自動ズームカメラ
【課題】手動でズーム操作を行わなくても、撮影者が目視した構図と同じ構図を自動的に設定し撮影できるようにした。
【解決手段】カメラ本体に設けられた撮影領域確認枠と、撮影者とカメラとの距離を測定する撮影者距離計と、ズーム機能と、シャッターボタンと、中央演算装置（ＣＰＵ）とを有し、撮影者距離計が測定した撮影者の目とカメラとの距離を基に、撮影者が撮影領域枠を通して見ている撮影領域が撮影範囲となるよう、中央演算装置の計算結果によってズーム機能が自動的にフレーミングを行う。
【解決手段】カメラ本体に設けられた撮影領域確認枠と、撮影者とカメラとの距離を測定する撮影者距離計と、ズーム機能と、シャッターボタンと、中央演算装置（ＣＰＵ）とを有し、撮影者距離計が測定した撮影者の目とカメラとの距離を基に、撮影者が撮影領域枠を通して見ている撮影領域が撮影範囲となるよう、中央演算装置の計算結果によってズーム機能が自動的にフレーミングを行う。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、ズーム式カメラに関するものであり、特に撮影者が被写体のどの範囲を撮影しようとしているかを自動的に検知し、そのデータを基に自動的にズーム動作を行う自動ズームカメラに関する。
【背景技術】
【０００２】
従来、ズームレンズを有するカメラで被写体を撮影する場合、焦点距離情報などを基にカメラに内蔵された中央演算装置（ＣＰＵ）の演算機能によってズームレンズを動作させるズーム式カメラは、例えば特許文献１に示されるように、広く知られていた。
【０００３】
しかし、カメラを持っている撮影者がどの範囲を撮影したいかというフレーミング情報をＣＰＵに自動的に認知させることは困難であった。
【０００４】
また、特許文献２に示されるように、カメラと被写体との距離を算出し、被写体を撮影範囲内に収めるよう自動的にフレーミングを行うカメラ等が知られていた。
【０００５】
この方法においても、フレーミングを時々刻々変化させた場合には対応できず、被写体距離とカメラとの距離を変更するたびに、撮影条件の設定を変更する必要があった。
【０００６】
【特許文献１】特開２００１−１４７４６４号公報
【０００７】
【特許文献２】特開平０５−０９３８４４号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００８】
この発明は、かかる現状に鑑み創案されたものであって、その目的とするところは、カメラと、カメラを構えた撮影者の目との距離を自動測定することにより、撮影者がどの範囲を撮影したいと考えているのかをあらかじめ計算し、希望する撮影範囲が正確に捉えられるようにカメラのズーミングを自動的に行わせることができる自動ズームカメラを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【０００９】
上記目的を達成するため、請求項１に記載の発明にあっては、カメラ本体に設けられた撮影領域確認枠と、撮影者とカメラとの距離を測定する撮影者距離計と、ズーム機能と、シャッターボタンと、中央演算装置（ＣＰＵ）とを有し、撮影者距離計が測定した撮影者の目とカメラとの距離を基に、撮影者が撮影領域枠を通して見ている撮影領域が撮影範囲となるよう、中央演算装置の計算結果によってズーム機能が自動的にフレーミングを行うことを特徴とする。
【００１０】
請求項２に記載の発明にあっては、請求項１に記載の自動ズームカメラにおいて、中央演算装置の計算結果によって行われたフレーミングの画面を表示する画面確認用液晶画面を有することを特徴とする。
【００１１】
請求項３に記載の発明にあっては、請求項１または請求項２に記載の自動ズームカメラにおいて、シャッターボタンを遠隔操作で動作させることを特徴とする。
【発明の効果】
【００１２】
以上説明したように、請求項１に記載の発明にあっては、カメラ本体に設けられた撮影領域確認枠と、撮影者とカメラとの距離を測定する撮影者距離計と、ズーム機能と、シャッターボタンと、中央演算装置（ＣＰＵ）とを有し、撮影者距離計が測定した撮影者の目とカメラとの距離を基に、撮影者が撮影領域枠を通して見ている撮影領域が撮影範囲となるよう、中央演算装置の計算結果によってズーム機能が自動的にフレーミングを行うようにしたため、撮影者が撮影領域枠を通して見た構図に合わせて自動的にフレーミングを行うことができ、被写体をファインダや液晶画面を通して見るのではなく、被写体を直接見ながら撮影することができる。
【００１３】
請求項２に記載の発明にあっては、請求項１に記載の自動ズームカメラにおいて、中央演算装置の計算結果によって行われたフレーミングの画面を表示する画面確認用液晶画面を有しているため、撮影領域枠を通して見ている構図と、実際に撮影される構図とを比較し確認することができる。
【００１４】
請求項３に記載の発明にあっては、請求項１または請求項２に記載の自動ズームカメラにおいて、シャッターボタンを遠隔操作で動作させることができるため、撮影者が手の長さ以上にカメラから離れて撮影領域枠を見ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１５】
以下、添付図面に示す発明の実施の形態例に基づき、この発明を詳細に説明する。
【実施例１】
【００１６】
図１は、本発明になる自動ズームカメラの背面を示す斜視図である。符号１はシャッターボタンであり、一般的なカメラと同じように、シャッターを遠隔操作するためのレリーズワイヤーなどを接続することができる。
【００１７】
符号２は一般的なカメラに設けられているような各種の設定ボタン類である。
【００１８】
符号３は画面確認用液晶画面、符号４は撮影者の目とカメラとの距離を自動計測する撮影者距離計である。
【００１９】
符号６は撮影したい構図を定めるための撮影領域確認用枠であり、中にはなにも無い単なる中空の枠である。
【００２０】
図２は図１に示したカメラの前面を示す斜視図である。符号５はレンズである。
【００２１】
撮影者は被写体に向かってカメラを構え、撮影領域確認用枠６から被写体を見ながら構図を選択する。
【００２２】
この時、撮影者距離計４は常に撮影者との距離を自動測定する。撮影者との距離は、撮影者の目の位置とほぼ同じ距離であるため、撮影者がカメラからどの程度離れているかが測定される。
【００２３】
この測定データを基にカメラ内部に設けられた中央演算装置（ＣＰＵ）が演算を行い、図示しないズーム機能を作動させてフレーミングを自動的に行うため、レンズ５が所定の撮影領域を自動的に捉え、撮影者が撮影領域確認用枠６を通して見ている範囲を自動的に設定すると共に、画像確認用液晶画面３にその構図が表示される。
【００２４】
広範囲を撮影したい場合はこのカメラを目の近くに寄せて撮影し、反対に遠くのものだけを大きく撮影したい場合はこのカメラを目から遠ざけて撮影する。
【００２５】
つまり、ズーム操作をカメラの設定ボタンやレンズの操作で行うのではなく、目とカメラとの距離を自動測定し、その測定データの基づいてＣＰＵがズーム機構を作動させ、撮影者が何らズーム操作しなくても思い通りの構図を撮影することができる。
【００２６】
この実施例１に係る自動ズームカメラは、撮影者距離計４と撮影領域確認用枠６を設けてカメラを通して被写体を見ている撮影者とカメラとの距離を常に測定し、この距離を基にＣＰＵが演算を行ってズーム機構を作動させるため、撮影者が撮影領域確認用枠６を通して見ている構図がそのまま撮影されるように、自動的にフレーミングを行うことができる。
【００２７】
また、撮影者が直接カメラを持たず、カメラを三脚に設置してカメラから僅かに離れて撮影する場合でも、撮影領域確認用枠６を介して見た被写体と同じ構図が自動的に構成され、レリーズワイヤーをシャッターボタン１に接続して、撮影することができる。
【００２８】
撮影者はカメラのファインダを覗く必要がなく、両目で被写体を見ることができ、シャッター操作を行っている時でも被写体を直接見ていることができる。
【００２９】
撮影者はカメラの液晶画面やファインダを見るのではなく、被写体を直接見ていられるため、撮影するときにカメラの各種設定などによって感情が冷めてしまうことも避けられる。
【産業上の利用可能性】
【００３０】
この発明に係る自動ズームカメラは、以上のように構成されているので、カメラ操作の初心者でも簡単に思い通りの構図の写真を撮影することができ、写真撮影の楽しみを広げることができる。
【図面の簡単な説明】
【００３１】
【図１】この発明に係る自動ズームカメラの実施例の背面を示す斜視図である。
【図２】この発明に係る自動ズームカメラの実施例の前面を示す斜視図である。
【符号の説明】
【００３２】
１ シャッターボタン
２ 設定ボタン類
３ 画像確認用液晶画面
４ 撮影者距離計
５ レンズ
６ 撮影領域確認用枠
【技術分野】
【０００１】
本発明は、ズーム式カメラに関するものであり、特に撮影者が被写体のどの範囲を撮影しようとしているかを自動的に検知し、そのデータを基に自動的にズーム動作を行う自動ズームカメラに関する。
【背景技術】
【０００２】
従来、ズームレンズを有するカメラで被写体を撮影する場合、焦点距離情報などを基にカメラに内蔵された中央演算装置（ＣＰＵ）の演算機能によってズームレンズを動作させるズーム式カメラは、例えば特許文献１に示されるように、広く知られていた。
【０００３】
しかし、カメラを持っている撮影者がどの範囲を撮影したいかというフレーミング情報をＣＰＵに自動的に認知させることは困難であった。
【０００４】
また、特許文献２に示されるように、カメラと被写体との距離を算出し、被写体を撮影範囲内に収めるよう自動的にフレーミングを行うカメラ等が知られていた。
【０００５】
この方法においても、フレーミングを時々刻々変化させた場合には対応できず、被写体距離とカメラとの距離を変更するたびに、撮影条件の設定を変更する必要があった。
【０００６】
【特許文献１】特開２００１−１４７４６４号公報
【０００７】
【特許文献２】特開平０５−０９３８４４号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００８】
この発明は、かかる現状に鑑み創案されたものであって、その目的とするところは、カメラと、カメラを構えた撮影者の目との距離を自動測定することにより、撮影者がどの範囲を撮影したいと考えているのかをあらかじめ計算し、希望する撮影範囲が正確に捉えられるようにカメラのズーミングを自動的に行わせることができる自動ズームカメラを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【０００９】
上記目的を達成するため、請求項１に記載の発明にあっては、カメラ本体に設けられた撮影領域確認枠と、撮影者とカメラとの距離を測定する撮影者距離計と、ズーム機能と、シャッターボタンと、中央演算装置（ＣＰＵ）とを有し、撮影者距離計が測定した撮影者の目とカメラとの距離を基に、撮影者が撮影領域枠を通して見ている撮影領域が撮影範囲となるよう、中央演算装置の計算結果によってズーム機能が自動的にフレーミングを行うことを特徴とする。
【００１０】
請求項２に記載の発明にあっては、請求項１に記載の自動ズームカメラにおいて、中央演算装置の計算結果によって行われたフレーミングの画面を表示する画面確認用液晶画面を有することを特徴とする。
【００１１】
請求項３に記載の発明にあっては、請求項１または請求項２に記載の自動ズームカメラにおいて、シャッターボタンを遠隔操作で動作させることを特徴とする。
【発明の効果】
【００１２】
以上説明したように、請求項１に記載の発明にあっては、カメラ本体に設けられた撮影領域確認枠と、撮影者とカメラとの距離を測定する撮影者距離計と、ズーム機能と、シャッターボタンと、中央演算装置（ＣＰＵ）とを有し、撮影者距離計が測定した撮影者の目とカメラとの距離を基に、撮影者が撮影領域枠を通して見ている撮影領域が撮影範囲となるよう、中央演算装置の計算結果によってズーム機能が自動的にフレーミングを行うようにしたため、撮影者が撮影領域枠を通して見た構図に合わせて自動的にフレーミングを行うことができ、被写体をファインダや液晶画面を通して見るのではなく、被写体を直接見ながら撮影することができる。
【００１３】
請求項２に記載の発明にあっては、請求項１に記載の自動ズームカメラにおいて、中央演算装置の計算結果によって行われたフレーミングの画面を表示する画面確認用液晶画面を有しているため、撮影領域枠を通して見ている構図と、実際に撮影される構図とを比較し確認することができる。
【００１４】
請求項３に記載の発明にあっては、請求項１または請求項２に記載の自動ズームカメラにおいて、シャッターボタンを遠隔操作で動作させることができるため、撮影者が手の長さ以上にカメラから離れて撮影領域枠を見ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１５】
以下、添付図面に示す発明の実施の形態例に基づき、この発明を詳細に説明する。
【実施例１】
【００１６】
図１は、本発明になる自動ズームカメラの背面を示す斜視図である。符号１はシャッターボタンであり、一般的なカメラと同じように、シャッターを遠隔操作するためのレリーズワイヤーなどを接続することができる。
【００１７】
符号２は一般的なカメラに設けられているような各種の設定ボタン類である。
【００１８】
符号３は画面確認用液晶画面、符号４は撮影者の目とカメラとの距離を自動計測する撮影者距離計である。
【００１９】
符号６は撮影したい構図を定めるための撮影領域確認用枠であり、中にはなにも無い単なる中空の枠である。
【００２０】
図２は図１に示したカメラの前面を示す斜視図である。符号５はレンズである。
【００２１】
撮影者は被写体に向かってカメラを構え、撮影領域確認用枠６から被写体を見ながら構図を選択する。
【００２２】
この時、撮影者距離計４は常に撮影者との距離を自動測定する。撮影者との距離は、撮影者の目の位置とほぼ同じ距離であるため、撮影者がカメラからどの程度離れているかが測定される。
【００２３】
この測定データを基にカメラ内部に設けられた中央演算装置（ＣＰＵ）が演算を行い、図示しないズーム機能を作動させてフレーミングを自動的に行うため、レンズ５が所定の撮影領域を自動的に捉え、撮影者が撮影領域確認用枠６を通して見ている範囲を自動的に設定すると共に、画像確認用液晶画面３にその構図が表示される。
【００２４】
広範囲を撮影したい場合はこのカメラを目の近くに寄せて撮影し、反対に遠くのものだけを大きく撮影したい場合はこのカメラを目から遠ざけて撮影する。
【００２５】
つまり、ズーム操作をカメラの設定ボタンやレンズの操作で行うのではなく、目とカメラとの距離を自動測定し、その測定データの基づいてＣＰＵがズーム機構を作動させ、撮影者が何らズーム操作しなくても思い通りの構図を撮影することができる。
【００２６】
この実施例１に係る自動ズームカメラは、撮影者距離計４と撮影領域確認用枠６を設けてカメラを通して被写体を見ている撮影者とカメラとの距離を常に測定し、この距離を基にＣＰＵが演算を行ってズーム機構を作動させるため、撮影者が撮影領域確認用枠６を通して見ている構図がそのまま撮影されるように、自動的にフレーミングを行うことができる。
【００２７】
また、撮影者が直接カメラを持たず、カメラを三脚に設置してカメラから僅かに離れて撮影する場合でも、撮影領域確認用枠６を介して見た被写体と同じ構図が自動的に構成され、レリーズワイヤーをシャッターボタン１に接続して、撮影することができる。
【００２８】
撮影者はカメラのファインダを覗く必要がなく、両目で被写体を見ることができ、シャッター操作を行っている時でも被写体を直接見ていることができる。
【００２９】
撮影者はカメラの液晶画面やファインダを見るのではなく、被写体を直接見ていられるため、撮影するときにカメラの各種設定などによって感情が冷めてしまうことも避けられる。
【産業上の利用可能性】
【００３０】
この発明に係る自動ズームカメラは、以上のように構成されているので、カメラ操作の初心者でも簡単に思い通りの構図の写真を撮影することができ、写真撮影の楽しみを広げることができる。
【図面の簡単な説明】
【００３１】
【図１】この発明に係る自動ズームカメラの実施例の背面を示す斜視図である。
【図２】この発明に係る自動ズームカメラの実施例の前面を示す斜視図である。
【符号の説明】
【００３２】
１ シャッターボタン
２ 設定ボタン類
３ 画像確認用液晶画面
４ 撮影者距離計
５ レンズ
６ 撮影領域確認用枠
【特許請求の範囲】
【請求項１】
カメラ本体に設けられた撮影領域確認枠と、撮影者とカメラとの距離を測定する撮影者距離計と、ズーム機能と、シャッターボタンと、中央演算装置（ＣＰＵ）とを有し、撮影者距離計が測定した撮影者の目とカメラとの距離を基に、撮影者が撮影領域枠を通して見ている撮影領域が撮影範囲となるよう、中央演算装置の計算結果によってズーム機能が自動的にフレーミングを行うことを特徴とする自動ズームカメラ。
【請求項２】
中央演算装置の計算結果によって行われたフレーミングの画面を表示する画面確認用液晶画面を有することを特徴とする請求項１に記載の自動ズームカメラ。
【請求項３】
シャッターボタンを遠隔操作で動作させることを特徴とする請求項１または請求項２に記載の自動ズームカメラ。
【請求項１】
カメラ本体に設けられた撮影領域確認枠と、撮影者とカメラとの距離を測定する撮影者距離計と、ズーム機能と、シャッターボタンと、中央演算装置（ＣＰＵ）とを有し、撮影者距離計が測定した撮影者の目とカメラとの距離を基に、撮影者が撮影領域枠を通して見ている撮影領域が撮影範囲となるよう、中央演算装置の計算結果によってズーム機能が自動的にフレーミングを行うことを特徴とする自動ズームカメラ。
【請求項２】
中央演算装置の計算結果によって行われたフレーミングの画面を表示する画面確認用液晶画面を有することを特徴とする請求項１に記載の自動ズームカメラ。
【請求項３】
シャッターボタンを遠隔操作で動作させることを特徴とする請求項１または請求項２に記載の自動ズームカメラ。
【図１】
【図２】
【図２】
【公開番号】特開２００６−２３５６３（Ｐ２００６−２３５６３Ａ）
【公開日】平成１８年１月２６日（２００６．１．２６）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００４−２０１９０５（Ｐ２００４−２０１９０５）
【出願日】平成１６年７月８日（２００４．７．８）
【出願人】（５０４１４２４００）
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成１８年１月２６日（２００６．１．２６）
【国際特許分類】
【出願日】平成１６年７月８日（２００４．７．８）
【出願人】（５０４１４２４００）
【Ｆターム（参考）】
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