撮像装置
【課題】好みの構図の自分撮り画像を簡単に撮影できる撮像装置を提供する。
【解決手段】自分撮りモードに設定されると、撮像素子122から得られた画像から被写体の顔が検出され、検出された顔が、撮影者によって任意の位置、任意の大きさで設定されたフレームに収まるか否かが判定手される。顔がフレームに収まると判定されると、セルフタイマランプ18が点灯され、収まらないと判定されると、セルフタイマランプ18が点滅する。これにより、好みの構図の自分撮り画像を簡単に撮影できる。
【解決手段】自分撮りモードに設定されると、撮像素子122から得られた画像から被写体の顔が検出され、検出された顔が、撮影者によって任意の位置、任意の大きさで設定されたフレームに収まるか否かが判定手される。顔がフレームに収まると判定されると、セルフタイマランプ18が点灯され、収まらないと判定されると、セルフタイマランプ18が点滅する。これにより、好みの構図の自分撮り画像を簡単に撮影できる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は撮像装置に係り、特に撮像素子から得られた画像を記憶メディアに記録する撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般にデジタルカメラにはモニタが備えられており、このモニタに撮像素子から得られた画像をスルー表示させながら撮影できる機能が備えられている。
【0003】
しかしながら、通常、モニタはデジタルカメラの背面に備えられているため、自分自身を撮影(いわゆる、自分撮り)しようとしたときには、この機能を有効に活用できないという欠点があった。
【0004】
そこで、特許文献1には、撮像素子から得られた画像から人物の顔を検出し、検出された顔があらかじめ設定されたフレームに収まるようにガイドするデジタルカメラが提案されている。
【特許文献1】特開2005−217768号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1のデジタルカメラは、あらかじめ設定されたフレームに顔を収めるようにガイドする構成のため、構図の自由度が少なく、撮影者が意図する画像を撮影できないという欠点がある。
【0006】
また、自分撮りでは、手を持ち上げた状態で撮影することになるため、カメラをしっかりと構えることができず、ブレが生じやすいという問題もある。
【0007】
また、撮影時にAF補助光を発光するカメラで自分撮りすると、近距離から高輝度のAF補助光が発光されることとになるため、眩しさのために自然な表情で撮影できなくなるという問題もある。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、好みの構図の自分撮り画像を簡単に撮影できる撮像装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に係る発明は、前記目的を達成するために、撮影指示に応じて撮像素子から得られた画像を記憶メディアに記録する撮像装置において、前記撮像素子の撮像エリア内の任意の位置に被写体の顔を収めるためのフレームを任意の大きさで設定するフレーム設定手段と、前記撮像素子から得られた画像から被写体の顔を検出する顔検出手段と、前記顔検出手段で検出された顔が前記フレーム設定手段で設定されたフレームに収まるか否かを判定する判定手段と、前記判定手段の判定結果を告知する告知手段と、を備えたことを特徴とする撮像装置を提供する。
【0010】
請求項1に係る発明によれば、撮像素子から得られた画像から顔検出手段によって被写体の顔が検出される。そして、顔検出手段によって検出された顔が、フレーム設定手段で任意に設定されたフレームに収まるか否かが判定手段によって判定され、その判定結果が告知手段で告知される。これにより、撮影者の意図を反映した構図の画像を簡単かつ的確に撮影することができる。
【0011】
請求項2に係る発明は、前記目的を達成するために、撮影指示手段から出力される撮影指示に応じて撮像素子から得られた画像を記憶メディアに記録する撮像装置において、前記撮像素子の撮像エリア内の任意の位置に被写体の顔を収めるためのフレームを任意の大きさで設定するフレーム設定手段と、前記撮像素子から得られた画像から被写体の顔を検出する顔検出手段と、前記顔検出手段で検出された顔が前記フレーム設定手段で設定されたフレームに収まるか否かを判定する判定手段と、前記顔検出手段で検出された顔が前記フレーム設定手段で設定されたフレームに収まると前記判定手段で判定された時にのみ前記撮影指示手段からの撮影指示を有効にする撮影指示制御手段と、を備えたことを特徴とする撮像装置を提供する。
【0012】
請求項2に係る発明によれば、撮像素子から得られた画像から顔検出手段によって被写体の顔が検出される。そして、顔検出手段によって検出された顔が、フレーム設定手段で設定されたフレームに収まるか否かが判定手段によって判定され、収まると判定されたときのみ撮影指示手段からの撮影指示が有効になる。すなわち、撮影が可能になる。これにより、撮影者の意図を反映した構図の画像を簡単かつ的確に撮影することができる。
【0013】
請求項3に係る発明は、前記目的を達成するために、撮影指示に応じて撮像素子から得られた画像を記憶メディアに記録する撮像装置において、前記撮像素子の撮像エリア内の任意の位置に被写体の顔を収めるためのフレームを任意の大きさで設定するフレーム設定手段と、前記撮像素子から得られた画像から被写体の顔を検出する顔検出手段と、前記顔検出手段で検出された顔が前記フレーム設定手段で設定されたフレームに一定時間収まったか否かを判定する判定手段と、前記顔検出手段で検出された顔が前記フレーム設定手段で設定されたフレームに一定時間収まったと前記判定手段で判定されると、前記撮影指示を出力する撮影指示出力手段と、を備えたことを特徴とする撮像装置を提供する。
【0014】
請求項3に係る発明によれば、撮像素子から得られた画像から顔検出手段によって被写体の顔が検出される。そして、顔検出手段によって検出された顔が、フレーム設定手段で設定されたフレームに一定時間収まったか否かが判定手段によって判定され、収まったと判定されると、撮影が行われる。これにより、撮影者の意図を反映した構図の画像を簡単かつ的確に撮影することができる。
【0015】
請求項4に係る発明は、前記目的を達成するために、補助光発光手段から補助光を発光させて撮影レンズのAF制御を行い、撮影指示に応じて撮像素子から得られた画像を記憶メディアに記録する撮像装置において、前記撮像素子の撮像エリア内の任意の位置に被写体の顔を収めるためのフレームを任意の大きさで設定するフレーム設定手段と、前記撮像素子から得られた画像から被写体の顔を検出する顔検出手段と、前記顔検出手段で検出された顔が前記フレーム設定手段で設定されたフレームに収まるか否かを判定する判定手段と、前記顔検出手段で検出された顔が前記フレーム設定手段で設定されたフレームに収まると前記判定手段で判定されると、前記補助光発光手段から発光される補助光の光量を所定量低下させる補助光発光制御手段と、を備えたことを特徴とする撮像装置を提供する。
【0016】
請求項4に係る発明によれば、撮像素子から得られた画像から顔検出手段によって被写体の顔が検出される。そして、顔検出手段によって検出された顔が、フレーム設定手段で設定されたフレームに収まるか否かが判定手段によって判定され、収まると判定されると、AF制御時に発光される補助光の発光量が抑えられる。これにより、眩しさによる不快感を与えずに自分撮りを行うことができる。
【0017】
請求項5に係る発明は、前記目的を達成するために、撮影指示に応じて撮像素子から得られた画像を記憶メディアに記録する撮像装置において、前記撮像素子の撮像エリア内の任意の位置に被写体の顔を収めるためのフレームを任意の大きさで設定するフレーム設定手段と、前記撮像素子から得られた画像から被写体の顔を検出する顔検出手段と、前記顔検出手段で検出された顔が前記フレーム設定手段で設定されたフレームに収まるか否かを判定する判定手段と、前記顔検出手段で検出された顔が前記フレーム設定手段で設定されたフレームに収まると前記判定手段で判定されると、シャッタ速度が規定値以上になるように露出を修正する露出修正手段と、を備えたことを特徴とする撮像装置を提供する。
【0018】
請求項5に係る発明によれば、撮像素子から得られた画像から顔検出手段によって被写体の顔が検出される。そして、顔検出手段によって検出された顔が、フレーム設定手段で設定されたフレームに収まるか否かが判定手段によって判定され、収まると判定されると、シャッタ速度が規定値以上になるように、露出が修正される。これにより、ブレによる撮影の失敗を防止することができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明に係る撮像装置によれば、好みの構図の自分撮り画像を簡単に撮影することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、添付図面を参照して本発明に係る撮像装置を実施するための最良の形態について説明する。
【0021】
図1、図2は、それぞれ本発明が適用されたデジタルカメラの正面斜視図と背面斜視図である。
【0022】
同図に示すように、このデジタルカメラ10は、いわゆるコンパクトタイプのデジタルカメラであって、そのカメラボディ12は、薄く四角い箱状に形成されている。
【0023】
カメラボディ12の正面には、図1に示すように、撮影レンズ14、ストロボ16、セルフタイマランプ18、AF補助光ランプ20、スピーカ21等が設けられており、上面には、レリーズボタン22、モードレバー24、電源ボタン26等が設けられている。
【0024】
一方、カメラボディ12の背面には、図2に示すように、モニタ28、ズームボタン30、再生ボタン32、ファンクションボタン34、十字ボタン36、MENU/OKボタン38、DISP/BACKボタン40等が設けられている。
【0025】
また、図示されていないが、カメラボディ12の底面には、バッテリカバーが開閉自在に設けられており、そのバッテリカバーの内側には、バッテリを収納するためのバッテリ収納室と、メモリカードを装着するためのメモリカードスロットとが設けられている。
【0026】
撮影レンズ14は、沈胴式のズームレンズで構成されており、デジタルカメラ10の電源をONすると、カメラボディ12から繰り出される。なお、撮影レンズ14のズーム機構や沈胴機構については、公知の技術なので、ここではその具体的な説明は省略する。
【0027】
ストロボ16は、たとえばキセノン管で構成されており、撮影時に必要に応じて発光される。
【0028】
セルフタイマランプ18は、たとえばLEDで構成されており、セルフタイマ撮影時に所定の態様で発光、点滅して撮影タイミングを被写体に告知する。また、後述する自分撮りモード時に所定の態様で発光、点滅して撮影者に撮影タイミングを告知する。
【0029】
AF補助光ランプ20は、たとえば高輝度LED構成されており、低輝度撮影時に必要に応じて被写体に向けてAF補助光を発光する。
【0030】
レリーズボタン22は、いわゆる「半押し」と「全押し」とからなる二段ストローク式のスイッチで構成されている。デジタルカメラ10は、このレリーズボタン22を半押しすると撮影準備、すなわち、AE(Automatic Exposure:自動露出)、AF(Auto Focus:自動合焦)、AWB(Automatic White Balance:自動ホワイトバランス)を行い、全押すると、画像の記録を行う。
【0031】
モードレバー24は、撮影モードの設定に用いられる。このモードレバー24は、レリーズボタン22の周りを所定の角度の範囲で揺動自在に設けられており、「SP位置」、「AUTO位置」、「M位置」、「動画位置」にセット可能に設けられている。デジタルカメラ10は、このモードレバー24を「SP位置」にセットすることにより、「シーンプログラム撮影モード」に設定され、撮影シーンに応じた露出制御、撮影制御を行うモードに設定される。また、「AUTO位置」にセットすることにより、「オート撮影モード」に設定され、露出制御を全自動で行うモードに設定される。また、「M位置」に設定されることにより、「マニュアル撮影モード」に設定され、露出設定を手動で行うモードに設定される。また、「動画位置」に設定することにより、「動画撮影モード」に設定され、動画を撮影するモードに設定される。
【0032】
なお、本実施の形態のデジタルカメラ10では、「シーンプログラム撮影モード」として、人物撮影を行う「人物モード」、風景撮影を行う「風景モード」、スポーツ撮影を行う「スポーツモード」、夜景撮影を行う「夜景モード」、自分撮りを行う「自分撮りモード」が用意されているものとし、使用するモードの設定は、メニュー画面で行うものとする。すなわち、メニュー画面に表示されるメニュー項目の一つとして「シーンプログラム撮影モード」の設定項目が用意されており、この「シーンプログラム撮影モード」の設定項目でモードレバー24を「SP位置」にセットした時のモードを選択できるようにされている。
【0033】
電源ボタン26は、デジタルカメラ10の電源をON/OFFするのに用いられ、所定時間(たとえば、2秒)押下されることにより、デジタルカメラ10の電源がON/OFFされる。
【0034】
モニタ28は、カラーLCDで構成されている。このモニタ28は、撮影済み画像を表示するための画像表示部として利用されるとともに、各種設定時にGUIとして利用される。また、撮影時には、撮像素子で捉えた画像がスルー表示されて、電子ファインダとして利用される。
【0035】
ズームボタン30は、撮影レンズ14のズーム操作に用いられ、望遠側へのズームを指示するズームテレボタンと、広角側へのズームを指示するズームワイドボタンとで構成されている。
【0036】
再生ボタン32は、再生モードへの切り替え指示に用いられる。すなわち、デジタルカメラ10は、撮影中、この再生ボタン32が押されると、再生モードに切り替えられる。また、電源OFFの状態でこの再生ボタン32が所定時間(たとえば2秒)押されると、再生モードの状態でデジタルカメラ10が起動する。
【0037】
ファンクションボタン34は、撮影及び再生機能の各種設定画面の呼び出しに用いられる。すなわち、撮影時に、このファンクションボタン34が押されると、モニタ28に画像サイズ(記録画素数)、感度等の設定画面が表示され、再生時に、このファンクションボタン4が押されると、モニタ28にプリント予約(DPOF)の設定画面が表示される。
【0038】
十字ボタン36は、上下左右4方向に押圧操作可能に設けられており、各方向のボタンには、カメラの設定状態に応じた機能が割り当てられる。すなわち、たとえば、撮影時には、左ボタンにマクロモードのON/OFFを切り替える機能が割り当てられ、右ボタンにストロボモードを切り替える機能が割り当てられる。また、上ボタンにモニタ28の明るさを替える機能が割り当てられ、下ボタンにセルフタイマのON/OFFを切り替える機能が割り当てられる。また、再生時には、左ボタンにコマ送りの機能が割り当てられ、右ボタンにコマ戻しの機能が割り当てられる。また、上ボタンにモニタ28の明るさを替える機能が割り当てられ、下ボタンに再生中の画像を削除する機能が割り当てられる。また、各種設定時には、モニタ28に表示されたカーソルを各ボタンの方向に移動させる機能が割り当てられる。
【0039】
MENU/OKボタン38は、メニュー画面の呼び出し(MENU機能)に用いられるとともに、選択内容の確定、処理の実行指示等(OK機能)に用いられ、デジタルカメラ10の設定状態に応じて割り当てられる機能が切り替えられる。
【0040】
DISP/BACKボタン40は、モニタ28の表示内容の切り替え指示(DISP機能)に用いられるとともに、入力操作のキャンセル等の指示(BACK機能)に用いられ、デジタルカメラ10の設定状態に応じて割り当てられる機能が切り替えられる。
【0041】
図3は、デジタルカメラ10の電気的構成を示すブロック図である。
【0042】
同図に示すように、デジタルカメラ10は、CPU110、操作部(レリーズボタン22、モードレバー24、電源ボタン26、ズームボタン30、再生ボタン32、ファンクションボタン34、十字ボタン36、MENU/OKボタン38、DISP/BACKボタン40等)112、フラッシュROM116、RAM114、撮影光学系118、撮影光学系駆動部120、撮像素子122、アナログ信号処理部124、A/Dコンバータ126、画像信号処理部128、圧縮伸張処理部130、顔検出部132、音声処理部134、メディア制御部136、メモリカード138、エンコーダ140、AF検出部142、AE/AWB検出部144、ストロボ制御部148、セルフタイマランプ制御部150、AF補助光ランプ制御部152等で構成されている。
【0043】
CPU110は、デジタルカメラ10の全体の動作を統括制御する制御手段として機能するとともに、各種の演算処理を行う演算処理手段として機能し、操作部112からの入力に基づき所定の制御プログラムに従って各回路を制御する。
【0044】
フラッシュROM116には、CPU110が実行する制御プログラムや制御に必要な各種データ等が格納されている。
【0045】
RAM114は、CPU110の演算作業用領域として利用されるとともに、画像データの一時記憶領域として利用される。
【0046】
撮影光学系118は、撮影レンズ14と絞り15を含み、被写体の光学像を撮像素子122の受光面に結像させる。この撮影光学系118を構成する撮影レンズ14は、ピント調節を行うためのフォーカスレンズ14Fと、ズーム調整を行うためのズームレンズ14Zとを備えている。また、絞り15は、たとえば虹彩絞りで構成されている。
【0047】
撮影光学系駆動部120は、フォーカスレンズ14Fを駆動するフォーカスモータ120Fと、ズームレンズ14Zを駆動するズームモータ120Zと、絞り15を駆動するアイリスモータ120Iとを備えている。CPU110は、図示しないフォーカスモータドライバを介してフォーカスモータ120Fの駆動を制御することにより、フォーカスレンズ14Fの移動を制御し、撮影レンズ14のピント合せを行う。また、図示しないズームモータドライバを介してズームモータ120Zの駆動を制御することにより、ズームレンズ14Zの移動を制御し、撮影レンズ14のズーム調整を行う。また、図示しないアイリスモータドライバを介してアイリスモータ120Iの駆動を制御することにより、絞り15の開口量を制御し、撮像素子122への入射光量を制御する。
【0048】
撮像素子122は、たとえば、所定のカラーフィルタ配列のカラーCCDで構成されており、その受光面には多数のフォトダイオード(受光素子)が規則的に配列されている。撮影光学系118を介して撮像素子122の受光面に入射した光は、各フォトダイオードによって入射光量に応じた量の信号電荷に変換されて蓄積される。そして、各フォトダイオードに蓄積された信号電荷は、図示しないタイミングジェネレータから出力されるタイミング信号に従って各フォトダイオードから順次読み出され、電荷量に応じた大きさの電圧信号(画像信号)として撮像素子122から出力される。
【0049】
アナログ信号処理部124は、撮像素子122から順次出力される画像信号を相関二重サンプリング処理(撮像素子の出力信号に含まれるノイズ(特に熱雑音)等を軽減することを目的として、撮像素子の1画素毎の出力信号に含まれるフィードスルー成分レベルと画素信号成分レベルとの差をとることにより正確な画素データを得る処理)するとともに、増幅して出力する。
【0050】
A/Dコンバータ126は、アナログ信号処理部124から出力されたR、G、Bのアナログの画像信号をデジタルの画像信号に変換する。
【0051】
画像信号処理部128は、同時化回路(単板CCDのカラーフィルタ配列に伴う色信号の空間的なズレを補間して色信号を同時式に変換する処理回路)、ホワイトバランス補正回路、ガンマ補正回路、輪郭補正回路、輝度・色差信号生成回路等を含み、A/Dコンバータ126から出力された画像信号に所要の信号処理を施して輝度データ(Yデータ)と色差データ(Cr,Cbデータ)とからなる画像データ(YUVデータ)を生成する。
【0052】
圧縮伸張処理部130は、CPU110からの指令に従い、入力された画像データに所定の圧縮処理を施して所定フォーマット(たとえば、JPEG)の圧縮画像データを生成する。また、入力された圧縮画像データに所定の伸張処理を施して非圧縮の画像データを生成する。
【0053】
顔検出部132は、CPU110からの指令に従い、入力された画像データを解析して、人物の顔画像を検出する。すなわち、画像データから顔領域(人物の顔を囲う矩形領域)を抽出し、その位置(重心座標)及び大きさ(範囲)を検出する。この処理は、たとえば、入力された画像データから肌色に指定した色と近い色を持つ画素を取り出し、その取り出した領域を顔領域として抽出することにより行われる。肌色の抽出処理は、たとえば、肌色を他の色と区別するための色空間上で、あらかじめサンプリングした肌色の情報から色空間上の肌色の範囲を定め、各画素の色が定めた範囲に入っているか否かを判定することにより行われる。なお、顔検出の処理は、この他公知の技術を用いることができる。
【0054】
音声処理部134は、CPU110からの指令に従い、入力された音声データを処理してスピーカ21から出力するための音声信号を生成する。音声処理部134で生成された音声信号はスピーカ21に出力され、これにより、スピーカ21から所定の音声が出力される。
【0055】
メディア制御部136は、CPU110からの指令に従い、メモリカードスロットに装填されたメモリカード138に対してデータを読み書きする。なお、本実施の形態のデジタルカメラ10では、カメラボディ10から着脱可能なメモリカードMに画像を格納することとしているが、内臓式のメモリに画像を格納する構成としてもよい。
【0056】
エンコーダ140は、CPU110からの指令に従い、モニタ28に出力するための映像信号を生成する。エンコーダ140で生成された映像信号はモニタ28に出力され、これにより、モニタ28に画像や文字等の所定の情報が表示される。
【0057】
AF検出部142は、CPU110からの指令に従い、AF制御に必要な物理量を算出する。本実施の形態のデジタルカメラ10では、画像のコントラストによりAF制御を行うものとし、AF検出部142は、入力された画像信号から画像の鮮鋭度を示す焦点評価値を算出する。CPU110は、このAF検出部142で算出される焦点評価値が極大となるように、フォーカスレンズ14Fの移動を制御する。
【0058】
AE/AWB検出部144は、CPU110からの指令に従ってAE/AWB制御に必要な物理量を算出する。たとえば、AE/AWB制御に必要な物理量として、1画面部の画像信号を複数のエリア(例えば、16×16)に分割し、分割したエリアごとにR、G、Bの画像信号の積算値を算出する。CPU110は、このAE/AWB検出部144から得た積算値に基づいて被写体の明るさ(被写体輝度)を検出し、所定のプログラム線図から露出(絞り値、シャッタ速度、感度)を決定する。また、CPU110は、AE/AWB検出部144から得たRの積算値、Bの積算値、Gの積算値から分割エリアごとにR/G及びB/Gの比を求め、求めたR/G、B/Gの値のR/G、B/Gの色空間における分布等に基づいて光源種判別を行う。そして、判別された光源種に適したホワイトバランス調整値に従って、たとえば各比の値がおよそ1(つまり、1画面においてRGBの積算比率がR:G:B≒1:1:1)になるように、ホワイトバランス調整回路のR、G、B信号に対するゲイン値(ホワイトバランス補正値)を決定する。
【0059】
ストロボ制御部146は、CPU110からの指令に従い、ストロボ16の発光を制御する。
【0060】
セルフタイマランプ制御部148は、CPU110からの指令に従い、セルフタイマランプ18の発光を制御する。
【0061】
AF補助光発光制御部150は、CPU110からの指令に従い、AF補助光ランプ20の発光を制御する。
【0062】
本実施の形態のデジタルカメラ10は以上のように構成される。
【0063】
次に、本実施の形態のデジタルカメラ10による基本的な撮影、再生の処理について説明する。
【0064】
まず、撮影時におけるデジタルカメラ10の基本的な処理動作について説明する。
【0065】
電源ボタン26を押し、デジタルカメラ10の電源をONすると、撮影レンズ14が繰り出され、撮像素子122で捉えた画像がモニタ28にスルー表示される。すなわち、デジタルカメラ10の電源をONすると、撮影レンズ14が所定の撮影スタンバイ位置まで繰り出されるとともに、撮像素子122で連続的に画像が撮像され、得られた画像信号が各部で処理されて、モニタ28に逐次出力される。撮影者は、このモニタ28にスルー表示された画像(スルー画像)を見ながら必要に応じてズームボタン30を操作して、構図を決定する。そして、レリーズボタン22を半押しして、撮影準備を指示する。
【0066】
レリーズボタン22が半押しされると、CPU110にS1ON信号が入力される。CPU110は、このS1ON信号に応動して、AE、AWB、AFの各処理を実行する。すなわち、AE/AWB制御を行って、本撮影時の絞り値とシャッタ速度を決定するとともに、ホワイトバランス補正値を決定する。また、AF制御を行って、主要被写体にピントを合わせる。この際、必要に応じてAF補助光ランプ20を発光し、被写体に向けてAF補助光を照射する。
【0067】
撮影者は、モニタ28に表示されるスルー画像を確認し、撮影レンズ14のピント状態等を確認する。そして、ピント、構図が決まったところでレリーズボタン22を全押しし、画像記録を指示する。
【0068】
レリーズボタン22が全押しされると、CPU110にS2ON信号が入力され、このS2ON信号に応動して、CPU110は画像の記録処理を実行する。
【0069】
まず、上記のAE処理で求めた絞り値、シャッタ速度で撮像素子122を露光し、記録用の画像信号の取り込みを行う。この際、CPU110は、必要に応じてストロボ16を発光させる。
【0070】
撮像素子122から出力された一コマ分の画像信号は、アナログ信号処理部124、A/Dコンバータ126を介して画像信号処理部128に加えられ、輝度データと色差データとからなる画像データ(YUVデータ)が生成される。生成された画像データは、一旦RAM114に格納されたのち、圧縮伸張処理部130に加えられ、所定の圧縮フォーマットで圧縮されて、RAM114に格納される。CPU110は、このRAM114に格納された圧縮画像データに対して撮影情報等を付加した所定フォーマットの静止画像ファイル(たとえば、Exif)を生成し、メディア制御部136を介してメモリカード138に記録する。
【0071】
次に、再生時におけるデジタルカメラ10の基本的な処理動作について説明する。
【0072】
撮影済み画像の再生は、再生ボタン32を押すことにより行われる。再生ボタン32が押されると、CPU110は、メディア制御部136を介してメモリカード138に最後に記録された画像ファイルの圧縮画像データを読み出す。読み出された圧縮画像データは、圧縮伸張処理部130に加えられ、非圧縮の画像データとされたのちエンコーダ140を介してモニタ28に出力される。これにより、メモリカード138に記録されている画像がモニタ28に再生表示される。
【0073】
画像のコマ送りは、十字ボタン36の左右のボタン操作で行なわれ、右ボタンが操作されると、次の画像がメモリカード138から読み出され、モニタ28に再生表示される。また、十字ボタン36の左ボタンが操作されると、一つ前の画像がメモリカード138から読み出され、モニタ28に再生表示される。
【0074】
さて、上記のように、本実施の形態のデジタルカメラ10では、撮影モードの一つとして「自分撮りモード」を備えており、「自分撮りモード」に設定されると、自分撮りに適した撮影制御を実施する。すなわち、撮影者が設定したフレームに撮影者の顔が収まるようにガイド告知が行われる。
【0075】
以下、この「自分撮りモード」に設定した場合のデジタルカメラ10の動作について説明する。
【0076】
図4は、自分撮りモード時におけるデジタルカメラ10の動作手順を示すフローチャートである(第1の実施の形態)。
【0077】
まず、CPU110は、モードレバー24からの入力に基づいて「自分撮りモード」に設定されたか否かを判定する(ステップS10)。そして、「自分撮りモード」に設定されたと判定すると、撮影者の顔を収めるためのフレームの設定処理を行う(ステップS11)。このフレームの設定処理は、モニタ28を用いて行われる。すなわち、「自分撮りモード」に設定されると、図5に示すようにモニタ28に矩形状のフレームFが表示される。このフレームFは、ズームボタン30のボタン操作によって拡縮するとともに、十字ボタン36のボタン操作によって上下左右に移動する。撮影者は、ズームボタン30と十字ボタン36のボタン操作によってフレームFを任意の位置、任意の大きさで設定する。なお、初期状態として、フレームFは図5に示すように、所定の大きさで画面中央に設定される。また、設定したフレームFの確定は、MENU/OKボタン38を押下することにより行われる。
【0078】
フレームFの設定が完了すると、CPU110は、スルー画像の撮影を開始する(ステップS12)。そして、その撮影により得られた画像から人物の顔画像を検出する(ステップS13)。すなわち、撮影により得られた画像データを顔検出部132に加えて、画像データから顔領域を抽出し、その位置(重心座標)及び大きさ(範囲)を検出する。
【0079】
そして、検出した顔領域と設定されたフレームとに基づいて検出率を算出する(ステップS14)。この検出率は、検出した顔領域又は設定したフレームに対するオーバーラップ部分の割合として求められ、検出した顔領域が設定したフレームよりも大きい場合(検出した顔領域≧設定したフレーム)は、図6に示すように、設定したフレームの面積に対するオーバーラップ部分の面積の割合[(検出した顔領域と設定したフレームのオーバーラップ部分の面積)÷(設定したフレームの面積)%]として求められ、検出した顔領域が設定したフレームよりも小さい場合(検出した顔領域<設定したフレーム)は、図7に示すように、検出した顔領域の面積に対するオーバーラップ部分の面積の割合[(検出した顔領域と設定したフレームのオーバーラップ部分の面積)÷(検出した顔領域の面積)%]として求められる。
【0080】
このようにして検出率を求め、求めた検出率に基づいて、CPU110は、人物の顔が設定したフレームに収まっているか否か判定する(ステップS15)。すなわち、求めた検出率が100%か否かを判定する。
【0081】
ここで、求めた検出率が100%となり、人物の顔が設定したフレームに収まっていると判定すると、CPU110は、顔が設定したフレームに収まっていることを撮影者に告知するため、セルフタイマランプ18を点灯させる(ステップS16)。すなわち、セルフタイマランプ制御部148にコマンドを出力し、セルフタイマランプ18を点灯させる(ステップS16)。撮影者は、このセルフタイマランプ18が点灯したことを確認することによって、設定したフレームに自分の顔が収まっていることを認識する。
【0082】
一方、求めた検出率が100%未満となり、人物の顔が設定したフレームに収まっていないと判定すると、CPU110は、顔が設定したフレームに収まっていないことを撮影者に告知するため、セルフタイマランプ18を点滅させる。この際、設定したフレームからのズレ量をセルフタイマランプ18の点滅間隔によって撮影者が把握できるようにするため、まず、CPU110は、セルフタイマランプ18の点滅間隔を算出する(ステップS17)。このセルフタイマランプ18の点滅間隔は、検出率に基づいて算出し、たとえば、次式、点滅間隔=1÷(検出率÷K)[秒]から算出する(Kは点滅間隔の調整定数)。
【0083】
そして、算出した点滅間隔でセルフタイマランプ18が点滅するように、セルフタイマランプ制御部148にコマンドを出力し、セルフタイマランプ18を点滅させる(ステップS18)。撮影者は、このセルフタイマランプ18の点滅間隔を見て設定したフレームからのズレ量を把握する。
【0084】
この後、CPU110は、レリーズボタン22の入力に基づいて撮影指示の有無を判定し(ステップS19)、撮影指示ありと判定すると、本撮影を行う(ステップS20)。すなわち、記録用の画像を撮影し、所要の信号処理を施してメモリカード138に記録する。
【0085】
一方、撮影指示なしと判定すると、ステップS12に戻り、上記処理を繰り返し実行する。
【0086】
このように本実施の形態のデジタルカメラ10では、自分撮りモードに設定すると、撮影者自身が撮像エリア内の任意の位置に任意の大きさで自分の顔を収めるフレームを設定することができ、そのフレームに顔が収まるようにガイドされる。これにより、任意の構図で自分自身を適切に撮影することができる。
【0087】
なお、上記の実施の形態では、人物の顔を収めるフレームを矩形状とし、任意に拡縮できるように構成しているが、フレーム自体の形状も任意に変えられるようにしてもよい。たとえば、矩形状のフレームの縦、横の長さを撮影者自身が任意に設定できるようにしてもよい。また、矩形状のフレームに代えて円形、楕円形状等のフレームを設定するようにしてもよい。
【0088】
また、上記の実施の形態では、人物の顔を収めるフレームを任意に拡縮できるように構成しているが、レンズの焦点距離等に基づいて拡縮できる範囲を規制するようにしてもよい。すなわち、図8に示すように、自分撮りは、自分の手でカメラを構える関係上、自分の手の長さ以上にカメラを離して撮ることができず、撮影可能な顔の大きさに限度が生じる。この撮影可能な顔の大きさは、撮影レンズ14の焦点距離に応じて変化するので、焦点距離に基づいて顔が収まる範囲内にフレームの設定範囲を制限する。これにより、適切にフレームを設定することができる。なお、このようにフレームの設定可能な範囲を規制する場合には、撮影中のズーム操作を禁止することが好ましい。
【0089】
また、上記の実施の形態では、撮影した画像から検出した顔領域が設定したフレームに収まるようにガイドしているが、図9に示すように、撮影した画像から顔の中心(又は重心)Pを検出し、検出した顔の中心(又は重心)が、設定した所定の大きさのフレームfに収まるようにガイドするようにしてもよい。この場合、たとえば、検出した顔の中心(又は重心)Pとフレームfとの距離(最短距離)を算出し、その距離に応じてセルフタイマランプ18の点滅間隔を設定する。
【0090】
また、上記の実施の形態では、セルフタイマランプ18によって顔がフレームに収まっているか否かの判定結果を告知するようにしているが、判定結果を告知する手段(ガイドする手段)は、これに限定されるものではない。たとえば、スピーカ21から所定のビープ音を発生させて、判定結果を告知するようにしてもよい。この場合、顔がフレームに収まっている場合は、所定の長さでビープ音を鳴らし、顔がフレームに収まっていない場合は、検出率に応じた間隔でビープ音を鳴らすようにする(検出率に応じてビープ音の間隔を設定して鳴らす。)。また、たとえば、判定結果をスピーカ21から音声で告知するようにしてもよい。この場合、顔がフレームに収まっている場合は、「顔がフレームに収まっています」等の音声をスピーカ21から出力し、顔がフレームに収まっていない場合は、「顔がフレームに収まっていません」等の音声をスピーカ21から出力する。この場合、修正する方向を音声で告知するようにしてもよい。
【0091】
また、上記の実施の形態では、設定可能なフレームを一つとしているが、図10に示すように、複数人で自分撮りができるように、複数のフレームを設定できるようにしてもよい。この場合、フレームの数を設定した後、順に各フレームの位置、大きさを設定するものとし、各フレームは、オーバーラップできないようにすることが好ましい。また、各フレームを区別できるようにするため、各フレームを色分けするようにしてもよい。また、このように複数のフレームを設定した場合には、各フレームに顔が収まると、セルフタイマランプ18を点灯させ、収まっていない場合は、たとえば、各フレームにおける検出率の平均値に基づいて点滅間隔を算出し、セルフタイマランプ18を点滅させるようにする。
【0092】
次に、自分撮りモードの第2の実施の形態について説明する。
【0093】
上記第1の実施の形態では、セルフタイマランプ18の点灯、点滅によってフレームに顔が収まっているか否かを撮影者に告知する構成とされているが、本実施の形態では、許可、不許可によってフレームに顔が収まっているか否かを撮影者に告知する。
【0094】
図11は、第2の実施の形態の自分撮りモード時におけるデジタルカメラ10の動作手順を示すフローチャートである。
【0095】
まず、CPU110は、モードレバー24からの入力に基づいて「自分撮りモード」に設定されたか否かを判定する(ステップS30)。そして、「自分撮りモード」に設定されたと判定すると、撮影者の顔を収めるためのフレームの設定処理を行う(ステップS31)。このフレームの設定処理は、上記第1の実施の形態と同じである。
【0096】
フレームFの設定が完了すると、CPU110は、スルー画像の撮影を開始する(ステップS32)。そして、その撮影により得られた画像から人物の顔画像を検出する(ステップS33)。すなわち、撮影により得られた画像データを顔検出部132に加えて、画像データから顔領域を抽出し、その位置及び大きさを検出する。そして、検出した顔領域が、設定したフレーに収まっているか否かを判定する(ステップS34)。
【0097】
ここで、検出した人物の顔がフレームに収まっていると判定すると、CPU110は、レリーズボタン22からの入力を有効にする(ステップS35)。そして、レリーズボタン22の入力に基づいて撮影指示の有無を判定し(ステップS36)、撮影指示ありと判定すると、本撮影を行う(ステップS40)。また、撮影指示なしと判定すると、ステップS32に戻り、上記処理を繰り返し実行する。
【0098】
一方、検出した人物の顔がフレームに収まっていないと判定すると、CPU110は、レリーズボタン22からの入力を無効にする(ステップS38)。すなわち、撮影を禁止する。
【0099】
この後、CPU110は、レリーズボタン22の入力に基づいて撮影指示の有無を判定し(ステップS39)、撮影指示なしと判定すると、ステップS32に戻り、上記処理を繰り返し実行する。
【0100】
一方、撮影指示ありと判定すると、CPU110は、撮影禁止である旨を撮影者に告知するため、所定の警告を行う(ステップS40)。この警告は、たとえば、所定の警告音(ビープ音)、警告音声をスピーカ21から出力することにより行われる。また、セルフタイマランプ18を点滅させることにより行われる。この後、CPU110は、ステップS32に戻り、上記処理を繰り返し実行する。
【0101】
このように本実施の形態の自分撮りモードによれば、フレームに顔が収まらない限り撮影が禁止されるので、所望の構図の画像を簡単かつ適切に撮影することができる。
【0102】
また、フレームは、撮影者自身が任意の位置に任意の大きさで設定することができるため、所望の構図の画像を簡単に撮影することができる。
【0103】
なお、フレーム自体の形状を任意に変えるようにしてもよい点、レンズの焦点距離等に基づいてフレームの拡縮できる範囲を規制するようにしてもよい点、顔の中心(又は重心)が、設定した所定の大きさのフレームfに収まるようにしてもよい点、複数のフレームを設定できるようにしてもよい点等は、上記第1の実施の形態と同じである。
【0104】
また、本実施の形態の自分撮りモードの動作と上記第1の実施の形態の自分撮りモードの動作と組み合わせてもよい。すなわち、セルフタイマランプ18の点灯、点滅によってフレームに顔が収まっているか否かを撮影者に告知するとともに、フレームに顔が収まっているときのみレリーズが有効になるように構成する。
【0105】
次に、自分撮りモードの第3の実施の形態について説明する。
【0106】
第3の実施の形態の自分撮りモードでは、撮影者自身が設定したフレームに顔が一定時間収まると、自動で撮影が実行される。
【0107】
図12は、第3の実施の形態の自分撮りモード時におけるデジタルカメラ10の動作手順を示すフローチャートである。
【0108】
まず、CPU110は、モードレバー24からの入力に基づいて「自分撮りモード」に設定されたか否かを判定する(ステップS50)。そして、「自分撮りモード」に設定されたと判定すると、撮影者の顔を収めるためのフレームの設定処理を行う(ステップS51)。このフレームの設定処理は、上記第1の実施の形態の自分撮りモード時と同じである。
【0109】
フレームFの設定が完了すると、CPU110は、開始指示の有無を判定する(ステップS52)。ここで、開始指示は、レリーズボタン22の全押しにより行うものとし、CPU110は、レリーズボタン22からの出力に基づいて開始指示の有無を判定する。そして、開始指示ありと判定すると、CPU110は、スルー画像の撮影処理を開始する(ステップS53)。そして、その撮影により得られた画像から人物の顔画像を検出する(ステップS54)。すなわち、撮影により得られた画像データを顔検出部132に加えて、画像データから顔領域を抽出し、その位置(重心座標)及び大きさ(範囲)を検出する。そして、検出した顔領域と設定されたフレームとに基づいて検出率を算出し(ステップS55)、求めた検出率に基づいて、人物の顔が設定したフレームに収まっているか否か判定する(ステップS56)。
【0110】
ここで、人物の顔が設定したフレームに収まっていないと判定すると、CPU110は、セルフタイマランプ18を点滅させるための点滅間隔を算出し(ステップS63)、算出した点滅間隔でセルフタイマランプ18を点滅させる(ステップS64)。
【0111】
この後、CPU110は、監視タイマが作動しているか否かを判定し(ステップS65)、作動していると判定すると、監視タイマを停止したのち(ステップS66)、ステップS53に戻り、上記処理を繰り返し実行する。
【0112】
ここで、この監視タイマは、顔検出部132で検出された顔が設定したフレームに収まっている時間を計測する計時手段(不図示)であって、CPU110は、顔検出部132で検出された顔が設定したフレームに収まっていると判定すると、この監視タイマを作動させる。
【0113】
上記ステップ56で、人物の顔が設定したフレームに収まっていると判定すると、CPU110は、顔が設定したフレームに収まっていることを撮影者に告知するため、セルフタイマランプ18を点灯させる(ステップS57)。そして、監視タイマが作動しているか否かを判定し(ステップS58)、作動していないと判定すると、監視タイマを作動させる(ステップS59)。そして、その監視タイマの出力に基づいて作動開始から一定時間が経過した否か判定する(ステップS60)。すなわち、顔がフレームに収まってから一定時間が経過したか否かを判定する。
【0114】
ここで、監視タイマの作動開始から一定時間が経過していないと判定すると、CPU110は、ステップS53に戻り、上記処理を繰り返し実行する。
【0115】
一方、監視タイマの作動開始から一定時間が経過していると判定すると、CPU110は、監視タイマを停止し(ステップS61)、本撮影を行う(ステップS62)。すなわち、記録用の画像を撮影し、所要の信号処理を施してメモリカード138に記録する。
【0116】
このように、本実施の形態の自分撮りモードでは、フレームに顔が一定時間収まると、自動で撮影が行われるので、簡単に自分撮りを行うことができる。
【0117】
また、フレームは、撮影者自身が任意の位置に任意の大きさで設定することができるため、所望の構図の画像を簡単に撮影することができる。
【0118】
また、レリーズボタン22を押下することなく自動で撮影が行われることから、レリーズボタン22の押下によるブレを効果的に防止することができる。
【0119】
なお、フレーム自体の形状を任意に変えるようにしてもよい点、レンズの焦点距離等に基づいてフレームの拡縮できる範囲を規制するようにしてもよい点、顔の中心(又は重心)が、設定した所定の大きさのフレームfに収まるようにしてもよい点、複数のフレームを設定できるようにしてもよい点等は、上記第1の実施の形態と同じである。
【0120】
また、本実施の形態では、セルフタイマランプ18の点灯、点滅によってフレームに顔が収まっているか否かを撮影者に告知する構成としているが、告知しない構成としてもよい。
【0121】
次に、自分撮りモードの第4の実施の形態について説明する。
【0122】
第4の実施の形態の自分撮りモードでは、撮影者自身が設定したフレームに顔が収まると、AF補助光の発光量が抑制される。
【0123】
図13は、第4の実施の形態の自分撮りモード時におけるデジタルカメラ10の動作手順を示すフローチャートである。
【0124】
まず、CPU110は、モードレバー24からの入力に基づいて「自分撮りモード」に設定されたか否かを判定する(ステップS70)。そして、「自分撮りモード」に設定されたと判定すると、撮影者の顔を収めるためのフレームの設定処理を行う(ステップS71)。このフレームの設定処理は、上記第1の実施の形態の自分撮りモード時と同じである。
【0125】
フレームFの設定が完了すると、CPU110は、スルー画像の撮影処理を開始する(ステップS72)。そして、その撮影により得られた画像から人物の顔画像を検出する(ステップS73)。すなわち、撮影により得られた画像データを顔検出部132に加えて、画像データから顔領域を抽出し、その位置(重心座標)及び大きさ(範囲)を検出する。そして、検出した顔領域と設定されたフレームとに基づいて人物の顔が設定したフレームに収まっているか否か判定する(ステップS74)。
【0126】
ここで、人物の顔が設定したフレームに収まっていないと判定すると、CPU110は、AF補助光の発光量を第1の発光量に設定する(ステップS78)。この第1の発光量は、通常のAF補助光の発光量であって、他のモードで撮影する際に発光されるAF補助光の発光量と同じ発光量に設定される。
【0127】
一方、人物の顔が設定したフレームに収まっていると判定すると、CPU110は、AF補助光の発光量を第2の発光量に設定する(ステップS76)。この第2の発光量は、第1の発光量よりも所定量低下させた発光量であって、たとえば、およそ50cm(手を伸ばして撮影したときのカメラと顔との距離に相当)を照らすのに十分な発光量(詳細は採用するLEDの光量やレンズによって変わる)に設定される。
【0128】
なお、この第1の発光量と第2の発光量の情報は、あらかじめフラッシュROM116に格納されているものとし、CPU110は、このフラッシュROM116に格納されている情報を読み出して、AF補助光の発光量を設定するものとする。
【0129】
このように、人物の顔がフレームに収まっているときは、発光量を抑制した第2の発光量にAF補助光の発光量を設定し、人物の顔がフレームに収まっていないときは、通常の発光量にAF補助光の発光量を設定して、撮影が行われるまで上記処理を繰り返し実行する。すなわち、CPU110は、レリーズボタン22からの出力に基づいて撮影実行が指示されたか否かを判定し(ステップS76)、撮影実行が指示されていないと判定すると、ステップS72に戻り、上記処理を繰り返し実行する。一方、撮影実行が指示されたと判定すると、CPU110は、本撮影を行い(ステップS77)、処理を終了する。
【0130】
このように、本実施の形態の自分撮りモードでは、フレームに顔が収まると、AF補助光の発光量が抑制されるので、眩しさによる不快感を与えることがない。
【0131】
また、適切な発光量でAF補助光が発光されるので、低輝度下でも適切にピント合せを行って自分撮りを行うことができる。
【0132】
なお、フレーム自体の形状を任意に変えるようにしてもよい点、レンズの焦点距離等に基づいてフレームの拡縮できる範囲を規制するようにしてもよい点、顔の中心(又は重心)が、設定した所定の大きさのフレームfに収まるようにしてもよい点、複数のフレームを設定できるようにしてもよい点等は、上記第1の実施の形態と同じである。
【0133】
また、本実施の形態の自分撮りモードの機能を単独で作動させるのではなく、上記第1〜第3の実施の形態の自分撮りモードの機能と組み合わせて動作させてもよい。すなわち、設定したフレームに顔が収まるようにガイドする機能(第1の実施の形態の機能)と本実施の形態の機能とを組み合わせて動作させてもよいし、また、設定したフレームに顔が収まるとレリーズが許可される機能(第2の実施の形態の機能)と本実施の形態の機能とを組み合わせて動作させてもよい。また、設定したフレームに顔が収まると自動的に撮影する機能(第3の実施の形態の機能)と本実施の形態とを組み合わせ動作させてもよい。
【0134】
また、本実施の形態では、顔を収めるフレームを任意に設定可能としているが、一定の位置、大きさ、形状に固定してもよい。また、一定の位置、大きさ、形状に設定された複数のフレームの中から選択して用いるようにしてもよい。
【0135】
次に、自分撮りモードの第5の実施の形態について説明する。
【0136】
第5の実施の形態の自分撮りモードでは、撮影者自身が設定したフレームに顔が収まると、シャッタ速度が一定値以上になるように露出(シャッタ速度、絞り、感度)が修正される。
【0137】
図14は、第5の実施の形態の自分撮りモード時におけるデジタルカメラ10の動作手順を示すフローチャートである。
【0138】
まず、CPU110は、モードレバー24からの入力に基づいて「自分撮りモード」に設定されたか否かを判定する(ステップS80)。そして、「自分撮りモード」に設定されたと判定すると、撮影者の顔を収めるためのフレームの設定処理を行う(ステップS81)。このフレームの設定処理は、上記第1の実施の形態の自分撮りモード時と同じである。
【0139】
フレームFの設定が完了すると、CPU110は、スルー画像の撮影処理を開始する(ステップS82)。そして、その撮影により得られた画像から人物の顔画像を検出する(ステップS83)。すなわち、撮影により得られた画像データを顔検出部132に加えて、画像データから顔領域を抽出し、その位置(重心座標)及び大きさ(範囲)を検出する。そして、検出した顔領域と設定されたフレームとに基づいて人物の顔が設定したフレームに収まっているか否か判定する(ステップS84)。
【0140】
ここで、人物の顔が設定したフレームに収まっていないと判定すると、CPU110は、露出設定に用いるプログラム線図に第1のプログラム線図を設定する(ステップS88)。この第1の発光量は、たとえば、オート撮影モード時に用いるプログラム線図であって、オート撮影モード時と同じ基準で露出が設定される。
【0141】
一方、人物の顔が設定したフレームに収まっていると判定すると、CPU110は、露出設定に用いるプログラム線図に第2のプログラム線図を設定する(ステップS86)。この第2のプログラム線図は、シャッタ速度が規定のシャッタ速度(手ブレを起こさないシャッタ速度、たとえば、1/200秒)以上になるように組まれたもので、絞り値及び撮影感度が調整して、シャッタ速度が規定のシャッタ速度以上に保たれるように制御する。
【0142】
なお、この第1のプログラム線図と第2のプログラム線図の情報は、あらかじめフラッシュROM116に格納されているものとし、CPU110は、フラッシュROM116から読み出して、露出設定に用いるプログラム線図を設定する。
【0143】
このように、人物の顔がフレームに収まっているときは、所定のシャッタ速度以上に保たれるようなプログラム線図(第2のプログラム線図)が用いられ、人物の顔がフレームに収まっていないときは、通常のプログラム線図(第1のプログラム線図)が用いられて露出設定が行われる。そして、本撮影の実行が指示されるまで、上記処理を繰り返し実行する。すなわち、CPU110は、レリーズボタン22からの出力に基づいて本撮影の実行が指示されたか否かを判定し(ステップS86)、撮影実行が指示されていないと判定すると、ステップS82に戻り、上記処理を繰り返し実行する。一方、本撮影の実行が指示されたと判定すると、CPU110は、本撮影を行い(ステップS87)、処理を終了する。
【0144】
このように、本実施の形態の自分撮りモードでは、フレームに顔が収まると、一定のシャッタ速度以上になるように露出が設定されるので、手ブレを抑えて撮影することができる。特に自分撮りの際には、片手での撮影になるケースが多いため、手ブレによる失敗が生じやすく、これを効果的に抑制することができる。
【0145】
なお、フレーム自体の形状を任意に変えるようにしてもよい点、レンズの焦点距離等に基づいてフレームの拡縮できる範囲を規制するようにしてもよい点、顔の中心(又は重心)が、設定した所定の大きさのフレームfに収まるようにしてもよい点、複数のフレームを設定できるようにしてもよい点等は、上記第1の実施の形態と同じである。
【0146】
また、本実施の形態の自分撮りモードの機能を単独で作動させるのではなく、上記第1〜第3の実施の形態の自分撮りモードの機能と組み合わせて作動させてもよい。すなわち、設定したフレームに顔が収まるようにガイドする機能(第1の実施の形態の機能)と本実施の形態の機能とを組み合わせて動作させてもよいし、また、設定したフレームに顔が収まるとレリーズが許可される機能(第2の実施の形態の機能)と本実施の形態の機能を組み合わせて動作させてもよい。また、設定したフレームに顔が収まると自動的に撮影する機能(第3の実施の形態の機能)と本実施の形態とを組み合わせて動作させてもよい。
【0147】
また、本実施の形態では、顔を収めるフレームを任意に設定可能としているが、一定の位置、大きさ、形状に固定してもよい。また、一定の位置、大きさ、形状に設定された複数のフレームの中から選択して用いるようにしてもよい。
【0148】
また、本実施の形態では、シャッタ速度が規定のシャッタ速度以上に保たれるように、使用するプログラム線図を切り替えているが、シャッタ速度が所定のシャッタ速度以上に保たれるように、絞り値又は感度のいずれか一方又は双方を変化させて露出を修正するようにしてもよい。すなわち、絞りのみを変えて露出を修正してもよいし、感度のみを変えて露出を修正してもよい。さらに、絞りと感度の双方を変えて露出を修正してもよい。
【0149】
また、本実施の形態では、規定のシャッタ速度として、1/200秒を例示しているが、手ブレの有無は撮影レンズ14の焦点距離に依存するところが大きいので、撮影レンズの焦点距離に応じて規定のシャッタ速度を設定するようにしてもよい。たとえば、1/焦点距離(35mm換算値)[秒]以上になるように露出を修正するようにしてもよい。
【0150】
また、上記一連の実施の形態では、モードレバー24をSP位置にセットすることにより、自分撮りモードに設定するようにしているが、自分撮りモードに設定する方法は、これに限定されるものではなく、たとえば、専用のボタンをカメラボディ12に設けて、自分撮りモードと他のモードとを切り替えるようにしてもよいし、また、メニュー画面で自分撮りモードへの切り替えを指示するようにしてもよい。
【0151】
また、上記一連の実施の形態では、本発明をデジタルカメラに適用した場合を例に説明したが、本発明の適用は、これに限定されるものではなく、カメラ付き携帯電話機やカメラ付きPDA等の撮像機能を備えた全ての撮像装置に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0152】
【図1】デジタルカメラの正面斜視図
【図2】デジタルカメラの背面斜視図
【図3】デジタルカメラの電気的構成を示すブロック図
【図4】自分撮りモード時におけるデジタルカメラ10の動作手順を示すフローチャート
【図5】フレームの設定方法の説明図
【図6】検出率の説明図(検出した顔が設定したフレームよりも大きい場合)
【図7】検出率の説明図(検出した顔が設定したフレームよりも小さい場合)
【図8】自分撮り時の姿勢の説明図
【図9】検出した顔がフレームに収まっているか否かの他の判定方法の説明図
【図10】複数のフレームを設定する場合の説明図
【図11】第2の実施の形態の自分撮りモード時におけるデジタルカメラの動作手順を示すフローチャート
【図12】第3の実施の形態の自分撮りモード時におけるデジタルカメラの動作手順を示すフローチャート
【図13】第4の実施の形態の自分撮りモード時におけるデジタルカメラの動作手順を示すフローチャート
【図14】第5の実施の形態の自分撮りモード時におけるデジタルカメラの動作手順を示すフローチャート
【符号の説明】
【0153】
10…デジタルカメラ、12…カメラボディ、14…撮影レンズ、16…ストロボ、18…セルフタイマランプ、20…AF補助光ランプ、21…スピーカ、22…レリーズボタン、24…モードレバー、26…電源ボタン、28…モニタ、30…ズームボタン、32…再生ボタン、34…ファンクションボタン、36…十字ボタン、38…MENU/OKボタン、40…DISP/BACKボタン、110…CPU、112…操作部、114…RAM、116…フラッシュROM、118…撮影光学系、120…撮影光学系駆動部、122…撮像素子、124…アナログ信号処理部、126…A/Dコンバータ、128…画像信号処理部、130…圧縮伸張処理部、132…顔検出部、134…音声処理部、136…メディア制御部、138…メモリカード、140…エンコーダ、142…AF検出部、144…AE/AWB検出部、148…ストロボ制御部、150…セルフタイマランプ制御部、152…AF補助光ランプ制御部
【技術分野】
【0001】
本発明は撮像装置に係り、特に撮像素子から得られた画像を記憶メディアに記録する撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般にデジタルカメラにはモニタが備えられており、このモニタに撮像素子から得られた画像をスルー表示させながら撮影できる機能が備えられている。
【0003】
しかしながら、通常、モニタはデジタルカメラの背面に備えられているため、自分自身を撮影(いわゆる、自分撮り)しようとしたときには、この機能を有効に活用できないという欠点があった。
【0004】
そこで、特許文献1には、撮像素子から得られた画像から人物の顔を検出し、検出された顔があらかじめ設定されたフレームに収まるようにガイドするデジタルカメラが提案されている。
【特許文献1】特開2005−217768号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1のデジタルカメラは、あらかじめ設定されたフレームに顔を収めるようにガイドする構成のため、構図の自由度が少なく、撮影者が意図する画像を撮影できないという欠点がある。
【0006】
また、自分撮りでは、手を持ち上げた状態で撮影することになるため、カメラをしっかりと構えることができず、ブレが生じやすいという問題もある。
【0007】
また、撮影時にAF補助光を発光するカメラで自分撮りすると、近距離から高輝度のAF補助光が発光されることとになるため、眩しさのために自然な表情で撮影できなくなるという問題もある。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、好みの構図の自分撮り画像を簡単に撮影できる撮像装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に係る発明は、前記目的を達成するために、撮影指示に応じて撮像素子から得られた画像を記憶メディアに記録する撮像装置において、前記撮像素子の撮像エリア内の任意の位置に被写体の顔を収めるためのフレームを任意の大きさで設定するフレーム設定手段と、前記撮像素子から得られた画像から被写体の顔を検出する顔検出手段と、前記顔検出手段で検出された顔が前記フレーム設定手段で設定されたフレームに収まるか否かを判定する判定手段と、前記判定手段の判定結果を告知する告知手段と、を備えたことを特徴とする撮像装置を提供する。
【0010】
請求項1に係る発明によれば、撮像素子から得られた画像から顔検出手段によって被写体の顔が検出される。そして、顔検出手段によって検出された顔が、フレーム設定手段で任意に設定されたフレームに収まるか否かが判定手段によって判定され、その判定結果が告知手段で告知される。これにより、撮影者の意図を反映した構図の画像を簡単かつ的確に撮影することができる。
【0011】
請求項2に係る発明は、前記目的を達成するために、撮影指示手段から出力される撮影指示に応じて撮像素子から得られた画像を記憶メディアに記録する撮像装置において、前記撮像素子の撮像エリア内の任意の位置に被写体の顔を収めるためのフレームを任意の大きさで設定するフレーム設定手段と、前記撮像素子から得られた画像から被写体の顔を検出する顔検出手段と、前記顔検出手段で検出された顔が前記フレーム設定手段で設定されたフレームに収まるか否かを判定する判定手段と、前記顔検出手段で検出された顔が前記フレーム設定手段で設定されたフレームに収まると前記判定手段で判定された時にのみ前記撮影指示手段からの撮影指示を有効にする撮影指示制御手段と、を備えたことを特徴とする撮像装置を提供する。
【0012】
請求項2に係る発明によれば、撮像素子から得られた画像から顔検出手段によって被写体の顔が検出される。そして、顔検出手段によって検出された顔が、フレーム設定手段で設定されたフレームに収まるか否かが判定手段によって判定され、収まると判定されたときのみ撮影指示手段からの撮影指示が有効になる。すなわち、撮影が可能になる。これにより、撮影者の意図を反映した構図の画像を簡単かつ的確に撮影することができる。
【0013】
請求項3に係る発明は、前記目的を達成するために、撮影指示に応じて撮像素子から得られた画像を記憶メディアに記録する撮像装置において、前記撮像素子の撮像エリア内の任意の位置に被写体の顔を収めるためのフレームを任意の大きさで設定するフレーム設定手段と、前記撮像素子から得られた画像から被写体の顔を検出する顔検出手段と、前記顔検出手段で検出された顔が前記フレーム設定手段で設定されたフレームに一定時間収まったか否かを判定する判定手段と、前記顔検出手段で検出された顔が前記フレーム設定手段で設定されたフレームに一定時間収まったと前記判定手段で判定されると、前記撮影指示を出力する撮影指示出力手段と、を備えたことを特徴とする撮像装置を提供する。
【0014】
請求項3に係る発明によれば、撮像素子から得られた画像から顔検出手段によって被写体の顔が検出される。そして、顔検出手段によって検出された顔が、フレーム設定手段で設定されたフレームに一定時間収まったか否かが判定手段によって判定され、収まったと判定されると、撮影が行われる。これにより、撮影者の意図を反映した構図の画像を簡単かつ的確に撮影することができる。
【0015】
請求項4に係る発明は、前記目的を達成するために、補助光発光手段から補助光を発光させて撮影レンズのAF制御を行い、撮影指示に応じて撮像素子から得られた画像を記憶メディアに記録する撮像装置において、前記撮像素子の撮像エリア内の任意の位置に被写体の顔を収めるためのフレームを任意の大きさで設定するフレーム設定手段と、前記撮像素子から得られた画像から被写体の顔を検出する顔検出手段と、前記顔検出手段で検出された顔が前記フレーム設定手段で設定されたフレームに収まるか否かを判定する判定手段と、前記顔検出手段で検出された顔が前記フレーム設定手段で設定されたフレームに収まると前記判定手段で判定されると、前記補助光発光手段から発光される補助光の光量を所定量低下させる補助光発光制御手段と、を備えたことを特徴とする撮像装置を提供する。
【0016】
請求項4に係る発明によれば、撮像素子から得られた画像から顔検出手段によって被写体の顔が検出される。そして、顔検出手段によって検出された顔が、フレーム設定手段で設定されたフレームに収まるか否かが判定手段によって判定され、収まると判定されると、AF制御時に発光される補助光の発光量が抑えられる。これにより、眩しさによる不快感を与えずに自分撮りを行うことができる。
【0017】
請求項5に係る発明は、前記目的を達成するために、撮影指示に応じて撮像素子から得られた画像を記憶メディアに記録する撮像装置において、前記撮像素子の撮像エリア内の任意の位置に被写体の顔を収めるためのフレームを任意の大きさで設定するフレーム設定手段と、前記撮像素子から得られた画像から被写体の顔を検出する顔検出手段と、前記顔検出手段で検出された顔が前記フレーム設定手段で設定されたフレームに収まるか否かを判定する判定手段と、前記顔検出手段で検出された顔が前記フレーム設定手段で設定されたフレームに収まると前記判定手段で判定されると、シャッタ速度が規定値以上になるように露出を修正する露出修正手段と、を備えたことを特徴とする撮像装置を提供する。
【0018】
請求項5に係る発明によれば、撮像素子から得られた画像から顔検出手段によって被写体の顔が検出される。そして、顔検出手段によって検出された顔が、フレーム設定手段で設定されたフレームに収まるか否かが判定手段によって判定され、収まると判定されると、シャッタ速度が規定値以上になるように、露出が修正される。これにより、ブレによる撮影の失敗を防止することができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明に係る撮像装置によれば、好みの構図の自分撮り画像を簡単に撮影することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、添付図面を参照して本発明に係る撮像装置を実施するための最良の形態について説明する。
【0021】
図1、図2は、それぞれ本発明が適用されたデジタルカメラの正面斜視図と背面斜視図である。
【0022】
同図に示すように、このデジタルカメラ10は、いわゆるコンパクトタイプのデジタルカメラであって、そのカメラボディ12は、薄く四角い箱状に形成されている。
【0023】
カメラボディ12の正面には、図1に示すように、撮影レンズ14、ストロボ16、セルフタイマランプ18、AF補助光ランプ20、スピーカ21等が設けられており、上面には、レリーズボタン22、モードレバー24、電源ボタン26等が設けられている。
【0024】
一方、カメラボディ12の背面には、図2に示すように、モニタ28、ズームボタン30、再生ボタン32、ファンクションボタン34、十字ボタン36、MENU/OKボタン38、DISP/BACKボタン40等が設けられている。
【0025】
また、図示されていないが、カメラボディ12の底面には、バッテリカバーが開閉自在に設けられており、そのバッテリカバーの内側には、バッテリを収納するためのバッテリ収納室と、メモリカードを装着するためのメモリカードスロットとが設けられている。
【0026】
撮影レンズ14は、沈胴式のズームレンズで構成されており、デジタルカメラ10の電源をONすると、カメラボディ12から繰り出される。なお、撮影レンズ14のズーム機構や沈胴機構については、公知の技術なので、ここではその具体的な説明は省略する。
【0027】
ストロボ16は、たとえばキセノン管で構成されており、撮影時に必要に応じて発光される。
【0028】
セルフタイマランプ18は、たとえばLEDで構成されており、セルフタイマ撮影時に所定の態様で発光、点滅して撮影タイミングを被写体に告知する。また、後述する自分撮りモード時に所定の態様で発光、点滅して撮影者に撮影タイミングを告知する。
【0029】
AF補助光ランプ20は、たとえば高輝度LED構成されており、低輝度撮影時に必要に応じて被写体に向けてAF補助光を発光する。
【0030】
レリーズボタン22は、いわゆる「半押し」と「全押し」とからなる二段ストローク式のスイッチで構成されている。デジタルカメラ10は、このレリーズボタン22を半押しすると撮影準備、すなわち、AE(Automatic Exposure:自動露出)、AF(Auto Focus:自動合焦)、AWB(Automatic White Balance:自動ホワイトバランス)を行い、全押すると、画像の記録を行う。
【0031】
モードレバー24は、撮影モードの設定に用いられる。このモードレバー24は、レリーズボタン22の周りを所定の角度の範囲で揺動自在に設けられており、「SP位置」、「AUTO位置」、「M位置」、「動画位置」にセット可能に設けられている。デジタルカメラ10は、このモードレバー24を「SP位置」にセットすることにより、「シーンプログラム撮影モード」に設定され、撮影シーンに応じた露出制御、撮影制御を行うモードに設定される。また、「AUTO位置」にセットすることにより、「オート撮影モード」に設定され、露出制御を全自動で行うモードに設定される。また、「M位置」に設定されることにより、「マニュアル撮影モード」に設定され、露出設定を手動で行うモードに設定される。また、「動画位置」に設定することにより、「動画撮影モード」に設定され、動画を撮影するモードに設定される。
【0032】
なお、本実施の形態のデジタルカメラ10では、「シーンプログラム撮影モード」として、人物撮影を行う「人物モード」、風景撮影を行う「風景モード」、スポーツ撮影を行う「スポーツモード」、夜景撮影を行う「夜景モード」、自分撮りを行う「自分撮りモード」が用意されているものとし、使用するモードの設定は、メニュー画面で行うものとする。すなわち、メニュー画面に表示されるメニュー項目の一つとして「シーンプログラム撮影モード」の設定項目が用意されており、この「シーンプログラム撮影モード」の設定項目でモードレバー24を「SP位置」にセットした時のモードを選択できるようにされている。
【0033】
電源ボタン26は、デジタルカメラ10の電源をON/OFFするのに用いられ、所定時間(たとえば、2秒)押下されることにより、デジタルカメラ10の電源がON/OFFされる。
【0034】
モニタ28は、カラーLCDで構成されている。このモニタ28は、撮影済み画像を表示するための画像表示部として利用されるとともに、各種設定時にGUIとして利用される。また、撮影時には、撮像素子で捉えた画像がスルー表示されて、電子ファインダとして利用される。
【0035】
ズームボタン30は、撮影レンズ14のズーム操作に用いられ、望遠側へのズームを指示するズームテレボタンと、広角側へのズームを指示するズームワイドボタンとで構成されている。
【0036】
再生ボタン32は、再生モードへの切り替え指示に用いられる。すなわち、デジタルカメラ10は、撮影中、この再生ボタン32が押されると、再生モードに切り替えられる。また、電源OFFの状態でこの再生ボタン32が所定時間(たとえば2秒)押されると、再生モードの状態でデジタルカメラ10が起動する。
【0037】
ファンクションボタン34は、撮影及び再生機能の各種設定画面の呼び出しに用いられる。すなわち、撮影時に、このファンクションボタン34が押されると、モニタ28に画像サイズ(記録画素数)、感度等の設定画面が表示され、再生時に、このファンクションボタン4が押されると、モニタ28にプリント予約(DPOF)の設定画面が表示される。
【0038】
十字ボタン36は、上下左右4方向に押圧操作可能に設けられており、各方向のボタンには、カメラの設定状態に応じた機能が割り当てられる。すなわち、たとえば、撮影時には、左ボタンにマクロモードのON/OFFを切り替える機能が割り当てられ、右ボタンにストロボモードを切り替える機能が割り当てられる。また、上ボタンにモニタ28の明るさを替える機能が割り当てられ、下ボタンにセルフタイマのON/OFFを切り替える機能が割り当てられる。また、再生時には、左ボタンにコマ送りの機能が割り当てられ、右ボタンにコマ戻しの機能が割り当てられる。また、上ボタンにモニタ28の明るさを替える機能が割り当てられ、下ボタンに再生中の画像を削除する機能が割り当てられる。また、各種設定時には、モニタ28に表示されたカーソルを各ボタンの方向に移動させる機能が割り当てられる。
【0039】
MENU/OKボタン38は、メニュー画面の呼び出し(MENU機能)に用いられるとともに、選択内容の確定、処理の実行指示等(OK機能)に用いられ、デジタルカメラ10の設定状態に応じて割り当てられる機能が切り替えられる。
【0040】
DISP/BACKボタン40は、モニタ28の表示内容の切り替え指示(DISP機能)に用いられるとともに、入力操作のキャンセル等の指示(BACK機能)に用いられ、デジタルカメラ10の設定状態に応じて割り当てられる機能が切り替えられる。
【0041】
図3は、デジタルカメラ10の電気的構成を示すブロック図である。
【0042】
同図に示すように、デジタルカメラ10は、CPU110、操作部(レリーズボタン22、モードレバー24、電源ボタン26、ズームボタン30、再生ボタン32、ファンクションボタン34、十字ボタン36、MENU/OKボタン38、DISP/BACKボタン40等)112、フラッシュROM116、RAM114、撮影光学系118、撮影光学系駆動部120、撮像素子122、アナログ信号処理部124、A/Dコンバータ126、画像信号処理部128、圧縮伸張処理部130、顔検出部132、音声処理部134、メディア制御部136、メモリカード138、エンコーダ140、AF検出部142、AE/AWB検出部144、ストロボ制御部148、セルフタイマランプ制御部150、AF補助光ランプ制御部152等で構成されている。
【0043】
CPU110は、デジタルカメラ10の全体の動作を統括制御する制御手段として機能するとともに、各種の演算処理を行う演算処理手段として機能し、操作部112からの入力に基づき所定の制御プログラムに従って各回路を制御する。
【0044】
フラッシュROM116には、CPU110が実行する制御プログラムや制御に必要な各種データ等が格納されている。
【0045】
RAM114は、CPU110の演算作業用領域として利用されるとともに、画像データの一時記憶領域として利用される。
【0046】
撮影光学系118は、撮影レンズ14と絞り15を含み、被写体の光学像を撮像素子122の受光面に結像させる。この撮影光学系118を構成する撮影レンズ14は、ピント調節を行うためのフォーカスレンズ14Fと、ズーム調整を行うためのズームレンズ14Zとを備えている。また、絞り15は、たとえば虹彩絞りで構成されている。
【0047】
撮影光学系駆動部120は、フォーカスレンズ14Fを駆動するフォーカスモータ120Fと、ズームレンズ14Zを駆動するズームモータ120Zと、絞り15を駆動するアイリスモータ120Iとを備えている。CPU110は、図示しないフォーカスモータドライバを介してフォーカスモータ120Fの駆動を制御することにより、フォーカスレンズ14Fの移動を制御し、撮影レンズ14のピント合せを行う。また、図示しないズームモータドライバを介してズームモータ120Zの駆動を制御することにより、ズームレンズ14Zの移動を制御し、撮影レンズ14のズーム調整を行う。また、図示しないアイリスモータドライバを介してアイリスモータ120Iの駆動を制御することにより、絞り15の開口量を制御し、撮像素子122への入射光量を制御する。
【0048】
撮像素子122は、たとえば、所定のカラーフィルタ配列のカラーCCDで構成されており、その受光面には多数のフォトダイオード(受光素子)が規則的に配列されている。撮影光学系118を介して撮像素子122の受光面に入射した光は、各フォトダイオードによって入射光量に応じた量の信号電荷に変換されて蓄積される。そして、各フォトダイオードに蓄積された信号電荷は、図示しないタイミングジェネレータから出力されるタイミング信号に従って各フォトダイオードから順次読み出され、電荷量に応じた大きさの電圧信号(画像信号)として撮像素子122から出力される。
【0049】
アナログ信号処理部124は、撮像素子122から順次出力される画像信号を相関二重サンプリング処理(撮像素子の出力信号に含まれるノイズ(特に熱雑音)等を軽減することを目的として、撮像素子の1画素毎の出力信号に含まれるフィードスルー成分レベルと画素信号成分レベルとの差をとることにより正確な画素データを得る処理)するとともに、増幅して出力する。
【0050】
A/Dコンバータ126は、アナログ信号処理部124から出力されたR、G、Bのアナログの画像信号をデジタルの画像信号に変換する。
【0051】
画像信号処理部128は、同時化回路(単板CCDのカラーフィルタ配列に伴う色信号の空間的なズレを補間して色信号を同時式に変換する処理回路)、ホワイトバランス補正回路、ガンマ補正回路、輪郭補正回路、輝度・色差信号生成回路等を含み、A/Dコンバータ126から出力された画像信号に所要の信号処理を施して輝度データ(Yデータ)と色差データ(Cr,Cbデータ)とからなる画像データ(YUVデータ)を生成する。
【0052】
圧縮伸張処理部130は、CPU110からの指令に従い、入力された画像データに所定の圧縮処理を施して所定フォーマット(たとえば、JPEG)の圧縮画像データを生成する。また、入力された圧縮画像データに所定の伸張処理を施して非圧縮の画像データを生成する。
【0053】
顔検出部132は、CPU110からの指令に従い、入力された画像データを解析して、人物の顔画像を検出する。すなわち、画像データから顔領域(人物の顔を囲う矩形領域)を抽出し、その位置(重心座標)及び大きさ(範囲)を検出する。この処理は、たとえば、入力された画像データから肌色に指定した色と近い色を持つ画素を取り出し、その取り出した領域を顔領域として抽出することにより行われる。肌色の抽出処理は、たとえば、肌色を他の色と区別するための色空間上で、あらかじめサンプリングした肌色の情報から色空間上の肌色の範囲を定め、各画素の色が定めた範囲に入っているか否かを判定することにより行われる。なお、顔検出の処理は、この他公知の技術を用いることができる。
【0054】
音声処理部134は、CPU110からの指令に従い、入力された音声データを処理してスピーカ21から出力するための音声信号を生成する。音声処理部134で生成された音声信号はスピーカ21に出力され、これにより、スピーカ21から所定の音声が出力される。
【0055】
メディア制御部136は、CPU110からの指令に従い、メモリカードスロットに装填されたメモリカード138に対してデータを読み書きする。なお、本実施の形態のデジタルカメラ10では、カメラボディ10から着脱可能なメモリカードMに画像を格納することとしているが、内臓式のメモリに画像を格納する構成としてもよい。
【0056】
エンコーダ140は、CPU110からの指令に従い、モニタ28に出力するための映像信号を生成する。エンコーダ140で生成された映像信号はモニタ28に出力され、これにより、モニタ28に画像や文字等の所定の情報が表示される。
【0057】
AF検出部142は、CPU110からの指令に従い、AF制御に必要な物理量を算出する。本実施の形態のデジタルカメラ10では、画像のコントラストによりAF制御を行うものとし、AF検出部142は、入力された画像信号から画像の鮮鋭度を示す焦点評価値を算出する。CPU110は、このAF検出部142で算出される焦点評価値が極大となるように、フォーカスレンズ14Fの移動を制御する。
【0058】
AE/AWB検出部144は、CPU110からの指令に従ってAE/AWB制御に必要な物理量を算出する。たとえば、AE/AWB制御に必要な物理量として、1画面部の画像信号を複数のエリア(例えば、16×16)に分割し、分割したエリアごとにR、G、Bの画像信号の積算値を算出する。CPU110は、このAE/AWB検出部144から得た積算値に基づいて被写体の明るさ(被写体輝度)を検出し、所定のプログラム線図から露出(絞り値、シャッタ速度、感度)を決定する。また、CPU110は、AE/AWB検出部144から得たRの積算値、Bの積算値、Gの積算値から分割エリアごとにR/G及びB/Gの比を求め、求めたR/G、B/Gの値のR/G、B/Gの色空間における分布等に基づいて光源種判別を行う。そして、判別された光源種に適したホワイトバランス調整値に従って、たとえば各比の値がおよそ1(つまり、1画面においてRGBの積算比率がR:G:B≒1:1:1)になるように、ホワイトバランス調整回路のR、G、B信号に対するゲイン値(ホワイトバランス補正値)を決定する。
【0059】
ストロボ制御部146は、CPU110からの指令に従い、ストロボ16の発光を制御する。
【0060】
セルフタイマランプ制御部148は、CPU110からの指令に従い、セルフタイマランプ18の発光を制御する。
【0061】
AF補助光発光制御部150は、CPU110からの指令に従い、AF補助光ランプ20の発光を制御する。
【0062】
本実施の形態のデジタルカメラ10は以上のように構成される。
【0063】
次に、本実施の形態のデジタルカメラ10による基本的な撮影、再生の処理について説明する。
【0064】
まず、撮影時におけるデジタルカメラ10の基本的な処理動作について説明する。
【0065】
電源ボタン26を押し、デジタルカメラ10の電源をONすると、撮影レンズ14が繰り出され、撮像素子122で捉えた画像がモニタ28にスルー表示される。すなわち、デジタルカメラ10の電源をONすると、撮影レンズ14が所定の撮影スタンバイ位置まで繰り出されるとともに、撮像素子122で連続的に画像が撮像され、得られた画像信号が各部で処理されて、モニタ28に逐次出力される。撮影者は、このモニタ28にスルー表示された画像(スルー画像)を見ながら必要に応じてズームボタン30を操作して、構図を決定する。そして、レリーズボタン22を半押しして、撮影準備を指示する。
【0066】
レリーズボタン22が半押しされると、CPU110にS1ON信号が入力される。CPU110は、このS1ON信号に応動して、AE、AWB、AFの各処理を実行する。すなわち、AE/AWB制御を行って、本撮影時の絞り値とシャッタ速度を決定するとともに、ホワイトバランス補正値を決定する。また、AF制御を行って、主要被写体にピントを合わせる。この際、必要に応じてAF補助光ランプ20を発光し、被写体に向けてAF補助光を照射する。
【0067】
撮影者は、モニタ28に表示されるスルー画像を確認し、撮影レンズ14のピント状態等を確認する。そして、ピント、構図が決まったところでレリーズボタン22を全押しし、画像記録を指示する。
【0068】
レリーズボタン22が全押しされると、CPU110にS2ON信号が入力され、このS2ON信号に応動して、CPU110は画像の記録処理を実行する。
【0069】
まず、上記のAE処理で求めた絞り値、シャッタ速度で撮像素子122を露光し、記録用の画像信号の取り込みを行う。この際、CPU110は、必要に応じてストロボ16を発光させる。
【0070】
撮像素子122から出力された一コマ分の画像信号は、アナログ信号処理部124、A/Dコンバータ126を介して画像信号処理部128に加えられ、輝度データと色差データとからなる画像データ(YUVデータ)が生成される。生成された画像データは、一旦RAM114に格納されたのち、圧縮伸張処理部130に加えられ、所定の圧縮フォーマットで圧縮されて、RAM114に格納される。CPU110は、このRAM114に格納された圧縮画像データに対して撮影情報等を付加した所定フォーマットの静止画像ファイル(たとえば、Exif)を生成し、メディア制御部136を介してメモリカード138に記録する。
【0071】
次に、再生時におけるデジタルカメラ10の基本的な処理動作について説明する。
【0072】
撮影済み画像の再生は、再生ボタン32を押すことにより行われる。再生ボタン32が押されると、CPU110は、メディア制御部136を介してメモリカード138に最後に記録された画像ファイルの圧縮画像データを読み出す。読み出された圧縮画像データは、圧縮伸張処理部130に加えられ、非圧縮の画像データとされたのちエンコーダ140を介してモニタ28に出力される。これにより、メモリカード138に記録されている画像がモニタ28に再生表示される。
【0073】
画像のコマ送りは、十字ボタン36の左右のボタン操作で行なわれ、右ボタンが操作されると、次の画像がメモリカード138から読み出され、モニタ28に再生表示される。また、十字ボタン36の左ボタンが操作されると、一つ前の画像がメモリカード138から読み出され、モニタ28に再生表示される。
【0074】
さて、上記のように、本実施の形態のデジタルカメラ10では、撮影モードの一つとして「自分撮りモード」を備えており、「自分撮りモード」に設定されると、自分撮りに適した撮影制御を実施する。すなわち、撮影者が設定したフレームに撮影者の顔が収まるようにガイド告知が行われる。
【0075】
以下、この「自分撮りモード」に設定した場合のデジタルカメラ10の動作について説明する。
【0076】
図4は、自分撮りモード時におけるデジタルカメラ10の動作手順を示すフローチャートである(第1の実施の形態)。
【0077】
まず、CPU110は、モードレバー24からの入力に基づいて「自分撮りモード」に設定されたか否かを判定する(ステップS10)。そして、「自分撮りモード」に設定されたと判定すると、撮影者の顔を収めるためのフレームの設定処理を行う(ステップS11)。このフレームの設定処理は、モニタ28を用いて行われる。すなわち、「自分撮りモード」に設定されると、図5に示すようにモニタ28に矩形状のフレームFが表示される。このフレームFは、ズームボタン30のボタン操作によって拡縮するとともに、十字ボタン36のボタン操作によって上下左右に移動する。撮影者は、ズームボタン30と十字ボタン36のボタン操作によってフレームFを任意の位置、任意の大きさで設定する。なお、初期状態として、フレームFは図5に示すように、所定の大きさで画面中央に設定される。また、設定したフレームFの確定は、MENU/OKボタン38を押下することにより行われる。
【0078】
フレームFの設定が完了すると、CPU110は、スルー画像の撮影を開始する(ステップS12)。そして、その撮影により得られた画像から人物の顔画像を検出する(ステップS13)。すなわち、撮影により得られた画像データを顔検出部132に加えて、画像データから顔領域を抽出し、その位置(重心座標)及び大きさ(範囲)を検出する。
【0079】
そして、検出した顔領域と設定されたフレームとに基づいて検出率を算出する(ステップS14)。この検出率は、検出した顔領域又は設定したフレームに対するオーバーラップ部分の割合として求められ、検出した顔領域が設定したフレームよりも大きい場合(検出した顔領域≧設定したフレーム)は、図6に示すように、設定したフレームの面積に対するオーバーラップ部分の面積の割合[(検出した顔領域と設定したフレームのオーバーラップ部分の面積)÷(設定したフレームの面積)%]として求められ、検出した顔領域が設定したフレームよりも小さい場合(検出した顔領域<設定したフレーム)は、図7に示すように、検出した顔領域の面積に対するオーバーラップ部分の面積の割合[(検出した顔領域と設定したフレームのオーバーラップ部分の面積)÷(検出した顔領域の面積)%]として求められる。
【0080】
このようにして検出率を求め、求めた検出率に基づいて、CPU110は、人物の顔が設定したフレームに収まっているか否か判定する(ステップS15)。すなわち、求めた検出率が100%か否かを判定する。
【0081】
ここで、求めた検出率が100%となり、人物の顔が設定したフレームに収まっていると判定すると、CPU110は、顔が設定したフレームに収まっていることを撮影者に告知するため、セルフタイマランプ18を点灯させる(ステップS16)。すなわち、セルフタイマランプ制御部148にコマンドを出力し、セルフタイマランプ18を点灯させる(ステップS16)。撮影者は、このセルフタイマランプ18が点灯したことを確認することによって、設定したフレームに自分の顔が収まっていることを認識する。
【0082】
一方、求めた検出率が100%未満となり、人物の顔が設定したフレームに収まっていないと判定すると、CPU110は、顔が設定したフレームに収まっていないことを撮影者に告知するため、セルフタイマランプ18を点滅させる。この際、設定したフレームからのズレ量をセルフタイマランプ18の点滅間隔によって撮影者が把握できるようにするため、まず、CPU110は、セルフタイマランプ18の点滅間隔を算出する(ステップS17)。このセルフタイマランプ18の点滅間隔は、検出率に基づいて算出し、たとえば、次式、点滅間隔=1÷(検出率÷K)[秒]から算出する(Kは点滅間隔の調整定数)。
【0083】
そして、算出した点滅間隔でセルフタイマランプ18が点滅するように、セルフタイマランプ制御部148にコマンドを出力し、セルフタイマランプ18を点滅させる(ステップS18)。撮影者は、このセルフタイマランプ18の点滅間隔を見て設定したフレームからのズレ量を把握する。
【0084】
この後、CPU110は、レリーズボタン22の入力に基づいて撮影指示の有無を判定し(ステップS19)、撮影指示ありと判定すると、本撮影を行う(ステップS20)。すなわち、記録用の画像を撮影し、所要の信号処理を施してメモリカード138に記録する。
【0085】
一方、撮影指示なしと判定すると、ステップS12に戻り、上記処理を繰り返し実行する。
【0086】
このように本実施の形態のデジタルカメラ10では、自分撮りモードに設定すると、撮影者自身が撮像エリア内の任意の位置に任意の大きさで自分の顔を収めるフレームを設定することができ、そのフレームに顔が収まるようにガイドされる。これにより、任意の構図で自分自身を適切に撮影することができる。
【0087】
なお、上記の実施の形態では、人物の顔を収めるフレームを矩形状とし、任意に拡縮できるように構成しているが、フレーム自体の形状も任意に変えられるようにしてもよい。たとえば、矩形状のフレームの縦、横の長さを撮影者自身が任意に設定できるようにしてもよい。また、矩形状のフレームに代えて円形、楕円形状等のフレームを設定するようにしてもよい。
【0088】
また、上記の実施の形態では、人物の顔を収めるフレームを任意に拡縮できるように構成しているが、レンズの焦点距離等に基づいて拡縮できる範囲を規制するようにしてもよい。すなわち、図8に示すように、自分撮りは、自分の手でカメラを構える関係上、自分の手の長さ以上にカメラを離して撮ることができず、撮影可能な顔の大きさに限度が生じる。この撮影可能な顔の大きさは、撮影レンズ14の焦点距離に応じて変化するので、焦点距離に基づいて顔が収まる範囲内にフレームの設定範囲を制限する。これにより、適切にフレームを設定することができる。なお、このようにフレームの設定可能な範囲を規制する場合には、撮影中のズーム操作を禁止することが好ましい。
【0089】
また、上記の実施の形態では、撮影した画像から検出した顔領域が設定したフレームに収まるようにガイドしているが、図9に示すように、撮影した画像から顔の中心(又は重心)Pを検出し、検出した顔の中心(又は重心)が、設定した所定の大きさのフレームfに収まるようにガイドするようにしてもよい。この場合、たとえば、検出した顔の中心(又は重心)Pとフレームfとの距離(最短距離)を算出し、その距離に応じてセルフタイマランプ18の点滅間隔を設定する。
【0090】
また、上記の実施の形態では、セルフタイマランプ18によって顔がフレームに収まっているか否かの判定結果を告知するようにしているが、判定結果を告知する手段(ガイドする手段)は、これに限定されるものではない。たとえば、スピーカ21から所定のビープ音を発生させて、判定結果を告知するようにしてもよい。この場合、顔がフレームに収まっている場合は、所定の長さでビープ音を鳴らし、顔がフレームに収まっていない場合は、検出率に応じた間隔でビープ音を鳴らすようにする(検出率に応じてビープ音の間隔を設定して鳴らす。)。また、たとえば、判定結果をスピーカ21から音声で告知するようにしてもよい。この場合、顔がフレームに収まっている場合は、「顔がフレームに収まっています」等の音声をスピーカ21から出力し、顔がフレームに収まっていない場合は、「顔がフレームに収まっていません」等の音声をスピーカ21から出力する。この場合、修正する方向を音声で告知するようにしてもよい。
【0091】
また、上記の実施の形態では、設定可能なフレームを一つとしているが、図10に示すように、複数人で自分撮りができるように、複数のフレームを設定できるようにしてもよい。この場合、フレームの数を設定した後、順に各フレームの位置、大きさを設定するものとし、各フレームは、オーバーラップできないようにすることが好ましい。また、各フレームを区別できるようにするため、各フレームを色分けするようにしてもよい。また、このように複数のフレームを設定した場合には、各フレームに顔が収まると、セルフタイマランプ18を点灯させ、収まっていない場合は、たとえば、各フレームにおける検出率の平均値に基づいて点滅間隔を算出し、セルフタイマランプ18を点滅させるようにする。
【0092】
次に、自分撮りモードの第2の実施の形態について説明する。
【0093】
上記第1の実施の形態では、セルフタイマランプ18の点灯、点滅によってフレームに顔が収まっているか否かを撮影者に告知する構成とされているが、本実施の形態では、許可、不許可によってフレームに顔が収まっているか否かを撮影者に告知する。
【0094】
図11は、第2の実施の形態の自分撮りモード時におけるデジタルカメラ10の動作手順を示すフローチャートである。
【0095】
まず、CPU110は、モードレバー24からの入力に基づいて「自分撮りモード」に設定されたか否かを判定する(ステップS30)。そして、「自分撮りモード」に設定されたと判定すると、撮影者の顔を収めるためのフレームの設定処理を行う(ステップS31)。このフレームの設定処理は、上記第1の実施の形態と同じである。
【0096】
フレームFの設定が完了すると、CPU110は、スルー画像の撮影を開始する(ステップS32)。そして、その撮影により得られた画像から人物の顔画像を検出する(ステップS33)。すなわち、撮影により得られた画像データを顔検出部132に加えて、画像データから顔領域を抽出し、その位置及び大きさを検出する。そして、検出した顔領域が、設定したフレーに収まっているか否かを判定する(ステップS34)。
【0097】
ここで、検出した人物の顔がフレームに収まっていると判定すると、CPU110は、レリーズボタン22からの入力を有効にする(ステップS35)。そして、レリーズボタン22の入力に基づいて撮影指示の有無を判定し(ステップS36)、撮影指示ありと判定すると、本撮影を行う(ステップS40)。また、撮影指示なしと判定すると、ステップS32に戻り、上記処理を繰り返し実行する。
【0098】
一方、検出した人物の顔がフレームに収まっていないと判定すると、CPU110は、レリーズボタン22からの入力を無効にする(ステップS38)。すなわち、撮影を禁止する。
【0099】
この後、CPU110は、レリーズボタン22の入力に基づいて撮影指示の有無を判定し(ステップS39)、撮影指示なしと判定すると、ステップS32に戻り、上記処理を繰り返し実行する。
【0100】
一方、撮影指示ありと判定すると、CPU110は、撮影禁止である旨を撮影者に告知するため、所定の警告を行う(ステップS40)。この警告は、たとえば、所定の警告音(ビープ音)、警告音声をスピーカ21から出力することにより行われる。また、セルフタイマランプ18を点滅させることにより行われる。この後、CPU110は、ステップS32に戻り、上記処理を繰り返し実行する。
【0101】
このように本実施の形態の自分撮りモードによれば、フレームに顔が収まらない限り撮影が禁止されるので、所望の構図の画像を簡単かつ適切に撮影することができる。
【0102】
また、フレームは、撮影者自身が任意の位置に任意の大きさで設定することができるため、所望の構図の画像を簡単に撮影することができる。
【0103】
なお、フレーム自体の形状を任意に変えるようにしてもよい点、レンズの焦点距離等に基づいてフレームの拡縮できる範囲を規制するようにしてもよい点、顔の中心(又は重心)が、設定した所定の大きさのフレームfに収まるようにしてもよい点、複数のフレームを設定できるようにしてもよい点等は、上記第1の実施の形態と同じである。
【0104】
また、本実施の形態の自分撮りモードの動作と上記第1の実施の形態の自分撮りモードの動作と組み合わせてもよい。すなわち、セルフタイマランプ18の点灯、点滅によってフレームに顔が収まっているか否かを撮影者に告知するとともに、フレームに顔が収まっているときのみレリーズが有効になるように構成する。
【0105】
次に、自分撮りモードの第3の実施の形態について説明する。
【0106】
第3の実施の形態の自分撮りモードでは、撮影者自身が設定したフレームに顔が一定時間収まると、自動で撮影が実行される。
【0107】
図12は、第3の実施の形態の自分撮りモード時におけるデジタルカメラ10の動作手順を示すフローチャートである。
【0108】
まず、CPU110は、モードレバー24からの入力に基づいて「自分撮りモード」に設定されたか否かを判定する(ステップS50)。そして、「自分撮りモード」に設定されたと判定すると、撮影者の顔を収めるためのフレームの設定処理を行う(ステップS51)。このフレームの設定処理は、上記第1の実施の形態の自分撮りモード時と同じである。
【0109】
フレームFの設定が完了すると、CPU110は、開始指示の有無を判定する(ステップS52)。ここで、開始指示は、レリーズボタン22の全押しにより行うものとし、CPU110は、レリーズボタン22からの出力に基づいて開始指示の有無を判定する。そして、開始指示ありと判定すると、CPU110は、スルー画像の撮影処理を開始する(ステップS53)。そして、その撮影により得られた画像から人物の顔画像を検出する(ステップS54)。すなわち、撮影により得られた画像データを顔検出部132に加えて、画像データから顔領域を抽出し、その位置(重心座標)及び大きさ(範囲)を検出する。そして、検出した顔領域と設定されたフレームとに基づいて検出率を算出し(ステップS55)、求めた検出率に基づいて、人物の顔が設定したフレームに収まっているか否か判定する(ステップS56)。
【0110】
ここで、人物の顔が設定したフレームに収まっていないと判定すると、CPU110は、セルフタイマランプ18を点滅させるための点滅間隔を算出し(ステップS63)、算出した点滅間隔でセルフタイマランプ18を点滅させる(ステップS64)。
【0111】
この後、CPU110は、監視タイマが作動しているか否かを判定し(ステップS65)、作動していると判定すると、監視タイマを停止したのち(ステップS66)、ステップS53に戻り、上記処理を繰り返し実行する。
【0112】
ここで、この監視タイマは、顔検出部132で検出された顔が設定したフレームに収まっている時間を計測する計時手段(不図示)であって、CPU110は、顔検出部132で検出された顔が設定したフレームに収まっていると判定すると、この監視タイマを作動させる。
【0113】
上記ステップ56で、人物の顔が設定したフレームに収まっていると判定すると、CPU110は、顔が設定したフレームに収まっていることを撮影者に告知するため、セルフタイマランプ18を点灯させる(ステップS57)。そして、監視タイマが作動しているか否かを判定し(ステップS58)、作動していないと判定すると、監視タイマを作動させる(ステップS59)。そして、その監視タイマの出力に基づいて作動開始から一定時間が経過した否か判定する(ステップS60)。すなわち、顔がフレームに収まってから一定時間が経過したか否かを判定する。
【0114】
ここで、監視タイマの作動開始から一定時間が経過していないと判定すると、CPU110は、ステップS53に戻り、上記処理を繰り返し実行する。
【0115】
一方、監視タイマの作動開始から一定時間が経過していると判定すると、CPU110は、監視タイマを停止し(ステップS61)、本撮影を行う(ステップS62)。すなわち、記録用の画像を撮影し、所要の信号処理を施してメモリカード138に記録する。
【0116】
このように、本実施の形態の自分撮りモードでは、フレームに顔が一定時間収まると、自動で撮影が行われるので、簡単に自分撮りを行うことができる。
【0117】
また、フレームは、撮影者自身が任意の位置に任意の大きさで設定することができるため、所望の構図の画像を簡単に撮影することができる。
【0118】
また、レリーズボタン22を押下することなく自動で撮影が行われることから、レリーズボタン22の押下によるブレを効果的に防止することができる。
【0119】
なお、フレーム自体の形状を任意に変えるようにしてもよい点、レンズの焦点距離等に基づいてフレームの拡縮できる範囲を規制するようにしてもよい点、顔の中心(又は重心)が、設定した所定の大きさのフレームfに収まるようにしてもよい点、複数のフレームを設定できるようにしてもよい点等は、上記第1の実施の形態と同じである。
【0120】
また、本実施の形態では、セルフタイマランプ18の点灯、点滅によってフレームに顔が収まっているか否かを撮影者に告知する構成としているが、告知しない構成としてもよい。
【0121】
次に、自分撮りモードの第4の実施の形態について説明する。
【0122】
第4の実施の形態の自分撮りモードでは、撮影者自身が設定したフレームに顔が収まると、AF補助光の発光量が抑制される。
【0123】
図13は、第4の実施の形態の自分撮りモード時におけるデジタルカメラ10の動作手順を示すフローチャートである。
【0124】
まず、CPU110は、モードレバー24からの入力に基づいて「自分撮りモード」に設定されたか否かを判定する(ステップS70)。そして、「自分撮りモード」に設定されたと判定すると、撮影者の顔を収めるためのフレームの設定処理を行う(ステップS71)。このフレームの設定処理は、上記第1の実施の形態の自分撮りモード時と同じである。
【0125】
フレームFの設定が完了すると、CPU110は、スルー画像の撮影処理を開始する(ステップS72)。そして、その撮影により得られた画像から人物の顔画像を検出する(ステップS73)。すなわち、撮影により得られた画像データを顔検出部132に加えて、画像データから顔領域を抽出し、その位置(重心座標)及び大きさ(範囲)を検出する。そして、検出した顔領域と設定されたフレームとに基づいて人物の顔が設定したフレームに収まっているか否か判定する(ステップS74)。
【0126】
ここで、人物の顔が設定したフレームに収まっていないと判定すると、CPU110は、AF補助光の発光量を第1の発光量に設定する(ステップS78)。この第1の発光量は、通常のAF補助光の発光量であって、他のモードで撮影する際に発光されるAF補助光の発光量と同じ発光量に設定される。
【0127】
一方、人物の顔が設定したフレームに収まっていると判定すると、CPU110は、AF補助光の発光量を第2の発光量に設定する(ステップS76)。この第2の発光量は、第1の発光量よりも所定量低下させた発光量であって、たとえば、およそ50cm(手を伸ばして撮影したときのカメラと顔との距離に相当)を照らすのに十分な発光量(詳細は採用するLEDの光量やレンズによって変わる)に設定される。
【0128】
なお、この第1の発光量と第2の発光量の情報は、あらかじめフラッシュROM116に格納されているものとし、CPU110は、このフラッシュROM116に格納されている情報を読み出して、AF補助光の発光量を設定するものとする。
【0129】
このように、人物の顔がフレームに収まっているときは、発光量を抑制した第2の発光量にAF補助光の発光量を設定し、人物の顔がフレームに収まっていないときは、通常の発光量にAF補助光の発光量を設定して、撮影が行われるまで上記処理を繰り返し実行する。すなわち、CPU110は、レリーズボタン22からの出力に基づいて撮影実行が指示されたか否かを判定し(ステップS76)、撮影実行が指示されていないと判定すると、ステップS72に戻り、上記処理を繰り返し実行する。一方、撮影実行が指示されたと判定すると、CPU110は、本撮影を行い(ステップS77)、処理を終了する。
【0130】
このように、本実施の形態の自分撮りモードでは、フレームに顔が収まると、AF補助光の発光量が抑制されるので、眩しさによる不快感を与えることがない。
【0131】
また、適切な発光量でAF補助光が発光されるので、低輝度下でも適切にピント合せを行って自分撮りを行うことができる。
【0132】
なお、フレーム自体の形状を任意に変えるようにしてもよい点、レンズの焦点距離等に基づいてフレームの拡縮できる範囲を規制するようにしてもよい点、顔の中心(又は重心)が、設定した所定の大きさのフレームfに収まるようにしてもよい点、複数のフレームを設定できるようにしてもよい点等は、上記第1の実施の形態と同じである。
【0133】
また、本実施の形態の自分撮りモードの機能を単独で作動させるのではなく、上記第1〜第3の実施の形態の自分撮りモードの機能と組み合わせて動作させてもよい。すなわち、設定したフレームに顔が収まるようにガイドする機能(第1の実施の形態の機能)と本実施の形態の機能とを組み合わせて動作させてもよいし、また、設定したフレームに顔が収まるとレリーズが許可される機能(第2の実施の形態の機能)と本実施の形態の機能とを組み合わせて動作させてもよい。また、設定したフレームに顔が収まると自動的に撮影する機能(第3の実施の形態の機能)と本実施の形態とを組み合わせ動作させてもよい。
【0134】
また、本実施の形態では、顔を収めるフレームを任意に設定可能としているが、一定の位置、大きさ、形状に固定してもよい。また、一定の位置、大きさ、形状に設定された複数のフレームの中から選択して用いるようにしてもよい。
【0135】
次に、自分撮りモードの第5の実施の形態について説明する。
【0136】
第5の実施の形態の自分撮りモードでは、撮影者自身が設定したフレームに顔が収まると、シャッタ速度が一定値以上になるように露出(シャッタ速度、絞り、感度)が修正される。
【0137】
図14は、第5の実施の形態の自分撮りモード時におけるデジタルカメラ10の動作手順を示すフローチャートである。
【0138】
まず、CPU110は、モードレバー24からの入力に基づいて「自分撮りモード」に設定されたか否かを判定する(ステップS80)。そして、「自分撮りモード」に設定されたと判定すると、撮影者の顔を収めるためのフレームの設定処理を行う(ステップS81)。このフレームの設定処理は、上記第1の実施の形態の自分撮りモード時と同じである。
【0139】
フレームFの設定が完了すると、CPU110は、スルー画像の撮影処理を開始する(ステップS82)。そして、その撮影により得られた画像から人物の顔画像を検出する(ステップS83)。すなわち、撮影により得られた画像データを顔検出部132に加えて、画像データから顔領域を抽出し、その位置(重心座標)及び大きさ(範囲)を検出する。そして、検出した顔領域と設定されたフレームとに基づいて人物の顔が設定したフレームに収まっているか否か判定する(ステップS84)。
【0140】
ここで、人物の顔が設定したフレームに収まっていないと判定すると、CPU110は、露出設定に用いるプログラム線図に第1のプログラム線図を設定する(ステップS88)。この第1の発光量は、たとえば、オート撮影モード時に用いるプログラム線図であって、オート撮影モード時と同じ基準で露出が設定される。
【0141】
一方、人物の顔が設定したフレームに収まっていると判定すると、CPU110は、露出設定に用いるプログラム線図に第2のプログラム線図を設定する(ステップS86)。この第2のプログラム線図は、シャッタ速度が規定のシャッタ速度(手ブレを起こさないシャッタ速度、たとえば、1/200秒)以上になるように組まれたもので、絞り値及び撮影感度が調整して、シャッタ速度が規定のシャッタ速度以上に保たれるように制御する。
【0142】
なお、この第1のプログラム線図と第2のプログラム線図の情報は、あらかじめフラッシュROM116に格納されているものとし、CPU110は、フラッシュROM116から読み出して、露出設定に用いるプログラム線図を設定する。
【0143】
このように、人物の顔がフレームに収まっているときは、所定のシャッタ速度以上に保たれるようなプログラム線図(第2のプログラム線図)が用いられ、人物の顔がフレームに収まっていないときは、通常のプログラム線図(第1のプログラム線図)が用いられて露出設定が行われる。そして、本撮影の実行が指示されるまで、上記処理を繰り返し実行する。すなわち、CPU110は、レリーズボタン22からの出力に基づいて本撮影の実行が指示されたか否かを判定し(ステップS86)、撮影実行が指示されていないと判定すると、ステップS82に戻り、上記処理を繰り返し実行する。一方、本撮影の実行が指示されたと判定すると、CPU110は、本撮影を行い(ステップS87)、処理を終了する。
【0144】
このように、本実施の形態の自分撮りモードでは、フレームに顔が収まると、一定のシャッタ速度以上になるように露出が設定されるので、手ブレを抑えて撮影することができる。特に自分撮りの際には、片手での撮影になるケースが多いため、手ブレによる失敗が生じやすく、これを効果的に抑制することができる。
【0145】
なお、フレーム自体の形状を任意に変えるようにしてもよい点、レンズの焦点距離等に基づいてフレームの拡縮できる範囲を規制するようにしてもよい点、顔の中心(又は重心)が、設定した所定の大きさのフレームfに収まるようにしてもよい点、複数のフレームを設定できるようにしてもよい点等は、上記第1の実施の形態と同じである。
【0146】
また、本実施の形態の自分撮りモードの機能を単独で作動させるのではなく、上記第1〜第3の実施の形態の自分撮りモードの機能と組み合わせて作動させてもよい。すなわち、設定したフレームに顔が収まるようにガイドする機能(第1の実施の形態の機能)と本実施の形態の機能とを組み合わせて動作させてもよいし、また、設定したフレームに顔が収まるとレリーズが許可される機能(第2の実施の形態の機能)と本実施の形態の機能を組み合わせて動作させてもよい。また、設定したフレームに顔が収まると自動的に撮影する機能(第3の実施の形態の機能)と本実施の形態とを組み合わせて動作させてもよい。
【0147】
また、本実施の形態では、顔を収めるフレームを任意に設定可能としているが、一定の位置、大きさ、形状に固定してもよい。また、一定の位置、大きさ、形状に設定された複数のフレームの中から選択して用いるようにしてもよい。
【0148】
また、本実施の形態では、シャッタ速度が規定のシャッタ速度以上に保たれるように、使用するプログラム線図を切り替えているが、シャッタ速度が所定のシャッタ速度以上に保たれるように、絞り値又は感度のいずれか一方又は双方を変化させて露出を修正するようにしてもよい。すなわち、絞りのみを変えて露出を修正してもよいし、感度のみを変えて露出を修正してもよい。さらに、絞りと感度の双方を変えて露出を修正してもよい。
【0149】
また、本実施の形態では、規定のシャッタ速度として、1/200秒を例示しているが、手ブレの有無は撮影レンズ14の焦点距離に依存するところが大きいので、撮影レンズの焦点距離に応じて規定のシャッタ速度を設定するようにしてもよい。たとえば、1/焦点距離(35mm換算値)[秒]以上になるように露出を修正するようにしてもよい。
【0150】
また、上記一連の実施の形態では、モードレバー24をSP位置にセットすることにより、自分撮りモードに設定するようにしているが、自分撮りモードに設定する方法は、これに限定されるものではなく、たとえば、専用のボタンをカメラボディ12に設けて、自分撮りモードと他のモードとを切り替えるようにしてもよいし、また、メニュー画面で自分撮りモードへの切り替えを指示するようにしてもよい。
【0151】
また、上記一連の実施の形態では、本発明をデジタルカメラに適用した場合を例に説明したが、本発明の適用は、これに限定されるものではなく、カメラ付き携帯電話機やカメラ付きPDA等の撮像機能を備えた全ての撮像装置に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0152】
【図1】デジタルカメラの正面斜視図
【図2】デジタルカメラの背面斜視図
【図3】デジタルカメラの電気的構成を示すブロック図
【図4】自分撮りモード時におけるデジタルカメラ10の動作手順を示すフローチャート
【図5】フレームの設定方法の説明図
【図6】検出率の説明図(検出した顔が設定したフレームよりも大きい場合)
【図7】検出率の説明図(検出した顔が設定したフレームよりも小さい場合)
【図8】自分撮り時の姿勢の説明図
【図9】検出した顔がフレームに収まっているか否かの他の判定方法の説明図
【図10】複数のフレームを設定する場合の説明図
【図11】第2の実施の形態の自分撮りモード時におけるデジタルカメラの動作手順を示すフローチャート
【図12】第3の実施の形態の自分撮りモード時におけるデジタルカメラの動作手順を示すフローチャート
【図13】第4の実施の形態の自分撮りモード時におけるデジタルカメラの動作手順を示すフローチャート
【図14】第5の実施の形態の自分撮りモード時におけるデジタルカメラの動作手順を示すフローチャート
【符号の説明】
【0153】
10…デジタルカメラ、12…カメラボディ、14…撮影レンズ、16…ストロボ、18…セルフタイマランプ、20…AF補助光ランプ、21…スピーカ、22…レリーズボタン、24…モードレバー、26…電源ボタン、28…モニタ、30…ズームボタン、32…再生ボタン、34…ファンクションボタン、36…十字ボタン、38…MENU/OKボタン、40…DISP/BACKボタン、110…CPU、112…操作部、114…RAM、116…フラッシュROM、118…撮影光学系、120…撮影光学系駆動部、122…撮像素子、124…アナログ信号処理部、126…A/Dコンバータ、128…画像信号処理部、130…圧縮伸張処理部、132…顔検出部、134…音声処理部、136…メディア制御部、138…メモリカード、140…エンコーダ、142…AF検出部、144…AE/AWB検出部、148…ストロボ制御部、150…セルフタイマランプ制御部、152…AF補助光ランプ制御部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮影指示に応じて撮像素子から得られた画像を記憶メディアに記録する撮像装置において、
前記撮像素子の撮像エリア内の任意の位置に被写体の顔を収めるためのフレームを任意の大きさで設定するフレーム設定手段と、
前記撮像素子から得られた画像から被写体の顔を検出する顔検出手段と、
前記顔検出手段で検出された顔が前記フレーム設定手段で設定されたフレームに収まるか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段の判定結果を告知する告知手段と、
を備えたことを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
撮影指示手段から出力される撮影指示に応じて撮像素子から得られた画像を記憶メディアに記録する撮像装置において、
前記撮像素子の撮像エリア内の任意の位置に被写体の顔を収めるためのフレームを任意の大きさで設定するフレーム設定手段と、
前記撮像素子から得られた画像から被写体の顔を検出する顔検出手段と、
前記顔検出手段で検出された顔が前記フレーム設定手段で設定されたフレームに収まるか否かを判定する判定手段と、
前記顔検出手段で検出された顔が前記フレーム設定手段で設定されたフレームに収まると前記判定手段で判定された時にのみ前記撮影指示手段からの撮影指示を有効にする撮影指示制御手段と、
を備えたことを特徴とする撮像装置。
【請求項3】
撮影指示に応じて撮像素子から得られた画像を記憶メディアに記録する撮像装置において、
前記撮像素子の撮像エリア内の任意の位置に被写体の顔を収めるためのフレームを任意の大きさで設定するフレーム設定手段と、
前記撮像素子から得られた画像から被写体の顔を検出する顔検出手段と、
前記顔検出手段で検出された顔が前記フレーム設定手段で設定されたフレームに一定時間収まったか否かを判定する判定手段と、
前記顔検出手段で検出された顔が前記フレーム設定手段で設定されたフレームに一定時間収まったと前記判定手段で判定されると、前記撮影指示を出力する撮影指示出力手段と、
を備えたことを特徴とする撮像装置。
【請求項4】
補助光発光手段から補助光を発光させて撮影レンズのAF制御を行い、撮影指示に応じて撮像素子から得られた画像を記憶メディアに記録する撮像装置において、
前記撮像素子の撮像エリア内の任意の位置に被写体の顔を収めるためのフレームを任意の大きさで設定するフレーム設定手段と、
前記撮像素子から得られた画像から被写体の顔を検出する顔検出手段と、
前記顔検出手段で検出された顔が前記フレーム設定手段で設定されたフレームに収まるか否かを判定する判定手段と、
前記顔検出手段で検出された顔が前記フレーム設定手段で設定されたフレームに収まると前記判定手段で判定されると、前記補助光発光手段から発光される補助光の光量を所定量低下させる補助光発光制御手段と、
を備えたことを特徴とする撮像装置。
【請求項5】
撮影指示に応じて撮像素子から得られた画像を記憶メディアに記録する撮像装置において、
前記撮像素子の撮像エリア内の任意の位置に被写体の顔を収めるためのフレームを任意の大きさで設定するフレーム設定手段と、
前記撮像素子から得られた画像から被写体の顔を検出する顔検出手段と、
前記顔検出手段で検出された顔が前記フレーム設定手段で設定されたフレームに収まるか否かを判定する判定手段と、
前記顔検出手段で検出された顔が前記フレーム設定手段で設定されたフレームに収まると前記判定手段で判定されると、シャッタ速度が規定値以上になるように露出を修正する露出修正手段と、
を備えたことを特徴とする撮像装置。
【請求項1】
撮影指示に応じて撮像素子から得られた画像を記憶メディアに記録する撮像装置において、
前記撮像素子の撮像エリア内の任意の位置に被写体の顔を収めるためのフレームを任意の大きさで設定するフレーム設定手段と、
前記撮像素子から得られた画像から被写体の顔を検出する顔検出手段と、
前記顔検出手段で検出された顔が前記フレーム設定手段で設定されたフレームに収まるか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段の判定結果を告知する告知手段と、
を備えたことを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
撮影指示手段から出力される撮影指示に応じて撮像素子から得られた画像を記憶メディアに記録する撮像装置において、
前記撮像素子の撮像エリア内の任意の位置に被写体の顔を収めるためのフレームを任意の大きさで設定するフレーム設定手段と、
前記撮像素子から得られた画像から被写体の顔を検出する顔検出手段と、
前記顔検出手段で検出された顔が前記フレーム設定手段で設定されたフレームに収まるか否かを判定する判定手段と、
前記顔検出手段で検出された顔が前記フレーム設定手段で設定されたフレームに収まると前記判定手段で判定された時にのみ前記撮影指示手段からの撮影指示を有効にする撮影指示制御手段と、
を備えたことを特徴とする撮像装置。
【請求項3】
撮影指示に応じて撮像素子から得られた画像を記憶メディアに記録する撮像装置において、
前記撮像素子の撮像エリア内の任意の位置に被写体の顔を収めるためのフレームを任意の大きさで設定するフレーム設定手段と、
前記撮像素子から得られた画像から被写体の顔を検出する顔検出手段と、
前記顔検出手段で検出された顔が前記フレーム設定手段で設定されたフレームに一定時間収まったか否かを判定する判定手段と、
前記顔検出手段で検出された顔が前記フレーム設定手段で設定されたフレームに一定時間収まったと前記判定手段で判定されると、前記撮影指示を出力する撮影指示出力手段と、
を備えたことを特徴とする撮像装置。
【請求項4】
補助光発光手段から補助光を発光させて撮影レンズのAF制御を行い、撮影指示に応じて撮像素子から得られた画像を記憶メディアに記録する撮像装置において、
前記撮像素子の撮像エリア内の任意の位置に被写体の顔を収めるためのフレームを任意の大きさで設定するフレーム設定手段と、
前記撮像素子から得られた画像から被写体の顔を検出する顔検出手段と、
前記顔検出手段で検出された顔が前記フレーム設定手段で設定されたフレームに収まるか否かを判定する判定手段と、
前記顔検出手段で検出された顔が前記フレーム設定手段で設定されたフレームに収まると前記判定手段で判定されると、前記補助光発光手段から発光される補助光の光量を所定量低下させる補助光発光制御手段と、
を備えたことを特徴とする撮像装置。
【請求項5】
撮影指示に応じて撮像素子から得られた画像を記憶メディアに記録する撮像装置において、
前記撮像素子の撮像エリア内の任意の位置に被写体の顔を収めるためのフレームを任意の大きさで設定するフレーム設定手段と、
前記撮像素子から得られた画像から被写体の顔を検出する顔検出手段と、
前記顔検出手段で検出された顔が前記フレーム設定手段で設定されたフレームに収まるか否かを判定する判定手段と、
前記顔検出手段で検出された顔が前記フレーム設定手段で設定されたフレームに収まると前記判定手段で判定されると、シャッタ速度が規定値以上になるように露出を修正する露出修正手段と、
を備えたことを特徴とする撮像装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2007−324877(P2007−324877A)
【公開日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−152220(P2006−152220)
【出願日】平成18年5月31日(2006.5.31)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年5月31日(2006.5.31)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】
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