説明

ガスエンジンの運転方法及びガスエンジン

【課題】始動時の排気ガスによる悪影響を抑制することができ、始動時間を短縮することができるガスエンジンの運転方法及びガスエンジンを提供すること。
【解決手段】ガスエンジン1の各気筒2は、シリンダライナ21とピストン22との間に形成された主燃焼室3と、主燃焼室3に隣接形成された予燃焼室4とを備えている。主燃焼室3には、これに吸気された燃料ガスと空気とのガス混合気Fを点火させるための点火プラグ31が配設されている。予燃焼室4には、液体燃料Pを噴射させる液体燃料噴射ノズル42と、液体燃料Pを加熱して自己着火させるためのグロープラグ41とが配設されている。ガスエンジン1を始動する際には、点火プラグ31とグロープラグ41とを併用して燃焼運転を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、天然ガス等の燃料ガスを用いて燃焼運転させるよう構成されたガスエンジンの運転方法及びガスエンジンに関する。
【背景技術】
【0002】
天然ガス等の気体燃料(燃料ガス)を用いて燃焼運転するパイロット着火方式のガスエンジンは、気体燃料と空気との希薄なガス混合気が供給される主燃焼室に、この主燃焼室における燃焼を助けるために、軽油、重油等の自己着火可能な液体燃料が噴射される予燃焼室を隣接形成して構成されている。そして、予燃焼室において、液体燃料を燃焼させて予燃焼火炎を生成し、この予燃焼火炎を主燃焼室に進入させ、主燃焼室において上記希薄なガス混合気を燃焼させている。
【0003】
ところで、パイロット着火方式のガスエンジンは、ガスエンジンの始動時における着火方法の違いにより、点火プラグ方式のものとグロープラグ方式のものとに分類される。
すなわち、点火プラグ方式においては、主燃焼室に、この主燃焼室内に向けて火花放電可能な点火プラグを配設している。そして、ガスエンジンの始動時には、主燃焼室に供給するガス混合気の空気比を小さくし(ガス混合気をガスリッチな状態にし)、このガスリッチな状態のガス混合気に点火プラグにより点火している。
【0004】
そして、ガスエンジンの回転数が上昇し、主燃焼室及び予燃焼室内の温度が上昇したときには、ガス混合気の空気比を定常の希薄な状態にすると共に、予燃焼室内に上記液体燃料を噴射する。これにより、予燃焼室から主燃焼室に向けて予燃焼火炎を進入させて、主燃焼室内における希薄なガス混合気を燃焼させている。
このような点火プラグ方式のガスエンジンとしては、例えば、特許文献1に開示されたものがある。
【0005】
一方、グロープラグ方式においては、予燃焼室に、発熱可能なグロープラグを配設している。そして、ガスエンジンの始動時には、加熱したグロープラグに向けて液体燃料を噴射することにより、予燃焼室内の温度が低い状態にあっても、液体燃料の自己着火を可能にしている。また、この始動時には、液体燃料の自己着火を促進するために、液体燃料の噴射量を多くすると共に液体燃料の噴射開始時期を早くしている。
このようなグロープラグ方式のガスエンジンとしては、例えば、特許文献2、3に開示されたものがある。
【0006】
しかしながら、上記点火プラグ方式及びグロープラグ方式においては、いずれも利点がある反面、欠点もある。
すなわち、点火プラグ方式においては、ガスエンジンの始動時には、液体燃料を用いずに、主燃焼室でのみ燃焼を行うため、予燃焼室内の温度が上がりにくく、ガスエンジンの運転状態が定常状態に移行するまでの時間が長くなってしまう。
【0007】
また、ガスエンジンの始動時において、ガス混合気の空気比を小さくする必要があり、主燃焼室において、ガスリッチな状態のガス混合気を燃焼させることになる。そのため、各燃焼室における燃焼温度が高温になり、予燃焼室内に液体燃料を噴射させるための噴射ノズルが加熱され、コーキング等が発生して、噴射ノズルを詰まらせてしまうおそれがある。
また、燃焼後の排気ガスの温度も高いため、この排気ガスを通過させる排気管等の耐久性を低下させてしまうおそれもある。
【0008】
一方、グロープラグ方式においては、ガスエンジンの始動時に液体燃料の噴射量を多くする必要があり、液体燃料の一部が未燃状態で排気されてしまうおそれがある。さらに、液体燃料の噴射量を調整するための噴射装置の機構が複雑になってしまい、また、液体燃料の噴射開始時期を早くする等の複雑な制御を行う必要が生じてしまう。さらに、ガスエンジンの温度が低い状態では、確実に着火できないケースもある。
【0009】
【特許文献1】特開2000−64838号公報
【特許文献2】特開平9−72269号公報
【特許文献3】特開平7−158448号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので、始動時の排気ガスによる悪影響を抑制することができ、始動時間を短縮することができるガスエンジンの運転方法及びガスエンジンを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
第1の発明は、シリンダライナとピストンとの間に形成され、燃料ガスと空気とのガス混合気が供給される主燃焼室と、該主燃焼室に接続され、自己着火可能な液体燃料が供給される予燃焼室とを備えた気筒を複数有してなるガスエンジンの運転方法において、
上記主燃焼室には、該主燃焼室内に供給された上記ガス混合気に火花放電して、該ガス混合気を点火させるための点火プラグが配設されており、一方、上記予燃焼室には、上記液体燃料を噴射させる液体燃料噴射ノズルと、該液体燃料噴射ノズルから噴射された上記液体燃料を加熱して自己着火させるためのグロープラグとが配設されており、
上記ガスエンジンの始動時には、上記点火プラグと上記グロープラグとを併用することを特徴とするガスエンジンの運転方法にある(請求項1)。
【0012】
本発明のガスエンジンの運転方法においては、軽油又は重油等の自己着火可能な液体燃料を用いて予燃焼を行い、この予燃焼による予燃焼火炎を、天然ガス等の燃料ガスによるガス混合気内に噴出させて燃焼を行う。
そして、本発明は、上記ガス混合気に点火可能な点火プラグと、上記液体燃料の自己着火を促進するグロープラグとを備えていることにより、両者の利点を併せ持つことができるものである。
【0013】
すなわち、ガスエンジンの始動時において、上記予燃焼室には、上記主燃焼室から上記ガス混合気が流入する。そして、グロープラグを発熱させると共に、この発熱させたグロープラグに向けて、上記液体燃料噴射ノズルから液体燃料が噴射される。そして、この噴射された液体燃料が自己着火して、予燃焼室内におけるガス混合気と共に燃焼する。
こうして、予燃焼室内において予燃焼が行われ、この予燃焼による予燃焼火炎は、予燃焼室から主燃焼室へと進入する。
【0014】
一方、ガスエンジンの始動時において、上記主燃焼室においては、点火プラグから火花放電を行い、主燃焼室内に供給されたガス混合気を着火させる。
そして、主燃焼室においては、点火プラグによる着火と、予燃焼室から進入した予燃焼火炎とにより、ガス混合気が燃焼して、主燃焼が行われる。
このように、ガスエンジンの始動時において、点火プラグとグロープラグとを併用することにより、主燃焼室におけるガス混合気及び予燃焼室における液体燃料のいずれをも直接着火させて燃焼させることができる。
【0015】
そのため、ガスエンジンの始動時において、主燃焼室においては、予燃焼室から進入する予燃焼火炎を小さくしても、ガス混合気に確実に着火させることができる。
また、予燃焼室においては、主燃焼室における燃焼による熱を受けて、液体燃料を燃焼させることができる。これにより、ガスエンジンの始動時において、液体燃料噴射ノズルから噴射させる液体燃料の噴射量を多くする必要がなくなる。
【0016】
そのため、始動時における液体燃料の噴射量は、ガスエンジンが十分に昇温された定常時における液体燃料の噴射量とほとんど同じにすることができる。それ故、ガスエンジンの始動時において、液体燃料の一部が未燃状態で排気されてしまうことを抑制することができ、液体燃料噴射ノズルを含めた液体燃料の噴射装置の機構及び制御を簡単にすることができる。
【0017】
また、予燃焼室における予燃焼により、予燃焼室及び主燃焼室内の温度を迅速に上昇させることができ、ガスエンジンの始動時において、点火プラグを用いてガス混合気に着火させる期間を短くすることができる。
そのため、点火プラグによりガス混合気に着火させるためにガス混合気の空気過剰率を小さくする期間を短くすることができ、燃焼後の排気ガスの温度上昇を抑制し、この排気ガスを通過させる排気管等の耐久性を向上させることができる。また、空気過剰率が小さいことによる高い燃焼温度により、上記液体燃料噴射ノズル等を詰まらせてしまうことを抑制することができる。
【0018】
さらに、点火プラグとグロープラグとを併用することにより、ガスエンジンの運転状態が定常状態に移行するまでの時間を短くすることができる。
それ故、本発明のガスエンジンの運転方法によれば、始動時の排気ガスによる悪影響を抑制することができ、ガスエンジンの始動時間を短縮することができる。
【0019】
第2の発明は、シリンダライナとピストンとの間に形成され、燃料ガスと空気とのガス混合気が供給される主燃焼室と、該主燃焼室に接続され、自己着火可能な液体燃料が供給される予燃焼室とを備えた気筒を複数有してなるガスエンジンにおいて、
上記主燃焼室には、該主燃焼室内に供給された上記ガス混合気に火花放電して、該ガス混合気を点火させるための点火プラグが配設してあり、
上記予燃焼室には、上記液体燃料を噴射させる液体燃料噴射ノズルと、該液体燃料噴射ノズルから噴射された上記液体燃料を加熱して自己着火させるためのグロープラグとが配設してあることを特徴とするガスエンジンにある(請求項6)。
【0020】
本発明のガスエンジンは、軽油又は重油等の自己着火可能な液体燃料を用いて予燃焼を行い、この予燃焼による予燃焼火炎を、天然ガス等の燃料ガスによるガス混合気内に噴出させて燃焼を行うパイロット着火方式のガスエンジンである。
そのため、上記発明と同様に、本発明のガスエンジンによっても、始動時の排気ガスによる悪影響を抑制することができ、ガスエンジンの始動時間を短縮することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
上述した本発明における好ましい実施の形態につき説明する。
上記第1、第2の発明において、上記燃料ガスは、天然ガスを主成分とする都市ガス、LPG等の種々の気体燃料とすることができる。
また、上記液体燃料は、軽油、重油等の種々の自己着火可能な液体燃料とすることができる。
また、上記ガスエンジンの始動時とは、ガスエンジンの回転数が目標とする定常回転数になるまでの段階(期間)のことをいう。
【0022】
また、上記第1の発明においては、上記ガスエンジンの始動時において、該ガスエンジンの出力状態又は該ガスエンジンへの負荷状態が、定常状態に到達する前の所定の立上り状態になるまでは、上記点火プラグと上記グロープラグとを併用して燃焼動作を行い、上記ガスエンジンの出力状態又は該ガスエンジンへの負荷状態が、上記立上り状態に到達したときには、上記グロープラグのみを用いて燃焼動作を行うことが好ましい(請求項2)。
【0023】
また、上記第2の発明においては、上記ガスエンジンは、その燃焼動作を制御する制御装置を有しており、該制御装置は、上記ガスエンジンの出力状態又は該ガスエンジンへの負荷状態が、定常状態に到達する前の所定の立上り状態になるまでは、上記点火プラグと上記グロープラグとを併用して燃焼動作を行うプラグ併用燃焼段階と、上記ガスエンジンの出力状態又は該ガスエンジンへの負荷状態が、上記立上り状態に到達したときには、上記グロープラグのみを用いて燃焼動作を行うプラグ単体燃焼段階とを順次行うよう構成することが好ましい(請求項7)。
【0024】
これらの場合には、点火プラグ及びグロープラグを併用してガスエンジンの始動を開始し、点火プラグを使用する段階をグロープラグを使用する段階よりも短くする。そのため、ガスエンジンの出力状態又はガスエンジンへの負荷状態が上記立上り状態になるまでは、両プラグを併用することにより、主燃焼室及び予燃焼室の温度を迅速に上昇させることができる。
【0025】
また、ガスエンジンの出力状態又はガスエンジンへの負荷状態が上記立上り状態に到達したときには、グロープラグを用いるだけでガスエンジンを安定して運転することができる。また、このときには、グロープラグのみを使用することにより、点火プラグを使用するためにガス混合気の空気過剰率を小さくする段階を短くすることもできる。
【0026】
上記定常状態とは、ガスエンジンにより種々の負荷を安定して駆動する状態のことをいう。
また、上記ガスエンジンの出力状態は、例えば、ガスエンジンの回転数により観測することができる。そして、上記定常状態は、例えば、ガスエンジンの回転数が定常回転数であるときとすることができ、上記立上り状態は、例えば、ガスエンジンの回転数が所定のアイドル回転数であるときとすることができる。また、定常回転数は、例えば、810〜990rpmとすることができる。また、アイドル回転数は、例えば、定常回転数の40〜60%の回転数とすることができ、例えば、360〜540rpmとすることができる。
【0027】
また、上記ガスエンジンへの負荷状態は、例えば、ガスエンジンを利用して運転を行う負荷の出力状態により観測することができる。そして、ガスエンジンを利用して運転を行う負荷としては、例えば、発電機がある。また、上記定常状態は、例えば、発電機の出力が定格出力値であるときとすることができ、上記立上り状態は、例えば、発電機の出力が定格出力値よりも小さな所定の出力値であるときとすることができる。
【0028】
また、上記第1の発明においては、上記ガスエンジンの出力状態又は該ガスエンジンへの負荷状態が、上記定常状態になった後には、上記点火プラグ及び上記グロープラグを用いずに燃焼動作を行うことが好ましい(請求項3)。
また、上記第2の発明においては、上記制御装置は、上記ガスエンジンの出力状態又は該ガスエンジンへの負荷状態が、上記定常状態になった後には、上記点火プラグ及び上記グロープラグを用いずに燃焼動作を行う定常燃焼段階を行うよう構成することが好ましい(請求項8)。
【0029】
上記ガスエンジンの出力状態又はガスエンジンへの負荷状態が上記定常状態になった後には、上記予燃焼室及び主燃焼室内の温度が十分に上昇しており、予燃焼室においては、グロープラグを用いずに予燃焼を行うことができる。そして、上記定常状態になった後には、主燃焼室及び予燃焼室において、両プラグを用いなくても、安定して燃焼を行うことができる。
なお、ガスエンジンの出力状態又はガスエンジンへの負荷状態が定常状態になった後のしばらくの間は、グロープラグを使用してガスエンジンの運転を行うことができる。
【0030】
また、上記第1の発明においては、上記点火プラグを用いる際には、上記主燃焼室に供給する上記ガス混合気の空気過剰率を、上記ガスエンジンの定常運転時における定常空気過剰率よりも小さくすることが好ましい(請求項4)。
また、上記第2の発明においては、上記制御装置は、上記プラグ併用燃焼段階においては、上記主燃焼室に供給する上記ガス混合気の空気過剰率を、上記ガスエンジンの定常運転時における定常空気過剰率よりも小さくするよう構成することが好ましい(請求項9)。これらの場合には、上記点火プラグによるガス混合気への着火を容易に行うことができる。
【0031】
また、上記点火プラグから火花放電させる際におけるガス混合気の空気過剰率(空気比、すなわち実際に供給した空気量を、理論上、燃料ガスを完全燃焼させるために要する空気量で割った値)は、1.0程度とすることができる。また、上記定常空気過剰率は、1.8〜2.0とすることができる。
なお、上記ガスエンジンの定常運転時とは、ガスエンジンの出力状態又はガスエンジンへの負荷状態が定常状態になったときのことをいう。
【0032】
また、上記第1の発明においては、上記液体燃料噴射ノズルから噴射させる上記液体燃料の噴射設定量は、上記ガスエンジンを始動してから該ガスエンジンの出力状態又は該ガスエンジンへの負荷状態が上記定常状態に達するまで変更しないことが好ましい(請求項5)。
また、上記第2の発明においては、上記制御装置は、上記液体燃料噴射ノズルから噴射させる上記液体燃料の噴射設定量を、上記ガスエンジンを始動してから該ガスエンジンの出力状態又は該ガスエンジンへの負荷状態が上記定常状態に達するまで変更しないよう構成することが好ましい(請求項10)。
【0033】
これらの場合には、上記ガスエンジンの始動時と定常時において、上記制御装置による液体燃料噴射ノズルの噴射制御を極めて容易にすることができる。また、液体燃料の噴射量の調整が不要になり、液体燃料噴射ノズルを含めた噴射装置の構造を簡単にすることができる。
【実施例】
【0034】
以下に、本発明のガスエンジン及びその運転方法にかかる実施例につき、図面と共に説明する。
本例のガスエンジン1は、図1、図2に示すごとく、軽油又は重油等の自己着火可能な液体燃料Pを用いて予燃焼を行い、この予燃焼による予燃焼火炎Hを、天然ガス等の燃料ガスによるガス混合気Fの着火源に利用して主燃焼を行うパイロット着火方式のガスエンジンである。
【0035】
このガスエンジン1は、ガス混合気Fを主燃焼室3内へ吸気する吸気弁32と、燃焼後の排気ガスGを主燃焼室3から排気する排気弁33とを備えた気筒2を複数有してなる多気筒ガスエンジンである。そして、各気筒2は、シリンダライナ21とピストン22との間に形成された主燃焼室3と、この主燃焼室3に隣接形成された予燃焼室4とを備えている。
また、主燃焼室3は、燃料ガスと空気とのガス混合気Fが供給されるよう構成されており、主燃焼室3には、主燃焼室3内に供給されたガス混合気Fに火花放電して、このガス混合気Fを点火させるための点火プラグ31が配設されている。
【0036】
また、予燃焼室4は、自己着火可能な液体燃料Pが供給されるよう構成されており、予燃焼室4には、液体燃料Pを噴射させる液体燃料噴射ノズル42と、この液体燃料噴射ノズル42から噴射された液体燃料Pを加熱して自己着火させるためのグロープラグ41とが配設されている。
そして、図3、図4に示すごとく、ガスエンジン1を燃焼運転するに当たりガスエンジン1を始動する際には、点火プラグ31とグロープラグ41とを併用して燃焼運転を行う。
以下に、これを詳説する。
【0037】
本例のガスエンジン1は、その燃焼動作を制御する制御装置(図示略)を有している。この制御装置は、点火プラグ31の点火動作、グロープラグ41の発熱動作、ガス混合気Fの空気比(空気過剰率)の調整、液体燃料噴射ノズル42の噴射動作等を行うよう構成されている。
また、ガスエンジン1には、その回転数を検出するための回転数検出手段(図示略)が配設されており、制御装置は、回転数検出手段によって検出されたガスエンジン1の回転数を受信するよう構成されている。
【0038】
また、本例のガスエンジン1は、定置式の4サイクルレシプロエンジンであり、吸気、圧縮、燃焼、排気の各工程を繰り返して、燃焼動作を行うものである。
また、図1、図2に示すごとく、本例の各気筒2における予燃焼室4は、シリンダライナ21の上方に配設された予燃焼用接続部25内に形成されており、この予燃焼用接続部25内には、液体燃料Pを予燃焼室4へ導くための液体燃料配管251が配設されている。そして、液体燃料配管251の先端部に、液体燃料噴射ノズル42が形成されており、液体燃料噴射ノズル42は、制御装置からの指令を受けて、液体燃料Pを噴射させるよう構成されている。
【0039】
また、予燃焼室4の下方端部には、予燃焼室4と主燃焼室3とを連通させる連通口43が形成されている。また、本例の予燃焼室4は、シリンダライナ21の上方における略中心部に形成されている。また、本例のグロープラグ41は、液体燃料噴射ノズル42と対向する位置に配設されており、本例の点火プラグ31は、主燃焼室3における外周側端部の近傍に配設されている。
【0040】
また、ガスエンジン1の各気筒2は、吸気管23を介して吸気マニホールド(図示略)に接続されており、吸気マニホールドの手前には、燃料ガスと空気とを混合させる混合器(図示略)が接続されている。そして、混合器は、制御装置からの指令を受けて、燃料ガスと空気との混合比を調整するよう構成されている。
【0041】
次に、上記制御装置を用いて燃焼動作を行うガスエンジン1の運転方法及びその作用効果につき詳説する。
上記制御装置は、図3、図4に示すごとく、以下のプラグ併用燃焼段階、プラグ単体燃焼段階及び定常燃焼段階を順次行って、ガスエンジン1の燃焼制御を行う。
すなわち、制御装置は、ガスエンジン1の始動制御を行う際には、混合器における燃料ガスと空気との混合比を調整することにより、主燃焼室3に吸気するガス混合気Fの空気過剰率を、ガスエンジン1の定常運転時における定常空気過剰率A2よりも小さく設定する(図3のステップS101)。本例では、ガスエンジン1の始動時の始動空気過剰率A1は、1.0程度とし、ガスエンジン1の定常運転時の定常空気過剰率A2は、1.8〜2.0とする。
【0042】
また、制御装置は、液体燃料噴射ノズル42から噴射させる液体燃料Pの噴射設定量を、所定値に設定する(S102)。そして、制御装置は、ガスエンジン1を始動してからガスエンジン1の回転数(出力状態)が定常回転数(定常状態)N2に達するまで、各気筒2におけるピストン22がそれぞれ上死点に接近したときに噴射させる液体燃料Pの噴射設定量を常時所定値に維持する。
【0043】
次いで、ガスエンジン1が始動されたときには、制御装置は、プラグ併用燃焼段階として、各気筒2における点火プラグ31及びグロープラグ41を併用して、燃焼動作を開始する(S103)。そして、制御装置は、ガスエンジン1を始動したときには、グロープラグ41の発熱を開始させる。
【0044】
そして、プラグ併用燃焼段階において、図2に示すごとく、ピストン22が下死点に向かうときには、ガスエンジン1の吸気工程として、各気筒2における主燃焼室3には、各吸気弁32が開いて各吸気管23から燃料ガスと空気とのガス混合気Fが吸気される。
【0045】
次いで、図1に示すごとく、ピストン22が上死点に向かうときには、ガスエンジン1の圧縮工程として、主燃焼室3内のガス混合気Fが圧縮され、主燃焼室3内におけるガス混合気Fの一部がさらに予燃焼室4内に流入する。そして、ピストン22が上死点に接近したときには、ガスエンジン1の燃焼工程として、発熱させたグロープラグ41に向けて上記液体燃料噴射ノズル42から液体燃料Pを噴射させる。このとき、予燃焼室4内に噴射された液体燃料Pが自己着火して、予燃焼室4内におけるガス混合気Fと共に燃焼する。
こうして、予燃焼室4内において予燃焼が行われ、この予燃焼による予燃焼火炎Hは、連通口43を介して予燃焼室4から主燃焼室3へと進入する。
【0046】
一方、主燃焼室3内に吸気されたガス混合気Fの空気過剰率は、上記定常空気過剰率A2よりも小さな始動空気過剰率A1になっており、各気筒2には、吸気マニホールドからガスリッチな状態のガス混合気Fが吸気される。そして、ピストン22が上死点に接近したときには、主燃焼室3におけるガス混合気Fが圧縮され、制御装置は、点火プラグ31から火花放電を発生させる。このとき、圧縮されたガス混合気Fが着火され、主燃焼室3においては、点火プラグ31による着火と、予燃焼室4から進入した予燃焼火炎Hとにより、ガス混合気Fが燃焼して、主燃焼が行われる。
【0047】
その後、この主燃焼により、ピストン22が再び下死点に向かった後、再び上死点に向かうときには、排気工程として、各気筒2における各排気弁33が開いて各排気管24を介して、主燃焼室3から燃焼後の排気ガスGが排気される。また、以降は、上記吸気、圧縮、燃焼、排気の各工程を繰り返して、ガスエンジン1の燃焼動作が行われる。
【0048】
こうして、ガスエンジン1の始動時におけるプラグ併用燃焼段階においては、点火プラグ31とグロープラグ41とを併用することにより、主燃焼室3におけるガス混合気F及び予燃焼室4における液体燃料Pのいずれをも直接着火させて燃焼させることができる。
そのため、ガスエンジン1の始動時において、主燃焼室3においては、予燃焼室4から進入する予燃焼火炎Hを小さくしても、ガス混合気Fに確実に着火させることができる。
また、予燃焼室4においては、主燃焼室3における燃焼による熱を受けて、液体燃料Pを燃焼させることができる。これにより、ガスエンジン1の始動時において、液体燃料噴射ノズル42から噴射させる液体燃料Pの噴射量を多くする必要がなくなる。
【0049】
そのため、ガスエンジン1の始動時における液体燃料Pの噴射量は、ガスエンジン1が十分に昇温された定常運転時における液体燃料Pの噴射量とほとんど同じにすることができる。それ故、ガスエンジン1の始動時において、液体燃料Pの一部が未燃状態で排気されてしまうことを抑制することができ、液体燃料噴射ノズル42を含めた液体燃料Pの噴射装置の機構及び制御を簡単にすることができる。
【0050】
次いで、制御装置は、ガスエンジン1の回転数を、所定時間アイドル回転数N1に維持する(図3のS104)。そして、ガスエンジン1の回転数を定常回転数N2に移行するときには、制御装置は、点火プラグ31の使用を停止すると共に(S105)、上記混合器のガス供給量を調整して、ガス混合気Fの空気過剰率の目標値を始動空気過剰率A1から定常空気過剰率A2に変更する(S106)。
こうして、これ以降は、プラグ単体燃焼段階として、点火プラグ31は使用せずに、グロープラグ41のみを用いて燃焼動作を行う(S107)。
【0051】
このプラグ単体燃焼段階においても、グロープラグ41を用いて予燃焼室4内における液体燃料P及びガス混合気Fを燃焼させることは、上記プラグ併用燃焼段階と同様である。そして、プラグ併用燃焼段階と異なるのは、プラグ単体燃焼段階においては、主燃焼室3に吸気されたガス混合気Fを、予燃焼室4における予燃焼により形成された予燃焼火炎Hのみを利用して燃焼させることである。
【0052】
また、プラグ併用燃焼段階を経たことにより、すなわち上記点火プラグ31とグロープラグ41とを併用してガスエンジン1の燃焼動作を行っており、予燃焼室4及び主燃焼室3内の温度は急激に上昇する。これにより、ガスエンジン1の回転数を迅速に上昇させることができる。
そして、ガスエンジン1の回転数がアイドル回転数N1を超えてからは、点火プラグ31の使用を停止すると共に、ガス混合気Fの空気過剰率の目標値を始動空気過剰率A1から定常空気過剰率A2に変更する。その後は、主燃焼室3内へは、希薄なガス混合気Fを供給することができる。
【0053】
これにより、ガス混合気Fの空気過剰率を小さくする期間を短くすることができ、燃焼を行った後に、ガスエンジン1の排気工程として、各気筒2の排気弁33から排気される排気ガスGの温度上昇を抑制することができる。そのため、上記排気ガスGを通過させる排気管24等の耐久性を向上させることができる。
また、ガス混合気Fの空気過剰率を小さくする期間を短くできることにより、コーキング等の発生を抑制して、液体燃料噴射ノズル42等を詰まらせてしまうことを抑制することができる。
【0054】
また、プラグ単体燃焼段階においては、主燃焼室3及び予燃焼室4内の温度がすでに上昇しているため、上記液体燃料Pの噴射量を少ないまま維持していても、予燃焼室4における予燃焼により形成された予燃焼火炎Hにより、主燃焼室3内のガス混合気Fを容易に燃焼させることができる。
【0055】
次いで、プラグ単体燃焼段階において、制御装置は、ガスエンジン1の回転数が所定の定常回転数N2になったか否かを判定する(図3のS108)。
そして、ガスエンジン1の回転数が所定の定常回転数N2になった後の所定の期間は、プラグ単体燃焼段階を継続する。
その後、制御装置は、定常燃焼段階として、グロープラグ41の使用を停止すると共に(S109)、点火プラグ31及びグロープラグ41を使用せずに、ガスエンジン1の燃焼動作を行う(S110)。
【0056】
上記のように、制御装置は、ガスエンジン1を始動してから定常回転数に達するまでの間、液体燃料噴射ノズル42から噴射させる液体燃料Pの噴射設定量を所定値に維持する。
そのため、制御装置は、液体燃料噴射ノズル42から噴射させる液体燃料Pの噴射量の調整制御を行う必要がなくなり、液体燃料Pの噴射制御をきわめて容易に行うことができる。また、液体燃料Pの噴射量の調整が不要になるため、液体燃料噴射ノズル42から液体燃料Pを噴射させるための制御装置の構成を極めて簡単にすることができる。
【0057】
また、本例のガスエンジン1及びその運転方法は、上記点火プラグ31とグロープラグ41とを併用して始動を行うため、その運転状態が定常状態に移行するまでの時間を短くすることができる。
それ故、本例のガスエンジン1及びその運転方法によれば、始動時の燃焼による排気ガスGが各部に与える悪影響を抑制することができ、ガスエンジン1の始動時間を短縮することができる。
【0058】
(性能確認)
本例においては、上記ガスエンジン1及びその運転方法による優れた性能を確認した。また、比較のために、従来の点火プラグ方式のガスエンジン及びグロープラグ方式のガスエンジンについても性能を確認した。
すなわち、上記ガスエンジン1の燃焼動作を図4に、点火プラグ方式のガスエンジンの燃焼動作を図5に、グロープラグ方式のガスエンジンの燃焼動作を図6にそれぞれ模式的に示す。各図は、横軸に、ガスエンジンを始動してからの経過時間をとり、縦軸に、ガスエンジンの回転数、ガス混合気の空気過剰率及び液体燃料の噴射量をとって、ガスエンジンの運転状態の変化を示すグラフである。
【0059】
図4に示すごとく、本例のガスエンジン1においては、その回転数がアイドル回転数N1になるまでは、プラグ併用燃焼段階として、点火プラグ31及びグロープラグ41を併用してガスエンジン1の運転を行う。また、ガスエンジン1の回転数がアイドル回転数N1に維持されているときも、両プラグ31、41を併用してガスエンジン1の運転を行う。また、プラグ併用燃焼段階においては、ガス混合気Fの空気過剰率を始動空気過剰率A1にする。
【0060】
次いで、ガスエンジン1の回転数を定常回転数N2に移行させるときには、プラグ単体燃焼段階として、ガス混合気Fの空気過剰率の目標値を定常空気過剰率A2に変更すると共に、グロープラグ41のみを用いてガスエンジン1の運転を行う。また、ガスエンジン1の回転数が定常回転数N2になってからしばらくの間は、グロープラグ41を使用する。
そして、その後、定常燃焼段階として、両プラグ31,41を使用せずにガスエンジン1の運転を行う。
【0061】
一方、図5に示すごとく、点火プラグ方式のガスエンジンにおいては、点火プラグのみを用いてガスエンジンの始動を行う。そのため、空気過剰率を始動空気過剰率A1に維持する時間が長く、また、ガスエンジンの回転数が定常回転数N2に到達するまでに要する時間も長いことがわかる。
【0062】
また、図6に示すごとく、グロープラグ方式のガスエンジンにおいては、グロープラグのみを用いてガスエンジンの始動を行う。そのため、始動時には、液体燃料の噴射設定量を大きな値にする必要があり、また、ガスエンジンの回転数が定常回転数N2に到達するまでに要する時間も長いことがわかる。
【0063】
これら従来のガスエンジンに対し、本例のガスエンジン1は、空気過剰率を始動空気過剰率A1に維持する時間を短くすることができ、また、ガスエンジン1の回転数が定常回転数N2に到達するまでに要する時間も短くできることがわかる。さらに、液体燃料Pの噴射設定量を変更することなく、安定してガスエンジン1の運転を行うことができることが確認できた。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】実施例における、主燃焼室及び予燃焼室において燃焼を行う状態のガスエンジンを示す説明図。
【図2】実施例における、主燃焼室及び予燃焼室へガス混合気の吸気を行う状態のガスエンジンを示す説明図。
【図3】実施例における、ガスエンジンの燃焼動作を示すフローチャート。
【図4】実施例における、ガスエンジンの燃焼動作を示すグラフ。
【図5】実施例における、従来の点火プラグ方式のガスエンジンの燃焼動作を示すグラフ。
【図6】実施例における、従来のグロープラグ方式のガスエンジンの燃焼動作を示すグラフ。
【符号の説明】
【0065】
1 ガスエンジン
2 気筒
21 シリンダライナ
22 ピストン
3 主燃焼室
31 点火プラグ
4 予燃焼室
41 グロープラグ
42 液体燃料噴射ノズル
F ガス混合気
P 液体燃料
Fp 予燃焼混合気
H 予燃焼火炎
G 排気ガス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シリンダライナとピストンとの間に形成され、燃料ガスと空気とのガス混合気が供給される主燃焼室と、該主燃焼室に接続され、自己着火可能な液体燃料が供給される予燃焼室とを備えた気筒を複数有してなるガスエンジンの運転方法において、
上記主燃焼室には、該主燃焼室内に供給された上記ガス混合気に火花放電して、該ガス混合気を点火させるための点火プラグが配設されており、一方、上記予燃焼室には、上記液体燃料を噴射させる液体燃料噴射ノズルと、該液体燃料噴射ノズルから噴射された上記液体燃料を加熱して自己着火させるためのグロープラグとが配設されており、
上記ガスエンジンの始動時には、上記点火プラグと上記グロープラグとを併用することを特徴とするガスエンジンの運転方法。
【請求項2】
請求項1において、上記ガスエンジンの始動時において、該ガスエンジンの出力状態又は該ガスエンジンへの負荷状態が、定常状態に到達する前の所定の立上り状態になるまでは、上記点火プラグと上記グロープラグとを併用して燃焼動作を行い、
上記ガスエンジンの出力状態又は該ガスエンジンへの負荷状態が、上記立上り状態に到達したときには、上記グロープラグのみを用いて燃焼動作を行うことを特徴とするガスエンジンの運転方法。
【請求項3】
請求項2において、上記ガスエンジンの出力状態又は該ガスエンジンへの負荷状態が、上記定常状態になった後には、上記点火プラグ及び上記グロープラグを用いずに燃焼動作を行うことを特徴とするガスエンジンの運転方法。
【請求項4】
請求項2において、上記点火プラグを用いる際には、上記主燃焼室に供給する上記ガス混合気の空気過剰率を、上記ガスエンジンの定常運転時における定常空気過剰率よりも小さくすることを特徴とするガスエンジンの運転方法。
【請求項5】
請求項2〜4のいずれか一項において、上記液体燃料噴射ノズルから噴射させる上記液体燃料の噴射設定量は、上記ガスエンジンを始動してから該ガスエンジンの出力状態又は該ガスエンジンへの負荷状態が上記定常状態に達するまで変更しないことを特徴とするガスエンジンの運転方法。
【請求項6】
シリンダライナとピストンとの間に形成され、燃料ガスと空気とのガス混合気が供給される主燃焼室と、該主燃焼室に接続され、自己着火可能な液体燃料が供給される予燃焼室とを備えた気筒を複数有してなるガスエンジンにおいて、
上記主燃焼室には、該主燃焼室内に供給された上記ガス混合気に火花放電して、該ガス混合気を点火させるための点火プラグが配設してあり、
上記予燃焼室には、上記液体燃料を噴射させる液体燃料噴射ノズルと、該液体燃料噴射ノズルから噴射された上記液体燃料を加熱して自己着火させるためのグロープラグとが配設してあることを特徴とするガスエンジン。
【請求項7】
請求項6において、上記ガスエンジンは、その燃焼動作を制御する制御装置を有しており、
該制御装置は、上記ガスエンジンの出力状態又は該ガスエンジンへの負荷状態が、定常状態に到達する前の所定の立上り状態になるまでは、上記点火プラグと上記グロープラグとを併用して燃焼動作を行うプラグ併用燃焼段階と、
上記ガスエンジンの出力状態又は該ガスエンジンへの負荷状態が、上記立上り状態に到達したときには、上記グロープラグのみを用いて燃焼動作を行うプラグ単体燃焼段階とを順次行うよう構成されていることを特徴とするガスエンジン。
【請求項8】
請求項7において、上記制御装置は、上記ガスエンジンの出力状態又は該ガスエンジンへの負荷状態が、上記定常状態になった後には、上記点火プラグ及び上記グロープラグを用いずに燃焼動作を行う定常燃焼段階を行うよう構成されていることを特徴とするガスエンジン。
【請求項9】
請求項7において、上記制御装置は、上記プラグ併用燃焼段階においては、上記主燃焼室に供給する上記ガス混合気の空気過剰率を、上記ガスエンジンの定常運転時における定常空気過剰率よりも小さくするよう構成されていることを特徴とするガスエンジン。
【請求項10】
請求項6〜9のいずれか一項において、上記制御装置は、上記液体燃料噴射ノズルから噴射させる上記液体燃料の噴射設定量を、上記ガスエンジンを始動してから該ガスエンジンの出力状態又は該ガスエンジンへの負荷状態が上記定常状態に達するまで変更しないよう構成されていることを特徴とするガスエンジン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−9701(P2006−9701A)
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−188549(P2004−188549)
【出願日】平成16年6月25日(2004.6.25)
【出願人】(000221834)東邦瓦斯株式会社 (440)
【出願人】(000006208)三菱重工業株式会社 (10,378)
【出願人】(000000284)大阪瓦斯株式会社 (2,453)
【Fターム(参考)】