説明

車両用電池トレーおよびこれを備えた車両用電池装置

【課題】小型で冷却効果の優れた車両用電池トレーおよびそれを用いた車両用電池装置を提供する。
【解決手段】熱交換器とポンプとの間に接続され冷媒が循環される第1冷媒通路25を有し、複数の電池サブモジュール11を収容する第1枠部材21と、第1冷媒通路に連通する第2冷媒通路26を有し、第1枠部材に接合連結されて複数のサブモジュール収容部22を区画する第2枠部材23と、第1枠部材に連結され電池サブモジュールを支持する底面部24とを備え、各サブモジュール収容部内に対応する電池サブモジュールが収容され、第2枠部材は電池サブモジュールに接触して電池サブモジュールを冷却する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気自動車あるいはハイブリッド車に搭載可能な車両用電池トレーおよびこれを備えた車両用電池装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電気自動車やハイブリッド車に搭載される電池として、ニッケル水素電池やリチウムイオン電池が実用化されているが、これらの電池は、充放電時の発熱量が大きく、また、電池性能として温度依存性を有するため、温度が上昇した状態で使用を継続すると、電池の寿命が短くなる事態を招来する。特に、多数の電池セルを積層して構成した電池においては、積層された中央部の電池セルに熱がこもって高温の環境下にさらされるため、1つの電池セルが熱的劣化で限界となると、電池全体が使用できなくなり、すべての電池セルを交換する必要が生ずる。
【0003】
このような車両用電池を冷却するものとして、従来、特許文献1および特許文献2に記載されたものが知られている。
【0004】
特許文献1に記載のものは、各電池積層体の隙間へ空気を通すことで、電池の温度上昇を抑えるようにしたものであり、また、特許文献2に記載のものは、ウォータジャケットと伝熱部材を組み合わせることで、バッテリボックス内の温度を下げるようにしたものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−325996号公報
【特許文献2】特開2003−291656号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載のものは、空冷によって電池の温度上昇を抑えるものであるため、電池の冷却効果が限定的なものとなる。これに対して、特許文献2に記載のものは、水冷によって電池の温度上昇を抑えるものであるため、特許文献1に記載のものに比べれば、電池の冷却効果を高めることができるが、ウォータジャケットを搭載する必要があることから、電池が大型化する問題がある。
【0007】
本発明は、上述した従来の問題を解消するためになされたもので、小型で冷却効果の優れた車両用電池トレーおよびそれを用いた車両用電池装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するため、請求項1に係る発明の特徴は、複数の電池サブモジュールを収容する車両用電池トレーであって、各電池サブモジュールは、複数の板状の電池セルが積層されて構成され、熱交換器とポンプとの間に接続され冷媒が循環される第1冷媒通路を有し、前記複数の電池サブモジュールを収容する第1枠部材と、前記第1冷媒通路に連通する第2冷媒通路を有し、前記第1枠部材に接合連結されて複数のサブモジュール収容部を区画する第2枠部材と、前記第1枠部材と連結され前記電池サブモジュールを支持する底面部とを備え、前記各サブモジュール収容部内に対応する電池サブモジュールが収容され、前記第2枠部材は前記電池サブモジュールに接触して当該電池サブモジュールを冷却することである。
【0009】
請求項2に係る発明の特徴は、請求項1において、前記第1枠部材および前記第2枠部材は、アルミ成形によって中空状に成形されていることである。
【0010】
請求項3に係る発明の特徴は、請求項1に記載の車両用トレーを備えた車両用電池装置であって、複数の電池セルが起立状態で積層され電気的に直列に接続されて前記電池サブモジュールを構成し、前記各電池サブモジュールの最端部に位置する前記電池セルの少なくとも中央部分が前記第1枠部材および前記第2枠部材に接触することである。
【0011】
請求項4に係る発明の特徴は、請求項3において、前記電池サブモジュールは、絶縁性を有する熱伝導部材を介して前記第1枠部材および前記第2枠部材に接触することである。
【0012】
請求項5に係る発明の特徴は、請求項3または請求項4において、前記第2枠部材は複数のうちの1つであり、複数の第2枠部材は少なくとも2つ備え、前記サブモジュール収容部は少なくとも3つに区画され、セル積層方向における各電池サブモジュールの長さは等しく、セル積層方向における前記各第2枠部材の幅は等しいことである。
【0013】
請求項6に係る発明の特徴は、請求項3または請求項4において、前記第2枠部材は複数のうちの1つであり、複数の第2枠部材は少なくとも3つ備え、前記サブモジュール収容部は少なくとも4つに区画され、セル積層方向における前記第2枠部材の幅はセル積層方向の中央部に位置するものほど大きいことである。
【0014】
請求項7に係る発明の特徴は、請求項3または請求項4において、前記第2枠部材は複数のうちの1つであり、複数の第2枠部材は少なくとも2つ備え、前記サブモジュール収容部は少なくとも3つに区画され、セル積層方向における前記電池サブモジュールの長さは前記セル積層方向の中央部に位置するものほど短いことである。
【0015】
請求項8に係る発明の特徴は、請求項3ないし請求項7のいずれか1項において、前記熱交換器として冷却用熱交換器および暖機用熱交換器を備え、これら冷却用熱交換器および暖機用熱交換器が前記第1冷媒通路に選択的に接続可能であることである。
【発明の効果】
【0016】
上記のように構成した請求項1に係る発明によれば、熱交換器とポンプとの間に接続され冷媒が循環される第1冷媒通路を有し、複数の電池サブモジュールを収容する第1枠部材と、第1冷媒通路に連通する第2冷媒通路を有し、第1枠部材に接合連結されて複数のサブモジュール収容部を区画する第2枠部材と、第1枠部材と連結され電池サブモジュールを支持する底面部とを備え、各サブモジュール収容部内に対応する電池サブモジュールが収容され、第2枠部材は電池サブモジュールに接触して電池サブモジュールを冷却するように構成されている。
【0017】
これにより、所要の容量を得るに必要な枚数の電池セルを分割して収容可能で、かつ複数のサブモジュール収容部に収容される複数の電池サブモジュールを両端部より効率的に冷却可能な車両用電池トレーを得ることができる。
【0018】
請求項2に係る発明によれば、第1枠部材および第2枠部材は、アルミ成形によって中空状に成形されているので、中空部を第1冷媒通路および第2冷媒通路として利用することができるとともに、第1枠部材および第2枠部材の熱伝導性を良好に保つことができ、電池セルを効率的に冷却することができる。
【0019】
請求項3に係る発明によれば、複数の電池セルが起立状態で積層され電気的に直列に接続されて電池サブモジュールを構成し、各電池サブモジュールの最端部に位置する電池セルの少なくとも中央部分が第1枠部材および第2枠部材に接触する。
【0020】
これにより、各電池サブモジュールを構成する電池セルの積層枚数を少なくすることができるので、各電池サブモジュールの中央部に位置する電池セルに熱がこもりにくくすることができる。しかも、各電池サブモジュールは、第1枠部材および第2枠部材内を流れる冷媒によってその両端部より効率的に冷却されるため、多数の電池セルの温度上昇を抑制することができ、車両用電池装置の寿命を向上することができる。さらには、電池セルの効率的な冷却によって、電池セルの性能を維持向上できることから、車両用電池装置に要求される出力以上の電池セルを備える必要がなく、車両用電池装置の小型化および軽量化を達成できる。
【0021】
請求項4に係る発明によれば、電池サブモジュールは、絶縁性を有する熱伝導部材を介して第1枠部材および第2枠部材に接触するので、第1枠部材および第2枠部材と電池セルとの各間を電気的に絶縁しながら、電池セルの熱を熱伝導部材に効率よく伝導することができ、電池セルの冷却効率を高めることができる。
【0022】
請求項5に係る発明によれば、複数の第2枠部材は少なくとも2つ備え、サブモジュール収容部は少なくとも3つに区画され、セル積層方向における各電池サブモジュールの長さは等しく、セル積層方向における各第2枠部材の幅は等しいので、各電池サブモジュールの電池セル積層方向の両端部からの冷却により、積層された中央部の電池セルに熱がこもって電池セルが熱的劣化する事態を抑制することができ、全ての電池セルの温度上昇を抑制して、電池セル全体の寿命を向上することができる。また、各サブモジュール収容部に収容される電池サブモジュールを、同じ枚数の電池セルを積層した同一構成のものとすることができる。
【0023】
請求項6に係る発明によれば、複数の第2枠部材は少なくとも3つ備え、サブモジュール収容部は少なくとも4つに区画され、セル積層方向における第2枠部材の幅はセル積層方向の中央部に位置するものほど大きいので、中央部に位置する第2枠部材の第2冷媒通路の流路面積を大きく確保することができる。これによって、中央部に位置する第2冷媒通路を流れる冷媒による冷却効果を高めることができることから、中央部寄りに配置された電池サブモジュールの電池セルの冷却効果を向上でき、電池セル全体の温度をより一層均等化することができる。
【0024】
請求項7に係る発明によれば、複数の第2枠部材は少なくとも2つ備え、サブモジュール収容部は少なくとも3つに区画され、セル積層方向における電池サブモジュールの長さはセル積層方向の中央部に位置するものほど短いので、中央に位置する電池サブモジュールの電池セル積層枚数を少なくすることができる。これによって、中央寄りに位置する電池サブモジュールほど冷却効果を高めることができ、電池セル全体の温度をより一層均等化することができる。
【0025】
請求項8に係る発明によれば、熱交換器として冷却用熱交換器および暖機用熱交換器を備え、これら冷却用熱交換器および暖機用熱交換器が第1冷媒通路に選択的に接続可能であるので、冷却用熱交換器を用いて上記した電池セルの温度上昇を抑制できる効果を奏することは勿論、冬季や寒冷地における電池セルの低温時の出力低下を抑制することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す車両用電池装置の概略構成を示す図である。
【図2】第1の実施の形態における車両用電池トレーの概略平面図である。
【図3】車両用電池トレーを切断した状態を示す断面図である。
【図4】車両用電池トレーに収容された電池サブモジュールを示す平面図である。
【図5】図4の5−5線に沿って切断した断面図である。
【図6】車両用電池トレーのサブモジュール収容部と第2枠部材との構成例を示す図である。
【図7】車両用電池トレーのサブモジュール収容部と第2枠部材との別の構成例を示す図である。
【図8】車両用電池トレーのサブモジュール収容部と第2枠部材との別の構成例を示す図である。
【図9】車両用電池トレーのサブモジュール収容部と第2枠部材とのさらに別の構成例を示す図である。
【図10】車両用電池トレーの変形例を示す図である。
【図11】第2の実施の形態を示す車両用電池トレーの概略平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下本発明の第1の実施の形態を図面に基づいて説明する。車両用電池装置10は、図1に示すように、後述する車両用電池トレーに間隔を有して収容される複数の電池サブモジュール11からなる電池モジュール12を備えている。これら電池サブモジュール11は板状をなす薄肉の複数の電池セル13を積層して構成され、積層された電池セル13同士は電気的に直列に接続されている。隣り合う電池サブモジュール11同士は、端子ケーブル14によって電気的に直列に接続されている。両側の電池サブモジュール11の陽極端子および陰極端子は、端子ケーブル15、16を介して電気自動車あるいはハイブリッド車のモータ制御ユニット17に接続され、モータを駆動する駆動源として供されるようになっている。
【0028】
車両用電池トレー20は、図2ないし図5に示すように、第1枠部材としてのメインフレーム21と、メインフレーム21の内面に両端を接合連結され、メインフレーム21を矩形状の複数のサブモジュール収容部22に分割する第2枠部材としての複数(実施の形態においては5個)のサブステー23と、各サブモジュール収容部22に収容される電池サブモジュール11を支持する底面部24とを備えている。
【0029】
メインフレーム21は、電池セル13の積層方向に延在する断面矩形状の平行な一対の枠部21aと、これら枠部12aの両端部に接続された断面矩形状の平行な一対の枠部21bとによって構成され、矩形状の外周面21cと矩形状の内周面21dを備えている。電池セル13の積層方向と直角な方向に延在する断面矩形状の複数のサブステー23は、電池セル13の積層方向に所定の間隔を有して平行に配置され、各両端部をメインフレーム21の内周面21d(枠部21aの内面)にそれぞれ接合されている。これによって、電池セル13の積層方向に平面視で縦長のサブモジュール収容部22を水平方向に複数(実施の形態においては6個)形成している。なお、メインフレーム21およびサブステー23は、例えば、アルミ材からなり、アルミ押し出し成形によって製作されている。
【0030】
メインフレーム21には、後述する供給ポンプと熱交換器との間に接続され、枠部21a、21bに沿って冷媒を流通(循環)させる第1冷媒通路25がエンドレス状に形成されている。また、複数のサブステー23には、冷媒を流通させる第2冷媒通路26がそれぞれ貫通して形成されている。複数のサブステー23に形成された各第2冷媒通路26の両端は、メインフレーム21に形成された第1冷媒通路25にそれぞれ開口され、両冷媒通路25、26は互いに連通されている。
【0031】
メインフレーム21には、図2に示すように、第1冷媒通路25に供給通路29を介して冷媒を供給する供給ポンプ27と、両冷媒通路25、26を循環した冷媒を戻り通路30を介して回収して熱交換(冷却)する熱交換器28が接続されている。熱交換器28によって熱交換(冷却)された冷媒は、吸入通路31を介して供給ポンプ27に吸入される。熱交換器28には、冷媒を導入する導入通路32が接続されている。この場合、冷媒としては、水でも油でもよいが、電池セル13の劣化に繋がる温度付近(例えば、50〜70℃)を沸点とするものを用いるのが望ましい。一例として、住友スリーエム株式会社製のフッ素系液体(商品名:ノベックHFE7100、7200等)が好適である。
【0032】
なお、供給ポンプ27より供給された冷媒が、両冷媒通路25、26を隈なく循環して熱交換器28に回収されるように、実施の形態においては、図2に示すように、供給ポンプ27は、メインフレーム21の一方の枠部21aの一端(図2の右端)に接続され、熱交換器28は、メインフレーム21の他方の枠部21aの一端(図2の右端)に接続されている。この際、供給ポンプ27より供給された冷媒を第1冷媒通路25に効率よく流通させるために、メインフレーム21の一方の枠部21b(図2の右側)の途中の通路面積を制限するようにすることもできる。
【0033】
各サブモジュール収容部22は、図4および図5に示すように、メインフレーム21とサブステー23とによって区画形成される。各電池サブモジュール11を構成する複数の電池セル13が底面部24上に起立状態で水平方向に積層されて対応するサブモジュール収容部22内に収容され、複数の電池セル13は電気的に直列に接続されている。各電池サブモジュール11の最端部に位置する電池セル13と対向するメインフレーム21の内周面21dとの間、同じく最端部に位置する電池セル13と対向するサブステー23の端面との間には、絶縁性を有する板状の熱伝導部材33が介挿され、電池サブモジュール11とメインフレーム21およびサブステー23との間を電気的に絶縁している。熱伝導部材33は、電池セル13とほぼ同じ大きさを有し、熱伝導部材33の一方の面は、最端部の電池セル13とほぼ全面で接触し、熱伝導部材33の他方の面は、少なくともその中央部分でメインフレーム21の内周面21dあるいはサブステー23の端面に接触している。絶縁性を有する熱伝導部材33は、例えば、絶縁材料(樹脂)内に熱伝導性の高い粒状の金属材料を混在させたもので、一例として、Bergquist社製の「Gap Pad 3000」を使用できる。
【0034】
なお、図中34は、車両用電池トレー20が設置される車両フレームの前部あるいは後部に設けられたトレー置台を示す。
【0035】
上記した構成の車両用電池装置10の組み立て手順について説明する。メインフレーム21内をサブステー23によって複数に区画された車両用トレー20の各サブモジュール収容部22には、複数の電池セル13が起立状態で積層された電池サブモジュール11が収容され、電池サブモジュール11とメインフレーム21の内周面21dあるいはサブステー23の端面との各間にはそれぞれ熱伝導部材33が介挿される。これにより、複数の電池サブモジュール11は、セル積層方向に間隔を有して収容される。各電池サブモジュール11を構成する複数の電池セル13同士は電気的に直列に接続され、隣合う電池サブモジュール11同士は端子ケーブル14を介して電気的に直列に接続される。
【0036】
この場合、電池セル13を車両用トレー20の各サブモジュール収容部22に収容するのに先立って、複数の電池セル13を挟んで、両側の熱伝導部材33間をボルト等により一体的に結合して、電池サブモジュール11をサブアッシ化し、この状態で、熱伝導部材33を含む電池サブモジュール11を車両用トレー20の各サブモジュール収容部22に収容することもできる。
【0037】
次に、第1の実施の形態の車両用電池装置10の作用について説明する。複数の電池サブモジュール11を分割して収容した車両用電池トレー20が、車両フレームのトレー置台34に設置され、供給ポンプ27に接続された供給通路29および熱交換器28に接続された戻り通路30が、メインフレーム21に接続される。
【0038】
供給ポンプ27が駆動されると、供給通路20を介して冷媒が車両用電池トレー20の第1冷媒通路25に供給され、第1冷媒通路25および第2冷媒通路26を循環する。両冷媒通路25、26を循環した冷媒は、戻り通路30を介して熱交換器28に戻される。
【0039】
充放電によって複数の電池サブモジュール11を構成する電池セル13が発熱するが、電池セル13から発生した熱は、電池サブモジュール11の両側に配置された熱伝導部材33に伝導されて放熱され、熱伝導部材33が温度上昇する。第1枠部材21および第2枠部材23と接触する熱伝導部材33の中央付近は、第1枠部材21および第2枠部材23内を流れる冷媒によって冷却され、第1枠部材21および第2枠部材23と接触しない熱伝導部材33の部分は空冷され、電池セル13の温度上昇が抑制される。
【0040】
特に、本実施の形態においては、複数の電池サブモジュール11に分割されているため、1つの電池サブモジュール11を構成する電池セル13の積層枚数を少なくすることができる。これによって、各電池サブモジュール11の中央部に位置する電池セル13に熱がこもりにくくすることができる。しかも、各電池サブモジュール11は、2つの熱伝導部材33の間に配置され、電池セル13から発生した熱は熱伝導部材33に効率よく伝導して放熱することができるとともに、温度上昇した熱伝導部材33がメインフレーム21およびサブステー23内を流れる冷媒によって冷却されるため、多数の電池セル13の温度上昇を効果的に抑制することができる。
【0041】
従って、多数の電池セル13によって構成される電池モジュール12であっても、電池セル13全体を効率よく冷却することができ、セル積層方向の中央部に位置する電池セル13の熱的劣化を防止し、すべての電池セル13の寿命を向上することができるようになる。このように、電池セル13の性能を維持向上することができることから、車両用電池装置10に要求される出力以上の電池セル13を備える必要がなく、車両用電池装置10の小型かつ軽量化に寄与する。
【0042】
この際、冷媒として、電池セル13の劣化に繋がる温度付近を沸点とするものを用いれば、電池セル13の劣化が始まる温度付近まで冷媒の温度が上昇した場合、局部的に冷媒が沸騰して気化することで、冷却効果をさらに高めることができる。
【0043】
第1冷媒通路25および第2冷媒通路26を循環して温度上昇した冷媒は、戻り通路30を介して熱交換器28に戻され、熱交換器28において冷風等によって冷却された状態で、再び供給ポンプ27に送り込まれる。
【0044】
上記した第1の実施の形態によれば、熱交換器28と供給ポンプ27との間に接続され冷媒が循環される第1冷媒通路25を有し、複数の電池サブモジュール11を収容するメインフレーム(第1枠部材)21と、第1冷媒通路25に連通する第2冷媒通路26を有し、メインフレーム21の内周面21dに接合連結されて複数のサブモジュール収容部22を区画するサブステー(第2枠部材)23と、メインフレーム21に連結され電池サブモジュール11を支持する底面部24とを備え、各サブモジュール収容部22内に対応する電池サブモジュール11が収容され、サブステー23は電池サブモジュール11に接触して電池サブモジュール11を冷却するように構成されている。
【0045】
これにより、所要の容量を得るに必要な枚数の電池セル13を分割して収容可能で、かつ複数のサブモジュール収容部22に収容される複数の電池サブモジュール11を両端部より効率的に冷却可能な車両用電池トレー20を得ることができる。
【0046】
また、上記した第1の実施の形態によれば、メインフレーム21およびサブステー23が、アルミ成形によって中空状に成形されているので、中空部を第1冷媒通路25および第2冷媒通路26として利用することができるとともに、メインフレーム21およびサブステー23の熱伝導性を良好に保つことができ、電池セル13を効率的に冷却することができる。
【0047】
また、上記した第1の実施の形態によれば、上記した車両用電池トレー20の複数のサブモジュール収容部22に、複数の板状の電池セル13が起立状態で積層され電気的に直列に接続されてそれぞれ収容される複数の電池サブモジュール11を有し、各電池サブモジュール11の最端部に位置する電池セル13の中央部分が熱伝導部材33を介してメインフレーム21およびサブステー23に接触されている。
【0048】
このように、複数の電池サブモジュール11に分割したことによって、各電池サブモジュール11を構成する電池セル13の積層枚数を少なくすることができるので、各電池サブモジュール11の中央部に位置する電池セル13に熱がこもりにくくすることができる。
【0049】
しかも、各電池サブモジュール11は、メインフレーム21およびサブステー23内を流れる冷媒によってその両端部より効率的に冷却されるため、多数の電池セル13の温度上昇を抑制することができ、車両用電池装置10の寿命を向上することができる。
【0050】
さらには、電池セル13の効率的な冷却によって、電池セル13の性能を維持向上できることから、車両用電池装置10に要求される出力以上の電池セル13を余裕をもって備える必要がなく、車両用電池装置10の小型化および軽量化を達成できる。
【0051】
さらに、上記した第1の実施の形態によれば、電池サブモジュール11は、絶縁性を有する熱伝導部材33を介してメインフレーム12およびサブステー23に接触するので、メインフレーム12およびサブステー23と電池セル13との各間を電気的に絶縁しながら、電池セル13の熱を熱伝導部材33に効率よく伝導して冷却することができ、電池セル13の冷却効率を高めることができる。
【0052】
図6ないし図9は、車両用電池トレー20の各種の構成を示すもので、図6は、電池サブモジュール11が収容される複数のサブモジュール収容部22の電池セル積層方向の長さ寸法P1を全て同一にするとともに、サブモジュール収容部22を複数に区画する複数のサブステー23の電池セル積層方向の幅寸法n1を全て同一にしたものである。
【0053】
図6に示す車両用電池トレー20によれば、所要の出力を得るに必要な枚数の電池セル13を隙間なく配設する場合に比べ、各電池サブモジュール11の電池セル積層方向の両端部からの冷却により、積層された中央部の電池セル13に熱がこもって電池セル13が熱的劣化する事態を抑制することができ、全ての電池セル13の温度上昇を抑制して、電池セル13全体の寿命を向上することができる。また、各サブモジュール収容部22に収容される電池サブモジュール11を、同じ枚数の電池セル13を積層した同一構成のものとすることができる。
【0054】
なお、図6においては、5つのサブステー23によって電池サブモジュール11を収容するサブモジュール収容部22を6つに区画した例で示しているが、車両用電池トレー20は、少なくとも2つのサブステー23によって、サブモジュール収容部22を3つに区画するものであればよい。
【0055】
また、図7は、サブモジュール収容部22を複数に仕切る複数のサブステー23の電池セル積層方向の幅寸法を、中央に近いものほど大きくして、第2冷媒通路26の流路面積を大きくできるようにし、中央側に位置するサブモジュール収容部22に収容される電池サブモジュール11の冷却効果をより高めるようにしたものである。すなわち、複数(図7においては5つ)のサブステー23のうち、中央に位置するサブステー23の幅寸法を最も大きなn3とし、両側に位置する2つのサブステー23の幅寸法を最も小さなn1とし、中央と両側の中間に位置する2つのサブステー23の幅寸法をn1とn3の中間の大きさのn2(n1>n2>n3)としたものである。なお、電池サブモジュール11が収容される複数のサブモジュール収容部22の電池セル積層方向の長さ寸法P1は、図6に示したものと同様に全て同一にしている。
【0056】
図7に示す車両用電池トレー20によれば、第2冷媒通路26の流路面積を大きくできることから、各電池サブモジュール11を等間隔に配設したものに比べ、中央に位置するサブステー23を流れる冷媒による冷却効果が高められる。すなわち、電池モジュール12が複数の電池サブモジュール11に分割されてそれらの間で冷却されるといえども、中央寄りに位置する電池サブモジュール11ほど、両側に位置する電池サブモジュール11より温度上昇しやすくなるが、図7に示すように構成することにより、中央部に位置する電池サブモジュール11の電池セル13の冷却効果を高めて、電池セル13全体をより均等に冷却することができる。
【0057】
なお、図7に示す車両用電池トレー20は、少なくとも3つのサブステー23によって、サブモジュール収容部22を4つに分割するものに適用可能である。
【0058】
図8は、電池サブモジュール11が収容される複数のサブモジュール収容部22の電池セル積層方向の長さ寸法を、中央に近いものほど小さくして、中央側に位置するサブモジュール収容部22に収容される電池サブモジュール11の冷却効果をより高めるようにしたものである。なお、サブモジュール収容部22を複数に区画する複数のサブステー23の電池セル積層方向の幅寸法n1は全て同一にしている。
【0059】
すなわち、図8に示す車両用電池トレー20においては、複数(図8においては6つ)のサブモジュール収容部22のうち、中央に位置する2つのサブモジュール収容部22の長さ寸法を最も小さなP3として、電池セル13の積層枚数を少なくし、両側に位置する2つのサブモジュール収容部22の長さ寸法を最も大きなP1として、電池セル13の積層枚数を多くし、中央と両側の中間に位置する2つのサブモジュール収容部22の長さ寸法をP1とP3の中間の大きさのP2(P1>P2>P3)としたものである。なお、図8に示す車両用電池トレー20は、少なくとも2つのサブステー23によって、サブモジュール収容部22を3つに区画するものに適用可能である。
【0060】
図8に示す車両用電池トレー20によれば、中央に位置する電池サブモジュール11の電池セル積層枚数を少なくできることにより、中央寄りに位置する電池サブモジュール11ほど冷却効果を高めることができ、図7に示す車両用電池トレー20と同様に、電池セル13全体をより均等に冷却することができる。
【0061】
さらに、図9は、上記した図7と図8の構成を組み合わせたもので、複数のサブモジュール収容部22に区画する複数のサブステー23の電池セル積層方向の幅寸法を、中央に近いものほど大きくするとともに、電池サブモジュール11が収容される複数のサブモジュール収容部22の電池セル積層方向の長さ寸法を、中央に近いものほど小さくしたものであり、これによれば、図7あるいは図8に示した車両用電池トレー20に比較して、電池セル13をさらに一層均等に冷却できるようになる。
【0062】
なお、図9に示す車両用電池トレー20は、少なくとも3つのサブステー23によって、サブモジュール収容部22を4つに分割するものに適用可能である。
【0063】
図10は、車両用電池トレー20の変形例を示すもので、上記した実施の形態と異なる点は、実施の形態においては、電池セル積層方向に複数のサブモジュール収容部22を配置した例について述べたが、変形例においては、電池セル積層方向およびそれと直角方向に複数のサブモジュール収容部22を配置したことである。
【0064】
すなわち、変形例における車両用電池トレー20は、図10に示すように、水平方向に包囲する断面矩形状の第1枠部材としてのメインフレーム121の内周面に、電池セル積層方向と直角の方向に延在された断面矩形状の第2枠部材としての第1のサブステー123aの両端を接合連結し、この第1のサブステー123aの中央部両側とメインフレーム21の内周面とをそれぞれ接合連結する第2のサブステー123bと、複数のサブモジュール収容部22にそれぞれ収容される複数の電池サブモジュール11を支持する底面部124とを備えている。
【0065】
メインフレーム121には、第1の実施の形態で述べたと同様に、外枠部に沿って冷媒を流通させる第1冷媒通路25がエンドレス状に形成され、また、第1および第2のサブステー123a、123bには、冷媒を流通させる第2冷媒通路26a、26bが貫通して形成され、これら冷媒通路25、26a、26bは互いに連通されている。メインフレーム121には、第1冷媒通路25に冷媒を供給する供給ポンプ27と、両冷媒通路25、26a、26bを循環した冷媒を回収して熱交換(冷却)する熱交換器28がそれぞれ接続されている。なお、第1の実施の形態で述べたと同一の構成部品については、同一の参照符号を付し、説明を省略する。
【0066】
このように、変形例においては、サブステー123a、123bを格子状に配置したことにより、複数のサブモジュール収容部22を電池セル積層方向およびそれと直角方向に配置することができる。これによって、車両の設置スペースに応じた車両用トレー20を容易に構成することができる。
【0067】
次に、本発明の第2の実施の形態を図11に基づいて説明する。上記した第1の実施の形態と異なる点は、熱交換器として、冷却用熱交換器28aおよび暖気用熱交換器28bを備え、図略のコントローラからの指令に応じて、冷却用熱交換器28aおよび暖気用熱交換器28bを選択的に使用できるようにしたことである。
【0068】
図11において、第1枠部材としてのメインフレーム21には、第1の実施の形態で述べたと同様に、外枠部に沿って冷却用媒体あるいは暖気用媒体を流通させる第1流通路125がエンドレス状に形成され、第2枠部材としての複数のサブステー23には、枠部に沿って冷却用媒体あるいは暖気用媒体を流通させる第2流通路126が形成され、これら流通路125、126は互いに接続されている。
【0069】
メインフレーム21の第1流通路125に供給通路29を介して冷却用媒体あるいは暖気用媒体を供給する供給ポンプ27には、コントローラからの指令に応じて切替えられる切替弁41を介して冷却用熱交換器28aおよび暖気用熱交換器28bが接続されている。また、第1流通路125に接続する戻り通路30には、コントローラからの指令に応じて切替えられる切替弁42を介して冷却用熱交換器28aおよび暖気用熱交換器28bが接続されている。そして、コントローラからの指令に応じて、冷却用熱交換器28aおよび暖気用熱交換器28bが選択的に作動されるとともに、切替弁41、42が切替えられるようになっている。
【0070】
第2の実施の形態においては、通常時には、図略のコントローラからの指令に基づいて冷却用熱交換器28aが選択作動されるとともに、切替弁41が切替えられ、供給ポンプ27より冷却用媒体が供給通路29を介してメインフレーム21の第1流通路125内に供給される。そして、冷却用媒体はメインフレーム21およびサブステー23の各流通路125、126を循環して、戻り通路30より切替弁42を介して冷却用熱交換器28aに戻される。これによって、第1の実施の形態で述べたと同様に、車両用電池装置10の充放電によって温度上昇する電池セル13を冷却して電池セル13の熱的劣化を抑制し、車両用電池装置10の寿命を向上する。
【0071】
一方、冬季や寒冷地において車両を使う場合には、コントローラからの指令に基づいて暖気用熱交換器28bが選択作動されるとともに、切替弁41が切替えられ、供給ポンプ27より暖気用媒体が供給通路29を介してメインフレーム21の第1流通路125内に供給される。そして、暖気用媒体はメインフレーム21およびサブステー23の各流通路125、126を循環して、戻り通路30を介して暖気用熱交換器28bに戻される。これによって、電池セル13の低温時の出力低下を抑制し、車両用電池装置10の効率を向上することができる。
【0072】
上記した実施の形態においては、絶縁性を有する熱伝導部材33を、第1枠部材(メインフレーム)21および第2枠部材(サブステー)23と電池サブモジュール11とのセル積層方向の各間に配置した例について述べたが、熱熱伝導部材33は、セル積層方向と直交する第1枠部材(メインフレーム)21の内周面21dと電池サブモジュール11との各間、あるいは/および、電池サブモジュール11の下面とこれを支持する底面部24との各間に配置してもよい。
【0073】
また、上記した実施の形態においては、複数のサブモジュール収容部22に、複数の電池セル13を積層した電池サブモジュール11の両側に、絶縁性を有する熱伝導部材33を配置した例について述べたが、本発明にとって必ずしも熱伝導部材33は必要ではなく、第1枠部材(メインフレーム)21および第2枠部材(サブステー)23として、絶縁性を有しかつ熱伝導性の優れた材質のものを用いる場合には、電池サブモジュール11の両側を直接第1枠部材21や第2枠部材23に接触させることもできる。
【0074】
さらに、上記した実施の形態においては、5個のサブステー23によって、サブモジュール収容部22を6つに分割する例で説明したが、電池サブモジュール11を幾つに分割するかは、要求される電池容量や冷却効率に応じて適宜決定すればよく、最小限電池サブモジュール11を2つに分割することによって上述した効果を奏することができる。
【0075】
斯様に、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々の形態を採り得るものである。
【産業上の利用可能性】
【0076】
本発明に係る車両用電池トレーおよびこれを備えた車両用電池装置は、複数の電池セルを積層した複数の電池サブモジュールを分割して収容する電池トレーを用いるものに適している。
【符号の説明】
【0077】
10…車両用電池装置、11…電池サブモジュール、12…電池セル、20…車両用電池トレー、21…第1枠部材(メインフレーム)、22…サブモジュール収容部、23…第2枠部材(サブステー)、24…底面部、25…第1冷媒通路、26…第2冷媒通路、27…供給ポンプ、28…熱交換器、33…熱伝導部材。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の電池サブモジュールを収容する車両用電池トレーであって、各電池サブモジュールは、複数の板状の電池セルが積層されて構成され、
熱交換器とポンプとの間に接続され冷媒が循環される第1冷媒通路を有し、前記複数の電池サブモジュールを収容する第1枠部材と、
前記第1冷媒通路に連通する第2冷媒通路を有し、前記第1枠部材に接合連結されて複数のサブモジュール収容部を区画する第2枠部材と、
前記第1枠部材と連結され前記電池サブモジュールを支持する底面部と、
を備え、
前記各サブモジュール収容部内に対応する電池サブモジュールが収容され、前記第2枠部材は前記電池サブモジュールに接触して当該電池サブモジュールを冷却することを特徴とする車両用電池トレー。
【請求項2】
請求項1において、前記第1枠部材および前記第2枠部材は、アルミ成形によって中空状に成形されていることを特徴とする車両用電池トレー。
【請求項3】
請求項1に記載の車両用トレーを備えた車両用電池装置であって、
複数の電池セルが起立状態で積層され電気的に直列に接続されて前記電池サブモジュールを構成し、
前記各電池サブモジュールの最端部に位置する前記電池セルの少なくとも中央部分が前記第1枠部材および前記第2枠部材に接触することを特徴とする車両用電池装置。
【請求項4】
請求項3において、前記電池サブモジュールは、絶縁性を有する熱伝導部材を介して前記第1枠部材および前記第2枠部材に接触することを特徴とする車両用電池装置。
【請求項5】
請求項3または請求項4において、前記第2枠部材は複数のうちの1つであり、複数の第2枠部材は少なくとも2つ備え、前記サブモジュール収容部は少なくとも3つに区画され、セル積層方向における各電池サブモジュールの長さは等しく、セル積層方向における前記各第2枠部材の幅は等しいことを特徴とする車両用電池装置。
【請求項6】
請求項3または請求項4において、前記第2枠部材は複数のうちの1つであり、複数の第2枠部材は少なくとも3つ備え、前記サブモジュール収容部は少なくとも4つに区画され、セル積層方向における前記第2枠部材の幅はセル積層方向の中央部に位置するものほど大きいことを特徴とする車両用電池装置。
【請求項7】
請求項3または請求項4において、前記第2枠部材は複数のうちの1つであり、複数の第2枠部材は少なくとも2つ備え、前記サブモジュール収容部は少なくとも3つに区画され、セル積層方向における前記電池サブモジュールの長さは前記セル積層方向の中央部に位置するものほど短いことを特徴とする車両用電池装置。
【請求項8】
請求項3ないし請求項7のいずれか1項において、前記熱交換器として冷却用熱交換器および暖機用熱交換器を備え、これら冷却用熱交換器および暖機用熱交換器が前記第1冷媒通路に選択的に接続可能であることを特徴とする車両用電池装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−198688(P2011−198688A)
【公開日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−66334(P2010−66334)
【出願日】平成22年3月23日(2010.3.23)
【出願人】(000000011)アイシン精機株式会社 (5,421)
【Fターム(参考)】