説明

光源装置および内視鏡装置

【課題】出力すべき光の目標発光量に応じて、常に安定した光を発生させることができる光源装置、および、これを使用する内視鏡装置を提供する。
【解決手段】光源装置は、同一の波長範囲の光を発するn個(nは、2以上の整数)の第1半導体光源と、第1半導体光源を制御する光源制御手段とを備える。光源制御手段は、m個(mは、1≦m≦n−1の整数)の第1半導体光源から光が発せられる場合の第1光の最大発光量と、(m+1)個の第1半導体光源から光が発せられる場合の第2光の最小発光量との間の値を基準発光量として、光源装置から出力すべき光の目標発光量が基準発光量よりも大きい場合、第2光の発光量が目標発光量となるように、(m+1)個の第1半導体光源を点灯し、目標発光量が基準発光量以下である場合、第1光の発光量が目標発光量となるように、m個の第1半導体光源を点灯するように制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の半導体光源から発せられる同一の波長範囲の光を出力する光源装置、および、この光源装置を用いる内視鏡装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的な内視鏡装置は、光源装置のランプからの光を、被検体内に挿入される内視鏡挿入部に内設されたライトガイドで内視鏡先端部まで導光し、内視鏡先端部の照明窓から出射することで、被検体の観察部位を照明する。通常の生体組織の観察には白色光(通常光)が用いられるが、近年においては、特定の狭帯域化された波長の狭帯域光(特殊光)を照射して粘膜組織の状態を強調表示させたり、予め投与した蛍光物質からの自家蛍光を観察する特殊光観察が可能な内視鏡装置が活用されている(特許文献1,2)。この種の内視鏡装置では、生体組織に特殊光を照射することで、例えば粘膜層あるいは粘膜下層に発生する新生血管が観察でき、通常の観察像では得られない粘膜表面の微細構造の描写が可能になる。
【0003】
上記の特許文献1,2においては、キセノンランプ等の白色光源からの出射光をカラーフィルタにより特定の波長帯域のみ取り出して、特殊光として利用している。なお、白色光源としては、キセノンランプの他にレーザ光源も利用でき、例えば青色レーザ光源と、これを励起光として励起発光する蛍光体との組合せで白色光を発生する発光装置も提案されている(特許文献3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第3583731号公報
【特許文献2】特公平6−40174号公報
【特許文献3】特開2006−173324号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献3に開示されているように、白色光光源として、青色レーザ光源と、これを励起光として励起発光する蛍光体とを組み合わせることによって白色光を発生させることができる。しかし、白色光を使用して生体組織の観察を行う通常光観察(白色光観察)の場合、1つの青色レーザ光源(半導体光源)から発せられる青色レーザ光だけでは、目標発光量の白色光を得るための励起光の光量が不足する場合がある。
【0006】
そのため、内視鏡装置の光源装置では、例えば、複数の青色レーザ光源から発せられる複数の励起光を合波し、合波光を蛍光体に照射することによって、目標発光量の白色光を得ているものがある。
【0007】
狭帯域光を使用して生体組織の観察を行う特殊光観察が可能な内視鏡装置では、通常光観察と特殊光観察との切替が任意のタイミングで行われる。特殊光観察、例えば、粘膜表層血管の観察を行う場合、例えば、紫色レーザ光源から発せられる紫色レーザ光と白色光とを被検体に所定の発光比率で同時に照射し、その反射光を撮像することによって、通常光画像を参照画像として粘膜表層血管が強調された画像を得ることができる。
【0008】
つまり、特殊光観察の場合の白色光(青色レーザ光)は、通常光観察の場合の白色光(青色レーザ光)と比べて低光量とする必要がある。レーザ光源の発光量は、通常、レーザ光源の駆動電流量を調整することで制御される。
【0009】
しかし、青色レーザ光を低光量とするために駆動電流量を減らすと、複数の青色レーザ光源各々の駆動電流量が大幅に減少する。例えば、駆動電流量を100から50にすると、1個のレーザ光源の場合には駆動電流量が50になるが、2個のレーザ光源の場合には駆動電流量が25ずつになる。そのため、特殊光観察の場合に、各々の青色レーザ光源から発せられる青色レーザ光が不安定になる場合があった。
【0010】
ここで、不安定なレーザ光とは、例えば、レーザ光源の絶対最小定格を下回る駆動電流量でレーザ光源からレーザ光を発生させた場合のように、安定したレーザ光が発生されることが保証されない駆動電流範囲で発せられたレーザ光のことである。
【0011】
また、通常光観察と特殊光観察とを切り替える場合、例えば、特殊光観察の紫色レーザ光源は、通常光観察の場合に消灯され、特殊光観察の場合に点灯されるが、一般的にレーザ光源から発せられるレーザ光は、点灯直後の所定時間オーバーシュートが発生するという現象がある。従って、通常光観察から特殊光観察に切り替わる度にオーバーシュートが発生し、切替直後の画像の画質が劣化するという問題があった。
【0012】
本発明の目的は、複数の半導体光源から発せられる同一の波長範囲の光を出力する光源装置であって、出力すべき光の目標発光量に応じて、常に安定した光を発生させることができる光源装置、および、これを使用する内視鏡装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するために、本発明は、同一の波長範囲の光を発するn個(nは、2以上の整数)の第1半導体光源と、
前記第1半導体光源を制御する光源制御手段とを備え、
前記光源制御手段は、m個(mは、1≦m≦n−1の整数)の第1半導体光源から光が発せられる場合の第1光の最大発光量と、(m+1)個の第1半導体光源から光が発せられる場合の第2光の最小発光量との間の値を基準発光量として、当該光源装置から出力すべき光の目標発光量が前記基準発光量よりも大きい場合、前記第2光の発光量が前記目標発光量となるように、前記(m+1)個の第1半導体光源を点灯し、前記目標発光量が前記基準発光量以下である場合、前記第1光の発光量が前記目標発光量となるように、前記m個の第1半導体光源を点灯するように制御するものであることを特徴とする光源装置を提供するものである。
【0014】
ここで、前記光源制御手段は、前記目標発光量が前記基準発光量よりも大きい場合、前記(m+1)個の第1半導体光源のそれぞれから所定比率の発光量の光が発せられるように制御するものであることが好ましい。
【0015】
また、前記光源制御手段は、前記(m+1)個の第1半導体光源のそれぞれから同一発光量の光が発せられるように制御するものであることが好ましい。
【0016】
また、前記第1半導体光源のそれぞれは、出力最大発光量が同一のものであることが好ましい。
【0017】
また、前記第1の半導体光源は、出力最大発光量が異なるものを含み、前記目標発光量が前記基準発光量以下である場合、前記点灯されるm個の第1半導体光源は、出力最大発光量が小さい方から選択されたものであることが好ましい。
【0018】
また、前記光源制御手段は、前記第1光の最大発光量と前記第2光の最小発光量との中央値を前記基準発光量とするものであることが好ましい。
【0019】
さらに、前記第1半導体光源のうちの少なくとも1つの第2半導体光源から発せられる光を減光する減光フィルタを備え、
前記光源制御手段は、前記目標発光量が前記基準発光量以下である場合、該目標発光量よりも大きい発光量の光が前記第2半導体光源から発せられるように制御するものであり、
前記第2半導体光源から発せられる光は、前記減光フィルタにより、前記目標発光量の光に減光されることが好ましい。
【0020】
また、前記減光フィルタは、前記第2半導体光源から発せられる光の航路上に垂直に挿入され、回転されることによって、減光比率の異なる2以上のフィルタが切り替えられるターレットであることが好ましい。
【0021】
さらに、前記第1半導体光源とは異なる波長範囲の光を発する第3半導体光源を有し、
前記光源制御手段は、前記第1半導体光源と前記第3の半導体光源とを切り替えて一方を点灯し、他方を消灯し、該消灯する他方の半導体光源に供給する電流量iが、0<前記電流量i<前記消灯する他方の半導体光源の点灯時の最大発光量に対応する最大電流量の5%の電流量となるように制御するものであることが好ましい。
【0022】
また、前記第2半導体光源は、中心波長445nmの光を発するものであることが好ましい。
【0023】
また、前記第2半導体光源は、レーザダイオードであることが好ましい。
【0024】
また、前記第2半導体光源は、発光ダイオードであることが好ましい。
【0025】
さらに、前記第1半導体光源から発せられる光を合波して合波光を出力する合波手段を備えることが好ましい。
【0026】
また、本発明は、上記のいずれかに記載の光源装置と、
前記光源装置から発せられる光を使用して被検体を撮像する内視鏡と、
前記内視鏡で撮像された被検体の画像を表示する表示装置とを備えることを特徴とする内視鏡装置を提供する。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、基準発光量に対する目標発光量の大きさに応じて第1半導体光源の点灯、消灯を適宜切り替えることによって、第1半導体光源から常に安定した光を発生させることができる。
また、本発明によれば、第2半導体光源から安定した光を発生させるために十分な電流量を供給し、第2半導体光源から発せられる光を減光フィルタで減光して目標発光量の光を出力することによって、第2半導体光源から確実に安定した光を発生させることができる。
また、本発明によれば、点灯および消灯の切替時に、消灯される半導体光源に微少電流を供給することによって、点灯直後に発生する発光量のオーバーシュートを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の実施形態を説明するための内視鏡用光源装置を用いた内視鏡装置の模式的構成図である。
【図2】図1に示す内視鏡装置のブロック構成図である。
【図3】紫色レーザ光源からのレーザ光と、青色レーザ光源からの青色レーザ光および青色レーザ光が蛍光体により波長変換された後の光の発光スペクトルを示すグラフである。
【図4】画像処理部の詳細ブロック図である。
【図5】生体組織の粘膜表層の血管を模式的に表した説明図である。
【図6】内視鏡装置による観察画像の概略的な表示例を示す説明図である。
【図7A】内視鏡装置により観察した唇内側の白色光による拡大観察画像である。
【図7B】内視鏡装置により観察した唇内側の光量比50:50の拡大観察画像である。
【図7C】内視鏡装置により観察した唇内側の光量比75:25の拡大観察画像である。
【図8】内視鏡の術者が内視鏡挿入部を被検体内で移動させ、所望の観察位置で狭帯域光による観察を行い、次の観察位置へ移動させる際の、表示部の表示画像の様子を概略的に示す説明図である。
【図9】内視鏡の術者に対する光量比を登録した光量比テーブルを示す説明図である。
【図10】レーザ光源の変調制御部と撮像素子の撮像制御部との関係を表す一例の概念図である。
【図11】(A)および(B)は、撮像素子における電子シャッタのオンタイミングとレーザ光源の発光タイミングとの関係を表す一例のタイミング図である。
【図12】第1の青色レーザ光源のみを点灯する場合(1灯方式)、ならびに、第1および第2の青色レーザ光源の両方を点灯する場合(2灯方式)について、第1および第2の青色レーザ光源に供給される電流量と発光量との関係を表すグラフである。
【図13】(A)は、第1および第2の青色レーザ光源として、中パワーの2つのレーザ光源P1,P2を使用した場合の一例の概念図、(B)は、同じく、大パワーのレーザ光源P1と小パワーのレーザ光源P2を使用した場合の一例の概念図、(C)は、小パワーのレーザ光源P1と大パワーのレーザ光源P2を使用した場合の一例の概念図である。
【図14】図2に示す青色レーザ光源の別の例のブロック構成図である。
【図15】図14に示すNDフィルタの一例となるターレットの構成図である。
【図16】レーザ光源の発光特性とNDフィルタとの関係を表すグラフである。
【図17】レーザ光源点灯直後の発光量のオーバーシュートの様子を表す一例のグラフである。
【図18】通常光観察と特殊光観察との切替時の白色光と特殊光の駆動電流の変化を表すタイミング図である。
【図19】レーザ光源の発光特性と消灯時に紫色レーザ光源に供給する微少電流との関係を表すグラフである。
【図20】レーザ光源の消灯時に微少電流を供給した場合について、レーザ光源のオーバーシュートの様子を表す一例のグラフである。
【図21】図20に示すグラフの部分拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態を説明するための内視鏡用光源装置を用いた内視鏡装置の模式的構成図、図2は図1に示す内視鏡装置のブロック構成図である。
図1に示す内視鏡装置100は、内視鏡11と、この内視鏡11が接続される制御装置13とを有する。制御装置13には、内視鏡11で撮像された被検体の画像等を表示する表示部15と、入力操作を受け付ける入力部17が接続されている。
【0030】
内視鏡11は、後述する光源装置から発せられる光を使用して被検体を撮像するものであって、内視鏡挿入部19の先端から照明光を出射する照明光学系と、被観察領域を撮像する撮像素子を含む撮像光学系とを有する、電子内視鏡である。
【0031】
内視鏡11は、被検体内に挿入される内視鏡挿入部19と、内視鏡挿入部19の先端の湾曲操作や内視鏡挿入部19の先端からの吸引、送気・送水等の操作を行う操作部23と、内視鏡11を制御装置13に着脱自在に接続するコネクタ部25と、操作部23とコネクタ部25とを結ぶユニバーサルコード部27とを備える。なお、図示はしないが、内視鏡11の内部には、組織採取用処置具等を挿入する鉗子チャンネルや、送気・送水用のチャンネル等、各種のチャンネルが設けられる。
【0032】
内視鏡挿入部19は、可撓性を持つ軟性部31と、湾曲部33と、先端部(以降、内視鏡先端部とも呼称する)35から構成される。内視鏡先端部35には、被観察領域へ光を照射する照射口37A,37Bと、被観察領域の画像情報を取得するCCD(charge coupled device)イメージセンサやCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)イメージセンサ等の撮像素子21が配置されている。なお、撮像素子21には対物レンズ等の結像部材39が取り付けられている。
【0033】
湾曲部33は、軟性部31と先端部35との間に設けられ、操作部23からのワイヤ操作やアクチュエータの作動操作等により湾曲自在にされている。この湾曲部33は、内視鏡11が使用される被検体の部位等に応じて、任意の方向、任意の角度に湾曲でき、内視鏡先端部35の照射口37A,37Bおよび撮像素子21の観察方向を、所望の観察部位に向けることができる。また、図示は省略するが、内視鏡挿入部19の照射口37A,37Bには、カバーガラスやレンズが配置される。
【0034】
制御装置13は、内視鏡先端部35の照射口37A,37Bに供給する照明光を発生する光源装置41、撮像素子21からの画像信号を画像処理するプロセッサ43を備えており、前述の表示部15と入力部17が接続されている。プロセッサ43は、内視鏡11の操作部23や入力部17からの指示に基づいて、内視鏡11から伝送されてくる撮像信号を画像処理し、表示部15へ表示用画像を生成して供給する。
【0035】
内視鏡11の内部には、光源装置41から照明光を導入するための光ファイバ45A,45Bと、撮像素子21とプロセッサ43を結ぶスコープケーブル47が挿通されている。また、図示はしないが、操作部23からの各種信号線および送気、送水チャンネル等のチューブ類もユニバーサルコード部27を通じてコネクタ部25を介し、制御装置13等に接続されている。この内視鏡11側のコネクタ25は、図2に示すように、光源装置41とプロセッサ43のそれぞれに設けられたコネクタ部26A,26Bに着脱自在に接続される。
【0036】
光源装置41は、図2に示すように、中心波長445nmの青色レーザ光源51と、中心波長405nmの紫色レーザ光源53とを発光源として備えている。また、青色レーザ光源51は、ともに同じ中心波長445nmのレーザ光を発する第1および第2の青色レーザ光源91A,91Bと、コンバイナ93とを備えている。本実施形態において、第1および第2の青色レーザ光源91A,91Bは、駆動電流量(出力発光量)の絶対最大定格(出力最大発光量)および絶対最小定格(出力最小発光量)が同一のものである。第1および第2の青色レーザ光源91A,91Bから発せられる青色レーザ光は、合波器であるコンバイナ93によって合波されて出力される。
【0037】
これらの各光源51,53の半導体発光素子からの発光は、光源制御部55により個別に制御されており、青色レーザ光源51の出射光と、紫色レーザ光源53の出射光との光量比は変更自在になっている。第1および第2の青色レーザ光源91A,91Bからの発光も、光源制御部55により同様に個別に制御され、第1の青色レーザ光源91Aの出射光と、第2の青色レーザ光源91Bの出射光との光量比は変更自在になっている。また、通常光観察の場合には第1および第2の青色レーザ光源91A,91Bの両方が点灯され、特殊光観察の場合には第1の青色レーザ光源91Aのみが点灯される。
【0038】
青色レーザ光源51および紫色レーザ光源53は、ブロードエリア型のInGaN系レーザダイオードが利用可能でき、また、InGaNAs系レーザダイオードやGaNAs系レーザダイオードを用いることもできる。また、上記光源として、発光ダイオード等の発光体を用いた構成としてもよい。
【0039】
これら各光源51,53から出射されるレーザ光は、集光レンズ(図示略)により光ファイバに入力され、コネクタ部26A及び内視鏡11側のコネクタ25(図1参照)を介して、光ファイバ45A,45Bによって、それぞれ内視鏡11の内視鏡先端部35(図1参照)まで伝搬される。なお、コンバイナ93を設けることなく、第1および第2の青色レーザ光源91A,91Bから発せられる青色レーザ光を個別の光ファイバで導光する構成としてもよい。そして、青色レーザ光源51からのレーザ光は、内視鏡先端部35に配置された波長変換部材である蛍光体57に照射され、紫色レーザ光源53からのレーザ光は、光偏向・拡散部材59に照射される。
【0040】
光ファイバ45A,45Bは、マルチモードファイバであり、一例として、コア径105μm、クラッド径125μm、外皮となる保護層を含めた径がφ0.3〜0.5mmの細径なケーブルを使用できる。
【0041】
蛍光体57は、青色レーザ光源51からの青色レーザ光の一部を吸収して緑色〜黄色に励起発光する複数種の蛍光体(例えばYAG系蛍光体、あるいはBAM(BaMgAl10O17)等を含む蛍光体等)を含んで構成される。これにより、青色レーザ光源51からの青色レーザ光を励起光とする緑色〜黄色の励起光と、蛍光体57により吸収されず透過した青色レーザ光とが合わされて、白色(疑似白色)の照明光となる。本構成例のように、半導体発光素子を励起光源として用いれば、高い発光効率で高強度の白色光が得られ、さらに、白色光の強度を容易に調整できる。しかも、白色光の色温度、色度の変化は少なくなる。
【0042】
なお、青色レーザ光源51、蛍光体57、およびこれらを接続する光ファイバ45Aは、例えば、日亜化学工業社製の「マイクロホワイト」(商品名)を用いることができる。
【0043】
また、光偏向・拡散部材59は、紫色レーザ光源53からのレーザ光を透過させる材料であればよく、例えば透光性を有する樹脂材料やガラス等が用いられる。さらには、光偏向・拡散部材59は、樹脂材料やガラスの表面等に、微小凹凸や屈折率の異なる粒子(フィラー等)を混在させた光拡散層を設けた構成や、半透明体の材料を用いた構成としてもよい。これにより、光偏向・拡散部材59から出射する透過光は、所定の照射領域内で光量が均一化された狭帯域波長の照明光となる。
【0044】
なお、蛍光体57と光偏向・拡散部材59は、レーザ光の可干渉性により生じるスペックルに起因して、撮像の障害となるノイズの重畳や、動画像表示を行う際のちらつきの発生等の現象を防ぐことができる。また、蛍光体57は、蛍光体を構成する蛍光物質と、充填剤となる固定・固化用樹脂との屈折率差を考慮して、蛍光物質そのものと充填剤に対する粒径を、赤外域の光に対して吸収が小さく、かつ散乱が大きい材料で構成することが好ましい。これにより、赤色や赤外域の光に対して光強度を落とすことなく散乱効果が高められ、凹レンズ等の光路変更手段が不要となり、光学的損失が小さくなる。
【0045】
図3は、紫色レーザ光源53からのレーザ光と、青色レーザ光源51からの青色レーザ光および青色レーザ光が蛍光体57により波長変換された後の光の発光スペクトルを示すグラフである。紫色レーザ光源53からの紫色レーザ光は、中心波長405nmの輝線(プロファイルA)で表される。また、青色レーザ光源51からの青色レーザ光は、中心波長445nmの輝線で表され、青色レーザ光による蛍光体57からの励起発光光は、概ね450nm〜700nmの波長帯域で発光強度が増大する分光強度分布となる(プロファイルB)。この励起発光光と青色レーザ光によるプロファイルBによって、前述した白色光が形成される。
【0046】
ここで、本明細書でいう白色光とは、厳密に可視光の全ての波長成分を含むものに限らず、例えばR,G,B等、特定の波長帯の光を含むものであればよく、例えば、緑色から赤色にかけての波長成分を含む光や、青色から緑色にかけての波長成分を含む光等も広義に含むものとする。
【0047】
つまり、この内視鏡装置100では、プロファイルAとプロファイルBとの発光強度を相対的に増減して照明光を生成するので、プロファイルA,Bの混合比率に応じて特性の異なる照明光を得ることができる。
【0048】
再び図2に戻り説明する。上記のように青色レーザ光源51と蛍光体57、および紫色レーザ光源53により形成される照明光は、内視鏡11の先端部から被検体の被観察領域に向けて照射される。そして、照明光が照射された被観察領域の様子を撮像レンズ61により撮像素子21上に結像させて撮像する。
【0049】
撮像後に撮像素子21から出力される画像信号は、A/D変換器63によりデジタル信号に変換されて、プロセッサ43の画像処理部65に入力される。画像処理部65では、入力された画像信号を画像データに変換して適宜な画像処理を行い、所望の出力用画像情報を生成する。そして、得られた画像情報は、制御部67を通じて内視鏡観察画像として表示部15に表示される。また、必要に応じて、メモリやストレージ装置からなる記録装置69に記録する。
【0050】
記録装置69は、プロセッサ43に内蔵されてもよく、プロセッサ43にネットワークを介して接続されていてもよい。記録装置69に記録される内視鏡観察画像の情報には、撮像時の光量比の情報を併せて記録する。これにより、記録された内視鏡観察画像に対して内視鏡観察後に正確な読影が行え、また、光量比に応じて、画像を標準化する等の適宜な画像処理を施すこともでき、内視鏡観察画像の活用範囲を拡げることができる。特に、分光の異なる光量比の複数枚の情報をもとに、擬似的にバンド数(R,G,B)を増して分光反射率推定を行えば、より微少な色差の分離が可能になる。
【0051】
図4に画像処理部の詳細ブロック図を示した。画像処理部65に入力される撮像素子21からの画像信号は、まず輝度算出部65aに入力される。輝度算出部65aは、画像信号の最大輝度、最低輝度、画面平均輝度等の輝度情報を求め、輝度の正規化を行う。そして、画像信号の輝度が低すぎる場合や高すぎる場合は光源制御部55に補正信号を出力して、画像信号が所望の輝度レベルになるように、各光源51,53の発光量を増減させる。
【0052】
次に、色合わせ部65bは、正規化された画像データに対し、画像の色調が所望の色調となるように調整する。例えば画像信号がR,G,B各色の信号からなる場合、R,G,B各色の信号の強度バランスを調整する。上記の光源装置41においては、光源制御部55により、青色レーザ光源51と紫色レーザ光源53の発光量をそれぞれ制御して、青色レーザ光源51の出射光と紫色レーザ光源53の出射光との光量比を任意に変更可能に構成している。そのため、設定される光量比に応じて照明光の色味や合計照度が変化する場合があるので、輝度算出部65aや色合わせ部65bは、設定される光量比に応じて画像信号を補正し、観察画像の色調や輝度を所定の一定レベルに維持させている。
【0053】
そして、画像演算部65cでは、予め定めた、又は実施要求のあった画像演算を行い、その結果を表示画像生成部65dにおいて出力用画像情報を生成して制御部67に出力する。
【0054】
次に、上記の内視鏡装置100を、特殊光観察として、生体組織表層の血管画像の観察に利用する例を説明する。
図5は生体組織の粘膜表層の血管を模式的に表した説明図である。生体組織の粘膜表層は、粘膜深層の血管B1から樹脂状血管網等の毛細血管B2が粘膜表層までの間に形成され、生体組織の病変はその毛細血管B2等の微細構造に現れることが報告されている。そこで近年では、内視鏡装置を用いて、特定の狭帯域の波長光により粘膜表層の毛細血管を画像強調して観察し、微小病変の早期発見や、病変範囲の診断が試みられている。
【0055】
ところで、生体組織に照明光が入射されると、入射光は生体組織内を拡散的に伝播するが、生体組織の吸収・散乱特性は波長依存性を有しており、短波長ほど散乱特性が強くなる傾向がある。つまり、照明光の波長によって光の深達度が変化する。一方、血管中を流れる血液は400〜420nm付近の波長に吸収の極大を持ち、大きなコントラストが得られる。例えば、照明光が波長400nm付近の波長域λaでは粘膜表層の毛細血管からの血管情報が得られ、波長500nm付近の波長域λbでは、さらに深層の血管を含む血管情報が得られる。そのため、生体組織表層の血管観察には、中心波長360〜800nm、好ましくは365〜515nm、さらに好ましくは中心波長400nm〜470nmの光源が用いられる。
【0056】
したがって、図6に内視鏡装置による観察画像の概略的な表示例を示すように、照明光を白色光とした場合の観察画像では、比較的粘膜深層の血管像が得られる反面、粘膜表層の微細な毛細血管はぼやけて見える。一方、短波長のみの狭帯域化した照明光とした場合の観察画像では、粘膜表層の微細な毛細血管が鮮明に見えるようになる。
【0057】
本構成例では、内視鏡装置100の光源制御部55(図2参照)により、中心波長445nmの青色レーザ光源51と、中心波長405nmの紫色レーザ光源53による出射光の光量比を変更自在にしている。光量比の変更は、例えば図1に示す内視鏡11の操作部23に設けたスイッチ89の操作により行い、粘膜表層の毛細血管をより観察しやすいように画像強調することができる。つまり、青色レーザ光源51による青色レーザ光成分が多い場合は、この青色レーザ光と、蛍光体57による励起発光光とによる白色光成分が多い照明光となり、図6の白色光観察画像のような観察画像が得られる。ただし、狭帯域光である青色レーザ光が照明光に混在しているので、表層の毛細血管が画像強調された観察画像となる。
【0058】
また、紫色レーザ光源53による紫色レーザ光成分が多い場合は、図6の狭帯域光観察画像のような観察画像が得られる。そして、青色レーザ光源51と紫色レーザ光源53の出射光の光量比を増減させることで、つまり、全照明光成分に対する紫色レーザ光成分の割合を増減させることで、粘膜表層の微細な毛細血管を連続的に強調表示させた観察が行える。
【0059】
したがって、紫色レーザ光成分が多いほど、粘膜表層の薄い深さ領域に含まれる微細な毛細血管が観察画像に鮮明に映出され、紫色レーザ光成分が少なくなるにつれて、粘膜表層から深層に向けた広い深さ領域に含まれる血管情報が映出される。これにより、粘膜表層から深さ方向の血管分布を擬似的に表示させることができ、観察部位の深さ方向の血管情報を各深さ範囲に対応して連続的した情報として抽出することができる。特に本構成例では、青色レーザ光により得られる血管情報と、紫色レーザ光により得られるさらに表層の血管情報とが共に抽出され、これら情報の画像表示によって双方を比較できるので、青色レーザ光では観察できなかったより表層の血管を含む血管情報を、視認性を高めて観察することができる。
【0060】
また、撮像素子21が配置される電子内視鏡の先端部35(図1参照)では、近年の高画素化、フレーム速度の高速化等、消費電力の増大とともに発熱量が上昇しており、先端部35から出射可能な光も制限を受ける。この中で、各光源の光量比を変更することにより、照明光の総光量を抑制しつつ、必要な発光を増加させることは、例えば画像処理のみに頼って、結果的にノイズの多い画像しか得られない等の問題を解消できる。
【0061】
ここで、図7A,図7B、図7Cに内視鏡装置100により同一の光量で同様の画像処理条件の下で観察した唇内側の拡大画像を示した。同図においては、中心波長445nmの青色レーザ光と蛍光体の励起発光光からなる白色照明光による観察画像(図7A)と、中心波長405nmの紫色レーザ光と中心波長445nmの青色レーザ光との光量比を50:50とした場合の観察画像(図7B)と、中心波長405nmの紫色レーザ光と中心波長445nmとの光量比を75:25とした場合の観察画像(図7C)を示している。なお、図7B,図7Cにおいても中心波長445nmの青色レーザ光を励起光とする蛍光体からの励起発光光が照明光に含まれている。
【0062】
図7の観察画像は、照明光の波長によりa→b→cの順で表層からの観察深さが浅くなり、微細な毛細血管の映出量が増加している。つまり、照明光内における紫色レーザ光の割合を増加させるほど表層の毛細血管がより強調された画像が得られ、粘膜表層の毛細血管および粘膜微細模様を、コントラストを高めてより明瞭に観察することができる。また、青色レーザ光と紫色レーザ光の光量比を無段階で自在に変更できるため、連続的に光量比を変えた際の観察画像の変化から、粘膜表層における立体的な血管構造を推察したり、所望の観察対象を選択的に明瞭に映出させたりすることが容易に行える。
【0063】
以上説明した紫色レーザ光の狭帯域光による照明と、白色光による照明によって得られる観察画像は、フレーム毎に瞬時に切り替えることができる。図8は、内視鏡の術者が内視鏡挿入部を被検体内で移動させ、所望の観察位置で狭帯域光による観察を行い、次の観察位置へ移動させる際の、表示部15(図1,2参照)の表示画像の様子を概略的に示している。
【0064】
白色光観察(通常光観察)による通常の表示画像から狭帯域光観察(特殊光観察)による表示画像への切り替え、およびこれと逆方向への切り替えは、撮像素子21の撮像画像(R,G,B三色のフルカラー画像)1フレーム単位でも切り替えが可能である。このため、内視鏡挿入部を移動させながら観察する場合であっても、リアルタイムで色ずれのない画像を表示でき、術者に違和感を生じさせることがない。つまり、内視鏡の素早い動きに対しても確実に追従する良好な観察画像を提供でき、内視鏡装置の操作性を向上できる。
【0065】
次に、青色レーザ光と紫光レーザ光の光量比の設定について説明する。
上記の説明において、図2に示す青色レーザ光源51、紫色レーザ光源53からの出射光の光量比を、入力部17からの指示により光源制御部55が任意に設定できるとした。ここでは、予め複数種の光量比を登録しておき、入力部17からいずれかの光量比を指定する場合を説明する。
【0066】
例えば、血管画像の内視鏡観察においては、内視鏡の術者毎に青レーザ光と紫色レーザ光の光量比の嗜好が異なることがある。例えば、術者Aは紫色レーザ光λa、青色レーザ光λbの光量比を60:40とした観察画像を好ましく感じ、術者Bは75:25の光量比を好ましく感じる等、嗜好による違いが生じることがある。その場合、図9に示すように、キー情報となる術者名と、術者の好みの光量比とを関係付けた光量比情報を、記憶部83(図2参照)等に光量比テーブルとして予め登録しておく。そして、入力部17から術者名に対応する情報が入力されると、制御部67は、記憶部83の光量比テーブルを参照して所望の光量比を自動的に設定する。これにより、内視鏡の術者の嗜好に応じた光量比に設定できる。
【0067】
また、内視鏡の個体によっても光学特性が異なる場合があるので、上記キー情報とした術者名に代えて、内視鏡の個体を識別する個体識別情報をキー情報としてもよい。その場合、内視鏡の個体毎に付与された番号、機種名等を用いて、これに対応する光量比の情報を光量比テーブルとして予め登録しておく。これにより、内視鏡の個体毎の種類や特性に応じて、最適な光量比に設定することができる。
【0068】
次に、光源制御部55の制御による第1および第2の青色レーザ光源91A,91Bの切替制御について説明する。
【0069】
通常光観察の場合、第1および第2の青色レーザ光源91A,91Bが同時に点灯されて合波される。そして、青色レーザ光源51から発せられる青色レーザ光が白色光の励起光として蛍光体57に照射され、蛍光体57から発せられる白色光が被検体に照射される。通常光観察の場合の白色光は、特殊光観察の場合の白色光と比べて高光量が必要となる。従って、通常光観察の場合には、第1および第2の青色レーザ光源91A,91Bの両方を点灯し、高光量の白色光を発生する。
【0070】
一方、特殊光観察、例えば、粘膜表層血管を観察する場合、青色レーザ光源51から発せられる励起光としての青色レーザ光と、紫色レーザ光源53から発せられる紫色レーザ光とが所定の光量比率で点灯され、白色光と紫色レーザ光とが同時に被検体に照射される。特殊光観察の場合の白色光は、光量比率に応じて、通常光観察の場合の白色光よりも低光量とする必要がある。そのため、本実施形態では、第1の青色レーザ光源91Aのみを点灯、第2の青色レーザ光源91Bを消灯して、白色光の光量を低減する。
【0071】
ここで、青色レーザ光、つまり、白色光の発光量を制御するために、青色レーザ光を変調制御するのではなく、点灯する青色レーザ光源の個数を切り替える理由について説明する。
【0072】
図10は、レーザ光源の変調制御部と撮像素子の撮像制御部との関係を表す一例の概念図である。内視鏡装置100では、撮像制御部64により、撮像装置21における電子シャッタのオンタイミング、撮像信号の読み出しのタイミング等が制御される。そして、変調制御部56により、各々のレーザ光源の発光タイミングが、撮像素子21における電子シャッタのオンタイミングに同期するように制御される。
【0073】
図11(A)および(B)は、撮像素子における電子シャッタのオンタイミングとレーザ光源の発光タイミングとの関係を表す一例のタイミング図である。同図(A)に示すように、撮像素子21では、1フレーム時間毎に、電子シャッタのオンタイミングで受光した光による電荷の蓄積が行われる。一方、レーザ光源からは、撮像素子21の電子シャッタのオンタイミングに合わせて照明光が照射される。特殊光観察の場合、青色レーザ光源51から発せられる青色レーザ光と紫色レーザ光源53から発せられる紫色レーザ光が混合されて同時に照射される。
【0074】
特殊光観察の場合には、前述のように、白色光の発光量、つまり、青色レーザ光の発光量を小さくする必要がある。しかし、同図(B)に示すように、例えば、青色レーザ光のパルス幅のみを短くして青色レーザ光の発光量を小さくすると、電子シャッタのオンタイミングの期間中に白色光による撮像画像が存在する期間と存在しない期間が発生するために、観察画像として動画を撮影している場合には画面がちらつく(白色光画像が見えたり見えなくなったりを繰り返す)という問題が発生する。
【0075】
従って、青色レーザ光と紫色レーザ光とで異なる変調制御を行って、例えば、上記のように青色レーザ光のパルス幅のみを短くすることによって青色レーザ光の発光量を小さくすることはできない。つまり、青色レーザ光の発光量を制御するために、青色レーザ光と紫色レーザ光とで異なる変調制御を行うことはできない。そのため、内視鏡装置100では、前述のように、第1の青色レーザ光源91Aのみを点灯、第2の青色レーザ光源91Bを消灯することによって、白色光の光量を低減する。
【0076】
既に述べたように、特殊光観察の場合に、白色光の光量を低減するために、第1および第2の青色レーザ光源91A,91Bの両方を点灯したままの状態で青色レーザ光源51の駆動電流量を低減すると、光量比率によっては、第1および第2の青色レーザ光源91A,91Bの駆動電流量が大幅に減少して、レーザ光源の駆動電流量が絶対最小定格を下回ってしまい、第1および第2の青色レーザ光源91A,91Bから安定した青色レーザ光を発生させることができなくなる場合がある。
【0077】
これに対し、上記のように、第1の青色レーザ光源91Aのみを点灯し、第2の青色レーザ光源91Bを消灯した場合に第1の青色レーザ光源91Aに供給される電流量は、第1および第2の青色レーザ光源91A,91Bの両方を点灯した場合に第1の青色レーザ光源91Aに供給される電流量と比べて、見かけ上、2倍の電流量に増加される。そのため、白色光の発光量を低減するために、駆動電流量が低減された場合であっても、青色レーザ光源51から安定した青色レーザ光を発生させやすくなる。
【0078】
図12は、第1の青色レーザ光源91Aのみを点灯する場合(1灯方式)、ならびに、第1および第2の青色レーザ光源91A,91Bの両方を点灯する場合(2灯方式)について、第1および第2の青色レーザ光源91A,91Bに供給される電流量と発光量との関係を表すグラフである。同図の縦軸は光量、横軸は電流量である。このグラフに示すように、第1および第2の青色レーザ光源91A,91Bから発せられる青色レーザ光の光量は、ともに駆動電流量に比例して増加する。
【0079】
ここで、1灯方式の場合、第1の青色レーザ光源91Aから発せられる青色レーザ光は、電流量P1maxの時に最大発光量、電流量P1minの時に最小発光量となり、2灯方式の場合、電流量P2maxの時に最大発光量、電流量P2minの時に最小発光量になる。また、電流量Pcの時に、2灯方式の場合の最小発光量〜1灯方式の場合の最大発光量の間の中央値となる。最大発光量および最小発光量は、例えば、第1および第2の青色レーザ光源91A,91Bから安定した青色レーザ光を発生させることができる絶対最大定格および絶対最小定格である。
【0080】
このグラフに示すように、1灯方式の場合の光量制御範囲(最小発光量〜最大発光量)と2灯方式の場合の光量制御範囲は、2灯方式の場合の最小発光量〜1灯方式の場合の最大発光量の範囲でオーバーラップする。
【0081】
光源制御部55は、2灯方式の場合の最小発光量〜1灯方式の場合の最大発光量の間の値を基準発光量として、光源装置41から出力すべき青色レーザ光の目標発光量が基準発光量よりも大きい場合、2灯方式の場合の合波光の発光量が目標発光量となるように、第1および第2の青色レーザ光源91A,91Bのそれぞれに、目標発光量に対応する電流量を所定の比率で分割した電流量、例えば、目標発光量に対応する電流量の1/2の電流量を供給して第1および第2の青色レーザ光源91A,91Bの両方を同一の発光量で点灯し、目標発光量が基準発光量以下である場合、1灯方式の場合の合波光の発光量が目標発光量となるように、第1の青色レーザ光源91Aのみに、目標発光量に対応する電流量を供給して第1の青色レーザ光源91Aのみを点灯するように制御する。
【0082】
ここで、目標発光量が基準発光量よりも大きい場合とは、本実施形態では、例えば、通常光観察の場合であり、目標発光量が基準発光量以下である場合とは、特殊光観察、例えば、粘膜表層血管を観察する場合である。また、基準発光量は、例えば、駆動電流量Pcに対応する、2灯方式の場合の最小発光量〜1灯方式の場合の最大発光量の間の中央値とすることが最も望ましい。
【0083】
上記のように、第1および第2の青色レーザ光源91A,91Bの切替制御を行うことによって、青色レーザ光源51による光量制御範囲を拡大することができる。つまり、目標光量値が基準発光量よりも大きい場合に2灯方式で光量制御することによって最大発光量を1灯方式の場合の最大発光量よりもさらに大きくすることができる。一方、目標光量が基準発光量以下の場合に1灯方式で光量制御することによって最小発光量を2灯方式の場合の最小発光量よりも更に小さくすることができる。
【0084】
上記実施形態では、第1および第2の青色レーザ光源91A,91Bとして、出力最大発光量および出力最小発光量が同一のものを組み合わせているが、出力最大発光量ないし出力最小発光量が異なるレーザ光源を組み合わせて使用することもできる。
【0085】
以下、レーザ光源の組合せについて、例えば、出力最大発光量が、相対的に小さいもの(小パワーのレーザ光源)、中くらいのもの(中パワーのレーザ光源)、大きいもの(大パワーのレーザ光源)の3種類のレーザ光源を例に挙げて説明する。
【0086】
図13(A)は、第1および第2の青色レーザ光源として、中パワーの2つのレーザ光源P1,P2を使用した場合の一例の概念図、同図(B)は、同じく、大パワーのレーザ光源P1と小パワーのレーザ光源P2を使用した場合の一例の概念図、同図(C)は、小パワーのレーザ光源P1と大パワーのレーザ光源P2を使用した場合の一例の概念図である。これらの図は、それぞれのレーザ光源P1,P2の出力最大発光量を線図で示したものである。
【0087】
これらの図に示すように、中パワーの2つのレーザ光源、もしくは、小パワーのレーザ光源と大パワーのレーザ光源とを適宜組み合わせることによって、いずれも同一の出力最大発光量(P1+P2)を得ることができる。
【0088】
また、同図(B)および(C)は、どちらも小パワーのレーザ光源と大パワーのレーザ光源を組み合わせたものであり、2灯方式の場合に、小パワーおよび大パワー両方のレーザ光源が点灯されることは同じである。しかし、同図(B)では、1灯方式の場合に、大パワーのレーザ光源のみが点灯され、小パワーのレーザ光源は消灯される。逆に、同図(C)では、1灯方式の場合に、小パワーのレーザ光源のみが点灯され、大パワーのレーザ光源は消灯される。
【0089】
レーザ光源には、出力最大発光量が小さくなるほど、レーザ光源の駆動電流の絶対最小定格(出力最小発光量)が小さくなるという特性がある。従って、特殊光観察の場合に、1灯のレーザ光源のみを点灯させることによって、レーザ光源に供給される電流量を増加させる場合には、出力最大発光量つまり駆動電流の絶対最小定格が小さいレーザ光源を使用する方が、レーザ光源に供給する電流量が少なくなった場合であっても、安定したレーザ光を出力させやすくなるため望ましい。
【0090】
一般的に内視鏡装置の光源として用いられるキセノンランプの出力発光量の制御精度(制御分解能)は、約1/4000である。つまり、キセノンランプの出力発光量を約4000段階に制御することができる。ただし、キセノンランプ自体の発光量を制御することはできないため、キセノンランプから発せられる光の航路上に、くさび形の開口部を有する遮蔽板を挿入し、その挿入位置に応じて、キセノンランプから発せられる光の通過、遮蔽率を調節することによって、出力発光量を制御している。
【0091】
これに対して、レーザ光源の発光量の制御精度は、キセノンランプの出力発光量の制御精度よりも少ない約1/2000である。つまり、レーザ光源から発せられるレーザ光の発光量を約2000段階に制御することができる。レーザ光源の発光量は、例えば、パルス数制御(PNM:Pulse Number Modulation)、パルス密度制御(PDM:Pulse Density Modulation)、パルス幅制御(PWM:Pulse Width Modulation)、電流値制御等によって、制御することができる。
【0092】
レーザ光源の発光量の制御精度は、出力最大発光量に依らず一定である。従って、出力最大発光量が小さいレーザ光源の方が、1段階で調節できる発光量が小さいため、この意味でも出力最大発光量が小さいレーザ光源を使用する方が望ましい。
【0093】
従って、図13(A)に示す中パワーのレーザ光源の組合せを基準とすると、同図(B)に示す大パワーと小パワーのレーザ光源の組合せは、1灯方式の場合に大パワーのレーザ光源が点灯されるため、中パワーのレーザ光源の組合せよりもレーザ光源の発光量の制御精度は劣る。一方、同図(C)に示す小パワーと大パワーのレーザ光源の組合せは、1灯方式の場合に小パワーのレーザ光源が点灯されるため、中パワーのレーザ光源の組合せよりもレーザ光源の発光量の制御精度が優れている。
【0094】
なお、レーザ光源の個数は2個に限定されず、3個以上の場合にも同様にして適用できる。例えば、3個のレーザ光源を組み合わせる場合、中パワーの3個のレーザ光源の組合せ、小パワー、中パワー、中パワーのレーザ光源の組合せ、小パワー、中パワー、大パワーのレーザ光源の組合せ、小パワー、大パワー、大パワーのレーザ光源の組合せ等の各種の組合せが可能である。
【0095】
目標発光量が基準発光量以下である場合には、出力最大発光量が小さい方から順次選択して点灯する。例えば、小パワー、中パワー、大パワーのレーザ光源の組合せの場合には、目標発光量に応じて、小パワー、中パワー、大パワーのレーザ光源の順序で点灯する。例えば、中パワーのレーザ光源の最小発光量〜小パワーのレーザ光源の最大発光量の間の値を第1基準発光量、もしくは、大パワーのレーザ光源の最小発光量〜中パワーのレーザ光源の最大発光量の間の値を第2基準発光量として、目標発光量が第1基準発光量以下である場合には小パワーのレーザ光源のみを点灯し、目標発光量が第1基準発光量よりも大きく第2基準発光量以下である場合には小パワーおよび中パワーのレーザ光源を点灯し、目標発光量が第2基準発光量よりも大きい場合には全てのレーザ光源を点灯するなどの制御を行う。
【0096】
また、特殊光観察の場合に、第1の青色レーザ光源91Aのみを点灯し、第1の青色レーザ光源91Aに供給される電流量を見かけ上2倍に増やしても、第1の青色レーザ光源91Aから安定した青色レーザ光を発生させることができない場合がある。この場合には、例えば、図14に示すように、光源制御部55の制御により、目標発光量よりも大きい発光量の青色レーザ光が第1の青色レーザ光源91Aから発せられるように、第1の青色レーザ光源91Aに供給する電流量を、第1の青色レーザ光源91Aから安定した青色レーザ光を発生させることができる電流量に増加し、第1の青色レーザ光源91Aから発せられる青色レーザ光をNDフィルタ(減光フィルタ)95によって減光する構成としてもよい。
【0097】
これにより、第1の青色レーザ光源91Aからは常に安定した青色レーザ光が発せられる。第1の青色レーザ光源91Aからは、目標発光量よりも大きい発光量の青色レーザ光が発せられるが、NDフィルタ95により減光され、目標発光量の青色レーザ光を出力させることができる。
【0098】
また、NDフィルタ95は、所定の比率で減光する1種のフィルタを固定的に使用してもよいし、各々異なる比率で減光する複数種のフィルタを切り替えて使用してもよい。
【0099】
複数種のフィルタを使用する場合、NDフィルタ95として、図15に示すように、第1の青色レーザ光源91Aから発せられる青色レーザ光の光路上に垂直に挿入され、図示しない回転制御部により回転されるターレット97を使用することができる。同図に示すターレット97には、青色レーザ光がそのまま通過する光通過部ND0と、青色レーザ光を所定の比率で減光する第1および第2の減光部ND1,ND2とを有する。通常光観察の場合には光通過部ND0が光路内に挿入され、特殊光観察の場合には第1または第2の減光部ND1,ND2が光路内に挿入される。
【0100】
図16は、レーザ光源の発光特性とNDフィルタとの関係を表すグラフである。同図の縦軸は発光量、横軸は電流量である。このグラフに示すように、レーザ光源は、所定の電流量以上の駆動電流量が供給されると、電流量に比例して発光量が一次元的に増加する。光通過部ND0、第1の減光部ND1および第2の減光部ND2を切り替えることにより、減光比率を適宜変更することができるため、図16のグラフに示すように、第1の青色レーザ光源91Aから発から発せられる青色レーザ光の発光量を適宜調節することが可能になる。
【0101】
また、前述のように、通常光観察の場合、青色レーザ光源51から発せられる青色レーザ光が白色光の励起光として蛍光体57に照射され、蛍光体57から発せられる白色光が被検体に照射される。一方、特殊光観察、例えば、粘膜表層血管を観察する場合、青色レーザ光源51から発せられる励起光としての青色レーザ光と、紫色レーザ光源53から発せられる紫色レーザ光とが所定の光量比率で点灯され、例えば、白色光と紫色レーザ光とが同時に被検体に照射される。
【0102】
つまり、粘膜表層血管を観察する場合、通常光観察から特殊光観察に切り替えられると紫色レーザ光源が点灯、特殊光観察から通常光観察に切り替えられると紫色レーザ光源が消灯し、観察モードが切り替えられる度に紫色レーザ光源の点灯、消灯が切り替わる。
【0103】
既に述べた通り、レーザ光源には、消灯から点灯されると、点灯直後から所定の時間発光量がオーバーシュートするという特性がある。従って、通常光観察から特殊光観察に切り替えられた直後の所定時間、紫色レーザ光の発光量はオーバーシュートする。
【0104】
図17は、レーザ光源点灯直後の発光量のオーバーシュートの様子を表す一例のグラフである。同図の縦軸は画素値、横軸は時間(秒)である。このグラフに示す例の場合、レーザ光源点灯直後の画素値は約514、点灯5秒後の画素値は約500である。つまり、点灯直後の画素値と点灯5秒後の画素値との間には約2.8%の変動があることが分かる。
【0105】
電源制御部55は、上記変動を低減するために、特殊光観察から通常光観察に切り替えられ、紫色レーザ光源53が点灯から消灯となる場合に、図18のタイミング図に示すように、紫色レーザ光源53に微少電流、例えば、0<電流量i<紫色レーザ光源53の点灯時の最大発光量に対応する最大電流量の5%の電流量iを供給し続け、紫色レーザ光源53が完全に消灯とならないように制御する。これにより、通常光観察から特殊光観察への切替時の、紫色レーザ光の発光量のオーバーシュートを低減することができる。
【0106】
図19は、レーザ光源の発光特性と消灯時に紫色レーザ光源に供給する微少電流との関係を表すグラフである。このグラフに示すように、電流量Aの範囲は、レーザ光源からレーザ光は発せられず、電流量がB,Cと増えるに従って、レーザ光の発光量は増加する。従って、紫色レーザ光源53が消灯となる場合に紫色レーザ光源53に供給する電流量は、オーバーシュートの低減効果に応じて、A,B,Cの順序で設定し、紫色レーザ光の発光量が画像に影響を及ぼさない範囲で極力小さくすることが望ましい。
【0107】
図20は、レーザ光源の消灯時に微少電流を供給した場合について、レーザ光源のオーバーシュートの様子を表す一例のグラフ、図21は、その部分拡大図である。これらのグラフに示す例の場合、レーザ光源の点灯直後の画素値は約470、点灯5秒後の画素値は約461である。つまり、両者の間の変動は約1.95%であり、従来よりも0.9%程度改善されていることが分かる。
【0108】
上記例のように、紫色レーザ光の点灯、消灯が切り替えられる場合に限らず、青色レーザ光(白色光)の点灯、消灯が切り替えられる場合も同様である。
【0109】
白色光の励起光は、励起光と発光体57との組合せによって白色光を発生させることができるものであれば、中心波長445nmの光に限定されない。また、青色レーザ光源51として、同一の波長範囲の光を発生する3つ以上のレーザ光源を使用してもよい。また、レーザ光源(レーザダイオード)に限らず、例えば、発光ダイオード(LED)等の各種の半導体発光素子(半導体光源)を使用した場合も同様である。
【0110】
本発明は、基本的に以上のようなものである。
以上、本発明について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよいのはもちろんである。
【符号の説明】
【0111】
11 内視鏡
13 制御装置
15 表示部
17 入力部
19 内視鏡挿入部
21 撮像素子
23 操作部
25 コネクタ部
27 ユニバーサルコード部
31 軟性部
33 湾曲部
35 先端部
37A,37B 照射口
39 結像部材
41 光源装置
43 プロセッサ
45A,45B 光ファイバ
47 スコープケーブル
51、91A,91B 青色レーザ光源
53 青色レーザ光源
55 光源制御部
56 変調制御部
57 蛍光体(波長変換部材)
59 光偏向・拡散部材
61 撮像レンズ
63 A/D変換器
64 撮像制御部
65 画像処理部
67 制御部
69 記録装置
71 表示画面
73 内視鏡画像領域
75 通常画像切り替えボタン
77 狭帯域光切り替えボタン
79 調整用バー
81 つまみ
83 記憶部
85 調整部
87 選択ボタン
89 スイッチ(切り替えスイッチ)
93 コンバイナ
95 NDフィルタ
97 ターレット
100 内視鏡装置
A,B プロファイル
B1,B2 血管
ND0 光通過部
ND1,ND2 減光部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
同一の波長範囲の光を発するn個(nは、2以上の整数)の第1半導体光源と、
前記第1半導体光源を制御する光源制御手段とを備え、
前記光源制御手段は、m個(mは、1≦m≦n−1の整数)の第1半導体光源から光が発せられる場合の第1光の最大発光量と、(m+1)個の第1半導体光源から光が発せられる場合の第2光の最小発光量との間の値を基準発光量として、当該光源装置から出力すべき光の目標発光量が前記基準発光量よりも大きい場合、前記第2光の発光量が前記目標発光量となるように、前記(m+1)個の第1半導体光源を点灯し、前記目標発光量が前記基準発光量以下である場合、前記第1光の発光量が前記目標発光量となるように、前記m個の第1半導体光源を点灯するように制御するものであることを特徴とする光源装置。
【請求項2】
前記光源制御手段は、前記目標発光量が前記基準発光量よりも大きい場合、前記(m+1)個の第1半導体光源のそれぞれから所定比率の発光量の光が発せられるように制御するものである請求項1に記載の光源装置。
【請求項3】
前記光源制御手段は、前記(m+1)個の第1半導体光源のそれぞれから同一発光量の光が発せられるように制御するものである請求項2に記載の光源装置。
【請求項4】
前記第1半導体光源のそれぞれは、出力最大発光量が同一のものである請求項1〜3のいずれかに記載の光源装置。
【請求項5】
前記第1の半導体光源は、出力最大発光量が異なるものを含み、前記目標発光量が前記基準発光量以下である場合、前記点灯されるm個の第1半導体光源は、出力最大発光量が小さい方から選択されたものである請求項1〜3のいずれかに記載の光源装置。
【請求項6】
前記光源制御手段は、前記第1光の最大発光量と前記第2光の最小発光量との中央値を前記基準発光量とするものである請求項1に記載の光源装置。
【請求項7】
さらに、前記第1半導体光源のうちの少なくとも1つの第2半導体光源から発せられる光を減光する減光フィルタを備え、
前記光源制御手段は、前記目標発光量が前記基準発光量以下である場合、該目標発光量よりも大きい発光量の光が前記第2半導体光源から発せられるように制御するものであり、
前記第2半導体光源から発せられる光は、前記減光フィルタにより、前記目標発光量の光に減光される請求項1〜6のいずれかに記載の光源装置。
【請求項8】
前記減光フィルタは、前記第2半導体光源から発せられる光の航路上に垂直に挿入され、回転されることによって、減光比率の異なる2以上のフィルタが切り替えられるターレットである請求項7に記載の光源装置。
【請求項9】
さらに、前記第1半導体光源とは異なる波長範囲の光を発する第3半導体光源を有し、
前記光源制御手段は、前記第1半導体光源と前記第3の半導体光源とを切り替えて一方を点灯し、他方を消灯し、該消灯する他方の半導体光源に供給する電流量iが、0<前記電流量i<前記消灯する他方の半導体光源の点灯時の最大発光量に対応する最大電流量の5%の電流量となるように制御するものである請求項1〜8のいずれかに記載の光源装置。
【請求項10】
前記第2半導体光源は、中心波長445nmの光を発するものである請求項1〜9のいずれかに記載の光源装置。
【請求項11】
前記第2半導体光源は、レーザダイオードである請求項1〜10のいずれかに記載の光源装置。
【請求項12】
前記第2半導体光源は、発光ダイオードである請求項1〜10のいずれかに記載の光源装置。
【請求項13】
さらに、前記第1半導体光源から発せられる光を合波して合波光を出力する合波手段を備える請求項1〜12のいずれかに記載の光源装置。
【請求項14】
請求項1〜13のいずれかに記載の光源装置と、
前記光源装置から発せられる光を使用して被検体を撮像する内視鏡と、
前記内視鏡で撮像された被検体の画像を表示する表示装置とを備えることを特徴とする内視鏡装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【公開番号】特開2012−110485(P2012−110485A)
【公開日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−261385(P2010−261385)
【出願日】平成22年11月24日(2010.11.24)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】