説明

DPFの制御装置

【課題】作業の途中でDPFの再生を促すことができるDPFの制御装置を提供する。
【解決手段】エンジン41からの排気ガス中の粒子状物質を捕集するフィルタ31と、堆積した粒子状物質を除去してフィルタ31を再生する再生手段32と、を有するDPFの制御装置2である。
そして、DPFの制御装置2は、エンジン41によって回転される油圧ポンプ47から供給される圧油で駆動される作業機と、フィルタ31に堆積した粒子状物質の堆積量を検出する堆積量検出手段33a,33bと、堆積量が所定の再生堆積量に達したことを報知する報知手段56と、堆積量が所定の再生堆積量に達すると作業機による作業を所定の作業に制限する制御手段20と、を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、DPFの制御装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ディーゼルエンジンを搭載するクレーンなどの作業車には、排気ガスに含まれる粒子状物質であるPM(Particulate matter)の量を低減するために、排気経路の途中にDPF(Diesel Particulate filter)を設置することが一般的である。
【0003】
このDPFに内蔵されたフィルタは、セラミック等によって多孔質のハニカム構造を形成しており、フィルタを通過するPMを多孔質の隔壁によって捕集することで、排気ガス中のPMの量を低減する。
【0004】
したがって、PMが蓄積されてくると多孔質の隔壁が目詰まりを起こし、排気抵抗が増加するようになる。そこで、多孔質の隔壁で捕集したPMを燃焼させることで除去する再生手段を備えるDPFが普及するようになってきた。
【0005】
再生手段は、ディーゼルエンジンの燃料噴射装置によって圧縮上死点付近のメイン噴射より遅いタイミングでポスト噴射を行うことで、フィルタの触媒上で燃料を酸化反応させ、反応熱によってPMを燃焼させる。
【0006】
ところが、この種の再生手段をクレーンなどの作業車に適用する場合、作業機の動力源としてもディーゼルエンジンを使用するため、再生手段によって自動的に再生が実行されるとディーゼルエンジンの回転数が急変して作業が不安定になるという問題があった。
【0007】
そこで、例えば、特許文献1には、DPFと制御装置とを備え、PTOが作動状態にある条件下で制御装置から再生制御指令が出力されないように構成された排気浄化装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2004−150417号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、この特許文献1の排気浄化装置は、作業の実行中にDPFの再生操作を禁止するため、PTOが作動状態にある条件が連続するとDPFの再生が行えずに、PMの堆積量が限界に達してDPFが再生不能になるという問題があった。
【0010】
そこで、本発明は、作業の途中でDPFの再生を促すことができるDPFの制御装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記目的を達成するために、本発明のDPFの制御装置は、エンジンからの排気ガス中の粒子状物質を捕集するフィルタと、堆積した粒子状物質を除去して前記フィルタを再生する再生手段と、を有するDPFの制御装置であって、前記エンジンによって回転される油圧ポンプから供給される圧油で駆動される作業機と、前記フィルタに堆積した前記粒子状物質の堆積量を検出する堆積量検出手段と、前記堆積量が所定の再生堆積量に達したことを報知する報知手段と、前記堆積量が所定の再生堆積量に達すると前記作業機による作業を所定の作業に制限する制御手段と、を備える。
【発明の効果】
【0012】
このように、本発明のDPFの制御装置は、フィルタ及び再生手段を有するDPFの制御装置であって、エンジンによって回転される油圧ポンプから供給される圧油で駆動される作業機と、フィルタに堆積した粒子状物質の堆積量を検出する堆積量検出手段と、堆積量が所定の再生堆積量に達したことを報知する報知手段と、堆積量が所定の再生堆積量に達すると作業機による作業を所定の作業に制限する制御手段と、を備えている。
【0013】
このような構成によれば、粒子状物質の堆積量が増加して所定の再生堆積量に達すると作業が制限されることで、作業者に対して作業の途中でDPFの再生を促すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】ラフテレーンクレーンの全体構成を説明する側面図である。
【図2】実施例のDPFの構成を説明する説明図である。
【図3】実施例のDPFの制御装置の制御系の構成を説明するブロック図である。
【図4】実施例のDPFの制御装置の処理の流れを説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【実施例】
【0016】
(ラフテレーンクレーンの構成)
まず、図1の側面図を用いて本実施例のDPFの制御装置2を備えるラフテレーンクレーン1の全体構成を説明する。本実施例のラフテレーンクレーン1は、図1に示すように、走行機能を有する車両の本体部分となるキャリア10と、キャリア10の四隅に配置されたアウトリガ11,・・・と、キャリア10に水平旋回自在に取り付けられた旋回台12と、旋回台12に立設されたブラケット13に取り付けられたブーム14と、ブーム14を起伏させる起伏シリンダ15と、ブーム14先端からワイヤ16を介して吊下げられるフック17と、操作レバーなどが配置されたキャビン18と、を備えている。
【0017】
ここで、旋回台12、ブーム14、ウインチ(不図示)などの作業機は、後述する図2に示すように、ディーゼルエンジン41の回転動力を取り出すPTO(Power Take Off)46によって回転する油圧ポンプ47が発生する油圧によって駆動される。このため、ディーゼルエンジン41の回転数の変化に伴って、これらの作業機の動作速度も変化することになる。
【0018】
(DPFの制御装置の構成)
次に、図2を用いて本実施例のDPFの制御装置2の構成を説明する。本実施例のDPFの制御装置2は、DPF3の基本的構成として、ディーゼルエンジン41からの排気ガス中の粒子状物質を捕集するフィルタ31と、フィルタ31に堆積した粒子状物質を除去してフィルタ31を再生する再生手段32(図3も参照)と、を有している。
【0019】
フィルタ31は、セラミック等によって多孔質のハニカム構造に形成されており、マフラ43内を通過する粒子状物質(以下、PM)を多孔質の隔壁によって捕集することで、排気ガス中のPMの量を低減する。
【0020】
加えて、排気経路の途中にはフィルタ31の上流側に、酸化触媒(不図示)が配置されているため、酸化されやすい一酸化炭素、炭化水素、粒子状物質等が酸化(燃焼)して除去される。
【0021】
また、再生手段32は、フィルタ31を使用しながら再生できる連続再生方式のもので、上述の酸化触媒と、酸化触媒の温度を上昇させるポスト噴射を行う燃料噴射装置50と、燃料噴射装置50にポスト噴射を命令するコントローラ20の燃料噴射制御部25と、によって構成される(図3参照)。
【0022】
そして、本実施例のDPFの制御装置2は、フィルタ31及び再生手段32に加えて、再生手段32を操作する手動の操作手段としての再生ボタン54と、メータや安全に関する情報を表示する表示モニタ55と、警告音及び音声を発するスピーカ56と、フィルタ31に堆積したPMの堆積量を検出する堆積量検出手段としての圧力センサ33a,33bと、堆積量が所定の再生堆積量に達したことを報知する報知手段としての警告ランプ53と、ディーゼルエンジン41によって回転される油圧ポンプ47から供給される圧油で駆動される作業機と、堆積量が所定の再生堆積量に達すると作業機による作業を制限する制御手段としてのコントローラ20と、を備えている。
【0023】
操作手段としての再生ボタン54は、警告ランプ53の点滅によって堆積量の増加を認識した作業者が、再生手段32を作動させるために手動で操作するもので、キャビン18内に配置されている。
【0024】
表示モニタ55は、制限された作業を実行しながらDPF3を再生する場合の残り作業時間を表示するもので、キャビン18内に配置されている。残り時間は、実行中の作業による単位時間当りのPMの堆積量の値を求めたうえで、PMの残り容量をこの値で除すことによって計算される。この単位時間当りのPMの堆積量は、計算の手間を省くためにあらかじめ実験によって定めることもできる。
【0025】
報知手段としてのスピーカ56は、フィルタ31に堆積したPMが所定の再生堆積量に達すると警告音又は音声を発して再生を促すもので、キャビン18内に配置されている。
【0026】
この再生堆積量は、待機時間(後述)の間作業を継続し、引き続き作業を実行しても、途中でDPF3が損傷しないような値に設定される。したがって、待機時間を過ぎれば、作業に優先してDPF3を強制再生することが望まれる。
【0027】
堆積量検出手段としての2つの圧力センサ33a,33bは、排気経路においてそれぞれマフラ43の上流側の入口パイプ44と下流側の出口パイプ45の圧力を計測する。計測された圧力値はコントローラ20に伝送される。
【0028】
報知手段としての警告ランプ53は、フィルタ31に堆積したPMが所定の再生堆積量に達すると点滅して再生を促すもので、キャビン18内に配置されている。
【0029】
また、作業機は、ディーゼルエンジン41の回転動力を取り出すPTO(Power Take Off)46によって回転する油圧ポンプ47が発生する油圧によって駆動される。作業機としては、具体的には、旋回台12、ブーム14、ウインチ(不図示)などがある。
【0030】
さらに、制御手段としてのコントローラ20は、汎用のマイクロコンピュータであり、ディーゼルエンジン41を制御するエンジンコントローラ(ECU)としての機能の他に、後述するようにPMの堆積量が所定の再生堆積量に達すると作業機による作業を制限する制御手段としての機能を備えている。
【0031】
(制御ブロックの構成)
次に、制御手段としてのコントローラ20において実行される制御の内容を制御ブロックに分けて説明する。
【0032】
本実施例のコントローラ20は、図3に示すように、マフラ43前後の圧力差に基づいて堆積量を演算する堆積量演算部21、作業機による作業を制限する制限演算部22、制限する作業を記憶する記憶部23、燃料噴射装置50に燃料噴射の量及びタイミングを命令する燃料噴射制御部25、堆積量が所定の再生堆積量に達してからの経過時間を計測する計時機器としてのタイマ部26、などを備えている。そして、コントローラ20には、ラフテレーンクレーン1の転倒を防止する安全装置24が接続されている。
【0033】
堆積量演算部21は、マフラ43の上流側の圧力センサ33aでの圧力値とマフラ43の下流側の圧力センサ33bでの圧力値との圧力差に基づいて、フィルタ31へのPMの堆積量を間接的に演算する。すなわち、PMの堆積量が少なければ圧力差は小さくなり、PMの堆積量が多ければ圧力差は大きくなるという関係から、実験データに基づいて両者の関係を表す近似式を作成しておくことで、圧力差に基づいてPMの堆積量を演算することができる。
【0034】
制限演算部22は、後述する図4に示すように、実測された堆積量と所定の再生堆積量の大小の判定(ステップS3)、格納姿勢になったか否かの判定(ステップS6)、計測された経過時間と所定の待機時間の大小の判定(ステップS7)、及びこれらの判定に関係する演算を行う。
【0035】
記憶部23は、所定の再生堆積量及び所定の待機時間を記憶する。ここで、所定の再生堆積量は、前述したとおり、所定の待機時間以内にDPF3を強制的に再生しなければDPF3が損傷に至る程度の堆積量である。
【0036】
安全装置24は、作業半径や転倒の安全率を計算する前提として、作業機の状態を演算しているため、本実施例のコントローラ20も安全装置24における演算結果である作業機の状態を用いる。すなわち、安全装置24は、操作レバー61〜64、ブーム格納スイッチ65等の操作に基づいて、実際の作業機の状態を演算する。
【0037】
例えば、ブーム格納スイッチ65がONにされれば、ブーム格納状態であると認識する。一方、旋回操作レバー61、起伏操作レバー62、伸縮操作レバー63、ウインチ操作レバー64が操作されれば、その時点でのブーム14の姿勢やフック17の上下動を演算する。
【0038】
さらに、安全装置24は、操作レバー61〜64の操作に基づいて作業機を駆動する駆動手段として、旋回駆動手段71、起伏駆動手段72、伸縮駆動手段73、ウインチ駆動手段74、を備えている。
【0039】
燃料噴射制御部25は、制限演算部22での演算結果に基づいて、燃料噴射装置50に対してポスト噴射を命令する。すなわち、再生しない場合にはポスト噴射を命令せず、再生する場合にはポスト噴射を命令する。
【0040】
計時機器としてのタイマ部26は、内部クロック装置であり、制限演算部22において経過時間と所定の待機時間の大小を判定できるように、堆積量が所定の再生堆積量に達した時点からの経過時間を計測する。
【0041】
(作用)
次に、本実施例のDPFの制御装置2の作用について、図3のブロック図及び図4のフローチャートを用いて説明する。
【0042】
まず、圧力センサ33a,33bによってマフラ43前後の圧力を検出し(ステップS1)、堆積量演算部21は検出された圧力の差に基づいて関係式からPMの堆積量を演算する(ステップS2)。
【0043】
つづいて、制限演算部22は、記憶部23に記憶された所定の再生堆積量と演算された堆積量との大小を比較する(ステップS3)。堆積量が再生堆積量以上となっている場合には(ステップS3のYES)、スピーカ56を通じて作業者に再生する必要があることを報知する(ステップS4)。例えば、ブザー音や「PMの堆積量が増加しています、ブームを格納し、DPFを再生してください」などの音声によって作業者に知らせ、作業機による作業を所定の作業に制限する。このとき、作業機を一旦停止してPMの堆積量が多いことを作業者に知らせるようにしてもよい。また、ブーム14に吊荷がなくブーム格納が可能な作業状態であれば、ブーム格納のみを許容するように作業を制限してもよい。一方、堆積量が再生堆積量未満の場合には(ステップS3のNO)、ステップS1に戻って圧力を取得し直す。
【0044】
つづいて、タイマ部26は、報知後の経過時間を計測するとともに(ステップS5)、制限演算部22は、ブーム14が格納姿勢になっているか否かを判定する(ステップS6)。ブーム14が格納姿勢になっている場合には(ステップS6のYES)、DPF3を再生する(ステップS9)。一方、ブーム14が格納姿勢になっていない場合には、待機時間の経過を待つ(ステップS5〜S7)。
【0045】
そして、制限演算部22は、記憶部23に記憶された所定の待機時間と計測された経過時間との大小を比較する(ステップS7)。
【0046】
経過時間が待機時間以上となっている場合には(ステップS7のYES)、制限演算部22は作業を制限する(ステップS8)。具体的には、実行中の作業を停止する。
【0047】
経過時間が待機時間未満の場合には(ステップS7のNO)、制限演算部22は経過時間が待機時間以上になるまで待つ(ステップS5〜S7)。ここで、経過時間が待機時間に近づくに従い、実行中の作業の速度を通常よりも遅くして、ブーム格納とDPF再生を促してもよい。また、ブーム格納スイッチ65が選択された場合には、DPF再生を開始してもよい。
【0048】
そして、作業が制限されたことによってDPF3の再生を指示された燃料噴射制御部25は、燃料噴射装置50に対してポスト噴射を命令することで、酸化触媒の温度を上昇させてフィルタ31に堆積した粒子状物質を燃焼させる(ステップS9)。
(効果)
次に、本実施例のDPFの制御装置2の有する効果を列挙して説明する。
【0049】
(1)このように、本実施例のDPFの制御装置2は、フィルタ31及び再生手段32を有するDPFの制御装置2であって、ディーゼルエンジン41によって回転される油圧ポンプ47から供給される圧油で駆動される作業機と、フィルタ31に堆積したPMの堆積量を検出する堆積量検出手段としての圧力センサ33a,33bと、堆積量が所定の再生堆積量に達したことを報知する報知手段としてのスピーカ56と、堆積量が所定の再生堆積量に達すると作業機による作業を制限する制御手段としてのコントローラ20と、を備えている。
【0050】
このような構成によれば、PMの堆積量が増加して所定の再生堆積量に達すると作業が制限されることで、DPF3の再生を促すことができる。ここにおいて、制限された作業には、通常の作業に何らかの規制を加えて限定された作業、又は、通常の作業を停止することを含むものとする。
【0051】
つまり、作業機による作業を完全には禁止せず、比較的軽微で一時的な制限を加えることで、作業を継続しにくくなるため、作業者はDPF3を再生することを希望するようになる。
【0052】
(2)また、作業機の制限された作業は、ブームを格納状態でのDPF3の再生を促す作業であることで、作業を中止してブーム14を格納した状態でのDPF3の再生を促すことができる。
【0053】
(3)さらに、制御手段としてのコントローラ20は、作業機の制限された作業の実行前に、実行中の作業を停止することで、PMの堆積量が多いことを作業者に確実に気づかせることができる。
【0054】
つまり、実行中の作業が、偶然に制限された作業に該当している場合には、そのままの状態で作業を継続できるため、作業者がPMの増加に気付かないおそれがある。そこで、実行中の作業を一時的に停止することで、作業者にPMの増加を確実に気付かせることができる。この場合、実行中の作業を停止させる際には、緩停止させることが好ましい。
【0055】
(4)そして、堆積量が所定の再生堆積量に達してからの経過時間を計測する計時機器としてのタイマ部26をさらに備え、制御手段としてのコントローラ20は、経過時間が所定の待機時間になれば作業機による作業をさらに制限することを特徴とする。
【0056】
すなわち、PMの堆積量の増加を報知した後、待機時間が経過してもブーム14が格納されない場合に、再生する意思がないものと擬制して作業を停止してDPF3の再生を強制することができる。
【0057】
また、DPF3を再生する意思があるにもかかわらず、堆積量が再生堆積量に達するとすぐに実行中の作業が制限されてしまい、作業しにくくなることを防止できる。
【0058】
以上、図面を参照して、本発明の実施例を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施例に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
【0059】
例えば、前記実施例では、DPFの制御装置2を搭載するラフテレーンクレーンについて説明したが、これに限定されるものではなく、オールテレーンクレーン、カーゴクレーンなどの移動式クレーンや、高所作業車などにも本発明を適用できる。
【0060】
また、前記実施例では、報知手段としてスピーカ56を用いた場合について説明したが、これに限定されるものではなく、報知手段として警告ランプ53又は表示モニタ55を用いることもできる。
【0061】
さらに、前記実施例では、計時機器としてのタイマ部26がコントローラ20の内部に配置される場合について説明したが、これに限定されるものではなく、計時機器はコントローラ20と別のものであってもよい。
【符号の説明】
【0062】
1 ラフテレーンクレーン
14 ブーム
2 DPFの制御装置
20 コントローラ(制御手段)
3 DPF
31 フィルタ
32 再生手段
33a,33b 圧力センサ(堆積量検出手段)
41 ディーゼルエンジン(エンジン)
43 マフラ
46 PTO
47 油圧ポンプ
50 燃料噴射装置
54 再生ボタン
61 旋回操作レバー
62 起伏操作レバー
63 伸縮操作レバー
64 ウインチ操作レバー
65 ブーム格納スイッチ
66 ESPブーム格納スイッチ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンジンからの排気ガス中の粒子状物質を捕集するフィルタと、堆積した粒子状物質を除去して前記フィルタを再生する再生手段と、を有するDPFの制御装置であって、
前記エンジンによって回転される油圧ポンプから供給される圧油で駆動される作業機と、
前記フィルタに堆積した前記粒子状物質の堆積量を検出する堆積量検出手段と、
前記堆積量が所定の再生堆積量に達したことを報知する報知手段と、
前記堆積量が所定の再生堆積量に達すると前記作業機による作業を所定の作業に制限する制御手段と、を備えることを特徴とするDPFの制御装置。
【請求項2】
前記作業機の制限された作業は、ブームを格納状態での前記DPFの再生を促す作業であることを特徴とする請求項1に記載のDPFの制御装置。
【請求項3】
前記制御手段は、前記作業機の制限された作業の実行前に、実行中の作業を停止することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のDPFの制御装置。
【請求項4】
前記堆積量が所定の再生堆積量に達してからの経過時間を計測する計時機器をさらに備え、
前記制御手段は、前記経過時間が所定の待機時間になれば前記作業機による作業をさらに制限することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のDPFの制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−97680(P2012−97680A)
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−247105(P2010−247105)
【出願日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【出願人】(000148759)株式会社タダノ (419)
【Fターム(参考)】