駆動装置
【課題】 電気機械変換素子の伸縮方向に略垂直な方向において低背化を図ることができる駆動装置を提供する。
【解決手段】 駆動装置1においては、圧電素子5の伸縮方向がFPC7の表面と略平行となるように圧電素子5がFPC7の表面に固定され、圧電素子5がFPC7と電気的に接続されている。これにより、FPC7の厚さ方向が圧電素子5の伸縮方向に略垂直な方向と一致するため、当該方向において駆動装置1の低背化を図ることができる。
【解決手段】 駆動装置1においては、圧電素子5の伸縮方向がFPC7の表面と略平行となるように圧電素子5がFPC7の表面に固定され、圧電素子5がFPC7と電気的に接続されている。これにより、FPC7の厚さ方向が圧電素子5の伸縮方向に略垂直な方向と一致するため、当該方向において駆動装置1の低背化を図ることができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばカメラ付き携帯電話機や小型デジタルカメラ等においてレンズ等を駆動するのに好適な駆動装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来における上記技術分野の駆動装置として、特許文献1,2には、所定の伸縮方向に沿って伸縮する電気機械変換素子と、伸縮方向における電気機械変換素子の一端に取り付けられた駆動部材と、駆動部材に摩擦係合された被駆動体と、電気機械変換素子が半田や導電性接着剤等により電気的に接続されたフレキシブルプリント基板等のプリント基板と、を備えるものが記載されている。
【0003】
また、特許文献3には、所定の伸縮方向に沿って伸縮する電気機械変換素子と、伸縮方向における電気機械変換素子の一端に取り付けられた駆動部材と、駆動部材に摩擦係合された被駆動体と、電気機械変換素子を支持する支持体と、を備えるものが記載されている。
【0004】
これらの駆動装置においては、鋸歯状の波形を有する駆動パルスが電気機械変換素子に印加されて、伸長速度と収縮速度とが異なった状態で電気機械変換素子が変形させられる。そして、電気機械変換素子が遅い速度で変形すると、被駆動体は摩擦によって駆動部材に対して静止し、逆に、電気機械変換素子が速い速度で変形すると、被駆動体は慣性によって駆動部材に対して移動する。従って、鋸歯状の波形を有する駆動パルスを電気機械変換素子に繰り返し印加することで、被駆動体を細かなピッチで間欠的に移動させることができる。
【特許文献1】特開2007−274777号公報
【特許文献2】特開2006−311794号公報
【特許文献3】特開2007−74889号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1,2記載の駆動装置においては、電気機械変換素子の伸縮方向がプリント基板の表面と略垂直となるように電気機械変換素子がプリント基板に取り付けられているため、電気機械変換素子の伸縮方向に略垂直な方向における駆動装置の低背化が妨げられるという問題がある。
【0006】
このような問題は、特許文献3記載の駆動装置においても、電気機械変換素子にリード線を電気的に接続することにより、電気機械変換素子を駆動するための電気信号を伝送するのが一般的であるため、同様である。
【0007】
なお、特許文献3記載の駆動装置にあっては、電気機械変換素子にリード線を電気的に接続することにより、電気機械変換素子を駆動するための電気信号を伝送するのが一般的であるため、次のような問題も生じるおそれがある。すなわち、駆動装置の組立時においては、電気機械変換素子を支持体に固定した後にリード線のフォーミングを行うことになるため、電気機械変換素子とリード線との接続部に応力が集中して接続部が損傷し、その結果、電気機械変換素子に電気信号を確実に伝送することができなくなるおそれがある。
【0008】
そこで、本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、電気機械変換素子の伸縮方向に略垂直な方向において低背化を図ることができる駆動装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明に係る駆動装置は、所定の伸縮方向に沿って伸縮する電気機械変換素子と、伸縮方向における電気機械変換素子の一端に取り付けられた駆動部材と、駆動部材に摩擦係合された被駆動体と、電気機械変換素子を駆動するための電気信号を伝送するプリント基板と、を備え、電気機械変換素子は、伸縮方向がプリント基板の表面と略平行となるようにプリント基板の表面に取り付けられ、プリント基板と電気的に接続されていることを特徴とする。
【0010】
この駆動装置では、電気機械変換素子の伸縮方向がプリント基板の表面と略平行となるように電気機械変換素子がプリント基板の表面に取り付けられ、電気機械変換素子がプリント基板と電気的に接続されている。これにより、プリント基板の厚さ方向が電気機械変換素子の伸縮方向に略垂直な方向と一致するため、当該方向において駆動装置の低背化を図ることが可能となる。
【0011】
また、本発明に係る駆動装置においては、電気機械変換素子が取り付けられている部分では、伸縮方向におけるプリント基板の長さは、伸縮方向における電気機械変換素子の長さと等しい、又は伸縮方向における電気機械変換素子の長さよりも短いことが好ましい。この場合、電気機械変換素子の一端への駆動部材の取付けや電気機械変換素子の他端への例えば錘の取付けがプリント基板によって妨げられるのを防止することができる。
【0012】
本発明に係る駆動装置においては、プリント基板は、フレキシブルプリント基板であることが好ましい。プリント基板としてフレキシブルプリント基板を用いることで、配線レイアウトの自由度を大きくすることができる。
【0013】
本発明に係る駆動装置においては、電気機械変換素子は、導電性接着剤によってプリント基板と電気的に接続されていることが好ましい。半田よりも剛性が低く且つ弾性が高い導電性接着剤を用いることで、プリント基板との電気的な接続に起因して電気機械変換素子の伸縮が阻害されるのを防止することができる。
【0014】
本発明に係る駆動装置においては、電気機械変換素子は、プリント基板が取り付けられた部分と対向する部分において、伸縮方向に対して側方から弾性部材によって支持されていることが好ましい。この構成によれば、電気機械変換素子の伸縮による振動が弾性部材に伝達され難いため、電気機械変換素子の伸縮に伴う共振の影響を防止しつつ、駆動部材に対して被駆動体を確実に移動させることができる。
【0015】
また、本発明に係る駆動装置は、所定の伸縮方向に沿って伸縮する電気機械変換素子と、伸縮方向における電気機械変換素子の一端に取り付けられた駆動部材と、駆動部材に摩擦係合された被駆動体と、電気機械変換素子が導電性接着剤により電気的に接続され、電気機械変換素子を駆動するための電気信号を伝送するプリント基板と、電気機械変換素子を支持する支持体と、を備え、支持体は、プリント基板が支持体に固定されることにより、電気機械変換素子を支持することを特徴とする。
【0016】
この駆動装置では、電気機械変換素子が導電性接着剤により電気的に接続されたプリント基板が、電気機械変換素子を駆動するための電気信号の伝送に用いられている。そのため、プリント基板の厚さ方向を、電気機械変換素子の伸縮方向に略垂直な方向と一致させ、当該方向において駆動装置の低背化を図ることが可能となる。更に、そのプリント基板が支持体に固定されることで、支持体が電気機械変換素子を支持している。これにより、駆動装置の組立時において、電気機械変換素子とプリント基板との接続部への応力集中が回避されることとなり、プリント基板を介して電気機械変換素子に電気信号を確実に伝送することができる。
【0017】
本発明に係る駆動装置においては、プリント基板は、フレキシブルプリント基板であり、補強部材を介して支持体に固定されることが好ましい。プリント基板としてフレキシブルプリント基板が用いられることにより、配線レイアウトの自由度を大きくすることができる。しかも、補強部材を介してフレキシブルプリント基板が支持体に固定されるため、フレキシブルプリント基板が変形して電気機械変換素子とフレキシブルプリント基板との接続部が損傷するのを防止することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、電気機械変換素子の伸縮方向に略垂直な方向において駆動装置の低背化を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図において同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
[第1実施形態]
【0020】
図1は、本発明に係る駆動装置の第1実施形態の断面図であり、図2は、図1のII−II線に沿っての断面図である。図1,2に示されるように、駆動装置1は、レンズ枠(被駆動体)2が保持するレンズ3を光軸OAに沿って駆動するための装置であって、例えばカメラ付き携帯電話機や小型デジタルカメラ等に好適なものである。駆動装置1は、駆動装置1の外囲を構成するホルダ4内に、圧電素子(電気機械変換素子)5、駆動軸(駆動部材)6、フレキシブルプリント基板(FPC)7及び錘11を備えている。
【0021】
圧電素子5は、光軸OAに平行な伸縮方向(以下、単に「伸縮方向」という)に沿って伸縮する。圧電素子5においてFPC7が取り付けられた部分5aと対向する部分5bは、例えばシリコーンからなる弾性部材12によって挟持されており、この弾性部材12は、ホルダ4に固定されている。これにより、圧電素子5は、FPC7が取り付けられた部分5aと対向する部分5bにおいて、伸縮方向に対して側方から弾性部材12によって弾性支持されることになる。駆動軸6は、伸縮方向に沿って延在し、伸縮方向における圧電素子5の一端に接着剤によって固定されている。この駆動軸6は、例えば、カーボングラファイト等、黒鉛結晶が強固に複合させられてなる黒鉛複合体により円柱状に形成されている。
【0022】
錘11は、伸縮方向における圧電素子5の他端に取り付けられている。この錘11は、圧電素子5の他端側に負荷を与えることで、圧電素子5の他端側が一端側よりも大きく変位するのを防止する。錘11としては、圧電素子5の伸縮を効率良く駆動軸6側に伝えるために、駆動軸6よりも重いものが好ましい。なお、例えば錘11の他端側をホルダ4に固定することにより圧電素子5を支持すれば、弾性部材12は不要となる。
【0023】
駆動軸6の一端部は、ホルダ4が有する仕切部41に形成された軸受穴41aに隙間嵌めの状態で貫通している。一方、駆動軸6の他端部は、ホルダ4が有する仕切部42に形成された軸受穴42aに隙間嵌めの状態で貫通している。これにより、駆動軸6は、伸縮方向に沿って往復動可能となっている。なお、ホルダ4には、開口部4aが形成されており、開口部4aは、着脱自在なホルダカバー13によって覆われている。
【0024】
駆動軸6には、仕切部41,42によってそれらの間に移動領域が規制されたレンズ枠2の係合部21が摩擦係合されている。図3は、図1のIII−III線に沿っての断面図である。図3に示されるように、係合部21のV溝21a内に固定された断面V字状の板部材22と、係合部21に係止された板バネ23で板部材22側に付勢された断面V字状の板部材24とが駆動軸6を挟持している。これにより、係合部21は、その移動の際に駆動軸6との間に一定の摩擦力を生じさせることになる。
【0025】
図4は、図1の駆動装置の圧電素子周辺の斜視図である。図4に示されるように、圧電素子5は、伸縮方向に略垂直な方向に延在するテープ状のFPC7と電気的に接続されている。FPC7は、駆動回路(不図示)と電気的に接続されており、圧電素子5を駆動するための電気信号を駆動回路から圧電素子5に伝送する。
【0026】
圧電素子5は、伸縮方向がFPC7の表面7aと略平行となるようにFPC7の表面7aに導電性接着剤8によって固定されている。導電性接着剤8は、圧電素子5の端子とFPC7の表面7aに設けられた配線17とを電気的に接続している。なお、導電性接着剤8としては、例えば、70重量%の銀粒子と20重量%のエポキシ樹脂とを含む熱硬化型接着剤が用いられている。
【0027】
このように構成された駆動装置1においては、圧電素子5を駆動するための電気信号がFPC7によって駆動回路から圧電素子5に伝送され、その電気信号の入力により圧電素子5が伸長及び収縮を繰り返す。この伸長及び収縮に応じて駆動軸6が往復動する。このとき、圧電素子5の伸長速度と収縮速度とを異ならせることで、駆動軸6が一方向へ移動する速度と他方向へ移動する速度とが異なることとなる。これにより、係合部21、延いてはレンズ枠2が所望の方向へ移動させられる。
【0028】
以上説明したように、駆動装置1においては、圧電素子5の伸縮方向がFPC7の表面7aと略平行となるように圧電素子5がFPC7の表面7aに固定され、圧電素子5がFPC7と電気的に接続されている。これにより、FPC7の厚さ方向(表面7aに略垂直な方向)が圧電素子5の伸縮方向に略垂直な方向(ここでは、FPC7の延在方向にも略垂直な方向)と一致するため、当該方向において駆動装置1の低背化を図ることができる。
【0029】
また、圧電素子5を駆動するための電気信号の伝送にFPC7が用いられているため、配線レイアウトの自由度を大きくすることができる。更に、圧電素子5とFPC7との電気的な接続に、半田よりも剛性が低く且つ弾性が高い導電性接着剤8が用いられているため、FPC7との電気的な接続に起因して圧電素子5の伸縮が阻害されるのを防止することができる。
【0030】
また、圧電素子5が、FPC7が取り付けられた部分5aと対向する部分5bにおいて、伸縮方向に対して側方から弾性部材12によって支持されているため、圧電素子5の伸縮による振動が弾性部材12に伝達され難くなる。その結果、圧電素子5の伸縮に伴う共振の影響を防止しつつ、駆動軸6に対してレンズ枠2を確実に移動させることができる。
[第2実施形態]
【0031】
図5は、本発明に係る駆動装置の第2実施形態の断面図である。図6は、図5のVI−VI線に沿っての断面図であり、図7は、図5のVII−VII線に沿っての断面図である。図5〜7に示されるように、駆動装置1は、レンズ枠(被駆動体)2が保持するレンズ3を光軸OAに沿って駆動するための装置であって、例えばカメラ付き携帯電話機や小型デジタルカメラ等に好適なものである。
【0032】
駆動装置1は、レンズ枠2を収容するホルダ(支持体)4を備えている。ホルダ4は、光軸OAに平行な伸縮方向(以下、単に「伸縮方向」という)に沿って伸縮する圧電素子(電気機械変換素子)5を支持している。伸縮方向における圧電素子5の一端には、伸縮方向に沿って延在するように駆動軸(駆動部材)6が接着剤により固定されている。駆動軸6は、例えば、カーボングラファイト等、黒鉛結晶が強固に複合させられてなる黒鉛複合体により円柱状に形成されている。なお、ホルダ4には、開口部4aが形成されており、開口部4aは、着脱自在なホルダカバー13によって覆われている。
【0033】
駆動軸6の一端部は、ホルダ4が有する仕切部41に形成された軸受穴41aを隙間嵌めの状態で貫通している。一方、駆動軸6の他端部は、ホルダ4が有する仕切部42に形成された軸受穴42aを隙間嵌めの状態で貫通している。これにより、駆動軸6は、伸縮方向に沿って往復動可能となっている。
【0034】
駆動軸6には、仕切部41,42によってそれらの間に移動領域が規制されたレンズ枠2の係合部21が摩擦係合されている。図8は、図5のVIII−VIII線に沿っての断面図である。図8に示されるように、係合部21に形成されたV溝21a内に固定された断面V字状の板部材22と、係合部21に係止された板バネ23によって板部材22側に付勢された断面V字状の板部材24とが駆動軸6を挟持している。これにより、係合部21は、その移動の際に駆動軸6との間に一定の摩擦力を生じさせることになる。
【0035】
ここで、ホルダ4による圧電素子5の支持構造について説明する。
【0036】
図9は、図5の駆動装置の圧電素子周辺の斜視図であり、図10は、図5の駆動装置の圧電素子周辺の正面図である。図9,11に示されるように、圧電素子5は、伸縮方向と略直交する方向に延在するテープ状のフレキシブルプリント基板(FPC)7の表面に導電性接着剤8により電気的に接続されている。導電性接着剤8は、耐衝撃性を向上させるために、弾性的なものであることが好ましい。
【0037】
FPC7は、その先端側で駆動回路(不図示)に電気的に接続されており、圧電素子5を駆動するための電気信号を駆動回路から圧電素子5に伝送する。FPC7の基端部の裏面には、例えば金属或いはポリイミドからなる矩形板状の補強板(補強部材)9が接着剤により固定されている。補強板9は、FPC7の表面と略直交する方向から見て圧電素子5とFPC7との接続部(すなわち、導電性接着剤8の配置部)を含む外形を有している。これらの圧電素子5、駆動軸6、FPC7、導電性接着剤8及び補強板9によって、圧電素子ユニット10が構成されている。
【0038】
圧電素子ユニット10は、例えばシリコーンからなる弾性部材18を介して、ホルダ4が有する棚部43にボルト19によって固定されている。つまり、FPC7は、補強板9を介してホルダ4に固定されている。このように、ホルダ4は、FPC7が補強板9を介してホルダ4に固定されることにより、圧電素子5を支持している。なお、図6に示されるように、FPC7及び補強板9のそれぞれには、ボルト19のネジ部の外径より大きい内径を有する貫通穴7a及び貫通穴9aが連続するように形成されており、ボルト19のネジ部は、貫通穴7a,9a、及び弾性部材18に形成された貫通穴18aを介して、ホルダ4の棚部43に形成されたネジ穴43aに螺合している。
【0039】
以上説明したように、駆動装置1では、圧電素子5が導電性接着剤8により電気的に接続されたFPC7が、圧電素子5を駆動するための電気信号の伝送に用いられている。そのため、FPC7の厚さ方向を、圧電素子5の伸縮方向に略垂直な方向と一致させ、当該方向において駆動装置1の低背化を図ることが可能となる。更に、FPC7が補強板9を介してホルダ4に固定されることで、ホルダ4が圧電素子5を支持している。これらにより、駆動装置1の組立時においては、補強板9を介してFPC7をホルダ4に固定した後に、FPC7をその先端側で駆動回路に電気的に接続すべくFPC7のフォーミングを行うことになるが、圧電素子5がホルダ4に直接的に固定されていないため、圧電素子5とFPC7との接続部への応力集中が回避されることとなる。従って、駆動装置1によれば、FPC7を介して圧電素子5に電気信号を確実に伝送することができる。
【0040】
また、駆動装置1では、圧電素子5を駆動するための電気信号の伝送にFPC7が用いられる。これにより、FPC7をその先端側で駆動回路に電気的に接続するための配線レイアウトの自由度を大きくすることができる。しかも、FPC7の表面と略直交する方向から見て圧電素子5とFPC7との接続部を含む外形を有する補強板9を介してFPC7がホルダ4に固定される。そのため、駆動装置1の組立時において、圧電素子ユニット10をホルダ4内に装填する際に、FPC7が変形して圧電素子5とFPC7との接続部が損傷するのを防止することができる。
【0041】
また、駆動装置1では、圧電素子ユニット10がホルダ4にボルト19によって固定されている。これにより、例えば圧電素子5が故障した場合には、ホルダ4からホルダカバー13を外し、ホルダ4の開口部4aを介して、圧電素子ユニット10を容易に交換することができる。
【0042】
また、駆動装置1では、FPC7及び補強板9のそれぞれに、ボルト19のネジ部の外径より大きい内径を有する貫通穴7a及び貫通穴9aが連続するように形成されている。更に、圧電素子ユニット10が弾性部材18を介してホルダ4に固定されている。これらにより、例えば圧電素子ユニット10において駆動軸6の取付角度がばらついていても、圧電素子ユニット10をホルダ4にボルト19によって固定した際に、仕切部41の軸受穴41a及び仕切部42の軸受穴42aによって駆動軸6が過拘束されるのを防止することができる。
【0043】
次に、駆動装置1の動作について説明する。図11は、図5の駆動装置の圧電素子を作動させる駆動回路の回路図である。図12は、図11の駆動回路に入力される入力信号の波形図であり、図13は、図11の駆動回路から出力される出力信号の波形図である。
【0044】
図11に示されるように、駆動回路31は、制御部30内に設けられている。制御部30は、駆動装置1の全体制御を行うものであって、例えば、CPU、ROM、RAM、入力信号回路及び出力信号回路等を有している。駆動回路31は、圧電素子5のドライブ回路として機能するものであり、圧電素子5に対して駆動用の電気信号を出力する。駆動回路31は、制御部30の制御信号生成部から制御信号を入力し、その制御信号を電圧増幅又は電流増幅して圧電素子5の駆動用電気信号を出力する。駆動回路31は、例えば、入力段を論理回路U1〜U3により構成し、出力段に電界効果型のトランジスタ(FET)Q1,Q2を備えたものが用いられる。トランジスタQ1,Q2は、出力信号として、Hi出力(高電位出力)、Lo出力(低電位出力)及びOFF出力(オープン出力)を出力可能となっている。
【0045】
図12(a)は、係合部21が圧電素子5に接近するようにレンズ枠2を移動させる際に入力される入力信号であり、図12(b)は、係合部21が圧電素子5から離間するようにレンズ枠2を移動させる際に入力される入力信号である。また、図13(a)は、係合部21が圧電素子5に接近するようにレンズ枠2を移動させる際に出力される出力信号であり、図13(b)は、係合部21が圧電素子5から離間するようにレンズ枠2を移動させる際に出力される出力信号である。
【0046】
図13(a),(b)の出力信号は、図12(a),(b)の入力信号と同一タイミングでON/OFFするパルス信号となっている。図13(a),(b)の2つの信号は、FPC7を介して圧電素子5に入力される。圧電素子5には、鋸歯状の波形を有するパルス信号を入力してもよいが、図13に示されるように、矩形状の波形を有するパルス信号を入力しても、圧電素子5を作動させることができる。この場合、圧電素子5の駆動信号が矩形状の波形を有するパルス信号でよいため、信号生成が容易となる。
【0047】
図13(a),(b)の出力信号は、同一周波数となる2つのパルス信号により構成されている。この2つのパルス信号は、互いの位相を異ならせることで、互いの信号の電位差が段階的に大きくなって急激に小さくなる信号、又は互いの信号の電位差が急激に大きくなって段階的に小さくなる信号となっている。このような2つの信号を入力することにより、圧電素子5の伸長速度と収縮速度とを異ならせることができ、係合部21、延いてはレンズ枠2を移動させることが可能となる。
【0048】
例えば、図13(a),(b)においては、一方の信号がHi(ハイ)からLo(ロー)となった後に、他方の信号がHiとなるように設定されている。それらの信号においては、一方の信号がLoとなった際に、一定のタイムラグtOFFの経過後、他方の信号がHiとなるように設定される。また、2つの信号が両方ともLoの場合には、出力としてはオフ状態(オープン状態)とされる。
【0049】
図13(a),(b)の出力信号、すなわち圧電素子5を作動させる電気信号としては、可聴周波数を超える周波数の信号が用いられる。図13(a),(b)においては、2つの信号の周波数は、可聴周波数を超える周波数信号とされ、例えば、30〜80kHz、より好ましくは40〜60kHzの周波数信号とされる。このような周波数の信号を用いることで、圧電素子5の可聴領域における作動音を低減することができる。
【0050】
以上により、駆動装置1は、次のように動作する。すなわち、圧電素子5に電気信号が入力され、その電気信号の入力により圧電素子5が伸長及び収縮を繰り返す。この伸長及び収縮に応じて駆動軸6が往復動する。このとき、圧電素子5の伸長速度と収縮速度とを異ならせることで、駆動軸6が一方向へ移動する速度と他方向へ移動する速度とが異なることとなる。これにより、係合部21、延いてはレンズ枠2が所望の方向へ移動させられる。
【0051】
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。
【0052】
例えば、上記第1実施形態において、圧電素子5を駆動するための電気信号の伝送に、FPC7に替えて、いわゆるリジット基板を用いてもよい。また、圧電素子5とFPC7或いはリジット基板との電気的な接続に、半田を用いてもよい。
【0053】
また、上記第1実施形態は、駆動装置1がレンズ枠2を駆動する場合であったが、駆動装置は、レンズ枠2以外の被駆動体を駆動するものであってもよい。
【0054】
また、上記第2実施形態において、図14に示されるように、例えばシリコーンからなる弾性部材14を圧電素子5とFPC7との間に介在させて、圧電素子5をFPC7の表面に導電性接着剤8により電気的に接続してもよい。この場合、他の部品との共振を防止して、圧電素子5の振動を駆動軸6に確実に伝達することができる。
【0055】
また、上記第2実施形態において、圧電素子ユニット10のホルダ4への固定は、ボルト19による固定に限定されず、接着剤による固定であってもよい。一例として、図15に示されるように、圧電素子ユニット10の補強板9をホルダ4の壁部内面に当接させた状態で、ホルダ4の壁部に形成された複数の貫通穴4b内に接着剤15を充填することにより、圧電素子ユニット10をホルダ4に固定してもよい。
【0056】
また、上記第2実施形態は、プリント基板がFPC7である場合であったが、プリント基板は、いわゆるリジット基板であってもよい。プリント基板がリジット基板である場合、補強板9は必須ではない。
【0057】
また、上記第2実施形態は、駆動装置1がレンズ枠2を駆動する場合であったが、駆動装置は、レンズ枠2以外の被駆動体を駆動するものであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明に係る駆動装置の第1実施形態の断面図である。
【図2】図1のII−II線に沿っての断面図である。
【図3】図1のIII−III線に沿っての断面図である。
【図4】図1の駆動装置の圧電素子周辺の斜視図である。
【図5】本発明に係る駆動装置の第2実施形態の断面図である。
【図6】図5のVI−VI線に沿っての断面図である。
【図7】図5のVII−VII線に沿っての断面図である。
【図8】図5のVIII−VIII線に沿っての断面図である。
【図9】図5の駆動装置の圧電素子ユニット周辺の斜視図である。
【図10】図5の駆動装置の圧電素子ユニット周辺の正面図である。
【図11】図5の駆動装置の圧電素子を作動させる駆動回路の回路図である。
【図12】図11の駆動回路に入力される入力信号の波形図である。
【図13】図11の駆動回路から出力される出力信号の波形図である。
【図14】変形例の駆動装置の圧電素子ユニット周辺の正面図である。
【図15】変形例の駆動装置の圧電素子ユニット周辺の断面図である。
【符号の説明】
【0059】
1…駆動装置、2…レンズ枠(被駆動体)、4…ホルダ(支持体)、5…圧電素子(電気機械変換素子)、6…駆動軸(駆動部材)、7…フレキシブルプリント基板、8…導電性接着剤、9…補強板(補強部材)。
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばカメラ付き携帯電話機や小型デジタルカメラ等においてレンズ等を駆動するのに好適な駆動装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来における上記技術分野の駆動装置として、特許文献1,2には、所定の伸縮方向に沿って伸縮する電気機械変換素子と、伸縮方向における電気機械変換素子の一端に取り付けられた駆動部材と、駆動部材に摩擦係合された被駆動体と、電気機械変換素子が半田や導電性接着剤等により電気的に接続されたフレキシブルプリント基板等のプリント基板と、を備えるものが記載されている。
【0003】
また、特許文献3には、所定の伸縮方向に沿って伸縮する電気機械変換素子と、伸縮方向における電気機械変換素子の一端に取り付けられた駆動部材と、駆動部材に摩擦係合された被駆動体と、電気機械変換素子を支持する支持体と、を備えるものが記載されている。
【0004】
これらの駆動装置においては、鋸歯状の波形を有する駆動パルスが電気機械変換素子に印加されて、伸長速度と収縮速度とが異なった状態で電気機械変換素子が変形させられる。そして、電気機械変換素子が遅い速度で変形すると、被駆動体は摩擦によって駆動部材に対して静止し、逆に、電気機械変換素子が速い速度で変形すると、被駆動体は慣性によって駆動部材に対して移動する。従って、鋸歯状の波形を有する駆動パルスを電気機械変換素子に繰り返し印加することで、被駆動体を細かなピッチで間欠的に移動させることができる。
【特許文献1】特開2007−274777号公報
【特許文献2】特開2006−311794号公報
【特許文献3】特開2007−74889号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1,2記載の駆動装置においては、電気機械変換素子の伸縮方向がプリント基板の表面と略垂直となるように電気機械変換素子がプリント基板に取り付けられているため、電気機械変換素子の伸縮方向に略垂直な方向における駆動装置の低背化が妨げられるという問題がある。
【0006】
このような問題は、特許文献3記載の駆動装置においても、電気機械変換素子にリード線を電気的に接続することにより、電気機械変換素子を駆動するための電気信号を伝送するのが一般的であるため、同様である。
【0007】
なお、特許文献3記載の駆動装置にあっては、電気機械変換素子にリード線を電気的に接続することにより、電気機械変換素子を駆動するための電気信号を伝送するのが一般的であるため、次のような問題も生じるおそれがある。すなわち、駆動装置の組立時においては、電気機械変換素子を支持体に固定した後にリード線のフォーミングを行うことになるため、電気機械変換素子とリード線との接続部に応力が集中して接続部が損傷し、その結果、電気機械変換素子に電気信号を確実に伝送することができなくなるおそれがある。
【0008】
そこで、本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、電気機械変換素子の伸縮方向に略垂直な方向において低背化を図ることができる駆動装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明に係る駆動装置は、所定の伸縮方向に沿って伸縮する電気機械変換素子と、伸縮方向における電気機械変換素子の一端に取り付けられた駆動部材と、駆動部材に摩擦係合された被駆動体と、電気機械変換素子を駆動するための電気信号を伝送するプリント基板と、を備え、電気機械変換素子は、伸縮方向がプリント基板の表面と略平行となるようにプリント基板の表面に取り付けられ、プリント基板と電気的に接続されていることを特徴とする。
【0010】
この駆動装置では、電気機械変換素子の伸縮方向がプリント基板の表面と略平行となるように電気機械変換素子がプリント基板の表面に取り付けられ、電気機械変換素子がプリント基板と電気的に接続されている。これにより、プリント基板の厚さ方向が電気機械変換素子の伸縮方向に略垂直な方向と一致するため、当該方向において駆動装置の低背化を図ることが可能となる。
【0011】
また、本発明に係る駆動装置においては、電気機械変換素子が取り付けられている部分では、伸縮方向におけるプリント基板の長さは、伸縮方向における電気機械変換素子の長さと等しい、又は伸縮方向における電気機械変換素子の長さよりも短いことが好ましい。この場合、電気機械変換素子の一端への駆動部材の取付けや電気機械変換素子の他端への例えば錘の取付けがプリント基板によって妨げられるのを防止することができる。
【0012】
本発明に係る駆動装置においては、プリント基板は、フレキシブルプリント基板であることが好ましい。プリント基板としてフレキシブルプリント基板を用いることで、配線レイアウトの自由度を大きくすることができる。
【0013】
本発明に係る駆動装置においては、電気機械変換素子は、導電性接着剤によってプリント基板と電気的に接続されていることが好ましい。半田よりも剛性が低く且つ弾性が高い導電性接着剤を用いることで、プリント基板との電気的な接続に起因して電気機械変換素子の伸縮が阻害されるのを防止することができる。
【0014】
本発明に係る駆動装置においては、電気機械変換素子は、プリント基板が取り付けられた部分と対向する部分において、伸縮方向に対して側方から弾性部材によって支持されていることが好ましい。この構成によれば、電気機械変換素子の伸縮による振動が弾性部材に伝達され難いため、電気機械変換素子の伸縮に伴う共振の影響を防止しつつ、駆動部材に対して被駆動体を確実に移動させることができる。
【0015】
また、本発明に係る駆動装置は、所定の伸縮方向に沿って伸縮する電気機械変換素子と、伸縮方向における電気機械変換素子の一端に取り付けられた駆動部材と、駆動部材に摩擦係合された被駆動体と、電気機械変換素子が導電性接着剤により電気的に接続され、電気機械変換素子を駆動するための電気信号を伝送するプリント基板と、電気機械変換素子を支持する支持体と、を備え、支持体は、プリント基板が支持体に固定されることにより、電気機械変換素子を支持することを特徴とする。
【0016】
この駆動装置では、電気機械変換素子が導電性接着剤により電気的に接続されたプリント基板が、電気機械変換素子を駆動するための電気信号の伝送に用いられている。そのため、プリント基板の厚さ方向を、電気機械変換素子の伸縮方向に略垂直な方向と一致させ、当該方向において駆動装置の低背化を図ることが可能となる。更に、そのプリント基板が支持体に固定されることで、支持体が電気機械変換素子を支持している。これにより、駆動装置の組立時において、電気機械変換素子とプリント基板との接続部への応力集中が回避されることとなり、プリント基板を介して電気機械変換素子に電気信号を確実に伝送することができる。
【0017】
本発明に係る駆動装置においては、プリント基板は、フレキシブルプリント基板であり、補強部材を介して支持体に固定されることが好ましい。プリント基板としてフレキシブルプリント基板が用いられることにより、配線レイアウトの自由度を大きくすることができる。しかも、補強部材を介してフレキシブルプリント基板が支持体に固定されるため、フレキシブルプリント基板が変形して電気機械変換素子とフレキシブルプリント基板との接続部が損傷するのを防止することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、電気機械変換素子の伸縮方向に略垂直な方向において駆動装置の低背化を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図において同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
[第1実施形態]
【0020】
図1は、本発明に係る駆動装置の第1実施形態の断面図であり、図2は、図1のII−II線に沿っての断面図である。図1,2に示されるように、駆動装置1は、レンズ枠(被駆動体)2が保持するレンズ3を光軸OAに沿って駆動するための装置であって、例えばカメラ付き携帯電話機や小型デジタルカメラ等に好適なものである。駆動装置1は、駆動装置1の外囲を構成するホルダ4内に、圧電素子(電気機械変換素子)5、駆動軸(駆動部材)6、フレキシブルプリント基板(FPC)7及び錘11を備えている。
【0021】
圧電素子5は、光軸OAに平行な伸縮方向(以下、単に「伸縮方向」という)に沿って伸縮する。圧電素子5においてFPC7が取り付けられた部分5aと対向する部分5bは、例えばシリコーンからなる弾性部材12によって挟持されており、この弾性部材12は、ホルダ4に固定されている。これにより、圧電素子5は、FPC7が取り付けられた部分5aと対向する部分5bにおいて、伸縮方向に対して側方から弾性部材12によって弾性支持されることになる。駆動軸6は、伸縮方向に沿って延在し、伸縮方向における圧電素子5の一端に接着剤によって固定されている。この駆動軸6は、例えば、カーボングラファイト等、黒鉛結晶が強固に複合させられてなる黒鉛複合体により円柱状に形成されている。
【0022】
錘11は、伸縮方向における圧電素子5の他端に取り付けられている。この錘11は、圧電素子5の他端側に負荷を与えることで、圧電素子5の他端側が一端側よりも大きく変位するのを防止する。錘11としては、圧電素子5の伸縮を効率良く駆動軸6側に伝えるために、駆動軸6よりも重いものが好ましい。なお、例えば錘11の他端側をホルダ4に固定することにより圧電素子5を支持すれば、弾性部材12は不要となる。
【0023】
駆動軸6の一端部は、ホルダ4が有する仕切部41に形成された軸受穴41aに隙間嵌めの状態で貫通している。一方、駆動軸6の他端部は、ホルダ4が有する仕切部42に形成された軸受穴42aに隙間嵌めの状態で貫通している。これにより、駆動軸6は、伸縮方向に沿って往復動可能となっている。なお、ホルダ4には、開口部4aが形成されており、開口部4aは、着脱自在なホルダカバー13によって覆われている。
【0024】
駆動軸6には、仕切部41,42によってそれらの間に移動領域が規制されたレンズ枠2の係合部21が摩擦係合されている。図3は、図1のIII−III線に沿っての断面図である。図3に示されるように、係合部21のV溝21a内に固定された断面V字状の板部材22と、係合部21に係止された板バネ23で板部材22側に付勢された断面V字状の板部材24とが駆動軸6を挟持している。これにより、係合部21は、その移動の際に駆動軸6との間に一定の摩擦力を生じさせることになる。
【0025】
図4は、図1の駆動装置の圧電素子周辺の斜視図である。図4に示されるように、圧電素子5は、伸縮方向に略垂直な方向に延在するテープ状のFPC7と電気的に接続されている。FPC7は、駆動回路(不図示)と電気的に接続されており、圧電素子5を駆動するための電気信号を駆動回路から圧電素子5に伝送する。
【0026】
圧電素子5は、伸縮方向がFPC7の表面7aと略平行となるようにFPC7の表面7aに導電性接着剤8によって固定されている。導電性接着剤8は、圧電素子5の端子とFPC7の表面7aに設けられた配線17とを電気的に接続している。なお、導電性接着剤8としては、例えば、70重量%の銀粒子と20重量%のエポキシ樹脂とを含む熱硬化型接着剤が用いられている。
【0027】
このように構成された駆動装置1においては、圧電素子5を駆動するための電気信号がFPC7によって駆動回路から圧電素子5に伝送され、その電気信号の入力により圧電素子5が伸長及び収縮を繰り返す。この伸長及び収縮に応じて駆動軸6が往復動する。このとき、圧電素子5の伸長速度と収縮速度とを異ならせることで、駆動軸6が一方向へ移動する速度と他方向へ移動する速度とが異なることとなる。これにより、係合部21、延いてはレンズ枠2が所望の方向へ移動させられる。
【0028】
以上説明したように、駆動装置1においては、圧電素子5の伸縮方向がFPC7の表面7aと略平行となるように圧電素子5がFPC7の表面7aに固定され、圧電素子5がFPC7と電気的に接続されている。これにより、FPC7の厚さ方向(表面7aに略垂直な方向)が圧電素子5の伸縮方向に略垂直な方向(ここでは、FPC7の延在方向にも略垂直な方向)と一致するため、当該方向において駆動装置1の低背化を図ることができる。
【0029】
また、圧電素子5を駆動するための電気信号の伝送にFPC7が用いられているため、配線レイアウトの自由度を大きくすることができる。更に、圧電素子5とFPC7との電気的な接続に、半田よりも剛性が低く且つ弾性が高い導電性接着剤8が用いられているため、FPC7との電気的な接続に起因して圧電素子5の伸縮が阻害されるのを防止することができる。
【0030】
また、圧電素子5が、FPC7が取り付けられた部分5aと対向する部分5bにおいて、伸縮方向に対して側方から弾性部材12によって支持されているため、圧電素子5の伸縮による振動が弾性部材12に伝達され難くなる。その結果、圧電素子5の伸縮に伴う共振の影響を防止しつつ、駆動軸6に対してレンズ枠2を確実に移動させることができる。
[第2実施形態]
【0031】
図5は、本発明に係る駆動装置の第2実施形態の断面図である。図6は、図5のVI−VI線に沿っての断面図であり、図7は、図5のVII−VII線に沿っての断面図である。図5〜7に示されるように、駆動装置1は、レンズ枠(被駆動体)2が保持するレンズ3を光軸OAに沿って駆動するための装置であって、例えばカメラ付き携帯電話機や小型デジタルカメラ等に好適なものである。
【0032】
駆動装置1は、レンズ枠2を収容するホルダ(支持体)4を備えている。ホルダ4は、光軸OAに平行な伸縮方向(以下、単に「伸縮方向」という)に沿って伸縮する圧電素子(電気機械変換素子)5を支持している。伸縮方向における圧電素子5の一端には、伸縮方向に沿って延在するように駆動軸(駆動部材)6が接着剤により固定されている。駆動軸6は、例えば、カーボングラファイト等、黒鉛結晶が強固に複合させられてなる黒鉛複合体により円柱状に形成されている。なお、ホルダ4には、開口部4aが形成されており、開口部4aは、着脱自在なホルダカバー13によって覆われている。
【0033】
駆動軸6の一端部は、ホルダ4が有する仕切部41に形成された軸受穴41aを隙間嵌めの状態で貫通している。一方、駆動軸6の他端部は、ホルダ4が有する仕切部42に形成された軸受穴42aを隙間嵌めの状態で貫通している。これにより、駆動軸6は、伸縮方向に沿って往復動可能となっている。
【0034】
駆動軸6には、仕切部41,42によってそれらの間に移動領域が規制されたレンズ枠2の係合部21が摩擦係合されている。図8は、図5のVIII−VIII線に沿っての断面図である。図8に示されるように、係合部21に形成されたV溝21a内に固定された断面V字状の板部材22と、係合部21に係止された板バネ23によって板部材22側に付勢された断面V字状の板部材24とが駆動軸6を挟持している。これにより、係合部21は、その移動の際に駆動軸6との間に一定の摩擦力を生じさせることになる。
【0035】
ここで、ホルダ4による圧電素子5の支持構造について説明する。
【0036】
図9は、図5の駆動装置の圧電素子周辺の斜視図であり、図10は、図5の駆動装置の圧電素子周辺の正面図である。図9,11に示されるように、圧電素子5は、伸縮方向と略直交する方向に延在するテープ状のフレキシブルプリント基板(FPC)7の表面に導電性接着剤8により電気的に接続されている。導電性接着剤8は、耐衝撃性を向上させるために、弾性的なものであることが好ましい。
【0037】
FPC7は、その先端側で駆動回路(不図示)に電気的に接続されており、圧電素子5を駆動するための電気信号を駆動回路から圧電素子5に伝送する。FPC7の基端部の裏面には、例えば金属或いはポリイミドからなる矩形板状の補強板(補強部材)9が接着剤により固定されている。補強板9は、FPC7の表面と略直交する方向から見て圧電素子5とFPC7との接続部(すなわち、導電性接着剤8の配置部)を含む外形を有している。これらの圧電素子5、駆動軸6、FPC7、導電性接着剤8及び補強板9によって、圧電素子ユニット10が構成されている。
【0038】
圧電素子ユニット10は、例えばシリコーンからなる弾性部材18を介して、ホルダ4が有する棚部43にボルト19によって固定されている。つまり、FPC7は、補強板9を介してホルダ4に固定されている。このように、ホルダ4は、FPC7が補強板9を介してホルダ4に固定されることにより、圧電素子5を支持している。なお、図6に示されるように、FPC7及び補強板9のそれぞれには、ボルト19のネジ部の外径より大きい内径を有する貫通穴7a及び貫通穴9aが連続するように形成されており、ボルト19のネジ部は、貫通穴7a,9a、及び弾性部材18に形成された貫通穴18aを介して、ホルダ4の棚部43に形成されたネジ穴43aに螺合している。
【0039】
以上説明したように、駆動装置1では、圧電素子5が導電性接着剤8により電気的に接続されたFPC7が、圧電素子5を駆動するための電気信号の伝送に用いられている。そのため、FPC7の厚さ方向を、圧電素子5の伸縮方向に略垂直な方向と一致させ、当該方向において駆動装置1の低背化を図ることが可能となる。更に、FPC7が補強板9を介してホルダ4に固定されることで、ホルダ4が圧電素子5を支持している。これらにより、駆動装置1の組立時においては、補強板9を介してFPC7をホルダ4に固定した後に、FPC7をその先端側で駆動回路に電気的に接続すべくFPC7のフォーミングを行うことになるが、圧電素子5がホルダ4に直接的に固定されていないため、圧電素子5とFPC7との接続部への応力集中が回避されることとなる。従って、駆動装置1によれば、FPC7を介して圧電素子5に電気信号を確実に伝送することができる。
【0040】
また、駆動装置1では、圧電素子5を駆動するための電気信号の伝送にFPC7が用いられる。これにより、FPC7をその先端側で駆動回路に電気的に接続するための配線レイアウトの自由度を大きくすることができる。しかも、FPC7の表面と略直交する方向から見て圧電素子5とFPC7との接続部を含む外形を有する補強板9を介してFPC7がホルダ4に固定される。そのため、駆動装置1の組立時において、圧電素子ユニット10をホルダ4内に装填する際に、FPC7が変形して圧電素子5とFPC7との接続部が損傷するのを防止することができる。
【0041】
また、駆動装置1では、圧電素子ユニット10がホルダ4にボルト19によって固定されている。これにより、例えば圧電素子5が故障した場合には、ホルダ4からホルダカバー13を外し、ホルダ4の開口部4aを介して、圧電素子ユニット10を容易に交換することができる。
【0042】
また、駆動装置1では、FPC7及び補強板9のそれぞれに、ボルト19のネジ部の外径より大きい内径を有する貫通穴7a及び貫通穴9aが連続するように形成されている。更に、圧電素子ユニット10が弾性部材18を介してホルダ4に固定されている。これらにより、例えば圧電素子ユニット10において駆動軸6の取付角度がばらついていても、圧電素子ユニット10をホルダ4にボルト19によって固定した際に、仕切部41の軸受穴41a及び仕切部42の軸受穴42aによって駆動軸6が過拘束されるのを防止することができる。
【0043】
次に、駆動装置1の動作について説明する。図11は、図5の駆動装置の圧電素子を作動させる駆動回路の回路図である。図12は、図11の駆動回路に入力される入力信号の波形図であり、図13は、図11の駆動回路から出力される出力信号の波形図である。
【0044】
図11に示されるように、駆動回路31は、制御部30内に設けられている。制御部30は、駆動装置1の全体制御を行うものであって、例えば、CPU、ROM、RAM、入力信号回路及び出力信号回路等を有している。駆動回路31は、圧電素子5のドライブ回路として機能するものであり、圧電素子5に対して駆動用の電気信号を出力する。駆動回路31は、制御部30の制御信号生成部から制御信号を入力し、その制御信号を電圧増幅又は電流増幅して圧電素子5の駆動用電気信号を出力する。駆動回路31は、例えば、入力段を論理回路U1〜U3により構成し、出力段に電界効果型のトランジスタ(FET)Q1,Q2を備えたものが用いられる。トランジスタQ1,Q2は、出力信号として、Hi出力(高電位出力)、Lo出力(低電位出力)及びOFF出力(オープン出力)を出力可能となっている。
【0045】
図12(a)は、係合部21が圧電素子5に接近するようにレンズ枠2を移動させる際に入力される入力信号であり、図12(b)は、係合部21が圧電素子5から離間するようにレンズ枠2を移動させる際に入力される入力信号である。また、図13(a)は、係合部21が圧電素子5に接近するようにレンズ枠2を移動させる際に出力される出力信号であり、図13(b)は、係合部21が圧電素子5から離間するようにレンズ枠2を移動させる際に出力される出力信号である。
【0046】
図13(a),(b)の出力信号は、図12(a),(b)の入力信号と同一タイミングでON/OFFするパルス信号となっている。図13(a),(b)の2つの信号は、FPC7を介して圧電素子5に入力される。圧電素子5には、鋸歯状の波形を有するパルス信号を入力してもよいが、図13に示されるように、矩形状の波形を有するパルス信号を入力しても、圧電素子5を作動させることができる。この場合、圧電素子5の駆動信号が矩形状の波形を有するパルス信号でよいため、信号生成が容易となる。
【0047】
図13(a),(b)の出力信号は、同一周波数となる2つのパルス信号により構成されている。この2つのパルス信号は、互いの位相を異ならせることで、互いの信号の電位差が段階的に大きくなって急激に小さくなる信号、又は互いの信号の電位差が急激に大きくなって段階的に小さくなる信号となっている。このような2つの信号を入力することにより、圧電素子5の伸長速度と収縮速度とを異ならせることができ、係合部21、延いてはレンズ枠2を移動させることが可能となる。
【0048】
例えば、図13(a),(b)においては、一方の信号がHi(ハイ)からLo(ロー)となった後に、他方の信号がHiとなるように設定されている。それらの信号においては、一方の信号がLoとなった際に、一定のタイムラグtOFFの経過後、他方の信号がHiとなるように設定される。また、2つの信号が両方ともLoの場合には、出力としてはオフ状態(オープン状態)とされる。
【0049】
図13(a),(b)の出力信号、すなわち圧電素子5を作動させる電気信号としては、可聴周波数を超える周波数の信号が用いられる。図13(a),(b)においては、2つの信号の周波数は、可聴周波数を超える周波数信号とされ、例えば、30〜80kHz、より好ましくは40〜60kHzの周波数信号とされる。このような周波数の信号を用いることで、圧電素子5の可聴領域における作動音を低減することができる。
【0050】
以上により、駆動装置1は、次のように動作する。すなわち、圧電素子5に電気信号が入力され、その電気信号の入力により圧電素子5が伸長及び収縮を繰り返す。この伸長及び収縮に応じて駆動軸6が往復動する。このとき、圧電素子5の伸長速度と収縮速度とを異ならせることで、駆動軸6が一方向へ移動する速度と他方向へ移動する速度とが異なることとなる。これにより、係合部21、延いてはレンズ枠2が所望の方向へ移動させられる。
【0051】
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。
【0052】
例えば、上記第1実施形態において、圧電素子5を駆動するための電気信号の伝送に、FPC7に替えて、いわゆるリジット基板を用いてもよい。また、圧電素子5とFPC7或いはリジット基板との電気的な接続に、半田を用いてもよい。
【0053】
また、上記第1実施形態は、駆動装置1がレンズ枠2を駆動する場合であったが、駆動装置は、レンズ枠2以外の被駆動体を駆動するものであってもよい。
【0054】
また、上記第2実施形態において、図14に示されるように、例えばシリコーンからなる弾性部材14を圧電素子5とFPC7との間に介在させて、圧電素子5をFPC7の表面に導電性接着剤8により電気的に接続してもよい。この場合、他の部品との共振を防止して、圧電素子5の振動を駆動軸6に確実に伝達することができる。
【0055】
また、上記第2実施形態において、圧電素子ユニット10のホルダ4への固定は、ボルト19による固定に限定されず、接着剤による固定であってもよい。一例として、図15に示されるように、圧電素子ユニット10の補強板9をホルダ4の壁部内面に当接させた状態で、ホルダ4の壁部に形成された複数の貫通穴4b内に接着剤15を充填することにより、圧電素子ユニット10をホルダ4に固定してもよい。
【0056】
また、上記第2実施形態は、プリント基板がFPC7である場合であったが、プリント基板は、いわゆるリジット基板であってもよい。プリント基板がリジット基板である場合、補強板9は必須ではない。
【0057】
また、上記第2実施形態は、駆動装置1がレンズ枠2を駆動する場合であったが、駆動装置は、レンズ枠2以外の被駆動体を駆動するものであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明に係る駆動装置の第1実施形態の断面図である。
【図2】図1のII−II線に沿っての断面図である。
【図3】図1のIII−III線に沿っての断面図である。
【図4】図1の駆動装置の圧電素子周辺の斜視図である。
【図5】本発明に係る駆動装置の第2実施形態の断面図である。
【図6】図5のVI−VI線に沿っての断面図である。
【図7】図5のVII−VII線に沿っての断面図である。
【図8】図5のVIII−VIII線に沿っての断面図である。
【図9】図5の駆動装置の圧電素子ユニット周辺の斜視図である。
【図10】図5の駆動装置の圧電素子ユニット周辺の正面図である。
【図11】図5の駆動装置の圧電素子を作動させる駆動回路の回路図である。
【図12】図11の駆動回路に入力される入力信号の波形図である。
【図13】図11の駆動回路から出力される出力信号の波形図である。
【図14】変形例の駆動装置の圧電素子ユニット周辺の正面図である。
【図15】変形例の駆動装置の圧電素子ユニット周辺の断面図である。
【符号の説明】
【0059】
1…駆動装置、2…レンズ枠(被駆動体)、4…ホルダ(支持体)、5…圧電素子(電気機械変換素子)、6…駆動軸(駆動部材)、7…フレキシブルプリント基板、8…導電性接着剤、9…補強板(補強部材)。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の伸縮方向に沿って伸縮する電気機械変換素子と、
前記伸縮方向における前記電気機械変換素子の一端に取り付けられた駆動部材と、
前記駆動部材に摩擦係合された被駆動体と、
前記電気機械変換素子を駆動するための電気信号を伝送するプリント基板と、を備え、
前記電気機械変換素子は、前記伸縮方向が前記プリント基板の表面と略平行となるように前記プリント基板の表面に取り付けられ、前記プリント基板と電気的に接続されていることを特徴とする駆動装置。
【請求項2】
前記電気機械変換素子が取り付けられている部分では、前記伸縮方向における前記プリント基板の長さは、前記伸縮方向における前記電気機械変換素子の長さと等しい、又は前記伸縮方向における前記電気機械変換素子の長さよりも短いことを特徴とする請求項1記載の駆動装置。
【請求項3】
前記プリント基板は、フレキシブルプリント基板であることを特徴とする請求項1又は2記載の駆動装置。
【請求項4】
前記電気機械変換素子は、導電性接着剤によって前記プリント基板と電気的に接続されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載の駆動装置。
【請求項5】
前記電気機械変換素子は、前記プリント基板が取り付けられた部分と対向する部分において、前記伸縮方向に対して側方から弾性部材によって支持されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載の駆動装置。
【請求項6】
所定の伸縮方向に沿って伸縮する電気機械変換素子と、
前記伸縮方向における前記電気機械変換素子の一端に取り付けられた駆動部材と、
前記駆動部材に摩擦係合された被駆動体と、
前記電気機械変換素子が導電性接着剤により電気的に接続され、前記電気機械変換素子を駆動するための電気信号を伝送するプリント基板と、
前記電気機械変換素子を支持する支持体と、を備え、
前記支持体は、前記プリント基板が前記支持体に固定されることにより、前記電気機械変換素子を支持することを特徴とする駆動装置。
【請求項7】
前記プリント基板は、フレキシブルプリント基板であり、補強部材を介して前記支持体に固定されることを特徴とする請求項6記載の駆動装置。
【請求項1】
所定の伸縮方向に沿って伸縮する電気機械変換素子と、
前記伸縮方向における前記電気機械変換素子の一端に取り付けられた駆動部材と、
前記駆動部材に摩擦係合された被駆動体と、
前記電気機械変換素子を駆動するための電気信号を伝送するプリント基板と、を備え、
前記電気機械変換素子は、前記伸縮方向が前記プリント基板の表面と略平行となるように前記プリント基板の表面に取り付けられ、前記プリント基板と電気的に接続されていることを特徴とする駆動装置。
【請求項2】
前記電気機械変換素子が取り付けられている部分では、前記伸縮方向における前記プリント基板の長さは、前記伸縮方向における前記電気機械変換素子の長さと等しい、又は前記伸縮方向における前記電気機械変換素子の長さよりも短いことを特徴とする請求項1記載の駆動装置。
【請求項3】
前記プリント基板は、フレキシブルプリント基板であることを特徴とする請求項1又は2記載の駆動装置。
【請求項4】
前記電気機械変換素子は、導電性接着剤によって前記プリント基板と電気的に接続されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載の駆動装置。
【請求項5】
前記電気機械変換素子は、前記プリント基板が取り付けられた部分と対向する部分において、前記伸縮方向に対して側方から弾性部材によって支持されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載の駆動装置。
【請求項6】
所定の伸縮方向に沿って伸縮する電気機械変換素子と、
前記伸縮方向における前記電気機械変換素子の一端に取り付けられた駆動部材と、
前記駆動部材に摩擦係合された被駆動体と、
前記電気機械変換素子が導電性接着剤により電気的に接続され、前記電気機械変換素子を駆動するための電気信号を伝送するプリント基板と、
前記電気機械変換素子を支持する支持体と、を備え、
前記支持体は、前記プリント基板が前記支持体に固定されることにより、前記電気機械変換素子を支持することを特徴とする駆動装置。
【請求項7】
前記プリント基板は、フレキシブルプリント基板であり、補強部材を介して前記支持体に固定されることを特徴とする請求項6記載の駆動装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2009−89582(P2009−89582A)
【公開日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−87136(P2008−87136)
【出願日】平成20年3月28日(2008.3.28)
【出願人】(000005430)フジノン株式会社 (2,231)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年3月28日(2008.3.28)
【出願人】(000005430)フジノン株式会社 (2,231)
【Fターム(参考)】
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