説明

風呂装置

【課題】自動流路切替え機構を備えた風呂装置を改良し、気泡運転の際にも追い焚きを行うことができることとすることを課題とする。
【解決手段】風呂装置1は、自動保温機能を備え、一定の時間ごとに浴槽5内の湯の温度を検知し、この温度が所定の目標温度の下限未満であるならば自動的に追い焚きが開始される。また自動保温機能が働いて追い焚きが実行される場合であって且つ気泡運転がなされている場合には、循環配管から浴槽5側に供給される湯水の温度を通常の追い焚きの際における湯水の温度よりも低い温度に制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、風呂装置に関するものであり、特に浴槽内に気泡を含む噴流を発生させる機能を備えた風呂装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
マイクロバブル風呂と称される風呂装置が開発されている。マイクロバブル風呂は、微小な気泡を混入させた湯を浴槽内に噴射するものであり、血流促進効果があり、温浴効果に優れているといわれている。
特許文献1乃至6に、マイクロバブル風呂に関する技術が開示されている。またこれらの特許文献には、気泡を混入させた湯を浴槽内に噴射する運転(以下 気泡運転と称する)の際に風呂の追い焚きを行う構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平4−13045号公報
【特許文献2】特開平11−182927号公報
【特許文献3】特開平6−312006号公報
【特許文献4】特開平6−313616号公報
【特許文献5】特開平5−52409号公報
【特許文献6】特開平6−50601号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、気泡運転の際における湯水の噴射は、浴槽の中央に向かって行うことが望ましい。
即ち気泡運転の際には、入浴者に気泡を含む湯水が直接当たる様な方向に湯水を噴射することが望ましい。
【0005】
これに対して追い焚き運転の際には、浴槽の壁面に沿った方向に噴射することが望ましい。即ち追い焚きの際に熱源機から浴槽に戻される湯水は、相当の高温に昇温されているから、入浴者に直接ふれると熱く感じる。そのため追い焚きの際には、入浴者に湯水が当たらない様に、下方向に向かって湯水が噴射される。
【0006】
そこで本発明者らは、浴槽に取り付けられる循環金具に、追い焚きされた湯水を導入するための湯水吐出口と、気泡が混入された湯水を放出するための気泡混入湯水放出口を個別に設け、追い焚きの際には湯水吐出口から湯を下向きに噴射し、気泡運転の際には気泡混入湯水放出口から湯水を壁に対して垂直方向に噴射することとした。
また気泡混入湯水放出口から熱い湯が噴射されて火傷をすることを防ぐために、循環金具に自動流路切替え機構を設けた。
具体的には、形状記憶合金を利用した弁を内蔵し、湯水の温度が熱くない程度の温度の場合に気泡混入湯水放出口側の流路を開き、湯水の温度が高温になると、気泡混入湯水放出口側の流路を閉じて湯水吐出口側の流路を開く。
即ち循環金具に摂氏50度前後よりも高い温度の湯が導入されると、形状記憶合金が形状変形し、弁を動作させて気泡混入湯水放出口側の流路を閉じ、代わって湯水吐出口側の流路を開き、湯を下向きに放出する。
【0007】
しかしながら、自動流路切替え機構を備えた循環金具を使用すると、気泡運転の際に追い焚きを行うことができないという問題がある。
即ち通常の追い焚き運転においては、摂氏60度程度の熱い湯が浴槽に戻される。そのため気泡運転の最中に追い焚きを行うと、湯の温度によって形状記憶合金が変形し、気泡混入湯水放出口側の流路を閉じてしまう。そのため自動流路切替え機構を備えた循環金具を使用すると、気泡運転の際に追い焚きを行うことができない。
【0008】
そこで本発明は、従来技術の上記した問題点に注目し、自動流路切替え機構を備えた風呂装置を改良し、気泡運転の際に追い焚きを行うことができることとすることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記した課題を解決するための請求項1に記載の発明は、浴槽に対して循環配管で接続され、浴槽内の湯水を加熱する機能を備えた熱源機と、前記循環配管に接続され浴槽内に追い焚きされた湯水を導入する湯水吐出口と、前記循環配管に接続され浴槽内に気泡が混入された湯水を放出する気泡混入湯水放出口とを有し、浴槽内の湯水を追い焚きする追い焚き運転と、気泡が混入された湯水を浴槽内に放出する気泡運転を実行する機能を備えた風呂装置であって、湯水吐出口に至る流路と気泡混入湯水放出口に至る流路とを自動的に切り換える流路切替え手段を有し、当該流路切替え手段は、湯水の温度が切り替わり温度以上の場合に前記循環配管と湯水吐出口とを連通させ、湯水の温度が切り替わり温度未満の場合に前記循環配管と気泡混入湯水放出口とを連通させるものである風呂装置において、気泡運転と追い焚き運転とが並行して実行された場合には、循環配管から浴槽側に供給される湯水の温度を前記切り替わり温度未満とする湯温抑制制御が行われることを特徴とする風呂装置である。
【0010】
本発明の風呂装置は、湯水吐出口に至る流路と気泡混入湯水放出口とを自動的に切り換える流路切替え手段を備えているので、気泡運転の際に追い焚きをしても、熱い湯が入浴者に当たることはない。
また気泡運転と追い焚き運転とが並行して実行された場合には、循環配管から浴槽側に供給される湯水の温度は上昇するものの、その温度は流路切替え手段の切り替わり温度未満に抑制されるので、気泡混入湯水放出口は開いたままの状態が維持され、気泡運転を続行することができる。
また気泡混入湯水放出口から放出される湯の温度は過度に高いものではないから、入浴者が火傷を負うこともない。
【0011】
請求項2に記載の発明は、熱源機の発熱量の抑制、追い焚き運転の断続、加熱に供される水量の抑制の少なくともいずれかの手段によって湯温抑制制御が行われることを特徴とする請求項1に記載の風呂装置である。
【0012】
ここで「熱源機の発熱量の抑制」とは、例えば熱源機としてバーナを採用する場合に、バーナに対する燃料ガスや石油の供給量を絞ることである。熱源機が、燃料の供給量を増減する制御弁を持つような場合であれば、制御弁を絞った状態でバーナを燃焼する。また複数のバーナを有する様な構造の熱源機であるならば、その内の幾つかのバーナを非燃焼とし、残る少数のバーナだけを燃焼させることも可能である。
また「追い焚き運転の断続」とは、熱源機の燃焼を断続的に行い、循環配管から浴槽側に供給される湯水の温度が切り替わり温度未満となる様に制御する。
即ち追い焚きを行うべく熱源機の燃焼を開始すると、循環配管を流れる湯水の温度は次第に上昇するが、循環配管を流れる湯水の温度が、流路切替え手段の切り替わり温度に達する前に熱源機の燃焼を停止する。
「加熱に供される水量の抑制」とは、追い焚き用の熱交換器を通過する湯水の量を少なくし、比較的低温の湯水を混合する等の方法によって循環配管から浴槽側に供給される湯水の温度を抑制する等の方策である。
【0013】
請求項3に記載の発明は、熱源機は水又は熱媒体を昇温する機能と、昇温された水又は熱媒体を循環させる一次循環流路を備え、前記一次循環流路中に熱交換器があり、当該熱交換器が浴槽に繋がる循環回路に接続され、通常の追い焚き運転に際しては、一次循環流路を流れる水又は熱媒体の温度が一定の温度に制御され、気泡運転と追い焚き運転とが並行して実行された場合には、前記一次循環流路を流れる水又は熱媒体の温度が通常の追い焚き運転に於ける温度よりも低い温度に制御されることを特徴とする請求項1又は2に記載の風呂装置である。
【0014】
本発明によると、一次循環流路を流れる水又は熱媒体の温度が通常の追い焚き運転に於ける温度よりも低い温度に制御され、この比較的低い温度の水等と熱交換されて浴槽内の湯水が追い焚きされる。そのため循環配管から浴槽側に供給される湯水の温度は過度に高くならず、気泡混入湯水放出口は開いたままの状態が維持され、気泡運転を続行することができる。
【0015】
請求項4に記載の発明は、熱源機は、燃焼部と、燃焼部に空気を供給する1又は2以上の送風機と、追い焚きに供される追焚用熱交換器と、追い焚き以外の用途に供される他用途用熱交換器とを有し、追い焚き運転を実行することなく気泡運転が実行されている場合であって、他用途用熱交換器を昇温するために燃焼部が燃焼し、且つ追焚用熱交換器を通過する流路に送風が発生していることを条件の一つとして、追い焚き運転が開始されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の風呂装置である。
【0016】
例えば一缶二水路と称される燃焼装置には、一つの燃焼ガス通過流路中に追い焚き用の熱交換器と給湯用等の他用途用熱交換器が設けられ、さらに缶体内に複数のバーナが設けられた構造のものがある。また一缶二水路と称される燃焼装置では、一つの送風機で全てのバーナに必要な空気を供給するものがある。
この形式の燃焼装置では、追い焚きだけを行う場合には、追い焚き用熱交換器の近傍にあるバーナだけを燃焼し、給湯だけを行う場合には、給湯用熱交換器の近傍にあるバーナだけを燃焼する場合がある。
しかしながら、一缶二水路と称される燃焼装置であって、一つの送風機で全てのバーナに必要な空気を供給するものは、給湯だけを行うために、給湯用熱交換器の近傍にあるバーナだけを燃焼する場合でも、他のバーナに空気が送風されてしまう。そのため、追い焚き用の熱交換器の近傍にあるバーナにも送風が行われ、追い焚き用の熱交換器がその送風によって冷却される。
従ってこの状態で、気泡運転を行うと、給湯のための送風によって循環流路を流れる湯水が冷やされ、浴槽内の湯水の温度が低下する。
そこで本発明では、追い焚き運転を実行することなく気泡運転が実行されている場合であって、他用途用熱交換器を昇温するために燃焼部が燃焼し、且つ追焚用熱交換器を通過する流路に送風が発生していることを条件の一つとして、追い焚き運転を開始することとし、浴槽内の湯水の温度低下を防止している。
上記した例は、一缶二水路と称される燃焼装置について説明したが、二缶二水路と称される燃焼装置についても同様の現象が起こる。ここで二缶二水路と称される燃焼装置は、たとえば追い焚き用の燃焼装置と、給湯等の燃焼装置が独立しており、それぞれにバーナと送風機が装備されている。ただし熱交換器の下流側は、集合流路に収斂し外に排気される。
そのため給湯だけを行うために、給湯側だけのバーナに点火し、給湯側だけの送風機を運転すると、給湯側の排気が、集合流路から追い焚き側の缶に流れ、排気効率が低下する。そこで二缶二水路の構造を持つ燃焼装置であって、例えば強制給排気式(FFタイプ)のものでは、給湯だけを行う場合であっても、排気のバランスを維持するために追い焚き側の送風機を運転する。
そのため循環流路を流れる湯水が冷やされ、浴槽内の湯水の温度が低下する。
そこで本発明では、前記した様に追い焚き運転を実行することなく気泡運転が実行されている場合であって、他用途用熱交換器を昇温するために燃焼部が燃焼し、且つ追焚用熱交換器を通過する流路に送風が発生していることを条件の一つとして、追い焚き運転を開始することとし、浴槽内の湯水の温度低下を防止している。
【0017】
請求項5に記載の発明は、浴槽内の温度を一定の温度に保つために自動的に追い焚きを行う保温運転機能と、使用者の人為的操作によって追い焚きを行う人為的追焚運転機能を備え、気泡運転との同時運転中の保温運転機能における追い焚きの際に前記湯温抑制制御が行われ、気泡運転が実行されている最中に人為的操作によって追い焚きが開始された場合には、湯温抑制制御を行わないことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の風呂装置である。
【0018】
風呂装置には、浴槽内の温度を一定の温度に保つために追い焚きを行う保温運転機能と、使用者の人為的操作によって追い焚きを行う人為的追焚運転機能を備えたものがある。ここで人為的操作による追い焚きは、入浴者が湯がぬるいと感じて行われる追い焚きであるから、早期に目標温度に到達させることが望ましい。また入浴者がみずから行動を起こす程にぬるいのであるから、入浴者の希望する温度と、実際の湯の温度は相当に相違があると予想される。たとえばぬるい湯を好む人は、浴槽内の湯の温度を摂氏38度程度に設定するが、熱い湯を好む人は摂氏45度程度の湯につかりたいと望む。そのためぬるい湯に設定されていた状態から熱い湯に追い焚きするには7度も上昇させなければならない。 従って湯温抑制制御による追い焚きによると、入浴者が希望する温度に達するまでに相当の時間が掛かるものと予想される。
そのため気泡運転が実行されている最中に人為的操作によって追い焚きが開始された場合には、湯温抑制制御を行わないこととした。
一方、保温運転機能は、浴槽の自然放熱を補うものであり、入浴者の希望する温度と、実際の湯の温度の差は小さいものと予想されるから、湯温抑制制御による追い焚きによって湯温を昇温しても過度に長時間を要するとは思えない。そのため本発明では、気泡運転と保温運転の同時運転の際、保温運転機能における追い焚きの場合は湯温抑制制御を行うこととした。
【発明の効果】
【0019】
本発明の風呂装置は、自動流路切替え機構を備えるので入浴者に過度の熱さを感じさせず、且つ気泡運転の際に追い焚きを行うことができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の第一実施形態の風呂装置の作動原理図である。
【図2】本発明の第一実施形態の風呂装置で使用する循環金具の断面図であり、気泡混入湯水放出口側が閉塞し、湯水吐出口側が開放されている状態を示す。
【図3】図2に示す循環金具の断面図であり、気泡混入湯水放出口側が開放され、湯水吐出口側が閉塞されている状態を示す。
【図4】図1に示す風呂装置の動作を示すフローチャートであり、風呂が保温状態となっている場合に気泡運転が行われた場合の動作を示す。
【図5】図1に示す風呂装置の動作を示すフローチャートであり、風呂が保温状態となっている場合であって、気泡運転が行われている最中に給湯運転が行われた場合の動作を示す。
【図6】本発明の第二実施形態の風呂装置の作動原理図である。
【図7】本発明の第三実施形態の風呂装置の作動原理図である。
【図8】図7に示す風呂装置の動作を示すフローチャートであり、風呂が保温状態となっている場合に気泡運転が行われた場合の動作を示す。
【図9】図7に示す風呂装置の動作を示すタイムチャートであり、暖房運転が行われ、且つ風呂が保温状態となっている場合に気泡運転が行われた場合の動作を示す。
【図10】本発明の第四実施形態の風呂装置の作動原理図である。
【図11】本発明の第四実施形態の風呂装置おける三方弁の動作を示す説明図である。
【図12】図10に示す風呂装置の動作を示すフローチャートであり、風呂が保温状態となっている場合に気泡運転が行われた場合の動作を示す。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下さらに本発明の実施形態について説明する。
第一実施形態の風呂装置1は、熱源機2と循環金具6によって構成され、熱源機2と浴槽5とが図2,3に示す循環金具6によって接続されたものである。
熱源機2は、図1の様に一缶二水路形式の燃焼装置7を内蔵するものである。熱源機2は、風呂往き側の流路に温度センサー37が取り付けられていることを除いて、公知のそれと同一であり、簡単に説明する。
【0022】
熱源機2が内蔵する燃焼装置7は、図1の様に一つの燃焼空間(缶体8)内に2系統の熱交換器10,11が内蔵されたものである。2系統の熱交換器10,11の内の一つは、給湯用熱交換器11であり、他方は、追い焚き用熱交換器10である。
給湯用の熱交換器11は、図1の様に缶体8の断面の全域に渡る領域に設けられている。即ち缶体8を平面的に観察したとき、給湯用の熱交換器11は、断面の全域を埋め尽くす様に配置されている。
【0023】
これに対して追い焚き用熱交換器10は、缶体8の断面の一部の領域だけに設けられている。即ち缶体8を平面的に観察したとき、追い焚き用熱交換器10は、断面の一部を埋めるに過ぎない。
【0024】
燃焼装置7は、複数のバーナ12を内蔵している。具体的には缶体8内に20本のバーナ12を内蔵している。前記した20本のバーナ12は、5系統に区分されている。そして各系統ごとに電磁弁が設けられており、各系統ごとに燃料ガスの供給を断続することができる。電磁弁14の上流側にガス比例弁15が設けられており、各バーナ12に供給する燃料ガスの量を制御することができる。
缶体8の上流部(下部)には、送風機16が取り付けられている。
【0025】
熱源機2は、給湯回路20と、追い焚き回路(循環配管)21を有している。また両者の間に落とし込み流路23が設けられている。
【0026】
給湯回路20は、公知のそれと同一であり、外部から水の供給を受ける給水部25に連通し、給湯用の熱交換器11を通過する高温湯流路26と、給湯用の熱交換器11をバイパスするバイパス流路27を備え、高温湯流路26を流れる高温の湯にバイパス流路27を流れる冷水を混合して所望の温度に調整し、給湯口28から排出するものである。
【0027】
追い焚き回路(循環配管)21は、浴槽5を含む循環流路18を形成するものであり、浴槽5側から熱源機2の追い焚き用熱交換器10に湯水を戻す風呂戻り流路30と、追い焚き用熱交換器10側から浴槽5側に湯水を送りだす風呂往き流路31を備えている。
そして風呂戻り流路30には、風呂ポンプ32と、風呂水流スイッチ35及び風呂戻り温度センサー36が設けられている。
ここで風呂ポンプ32は、浴槽5を含む循環流路18に水流を発生させ、浴槽5内の湯水を熱源機2に導入し、追い焚き用熱交換器10を経て浴槽5側に送り出すものである。
【0028】
風呂水流スイッチ35は、浴槽5内に湯水があるか無いかを確認するために設けられたものである。
風呂戻り温度センサー36は、浴槽5内の湯水の温度を確認するためのセンサーである。即ち風呂ポンプ32を動作させることによって熱源機2内に浴槽5内の湯水を導入し、その温度を風呂戻り温度センサー36で検知する。風呂戻り温度センサー36は、追い焚き用熱交換器10の上流側に設けられているから、風呂戻り温度センサー36が検知する湯温は、追い焚き用熱交換器10に入る前の湯水の温度であり、浴槽5内の湯水の温度が検知されることとなる。
【0029】
また風呂往き流路31には、本実施形態に特有の構成として風呂往き温度センサー37が設けられている。
風呂往き温度センサー37は、浴槽5に送り出される湯水の温度を確認するためのセンサーである。即ち追い焚きの際には、風呂ポンプ32が動作され、浴槽5内の湯水が追い焚き用熱交換器10に送られて昇温する。昇温された湯水は、風呂往き流路31を経て浴槽5に戻される。風呂往き温度センサー37は、追い焚き用熱交換器10の下流側に設けられているから、風呂往き温度センサー37が検知する湯温は、追い焚き用熱交換器10を通過した湯水の温度であり、追い焚き用熱交換器10で昇温された後の湯水の温度が検知されることとなる。
【0030】
循環金具6は、図1,2,3に示すように浴槽5の壁面38に取り付けられて浴槽5の内外を連通するものであり、浴槽5の外側に湯水往き口40と、湯水戻り口43が開口し、浴槽5の内側に湯水吐出口45と、気泡混入湯水放出口46と、湯水吸い込み口47が開口している。なお浴槽5の内側において、湯水吐出口45は、浴槽5の壁面38に沿って下向きに開口し、気泡混入湯水放出口46は、壁面38に対して垂直方向に開口している。
また循環金具6には空気導入口48が設けられている。
循環金具6の内部には、上記した湯水往き口40、湯水戻り口43、湯水吐出口45、気泡混入湯水放出口46及び湯水吸い込み口47を所定の経路で繋ぐ内部配管が設けられている。
【0031】
即ち循環金具6の内部においては、湯水吸い込み口47と湯水戻り口43とを連通する金具内戻り流路50が設けられている。
また湯水往き口40は、湯水吐出口45と気泡混入湯水放出口46の双方に連通している。
即ち循環金具6の内部であって、湯水往き口40に連通する部位には、湯水分岐部51があり、その下流が、湯水吐出口45側と、気泡混入湯水放出口46側に分かれている。気泡混入湯水放出口46側の流路は、湯水分岐部51の下流側に気体混合部53があり、気体混合部53のさらに下流側に気泡混入湯水放出口46が開いている。
なお気体混合部53は、水流によって負圧を発生させ、当該負圧を利用して空気導入口48から空気を導入し、湯水に混合する作用を行う部位である。
【0032】
本実施形態の循環金具6は、湯水吐出口45に至る流路と気泡混入湯水放出口46に至る流路とを自動的に切り換える流路切替え手段55を内蔵している。
流路切替え手段55は具体的には形状記憶合金で作られた第一バネ56によって作動する第一弁57と第二弁58である。
即ち本実施形態では、湯水分岐部51の気泡混入湯水放出口46側に第一弁座66がある。また湯水分岐部51の湯水吐出口45側には水平流路54があり、水平流路54の出口部に第二弁座67がある。
【0033】
第一弁57と第二弁58は、いずれも弁軸60に取り付けられていて軸方向に連動する。また弁軸60は、水平流路54内に配されており、弁軸60が軸方向内側(浴槽5の内側)に向かって移動すると図2の様に第一弁57が気泡混入湯水放出口46側の第一弁座66を封鎖して気泡混入湯水放出口46に至る流路を封鎖し、湯水吐出口45側の第二弁座67を開いて湯水吐出口45に至る流路を開く。
一方、弁軸60が軸方向外側(浴槽5の外側)に向かって移動すると図3の様に第一弁57が気泡混入湯水放出口46側の第一弁座66から離れて気泡混入湯水放出口46に至る流路を開き、湯水吐出口45側の第二弁座67に第二弁58が当接して第二弁座67を封鎖し、湯水吐出口45に至る流路を閉じる。
【0034】
弁軸60の先端には切替えレバー61が設けられており、切替えレバー61を操作することによって弁軸60を軸方向に動かして流路を切り換えることができる。
即ち本実施形態では、切替えレバー61を操作することによって追い焚き用の流路と気泡運転用の流路を切り換えることができる。ただし浴槽5に取り付けられた状態においては、切替えレバー61が気泡運転用の流路に設定されており、風呂の使用者が切替えレバー61を操作することはない。そして切替えレバー61が気泡運転用の流路に設定されている場合には、循環金具6における湯水の流路は、熱源機2の制御部(図示せず)による制御を受けることなく、湯水の温度によって自動的に切り換わる。
【0035】
即ち本実施形態の循環金具6では、切替えレバー61が気泡運転用の流路に設定されている場合であっても、高温を検知すると自動的に流路が追い焚き用の流路に切り換わる機能を備えている。
即ち循環金具6に流れ込んだ湯水の温度が高温になると、第一弁57が気泡混入湯水放出口46側の第一弁座66を封鎖して気泡混入湯水放出口46に至る流路を封鎖し、湯水吐出口45側の第二弁座67を開いて湯水吐出口45に至る流路を開く。即ち湯水吐出口45からのみ湯水が放出される状態となる。
【0036】
本実施形態の循環金具6では、前記した弁軸60に形状記憶合金で作られた第一バネ56と、通常のステンレススチールで作られた第二バネ62が装着されており、両者のバネ力のバランスによって弁軸60が軸方向に移動する。
前記した水平流路54に右バネ座63と左バネ座65が設けられている。また弁軸60には二つのバネ56,62が挿通されており、第一バネ56は、第一弁57と右バネ座63の間にあり、第二バネ62は、第一弁57と左バネ座65の間にある。そして二つのバネ56,62は互いに対向する位置にあって対向する方向から第一弁57を押圧している。そのため第一弁57及びこれを支持する弁軸60は、第一バネ56と第二バネ62のバランスによって位置が決まる。
【0037】
そして本実施形態では、第一バネ56は形状記憶合金で作られており、摂氏50度近傍の温度を越える温度にさらされると、その全長(無負荷状態の全長)が伸び、第一弁57を押圧する力が増大して第一弁57及び弁軸60を図面左側に移動させる。
その結果、図2の様に第一弁57が第一弁座66に押圧され、第一弁座66を封鎖して気泡混入湯水放出口46に至る流路を封鎖する。
一方、弁軸60の移動に伴って第二弁58が図面左側に移動し、第二弁座67を離れて湯水吐出口45に至る流路を開く。
【0038】
循環金具6と熱源機2との間は、図1の様に配管される。即ち熱源機2の風呂往き流路31が風呂往き管68を介して循環金具6の湯水往き口40に接続されている。また循環金具6の湯水戻り口43が風呂戻り管69を介して熱源機2の風呂戻り流路30に接続さされている。
【0039】
浴槽5内の湯水を追い焚きする際には、図示しないリモコンによって追い焚きの動作を開始する。
リモコンによって追い焚きの動作を開始すると、燃焼装置7の風呂ポンプ32が起動し、その結果、浴槽5を含む循環流路18に水流が生じ、風呂水流スイッチ35がその通水を検知することを条件としてバーナ12に点火し、追い焚き用熱交換器10を加熱する。より具体的には、循環金具6の湯水吸い込み口47から浴槽5内の湯水が循環金具6に吸引され、循環金具6の湯水戻り口43及び風呂戻り管69を経由して熱源機2の風呂戻り流路30に入り、追い焚き用熱交換器10で昇温される。そして加熱された湯水は、熱源機2の風呂往き流路31から風呂往き管68を経由して循環金具6の湯水往き口40に至る。ここで第一バネ56付近の湯温が摂氏50度の近傍の温度を上回る場合は、形状記憶合金の作用によって湯水吐出口45側に至る流路が開かれ、湯水分岐部51から水平流路54を流れて湯水吐出口45から浴槽5内に放出される。
【0040】
またマイクロバブル風呂(気泡運転)として機能させる場合には、図示しないリモコンを操作して気泡運転を行う。気泡運転では非燃焼循環が行われる。即ちリモコンによって気泡運転を開始すると、燃焼装置7の風呂ポンプ32が起動し、浴槽5を含む循環流路18に水流が生じる。しかしながら気泡運転に際しては、燃焼装置7のバーナ12は消火している。
熱源機2に導入された湯水は、追い焚き用熱交換器10を通過するが、前記した様に燃焼装置7のバーナ12が消火しているので、湯水は加熱されない。そのため湯水は、加熱されることなく循環流路18を流れ、循環金具6の湯水往き口40に至る。
ここで前記した様に、浴槽5に取り付けられた状態においては、循環金具6の切替えレバー61は気泡運転用の流路に設定されており、且つ第一バネ56付近の湯温が摂氏50度の近傍の温度を下回るから形状記憶合金の形状は変化しない。そのため循環金具6内においては、気泡混入湯水放出口46に至る流路が開かれ、湯水吐出口45側に至る流路が閉じている。
そのため熱源機2の風呂往き流路31から風呂往き管68を経由して循環金具6の湯水往き口40に入った湯水は、湯水分岐部51から気体混合部53に入って空気が混入され、気泡混入湯水放出口46から浴槽5内に噴射される。
【0041】
次に本実施形態の風呂装置1に特有の動作を図4のフローチャートに基づいて説明する。
本実施形態の風呂装置1は、自動保温機能を備え、一定の時間ごとに浴槽5内の湯の温度を検知し、この温度が所定の目標温度の下限未満であるならば自動的に追い焚きが開始される。
また自動保温機能が働いて追い焚きが実行される場合であって且つ気泡運転がなされている場合には、循環配管から浴槽5側に供給される湯水の温度を通常の追い焚きの際における湯水の温度よりも低い温度に制御する。具体的には、熱源機2から浴槽5側に供給される湯の温度が流路切替え手段55の切り替わり温度未満となる様に制御する。
【0042】
即ち自動保温機能が働いている際には、図4のステップ1〜4の様に一定時間毎に浴槽5内の湯の温度を検知する。
具体的には、ステップ1でタイマーを起動し、タイマーが所定時間の計時を終えたことをステップ2で確認すると、ステップ3に進んで浴槽5内の湯の温度を検知する。
湯温度の検知は、風呂ポンプ32を動作させることによって熱源機2内に浴槽5内の湯水を導入し、その温度を風呂戻り温度センサー36で検知することによって行う。この時、燃焼装置7のバーナ12は消火しており、湯水は加熱しない。
ステップ4で湯の温度が適正範囲であることが判明すればステップ1に戻り、再度タイマーを起動して時間の経過を待つ。
【0043】
ステップ4で湯の温度が低いことが分かればステップ5に移行し、気泡運転中であるか否かを判断する。
気泡運転中で無いならば通常の追い焚き運転を行う。即ち風呂ポンプ32を起動し、ステップ7で燃焼装置7の多数のバーナ12に点火する。具体的には、追い焚き用熱交換器10の直下たる図1のAエリアに属する8本のバーナ12に点火する。そして8本のバーナ12によって追い焚き用熱交換器10を加熱すると共に、風呂ポンプ32によって、浴槽5を含む循環流路18に水流を発生させ、浴槽5内の湯水を熱源機2に導入し、追い焚き用熱交換器10によって加熱昇温し、浴槽5側に送り出す。この際の浴槽5内に放出される湯の温度はなりゆきであり、通常は摂氏60度前後の温度である。
通常の追い焚きに際しては、湯は、循環金具6の湯水吐出口45から浴槽5に放出される。
【0044】
なお追い焚きに際しては、湯水は湯水吐出口45からのみ放出され、気泡混入湯水放出口46から浴槽5に流れ込むことはない。
即ち本実施形態で採用する循環金具6は、前記した様に湯の温度を検知して自動的に流路を切り換える機能を備えている。そのため切替えレバー61の位置に係わらず、循環金具6に流れ込んだ湯水の温度が高温になると、第一弁57が気泡混入湯水放出口46側の第一弁座66を封鎖して気泡混入湯水放出口46に至る流路を封鎖し、湯水吐出口45側の第二弁座67を開いて湯水吐出口45に至る流路が開かれ、湯水は湯水吐出口45からのみ放出される。
【0045】
通常の追い焚き運転に際しては、浴槽5内の湯水の温度の高低のみによって燃焼装置7のバーナ12がオンオフされる。
より具体的には、ステップ8で風呂戻り温度センサー36で検知する検知温度が目標温度となったことが判定されれば、バーナ12を消火し、ステップ9で追い焚き運転を終了してステップ1に戻る。
【0046】
一方、追い焚きを開始すべき時期に気泡運転がなされていれば、ステップ5からステップ10に移行し、湯温抑制制御を伴う追い焚きが実行される。
即ち通常の追い焚きに比べて少数のバーナ12に点火する。より具体的には追い焚き用熱交換器10の直下たる図1のAエリアに属する8本のバーナ12の内、3本だけを点火する。
また現在、気泡運転が行われているから、風呂ポンプ32が運転状態である。そして風呂ポンプ32によって、浴槽5を含む循環流路18に水流が発生しており、浴槽5内の湯水が熱源機2に導入され、追い焚き用熱交換器10によって加熱昇温し、浴槽5側に送り出される。この際の浴槽5内に放出される湯の温度は、熱源機2から浴槽5側に供給される湯の温度が流路切替え手段55の切り替わり温度未満となる様に制御される。
具体的には、熱源機2内の風呂往き流路31に設けられた風呂往き温度センサー37の検知温度が監視され、この温度が摂氏50度前後よりも低い温度となる様にガス比例弁15が制御される。
そのため循環金具6の流路切替え手段55の自動切り換えは起こらず、熱源機2の風呂往き流路31から循環金具6の湯水往き口40に入った湯水は、湯水分岐部51から気体混合部53に入って空気が混入され、気泡混入湯水放出口46から浴槽5内に噴射され続ける。
【0047】
またガス比例弁15の制御に加えて、あるいはガス比例弁15の制御に替えて、気泡運転中の風呂自動保温運転中における追焚運転の場合に、バーナ12の燃焼を断続して循環配管から浴槽5側に供給される湯水の温度を通常の追い焚きの際における湯水の温度よりも低い温度に制御してもよい。
即ち風呂戻り温度センサー36の検出温度が、保温目標温度になるまで追焚運転を行いながら、風呂往き温度センサー37の検出温度が流路切替え手段55が湯水吐出口45側に切り替わる温度よりも低く設定された所定温度に到達する毎に、バーナ12の燃焼を一時停止させ、その状態で、風呂ポンプ32の動作を継続し、気泡運転を継続させながら、風呂往き温度センサー37の検出温度が低下すると、再度、燃焼運転を再開する方策を採用することも可能である。
この動作は、風呂戻り温度センサー36の検出温度が、保温目標温度になるまで繰り返される。
【0048】
上記した通常の追い焚き動作及び湯温抑制制御を伴う追い焚き動作は、いずれも風呂保温機能を有効とするためのリモコンのスイッチ操作がオンされており、自動保温機能が働いていることを前提とするものであり、手動操作によって追い焚きが行われた場合には、常に通常の追い焚き動作となる。より詳細には、気泡運転と手動操作による追い焚きは、後で選択された操作が優先する。具体的に説明すると、気泡運転がなされている最中に、手動操作による追い焚きの要求があった場合は、直ちに通常の追い焚き動作が実行され、通常は摂氏60度前後の温度の湯が循環金具6に供給される。
【0049】
また手動操作による追い焚き動作の最中に、気泡運転の要求があった場合には、直ちに追い焚きは停止され、非燃焼で風呂ポンプ32のみが動作継続し、気泡運転が実行される。
【0050】
次に風呂自動保温運転中であることを前提とし、気泡運転がなされている間に、給湯その他の行為が行われた場合の動作について図5のフローチャートに基づいて説明する。
本実施形態では、気泡運転がなされている間に、給湯等が行われると、自動的に湯温抑制制御を伴う追い焚きが実行される。
即ち本実施形態で採用する熱源機2は、一缶二水路形式の燃焼装置7を採用しており、気泡運転がなされている間に、給湯が行われると、追い焚き用熱交換器10が通風雰囲気にさらされ、追い焚き用熱交換器10が冷却されて内部を通過する湯水の温度が低下する。そこでこれを補うために湯温抑制制御を伴う追い焚きを開始する。
【0051】
即ち本実施形態の熱源機2では、給湯だけを行う場合であって、要求される給湯量が少ない場合には、給湯用熱交換器11だけの直下部分たる図1のBエリアに属するバーナ12にのみ点火される。
そのため追い焚き用熱交換器10の直下の領域には、送風機16の送風だけが通過することとなり、当該送風によって追い焚き用熱交換器10が冷却される。
そこで本実施形態では、図5の様に風呂自動保温機能が作動している場合であって、気泡運転と給湯とが同時に行われると、ステップ3に移行して湯温抑制制御を伴う追い焚きが実行される。
湯温抑制制御を伴う追い焚きの具体的内容は、先に説明したフローチャートと同じである。
【0052】
上記した実施形態では、気泡運転がなされている間に給湯等が実行されると、無条件に追い焚きが開始されるが、浴槽5内の湯の温度を確認した上で、湯温抑制制御を伴う追い焚きを行ってもよい。
具体的には、「気泡運転中、かつ、風呂自動保温運転のインターバル中(すなわち、追い焚きはしていない時)」に、追い焚き用熱交換器10に低温の通風が発生すると、インターバル中であるにもかかわらず、風呂戻り温度の検出処理を行う。
そして湯の温度が燃焼開始温度まで低下していることを条件に追い焚きが開始される一方、湯の温度が燃焼開始温度まで低下していない場合は、インターバルが終了するまで非加熱状態を維持する。
【0053】
図4のフローチャートで説明すると、自動保温機能が働いている際には、図4のステップ1〜4の様に一定時間毎に浴槽5内の湯の温度を検知するが、気泡運転がなされている間に給湯等が実行されると、ステップ2で時間が経過していなくとも、ステップ3に移行して湯の温度を検知する。以後は、図4のフローチャートに従い、必要に応じて追い焚きを行う。
ステップ4で浴槽5内の湯の温度が追い焚きを要しない温度である場合には、ステップ1のタイマが残る計時を終えた後、再度ステップ3で湯の温度を検知し、以後は図4のフローチャートに従って動作する。
またこれに代えて、気泡運転中は、常時、風呂戻り温度センサー36の検出温度を監視して浴槽5の湯の温度を監視し、必要に応じて追い焚きを行う方策を採用してもよい。
【0054】
以上説明した実施形態は、熱源機2としてガスを燃料とする一缶二水路形式の燃焼装置を採用したが、追い焚き機能を備える熱源機2であれば他の形式の熱源機を採用することもできる。
以下、他の形式の熱源機を採用した風呂装置について説明するが、同一または同様の機能を発揮する部材には同一の符号を付して、重複した説明を省略する。また公知の部材や機能についても説明を省略する。
図6は、本発明の第二実施形態の風呂装置の作動原理図であり、二缶二水路形式の燃焼装置を採用している。
【0055】
即ち本実施形態の風呂装置70では、熱源機71は、二缶二水路形式の燃焼装置72を採用している。
本実施形態で採用する熱源機71は、独立した二つの燃焼空間(給湯側缶体75,追い焚き側缶体76)を持ち、それぞれにバーナ77,78と、送風機80,81を備えている。ただし排気経路については集合されている。
そして給湯側缶体75には給湯用の熱交換器11が内蔵され、追い焚き側缶体76には追い焚き用熱交換器10が内蔵されている。
給湯用の熱交換器11を含む給湯回路20、及び追い焚き用熱交換器10を含む追い焚き回路(循環配管)21は、先の実施形態と同一である。
【0056】
即ち追い焚き回路(循環配管)21は、浴槽5を含む循環流路18を形成するものであり、浴槽5から熱源機2の追い焚き用熱交換器10に湯水を戻す風呂戻り流路30と、追い焚き用熱交換器10側から浴槽5に湯水を送りだす風呂往き流路31を備え、風呂戻り流路30には、風呂ポンプ32と、風呂戻り温度センサー36が設けられ、風呂往き流路31には、風呂往き温度センサー37が設けられている。
【0057】
また動作についても先の実施形態と同一であり、一定の時間ごとに浴槽5内の湯の温度を検知し、この温度が所定の目標温度の下限未満であるならば自動的に追い焚きが開始される。そして自動保温機能が働いて追い焚きが実行される場合であって且つ気泡運転がなされている場合には、循環配管から浴槽5側に供給される湯水の温度を通常の追い焚きの際における湯水の温度よりも低い温度に制御する。
また風呂自動保温中であって気泡運転がなされている間に、給湯等が行われると、自動的に湯温抑制制御を伴う追い焚きが実行される。
即ち本実施形態で採用する熱源機71は、二缶二水路形式であり、独立した二つの燃焼空間(給湯側缶体75,追い焚き側缶体76)を持ち、それぞれに送風機80,81を備えているが、給湯側の送風機80だけを運転すると、排気のバランスが崩れるため、給湯だけを行う場合でも追い焚き側缶体76側の送風機81を運転する。
そのため先の実施形態と同様に、追い焚き用熱交換器10に送風だけが通過することとなり、当該送風によって追い焚き用熱交換器10が冷却される。
そこで本実施形態では、図5の様に気泡運転と給湯とが同時に行われると、湯温抑制制御を伴う追い焚きが実行される。
【0058】
前記した実施形態で採用する熱源機2,71は、いずれも浴槽5の湯水を直接的に燃焼ガスで加熱する構成を採用するものであるが、燃焼ガスで水又は熱媒体を昇温し、この熱媒体を介して浴槽5の湯水を昇温する構成の熱源機を採用することもできる。
図7の実線で示す回路は、本発明の第三実施形態の風呂装置の作動原理図であり、熱源機85は、燃焼ガスで熱媒体を昇温し、この熱媒体を一次循環回路87に循環させ、当該一次循環回路に追い焚き用熱交換器88を設けた構造を採用している。
【0059】
即ち第三実施形態の風呂装置で採用する熱源機85は、暖房機能を備えるものであり、暖房のための熱媒体循環回路(一次循環回路)87の一部に追い焚き用熱交換器88が設けられている。
第三実施形態の風呂装置では、先の実施形態と同様の二缶三水路形式の燃焼装置72を採用している。
ただし、追い焚き回路(循環配管)21は、先の実施形態と相違し、追い焚き用熱交換器88は液対液熱交換器であって、熱媒体循環回路(一次循環回路)87に装入されている。
【0060】
即ち燃焼装置72の図面左側の缶体76は、熱媒体を昇温するための燃焼装置であり、内部の熱交換器(以下 一次熱交換器90)は熱媒体を昇温するものである。
熱媒体循環回路(一次循環回路)87は、主流路たる暖房用循環流路91と、補助的に設けられた追い焚き用循環流路92によって構成されている。
暖房用循環流路91は、一次熱交換器90の吐出側から暖房往き口94に至る暖房往き流路97と、暖房戻り口93から膨張タンク95、暖房循環ポンプ96を経て一次熱交換器90の導入側に至る暖房戻り流路98を有し、外部に接続される暖房機器100を含む循環回路を構成するものである。
また暖房往き口94と暖房戻り口93との間には暖房バイパス流路102が設けられ、当該暖房バイパス流路102には暖房バイパス弁105が設けられている。
暖房往き流路97の一部であって、一次熱交換器90の吐出部の近傍には、熱媒温度センサー101が設けられている。
【0061】
一方、補助的流路たる追い焚き用循環流路92は、暖房往き流路97の中途から分岐された流路であり、末端は、膨張タンク95に接続されている。
また前記した様に追い焚き用循環流路92に追い焚き用熱交換器88の一次側が接続されている。また追い焚き用循環流路92には追い焚き用熱動弁106が設けられている。
熱媒体循環回路(一次循環回路)87は、暖房循環ポンプ96を運転することにより、暖房用循環流路91と、追い焚き用循環流路92の双方に熱媒体の流れが生じる。
【0062】
追い焚き回路(循環配管)21は、先の実施形態と同様に浴槽5を含む循環流路18を形成するものであり、浴槽5から熱源機85の追い焚き用熱交換器88に湯水を戻す風呂戻り流路30と、追い焚き用熱交換器88側から浴槽5に湯水を送り出す風呂往き流路31を備えている。
そして風呂戻り流路30には、風呂ポンプ32と、風呂水流スイッチ35及び風呂戻り温度センサー36が設けられている。
風呂ポンプ32の機能は先の実施形態と同一であり、浴槽5を含む循環流路18に水流を発生させ、浴槽5内の湯水を熱源機85に導入し、追い焚き用熱交換器88を経て浴槽5側に送り出すものである。
風呂戻り温度センサー36は、先の実施形態と同様に浴槽5内の湯水の温度を確認するためのセンサーである。
先の実施形態では、特有の構成として風呂往き温度センサー37が設けられていたが、第三の実施形態の風呂装置では、風呂往き温度センサーは無い。
【0063】
前述した実施形態では、風呂往き温度センサー37によって、循環金具6側に流れる湯の温度を監視していたが、本実施形態では、熱媒体循環回路(一次循環回路)87を流れる熱媒体の温度を制御することによって循環金具6側に流れる湯の温度を規制している。
【0064】
次に本実施形態の風呂装置の機能について説明する。本実施形態の風呂装置は、暖房機能を備えるものであり、暖房を行う際には熱媒体循環回路(一次循環回路)87に摂氏80度程度に調節された熱媒体が流される。即ち燃焼装置のバーナ12に点火し、熱媒体循環回路(一次循環回路)87の、暖房循環ポンプ96を運転する。そして一次熱交換器90の吐出部近傍に設けられた熱媒温度センサー101の検知信号を制御部にフィードバックし、制御部が比例弁やバーナ本数を制御し、一次熱交換器90から排出される熱媒体の温度を摂氏80度程度に調節する。
そして暖房機器100に摂氏80度程度に調節された熱媒体を循環し、室内の暖房を行う。
一方、浴槽5内の湯水を追い焚きする場合は、追い焚き用循環流路92の追い焚き用熱動弁106を開き、追い焚き用循環流路92に設けられた追い焚き用熱交換器88に熱媒体を流す。
【0065】
次に本実施形態の風呂装置1に特有の動作を図8のフローチャートに基づいて説明する。
本実施形態の風呂装置についても自動保温機能を備え、一定の時間ごとに浴槽5内の湯の温度を検知し、この温度が所定の目標温度の下限未満であるならば自動的に追い焚きが開始される。
また自動保温機能が働いて追い焚きが実行される場合であって且つ気泡運転がなされている場合には、熱源機85から浴槽5側に供給される湯の温度が流路切替え手段55の切り替わり温度未満となる様に制御する。
【0066】
即ち自動保温機能が働いている際には、図8のステップ1〜4の様に一定時間毎に浴槽5内の湯の温度を検知する。
ステップ1〜4の動作は、先の実施形態と同一である。
そしてステップ4で湯の温度が低いことが分かればステップ5に移行し、気泡運転中であるか否かを判断する。
気泡運転中で無いならば通常の追い焚き運転を行う。即ち一次熱交換器90から排出される熱媒体の温度を摂氏80度程度に維持したままの状態で、追い焚き用熱動弁106を開き、一次熱交換器90に高温の熱媒体を通過させる。
そして風呂ポンプ32によって、浴槽5を含む循環流路18に水流を発生させ、浴槽5内の湯水を熱源機85内の追い焚き用熱交換器88によって加熱昇温し、浴槽5側に送り出す。この際の浴槽5内に放出される湯の温度は摂氏60度前後となる。
通常の追い焚きに際しては、湯は、循環金具6の湯水吐出口45から浴槽5に放出される。
【0067】
通常の追い焚き運転に際しては、浴槽5内の湯水の温度の高低のみによって追い焚き用熱動弁106が開閉される。
より具体的には、ステップ8で風呂戻り温度センサー36で検知する検知温度が目標温度となったことが判定されれば、追い焚き用熱動弁106を閉じ、追い焚き用熱交換器88に流れる熱媒体を停止する。
【0068】
一方、追い焚きを開始すべき時期に気泡運転がなされていれば、ステップ5からステップ10に移行し、湯温抑制制御を伴う追い焚きが実行される。
本実施形態においては、追い焚き用循環流路92に比較的低い温度の熱媒体を流し、低い温度の熱媒体を使用して追い焚きを行う。
具体的には、一次熱交換器90の吐出部近傍に設けられた熱媒温度センサー101の検知信号を制御部にフィードバックし、制御部が比例弁やバーナ本数を制御し、一次熱交換器90から排出される熱媒体の温度を摂氏55度程度に調節する。
また熱媒体の目標温度を摂氏80度から55度に変更した後、図9のタイムチャートの様に1分程度の時間をおいて追い焚き用熱動弁106を開き、追い焚き用熱交換器88に目標温度、摂氏55度の熱媒体を通過させる。この様に1分程度の遅れを設けた理由は、実際の熱媒体の温度が摂氏80度から55度になるのを待つためである。
【0069】
また現在、気泡運転が行われているから、風呂ポンプ32が運転状態である。そして風呂ポンプ32によって、浴槽5を含む循環流路18に水流が発生しており、浴槽5内の湯水を熱源機85に導入し、追い焚き用熱交換器88によって加熱昇温し、浴槽5側に送り出される。ここで本実施形態では、追い焚き用熱交換器88に流れる熱媒体の温度が比較的低いので、必然的に、熱源機から浴槽5側に供給される湯の温度が流路切替え手段55の切り替わり温度未満となる。
そのため循環金具6の流路切替え手段55の自動切り換えは起こらず、熱源機85の風呂往き流路31から循環金具6の湯水往き口40に入った湯水は、湯水分岐部51から気体混合部53に入って空気が混入され、気泡混入湯水放出口46から浴槽5内に噴射され続ける。
【0070】
前記した図7の実線で示す回路は、摂氏80度程度の高温の熱媒体を使用して暖房を行う装置であるが、図7の二点鎖線で示す回路を加えることによって床暖房等の低温の熱媒体を使用する暖房器具を接続することができる。即ち暖房戻り流路98であって暖房循環ポンプ96の下流側から流路99を分岐し、床暖房器具等の低温の熱媒体を使用する暖房器具104に接続する。流路99は、暖房戻り流路98の湯を再度暖房器具104に送るものであり、暖房往き口94から吐出される熱媒体の温度よりも低い温度の熱媒体が流れる。
【0071】
ところで、図7に二点鎖線で付記した回路を採用する熱源機85においては、床暖房等の低温の熱媒体を使用する暖房器具だけを使用する場合には、そもそも高温(摂氏80度程度)に熱媒体を加熱する必要がなく、この様な場合には、摂氏60度程度に熱媒体が加熱される。
【0072】
この様な低温の熱媒体を使用する暖房器具だけを使用する暖房運転と、気泡運転が同時に運転される場合にあっては、一次熱交換器90の吐出部近傍に設けられた熱媒温度センサー101の検知信号を制御部にフィードバックし、制御部が比例弁やバーナ本数を制御し、一次熱交換器90から排出される熱媒体の目標温度を摂氏60度から55度に変更した後、図9のタイムチャートの様に1分程度の時間をおいて追い焚き用熱動弁106を開き、追い焚き用熱交換器88に目標温度、摂氏55度の熱媒体を通過させる。
【0073】
即ち温水暖房端末装置(熱源機)として、高温暖房端末装置(浴室温水暖房機など)と低温暖房端末装置(床暖房装置など)とを備える構成の場合であって、低温暖房端末装置を単独運転させる場合は、熱源機の熱媒温度センサー101の目標温度を摂氏80度ではなく摂氏60度に設定し、その際に気泡運転を行う場合は、熱源機の熱媒温度センサー101の目標温度を摂氏60度から摂氏55度に変更する。
【0074】
次に、貯湯式の熱源機を使用する構成について説明する。
図10は、本発明の第四実施形態の風呂装置の作動原理図である。
第四実施形態の風呂装置120は、貯湯式の燃焼装置121を採用するものである。
本実施形態で採用する熱源機122は、貯湯式の燃焼装置121を備え、燃焼装置121の内部は燃焼空間部123と貯留部125とに分かれている。そして貯留部125内に熱媒体が貯留され、当該燃焼空間部123で発生する熱によって貯留部125内の熱媒体が加熱される。
【0075】
貯留部125の内部には、コイル状の熱交換器127(液対液熱交換手段)が内蔵されており、これに風呂往き流路130および風呂戻り流路131が接続されている。
【0076】
風呂往き流路130および風呂戻り流路131の端部には、それぞれ浴槽5に繋がる配管133,135を接続するための風呂接続口137,136が設けられている。また、風呂往き流路130および風呂戻り流路131は、バイパス流路138によってバイパスされている。
【0077】
風呂戻り流路131の中途には、熱交換器127側から湯水の流れ方向上流側に向けて三方弁140、風呂戻り温度センサー36、風呂水流スイッチ35、風呂ポンプ32および水位センサ141の順で設けられている。また、風呂戻り側流路131の中途であって、風呂ポンプ32よりも下流側の位置には、上記したバイパス流路138が接続されている。三方弁140は、上記したバイパス流路138と風呂戻り流路131との接続部分に設けられており、必要に応じて開閉できる構成とされている。さらに具体的には、予め浴槽5内に張られている湯水を加熱(追い焚き)する場合は、図11(a)の様に三方弁140の熱交換器127側のポートと風呂ポンプ32側のポートとが連通した状態とされる。これにより、熱交換器127と浴槽5との間で湯水の往き来が可能な状態になる。一方、浴槽5内に湯水を供給(落とし込み)する場合は、図11(b)の様に三方弁140の熱交換器127側のポートが閉止した状態とされる。
風呂往き流路130の末端部分には、風呂往き温度センサー37が設けられている。
【0078】
本実施形態において、追い焚き運転は、貯留部125内に設けられたコイル式の熱交換器127と浴槽5との間で湯水の循環流を発生させ、貯留部125内に貯留されている高温の熱媒体との熱交換により、熱交換器127内を流れる湯水を加熱する。また、追い焚き運転を実施する場合は、風呂戻り流路131の中途に設けられた三方弁140の熱交換器127側のポートと風呂ポンプ32側のポートとが連通した状態とされる。この状態で風呂ポンプ32を作動させると、浴槽5内の湯水が配管135を介して吸い出されて風呂戻り流路131に流れ込み、熱交換器127に流入する。熱交換器127に流入した湯水は、貯留部125内の熱媒体との熱交換により加熱され、風呂往き流路130および配管133を介して浴槽5に戻される。これにより、浴槽5内の湯水が次第に加熱される。
【0079】
次に本実施形態の風呂装置に特有の動作を図12のフローチャートに基づいて説明する。
本実施形態の風呂装置についても自動保温機能を備え、一定の時間ごとに浴槽5内の湯の温度を検知し、この温度が所定の目標温度の下限未満であるならば自動的に追い焚きが開始される。
また自動保温機能が働いて追い焚きが実行される場合であって且つ気泡運転がなされている場合には、熱源機122から浴槽5側に供給される湯の温度が流路切替え手段55の切り替わり温度未満となる様に制御する。
【0080】
即ち自動保温機能が働いている際には、図12のステップ1〜4の様に一定時間毎に浴槽5内の湯の温度を検知する。
ステップ1〜4の動作は、先の実施形態と同一である。
そしてステップ4で湯の温度が低いことが分かればステップ5に移行し、気泡運転中であるか否かを判断する。
気泡運転中で無いならば通常の追い焚き運転を行う。即ち三方弁140を図11の(a)の様に三方弁140の熱交換器127側のポートと風呂ポンプ32側のポートとが連通した状態とする。
そして風呂ポンプ32によって、浴槽5を含む循環流路18に水流を発生させ、浴槽5内の湯水を熱源機122内の追い焚き用熱交換器127によって加熱昇温し、循環金具6を経て浴槽5側に送り出す。この際の浴槽5内に放出される湯の温度は摂氏60度前後となる。
通常の追い焚きに際しては、湯は、循環金具6の湯水吐出口45から浴槽5に放出される。
【0081】
一方、追い焚きを開始すべき時期に気泡運転がなされていれば、ステップ5からステップ10に移行し、湯温抑制制御を伴う追い焚きが実行される。
本実施形態においては、三方弁140を図11の(c)の様に三方弁140の熱交換器127側のポートと風呂ポンプ32側のポートとバイパス流路138側のポートの三方が連通する中途位置状態に切り換える。より具体的には、三方弁140のアクチェータを動作させる時間を調節し、弁体の位置が、三方弁140の三方を共に開く位置に調節する。
【0082】
その結果、循環回路18を循環する湯水の一部だけが追い焚き用熱交換器127を通過し、残部は、三方弁140を経由してバイパス流路138を流れ、追い焚き用熱交換器127を通過した湯水と混合されて摂氏50度未満の温度となる。
そのため循環金具6の流路切替え手段55の自動切り換えは起こらず、熱源機122の風呂往き流路130から循環金具6の湯水往き口40に入った湯水は、循環金具6内の湯水分岐部51から気体混合部53に入って空気が混入され、気泡混入湯水放出口46から浴槽5内に噴射され続ける。
また合わせて本実施形態では、熱源機122内の風呂往き流路130に設けられた風呂往き温度センサー37の検知温度が監視され、風呂往き温度センサー37の検知温度が摂氏50度を越えると三方弁140を図11の(b)の様に三方弁140の熱交換器127側のポートが閉止してバイパス流路138側を開く状態とされ、追い焚き用熱交換器127に流れる湯水を停止する。
【0083】
以上説明した実施形態では、流路切替え手段として形状記憶合金を利用したものを例示したが、本発明は、この構成に限定されるものではなく、例えば金属や液体あるいは気体の温度による体積変化を利用したものや、バイメタル等の体積変化の相違を利用したものであってもよい。
【符号の説明】
【0084】
1 風呂装置
2 熱源機
6 循環金具
10 追い焚き用熱交換器
11 給湯用熱交換器
18 循環流路
21 追い焚き回路(循環配管)
37 風呂往き温度センサ
45 湯水吐出口
46 気泡混入湯水放出口
55 流路切替え手段
70 風呂装置
71 熱源機
85 熱源機
88 追い焚き用熱交換器
120 風呂装置
122 熱源機

【特許請求の範囲】
【請求項1】
浴槽に対して循環配管で接続され、浴槽内の湯水を加熱する機能を備えた熱源機と、前記循環配管に接続され浴槽内に追い焚きされた湯水を導入する湯水吐出口と、前記循環配管に接続され浴槽内に気泡が混入された湯水を放出する気泡混入湯水放出口とを有し、浴槽内の湯水を追い焚きする追い焚き運転と、気泡が混入された湯水を浴槽内に放出する気泡運転を実行する機能を備えた風呂装置であって、湯水吐出口に至る流路と気泡混入湯水放出口に至る流路とを自動的に切り換える流路切替え手段を有し、当該流路切替え手段は、湯水の温度が切り替わり温度以上の場合に前記循環配管と湯水吐出口とを連通させ、湯水の温度が切り替わり温度未満の場合に前記循環配管と気泡混入湯水放出口とを連通させるものである風呂装置において、気泡運転と追い焚き運転とが並行して実行された場合には、循環配管から浴槽側に供給される湯水の温度を前記切り替わり温度未満とする湯温抑制制御が行われることを特徴とする風呂装置。
【請求項2】
熱源機の発熱量の抑制、追い焚き運転の断続、加熱に供される水量の抑制の少なくともいずれかの手段によって湯温抑制制御が行われることを特徴とする請求項1に記載の風呂装置。
【請求項3】
熱源機は水又は熱媒体を昇温する機能と、昇温された水又は熱媒体を循環させる一次循環流路を備え、前記一次循環流路中に熱交換器があり、当該熱交換器が浴槽に繋がる循環回路に接続され、通常の追い焚き運転に際しては、一次循環流路を流れる水又は熱媒体の温度が一定の温度に制御され、気泡運転と追い焚き運転とが並行して実行された場合には、前記一次循環流路を流れる水又は熱媒体の温度が通常の追い焚き運転に於ける温度よりも低い温度に制御されることを特徴とする請求項1又は2に記載の風呂装置。
【請求項4】
熱源機は、燃焼部と、燃焼部に空気を供給する1又は2以上の送風機と、追い焚きに供される追焚用熱交換器と、追い焚き以外の用途に供される他用途用熱交換器とを有し、追い焚き運転を実行することなく気泡運転が実行されている場合であって、他用途用熱交換器を昇温するために燃焼部が燃焼し、且つ追焚用熱交換器を通過する流路に送風が発生していることを条件の一つとして、追い焚き運転が開始されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の風呂装置。
【請求項5】
浴槽内の温度を一定の温度に保つために自動的に追い焚きを行う保温運転機能と、使用者の人為的操作によって追い焚きを行う人為的追焚運転機能を備え、気泡運転との同時運転中の保温運転機能における追い焚きの際に前記湯温抑制制御が行われ、気泡運転が実行されている最中に人為的操作によって追い焚きが開始された場合には、湯温抑制制御を行わないことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の風呂装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate