説明

電池パック

【課題】どのような姿勢になっても複数の単電池それぞれの上限温度以上の発熱に対処すること。
【解決手段】電池パック1は、複数の単電池11と消火剤12を同一の外筐体13に収容して構成される。外筐体13の中において、複数の単電池11は複数の内筐体14に分けて収容されると共に、消火剤12は内容器15に収容される。複数の内筐体14と内容器15との間には、単電池11が上限温度以上に発熱したときに、上限温度以上に発熱した単電池11を収容した内筐体14の中へ消火剤12を投入するための消火剤投入手段が設けられる。消火剤投入手段は、内容器15の中において消火剤12を圧縮する圧縮ガスと、内容器15から内筐体14の中へ消火剤12を注入するノズル16とを含む。ノズル16の先端孔には、単電池11が上限温度以上に発熱したときに熱により溶ける栓が設けられ、ノズル16が開くように構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、自動車等に搭載され、複数の単電池と消火剤を同一の筐体に収容して構成される電池パックに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の技術として、例えば、下記の特許文献1に記載される電池装置が知られている。この電池装置は、複数の電池群と消化剤とを、同一の筐体内に収容して構成される。筐体内において、複数の電池群は横並びに配置され、消火剤は、横並びの複数の電池群の片端に配置される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−247527号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、特許文献1に記載の電池装置では、消火剤が、横並びの複数の電池群の片端に配置されるだけなので、消火剤が全ての電池群に隣接していない。このため、複数の電池群の何れかが上限温度以上に発熱したとき、その電池群に対して消火剤を有効に機能させることができない懸念があった。特に、電池装置が大きく傾いたり、横転したり、反転したりして姿勢が大きく変わった場合に、消火剤を複数の電池群に対して有効に機能させられなくなるおそれがあった。
【0005】
この発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、どのような姿勢になっても複数の単電池それぞれの上限温度以上の発熱に対処することを可能とした電池パックを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、複数の単電池と消火剤を同一の外筐体に収容して構成される電池パックであって、外筐体の中において、複数の単電池を複数の内筐体に分けて収容すると共に、消火剤を内容器に収容し、単電池が上限温度以上に発熱したときに、その上限温度以上に発熱した単電池を収容した内筐体の中へ消火剤を投入するための消火剤投入手段を設けたことを趣旨とする。
【0007】
上記発明の構成によれば、同一の外筐体の中において、複数の単電池が複数の内筐体に分けて収容されると共に、消火剤が内容器に収容されるので、複数の単電池と消火剤が外筐体の中で分離される。また、単電池が上限温度以上に発熱したときには、消火剤投入手段により、上限温度以上に発熱した単電池を収容した内筐体の中へ内容器から消火剤が投入されるので、電池パックの姿勢にかかわらず、上限温度以上に発熱した単電池に消火剤が付与される。
【0008】
上記目的を達成するために、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、消火剤投入手段は、内容器の中において消火剤を圧縮する圧縮ガスと、内容器から内筐体の中へ消火剤を注入する注入管とを含み、注入管は、単電池が上限温度以上に発熱したときに開くように構成されることを趣旨とする。
【0009】
上記発明の構成によれば、請求項1に記載の発明の作用に加え、内筐体に収容された単電池が上限温度以上に発熱したとき、その内筐体に対応する注入管が開く。このとき、内容器の中では、消火剤が圧縮ガスにより圧縮されているので、圧縮された消火剤が開いた注入管から内筐体の中へ積極的に注入される。
【0010】
上記目的を達成するために、請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、消火剤投入手段は、内容器が圧縮変形可能に構成されることと、内容器から内筐体の中へ消火剤を注入する注入管と、内容器を圧縮変形させる圧縮部材とを含み、注入管は、単電池が上限温度以上に発熱したときに開くように構成されることを趣旨とする。
【0011】
上記発明の構成によれば、請求項1に記載の発明の作用に加え、内筐体に収容された単電池が上限温度以上に発熱したとき、その内筐体に対応する注入管が開く。このとき、内容器が圧縮部材により圧縮変形され、その内容器の中で消火剤が圧縮されているので、圧縮された消火剤が開いた注入管から内筐体の中へ積極的に注入される。
【発明の効果】
【0012】
請求項1乃至3の何れかに記載の発明によれば、電池パックがどのような姿勢になっても複数の単電池それぞれの上限温度以上の発熱に対処することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】第1実施形態に係り、電池パックの概略構成を示す断面図。
【図2】同実施形態に係り、ノズルの先端部分を拡大して示す断面図。
【図3】同実施形態に係り、(a)は水平状態の自動車を示す概念図、(b)はそれに搭載された水平状態の電池パックを示す断面図。
【図4】同実施形態に係り、(a)は傾斜状態の自動車を示す概念図、(b)はそれに搭載された傾斜状態の電池パックを示す断面図。
【図5】同実施形態に係り、(a)は横転状態の自動車を示す概念図、(b)はそれに搭載された横転状態の電池パックを示す断面図。
【図6】同実施形態に係り、(a)は反転状態の自動車を示す概念図、(b)はそれに搭載された反転状態の電池パックを示す断面図。
【図7】第2実施形態に係り、電池パックの概略構成を示す断面図。
【図8】第3実施形態に係り、電池パックの概略構成を示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
<第1実施形態>
以下、本発明における電池パックを具体化した第1実施形態につき図面を参照して詳細に説明する。
【0015】
図1に、この実施形態の電池パック1の概略構成を断面図により示す。この電池パック1は、複数の単電池11と、各単電池11の上限温度以上の発熱を抑える消火剤12とを同一の外筐体13の中に収容して構成される。この電池パック1は、電源として電気自動車等に搭載される。
【0016】
より詳しくは、複数の単電池11は、外筐体13の中において、複数の内筐体14に分けて収容される。消火剤12は、外筐体13の中において、内容器15に収容される。内容器15は、外筐体13と複数の内筐体14との間に配置される。各内筐体14の上壁には、通気孔14aが形成される。
【0017】
この実施形態において、複数の内筐体14と内容器15との間には、単電池11が上限温度以上に発熱したときに、その上限温度以上に発熱した単電池11を収容した内筐体14の中へ消火剤12を投入するための蓄圧式の消火剤投入手段が設けられる。
【0018】
この実施形態で、蓄圧式の消火剤投入手段は、内容器15の中において消火剤12を圧縮する圧力源としての圧縮ガス(図示略)と、内容器15から複数の内筐体14の中へ消火剤12を注入する注入管としての複数のノズル16とを含む。圧縮ガスとして、圧縮空気や圧縮窒素を使用することができる。各ノズル16の先端部は、対応する内筐体14の中に差し込まれる。各ノズル16は、対応する内筐体14の中の単電池11が上限温度以上に発熱したときに開くように構成される。
【0019】
図2に、ノズル16の先端部分を拡大して断面図により示す。図2に示すように、ノズル16は、主として金属より形成され、先端へ向けて収束する形状を有する。ノズル16の先端孔16aは、熱可塑性を有する樹脂製の栓17により塞がれる。この栓17は、内筐体14の中にて、収容した単電池11が上限温度以上に発熱したときに、その熱により溶けて破れるようになっている。この栓17が破れることで、ノズル16の先端孔16aが開くようになっている。
【0020】
図1に示すように、内容器15の中の消火剤12は、圧縮ガスの作用による内容器15の内圧と各ノズル16により、電池パック1が搭載される自動車の基準面(水平面)SPに対して、垂直で、かつ、各単電池11の方向へ向けて内筐体14の中へ投入されるようになっている。
【0021】
この実施形態で、圧縮ガスの作用による内容器15の内圧は、ある程度の高さで保たれている。消火剤12として、例えば、泡消火剤を使用することができる。この泡の成分として、タンパク泡、水成膜泡、又は、合成界面活性剤泡等を採用することができる。
【0022】
以上説明したこの実施形態の電池パック1によれば、同一の外筐体13の中において、複数の単電池11が複数の内筐体14に分けて収容されると共に、消火剤12が内容器15に収容される。従って、複数の単電池11と消火剤12が外筐体13の中で分離される。また、単電池11が上限温度以上に発熱したときには、その上限温度以上に発熱した単電池11を収容した内筐体14の中へ内容器15から消火剤12が投入されるので、電池パック1の姿勢にかかわらず、上限温度以上に発熱した単電池11に消火剤12が投与される。すなわち、内筐体14に収容された単電池11が上限温度以上に発熱したとき、その内筐体14に対応するノズル16が開くことになる。このとき、内容器15の中では、消火剤12が圧縮ガスにより圧縮されているので、圧縮された消火剤12が開いたノズル16から内筐体14の中へ積極的に注入され、上限温度以上に発熱した単電池11に投与される。このため、電池パック1の姿勢にかかわらず、上限温度以上に発熱した単電池11に消火剤12が投与される。このため、電池パック1がどのような姿勢になっても、複数の単電池11それぞれの上限温度以上の発熱に対処することができる。すなわち、単電池11の上限温度以上の発熱を消火剤12により沈静化させることができる。
【0023】
より詳細には、この実施形態で、内容器15の中の消火剤12は、圧縮ガスの作用による内容器15の内圧と各ノズル16により、電池パック1が搭載される自動車の基準面(水平面)SPに対して、垂直で、かつ、各単電池11の方向へ向けて内筐体14の中へ投入されるようになっている。従って、電池パック1が自動車の姿勢に応じて傾いたとしても、内容器15の中の消火剤12は、各内筐体14の中の各単電池11へ向けて投入可能である。このため、自動車の姿勢に応じて電池パック1の姿勢が水平状態以外の向きになっても、消火剤12を上限温度以上に発熱した単電池11へ投与することができる。これにより、消火剤12を機能させて単電池11の上限温度以上の発熱に対処することができる。
【0024】
例えば、図3(a)に、水平状態の自動車21の概念図を、図3(b)に、それに搭載された水平状態の電池パック1の断面図をそれぞれ示す。図3(a),(b)から分かるように、自動車21が水平状態のときは、外筐体13の中で内容器15の中の消火剤12が自動車21の基準面SPに対して、垂直で、かつ、各単電池11の方向へ向けて内筐体14の中へ投入可能である。
【0025】
また、図4(a)に、傾斜状態の自動車21の概念図を、図4(b)に、それに搭載された傾斜状態の電池パック1の断面図をそれぞれ示す。図4(a),(b)から分かるように、自動車21が傾斜状態のときでも、外筐体13の中で内容器15の中の消火剤12が自動車21の基準面SPに対して、垂直で、かつ、各単電池11の方向へ向けて内筐体14の中へ投入可能である。
【0026】
また、図5(a)に、横転状態の自動車21の概念図を、図5(b)に、それに搭載された横転状態の電池パック1の断面図をそれぞれ示す。図5(a),(b)から分かるように、自動車21が横転状態となっても、外筐体13の中で内容器15の中の消火剤12が自動車21の基準面SPに対して、垂直で、かつ、各単電池11の方向へ向けて内筐体14の中へ投入可能である。
【0027】
また、図6(a)に、反転状態の自動車21の概念図を、図6(b)それに搭載された反転状態の電池パック1の断面図をそれぞれ示す。図6(a),(b)から分かるように、自動車21が反転状態となっても、外筐体13の中で内容器15の中の消火剤12が自動車21の基準面SPに対して、垂直で、かつ、各単電池11の方向へ向けて内筐体14の中へ投入可能である。
【0028】
このため、電池パック1がどのような姿勢になっても、消火剤12を、各内筐体14の中の単電池11へ向けて確実に投入することができ、単電池11の上限温度以上の発熱に対処することができるのである。
【0029】
また、この実施形態では、複数の単電池11が複数の内筐体14に分けて収容され、それら内筐体14の中へ消火剤12が投入されるようになっている。このため、単電池11が上限温度以上に発熱したときは、比較的少ない量の消火剤12を内筐体14の中に投入するだけで単電池11の上限温度以上の発熱に対処することができる。しかも、この場合は、消火剤12は、比較的狭い内筐体14の中に留まり外部へ拡散することがないので、内筐体14がない場合に比べて、上限温度以上の発熱に対する消火剤12の沈静化効果を向上させることができる。
【0030】
更に、この実施形態では、複数の内筐体14のうちある一つの内筐体14に収容された単電池11が上限温度以上に発熱した場合には、その内筐体14に対応するノズル16のみが開くことになる。従って、上限温度以上に発熱した単電池11を収容する内筐体14のみに消火剤12が投入され、収容した単電池11に上限温度以上の発熱のないその他の内筐体14には消火剤12が投入されることがない。このため、上限温度以上の発熱のないその他の内筐体14につき、その中の正常な単電池11を消火剤12から守ることができ、単電池11が消火剤12により無駄に損傷することがない。
【0031】
<第2実施形態>
次に、本発明における電池パックを具体化した第2実施形態につき図面を参照して詳細に説明する。
【0032】
なお、以下の説明において、第1実施形態と同等の構成要素については、同一の符号を付して説明を省略し、異なった点を中心に説明する。
【0033】
図7に、この実施形態の電池パック2の概略構成を断面図により示す。この実施形態では、加圧式の消火剤投入手段の構成の点で第1実施形態と異なる。図7に示すように、この実施形態における加圧式の消火剤投入手段は、内容器15が樹脂などにより圧縮変形可能に構成されることと、内容器15から各内筐体14の中へ消火剤を注入するノズル16と、内容器15を圧縮変形させる圧縮部材としての複数のバネ18とを含む。外筐体13の中には、複数の内筐体14の上方に位置する隔壁13aが形成され、その隔壁13aの上に内容器15が配置される。内容器15は、複数のバネ18の付勢力により隔壁13aへ押さえ付けられることで圧縮変形している。これにより、内容器15の中の消火剤12が加圧されている。各ノズル16の構成は、第1実施形態のそれと同じである。
【0034】
従って、この実施形態では、各内筐体14に収容された単電池11が上限温度以上に発熱したとき、その内筐体14に対応するノズル16が開くことになる。このとき、内容器15が複数のバネ18により圧縮変形され、その内容器15の中で消火剤12が圧縮されているので、圧縮された消火剤12が開いたノズル16から内筐体14の中へ積極的に注入され、上限温度以上に発熱した単電池11に投与される。このため、電池パック2の姿勢にかかわらず、上限温度以上に発熱した単電池11に消火剤12が投与される。この結果、電池パック2がどのような姿勢になっても、複数の単電池11それぞれの上限温度以上の発熱に対処することができる。すなわち、単電池11の上限温度以上の発熱を消火剤12により沈静化させることができる。
【0035】
この実施形態の電池パック2に係るその他の作用効果については、第1実施形態の電池パック1のそれと基本的に同じである。
【0036】
<第3実施形態>
次に、本発明における電池パックを具体化した第3実施形態につき図面を参照して詳細に説明する。
【0037】
図8に、この実施形態の電池パック3の概略構成を断面図により示す。この実施形態でも、加圧式の消火剤投入手段の構成の点で第1実施形態と異なる。特に、この実施形態で、内容器15の配置と、それに付随した構成の点で第2実施形態における加圧式の消火剤投入手段と異なる。図8に示すように、この実施形態では、外筐体13の中において、横並びの複数の内筐体14の片端に、消火剤12を収容した内容器15が配置される。外筐体13の中には、片端の内筐体14と内容器15との間に隔壁13bが形成される。内容器15は、バネ18の付勢力により隔壁13bの一側面に押さえ付けられることで、圧縮変形している。これにより、内容器15の中の消火剤12が加圧されている。内容器15の上部には、パイプ19が接続され、そのパイプ19が複数の内筐体14の上方へ伸びる。複数のノズル16は、このパイプ19に設けられ、その先端部が対応する内筐体14に差し込まれる。各ノズル16の構成は、第1実施形態のそれと同じである。この実施形態では、パイプ19と複数のノズル16により、本発明の注入管が構成される。
【0038】
従って、この実施形態では、内筐体14に収容された単電池11が上限温度以上に発熱したとき、その内筐体14に対応するノズル16が開くことになる。このとき、内容器15がバネ18により圧縮変形され、その内容器15の中で消火剤12が圧縮されているので、圧縮された消火剤12がパイプ19と開いたノズル16を介して内筐体14の中へ積極的に注入され、上限温度以上に発熱した単電池11に投与される。このため、電池パック3の姿勢にかかわらず、上限温度以上に発熱した単電池11に消火剤12が投与される。この結果、電池パック3がどのような姿勢になっても、複数の単電池11それぞれの上限温度以上の発熱に対処することができる。すなわち、単電池11の上限温度以上の発熱を消火剤12により沈静化させることができる。
【0039】
この実施形態の電池パック3に係るその他の作用効果については、第1実施形態のそれと基本的に同じである。
【0040】
なお、この発明は前記各実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱することのない範囲で構成の一部を適宜に変更して実施することもできる。
【0041】
(1)前記各実施形態では、ノズル16の先端孔16aに樹脂製の栓17を設けることで、単電池11が上限温度以上に発熱したときに栓17が溶けてノズル16が開くように構成した。これに対し、例えば、単電池の上限温度以上の発熱に感応して開く機械式弁をノズルに設けることもできる。
【0042】
(2)前記各実施形態では、本発明の注入管の構成要素としてノズル16を設けたが、このノズル16を単なるパイプに置き換えることもできる。
【0043】
(3)前記各実施形態では、一つの内筐体14に一つのノズル16を設けたが、一つの内筐体に複数のノズルを設けてもよい。
【0044】
(4)前記各実施形態では、一つの内筐体14に複数の単電池11を収容したが、一つの内筐体に一つの単電池を収容するようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0045】
この発明は、例えば、電気自動車やハイブリッド自動車等の電源に利用できる。
【符号の説明】
【0046】
1 電池パック
2 電池パック
3 電池パック
11 単電池
12 消火剤
13 外筐体
14 内筐体
15 内容器
16 ノズル(注入管)
16a 先端孔
17 栓
18 バネ(圧縮部材)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の単電池と消火剤を同一の外筐体に収容して構成される電池パックであって、
前記外筐体の中において、前記複数の単電池を複数の内筐体に分けて収容すると共に、前記消火剤を内容器に収容し、前記単電池が上限温度以上に発熱したときに、前記上限温度以上に発熱した単電池を収容した前記内筐体の中へ前記消火剤を投入するための消火剤投入手段を設けたことを特徴とする電池パック。
【請求項2】
前記消火剤投入手段は、前記内容器の中において前記消火剤を圧縮する圧縮ガスと、前記内容器から前記内筐体の中へ前記消火剤を注入する注入管とを含み、前記注入管は、前記単電池が上限温度以上に発熱したときに開くように構成されることを特徴とする請求項2に記載の電池パック。
【請求項3】
前記消火剤投入手段は、前記内容器が圧縮変形可能に構成されることと、前記内容器から前記内筐体の中へ前記消火剤を注入する注入管と、前記内容器を圧縮変形させる圧縮部材とを含み、前記注入管は、前記単電池が上限温度以上に発熱したときに開くように構成されることを特徴とする請求項1に記載の電池パック。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−252909(P2012−252909A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−125438(P2011−125438)
【出願日】平成23年6月3日(2011.6.3)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】