説明

無線通信における高信頼シグナリングのための方法および装置

【解決手段】シグナリングの信頼性を向上するための技術が説明される。送信機が、データフレームに関するシグナリングに向上された信頼性が適用可能かどうかを判定する。送信機は、適用可能ではないとみなされる場合は向上された信頼性なしにシグナリングを送信し、適用可能であるとみなされる場合は向上された信頼性を用いてシグナリングを送信する。受信機はシグナリングを受信し、受信フレームの受信信号品質および閾値に基づいてシグナリングを信頼できるかまたは信頼できないと宣言する。受信機は、信頼できるとみなされる場合はシグナリングを復元し、復元されたシグナリングに従って受信フレームを復号化する。受信機は、シグナリングが信頼できないとみなされる場合は受信フレームをヌルフレームであると宣言するか、または何らかのその他の対処を実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は概して通信に関し、より具体的には無線通信における高信頼シグナリングのための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
本特許出願は、本出願の譲受人に譲渡され、参照により本明細書に明示的に援用される2005年8月26日に出願された「METHOD AND APPARATUS FOR RELIABLE SIGNALING IN WIRELESS COMMUNICATIONS」と題された米国仮出願第60/711,987号の優先権を主張するものである。
【0003】
通信システムにおいて、送信機は受信機への伝送のためのデータフレームを受け取ることができる。送信機は、各データフレームを処理(例えば、符号化、インターリーブ、および変調)してデータシンボルを生成することができ、シグナリングをデータシンボルと多重化することができる。シグナリングは、データフレームに関するデータレートおよび/またはその他の情報を示すことができる。次に、送信機は多重化されたデータシンボルおよびシグナリングを処理して変調信号を生成し、この信号を通信チャネルを介して送信する。
【0004】
受信機は、送信信号を受信し、受信信号を処理して、送信機によって送信されたデータシンボルの推定値であるデータシンボル推定値を得る。また、受信機は、各データフレームに関するシグナリングを復元し、次に復元されたシグナリングに従ってデータシンボル推定値を処理(例えば、復調、逆インタリーブ、および復号化)して、送信機によって送信されたデータフレームの推定値である復号化されたフレームを得ることができる。
【0005】
受信機は、データシンボル推定値を適切に処理し、誤りなく復号化されたフレームを得るためにシグナリングを正確に復元することを必要とする可能性がある。
【0006】
したがって、当技術分野において、信頼性の高いシグナリングを達成するための技術に対する必要性が存在する。
【特許文献1】米国仮出願第60/711,987号
【非特許文献1】3GPP TS25.221
【非特許文献2】3GPP TS25.222
【発明の開示】
【0007】
本発明の一実施形態によれば、装置が、符号化されたデータおよびシグナリングを備えるフレームを受信するため、受信されたフレームの受信信号品質を判定するため、受信信号品質に基づいてシグナリングが信頼できるかどうかを判定するため、ならびにシグナリングが信頼できるとみなされる場合にシグナリングを復元し、符号化されたデータを復元されたシグナリングに従って復号化するための少なくとも1つのプロセッサと、当該少なくとも1つのプロセッサに結合されたメモリとを備える。
【0008】
別の実施形態は、符号化されたデータおよびシグナリングを備えるフレームを受信することと、受信されたフレームの受信信号品質を判定することと、受信信号品質に基づいてシグナリングが信頼できるかどうかを判定することと、シグナリングが信頼できるとみなされる場合にシグナリングを復元し、符号化されたデータを復元されたシグナリングに従って復号化することとを含む方法を含む。
【0009】
別の実施形態は、符号化されたデータおよびシグナリングを備えるフレームを受信するための手段と、受信されたフレームの受信信号品質を判定するための手段と、受信信号品質に基づいてシグナリングが信頼できるかどうかを判定するための手段と、信頼できるとみなされる場合にシグナリングを復元するための手段と、シグナリングが信頼できるとみなされる場合に符号化されたデータを復元されたシグナリングに従って復号化するための手段とを備える装置を含む。
【0010】
別の実施形態は、符号化されたデータおよびシグナリングを備えるフレームを受信し、受信されたフレームの受信信号品質を判定し、受信信号品質に基づいてシグナリングが信頼できるかどうかを判定し、シグナリングが信頼できるとみなされる場合にシグナリングを復元し、符号化されたデータを復元されたシグナリングに従って復号化するように動作可能な命令を記憶するためのプロセッサ可読媒体を含む。
【0011】
別の実施形態は、データフレームに関するシグナリングに改善された信頼性が適用可能かどうかを判定することと、適用可能ではないとみなされる場合に改善された信頼性なしにシグナリングを送信することと、適用可能であるとみなされる場合に改善された信頼性を用いてシグナリングを送信することとを備える方法を含む。
【0012】
別の実施形態は、データフレームに関するシグナリングに改善された信頼性が適用可能かどうかを判定するための手段と、適用可能ではないとみなされる場合に改善された信頼性なしにシグナリングを送信するための手段と、適用可能であるとみなされる場合に改善された信頼性を用いてシグナリングを送信するための手段とを備える装置を含む。
【0013】
本発明の種々の態様および実施形態が以下でさらに詳細に説明される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
用語「例示的な」は、本明細書においては「例、具体例、または事例としての役割を果たす」ことを表すために使用される。本明細書において「例示的」と記載されたいずれの実施形態も、必ずしもその他の実施形態よりも好ましいかまたは有利であると解釈されるべきではない。
【0015】
図1は、複数の基地局110および複数の端末120を有する多元接続通信システム100を示す。概して、基地局は端末と通信する固定局であり、NodeB、アクセスポイント、または何らかのその他の用語で呼ばれることもある。各基地局110は、特定の地理的領域に対して通信カバーエリアを提供する。システムコントローラ130は、基地局110に結合し、これらの基地局に対する調整および制御を提供する。
【0016】
端末は、固定式または移動式であってよく、ユーザ端末(user equipment)、移動局、または何らかのその他の用語で呼ばれることもある。端末は、任意の所与の瞬間に0の、1つの、または複数の基地局と通信することができる。端末は、セルラ電話、携帯情報端末(PDA)、加入者ユニット、無線モデム、無線デバイスなどであってよい。以下の説明において、用語「端末」および「ユーザ」は交換可能であるようにして使用される。
【0017】
本明細書において説明される技術は、符号分割多元接続(CDMA)システム、時分割多元接続(TDMA)システム、周波数分割多元接続(FDMA)システム、および直交FDMA(OFDMA)システムなどの様々な無線通信システムに対して使用されることができる。CDMAシステムは、cdma2000、ユニバーサル地上無線アクセス(Universal Terrestrial Radio Access)(UTRA)時分割二重方式(TDD)、またはUTRA周波数分割二重方式(FDD)などの無線技術を実装することができる。cdma2000は、IS−2000、IS−95、およびIS−856規格をカバーする。UTRA TDDは、1.28、3.84、および7.68Mcpsオプションを含む。UTRA TDDの3.84および7.68Mcpsオプションは、時分割CDMA(TD−CDMA)または高チップレート(High Chip Rate)(HCR)とも呼ばれる。UTRA TDDの1.28Mcpsオプションは、時分割同期CDMA(TD−SCDMA)または低チップレート(Low Chip Rate)(LCR)とも呼ばれる。UTRA FDDは、広帯域CDMA(W−CDMA)とも呼ばれる。TDMAシステムは、移動体通信用グローバルシステム(Global System for Mobile Communications)(GSM)などの無線技術を実装することができる。UTRA TDD、UTRA FDD、およびGSMは、「第3世代パートナーシッププロジェクト」(3GPP)と名付けられた組織からの文書に記載されている。cdma2000は、「第3世代パートナーシッププロジェクト2」(3GPP2)と名付けられた組織からの文書に記載されている。これらの様々な無線技術および規格は当該技術分野において知られている。明確にするために、以下では本技術がUTRA TDD LCRに関して説明される。
【0018】
図2は、UTRA TDD LCRにおける3層フレーム構造200を示す。送信の時間軸はフレームに分割され、各フレームはシステムフレーム番号(system frame number)(SFN)によって識別される。各フレームは10ミリ秒(ms)の持続時間を有し、2つのサブフレーム1および2に分割される。各サブフレームは5msの持続時間を有し、0から6までの7つのタイムスロットと、ダウンリンク・パイロット・タイムスロット(downlink pilot time slot)(DwPTS)と、アップリンク・パイロット・タイムスロット(uplink pilot time slot)(UpPTS)と、ガード期間(GP)とに分割される。タイムスロット0はダウンリンク用に使用され、タイムスロット1はアップリンク用に使用され、タイムスロット2から6までは、切換点(switch point)によって決定されるとおりにダウンリンクおよび/またはアップリンク用に使用されることができる。
【0019】
各タイムスロットは1人または複数のユーザに割り当てられることができる。一のタイムスロットにおける一のユーザのための一の伝送はバーストと呼ばれる。バーストは、トラヒックデータ、制御データ、TFCI(トランスポートフォーマット組合せインジケータ(transport format combination indicator))、送信電力制御(TPC)、同期シフト(synchronization shift)(SS)、またはこれらの組合せを搬送することができる。TFCIは、データフレームのデータレートを示す。このデータレートは、フレームサイズ、符号化率、変調方式などの様々なパラメータに関連する。TPC情報は送信電力調整のために使用される。SS情報は、異なる端末からのバーストが基地局に時間的に合わせられて到着するようにタイミング調整のために使用される。様々なバースト・フォーマットがUTRA TDDにおいて定義されている。
【0020】
図3は、バーストがTFCI、TPC、およびSS情報を搬送する場合のためのバースト・フォーマット300を示す。バースト・フォーマット300は、ダウンリンクおよびアップリンクに関して使用されることができる。バースト・フォーマット300は、サブフレーム1内の1つのタイムスロットと、サブフレーム2内の別のタイムスロットとの2つのタイムスロットにおいて送信されるべき2つのバーストをカバーする。各バーストは、第1のデータフィールドと、ミッドアンブル(midamble)フィールドと、第2のデータフィールドと、ガード期間(GP)とを含む。各バーストの4つのフィールドは、図3に示される(チップで表された)長さを有する。
【0021】
2つのバーストの4つのデータフィールドは、データフレームに関するデータシンボルを搬送する。TFCI符号ワードは、図3に示された位置にある4つのデータフィールドにマッピングされる4つの部分に分割される。また、(1つまたは複数の)SSシンボルおよび(1つまたは複数の)TPCシンボルは、図3に示された位置にある各バーストの第2のデータフィールドにマッピングされることができる。
【0022】
UTRA TDDにおいて、タイムスロット内のデータシンボルおよびTFCIは同じウォルッシュ符号を用いて拡散される。このウォルッシュ符号は、1、2、4、8、または16である可能性がある拡散係数SFを有する。拡散係数は、所与のシンボルがタイムスロットにおいて複製および送信される回数を決定する。したがって、拡散係数はシンボルの信頼性を決定する1つの要因である。タイムスロット内のチップ数は一定なので、拡散係数はタイムスロットにおいて送信されることができるシンボル数を決定する。具体的には、タイムスロットの2つのデータフィールで704/SF個のシンボルを搬送することができる。
【0023】
UTRA TDDにおいて、端末は、ダウンリンクおよびアップリンクのそれぞれについて専用トラヒックチャネル(DTCH)および専用制御チャネル(DCCH)を割り当てられることができる。DTCHは、例えば音声、パケットデータなどに関するトラヒックデータを搬送する。1つのデータフレームは、DTCH上で、20msかまたは何らかのその他の持続時間であってよい各送信時間間隔(TTI)内に送信されることができる。データフレームは、パケット、データ符号ワード、データブロックなどと呼ばれることもある。DCCHはシグナリングを搬送する。1つの制御フレームは、DCCH上で40msの各区間内に送信されることができる。
【0024】
図4は、UTRA TDD LCRにおける送信機によるデータフレームの処理を示す。送信機は、データフレームに対して巡回冗長検査(CRC)の付加、畳込み符号化、インターリーブ、および無線フレーム・セグメント化を実行して2つの符号ブロックを生成する。CRCは受信機によって誤り検出のために使用される。次に、送信機は各符号ブロックに対してパンクチャおよびレートマッチングを実行して、所望の符号ビット数を有するパンクチャード符号ブロックを得る。送信機は、それぞれのパンクチャード符号ブロックをDCCHブロックと多重化し、符号ブロックおよびDCCHブロックの各組をインターリーブしてインターリーブされたブロックを生成し、それぞれのインターリーブされたブロックにTFCI、TPC、およびSS情報を付加する。次に、送信機はスロットのセグメント化を実行し、データフレームに関する4つのバーストを生成する。
【0025】
送信機は、受信機への伝送のために異なるデータレートでトラヒックデータを受け取ることができる。一例として、送信機は音声通話を有することができ、12.2から4.75キロビット毎秒(kbps)の範囲のデータレートで適応マルチレート(AMR)音声コーデックによって生成された音声フレームを受け取ることができる。送信機は、無音期間(例えば、音声が途切れたとき)中の無音記述子(silence descriptor)(SID)フレーム、およびヌル(Null)フレームも受け取ることができる。送信機は各データフレームを好適な符号化率で処理して、4タイムスロットにおける伝送のために適切な符号ビット数を生成することができる。送信機は、異なるデータレートのデータフレームに対して異なる符号化率を使用することができる。
【0026】
図4において、各ブロック内のビット数は、データフレームのデータレート、DCCHが送信されるか否か、ならびにTFCI、TPC、およびSSが送信されるか否かによって決まる。図4は、データレートが12.2kであり、DCCH、TFCI、TPC、およびSSがデータフレームと共に送信される場合に関する各ブロック内のビット数を示す。DCCH、TFCI、TPC、および/またはSSが送信されない場合、各バースト内のビット数は一定であるためそれぞれのパンクチャード符号ブロック内のビット数が対応するビット数分増加する。符号化率は、データフレーム内のビット数、および2つのパンクチャード符号ブロック内のビット数によって決まる。
【0027】
各符号化率は、目標性能レベルを達成するために必要とされる特定の最低限の受信信号品質に関連する。受信信号品質は、信号対干渉雑音比(SINR)、SN比(SNR)、1シンボル当たりの電力対総雑音比(energy−per−symbol−to−total−noise ratio)(Es/Nt)、またはその他の尺度によって定量化されることができる。明確にするために、以下の説明の多くにおいては受信信号品質に関してSINRが使用される。目標性能レベルは、特定のフレーム誤り率(FER)、例えば1%のFERによって定量化されることができる。異なる符号化率を用いて符号化されたデータフレームに対して異なる送信電力レベルが使用されることができる。例えば、DCCHが送信されるとき、同じ目標FERに対してSIDフレームは12kのフレームよりも4.5デシベル(dB)低い電力で送信されることができ、ヌルフレームは12kのフレームよりも6.4dB低い電力で送信されることができる。DCCHがない12k、SID、およびヌルのフレームは、DCCHがある12k、SID、およびヌルのフレームよりも低い電力で送信されることができる。
【0028】
TFCIインデックス(TFCI index)または値は、それぞれの符号化された合成トランスポートチャネル(coded composite transport channel)(CCTrCH)で送信されてそのCCTrCHに関して使用されるフォーマットを示すことができる。CCTrCHは、音声に関して20msであってよい1つの送信時間間隔(TTI)における全ての割り当てられたトランスポートチャネルに関するデータの多重送信である。TFCIの伝送は上位層によって設定される。それぞれの割り当てられたタイムスロットは、そのタイムスロットがTFCIを搬送するか否かを示すための上位層のシグナリングも含む。TFCIは、各CCTrCHに関する無線フレームの第1のタイムスロット内に存在する。
【0029】
TFCIインデックスは、TFCI符号ワードを生成するために符号化される1から10までの情報ビット(またはTFCIビット)を含むことができる。TFCIインデックスは、TFCIビット数および選択された変調方式に応じて様々なやり方で符号化される。表1は、異なるTFCIビット数に関するQPSKおよび8−PSKに関するTFCIインデックスの符号化をまとめる。TFCIの符号化は、公的に入手可能な「Multiplexing and channel coding(TDD)」と題された3GPP TS25.222、Release7(2006年3月)に記載されている。TFCI符号ワードは、2、4、8、または16個のTFCIシンボルを用いて送信されることができる。TFCIシンボルはデータシンボルと同じウォルッシュ符号を用いて拡散される。
【表1】

【0030】
UTRA TDDにおいて、一のタイムスロットの全てのシンボルは同じ電力レベルで送信される。TFCIに関する符号化方式は、データ部分に関して使用される畳込み符号ほど強力ではない。したがって、送信電力がより低レートのデータフレームに対してより低いレベルに設定されるとき、より低い送信電力はTFCI符号ワードを確実に復号化するのに不十分である可能性がある。より低い送信電力レベルは、TFCIに関してより低い信頼性をもたらす可能性がある。SIDおよびヌルのフレームに関してより低い電力レベルを有するDCCHがない場合に関してTFCIのFERを判定するためにコンピュータ・シミュレーションが実行された。AWGNチャネルにおける(QPSKを用いる1つまたは2つのTFCIビットに関して使用される)4X繰返し符号に関して、FERは、12kのフレームに対して約0.5%であり、SIDフレームに対して約12%であり、ヌルフレームに対して約27%である。FERは、(16,5)双直交符号(biorthogonal code)および(32,20)リードマラー符号に関してさらに高い。SIDフレームおよびヌルフレームに関する高いTFCIのFERは、データの性能に悪影響を及ぼす。
【0031】
TFCIの信頼性は様々なやり方で改善されることができる。TFCIの信頼性を改善するいくつかの実施形態が以下で説明される。
【0032】
図5Aは、繰返しなしのTFCI符号ワードの伝送を示す。データフレームは、TTIの4つのサブフレームの4つのタイムスロットにおいて送信されることができる。TFCI符号ワードは、初めの2つのタイムスロットにマッピングされる4つの部分に分割される。最後の2つのタイムスロットはいかなるTFCI情報も含まない。
【0033】
図5Bは、2回の繰返しを用いるTFCI符号ワードの伝送を示す。一実施形態において、TFCI符号ワードは2回繰り返され、TFCI符号ワードの第1のコピーが初めの2つのタイムスロットで送信され、TFCI符号語の第2のコピーが最後の2つのタイムスロットで送信される。(図5Bに示されていない)別の実施形態において、TFCI符号ワードの半分は最初の2つのタイムスロットで送信され、TFCI符号ワードの他の半分は終わりの2つのタイムスロットで送信される。4つのタイムスロット上でTFCI符号ワードを送信することはより大きな時間ダイバーシティを提供することができる。
【0034】
さらに別の実施形態において、TFCI符号ワードの第1および第2のコピーが初めの2つのタイムスロットで送信される。TFCI符号ワードの第1のコピーは第1のウォルッシュ符号を使用して送信され、TFCI符号ワードの第2のコピーは第2のウォルッシュ符号を使用して送信される。この実施形態は、受信機がTFCI符号ワードをより速く復号化することを可能にする。
【0035】
図5Cは、4回の繰返しを用いるTFCI符号ワードの伝送を示す。一実施形態において、TFCI符号ワードは4回繰り返され、TFCI符号ワードの第1および第2のコピーが2つのウォルッシュ符号を使用して初めの2つのタイムスロットで送信され、TFCI符号ワードの第3のおよび第4のコピーがそれら2つのウォルッシュ符号を使用して最後の2つのタイムスロットで送信される。
【0036】
さらに別の実施形態において、TFCI符号ワードは、高信頼の受信のために十分な送信電力を用いて送信される。所与のデータスロットにおけるデータレートに応じて、TFCIシンボルに関して使用される送信電力は、データシンボルに関して使用される送信電力と等しいか、またはそれよりも高くてよい。
【0037】
TFCIの繰返し回数を2倍にする毎にTFCIに関して約3dBの改善がもたらされることが示されることができる。例えば、AWGNチャネルにおける双直交符号を用いるTFCIに関して1%のFERを達成するために約1.3dBのSINRが必要とされる可能性がある。必要とされるSINRは、TFCI符号ワードを2回送信することによって約−1.7dBまで引き下げられることができ、TFCI符号語を4回送信することによって約−4.7dBまで引き下げられることができる。
【0038】
一実施形態において、TFCI符号ワードは、必要とされるときにのみ改善された信頼性を用いて送信される。全てのサポートされるデータレートに関して電力オフセットが決定されることができる。改善された信頼性(例えば、2回または4回の繰返し)が、特定のデータレートに関するTFCIに関してそれらの電力オフセットに基づいて使用されることができる。例えば、改善された信頼性は、最も大きな電力オフセットおよび最も低い送信電力レベルを有するヌルフレームに対してのみ適用される可能性がある。向上された信頼性は、SIDフレームおよび/またはその他のデータレートのフレームにも適用されることができる。別の実施形態において、改善された信頼性は全てのサポートされるデータレートに関してTFCIに適用される。
【0039】
図6は、シグナリング、例えばTFCIを送信するためのプロセス600の一実施形態を示す。伝送のためにデータフレームが受け取られ、データフレームのデータレートが判定される(ブロック612)。次に、データフレームに関するシグナリング(例えば、TFCI符号ワード)に改善された信頼性が適用可能かどうかの判定がなされる(ブロック614)。例えば、データフレームのデータレートがあるレート未満である場合、改善された信頼性が適用可能である可能性がある。ブロック616で決定されたときに改善された信頼性が適用可能である場合、シグナリングが改善された信頼性を用いて送信される(ブロック618)。これは、シグナリングを複製することと、シグナリングの複数のコピーを送信することとを伴う可能性がある。改善された信頼性が適用可能でない場合、シグナリングは通常のやり方で送信される(ブロック620)。
【0040】
受信機は、データフレームに関して送信されたTFCI符号ワードの全てのコピーを取得する。受信機は、全てのTFCIのコピーを合成してデータフレームに関する合成されたTFCIを得ることができる。一実施形態において、受信機は、シンボル単位でTFCIのコピーの単純平均を実行し、和を取る。別の実施形態において、受信機は、最大比合成(MRC)を実行し、シンボルをTFCIのコピー毎にそのTFCIのコピーの受信されたSINRに基づいて重み付けし、シンボル単位で全てのTFCIのコピーに関する重み付けされたシンボルを合計する。MRCは、より高い受信されたSINRを有するTFCIのコピーにより大きな重みを与え、このことは合成されたTFCIの品質を改善することができる。
【0041】
上述の実施形態は、例えば音声通話中の音声活動の変動が原因でデータが可変の送信電力レベルで送信されるときにTFCIの信頼性を改善する。コンピュータ・シミュレーションは、TFCI符号ワードを4回複製することがSIDおよびより高いレートのフレームに関してほとんどのチャネルモデルについて約1%以下にまでTFCIのFERを低下させることができることを示す。しかし、TFCI符号ワードを4回複製することでさえも、非常に低い電力レベルで送信されるヌルフレームで送信される場合にTFCI符号ワードに関する所望の信頼性を達成しない可能性がある。ヌルフレームおよびその他のフレームに関して、TFCIの性能は以下で説明される技術を使用して改善されることができる。
【0042】
一実施形態において、TFCIの信頼性は、データフレームの受信されたSINRに基づいて判定される。各データフレームは複数のタイムスロットにおいて送信されることができる。受信されたSINRは、例えば該タイムスロット内のミッドアンブルおよび/またはデータ部分に基づいて各タイムスロットに関して判定されることができる。全てのタイムスロットに関する受信されたSINRが、データフレームに関する受信されたSINRを得るために合成されることができる。一実施形態において、全てのタイムスロットに関する受信されたSINRが、データフレームに関する受信されたSINRを得るために平均される。別の実施形態において、データフレームに関する受信されたSINRは、TFCIの2回の(または4回の)繰返しに関する全てのタイムスロットのうちの最も低い受信されたSINRより3dB(または6dB)高く設定される。
【0043】
受信されたTFCI符号ワードは、TFCI符号ワードを誤って復号化する確率がTFCIに関する目標FERよりも低い場合に信頼できるとみなされることができる。受信されたTFCI符号ワードは、信頼できると判定される場合は通常のやり方で復号化されることができる。受信されたTFCI符号ワードが信頼できないと判定される場合、ブラインド復号化(blind decoding)などのその他の対処が実行されることができる。ブラインド復号化を用いて、受信機は、フレームが正しく復号化されるまで様々なデータレートの仮定に基づいて受信されたフレームを復号化することができる。
【0044】
一実施形態において、受信されたTFCI符号ワードの信頼性は、以下のようにデータフレームの受信されたSINRをSINRの閾値と比較することによって判定される。
【数1】

【0045】
式(1)において、受信されたTFCI符号ワードは、受信されたSINRがSINRの閾値を超えている場合は信頼できるとみなされ、さもなければ信頼できないとみなされる。SINRの閾値は、受信されたTFCI符号ワードが信頼できるとみなされる場合はTFCI符号ワードを誤って復号化する確率がTFCIに関する目標FERよりも低いように選択されることができる。SINRの閾値はいくつかのやり方で決定されることができる。
【0046】
一実施形態において、SINRの閾値は、目標SINRおよびSINRのオフセットに基づいて決定される。目標SINRは、所望の性能レベル、例えばデータフレームに関する1%のFERを達成するように電力制御ループによって調整されることができる。以下で説明されるように、送信機は、受信されたSINRが目標SINRにあるか、または目標SINRの近くにあるようにデータフレームの送信電力を調整することができる。SINRのオフセットは受信されたフレームに基づいて決定されることができる。
【0047】
図7は、SINRの閾値と、目標SINRと、SINRのオフセットとの間の関係を示す。プロット710は、ヌルフレームに関する確率密度関数(PDF)対受信されたSINRを示す。プロット712は、SIDフレームに関するPDF対受信されたSINRを示す。図7に示されていないが、より高いレートのデータフレームに関するPDF対受信されたSINRはプロット712の右にくる。
【0048】
垂直な線714はSIDフレームに関する目標SINRを示す。送信機は、SIDフレームの半分の受信されたSINRが目標SINRより低く、残りのSIDフレームの受信されたSINRが目標SINRより高いようにSIDフレームの送信電力を調整することができる。異なるデータレートに関して異なる目標SINRが使用されることができる。これらの目標SINRは、異なるデータレートに関して達成される符号化利得によって分けられることができる。
【0049】
図7に示される実施形態において、垂直の線716はSINRの閾値を示し、SIDフレームに関するPDFの中心とヌルフレームに関するPDFの中心との間に位置付けられる。受信されたTFCI符号ワードは、受信されたSINRがSINRの閾値を超える場合に信頼できるとみなされることができる。この信頼できるTFCI符号ワードは、SIDフレーム、より高いレートのデータフレーム、またはさらにはヌルフレームに関する可能性がある。受信されたTFCI符号ワードは、受信されたSINRがSINRの閾値未満である場合は信頼できないとみなされることができる。この信頼できないTFCI符号ワードは、ヌルフレームに関するとみなされる。この実施形態において、所与の受信されたTFCI符号ワードが信頼できるかどうかの判定は、所与の受信されたフレームがヌルフレームであるかどうかを判定することと等価である。
【0050】
SINRの閾値が、TFCIに関する目標FERを達成するように定義されることができる。この目標FERは、(1)条件付きFER(conditional FER)とも呼ばれる、信頼できるとみなされる受信されたTFCI符号ワードに関するFER、および(2)SINRの閾値未満の受信されたSINRを有し、ヌルフレームとみなされるSIDフレームのパーセンテージであるSIDからヌルへの確率(SID−to−Null probability)によって決定される。SIDからヌルへの確率は、プロット712の下で線716の左にある対角線状のハッシングを有する領域718によって示される。長期的なFERがTFCIに関する目標FERを達成することができることを保証するために、SINRの閾値は、条件付きFERおよびSIDからヌルへの確率がそれぞれTFCIに関する目標FERよりも低いように定義されることができる。
【0051】
図7に示される実施形態において、SINRのオフセットは、SIDフレームに関する目標SINRとSINRの閾値との間の差である。SINRのオフセットはいくつかのやり方で決定されることができる。
【0052】
固定されたSINRオフセットと呼ばれる第1の実施形態において、SINRのオフセットは、SIDフレームに関する受信されたSINRの分散に基づいて決定される。SIDフレームに関するPDFが既知の分布(例えば、ガウス分布)である場合、累積分布関数(CDF)が目標のSIDからヌルへの確率に等しい点がSINRの分散に基づいて決定されることができる。SINRのオフセットは以下のように定義される。
【数2】

【0053】
ここで
【数3】

【0054】
はSIDフレームに関するSINRの分散であり、
Kは目標のSIDからヌルへの確率によって決まる倍率である。
【0055】
SIDフレームの確率が7%であり、目標のSIDからヌルへの確率が1%である場合、Kは受信されたSINRのガウス分布に関して−1.4に設定されることができる。
【0056】
一実施形態において、SIDのSINRの分散
【数4】

【0057】
はSIDフレームの受信されたSINRに基づいて決定される。SIDフレームは、受信されたTFCI符号ワードを復号化した後で識別されることができる。これらのSIDフレームの受信されたSINRは、SINRの分散を導出するために使用されることができる。別の実施形態において、SIDのSINRの分散はヌルフレームの受信されたSINRに基づいて決定される。コンピュータ・シミュレーションを通じて、ヌルフレームのSINRの分散はSIDフレームのSINRの分散と類似していることが観察される。ヌルフレームはSIDフレームよりもかなり多く送信される可能性があり、例えば、音声通話は約60%のヌルフレームと約7%のSIDフレームとを送信する可能性がある。したがって、より多くのSINRの測定値がヌルフレームに関して利用可能である可能性があり、SINRの分散のより正確な推定値を導出するために使用されることができる。SINRの分散の両側推定(two−sided estimate)が、全ての誤りのないヌルフレームの受信されたSINRに基づいて導出されることができる。代替として、SINRの分散の片側(左側)推定(one−sided(left−sided) estimate)が、ヌルフレームに関する平均SINR未満の受信されたSINRに基づいて導出されることができる。片側推定は、誤りが混入している可能性があるヌルのPDFの右側の受信されたSINRの使用を避ける。さらに別の実施形態において、SINRの分散は、SIDフレームに関するSINRの分散を得るために様々なデータレートに関して決定され、平均される。概して、SIDのSINRの分散は、SIDおよび/またはその他のフレームに基づいて決定されることができる。
【0058】
適応的なSINRオフセット(adaptive SINR offset)と呼ばれる第2の実施形態において、SINRのオフセットは測定されたSIDからヌルへの確率に基づいて決定される。この実施形態において、最初に、信頼できないフレームが、それらのフレームの受信されたSINRがSINRの閾値未満であるためにヌルフレームであるとみなされる受信されたフレームとして識別される。信頼できないフレームは、それらのフレームが実際にヌルフレームであるかどうかを判定するために復号化される。SIDからヌルへの確率(PSN)が、L個の信頼できないフレームのウィンドウ内でヌルフレームとして復号化されない信頼できないフレームの数(K)を数えることによって確認されることができる、つまりPSN=K/Lであり、ここでLは200または何らかのその他の値であってよい。SINRのオフセットは、PSNが高い値Pを超える場合にOSUPステップ増加されることができ、例えばP=0.02およびOSUP=0.5dBである。高いPSNは、小さいSINRのオフセットのためにヌルフレームであると宣言されるSIDフレームが多すぎることが原因である可能性がある。その場合、SINRのオフセットをOSUP増加させることはそのような誤り事象を減らす。逆に、SINRのオフセットは、PSNが低い値P未満である場合にOSDNステップ減少されることができ、例えばP=0.005およびOSDN=0.5dBである。低いPSNは、大きなSINRのオフセットのためにヌルフレームであると宣言されるSIDフレームが少ないことが原因である可能性がある。その場合、SINRのオフセットをOSDN減少することはより多くのSIDフレームがヌルフレームであると宣言されるようにする。その他の値がP、P、OSUP、およびOSDNに対して使用されてもよい。SINRのオフセットのそれぞれの調整の後、SINRのオフセットが変更されない待機期間(例えば、250個の信頼できないフレーム)が適用されることができる。この待機期間はSINRのオフセットの増減の繰返しを防ぐことができる。
【0059】
SINRのオフセットは、過大な調整および過小の調整を防ぐために所定の範囲内にあるように制限されることができる。所定の範囲は、コンピュータ・シミュレーション、実験的測定などによって決定されることができ、チャネルモデルに応じて決まることができる。所定の範囲は、−4から−8dBまで、または何らかのその他の範囲であってよい。
【0060】
第2の実施形態は、様々なチャネルモデルに対して使用されることができ、異なるチャネル条件に適合することができる。第2の実施形態はSINRの分散の推定を必要とせず、SINRの分散が利用可能でないか、または雑音が多すぎる場合に使用されることができる。第2の実施形態は、上述のようにSINRのオフセットを調整するため、またはSINRの閾値を直接調整するために使用されることができる。
【0061】
両方の実施形態に関して、SINRの閾値は以下のように設定されることができる。
【数5】

【0062】
目標SINRは、データフレームに関する目標FERを達成するように電力制御ループによって調整される。送信電力が目標SINRに基づいて調整されるので、受信されたSINRの分布も目標SINRによって変化する。SINRの閾値が目標SINRと共に調整されるので、TFCIに関するFERはデータフレームに関する目標FERに追随する。
【0063】
SINRのオフセットがSINRの分散に基づいて決定される第1の実施形態に関してコンピュータ・シミュレーションが実行された。コンピュータ・シミュレーションは、TFCIに関するFERが、様々なチャネルモデルに関して大幅に削減されることができ、例えば、いくつかのチャネルモデルに関して約20%から1%未満にまで削減されることができることを示す。
【0064】
図8は、送信機から受信機へのデータ伝送の送信電力を調整する電力制御メカニズム800を示す。電力制御メカニズム800は、内部ループ802および外部ループ804を含む。
【0065】
内部ループ802は、データ伝送に関する受信されたSINRを目標SINRのできるだけ近くに維持するように試みる。それぞれの割り当てタイムスロットにおいて、SINR推定器812がデータ伝送の受信されたSINRを推定し、受信されたSINRをTPC生成器814に提供する。TPC生成器814は、調整ユニット820からの目標SINRも受け取り、受信されたSINRを目標SINRと比較し、比較結果に基づいてTPCシンボルを生成する。TPCシンボルはリンク830を介して送信機に送られる。送信機は、受信機からのフィードバック伝送を処理し、割り当てられた各タイムスロットにおける受信されたTPCシンボルを得る。TPC検出器832は、受信された各TPCシンボルを検出し、アップ命令(Up command)が検出されたか、それともダウン命令(Down command)が検出されたかを示すTPC判断を提供する。次に、送信機ユニット834は、TPC判断に基づいてデータ伝送のための送信電力を調整する。
【0066】
典型的には時間の経過と共に、ならびに特に移動体の送信機および/または受信機に関して変化するリンク840上の経路損失およびフェージングが原因で、受信機における受信されたSINRは絶えず変動する。内部ループ802は、リンク840の変動の存在下で受信されたSINRを目標SINRに、または目標SINRの近くに維持するように試みる。
【0067】
外部ループ804は、データ伝送に関して目標FERが達成されるように目標SINRを絶えず調整する。送信(TX)データプロセッサ836は、リンク840を介した伝送のためのデータフレームを受け取り、処理する。また、TXデータプロセッサ836は、各データフレームと共にTFCI符号ワードを送信する。TFCI信頼性検出器816は、以下で説明されるように受信された各フレームに関するTFCI符号ワードの信頼性を判定する。受信(RX)データプロセッサ818は、データ伝送を処理し、受信されたフレームを復号化する。さらに、RXデータプロセッサ818は、それぞれの復号化されたフレームをチェックし、フレームが正しく復号化された(良好)か、それとも誤って復号化された(削除された)かを判定し、それぞれの復号化されたフレームの状態を提供する。調整ユニット820は、フレームの状態および目標FERを受け取り、目標SINRを決定する。調整ユニット820は、正しく復号化された各フレーム(つまり良好なフレーム)に関して目標SINRをΔDNステップ下げ、誤って復号化された各フレーム(つまり良好なフレーム)に関して目標SINRをΔUPステップ上げることができる。ΔUPステップおよびΔDNステップは、目標FERと、外部ループに関する所望の収束のレートとに基づいて選択されることができる。
【0068】
図9は、図8のTFCI信頼性検出器816の一実施形態を示す。明確にするために、1つの受信されたフレームに対する処理が以下で説明される。検出器816内で、SINRの分散の計算ユニット912が、受信されたSINR、および受信されたフレームのデータレートを取得する。ユニット912は、受信されたフレームのデータレートが判定されるまで受信されたSINRを記憶することができる。次に、ユニット912は、受信されたフレームが考慮されているデータレート、例えばヌルのレートである場合は受信されたSINRを用いてSINRの分散を更新することができる。SINRのオフセットの計算ユニット914は、ユニット912からのSINRの分散と、場合によってはTFCIに関する目標FERとを受け取る。ユニット914は例えば式(2)に示されたようにSINRのオフセットを計算し、ここで、倍率KはTFCIに関する目標FERによって決まる。SINRの閾値の計算ユニット916は、目標SINRおよびSINRのオフセットを受け取り、例えば式(3)に示されたようにSINRの閾値を計算する。信頼性検出器918は、受信されたSINRおよびSINRの閾値を取得し、受信されたSINRをSINRの閾値と比較し、例えば式(1)に示されるように比較結果に基づいて受信されたTFCI符号ワードを信頼できるかまたは信頼できないのいずれかとして宣言する。検出器918はTFCI信頼性指標を提供する。受信されたTFCI符号ワードが信頼できるとみなされる場合、RXデータプロセッサ818は受信されたTFCI符号ワードを復号化し、次に、復号化されたTFCIに従って受信されたフレームを復号化する。受信されたTFCI符号ワードが信頼できないとみなされる場合、RXデータプロセッサ818は、受信されたフレームをヌルフレームであると宣言することができるか、またはブラインド検出(blind detection)を実行し、フレームが正しく復号化されるか、または全てのデータレートが試され終わるまでそれぞれの可能なデータレートによって受信されたフレームを復号化することができる。RXデータプロセッサ818は、復号化されたフレームと、(目標SINRを更新するために使用されることができる)フレームの状態と、(SINRの分散を更新するために使用されることができる)フレームレートとを提供する。
【0069】
図10は、受信機においてデータを処理するためのプロセス1000の一実施形態を示す。符号化されたデータおよびシグナリング(例えば、TFCI符号ワード)からなるフレームが受信される(ブロック1012)。受信されたフレームの受信信号品質(例えば、受信されたSINR)が判定される(ブロック1014)。目標受信信号品質およびオフセットに基づいて閾値が決定される(ブロック1016)。目標受信信号品質が、受信されたフレームに関する目標FERを達成するために調整されることができる。オフセットが上述の実施形態のうちのいずれかに基づいて決定されることができる。受信信号品質が閾値よりも大きいかどうかの判定がなされる(ブロック1018)。答えが「はい」である場合、シグナリング(例えば、受信されたTFCI符号ワード)が復元、例えば、検出および/または復号化される(ブロック1020)。次に、受信されたフレーム内の符号化されたデータが、復元されたシグナリングに従って復号化される(ブロック1022)。そうではなくて、ブロック1018に対して答えが「いいえ」である場合、受信されたフレームはヌルフレームであると宣言される(ブロック1024)。
【0070】
本明細書に記載の技術は、ダウンリンクおよびアップリンクに関して使用されることができる。基地局は、図6のプロセス600を実行してダウンリンク上でシグナリング(例えば、TFCI)を送信することができ、図10のプロセス1000を実行してアップリンク上でシグナリングを受信することができる。端末は、図6のプロセス600を実行してアップリンク上でシグナリングを送信することができ、図10のプロセス1000を実行してダウンリンク上でシグナリングを受信することができる。本技術は、TFCI、チャネル品質指標(channel quality indicator)(CQI)、レート情報、レイヤ1(L1)およびレイヤ2(L2)制御シグナリングなどの様々な種類のシグナリングに関して使用されることもできる。
【0071】
図11は、図1の基地局のうちの1つおよび端末のうちの1つである基地局110および端末120のブロック図を示す。基地局110において、TXデータプロセッサ1110は、(例えば、DTCHに関する)データフレームと(例えば、DCCHに関する)制御フレームとを受け取り、各フレームを処理(例えば、符号化およびインターリーブ)し、符号化されたデータを提供する。変調器1112は、符号化されたデータを処理してデータシンボルを生成し、シグナリングおよびレイヤ1情報(例えば、TFCI、TPC、およびSS)を処理してシグナリング・シンボルを生成し、データ・シンボルおよびシグナリング・シンボルのバーストを提供する。UTRA TDDに関して、変調器1112による処理は、データ・シンボルおよびシグナリング・シンボルを1つまたは複数のウォルッシュ符号を用いて拡散することと、拡散されたシンボルをスクランブリング符号を用いてスクランブルすることとを含むことができる。次に、送信機(TMTR)1114はバーストを処理して、アンテナ1116から端末に送信されるダウンリンク信号を生成する。
【0072】
端末120において、アンテナ1152は、基地局110からダウンリンク信号を受信し、受信された信号を受信機(RCVR)1154に提供する。受信機1154は、受信された信号を調整およびディジタル化し、サンプルを提供する。次に、復調器1156がサンプルを処理(例えば、逆スクランブルおよび逆拡散)して受信されたシンボルを得る。RXデータプロセッサ1158は、端末120に送信された各データフレームに関する受信されたシンボルを復号化し、復号化されたデータを提供する。さらに、RXデータプロセッサ1158は、それぞれの復号化されたフレームの状態(例えば、良好または削除された)をコントローラ1170に提供する。
【0073】
アップリンク伝送のための処理は、ダウンリンク伝送のための処理と同様であることができる。UTRA TDDに関するダウンリンクおよびアップリンクの処理は、文書3GPP TS25.221およびTS25.222に記載されている。コントローラ1130および1170は、それぞれ基地局110および端末120における動作を管理する。メモリ1132および1172は、それぞれ基地局110および端末120のためのデータおよびプログラムコードを記憶する。
【0074】
シグナリングの伝送に関して、コントローラ1130および/または1170は図6のプロセス600を実行し、改善された信頼性を用いてシグナリングを送信するかどうかを決定することができる。ダウンリンクのシグナリング検出に関して、端末120のSINR推定器1174は受信された各フレームの受信されたSINRを推定することができる。端末120のコントローラ1170は図10のプロセス1000および/またはその他のプロセスを実行して、基地局110から受信されたシグナリング(例えば、TFCI)を検出することができる。アップリンクのシグナリング検出に関して、基地局110のSINR推定器1134は受信された各フレームの受信されたSINRを推定することができる。基地局110のコントローラ1130は図10のプロセス1000および/またはその他のプロセスを実行して、端末120から受信されたシグナリング(例えば、TFCI)を検出することができる。
【0075】
当業者は、情報および信号が様々な異なるテクノロジーおよび技術のうちのいずれかを使用して表されることができることを理解するであろう。例えば、上記の説明を通して参照されることができるデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁界もしくは磁気的粒子、光場もしくは光学的粒子、またはそれらの任意の組合せで表されることができる。
【0076】
さらに、当業者は、本明細書において開示された実施形態に関連して説明された種々の例示的な論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズムのステップが、電子的なハードウェア、コンピュータ・ソフトウェア、またはそれら両方の組合せとして実装されることができることを理解するであろう。ハードウェアとソフトウェアとのこの互換性を明確に示すために、種々の例示的なコンポーネント、ブロック、モジュール、回路、およびステップが、概してそれらの機能の観点の上で説明された。そのような機能がハードウェアで実装されるか、それともソフトウェアで実装されるかは、システム全体に課された特定の用途および設計の制約による。当業者は、説明された機能をそれぞれの特定の用途のために様々なやり方で実装することができるが、そのような実装の判断は本発明の範囲からの逸脱をもたらすものと解釈されてはならない。
【0077】
本明細書において開示された実施形態に関連して説明された様々な例示的な論理ブロック、モジュール、および回路は、汎用プロセッサ、ディジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)もしくはその他のプログラマブル・ロジック・デバイス、離散的なゲートもしくはトランジスタ・ロジック、離散的なハードウェア・コンポーネント、または本明細書において説明された機能を実行するように設計されたそれらの任意の組合せを用いて実装または実行されることができる。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってよいが、別法として、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械であってよい。プロセッサは、コンピューティング・デバイスの組合せ、例えばDSPとマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、または任意のその他のそのような構成として実装されてもよい。
【0078】
本明細書において開示された実施形態と関連して説明された方法またはアルゴリズムのステップは、直接ハードウェアで、プロセッサによって実行されるソフトウェア・モジュールで、またはこれら2つの組合せで具現化されることができる。ソフトウェア・モジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバブル・ディスク、CD−ROM、または当該技術分野で知られている任意のその他の形態の記憶媒体に存在することができる。例示的な記憶媒体は、プロセッサが当該記憶媒体から情報を読むことができ、当該記憶媒体に情報を書き込むことができるようにプロセッサに結合される。別法として、記憶媒体はプロセッサに一体化されていてよい。プロセッサおよび記憶媒体はASIC内に存在してよい。ASICはユーザ端末内に存在してよい。別法として、プロセッサおよび記憶媒体はユーザ端末内の別個のコンポーネントとして存在してよい。
【0079】
開示された実施形態の上記の説明は、当業者が本発明を作製するまたは使用することを可能にするために提供される。これらの実施形態に対する種々の修正が当業者には容易に明らかとなり、本明細書において定義された包括的な原理は、本発明の精神または範囲を逸脱することなくその他の実施形態に適用可能である。したがって、本発明は、本明細書において示された実施形態に限定されるようには意図されておらず、本明細書において開示された原理および新規性のある特徴に合致する最も広い範囲を与えられるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0080】
【図1】多元接続通信システムを示す図である。
【図2】UTRA TDD LCRにおける3レイヤフレーム構造を示す図である。
【図3】UTRA TDD LCRにおけるバーストフォーマットを示す図である。
【図4】UTRA TDD LCRにおける送信機によるデータフレームの処理を示す図である。
【図5A】繰返しなしのTFCI符号語の伝送を示す図である。
【図5B】2回の繰返しを用いるTFCI符号語の伝送を示す図である。
【図5C】4回の繰返しを用いるTFCI符号語の伝送を示す図である。
【図6】送信機によってシグナリングを送信するためのプロセスを示す図である。
【図7】目標SINRと、SINRのオフセットと、SINRの閾値との間の関係を示す図である。
【図8】電力制御メカニズムを示す図である。
【図9】TFCI信頼性検出器を示す図である。
【図10】受信機によってデータを処理するためのプロセスを示す図である。
【図11】基地局および端末のブロック図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記を備える装置:
符号化されたデータおよびシグナリングを備えるフレームを受信するため、前記受信されたフレームの受信信号品質を判定するため、前記受信信号品質に基づいて前記シグナリングが信頼できるかどうかを判定するため、ならびに前記シグナリングが信頼できるとみなされる場合に前記シグナリングを復元し、前記符号化されたデータを前記復元されたシグナリングに従って復号化するための少なくとも1つのプロセッサ;および、
前記少なくとも1つのプロセッサに結合されたメモリ。
【請求項2】
請求項1記載の装置、ここにおいて、
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記シグナリングが信頼できないとみなされる場合に前記受信されたフレームをヌル・フレームであると宣言する。
【請求項3】
請求項1記載の装置、ここにおいて、
前記少なくとも1つのプロセッサは、目標受信信号品質およびオフセットに基づいて閾値を決定し、前記受信信号品質および前記閾値に基づいて前記シグナリングが信頼できるかどうかを判定する。
【請求項4】
請求項3に記載の装置、ここにおいて、
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記受信フレームの復号化の状態に基づいて前記目標受信信号品質を調整する。
【請求項5】
請求項3に記載の装置、ここにおいて、
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記受信信号品質の分散を推定し、前記受信信号品質の前記分散に基づいて前記オフセットを決定する。
【請求項6】
請求項5に記載の装置、ここにおいて、
前記少なくとも1つのプロセッサは、ヌル・フレームに基づいて前記受信信号品質の前記分散を推定する。
【請求項7】
請求項5に記載の装置、ここにおいて、
前記少なくとも1つのプロセッサは、さらに前記シグナリングに関する目標誤り率に基づいて前記オフセットを決定する。
【請求項8】
請求項3に記載の装置、ここにおいて、
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記受信信号品質に基づいて前記シグナリングを信頼できるかまたは信頼できないと宣言することにおける誤りを示す検出誤り率を判定し、前記検出誤り率に基づいて前記オフセットを調整する。
【請求項9】
請求項8に記載の装置、ここにおいて、
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記検出誤り率が第1の値を超える場合に前記オフセットを増やし、前記検出誤り率が第2の値未満である場合に前記オフセットを減らす。
【請求項10】
請求項8に記載の装置、ここにおいて、
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記オフセットを調整した後、特定の数のフレームの間前記オフセットを維持する。
【請求項11】
請求項1に記載の装置、ここにおいて、
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記受信されたフレームに関する複数のバーストを受け取り、各バーストの受信信号品質を判定し、前記複数のバーストの受信信号品質に基づいて前記受信されたフレームの前記受信信号品質を判定する。
【請求項12】
請求項1に記載の装置、ここにおいて、
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記受信されたフレームに関する複数のバーストを受け取り、前記複数のバーストのそれぞれの中のフィールドの第1の組から前記符号化されたデータを取得し、前記複数のバーストのそれぞれの中のフィールドの第2の組から前記シグナリングを取得する。
【請求項13】
前記シグナリングはトランスポートフォーマット組合せインジケータを備える請求項1記載の装置。
【請求項14】
下記を備える方法:
符号化されたデータおよびシグナリングを備えるフレームを受信すること;
前記受信されたフレームの受信信号品質を判定すること;
前記受信信号品質に基づいて前記シグナリングが信頼できるかどうかを判定すること;および、
前記シグナリングが信頼できるとみなされる場合に、
前記シグナリングを復元すること、および
前記符号化されたデータを前記復元されたシグナリングに従って復号化すること。
【請求項15】
請求項14に記載の方法、ここにおいて、
前記シグナリングが信頼できるかどうかを判定することは、下記を備える:
目標受信信号品質およびオフセットに基づいて閾値を決定すること;および、
前記受信信号品質および前記閾値に基づいて前記シグナリングが信頼できるかどうかを判定すること。
【請求項16】
さらに下記を備える請求項15記載の方法:
前記受信信号品質の分散を推定すること;および、
前記受信信号品質の前記分散に基づいて前記オフセットを決定すること。
【請求項17】
さらに下記を備える請求項15記載の方法:
前記受信信号品質に基づいて前記シグナリングを信頼できるかまたは信頼できないと宣言することにおける誤りを示す検出誤り率を判定すること;および、
前記検出誤り率に基づいて前記オフセットを調整すること。
【請求項18】
下記を備える装置:
符号化されたデータおよびシグナリングを備えるフレームを受信するための手段;
前記受信されたフレームの受信信号品質を判定するための手段;
前記受信信号品質に基づいて前記シグナリングが信頼できるかどうかを判定するための手段;
信頼できるとみなされる場合に前記シグナリングを復元するための手段;および、
前記シグナリングが信頼できるとみなされる場合に前記復元されたシグナリングに従って前記符号化されたデータを復号化するための手段。
【請求項19】
請求項18に記載の装置、ここにおいて、
前記シグナリングが信頼できるかどうかを判定するための前記手段は、下記を備える:
目標受信信号品質およびオフセットに基づいて閾値を決定するための手段;および、
前記受信信号品質および前記閾値に基づいて前記シグナリングが信頼できるかどうかを判定するための手段。
【請求項20】
さらに下記を備える請求項19に記載の装置:
前記受信信号品質の分散を推定するための手段;および、
前記受信信号品質の前記分散に基づいて前記オフセットを決定するための手段。
【請求項21】
さらに下記を備える請求項19に記載の装置:
前記受信信号品質に基づいて前記シグナリングを信頼できるかまたは信頼できないと宣言することにおける誤りを示す検出誤り率を判定するための手段;および、
前記検出誤り率に基づいて前記オフセットを調整するための手段。
【請求項22】
下記のように動作可能な命令を記憶するためのプロセッサ可読媒体:
符号化されたデータおよびシグナリングを備えるフレームを受信し;
前記受信されたフレームの受信信号品質を判定し;
前記受信信号品質に基づいて前記シグナリングが信頼できるかどうかを判定し;および、
前記シグナリングが信頼できるとみなされる場合に、
前記シグナリングを復元し、
前記符号化されたデータを前記復元されたシグナリングに従って復号化する。
【請求項23】
下記のように動作可能な命令をさらに記憶するための請求項22記載のプロセッサ可読媒体:
目標受信信号品質およびオフセットに基づいて閾値を決定し;および、
前記受信信号品質および前記閾値に基づいて前記シグナリングが信頼できるかどうかを判定する。
【請求項24】
下記のように動作可能な命令をさらに記憶するための請求項23に記載のプロセッサ可読媒体:
前記受信信号品質の分散を推定し;および、
前記受信信号品質の前記分散に基づいて前記オフセットを決定する。
【請求項25】
下記のように動作可能な命令をさらに記憶するための請求項23に記載のプロセッサ可読媒体:
前記受信信号品質に基づいて前記シグナリングを信頼できるかまたは信頼できないと宣言することにおける誤りを示す検出誤り率を判定し;および、
前記検出誤り率に基づいて前記オフセットを調整する。
【請求項26】
下記を備える装置:
データフレームに関するシグナリングに改善された信頼性が適用可能かどうかを判定するため、適用可能ではないとみなされる場合に改善された信頼性なしに前記シグナリングを送信するため、および適用可能であるとみなされる場合に改善された信頼性を用いて前記シグナリングを送信するための少なくとも1つのプロセッサ;および、
前記少なくとも1つのプロセッサに結合されたメモリ。
【請求項27】
請求項26に記載の装置、ここにおいて、
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記データフレームのデータレートを判定し、前記データレートに基づいて前記シグナリングに改善された信頼性が適用可能かどうかを判定する。
【請求項28】
請求項26に記載の装置、ここにおいて、
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記シグナリングを複製して前記シグナリングの複数のコピーを取得し、信頼性を改善するために前記シグナリングの前記複数のコピーを送信する。
【請求項29】
請求項26に記載の装置、ここにおいて、
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記シグナリングを複製して前記シグナリングの2つのコピーを取得し、前記データフレームに関する複数のタイムスロットにおいて前記シグナリングの前記2つのコピーを送信する。
【請求項30】
請求項26に記載の装置、ここにおいて、
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記シグナリングを複製して前記シグナリングの4つのコピーを取得し、2つのウォルッシュ符号を使用して4つのタイムスロットにおいて前記シグナリングの前記4つのコピーを送信する。
【請求項31】
請求項26に記載の装置、ここにおいて、
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記データフレームに関するデータを複数のバーストのそれぞれの中のフィールドの第1の組にマッピングし、前記シグナリングを前記複数のバーストのそれぞれの中のフィールドの第2の組にマッピングし、各バースト内のシンボルを同じ送信電力レベルで送信し、各バーストにおいてフィールドの前記第1の組はフィールドの前記第2の組と時分割多重化される。
【請求項32】
下記を備える方法:
データフレームに関するシグナリングに改善された信頼性が適用可能かどうかを判定すること;
適用可能ではないとみなされる場合に改善された信頼性なしに前記シグナリングを送信すること;および、
適用可能であるとみなされる場合に改善された信頼性を用いて前記シグナリングを送信すること。
【請求項33】
請求項32に記載の方法、ここにおいて、
前記シグナリングに向上された信頼性が適用可能であるかどうかを判定することは、下記を備える:
前記データフレームのデータレートを判定すること;および、
前記データレートに基づいて前記シグナリングに向上された信頼性が適用可能であるかどうかを判定すること。
【請求項34】
請求項32に記載の方法、ここにおいて、
改善された信頼性を用いて前記シグナリングを送信することは、下記を備える:
前記シグナリングを複製して前記シグナリングの複数のコピーを取得すること;および、
信頼性を向上するために前記シグナリングの前記複数のコピーを送信すること。
【請求項35】
下記を備える装置:
データフレームに関するシグナリングに改善された信頼性が適用可能かどうかを判定するための手段;
適用可能ではないとみなされる場合に改善された信頼性なしに前記シグナリングを送信するための手段;および、
適用可能であるとみなされる場合に改善された信頼性を用いて前記シグナリングを送信するための手段。
【請求項36】
請求項35に記載の装置、ここにおいて、
前記シグナリングに改善された信頼性が適用可能であるかどうかを判定するための前記手段は、下記を備える:
前記データフレームのデータレートを判定するための手段;および、
前記データレートに基づいて前記シグナリングに向上された信頼性が適用可能であるかどうかを判定するための手段。
【請求項37】
請求項35に記載の装置、ここにおいて、
改善された信頼性を用いて前記シグナリングを送信するための手段は、下記を備える:
前記シグナリングを複製して前記シグナリングの複数のコピーを取得するための手段;および、
信頼性を向上するために前記シグナリングの前記複数のコピーを送信するための手段。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公表番号】特表2009−506675(P2009−506675A)
【公表日】平成21年2月12日(2009.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−528193(P2008−528193)
【出願日】平成18年8月25日(2006.8.25)
【国際出願番号】PCT/US2006/033242
【国際公開番号】WO2007/025139
【国際公開日】平成19年3月1日(2007.3.1)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】