説明

折り曲げ式プリント回路基板の製造方法

【課題】本発明は、折り曲げ式プリント回路基板の製造方法を開示する。
【解決手段】この折り曲げ式プリント回路基板の製造方法は、下記のステップを備える。即ち、リジッドコア基板に、グラスファイバーを含まない接着層を形成するステップと、プリプレグ及び金属層を接着層に圧締するステップと、金属層をパターン化して、回路層を形成するステップと、リジッドコア基板を貫通する開口を形成することで、接着層の一部を露出させるステップと、開口の下方の接着層及びプリプレグを折り曲げて、屈曲部を形成するステップと、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、折り曲げ式プリント回路基板の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
フレキシブルプリント回路基板としては、使用の環境及び状態によって、適切なプリント回路基板を選ぶ必要がある。繰り返して折り曲げる(マルチフレックス)必要のない場合、例えば、組み立て、リワーク又はメンテナンスの場合、数回だけ折り曲げればよいため、セミフレックス(semi‐flex)プリント回路基板を使用してよい。
【0003】
一般的に、セミフレックス(semi‐flex)プリント回路基板としては、普通の回路基板工程でプリント回路基板を製造し、そして屈曲する必要のある部分に対して、その厚さを削減し、屈曲性を持たせる。しかしながら、このようなプリント回路基板は、最小曲げ半径(bending radius)が3.5mm程度しか達することができず、また、90°屈曲する場合、十回以上しか屈曲することができない。そして、上記プリント回路基板は、180°まで屈曲することができない。これにより、セミフレックスプリント回路基板の屈曲特性に、まだ改善の余地があることが判明した。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このため、上記問題を改善できる新規のプリント回路基板の製造方法が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、折り曲げ式プリント回路基板の製造方法を提供する。この製造方法には、製造コストも材料コストも低く、そして製造された折り曲げ式プリント回路基板が良好な屈曲特性を有するというメリットがある。
【0006】
一実施形態において、製造方法は下記のステップを備える。即ち、リジッドコア基板を用意するステップと、リジッドコア基板に、グラスファイバーを含まない接着層を形成するステップと、プリプレグが接着層と第1金属層との間にあるように、プリプレグ及び第1金属層を接着層に圧締して、折り曲げ予定の第1領域、及び第1領域に隣接する第2領域を有する複合板を形成するステップと、第1金属層をパターン化して、第1回路層を形成するステップと、第1領域に、リジッドコア基板を貫通する開口を形成することで、接着層の一部を露出させるステップと、開口の下方の接着層及びプリプレグを折り曲げて、屈曲部を形成するステップと、を備える。
【0007】
一実施形態において、製造方法は下記のステップを備える。即ち、第1接着層がリジッドコア基板の第1表面に、第2接着層がリジッドコア基板の第2表面に接触するように、第1接着層及び第4金属層をリジッドコア基板の第1表面に圧締し、第2接着層及び第2金属層をリジッドコア基板の第2表面に圧締するステップと、第4金属層及び第2金属層をパターン化して、リジッドコア基板の第1表面に第4回路層を、第2表面に第2回路層を形成するステップと、第1プリプレグが第4回路層に、第2プリプレグが第2回路層に接触するように、第1プリプレグ及び第3金属層を第4回路層に圧締し、第2プリプレグ及び第1金属層を第2回路層に圧締して、第1領域、及び第1領域に隣接する第2領域を有する複合板を形成するステップと、第3金属層及び第1金属層をパターン化して、第4回路層に第3回路層を、第2回路層に第1回路層を形成するステップと、第1領域に、第1プリプレグ、第1接着層及びリジッドコア基板を貫通する開口を形成することで、第2接着層の一部を露出させ、開口の下方の第2接着層及び第2プリプレグを屈曲部に形成させるステップと、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0008】
下記の図面の説明は、本発明の前記または他の目的、特徴、メリット、実施例をよりわかりやすくするためのものである。
【0009】
【図1A】本発明の一実施形態による折り曲げ式プリント回路基板の製造方法の工程段階を示す断面略図である。
【図1B】本発明の一実施形態による折り曲げ式プリント回路基板の製造方法の工程段階を示す断面略図である。
【図1C】本発明の一実施形態による折り曲げ式プリント回路基板の製造方法の工程段階を示す断面略図である。
【図1D】本発明の一実施形態による折り曲げ式プリント回路基板の製造方法の工程段階を示す断面略図である。
【図2】本発明の一実施形態による折り曲げ式プリント回路基板の製造ステップを示すフロー図である。
【図3A】本発明の一実施形態による折り曲げ式プリント回路基板の製造方法の工程段階を示す略図である。
【図3B】本発明の一実施形態による折り曲げ式プリント回路基板の製造方法の工程段階を示す略図である。
【図3C】本発明の一実施形態による折り曲げ式プリント回路基板の製造方法の工程段階を示す略図である。
【図3D】本発明の一実施形態による折り曲げ式プリント回路基板の製造方法の工程段階を示す略図である。
【図3E】本発明の一実施形態による折り曲げ式プリント回路基板の製造方法の工程段階を示す略図である。
【図3F】本発明の一実施形態による折り曲げ式プリント回路基板の製造方法の工程段階を示す略図である。
【図3G】本発明の一実施形態による折り曲げ式プリント回路基板の製造方法の工程段階を示す略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示内容の記述をより詳細で完全にするために、本発明の実施態様と具体的な実施例に対して説明的な記述を提出するが、それは本発明を実施・運用する具体的な実施例の唯一の形式ではない。有益である場合、下記で開示された各実施例を、更に記載したり説明したりせずに、互いに組み合わせたり、取り替えたり、また、一実施例に他の実施例を付加したりしてよい。
【0011】
読者が下記の実施例を十分に理解できるように、以下の説明において、数多くの特定の細部について詳しく記述するが、これらの特定の細部がなくても、本発明の実施例を実行することができる。またその他、図面を簡素化するため、熟知の構造及び装置については、ただ模式的に図に示す。
【0012】
本発明は、折り曲げ式プリント回路基板の製造方法を提供する。図1A〜図1Dは、本発明の一実施形態による折り曲げ式プリント回路基板の製造方法の各工程段階を示す断面略図である。
【0013】
まず、図1Aに示すように、リジッドコア基板110の一表面に、グラスファイバーを含まない接着層221を形成する。塗布工程又は高速プレス工程によって、接着層221をリジッドコア基板110の表面に形成することができる。接着層221は、エポキシ樹脂を含んでよいが、グラスファイバーは含まない。リジッドコア基板110は、例えばFR4板材(Flame Retardant Type 4)のような、複数枚のプリプレグから圧締・熟成して形成された絶縁板であってよい。また、リジッドコア基板110は、回路設計の要求に応じて、又は重なり構造全体のそりを避けるために、異なる種類の設計を採用することができる。そのため、リジッドコア基板110は、単層回路基板又は多層回路基板であってよい。
【0014】
一実施例において、図1Aに示すように、まず接着層221及び1層の第2金属層224をリジッドコア基板110の表面に圧締してよい。接着層221は、リジッドコア基板110と第2金属層224との間にある。そして、第2金属層224を取り除いて、接着層221を完全に露出させる。ウェットエッチング工程を用いて、第2金属層224を完全に取り除くことができる。
【0015】
接着層221を形成した後、プリプレグ231及び第1金属層240を接着層221に圧締して、複合板105を形成する。図1Bに示すように、複合板105は、リジッドコア基板110と、接着層221と、プリプレグ231と、第1金属層240と、を含む。複合板105は、折り曲げ予定の第1領域105a、及び第1領域105aに隣接する第2領域105bを有する。つまり、第1領域105aは、開口190a形成予定の領域である。第2領域105bは、開口190a形成予定箇所の隣の領域である。前記重なり構造に対して、従来の圧締機によって圧締工程を行うことができる。
【0016】
次に、図1Cに示すように、第1金属層240をパターン化して、第1回路層242を形成する。パターン化工程は、フォトレジスト塗布、リソグラフィ及びフォトレジスト除去等の工程を含んでよい。
【0017】
一実施例において、図1Dに示すように、第1金属層240をパターン化するステップの後、フレキシブルインク180を形成して、第1領域105aのプリプレグ231及び第1回路層242を覆ってよい。本実施形態において、リジッドインク170とフレキシブルインク180を含むことが好ましい。リジッドインク170は、第1回路層242に形成してよい。例えば、リジッドインク材料で基板全体を覆ってから、プリベーク、露光、現像、ポストベーク工程によって、パターン化されたリジッドインク170を形成することができる。パターン化されたフレキシブルインク180は、スクリーン印刷工程によって製造することができる。
【0018】
続いて、図1Dに示すように、第1領域105aに、リジッドコア基板110を貫通する開口190aを形成することで、接着層221の一部を露出させる。開口190aを形成する方法として、デプスコントロール機能を有するブランイドルーティング(Blind Routing)工程を用いる。
【0019】
最後に、開口190aの下方の接着層221及びプリプレグ231を折り曲げて、屈曲部200aを形成する。屈曲部200aの接着層221は、厚さが20〜70μmであってよい。屈曲部200aにおいて、グラスファイバーを含まない接着層221が開口190aに近い側に設けられる。その屈曲性及び柔軟性は、プリプレグ231より良い。接着層221の下方に、プリプレグ231が設けられる。プリプレグ231は、グラスファイバーを含み、グラスファイバーは、屈曲時に発生した応力を分散させることができ、応力がどこかに集中することによって屈曲部200aが断裂してしまうのを避けることができる。従って、本発明の折り曲げ式プリント回路基板は、屈曲性が良く、0〜180°まで屈曲することができる。上記製造方法で製造された折り曲げ式プリント回路基板は、回路層を少なくとも1層有することができる。
【0020】
本発明は、別の折り曲げ式プリント回路基板の製造方法を提供する。図2は、本発明の一実施形態による折り曲げ式プリント回路基板の製造方法を示すフロー図である。図3A〜図3Gは、本発明の一実施形態による折り曲げ式プリント回路基板の製造方法の各工程段階を示す断面略図である。
【0021】
ステップ10において、図3Aに示すように、第1接着層122及び第4金属層124をリジッドコア基板110の第1表面110aに圧締して、第2接着層222及び第2金属層224をリジッドコア基板110の第2表面110bに圧締する。一実施形態において、圧締工程の後、第4金属層124又は第2金属層224を完全に取り除いてもよい。また、塗布又は高速プレスの方式によって、第1接着層122及び第2接着層222をリジッドコア基板110に形成してもよい。
【0022】
第1接着層122はリジッドコア基板110の第1表面110aに、第2接着層222はリジッドコア基板110の第2表面110bに接触する。前記重なり構造に対して、従来の圧締機によって圧締工程を行うことができる。第1接着層122及び第2接着層222は、エポキシ樹脂を含んでよいが、グラスファイバーは含まない。リジッドコア基板110は、例えばFR4板材のような、複数枚のプリプレグから圧締・熟成して形成された絶縁板であってよい。別の実施形態において、リジッドコア基板は、単層回路基板又は多層回路基板であってよい。例えば、多層回路基板は、基板、及び基板の両側に配置される複数の回路層を含んでよい。基板の両側の対称性を考慮すれば、好ましくは、基板の両側に同じ数の回路層を設けて、また同側の複数の回路層の間に絶縁層を更に設けてよい。
【0023】
一実施形態において、まず、第1樹脂金属箔120及び第2樹脂金属箔220を用意してよい。第1樹脂金属箔120は、前記第4金属層124及び前記第1接着層122を含み、第2樹脂金属箔220は、前記第2金属層224及び前記第2接着層222を含む。次に、第1樹脂金属箔120をリジッドコア基板110の第1表面110aに圧締して、第2樹脂金属箔220をリジッドコア基板110の第2表面110bに圧締する。前記第1樹脂金属箔120及び第2樹脂金属箔220は、樹脂付銅箔(Resin Coated Copper;RCC)であってよい。樹脂層を銅箔の一側に塗布した後、オーブンで乾燥させることで、樹脂付銅箔を製造することができる。
【0024】
ステップ20において、図3Bに示すように、第4金属層124及び第2金属層224をパターン化して、リジッドコア基板110の第1表面110aに第4回路層126を、リジッドコア基板110の第2表面110bに第2回路層226を形成する。パターン化工程は、フォトレジスト塗布、リソグラフィ及びフォトレジスト除去等の工程を含んでよい。また、リジッドコア基板110の両側に、それぞれ第4回路層126及び第2回路層226を形成してもよい。
【0025】
ステップ30において、図3Cに示すように、第1プリプレグ130及び第3金属層140を第4回路層126に圧締し、第2プリプレグ230及び第1金属層240を第2回路層226に圧締して、複合板105を形成する。第1プリプレグ130は第4回路層126に、第2プリプレグ230は第2回路層226に接触する。複合板105は、第1領域105a、及び第1領域105aに隣接する第2領域105bを有する。第1領域105aは、ステップ50における開口形成予定の領域である。第2領域105bは、開口190a形成予定箇所の隣の領域である。前記重なり構造に対して、従来の圧締機によって圧締工程を行うことができる。第1プリプレグ130及び第2プリプレグ230は、グラスファイバー及びエポキシ樹脂を含むことができる。具体的には、前記プリプレグは、Bステージ(B‐stage)のエポキシ樹脂及びグラスファイバーを含むことができる。圧締工程において、柔軟化されたエポキシ樹脂を、少量流すことにより回路の隙間を満たし、回路を覆う。圧締工程の後、エポキシ樹脂は架橋硬化して、Cステージ(C‐stage)のエポキシ樹脂になる。
【0026】
一実施形態において、ステップ30を行った後、ステップ40を行う前に、スルーホール150aを少なくとも1つ形成して、第2領域105bの重なり構造を貫通するステップを更に備えてよい。つまり、図3Dに示すように、第3金属層140、第1プリプレグ130、第4回路層126、第1接着層122、リジッドコア基板110、第2接着層222、第2回路層226、第2プリプレグ230及び第1金属層240を貫通する。次に、導電層160をスルーホール150aの中に形成することで、第3金属層140及び第1金属層240を電気的に接続する。導電層160を形成する方法としては、図3Dに示すように、スルーホール150aの中で金属層を電気めっきしたり、又は露出した第3金属層140及び第1金属層240を覆ったりしてよい。
【0027】
ステップ40において、図3Eに示すように、第3金属層140及び第1金属層240をパターン化して、第4回路層126に第3回路層142を、第2回路層226に第1回路層242を形成する。パターン化工程は、フォトレジスト塗布、リソグラフィ及びフォトレジスト除去等の工程を含むことができる。図3Eに示すように、導電層160が第3金属層140及び第1金属層240を覆うため、形成された第3回路層142及び第1回路層242には、導電層160が覆っている。
【0028】
一実施形態において、図3Fに示すように、ステップ40の後、フレキシブルインク180を形成して、第1領域105aの第1回路層242及び第2プリプレグ230を覆うステップを更に備えてよい。上記のステップの前に、スルーホール150aの中にリジッドインク170を先に形成して、第2領域105bの第3回路層142及び第1回路層242を覆うことができる。前記リジッドインク170及びフレキシブルインク180は、回路層を覆って保護するための高分子絶縁材料である。リジッドインク材料で基板全体を覆ってから、プリベーク、露光、現像、ポストベーク工程によって、パターン化されたリジッドインク170を形成することができる。パターン化されたフレキシブルインク180は、スクリーン印刷工程によって製造することができる。フレキシブルインク180は、延性がリジッドインク170より良く、多数回屈曲されても、断裂することはない。第1領域105aの重なり構造を屈曲部200aにする予定のため、フレキシブルインク180を第1領域105aの外側表面に設ける。第2領域105bの重なり構造は屈曲される必要がないため、第2領域105bの外側表面にリジッドインク170を設けてよい。また、フレキシブルインク180は、第2領域105bのリジッドインク170の一部に重なってもよい。
【0029】
ステップ50において、図3Gに示すように、第1領域105aに、第1プリプレグ130、第1接着層122及びリジッドコア基板110を貫通する開口190aを形成することで、第2接着層222の一部を露出させる。一実施形態において、開口190aを形成する方法として、デプスコントロール機能を有するブランイドルーティング工程を用いる。つまり、第2接着層222が露出するまで、板材の表面に対し垂直な方向に沿って、重なり構造の一部を第1プリプレグ130の表面から下向きに取り除く。開口190aを形成する工程において、取り除く必要のある重なり構造の厚さを、デプスコントロール方法によって制御することができる。
【0030】
一実施形態において、露出部分である第2接着層222は、厚さが20〜70μmである。開口190aの下方の第2接着層222及び第2プリプレグ230は、屈曲部200aになる。一実施形態において、第1領域105aにおける露出部分の第2接着層222、第2回路層226、第2プリプレグ230、第1回路層242及びフレキシブルインク180は、合計厚さが0.2〜0.25mmである。屈曲部200aにおいて、グラスファイバーを含まない第2接着層222が開口190aに近い側に設けられる。その屈曲性及び柔軟性は、プリプレグより良い。第2接着層222の下方に、第2プリプレグ230が設けられる。第2プリプレグ230は、グラスファイバーを含み、グラスファイバーは、屈曲時の発生した応力を分散させることができ、応力がどこかに集中することによって屈曲部200aが断裂してしまうのを避けることができる。この折り曲げ式プリント回路基板は、90°折り曲げることができ、180°まで折り曲げることもできる。つまり、この折り曲げ式プリント回路基板は、0〜180°まで折り曲げることができる。図3Gに示すような折り曲げ式プリント回路基板は、曲げ半径が3.3mmで、180°屈曲する場合、少なくとも50回以上屈曲することができる。曲げ半径が3.3mmで、90°屈曲する場合、少なくとも200回以上屈曲することができる。
【0031】
図3Gに示した折り曲げ式プリント回路基板には、回路層が合計4層ある。他の実施形態において、折り曲げ式プリント回路基板は、4層以上の回路層を含むことができる。ただし、その屈曲部は、依然として1層の接着層及び1層のプリプレグを含む。
【0032】
よって、本製造方法は、製造コストも材料コストも低く、そして製造された折り曲げ式プリント回路基板は90°又は180°折り曲げることができ、良好な屈曲特性を有する。
【0033】
本発明では実施形態を前述の通りに開示したが、これは本発明を限定するものではなく、当業者であれば、本発明の精神と領域から逸脱しない限り、多様の変更や修正を加えることができる。従って本発明の保護範囲は、特許請求の範囲で指定した内容を基準とする。
【符号の説明】
【0034】
105 複合板
105a 第1領域
105b 第2領域
110 リジッドコア基板
110a 第1表面
110b 第2表面
120 第1樹脂金属箔
122 第1接着層
124 第4金属層
126 第4回路層
130 第1プリプレグ
140 第3金属層
142 第3回路層
150a スルーホール
160 導電層
170 リジッドインク
180 フレキシブルインク
190a 開口
200a 屈曲部
220 第2樹脂金属箔
221 接着層
222 第2接着層
224 第2金属層
226 第2回路層
230 第2プリプレグ
231 プリプレグ
240 第1金属層
242 第1回路層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
リジッドコア基板を用意するステップと、
前記リジッドコア基板に、グラスファイバーを含まない接着層を形成するステップと、
プリプレグが前記接着層と第1金属層との間にあるように、前記プリプレグ及び前記第1金属層を前記接着層に圧締して、折り曲げ予定の第1領域、及び前記第1領域に隣接する第2領域を有する複合板を形成するステップと、
前記第1金属層をパターン化して、第1回路層を形成するステップと、
前記第1領域に、リジッドコア基板を貫通する開口を形成することで、前記接着層の一部を露出させるステップと、
前記開口の下方の前記接着層及び前記プリプレグを折り曲げて、屈曲部を形成するステップと、
を備える折り曲げ式プリント回路基板の製造方法。
【請求項2】
第1接着層がリジッドコア基板の第1表面に、グラスファイバーを含まない第2接着層がリジッドコア基板の第2表面に接触するように、前記第1接着層及び第4金属層をリジッドコア基板の第1表面に圧締し、前記第2接着層及び第2金属層を前記リジッドコア基板の第2表面に圧締するステップと、
前記第4金属層及び前記第2金属層をパターン化して、前記リジッドコア基板の前記第1表面に第4回路層を、前記第2表面に第2回路層を形成するステップと、
第1プリプレグが前記第4回路層に、第2プリプレグが前記第2回路層に接触するように、前記第1プリプレグ及び第3金属層を前記第4回路層に圧締し、前記第2プリプレグ及び第1金属層を前記第2回路層に圧締して、折り曲げ予定の第1領域、及び前記第1領域に隣接する第2領域を有する複合板を形成するステップと、
前記第3金属層及び前記第1金属層をパターン化して、前記第4回路層に第3回路層を、前記第2回路層に第1回路層を形成するステップと、
前記第1領域に、前記第1プリプレグ、前記第1接着層及び前記リジッドコア基板を貫通する開口を形成することで、前記第2接着層の一部を露出させ、前記開口の下方の前記第2接着層及び前記第2プリプレグに屈曲部を形成するステップと、
を備える折り曲げ式プリント回路基板の製造方法。
【請求項3】
前記第1金属層をパターン化するステップの後、フレキシブルインクを形成して、前記第1領域の前記プリプレグ及び前記第1回路層を覆うステップを更に備える請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記リジッドコア基板を貫通する前記開口を形成するステップは、ブランイドルーティング工程を用いることを含む請求項1又は3に記載の方法。
【請求項5】
前記接着層は、エポキシ樹脂を含む請求項1,3及び4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記屈曲部の前記接着層は、20〜70μmの厚さを有する請求項1及び3〜5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記接着層を形成するステップは、
前記接着層が前記リジッドコア基板と前記第2金属層との間にあるように、前記接着層及び第2金属層を前記リジッドコア基板の表面に圧締するステップと、
前記第2金属層を取り除くステップと、を含む請求項1及び3〜6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記接着層を形成するステップは、
前記接着層が前記リジッドコア基板と前記第2金属層との間にあるように、前記接着層及び第2金属層を前記リジッドコア基板の表面に圧締するステップと、
前記第2金属層をパターン化して、第2回路層を形成するステップと、を含む請求項1及び3〜6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記第2プリプレグは、グラスファイバー及びエポキシ樹脂を含む請求項2に記載の方法。
【請求項10】
前記第1接着層及び前記第4金属層を前記リジッドコア基板の前記第1表面に圧締し、前記第2接着層及び前記第2金属層を前記リジッドコア基板の前記第2表面に圧締するステップは、
前記第4金属層及び前記第1接着層を含む第1樹脂金属箔と、前記第2金属層及び前記第2接着層を含む第2樹脂金属箔と、を用意するステップと、
前記第1樹脂金属箔を前記リジッドコア基板の前記第1表面に圧締し、前記第2樹脂金属箔を前記リジッドコア基板の前記第2表面に圧締するステップと、を含む請求項2又は9に記載の方法。
【請求項11】
前記リジッドコア基板は、単層回路基板又は多層回路基板である請求項2,9及び10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
前記第3金属層及び前記第1金属層をパターン化するステップの前に、
前記第2領域の前記第3金属層、前記第4回路層、前記リジッドコア基板、前記第2回路層及び前記第1金属層を貫通するスルーホールを少なくとも1つ形成するステップと、
導電層を前記スルーホールの中に形成して、前記第3金属層及び前記第1金属層を電気的に接続するステップと、を更に備える請求項2及び9〜11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
前記第3金属層及び第1金属層をパターン化するステップの後、フレキシブルインクを形成して、前記第1領域の前記第1回路層及び前記第2プリプレグを覆うステップを更に備える請求項2及び9〜12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
前記第1領域における前記露出部分の前記第2接着層、前記第2回路層、前記第2プリプレグ、前記第1回路層及び前記フレキシブルインクは、0.2〜0.25mmの合計厚さを有する請求項13に記載の方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図1D】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図3D】
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【図3E】
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【図3F】
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【図3G】
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【公開番号】特開2013−98536(P2013−98536A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−171963(P2012−171963)
【出願日】平成24年8月2日(2012.8.2)
【出願人】(508369881)健鼎科技股▲分▼有限公司 (4)
【Fターム(参考)】