説明

ロボットアーム及びロボットアーム装置

【課題】ロボットアームに加わる衝撃力を緩和する装置を製作する際に、その装置を構成する部品の加工時間や、それらの部品を組み立てたり、調整したりする時間がかかるという課題がある。
【解決手段】ロボットアーム3は、軸Aの方向に直列に並ぶ2つのアーム部分30,31と、2つのアーム部分30,31を連結する連結部と、軸Aの方向の力を検出するセンサとしての圧電素子62と、圧電素子62の電気的変化を検出し、信号を出力する検出回路と、信号によって電源回路を遮断する遮断回路と、電源回路に接続され、電圧の変化によって伸縮する電歪ポリマー63と、電歪ポリマー63を包んだ状態で外形形状が変化する包装部64と、を備え、包装部64の軸Aの方向と直交する両側の面K1,K2が、2つのアーム部分30,31のうちの一方のアーム部分と、他方のアーム部分または連結部に当接して備えられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロボットアーム及びロボットアーム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
部品や製品の移動、組み立て、加工などの生産ラインにおいて、ロボットアームを備えた複数のロボットアーム装置が使用される。これらの複数のロボットアーム装置は、生産ラインのスペースを効率よく使用するため、隣接するロボットアーム装置のロボットアームの移動範囲が重なるように配置される場合がある。このような場合には、隣接するロボットアーム装置のロボットアームどうしが衝突する場合がある。あるいは、ロボットアームが生産ラインを搬送される部品や製品などに衝突する場合がある。
そこで、例えば特許文献1では、ロボットアームの端部に、球状のピボットと、ピボットを保持する一対のホルダ、スプリングなどを有する装置を備え、ロボットアームが衝撃を受けると、ピボットが転がりながらスプリングのバネ圧に抗して一対のホルダ間を後退することで、ロボットアームにかかる衝撃を吸収し、ロボットアームの損傷を軽減する方法が提案されている。
【0003】
【特許文献1】特開平7−285091号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1のような衝撃を吸収する装置は、球状のピボットや、一対のホルダなどにより構成されるため、それらの部品などを形成するための加工時間や、それらの部品を組み立てたり、調整したりする時間がかかるという課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
【0006】
[適用例1]軸の方向に直列に並ぶ2つのアーム部分と、前記2つのアーム部分を連結する連結部と、前記軸の方向の力を検出するセンサと、前記センサの電気的変化を検出し、信号を出力する検出回路と、前記信号によって電源回路を遮断する遮断回路と、前記電源回路に接続され、電圧の変化によって伸縮する電歪ポリマーと、前記電歪ポリマーを包んだ状態で外形形状が変化する包装部と、を備え、前記包装部の前記軸の方向と直交する両側の面が、前記2つのアーム部分のうちの一方のアーム部分と、他方のアーム部分または前記連結部に当接して備えられたことを特徴とするロボットアーム。
【0007】
この構成によれば、電圧の変化によって伸縮する電歪ポリマーと、電歪ポリマーを包んだ状態で外形形状が変化する包装部と、を備える。これにより、ロボットアームが隣接するロボットアーム装置のロボットアームや生産ラインを搬送される部品や製品に衝突したとき、2つのアーム部分は、包装部を押しつぶしながら、軸の方向において近づくように移動する。このため、衝撃力が緩和されるので、ロボットアームが損傷されることを軽減できる。
【0008】
このロボットアームは、アーム部分を連結する連結部、センサ、検出回路、遮断回路から構成され、球状部材や球状部材を収容する収容部などのように、加工時間を要する部品から構成されない。従って、このロボットアームを構成する部品の加工時間及び部品の組み立て・調整時間に要する時間を低減させることができる。
【0009】
[適用例2]前記センサは、圧電素子であることを特徴とする上記ロボットアーム。
この構成によれば、圧電素子によって、ロボットアームが衝突したことを検出できる。
【0010】
[適用例3]前記センサは、前記電歪ポリマーであることを特徴とする上記ロボットアーム。
この構成によれば、電歪ポリマーによって、ロボットアームが衝突したことを検出できる。また、ロボットアームが大型化することを抑制したり、製造コストの上昇を抑制できる。
【0011】
[適用例4]前記2つのアーム部分のいずれか一方のアーム部分に、前記軸の方向に伸びる突起部を備えたことを特徴とする上記ロボットアーム。
【0012】
この構成によれば、一方のアーム部分が軸の方向と斜めの方向に傾くことができる。これにより、軸の方向と斜めの方向からの衝撃力によってロボットアームが損傷されてしまうことを軽減できる。
【0013】
[適用例5]前記突起部の先端に、前記軸を中心として放射状に伸びる溝部と山部を形成し、前記2つのアーム部分のうちの前記突起部の前記先端が当接するアーム部分の位置に、前記山部が嵌合する溝部を形成したことを特徴とする上記ロボットアーム。
【0014】
この構成によれば、2つのアーム部分のうちの一方のアーム部分から他方のアーム部分へ駆動力を伝達することができる。
【0015】
[適用例6]上記記載のロボットアームを備えたロボットアーム装置。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明を具体化した実施例について図面に従って説明する。
(第1実施例)
図1は、ロボットアーム装置1の外観斜視図である。ロボットアーム装置1における上側台座13は、下側台座15に備えられ、回転位置14でモータ(不図示)の駆動によって回転される。ロボットアーム10は、上側台座13に備えられ、回転位置11でモータ12の駆動によって回転される。
【0017】
ロボットアーム7は、ロボットアーム10に接続され、回転位置8でモータ9の駆動によって回転される。ロボットアーム5は、ロボットアーム7に接続され、回転位置6でモータ(不図示)の駆動によって回転される。ロボットアーム3は、ロボットアーム5に接続され、回転位置4でモータ(不図示)の駆動によって回転される。
【0018】
ロボットアーム3の先端には、マニュピュレータ2が装着される。生産ラインにおける部品や製品の移動、組み立て、加工に応じて、マニュピュレータを選択し、ロボットアーム3の先端に装着することができる。
【0019】
制御ボックス18は、ロボットアーム装置1の本体と電源ケーブル16、制御ケーブル17によって接続される。制御ボックス18には、電源回路(不図示)、上記それぞれのモータを駆動制御するためのコントローラ(不図示)が内蔵されている。
【0020】
図2(a)は、ロボットアーム3のカバー(不図示)取り除いた一部断面図である。アーム部分31には、貫通孔32,33が形成される。アーム部分30に固定された棒状部材40,41が、貫通孔32,33をそれぞれ貫通する。弾性を有するバネ部材42,43は、軸Aの方向において、アーム部分30,31を互いに引き寄せる方向の力を生じさせる。
【0021】
本実施例の連結部は、棒状部材40,41、貫通孔32,33、バネ部材42,43によって構成され、2つのアーム部分30,31は、連結部によって、軸Aの方向に直列に並ぶように連結される。
【0022】
棒状部材40,41は、貫通孔32,33を図面左右方向に移動することができるので、アーム部分30とアーム部分31における軸Aの方向の距離は変更される。
【0023】
アーム部分30とアーム部分31の間には、電圧の変化によって伸縮する電歪ポリマー63を包んだ状態の包装部64が備えられる。包装部64は、伸縮性と絶縁性を有する、例えば樹脂などで構成され、電歪ポリマー63を密閉することができる。
【0024】
電歪ポリマー63には、導電性と伸縮性を有する電極60,61が接続される。電極60,61は、電歪ポリマー63とともに包装部64によって包装される。電源が供給される導電線(不図示)が、包装部64を貫通し、電極60,61に接続される。
【0025】
センサとしての圧電素子62が、包装部64とのアーム部分30とによって挟まれるようにして備えられる。圧電素子62は、軸Aの方向に加わる力を、電圧として出力する。
【0026】
圧電素子62は、アーム部分30と、包装部64の軸Aの方向と直交する面K1に当接する。包装部64の軸Aの方向と直交する面K2は、アーム部分31に当接する。
【0027】
図3は、本実施例における、電歪ポリマー63が接続された電源回路のブロック図である。電歪ポリマー63が接続された電源回路は、制御ボックス18内に電歪ポリマー63の電源基板として設けてもよいし、ロボットアーム装置1の本体側の例えばロボットアーム5などの内部に電歪ポリマー63の電源基板として設けてもよい。
【0028】
制御ボックス18内のコントローラに電源が入ると、遮断回路51は、制御ボックス18内に設けられた直流電源52と電歪ポリマー63と、を接続し、電歪ポリマー63に電圧をかけた状態にする。
【0029】
電歪ポリマー63に電圧がかかっているとき、電歪ポリマー63は、軸Aの方向に伸縮できない状態、もしくは外力に効して伸長した状態にある。従って、電歪ポリマー63が包装された状態の包装部64は、バネ部材42,43による軸Aの方向に圧縮しようとする力に対抗し、図2(a)に示す形状を維持することができる。これにより、アーム部分30とアーム部分31とは、軸Aの方向における位置が固定される。
【0030】
図2(a)において、ロボットアーム3が衝突し、図面左右方向の衝撃力がアーム部分30,31に加わると、包装部64とアーム部分30とによって挟まれた圧電素子62に衝撃力が作用し、圧電素子62は、衝撃力を電圧に変換する。
【0031】
図3の検出回路50は、圧電素子62からの電圧変化を検出する。検出回路50は、圧電素子62からの電圧変化を検出すると、遮断回路51に信号として出力する。
【0032】
遮断回路51は、検出回路50からの信号を受信すると、直流電源52と電歪ポリマー63と接続する電源回路を遮断し、電歪ポリマー63に電圧がかからない状態にする。
【0033】
図2(b)は、ロボットアーム3が衝突したときのロボットアーム3の一部断面図である。図3の遮断回路51によって、電歪ポリマー63に直流電源52からの電圧がかからない状態になると、電歪ポリマー63は、軸Aの方向に収縮する。
【0034】
すると、軸Aの方向における衝撃力によって、包装部64は、アーム部分30とアーム部分31とによって押しつぶされて外形形状が変化し、アーム部分30とアーム部分31とは、軸Aの方向に近づくように移動する。
【0035】
以上、本実施例のロボットアーム装置1に備えられたロボットアーム3は、軸Aの方向に直列に並ぶ2つのアーム部分30,31と、2つのアーム部分30,31を連結する連結部と、軸Aの方向の力を検出するセンサとしての圧電素子62と、圧電素子62の電気的変化を検出し、信号を出力する検出回路50と、信号によって電源回路を遮断する遮断回路51と、電源回路に接続され、電圧の変化によって伸縮する電歪ポリマー63と、電歪ポリマー63を包んだ状態で外形形状が変化する包装部64と、を備え、包装部64の軸Aの方向と直交する両側の面K1,K2が、2つのアーム部分30,31のうちの一方のアーム部分と、他方のアーム部分または連結部に当接して備えられる。
【0036】
この構成によれば、電圧の変化によって伸縮する電歪ポリマー63と、電歪ポリマー63を包んだ状態で外形形状が変化する包装部64と、を備える。これにより、ロボットアーム3が隣接するロボットアーム装置のロボットアームや生産ラインを搬送される部品や製品に衝突したとき、アーム部分30,31は、包装部64を押しつぶしながら、軸Aの方向に互いに近づくように移動する。このため、衝撃力が緩和されるので、ロボットアーム3が損傷されることを軽減できる。
【0037】
本実施例におけるロボットアーム3は、球状部材や球状部材を収容する収容部などのように、加工時間を要する部品から構成されない。従って、このロボットアームを構成する部品の加工時間及び部品の組み立て・調整時間に要する時間を低減させることができる。
【0038】
(第2実施例)
第1実施例では、センサとして圧電素子62を用いたが、第2実施例では、センサとして電歪ポリマーを用いたロボットアームについて説明する。図4は、センサとして電歪ポリマー63を用いたロボットアーム3aの一部断面図である。図4は、図2(a)のロボットアーム3からセンサとしての圧電素子62を取り除いたものである。
【0039】
包装部64の軸Aの方向と直交する両側の面K1,K2は、アーム部分30,31にそれぞれ当接する。
【0040】
図5は、本実施例における、電歪ポリマー63が接続された電源回路における電気的なブロック図である。電歪ポリマー63は、衝撃力が加わると、電圧を発生する。遮断回路51によって、直流電源52に接続されているときに、衝撃力が加わると、直流電源52から供給される電圧に、電歪ポリマー63が発生する電圧が更に加算される。
【0041】
図5の検出回路50aは、電歪ポリマー63の両極に接続され、電歪ポリマー63が発生する電圧変化を検出する。検出回路50aは、電歪ポリマー63の両極間の電圧差を検出する差動アンプ(不図示)、差動アンプによって検出された電圧を増幅するオペアンプ(不図示)などによって構成される。
【0042】
検出回路50aは、電歪ポリマー63が発生する電圧変化を検出すると、遮断回路51に信号を出力する。遮断回路51は、検出回路50aからの信号を得ると、電歪ポリマー63と直流電源52とを遮断し、電歪ポリマー63に電圧がかからない状態にする。
【0043】
電歪ポリマー63に電圧がかかっているときは、図4の電歪ポリマー63は軸Aの方向に伸長する。これにより、包装部64は、バネ部材42,43による軸Aの方向における引張り力に対抗し、包装部64の外形形状を維持することができる。そのため、アーム部分30,31における軸Aの方向の位置が固定される。
【0044】
電歪ポリマー63に電圧がかかっていないときは、電歪ポリマー63は軸Aの方向に収縮し、衝撃力によって、包装部64は押しつぶされて外形形状が変形する。これにより、アーム部分30,31は、軸Aの方向において、互いに近づくように移動する。このため、衝撃力が緩和されるので、ロボットアーム3aが損傷されることを軽減できる。
【0045】
センサとして電歪ポリマー63を用いることにより、ロボットアーム3aを構成する部品を減らすことができるので、大型化することを抑制したり、製造コストの上昇を抑制したりすることができる。
【0046】
(第3実施例)
第3実施例では、アーム部分30に突起部を備えたロボットアーム3bについて説明する。図6は、アーム部分30に突起部70を備えたロボットアーム3bの一部断面図である。
【0047】
図7は、本実施例の連結部に含まれる棒状部材40b,41b,43b,44bと押さえ部46の外観斜視図である。棒状部材40b,41b,43b,44bは、押さえ部46に固定される。図6のアーム部分31bには、貫通孔32b,33bが形成される。棒状部材40b,41bは、図面下側から上側に向かって貫通孔32b,33bを貫通し、棒状部材43b,44bは、アーム部分31bに形成された貫通孔(不図示)を図面下側から上側に向かって貫通する。
【0048】
第1実施例、第2実施例では、棒状部材40,41は、アーム部分30に固定されていたが、第3実施例の棒状部材40b,41b,43b,44bは、アーム部分30に固定されずに、アーム部分30に当接する。
【0049】
アーム部分31bには、空洞35が形成される。押さえ部46は、空洞35内に備えられる。空洞35には、樹脂などで形成される包装部64が備えられる。包装部64は、電歪ポリマー63を包装した状態で備えられる。電歪ポリマー63には、電極60,61が接続され、包装部64によって覆われる。電極60,61には、包装部64を貫通する導電線(不図示)が接続される。
【0050】
包装部64の軸Aの方向と直交する両側の面K1,K2が、押さえ部46とアーム部分31bの空洞35を形成する面K3とによって挟まれるように当接する。バネ部材42,43は、第1実施例、第2実施例と同様に、軸Aの方向において、アーム部分30とアーム部分31bとを互いに近づける方向に引張り力を生じる。
【0051】
アーム部分30のアーム部分31b側の面における軸Aの位置には、突起部70が備えられる。図8(a)は、突起部70の先端部分の外観斜視図である。図8(b)は、図8(a)の突起部70の先端部分を方向D2から見た図である。
【0052】
突起部70の先端部分には、軸Aの位置を中心として放射状に、凹状の溝部36と凸状の山部37が形成される。本実施例では、突起部70の先端には、十字状に4つの山部37が形成され、4つの溝部36が形成される。
【0053】
図8(c)は、アーム部分31bのアーム部分30側の面に形成された溝部34を示す図である。本実施例では、十字状の溝部34を形成する。突起部70の先端に形成された山部37は、図8(c)の溝部34と嵌合することができる。
【0054】
図9は、軸Aの方向と斜めの方向から衝撃力が加わったときに、アーム部分30が軸Aに対して傾斜している様子を示す、ロボットアーム3bの一部断面図である。図6のアーム部分30とアーム部分31bとが軸Aの方向に直列に並んでいるとき、軸Aの方向に対して斜めの方向D1から衝撃力が加わると、棒状部材40bは、図面下方向に押されるとともに、棒状部材40bを固定する押さえ部46によって、包装部64は図面下方向に押される。
【0055】
すると、包装部64内の電歪ポリマー63には、軸Aの方向の衝撃力がかかるので、電歪ポリマー63は、電圧を発生する。第2実施例で図5の電気的なブロック図を用いて説明したように、図5の検出回路50aは、電歪ポリマー63による電圧変化を検出して信号を出力する。遮断回路51は、出力された信号によって電源回路を遮断する。
【0056】
電源回路の遮断により、電歪ポリマー63に、電圧がかからないと、電歪ポリマー63は、軸Aの方向に収縮する。これにより、包装部64は、押さえ部46とアーム部分31bとによって押しつぶされ、押さえ部46に固定された棒状部材40b,41b,43b,44bは、図面下方に移動する。そして、アーム部分30は、図9に示すように、傾く。
【0057】
従って、ロボットアーム3bが、隣接するロボットアーム装置のロボットアームや、生産ラインを搬送される部品や製品と衝突したとき、軸Aの方向と斜めの方向から衝撃力が加わった場合に、ロボットアーム3bが損傷することを軽減することができる。
【0058】
以上、本実施例のロボットアーム3bには、突起部70の先端に、軸Aを中心として放射状に伸びる溝部36と山部37が形成され、2つのアーム部分30,31bのうちの突起部70の先端が当接するアーム部分31bの位置に山部37が嵌合する溝部34が形成される。
【0059】
この構成によれば、アーム部分30とアーム部分31bが軸Aの方向に並んでいるとき、アーム部分30とアーム部分31bのうちの一方から他方へ駆動力を伝達することができる。また、ロボットアーム3bに、軸Aの方向と斜めの方向から衝撃力が加わったときに、アーム部分30を軸Aの方向に対して傾けることができる。
【0060】
本実施例の連結部は、棒状部材40b,41b,43b,44b、押さえ部46、バネ部材42,43、突起部70、溝部34から構成される。
【0061】
本実施例では、突起部70をアーム部分30に備えたが、反対に突起部70の先端が嵌合するための溝部34をアーム部分30に形成し、突起部70をアーム部分31bに備えてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】ロボットアーム装置の外観斜視図。
【図2】(a)は、ロボットアームの一部断面図、(b)は、ロボットアームが衝突したときのロボットアームの一部断面図。
【図3】第1実施例における、電歪ポリマーが接続された電源回路における電気的なブロック図。
【図4】センサとして電歪ポリマーを用いたロボットアームの一部断面図。
【図5】第2実施例における、電歪ポリマーが接続された電源回路における電気的なブロック図。
【図6】アーム部分に突起部を備えたロボットアームの一部断面図。
【図7】第3実施例の連結部に含まれる棒状部材と押さえ部の外観斜視図。
【図8】(a)は、突起部の先端部分の外観斜視図、(b)は、突起部の先端部分の図、(c)は、アーム部分の面に形成された溝部を示す図。
【図9】軸の方向と斜めの方向から衝撃力が加わったときに、アーム部分が軸に対して傾斜している様子を示す、ロボットアームの一部断面図。
【符号の説明】
【0063】
1…ロボットアーム装置、3,3a,3b…ロボットアーム、30,31,31b…アーム部分、32,32b,33,33b…貫通孔、34,36…溝部、37…山部、40,40b,41,41b,43b,44b…棒状部材、42,43…バネ部材、46…押さえ部、50…検出回路、51…遮断回路、62…圧電素子、63…電歪ポリマー、64…包装部、70…突起部、A…軸、K1,K2…面。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸の方向に直列に並ぶ2つのアーム部分と、
前記2つのアーム部分を連結する連結部と、
前記軸の方向の力を検出するセンサと、
前記センサの電気的変化を検出し、信号を出力する検出回路と、
前記信号によって電源回路を遮断する遮断回路と、
前記電源回路に接続され、電圧の変化によって伸縮する電歪ポリマーと、
前記電歪ポリマーを包んだ状態で外形形状が変化する包装部と、を備え、
前記包装部の前記軸の方向と直交する両側の面が、前記2つのアーム部分のうちの一方のアーム部分と、他方のアーム部分または前記連結部に当接して備えられたことを特徴とするロボットアーム。
【請求項2】
請求項1に記載のロボットアームにおいて、
前記センサは、圧電素子であることを特徴とするロボットアーム。
【請求項3】
請求項1に記載のロボットアームにおいて、
前記センサは、前記電歪ポリマーであることを特徴とするロボットアーム。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のロボットアームにおいて、
前記2つのアーム部分のいずれか一方のアーム部分に、前記軸の方向に伸びる突起部を備えたことを特徴とするロボットアーム。
【請求項5】
請求項4に記載のロボットアームにおいて、
前記突起部の先端に、前記軸を中心として放射状に伸びる溝部と山部を形成し、前記2つのアーム部分のうちの前記突起部の前記先端が当接するアーム部分の位置に、前記山部が嵌合する溝部を形成したことを特徴とするロボットアーム。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のロボットアームを備えたロボットアーム装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−131676(P2010−131676A)
【公開日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−307106(P2008−307106)
【出願日】平成20年12月2日(2008.12.2)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】