うことができる。また、第2周波数での平衡給電を行うことにより、パッチ導体16が1/2波長に相当することから、第2周波数で動作するパッチアンテナが構成され、第2周波数での直線偏波の放射を行うことができる。
【0024】
図4及び図5は、第1周波数を950MHz、第2周波数を2.45GHzとしたときの800MHz〜2.6GHzのリターンロス特性及び放射特性のシミュレーション結果を表す。このときの各種パラメータは、L1=49mm、L2=57mm、L3=45.5mm、W=8mm、a=13mm、b=32mm、c=46.5mm、f=5mm、g=2.5mm、誘電体基板12の厚みh=3.2mmであり、誘電体基板12の誘電率は4.3である。
【0025】
図4から、1.8GHz近傍に不要の共振特性が示されるが、950MHz及び2.45GHzに共振特性が得られることが分かる。950MHz及び2.4GHzのリターンロス特性で、−10dB以下の帯域幅は約2.0%である。また、図5から950MHzにおいて45度指向性直線偏波が確認できる。
【0026】
これによって、2周波対応のアンテナとすることができ、また、第2周波数を使用しない場合には、第1周波数のみの1周波対応のアンテナとすることもできる。
【0027】
または、図6に示すように、ストリップライン14とパッチ導体16の外周囲の誘電体基板12表面であって、グランド導体18に対向しない部分にHF帯(13.56MHz)のためのコイル状導体34を形成することができる。この場合、図7に示すように、送受信回路36からコイル状導体34に給電を行うことによって、13.56MHzにおける電磁誘導方式による伝送を行うことができ、2周波または3周波対応のアンテナとすることができる。
【0028】
または、図8に示すように、コイル状導体34は、誘電体基板12に対してスペーサによってグランド導体18から離隔した平面に設けるか、または、図9に示すように、同じ誘電体基板12の表面のグランド導体18と対向しない部分に、ストリップライン14と並列して設けることも可能である。
【0029】
また、誘電体基板12のtanδの誘電体損失による影響を受けるものの誘電体基板12の厚みを厚く(3mm以上)して、Qを下げて利得を上げることにより、誘電体基板12をFR−4のような低グレードで構成することができて、安価で小型のアンテナとすることができる。そして、950MHzまたはその近傍のUHF帯の周波数、2.45GHz及びその近傍の周波数及び13.56MHzまたはその近傍のHF帯の周波数で動作するRFID関連の機器として、例えばリーダ側アンテナとして、または、ICチップと組み合わせることによりタグ側またはカード側のアンテナとして、使用することができる。
【0030】
(第2実施形態)
図10及び図11は、本発明の第2実施形態に係る平面アンテナを表す。この実施形態では、第1実施形態に加えて、コ字状ストリップライン14の一端から連続的に第2コ字状ストリップライン24が形成されている。
【0031】
第2コ字状ストリップライン24は、コ字状ストリップライン14と同様に、具体的には、第1横辺部24A(長さL5、幅W)と、第1横辺部24Aに対して直交する第1縦辺部14B(長さL2、幅W)と、第1縦辺部24Bに直交し第1横辺部24Aに平行な第2横辺部24C(長さL4、幅W)とからなる放射エレメントからなる。
【0032】
第1横辺部14Aの一端と第1横辺部24Aの一端が連続している一方で、コ字状ストリップライン14の他端と第2コ字状ストリップライン24の他端との間にはギャップ26が形成され、コ字状ストリップライン14と第2コ字状ストリップライン24とでギャップ26付き矩形ループが形成される。
【0033】
パッチ導体16(幅a、長さb)は、コ字状ストリップライン14の一端である第1横辺部14Aの端部及び第2コ字状ストリップライン24の一端である第1横辺部24Aの端部からコ字状ストリップライン14の他端である第2横辺部14Cの端部及び第2コ字状ストリップライン24の他端である第2横辺部24Cの端部に向かって、即ちギャップ26に向かって延びている。
【0034】
コ字状ストリップライン14と第2コ字状ストリップライン24とを合わせた長さL1+2L2+L3+L4+L5は、第1周波数(例えば、950MHz)の波長λ1に対して、誘電体基板12の誘電率による波長の短縮率を考慮した波長λg1の約2波長分に相当し、コ字状ストリップライン14と第2コ字状ストリップライン24とで第1周波数の双ループを構成する。但し、コ字状ストリップライン14と第2コ字状ストリップライン24の長さは僅かに異なっており、即ち、第1横辺部14Aの長さL1と第1横辺部24Aの長さL5は異なり、また、第2横辺部14Cの長さL3と第2横辺部24Cの長さL4は異なっている。よって、ギャップ26及びパッチ導体16の位置は左右中心から左右にずれており、コ字状ストリップライン14とパッチ導体16とで囲まれる領域の面積A1と、第2コ字状ストリップライン24とパッチ導体16とで囲まれる領域の面積A2も異なっている。面積A1とA2の面積比は1:0.92(または0.87〜0.94)程度になるようにする。
【0035】
給電は、パッチ導体16の基端部付近から給電用同軸線路20を用いて行う。
【0036】
以上のように構成される平面アンテナ10において、第1周波数での平衡給電を行うことにより、ギャップ26による容量結合に起因して双ループに2つの共振周波数特性が表れる。この位相差が90度になることで、第1周波数近傍での円偏波を発生させることができる。
【0037】
図12は、第1周波数近傍での周波数の変化と電流分布との関係を表している。この例では、左側の面積A1が右側の面積A2よりも小さくなっており、図12(a)に示すように第1周波数よりも小さい周波数に対しては、右側のループからの放射の寄与が高く、そして、水平方向からの放射が大きい。これに対して、図12(b)に示すように第1周波数よりも大きい周波数に対しては、左側のループからの放射の寄与が高く、そして、垂直方向からの放射が大きい。よって、この中間に相当する第1周波数近傍においては、両方のループからの寄与が得られ、これらが90度の位相差を持つことで、円偏波を発生させることができる。ここで、右側のループと左側のループのそれぞれの共振周波数の差が第1周波数に対して約5%程度になるようにするとよい。
【0038】
また、第2周波数での平衡給電を行うことにより、パッチ導体16が1/2波長に相当することから第2周波数の直線偏波の放射を行うことができる。
【0039】
図13ないし図15は、第1周波数を950MHz、第2周波数を2.45GHzとしたときの800MHz〜2.6GHzのリターンロス特性、軸比特性及び放射特性のシミュレーション結果を表す。このときの各種パラメータは、L1=51.5mm、L2=57mm、L3=48.5mm、L4=51.5mm、L5=55.5mm、ギャップ26の間隔d=7mm、W=8mm、a=20mm、b=32mm、c1=43.5mm、c2=47.5mm、f=9mm、g=2.5mm、誘電体基板12の厚みh=3.2mmであり、誘電体基板12の誘電率は3.8である。
【0040】
図13から、950MHz近傍に2つの共振特性があり円偏波の共振特性が示され、2.45GHzに共振特性が得られることが分かる。そして、図14の900〜970MHzの軸比特性から、最大放射方向において、930MHzで約1.5dB〜2dBの軸比が得られ、軸比3dB以下となる比帯域幅は約2%である。そして旋回方向が右旋回となることが確認された。また、パッチ導体16を左右に移動させてA1>A2とすることで、左旋回にできることも確認された。
【0041】
これによって、第1周波数における円偏波と第2周波数における直線偏波の2周波対応のアンテナとすることができ、また、第2周波数を使用しない場合には、第1周波数の円偏波の1周波対応のアンテナとすることもできる。円偏波特性を持たせることで、平面アンテナ10に対して対象物(タグまたはカード等)との向きを考慮する必要がなくなる。
【0042】
更には、HF帯(13.56MHz)のためのコイル状導体34を、ストリップライン14、26の外周囲に設けるか、ストリップライン14、26と並列させるか、または、誘電体基板12に対してスペーサによってグランド導体18から離隔した平面に設けることも可能であり、これによって、2周波または3周波対応のアンテナとすることができる。
【符号の説明】
【0043】
10 平面アンテナ
12 誘電体基板
14 コ字状ストリップライン
16 パッチ導体
18 グランド導体
24 第2コ字状ストリップライン
26 ギャップ
34 コイル状導体
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばRFID関連の機器のアンテナとして、小型で安価に構成することができ、複数周波帯で動作することも可能な平面アンテナに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、非接触ICカードや無線ICタグなどを使用した技術が盛んに使用されるようになっており、例えば、セキュリティ応用として入退出管理やオフィスセキュリティ管理などでの使用が多くなり、据え置き型または機器組み込み型のRFIDリーダライタ機器の用途が広がってきている。
【0003】
RFIDリーダライタ機器用のアンテナとしては、13.56MHzのHF帯用プリントループコイル、950MHz帯用の共振型のダイポールアンテナ、2.45GHz用のパッチアンテナが知られている。
【0004】
従来は、それぞれの帯域用として別個の機器として使用されていたが、これらを一体化したリーダライタ機器が必要不可欠となっており、そのため、複数周波帯域で動作することができ、小型で安価な一体型の平面アンテナの実用化が望まれている。
【0005】
従来の平面アンテナとしては、例えば、特許文献1〜2記載のアンテナが知られている。
【0006】
特許文献1記載のものでは、一方の面に放射導体を、他方の面に接地導体を設け、電波方式で利用される2.45GHz帯の周波数帯において動作するパッチアンテナと、コイル状導体を有し、電磁誘導方式で利用される13.56MHz帯の周波数帯において動作するアンテナとを、誘電体保持基体を介して積層することを開示する。
【0007】
特許文献2記載のものでは、誘電体基板の上面に、周辺部に沿って四角形状の13.56MHz用のコイルアンテナを形成し、誘電体基板の中央部に円形の2.4GHz用のパッチアンテナを形成し、誘電体基板の裏面にパッチアンテナに対応したグランド面を形成することを開示する。
【0008】
こうして、従来の平面アンテナでは、パッチアンテナとコイル状導体との組み合わせで2周波に対応するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2008−125115号公報
【特許文献2】特開2005−51536号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、小型で安価に構成することができ、1周波以上の所望の周波で動作することができる新規な構成の平面アンテナを提供することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために、請求項1記載の本発明による平面アンテナは、裏面にグランド導体が設けられた誘電体基板の表面に、コ字状ストリップラインと、該コ字状ストリップラインの一端からコ字状ストリップラインの他端に向かって延びるパッチ導体とが形成され、コ字状ストリップラインによって、第1周波数で動作するマイクロストリップライン型ループアンテナが構成され、パッチ導体によって第2周波数で動作するパッチアンテナが構成される、ことを特徴とする。
【0012】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の平面アンテナにおいて、前記コ字状ストリップラインの外周囲に、または、前記コ字状ストリップラインと並列し、または、グランド導体と離間して、前記アンテナとは異なる周波数帯で動作し電磁誘導方式による伝送を行うコイル状導体が設けられることを特徴とする。
【0013】
請求項3記載の発明による平面アンテナは、裏面にグランド導体が設けられた誘電体基板の表面に、コ字状ストリップラインと、該コ字状ストリップラインと対向して該コ字状ストリップラインの一端から連続的にその一端が繋がる第2コ字状ストリップラインとが形成され、コ字状ストリップラインの他端と第2コ字状ストリップラインの他端との間にはギャップが形成され、コ字状ストリップライン及び第2コ字状ストリップラインの一端からはコ字状ストリップライン及び第2コ字状ストリップラインの他端に向かって延びるパッチ導体が形成され、コ字状ストリップラインと第2コ字状ストリップラインの長さがわずかに異なり、コ字状ストリップラインと第2コ字状ストリップラインとで第1周波数に対する双ループが形成されて、第1周波数における円偏波を発生する、ことを特徴とする。
【0014】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の平面アンテナにおいて、前記パッチ導体によって第2周波数で動作するパッチアンテナが構成されることを特徴とする。
【0015】
請求項5記載の発明は、請求項3または4記載の平面アンテナにおいて、前記コ字状ストリップライン及び第2コ字状ストリップラインの外周囲に、または、前記コ字状ストリップライン及び第2コ字状ストリップラインと並列し、または、グランド導体と離間して、前記アンテナとは異なる周波数帯で動作し電磁誘導方式による伝送を行うコイル状導体が設けられることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、小型で安価に構成することができる平面アンテナを実現することができる。また、コ字状ストリップラインがループアンテナ放射素子を構成し、パッチ導体がパッチアンテナ放射素子として構成することで、2周波で動作するアンテナとして構成することができる。さらにコイル状導体を設けることで、2周波以上で動作するアンテナとして構成することができる。
【0017】
また、本発明の平面アンテナは、RFID関連の機器のアンテナとして、13.56MHz、950MHzまたはその近傍のUHF帯の周波数、2.45GHzで動作するアンテナとして使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の第1実施形態に係る平面アンテナの斜視図である。
【図2】第1実施形態の平面図である。
【図3】第1実施形態の側面図である。
【図4】第1実施形態において、第1周波数を950MHz、第2周波数を2.45GHzとしたときの800MHzから2.6GHzまでのリターンロス特性のシミュレーション結果である。
【図5】第1実施形態において、第1周波数を950MHz、第2周波数を2.45GHzとしたときの放射特性のシミュレーション結果である。
【図6】第1実施形態の変形例を表す斜視図である。
【図7】第1実施形態のブロック図である。
【図8】第1実施形態の別の変形例を表す分解斜視図である。
【図9】第1実施形態のさらに別の変形例を表す斜視図である。
【図10】本発明の第2実施形態に係る平面アンテナの斜視図である。
【図11】第2実施形態の平面図である。
【図12】第2実施形態の第1周波数近傍での電流分布を表す説明図である。
【図13】第2実施形態において、第1周波数を950MHz、第2周波数を2.45GHzとしたときの800MHzから2.6GHzまでのリターンロス特性のシミュレーション結果である。
【図14】第2実施形態において、第1周波数を950MHzとしたときの900〜970MHzの軸比特性のシミュレーション結果である。
【図15】第2実施形態において、第1周波数を950MHz、第2周波数を2.45GHzとしたときの放射特性のシミュレーション結果である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。
(第1実施形態)
図1〜図3は、本発明の第1実施形態に係る平面アンテナを表す。図において、平面アンテナ10は、誘電体基板12の表面に、コ字状ストリップライン14と、パッチ導体16と、が形成される。誘電体基板12の裏面の、少なくとも、コ字状ストリップライン14と、パッチ導体16に対向する部分は、グランド導体18となっている。
【0020】
コ字状ストリップライン14は、具体的には、第1横辺部14A(長さL1、幅W)と、第1横辺部14Aに対して直交する第1縦辺部14B(長さL2、幅W)と、第1縦辺部14Bに直交し第1横辺部14Aに平行な第2横辺部14C(長さL3、幅W)とからなる放射エレメントからなる。そして、長さL1+L2+L3は、第1周波数(例えば、950MHz)の波長λ1に対して、誘電体基板12の誘電率による波長の短縮率を考慮した波長λg1の約1波長分に相当している。
【0021】
パッチ導体16(幅a、長さb)は、コ字状ストリップライン14の一端である第1横辺部14Aの端部からコ字状ストリップライン14の他端である第2横辺部14Cの端部に向かって延びている。パッチ導体16の基端部は、第1横辺部14Aに向かって幅狭になるテーパ部16a(長さg)となっている。そして、パッチ導体16の長さbを、第2周波数(例えば、2.45GHz)の波長λ2に対して、誘電体基板12の誘電率による波長の短縮率を考慮した波長λg2の1/2波長分に相当させる。
【0022】
給電は、送受信回路から整合回路30を介して(図7参照)、パッチ導体16の基端部付近へと給電用同軸線路20を用いて行う。
【0023】
以上のように構成される平面アンテナ10において、第1周波数での平衡給電を行うことにより、コ字状ストリップライン14がその1波長に相当することから、第1周波数で動作するマイクロストリップライン型ループアンテナが構成され、第1周波数の直線偏波の放射を行うことができる。また、第2周波数での平衡給電を行うことにより、パッチ導体16が1/2波長に相当することから、第2周波数で動作するパッチアンテナが構成され、第2周波数での直線偏波の放射を行うことができる。
【0024】
図4及び図5は、第1周波数を950MHz、第2周波数を2.45GHzとしたときの800MHz〜2.6GHzのリターンロス特性及び放射特性のシミュレーション結果を表す。このときの各種パラメータは、L1=49mm、L2=57mm、L3=45.5mm、W=8mm、a=13mm、b=32mm、c=46.5mm、f=5mm、g=2.5mm、誘電体基板12の厚みh=3.2mmであり、誘電体基板12の誘電率は4.3である。
【0025】
図4から、1.8GHz近傍に不要の共振特性が示されるが、950MHz及び2.45GHzに共振特性が得られることが分かる。950MHz及び2.4GHzのリターンロス特性で、−10dB以下の帯域幅は約2.0%である。また、図5から950MHzにおいて45度指向性直線偏波が確認できる。
【0026】
これによって、2周波対応のアンテナとすることができ、また、第2周波数を使用しない場合には、第1周波数のみの1周波対応のアンテナとすることもできる。
【0027】
または、図6に示すように、ストリップライン14とパッチ導体16の外周囲の誘電体基板12表面であって、グランド導体18に対向しない部分にHF帯(13.56MHz)のためのコイル状導体34を形成することができる。この場合、図7に示すように、送受信回路36からコイル状導体34に給電を行うことによって、13.56MHzにおける電磁誘導方式による伝送を行うことができ、2周波または3周波対応のアンテナとすることができる。
【0028】
または、図8に示すように、コイル状導体34は、誘電体基板12に対してスペーサによってグランド導体18から離隔した平面に設けるか、または、図9に示すように、同じ誘電体基板12の表面のグランド導体18と対向しない部分に、ストリップライン14と並列して設けることも可能である。
【0029】
また、誘電体基板12のtanδの誘電体損失による影響を受けるものの誘電体基板12の厚みを厚く(3mm以上)して、Qを下げて利得を上げることにより、誘電体基板12をFR−4のような低グレードで構成することができて、安価で小型のアンテナとすることができる。そして、950MHzまたはその近傍のUHF帯の周波数、2.45GHz及びその近傍の周波数及び13.56MHzまたはその近傍のHF帯の周波数で動作するRFID関連の機器として、例えばリーダ側アンテナとして、または、ICチップと組み合わせることによりタグ側またはカード側のアンテナとして、使用することができる。
【0030】
(第2実施形態)
図10及び図11は、本発明の第2実施形態に係る平面アンテナを表す。この実施形態では、第1実施形態に加えて、コ字状ストリップライン14の一端から連続的に第2コ字状ストリップライン24が形成されている。
【0031】
第2コ字状ストリップライン24は、コ字状ストリップライン14と同様に、具体的には、第1横辺部24A(長さL5、幅W)と、第1横辺部24Aに対して直交する第1縦辺部14B(長さL2、幅W)と、第1縦辺部24Bに直交し第1横辺部24Aに平行な第2横辺部24C(長さL4、幅W)とからなる放射エレメントからなる。
【0032】
第1横辺部14Aの一端と第1横辺部24Aの一端が連続している一方で、コ字状ストリップライン14の他端と第2コ字状ストリップライン24の他端との間にはギャップ26が形成され、コ字状ストリップライン14と第2コ字状ストリップライン24とでギャップ26付き矩形ループが形成される。
【0033】
パッチ導体16(幅a、長さb)は、コ字状ストリップライン14の一端である第1横辺部14Aの端部及び第2コ字状ストリップライン24の一端である第1横辺部24Aの端部からコ字状ストリップライン14の他端である第2横辺部14Cの端部及び第2コ字状ストリップライン24の他端である第2横辺部24Cの端部に向かって、即ちギャップ26に向かって延びている。
【0034】
コ字状ストリップライン14と第2コ字状ストリップライン24とを合わせた長さL1+2L2+L3+L4+L5は、第1周波数(例えば、950MHz)の波長λ1に対して、誘電体基板12の誘電率による波長の短縮率を考慮した波長λg1の約2波長分に相当し、コ字状ストリップライン14と第2コ字状ストリップライン24とで第1周波数の双ループを構成する。但し、コ字状ストリップライン14と第2コ字状ストリップライン24の長さは僅かに異なっており、即ち、第1横辺部14Aの長さL1と第1横辺部24Aの長さL5は異なり、また、第2横辺部14Cの長さL3と第2横辺部24Cの長さL4は異なっている。よって、ギャップ26及びパッチ導体16の位置は左右中心から左右にずれており、コ字状ストリップライン14とパッチ導体16とで囲まれる領域の面積A1と、第2コ字状ストリップライン24とパッチ導体16とで囲まれる領域の面積A2も異なっている。面積A1とA2の面積比は1:0.92(または0.87〜0.94)程度になるようにする。
【0035】
給電は、パッチ導体16の基端部付近から給電用同軸線路20を用いて行う。
【0036】
以上のように構成される平面アンテナ10において、第1周波数での平衡給電を行うことにより、ギャップ26による容量結合に起因して双ループに2つの共振周波数特性が表れる。この位相差が90度になることで、第1周波数近傍での円偏波を発生させることができる。
【0037】
図12は、第1周波数近傍での周波数の変化と電流分布との関係を表している。この例では、左側の面積A1が右側の面積A2よりも小さくなっており、図12(a)に示すように第1周波数よりも小さい周波数に対しては、右側のループからの放射の寄与が高く、そして、水平方向からの放射が大きい。これに対して、図12(b)に示すように第1周波数よりも大きい周波数に対しては、左側のループからの放射の寄与が高く、そして、垂直方向からの放射が大きい。よって、この中間に相当する第1周波数近傍においては、両方のループからの寄与が得られ、これらが90度の位相差を持つことで、円偏波を発生させることができる。ここで、右側のループと左側のループのそれぞれの共振周波数の差が第1周波数に対して約5%程度になるようにするとよい。
【0038】
また、第2周波数での平衡給電を行うことにより、パッチ導体16が1/2波長に相当することから第2周波数の直線偏波の放射を行うことができる。
【0039】
図13ないし図15は、第1周波数を950MHz、第2周波数を2.45GHzとしたときの800MHz〜2.6GHzのリターンロス特性、軸比特性及び放射特性のシミュレーション結果を表す。このときの各種パラメータは、L1=51.5mm、L2=57mm、L3=48.5mm、L4=51.5mm、L5=55.5mm、ギャップ26の間隔d=7mm、W=8mm、a=20mm、b=32mm、c1=43.5mm、c2=47.5mm、f=9mm、g=2.5mm、誘電体基板12の厚みh=3.2mmであり、誘電体基板12の誘電率は3.8である。
【0040】
図13から、950MHz近傍に2つの共振特性があり円偏波の共振特性が示され、2.45GHzに共振特性が得られることが分かる。そして、図14の900〜970MHzの軸比特性から、最大放射方向において、930MHzで約1.5dB〜2dBの軸比が得られ、軸比3dB以下となる比帯域幅は約2%である。そして旋回方向が右旋回となることが確認された。また、パッチ導体16を左右に移動させてA1>A2とすることで、左旋回にできることも確認された。
【0041】
これによって、第1周波数における円偏波と第2周波数における直線偏波の2周波対応のアンテナとすることができ、また、第2周波数を使用しない場合には、第1周波数の円偏波の1周波対応のアンテナとすることもできる。円偏波特性を持たせることで、平面アンテナ10に対して対象物(タグまたはカード等)との向きを考慮する必要がなくなる。
【0042】
更には、HF帯(13.56MHz)のためのコイル状導体34を、ストリップライン14、26の外周囲に設けるか、ストリップライン14、26と並列させるか、または、誘電体基板12に対してスペーサによってグランド導体18から離隔した平面に設けることも可能であり、これによって、2周波または3周波対応のアンテナとすることができる。
【符号の説明】
【0043】
10 平面アンテナ
12 誘電体基板
14 コ字状ストリップライン
16 パッチ導体
18 グランド導体
24 第2コ字状ストリップライン
26 ギャップ
34 コイル状導体
【特許請求の範囲】
【請求項1】
裏面にグランド導体が設けられた誘電体基板の表面に、コ字状ストリップラインと、該コ字状ストリップラインの一端からコ字状ストリップラインの他端に向かって延びるパッチ導体とが形成され、コ字状ストリップラインによって、第1周波数で動作するマイクロストリップライン型ループアンテナが構成され、パッチ導体によって第2周波数で動作するパッチアンテナが構成される、ことを特徴とする平面アンテナ。
【請求項2】
前記コ字状ストリップラインの外周囲に、または、前記コ字状ストリップラインと並列し、または、グランド導体と離間して、前記アンテナとは異なる周波数帯で動作し電磁誘導方式による伝送を行うコイル状導体が設けられることを特徴とする、請求項1記載の平面アンテナ。
【請求項3】
裏面にグランド導体が設けられた誘電体基板の表面に、コ字状ストリップラインと、該コ字状ストリップラインと対向して該コ字状ストリップラインの一端から連続的にその一端が繋がる第2コ字状ストリップラインとが形成され、コ字状ストリップラインの他端と第2コ字状ストリップラインの他端との間にはギャップが形成され、コ字状ストリップライン及び第2コ字状ストリップラインの一端からはコ字状ストリップライン及び第2コ字状ストリップラインの他端に向かって延びるパッチ導体が形成され、コ字状ストリップラインと第2コ字状ストリップラインの長さがわずかに異なり、コ字状ストリップラインと第2コ字状ストリップラインとで第1周波数に対する双ループが形成されて、第1周波数における円偏波を発生する、ことを特徴とする平面アンテナ。
【請求項4】
前記パッチ導体によって第2周波数で動作するパッチアンテナが構成されることを特徴とする請求項3記載の平面アンテナ。
【請求項5】
前記コ字状ストリップライン及び第2コ字状ストリップラインの外周囲に、または、前記コ字状ストリップライン及び第2コ字状ストリップラインと並列し、または、グランド導体と離間して、前記アンテナとは異なる周波数帯で動作し電磁誘導方式による伝送を行うコイル状導体が設けられることを特徴とする、請求項3または4記載の平面アンテナ。
【請求項1】
裏面にグランド導体が設けられた誘電体基板の表面に、コ字状ストリップラインと、該コ字状ストリップラインの一端からコ字状ストリップラインの他端に向かって延びるパッチ導体とが形成され、コ字状ストリップラインによって、第1周波数で動作するマイクロストリップライン型ループアンテナが構成され、パッチ導体によって第2周波数で動作するパッチアンテナが構成される、ことを特徴とする平面アンテナ。
【請求項2】
前記コ字状ストリップラインの外周囲に、または、前記コ字状ストリップラインと並列し、または、グランド導体と離間して、前記アンテナとは異なる周波数帯で動作し電磁誘導方式による伝送を行うコイル状導体が設けられることを特徴とする、請求項1記載の平面アンテナ。
【請求項3】
裏面にグランド導体が設けられた誘電体基板の表面に、コ字状ストリップラインと、該コ字状ストリップラインと対向して該コ字状ストリップラインの一端から連続的にその一端が繋がる第2コ字状ストリップラインとが形成され、コ字状ストリップラインの他端と第2コ字状ストリップラインの他端との間にはギャップが形成され、コ字状ストリップライン及び第2コ字状ストリップラインの一端からはコ字状ストリップライン及び第2コ字状ストリップラインの他端に向かって延びるパッチ導体が形成され、コ字状ストリップラインと第2コ字状ストリップラインの長さがわずかに異なり、コ字状ストリップラインと第2コ字状ストリップラインとで第1周波数に対する双ループが形成されて、第1周波数における円偏波を発生する、ことを特徴とする平面アンテナ。
【請求項4】
前記パッチ導体によって第2周波数で動作するパッチアンテナが構成されることを特徴とする請求項3記載の平面アンテナ。
【請求項5】
前記コ字状ストリップライン及び第2コ字状ストリップラインの外周囲に、または、前記コ字状ストリップライン及び第2コ字状ストリップラインと並列し、または、グランド導体と離間して、前記アンテナとは異なる周波数帯で動作し電磁誘導方式による伝送を行うコイル状導体が設けられることを特徴とする、請求項3または4記載の平面アンテナ。
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図7】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図1】
【図6】
【図8】
【図9】
【図10】
【図3】
【図4】
【図5】
【図7】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図1】
【図6】
【図8】
【図9】
【図10】
【公開番号】特開2011−217205(P2011−217205A)
【公開日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−84598(P2010−84598)
【出願日】平成22年3月31日(2010.3.31)
【出願人】(000003388)東京計器株式会社 (103)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年3月31日(2010.3.31)
【出願人】(000003388)東京計器株式会社 (103)
【Fターム(参考)】
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