説明

コンバインのエアークリーナ装置

【課題】エンジンのエアークリーナのメンテナンスを容易にしたり、又、藁屑、及び塵埃等の吸入を防止しようとするものである。
【解決手段】エンジン8の上側へエンジンカバー9を設け、エンジンカバー9の上側には、操縦席13を設け、この操縦席13の後方で、エンジンカバー9の上側には、エアークリーナ10を設けると共に、外気吸入用の入力・出力側ホース11,12は下向きに略平行にエンジンルーム9a内へ挿入した構成である。入力ホース11は、エンジンルーム9a内で湾曲させて、吸気口11a部を延長して設け、エンジンルーム9aの後方の外気を吸入させた。吸気口11a部には、吸気室を形成した。エアークリーナ10は、クリーナカバー10aで支持させた構成である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
走行車台上側へエンジンを載置し、該エンジンの上側へエンジンカバーを設け、エンジンカバーの上側には、運転作業者が着座して運転操作する操縦席を設け、この操縦席の後方で、エンジンカバーの上側には、エアークリーナを装着して設けると共に、外気吸入用の入・出力側ホースを下向きにエンジンルーム内へ挿入して設けた技術であり、コンバインのエアークリーナ装置として利用できる。
【背景技術】
【0002】
コンバインで穀稈の収穫作業を行うときは、エンジンを始動操作して、このエンジンを回転始動させ、この回転により、コンバインの各部が回転駆動されて、走行、及び穀稈の刈取りと、刈取り穀稈の脱穀等を行う。
【0003】
前記エンジンのエアークリーナは、特開平11−123018号公報で示す如く作業機体の操作レバー、又は操作スイッチ等の操作具を内装した操作ボックスを閉鎖状の消音室に形成すると共に、この消音室内の空間部にエンジンと連通するエアークリーナを設け、該エアクリーナの吸気パイプの吸気口を操作ボックスの一側壁に開口させ、又、吸気パイプの中途部に設けた共鳴管を消音室内に開口させた構成である。
【特許文献1】特開平11−123018号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
操作レバー、又は操作クラッチ等の操作具を内装設置する操作ボックスを閉鎖状の消音室として、この消音室内へエンジンと連接するエアークリーナを設けたことにより、操作ボックスは大型であり、コストアップであったり、エアークリーナのメンテナンスが困難であったが、この発明により、これらの問題点を解決しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
このために、この発明は、請求項1に記載の発明においては、走行車台2上側へ載置して運転作業者が着座し、運転操作する操縦席13と、該操縦席13の下側には、エンジン8と、該エンジン8の上側には、エンジンカバー9等とを設けたコンバインにおいて、前記エンジン8のエアークリーナ10は、操縦席13の後方側でエンジンカバー9上側へ設けると共に、外気吸入用の入力側ホース11及び出力側ホース12を下方向きでエンジンルーム9a内へ挿入して設けたことを特徴とするコンバインのエアークリーナ装置としたものである。
【0006】
コンバインで穀稈の収穫作業は、エンジン8を始動操作して、このエンジン8を回転始動させ、この回転により、コンバインの各部が回転駆動されて、走行、及び穀稈の刈取りと、刈取り穀稈の脱穀等を行う。
【0007】
走行車台2の上側へ載置して運転作業者が着座し、運転操作する操縦席13の下側へエンジン8を設け、このエンジン8の上側には、エンジンカバー9を設けて、操縦席13を載置した構成である。
【0008】
前記エンジン8用のエアークリーナ10は、操縦席13の後側でエンジンカバー9の上側へ設けると共に、外気吸入用の入力側ホース11、及び出力側ホース12を下方向きで、エンジンルーム9a内へ挿入して設け、エンジン8へ外気を吸入させたり、又は排出させたりしている。
【0009】
請求項2に記載の発明においては、前記入力側ホース11及び出力側ホース12の両方共に、下方向きに略平行にエンジンルーム9a内挿入して設けた構成において、入力側ホース11は、エンジンルーム9a内で後方へ湾曲させて、該エンジンルーム9a後方へ吸気口11a部を延長し、該エンジンルーム9aの後方の外気を吸入すべく設けたことを特徴とする請求項1に記載のコンバインのエアークリーナ装置としたものである。
【0010】
前記エンジン8へ外気吸入用の入力側ホース11、及び出力側ホース12の両方共に、下方へ向けて略平行にエンジンルーム9a内へ挿入して設けた構成である。
前記入力側ホース11は、エンジンルーム9a内で後方へ湾曲させて、該エンジンルーム9aの後方の外気を吸入するように吸気口11a部を延長して設け、外気を吸入させて、藁屑、及び塵埃等の吸入を防止させている。
【0011】
請求項3に記載の発明においては、前記エンジンルーム9aのエンジンリヤフレーム9dの後側には、入力側ホース11の外気導入の吸気口11aを位置させて設けると共に、エンジンリヤフレーム9dの前方部には、支持板9eを設けて略箱形状に形成して設けたことを特徴とする請求項1、又は請求項2に記載のコンバインのエアークリーナ装置としたものである。
【0012】
前記エンジンルーム9aのエンジンリヤフレーム9dの後側には、エンジン8へ外気を吸入する入力側ホース11の外気導入用の吸気口11aを位置させて設けると共に、エンジンリヤフレーム9dの前方部には、支持板9eを設けて、略箱形状に形成し、この支持板9eにより、入力側ホース11の先端部を支持させている。
【0013】
請求項4に記載の発明においては、前記エンジンカバー9上側のエアークリーナ10は、エンジンカバー9の上側へ設けたクリーナカバー10aで支持させると共に、該クリーナカバー10aは、エンジンカバー9aへ装着して一体化して設けたことを特徴とする請求項1、又は請求項2、又は請求項3に記載のコンバインのエアークリーナ装置としたものである。
【0014】
前記エンジン8の上側へ設けたエンジンカバー9の上側へ設けるエアークリーナ10は、エンジンカバー9の上側へ設けるクリーナカバー10aで支持させて設けると共に、このクリーナカバー10aはエンジンカバー9aへ装着して、これらエンジンカバー9と、クリーナカバー10aとの両者を一体化させて、エンジン8の上側へ設けている。
【発明の効果】
【0015】
請求項1に記載の発明においては、走行車台2の上側には、エンジン8を載置し、このエンジン8を上側から覆う状態にエンジンカバー9を設け、このエンジンカバー9の上側には、運転作業者が着座して、運転操作する操縦席13を設け、又、エンジン8のエアークリーナ10は、操縦席13の後方側で、エンジンカバー9の上側へ設けると共に、外気吸入用の入力・出力側ホース11,12を下方向きでエンジンルーム9a内へ挿入して設けたことにより、これら入力・出力側ホース11,12をエンジンルーム9a内へ入れることで、エアークリーナ10を覆うカバーが不要となり、コスト低減になる。又、エンジンカバー9の上方へ突出するエアークリーナ10の本体をボディーのみにすることができ、このエアークリーナ10をコンパクトに配設することができる。
【0016】
請求項2に記載の発明においては、前記入力・出力側ホース11,12を下方向きに略平行にエンジンルーム9a内へ挿入し、入力側ホース11はエンジンルーム9a内で後方へ湾曲させて、このエンジンルーム9aの後方へ吸気口11aを延長し、エンジンルーム9aの後方の外気を吸入すべく設けたことにより、このエンジンルーム9aの後方は、コンバインの穀粒貯留タンクと、エンジンカバー9と、脱穀機とに囲まれた空間部であり、外部からの藁屑、塵埃等の進入しにくい部位であり、エアークリーナ10でクリーンな外気を吸入することができる。
【0017】
請求項3に記載の発明においては、前記エンジンルーム9aのエンジンリヤフレーム9dの後側には、入力側ホース11の外気導入用の吸気口11aを位置させて設け、エンジンリヤフレーム9dの前方部には、支持板9eを設けて、略箱形状に形成したことにより、エンジンルーム9aと、略箱形状の吸気ボックス部とを完全に分離することができ、エンジンルーム9a内の熱風の吸入を防止できる。又、吸気ボックスを設けることにより、吸気表面積が拡大し、吸気風速を低減することができて、藁屑、及び塵埃等の吸入を低減することができる。
【0018】
請求項4に記載の発明においては、前記エンジンカバー9上側のエアークリーナ10は、エンジンカバー9の上側へ設けたクリーナカバー10aで支持させ、このクリーナカバー10aは、エンジンカバー9aへ装着して、一体化した構成としたことにより、クリーナカバー10aで全体を覆う必要がないために、簡単な形状でカバーが可能である。又、このクリーナカバー10aをエアークリーナ10の固定部材とすることにより、構成が簡単であり、コスト低減になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
コンバイン1の走行車台2の下側には、走行装置3を設け、前部には、立毛穀稈を刈取りする刈取機4を設けると共に、上側には、刈取り穀稈を受けて脱穀する脱穀機5と、脱穀済みで選別済み穀粒を受けて貯留する穀粒貯留タンク7と、コンバイン1の各部である走行装置3と、刈取機4と、脱穀機5と、穀粒貯留タンク7等を回転駆動するエンジン8等を載置した構成である。このエンジン8へ外気を吸引用のエアークリーナ10を設けると共に、このエアークリーナ10は、運転作業者が着座して運転操作する操縦席13の後側で、エンジン8の上側へ設けたエンジンカバー9の上側面部へ設けた構成である。これらエンジン8と、エンジンカバー9と、エアークリーナ10等を主に図示して説明する。
【0020】
前記コンバイン1の走行車台2の下側には、図11で示す如く土壌面を走行する左右一対の走行クローラ3aを張設した走行装置3を配設し、走行車台2の上側面には、脱穀機5を載置した構成である。走行車台2の前方部の刈取機4で立毛穀稈を刈取りし、この刈取り穀稈は、この刈取機4で後方上部へ移送され、脱穀機5のフィードチェン6aと、挟持杆6bとで引継ぎされて、挟持移送されながら脱穀される。脱穀済みで選別済み穀粒は、脱穀機5の右横側に配設した穀粒貯留タンク7内へ一時貯留される。
【0021】
前記走行車台2の前方部には、図11で示す如く前端位置から立毛穀稈を分離するナローガイド15a、及び各分草体15bと、立毛穀稈を引起す各引起装置15cと、引起された穀稈を掻込みする穀稈掻込移送装置16の各掻込装置16aと、掻込された穀稈を刈取る刈刃装置15dと、刈取りされた穀稈を挟持移送して、脱穀機5のフィードチェン6aと、挟持杆6bとへ受渡しする穀稈掻込移送装置16の根元・穂先移送装置17a・17b等からなる刈取機4を設けている。該刈取機4は、油圧駆動による伸縮シリンダ18により、土壌面に対して、昇降自在に移動する構成である。
【0022】
前記刈取機4の前方下部から後方上部へ傾斜する支持杆19aの上端部には、左右方向に支持パイプ杆19bを設け、この支持パイプ杆19bを走行車台2の上側面に設けた支持装置19cで回動自在に支持させて、伸縮シリンダ18の作動により、刈取機4は支持パイプ杆19bを回動中心として、上下に回動する構成である。
【0023】
前記刈取機4の穀稈掻込移送装置16によって形成される穀稈移送経路中には、刈取られて移送される穀稈に接触作用することにより、脱穀機5へ穀稈の供給の有無を検出する穀稈センサ4aを設けた構成である。
【0024】
前記穀粒貯留タンク7側の前部には、図11で示す如くコンバイン1を始動、停止、及び各部を調節等の操作を行う制御装置14と、これら操作を行う作業者が搭乗する操縦席13とを設け、この操縦席13は、エンジンカバー9の上側へ設けた構成である。この操縦席13の下側で、走行車台2の上側面には、エンジン8を載置した構成である。このエンジン8の上側には、エンジンカバー9を設けた構成であると共に、後方部には、穀粒貯留タンク7を配設する。これら走行装置3と、刈取機4と、脱穀機5と、エンジン8等により、コンバイン1の機体1aを形成した構成である。
【0025】
前記走行車台2の右側前方部の上側面には、図1〜図4で示す如くエンジン8を載置した構成であり、このエンジン8は、箱形状のエンジンカバー9を設けて、エンジン8を覆った構成である。このエンジンカバー9の箱形状の箱体内には、エンジンルーム9aを形成すると共に、箱形状の横側部は、吸気用網9bを装着して、外気風を吸入して、エンジン8を冷却する構成である。又、エンジンカバー9の前側上部には、受具9cを固着して設けた構成である。
【0026】
前記エンジンカバー9の上側には、コンバイン1を運転操作する操縦者が着座する操縦席13を設けた構成である。この操縦席13の下側前部に設けた取付板13aを、エンジンカバー9の受具9cへ装着して、複数個の装着ピン13bで取り付けした構成である。
【0027】
前記操縦席13の後側で、エンジンカバー9の上側には、エンジン8の外気を吸入させると共に、藁屑、及び塵埃等を除去するエアークリーナ10を載置した構成である。又、このエアークリーナ10へ設けて、外気吸入用の入力側ホース11、及び出力側ホース12を下方向きで、エンジンルーム9a内へ挿入して設け、入力側ホース11で外気を吸入し、出力側ホース12で藁屑、及び塵埃等が除去された外気をエンジン8へ供給する構成である。
【0028】
走行車台2の上側には、エンジン8を載置し、このエンジン8を上側から覆う状態にエンジンカバー9を設け、このエンジンカバー9の上側には、運転作業者が着座して、運転操作する操縦席13を設け、又、エンジン8のエアークリーナ10は、操縦席13の後方側で、エンジンカバー9の上側へ設けると共に、外気吸入用の入力・出力側ホース11,12を下方向きでエンジンルーム9a内へ挿入して設けたことにより、これら入力・出力側ホース11,12をエンジンルーム9a内へ入れる事で、エアークリーナ10を覆うカバーが不要となり、コスト低減になる。又、エンジンカバー9の上方へ突出するエアークリーナ10の本体をボディーのみにすることができて、このエアークリーナ10をコンパクトに配設することができる。
【0029】
前記エアークリーナ10の入力側ホース11、及び出力側ホース12の両方共に、図1、及び図4で示す如く下方向きに略平行状態に、エンジンルーム9a内へ挿入して設けた構成において、入力側ホース11は、エンジンルーム9a内で後方へ湾曲させて設けると共に、このエンジンルーム9aの後方へ吸気口11aを延長して設け、エンジンルーム9aの後方の外気を吸入させるべく設けた構成である。
【0030】
前記入力・出力側ホース11,12を下方向きに略平行にエンジンルーム9a内へ挿入して設け、入力側ホース11は、エンジンルーム9aの後方へ吸気口11aを延長して設け、エンジンルーム9aの後方の外気を吸入すべく設けたことにより、このエンジンルーム9aの後方は、コンバイン1の穀粒貯留タンク7と、エンジンカバー9と、脱穀機5等とに囲まれた空間部であり、外部からの藁屑、塵埃等の進入しにくい部位であり、エアークリーナ10でクリーンな外気を吸入することができる。
【0031】
前記エンジンルーム9aを形成するエンジンカバー9の天井板の下側へ設けた、L字形状のエンジンフレーム9dの後側の後壁板部には、図5、及び図6で示す如く入力側ホース11の外気導入用の吸気口11aを位置させて設けると共に、エンジンリヤフレーム9dの所定距離前方部には、支持板9eを設けて、略箱形状に形成して、吸気室9fを形成して設け、入力側ホース11の先端部を支持板9eで支持させた構成である。エンジンリヤフレーム9dの後側の後壁板部で、入力側ホース11の吸気口11aが位置する箇所には、防塵用網9hを張設した構成である。
【0032】
前記エンジンルーム9aのエンジンリヤフレーム9dの後側には、入力側ホース11の外気導入用の吸気口11aを位置させて設け、エンジンリヤフレーム9dの前方部には、支持板9eを設けて、略箱形状に形成したことにより、エンジンルーム9aと、略箱形状の吸気ボックス部とを完全に分離することができ、エンジンルーム9a内の熱風の吸入を防止できる。又、吸気ボックスを設けることにより、吸気表面積が拡大し、吸気風速を低減することができて、藁屑、及び塵埃等の吸入を低減することができる。
【0033】
前記エンジンカバー9の上側へ設けたエアークリーナ10は、右側部と、左側部とに、分割面(イ)で二分割した構成であり、このエアークリーナ10は、図7、及び図8で示す如くエンジンカバー9へ設けたエンジンリヤフレーム9dの上側へクリーナカバー10aを着脱自在にボルト、及びナット等で装着して設け、このクリーナカバー10a内の前後方向には、所定間隔で複数個の受板10bを設けた構成である。
【0034】
前記クリーナカバー10a内の各受板10bの上側には、エアークリーナ10を内装し、クリーナカバー10aでエアークリーナ10を支持させて設けると共に、クリーナカバー10aと、エンジンカバー9のエンジンリヤフレーム9dとを装着して、一体化に形成して設けた構成である。又、クリーナカバー10aは、右側端部は、エアークリーナ10aの分割面(イ)近傍とした構成であり、左端部は、出口側ホース12aの外周左外側部まで延長して設けた構成である。エアークリーナ10のエレメント10cの交換用の分割面(イ)は、カバーしない構成である。
【0035】
前記エンジンカバー9の上側のエアークリーナ10は、エンジンカバー9のエジンリヤフレーム9dの上側へ設けたクリーナカバー10aで支持させて設け、このクリーナカバー10aは、エンジンカバー9のエンジンリヤフレーム9dへ装着して、一体化した構成としたことにより、クリーナカバー10aで全体を覆う必要がないために、簡単な形状でカバーが可能である。又、このクリーナカバー10aをエアークリーナ10の固定部材とすることにより、構成が簡単であり、又、コスト低減になる。更に、クリーナカバー10aの左端部を延長したことにより、外観の向上、及び出力側ホース12の耐久性の向上を図ることができる。
【0036】
前記クリーナカバー10aの天井部内側メント、エアークリーナ10の天井部外側面との間には、図9、及び図10で示す如く弾性材の樹脂材、又はゴム材等よりなるクッション体10dを挿入して設けた構成である。
【0037】
これにより、前記エアークリーナ10のがたつき防止、又は振動、及び騒音等の防止を図っている。
前記走行車台2の前端部に装架した走行用のミッションケース20内の伝動機構20aの伝動経路中には、その出力に基づいて、走行車速を検出するポテンションメータ方式の車速センサ20bを設けた構成である。
【0038】
前記穀粒貯留タンク7内に貯留した穀粒を機外へ排出するこの穀粒貯留タンク7の後側には、縦移送螺旋21aを内装した排出支持筒21を略垂直姿勢で旋回自在に装着して設け、この排出支持筒21の上端部には、その全長がコンバイン1の前後長に亘る機外へ穀粒を排出する排出螺旋22aを伸縮自在に内装した排出オーガ22を伸縮自在、上下回動自在、及び左右旋回自在に前後方向に配設した構成である。
【0039】
前記走行車台2には、図12で示す如く駆車用ブレーキペダル26を設けると共に、エンジン8のエンジン軸8aには、エンジンプーリ8bを軸支して設けると共に、ミッションケース20の上側には、図12で示す如く可変ケース23を設け、この可変ケース23には、可変ポンプ23a、及び可変モータ23bを内装して設けると共に、可変ポンプ23aには、プーリ23cを軸支して設け、このプーリ23cと、エンジンプーリ8bとには、ベルト8cを掛け渡した構成であり、エンジン8の回転動力が入力される構成である。可変ポンプ23aと、可変モータ23bとを用いたコンバイン1の走行伝動機構である。
【0040】
前記ミッションケース20の一方側の横外側には、副変速伝動機構25aを内装した副変速ケース25を装着した構成である。又、ミッションケース20の他方側の横外側には、駆車ブレーキ装置24を設けた構成である。ミッションケース20の伝動機構20aには、左右両側へブレーキ20cを設けると共に、最終段の左右両側には、走行車軸20d,20dを軸支内装して設け、軸端部には、個別に走行用スプロケット20eを軸支して設け、この各走行用スプロケット20eには、各走行クローラ3aを掛け渡して、回転駆動する構成である。
【0041】
前記駆車用ブレーキペタル26と、可変ケース23の可変モータ23bとは、図12で示す如くワイヤー26aを設けて接続した構成である。又、駆車用ブレーキペタル26と、駆車ブレーキ装置24とは、ワイヤー26bを設けて接続した構成である。4は刈取機である。
【0042】
前記駆車用ブレーキペタル26を踏込み作動操作すると、ワイヤー26bを介して、駆車ブレーキ装置24が作動されると共に、可変モータ23bがワイヤー26aを介して、中立状態へ作動される構成である。
【0043】
これにより、前記駆車用ブレーキペタル26の操作により、可変モータ23bが中立状態になることにより、駆車ブレーキ装置24が作動して、駆車ブレーキが働く。
前記可変ポンプ23aと、可変モータ23bとを用いた走行伝動機構において、走行車台2には、図13で示す如く中立ペタル27を設け、この中立ペタル27と、可変ケース23の可変ポンプ23aとは、図13で示す如くワイヤー27aを設けて接続した構成である。又、中立ペタル27と、可変モータ23bとは、ワイヤー27bを設けて接続した構成である。
【0044】
前記中立ペタル27を踏込み作動操作すると、ワイヤー27aを介して、可変ポンプ23aは中立状態へ作動されると共に、ワイヤー27bを介して、可変モータ23bは中立状態へ作動される構成である。
【0045】
これにより、前記中立ペタル27の操作により、可変ポンプ23a、及び可変ポンプ23bの両者が中立状態になることにより、二重の駆車ブレーキが働くことになって安全性が向上する。
【0046】
前記可変ポンプ23aと、可変モータ23bとを用いたコンバイン1の走行伝動機構において、図14で示す如く走行車台2には、駆車用ブレーキペタル26を設けた構成である。この駆車用ブレーキペタル26と、ミッションケース20に設けた駆車ブレーキ装置24とは、ワイヤー26bを設けて接続した構成である。又、駆車用ブレーキペタル26と、可変モータ26b、及び可変モータ23bの中立アクチュエータ28とは、ワイヤー28bを設けて接続した構成である。
【0047】
前記操作装置14へ設けた主変速レバー14aと、可変ポンプ23aとは、ワイヤー28aを設けて接続した構成である。又、主変速レバー14aには、緊急停止用の停止スイッチ14bを設けた構成である。
【0048】
前記駆車用ブレーキペタル26を踏込み操作すると、駆車ブレーキ24が作動すると共に、可変モータ23bが中立になる構成である。この構成において、可変モータ23bの斜板制御を電気的に行い。主変速レバー14aへ設けた停止スイッチ14bの「ON」操作により、可変モータ23bの斜板が中立状態に変更制御される構成である。この斜板の位置は、中立アクチュエータ28で検出させる構成である。
【0049】
これにより、前記主変速レバー14aへ設けた停止スイッチ14bの「ON」操作により、可変モータ23bが電気的に中立となり、駆車ブレーキ装置24が働くことにより、緊急停止を容易に行うことができる。
【0050】
前記可変ポンプ23aと、可変モータ23bとを用いたコンバイン1の走行伝動機構において、図15で示す如く駆車ブレーキペタル26を踏込み操作すると、可変ポンプ23aと、可変モータ23bとが中立状態に作動すると共に、ミッションケース20の横側へ設けた駆車ブレーキ装置24も同時に作動して、ブレーキが働く構成である。
【0051】
これにより、前記駆車用ブレーキペタル26の操作により、可変ポンプ23aと、可変モータ23bとが中立になると共に、駆車ブレーキ装置24も同時に作動する。二重の駐車ブレーキが働くこととなり、安全性が向上する。
【0052】
スロットルモータ29により、エンジン8を停止する構成において、図16〜図18で示す如くエンジン8の回転数を調節する操作装置14へ設けたスロットルレバー14cと、スロットルモータ29により、回動するスロットルレバー14cと、アーム30とは、支持軸31で回動自在に、クラッチフレーム31a等で軸支した構成である。クラッチフレーム31aは、支持枠31bの上側面へ上方へ突出させて設けた構成である。
【0053】
前記アーム30の上端部に設けた、スロットルレバー14cのストッパー30aは、ボルト方式として、アーム30へ螺挿入して、取外し可能な構成であり、非常時には、取外しする構成であり、非常時には取外してエンジン8を停止可能な構成である。又、スロットルモータ29には、ヒューズ29aを単独で設けた構成である。
【0054】
前記アーム30と、スロットルモータ29とを連結するプレート32には、非常時の孔32aを設けた構成である。この孔32aへアーム30の端部へ挿入しているピン32b抜取り、差換えることにより、アーム30、及びスロットルレバー14cを、図16で示す二点鎖線の位置へ移動可能な構成である。
【0055】
前記スロットルレバー14cの下端部には、図16で示す如くストッパーボルト14dを設けた構成である。
これらにより、前記スロットルモータ29により、回動するアーム30と、スロットルレバー14cとの支点を同軸である支持軸31で回動自在に軸支したことにより、コスト低減が可能である。スロットルモータ29専用のヒューズ29aとしたことにより、このヒューズ29a切れの時に、他の機能の停止が防止でき、収穫作業は可能である。エンジン8の停止が可能である。更に、このエンジン8の始動が可能である。修正後に取付けを元に戻すことで調整が不用である。スロットルレバー14cには、ストッパーボルト14dを設けたことにより、部品点数の減少でコスト低減になる。
【0056】
図19〜図21で示す如く前記走行車台2の右側の右走行フレーム2aの一部に切欠部2cを設けた構成であると共に、右走行フレーム2aの外側へ設けたステップフレーム2bの一部に切欠部2dを設けた構成である。これら各切欠部2c,2d部には、補助ステップ装置33を設けた構成であり、この補助ステップ装置33は、走行装置3の走行クローラ3aを巻き掛けした第一転輪3bの上側へ位置させて設けた構成である。
【0057】
前記補助ステップ装置33は、図19〜図21で示す如く補助ステップ33aと、補助ステップガイド33bとよりなる二分割方式とした構成であり、右外側へ所定寸法(小寸法)を突出させた構成である。34は燃料タンクである。
【0058】
これにより、前記補助ステップ装置33部が、走行車台2の最右側より、出代が少ないことにより、穀稈刈取りの障害になることがない。又、安定した乗車、及び下車を行うことができる。
【0059】
前記操縦席35は、図22で示す如く座席受具35aと、この座席受具35aの上側には、座席35bと、背もたれ35c等とよりなる構成であると共に、座席35bの底面内側部には、複数個の圧力センサ35dを設けた構成である。
【0060】
前記座席受具35aの前部には、図22で示す如く座席35bの前部の左右両側で下方へ突出させて設けた支持板36aを、座席支持軸36bで支持して設け、座席35bを回動自在に軸支した構成である。又、この座席支持軸36bの軸端部には、座席用ギャー36cを回転自在軸支して設けた構成である。この座席用ギャー36cと、座席用モータ37のモータギャー37aとは、噛合した構成であり、座席用モータ37の正逆回転により、各ギャー36c,37aを介して、座席35bが上下に回動自在な構成である。
【0061】
前記座席35aの後側には、図22で示す如く後方へ突出する左右両側へ支持板38を設け、この各支持板38は背もたれ35cへ設けた支持軸38aで支持させた構成である。この支持軸38aの軸端部には、ギャー38bを軸支して設け、このギャー38bと、背もたれ35cの後側下部に設けたモータ39のモータギャー39aとは、噛合した構成である。モータ39の正逆回転により、各ギャー38b,39aを介して、背もたれ35cは座席35bに対して、前後へ回動自在に設けた構成である。
【0062】
前記圧力センサ35dは、運転作業者が操縦席35の座席35aへ着座により、圧力センサ35dへ圧力が付加されて「ON」状態になる構成である。又、起立により、「OFF」状態になる構成である。
【0063】
前記圧力センサ35dが「ON」から「OFF」に変更制御されることにより、座席用モータ37が正回転制御されて、ギャー36c,37aを介して、操縦席35の座席35aが、座席支持軸36bを回動中心として、上方回動移動が開始されると共に、これと同時に、モータ39が正回転制御されて、ギャー38b,39aを介して、背もたれ35cが支持軸38aを回動中心として、前方へ回動移動される。座席35aは設定した所定角度位置へ回動移動制御されると、停止制御される構成である。又、背もたれ35cは設定した略垂直状態位置へ回動移動制御されると、停止制御される構成である。これにより、運転作業者が起立状態で運転操作する状態になる構成である。
【0064】
前記圧力センサ35dが「OFF」から「ON」に変更されることにより、座席用モータ37と、モータ39が逆回転制御されて、操縦席35の座席35aと、背もたれ35cとは、元の状態に変更制御され、運転作業者が着座状態で運転操作する状態に復元される構成である。
【0065】
運転作業者が起立状態で作業のときは、操縦席35の座席35bと、背もたれ35cとが起立状態になる。図22で示す如く構成においては前記エンジン8が始動操作されると共に、主変速レバー14aの操作位置が、前進位置へ操作された状態の時で、ミッションケース20へ内装した車速センサ20bが、0km以上の車速を検出制御されたときであり、操縦席35の圧力センサ35dが、「ON」から「OFF」への変更を検出制御したときには、座席用モータ37と、モータ39とは、正回転制御されて、座席35aと、背もたれ35cとは、運転作業者が起立状態で作業する状態に、これら座席35aと、背もたれ35cとは、起立状態へ変更制御される構成である。
【0066】
これらにより、前記操縦席35の座席35aと、背もたれ35cとの起立、及び停止を運転作業者が手動操作することなく、自動で行うことができる。又、運転作業所者の危険の防止ができる。座席35aと、背もたれ35cとが同時に作動する。起立運転時には、この背もたれ35cへ寄りかかることができる。圧力センサ35dの取り換えが容易である。スイッチ等の操作が不用である。
【0067】
運転作業者が起立状態で作業のときは、操縦席35の座席35bと、背もたれ35cとが起立状態になる。図22で示す如く構成においては前記操作装置14に設けた主変速レバー14aには、図23で示す如く操縦席35の作動を自動で「入」−「切」する入切スイッチ40を設けた構成である。
【0068】
前記入切スイッチ40操作の自動切換は、刈取り作業中のみ操作可能な構成である。又、手動切換は、ミッションケース20の副変速装置(図示せず)が、「高速」位置へ操作されて、路上走行中のみ操作可能な構成である。
【0069】
これにより、刈取り作業中は、立ったり、座ったりして作業することが多く、自動を使用した方が運転作業者が便利である。又、路上走行時は基本的に座って運転するが、立った時で坂道の下りにさしかかった時に、危険であり、座席を自動で上昇させない方が良い。
【0070】
図22で示す構成においては、前記主変速レバー14aが後進位置へ操作されると、圧力センサ35dは「ON」から「OFF」へ変更制御され、モータ37と、モータ39とへ出力され、座席35bと、背もたれ35cとは、下降位置へ変更制御され、その後にモータ37と、モータ39とへ停止出力される構成である。
【0071】
前記主変速レバー14aが後進で、圧力センサ35dが「OFF」のときには、座席35bと、背もたれ35cとは、上昇回動制御しない構成である。
これにより、後進時に座席35bと、背もたれ35cとが上昇回動状態であると、後方へ振り向く体制が取りにくいが、これを防止できる。
【0072】
図22で示す構成においては、路上走行(副変速高速)中で、コンバイン1の機体1aは、機体1aへ設けた傾斜センサ1bにより、所定角度以上の前傾姿勢であると検出されると、モータ37、及びモータ39へ出力され、座席35bと、背もたれ35cとは、下降回動制御される構成である。
【0073】
前記座席35dと、背もたれ35cとが下降回動状態であり、車体1aが所定角度以上の前傾姿勢状態であり、圧力センサ35dが「ON」から「OFF」への変更を検出したときでも、座席35dと、背もたれ35cとは、上昇回動制御しない構成である。
【0074】
これにより、路上走行での下り坂時には、前記座席35dと、背もたれ35cとは、下げた状態で運転作業者は、座った状態であると危険防止ができる。
前記操作装置14へ設けた方向制御レバー14eには、図24で示す如く「ON」−「OFF」方式の上げスイッチ41aと、下げスイッチ41bと、左傾斜スイッチ41cと、右傾斜スイッチ41dとを設けた構成である。
【0075】
前記主変速レバー14aの切換スイッチ40と、方向制御レバー14eの上げスイッチ41a、又は下げスイッチ41bとを同時に操作することにより、座席35bと、背もたれ35cとは、上昇回動移動、又は下降回動移動制御される構成である。
【0076】
これにより、操作性の向上を図ることができる。又、スイッチの減を図ることができる。
前記操縦席35の昇降回動自在で、折り畳み自在な座席具35aの下部には、図25、及び図26で示す如く下部へ突出させて設けたL字形状の支持具35eの後端部と、昇降回動自在で、折り畳み自在な背もたれ35cの後外側面の下部へ設けた支持板35fとの間には、油圧方式で伸縮自在なシリンダ41を設けて接続した構成である。背もたれ35cには、回動自在な安全具41aを設けた構成であり、運転作業者の安全ベルトの代用となる構成である。
【0077】
前記シリンダ41の伸縮作動により、座席35aと、背もたれ35cとは昇降回動移動(折り畳み)する構成である。
これにより、前記シリンダ41の伸縮作動により、座席35bと、背もたれ35cとは、昇降回動、及び前後回動させることができる。
【0078】
前記座席35bの回動中心となる座席支持軸36bは、図25、及び図26で示す如く座席35bの前部で、底面部より、下部へ位置させて設けた構成である。又、シリンダ41の中心位置(ロ)は、背もたれ35cの中心位置へ位置させて、装着して設けた構成である。更に、座席35bと、背もたれ35cとにより、形成される角度(θ)は変更可能な構成であると共に、シリンダ41は、背もたれ35cを押したり、又は引いたりして、回動移動させる構成である。
【0079】
これにより、前記座席35bを上昇回動させたときは、この座席35bの座面は、座席支持軸36bより、前方側へ位置することにより、運転作業者が前方へ立つことにより、前方の視界が良好になる。又、立つ位置を補助できる。更に、シリンダ41は一本で安定して、座席35bを支持することができる。
【0080】
複数個の引起装置15cの上側には、図27〜図30で示す如く引起上前カバー43aと、引起上後カバー43bとにより、箱形状に形成した引起上カバー43を設けた構成である。この引起上カバー43には、略コ字形状の後ステー44aと、前ステー44bとをボルト、及びナット等により、装着して設けた構成である。
【0081】
ホーン42は、図27で示す如くホーン取付板42aへボルト等により、装着して設けた構成である。このホーン取付板42aは、後ステー44aへボルト、及びナット等により、装着して設けた構成である。又、ホーン42の外側には、箱形状のホーンカバー45の上部を、後ステー44aへボルト、及びナット等で装着すると共に、下部は、前ステー44bへボルト、及びナット等により、共締付けして設けた構成である。更に、ホーンカバー45の前側面には、網45aを装着して設けた構成である。
【0082】
前記ホーン42全面部は、図27で示す如く後ステー44aと、引起上カバー43の引起上前カバー43aと、ホーンカバー45等とにより、覆ってホーン42部へ藁屑、及び塵埃の進入を防止した構成である。このホーン42は、刈取機4を最上部(H)へ移動操作したときには、略正面を向くような構成である。ホーンカバー45は、前ステー44bで下側から支持した構成である。44cはハーネス用孔である。
【0083】
これにより、前記ホーン42の音量が確保できる。又、このホーン42の取付が容易であり、形状がシンプルである。雨降り時に雨の進入が防止できる。
前記刈取機4を上昇操作で、この刈取機4と、フィードチェン6aとの両者のクラッチモータ46の作動と、停止とを行う、操作装置14へ設けた刈取自動停止スイッチと、オートリフトスイッチ(共に図示せず)の「ON」操作とによって行う構成のピタ止まる構成において、刈取機4の上下で、この刈取機4と、フィードチェン6aとを同時に「入」−「切」する制御の、図11で示す如く起動スイッチ(ピタ止スイッチ)47aと、刈取クラッチスイッチ47bとの組合せにより、刈取機4と、フィードチェン6aとを同時に「切」制御と、刈取機4のみを「切」制御とを区別して操作できる構成である。
【0084】
前記刈取機4のみを「切」にする場合は、起動スイッチ(ピタ止スイッチ)47aを「入」にして、刈取クラッチスイッチ47bを「切」に操作する構成であり、例えば、微速走行での枕扱ぎ作業のときには、上記の操作が行われる構成である。
【0085】
又、圃場への進入時と、刈取り終わり時のピタ止ると、刈取り走行時と、枕扱ぎ時と、微速走行での枕扱ぎ時等で、それ以外のときには、起動スイッチ(ピタ止スイッチ)47aを「切」にして、刈取クラッチスイッチ47bを「切」にし、両者を「切」に操作する構成である。
【0086】
これにより、枕扱ぎレバーを廃止して、前記操作装置14のパネル部を簡素化できる。又、実作業上は起動スイッチ(ピタ止スイッチ)47aは「入」状態であるので、刈取クラッチスイッチ47bのみを「切」すれば、刈取機4のみを切ることができる。
【0087】
図31で示す如くクラッチモータ46には、モータギャー46aを軸支した構成である。このモータギャー46aには、刈取用ギャー49が噛合すると共に、この刈取ギャー49には、チェン用ギャー48が噛合する構成である。このチェン用ギャー48の外周の一部には、歯を有しない構成である。
【0088】
前記刈取用ギャー49の中心部には、刈取用アーム49aを軸支して設け、この刈取用アーム49aには、刈取用ワイヤー49bの一方側を装着して設けた構成である。又、チェン用ギャー48の中心部には、チェン用アーム48aを軸支して設け、このチェン用アーム48aには、チェン用ワイヤー48bの一方側を装着して設けると共に、リタンスプリング50を装着して設けた構成である。各ワイヤー48b,49bの他方側を各クラッチ(図示せず)へ装着した構成である。
【0089】
前記刈取機4と、フィードチェン6aとの「入」−「切」の関係機構は、図31で示す如く(A)ポジションの刈取機4「切」と、フィードチェン6a「切」状態から(B)ポジションの刈取機4「切」と、フィードチェン6a「入」から(C)ポジションの刈取機4「入」と、フィードチェン6a「入」状態になる構成である。
【0090】
前記クラッチモータ46は、(A),(B),(C)ポジションを検出して停止制御する構成である。チェン用ギャー48は歯切のない箇所では、刈取用ギャー49とは、噛合せず空転する構成である。又、チェン用ギャー48の噛合の限界は、(A)ポジションのフィードチェン6a「切」と、(B),(C)ポジションのフィードチェン6a「入」とになる構成である。又、(C)ポジションにおいて、チェン用ワイヤー48bのチェン用アーム48aの先端が支点越えしない位置で停止する構成である。チェン用ワイヤー48bのチェン用アーム48bを矢印方向へ引くことにより、チェン用ギャー48がオーバーランせずに、このチェン用ギャー48と、刈取用ギャー49との噛合を保持する構成である。
【0091】
これにより、各クラッチの「入」→「切」ができなくなることが防止できる。又、一個のクラッチモータ46で二個のクラッチの「入」−「切」が可能である。三アクションが行える。枕扱ぎレバーを廃止することができる。フィードチェン6aを「切」のときに、チェン用ギャー48の噛合限界をオーバーランして、フィードチェン6aの「切」→「入」の時に噛合がなくなり、各クラッチが入らなくなることを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0092】
【図1】エアークリーナ部と、エンジン部との左側拡大側面図
【図2】エアークリーナ部と、エンジン部との右側拡大側面図
【図3】エアークリーナ部と、エンジン部との拡大正面図
【図4】エアークリーナ部の拡大平面図
【図5】エアークリーナの吸入部の拡大正面図
【図6】エアークリーナの吸入部の拡大側面図
【図7】エアークリーナカバー部の拡大正面図
【図8】エアークリーナカバー部の拡大側面図
【図9】エアークリーナカバー部の拡大正面図
【図10】エアークリーナカバー部の拡大側面図
【図11】コンバインの左側全体側面図
【図12】他の実施例を示す図で、駆車用ブレーキ装置の伝動機構図
【図13】他の実施例を示す図で、駆車用ブレーキ装置の伝動機構図
【図14】他の実施例を示す図で、駆車用ブレーキ装置の伝動機構図
【図15】他の実施例を示す図で、駆車用ブレーキ装置の伝動機構図
【図16】他の実施例を示す図で、スロットルレバー部の拡大側面図
【図17】他の実施例を示す図で、スロットルレバー部の拡大正面図
【図18】他の実施例を示す図で、スロットルレバー部の拡大平面図
【図19】他の実施例を示す図で、補助ステップ装置部の拡大側面図
【図20】他の実施例を示す図で、補助ステップ装置部の拡大平面図
【図21】他の実施例を示す図で、走行車台の補助ステップ取付部の拡大側面斜視図
【図22】他の実施例を示す図で、操縦席部の拡大側面図
【図23】他の実施例を示す図で、主変速レバー部の拡大側面図
【図24】他の実施例を示す図で、方向制御レバー部の拡大側面図
【図25】他の実施例を示す図で、操縦席部の拡大側面図
【図26】他の実施例を示す図で、操縦席部の拡大側面斜視図
【図27】他の実施例を示す図で、ホーン取付部の拡大側面図
【図28】他の実施例を示す図で、ホーンカバー部の拡大正面図
【図29】他の実施例を示す図で、ホーン取付用の後ステー部の拡大正面図
【図30】他の実施例を示す図で、ホーン取付部の拡大全体正面斜視図
【図31】他の実施例を示す図で、クラッチモータ部の拡大側面図
【符号の説明】
【0093】
2 走行車台
8 エンジン
9 エンジンカバー
9a エンジンルーム
9d エンジンリヤフレーム
9e 支持板
10 エアークリーナ
10a クリーナカバー
11 入力側ホース
11a 吸気口
12 出力側ホース
13 操縦席

【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行車台2上側へ載置して運転作業者が着座し、運転操作する操縦席13と、該操縦席13の下側には、エンジン8と、該エンジン8の上側には、エンジンカバー9等とを設けたコンバインにおいて、前記エンジン8のエアークリーナ10は、操縦席13の後方側でエンジンカバー9上側へ設けると共に、外気吸入用の入力側ホース11及び出力側ホース12を下方向きでエンジンルーム9a内へ挿入して設けたことを特徴とするコンバインのエアークリーナ装置。
【請求項2】
前記入力側ホース11及び出力側ホース12の両方共に、下方向きに略平行にエンジンルーム9a内挿入して設けた構成において、入力側ホース11は、エンジンルーム9a内で後方へ湾曲させて、該エンジンルーム9a後方へ吸気口11a部を延長し、該エンジンルーム9aの後方の外気を吸入すべく設けたことを特徴とする請求項1に記載のコンバインのエアークリーナ装置。
【請求項3】
前記エンジンルーム9aのエンジンリヤフレーム9dの後側には、入力側ホース11の外気導入の吸気口11aを位置させて設けると共に、エンジンリヤフレーム9dの前方部には、支持板9eを設けて略箱形状に形成して設けたことを特徴とする請求項1、又は請求項2に記載のコンバインのエアークリーナ装置。
【請求項4】
前記エンジンカバー9上側のエアークリーナ10は、エンジンカバー9の上側へ設けたクリーナカバー10aで支持させると共に、該クリーナカバー10aは、エンジンカバー9aへ装着して一体化して設けたことを特徴とする請求項1、又は請求項2、又は請求項3に記載のコンバインのエアークリーナ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【公開番号】特開2006−61121(P2006−61121A)
【公開日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−250527(P2004−250527)
【出願日】平成16年8月30日(2004.8.30)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)
【Fターム(参考)】