説明

キースイッチ

【課題】 簡単に構成することができ、認証動作を容易に行うことができるキースイッチを提供する。
【解決手段】 キースイッチにおいて、スイッチ本体1は、キー2が挿入されるキー挿入孔6が形成された上面5Aを有するとともに、内部に光センサ15及びマイコン12が搭載されたプリント基板11が配設される、略筒状のハウジング5と、このハウジング5下方の開口部5Bに嵌合されるケース20とからなり、前記キー2には同一または異なる形状の要素を任意の数及び間隔で並べて構成した固有の情報パターン3を備え、前記キー2の挿入操作または挿入及び抜き取り操作に伴って前記光センサ15で前記情報パターン3を検出し、前記マイコン12に保存されている認証パターンと比較することにより前記キー2の認証を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キーに記録された情報パターンを検出し、認証動作を行うことができるキースイッチに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、固有情報を含んだ固有コードを有するキー(鍵)に対して、このキーの固有コードをコード読取装置によって読み取り、メモリに記憶された情報と読み取った固有コードの情報を比較して、一致している場合にシリンダー錠の作動を許容し、一致していない場合にはロック機構により規制し、シリンダー錠の作動を禁止する構成とした開閉体施錠装置(下記特許文献1参照)や、第1のコーディングが第1の励磁装置の第1のインダクタンスの変化を生じさせ、第1のコーディングがキースイッチによって読み取られるキースイッチ(下記特許文献2参照)が既に提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−019430号公報
【特許文献2】特開2009−270430号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1記載の開閉体施錠装置は、固有コードの認証によりシリンダー錠の作動を許容または禁止するもので、キーの固有コードによって解錠を行うことができない。そのため、設置された各シリンダー錠に対して異なる形状を有するキーが必要となり、複数のキーを1つのシリンダー錠で共用化することはできない。
また、上記特許文献2記載のキースイッチは、キーの構成が煩雑であり、検出が高度である。
【0005】
本発明は、上記状況に鑑みて、簡単に構成することができ、認証動作を容易に行うことができるキースイッチを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記目的を達成するために、
〔1〕キースイッチにおいて、スイッチ本体(1)は、キー(2)が挿入されるキー挿入孔(6)が形成された上面(5A)を有するとともに、内部に光センサ(15)及びマイコン(12)が搭載されたプリント基板(11)が配設される、略筒状のハウジング(5)と、このハウジング(5)下方の開口部(5B)に嵌合されるケース(20)とからなり、前記キー(2)には同一または異なる形状の要素を任意の数及び間隔で並べて構成した固有の情報パターン(3)を備え、前記キー(2)の挿入操作または挿入及び抜き取り操作に伴って前記光センサ(15)で前記情報パターン(3)を検出し、前記マイコン(12)に保存されている認証パターンと比較することにより前記キー(2)の認証を行うことを特徴とする。
【0007】
〔2〕上記〔1〕記載のキースイッチにおいて、前記キー(2)が挿入完了位置まで操作されたことをクリック感により報知するクリック機構(19A,2A)を備えることを特徴とする。
〔3〕上記〔1〕記載のキースイッチにおいて、前記情報パターン(3)が付替え可能であることを特徴とする。
【0008】
〔4〕上記〔1〕記載のキースイッチにおいて、前記キー挿入孔(6)近傍の前記プリント基板(11)上に検出スイッチ(31)を設け、前記キー(2)の挿入時に前記検出スイッチ(31)がONになることにより、前記光センサ(15)を通電するようにしたことを特徴とする。
〔5〕上記〔1〕記載のキースイッチにおいて、前記プリント基板(11)に弾性を有する一対の接触端子(43,44)を設け、前記キー(2)に電池(41)を内蔵するとともにこの電池(41)の正極側及び負極側のそれぞれに接続される電路(42)を設け、前記キー(2)の挿入時に前記接触端子(43,44)と前記電路(42)が接触し、前記光センサ(15)に前記電池(41)から電力が供給されて通電するようにしたことを特徴とする。
【0009】
〔6〕上記〔1〕記載のキースイッチにおいて、前記キー(2)に保護カバー(51)を設けるようにしたことを特徴とする。
〔7〕上記〔6〕記載のキースイッチにおいて、前記保護カバー(51)によって、前記情報パターン(3)を保護することを特徴とする。
〔8〕上記〔1〕記載のキースイッチにおいて、前記キー(2)に保護部(61)を設け、摺動動作によって、前記情報パターン(3)を前記保護部(61)内に収納可能とすることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、以下のような効果を奏することができる。
(1)構造が簡単であり、キーの認証が容易である。
(2)マイコンに保存されている認証パターンを変更するだけで、複数のキーに対応することができ、スイッチ本体を共通化できる。
(3)クリック機構を設け、キーの挿入完了位置または抜き取り開始位置が明確になるようにしたので、操作を確実に行うことができる。
【0011】
(4)情報パターンの付替えができるため、新規のキーを容易に作製できる。
(5)キー挿入時に接触機構がONとなることにより光センサに通電されるようにしたので、待機電力が削減できる。
(6)キー挿入時にキーから電力が供給されて光センサに通電されるため、待機電力が削減できる。
【0012】
(7)情報パターンを保護カバーで保護したり、キーの保護部内に収納可能としたので、情報パターンの漏洩を防止できるとともに、摩耗による情報パターンの欠落や汚れを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の第1実施例を示すキースイッチの分解斜視図である。
【図2】本発明の第1実施例を示すキースイッチの正面図である。
【図3】本発明の第1実施例を示すキースイッチの側面図である。
【図4】本発明の第1実施例を示すキースイッチの平面図である。
【図5】図4のA−A線断面図である。
【図6】本発明の第1実施例を示すキースイッチの斜視図である。
【図7】本発明の第1実施例を示すキースイッチのキーの正面図である。
【図8】本発明の第1実施例を示すキースイッチのキーの背面図である。
【図9】本発明の第1実施例を示すキースイッチのキーを先端から見た図である。
【図10】本発明のキーに設けられる情報パターンと光センサの例を示す平面図である。
【図11】本発明のキースイッチの光センサの動作例を示す模式図である。
【図12】本発明のキースイッチのマイコンに予め記憶された認証パターンを示す図である。
【図13】本発明のキースイッチの認証処理フローチャートである。
【図14】本発明の第2実施例を示すキースイッチの分解斜視図である。
【図15】本発明の第3実施例を示すキースイッチのキーとプリント基板の斜視図である。
【図16】本発明のキースイッチのキーの斜視図(その1)である。
【図17】本発明のキースイッチのキーの斜視図(その2)である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明のキースイッチは、スイッチ本体は、キーが挿入されるキー挿入孔が形成された上面を有するとともに、内部に光センサ及びマイコンが搭載されたプリント基板が配設される、略筒状のハウジングと、このハウジング下方の開口部に嵌合されるケースとからなり、前記キーには同一または異なる形状の要素を任意の数及び間隔で並べて構成した固有の情報パターンを備え、前記キーの挿入操作または挿入及び抜き取り操作に伴って前記光センサで前記情報パターンを検出し、前記マイコンに保存されている認証パターンと比較することにより前記キーの認証を行う。
【実施例】
【0015】
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は本発明の第1実施例を示すキースイッチの分解斜視図、図2はそのキースイッチの正面図、図3はそのキースイッチの側面図、図4はそのキースイッチの平面図、図5は図4のA−A線断面図、図6はそのキースイッチの斜視図、図7はそのキースイッチのキーの正面図、図8はそのキーの背面図、図9はそのキーを先端から見た図である。
【0016】
これらの図において、1はスイッチ本体、2はキー、2Aはキー2のクリック発生用凹部、2Bはキー2の誤挿入防止用溝、3はキー2に設けられる情報パターン、5はスイッチハウジング、5Aはスイッチハウジング5の上面、5Bはスイッチハウジング5の下部開口部、6はスイッチハウジング5の上面5Aに形成されるキー挿入孔、7はキー挿入孔6内に形成される誤挿入防止用突起、8はスイッチハウジング5の鍔部、9はスイッチハウジング5の外周面に形成されるネジ山、10はスイッチハウジング5の下部に形成される嵌合孔、11はプリント基板、12はプリント基板11に実装されるマイコン(マイクロコンピュータ)、13はプリント基板11に形成される嵌合孔、14はプリント基板11の下端に実装されるコネクタ、15はプリント基板11に実装される光センサ、16はホルダ、17はホルダ16に形成され光センサ15に対応した位置に形成されるスリット、18はカバー、19はカバー18に形成されるクリック発生用垂下片、19Aはクリック発生用垂下片19の下部に形成されるクリック発生用突起、20はスイッチハウジング5の下部開口部5Bに装着されるケース、21はケース20に形成される突片、22はその突片21に形成される嵌合凸部、23はケース20の内部に形成される貫通孔、24はスイッチハウジング5のネジ山9に螺合し、ハウジング5をパネル(図示なし)へ固定するナットである。
【0017】
図5に示すように、プリント基板11,ホルダ16,カバー18はスイッチハウジング5に内蔵されており、これらは、スイッチハウジング5とこのスイッチハウジング5の底面を塞ぐように配置されるケース20とによって挟持される。プリント基板11には、信号処理を行うマイコン12,外部との接続を行うコネクタ14,キー2に設けられた情報パターン3を検出する光センサ15が搭載される。ホルダ16はこのプリント基板11に嵌合し、キー2の摺動をガイドする。
【0018】
一方、キー2にはクリック発生用凹部2Aと誤挿入防止用溝2Bと情報パターン3とが設けられている。なお、情報パターン3は、例えば、バーコードの張り替えが可能なようにしている。
情報パターン3が設けられたキー2がスイッチハウジング5の上面5Aに形成された挿入孔6に挿入されると、キー2はホルダ16とカバー18の間を摺動し、情報パターン3が光センサ15で検出される。キー2が検出完了位置まで操作されると、カバー18のクリック発生用突起19Aがキー2のクリック発生用凹部2Aに落ち込んでクリック感が発生する。そして、検出された情報パターン3とマイコン12に保存された認証パターンが比較されて認証が行われ、この認証結果に応じて解錠信号が出力される。
【0019】
図10は本発明のキーに設けられる情報パターンと光センサの例を示す平面図であり、図10(a)〜図10(d)は光センサが3個配置された場合、図10(e)〜図10(h)は光センサが4個配置された場合の例を示している。
図10(a),図10(b)では、3個の光センサ15に対して縦軸状のバーコード4からなる情報パターン3を設けるようにしている。また、図10(c),図10(d)では3個の光センサ15に対して横軸状のバーコード4からなる情報パターン3を設けるようにしている。
【0020】
さらに、図10(e),図10(f)では、4個の光センサ15に対して縦軸状のバーコード4からなる情報パターン3を設けるようにしている。また、図10(g),図10(h)では4個の光センサ15に対して横軸状のバーコード4からなる情報パターン3を設けるようにしている。
このように配置することにより、キー2に設けられた情報パターン3を光センサ15によって読み取ることができる。
【0021】
そして、上記したバーコードによる情報パターン3に代わって、同一または異なる形状の要素(白黒パターン)を任意の数及び間隔で並べて構成した固有の情報パターンとすることができる。
図11は本発明のスイッチの光センサの動作例を示す模式図、図12はそのキースイッチのマイコンに予め記憶された認証パターンを示す図である。
【0022】
これらの図を参照しながらこのキースイッチの光センサについて説明する。ここでは、説明を簡単にするために、単一の光センサによってキー2の情報パターン3としてのバーコードを、キースイッチのキーの挿入及び抜き取り操作によって読み取り認証する例について述べる。
光センサ15は、発光部としての光源15Aと受光部としての受光素子15Bを備えている。まず、図11(a)に示すように、キー挿入孔6にキー2が挿入され、光源15Aからの光が挿入されたキー2の情報パターン3としてのバーコード4のバー部分4Aに照射されると、その光は反射されず吸収されてしまうので、受光素子15Bは受光しない。図11(b)に示すように、キー2がさらに挿入されてバーコード4のバー部分4Aが移動し、光源15Aからの光がバーコード4のスペース部分4Bに照射されると、照射された光はスペース部分4Bで反射して受光素子15Bで受光され、増幅部15Cで増幅されてマイコン12に取り込まれる。なお、図11(c),(d)に示すように、キー2の抜き取り時にも同様の方法で情報パターン3の検出を行う。
【0023】
マイコン12は、アナログ入力ポートとしてのデジタル変換部12Aと、このデジタル変換部12Aに接続され、デジタル変換部12Aからのデジタル信号のデコードを行い、そのデコード信号と解錠すべき認証コード信号との照会を行うコード処理部12Bと、このコード処理部12Bに接続され、解錠信号を出力するインターフェース部12Cとを備えている。マイコン11に取り込まれたキーの挿入操作時又は挿入及び抜き取り操作時に光センサ14によって情報パターン3を検出することで入力された信号が、コード処理部12Bでデコードされ、そのデコードされた信号と図12に示すような予め記憶されている認証情報との照合が行われ、両者が一致する場合には、解錠信号12Dが出力される。
【0024】
図13は本発明のキースイッチの認証処理フローチャートである。
(1)まず、このキースイッチシステムの初期設定として、スイッチ本体1のマイコン11に、検出される情報パターン3によって入力される信号と照会を行うための認証情報を記憶させておく(ステップS1)。
(2)次に、キー2の挿入が検知されたか否かをチェックする(ステップS2)。キー2の挿入が検知されなければ、その検知を待つ。
【0025】
(3)キー2の挿入が検知された場合、キー2の操作から情報パターン3の読み取りを行う(ステップS3)。
(4)上記ステップS3で読み取ったキー2の情報パターン3によって入力された信号をデコードする(ステップS4)。
(5)次に、デコードされた信号が上記ステップS1で予め記憶されている認証情報と一致するか否かをチェックする(ステップS5)。
【0026】
(6)上記ステップS5において、デコード信号と認証情報が一致すれば、解錠信号12Dを出力する(ステップS6)。一方、一致しなければ、解錠信号12Dを出力せず、エンドとする。
なお、上記ステップS5において、デコード信号と認証情報が一致しないときに解錠信号12Dを出力せずにエンドとするだけでなく、エラー信号を出力するようにしてもよい。
【0027】
図14は本発明の第2実施例を示すキースイッチの分解斜視図である。
この図に示すように、この実施例では、スイッチハウジング5の上面5Aに形成されるキー挿入孔6の近傍のプリント基板11上に検出スイッチ31を設けている。
このように構成したので、キー2がスイッチハウジング5のキー挿入孔6に挿入されると、キー2で検出スイッチ31がONされて光センサ15に通電される。キー2はホルダ16とカバー18の間を摺動し、情報パターン3が光センサ15で検出される。キー2が検出完了位置まで操作されると、カバー18のクリック発生用突起19Aがキー2のクリック発生用凹部2Aに落ち込んでクリック感が発生する。そして、検出された情報パターン3とマイコン12に保存された認証パターンが比較されて認証が行われ、この認証結果に応じて信号が出力される。キー2がキー挿入孔6から抜かれると検出スイッチ31がOFFされ、光センサ15への通電が遮断される。
【0028】
このように、キー2の挿入時に検出スイッチ31がONとなることにより光センサ15が通電され、キー2を抜くことにより検出スイッチ31をOFFし光センサ15への通電を遮断するようにしたので、待機電力を大幅に削減することができる。
図15は本発明の第3実施例を示すキースイッチのキーとプリント基板の斜視図である。
【0029】
この実施例では、プリント基板11には弾性を有する1対の接触端子43,44を設け、キー2には電池41を内蔵するとともにこの電池41の正極側及び負極側のそれぞれに接続される電路42を設けている。そして、キー2の挿入時に接触端子43,44と電路42が接触し、電池41から電力が供給されることにより光センサ15に通電するように構成している。
【0030】
このように構成したので、キー2がスイッチハウジング5のキー挿入孔6に挿入されると、キー2の電路42が接触端子43,44に接触して電池41から電力が供給されて光センサ15に通電される。キー2はホルダ16とカバー18の間を摺動し、情報パターン3が光センサ15で検出される。キー2が検出完了位置まで操作されると、カバー18のクリック発生用突起19Aがキー2のクリック発生用凹部2Aに落ち込んでクリック感が発生する。検出された情報パターン3とマイコン12に保存された認証パターンが比較されて認証が行われ、この認証結果に応じて信号が出力される。キー挿入孔6からキー2が抜かれると電池41からの電力供給が断たれ、光センサ15への通電が遮断される。
【0031】
このように、キー2の挿入時にキーから電力が供給されて光センサが通電され、キー2を抜くことにより電力供給が断たれるようにしたので、待機電力を大幅に削減することができる。
図16は本発明のキースイッチのキーの斜視図(その1)であり、図16(a)はキーが保護カバーで保護された状態を示す図、図16(b)はキーが露出した状態を示す図である。
【0032】
これらの図に示すように、キー2には枢支軸52を有する保護カバー51を設けるようにしている。キー2を使用しない場合は、図16(a)のように、キー2を保護カバー51で保護しておき、キー2の使用時には、図16(b)に示すように、保護カバー51を枢支軸52を中心として回動させることにより、情報パターン3を露出させるようにしている。
【0033】
このように構成することにより、情報パターン3の漏洩防止が可能であり、セキュリティ性の向上を図ることができる。また、情報パターン3の摩耗や汚れも防止することができる。
なお、保護カバー51は、図16に示した回動するものに代えて、摺動するもの、取り外し可能なものや、伸縮性のある蛇腹状のラバーからなるものなどにしてもよい。
【0034】
図17は本発明のキースイッチのキーの斜視図(その2)であり、図17(a)はキー先端が保護部内に収納された状態を示す図、図17(b)は保護部からキーを露出させた状態を示す図である。
これらの図に示すように、キー2にはスライド可能な摘み62を有する保護部61を設けている。キー2を使用しない場合は、図17(a)のように、キー2の先端を保護部61内に収納しておき、キー2の使用時には、図17(b)に示すように、摘み62を摺動(スライド)させることによりキー2の先端を露出させるようにしている。
【0035】
このように、キー2の情報パターン3を保護部の内部に収納可能としているので、情報パターン3の漏洩を防止できるとともに、摩耗による情報パターン3の欠落や汚れを防止することができる。
なお、上記各実施例において、スイッチハウジング5のプリント基板11に配置される光センサ15はその個数を適宜増すことができる。光センサ15を増設し、複数の情報パターンを認証可能とすることで、情報パターンの種類を増やすことができる。よって、セキュリティ性の向上を図ることができる。
【0036】
また、情報パターン3を目視できない物質などで形成することにより、情報パターン3の漏洩を防止することができ、セキュリティ性の向上を図ることができる。
さらに、キー2がその挿入完了位置まで操作されたことによりクリック感により報知する、クリック発生用突起19Aとクリック発生用凹部2Aからなるクリック機構を、ディスク等により構成するようにしてもよい。
【0037】
また、クリック機構を、検出スイッチの操作部とキーのクリック発生用凹部で構成してもよい。
さらに、プリント基板の下方に検出スイッチを設けて、キーの挿入によって検出スイッチの操作部を押し下げてONし、さらに挿入することで凹部に操作部が落ち込んでクリック感を発生させる。つまり、通電とクリック発生を兼用にするように構成してもよい。
【0038】
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形が可能であり、これらを本発明の範囲から排除するものではない。
【産業上の利用可能性】
【0039】
本発明のキースイッチは、簡単に構成することができ、認証動作を容易に行うことができるキースイッチとして利用可能である。
【符号の説明】
【0040】
1 スイッチ本体
2 キー
2A クリック発生用凹部
2B 誤挿入防止用溝
3 情報パターン
4 バーコード
4A バー部分
4B スペース部分
5 スイッチハウジング
5A スイッチハウジングの上面
5B スイッチハウジングの下部開口部
6 キー挿入孔
7 誤挿入防止用突起
8 スイッチハウジングの鍔部
9 ネジ山
10 スイッチハウジングの嵌合孔
11 プリント基板
12 マイコン(マイクロコンピュータ)
12A デジタル変換部
12B コード処理部
12C インターフェース部
12D 解錠信号
13 プリント基板の嵌合孔
14 コネクタ
15 光センサ
15A 光源
15B 受光素子
15C 増幅部
16 ホルダ
17 スリット
18 カバー
19 クリック発生用垂下片
19A クリック発生用突起
20 ケース
21 突片
22 嵌合凸部
23 貫通孔
24 ナット
31 検出スイッチ
41 電池
42 電路
43,44 接触端子
51 保護カバー
52 枢支軸
61 保護部
62 摘み

【特許請求の範囲】
【請求項1】
スイッチ本体は、キーが挿入されるキー挿入孔が形成された上面を有するとともに、内部に光センサ及びマイコンが搭載されたプリント基板が配設される、略筒状のハウジングと、該ハウジング下方の開口部に嵌合されるケースとからなり、前記キーには同一または異なる形状の要素を任意の数及び間隔で並べて構成した固有の情報パターンを備え、前記キーの挿入操作または挿入及び抜き取り操作に伴って前記光センサで前記情報パターンを検出し、前記マイコンに保存されている認証パターンと比較することにより前記キーの認証を行うことを特徴とするキースイッチ。
【請求項2】
請求項1記載のキースイッチにおいて、前記キーが挿入完了位置まで操作されたことをクリック感により報知するクリック機構を備えることを特徴とするキースイッチ。
【請求項3】
請求項1記載のキースイッチにおいて、前記情報パターンが付替え可能であることを特徴とするキースイッチ。
【請求項4】
請求項1記載のキースイッチにおいて、前記キー挿入孔近傍の前記プリント基板上に検出スイッチを設け、前記キーの挿入時に前記検出スイッチがONになることにより、前記光センサを通電するようにしたことを特徴とするキースイッチ。
【請求項5】
請求項1記載のキースイッチにおいて、前記プリント基板に弾性を有する一対の接触端子を設け、前記キーに電池を内蔵するとともに該電池の正極側及び負極側のそれぞれに接続される電路を設け、前記キーの挿入時に前記接触端子と前記電路が接触し、前記光センサに前記電池から電力が供給されて通電するようにしたことを特徴とするキースイッチ。
【請求項6】
請求項1記載のキースイッチにおいて、前記キーに保護カバーを設けるようにしたことを特徴とするキースイッチ。
【請求項7】
請求項6記載のキースイッチにおいて、前記保護カバーによって、前記情報パターンを保護することを特徴とするキースイッチ。
【請求項8】
請求項1記載のキースイッチにおいて、前記キーに保護部を設け、摺動動作によって、前記情報パターンを前記保護部内に収納可能とすることを特徴とするキースイッチ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2012−72600(P2012−72600A)
【公開日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−218262(P2010−218262)
【出願日】平成22年9月29日(2010.9.29)
【出願人】(000230722)日本開閉器工業株式会社 (79)
【Fターム(参考)】