電子装置及びその製造方法
【課題】放熱性を向上しつつコストを低減することのできる電子装置及びその製造方法を提供する。
【解決手段】電子装置10は、合成樹脂からなる絶縁基材20に配線21が形成され、該配線21として絶縁基材20の一面20aに形成されたランド21aを有する基板11と、ランド21aと電気的に接続された電子部品12と、基板11及び電子部品12を収容する筐体13と、を備える。そして、筐体13として、金属材料を用いて形成されたケース30を少なくとも有し、基板11を構成する絶縁基材20は、ケース30をインサート部品として成形されている。
【解決手段】電子装置10は、合成樹脂からなる絶縁基材20に配線21が形成され、該配線21として絶縁基材20の一面20aに形成されたランド21aを有する基板11と、ランド21aと電気的に接続された電子部品12と、基板11及び電子部品12を収容する筐体13と、を備える。そして、筐体13として、金属材料を用いて形成されたケース30を少なくとも有し、基板11を構成する絶縁基材20は、ケース30をインサート部品として成形されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、合成樹脂からなる絶縁基材に配線が形成されてなる基板と、基板のランドに接続された電子部品と、基板及び電子部品を収容する筐体と、を備える電子装置及びその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば特許文献1,2に示されるように、合成樹脂からなる絶縁基材に配線が形成されてなる基板と、基板のランドに接続された電子部品と、基板及び電子部品を収容する筐体と、を備える電子装置として、放熱性を考慮したものが知られている。
【0003】
特許文献1では、基板(プリント基板)に実装された電子部品と該電子部品に対向する筐体の突出部との間、又は、基板における電子部品搭載部分の裏面部分と、該裏面部分に対向する筐体の突出部との間に、柔軟性を有する熱伝導材が配置されている。
【0004】
一方、特許文献2では、基板(プリント基板)における電子部品搭載部分の裏面部分と、該裏面部分に対向する筐体との間に接着作用を有する放熱部材が配置され、放熱部材により、基板が筐体に接着固定されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−289191号公報
【特許文献2】特開2004−31495号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、電子部品と筐体、基板と筐体が接触して放熱する構造の場合、基板の反りによって、非接触状態や偏当たりが生じて、放熱性を確保できない虞がある。これに対し、特許文献1,2では、柔軟性を有する熱伝導材を用いるため、基板を筐体に組み付ける構成でありながら、基板に反りが生じても、熱伝導材が反りの影響を緩和(吸収)し、高い放熱性を確保することができる。しかしながら、その反面、部品点数が増加し、組み付け工数も増加する。すなわち、電子装置のコストを低減することが困難である。
【0007】
また、基板を筐体に組み付ける工程を必要とするため、これによっても、電子装置のコストを低減することが困難である。
【0008】
本発明は上記問題点に鑑み、放熱性を向上しつつコストを低減することのできる電子装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために請求項1に記載の電子装置は、
合成樹脂からなる絶縁基材に配線が形成され、該配線として絶縁基材の一面に形成されたランドを有する基板と、
ランドと電気的に接続された電子部品と、
基板及び電子部品を収容する筐体と、を備える。
【0010】
そして、筐体として、金属材料を用いて形成された金属筐体を少なくとも有し、
絶縁基材は、金属筐体に接触して金属筐体と一体的に成形されていることを特徴とする。
【0011】
本発明では、絶縁基材が金属筐体と一体的に成形されている。したがって、合成樹脂を用いて絶縁基材を成形する工程が、絶縁基材、ひいては基板を、筐体に組み付ける工程を兼ねるため、別途基板を筐体に組み付けなくとも良い。これにより、電子装置の製造コストを低減することができる。
【0012】
また、基板を構成する絶縁基材が、一体的に成形された金属筐体によって拘束されるため、従来のように基板と筐体とが別体の構成に較べて、基板に反りが生じにくい。このため、熱伝導材を用いなくとも、電子部品と金属筐体、又は、基板と金属筐体の接触状態のばらつきを抑制することができる。
【0013】
このように本発明によれば、放熱性を向上しつつ製造コストを低減することができる。
【0014】
請求項2に記載のように、
絶縁基材は、熱可塑性樹脂からなり、
配線は、プレスにより、金属箔を打ち抜きつつ絶縁基材に熱圧着してなる構成を採用すると良い。
【0015】
これによれば、エッチング、メッキ、導電性ペーストを用いたスクリーン印刷のように、少なからず液体を用いることなく、ドライ工程で配線を形成することができる。
【0016】
請求項3に記載のように、
金属筐体は、絶縁基材の接触面から突出する突出部を有し、
絶縁基材は、突出部の少なくとも一部を被覆するように成形され、
電子部品は、突出部上に配置されてランドと電気的に接続された構成とすると良い。
【0017】
これによれば、電子部品から金属筐体までの距離を、突出部を有さない構成に較べて短くすることができる。すなわち、放熱性をより向上することができる。
【0018】
請求項4に記載のように、
突出部の一部は、絶縁基材の一面から露出し、
電子部品が、突出部の露出部分に接触する構成とすることが好ましい。
【0019】
これによれば、金属筐体の突出部に電子部品を接触させるため、放熱性をさらに向上することができる。
【0020】
具体的には、例えば請求項5に記載のように、
電子部品は、本体部と、該本体部における基板との対向面を除く面から外部に延出されたリードを有し、
本体部における基板との対向面が突出部の露出部分に接触し、リードがランドと接続された構成を採用することができる。
【0021】
また、請求項6に記載のように、
電子部品は、基板との対向面にて突出部の露出部分に接触するとともに、ボンディングワイヤを介してランドと接続された構成を採用することもできる。
【0022】
一方、請求項7に記載のように、
電子部品は、基板との対向面に端子を有し、
突出部全体が、絶縁基材に埋設され、
絶縁基材における突出部を覆う部分の一面にランドが形成され、該ランドに、電子部品の端子が接続された構成としても良い。
【0023】
これによれば、BGA、QFNなどの、基板との対向面に端子を有する電子部品を、基板に実装しつつ、電子部品の熱を金属筐体に効率よく放熱することができる。
【0024】
請求項8に記載のように、筐体は、絶縁基材が一体化された金属筐体と、該金属筐体とは別の筐体とを有し、金属筐体と筐体とを組み付けてなる構成を採用しても良い。また、請求項9に記載のように、筐体は、絶縁基材が一体化された金属筐体と、絶縁基材の一面全域を、電子部品ごと一体的に封止するモールド樹脂とを有する構成を採用しても良い。
【0025】
次に、請求項10に記載の発明は、
合成樹脂からなる絶縁基材に配線が形成され、該配線として絶縁基材の一面に形成されたランドを有する基板と、
ランドと電気的に接続された電子部品と、
基板及び電子部品を収容する筐体と、を備える電子装置の製造方法であって、
筐体としての、金属材料を用いて形成された金属筐体をインサート部品とし、金属筐体に接触するように合成樹脂材料を成形して、金属筐体と一体化した絶縁基材を形成する成形工程と、
絶縁基材に、ランドを含む配線を形成する配線工程と、
電子部品とランドとを電気的に接続する実装工程と、を備えることを特徴とする。
【0026】
本発明の作用効果は、請求項1に記載の発明の作用効果と同じであるので、その記載を省略する。
【0027】
請求項11に記載のように、
成形工程では、合成樹脂材料としての熱可塑性樹脂を射出成形して、金属筐体と一体化した絶縁基材を形成し、
配線工程では、プレスにより、金属箔を打ち抜きつつ絶縁基材に熱圧着して、配線を形成すると良い。
【0028】
本発明の作用効果は、請求項2に記載の発明の作用効果と同じであるので、その記載を省略する。
【0029】
請求項12に記載のように、
金属筐体は、絶縁基材の接触面から突出する突出部を有し、
成形工程では、突出部の一部が、絶縁基材の一面から露出するように絶縁基材を形成し、
実装工程では、突出部の露出部分に電子部品を接触させた状態で、電子部品とランドとを接続することが好ましい。
【0030】
本発明の作用効果は、請求項3,4に記載の発明の作用効果と同じであるので、その記載を省略する。
【0031】
また、基板との対向面に端子を有する電子部品を用いる場合は、請求項13に記載のように、
金属筐体は、絶縁基材の接触面から突出する突出部を有し、
成形工程では、突出部が埋設するように絶縁基材を形成し、
配線工程では、絶縁基材における突出部を覆う部分の一面にランドを形成し、
実装工程では、突出部を覆う部分に位置するランドと電子部品の端子とを接続すると良い。
【0032】
本発明の作用効果は、請求項3,7に記載の発明の作用効果と同じであるので、その記載を省略する。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】第1実施形態に係る電子装置の概略構成を示す断面図である。
【図2】図1に示す電子装置の製造方法を示す断面図であり、金属筐体の準備工程を示す。
【図3】図1に示す電子装置の製造方法を示す断面図であり、インサート成形工程を示す。
【図4】図1に示す電子装置の製造方法を示す断面図であり、配線工程を示す。
【図5】図1に示す電子装置の製造方法を示す断面図であり、実装工程を示す。
【図6】金属筐体の突出部の変形例を示す断面図である。
【図7】電子部品の変形例を示す断面図である。
【図8】筐体の変形例を示す断面図である。
【図9】第2実施形態に係る電子装置の概略構成を示す断面図である。
【図10】第3実施形態に係る電子装置の概略構成を示す断面図である。
【図11】電子装置のその他変形例を示す断面図である。
【図12】図11に示す電子装置の製造方法を示す断面図であり、層間接続部を形成した状態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。なお、以下に示す各図において、共通乃至関連する要素には同一の符号を付与するものとする。
【0035】
(第1実施形態)
図1に示す電子装置10は、例えば車両のエンジンを制御する電子制御装置(ECU)として構成されている。この電子装置10は、基板11と、基板11のランド21aに電気的に接続された電子部品12と、電子部品12の実装された基板11を収容する筐体13と、を備えている。また、筐体13は、金属材料を用いて一面が開口する箱状に形成されたケース30と、合成樹脂材料を用いて形成され、一面が開口する箱状に形成されたカバー31とを有し、ケース30とカバー31とを組み付けることで、筐体13をなすようになっている。なお、ケース30が、特許請求の範囲に記載の金属筐体に相当し、カバー31が、金属筐体とは別の筐体に相当する。
【0036】
基板11は、合成樹脂を成形してなる絶縁基材20と、該絶縁基材20における電子部品12が配置される一面20aに形成されたランド21aを含む配線21などを有するプリント基板である。
【0037】
絶縁基材20を構成する材料としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂のいずれも採用することができるが、成形性を考慮すると熱可塑性樹脂のほうが好ましい。この絶縁基材20は、筐体13を構成するケース30と一体的に成形されている。すなわち、絶縁基材20は、ケース30に密着している。
【0038】
本実施形態では、配線21が熱圧着により絶縁基材20に形成されている。このため、合成樹脂材料として熱可塑性樹脂を用いている。なお、熱可塑性樹脂としては、PBTやPPSなどを用いることができる。また、絶縁基材20が、ケース30の内面32、詳しくは底面32a及び側面32bに密着している。また、図1に示すように、絶縁基材20の一面20aが平坦となっている。
【0039】
ランド21aを含む配線21は、少なくとも絶縁基材20の一面20aに形成されている。また、配線21の構成材料は導電材料であれば良く、その製造方法は特に限定されるものではない。本実施形態では、絶縁基材20の一面20aのみに配線21が形成されている。また、配線21は、金属箔、詳しくは銅箔、をパターニングして形成されている。
【0040】
電子部品12は、絶縁基材20の一面20a上に配置されている。そして、上記したランド21aと電気的に接続されている。すなわち、電子部品12は、表面実装構造の電子部品である。この電子部品12としては、マイコン、パワートランジスタ、抵抗、コンデンサなどがある。
【0041】
図1に示す電子部品12は、アイランドにダイマウントされた半導体チップが樹脂封止されてなる本体部22と、半導体チップと電気的に接続され、本体部22における基板11との対向面22a(以下、下面22aと示す)とは異なる面、例えば側面から樹脂の外部に延出されたリード23を有する。このような電子部品12としてはQFPが知られている。そして、リード23が、対応するランド21aと電気的に接続されている。本実施形態では、リード23がランド21aにはんだ接合されている。
【0042】
なお、図1に示す符号24は、基板11に実装されたコネクタである。コネクタ24の端子は基板11のランド21aと電気的に接続されている。また、コネクタ24は、カバー31に設けられた開口部を介して、嵌合部が電子装置10の外部に露出され、これにより電子装置10と外部機器との電気的な接続が可能となっている。
【0043】
このように構成される電子装置10において、本実施形態ではさらに、ケース30が、内面32から突出する突出部33を有している。そして、突出部33上に電子部品12が配置されている。本実施形態では、ケース30の底面32aに、基板11の厚さ方向に沿って突出部33が設けられている。また、突出部33は柱状を有しており、その先端面33aが絶縁基材20の一面20aと面一となっている。そして、上記した電子部品12のうち、本体部22の下面22aが突出部33の先端面33aに接触している。また、ランド21aを含む配線21は、突出部33と接触しない位置に形成されている。
【0044】
次に、上記した電子装置10の製造方法を、図1〜図5を用いて説明する。
【0045】
先ず、図2に示すように、突出部33を有するケース30を準備する。このケース30は、ダイカスト法やプレス法によって形成することができる。本実施形態では、ダイカストによってアルミニウム製のケース30を形成する。
【0046】
次いで、ケース30をインサート部品として合成樹脂材料を成形し、図3に示すようにケース30と一体化した絶縁基材20を形成する。この成形工程としては、射出成形やトランスファ成形を採用することができる。このように、絶縁基材20の形成と絶縁基材20(基板11)のケース30への固定とを同一の工程で行う。
【0047】
本実施形態では、後工程で金属箔を熱圧着するために、熱可塑性樹脂による射出成形を行う。また、絶縁基材20の一面20aが平坦となり、且つ、突出部33の先端面33aが一面20aと面一となるように、絶縁基材20を成形する。
【0048】
次いで、絶縁基材20に、ランド21aを含む配線21を形成する。本実施形態では、図4に示すように、例えば厚さ18μmの金属箔103(銅箔)を絶縁基材20の一面20aに配置し、下型100にてケース30を保持した状態で上型101を下降させ、上型101の凸部102にて金属箔103を打ち抜く。このとき、型100,101の少なくとも一方(本実施形態では上型101)は図示しないヒータなどによって加熱されており、この熱で絶縁基材20は軟化する。したがって、打ち抜かれた金属箔103は、絶縁基材20に押し込まれて溶着(熱圧着)する。このように、凸部102にて金属箔103を打ち抜き、熱圧着させて、配線21を形成する。なお、金属箔103のうち、凸部102以外の部分は上型101によって押し込まれずに残るため、型開き後に除去することができる。この工程により、基板11が形成される。
【0049】
次いで、基板11に電子部品12を実装する。本実施形態では、図5に示すように、絶縁基材20の一面20aから露出する突出部33の先端面33aに、電子部品12の本体部22の下面22aを接触させて配置する。そして、リード23と対応するランド21aとリフローはんだ付けする。これにより、電子部品12が基板11に実装される。なお、この工程では、電子部品12とともにコネクタ24も、基板11にリフローはんだ付けする。
【0050】
そして、別途準備したカバー31をケース30に組み付けることで、図1に示す電子装置10を得ることができる。
【0051】
次に、上記した電子装置10及びその製造方法について、特徴部分の効果を説明する。
【0052】
本実施形態では、基板11を構成する絶縁基材20が、筐体13を構成するケース30と一体的に成形されている。すなわち、合成樹脂を用いて絶縁基材20を成形する工程が、絶縁基材20、ひいては基板11を、筐体13に組み付ける工程を兼ねるため、別途基板11を筐体13に組み付けなくとも良い。これにより、電子装置10の製造コストを低減することができる。
【0053】
また、絶縁基材20が、一体的に成形されたケース30(筐体13)によって拘束されるため、従来のように基板11と筐体13とが別体の構成に較べて、基板11の製造過程で基板11に反りが生じにくい。特に本実施形態では、ケース30の底面32aと側面32bによって絶縁基材20が拘束されており、基板11に反りが生じにくい。このため、熱伝導材を用いなくとも、電子部品12とケース30、又は、基板11とケース30の接触状態のばらつきを抑制することができる。以上により、放熱性を向上しつつ製造コストを低減することができる。
【0054】
また、本実施形態では、絶縁基材20の構成材料として熱可塑性樹脂を採用し、プレスにより、金属箔103を打ち抜きつつ絶縁基材20に熱圧着して配線21を形成している。このため、導体箔のエッチング、メッキ、導電性ペーストを用いたスクリーン印刷のように、少なからず液体を用いることなく、ドライ工程で配線21を形成することができる。
【0055】
また、本実施形態では、ケース30が、絶縁基材20が接触する内面32のうち、底面32aから突出する突出部33を有し、絶縁基材20は、突出部33の少なくとも一部を被覆するように成形されている。そして、電子部品12は、突出部33上に配置されてランド21aと電気的に接続されている。このため、電子部品12からケース30までの距離を、突出部33を有さない構成に較べて短くすることができる。すなわち、放熱性をより向上することができる。
【0056】
また、本実施形態では、突出部33の先端面33aが絶縁基材20の一面20aから露出し、電子部品12が突出部33の先端面33aに接触している。このため、電子部品12が生じた熱を直接ケース30に放熱することができ、これにより放熱性をさらに向上することができる。なお、電子部品12の熱は、電気的に接続されたランド21a及び絶縁基材20を介してもケース30に伝達される。
【0057】
(変形例)
配線21の形成方法は、上記実施形態に示す例に限定されるものではない。例えば導体箔のエッチング、メッキ、導電性ペーストを用いたスクリーン印刷などにより、形成しても良い。この場合、絶縁基材20の構成材料としては熱可塑性樹脂に限定されず、熱硬化性樹脂を採用することができる。熱硬化性樹脂の場合、例えばトランスファ成形により、絶縁基材20をケース30と一体的に成形すれば良い。
【0058】
絶縁基材20から露出する突出部33の部分は、先端面33aに限定されるものではない。例えば図6に示すように、基板11の厚さ方向において、先端面33aから所定の範囲が一面30aから突出する構成としても良い。
【0059】
突出部33に接触配置される電子部品12は、上記実施形態に示す例に限定されるものではない。例えば、図7に示す例では、電子部品12における基板11との対向面12a(以下、下面12aと示す)が突出部33の先端面33aと接触している。そして、電子部品12の下面12aと反対の面に形成された図示しないパッドにボンディングワイヤ25が接続され、このボンディングワイヤ25により、電子部品12がランド21aに接続されている。
【0060】
筐体13の構成は、上記実施形態に示す例に限定されるものではない。例えば図8に示すように、カバー31に代えて、絶縁基材20の一面20a全域を、電子部品12ごと一体的に封止するモールド樹脂34を採用することもできる。この場合、ケース30と、モールド樹脂34とにより筐体13が構成される。なお、図8に示す符号26は、入出力端子としてのリードであり、ボンディングワイヤを介してランド21aと接続されている。
【0061】
(第2実施形態)
第1実施形態では、突出部33の一部が絶縁基材20の一面20aから露出され、この露出部分に電子部品12(本体部22)が接触配置される例を示した。
【0062】
これに対し、本実施形態では、図9に示すように、電子部品12が、基板11との対向面(下面12a)に端子を有し、電子部品12の直下領域にランド21aが形成されている。突出部33は、その全体が絶縁基材20に埋設されており、絶縁基材20の一面20aにおける突出部33を覆う部分(以下、被覆部27と示す)にランド21aが形成され、該ランド21aに、電子部品12の端子が接続されている。このように、電子部品12の直下領域にランド21aが存在し、このランド21aに接触しないように、ランド21aと突出部33との間に絶縁基材20の被覆部27が介在されている。
【0063】
上記構成によれば、突出部33を有さない構成に較べて、BGA、QFNなどの下面12aに端子を有する電子部品12を基板11に実装しつつ、電子部品12の熱をケース30に効率よく放熱することができる。
【0064】
なお、本実施形態に示す電子装置10は、第1実施形態に示した製造方法において、予めケース30を形成する際に突出部33の高さを低くしておくことで形成することができる。
【0065】
また、本実施形態に示す構成を、第1実施形態の変形例(図8)に示す構成と組み合わせることもできる。
【0066】
(第3実施形態)
上記各実施形態では、ケース30が突出部33を有する例を示した。しかしながら、図10に示すように、突出部33を有さない構成としても良い。
【0067】
本実施形態においても、基板11を構成する絶縁基材20が、筐体13を構成するケース30と一体的に成形されている。これにより、電子装置10の製造コストを低減することができる。
【0068】
また、絶縁基材20が、一体的に成形されたケース30(筐体13)によって拘束されるため、熱伝導材を用いなくとも、電子部品12とケース30、又は、基板11とケース30の接触状態のばらつきを抑制することができる。以上により、突出部33を有さなくとも、放熱性を向上しつつ製造コストを低減することができる。
【0069】
なお、図10では、絶縁基材20の厚さを、例えば0.5mm程度と薄くしている。このように、絶縁基材20の厚さを薄くすると、電子部品12からケース30までの放熱経路の熱抵抗が小さくなるため、厚さが薄いほうが放熱性の点で好ましい。
【0070】
また、本実施形態に示す構成を、第1実施形態の変形例(図8)に示す構成と組み合わせることもできる。
【0071】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態になんら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々変形して実施することが可能である。
【0072】
上記各実施形態及びその変形例においては、ランド21aを含む配線21が、絶縁基材20の一面20aのみに配置される、すなわち1層の配線21の例を示した。しかしながら、例えば図11に示すように、基板11として多層基板を採用することもできる。図11に示す例では、絶縁基材20に対して2層の配線21,28が配置され、適所において層間接続部29により配線21,28が電気的に接続されている。それ以外の構成は、第1実施形態に示す構成(図1)と同じである。
【0073】
なお、図11に示す電子装置10は、例えば第1実施形態に示した製造方法とほぼ同じ工程を経て形成することができる。異なる点は、基板11を多層基板とする点である。以下、インサート成形工程と配線工程について説明する。図12に示すように、準備したケース30に対し、配線28の配置に適した所定の厚さとなるように、ケース30をインサート部品として合成樹脂材料を成形し、第1絶縁層40を形成する。次いで、第1実施形態の配線形成工程で示したように、プレスにより、金属箔を打ち抜きつつ第1絶縁層40に熱圧着させて、第1絶縁層40の表面に配線28を形成する。次いで、配線21の配置に適した所定の厚さとなるように、ケース30をインサート部品として合成樹脂材料を成形し、第1絶縁層40上に第2絶縁層41を形成する。このように絶縁層40,41を積層して絶縁基材20を形成する。次いで、第2絶縁層41にレーザ照射などによって配線28を底部とするビアホールを形成し、導電性部材を埋め込んで層間接続部29を形成する。そして、プレスにより、金属箔を打ち抜きつつ第2絶縁層41に熱圧着させて、第2絶縁層41の表面、すなわち絶縁基材20の一面20aに配線28を形成すれば良い。後の工程は、第1実施形態と同じである。
【符号の説明】
【0074】
10・・・電子装置
11・・・基板
12・・・電子部品
13・・・筐体
20・・・絶縁基材
20a・・・一面
21・・・配線
21a・・・ランド
22・・・本体部
23・・・リード
24・・・コネクタ
25・・・ボンディングワイヤ
26・・・リード
27・・・被覆部
28・・・内部配線
29・・・層間接続部
30・・・ケース(金属筐体)
31・・・カバー(金属筐体とは別の筐体)
32・・・内面
32a・・・底面
32b・・・側面
33・・・突出部
33a・・・先端面
34・・・モールド樹脂
【技術分野】
【0001】
本発明は、合成樹脂からなる絶縁基材に配線が形成されてなる基板と、基板のランドに接続された電子部品と、基板及び電子部品を収容する筐体と、を備える電子装置及びその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば特許文献1,2に示されるように、合成樹脂からなる絶縁基材に配線が形成されてなる基板と、基板のランドに接続された電子部品と、基板及び電子部品を収容する筐体と、を備える電子装置として、放熱性を考慮したものが知られている。
【0003】
特許文献1では、基板(プリント基板)に実装された電子部品と該電子部品に対向する筐体の突出部との間、又は、基板における電子部品搭載部分の裏面部分と、該裏面部分に対向する筐体の突出部との間に、柔軟性を有する熱伝導材が配置されている。
【0004】
一方、特許文献2では、基板(プリント基板)における電子部品搭載部分の裏面部分と、該裏面部分に対向する筐体との間に接着作用を有する放熱部材が配置され、放熱部材により、基板が筐体に接着固定されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−289191号公報
【特許文献2】特開2004−31495号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、電子部品と筐体、基板と筐体が接触して放熱する構造の場合、基板の反りによって、非接触状態や偏当たりが生じて、放熱性を確保できない虞がある。これに対し、特許文献1,2では、柔軟性を有する熱伝導材を用いるため、基板を筐体に組み付ける構成でありながら、基板に反りが生じても、熱伝導材が反りの影響を緩和(吸収)し、高い放熱性を確保することができる。しかしながら、その反面、部品点数が増加し、組み付け工数も増加する。すなわち、電子装置のコストを低減することが困難である。
【0007】
また、基板を筐体に組み付ける工程を必要とするため、これによっても、電子装置のコストを低減することが困難である。
【0008】
本発明は上記問題点に鑑み、放熱性を向上しつつコストを低減することのできる電子装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために請求項1に記載の電子装置は、
合成樹脂からなる絶縁基材に配線が形成され、該配線として絶縁基材の一面に形成されたランドを有する基板と、
ランドと電気的に接続された電子部品と、
基板及び電子部品を収容する筐体と、を備える。
【0010】
そして、筐体として、金属材料を用いて形成された金属筐体を少なくとも有し、
絶縁基材は、金属筐体に接触して金属筐体と一体的に成形されていることを特徴とする。
【0011】
本発明では、絶縁基材が金属筐体と一体的に成形されている。したがって、合成樹脂を用いて絶縁基材を成形する工程が、絶縁基材、ひいては基板を、筐体に組み付ける工程を兼ねるため、別途基板を筐体に組み付けなくとも良い。これにより、電子装置の製造コストを低減することができる。
【0012】
また、基板を構成する絶縁基材が、一体的に成形された金属筐体によって拘束されるため、従来のように基板と筐体とが別体の構成に較べて、基板に反りが生じにくい。このため、熱伝導材を用いなくとも、電子部品と金属筐体、又は、基板と金属筐体の接触状態のばらつきを抑制することができる。
【0013】
このように本発明によれば、放熱性を向上しつつ製造コストを低減することができる。
【0014】
請求項2に記載のように、
絶縁基材は、熱可塑性樹脂からなり、
配線は、プレスにより、金属箔を打ち抜きつつ絶縁基材に熱圧着してなる構成を採用すると良い。
【0015】
これによれば、エッチング、メッキ、導電性ペーストを用いたスクリーン印刷のように、少なからず液体を用いることなく、ドライ工程で配線を形成することができる。
【0016】
請求項3に記載のように、
金属筐体は、絶縁基材の接触面から突出する突出部を有し、
絶縁基材は、突出部の少なくとも一部を被覆するように成形され、
電子部品は、突出部上に配置されてランドと電気的に接続された構成とすると良い。
【0017】
これによれば、電子部品から金属筐体までの距離を、突出部を有さない構成に較べて短くすることができる。すなわち、放熱性をより向上することができる。
【0018】
請求項4に記載のように、
突出部の一部は、絶縁基材の一面から露出し、
電子部品が、突出部の露出部分に接触する構成とすることが好ましい。
【0019】
これによれば、金属筐体の突出部に電子部品を接触させるため、放熱性をさらに向上することができる。
【0020】
具体的には、例えば請求項5に記載のように、
電子部品は、本体部と、該本体部における基板との対向面を除く面から外部に延出されたリードを有し、
本体部における基板との対向面が突出部の露出部分に接触し、リードがランドと接続された構成を採用することができる。
【0021】
また、請求項6に記載のように、
電子部品は、基板との対向面にて突出部の露出部分に接触するとともに、ボンディングワイヤを介してランドと接続された構成を採用することもできる。
【0022】
一方、請求項7に記載のように、
電子部品は、基板との対向面に端子を有し、
突出部全体が、絶縁基材に埋設され、
絶縁基材における突出部を覆う部分の一面にランドが形成され、該ランドに、電子部品の端子が接続された構成としても良い。
【0023】
これによれば、BGA、QFNなどの、基板との対向面に端子を有する電子部品を、基板に実装しつつ、電子部品の熱を金属筐体に効率よく放熱することができる。
【0024】
請求項8に記載のように、筐体は、絶縁基材が一体化された金属筐体と、該金属筐体とは別の筐体とを有し、金属筐体と筐体とを組み付けてなる構成を採用しても良い。また、請求項9に記載のように、筐体は、絶縁基材が一体化された金属筐体と、絶縁基材の一面全域を、電子部品ごと一体的に封止するモールド樹脂とを有する構成を採用しても良い。
【0025】
次に、請求項10に記載の発明は、
合成樹脂からなる絶縁基材に配線が形成され、該配線として絶縁基材の一面に形成されたランドを有する基板と、
ランドと電気的に接続された電子部品と、
基板及び電子部品を収容する筐体と、を備える電子装置の製造方法であって、
筐体としての、金属材料を用いて形成された金属筐体をインサート部品とし、金属筐体に接触するように合成樹脂材料を成形して、金属筐体と一体化した絶縁基材を形成する成形工程と、
絶縁基材に、ランドを含む配線を形成する配線工程と、
電子部品とランドとを電気的に接続する実装工程と、を備えることを特徴とする。
【0026】
本発明の作用効果は、請求項1に記載の発明の作用効果と同じであるので、その記載を省略する。
【0027】
請求項11に記載のように、
成形工程では、合成樹脂材料としての熱可塑性樹脂を射出成形して、金属筐体と一体化した絶縁基材を形成し、
配線工程では、プレスにより、金属箔を打ち抜きつつ絶縁基材に熱圧着して、配線を形成すると良い。
【0028】
本発明の作用効果は、請求項2に記載の発明の作用効果と同じであるので、その記載を省略する。
【0029】
請求項12に記載のように、
金属筐体は、絶縁基材の接触面から突出する突出部を有し、
成形工程では、突出部の一部が、絶縁基材の一面から露出するように絶縁基材を形成し、
実装工程では、突出部の露出部分に電子部品を接触させた状態で、電子部品とランドとを接続することが好ましい。
【0030】
本発明の作用効果は、請求項3,4に記載の発明の作用効果と同じであるので、その記載を省略する。
【0031】
また、基板との対向面に端子を有する電子部品を用いる場合は、請求項13に記載のように、
金属筐体は、絶縁基材の接触面から突出する突出部を有し、
成形工程では、突出部が埋設するように絶縁基材を形成し、
配線工程では、絶縁基材における突出部を覆う部分の一面にランドを形成し、
実装工程では、突出部を覆う部分に位置するランドと電子部品の端子とを接続すると良い。
【0032】
本発明の作用効果は、請求項3,7に記載の発明の作用効果と同じであるので、その記載を省略する。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】第1実施形態に係る電子装置の概略構成を示す断面図である。
【図2】図1に示す電子装置の製造方法を示す断面図であり、金属筐体の準備工程を示す。
【図3】図1に示す電子装置の製造方法を示す断面図であり、インサート成形工程を示す。
【図4】図1に示す電子装置の製造方法を示す断面図であり、配線工程を示す。
【図5】図1に示す電子装置の製造方法を示す断面図であり、実装工程を示す。
【図6】金属筐体の突出部の変形例を示す断面図である。
【図7】電子部品の変形例を示す断面図である。
【図8】筐体の変形例を示す断面図である。
【図9】第2実施形態に係る電子装置の概略構成を示す断面図である。
【図10】第3実施形態に係る電子装置の概略構成を示す断面図である。
【図11】電子装置のその他変形例を示す断面図である。
【図12】図11に示す電子装置の製造方法を示す断面図であり、層間接続部を形成した状態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。なお、以下に示す各図において、共通乃至関連する要素には同一の符号を付与するものとする。
【0035】
(第1実施形態)
図1に示す電子装置10は、例えば車両のエンジンを制御する電子制御装置(ECU)として構成されている。この電子装置10は、基板11と、基板11のランド21aに電気的に接続された電子部品12と、電子部品12の実装された基板11を収容する筐体13と、を備えている。また、筐体13は、金属材料を用いて一面が開口する箱状に形成されたケース30と、合成樹脂材料を用いて形成され、一面が開口する箱状に形成されたカバー31とを有し、ケース30とカバー31とを組み付けることで、筐体13をなすようになっている。なお、ケース30が、特許請求の範囲に記載の金属筐体に相当し、カバー31が、金属筐体とは別の筐体に相当する。
【0036】
基板11は、合成樹脂を成形してなる絶縁基材20と、該絶縁基材20における電子部品12が配置される一面20aに形成されたランド21aを含む配線21などを有するプリント基板である。
【0037】
絶縁基材20を構成する材料としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂のいずれも採用することができるが、成形性を考慮すると熱可塑性樹脂のほうが好ましい。この絶縁基材20は、筐体13を構成するケース30と一体的に成形されている。すなわち、絶縁基材20は、ケース30に密着している。
【0038】
本実施形態では、配線21が熱圧着により絶縁基材20に形成されている。このため、合成樹脂材料として熱可塑性樹脂を用いている。なお、熱可塑性樹脂としては、PBTやPPSなどを用いることができる。また、絶縁基材20が、ケース30の内面32、詳しくは底面32a及び側面32bに密着している。また、図1に示すように、絶縁基材20の一面20aが平坦となっている。
【0039】
ランド21aを含む配線21は、少なくとも絶縁基材20の一面20aに形成されている。また、配線21の構成材料は導電材料であれば良く、その製造方法は特に限定されるものではない。本実施形態では、絶縁基材20の一面20aのみに配線21が形成されている。また、配線21は、金属箔、詳しくは銅箔、をパターニングして形成されている。
【0040】
電子部品12は、絶縁基材20の一面20a上に配置されている。そして、上記したランド21aと電気的に接続されている。すなわち、電子部品12は、表面実装構造の電子部品である。この電子部品12としては、マイコン、パワートランジスタ、抵抗、コンデンサなどがある。
【0041】
図1に示す電子部品12は、アイランドにダイマウントされた半導体チップが樹脂封止されてなる本体部22と、半導体チップと電気的に接続され、本体部22における基板11との対向面22a(以下、下面22aと示す)とは異なる面、例えば側面から樹脂の外部に延出されたリード23を有する。このような電子部品12としてはQFPが知られている。そして、リード23が、対応するランド21aと電気的に接続されている。本実施形態では、リード23がランド21aにはんだ接合されている。
【0042】
なお、図1に示す符号24は、基板11に実装されたコネクタである。コネクタ24の端子は基板11のランド21aと電気的に接続されている。また、コネクタ24は、カバー31に設けられた開口部を介して、嵌合部が電子装置10の外部に露出され、これにより電子装置10と外部機器との電気的な接続が可能となっている。
【0043】
このように構成される電子装置10において、本実施形態ではさらに、ケース30が、内面32から突出する突出部33を有している。そして、突出部33上に電子部品12が配置されている。本実施形態では、ケース30の底面32aに、基板11の厚さ方向に沿って突出部33が設けられている。また、突出部33は柱状を有しており、その先端面33aが絶縁基材20の一面20aと面一となっている。そして、上記した電子部品12のうち、本体部22の下面22aが突出部33の先端面33aに接触している。また、ランド21aを含む配線21は、突出部33と接触しない位置に形成されている。
【0044】
次に、上記した電子装置10の製造方法を、図1〜図5を用いて説明する。
【0045】
先ず、図2に示すように、突出部33を有するケース30を準備する。このケース30は、ダイカスト法やプレス法によって形成することができる。本実施形態では、ダイカストによってアルミニウム製のケース30を形成する。
【0046】
次いで、ケース30をインサート部品として合成樹脂材料を成形し、図3に示すようにケース30と一体化した絶縁基材20を形成する。この成形工程としては、射出成形やトランスファ成形を採用することができる。このように、絶縁基材20の形成と絶縁基材20(基板11)のケース30への固定とを同一の工程で行う。
【0047】
本実施形態では、後工程で金属箔を熱圧着するために、熱可塑性樹脂による射出成形を行う。また、絶縁基材20の一面20aが平坦となり、且つ、突出部33の先端面33aが一面20aと面一となるように、絶縁基材20を成形する。
【0048】
次いで、絶縁基材20に、ランド21aを含む配線21を形成する。本実施形態では、図4に示すように、例えば厚さ18μmの金属箔103(銅箔)を絶縁基材20の一面20aに配置し、下型100にてケース30を保持した状態で上型101を下降させ、上型101の凸部102にて金属箔103を打ち抜く。このとき、型100,101の少なくとも一方(本実施形態では上型101)は図示しないヒータなどによって加熱されており、この熱で絶縁基材20は軟化する。したがって、打ち抜かれた金属箔103は、絶縁基材20に押し込まれて溶着(熱圧着)する。このように、凸部102にて金属箔103を打ち抜き、熱圧着させて、配線21を形成する。なお、金属箔103のうち、凸部102以外の部分は上型101によって押し込まれずに残るため、型開き後に除去することができる。この工程により、基板11が形成される。
【0049】
次いで、基板11に電子部品12を実装する。本実施形態では、図5に示すように、絶縁基材20の一面20aから露出する突出部33の先端面33aに、電子部品12の本体部22の下面22aを接触させて配置する。そして、リード23と対応するランド21aとリフローはんだ付けする。これにより、電子部品12が基板11に実装される。なお、この工程では、電子部品12とともにコネクタ24も、基板11にリフローはんだ付けする。
【0050】
そして、別途準備したカバー31をケース30に組み付けることで、図1に示す電子装置10を得ることができる。
【0051】
次に、上記した電子装置10及びその製造方法について、特徴部分の効果を説明する。
【0052】
本実施形態では、基板11を構成する絶縁基材20が、筐体13を構成するケース30と一体的に成形されている。すなわち、合成樹脂を用いて絶縁基材20を成形する工程が、絶縁基材20、ひいては基板11を、筐体13に組み付ける工程を兼ねるため、別途基板11を筐体13に組み付けなくとも良い。これにより、電子装置10の製造コストを低減することができる。
【0053】
また、絶縁基材20が、一体的に成形されたケース30(筐体13)によって拘束されるため、従来のように基板11と筐体13とが別体の構成に較べて、基板11の製造過程で基板11に反りが生じにくい。特に本実施形態では、ケース30の底面32aと側面32bによって絶縁基材20が拘束されており、基板11に反りが生じにくい。このため、熱伝導材を用いなくとも、電子部品12とケース30、又は、基板11とケース30の接触状態のばらつきを抑制することができる。以上により、放熱性を向上しつつ製造コストを低減することができる。
【0054】
また、本実施形態では、絶縁基材20の構成材料として熱可塑性樹脂を採用し、プレスにより、金属箔103を打ち抜きつつ絶縁基材20に熱圧着して配線21を形成している。このため、導体箔のエッチング、メッキ、導電性ペーストを用いたスクリーン印刷のように、少なからず液体を用いることなく、ドライ工程で配線21を形成することができる。
【0055】
また、本実施形態では、ケース30が、絶縁基材20が接触する内面32のうち、底面32aから突出する突出部33を有し、絶縁基材20は、突出部33の少なくとも一部を被覆するように成形されている。そして、電子部品12は、突出部33上に配置されてランド21aと電気的に接続されている。このため、電子部品12からケース30までの距離を、突出部33を有さない構成に較べて短くすることができる。すなわち、放熱性をより向上することができる。
【0056】
また、本実施形態では、突出部33の先端面33aが絶縁基材20の一面20aから露出し、電子部品12が突出部33の先端面33aに接触している。このため、電子部品12が生じた熱を直接ケース30に放熱することができ、これにより放熱性をさらに向上することができる。なお、電子部品12の熱は、電気的に接続されたランド21a及び絶縁基材20を介してもケース30に伝達される。
【0057】
(変形例)
配線21の形成方法は、上記実施形態に示す例に限定されるものではない。例えば導体箔のエッチング、メッキ、導電性ペーストを用いたスクリーン印刷などにより、形成しても良い。この場合、絶縁基材20の構成材料としては熱可塑性樹脂に限定されず、熱硬化性樹脂を採用することができる。熱硬化性樹脂の場合、例えばトランスファ成形により、絶縁基材20をケース30と一体的に成形すれば良い。
【0058】
絶縁基材20から露出する突出部33の部分は、先端面33aに限定されるものではない。例えば図6に示すように、基板11の厚さ方向において、先端面33aから所定の範囲が一面30aから突出する構成としても良い。
【0059】
突出部33に接触配置される電子部品12は、上記実施形態に示す例に限定されるものではない。例えば、図7に示す例では、電子部品12における基板11との対向面12a(以下、下面12aと示す)が突出部33の先端面33aと接触している。そして、電子部品12の下面12aと反対の面に形成された図示しないパッドにボンディングワイヤ25が接続され、このボンディングワイヤ25により、電子部品12がランド21aに接続されている。
【0060】
筐体13の構成は、上記実施形態に示す例に限定されるものではない。例えば図8に示すように、カバー31に代えて、絶縁基材20の一面20a全域を、電子部品12ごと一体的に封止するモールド樹脂34を採用することもできる。この場合、ケース30と、モールド樹脂34とにより筐体13が構成される。なお、図8に示す符号26は、入出力端子としてのリードであり、ボンディングワイヤを介してランド21aと接続されている。
【0061】
(第2実施形態)
第1実施形態では、突出部33の一部が絶縁基材20の一面20aから露出され、この露出部分に電子部品12(本体部22)が接触配置される例を示した。
【0062】
これに対し、本実施形態では、図9に示すように、電子部品12が、基板11との対向面(下面12a)に端子を有し、電子部品12の直下領域にランド21aが形成されている。突出部33は、その全体が絶縁基材20に埋設されており、絶縁基材20の一面20aにおける突出部33を覆う部分(以下、被覆部27と示す)にランド21aが形成され、該ランド21aに、電子部品12の端子が接続されている。このように、電子部品12の直下領域にランド21aが存在し、このランド21aに接触しないように、ランド21aと突出部33との間に絶縁基材20の被覆部27が介在されている。
【0063】
上記構成によれば、突出部33を有さない構成に較べて、BGA、QFNなどの下面12aに端子を有する電子部品12を基板11に実装しつつ、電子部品12の熱をケース30に効率よく放熱することができる。
【0064】
なお、本実施形態に示す電子装置10は、第1実施形態に示した製造方法において、予めケース30を形成する際に突出部33の高さを低くしておくことで形成することができる。
【0065】
また、本実施形態に示す構成を、第1実施形態の変形例(図8)に示す構成と組み合わせることもできる。
【0066】
(第3実施形態)
上記各実施形態では、ケース30が突出部33を有する例を示した。しかしながら、図10に示すように、突出部33を有さない構成としても良い。
【0067】
本実施形態においても、基板11を構成する絶縁基材20が、筐体13を構成するケース30と一体的に成形されている。これにより、電子装置10の製造コストを低減することができる。
【0068】
また、絶縁基材20が、一体的に成形されたケース30(筐体13)によって拘束されるため、熱伝導材を用いなくとも、電子部品12とケース30、又は、基板11とケース30の接触状態のばらつきを抑制することができる。以上により、突出部33を有さなくとも、放熱性を向上しつつ製造コストを低減することができる。
【0069】
なお、図10では、絶縁基材20の厚さを、例えば0.5mm程度と薄くしている。このように、絶縁基材20の厚さを薄くすると、電子部品12からケース30までの放熱経路の熱抵抗が小さくなるため、厚さが薄いほうが放熱性の点で好ましい。
【0070】
また、本実施形態に示す構成を、第1実施形態の変形例(図8)に示す構成と組み合わせることもできる。
【0071】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態になんら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々変形して実施することが可能である。
【0072】
上記各実施形態及びその変形例においては、ランド21aを含む配線21が、絶縁基材20の一面20aのみに配置される、すなわち1層の配線21の例を示した。しかしながら、例えば図11に示すように、基板11として多層基板を採用することもできる。図11に示す例では、絶縁基材20に対して2層の配線21,28が配置され、適所において層間接続部29により配線21,28が電気的に接続されている。それ以外の構成は、第1実施形態に示す構成(図1)と同じである。
【0073】
なお、図11に示す電子装置10は、例えば第1実施形態に示した製造方法とほぼ同じ工程を経て形成することができる。異なる点は、基板11を多層基板とする点である。以下、インサート成形工程と配線工程について説明する。図12に示すように、準備したケース30に対し、配線28の配置に適した所定の厚さとなるように、ケース30をインサート部品として合成樹脂材料を成形し、第1絶縁層40を形成する。次いで、第1実施形態の配線形成工程で示したように、プレスにより、金属箔を打ち抜きつつ第1絶縁層40に熱圧着させて、第1絶縁層40の表面に配線28を形成する。次いで、配線21の配置に適した所定の厚さとなるように、ケース30をインサート部品として合成樹脂材料を成形し、第1絶縁層40上に第2絶縁層41を形成する。このように絶縁層40,41を積層して絶縁基材20を形成する。次いで、第2絶縁層41にレーザ照射などによって配線28を底部とするビアホールを形成し、導電性部材を埋め込んで層間接続部29を形成する。そして、プレスにより、金属箔を打ち抜きつつ第2絶縁層41に熱圧着させて、第2絶縁層41の表面、すなわち絶縁基材20の一面20aに配線28を形成すれば良い。後の工程は、第1実施形態と同じである。
【符号の説明】
【0074】
10・・・電子装置
11・・・基板
12・・・電子部品
13・・・筐体
20・・・絶縁基材
20a・・・一面
21・・・配線
21a・・・ランド
22・・・本体部
23・・・リード
24・・・コネクタ
25・・・ボンディングワイヤ
26・・・リード
27・・・被覆部
28・・・内部配線
29・・・層間接続部
30・・・ケース(金属筐体)
31・・・カバー(金属筐体とは別の筐体)
32・・・内面
32a・・・底面
32b・・・側面
33・・・突出部
33a・・・先端面
34・・・モールド樹脂
【特許請求の範囲】
【請求項1】
合成樹脂からなる絶縁基材に配線が形成され、該配線として前記絶縁基材の一面に形成されたランドを有する基板と、
前記ランドと電気的に接続された電子部品と、
前記基板及び前記電子部品を収容する筐体と、を備える電子装置であって、
前記筐体として、金属材料を用いて形成された金属筐体を少なくとも有し、
前記絶縁基材は、前記金属筐体に接触して前記金属筐体と一体的に成形されていることを特徴とする電子装置。
【請求項2】
前記絶縁基材は、熱可塑性樹脂からなり、
前記配線は、プレスにより、金属箔を打ち抜きつつ前記絶縁基材に熱圧着してなることを特徴とする請求項1に記載の電子装置。
【請求項3】
前記金属筐体は、前記絶縁基材の接触面から突出する突出部を有し、
前記絶縁基材は、前記突出部の少なくとも一部を被覆するように成形され
前記電子部品は、前記突出部上に配置されて前記ランドと電気的に接続されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電子装置。
【請求項4】
前記突出部の一部は、前記絶縁基材の一面から露出し、
前記電子部品は、前記突出部の露出部分に接触していることを特徴とする請求項3に記載の電子装置。
【請求項5】
前記電子部品は、本体部と、該本体部における基板との対向面を除く面から外部に延出されたリードを有し、
前記本体部における基板との対向面が前記突出部の露出部分に接触し、前記リードが前記ランドと接続されていることを特徴とする請求項4に記載の電子装置。
【請求項6】
前記電子部品は、前記基板との対向面にて前記突出部の露出部分に接触するとともに、ボンディングワイヤを介して前記ランドと接続されていることを特徴とする請求項4に記載の電子装置。
【請求項7】
前記電子部品は、前記基板との対向面に端子を有し、
前記突出部全体が、前記絶縁基材に埋設され、
前記絶縁基材における突出部を覆う部分の一面に前記ランドが形成され、該ランドに、前記電子部品の端子が接続されていることを特徴とする請求項3に記載の電子装置。
【請求項8】
前記筐体は、前記絶縁基材が一体化された金属筐体と、該金属筐体とは別の筐体とを有し、前記金属筐体と前記筐体とを組み付けてなることを特徴とする請求項1〜7いずれか1項に記載の電子装置。
【請求項9】
前記筐体は、前記絶縁基材が一体化された金属筐体と、前記絶縁基材の一面全域を、前記電子部品ごと一体的に封止するモールド樹脂とを有することを特徴とする請求項1〜7いずれか1項に記載の電子装置。
【請求項10】
合成樹脂からなる絶縁基材に配線が形成され、該配線として前記絶縁基材の一面に形成されたランドを有する基板と、
前記ランドと電気的に接続された電子部品と、
前記基板及び前記電子部品を収容する筐体と、を備える電子装置の製造方法であって、
前記筐体としての、金属材料を用いて形成された金属筐体をインサート部品とし、前記金属筐体に接触するように合成樹脂材料を成形して、前記金属筐体と一体化した絶縁基材を形成する成形工程と、
前記絶縁基材に、前記ランドを含む配線を形成する配線工程と、
前記電子部品と前記ランドとを電気的に接続する実装工程と、を備えることを特徴とする電子装置の製造方法。
【請求項11】
前記成形工程では、前記合成樹脂材料としての熱可塑性樹脂を射出成形して、前記金属筐体と一体化した絶縁基材を形成し、
前記配線工程では、プレスにより、金属箔を打ち抜きつつ前記絶縁基材に熱圧着して、前記配線を形成することを特徴とする請求項10に記載の電子装置の製造方法。
【請求項12】
前記金属筐体は、前記絶縁基材の接触面から突出する突出部を有し、
前記成形工程では、前記突出部の一部が、前記絶縁基材の一面から露出するように前記絶縁基材を形成し、
前記実装工程では、前記突出部の露出部分に前記電子部品を接触させた状態で、前記電子部品と前記ランドとを接続することを特徴とする請求項10又は請求項11に記載の電子装置の製造方法。
【請求項13】
前記金属筐体は、前記絶縁基材の接触面から突出する突出部を有し、
前記成形工程では、前記突出部が埋設するように前記絶縁基材を形成し、
前記配線工程では、前記絶縁基材における突出部を覆う部分の一面に前記ランドを形成し、
前記実装工程では、前記基板との対向面に端子を有する電子部品を用い、前記突出部を覆う部分に位置するランドと前記端子とを接続することを特徴とする請求項10又は請求項11に記載の電子装置の製造方法。
【請求項1】
合成樹脂からなる絶縁基材に配線が形成され、該配線として前記絶縁基材の一面に形成されたランドを有する基板と、
前記ランドと電気的に接続された電子部品と、
前記基板及び前記電子部品を収容する筐体と、を備える電子装置であって、
前記筐体として、金属材料を用いて形成された金属筐体を少なくとも有し、
前記絶縁基材は、前記金属筐体に接触して前記金属筐体と一体的に成形されていることを特徴とする電子装置。
【請求項2】
前記絶縁基材は、熱可塑性樹脂からなり、
前記配線は、プレスにより、金属箔を打ち抜きつつ前記絶縁基材に熱圧着してなることを特徴とする請求項1に記載の電子装置。
【請求項3】
前記金属筐体は、前記絶縁基材の接触面から突出する突出部を有し、
前記絶縁基材は、前記突出部の少なくとも一部を被覆するように成形され
前記電子部品は、前記突出部上に配置されて前記ランドと電気的に接続されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電子装置。
【請求項4】
前記突出部の一部は、前記絶縁基材の一面から露出し、
前記電子部品は、前記突出部の露出部分に接触していることを特徴とする請求項3に記載の電子装置。
【請求項5】
前記電子部品は、本体部と、該本体部における基板との対向面を除く面から外部に延出されたリードを有し、
前記本体部における基板との対向面が前記突出部の露出部分に接触し、前記リードが前記ランドと接続されていることを特徴とする請求項4に記載の電子装置。
【請求項6】
前記電子部品は、前記基板との対向面にて前記突出部の露出部分に接触するとともに、ボンディングワイヤを介して前記ランドと接続されていることを特徴とする請求項4に記載の電子装置。
【請求項7】
前記電子部品は、前記基板との対向面に端子を有し、
前記突出部全体が、前記絶縁基材に埋設され、
前記絶縁基材における突出部を覆う部分の一面に前記ランドが形成され、該ランドに、前記電子部品の端子が接続されていることを特徴とする請求項3に記載の電子装置。
【請求項8】
前記筐体は、前記絶縁基材が一体化された金属筐体と、該金属筐体とは別の筐体とを有し、前記金属筐体と前記筐体とを組み付けてなることを特徴とする請求項1〜7いずれか1項に記載の電子装置。
【請求項9】
前記筐体は、前記絶縁基材が一体化された金属筐体と、前記絶縁基材の一面全域を、前記電子部品ごと一体的に封止するモールド樹脂とを有することを特徴とする請求項1〜7いずれか1項に記載の電子装置。
【請求項10】
合成樹脂からなる絶縁基材に配線が形成され、該配線として前記絶縁基材の一面に形成されたランドを有する基板と、
前記ランドと電気的に接続された電子部品と、
前記基板及び前記電子部品を収容する筐体と、を備える電子装置の製造方法であって、
前記筐体としての、金属材料を用いて形成された金属筐体をインサート部品とし、前記金属筐体に接触するように合成樹脂材料を成形して、前記金属筐体と一体化した絶縁基材を形成する成形工程と、
前記絶縁基材に、前記ランドを含む配線を形成する配線工程と、
前記電子部品と前記ランドとを電気的に接続する実装工程と、を備えることを特徴とする電子装置の製造方法。
【請求項11】
前記成形工程では、前記合成樹脂材料としての熱可塑性樹脂を射出成形して、前記金属筐体と一体化した絶縁基材を形成し、
前記配線工程では、プレスにより、金属箔を打ち抜きつつ前記絶縁基材に熱圧着して、前記配線を形成することを特徴とする請求項10に記載の電子装置の製造方法。
【請求項12】
前記金属筐体は、前記絶縁基材の接触面から突出する突出部を有し、
前記成形工程では、前記突出部の一部が、前記絶縁基材の一面から露出するように前記絶縁基材を形成し、
前記実装工程では、前記突出部の露出部分に前記電子部品を接触させた状態で、前記電子部品と前記ランドとを接続することを特徴とする請求項10又は請求項11に記載の電子装置の製造方法。
【請求項13】
前記金属筐体は、前記絶縁基材の接触面から突出する突出部を有し、
前記成形工程では、前記突出部が埋設するように前記絶縁基材を形成し、
前記配線工程では、前記絶縁基材における突出部を覆う部分の一面に前記ランドを形成し、
前記実装工程では、前記基板との対向面に端子を有する電子部品を用い、前記突出部を覆う部分に位置するランドと前記端子とを接続することを特徴とする請求項10又は請求項11に記載の電子装置の製造方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2012−256761(P2012−256761A)
【公開日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−129486(P2011−129486)
【出願日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】
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