説明

電子回路及び電子回路を含むユニット

【課題】マイコンと通信回路の電源を共有化した場合であって、通信回路側で問題が発生した時にも、マイコンの作動を継続できるように構成した電源安定化のための電子回路及びそのような電子回路を含むユニットを提供することを目的とする。
【解決手段】通信バス(40)と接続された通信部(33)と、少なくとも通信部に電圧を供給するレギュレータ(20)と、レギュレータの過熱を検知してレギュレータ過熱検知信号を出力するレギュレータ過熱検知部(21)と、レギュレータ過熱検知信号に応答して通信部の駆動又は停止を制御する通信制御部(32)を有することを特徴とする電源安定化のための電子回路(10)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電子回路及び電子回路を含むユニットに関し、特に電源安定化のための電子回路及びそのような電子回路を含むユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
通信回路及びマイコンが1つのレギュレータを介して電源と接続されている場合、通信回路と接続されている通信バスラインがGNDとショート故障を起こして異常電流が流れると、レギュレータ損失が増大して、許容損失をオーバーしてしまうことがあった。すると、レギュレータの過熱保護機能によって電源出力が停止し、通信回路のみではなくマイコンも停止し、マイコンが制御を行っているシステム全体の動作が停止するという不具合が生じる。
【0003】
また、外部電源からの入力を、それぞれレギュレータを備えた複数の定電圧生成回路が、それぞれ所定の供給電圧に降圧して車載電子制御装置に供給するように構成された多出力電源装置も知られている(特許文献1参照)。
【0004】
そこで、図1に示す様に、バッテリ1からの出力電圧を別々のレギュレータ(第1レギュレータ2及び第2レギュレータ3)を介してマイコン4及び通信回路5へ供給し、通信回路5と接続された通信バスライン6がショート故障して通信回路5に異常電流が流れても、通信回路5に電圧を供給する第1レギュレータ2のみを停止させ、マイコン4は動作し続けるように構成することが考えられる。
【0005】
しかしながら、マイコン4と通信回路5のために、別々のレギュレータを設けることによってコストがアップしてしまうという不具合があった。
【0006】
【特許文献1】特開2004−147437号公報(図1、第7頁)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで、本発明は、上記の問題点を解決することを可能とする電源安定化のための電子回路及びそのような電子回路を含むユニットを提供することを目的とする。
【0008】
また、本発明は、マイコンと通信回路の電源を共有化した場合であって、通信回路側で問題が発生した時にも、マイコンの作動を継続できるように構成した電源安定化のための電子回路及びそのような電子回路を含むユニットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る電子回路は、通信バスと接続された通信部と、少なくとも通信部に電圧を供給するレギュレータと、レギュレータの過熱を検知してレギュレータ過熱検知信号を出力するレギュレータ過熱検知部と、レギュレータ過熱検知信号に応答して通信部の駆動又は停止を制御する通信制御部を有することを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係るユニットは、通信バスと接続された通信部と、少なくとも通信部に電圧を供給するレギュレータと、レギュレータの過熱を検知してレギュレータ過熱検知信号を出力するレギュレータ過熱検知部と、レギュレータ過熱検知信号に応答して通信部の駆動又は停止を制御する通信制御部を有する電子回路と、通信部以外の機能を有するデバイスと、通信部及びデバイスを制御する制御部とを有し、レギュレータは通信部、デバイス及び制御部に電圧を供給することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る電子回路及びユニットにおいては、レギュレータが過熱した場合に、最初に、故障可能性の高い通信回路を遮断(停止)するので、制御部の動作を継続することが可能となり、制御部が制御しているシステム全体は停止することがない。この様に、本発明に係る電子回路及びユニットにおいては、制御部と通信回路とに対して、レギュレータを共有化することができるので、電源安定化のための電子回路及びそのような電子回路を含むユニットを安価に構成することが可能となった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下図面を参照して、本発明に係る電子回路及びユニットについて説明する。但し、本発明の技術的範囲はそれらの実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶ点に留意されたい。
【0013】
図2は、車両等に搭載される電源安定化のための電子回路10の概略構成を示す図である。
【0014】
電子回路10は、レギュレータ20、CANトランシーバ30、マイコン50、その他のデバイス60等から構成されている。その他のデバイス60には、エアバッグ点火回路等が含まれる。
【0015】
レギュレータ20は、レギュレータ20自身の過熱を検知して過熱検知信号22を出力する過熱検知部21を含んで構成され、バッテリから入力された直流電圧を平滑、定電圧化してCANトランシーバ30、マイコン50及びその他のデバイス60等へ出力する。バッテリは、例えば定格出力12Vの充放電可能な電池であり得る。なお、レギュレータ20は、CANトランシーバ30、マイコン50及びその他のデバイス60に所定の電流を供給する必要があるので、レギュレータ20の最大消費電流Is、CAN通信回路35の制限電流値Ilimit、マイコン50の最大消費電流値Im及びその他のデバイスの最大消費電流Idとすると、以下の式(1)の関係を満足する必要がある。
【0016】
Is=Ilimit+Im+Id (1)
CANトランシーバ30は、CAN(Controller Area Network)の規格にそってデータの送受信を行うためのものであって、スタンバイ回路32を含んで構成される送受信部31、CAN通信回路33、CAN通信回路33への供給電流を制限するための第1電流制限部34及び第2電流制限部35等から構成される。CANとは、主にダッシュボード制御(例えば、エアバック制御、乗員検知、エアコン等)、エンジン制御などの使用される、車載ネットワークのシリアル通信方式による車内LAN向け通信規格である。
【0017】
CANトランシーバ30は、CAN通信回路33と接続された、CANH及びCANLのツイストペア線から構成される通信バスライン40を利用して、他のECU(Electric Control Unit)、例えば、エアコン操作スイッチや車内温度等に基づいて車内のエアコンディショニングを制御するエアコンECUやエンジンECUとの間でデータの送受信を行えるように構成されている。
【0018】
スタンバイ回路32は、CANトランシーバ30のCAN通信回路35を遮断状態に遷移させることができるように構成されている。CAN通信回路35が遮断状態となると、レギュレータ20から供給される電流が停止する。
【0019】
マイコン50は、CANトランシーバ30を制御して、送受信部31からCANトランシーバ30が受信した受信データ51受け取り、送受信部31へ送信すべき送信データ52を受け渡すように構成されている。また、マイコン50は、その他のデバイス60の制御も同時に行うことが可能である。即ち、マイコン50は、CANトランシーバ30及びその他のデバイス60を含んだ所定のシステムの制御を行っている。
【0020】
以下、電子回路10の動作説明を行う。
【0021】
通信バスライン40がGNDなどにショートすると、レギュレータ20からCAN通信回路33を介して過電流が流れ、レギュレータ20の損失が増大して、レギュレータ20が過熱状態に陥る。過熱状態となってレギュレータ20が停止すると、マイコン50への電力の供給も停止されてしまい、システム全体が動作しなくなってしまう。
【0022】
ところで、電子回路10内で、電源とGNDがショートする場合は、部品の半壊や半田屑等が原因による場合が多く、その発生は非常に稀である。したがって、レギュレータ20が過熱状態となる主な要因は、通信バスライン40のショートであると考えられる。したがって、レギュレータ20が過熱状態に陥った場合に、CAN通信回路33をレギュレータ20から遮断することで、レギュレータ20が過熱状態から抜け出せる可能性が高い。
【0023】
そこで、図2に示す電子回路10では、レギュレータ20に内蔵された過熱検知部21からの過熱検知信号22をCANトランシーバ30のスタンバイ回路32に入力し、過熱検知信号22(停止信号)に応答して、スタンバイ回路32が、CAN通信回路33を遮断状態(停止状態)に遷移させることとした。
【0024】
上述したように、電子回路10では、レギュレータ20が過熱状態となった場合、まずは、CAN通信回路33の駆動及び/又は停止を制御する通信制御部として機能するスタンバイ回路32がCAN通信回路33を遮断(停止)するので、マイコン50の動作を継続することが可能となり、マイコン50が制御しているシステム全体が停止するという不具合は発生しない。言い換えれば、マイコンと通信回路とに対して、レギュレータを共有化することができるので、電源安定化のための電子回路を安価に構成することが可能となった。
【0025】
なお、図2に示す例では、通信回路として、CANトランシーバ30内のCAN通信回路33を対象としたが、通信回路としてはCANの規格に従ったものだけではなく、他のネットワーク、例えば、MOST(Media Oriented System Transport)、LIN(Local Interconnect Network)又はEthernet(登録商標)等用の通信回路にも利用することが可能である。
【0026】
図3は、車両等に搭載される電源安定化のための他の電子回路11の概略構成を示す図である。
【0027】
電子回路11は、レギュレータ20、CANトランシーバ100、マイコン50、その他のデバイス60等から構成されている。
【0028】
CANトランシーバ100は、スタンバイ回路32を含んで構成される送受信部31、通信バスライン40と接続されたCAN通信回路33、CAN通信回路33へ供給される電流を制限するための第1電流制限部34及び第2電流制限部35、CAN通信回路33の過熱を検知した場合に第2過熱検知信号102を出力する通信回路過熱検知部101、レギュレータ20に内蔵された過熱検知部21からの第1過熱検知信号22及び通信回路過熱検知部101からの第2過熱検知信号102の何れかを受信した場合に所定の信号をスタンバイ回路32へ出力するOR回路103等から構成される。
【0029】
図3に示す電子回路11と図2に示す電子回路10との差異は、電子回路11においては、過熱検知部21からの第1過熱検知信号22及び通信回路過熱検知部101からの第2過熱検知信号102がOR回路103へ入力されるように構成されている点である。図3に示す電子回路11において、図2に示す電子回路10と同じ構成には同じ番号を付して説明を省略する。
【0030】
以下、電子回路11の動作説明を行う。
【0031】
図3に示す電子回路11では、レギュレータ20に内蔵された過熱検知部21からの第1過熱検知信号22及び通信回路過熱検知部101からの第2過熱検知信号102の何れかが出力された場合には、OR回路103から所定の信号が出力され、出力された信号(停止信号)に応答してスタンバイ回路32が、CANトランシーバ100のCAN通信回路33を遮断状態(停止状態)に遷移させることとした。
【0032】
したがって、電子回路11では、レギュレータ20の過熱又はCAN通信回路33の過熱によってCANトランシーバ100のCAN通信回路33が通信制御部として機能するスタンバイ回路32によって遮断(停止)されるので、マイコン50の動作を継続することが可能となり、マイコン50が制御しているシステム全体が停止するという不具合は発生しない。言い換えれば、マイコンと通信回路とに対して、レギュレータを共有化することができるので、電源安定化のための電子回路を安価に構成することが可能となった。
【0033】
図4は、車両等に搭載される電源安定化のための更に他の電子回路12の概略構成を示す図である。
【0034】
電子回路12は、レギュレータ20、CANトランシーバ110、マイコン50、その他のデバイス60等から構成されている。
【0035】
CANトランシーバ110は、スタンバイ回路32を含んで構成される送受信部31、通信バスライン40と接続されたCAN通信回路33、CAN通信回路33へ供給される電流を制限するための第1電流制限部34及び第2電流制限部35、CAN通信回路33の過熱を検知した場合に第2過熱検知信号102を出力する通信回路過熱検知部101、レギュレータ20に内蔵された過熱検知部21からの第1過熱検知信号22及び通信回路過熱検知部101からの第2過熱検知信号102の何れかを受信した場合に所定の信号をスタンバイ回路32へ出力するOR回路103、第1フィルタ111、第2フィルタ112等から構成される。
【0036】
図4に示す電子回路12と図3に示す電子回路11との差異は、電子回路12においては、過熱検知部21からの第1過熱検知信号22が第1フィルタ111を通過した後にOR回路103に入力され、通信回路過熱検知部101からの第2過熱検知信号102が第2フィルタ112を通過した後にOR回路103へ入力されるように構成されている点である。図4に示す電子回路12において、図3に示す電子回路11と同じ構成には同じ番号を付して説明を省略する。
【0037】
以下、電子回路12の動作説明を行う。
【0038】
通信バスライン40は、電子回路12を有する電子機器又はユニットの外部に接続されるため、ESD(静電気放電)等による電気ノイズが重畳される場合があり、OR回路103において、重畳された電気ノイズが過熱検知部21からの第1過熱検知信号22又は通信回路過熱検知部101からの第2過熱検知信号102と識別されて、スタンバイ回路32を誤動作させてしまう可能性があった。
【0039】
そこで、図4に示す電子回路12では、ESDによる電気ノイズを遮断するための第1フィルタ111を過熱検知部22とOR回路103との間に設け、ESDによる電気ノイズを遮断するための第2フィルタ112を通信回路過熱検知部101とOR回路103との間に設けることによって、電気ノイズによるスタンバイ回路32の誤動作を防止できるように構成した。
【0040】
したがって、図4に示す電子回路12では、レギュレータ20に内蔵された過熱検知部21からの第1過熱検知信号22及び通信回路過熱検知部101からの第2過熱検知信号102の何れかが出力された場合には、電気ノイズの影響を受けずに、OR回路103から所定の信号が出力され、出力された信号(停止信号)に応答してスタンバイ回路32が、CANトランシーバ100のCAN通信回路33を遮断状態(停止状態)に遷移させることとした。
【0041】
したがって、電子回路12では、レギュレータ20の過熱又はCAN通信回路33の過熱によってCANトランシーバ100のCAN通信回路33が通信制御部として機能するスタンバイ回路32によって遮断(停止)されるので、マイコン50の動作を継続することが可能となり、マイコン50が制御しているシステム全体が停止するという不具合は発生しない。言い換えれば、マイコンと通信回路とに対して、レギュレータを共有化することができるので、電源安定化のための電子回路を安価に構成することが可能となった。また、電子回路12では、ESD等の電気ノイズを遮断するための第1フィルタ111及び第2フィルタ112を設けたので、スタンバイ回路32が誤動作してCAN通信回路33が遮断されてしまうことを、合わせて防止することが可能となった。
【0042】
図5は、車両等に搭載される電源安定化のための更に他の電子回路13の概略構成を示す図である。
【0043】
電子回路13は、レギュレータ120、CANトランシーバ30、マイコン50、その他のデバイス60等から構成されている。
【0044】
レギュレータ120は、レギュレータ20自身が第1の温度に達したことを検知して第1過熱検知信号123を出力する第1過熱検知部121と、レギュレータ20自身が第1の温度より高温の第2の温度に達したことを検知して第2過熱検知信号124を出力する第2過熱検知部122を含んで構成され、バッテリから入力された直流電圧を平滑、定電圧化してCANトランシーバ30、マイコン50及びその他のデバイス60等へ出力する。
【0045】
図5に示す電子回路13と図2に示す電子回路10との差異は、電子回路13においては、レギュレータ120からの第1過熱検知信号123がスタンバイ回路32に入力されるように構成され、レギュレータ120からの第2過熱検知信号124によってレギュレータ120自身が遮断するように構成されている点である。図5に示す電子回路13において、図2に示す電子回路10と同じ構成には同じ番号を付して説明を省略する。
【0046】
以下、電子回路13の動作説明を行う。
【0047】
図6は、レギュレータ温度125と過熱検知信号との関係を説明するための図である。
【0048】
何らかの原因によって、レギュレータ120の温度125が図6に示すように上昇した場合、予め定められた第1の閾値温度T1を超えると、第1過熱検知部121が第1過熱検知信号123をスタンバイ回路32へ出力する。第1過熱検知信号123(停止信号)に応答して、スタンバイ回路32が、CANトランシーバ30のCAN通信回路33を遮断状態(停止状態)に遷移させる(時刻t1)。しかしながら、CAN通信回路33を遮断しても、依然としてレギュレータ120の温度が上昇し、レギュレータ120の温度125が予め定められた第2の閾値温度T2を超えると、第2過熱検知部122が第2過熱検知信号124を出力する。第2過熱検知信号124に基づいて、レギュレータ120は自分自身を遮断するように動作する(時刻t2)。
【0049】
このように、電子回路13では、レギュレータ120の異常温度上昇に対して、CAN通信回路33を制御する通信制御部として機能するスタンバイ回路32が、故障が発生し易いCAN通信回路33から遮断(停止)を試み、それでも正常状態に復帰できない場合には、第2過熱検知部122がレギュレータ120を遮断(停止)するという2段階の遮断制御(停止制御)を行うように構成されている。
【0050】
なお、図2に示す電子回路10において説明したように、第1過熱検知信号123によるCAN通信回路33の遮断によって、レギュレータ120の異常温度上昇が停止すれば、第2過熱検知信号によるレギュレータ120の遮断は発生せず、マイコン50の動作を継続することが可能となり、マイコン50が制御しているシステム全体が停止するという不具合は発生しない。
【0051】
図7は、車両等に搭載される電源安定化のための更に他の電子回路14の概略構成を示す図である。
【0052】
電子回路14は、レギュレータ20、CANトランシーバ30、マイコン50、その他のデバイス60、タイマ回路130等から構成されている。
【0053】
図7に示す電子回路14と図2に示す電子回路10との差異は、電子回路14においては、タイマ回路130が所定の条件を満足する場合、遮断信号131をレギュレータ20へ出力し、レギュレータ20を遮断するように動作する点である。図7に示す電子回路14において、図2に示す電子回路10と同じ構成には同じ番号を付して説明を省略する。
【0054】
以下、電子回路14の動作説明を行う。
【0055】
図8は、レギュレータ温度135とタイマ動作との関係を説明するための図である。
【0056】
何らかの原因によって、レギュレータ20の温度135が図8に示すように上昇した場合、予め定められた閾値温度T1を超えると、レギュレータ20に内蔵された過熱検知部21が過熱検知信号22をスタンバイ回路32へ出力する。過熱検知信号22に応答して、スタンバイ回路32が、CANトランシーバ30のCAN通信回路33を遮断状態に遷移させる(時刻t1)。
【0057】
また、過熱検知信号22は、タイマ回路130へも出力されており、タイマ回路130では過熱検知信号22の受信によって予め定められたタイマ時間(s)のタイマ動作を開始する。タイマ動作完了時点(時刻t2)において、依然、過熱検知部21から過熱検知信号22が出力され続けている場合には、タイマ回路130は、遮断信号131をレギュレータ20へ出力して、レギュレータ20を遮断する。
【0058】
このように、電子回路14では、レギュレータ20の異常温度上昇に対して、CAN通信回路33を制御する通信制御部として機能するスタンバイ回路32が、故障が発生し易いCAN通信回路33から遮断(停止)を試み、タイマ時間(s)経過後でも、レギュレータ20が正常状態に復帰していない場合には、レギュレータ20を遮断(停止)するという2段階の遮断制御(停止制御)を行うように構成されている。
【0059】
なお、図2に示す電子回路10において説明したように、過熱検知信号22によるCAN通信回路33の遮断によって、レギュレータ20の異常温度上昇が停止すれば、タイマ時間(s)経過後の遮断信号131によるレギュレータ20の遮断は発生せず、マイコン50の動作を継続することが可能となり、マイコン50が制御しているシステム全体が停止するという不具合は発生しない。
【0060】
図9は、車両等に搭載される電源安定化のための更に他の電子回路15の概略構成を示す図である。
【0061】
電子回路15は、レギュレータ20、CANトランシーバ140、マイコン150、その他のデバイス60等から構成されている。
【0062】
CANトランシーバ140は、スタンバイ回路141を含んで構成される送受信部31、通信バスライン40と接続されたCAN通信回路33、CAN通信回路33へ供給される電流を制限するための第1電流制限部34及び第2電流制限部35等から構成される。
【0063】
マイコン150は、CANトランシーバ140を制御して、送受信部31からCANトランシーバ140が受信した受信データ51受け取り、送受信部31へ送信すべき送信データ52を受け渡すように構成されている。また、マイコン150は、その他のデバイス60の制御も同時に行うことが可能である。さらに、マイコン150は、所定の条件を満足した場合、リセット信号151をCANトランシーバ140のスタンバイ回路141へ出力できるように構成されている。
【0064】
図9に示す電子回路15と図2に示す電子回路10との差異は、電子回路15においては、過熱検知信号22によってスタンバイ回路141がCAN通信回路33を遮断した後、マイコン150からのリセット信号によってスタンバイ回路141がCAN通信回路33の遮断を解除するように構成されている点である。図9に示す電子回路15において、図2に示す電子回路10と同じ構成には同じ番号を付して説明を省略する。
【0065】
以下、電子回路15の動作説明を行う。
【0066】
図10は、レギュレータ温度145とマイコン動作との関係を説明するための図である。
【0067】
レギュレータ20の温度145が図10に示すように上昇した場合、予め定められた閾値温度T1を超えると、レギュレータ20に内蔵された過熱検知部21が過熱検知信号22をスタンバイ回路141へ出力する。過熱検知信号22に基づいて、スタンバイ回路141が、CANトランシーバ140のCAN通信回路33を遮断状態に遷移させる(時刻t1)。なお、スタンバイ回路141は、一旦過熱検知信号22が入力された後は、マイコン150からのリセット信号を受信するまではCAN通信回路35を遮断状態に保持するように構成されている。
【0068】
マイコン150は、受信データ51及び送信データ52等のCANトランシーバ140との間の通信状態に基づいて、CANトランシーバ140が遮断されているか否かの判断を行うことができる。そこで、マイコン150は、CANトランシーバ140が遮断されたと判断した場合には、予め定められた所定時間後に、リセット信号151をスタンバイ回路141へ出力し、スタンバイ回路141によるCAN通信回路33の遮断を解除する(時刻t2)。
【0069】
このように、電子回路15では、レギュレータ20の異常温度上昇に対して、CAN通信回路33の駆動及び/又は停止を制御する通信制御部として機能するスタンバイ回路141が、故障が発生し易いCAN通信回路33から遮断(停止)し、マイコン150からのリセット信号に応答して、CAN通信回路33の遮断の解除(駆動)をするように構成した。例えば、過熱検知信号22の出力によってスタンバイ回路がCAN通信回路33を遮断し、過熱検知信号22の停止によってスタンバイ回路がCAN通信回路33の遮断を解除するようにすると、閾値温度T1の付近でレギュレータ20の温度が上下した場合に、CAN通信回路33の遮断と遮断の解除が繰り返され、異常フレーム送信等が発生する可能性がある。そこで、一旦スタンバイ回路141がCAN通信回路33の遮断した場合には、マイコン150からのリセット信号151が入力されるまで遮断を保持するように構成し、異常フレーム送信等の発生を防止するように構成した。
【0070】
なお、マイコン151がリセット信号151を出力するタイミングは、内部タイマーによってCAN通信回路33の遮断の検知後の一定時間経過後としても良い。またマイコン150へ過熱検知信号22を入力するようにして、所定時間の間、過熱検知信号22が出力されなかった場合にのみリセット信号を出力するようにしても良い。
【0071】
いずれにしても、図2に示す電子回路10において説明したように、過熱検知信号22によるCAN通信回路33の遮断によって、レギュレータ20の異常温度上昇が停止すれば、マイコン50の動作を継続することが可能となり、マイコン50が制御しているシステム全体が停止するという不具合は発生しない。
【0072】
図11は、車両等に搭載される電源安定化のための更に他の電子回路16の概略構成を示す図である。
【0073】
電子回路16は、レギュレータ160、CANトランシーバ30、マイコン50、その他のデバイス60等から構成されている。
【0074】
レギュレータ160は、レギュレータ160自身が第1の温度に達したことを検知して第1過熱検知信号163を出力する第1過熱検知部161と、レギュレータ20自身が第1の温度より高温の第2の温度に達したことを検知して第2過熱検知信号164を出力する第2過熱検知部162を含んで構成され、バッテリから入力された直流電圧を平滑、定電圧化してCANトランシーバ30、マイコン50及びその他のデバイス60等へ出力する。なお、第1過熱検知部161は、レギュレータ160の温度が第1の温度となった時点で、常に第1過熱検知信号を出力するものとする。
【0075】
図11に示す電子回路16と図5に示す電子回路13との差異は、電子回路16においては、レギュレータ160からの第2過熱検知信号164によってレギュレータ160自身が遮断された場合に、レギュレータ160からの第1過熱検知信号163がレギュレータの復帰信号として機能するように構成されている点である。図11に示す電子回路16において、図5に示す電子回路13と同じ構成には同じ番号を付して説明を省略する。
【0076】
以下、電子回路16の動作説明を行う。
【0077】
図11は、レギュレータ温度165と過熱検知信号との関係を説明するための図である。
【0078】
何らかの原因によって、レギュレータ160の温度165が図12に示すように上昇した場合、予め定められた第1の閾値温度T1を超えると、第1過熱検知部161が第1過熱検知信号163をスタンバイ回路32へ出力する。第1過熱検知信号163に応答して、スタンバイ回路32が、CANトランシーバ30のCAN通信回路33を遮断状態に遷移させる(時刻t1)。しかしながら、CAN通信回路33を遮断しても、依然としてレギュレータ160の温度が上昇し、レギュレータ160の温度165が予め定められた第2の閾値温度T2を超えると、第2過熱検知部162が第2過熱検知信号164を出力する。第2過熱検知信号164に応答して、レギュレータ160は自身を遮断するように動作する(時刻t2)。
【0079】
その後、レギュレータ160の遮断によって、レギュレータ160の温度165が下降して、予め定められた第1の閾値温度T1まで下がると、第1過熱検知部161が第1過熱検知信号163を遮断するので、第1過熱検知信号を検知した状態から抜け出した状態となり、レギュレータ160はこの第1過熱検知信号163の遮断に基づいて、レギュレータ160の遮断を解除(駆動)させる。
【0080】
このように、電子回路16では、レギュレータ160の異常温度上昇に対して、CAN通信回路33の駆動及び/又は停止を制御する通信制御部として機能するスタンバイ回路32が故障が発生し易いCAN通信回路33から遮断(停止)を試み、それでも正常状態に復帰できない場合には、レギュレータ160を遮断(停止)するという2段階の遮断制御(停止制御)を行うように構成されている。さらに、レギュレータ160の温度が、遮断後に再度第1の閾値T1以下低下した場合には、自動的にレギュレータ160の遮断の解除(駆動)をさせるように構成した。
【0081】
例えば、レギュレータ160の温度が第2の閾値温度T2以下に低下したら直ぐにレギュレータ160を復帰させるように制御すると、レギュレータ160の温度が第2の閾値温度T2の付近を上下する場合に、チャタリング現象が発生し、レギュレータ160が復帰と遮断を高周波で繰り返す挙動を起こす。そこで、電子回路16では、レギュレータ160の温度が第1の閾値温度T1より低下して初めてレギュレータ160を復帰させるように構成した。
【0082】
なお、図2に示す電子回路10において説明したように、第1過熱検知信号163によるCAN通信回路33の遮断によって、レギュレータ160の異常温度上昇が停止すれば、第2過熱検知信号164によるレギュレータ160の遮断は発生せず、マイコン50の動作を継続することが可能となり、マイコン50が制御しているシステム全体が停止するという不具合は発生しない。
【0083】
図13は、車両等に搭載される電源安定化のための更に他の電子回路17の概略構成を示す図である。
【0084】
電子回路16は、レギュレータ170、CANトランシーバ30、マイコン50、第1デバイス61、第2デバイス62等から構成されている。
【0085】
レギュレータ170は、レギュレータ170自身が第1の温度(T1)に達したことを検知して第1過熱検知信号174を出力する第1過熱検知部171と、レギュレータ170自身が第1の温度より高温の第2の温度(T2)に達したことを検知して第2過熱検知信号175を出力する第2過熱検知部172と、レギュレータ170自身が第2の温度より高温の第3の温度(T3)に達したことを検知して第3過熱検知信号176を出力する第3過熱検知部173と、を含んで構成され、バッテリから入力された直流電圧を平滑、定電圧化してCANトランシーバ30、マイコン50、第1デバイス61、第2デバイス62等へ出力する。
【0086】
図13に示す電子回路17と図2に示す電子回路10との差異は、電子回路17においては、CANトランシーバ30、第1デバイス61、及び第2デバイス62の順番で、次々と遮断を段階的に行う点である。図13に示す電子回路17において、図2に示す電子回路10と同じ構成には同じ番号を付して説明を省略する。
【0087】
以下、電子回路17の動作説明を行う。
【0088】
何らかの原因によって、レギュレータ170の温度が、予め定められた第1の閾値温度T1を超えると、第1過熱検知部171が第1過熱検知信号174をスタンバイ回路32へ出力され、CAN通信回路33を遮断する。しかしながら、CAN通信回路33を遮断しても、レギュレータ170の温度が上昇して第2の閾値温度T2を超えると、第2過熱検知部172が第2過熱検知信号175を第1デバイス61へ出力され、第1デバイスが遮断される。しかしながら、CAN通信回路33及び第1デバイス61を遮断しても、レギュレータ170の温度が上昇して第3の閾値温度T3を超えると、第3過熱検知部173が第3過熱検知信号176を第2デバイス62へ出力され、第3デバイスが遮断される。
【0089】
このように、電子回路17では、レギュレータ170が過熱した場合に、優先順位に沿って、レギュレータ170が電力を供給しているデバイスを順次遮断していき、できるだけマイコン50の動作が継続できるように構成されている。
【0090】
なお、図13の例では、CAN通信回路33を含めて3つのデバイスを段階的に遮断するように構成したが、段階的に遮断するデバイスは3つに限定されるものではない。また、第3の閾値温度T3よりも高温になった場合には、レギュレータ170自体を遮断するように構成しても良い。さらに、図13の例では、温度差に応じて、3つのデバイスを段階的に遮断したが、第1の閾値温度T1を超えた場合に、タイマによって時間を計測し、所定時間たってもレギュレータ170の温度が第1の閾値T1より低下しない場合には、段階的にデバイスを遮断するように構成しても良い。
【0091】
図14は、車両等に搭載される電源安定化のための更に他の電子回路18の概略構成を示す図である。
【0092】
図14に示す電子回路18は、図4に示す電子回路12の内、レギュレータ20及びCANトランシーバ110をIC180として集積化したものである。したがって、IC180を含んで構成される電子回路18の動作は、図4に示す電子回路12と同様である。集積化によって、さらに、電子回路18を、小型化、定価格化、高精度化及び高信頼性化させることが可能となった。
【0093】
また、図14に示す電子回路18において、レギュレータ20を、図5に示した様に、レギュレータ20に第1過熱検知部及び第2過熱検知部を内蔵させ、レギュレータ20が第1の閾値温度T1以上となった場合に過熱検知信号22を出力してスタンバイ回路32によってCAN通信回路33を遮断させ、第1の閾値温度T1より高温の第2の閾値温度T2になった場合に第2過熱検知信号を出力してレギュレータ20を遮断するように構成しても良い。
【0094】
さらに、図14に示すIC180は、図4に示す電子回路12の内のレギュレータ部分及びCANトランシーバ部分をIC化したものであるが、前述した、図2、図3、図5、図7、図9、図11及び図13に示す電子回路におけるレギュレータ部分とCANトランシーバ部分、さらには必要に応じてタイマ回路等を含めて、ICとして集積化することも可能である。
【0095】
図15は、車両等に搭載される電源安定化のための電子回路を含むユニット200の概略構成を示す図である。
【0096】
図15に示すユニット200は、マイコン50、シリアル通信バス202、加速度センサ203、IC210等から構成される。IC210は、図14に示したIC180が有する構成に加えて、マイコン50が制御するその他のデバイス60として、エアバッグ点火制御回路201を含むように集積化したICである。集積化によって、ユニット200を、小型化、定価格化、高精度化及び高信頼性化させることが可能となった。なお、ユニット200において、レギュレータ20の過熱を検知してCAN通信回路33を遮断する等の動作は、図4に示す電子回路12と同様である。
【0097】
エアバック点火制御回路201は、衝突事故発生時等に、スクイブに電流を流して点火、爆発させ、運転席用エアバック、助手席用エアバック、サイドカーテンエアバック等、複数のエアバックを展開させる制御を行う。
【0098】
シリアル通信バス202は、マイコン50とCANトランシーバ110及びエアバック点火制御回路201とのデータの送受信を行うための通信ラインとして機能する。
【0099】
加速度センサ203は、重力加速度を検出してマイコン50へ検出加速度に応じた信号を出力する。マイコン50では、加速度センサ203からの検出加速度に応じた信号に基づいて、車両の衝突等を検出して、点火指令をエアバック点火制御回路201へ伝達し、それによってスクイブを点火してエアバックを展開させることとなる。
【0100】
また、図15に示すIC210において、レギュレータ20を、図5に示した様に、レギュレータ20に第1過熱検知部及び第2過熱検知部を内蔵させ、レギュレータ20が第1の閾値温度T1以上となった場合に過熱検知信号22を出力してスタンバイ回路32によってCAN通信回路33を遮断させ、第1の閾値温度T1より高温の第2の閾値温度T2になった場合に第2過熱検知信号によってレギュレータ20を遮断するように構成しても良い。
【0101】
さらに、図15に示すIC210は、図4に示す電子回路12の内のレギュレータ部分及びCANトランシーバ部分に、エアバック点火制御回路210を含んでIC化したものであるが、前述した、図2、図3、図5、図7、図9、図11及び図13に示す電子回路において、レギュレータ部分とCANトランシーバ部分(さらには必要に応じてタイマ回路等を含めて)と、エアバック点火制御回路210を含んでICとして集積化することも可能である。
【0102】
図15に示すユニット200では、レギュレータ20が過熱した場合でも、まずは、CANトランシーバ110を遮断するように動作するので、マイコン50の動作を継続することができ、マイコン50によるエアバック点火制御回路201の制御を継続することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【0103】
【図1】従来例を示す図である。
【図2】車両等に搭載される電源安定化のための電子回路10の概略構成を示す図である。
【図3】車両等に搭載される電源安定化のための他の電子回路11の概略構成を示す図である。
【図4】車両等に搭載される電源安定化のための更に他の電子回路12の概略構成を示す図である。
【図5】車両等に搭載される電源安定化のための更に他の電子回路13の概略構成を示す図である。
【図6】レギュレータ温度と過熱検知信号との関係を説明するための図である。
【図7】車両等に搭載される電源安定化のための更に他の電子回路14の概略構成を示す図である。
【図8】レギュレータ温度とタイマ動作との関係を説明するための図である。
【図9】車両等に搭載される電源安定化のための更に他の電子回路15の概略構成を示す図である。
【図10】レギュレータ温度とマイコン動作との関連を説明するための図である。
【図11】車両等に搭載される電源安定化のための更に他の電子回路16の概略構成を示す図である。
【図12】レギュレータ温度と過熱検知信号との関連を説明するための図である。
【図13】車両等に搭載される電源安定化のための更に他の電子回路17の概略構成を示す図である。
【図14】車両等に搭載される電源安定化のための更に他の電子回路18の概略構成を示す図である。
【図15】車両等に搭載される電源安定化のための電子回路を含むユニット200の概略構成を示す図である。
【符号の説明】
【0104】
10、11、12、13、14、15、16、17、18 電子回路
20、120、160、170 レギュレータ
21 過熱検知部
30、100、110、140 CANトランシーバ
32、141 スタンバイ回路
40 通信バス
50、150 マイコン
101 通信回路過熱検知部
111 第1フィルタ
112 第2フィルタ
121 第1過熱検知部
122 第2過熱検知部
130 タイマ回路
161 第1過熱検知部
162 第2過熱検知部
171 第1過熱検知部
172 第2過熱検知部
173 第3過熱検知部
180、210 IC
220 ユニット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信バスと接続された通信部と、
少なくとも、前記通信部に電圧を供給するレギュレータと、
前記レギュレータの過熱を検知してレギュレータ過熱検知信号を出力するレギュレータ過熱検知部と、
前記レギュレータ過熱検知信号に応答して前記通信部の駆動又は停止を制御する通信制御部と、
を有することを特徴とする電子回路。
【請求項2】
前記通信部の過熱を検知して通信部過熱検知信号を出力する通信部過熱検知部を更に有し、
前記通信制御部は、前記レギュレータ過熱検知信号又は前記通信部過熱検知信号に応答して、前記通信部を停止する、請求項1に記載の電子回路。
【請求項3】
前記通信制御部のノイズによる誤動作を防止するためのフィルタ回路を更に有する、請求項1又は2に記載の電子回路。
【請求項4】
前記レギュレータ過熱検知部は、第1の温度を検知した場合には前記レギュレータ過熱検知信号を出力し、前記第1の温度以上の第2の温度を検知した場合には前記レギュレータを停止する停止信号を出力する、請求項1〜3の何れか一項に記載の電子回路。
【請求項5】
前記レギュレータ過熱検知部は、第1の温度を検知した場合には前記レギュレータ過熱検知信号を出力し、前記第1の温度以上の第2の温度を検知した場合には前記レギュレータを停止する停止信号を出力し、前記第1の温度検知状態から抜け出した場合には前記レギュレータを駆動する、請求項1〜3の何れか一項に記載の電子回路。
【請求項6】
前記レギュレータ過熱検知部は、第1の温度を検知した場合には前記レギュレータ過熱検知信号を出力し、前記第1の温度以上の温度を所定時間以上検知した場合には前記レギュレータを停止する停止信号を出力する、請求項1〜3の何れか一項に記載の電子回路。
【請求項7】
前記通信制御部は、前記レギュレータ過熱検知信号に応答して前記通信部を停止し、リセット信号に応答して前記通信部を駆動する、請求項1に記載の電子回路。
【請求項8】
請求項1〜7の何れ一項に記載の電子回路と、
前記通信部以外の機能を有するデバイスと、
前記通信部及び前記デバイスを制御する制御部とを有し、
前記レギュレータは、前記通信部、前記デバイス及び前記制御部に電圧を供給する、
ことを特徴とするユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2009−207308(P2009−207308A)
【公開日】平成21年9月10日(2009.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−48402(P2008−48402)
【出願日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【出願人】(000237592)富士通テン株式会社 (3,383)
【Fターム(参考)】