説明

電子機器、報知制御方法及びプログラム

【課題】電子機器の使用に必要なデバイスの状態を即座に知ることができること。
【解決手段】撮像装置1には、使用状況によって状態が変化する外部メモリ26と、電池27とが着脱可能に組み込まれる。電池装着検出部51は、撮像装置1に電源が投入されたことを検出する。外部メモリ装着検出部52、電池残量計測部61及び外部メモリ空き容量計測部62は、電池装着検出部51により、電源が投入されると、電池27の残量と外部メモリ26の状態を検出する。表示部21は、外部メモリ装着検出部52、電池残量計測部61及び外部メモリ空き容量計測部62により、検出された電池27の残量と外部メモリ26の状態とを表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器、報知制御方法及びプログラムに関し、特に、電子機器の使用に必要なデバイスの状態を報知する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、デジタルカメラは、外出先等商用電源が存在しない場所では、バッテリ(電池)で駆動し、被写体を撮像した画像(以下、「撮像画像」と呼ぶ)のデータを外部メモリに保存している。
【0003】
このようなデジタルカメラの中には、ディスプレイを搭載したものがある。このディスプレイには、撮像画像が確認用に表示される他、バッテリ切れによりデジタルカメラの使用ができない事態を未然に防止するために、電池の残量が適宜表示される。
【0004】
また、特許文献1には、電源がオフの状態からオンの状態に遷移すると電池の残量を検出して、電池の残量が少ない場合には、警告音を出力する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−359931号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述した特許文献1に開示される技術では、例えば、撮像画像のデータ保存のためのメモリ等の他のデバイスの空き容量が不足していることが要因となり、撮像画像の保存等のデジタルカメラの一部の機能が使用できない状態であっても、電池の残量さえ十分であれば、何ら警告音は出力されないという問題があった。
【0007】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、電子機器の使用に必要なデバイスの状態を即座に報知する電子機器、報知制御方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、使用状況によって状態が変化するデバイスと電池とが着脱可能に組み込まれる電子機器において、前記電子機器に電源が投入されたことを検出する第1の検出手段と、前記第1の検出手段により電源が投入されたことが検出されると、前記電池の残量と前記デバイスの状態を検出する第2の検出手段と、前記第2の検出手段により検出された前記電池の残量と前記デバイスの状態とを報知する報知手段と、を備える電子機器であることを特徴とする。
【0009】
また、上記目的を達成するため、請求項2に記載の発明は、前記デバイスは、記録媒体である電子機器であることを特徴とする。
【0010】
また、上記目的を達成するため、請求項3に記載の発明は、前記デバイスの状態は、前記記録媒体の空き容量である電子機器であることを特徴とする。
【0011】
また、上記目的を達成するため、請求項4に記載の発明は、前記第1の検出手段は、前記電子機器に電池が組み込まれると、前記電子機器に電源が投入されたことを検出する電子機器であることを特徴とする。
【0012】
また、上記目的を達成するため、請求項5に記載の発明は、使用状況によって状態が変化するデバイスと電池とが着脱可能に組み込まれる電子機器の報知制御方法であって、前記電子機器に電源が投入されたことを検出する第1の検出ステップと、前記第1の検出ステップにて電源が投入されたことが検出されると、前記電池の残量と前記デバイスの状態を検出する第2の検出ステップと、前記第2の検出ステップの処理により検出された前記電池の残量と前記デバイスの状態とを報知する報知ステップと、を含む報知制御方法であることを特徴とする。
【0013】
また、上記目的を達成するため、請求項6に記載の発明は、使用状況によって状態が変化するデバイスと電池とが着脱可能に組み込まれる電子機器のコンピュータを、前記電子機器に電源が投入されたことを検出する第1の検出手段と、前記第1の検出手段により電源が投入されたことが検出されると、前記電池の残量と前記デバイスの状態を検出する第2の検出手段と、前記第2の検出手段により検出された前記電池の残量と前記デバイスの状態との報知を制御する報知手段と、を実現させるプログラムであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、電子機器の使用に必要なデバイスの状態を即座に知ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施形態に係る撮像装置のハードウェアの構成を示すブロック図である。
【図2】図1の撮像装置の機能的構成のうち、残量表示処理を実行するための機能的構成を示す機能ブロック図である。
【図3】電池が装着される前後の様子を説明するための、図1の撮像装置の外観構成を示す裏面図である。
【図4】状態表示画像が表示された状態の、図1の撮像装置の外観構成を示す裏面図である。
【図5】図2の機能的構成を有する図1の撮像装置が実行する残量表示処理の流れを説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1は、本発明に係る電子機器の一実施形態としての撮像装置1のハードウェアの構成を示すブロック図である。撮像装置1は、例えばデジタルカメラにより構成することができる。
【0017】
撮像装置1は、CPU(Central Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、画像処理部14と、検出部15と、計測部16と、バス17と、入出力インターフェース18と、撮像部19と、操作部20と、表示部21と、記憶部22、通信部23と、ドライブ24と、電池装着部25と、を備えている。
【0018】
CPU11は、ROM12に記録されているプログラム、又は、記憶部22からRAM13にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。
本実施形態においては、CPU11は、表示制御部31と、電源状態管理部32と、を備えている。ただし、表示制御部31及び電源状態管理部32の詳細については、図2を参照して後述する。
RAM13にはまた、CPU11が各種の処理を実行する上において必要なデータ等も適宜記憶される。
【0019】
画像処理部14は、DSP(Digital Signal Processor)や、VRAM(Video Random Access Memory)等から構成されており、CPU11と協働して、画像のデータに対して各種画像処理を施す。
例えば、画像処理部14は、後述する撮像部19から出力される撮像画像のデータに対して、ノイズ低減、ホワイトバランス、手ぶれ補正等の画像処理を施す。
本実施形態では、画像処理部14は、さらに、状態表示画像生成部41を備えている。ただし、状態表示画像生成部41の詳細については、図2を参照して後述する。
【0020】
検出部15は、各デバイスの各種状態を検出する。
例えば、電池27の装着状態を検出する電池装着検出部51と、外部メモリ26の装着状態を検出する外部メモリ装着検出部52とが、検出部15に設けられている。なお、電池装着検出部51及び外部メモリ装着検出部52のさらなる詳細については、図2を参照して後述する。
【0021】
計測部16は、各デバイスに関連する各種量を計測する。
例えば、電池27の残量を計測する電池残量計測部61と、外部メモリ26の空き容量を計測する外部メモリ空き容量計測部62とが、計測部16に設けられている。なお、電池残量計測部61及び外部メモリ空き容量計測部62のさらなる詳細については、図2を参照して後述する。
【0022】
CPU11、ROM12、RAM13、及び画像処理部14は、バス17を介して相互に接続されている。このバス17にはまた、入出力インターフェース18も接続されている。入出力インターフェース18には、撮像部19、操作部20、表示部21、記憶部22、通信部23、ドライブ24、及び電池装着部25が接続されている。
【0023】
撮像部19は、図示はしないが、光学レンズ部と、イメージセンサと、を備えている。
【0024】
光学レンズ部は、被写体を撮影するために、光を集光するレンズ、例えばフォーカスレンズやズームレンズ等で構成される。
フォーカスレンズは、イメージセンサの受光面に被写体像を結像させるレンズである。ズームレンズは、焦点距離を一定の範囲で自在に変化させるレンズである。
光学レンズ部にはまた、必要に応じて、焦点、露出、ホワイトバランス等の設定パラメータを調整する周辺回路が設けられる。
【0025】
イメージセンサは、光電変換素子や、AFE(Analog Front End)等から構成される。
光電変換素子は、例えばCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)型の光電変換素子等から構成される。光電変換素子には、光学レンズ部から被写体像が入射される。そこで、光電変換素子は、被写体像を光電変換(撮像)して画像信号を一定時間蓄積し、蓄積した画像信号をアナログ信号としてAFEに順次供給する。
AFEは、このアナログの画像信号に対して、A/D(Analog/Digital)変換処理等の各種信号処理を実行する。各種信号処理によって、ディジタル信号が生成され、撮像部19の出力信号として出力される。
なお、以下、撮像部19の出力信号が、「撮像画像のデータ」であるものとする。従って、撮像部19からは撮像画像のデータが出力されて、CPU11や画像処理部14等に適宜供給される。
【0026】
操作部20は、各種釦等で構成され、ユーザの指示操作を受け付ける。
表示部21は、液晶ディスプレイ等で構成され、各種画像(例えば、後に詳述する状態表示画像)を表示する。
記憶部22は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成され、画像処理部14等から出力された画像のデータを一時的に記憶する。また、記憶部22は、画像処理部14等の処理に必要な各種データも記憶する。
通信部23は、インターネットを含むネットワークを介して他の装置(図示せず)との間で行う通信を制御する。
【0027】
ドライブ24には、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリ等よりなる、外部メモリ26が適宜装着される。ドライブ24によって外部メモリ26から読み出されたプログラムは、必要に応じて記憶部22にインストールされる。また、外部メモリ26は、記憶部22に記憶されている画像のデータ等の各種データも、記憶部22と同様に記憶することができる。また、外部メモリ26には、本実施形態においては、撮像部19により撮像された画像のデータが記憶される。
【0028】
電池装着部25には、一次電池や二次電池等の電池27を装着可能であり、装着された電池27により電力が供給されて、撮像装置1が駆動可能な状態となる。本実施形態においては、一次電池を用いた場合について説明する。従って、以下では、単に「電池」と表記した場合、特に断りのない限り、一次電池を意味するものとする。
【0029】
図2は、このような撮像装置1の機能的構成のうち、残量表示処理を実行するための機能的構成を示す機能ブロック図である。
残量表示処理とは、電池27の投入に伴い、外部メモリ26の装着状態及び空き容量、並びに電池残量を表示部21に一定時間表示するまでの一連の処理をいう。
【0030】
図2において、残量表示処理が実行される場合には、電池装着検出部51と、外部メモリ装着検出部52と、電池残量計測部61と、外部メモリ空き容量計測部62と、状態表示画像生成部41と表示制御部31とが動作する。
なお、表示制御部31は、本実施形態では、CPU11と、当該CPU11により実行されるプログラムとの組み合わせ、即ち、ハードウェアとソフトウェアとの組み合わせにより構成されている。しかしながら、これは例示であって、表示制御部31の機能の少なくとも一部を、CPU11以外の他の構成要素(画像処理部14等)に移譲させることも当然可能である。その他の機能ブロックも例示であって、全体として残量表示処理が実行できるならば、図2に示す個数や配置場所に特に限定されず、任意の数の任意の機能ブロックを任意の配置場所に配置することが可能である。
【0031】
電池装着検出部51は、電池装着部25に対する電池27の装着状態を検出し、その検出結果を外部メモリ装着検出部52及び電源状態管理部32に通知する。詳細には、電池装着検出部51は、所定の時間(例えば1秒)間隔で、電池装着部25に電池27が装着されたか否かを検出し、電池装着部25に対する電池27の装着を検出した場合には、電池27の装着を外部メモリ装着検出部52及び電源状態管理部32に通知する。
【0032】
図3は、電池装着部25に電池27が装着される前後の様子を説明するための、撮像装置1の外観構成を示す裏面図である。
図3(a)は、電池装着部25に電池27が装着されている途中の様子を示している。電池装着部25は、撮像装置1の右方内部に設けられている。電池27は、下方から上方に押し込まれるように電池装着部25に装着される。
図3(b)は、電池装着部25に電池27に装着された後の様子を示している。
図3(b)に示すように、電池27が電池装着部25に装着されることによって、電池27から電力が供給されたCPU11においては、内部リセットが行われる。すると、CPU11は、最低限のシステムの立ち上げを行う。これにより、例えば、電源状態管理部32が駆動可能となる。
なお、本実施形態では、電池装着検出部51を含む検出部15は、電池27とは異なる他の電源、例えば、時刻管理用のボタン電池(図示せず)等から供給される電力によって駆動される。
【0033】
電源状態管理部32は、駆動開始すると、撮像装置1の電源状態の管理を開始する。電源状態としては、オン状態とオフ状態とに大別される。
オン状態とは、撮像装置1を駆動するために必要な各構成要素(図1に示す各部)が、電池27からの電力が供給されて、駆動可能となっている状態をいう。オフ状態とは、CPU11を除く各構成要素(図1に示す各部)が、電池27からの電力の供給が遮断されて、駆動不可能となっている状態をいう。
オン状態とオフ状態との切り替えは、一般的には、操作部20のうち、撮像装置1の裏面の右上方に配置されている電源キー19K(図3参照)の押下操作によって行われる。
本実施形態ではさらに、電源状態管理部32は、電池27の装着が電池装着検出部51から通知されると、電源状態をオン状態に移行させる。これにより、図2に示す各機能ブロックの全てが駆動可能状態になり、次のような一連の処理が実行される。
【0034】
即ち、外部メモリ装着検出部52は、電池27の装着が電池装着検出部51から通知されると、ドライブ24に対する外部メモリ26の装着状態の検出を開始する。外部メモリ装着検出部52の検出結果は、電池残量計測部61や外部メモリ空き容量計測部62に通知される。詳細には、外部メモリ装着検出部52は、ドライブ24に外部メモリ26が装着されたことを検出した場合には、外部メモリ26の装着を電池残量計測部61及び外部メモリ空き容量計測部62に通知する。また、外部メモリ装着検出部52は、ドライブ24に外部メモリ26が未装着であることを検出した場合には、外部メモリ26の未装着を電池残量計測部61に通知する。
【0035】
電池残量計測部61は、外部メモリ26の装着又は未装着が外部メモリ装着検出部52から通知されると、電池27の残量の計測を開始する。電池残量計測部61の計測結果は、状態表示画像生成部41に通知される。具体的には例えば、本実施形態においては、電池残量計測部61は、電池27の電圧値を計測し、その計測された電圧値と満量状態おける電圧値とを比較することによって、電池27の残量を計測する。
【0036】
外部メモリ空き容量計測部62は、外部メモリ26の装着が外部メモリ装着検出部52から外部メモリ空き容量計測部62に通知されると、外部メモリ26の空き容量の計測を開始する。外部メモリ空き容量計測部62の計測結果は、状態表示画像生成部41に通知される。なお、本実施形態においては、外部メモリ空き容量計測部62は、空き容量そのものを計測せずとも、結果として空き容量が計測できればよく、例えば、外部メモリ26の総容量からメモリ使用量を減算することによって、空き容量を計測してもよい。
【0037】
状態表示画像生成部41は、電池残量計測部61や外部メモリ空き容量計測部62からの通知内容に基づいて、電池27の残量、外部メモリ26の装着の有無及び外部メモリ26の空き容量を少なくとも含む撮像装置1の状態を示す画像(以下、「状態表示画像」と呼ぶ)のデータを生成する。そして、状態表示画像生成部41は、表示画像のデータを表示制御部31に供給する。
【0038】
表示制御部31は、状態表示画像生成部41から供給されるデータにより表わされる画像、即ち、状態表示画像を表示部21に表示させる制御を実行する。
【0039】
図4は、状態表示画像が表示部21に表示された状態の、図1の撮像装置1の外観構成を示す裏面図である。
図4において、表示部21に表示される状態表示画像71には、上方から順に表示領域81乃至83が含まれている。なお、説明の便宜上、表示領域81乃至83の各々を示す点線枠が図4には図示されているが、実際にはこのような点線枠は表示されない。
【0040】
表示領域81は、電池27の現在の電圧値を示す文字列と、電池27の電池残量を示すシンボル(図中、乾電池を模式的に表わしたシンボル)とを表示する領域である。
電圧値を示す文字列は、「電池電圧」という固定文字列の後に、電圧値を示す可変文字列から構成される。図4の例では、電圧値を示す可変文字列として「3.75V」が表示されている。従って、ユーザは、当該可変文字列を視認することで、電池27の電圧値が3.75Vであることを容易に把握することができる。
また、電池残量を示すシンボルは、黒塗りの部分の占める割合によって電池残量を示している。即ち、電池残量を示すシンボルは、電池残量が満量状態では全て黒塗りの状態で表示され、電池残量が少なくなるにつれて白抜きの割合が多くなるように表示される。図4の例では、電池残量を示すシンボル全体のうち70%程度が黒塗り部分で占められているので、ユーザは、当該シンボルを視認することで、電池残量が約70%であることを容易にかつ直感的に把握することができる。
【0041】
表示領域82は、外部メモリ26が装着状態であることを示す「装着」、又は外部メモリ26が未状態であることを示す「未装着」といった文字列を表示する領域である。
外部メモリ26が装着状態であることを示す「装着」、又は外部メモリ26が未装着状態であることを示す「未装着」といった文字列は、「外部メモリ」という固定文字列の後に構成される。図4の例では「装着」の文字列が表示されているので、ユーザは、当該文字列を視認することで、外部メモリ26が装着状態であることを容易に把握することができる。
なお、外部メモリ26が未装着状態であることは、一種のエラーであるので、何らかのエラー表示がなされるようにしてもよい。
【0042】
表示領域83は、外部メモリ26の空き容量と外部メモリ26の全容量とを示す文字列を表示する領域である。
外部メモリ26の空き容量と外部メモリ26の全容量とを示す文字列を表示する文字列は、「メモリ空き容量」という固定文字列の後に、(外部メモリ26の空き容量)/(外部メモリ26の全容量)を示す可変文字列から構成される。図4の例では、(外部メモリ26の空き容量)/(外部メモリ26の全容量)を示す可変文字列として「1.2GB/2.0GB」が表示されている。従って、ユーザは、当該可変文字列を視認することで、外部メモリ26の総容量2.0GBのうち1.2GBが空き容量(0.8GBが消費容量)であることを容易に把握することができる。
なお、外部メモリ26の空き容量を示す単位は、特に図4のデータ量そのものの「GB」に特に限定されず、例えば、撮像画像のデータの「記録可能枚数」等を採用してもよい。
また、図示しないが、表示領域82、83を統合してもよい。即ち、統合された表示領域は、外部メモリ26が装着状態の場合には、図4の例と同様の表示をし、外部メモリ26が装着されていない場合には、「未装着」の文字列等を表示するようにしてもよい。
【0043】
以上、図2乃至図4を参照して、本実施形態の撮像装置1の機能的構成について説明した。
次に、このような機能的構成を有する撮像装置1が実行する処理のうち、残量表示処理の流れについて説明する。
図5は、残量表示処理の流れについて説明するフローチャートである。
【0044】
残量表示処理は、電池27が電池装着部25に装着されるまでの間、所定時間(例えば1秒)の間隔毎に、繰り返し実行される。
【0045】
ステップS1において、電池装着検出部51は、電池装着部25に電池27が装着されたか否かを判定する。
【0046】
電池装着部25に電池27が装着されていない場合、電池装着検出部51によって、電池27の未装着が検出される。このような場合、ステップS1においてNOであると判定されて、残量表示処理は終了となる。この場合には、所定時間経過後(例えば1秒経過後)、残量表処理が開始される。即ち、電池装着部25に電池27が装着されるまでの間、所定時間(例えば1秒)の間隔毎に、残量表示処理が開始され、ステップS1の処理でNOであると判定されて、残量表示処理が終了する、といった一連の処理が繰り返される。
【0047】
その後、電池装着部25に電池27が装着されると、電池装着検出部51によって、電池27の装着が検出される。また、上述の如く、電池27からの電力によって、CPU11、画像処理部14、及び計測部16が駆動可能になる。即ち、図2に示す各機能ブロックの各機能の発揮が可能になる。すると、次の残量表示処理のステップS1においてYESであると判定されて、処理はステップS2に進む。
【0048】
ステップS2において、電源状態管理部32は、撮像装置1の電源状態をオン状態に移行させる。
【0049】
ステップS3において、外部メモリ装着検出部52は、ドライブ24に外部メモリ26が装着されているか否かを判定する。
【0050】
ドライブ24に外部メモリ26が装着されている場合、外部メモリ装着検出部52によって、外部メモリ26の装着が検出される。このような場合、ステップS3においてYESであると判定されて、処理はステップS4に進む。
【0051】
ステップS4において、電池残量計測部61は、電池27の残量を計測し、外部メモリ空き容量計測部62は、外部メモリ26の空き容量を計測する。
【0052】
ステップS5において、状態表示画像生成部41は、ステップS4の処理で計測された電池27の残量及び外部メモリ26の空き容量を少なくとも示す状態表示画像のデータを生成する。
【0053】
以上、外部メモリ26の装着が検出された場合、即ち、ステップS3においてYESであると判定された場合における、状態表示画像のデータが生成されるまでの処理の流れについて説明した。
以下、外部メモリ26の未装着が検出された場合における、状態表示画像のデータが生成されるまでの処理の流れについて説明する。
【0054】
外部メモリ26の未装着が検出された場合、ステップS3においてNOであると判定されて、処理はステップS6に進む。
【0055】
ステップS6において、電池残量計測部61は、電池27の残量を計測する。
【0056】
ステップS7において、状態表示画像生成部41は、ステップS6の処理で計測された電池27の残量と、外部メモリ26が未装着状態であることを少なくとも示す状態表示画像のデータを生成する。
【0057】
このようにして状態表示画像のデータが生成されると、即ち、ステップS5又はステップS7の処理が終了すると、処理はステップS8に進む。
【0058】
ステップS8において、表示制御部31は、ステップS5又はステップS7の処理で生成されたデータにより表現される画像、即ち、状態表示画像を表示部21に表示させる。
【0059】
ステップS9において、電源状態管理部32は、状態表示画像の表示が開始されてから所定時間経過後に、電源状態をオフ状態に移行させる。これにより、残量表示処理は終了する。
【0060】
なお、図示はしないが、ステップS9の処理中に、即ち、状態表示画像の表示が開始されてから所定時間経過前に、電源キー19Kが押下された場合、電源状態はオン状態のまま維持され(オフ状態に移行されないで)、撮像装置1による撮像動作が可能な状態になって、残量表示処理が終了する。
【0061】
また、電池27が装着されて、ステップS1の処理でYESであると判定された後ステップS2乃至S9の処理が実行されて残量表示処理が終了した場合、電池27が装着されている間は、所定時間(例えば1秒)の間隔毎の残量表示処理の繰り返しは停止する。ただし、このような場合であっても、ユーザは、操作部20を操作して明示の指示をすることで、撮像装置1に残量表示処理を実行させることができる。また、電池27が取り外されると、所定時間(例えば1秒)の間隔毎に残量表示処理の繰り返しが再開する。
【0062】
以上説明したように、本実施形態における撮像装置1は、使用状況によって状態が変化する外部メモリ26と、電池27とが着脱可能に組み込まれる。撮像装置1は、電池装着検出部51と、電池残量計測部61と、外部メモリ装着検出部52と、外部メモリ空き容量計測部62と、表示部21と、を備える。
電池装着検出部51は、電池27が装着されたこと、換言すると、後述するように、電源が投入されたことを検出する。
電池装着検出部51により電池27の装着が検出されると、電池残量計測部61は、電池27の残量を計測し、また、外部メモリ装着検出部52は、外部メモリ26の状態の1つとして、外部メモリ26の装着状態を検出する。
さらに、外部メモリ装着検出部52により外部メモリ26の装着が検出されると、外部メモリ空き容量計測部62は、外部メモリ26の状態の別の1つとして外部メモリ26の空き容量を計測する。
表示部21は、電池27の残量、外部メモリ26の装着の有無及び外部メモリ26の空き容量を含む状態表示画像を表示する。
【0063】
これにより、ユーザが電池27を撮像装置1に挿入すると、電池27の残量のみならず、外部メモリ26が撮像装置1に装着されている場合には外部メモリ26の空き容量がユーザに報知され、外部メモリ26が撮像装置1に装着されていない場合には外部メモリ26が撮像装置1に装着されていないことがユーザに報知される。
このような報知を受けたユーザは、撮像装置1が使用可能か否かを容易かつ即座に判断することができる。例えば、ユーザは、外出前に電池27を装着すると、外出前の段階で、電池27を装着したにもかかわらず撮像装置1が使用不可能になっていることに気付くことができる。さらに、ユーザは、撮像装置1が使用不可能な理由、例えば電池切れやメモリ不足等の理由を容易に認識することができる。従って、ユーザは、外出前に、撮像装置1が使用可能となるように、各種措置を適切に取ることができる。このため、従来のように、ユーザが、外出先で、撮像装置1が使用不可能な状態であることに初めて気付き、外出先で撮影画像の保存ができなくなってしまうといった事態が生ずることを防止できる。
このようにして、電池27のみならず、外部メモリ26等の他のデバイスも加味して、撮像装置1全体として使用可能な状態か否かを適切に報知することが実現される。
【0064】
また、電池27が電池装着部25に装着されると、ユーザの明示の指示操作がなくても自動的に撮像装置1の状態表示画像が表示される。
従って、ユーザは、電源キー19Kを押下して撮像装置1を起動させた後、当該撮像装置1が使用可能か否かの判断を行うために、ステータスの確認を行う操作等の煩雑な操作を行わなくても、使用可能か否かの判断材料を容易かつ即座に得ることができる。
【0065】
なお、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
【0066】
上述の実施形態では、状態表示画像に含まれる撮像装置1の状態は、電池27の残量と外部メモリ26の空き容量とされたが、特にこれに限定されず、使用によって状態が変化する任意のデバイスの状態であってもよい。
例えば、外部メモリ26の空き容量と共に又は外部メモリ26の空き容量に代えて、撮像装置1によりデータの読み書きが可能な各種メモリの空き容量を、状態表示画像に含めるようにしてもよい。さらに、メモリの状態は、空き容量に特に限定されず、例えば、フォーマットの有無、使用不可容量、書き込み不可のロックがかけられているか否か、寿命等であってもよい。
さらにまた、電池27やメモリ以外のデバイスの状態、例えば、ディスプレイやバックライトの寿命等を状態表示画像に含めるようにしてもよい。
【0067】
また、上述の実施形態では、電池27の電池装着部25への装着を契機として、状態表示画像が表示された。しかし、状態表示画像の表示の契機は、特にこれに限定されない。例えば、電源キー19K(図3参照)の押下操作を契機に、状態表示画像が表示されるようにしてもよい。
また、撮像装置1の電源状態がオン状態になることを、「電源が投入される」と表現するものとしてもよい。上述の実施形態では、電池27が電池装着部25に装着されると、電源状態管理部32(図2)により撮像装置1に電源が投入されるし、電源キー19Kが押下操作されても、電源状態管理部32により撮像装置1に電源が投入される。してみると、状態表示画像の契機は、これらをまとめて、電源が投入されることと把握することができる。
このように把握した場合、電池装着検出部51によって、電池27が電池装着部25に装着されたことが検出されたことは、電源が投入されたことを検出したことと等価である。即ち、電池装着検出部51は、電源投入を検出する機能ブロックであると把握することもできる。この場合、電池装着検出部51は、さらに、電源キー19Kを監視して、電源キー19Kが押下操作された場合、電源が投入されたと検出してもよい。
【0068】
さらに、状態表示画像の表示の契機は、電源が投入されたことである必要は特になく、任意でよい。
例えば、状態表示画像は、撮像装置1の使用の蓋然性が高い場合に表示されると、ユーザにとって便宜である。電源が投入された場合も、使用の蓋然性が高い場合の一例である。その他、例えば、撮像装置1がカバンやケースから取り出された場合も、使用の蓋然性が高い場合の1つである。
従って、撮像装置1がカバンやケースから取り出されたことを契機として、状態表示画像が表示されるようにしてもよい。
この場合、撮像装置1がカバンやケースから取り出されたこと自体の検出手法は、特に限定されない。例えば、振動感知部を備えるように撮像装置1を構成して、当該振動感知部が所定の無振動状態から振動を感知したことをもって、撮像装置1がカバンやケースから取り出されたことを検出するようにしてもよい。また、例えば、光センサ等を備えるように撮像装置1を構成して、光センサ等が光量の変化を検出したことをもって、撮像装置1が暗所から明所へ移動したこと、即ち、撮像装置1がカバンやケースから取り出されたことを検出するようにしてもよい。
【0069】
また、上述の実施形態では、撮像装置1の状態は、状態表示画像によりユーザに報知された。しかし、撮像装置1の状態のユーザへの報知手法は、特にこれに限定されない。その他、例えば、スピーカの出力音声、バイブレータによる振動、ランプの点灯等を用いて、撮像装置1の状態をユーザに報知するようにしてもよい。
【0070】
また、上述の実施形態では、電池装着検出部51(図2)は、電池27とは異なる他の電源(ボタン電池等)により駆動するように構成したが、特にこれに限定されない。例えば、電池装着検出部51は、電池27からの電力供給により駆動するように構成してもよい。
【0071】
また、上述の実施形態では、本発明が適用される電子装置は、デジタルカメラ等の撮像装置1を例として説明したが、特にこれに限定されない。本発明は、上述の残量表示処理を実行可能な電子機器一般に適用することができる。具体的には、例えば、本発明は、ノート型のパーソナルコンピュータ、ビデオカメラ、携帯型ナビゲーション装置、携帯電話装置、ポータブルゲーム機等に適用可能である。
【0072】
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。また例えば、上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。換言すると、図2の機能的構成は例示に過ぎず、特に限定されない。即ち、上述した一連の処理を全体として実行できる機能が撮像装置1に備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能ブロックを用いるのかは特に図2の例に限定されない。また、1つの機能ブロックは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組み合わせで構成してもよい。
【0073】
一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワークや記録媒体からインストールされる。コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えば汎用のパーソナルコンピュータであってもよい。
【0074】
このようなプログラムを含む記録媒体は、ユーザにプログラムを提供するために装置本体とは別に配布される図1の外部メモリ26により構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される記録媒体等で構成される。外部メモリ26は、例えば、磁気ディスク(フロッピディスクを含む)、光ディスク、又は光磁気ディスク等により構成される。光ディスクは、例えば、CD−ROM(Compact Disk−Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disk)等により構成される。光磁気ディスクは、MD(Mini−Disk)等により構成される。また、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される記録媒体は、例えば、プログラムが記録されている図1のROM12や、図1の記憶部22に含まれるハードディスク等で構成される。
【0075】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的或いは個別に実行される処理をも含むものである。
【符号の説明】
【0076】
1・・・撮像装置、11・・・CPU、12・・・ROM、13・・・RAM、14・・・画像処理部、15・・・検出部、16・・・計測部、17・・・バス、18・・・入出力インターフェース、19・・・撮像部、20・・・操作部、21・・・表示部、22・・・記憶部、23・・・通信部、24・・・ドライブ、25・・・電池装着部、26・・・外部メモリ、27・・・電池、31・・・表示制御部、32・・・電源状態管理部、41・・・状態表示画像生成部、51・・・電池装着検出部、52・・・外部メモリ装着検出部、61・・・電池残量計測部、62・・・外部メモリ空き容量計測部、K・・・電源キー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用状況によって状態が変化するデバイスと電池とが着脱可能に組み込まれる電子機器において、
前記電子機器に電源が投入されたことを検出する第1の検出手段と、
前記第1の検出手段により電源が投入されたことが検出されると、前記電池の残量と前記デバイスの状態を検出する第2の検出手段と、
前記第2の検出手段により検出された前記電池の残量と前記デバイスの状態とを報知する報知手段と、
を備えることを特徴とする電子機器。
【請求項2】
前記デバイスは、記録媒体である
ことを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記デバイスの状態は、前記記録媒体の空き容量である
ことを特徴とする請求項2記載の電子機器。
【請求項4】
前記第1の検出手段は、前記電子機器に電池が組み込まれると、前記電子機器に電源が投入されたことを検出する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の電子機器。
【請求項5】
使用状況によって状態が変化するデバイスと電池とが着脱可能に組み込まれる電子機器の報知制御方法であって、
前記電子機器に電源が投入されたことを検出する第1の検出ステップと、
前記第1の検出ステップにて電源が投入されたことが検出されると、前記電池の残量と前記デバイスの状態を検出する第2の検出ステップと、
前記第2の検出ステップの処理により検出された前記電池の残量と前記デバイスの状態とを報知する報知ステップと、
を含むことを特徴とする報知制御方法。
【請求項6】
使用状況によって状態が変化するデバイスと電池とが着脱可能に組み込まれる電子機器のコンピュータを、
前記電子機器に電源が投入されたことを検出する第1の検出手段と、
前記第1の検出手段により電源が投入されたことが検出されると、前記電池の残量と前記デバイスの状態を検出する第2の検出手段と、
前記第2の検出手段により検出された前記電池の残量と前記デバイスの状態との報知を制御する報知手段と、
として機能させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−73521(P2012−73521A)
【公開日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−219789(P2010−219789)
【出願日】平成22年9月29日(2010.9.29)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】