説明

物体入れ換え装置および物体移動装置

【課題】同一平面内において物体の位置入れ換えを効率的に行って、複数の物体の任意位置への移動を可能とする。
【解決手段】移動機構ビーム5a,5bの交点に配されたスライダ19aに、回転軸7aを介して物体搭載部11aを持つ入れ換え機構13aを連結する。移動機構ビーム6a,6bの交点に配されたスライダ19bに、回転軸7bを介して物体搭載部11bを持つ入れ換え機構13bを連結する。スライダ19a,19bの移動により、物体12a,12bが移動する。入れ換え機構13a,13bは、凸型接続部9aと凹型接続部9bの嵌合により連結可能とされている。この連結状態で、物体搭載部支持機構10が、物体搭載部11a,11bを支持した状態で回転し、物体搭載部11a,11b、従って物体12a,12bの位置入れ換えを行う。入れ換え機構13a,13bの干渉による影響を受けずに、物体12a,12bを任意位置に移動できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、天井、壁等で複数の物体を移動させる際に適用して好適な物体入れ換え装置および物体移動装置に関する。詳しくは、この発明は、第1、第2の物体入れ換え機構の物体搭載部の位置を入れ換えることにより、同一平面内で物体の位置入れ換えを効率的に行うようにした物体入れ換え装置および物体移動装置に係るものである。
【背景技術】
【0002】
図36は、特許文献1に記載されている物体移動装置200の概要を示している。この物体移動装置200は、バックラッシュ、振動、騒音を低減させ、高精度の高速運動性能を有する移動装置として提案されている。
【0003】
この物体移動装置200においては、移動機構フレーム20a,20b上に駆動機構セット22a,22bが配置され、移動機構フレーム21a,21b上に駆動機構セット22c,22dが配置されている。駆動機構セット22a,22bは移動機構ビーム23aを、駆動機構セット22c,22dは移動機構ビーム23bを、それぞれ直交軸方向に駆動する。
【0004】
移動機構ビーム23aと移動機構ビーム23bとの交点にはスライダ24が配され、スライダの直下には物体搭載部25がある。物体搭載部25には作業用の照明が組み込まれていて、かつ作業用ロボット等の作業用ヘッドを懸架できる。この作業用ヘッドにはスピーカ、作業用モニタカメラ等を接続でき、また、作業用ヘッドの制御信号を無線で伝送することが可能となっている。
【特許文献1】特開2003−245879号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の物体移動装置200は、作業場でのロボットの利用方法において、ロボットの固定位置作業から作業位置フリーへの大きな足掛かりとなる有用な発明といえる。
【0006】
しかし、特許文献1に記載の物体移動装置200においては、1セットの移動装置フレーム(移動機構フレーム20a,20bと移動機構フレーム21a,21b)内で、1台の物体の移動しか実現することができない。すなわち、この特許文献1に記載の物体移動装置200においては、あるエリア内、すなわち、ある1セットの移動装置フレーム内において複数の物体を任意の位置に移動させたい、という要求に応えることはできない。
【0007】
そこで、例えば、上述の図36に示す物体移動装置200を垂直方向に複数個重ねて配置することで複数物体移動を実現することが考えられる。しかしこの場合、天井と床の間の空間を無駄に広く確保する必要があり、省スペース上合理的ではない。
【0008】
そこで、図36における駆動機構セット22a,22bおよび移動機構ビーム23aと、駆動機構セット22c,22dおよび移動機構ビーム23bとからなる物体移動機構を、上述の1セットの移動装置フレーム内に複数配するのが適当という結論に至る。
【0009】
図37は、1セットの移動装置フレーム内に、2対の物体移動機構を配置した物体移動装置200Aの構成例を示している。この図37において、図36と対応する部分には同一符号を付して示している。
【0010】
この物体移動装置200Aにおいては、移動機構フレーム20a,20b上に駆動機構セット22a-1,22b-1が配置され、移動機構フレーム21a,21b上に駆動機構セット22c-1,22d-1が配置されている。駆動機構セット22a-1,22b-1は移動機構ビーム23a-1を、駆動機構セット22c-1,22d-1は移動機構ビーム23b-1を、それぞれ直交軸方向に駆動する。移動機構ビーム23a-1と移動機構ビーム23b-1との交点にはスライダ24-1が配され、スライダの直下には物体搭載部25-1が取り付けられている。ここで、駆動機構セット22a-1,22b-1および移動機構ビーム23a-1と、駆動機構セット22c-1,22d-1および移動機構ビーム23b-1とにより物体移動機構が構成されている。
【0011】
また、移動機構フレーム20a,20b上に駆動機構セット22a-2,22b-2が配置され、移動機構フレーム21a,21b上に駆動機構セット22c-2,22d-2が配置されている。駆動機構セット22a-2,22b-2は移動機構ビーム23a-2を、駆動機構セット22c-2,22d-2は移動機構ビーム23b-2を、それぞれ直交軸方向に駆動する。移動機構ビーム23a-2と移動機構ビーム23b-2との交点にはスライダ24-2が配され、スライダの直下には物体搭載部25-2が取り付けられている。ここで、駆動機構セット22a-2,22b-2および移動機構ビーム23a-2と、駆動機構セット22c-2,22d-2および移動機構ビーム23b-2とにより物体移動機構が構成されている。
【0012】
図38は、1セットの移動装置フレーム内に、3対の物体移動機構を配置した物体移動装置200Bの構成例を示している。この図38において、図36、図37と対応する部分には同一符号を付して示している。
【0013】
この物体移動装置200Bにおいては、移動機構フレーム21a,21b上に、駆動機構セット22c-1,22d-1が配置されている。駆動機構セット22c-1,22d-1は移動機構ビーム23b-1を、移動機構フレーム21a,21bの長手方向に駆動する。この移動機構ビーム23b-1には、その長手方向に移動可能に、スライダ26-1が取り付けられている。このスライダ26-1の直下には物体搭載部27-1が取り付けられている。ここで、駆動機構セット22c-1,22c-1および移動機構ビーム23b-1と、スライダ26-1とにより物体移動機構が構成されている。
【0014】
また、この物体移動装置200Bにおいては、移動機構フレーム21a,21b上に、駆動機構セット22c-2,22d-2が配置されている。駆動機構セット22c-2,22d-2は移動機構ビーム23b-2を、移動機構フレーム21a,21bの長手方向に駆動する。この移動機構ビーム23b-2には、その長手方向に移動可能に、スライダ26-2,26-3が取り付けられている。このスライダ26-2,26-3の直下には物体搭載部27-2,27-3が取り付けられている。
【0015】
ここで、駆動機構セット22c-2,22c-2および移動機構ビーム23b-2と、スライダ26-2とにより物体移動機構が構成されている。また、駆動機構セット22c-2,22c-2および移動機構ビーム23b-2と、スライダ26-3とにより物体移動機構が構成されている。
【0016】
上述したように、1セットの移動装置フレーム(移動機構フレーム20a,20bと移動機構フレーム21a,21b)内に複数の物体移動機構を配する場合には、移動ビーム間の干渉により物体移動上の死角が発生し、物体を任意位置に移動できないという問題がある。
【0017】
この発明の目的は、物体の位置入れ換えを効率的に行うことにある。また、この発明の目的は、同一平面内において物体の位置入れ換えを効率的に行って、複数の物体の任意位置への移動を可能とすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0018】
この発明の概念は、
第1の物体入れ換え機構と、
第2の物体入れ換え機構とを備え、
上記第1の物体入れ換え機構は、
第1の本体部と、
上記第1の本体部に切り離し可能に取り付けられ、物体を搭載する第1の物体搭載部と、
上記第1の本体部に、直接的または間接的に、回転可能に取り付けられ、物体搭載部を支持する物体搭載部支持機構と、
上記第2の物体入れ換え機構と連結するための、上記第1の本体部に連接された第1の連結部とを有し、
上記第2の物体入れ換え機構は、
第2の本体部と、
上記第2の本体部に切り離し可能に取り付けられ、物体を搭載する第2の物体搭載部と、
上記第1の物体入れ換え機構と連結するための、上記第2の本体部に連接された第2の連結部とを有し、
上記第1の物体入れ換え機構と上記第2の物体入れ換え機構とを上記第1の連結部と上記第2の連結部とを用いて連結し、上記第1の物体入れ換え機構の上記物体搭載部支持機構で上記第1の物体搭載部と上記第2の物体搭載部とを支持した状態で、該物体搭載部支持機構を回転させて上記第1の物体搭載部と上記第2の物体搭載部との位置を入れ換えるようにした
物体入れ換え装置にある。
【0019】
この発明の物体入れ換え装置は、第1の物体入れ換え機構と第2の物体入れ換え機構とを備えるものとされる。第1の物体入れ換え機構の第1の物体搭載部に搭載されている第1の物体と第2の物体入れ換え機構の第2の物体搭載部に搭載されている第2の物体との位置入れ換えは以下のように行われる。
【0020】
すなわち、第1の物体入れ換え機構と第2の物体入れ換え機構とが第1の連結部と第2の連結部とを用いて連結される。そして、第1の物体入れ換え機構の物体搭載部支持機構により、第1の物体入れ換え機構の第1の物体搭載部と、第2の物体入れ換え機構の第2の物体搭載部とが支持される。
【0021】
そして、この状態で、物体搭載部支持機構が回転され、第1の物体搭載部と第2の物体搭載部との位置の入れ換えが行われる。これにより、第1の物体と第2の物体との位置入れ換えが、効率的に行われる。また、このように第1の物体と第2の物体との位置入れ換えが行われることにより、第1の物体入れ換え機構、第2の物体入れ換え機構を同一平面上で移動させる移動機構を持つ場合にあって、第1の物体、第2の物体を任意位置に移動させることが可能となる。
【0022】
この発明において、例えば、第1の物体入れ換え機構の第1の連結部は第1の本体部に連接された凸型接続部により構成され、第2の物体入れ換え機構の第2の連結部は第2の本体部に連接され、凸型接続部に嵌合される凹型接続部により構成され、第1の物体入れ換え機構の物体搭載支持機構は、凸型接続部に取り付けられていてもよい。
【0023】
この場合、第1の物体入れ換え機構と第2の物体入れ換え機構とが連結された状態にあっては、第1の物体入れ換え機構の物体搭載部支持機構を、第1の物体搭載部と第2の物体搭載部との中心に位置させることが可能となる。そのため、物体搭載部支持機構は、第1の物体搭載部および第2の物体搭載部を支持する際に、バランスよく安定した支持が可能となり、物体搭載部支持機構を回転させる回転機構への負担を軽減できる。
【0024】
また、この発明において、例えば、凸型接続部は、断面十字状に形成されていてもよい。この場合、第1の物体入れ換え機構と第2の物体入れ換え機構との連結状態が強化される。そのため、物体搭載部支持機構で第1の物体搭載部および第2の物体搭載部を支持する際に、2つの物体から受ける荷重を、これら第1の物体入れ換え機構と第2の物体入れ換え機構に効率よく分散させることができる。
【0025】
また、この発明において、例えば、凸型接続部は、山状の曲面形状に形成されていてもよい。この場合、第1の物体入れ換え機構の連結部である凸型接続部と第2の物体入れ換え機構の連結部である凹型接続部が嵌合されるとき、凸型接続部および凹型接続部がその曲面により互いの位置を修正しながら嵌合されていく。そのため、嵌合時における位置合わせの精度を低くでき、物体位置の入れ換えにおける第1、第2の物体入れ換え機構の位置制御が容易となる。
【0026】
また、この発明において、第1の物体入れ換え機構の第1の物体搭載部の第1の本体部と対向する面側および第2の物体入れ換え機構の第2の物体搭載部の第2の本体部と対向する面側には、第1の物体入れ換え機構と第2の物体入れ換え機構とが連結された状態で、第1の物体入れ換え機構の物体搭載部支持機構の回転軸を中心とする円弧状の案内溝が形成されており、第1の物体入れ換え機構の第1の本体部および第2の物体入れ換え機構の第2の本体部には、案内溝に先端が抜け留めされた状態で緩やかに挿入される棒状部材が植立されていてもよい。
【0027】
この場合、第1の物体入れ換え機構の物体搭載部支持機構が第1の物体入れ換え機構の第1の物体搭載部および第2の物体入れ換え機構の第2の物体搭載部を支持した状態で回転する際に、第1の物体搭載部に搭載されている第1の物体と第2の物体搭載部に搭載されている第2の物体の荷重が物体搭載部支持機構の他に、第1、第2の物体入れ換え機構の第1、第2の本体部にも分散される。そのため、物体搭載部支持機構を回転させる回転機構への負担を軽減できる。
【0028】
また、この発明において、第1の物体入れ換え機構の物体搭載部支持機構は、第1の本体部に、回転可能に、かつ回転軸方向に直動可能に取り付けられていてもよい。この場合、第1の物体入れ換え機構の物体搭載部支持機構を、第1の物体入れ換え機構の第1の物体搭載部および第2の物体入れ換え機構の第2の物体搭載部を支持した状態で、第1、第2の本体部から離間させることができる。そのため、物体搭載部支持機構が回転する際の摩擦力を低減でき、物体搭載部支持機構の回転がスムーズに行われる。
【発明の効果】
【0029】
この発明によれば、第1、第2の物体入れ換え機構の物体搭載部の位置を入れ換えるものであり、物体の位置入れ換えを効率的に行うことができる。また、この発明によれば、第1、第2の物体入れ換え機構が同一平面内で移動するものにあて、複数の物体の位置入れ換えが可能とされることで、当該複数の物体を任意位置に移動させることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
以下、図面を参照しながら、この発明の実施の形態について説明する。図1は、実施の形態としての物体移動装置100の構成例を示している。この物体移動装置100は、移動機構フレーム1a,1bと、移動機構フレーム2a,2bと、駆動機構セット3a,3b,3c,3dと、駆動機構セット4a,4b,4c,4bと、移動機構ビーム5a,5bと、移動機構ビーム6a,6bと、スライダ19a,19bを有している。
【0031】
この物体移動装置100においては、一の方向に延びる2本の移動機構フレーム1a,1bと、一の方向と直交する他の方向に延びる2本の移動機構フレーム2a,2bとが、四角形状に組み合わされて、1セットの移動装置フレームが構成されている。
【0032】
移動機構フレーム1a,1b上に、移動機構ビーム5aを、当該移動機構フレーム1a,1bの長手方向に移動するための駆動機構セット3a,3bが配置されている。また、移動機構フレーム2a,2b上に、移動機構ビーム5bを、当該移動機構フレーム2a,2bの長手方向に移動するための駆動機構セット3c,3dが配置されている。駆動機構セット3a〜3dは、モータ駆動で、移動原理としては、例えば、車輪、歯車、ベルト等が挙げられる。
【0033】
移動機構ビーム5aと移動機構ビーム5bとの交点にはスライダ19aが配されている。このスライダ19aには、回転軸7aを介して、物体入れ換え機構13aが連結されている。ここで、回転軸7aの軸方向は、移動機構フレーム1a,1bと移動機構フレーム2a,2bとで構成されている移動装置フレームの面に対して直交する方向とされている。なお、図示していないが、スライダ19aには、移動機構ビーム5a,5bによる移動を円滑に行うために、ベアリングなどが配されている。ここで、スライダ19aは、移動機構ビーム5a,5bと共に物体移動機構を構成している。
【0034】
また、移動機構フレーム1a,1b上に、移動機構ビーム6aを、当該移動機構フレーム1a,1bの長手方向に移動するための駆動機構セット4a,4bが配置されている。また、移動機構フレーム2a,2b上に、移動機構ビーム6bを、当該移動機構フレーム2a,2bの長手方向に移動するための駆動機構セット4c,4dが配置されている。駆動機構セット4a〜4dは、上述の駆動機構セット3a〜3dと同様に、モータ駆動で、移動原理としては、例えば、車輪、歯車、ベルト等が挙げられる。
【0035】
移動機構ビーム6aと移動機構ビーム6bとの交点にはスライダ19bが配されている。このスライダ19bには、回転軸7bを介して、物体入れ換え機構13bが連結されている。ここで、回転軸7bの軸方向は、移動機構フレーム1a,1bと移動機構フレーム2a,2bとで構成されている移動装置フレームの面に対して直交する方向とされている。なお、図示していないが、スライダ19bには、上述したスライダ19aと同様に、移動機構ビーム6a,6bによる移動を円滑に行うために、ベアリングなどが配されている。ここで、スライダ19bは、移動機構ビーム6a,6bと共に物体移動機構を構成している。
【0036】
物体入れ換え機構(機構A)13aおよび物体入れ換え機構(機構B)13bについて説明する。
【0037】
物体入れ換え機構(機構A)13aは、図2(a),(b)に示すように、本体部8aと、凸型接続部9aと、物体搭載部11aと、物体搭載部支持機構10を有している。本体部8aは、スライダ19aに、回転軸7aを介して、回転可能に取り付けられている。凸型接続部9aは、物体入れ換え機構13aを、物体入れ換え機構13bに連結するための、連結部を構成している。この凸型接続部9aは、直方体状に形成されており、本体部8aに連接されている。
【0038】
物体搭載部11aは、物体12aを搭載する部分であり、本体部8aに切り離し可能に取り付けられている。物体搭載部支持機構10は、本体部8aに連接されている凸型接続部9aに、直動および回転機構30を介して、取り付けられている。この場合、物体搭載部支持機構10は、本体部8aに連接された凸型接続部9aに取り付けられているので、本体部8aに間接的に取り付けられているといえる。この物体搭載部支持機構10は、物体入れ換え時に、この物体入れ換え機構13aの物体搭載部11aおよび、後述する物体入れ換え機構13bの物体搭載部11bを支持する。
【0039】
図2(a)は、物体搭載部11aが本体部8aに取り付けられている状態を示している。図2(b)は、物体搭載部11aが物体搭載部支持機構10により支持された状態で、本体部8aから切り離された状態を示している。図3(a)は図2(a)対応した側面図であり、図3(b)は図2(b)に対応した側面図である。
【0040】
物体入れ換え機構(機構B)13bは、図4(a),(b)に示すように、本体部8bと、凹型接続部9bと、物体搭載部11bとを有している。本体部8bは、スライダ19bに、回転軸7bを介して、回転可能に取り付けられている。凹型接続部9bは、物体入れ換え機構13bを、物体入れ換え機構13aに連結するための、連結部を構成している。
【0041】
この凹型接続部9bは、上述した物体入れ換え機構13aの凸型接続部9aに嵌合されるものであり、当該凸型接続部9aに対応した形状とされている。この凹型接続部9bは本体部8bに連接されている。この実施の形態において、凹型接続部9bは、本体部8bに、2つの直方体形状の凸状部9b1,9b2が連接されることで形成されている。
【0042】
物体搭載部11bは、物体12bを搭載する部分であり、本体部8bに切り離し可能に取り付けられている。
【0043】
図4(a)は、物体搭載部11bが本体部8bに取り付けられている状態を示している。図4(b)は、物体搭載部11bが本体部8bから切り離された状態を示している。なお、物体搭載部11bが本体部8bから切り離された状態では、後述するように、当該物体搭載部11bは、上述した物体入れ換え機構13aの物体搭載部支持機構10により支持されている。図5(a)は図4(a)対応した側面図であり、図5(b)は図4(b)に対応した側面図である。
【0044】
物体入れ換え機構(機構A)13aの直動および回転機構30について説明する。
【0045】
図6は、直動および回転機構30および物体搭載部支持機構10の構成例を示している。図2における直動および回転機構30は、図6における直動機構31および回転軸32に対応する。また、図2における物体搭載部支持機構10は、図6における物体搭載部支持機構駆動部33、物体搭載部支持機構可動部34および物体搭載部支持部35,36に対応する。
【0046】
この図6の構成例における直動および回転機構30および物体搭載部支持機構10の、物体入れ換え時の動作を簡単に説明する。
【0047】
まず、物体搭載部支持機構駆動部33により、物体搭載部支持機構可動部34が駆動され、物体搭載部支持部35,36の間隔は、図6(a)の状態から図6(b)の状態に変更される。このとき、物体搭載部支持部35,36により、物体入れ換え機構13aの物体搭載部11aと物体入れ換え機構13bの物体搭載部11bとは狭持され、物体搭載部11a,11bは物体搭載部支持機構10により支持された状態となる。
【0048】
次いで、本体部8a(図6には図示せず)から物体搭載部11aが切り離されると共に、本体部8b(図6には図示せず)から物体搭載部11bが切り離された後に、図6(c)に示すように、直動機構31が回転軸32の軸方向にスライド(伸張)される。そして、直動機構31に併せて備えられ、かつ直動機構31と連動して作用する回転機構により回転軸32が軸回りに回転される。この場合、物体搭載部11a,11bが本体部8a,8bから離間した状態にあるため、回転時の摩擦力が低減され、物体搭載部支持機構10の回転がスムーズに行われる。この場合の最終的な回転位置は、物体搭載部11aが物体入れ換え機構13bの本体部8bに対向し、物体搭載部11bが物体入れ換え機構13aの本体部8aに対向した位置とされる。ここで、回転機構は直動機構31とは独立に作用するような構造をとってもよい。
【0049】
次いで、直動機構31が回転軸32の軸方向にスライド(圧縮)される(図6(b)参照、ただし、物体搭載部11a,11bの位置は入れ替わっている)。この状態で、本体部8aに物体搭載部11bが固定されると共に、本体部8bに物体搭載部11aが固定される。その後、物体搭載部支持機構可動部34が駆動され、物体搭載部支持部35,36の間隔が広げられ(図6(a)参照、ただし、物体搭載部11a,11bの位置は入れ替わっている)、物体搭載部支持部35,36による物体搭載部11a,11bの狭持状態が解除される。
【0050】
図7は、直動および回転機構30および物体搭載部支持機構10の他の構成例を示している。図2における直動および回転機構30は、図7におけるねじ型直動および回転機構駆動部37とねじ型直動および回転機構軸部38に対応する。また、図2における物体搭載部支持機構10は、図7における物体搭載部支持機構駆動部33、物体搭載部支持機構可動部34および物体搭載部支持部35,36に対応する。
【0051】
この図7の構成例における直動および回転機構30および物体搭載部支持機構10の、物体入れ換え時の動作を簡単に説明する。
【0052】
まず、物体搭載部支持機構駆動部33により、物体搭載部支持機構可動部34が駆動され、物体搭載部支持部35,36の間隔は、図7(a)の状態から図7(b)の状態に変更される。このとき、物体搭載部支持部35,36により、物体入れ換え機構13aの物体搭載部11aと物体入れ換え機構13bの物体搭載部11bとは狭持され、物体搭載部11a,11bは物体搭載部支持機構10により支持された状態となる。
【0053】
次いで、本体部8a(図7には図示せず)から物体搭載部11aが切り離されると共に、本体部8b(図7には図示せず)から物体搭載部11bが切り離される。そして、その後に、図7(c)に示すように、ねじ型直動および回転機構駆動部37によりねじ型直動および回転機構軸部38が駆動され、このねじ型直動および回転機構軸部38が軸を伸長する方向に回転される。この場合の最終的な回転位置は、物体搭載部11aが物体入れ換え機構13bの本体部8bに対向し、物体搭載部11bが物体入れ換え機構13aの本体部8aに対向した位置とされる。
【0054】
この状態で、本体部8aに物体搭載部11bが固定されると共に、本体部8bに物体搭載部11aが固定されていく。この場合、物体搭載部支持機構可動部34が駆動され、物体搭載部支持部35,36の間隔が広げられて、物体搭載部支持部35,36による物体搭載部11a,11bの狭持状態が解除される。そして、ねじ型直動および回転機構駆動部37によりねじ型直動および回転機構軸部38が駆動され、このねじ型直動および回転機構軸部38が軸を圧縮する方向に回転され、物体搭載部支持部35,36は元の位置に戻される(図7(a)参照、ただし、物体搭載部11a,11bの位置は入れ替わっている)。このように、物体搭載部支持部35,36が元の位置に戻されることで、本体部8a,8bに物体搭載部11b,11aが固定される際に物体搭載部支持部35が障害となることはない。
【0055】
次に、物体入れ換え機構13a,13bの本体部8(8a,8b)に対する物体搭載部11(11a,11b)の取り付けおよび切り離しについて説明する。
【0056】
図8は、本体部8に対する物体搭載部11の取り付けおよび切り離しを、ねじ型固定機構40により行う例である。本体部8には、ねじ穴41が設けられ、このねじ穴41にはねじ型固定機構40が組み込まれている。一方、物体12(12a,12b)が搭載された物体搭載部11には、本体部8のねじ穴41に対応した位置に、ねじ穴42が設けられている。この場合、ねじ型固定機構40を駆動することにより、本体部8に対する物体搭載部11の取り付け、切り離しを適宜行うことができる。
【0057】
図8(a)は、ねじ型固定機構40が本体部8のねじ穴41および物体搭載部11のねじ穴42の双方に螺合された状態を示している。この状態では、物体搭載部11は本体部8に取り付けられている。図8(b)は、ねじ型固定機構40が物体搭載部11のねじ穴42には螺合されておらず、本体部8のねじ穴41のみに螺合された状態を示している。この状態では、物体搭載部11は本体部8から切り離されている。図8(c)は、物体搭載部11が本体部8から切り離され、これら物体搭載部11と本体部8とが離間した状態を示している。なお、図8(d)は、上面側から見た図であり、ねじ型固定機構40、本体部8のねじ穴41、物体搭載部11のねじ穴42の配置例を示している。
【0058】
図9は、本体部8に対する物体搭載部11の取り付けおよび切り離しを、電磁石型固定機構50により行う例である。本体部8には電磁石型固定機構50が組み込まれている。物体搭載部11には物体搭載部側結合部51が配されている。この場合、電磁石型固定機構50を駆動することにより、本体部8に対する物体搭載部11の取り付け、切り離しを適宜行うことができる。
【0059】
図9(a)は、本体部8の電磁石型固定機構50と物体搭載部11の物体搭載部側結合部51が磁力に結合された状態を示している。この状態では、物体搭載部11は本体部8に取り付けられている。図9(b)は、本体部8の電磁石型固定機構50と物体搭載部11の物体搭載部側結合部51の磁力による結合が解除され、これら物体搭載部11と本体部8とが離間した状態を示している。なお、図9(c),(d)は、上面側から見た図であり、電磁石型固定機構50、物体搭載部側結合部51の配置例を示している。
【0060】
図10は、本体部8に対する物体搭載部11の取り付けおよび切り離しを、アーム型固定機構により行う例である。本体部8には、アーム型固定機構駆動部60,61と、その先に物体搭載部11を支持するためのアーム型固定部62,63が組み込まれている。この場合、アーム型固定機構を駆動することにより、本体部8に対する物体搭載部11の取り付け、切り離しを適宜行うことができる。
【0061】
図10(a)は、アーム型固定部62,63が閉じられており、物体搭載部11が本体部8に取り付けられている状態を示している。図10(b)は、アーム型固定部62,63が開かれ、物体搭載部11が本体部8から切り離された状態を示している。図10(c)は、物体搭載部11が本体部8から切り離され、これら物体搭載部11と本体部8とが離間した状態を示している。なお、図10(d),(e)は、それぞれ、図10(a),(c)の状態を、視点を変えてみた図である。
【0062】
次に、物体搭載部11(11a,11b)に対する物体12(12a,12b)の取り付け方法、およびこれらと本体部8(8a,8b)との間の情報伝達方法について説明する。
【0063】
図11は、物体搭載部11に対する物体12の取り付け方法、およびこれらと本体部8との間の情報伝達方法の一例を示している。すなわち、物体搭載部11には、物体搭載部側ねじ穴80が設けられている。一方、物体12には物体側ねじ穴81が設けられている。これらのねじ穴80,81に、物体搭載用ねじ82が螺合されることで、物体搭載部11に物体12が取り付けられる。図11(a)は、物体搭載用ねじ82がねじ穴80,81に螺合される前の状態を示している。この状態では、物体12は物体搭載部11に取り付けられていない。図11(b)は、物体搭載用ねじ82がねじ穴80,81に螺合された状態を示している。この状態では、物体12は物体搭載部11に取り付けられている。
【0064】
また、物体搭載部11には、物体搭載部側電力・情報供給部83が組み込まれている。この物体搭載部側電力・情報供給部83は、物体搭載部11が本体部8に取り付けられている状態では、図11(c)に示すように、本体部8に組み込まれている本体部側電力・情報供給部84に接続される。上述したように物体12が物体搭載部11に取り付けられるとき、物体12の電源および情報用配線等は、物体搭載部11の物体搭載部側電力・情報接続部83に接続される。したがって、物体12には、本体部8の本体部側電力・情報供給部84から、物体搭載部11の物体搭載部側電力・情報供給部83を通じて、電源および情報が供給される。
【0065】
なお、上述したように、物体12a,12bの位置入れ換えを行うために、物体入れ換え機構13aの物体搭載部11aと、物体入れ換え機構13bの物体搭載部11bとを入れ換えることが行われる。この場合、物体搭載部11a,11bは本体部8a,8bから一時的に切り離された状態なる。そのため、物体搭載部11a,11bには、電力や情報を一時的に蓄積・保存しておくためのバッファを設けておくと都合がよい。なお、物体12(12a,12b)を制御するための情報は、有線で物体12に供給するのではなく、無線で供給するようにしてもよい。
【0066】
次に、物体入れ換え機構13a,13bに対する情報(映像信号、音声信号)の伝送系について説明する。
【0067】
図12は、物体12aが映像信号を取り扱う機器、例えばプロジェクタであり、物体12bが音声信号を取り扱う機器、例えばスピーカである場合の例である。
【0068】
機構制御部90は、物体入れ換え機構13a,13bの動作を制御する。ここで、機構制御部90と各物体入れ換え機構13a,13bとの間は、例えば、機構制御部90が2台の物体入れ換え機構に対して精密な位置合わせのためのフィードバック制御を行なうことができるように、双方向で制御情報が送れるようになっている。機構制御部90は、ユーザが外部から動作コマンドを入力するか、または、あるアルゴリズムに則って、物体入れ換え機構13a,13bの動作を制御する。フィードバック制御を行なうに当って、物体入れ換え機構13a,13bには、位置合わせのための情報を取得するためのカメラや赤外線センサなどの機器が必要に応じて搭載されていてもよい。
【0069】
また、映像信号は、予め分配される等して、物体入れ換え機構13aおよび物体入れ換え機構13bに並行して供給されている。また、同様に、音声信号は、予め分配される等して、物体入れ換え機構13aおよび物体入れ換え機構13bに並行して供給されている。なお、物体入れ換え機構13a,13bへの諸信号(制御信号、映像信号、音声信号)の伝送は、有線、無線を問わない。
【0070】
図12に示すように情報の伝送系が構成されている場合、物体入れ換え機構13aと物体入れ換え機構13bの双方のそれぞれに、映像信号および音声信号が並行して供給されている。そのため、物体12a,12bの位置入れ換えを行うために、物体搭載部11a,11bの入れ換えを行うとき、物体入れ換え機構13aと物体入れ換え機構13bの間において、映像信号と音声信号の切り替えを行う必要はない。この場合、物体搭載部11a,11bが、物体入れ換え機構13a,13bの本体部8a,8bに取り付けられるだけで、各物体12a,12bには、電力・情報供給部83,84を通じて、必要とする情報が供給される(図11(c)参照)。すなわち、物体12a(プロジェクタ)には映像信号が供給され、物体12b(スピーカ)には音声信号が供給される。
【0071】
図13は、物体入れ換え機構13(13a,13b)、物体搭載部11(11a,11b)および物体12(12a,12b)における、電力、制御信号、映像・音声等の機器用信号の流れを示している。物体入れ換え機構13に送られる全ての映像・音声等機器用信号は、当該物体入れ換え機構13に設けられた電力・情報供給部83(図11(c)参照)から物体搭載部11の電力・情報供給部84(図11(c)参照)に伝送される。物体12の外部入力端子は、物体搭載部11の電力・情報供給部84の複数の出力端子の中から、必要な端子とだけ接続する。物体12a,12bの位置入換の動作では、物体搭載部11a,11bと物体入れ換え機構13a,13b(本体部8a,8b)との間で着脱が行なわれるので、物体12は、必要な信号のみを得ることができる。
【0072】
また、図13に示すように、物体入れ換え機構13には、映像・音声等機器用信号の他に、機構制御部90からの入換機構制御信号と、電力が供給される。電力に関しては、物体搭載部11を介して物体12まで伝送される。この場合、位置入れ換え動作中の物体12の稼働状態が途切れないように、物体搭載部11に、適宜、電力バッファ、信号バッファ等を設けておくと都合がよい。なお、図13においては、物体12に送られる信号を1本で示しているが、複数本の信号が供給される必要のある物体12については、それに従って信号を送ればよい。
【0073】
図14は、物体12aが映像信号を取り扱う機器、例えばプロジェクタであり、物体12bが音声信号を取り扱う機器、例えばスピーカである場合の他の例である。
【0074】
信号制御部91は、物体12a,12bの入れ換え動作を行なう制御信号、物体12a,12bおよび物体搭載部11a,11bと物体入れ換え機構13a,13bとの接続状況などの、いわゆる動作情報に基づき、機構制御部92から送られてくる映像・音声等機器用信号切り替え命令により、信号の振り分けを行なう。機構制御部92は、ユーザが外部から動作コマンドを入力するか、またはあるアルゴリズムに則って、物体入れ換え機構13a,13bに命令を送ること、物体入れ換え機構13a,13bの動作情報を受け取り信号制御部91に機器用信号切り替え命令を送ること、物体入れ換え機構13a,13bに対して精密な位置合わせのためのフィードバック制御を行なうこと、というような役割を持つ。ここで、信号制御部91と機構制御部92は、機構・信号制御系を構成している。なお、物体入れ換え機構13a,13bへの諸信号(制御信号、映像信号、音声信号)の伝送は、有線、無線を問わない。
【0075】
物体入れ換え機構13a,13bには、信号制御部91から供給される映像信号または音声信号を受信し、また、機器制御部92との間で制御信号等の伝送を行う信号処理部と、物体搭載部11a,11bの接続情報を検出する接続情報検出部とが含まれている。物体入れ換え機構13a,13bの接続情報検出部は、物体12a,12bと物体搭載部111a,11bとの間で接続されている端子が映像、音声のどちらの端子であるかを検出し、その検出情報を、信号処理部を通じて上述した機構制御部92に送る。
【0076】
このように物体入れ換え機構13a,13bが接続情報検出部を持つ構成とすることで、ユーザが物体入れ換え機構13a,13bに物体搭載部11(11a,11b)を用いて物体12(12a,12b)を搭載した際の、システム全体の初期化作業を自動的に行なうことも可能となる。また、このように物体入れ換え機構13a,13bが接続情報検出部を持つ構成とすることで、物体位置の入れ換え動作による物体(機器)と信号のミスマッチを防ぐことができる。
【0077】
図14に示す構成において、物体入れ換え機構13aに物体(プロジェクタ)12aの物体搭載部11aが取り付けられており、物体入れ換え機構13bに物体(スピーカ)12bの物体搭載部11bが取り付けられているとき、以下の信号振り分けが行われる。すなわち、映像信号は、信号制御部91から物体入れ換え機構13aに供給され、電力・情報供給部83,84(図11(c)参照)を通じて、物体(プロジェクタ)12aに供給される。また、音声信号は、信号制御部91から物体入れ換え機構13bに供給され、電力・情報供給部83,84(図11(c)参照)を通じて、物体(プロジェクタ)12bに供給される。
【0078】
一方、物体入れ換え機構13aに物体(スピーカ)12bの物体搭載部11bが取り付けられており、物体入れ換え機構13bに物体(プロジェクタ)12aの物体搭載部11aが取り付けられているとき、以下の信号振り分けが行われる。すなわち、映像信号は、信号制御部91から物体入れ換え機構13bに供給され、電力・情報供給部83,84(図11(c)参照)を通じて、物体(プロジェクタ)12aに供給される。また、音声信号は、信号制御部91から物体入れ換え機構13aに供給され、電力・情報供給部83,84(図11(c)参照)を通じて、物体(プロジェクタ)12bに供給される。
【0079】
図15は、物体入れ換え機構13(13a,13b)、物体搭載部11(11a,11b)および物体12(12a,12b)における、電力、制御信号、映像・音声等の機器用信号の流れを示している。物体入れ換え機構13に送られる全ての映像・音声等機器用信号は、当該物体入れ換え機構13に設けられた電力・情報供給部83(図11(c)参照)から物体搭載部11の電力・情報供給部84(図11(c)参照)に伝送される。物体12の外部入力端子は、物体搭載部11の電力・情報供給部84の複数の出力端子の中から、必要な端子とだけ接続する。物体12a,12bの位置入換の動作では、物体搭載部11a,11bと物体入れ換え機構13a,13b(本体部8a,8b)との間で着脱が行なわれるので、物体12は、必要な信号を得ることができる。
【0080】
また、図15に示すように、物体入れ換え機構13には、映像・音声等機器用信号の他に、機構制御部90からの入換機構制御信号と、電力が供給される。電力に関しては、物体搭載部11を介して物体12まで伝送される。この場合、位置入れ換え動作中の物体12の稼働状態が途切れないように、物体搭載部11に、適宜、電力バッファ、信号バッファ等を設けておくと都合がよい。なお、図15においては、物体12に送られる信号を1本で示しているが、複数本の信号が供給される必要のある物体12については、それに従って信号を送ればよい。
【0081】
図14に示す構成においては、信号制御部91において信号の振り分けが行われるため、物体入れ換え機構13a,13bと物体搭載部11a,11bが受け取る機器用信号は、搭載されている物体12a,12bに必要な信号のみとなる。そのため、図14に示す構成においては、図12に示す構成に比べて、物体入れ換え機構13a,13bに全ての機器用信号を供給する必要がなくなり、信号伝送路の無駄な増加と使用を防ぐことができる。
【0082】
次に、図1に示す物体移動装置100の動作を説明する。この物体移動装置100においては、駆動機構セット3a,3bが移動機構フレーム1a,1bに沿って移動されることで、移動機構ビーム5aが移動機構フレーム1a,1bの長手方向に移動される。また、この物体移動装置100においては、駆動機構セット3c,3dが移動機構フレーム2a,2bに沿って移動されることで、移動機構ビーム5bが移動機構フレーム2a,2bの長手方向に移動される。
【0083】
そのため、移動機構ビーム5aと移動機構フレーム5bの交点に配されたスライダ19aは、移動機構フレーム1a,1b,2a,2bで構成される移動装置フレーム内の任意の位置に移動される。このことから、スライダ19aに回転軸7aを介して連結されている物体入れ換え機構13a、従ってこの物体入れ換え機構13aに物体搭載部11aを用いて取り付けられている物体12aは、移動装置フレーム内の任意の位置に移動される。
【0084】
また、この物体移動装置100においては、駆動機構セット4a,4bが移動機構フレーム1a,1bに沿って移動されることで、移動機構ビーム6aが移動機構フレーム1a,1bの長手方向に移動される。また、この物体移動装置100においては、駆動機構セット4c,4dが移動機構フレーム2a,2bに沿って移動されることで、移動機構ビーム6bが移動機構フレーム2a,2bの長手方向に移動される。
【0085】
そのため、移動機構ビーム6aと移動機構フレーム6bの交点に配されたスライダ19bは、移動機構フレーム1a,1b,2a,2bで構成される移動装置フレーム内の任意の位置に移動される。このことから、スライダ19bに回転軸7bを介して連結されている物体入れ換え機構13b、従ってこの物体入れ換え機構13bに物体搭載部11bを用いて取り付けられている物体12bは、移動装置フレーム内の任意の位置に移動される。
【0086】
また、図1に示す物体移動装置100においては、物体入れ換え機構13a,13bに取り付けられている物体搭載部11a,11bの入れ換えを行って、物体12a,12bの位置入れ換えを行うことができる。以下、この物体位置入れ換えの手順を、図16のフローチャートに沿って説明する。
【0087】
まず、ステップST1では、物体位置入換を行なうための制御コマンドが、入れ換え機構A(物体入れ換え機構13a)と入れ換え機構B(物体入れ換え機構13b)に入力される。このとき、制御コマンドの伝送は、例えば、物体入れ換え機構13a,13bおよび物体移動装置100の制御を一箇所で行なうコントロールユニットを介して伝送するシステム構成でもよい。または、個々の物体入れ換え機構、および物体移動装置に直接伝送するシステム構成でもよい。制御コマンドそのものについては、人が逐次入力する方法をとってもよいし、ある目的を遂行するためのアルゴリズムに従って自動生成されたものを入力する方法をとってもよい。
【0088】
次に、ステップST2(ステップST2a、ステップST2b)では、物体位置入れ換えを行なうための制御コマンドが入力されたときの、入れ換え機構Aおよび入れ換え機構Bの移動が行なわれる。この移動は、スライダ19a,19bの移動により行われる、この移動は、物体搭載部11a,11bの入れ換え動作が実行可能となるまで行なう。
【0089】
次に、ステップST3では、入れ換え機構Aおよび入れ換え機構Bが、入れ換え動作が実行可能となる範囲まで近づけられる(図17(a)参照)。そして、ステップST4では、接近した入れ換え機構Aと入れ換え機構Bとを連結するために、この入れ換え機構Aおよび入れ換え機構Bの向きが補正される。
【0090】
この場合、入れ換え機構Aをスライダ19aに取り付けている回転軸7aと、入れ換え機構Bをスライダ19bに取り付けている回転軸7bとをそれぞれ回転させることで、入れ換え機構Aおよび入れ換え機構Bの向きの補正が行われる。この補正により、入れ換え機構Aの凸型接続部9aと入れ換え機構Bの凹型接続部9bとが嵌合可能となるように、入れ換え機構Aと入れ換え機構Bの向きが合わられる。入れ換え機構A(スライダ19a)および入れ換え機構B(スライダ19b)の位置の微調整も、必要ならば適宜行われる。図19(a),(b)は、入れ換え機構Aおよび入れ換え機構Bの向きの補正の様子を示している。
【0091】
次に、ステップST5では、入れ換え機構Aと入れ換え機構Bとが連結される。この場合、図17(b)および図19(c)に示すように、入れ換え機構Aの凸型接続部9aと入れ換え機構Bの凹型接続部9bとがかみ合うように接続される。つまり、入れ換え機構Aの凸型接続部9aと入れ換え機構Bの凹型接続部9bとが嵌合される。
【0092】
次に、ステップST6では、入れ換え機構Aの凸型接続部9Aに配されている物体搭載部支持機構10により、入れ換え機構Aの物体搭載部11aと入れ換え機構Bの物体搭載部11bが支持される。
【0093】
次に、ステップST7では、入れ換え機構Aの本体部8aから物体搭載部11aが切り離されると共に、入れ換え機構Bの本体部8bから物体搭載部11bが切り離される。この場合、物体搭載部11a,11bは、物体搭載部支持機構10を介して、入れ換え機構Aの凸型接続部9aに配されている直動および回転機構30に支持された状態となる。
【0094】
次に、ステップST8では、上述の直動および回転機構30の直動動作により、物体搭載部支持機構10が、図17(c)に示すように、下側にスライドする。これにより、物体12aを搭載した物体搭載部11aは入れ換え機構Aの本体部8aから離間した状態となると共に、物体12bを搭載した物体搭載部11bは入れ換え機構Bの本体部8bから離間した状態となる。
【0095】
次に、ステップST9では、上述の直動および回転機構30の回転動作により、物体搭載部支持機構10が180度回転し、図18(d)に示すように、物体搭載部11aと物体搭載部11bの位置が入れ換えられる。この場合、入れ換え機構Aの本体部8aと物体搭載部11bとが対向した状態となり、入れ換え機構Bの本体部8bと物体搭載部11aとが対向した状態となる。
【0096】
次に、ステップST10では、上述のステップST8の動作とは逆に、上述の直動および回転機構30の直動動作により、物体搭載部支持機構10が、図18(e)に示すように、上側にスライドする。これにより、物体12aを搭載した物体搭載部11aは入れ換え機構Bの本体部8bに当接した状態となると共に、物体12bを搭載した物体搭載部11bは入れ換え機構Aの本体部8aに当接した状態となる。
【0097】
次に、ステップST11では、上述のステップST7の動作とは逆に、入れ換え機構Aの本体部8aに物体搭載部11bが取り付けられると共に、入れ換え機構Bの本体部8bに物体搭載部11aが取り付けられる。これにより、物体搭載部11aに搭載された物体12aと物体搭載部11bに搭載された物体12bの位置入れ換えが完了する。
【0098】
その後、物体支持機構10による物体搭載部11a,11bの支持が解除され、図18(f)に示すように、物体搭載部11bが固定された入れ換え機構Aと、物体搭載部11aが固定された入れ換え機構Bとが、それぞれ、独立して移動可能となる。
【0099】
図20は、上述の物体搭載部11a,11bの入れ換え動作のモデル図である。物体搭載部11a,11bの位置入れ換えを行う場合、まず、図20(a)に示すように、例えば、物体搭載部11aが物体搭載部11bに近づくように移動される。そして、図20(b)に示すように、物体搭載部11aおよび物体搭載部11bが、位置入れ換えが可能な状態に近づけられる。この状態で、図20(c)に示すように、物体搭載部11a,11bの位置入れ換えが行われる。
【0100】
以上説明したように、図1に示す物体移動装置100においては、物体入れ換え機構13a(機構A)と物体入れ換え機構13b(機構B)とを連結でき、その連結状態で、物体搭載部11a,11bの位置入れ換えを行うことができる。したがって、図1に示す物体移動装置100においては、同一平面内で物体12a,12bの位置入れ換えを効率的に行うことができる。
【0101】
また、図1に示す物体移動装置100においては、物体12a,12bの位置入れ換えが可能であることから、物体入れ換え機構13a,13bが同一平面上で移動する構成であっても、これら物体入れ換え機構13a,13bの干渉による影響を受けることなく、移動機構フレーム1a,1bと移動機構フレーム2a,2bとで構成されている移動装置フレーム内で物体12a,12bを任意位置に移動させることができる。
【0102】
また、図1に示す物体移動装置100においては、物体搭載部支持機構10は、物体入れ換え機構13aの凸型接続部9aに、直動および回転機構30を介して、取り付けられている。したがって、物体入れ換え機構13a,13bが連結された状態にあっては、物体搭載部支持機構10を、物体搭載部11a,11bの中心に位置させることができる。そのため、物体搭載部支持機構10は、物体搭載部11a,11bを支持する際に、バランスよく安定した支持が可能となり、物体搭載部支持機構10を回転させる直動および回転機構30への負担を軽減できる。
【0103】
また、図1に示す物体移動装置100においては、物体入れ換え機構13aの物体搭載部支持機構10は、本体部8aに対して、直動および回転機構30により、回転可能に、かつ回転軸方向に直動可能に取り付けられている。したがって、物体搭載部支持機構10を、物体搭載部11a,11bを支持した状態で、本体部8a,8bから離間させることができる。そのため、物体搭載部11a,11bの位置入れ換えのために、物体搭載部支持機構10が回転する際の摩擦力を低減でき、物体搭載部支持機構10の回転がスムーズに行われる。
【0104】
なお、上述実施の形態において、物体搭載部支持機構10を構成する物体搭載部支持部35,36の面積は、凸型接続部9aの断面積に対応したものとなっている。図21は、物体入れ換え機構13aの凸型接続部9aに取り付けられている物体搭載部支持機構10の補強の一例を示している。この図21において、図2、図6、図7と対応する部分には同一符号を付して示している。
【0105】
この図21の例では、物体搭載部支持機構10を構成する物体搭載部支持部35,36の幅が広くされている。このように物体搭載部支持部35,36の幅が広くされることで、物体搭載部11a,11bを支持する部分の面積が広くなる。そのため、物体搭載部支持機構10により、物体搭載部11a,11bを安定して支持可能となる。
【0106】
図22は、物体入れ換え機構13aの凸型接続部9aに取り付けられている物体搭載部支持機構10の補強の他の例を示している。この図22において、図2、図6、図7、図21と対応する部分には同一符号を付して示している。
【0107】
この図22の例では、図22(a)に示すように、物体搭載部支持機構10を構成する物体搭載部支持部35,36の幅が広くされ、さらに、この物体搭載部支持部35,36の両端に、補強用の支持棒71が取り付けられている。このように補強用の支持棒71が取り付けられることで、図22(b)に示すように、物体搭載部11a(図22(b)には図示していないが、物体搭載部11bに関しても同様)は、物体搭載部支持部35,36の他に、補強用の支持棒71によっても支持される。そのため、この図22の例によれば、図21の例に比べて、物体搭載部支持機構10による物体搭載部11a,11bの支持の安定性が高まる。
【0108】
図23は、物体入れ換え機構13aの凸型接続部9aに取り付けられている物体搭載部支持機構10の補強の他の例を示している。この図23において、図2、図6、図7、図21、図22と対応する部分には同一符号を付して示している。図22の例では、補強用の支持棒71が物体搭載部支持部35,36の双方に設けられたものであるが、
【0109】
この図23の例では、下側に位置する物体搭載部支持部36にのみ補強用の支持棒71が設けられたものである。図22の例において、物体搭載部11aの荷重は上側の支持棒71にはほとんどかからないので、図23の例では、上側の支持棒71を省略したものである。この図23の例も、上述の図22の例と同様に、物体搭載部支持機構10による物体搭載部11a,11bの支持の安定性を高めることができる。
【0110】
また、上述実施の形態において、物体入れ換え機構13aの凸型接続部9aは直方体状に形成されていると共に、物体入れ換え機構13bの凹型接続部9bは凸型接続部9aに対応した形状とされている。物体入れ換え機構13aの凸型接続部9aを、図24(a)に示すように、断面十字状に形成してもよい。この場合、物体入れ換え機構13bの凹型接続部9bは、図24(b)に示すように、凸型接続部9aに対応した形状とされる。この場合、凹型接続部9bは、本体部8bに、4つの直方体形状の凸状部9b11,9b12,9b21,9b22が連接されることで形成されている。図24(a)、図24(b)において、図2、図4と対応する部分には同一符号を付して示している。
【0111】
物体入れ換え機構13aの凸型接続部9aを断面十字状に形成すると共に、物体入れ換え機構13bの凹型接続部9bをそれに対応した形状に形成することで、物体入れ換え機構13aと物体入れ換え機構13bとの連結状態が強化される。そのため、物体12a,12bの位置入れ換えのために物体搭載部支持機構10で物体搭載部11a,11bを支持する際に、2つの物体12a,12bから受ける荷重を、物体入れ換え機構13aと物体入れ換え機構13bとに効率よく分散させることができる。
【0112】
図25(a)も、物体入れ換え機構13aと物体入れ換え機構13bとの連結状態を強化するために、物体入れ換え機構13aの凸型接続部9aを断面十字状に形成した例である。図25(b)は、図25(a)の凸型接続部9aに対応した、物体入れ換え機構13bの凹型接続部9bを示している。図25(a)の凸型接続部9aは、図24(a)の凸型接続部9aに比べて、左右の延長部が短く形成されている。そのため、図25(b)の凹型接続部9bは、本体部8bに凸状部9b11,9b12,9b21,9b22が連接される他に、凸状部9b11,9b21の間に凸状部9b31が設けられ、凸状部9b12,9b22の間に凸状部9b32が設けられることで、形成されている。
【0113】
なお、図24、図25は、物体入れ換え機構13aと物体入れ換え機構13bとの連結状態を強化するための一例を示したものであるが、連結状態を強化するための凹凸形状はこれらに限定されない。
【0114】
また、上述実施の形態において、物体入れ換え機構13aの凸型接続部9aは直方体状に形成されていると共に、物体入れ換え機構13bの凹型接続部9bは凸型接続部9aに対応した形状とされている。物体入れ換え機構13aの凸型接続部9aを山状の曲面形状に形成してもよい。
【0115】
図26(a)は、凸型接続部9aを山状の曲面形状とした物体入れ換え機構13aの構成例を示している。また、図26(b)は、図26(a)の物体入れ換え機構13aに対応した、凹状接続部9bを谷状の曲面形状とした物体入れ換え機構13bの構成例を示している。この場合、凸型接続部9aは本体部8aの一部として形成され、凹型接続部9bは本体部8bの一部として形成されている。なお、図26において、図2,図4と対応する部分には同一符号を付し、その詳細説明は省略する。
【0116】
図26(c)は、物体入れ換え機構13a,13bの連結状態、つまり、凸型接続部9aと凹型接続部9bの嵌合状態を示している。この連結状態では、本体部8a,8bは、全体として、直動および回転機構を中心とする円板形状となる。図27(a)〜(c)は、図26(a)〜(c)を上側から見た図である。また、図28(a)〜(c)は、図26(a)〜(c)を下側から見た図である。
【0117】
上述したように、物体入れ換え機構13aの凸型接続部9aが山状の曲面形状とされ、また、物体入れ換え機構13bの凹型接続部9bが谷状の曲面形状とされることで、物体入れ換え機構13a,13bの連結時の位置制御が容易となる。物体入れ換え機構13aの凸型接続部9aと物体入れ換え機構13bの凹型接続部9bが嵌合されるとき、それらの位置が多少ずれていても、凸型接続部9aおよび凹型接続部9bがその曲面により互いの位置を修正しながら嵌合されていくからである。
【0118】
また、上述実施の形態において、物体搭載部11a,11bを物体入れ換え機構13a,13bの本体部8a,8bから切り離した状態では、物体搭載部11a,11bは、凸型接続部9aに取り付けられている物体搭載部支持機構10だけで支持された状態にある。しかし、物体搭載部11a,11bを本体部8a,8bから切り離した状態における支持状態の強化を図ることができる。
【0119】
図29〜図33は、物体搭載部11a,11bを本体部8a,8bから切り離した状態における支持状態の強化を図るようにした、物体入れ換え機構13a,13bの構成例を示している。この図29〜図33において、図2、図4、図26と対応する部分には同一符号を付し、その詳細説明は省略する。
【0120】
物体入れ換え機構13aの物体搭載部11aの本体部8aと対向する面側と、物体入れ換え機構13bの物体搭載部11bの本体部8aと対向する面側に、図31(a)に示すように、円弧状の案内溝75a,75bが形成されている。この案内溝75a,75bは、図32(c)に示すように、物体入れ換え機構13aと物体入れ換え機構13bとが結合された状態で、物体搭載部支持機構10の回転軸、つまり、直動および回転機構30の回転軸を中心とする円弧状とされている。この案内溝75a,75bは、図31(b)(物体搭載部11a側を示しているが、物体搭載部11b側も同様)に示すように、表面側で幅が狭くなっている。これは、後述するように、物体搭載部支持部材(棒状部材)の物体搭載部側端が抜け出るのを防止するためである。
【0121】
また、物体入れ換え機構13aの本体部8aには、図29(a)、図32(a)に示すように、上述した物体搭載部11aの案内溝75aに対応した位置に、所定間隔をもって、複数個、例えば4個の物体搭載部支持部材76が植立されている。この物体搭載部支持部材76は、図29(b)に拡大して示すように、全体として棒状の部材であるが、本体部8a側に大径部77が形成されていると共に、物体搭載部11a側に大径部78が形成されている。
【0122】
本体部8aには、物体搭載部支持部材76の植立位置に対応して穴85が形成されており、物体搭載部支持部材76の本体部8a側の大径部77はこの穴85内に挿入された状態とされる。このように大径部77が穴85内に挿入された状態で、この穴85の入口部分にリング状の抜け防止部材86が固定される。これにより、物体搭載部支持部材76の本体部8a側は、その大径部77が抜け防止部材86にひっかかることから、下側への抜けが防止される。
【0123】
物体搭載部支持部材76の物体搭載部11a側の大径部78は、案内溝75a内に挿入される。上述したように、案内溝75aの表面側は幅狭とされている。そのため、この案内溝75a内に挿入された物体搭載部11a側の大径部78は、上側への抜けが防止される。なお、図示していないが、物体搭載部11a側の大径部78は、ベアリング、滑車など、滑らかに回転する仕組みを持っている。
【0124】
また、物体搭載部支持部材76は、物体搭載部11aが本体部8aから分離され、直動および回転機構30の動作によって下側にスライドした状態では、図30(a),(b)に示すように、全体的に下側に移動した状態となる。この状態では、物体搭載部11aは、物体搭載部支持部材76を介して、本体部8aに支持された状態となる。
【0125】
このように、物体搭載部支持部材76が下側にスライドした状態となるように、本体部8aに設けられる穴85の深さ、および物体搭載部支持部材76の長さが、予め設定される。なお、物体搭載部支持部材76のスライドは自動式でなく直動及び回転機構30の動きに従属して動かされればよいが、設計上必要であれば自動式にしてもよい。
【0126】
また、物体入れ換え機構13bの本体部8bにも、上述した物体入れ換え機構13aの本体部8aと同様に、図29(a)、図32(b)に示すように、上述した物体搭載部11bの案内溝75bに対応した位置に、所定間隔をもって、複数個、例えば4個の物体搭載部支持部材76が植立されている。なお、図33(a)、(b)、(c)は、それぞれ、図32(a),(b),(c)に対応した図であり、物体搭載部11a,11bを除いて、下側から見た図である。
【0127】
上述したように、物体入れ換え機構13aの本体部8aおよび物体入れ換え機構13bの本体部8bに物体搭載部支持部材76が植立されることで、物体搭載部支持機構10が物体搭載部11a,11bを支持した状態で回転する際に、これら物体搭載部11a,11bは物体搭載部支持部材76を介して本体部8a,8bによっても支持される。従って、物体搭載部11a,11bに搭載されている物体12a,12bの荷重が、物体搭載部支持機構10の他に、本体部8a,8bにも分散されるため、物体搭載部支持機構10を回転させる直動および回転機構30の負担を軽減できる。
【0128】
また、上述したように、物体搭載部11a側の大径部78はベアリング、滑車など、滑らかに回転する仕組みを持っているので、物体搭載部支持機構10が物体搭載部11a,11bを支持した状態で回転する際に、その回転を滑らかに行うことができる。物体搭載部支持機構10が物体搭載部11a,11bを支持した状態で回転する際、本体部8aに植立されている各物体搭載部支持部材76の物体搭載部11a側の大径部78は、物体搭載部11aの案内溝75aから順次抜け出ていく。しかし、このように物体搭載部11aの案内溝75aから順次抜け出ていく大径部78は、その後に、物体搭載部11bの案内溝75bに挿入されて案内されていく。
【0129】
同様に、物体搭載部支持機構10が物体搭載部11a,11bを支持した状態で回転する際、本体部8bに植立されている各物体搭載部支持部材76の物体搭載部11b側の大径部78は、物体搭載部11bの案内溝75bから順次抜け出ていく。しかし、このように物体搭載部11bの案内溝75bから順次抜け出ていく大径部78は、その後に、物体搭載部11aの案内溝75aに挿入されて案内されていく。
【0130】
なお、図1には、2個の物体入れ換え機構13a,13bを有する物体移動装置100を示したが、移動機構フレーム1a,1bと移動機構フレーム2a,2bで構成される1セットの移動装置フレームに配置される物体入れ換え機構は2個に限定されるものではない。
【0131】
また、上述の図1に示す物体移動装置100は、図37に示す物体移動装置200Aに対応したものであるが、図38に示す物体移動装置200Bに対応した物体移動装置も同様に構成することができる。図34は、図38に示す物体移動装置200Bに対応した物体移動装置100Aの構成例を示している。この図34において、図1と対応する部分には同一符号を付し、その詳細説明は省略する。
【0132】
この物体移動装置100Aは、移動機構フレーム1a,1bと、移動機構フレーム2a,2bと、駆動機構セット15a,15bと、駆動機構セット16a,16bと、移動機構ビーム17a,17bと、スライダ19c,19d,19eを有している。
【0133】
この物体移動装置100Aにおいては、一の方向に延びる2本の移動機構フレーム1a,1bと、一の方向と直交する他の方向に延びる2本の移動機構フレーム2a,2bとが、四角形状に組み合わされて、1セットの移動装置フレームが構成されている。
【0134】
移動機構フレーム2a,2b上に、移動機構ビーム17aを、当該移動機構フレーム2a,2bの長手方向に移動するための駆動機構セット15a,15bが配置されている。駆動機構セット15a,15bは、モータ駆動で、移動原理としては、例えば、車輪、歯車、ベルト等が挙げられる。そして、移動機構ビーム17aには、その長手方向に移動可能に、スライダ19c,19dが取り付けられている。
【0135】
スライダ19cには、回転軸7bを介して、凹型接続部9bを備える物体入れ換え機構13bが連結されている。また、スライダ19dには、回転軸7aを介して、凸型接続部9aを備える物体入れ換え機構13aが連結されている。ここで、回転軸7a,7bの軸方向は、移動機構フレーム1a,1bと移動機構フレーム2a,2bとで構成されている移動装置フレームの面に対して直交する方向とされている。ここで、スライダ19c,19dは、移動機構ビーム17aと共に物体移動機構を構成している。詳細説明は省略するが、物体入れ換え機構13a,13bは、図1に示す物体移動装置100における物体入れ換え機構13a,13bと同様のものである。
【0136】
また、移動機構フレーム2a,2b上に、移動機構ビーム17bを、当該移動機構フレーム2a,2bの長手方向に移動するための駆動機構セット16a,16bが配置されている。駆動機構セット16a,16bは、モータ駆動で、移動原理としては、例えば、車輪、歯車、ベルト等が挙げられる。そして、移動機構ビーム17bには、その長手方向に移動可能に、スライダ19eが取り付けられている。
【0137】
スライダ19eには、回転軸7bを介して、凹型接続部9bを備える物体入れ換え機構13bが連結されている。ここで、回転軸7bの軸方向は、移動機構フレーム1a,1bと移動機構フレーム2a,2bとで構成されている移動装置フレームの面に対して直交する方向とされている。ここで、スライダ19eは、移動機構ビーム17bと共に物体移動機構を構成している。
【0138】
次に、図34に示す物体移動装置100Aの動作を説明する。
【0139】
この物体移動装置100Aにおいては、駆動機構セット15a,15bが移動機構フレーム2a,2bに沿って移動されることで、移動機構ビーム17aが移動機構フレーム2a,2bの長手方向に移動される。また、スライダ19c,19dは、移動機構ビーム17aの長手方向に移動可能とされている。このことから、スライダ19c,19dに回転軸7b,7aを介して連結されている物体入れ換え機構13b,13a、従ってこの物体入れ換え機構13b,13aに物体搭載部11b,11aを用いて取り付けられている物体12b,12aは、移動装置フレーム内の任意の位置に移動される。
【0140】
また、この物体移動装置100Aにおいては、駆動機構セット16a,16bが移動機構フレーム2a,2bに沿って移動されることで、移動機構ビーム17bが移動機構フレーム2a,2bの長手方向に移動される。また、スライダ19eは、移動機構ビーム17bの長手方向に移動可能とされている。このことから、スライダ19eに回転軸7bを介して連結されている物体入れ換え機構13b、従ってこの物体入れ換え機構13bに物体搭載部11bを用いて取り付けられている物体12bは、移動装置フレーム内の任意の位置に移動される。
【0141】
また、図34に示す物体移動装置100Aにおいては、物体入れ換え機構13a,13bに取り付けられている物体搭載部11a,11bの入れ換えを行って、物体12a,12bの位置入れ換えを行うことができる。そのため、物体入れ換え機構13a,13bが同一平面上で移動する構成であっても、これら物体入れ換え機構13a,13bの干渉による影響を受けることなく、移動機構フレーム1a,1bと移動機構フレーム2a,2bとで構成されている移動装置フレーム内で物体12a,12bを任意位置に移動させることができる。
【0142】
図35は、上述の物体搭載部11a,11bの入れ換え動作のモデル図である。物体搭載部11a,11bの位置入れ換えを行う場合、まず、図35(a)に示すように、例えば、物体搭載部11aが物体搭載部11bに近づくように移動される。そして、図35(b)に示すように、物体搭載部11aおよび物体搭載部11bが、位置入れ換えが可能な状態に近づけられる。この状態で、図35(c)に示すように、物体搭載部11a,11bの位置入れ換えが行われる。
【0143】
以上説明したように、図34に示す物体移動装置100Aにおいては、物体入れ換え機構13a(機構A)と物体入れ換え機構13b(機構B)とを連結でき、その連結状態で、物体搭載部11a,11bの位置入れ換えを行うことができる。したがって、図34に示す物体移動装置100Aにおいては、同一平面内で物体12a,12bの位置入れ換えを効率的に行うことができる。
【0144】
また、図34に示す物体移動装置100Aにおいては、物体12a,12bの位置入れ換えが可能であることから、物体入れ換え機構13a,13bが同一平面上で移動する構成であっても、これら物体入れ換え機構13a,13bの干渉による影響を受けることなく、移動機構フレーム1a,1bと移動機構フレーム2a,2bとで構成されている移動装置フレーム内で物体12a,12bを任意位置に移動させることができる。
【0145】
なお、図34には、3個の物体入れ換え機構13a,13bを有する物体移動装置100Aを示したが、移動機構フレーム1a,1bと移動機構フレーム2a,2bで構成される移動装置フレーム内に配置される物体入れ換え機構は3個に限定されるものではない。移動機構ビーム17a,17bにさらに多くのスライダを取り付けることで、あるいは、新たな移動機構ビームを設けることで、さらに多くの物体入れ換え機構を移動装置フレーム内に配置できる。
【0146】
また、上記実施の形態においては、物体搭載部支持機構10は、本体部8aに凸型接続部9aを介して間接的に取り付けられるものを示したが、物体搭載部支持機構10を本体部8aに直接的に取り付ける構成であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0147】
この発明は、天井、壁等で複数の物体、例えばプロジェクタ、スピーカ等を移動させる物体移動装置に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0148】
【図1】この発明の実施の形態としての物体移動装置の構成例を示す斜視図である。
【図2】凸型接続部を持つ物体入れ換え機構(機構A)における、物体搭載部の取り付け時および切り離し時の状態を示す斜視図である。
【図3】凸型接続部を持つ物体入れ換え機構(機構A)における、物体搭載部の取り付け時および切り離し時の状態を示す側面図である。
【図4】凹型接続部を持つ物体入れ換え機構(機構B)における、物体搭載部の取り付け時および切り離し時の状態を示す斜視図である。
【図5】凹型接続部を持つ物体入れ換え機構(機構B)における、物体搭載部の取り付け時および切り離し時の状態を示す側面図である。
【図6】直動および回転機構および物体搭載部支持機構の構成例を示す一部を截断した側面図である。
【図7】直動および回転機構および物体搭載部支持機構の他の構成例を示す一部を截断した側面図である。
【図8】物体入れ換え機構の本体部に対する物体搭載部の取り付けおよび切り離しを、ねじ型固定機構により行う例を示す図である。
【図9】物体入れ換え機構の本体部に対する物体搭載部の取り付けおよび切り離しを、電磁石型固定機構により行う例を示す図である。
【図10】本体部に対する物体搭載部の取り付けおよび切り離しを、アーム型固定機構により行う例を示す図である。
【図11】物体搭載部に対する物体の取り付け方法、およびこれらと本体部との情報伝達方法の一例を示す図である。
【図12】物体入れ換え機構に対する情報(映像信号、音声信号)の伝送系の一例を示すブロック図である。
【図13】物体入れ換え機構、物体搭載部および物体における、電力、制御信号、映像・音声等の機器用信号の流れを示す図である。
【図14】物体入れ換え機構に対する情報(映像信号、音声信号)の伝送系の他の例を示すブロック図である。
【図15】物体入れ換え機構、物体搭載部および物体における、電力、制御信号、映像・音声等の機器用信号の流れを示す図である。
【図16】物体入れ換え機構A,Bによる物体位置入れ換えの手順を説明するためのフローチャートである。
【図17】物体入れ換え機構A,Bによる物体位置入れ換えの手順を説明するための図(1/2)である。
【図18】物体入れ換え機構A,Bによる物体位置入れ換えの手順を説明するための図(2/2)である。
【図19】物体入れ換え機構Aと物体入れ換え機構Bの向きの補正の様子を示す図である。
【図20】物体入れ換え機構A,Bの物体搭載部11a,11bの入れ換え動作のモデル図である。
【図21】物体入れ換え機構Aの凸型接続部に取り付けられている物体搭載部支持機構の補強の一例を示す図である。
【図22】物体入れ換え機構Aの凸型接続部に取り付けられている物体搭載部支持機構の補強の他の例を示す図である。
【図23】物体入れ換え機構Aの凸型接続部に取り付けられている物体搭載部支持機構の補強のさらに他の例を示す図である。
【図24】凸型接続部を持つ物体入れ換え機構Aと凹型接続部を持つ物体入れ換え機構Bの連結状態が強化の一例を示す図である。
【図25】凸型接続部を持つ物体入れ換え機構Aと凹型接続部を持つ物体入れ換え機構Bの連結状態が強化の他の例を示す図である。
【図26】物体入れ換え機構Aの凸型接続部および物体入れ換え機構Bの凹型接続部の形状を曲面形状とした例を示す斜視図である。
【図27】物体入れ換え機構Aの凸型接続部および物体入れ換え機構Bの凹型接続部の形状を曲面形状とした例を示す上面図である。
【図28】物体入れ換え機構Aの凸型接続部および物体入れ換え機構Bの凹型接続部の形状を曲面形状とした例を示す底面図である。
【図29】物体搭載部を物体入れ換え機構の本体部から切り離した状態における支持状態の強化例を説明するための図である。
【図30】物体搭載部を物体入れ換え機構の本体部から切り離した状態における支持状態の強化例を説明するための図である。
【図31】物体搭載部を物体入れ換え機構の本体部から切り離した状態における支持状態の強化例を説明するための図である。
【図32】物体搭載部を物体入れ換え機構の本体部から切り離した状態における支持状態の強化例を説明するための図である。
【図33】物体搭載部を物体入れ換え機構の本体部から切り離した状態における支持状態の強化例を説明するための図である。
【図34】この発明の他の実施の形態としての物体移動装置の構成例を示す斜視図である。
【図35】物体入れ換え機構A,Bの物体搭載部11a,11bの入れ換え動作のモデル図である。
【図36】従来の物体移動装置の構成例を示す斜視図である。
【図37】物体移動装置の構成例を示す斜視図である。
【図38】物体移動装置の構成例を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0149】
1a,1b,2a,2b・・・移動機構フレーム、3a〜3d,4a〜4d,15a,15b,16a,16b・・・駆動機構セット、5a,5b,6a,6b,17a,17b・・・移動機構ビーム、7a,7b・・・回転軸、8,8a,8b・・・本体部、9a・・・凸型接続部、9b・・・凹型接続部、9b1,9b2・・・凸状部、10・・・物体搭載部支持機構、11,11a,11b・・・物体搭載部、12,12a,12b・・・物体、13a,13b・・・物体入れ換え機構、19a〜19e・・・スライダ、30・・・直動および回転機構、31・・・直動機構、32・・・回転軸、33・・・物体搭載部支持機構駆動部、34・・・物体搭載部支持機構可動部、35,36・・・物体搭載部支持部、37・・・ねじ型直動および回転機構駆動部、38・・・ねじ型直動および回転機構軸部、40・・・自動式のねじ型固定機構、50・・・電磁石型固定機構、51・・・物体搭載部側結合部、60,61・・・アーム型固定機構駆動部、62,63・・・アーム型固定部、71・・・補強用の支持棒、75a,75b・・・案内溝、76・・・物体搭載部支持部材、77,78・・・大径部、80・・・物体搭載部側ねじ穴、81・・・物体側ねじ穴、82・・・物体搭載用ねじ、83・・・物体搭載部側電力・情報供給部、84・・・本体部側電力・情報供給部、85・・・穴、86・・・抜け防止部材、90・・・機構制御部、91・・・信号制御部、92・・・機構制御部、100,100A・・・物体移動装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の物体入れ換え機構と、
第2の物体入れ換え機構とを備え、
上記第1の物体入れ換え機構は、
第1の本体部と、
上記第1の本体部に切り離し可能に取り付けられ、物体を搭載する第1の物体搭載部と、
上記第1の本体部に、直接的にまたは間接的に、回転可能に取り付けられ、物体搭載部を支持する物体搭載部支持機構と、
上記第2の物体入れ換え機構と連結するための、上記第1の本体部に連接された第1の連結部とを有し、
上記第2の物体入れ換え機構は、
第2の本体部と、
上記第2の本体部に切り離し可能に取り付けられ、物体を搭載する第2の物体搭載部と、
上記第1の物体入れ換え機構と連結するための、上記第2の本体部に連接された第2の連結部とを有し、
上記第1の物体入れ換え機構と上記第2の物体入れ換え機構とを上記第1の連結部と上記第2の連結部とを用いて連結し、上記第1の物体入れ換え機構の上記物体搭載部支持機構で上記第1の物体搭載部と上記第2の物体搭載部とを支持した状態で、該物体搭載部支持機構を回転させて上記第1の物体搭載部と上記第2の物体搭載部との位置を入れ換えるようにした
物体入れ換え装置。
【請求項2】
上記第1の物体入れ換え機構の上記第1の連結部は上記第1の本体部に連接された凸型接続部により構成され、上記第2の物体入れ換え機構の上記第2の連結部は上記第2の本体部に連接され、上記凸型接続部に嵌合される凹型接続部により構成され、
上記第1の物体入れ換え機構の上記物体搭載部支持機構は、上記凸型接続部に取り付けられている
請求項1に記載の物体入れ換え装置。
【請求項3】
上記凸型接続部は、断面十字状に形成されている
請求項2に記載の物体入れ換え装置。
【請求項4】
上記凸型接続部は、山状の曲面形状に形成されている
請求項2に記載の物体入れ換え装置。
【請求項5】
上記第1の物体入れ換え機構の上記第1の物体搭載部の上記第1の本体部と対向する面側および上記第2の物体入れ換え機構の上記第2の物体搭載部の上記第2の本体部と対向する面側には、上記第1の物体入れ換え機構と上記第2の物体入れ換え機構とが連結された状態で上記第1の物体入れ換え機構の上記物体搭載部支持機構の回転軸を中心とする円弧状の案内溝が形成されており、
上記第1の物体入れ換え機構の上記第1の本体部および上記第2の物体入れ換え機構の上記第2の本体部には、上記案内溝に先端が抜け留めされた状態で緩やかに挿入される棒状部材が植立されている
請求項1に記載の物体入れ換え装置。
【請求項6】
上記第1の物体入れ換え機構の上記物体搭載部支持機構は、上記第1の本体部に、回転可能に、かつ回転軸方向に直動可能に取り付けられている
請求項1に記載の物体入れ換え装置。
【請求項7】
第1の物体入れ換え機構と、第2の物体入れ換え機構と、上記第1の物体入れ換え機構および上記第2の物体入れ換え機構を同一平面上で移動させるための移動機構とを備え、
上記第1の物体入れ換え機構は、
第1の本体部と、
上記第1の本体部に切り離し可能に取り付けられ、物体を搭載する第1の物体搭載部と、
上記第1の本体部に、直接的または間接的に、回転可能に取り付けられ、物体搭載部を支持する物体搭載部支持機構と、
上記第2の物体入れ換え機構と連結するための、上記第1の本体部に連接された第1の連結部とを有し、
上記第2の物体入れ換え機構は、
第2の本体部と、
上記第2の本体部に切り離し可能に取り付けられ、物体を搭載する第2の物体搭載部と、
上記第1の物体入れ換え機構と連結するための、上記第2の本体部に連接された第2の連結部とを有し、
上記第1の物体入れ換え機構と上記第2の物体入れ換え機構とを上記第1の連結部と上記第2の連結部とを用いて連結し、上記第1の物体入れ換え機構の上記物体搭載部支持機構で上記第1の物体搭載部と上記第2の物体搭載部とを支持した状態で、該物体搭載部支持機構を回転させて上記第1の物体搭載部と上記第2の物体搭載部との位置を入れ換えるようにした
物体移動装置。

【図3】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図35】
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【図1】
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【図2】
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【図4】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図34】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【公開番号】特開2009−241181(P2009−241181A)
【公開日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−88561(P2008−88561)
【出願日】平成20年3月28日(2008.3.28)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】