説明

茸類栽培用棚

【課題】栽培用棚において棚を形成している各棚棒が軸周方向に回転しないようにして、複数の棚棒に跨るように載置されている栽培床容器を安定させるようにし、栽培床容器がずれて傾いたり、下に落ちてしまうことを防止できる茸類栽培用棚を提供する。
【解決手段】茸類栽培用棚(A)は、棚部(4)が多段に設けられている組立式であって、各棚部(4)は、棚棒(40)を所要間隔で水平方向へ並設して形成されており、棚棒(40)は角棒で形成されており、長さ方向両端部がその取付部の断面形状と部分的に同じ形状の保持部(17,17a,22,22a,32,32a)に差し入れて軸周方向に回らないように保持されており、栽培床容器を載置する対となった棚棒(40)は、各棚棒(40)の上部にある載置面(401)が互いに他方の棚棒(40)側へ向けて所要角度で下り傾斜するように保持されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、茸類栽培用棚に関するものである。更に詳しくは、棚を形成している各棚棒が軸周方向に回転しないようにして、複数の棚棒に跨るように載置されている栽培床容器を安定させるようにし、栽培床容器がずれて傾いたり、下に落ちてしまうことを防止できるようにしたものに関する。
【背景技術】
【0002】
茸類を屋内で栽培するために栽培用棚(生育ラック等ともいう)が使用されている。栽培用棚の棚は、通気性の確保のために棚棒を所要間隔で並設して形成されているのが一般的である(特許文献1参照)。
【0003】
このような栽培用棚は、製造後に運搬(輸送)や保管を行うときの利便性を高めるため、通常は組立式になっている。組立式の栽培用棚の各棚棒は、両端部の中心部をフレームに対して螺子(またはボルト)止めして固定されている。また、棚棒の断面形状は、方向性を考えないで迅速な組み立てができるように、円形になっているものが多い。
【0004】
【特許文献1】特開2005−73673
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前記従来の組立式の栽培用棚には次のような課題があった。
すなわち、前記のように棚棒を取り付けると、棚棒をフレームに固定している螺子やボルトが緩みやすく、緩むと棚棒が軸周方向に回転するので、複数の棚棒に跨るように載置されている栽培床容器が安定しにくい。このため、栽培床容器がずれて傾いたり、下に落ちてしまうことがあった。
【0006】
また、螺子やボルトが大きく緩んでしまうと、例えば栽培用棚を移動させるときに他の栽培用棚や壁等に接触したりして衝撃が加わった場合に棚棒が脱落することもあり、危険であった。
【0007】
(本発明の目的)
本発明の目的は、栽培用棚において棚を形成している各棚棒が軸周方向に回転しないようにして、複数の棚棒に跨るように載置されている栽培床容器を安定させるようにし、栽培床容器がずれて傾いたり、下に落ちてしまうことを防止できる茸類栽培用棚を提供することである。
【0008】
また、本発明の他の目的は、例えば栽培用棚を移動させるときに他の栽培用棚や壁等に接触したりして衝撃が加わった場合でも、棚棒が容易に脱落することがないようにして安全性を高めた茸類栽培用棚を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために本発明が講じた手段は次のとおりである。
本発明は、
フレームに棚部が多段に設けられている組立式の茸類栽培用棚であって、
各棚部は、複数の棚棒を所要間隔で水平方向へ並設して形成されており、
各棚棒は、外形の断面が少なくとも取付部において多角形状であり、
各棚棒は、フレームに設けられ、棚棒の取付部の断面形状と同じ形状または部分的に同じ形状で棚棒を軸周方向に回らないように保持する保持部で保持されている、
茸類栽培用棚である。
【0010】
本発明は、
棚棒は角棒または角管で形成されており、長さ方向においては水平に、かつ軸周方向に設けられている複数の面が軸周方向において何れも傾斜するように保持されている、
前記茸類栽培用棚である。
【0011】
本発明は、
栽培床容器を載置する対となった棚棒を有しており、各棚棒の上部にある載置面は互いに他方の棚棒側へ向けて所要角度で下り傾斜するように保持されている、
前記茸類栽培用棚である。
【0012】
(作用)
本発明に係る茸類栽培用棚の作用を説明する。なお、ここでは、説明で使用する各構成要件に、後述する実施の形態において各部に付与した符号を対応させて付与するが、この符号は、特許請求の範囲の各請求項に記載した符号と同様に、あくまで内容の理解を容易にするためであって、各構成要件の意味を上記各部に限定するものではない。
【0013】
茸類栽培用棚(A)に多段に設けられている棚部(4)を構成している棚棒(40)は、外形の断面が少なくとも取付部において多角形状であり、この取付部が、フレーム(1,2,2a,3)に設けられ取付部の断面形状と同じ形状または部分的に同じ形状の保持部(17,17a,22,22a,32,32a)で保持されることにより、軸周方向に回らないようになっている。
【0014】
これにより、従来の螺子止めされた棚棒と相違して、例えば長く使用することによって取付部が緩んで棚棒が軸周方向へ回転するようなことがなく、載置されている栽培床容器(5)が棚棒(40)上でずれて傾いたり、あるいは棚棒(40)から落下することを防止できる。
また、例えば栽培用棚(A)を移動させるときに他の栽培用棚や壁等に接触したりして衝撃が加わった場合でも、棚棒(40)が容易に脱落することがなく、安全性を高めることができる。
【0015】
棚棒(40)は角棒または角管で形成されており、長さ方向においては水平に、かつ軸周方向に設けられている複数の面が軸周方向において何れも傾斜するように保持されているものは、栽培床容器(5)を棚棒(40)に載置したときに、容器(5)の底が棚棒(40)の一または複数の角条部に当たる。これにより、容器(5)の底と棚棒(40)の掛かりがより強くなり、棚棒(40))上での容器のずれが生じにくい。特に、容器(5)が軟らかく変形しやすい場合は、その作用が顕著である。
【0016】
また、栽培床容器(5)を載置する対となった棚棒(40)を有しており、各棚棒(40)の上部にある載置面(401)は互いに他方の棚棒(40)側へ向けて所要角度で下り傾斜するように保持されているものは、前記のように容器(5)の底と棚棒(40)の掛かりがより強くなると共に、両載置面(401)によって各棚棒(40)間に容器(5)の底が収まるようにして保持することができる。これにより、容器(5)を棚棒(40)上でより安定させることができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明は次の効果を有する。
(a)本発明は、棚部を構成している棚棒が外形の断面が少なくとも取付部において多角形状であり、長さ方向両端部がフレームに設けられ取付部の断面形状と同じ形状または部分的に同じ形状の保持部で保持されることにより、軸周方向に回らないようになっているので、従来の螺子止めされた棚棒と相違して、例えば継続して長く使用することによって取付部が緩んで棚棒が軸周方向へ回転するようなことがなく、載置されている栽培床容器が棚棒上でずれて傾いたり、あるいは棚棒から落下することを防止できる。
【0018】
(b)本発明は、例えば栽培用棚を移動させるときに他の栽培用棚や壁等に接触したりして衝撃が加わった場合でも、棚棒が容易に脱落することがなく、安全性を高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明を図面に示した実施の形態に基づき詳細に説明する。
図1は本発明に係る茸類栽培用棚の一実施形態を示す斜視図、
図2は図1に示す茸類栽培用棚の分解斜視説明図、
図3は棚棒の取付構造を示す側面から見た断面説明図、
図4は棚棒の取付構造を示す正面から見た断面説明図である。
なお、図4では説明の便宜上、棚取付フレーム材と棚棒のみを表している。
【0020】
茸類栽培用棚Aは、底部フレーム1、側部フレーム2、2a、天部フレーム3及び多段に設けられた複数の棚部4により形成されている。茸類栽培用棚Aは、これら金属製の各部品で組み立てられる組立式である。また、底部フレーム1は最下部の棚部となり、天部フレーム3は最上部の棚部となる。
【0021】
底部フレーム1は、平行に配された長尺側の二本のフレーム材10、10aを有し、それらの両端部は、同じく平行に配された短尺側の二本の棚取付フレーム材11、11aにより連結されている。なお、フレーム材10、10aと棚取付フレーム材11、11aは、後述する側部フレーム2、2aを固定する取付具12が立設されている四角形のベース板13を介在させて四隅部で固定されている。各ベース板13には、キャスター14が取り付けられている。
【0022】
各ベース板13に立設されている取付具12は、断面形状がほぼコ字状の部材であり、開放側を短尺側の棚取付フレーム材11、11aの長さ方向において外側を向くように設けてある。各取付具12には、長尺側のフレーム材10、10aの長さ方向に各板を貫通する通孔15(ボルト止め用の孔)が上下二段に設けられている。なお、各取付具12には、後述する側部フレーム2、2aの支柱フレーム材20、20aの下端部が外嵌めされて固定される。
【0023】
前記棚取付フレーム材11、11aは互いに同じ構造であり、各棚棒40の両端部を取り付ける部材である。なお、棚取付フレーム材11、11aの構造については、一方の棚取付フレーム材11aのみを説明し、他方の棚取付フレーム材11の説明は省略するが、符号については図面において同等箇所に同じ符号を付与している。
【0024】
棚取付フレーム材11aは、断面形状がほぼコ字状の部材であり、開放側が上を向くように設けてある。棚取付フレーム材11aの内板111は外板112よりやや低くなるように形成されている。内板111には、長さ方向に等間隔で四箇所に内板111を切り欠いた形状の保持部17、17a、17、17aが形成されている。外板112の上部には、上部を全長にわたり内板111側へ水平に曲げて止め部113が形成されている(図4参照)。
【0025】
図3、図4を主に参照する。
四箇所に設けられている保持部17、17a、17、17aは、両側のそれぞれ二箇所の保持部17、17aが一対となる。保持部17、17aは、形状自体は同じであるが、口縁部を形成する辺の傾斜が互いに線対称となっている。
【0026】
保持部17、17aを形成する三つの辺171、172、173のうち、内側の辺171と下側の辺172及び下側の辺172と外側の辺173は、それぞれ直角を成して形成されている。下側の辺172は、内板111上部の止め部113に対して15°の角度で傾斜している。両側に他の辺がある下側の辺172の長さは、断面の外形が正方形状である棚棒40の一辺の長さより若干長く、棚棒40との嵌め合いが可能となっている。これについては後述する保持部22、22a、32、32a、22cも同様である。
【0027】
そして、棚取付フレーム材11、11a間には、四本の棚棒40が両端部を各保持部17、17aに差し入れて溶接されている。溶接された棚棒40の上角部は、前記止め部113の下面にほぼ当接するようになっている(図4参照)。このように取り付けられることにより、各棚棒40は、長さ方向においては水平に、かつ軸周方向に設けられている四面が何れも水平にならないように傾斜している。
【0028】
また、一対の保持部17、17a(棚取付フレーム材11、11aでは、それぞれ二対設けられている)で保持される各棚棒40の上部の載置面401(茸類を栽培する栽培床容器5が載置される面)は、互いに他方の棚棒40側へ向けて15°の角度で下り傾斜している。
このように各棚棒40と棚取付フレーム材11、11a及びフレーム材10、10aは一体化されて底部フレーム1が形成されている。
【0029】
側部フレーム2は、他方の側部フレーム2aと同じ構造であり、互いに棚取付フレーム材21の内板(符号省略)側を相対向させるように底部フレーム1の長さ方向両端部に、それぞれ底部フレーム1と直角を成して立設されている。側部フレーム2、2aの固定方法については後述する。
なお、側部フレーム2、2aの構造については、一方の側部フレーム2のみを説明し、他方の側部フレーム2aの説明は省略する。側部フレーム2、2aの各部の符号については、図面において同等箇所に同じ符号を付与している。
【0030】
側部フレーム2は、平行に配された二本の支柱フレーム材20、20aを有している。支柱フレーム材20、20aは、角管(角パイプ)で形成されている。支柱フレーム材20、20aは、その長さ方向に等間隔で五箇所に配された棚取付フレーム材21の両端を溶接することにより連結されている。
各棚取付フレーム材21は、前記棚取付フレーム材11、11aと同じ構造であり、保持部17、17aと同じ形状の保持部22、22aが設けられている。なお、保持部22、22aの構造の細部については説明を省略する。
【0031】
支柱フレーム材20、20aの下端部には、前記各取付具12に嵌めたときに、通孔15と位置と方向が重なる通孔23が各板を貫通して上下二段に設けられている。
また、支柱フレーム材20、20aの上端部には、後述する天部フレーム3を取り付けるための取付板24が設けられている。各取付板24には通孔25(ボルト止め用の孔)が形成されている。
【0032】
側部フレーム2、2aは、それぞれの支柱フレーム材20、20aの下端部を前記各取付具12に外嵌めし、各通孔15、23に通してボルト止めすることにより固着されている。側部フレーム2、2aの同じ高さの棚取付フレーム材21間には、各段においてそれぞれ四本の棚棒40が保持されている。
【0033】
なお、各棚取付フレーム材21による各棚棒40の保持は、各棚棒40を各棚取付フレーム材21の保持部22、22aに差し入れることにより行われ、前記底部フレーム1及び後述する天部フレーム3の場合とは相違して溶接はされない。
また、この保持を行うにあたっては、まず支柱フレーム材20、20aを各取付具12に甘く嵌めて上部側を拡げた状態にし、下段側から順に各棚棒40を各棚取付フレーム材21の保持部22、22aに差し入れながら、徐々に上部側の間隔を狭めていき、上段まで棚棒40を差し入れるようにして行われる。
【0034】
側部フレーム2、2a間で保持される各棚棒40は、両端部が溶接で固着されていないが、保持部22、22aを形成する三つの辺221、222、223(図3の括弧付き符号参照:保持部17、17aの171、172、173に相当)で止められるので軸周方向へ回ることはない。また、各棚棒40の両端部は、止め部224(図3の括弧付き符号参照:前記止め部113に相当)によって止められるので、上方へ抜け外れることはない。
【0035】
天部フレーム3は、四本の平行に配された棚棒40の両端部を二本の棚取付フレーム材31、31aで連結した構造である。棚取付フレーム材31、31aは、前記棚取付フレーム材11、11a、21と同じ構造であり、保持部17、17aと同じ形状の保持部32、32aが設けられている。なお、保持部32、32aについての詳細な説明は省略する。
【0036】
そして、天部フレーム3において、各棚棒40の棚取付フレーム材31、31aに対する取付構造は、前記棚取付フレーム材11、11aに対する取付構造と同様であり、各棚棒40と各棚取付フレーム材31、31aは溶接して一体化されている。
【0037】
各棚取付フレーム材31、31aの両端部には、通孔(符号省略)が設けられている。天部フレーム3は、前記のように立設した側部フレーム2、2a間に架け渡し、各棚取付フレーム材31、31aの各通孔と前記各取付板24の通孔25に通してボルト止めすることにより固着されている。
【0038】
このように組み立てられることにより、各段それぞれ四本の並設された棚棒40によって棚部4が形成されている。棚部4は、底部フレーム1と天部フレーム3に設けられている棚部4も含め、全部で七段形成されている。なお、棚部4を構成する棚棒40の本数や棚部4の段数については、適宜設定が可能である。
【0039】
(作用)
図5は茸類栽培用棚の使用状態を示す説明図であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。図1ないし図5を参照して本実施の形態に係る茸類栽培用棚の作用を説明する。
【0040】
茸類栽培用棚Aに多段に設けられている各棚部4には、シイタケ等の茸類を栽培する栽培床容器5が並べられて載置される。各栽培床容器5は、厚手の合成樹脂シートで袋状に形成されたものであり、柔軟性(変形性)を有している。栽培床容器5は、内部にオガクズ等の床材(培地)が入れられ、床材に茸類の菌を接種して茸類を栽培することができるものである。なお、栽培床容器については前記構造に限定されるものではなく他の構造のものも使用できる。
【0041】
各棚部4を構成している棚棒40は、外形の断面が四角形状の角棒であり、長さ方向両端部が、棚取付フレーム材11、11a、21、31、31aの各保持部17、17a、22、22a、32、32aに差し入れて保持されており、特に他と相違して溶接されていない各保持部22、22aに対する取付部においても、取付部の断面形状(四角形)と部分的に同じ形状の保持部22、22aに差し入れることにより、軸周方向に回らないようになっている。しかも、各棚棒40の両端部は止め部224によって止められるので、上方へ容易には抜け外れることがない。
【0042】
また、栽培床容器5を載置する対となった各棚棒40の上部にある載置面401は互いに他方の棚棒40側へ向けて下り傾斜しているので、栽培床容器5の底が棚棒40の最も高い部分である角条部に当たって柔軟に変形し、栽培床容器5の底と棚棒の掛かりがより強くなる。さらに、各棚棒40の両載置面401によって、各棚棒40間に栽培床容器5の底が収まるようにして保持することができる。これにより、栽培床容器5を棚棒40上でより安定させることができる。
【0043】
これにより、従来の螺子止めされた棚棒と相違して、例えば継続して長く使用することによって取り付けが緩んで棚棒が軸周方向へ回転するようなことがなく、載置されている栽培床容器5が棚棒40上でずれて傾いたり、あるいは棚棒40から落下することを防止できる。
また、例えば茸類栽培用棚Aを移動させるときに他の栽培用棚や壁等に接触したりして衝撃が加わった場合でも、棚棒40が容易に脱落することがなく、安全性を高めることができる。
【0044】
図6、図7、図8は、棚棒の取付構造の他の実施形態を示す説明図である。
図6に示したものは、前記実施形態と同じように棚取付フレーム材21aに棚棒40が保持されており、対となった二本の棚棒40の中間に、載置面402が水平な棚棒40aが軸周方向へ回転しないようにして保持されている。
これによれば、栽培床容器5の両側を各棚棒40で支えるだけでなく、中間部を棚棒40aで支えることができるので、比較的重量のある大きな栽培床容器であっても、棚棒40間から抜け落ちることがなく確実に保持することができる。
【0045】
図7に示したものは、棚取付フレーム材21bに保持されている各棚棒40bが、軸周方向の各面が水平方向と45°を成すように、かつ軸周方向へ回転しないようにして保持されている。また、各棚棒40bが保持されている棚取付フレーム材21bの保持部22bは、中心角が90°であるV字形状である。
これによれば、保持部22bの辺の数が前記保持部17、22、32等と比べて少ない分、容易に加工することができ、製造コストも安価にできる。
【0046】
図8に示したものは、棚取付フレーム材21cに保持されている各棚棒40cが、軸周方向の各面が水平と垂直になるように、かつ軸周方向へ回転しないようにして保持部22cに保持されているものである。
【0047】
なお、本明細書で使用している用語と表現は、あくまでも説明上のものであって、なんら限定的なものではなく、本明細書に記述された特徴およびその一部と等価の用語や表現を除外する意図はない。また、本発明の技術思想の範囲内で、種々の変形態様が可能であるということは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明に係る茸類栽培用棚の一実施形態を示す斜視図。
【図2】図1に示す茸類栽培用棚の分解斜視説明図。
【図3】棚棒の取付構造を示す側面から見た断面説明図。
【図4】棚棒の取付構造を示す正面から見た断面説明図。
【図5】茸類栽培用棚の使用状態を示す説明図であり、(a)は正面図、(b)は側面図。
【図6】棚棒の取付構造の他の実施形態を示す説明図。
【図7】棚棒の取付構造の他の実施形態を示す説明図。
【図8】棚棒の取付構造の他の実施形態を示す説明図。
【符号の説明】
【0049】
A 茸類栽培用棚
1 底部フレーム
10、10a フレーム材
11、11a 棚取付フレーム材
111 内板
112 外板
113 止め部
12 取付具
13 ベース板
14 キャスター
15 通孔
17、17a 保持部
171、172、173 辺
2、2a 側部フレーム
20、20a 支柱フレーム材
21 棚取付フレーム材
22、22a 保持部
221、222、223 辺
224 止め部
23 通孔
24 取付板
25 通孔
3 天部フレーム
31、31a 棚取付フレーム材
32、32a 保持部
4 棚部
40 棚棒
401 載置面
5 栽培床容器
21a、21b、21c 棚取付フレーム材
22b 保持部
22c 保持部
40a 棚棒
40b 棚棒
40c 棚棒
402 載置面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレーム(1,2,2a,3)に棚部(4)が多段に設けられている組立式の茸類栽培用棚であって、
各棚部(4)は、複数の棚棒(40)を所要間隔で水平方向へ並設して形成されており、
各棚棒(40)は、外形の断面が少なくとも取付部において多角形状であり、
各棚棒(40)は、フレーム(1,2,2a,3)に設けられ、棚棒(40)の取付部の断面形状と同じ形状または部分的に同じ形状で棚棒(40)を軸周方向に回らないように保持する保持部(17,17a,22,22a,32,32a)で保持されている、
茸類栽培用棚。
【請求項2】
棚棒(40)は角棒または角管で形成されており、長さ方向においては水平に、かつ軸周方向に設けられている複数の面が軸周方向において何れも傾斜するように保持されている、
請求項1記載の茸類栽培用棚。
【請求項3】
栽培床容器を載置する対となった棚棒(40)を有しており、各棚棒(40)の上部にある載置面(401)は互いに他方の棚棒(40)側へ向けて所要角度で下り傾斜するように保持されている、
請求項1記載の茸類栽培用棚。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−99008(P2010−99008A)
【公開日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−273482(P2008−273482)
【出願日】平成20年10月23日(2008.10.23)
【出願人】(301073185)九州住宅工業株式会社 (1)
【Fターム(参考)】