説明

制御装置、内視鏡システム、プログラム及び制御方法

【課題】病変の検出精度を向上する制御装置、内視鏡システム、プログラム及び制御方法等を提供すること。
【解決手段】制御装置18は、第1体内データ取得部185と第2体内データ取得部186と出力制御部181を含む。特殊光画像が第1の内視鏡装置10により取得され、注目領域を含む画像が特殊光画像の中から検出され、注目領域を含む画像が撮像された際の第1の内視鏡装置10の位置を示す注目位置情報が取得される。この場合に、第1体内データ取得部185は、注目位置情報を含む第1の体内データを取得する。第2体内データ取得部186は、第2の内視鏡装置15の位置を示す第2の位置情報を含む第2の体内データを取得する。出力制御部181は、第1の体内データと第2の体内データに基づいて、第2の内視鏡装置15を誘導するための誘導情報を出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、制御装置、内視鏡システム、プログラム及び制御方法等に関する。
【背景技術】
【0002】
近年では、体腔検査において患者が飲み込んで使用するカプセル型内視鏡が普及している。このカプセル型内視鏡は、各臓器を通過する際に体腔内を順次撮影していき、医師は、撮影完了後にその画像をチェックすることで病変の検出や診断を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−22446号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、カプセル型内視鏡は病変の検出を行うものであり、検出した病変の処置にはスコープ型内視鏡を用いるのが一般的である。そのため、医師が処置する際には、カプセル型内視鏡で検出された病変の位置へスコープ型内視鏡を操作する必要があるという課題がある。
【0005】
例えば特許文献1には、体内の画像を取得する処理などの体内検出処理によって取得されたデータを受信し、その受信したデータを解析して統合表示する手法が開示されている。この手法では、例えば、カプセル内視鏡による処理を最初に行って患者の特定の病状についての情報を取得し、その取得された情報をダブルバルーンカプセル内視鏡による処理に使用する。
【0006】
しかしながら、この手法では、多種多様な病変を精度良く検出することが困難であるという課題がある。例えば、カプセル内視鏡において白色光のみを用いて画像を取得した場合、画像処理や医師による目視において検出が困難な病変も存在する。
【0007】
本発明の幾つかの態様によれば、病変の検出精度を向上する制御装置、内視鏡システム、プログラム及び制御方法等を提供できる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様は、特定の波長帯域の情報を含む特殊光画像が第1の内視鏡装置により取得され、注目すべき領域である注目領域を含む画像が前記特殊光画像の中から検出され、前記注目領域を含む画像が撮像された際の前記第1の内視鏡装置の位置を示す注目位置情報が取得される場合に、前記注目位置情報を含む前記第1の体内データを取得する第1体内データ取得部と、白色光の波長帯域の情報を含む通常光画像が第2の内視鏡装置により取得される場合に、前記第2の内視鏡装置により取得された前記通常光画像と、前記第2の内視鏡装置の位置を示す第2の位置情報とを含む前記第2の体内データを取得する第2体内データ取得部と、前記第1の体内データと前記第2の体内データに基づいて、前記第2の内視鏡装置を誘導するための誘導情報を出力する制御を行う出力制御部と、を含む制御装置に関係する。
【0009】
本発明の一態様によれば、第2の内視鏡装置が使用される際に、第1の体内データと第2の体内データに基づいて誘導情報を出力することが可能になる。また、注目領域を含む画像を特殊光画像の中から検出することが可能になる。
【0010】
また、本発明の他の態様は、特定の波長帯域の情報を含む特殊光画像を取得する第1の内視鏡装置と、前記第1の内視鏡装置により取得された前記特殊光画像の中から、注目すべき領域である注目領域を含む画像を検出する注目領域検出部と、前記注目領域を含む画像が撮像された際の前記第1の内視鏡装置の位置を示す注目位置情報を取得する第1位置情報取得部と、白色光の波長帯域の情報を含む通常光画像を取得する第2の内視鏡装置と、前記注目位置情報を含む情報を第1の体内データとして取得する第1体内データ取得部と、前記第2の内視鏡装置により取得された前記通常光画像と、前記第2の内視鏡装置の位置を示す第2の位置情報を含む情報を第2の体内データとして取得する第2体内データ取得部と、前記第1の体内データと前記第2の体内データに基づいて、前記第2の内視鏡装置を誘導するための誘導情報を出力する制御を行う出力制御部と、を含む内視鏡システムに関係する。
【0011】
また、本発明の他の態様は、特定の波長帯域の情報を含む特殊光画像と、白色光の波長帯域の情報を含む第1の通常光画像とを取得する第1の内視鏡装置と、白色光の波長帯域の情報を含む第2の通常光画像を取得する第2の内視鏡装置と、前記特殊光画像の中から、注目すべき領域である注目領域を含む画像を検出する注目領域検出部と、前記第1の通常光画像を含む第1の体内データを取得する第1体内データ取得部と、前記第2の通常光画像を含む第2の体内データを取得する第2体内データ取得部と、前記第1体内データの前記第1の通常光画像と、前記第2の体内データの前記第2の通常光画像を対応付ける画像対応付け部と、前記画像対応付け部による対応付の結果に基づいて、前記第2の内視鏡装置を誘導するための誘導情報を出力する制御を行う出力制御部と、を含み、前記第1の内視鏡装置は、前記注目領域検出部により前記特殊光画像の中から前記注目領域を含む画像が検出された場合に、前記注目領域を含む画像が撮像された位置における前記第1の通常光画像を取得し、前記画像対応付け部は、前記注目領域を含む画像が撮像された位置における前記第1の通常光画像と、前記第2の通常光画像を対応付ける内視鏡システムに関係する。
【0012】
また、本発明の他の態様は、特定の波長帯域の情報を含む第1の特殊光画像を取得する第1の内視鏡装置と、特定の波長帯域の情報を含む第2の特殊光画像を取得する第2の内視鏡装置と、前記第1の特殊光画像の中から、注目すべき領域である注目領域を含む特殊光画像を検出する注目領域検出部と、前記注目領域検出部により検出された特殊光画像を含む第1の体内データを取得する第1体内データ取得部と、前記第2の内視鏡装置により取得された前記第2の特殊光画像を含む第2の体内データを取得する第2体内データ取得部と、前記第1体内データの特殊光画像と、前記第2の体内データの前記第2の特殊光画像を対応付ける画像対応付け部と、前記画像対応付け部による対応付の結果に基づいて、前記第2の内視鏡装置を誘導するための誘導情報を出力する制御を行う出力制御部と、を含む内視鏡システムに関係する。
【0013】
また、本発明の他の態様は、白色光の波長帯域の情報を含む第1の通常光画像を取得する第1の内視鏡装置と、白色光の波長帯域の情報を含む第2の通常光画像を取得する第2の内視鏡装置と、前記第1の通常光画像の中から、注目すべき領域である注目領域を含む通常光画像を検出する注目領域検出部と、前記注目領域検出部により検出された通常光画像を含む第1の体内データを取得する第1体内データ取得部と、前記第2の内視鏡装置により取得された前記第2の通常光画像を含む第2の体内データを取得する第2体内データ取得部と、前記第1体内データの通常光画像と、前記第2の体内データの前記第2の通常光画像を対応付ける画像対応付け部と、前記画像対応付け部による対応付の結果に基づいて、前記第2の内視鏡装置を誘導するための誘導情報を出力する制御を行う出力制御部と、を含む内視鏡システムに関係する。
【0014】
また、本発明の他の態様は、特定の波長帯域の情報を含む特殊光画像が第1の内視鏡装置により取得され、注目すべき領域である注目領域を含む画像が前記特殊光画像の中から検出され、前記注目領域を含む画像が撮像された際の前記第1の内視鏡装置の位置を示す注目位置情報が取得される場合に、前記注目位置情報を含む前記第1の体内データを取得する第1体内データ取得部と、白色光の波長帯域の情報を含む通常光画像が第2の内視鏡装置により取得される場合に、前記第2の内視鏡装置により取得された前記通常光画像と、前記第2の内視鏡装置の位置を示す第2の位置情報とを含む前記第2の体内データを取得する第2体内データ取得部と、前記第1の体内データと前記第2の体内データに基づいて、前記第2の内視鏡装置を誘導するための前記誘導情報を出力する制御を行う出力制御部として、コンピュータを機能させるプログラムに関係する。
【0015】
また、本発明の他の態様は、特定の波長帯域の情報を含む特殊光画像が第1の内視鏡装置により取得され、注目すべき領域である注目領域を含む画像が前記特殊光画像の中から検出され、前記注目領域を含む画像が撮像された際の前記第1の内視鏡装置の位置を示す注目位置情報が取得される場合に、前記注目位置情報を含む前記第1の体内データを取得し、白色光の波長帯域の情報を含む通常光画像が第2の内視鏡装置により取得される場合に、前記第2の内視鏡装置により取得された前記通常光画像と、前記第2の内視鏡装置の位置を示す第2の位置情報とを含む前記第2の体内データを取得し、前記第1の体内データと前記第2の体内データに基づいて、前記第2の内視鏡装置を誘導するための前記誘導情報を出力する制御方法に関係する。
【0016】
また、本発明の他の態様は、特定の波長帯域の情報を含む特殊光画像を第1の内視鏡装置により取得し、前記第1の内視鏡装置により取得された前記特殊光画像の中から、注目すべき領域である注目領域を含む画像を検出し、前記注目領域を含む画像が撮像された際の前記第1の内視鏡装置の位置を示す注目位置情報を取得し、白色光の波長帯域の情報を含む通常光画像を第2の内視鏡装置により取得し、前記注目位置情報を含む情報を第1の体内データとして取得し、前記第2の内視鏡装置により取得された前記通常光画像と、前記第2の内視鏡装置の位置を示す第2の位置情報を含む情報を第2の体内データとして取得し、前記第1の体内データと前記第2の体内データに基づいて、前記第2の内視鏡装置を誘導するための誘導情報を出力する制御を行う制御方法に関係する。
【0017】
また、本発明の他の態様は、特定の波長帯域の情報を含む特殊光画像を第1の内視鏡装置により取得し、前記第1の内視鏡装置により取得された前記特殊光画像の中から、注目すべき領域である注目領域を含む画像を検出し、前記注目領域を含む画像が検出された場合に、前記注目領域を含む画像が撮像された位置における、白色光の波長帯域の情報を含む第1の通常光画像を取得し、前記注目領域を含む画像が撮像された位置における前記第1の通常光画像を含む第1の体内データを取得し、白色光の波長帯域の情報を含む第2の通常光画像を第2の内視鏡装置により取得し、前記第2の通常光画像を含む第2の体内データを取得し、前記第1体内データの前記第1の通常光画像と、前記第2の体内データの前記第2の通常光画像を対応付け、前記画像対応付け部による対応付の結果に基づいて、前記第2の内視鏡装置を誘導するための誘導情報を出力する制御を行う制御方法に関係する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本実施形態の第1のシステム構成例。
【図2】受信機と受信装置の装着についての説明図。
【図3】位置情報、検出情報の説明図。
【図4】出力制御部の第1の詳細な構成例。
【図5】ナビゲーション情報の表示例。
【図6】出力制御部の第2の詳細な構成例。
【図7】ナビゲーション情報の表示例。
【図8】出力制御部の第3の詳細な構成例。
【図9】体内マップの説明図。
【図10】体内マップの表示例。
【図11】本実施形態の第2のシステム構成例。
【図12】本実施形態の第3のシステム構成例。
【図13】第3のシステム構成例の動作説明図。
【図14】カプセル型内視鏡の第1の詳細な構成例。
【図15】特殊光光源が照射する特殊光の例。
【図16】図16(A)は、白色光光源が照射する白色光の例であり、図16(B)は、特殊光を透過するフィルタの例である。
【図17】カプセル型内視鏡の第2の詳細な構成例。
【図18】ソフトウェア処理で用いられるコンピュータの構成例。
【図19】ソフトウェア処理で用いられるコンピュータの構成例。
【図20】本実施形態の処理を説明するためのフローチャート。
【図21】本実施形態の処理を説明するためのフローチャート。
【図22】本実施形態の処理を説明するためのフローチャート。
【図23】本実施形態の処理を説明するためのフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
【0020】
1.システム構成例
上述のように、カプセル型内視鏡を用いて病変を検出し、その病変の処置をスコープ型内視鏡を用いて行う場合、検出した病変の場所を医師が探す必要があるという課題がある。また、病変検出の確実性を向上するという課題がある。本実施形態では、特殊光画像を用いて病変の検出を行うことで病変検出の確実性を向上し、検出された病変の場所に誘導するためのナビゲーション情報を医師に提供する。図1に、この本実施形態のシステム構成例を示す。
【0021】
なお以下では、第1の内視鏡装置がカプセル型内視鏡であり、第2の内視鏡装置がスコープ型内視鏡である場合を例に説明するが、これらの内視鏡装置は他の内視鏡装置であってもよい。例えば、第1の内視鏡装置はスコープ型内視鏡であってもよい。
【0022】
このシステム構成例は、第1の内視鏡システム100、第2の内視鏡システム200を含む。そして、第1の内視鏡システム100は、カプセル型内視鏡10(広義には第1の内視鏡装置)、第1の受信機11、第1の受信装置12、画像処理装置13(例えばコンピュータ)、記憶装置14を含む。第2の内視鏡システム200は、スコープ型内視鏡15(広義には第2の内視鏡装置)、第2の受信機16、第2の受信装置17、制御装置18(内視鏡制御装置。例えばプロセッサ)、出力装置19を含む。
【0023】
カプセル型内視鏡10は、患者が飲み込んで用い、消化管の粘膜等を撮影する。このカプセル型内視鏡10は、撮像部101、第1画像取得部102、発信機103、制御部104を含む。撮像部101は、例えば図示しないレンズ系と、撮像素子、A/D変換回路により構成される。第1画像取得部102は、階調変換や補間処理等を行う図示しない画像処理部等で構成され、撮像部101からの画像に基づいて通常光画像(白色光画像)や特殊光画像を生成する。発信機103は、図示しない音波発信部または電波発信部を有し、音波または電波を発信する。そして、撮像部101は、第1画像取得部102へ接続し、第1画像取得部102は、発信機103へ接続する。制御部104は、撮像部101と、第1画像取得部102、発信機103へ接続する。
【0024】
受信機11は、図示しない音波受信部または電波受信部を有する複数の受信機で構成され、発信機103からの音波または電波を受信する。この受信機11は、受信装置12の記憶部121へ接続する。
【0025】
受信装置12は、カプセル型内視鏡10からの撮影画像等の受信を行う。この受信装置12は、記憶部121、制御部122、I/F部123を含む。そして、記憶部121は、画像処理装置13の取得部135へ接続し、制御部122は、記憶部121へ接続する。I/F部123は、制御部122と双方向に接続する。なお、受信装置12は、USBケーブル等を用いて画像処理装置13に着脱可能であり、記憶部121に保存されているデータを画像処理装置13から読み取ることが可能である。
【0026】
画像処理装置13は、病変が撮像された際のカプセル型内視鏡10の位置を示す注目位置情報を取得する。この画像処理装置13は、注目領域検出部131、第1位置情報取得部132、制御部133、I/F部134、取得部135を含む。取得部135は、記憶部121から画像等の記憶データを読み出す。注目領域検出部131は、画像から注目領域を検出する。第1位置情報取得部132は、各撮像画像の位置情報や、注目位置情報を取得する。そして、取得部135は、注目領域検出部131と第1位置情報取得部132へ接続し、第1位置情報取得部132は、記憶装置14へ接続する。但し、記憶装置14は、画像処理装置13の図示しないインターフェース等に着脱可能である。制御部133は、注目領域検出部131、第1位置情報取得部132、取得部135へ接続する。I/F部134は、制御部133と双方向に接続する。
【0027】
記憶装置14は、画像処理装置13からの画像や位置情報を記憶し、例えばフラッシュメモリや磁気ディスク、ネットワーク上のディスクなどのストレージにより実現される。この記憶装置14は、制御装置18の第1体内データ取得部185へ接続する。但し記憶装置14は、制御装置18の図示しないインターフェース等に着脱可能である。
【0028】
スコープ型内視鏡15(狭義にはスコープ部)は、例えば下部内視鏡(大腸内視鏡)であり、体腔に挿入して撮影や処置を行う。このスコープ型内視鏡15は、撮像部151、第2画像取得部152、発信機153、制御部154、I/F部155を含む。撮像部151は、例えば図示しないレンズ系と、撮像素子、A/D変換回路で構成される。第2画像取得部152は、階調変換や補間処理等を行う図示しない画像処理部等で構成され、撮像部151からの画像に基づいて通常光画像や特殊光画像を生成する。発信機153は、例えばスコープ型内視鏡15のスコープの先端部に設けられる。そして、撮像部151は、第2画像取得部152へ接続し、第2画像取得部152は、制御装置18の第2体内データ取得部186へ接続する。制御部154は、撮像部151と、第2画像取得部152、発信機153へ接続する。I/F部155は、制御部154と双方向に接続する。
【0029】
受信機16は、図示しない音波受信部または電波受信部を有し、発信機153からの音波または電波を受信する。この受信機16は、受信装置17の第2位置情報取得部171へ接続する。
【0030】
受信装置17は、音波または電波の受信によりスコープ型内視鏡15の体内位置を取得する。この受信装置17は、第2位置情報取得部171、制御部172、I/F部173を含む。そして、第2位置情報取得部171は、制御装置18の第2体内データ取得部186へ接続し、制御部172は、第2位置情報取得部171へ接続し、I/F部173は、制御部172と双方向に接続する。
【0031】
制御装置18は、ナビゲーション情報の生成や、第2の内視鏡システム200の制御、画像や音声等の出力制御を行う。この制御装置18は、出力制御部181(提示部)、制御部182、I/F部183、第1体内データ取得部185、第2体内データ取得部186を含む。第1体内データ取得部185は、第1の内視鏡システム100により取得された第1の体内データを取得する。第2体内データ取得部186は、第2の内視鏡システム200により取得された第2の体内データを取得する。出力制御部181は、第1の体内データと第2の体内データを用いてナビゲーション情報の出力制御を行う。そして、第1体内データ取得部185と第2体内データ取得部186は、出力制御部181へ接続し、出力制御部181は、出力装置19へ接続する。制御部182は、第1体内データ取得部185と、第2体内データ取得部186、出力制御部181へ接続する。I/F部183は、制御部182と双方向に接続する。
【0032】
出力装置19は、カプセル型内視鏡10とスコープ型内視鏡15の撮像画像の表示や、ナビゲーション情報の表示、ナビゲーション情報の音声出力を行う。例えば、出力装置19は、ナビゲーション情報として体内マップや、注目位置、方向、距離を出力する。出力装置19は、例えば液晶表示装置等の表示装置や、スピーカ等の音声出力装置により構成される。
【0033】
なお、上述の制御部104、122、133、154、172、182は、例えばマイクロコンピュータやCPUで構成される。I/F部123、134、155、173、183は、電源スイッチや、変数設定などを行うためのインターフェースを備える。
【0034】
2.第1の内視鏡システムの処理例
次に、本実施形態の処理について説明する。本実施形態では、まずカプセル型内視鏡を用いて医師が検査・診断を行い、その検査・診断結果に基づいてスコープ型内視鏡(下部内視鏡)を用いて患部の処置を行う。
【0035】
まず、カプセル型内視鏡による検査・診断時の本実施形態の処理について説明する。第1の内視鏡システム100は、第1の体内データを取得し、取得した第1の体内データを第2の内視鏡システム200に出力する。この第1の体内データは、体腔内の種々の情報を含むデータであり、例えば画像や内視鏡の位置情報、注目領域(病変)の位置情報を含むデータである。
【0036】
具体的には、図2に示すように、患者は複数の受信機11を腹部周辺に装着し、受信装置12を携帯または装着する。患者は、受信機11の装着後、カプセル型内視鏡10を飲み込む。カプセル型内視鏡10は、その撮像部101で体内の画像を撮像し、第1画像取得部102が撮像画像の画像データ(動画データ)を取得する。
【0037】
具体的には、カプセル型内視鏡10は、体内画像として、通常光画像と特殊光画像を撮影する。ここで、通常光画像は、白色光の波長帯域の照明を照射することで取得され、白色光の波長帯域は、例えば380nm〜650nmである。また、特殊光画像は、特定の波長帯域を照射することにより得られる。あるいは、白色光を照射して得られた反射光を、特定の波長帯域を透過するフィルタで処理することで得られる。この特定の波長帯域は、例えば390〜445nm及び530〜550nmの2帯域や、490〜625nmの1帯域である。特殊光画像は、波長帯域に応じて特定の病変を検出する性能に優れている。なお、本実施形態では、通常光画像と特殊光画像を両方撮影してもよく、特殊光画像のみを撮影してもよい。
【0038】
撮影された画像は、カプセル型内視鏡10の発信機103により電波に乗せて発信される。また、発信機103は、電波の発信と同時に、カプセル型内視鏡10の位置を検出するための短期間のパルス状の音波を発信する。この発信機103からの電波と音波は、受信機11により受信され、受信機11は、各受信機にパルス音波が到達した時間を測定する。そして、受信装置12が、カプセル型内視鏡装置10からの撮像画像と、発信機11からの音波到達時間を記憶部121に記憶する。
【0039】
カプセル型内視鏡10の体内通過が終了した後、上記情報が保存された記憶部121を画像処理装置13に接続する。画像処理装置13の取得部135は、記憶部121から撮影画像や音波到達時間を読み出し、注目領域検出部131と第1位置情報取得部132に出力する。
【0040】
注目領域検出部131は、読み出された撮影画像の中から注目領域を検出する。具体的には、注目領域検出部131は、特殊光画像の色相が所定範囲内であることを判定基準として扁平上皮癌等の病変部を検出したり、通常光画像の色相が所定範囲内であることを判定基準として出血部位を検出したりする。例えば、注目領域検出部131は、所定の色相範囲に入る画素数をカウントし、その画素数が全画素数の所定割合以上であることを判定基準として注目領域を検出する。あるいは、注目領域検出部131は、所定の色相範囲に入る画素を統合し、その統合した領域を注目候補領域とする。そして、その注目候補領域の面積等を信頼度として算出し、その信頼度が所定閾値以上であることを判定基準として注目領域を検出してもよい。
【0041】
また、注目領域検出部131は、既知の画像認識手法により注目領域を検出してもよい。例えば、既知の画像認識手法として、注目画素とその周辺画素との画素値変化量が所定閾値以上であることを判定基準として注目領域を検出してもよい(特開2008−93172)。あるいは、注目領域検出部131は、パターンマッチングを用いてポリープ等の形状に一致することを判定基準として注目領域を検出してもよい。
【0042】
なお、注目領域検出部131は、特殊光画像や通常光画像の色空間を変換して注目領域を検出することも可能である。具体的には、下式(1)に示すように、注目領域検出部131は、RGB色空間をT、T、T色空間に変換する。例えば、注目領域検出部131は、特定の色を強調する擬似カラー化を下式(1)の変換により行う。
【数1】

【0043】
第1位置情報取得部132は、注目領域検出部131からの検出情報と受信装置12からの音波到達時間に基づいて、注目領域が検出された画像の撮影位置を示す注目位置情報を取得する。具体的には、第1位置情報取得部132は、発信機103と各受信機との距離を音波到達時間から計算する。そして、第1位置情報取得部132は、計算した発信機103と各受信機の距離と、予めわかっている各受信機間の位置関係から、三角法等を用いて撮影位置(座標)を求める。
【0044】
また、第1位置情報取得部132は、注目領域を含む画像だけでなく他の画像が撮影された位置を示す位置情報を取得する。この位置情報は、上記と同様に、音波到達時間を用いて取得される。そして、第1位置情報取得部132は、注目位置情報と他の位置情報の双方を含む第1の位置情報を出力する。なお、本実施形態では、第1位置情報取得部132は、注目位置情報と他の位置情報の双方を取得してもよく、注目位置情報のみを取得してもよい。
【0045】
画像処理装置13は、上記処理により取得した画像、第1の位置情報、注目位置情報を第1の体内データとして記憶装置14に保存する。図3に、記憶装置14に記憶される第1の体内データの例を示す。図3に示すように、カプセル型内視鏡10で撮像された通常光画像及び特殊光画像が記憶され、その画像に対応するカプセル型内視鏡10の2次元座標(x、y)と注目領域フラグが記憶される。画像にはインデックスが付され、その画像インデックスに対して座標とフラグが対応付けられている。この画像インデックスは、例えば動画として撮影された体内画像の中の何番目の画像(フレーム)であるかを示す番号であり、あるいは、静止画として撮影された体内画像のファイルを示す番号(ファイル名)である。注目領域フラグは、例えば画像が注目領域を含む場合は“1”、含まない場合は“0”である。
【0046】
医師は、上記の保存された情報をPC等で閲覧し、病変を含む画像の診断を行い、処置が必要か否かを判断する。処置が必要な場合、後述するスコープ型内視鏡システムによる処置を行う。
【0047】
なお、画像処理装置13は、カプセル型内視鏡10の撮像画像の要約処理を行ってもよい。すなわち、カプセル型内視鏡10が体内に停留した場合、同じ範囲が撮像された画像が多数取得されるため、その同じ範囲が撮像された画像を省略して撮像画像の枚数を減らす処理を行ってもよい。
【0048】
また、上記においては、音波により位置情報の取得を行なったが、本実施形態では、電波により位置情報を取得してもよい。
【0049】
3.第2の内視鏡システムの処理例
次に、スコープ型内視鏡による処置時の本実施形態の処理について説明する。まず、記憶装置14を第2の内視鏡システム200の制御装置18に接続する。そして、制御装置18の第1体内データ取得部185が、記憶装置14から第1の体内データを読み出す。
【0050】
患者は、受信機16と受信装置17を腹部周辺に装着する。例えば、図2で上述した受信機11、受信装置12と同様に装着する。装着後、医師は、患者の体腔内にスコープ型内視鏡15を挿入し、スコープ型内視鏡15の撮像部151が体内の画像を撮像し、第2画像取得部152が画像(画像データ)を取得する。例えば、第2画像取得部152は、通常光画像と特殊光画像を取得する。第2画像取得部152は、取得した画像を制御装置18の第2体内データ取得部186に対して出力する。なお、本実施形態では、第2画像取得部152は、通常光画像のみを取得してもよい。
【0051】
スコープ型内視鏡15の先端に配置された発信機153は、所定間隔でパルス音波を発信する。受信機16が、発信された音波を受信し、各受信機により音波が受信されるまでの時間を測定する。そして、受信装置17の第2位置情報取得部171が、受信機16で測定した音波受信までの時間から、スコープ型内視鏡15の体内位置(第2の位置情報)を計算する。この体内位置の計算は、上述のカプセル型内視鏡10の場合と同様に三角法等を用いて行う。第2位置情報取得部171は、求めたスコープ型内視鏡15の体内位置情報を制御装置18の第2体内データ取得部186に対して出力する。
【0052】
第2体内データ取得部186は、第2画像取得部152からの撮影画像と第2位置情報取得部132からの第2の位置情報を、第2の体内データとして取得する。例えば、スコープ型内視鏡15の現在位置である第2の位置情報は、2次元座標(x’、y’)で表される。
【0053】
出力制御部181は、第1体内データ取得部185からの第1の体内データと、第2体内データ取得部186からの第2の体内データに基づいて、病変等の注目位置とスコープ型内視鏡15の位置との位置関係を表すナビゲーション情報を出力する制御を行う。後述するように、出力制御部181は、例えば注目位置が接近したことを知らせる画像や警告音を出力したり、消化管の配置を表した体内マップ上に注目位置と内視鏡位置を表示したりする。また、出力制御部181は、スコープ型内視鏡15の撮影画像を出力装置19に表示する制御を行う。
【0054】
以上説明したように、ナビゲーション情報を医師に提示することで、第2の内視鏡装置の操作をサポートし、医師による診断・処置時の負荷低減や患者の負担軽減に寄与できる。また、カプセル型内視鏡10により特殊光画像を撮影し、その特殊光画像から病変検出を行うことで、病変検出の精度を向上できる。
【0055】
4.出力制御部の詳細な構成例、ナビゲーション情報の例
図4〜図10を用いて、第1の体内データと第2の体内データに基づいてナビゲーション情報を出力する出力制御部の詳細な構成例について説明する。図4に、注目位置が接近した場合にナビゲーション情報を出力する第1の詳細な構成例を示す。この出力制御部181は、判定部401を含む。
【0056】
判定部401は、第1の体内データと第2の体内データに基づいて、スコープ型内視鏡15が注目位置に接近した(近づいた、または到達した)ことを判定する。具体的には、判定部401は、スコープ型内視鏡15の現在位置から各注目位置までの距離(広義には距離情報)を計算し、所定距離以内に注目位置がある場合に接近したと判定する。例えば、判定部401は、第2の位置情報と注目位置情報に基づいて、各注目位置までの直線距離を計算する。あるいは、判定部401は、第1の位置情報と第2の位置情報と注目位置情報に基づいて、カプセル型内視鏡10の軌跡に沿った、各注目位置までの距離を計算する。
【0057】
出力制御部181は、スコープ型内視鏡15が注目位置に接近したと判定部401により判定された場合、ナビゲーション情報を出力する制御を行う。例えば、図5のD1に示すように、出力制御部181は、スコープ型内視鏡15の撮影画像を出力装置19に表示し、D2に示すように、注目領域の方向側に警告表示を光らせたり点滅させたりする。あるいは、出力制御部181は、注目領域の位置の方向を示す矢印等の方向画像を表示する。あるいは、出力制御部181は、スコープ型内視鏡15が注目位置に接近した場合に、ビープ音等の警告音や音声を出力装置19に出力する。
【0058】
図6に、最短距離の注目位置に関するナビゲーション情報を出力する第2の詳細な構成例を示す。この出力制御部181は、位置選択部501、距離算出部502を含む。
【0059】
距離算出部502は、第1の体内データと第2の体内データに基づいて、スコープ型内視鏡15と各注目位置の距離(広義には距離情報)を算出する。例えば、距離算出部502は、第2の位置情報と注目位置情報に基づいて、各注目位置までの直線距離を計算する。あるいは、距離算出部502は、第1の位置情報と第2の位置情報と注目位置情報に基づいて、カプセル型内視鏡10の軌跡に沿った、各注目位置までの距離を計算する。
【0060】
位置選択部501は、距離算出部502により算出された距離に基づいて、スコープ型内視鏡15に最も近い距離にある注目位置を選択する。
【0061】
出力制御部181は、位置選択部501により選択された注目位置までの方向や距離の情報を出力する制御を行う。例えば、図7のE1に示すように、最も近い注目位置の方向を示す矢印等の方向画像を表示し、E2に示すように、その注目位置までの距離を表示する。
【0062】
図8に、体内マップ上にスコープ型内視鏡15の現在位置を表示する第3の詳細な構成例を示す。この出力制御部181は、マップ生成部601、対応付け部602を含む。
【0063】
マップ生成部601は、第1の体内データに基づいて体内マップを生成する。図9に、体内マップの例を示す。この体内マップは、カプセル型内視鏡10が体腔内を移動した軌跡を表したマップであり、例えば図3等で上述のカプセル型内視鏡10の位置(x、y)を2次元マップ上に順次プロットしたものである。また、マップ生成部601は、注目位置情報が示す位置を体内マップ上にマッピングする。すなわち、病変部等を含む画像が撮影された位置を体内マップ上にマッピングする。
【0064】
対応付け部602は、マップ生成部601により生成された体内マップ上に、スコープ型内視鏡15の位置を対応付ける。例えば、スコープ型内視鏡15の現在位置は2次元座標(x’、y’)で表され、体内マップの2次元座標上に座標(x’、y’)をマッピングする。
【0065】
出力制御部181は、スコープ型内視鏡15の位置と注目領域の位置がマッピングされた体内マップを出力装置19に出力する。例えば、図10のA1に示すように、画像表示領域にスコープ型内視鏡15の撮像画像を表示し、A2に示すように、マップ表示領域に体内マップを表示する。そして、A3に示すように、体内マップ上にスコープ型内視鏡15の位置を示すマークを表示する。また、A4に示すように、体内マップ上に病変等の注目領域の位置を示すマークを表示し、スコープ型内視鏡15を注目領域まで誘導するためのガイド表示とする。
【0066】
5.第2のシステム構成例
上記実施形態では、音波によりスコープ型内視鏡15の位置情報を取得する場合について説明したが、本実施形態では、スコープ型内視鏡15の挿入長から位置情報を取得してもよい。図11に、その第2のシステム構成例を示す。
【0067】
図11に示すシステム構成例は、第1の内視鏡システム100、第2の内視鏡システム200を含む。第1の内視鏡システム100は、カプセル型内視鏡20、受信機21、受信装置22、画像処理装置23、記憶装置24を含む。第2の内視鏡システム200は、スコープ型内視鏡25、制御装置26、出力装置27を含む。なお、第1の内視鏡システム100については、上述の第1のシステム構成例と同様の構成及び動作であるため、説明を省略する。
【0068】
スコープ型内視鏡25は、撮像部251、第2画像取得部252、制御部253、I/F部254、挿入長情報取得部255を含む。そして、撮像部251は、第2画像取得部252へ接続し、第2画像取得部252は、制御装置26の第2体内データ取得部266へ接続する。挿入長情報取得部255は、制御装置26の第2位置情報取得部261へ接続する。制御部253は、撮像部251と、第2画像取得部252と、挿入長情報取得部255へ接続する。I/F部254は、制御部253と双方向に接続する。
【0069】
制御装置26は、第2位置情報取得部261、出力制御部262、制御部263、I/F部264、第1体内データ取得部265、第2体内データ取得部266を含む。そして、第1体内データ取得部265は、第2位置情報取得部261と出力制御部262へ接続する。第2位置情報取得部261は、第2体内データ取得部266へ接続し、第2体内データ取得部266は、出力制御部262へ接続する。出力制御部262は、出力装置27へ接続する。制御部263は、第1体内データ取得部265と、第2体内データ取得部266、第2位置情報取得部261、出力制御部262へ接続する。I/F部264は、制御部263と双方向に接続する。
【0070】
次に、第2のシステム構成例の処理例について説明する。まず、医師が患者の体腔内にスコープ型内視鏡25を挿入し、第2画像取得部252が通常光画像や特殊光画像を取得する。このとき、挿入長情報取得部255が、体内に挿入されたスコープ型内視鏡25の挿入長情報(長さ情報、距離情報)を取得する。例えば、患者の肛門付近にスキャナを取り付け、スコープ型内視鏡25の挿入部についている目盛りをスキャナが読み取ることで、挿入長情報を取得する。
【0071】
第2位置情報取得部261は、挿入長情報と注目位置情報を対応付ける。具体的には、第2位置情報取得部261は、カプセル型内視鏡20の位置情報に基づいて、肛門(広義には基準位置)から各位置までの距離を計算する。例えば、図3で上述のように、カプセル型内視鏡20の座標(x、y)を用いて、肛門の座標から各座標までの軌跡に沿った距離を計算する。そして、第2位置情報取得部261は、その各座標までの距離と挿入長距離から、スコープ型内視鏡25の現在位置を決定する。
【0072】
そして、第2体内データ取得部266が、スコープ型内視鏡25の位置情報と撮影画像を第2の体内データとして取得する。出力制御部262は、第1の体内データと第2の体内データに基づいてナビゲーション情報を出力装置27に出力する。ナビゲーション情報は、図4〜図10等で上述のように、注目位置の方向を示す画像や、注目位置までの距離、体内マップ、警告音等である。
【0073】
6.第3のシステム構成例
上記実施形態では、音波や挿入長から位置情報を取得する場合について説明したが、本実施形態では、画像のマッチングにより位置情報を取得してもよい。図12に、その第3のシステム構成例を示す。
【0074】
図12に示す第3のシステム構成例は、第1の内視鏡システム100、第2の内視鏡システム200を含む。第1の内視鏡システム100は、カプセル型内視鏡30、受信機31、受信装置32を含む。第2の内視鏡システム200は、スコープ型内視鏡33、制御装置34、出力装置35を含む。なお、スコープ型内視鏡33については、第1のシステム構成例と構成及び動作が同様であるため説明を省略する。
【0075】
カプセル型内視鏡30は、特殊光画像を撮影し、特殊光画像から注目領域を検出した場合に通常光画像を撮影する。カプセル型内視鏡30は、撮像部301、第1画像取得部302、注目領域検出部303、発信機304、制御部305を含む。そして、撮像部301は、第1画像取得部302へ接続し、第1画像取得部302は、注目領域検出部303と発信機304へ接続する。注目領域検出部303は、撮像部301と発信機304へ接続する。制御部305は、撮像部301、第1画像取得部302、注目領域検出部303、発信機304へ接続する。
【0076】
受信装置32は、記憶部321、制御部322、I/F部323を含む。そして、記憶部321は、制御装置34の第1体内データ取得部345へ接続し、制御部322は、記憶部321へ接続し、I/F部323は、制御部322と双方向に接続する。記憶部321は、制御装置345に対してUSBケーブル等により着脱可能である。また、記憶部321は、受信装置32から取り外すことが可能であり、例えばフラッシュメモリや磁気ディスク、ネットワーク上のディスクなどのストレージにより構成される。
【0077】
制御装置34は、カプセル型内視鏡30により取得された注目領域の画像と、スコープ型内視鏡33の撮影画像をマッチングしてナビゲーション情報を表示する。制御装置34は、画像対応付け部341、出力制御部342、制御部343、I/F部344、第1体内データ取得部345、第2体内データ取得部346を含む。そして、第1体内データ取得部345と第2体内データ取得部346は、画像対応付け部341と出力制御部342へ接続する。画像対応付け部341は、出力制御部342へ接続する。制御部343は、画像対応付け部341、出力制御部342、第1体内データ取得部345、第2体内データ取得部346へ接続する。I/F部344は、制御部343と双方向に接続する。
【0078】
次に、第3のシステム構成例の処理例について説明する。まず、第1の内視鏡システム100の処理例について説明する。
【0079】
まず患者は、受信機31と受信装置32を、図2で上述の受信機11と受信装置22と同様に装着する。このとき、本実施形態では位置情報を取得しないため、受信機31を体表面に密着させる必要はない。
【0080】
次に、図13のC1に示すように、患者がカプセル型内視鏡30を飲み込むと、撮像部301が消化管内を撮影し、C2に示すように、第1画像取得部302が特殊光画像を取得する。注目領域検出部303は、特殊光画像から病変等の注目領域をリアルタイムに検出する。
【0081】
C3に示すように、注目領域検出部303が注目領域TR1、TR2を検出した場合、C4に示すように、撮像部301が消化管内を撮影し、第1画像取得部302が通常光画像を取得する。この通常光画像は、注目領域TR1、TR2の検出と同時(略同時を含む)に撮影される。
【0082】
撮影された特殊光画像と通常光画像は、発信機304から受信機31へ送信される。受信機で受信された特殊光画像と通常光画像は、受信装置32の記憶部321に記憶される。
【0083】
次に、第2の内視鏡システム200の処理例について説明する。カプセル型内視鏡30による診断が終了した後、記憶部321を制御装置34に接続する。制御装置34の第1体内データ取得部345が、記憶部321から特殊光画像と、注目領域TR1、TR2が撮影された通常光画像を第1の体内データとして取得する。
【0084】
図13のC5に示すように、医師が患者の消化管内にスコープ型内視鏡33を挿入する。撮像部331が消化管内を撮影し、第2画像取得部332が通常光画像を取得する。そして、制御装置34の第2体内データ取得部346は、通常光画像を第2の体内データとして取得する。
【0085】
画像対応付け部341は、カプセル型内視鏡30により撮影された注目領域TR1、TR2を含む通常光画像と、スコープ型内視鏡33により撮影された通常光画像のマッチング処理を行う。例えば、マッチング処理として、公知の画像認識技術(例えばViola-Jones)が用いられる。
【0086】
図13のC6に示すように、例えば画像に注目領域TR1が含まれ、カプセル型内視鏡30の画像の注目領域TR1とマッチングがとれた場合、出力制御部342は、注目領域に接近したことを示すナビゲーション情報を出力装置35に出力する。例えば、ナビゲーション情報として、ビープ音やエクスクラメーションマーク表示等のアテンション情報を出力する。
【0087】
なお、上記では通常光画像と通常光画像のマッチング処理を行う場合を例に説明したが、本実施形態では、他の組み合わせでマッチング処理を行ってもよい。例えば、スコープ型内視鏡33により特殊光画像を取得し、その特殊光画像とカプセル型内視鏡30により取得した特殊光画像とをマッチング処理してもよい。
【0088】
7.マッチング処理
上述のように、画像対応付け部341は、カプセル型内視鏡30により撮影された注目領域の画像と、スコープ型内視鏡33により撮影された画像とのマッチング処理を行う。以下では、この画像対応付け部341が行うマッチング処理の詳細例について説明する。
【0089】
画像対応付け部341は、カプセル型内視鏡30の画像からテンプレート画像を取得する。このテンプレート画像は、注目領域を含む領域をトリミングした画像である。例えば、カプセル型内視鏡30の注目領域検出部303が、撮影画像内での注目領域の座標を取得し、制御装置34の第1体内データ取得部345が、その座標を第1の体内データとして取得する。そして、画像対応付け部341が、注目領域の座標に基づいてトリミングすることで、テンプレート画像を取得する。
【0090】
そして、画像対応付け部341は、取得したテンプレート画像とスコープ型内視鏡33の撮影画像とのテンプレートマッチング処理を行う。具体的には、画像対応付け部341は、スコープ型内視鏡33の撮像画像に対してラスタスキャン順にテンプレート画像を移動し、各位置での類似度を算出する。例えば、画像対応付け部341は、下式(2)に示すSSD(Sum of Squared Difference)により各座標(k,l)での類似度RSSD(k,l)を算出する。あるいは、下式(3)に示すSAD(Sum of Absolute Difference)により類似度RSAD(k,l)を算出する。ここで、下式(2)、(3)のC(i+k,j+l)は、スコープ型内視鏡33の撮影画像の画素値であり、B(i,j)は、テンプレート画像の画素値である。また、N、Mは、テンプレート画像の水平方向と垂直方向の画素数であり、i、jは、テンプレート画像の画素の座標である。
【数2】

【数3】

【0091】
8.カプセル型内視鏡の詳細な構成例
図14、図17に、特殊光画像を取得するカプセル型内視鏡の詳細な構成例を示す。図14には、カプセル型内視鏡の第1の詳細な構成例を示す。このカプセル型内視鏡300は、光源310、集光レンズ320、照明レンズ330(照明光学系)、撮像素子340、結像レンズ350、集積回路装置390を含む。
【0092】
光源310は、特殊光または白色光を照射する。特殊光は、例えば特定の波長帯域を透過するフィルタに白色光を透過させることで生成する。集光レンズ320は、光源310からの照射光を照明光学系330に集光させる。照明光学系330は、撮影領域に照明光を配光する。結像レンズ350は、撮影領域からの反射光を撮像素子340に結像させる。撮像素子340は、例えばCMOSセンサやCCD等のイメージセンサで構成され、被写体像を撮像する。集積回路装置390は、ASIC等で実現され、A/D変換部、画像処理部、第1検出部、音波発信部、電波発信部、制御部等を有する。
【0093】
図15〜図16(B)に、光源310の照射光の波長帯域例を示す。図15に示すように、光源310は、390nm〜445nm(B2)の帯域と530nm〜550nm(G2)の帯域の特殊光を照射する。そして、撮像素子340は、その特殊光の反射光を受光することで、上記帯域の特殊光画像を撮像する。
【0094】
または、図16(A)に示すように、光源310は、380nm〜650nmの帯域の白色光を照射してもよい。この場合、撮像素子340と結像レンズ350の間にフィルタを設けることで、特殊光画像を撮像する。具体的には、図16(B)に示すように、390nm〜445nm(B2)の帯域と530nm〜550nm(G2)の透過帯域を有するフィルタを設ける。そして、白色光の反射光をフィルタで透過し、上記帯域の特殊光画像を撮像する。
【0095】
図17には、通常光画像を撮像する撮像素子と特殊光画像を撮像する撮像素子を有する第2の詳細な構成例を示す。このカプセル型内視鏡300は、光源310(白色光光源)、集光レンズ320、照明光学系330、第1の撮像素子340、結像レンズ350、第2の撮像素子360、特殊光フィルタ370、ハーフミラー380、集積回路装置390を含む。
【0096】
光源310は、白色光を照射する。ハーフミラー380は、結像レンズ350からの光を第1の撮像素子340と第2の撮像素子360に分配する。特殊光フィルタ370は、白色の反射光のうちの特定の波長帯域の光を透過させる。例えば、特殊光フィルタ370は、図16(B)で上述の透過帯域を有するフィルタにより構成される。第1の撮像素子340は、特殊光フィルタ370を透過した特殊光が結像され、特殊光画像を撮像する。第2の撮像素子360は、フィルタを透過しない白色光の被写体像が結像され、通常光画像を撮影する。
【0097】
9.本実施形態の概要
以上、内視鏡システムの全体構成について説明したが、第2の内視鏡システムの制御装置はその処理を単独で行うことが可能である。以下では、上記において具体的に説明した本実施形態のうち、制御装置の概要について説明する。なお、以下では原則として図1に示すシステム構成例に付した符号を用いて説明するが、第1体内データ取得部、第2体内データ取得部、出力制御部等の同一の構成要素については、図11、図12に示す第2、第3のシステム構成例においても同様である。
【0098】
さて、上述のように、カプセル型内視鏡を用いて病変を検出し、その病変の処置をスコープ型内視鏡を用いて行う場合、検出した病変の場所を医師が探す必要があるという課題がある。また、病変検出の確実性を向上するという課題がある。
【0099】
この点、本実施形態によれば、図1等で上述のように、制御装置18は、第1体内データ取得部185、第2体内データ取得部186、出力制御部181を含む。そして、特定の波長帯域の情報を含む特殊光画像が第1の内視鏡装置10(カプセル型内視鏡)により取得される。その特殊光画像の中から注目すべき領域である注目領域を含む画像が検出され、その注目領域を含む画像が撮像された際の第1の内視鏡装置10の位置を示す注目位置情報が取得される。また、白色光の波長帯域の情報を含む通常光画像(白色光画像)が第2の内視鏡装置15(スコープ型内視鏡)により取得される。この場合に、第1体内データ取得部185は、注目位置情報を含む第1の体内データを取得する。第2の体内データ取得部186は、第2の内視鏡装置15により取得された通常光画像と、第2の内視鏡装置15の位置を示す第2の位置情報とを含む第2の体内データを取得する。そして、出力制御部181は、第1の体内データと第2の体内データに基づいて、第2の内視鏡装置15を誘導するための誘導情報(ナビゲーション情報)を出力する制御を行う。
【0100】
これにより、カプセル型内視鏡を用いて検出された病変の位置へスコープ型内視鏡を操作することが容易になる。また、病変検出の確実性を向上することが可能になる。具体的には、第1の体内データと第2の体内データに基づいて誘導情報が提示され、その誘導情報に従ってスコープ型内視鏡を操作することで、医師が容易にスコープ型内視鏡を病変位置まで挿入できる。これにより、病変の見落としや患者の負担を減らすことができる。また、カプセル型内視鏡による病変診断時に、扁平上皮癌等の特定の病変の検出精度を向上できる特殊光画像を用いることで、通常光画像では発見しにくい病変の検出精度を向上できる。
【0101】
ここで、注目領域とは、使用者にとって観察の優先順位が他の領域よりも相対的に高い領域であり、例えば、使用者が医者であり治療を希望した場合、粘膜部や病変部を写した領域を指す。また、他の例として、医者が観察したいと欲した対象が泡や便であれば、注目領域は、その泡部分や便部分を写した領域になる。即ち、使用者が注目すべき対象は、その観察目的によって異なるが、いずれにしても、その観察に際し、使用者にとって観察の優先順位が他の領域よりも相対的に高い領域が注目領域となる。また、注目領域は特殊光画像の画素の特徴量(色相、彩度等)を用いて検出することができる。例えば、下式(4)や(5)に示すように、特徴量に対して閾値を設定することで注目領域を検出でき、その閾値は、注目領域の種類に応じて変化する。例えば第1の種類の注目領域に対する色相、彩度等の特徴量の閾値と、第2の種類の注目領域に対する特徴量の閾値は異なった値になる。そして、注目領域の種類が変わった場合には、この特徴量の閾値を変えるだけで済み、注目領域の検出後の処理(注目位置情報の取得処理、出力制御処理等)については、本実施形態で説明した処理と同様の処理で実現することができる。
−70°< 色相H < 30° ・・・ (4)
16 < 彩度C < 128 ・・・ (5)
【0102】
また、上記の誘導情報とは、出力制御部181が出力装置19に出力する情報であり、その出力された情報をユーザが認識して第2の内視鏡装置15を注目領域の位置まで操作するための情報である。例えば、誘導情報は、図5のD2に示す注目領域の方向を示す表示や、図7のE2に示す注目領域までの距離を表す情報や、図10のA2に示す体内マップや、注目領域に接近した場合に出力するビープ音や、注目領域に接近したことをアナウンスする音声である。
【0103】
また、本実施形態では、図4等で上述のように、出力制御部181は判定部401を有する。この判定部401は、第2の位置情報が示すスコープ型内視鏡15の位置が、注目位置情報が示す位置に接近したか否かを判定する。そして、出力制御部181は、注目位置情報が示す位置にスコープ型内視鏡15の位置が接近したと判定部401により判定された場合に、スコープ型内視鏡15の位置から注目位置情報が示す位置への方向を示す方向画像(例えば図5のD2、図7のE1)を誘導情報として出力する制御を行う。
【0104】
このようにすれば、スコープ型内視鏡15が注目領域に接近した場合に、その接近した注目領域の方向を示すことができ、医師によるスコープ型内視鏡15の直感的な操作を補助できる。
【0105】
また、図6等で上述のように、出力制御部181は位置選択部501を有する。この位置選択部501は、複数の注目位置情報が取得された場合に、その複数の注目位置情報が示す複数の位置のうち、第2の位置情報が示すスコープ型内視鏡15の位置から最も近距離の位置を選択する。そして、出力制御部181は、スコープ型内視鏡15の位置から、位置選択部501により選択された位置への方向を示す方向画像を誘導情報として出力する制御を行う。
【0106】
このようにすれば、複数の注目領域が検出された場合に、その複数の注目領域のうちの最も近い注目領域への方向を示すことができ、医師によるスコープ型内視鏡15の効率的な操作を補助できる。
【0107】
また、図6等で上述のように、出力制御部181は距離算出部502と位置選択部501を有する。距離算出部502は、複数の注目位置情報が取得された場合に、その複数の注目位置情報が示す複数の位置と、第2の位置情報が示すスコープ型内視鏡15の位置との間の距離を算出する。位置選択部501は、距離算出部502により算出された距離に基づいて、複数の位置のうち、スコープ型内視鏡15の位置から最も近距離の位置を選択する。そして、出力制御部181は、位置選択部501により選択された位置と、スコープ型内視鏡15の位置との間の距離情報(例えば図7のE2)を誘導情報として出力する制御を行う。
【0108】
このようにすれば、複数の注目領域が検出された場合に、その複数の注目領域のうちの最も近い注目領域までの距離を示すことができ、医師によるスコープ型内視鏡15の効率的な操作を補助できる。
【0109】
また、図8等で上述のように、出力制御部181はマップ生成部601と対応付け部602を有する。マップ生成部601は、体内の空間(第1の内視鏡装置の通過軌跡、消化管の配置や構造、体腔の配置や構造)の全体または一部を表現した体内マップ(例えば図9に示す2次元マップ)を生成する。対応付け部602は、マップ生成部601により生成された体内マップ上において、注目位置情報と第2の位置情報とを対応付ける(マッピングする)。そして、出力制御部181は、注目位置情報と第2の位置情報とが対応付けられた体内マップ(例えば図10のA2)を出力する制御を行う。
【0110】
このようにすれば、注目領域とスコープ型内視鏡15の現在位置がマッピングされた体内マップを誘導情報として表示できる。これにより、医師が患者の体内の全体イメージを容易に把握できる。そして、体内マップ上に注目領域とスコープ型内視鏡15の位置をマッピングすることで、注目領域とスコープ型内視鏡15の位置関係を容易に把握できる。
【0111】
また、図1等で上述のように、第1の内視鏡装置10により画像が取得された際の第1の内視鏡装置10の位置を示す第1の位置情報が第1位置情報取得部132により取得される。この場合に、第1体内データ取得部185は、第1の位置情報を含む第1の体内データを取得する。そして、マップ生成部601は、その第1の体内データに含まれる第1の位置情報から体内マップを生成する。
【0112】
このようにすれば、体内を通過したカプセル型内視鏡の軌跡に基づいて、体内の空間の全体または一部を表現した体内マップを生成できる。
【0113】
また、図11等で上述のように、制御装置26は、第2の内視鏡装置25の位置を示す第2の位置情報を取得する第2位置情報取得部261を含む。そして、第2位置情報取得部261は、第2の内視鏡装置25の挿入距離を示す挿入長情報(挿入距離情報)に基づいて、第2の位置情報を取得する。
【0114】
このようにすれば、スコープ型内視鏡の位置情報を取得するための発信機や受信機が不要となる。これにより、受信機を患者に装着する等の処置前の準備作業を省略できる。また、機器の削減によりコストを削減できる。
【0115】
次に、上記制御装置を含む内視鏡システム全体の概要について説明する。
【0116】
図1等で上述のように、本実施形態の内視鏡システムは、第1の内視鏡装置10(カプセル型内視鏡)、注目領域検出部131、第1位置情報取得部132、第2の内視鏡装置15(スコープ型内視鏡)、第1体内データ取得部185、第2体内データ取得部186、出力制御部181を含む。そして、第1の内視鏡装置10(カプセル型内視鏡)は特殊光画像を取得する。注目領域検出部131は、第1の内視鏡装置10により取得された特殊光画像の中から注目領域を含む画像を検出する。第1位置情報取得部132は、注目領域を含む画像が撮像された際の第1の内視鏡装置10の位置を示す注目位置情報を取得する。第2の内視鏡装置15は通常光画像を取得する。第1体内データ取得部185は、注目位置情報を含む情報を第1の体内データとして取得する。第2体内データ取得部186は、第2の内視鏡装置15により取得された通常光画像と、第2の内視鏡装置15の位置を示す第2の位置情報を含む情報を第2の体内データとして取得する。そして、出力制御部181は、第1、第2の体内データに基づいて、第2の内視鏡装置15を誘導するための誘導情報を出力する。
【0117】
これにより、カプセル型内視鏡を用いて検出された病変の位置へスコープ型内視鏡を操作することが容易になる。また、病変検出の確実性を向上することが可能になる。具体的には、カプセル型内視鏡による病変診断時に、扁平上皮癌等の特定の病変の検出精度を向上できる特殊光画像を用いることで、通常光画像では発見しにくい病変の検出精度を向上できる。
【0118】
また、図14等で上述のように、第1の内視鏡装置300(カプセル型内視鏡)は、特定の波長帯域の光を発する光源310(特殊光光源)を有する。そして、第1の内視鏡装置10は、その光源310からの特定の波長帯域の光を用いて特殊光画像を取得する。
【0119】
このようにすれば、特定の病変を検出する精度に優れる特殊光画像を取得できる。例えば、後述するNBIを用いれば、特殊光光源を照射することで粘膜表層の毛細血管や粘膜微細模様の強調表示がされるため、粘膜表層の毛細血管や粘膜微細模様に異常を生ずる病変の検出が容易になる。
【0120】
また、図17等で上述のように、第1の内視鏡装置300は、白色光の波長帯域の光を発する光源310(白色光光源)と、特定の波長帯域の光を透過するフィルタ370と、を有する。そして、第1の内視鏡装置300は、光源310からの光を被写体に照射して得られた光(例えば、反射光や透過光)をフィルタ370に通過させることで、特殊光画像を取得する。
【0121】
このようにすれば、白色光光源310とフィルタ370を設けることで、特殊光光源を設けることなく特殊光画像を取得できる。また、白色光光源310を設けているため、ハーフミラー380を更に設けることで、通常光画像と特殊光画像を同時に取得することも可能になる。
【0122】
また、本実施形態では、第2の内視鏡装置15は、白色光の波長帯域の光を発する白色光光源を有する。そして、第2の内視鏡装置15は、白色光光源からの白色の波長帯域の光を用いて、通常光画像を取得する。例えば、図1に示す第2の内視鏡装置15の撮像部151が、図示しない白色光光源を有する。
【0123】
このようにすれば、白色光光源を用いることで照明を明るくすることが容易になるため、高輝度の画像を取得でき、画像を観察しやすくできる。また、白色光光源は多くの内視鏡装置に搭載されているため、従来と同様の観察操作性を確保できる。
【0124】
また、図1等で上述のように、第1位置情報取得部132は、第1の内視鏡装置10に設けられた発信機103からの電波または音波が、第1の内視鏡装置10の外部の測位点(受信機11の装着位置)に設けられた受信機11で受信されることで取得された位置情報(例えばxy座標)を、注目位置情報として取得する。
【0125】
このようにすれば、受信機により電波または音波を受信することで、カプセル型内視鏡の体内位置を測定し、画像処理装置13がその体内位置を高精度に取得できる。
【0126】
また、図1等で上述のように、注目領域検出部131は、特殊光画像に含まれる各画素の色を変換し、変換後の特殊光画像に基づいて注目領域を検出する。例えば、注目領域検出部131は、上述の式(1)の変換式により色空間を変換する。
【0127】
このようにすれば、検出したい注目領域の特性(分光特性など)に応じて、注目領域とそれ以外の領域との分離能が向上するような色変換を行うことができる。これにより、検出精度を向上し、検出もれを抑止することができる。
【0128】
また、本実施形態では、特定の波長帯域は、白色光の波長帯域(例えば380nm〜650nm)よりも狭い帯域である(NBI:Narrow Band Imaging)。例えば、通常光画像および特殊光画像は生体内を写した生体内画像であり、生体内画像に含まれる特定の波長帯域は、血液中のヘモグロビンに吸収される波長の波長帯域である。このヘモグロビンに吸収される波長は、例えば390ナノメータ〜445ナノメータ(第1の狭帯域光。狭帯域光のB2成分)、または530ナノメータ〜550ナノメータ(第2の狭帯域光。狭帯域光のG2成分)である。
【0129】
これにより、生体の表層部及び、深部に位置する血管の構造を観察することが可能になる。また得られた信号を特定のチャンネル(G2→R、B2→G,B)に入力することで、扁平上皮癌等の通常光では視認が難しい病変などを褐色等で表示することができ、病変部の見落としを抑止することができる。なお、390nm〜445nmまたは530nm〜550nmとは、ヘモグロビンに吸収されるという特性及び、それぞれ生体の表層部または深部まで到達するという特性から得られた数字である。ただし、この場合の波長帯域はこれに限定されず、例えばヘモグロビンによる吸収と生体の表層部又は深部への到達に関する実験結果等の変動要因により、波長帯域の下限値が0〜10%程度減少し、上限値が0〜10%程度上昇することも考えられる。
【0130】
また、本実施形態では、通常光画像および特殊光画像は生体内を写した生体内画像であり、その生体内画像に含まれる特定の波長帯域は、蛍光物質が発する蛍光の波長帯域であってもよい。例えば、特定の波長帯域は、490ナノメータ〜625ナノメータの波長帯域であってもよい。
【0131】
これにより、AFI(Auto Fluorescence Imaging)と呼ばれる蛍光観察が可能となる。励起光(390nm〜470nm)を照射することで、コラーゲンなどの蛍光物質からの自家蛍光(intrinsic fluorescence。490nm〜625nm)を観察することができる。このような観察では病変を正常粘膜とは異なった色調で強調表示することができ、病変部の見落としを抑止すること等が可能になる。なお490nm〜625nmという数字は、前述の励起光を照射した際、コラーゲン等の蛍光物質が発する自家蛍光の波長帯域を示したものである。ただし、この場合の波長帯域はこれに限定されず、例えば蛍光物質が発する蛍光の波長帯域に関する実験結果等の変動要因により、波長帯域の下限値が0〜10%程度減少し、上限値が0〜10%程度上昇することも考えられる。また、ヘモグロビンに吸収される波長帯域(540nm〜560nm)を同時に照射し、擬似カラー画像を生成してもよい。
【0132】
また、本実施形態では、生体内画像に含まれる特定の波長帯域は、赤外光の波長帯域であってもよい。例えば、特定の波長帯域は、790ナノメータ〜820ナノメータ、または905ナノメータ〜970ナノメータの波長帯域であってもよい。
【0133】
これにより、IRI(Infra Red Imaging)と呼ばれる赤外光観察が可能となる。赤外光が吸収されやすい赤外指標薬剤であるICG(インドシアニングリーン)を静脈注射した上で、上記波長帯域の赤外光を照射することで、人間の目では視認が難しい粘膜深部の血管や血流情報を強調表示することができ、胃癌の深達度診断や治療方針の判定などが可能になる。なお、790nm〜820nmという数字は赤外指標薬剤の吸収がもっとも強いという特性から求められ、905nm〜970nmという数字は赤外指標薬剤の吸収がもっとも弱いという特性から求められたものである。ただし、この場合の波長帯域はこれに限定されず、例えば赤外指標薬剤の吸収に関する実験結果等の変動要因により、波長帯域の下限値が0〜10%程度減少し、上限値が0〜10%程度上昇することも考えられる。
【0134】
また、本実施形態では、取得された通常光画像に基づいて、特殊光画像を生成する特殊光画像取得部を含んでもよい。例えば、図1に示す第1画像取得部102が通常光画像を取得し、第1画像取得部102が図示しない特殊光画像取得部を含み、その特殊光画像取得部が、取得された通常光画像から特殊光画像を生成してもよい。
【0135】
具体的には、特殊光画像取得部は、取得された通常光画像から、白色光の波長帯域における信号を抽出する信号抽出部を含み、特殊光画像取得部は、抽出された白色光の波長帯域における信号に基づいて、特定の波長帯域における信号を含む特殊光画像を生成してもよい。例えば、信号抽出部は、通常光画像のRGB信号から10nm刻みに被写体の分光反射率特性を推定し、特殊光画像取得部は、その推定された信号成分を上記特定の帯域で積算して特殊光画像を生成する。
【0136】
より具体的には、特殊光画像取得部は、白色光の波長帯域における信号から、特定の波長帯域における信号を算出するためのマトリクスデータを設定するマトリクスデータ設定部を含んでもよい。そして、特殊光画像取得部は、設定されたマトリクスデータを用いて、白色光の波長帯域における信号から特定の波長帯域における信号を算出して、特殊光画像を生成してもよい。例えば、マトリクスデータ設定部は、特定の波長帯域の照射光の分光特性が10nm刻みに記述されたテーブルデータをマトリクスデータとして設定する。そして、このテーブルデータに記述された分光特性(係数)を、推定された被写体の分光反射率特性に乗算して積算し、特殊光画像を生成する。
【0137】
これにより、通常光画像に基づいて特殊光画像を生成することができるため、通常光を照射する1つの光源と、通常光を撮像する1つの撮像素子のみでもシステムを実現することが可能になる。そのため、カプセル型内視鏡や、スコープ型内視鏡の挿入部を小さくすることができ、また部品が少なくてすむためコストを下げる効果も期待できる。
【0138】
また、図12等で上述のように、内視鏡システムは、第1の内視鏡装置30、第2の内視鏡装置33、注目領域検出部303、第1体内データ取得部345、第2体内データ取得部346、画像対応付け部341、出力制御部342を含む。そして、第1の内視鏡装置30は特殊光画像(例えば図13のC2)を取得し、注目領域検出部303は、特殊光画像の中から注目領域を含む画像(C3)を検出する。第1の内視鏡装置30は、特殊光画像の中から注目領域を含む画像が検出された場合に、注目領域を含む画像が撮像された位置における第1の通常光画像(C4)を取得する。そして、第1体内データ取得部345は、その第1の通常光画像を含む第1の体内データを取得する。第2の内視鏡装置33は、第2の通常光画像(C6)を取得し、第2体内データ取得部346は、その第2の通常光画像を含む第2の体内データを取得する。画像対応付け部341は、注目領域を含む第1の通常光画像と、第2の通常光画像とを対応付ける(マッチング処理する)。そして、出力制御部342は、対応付の結果に基づいて誘導情報を出力する制御を行う。
【0139】
このようにすれば、カプセル型内視鏡による病変検出時に特殊光画像を用いることで、通常光画像では発見しにくい病変の検出精度を向上できる。また、スコープ型内視鏡による処置時に通常光画像を用いることで、医者が観察しやすい通常光画像を見ながらスコープ型内視鏡を操作できる。また、位置情報を取得するための送信機や受信機を省略できるため、コスト削減等を図ることができる。
【0140】
なお、本実施形態では、特殊光画像同士で対応付けを行ってもよい。すなわち、第1の内視鏡装置30は第1の特殊光画像を取得し、注目領域検出部303は、第1の特殊光画像の中から注目領域を含む画像を検出する。第1体内データ取得部345は、注目領域を含む第1の特殊光画像を含む第1の体内データを取得する。第2の内視鏡装置33は、第2の特殊光画像を取得し、第2体内データ取得部346は、その第2の特殊光画像を含む第2の体内データを取得する。画像対応付け部341は、注目領域を含む第1の特殊光画像と、第2の特殊光画像とを対応付ける。
【0141】
このようにすれば、色相等の特徴量を抽出することが容易な特殊光画像どうしで第1と第2の内視鏡装置の画像を対応付けることができるため、対応付けの精度を向上できる。例えば、上述のNBIを用いた場合、扁平上皮癌等の特定の病変に特有な色相値が現れるため、他の領域と区別されやすくなり、マッチング精度を向上できる。
【0142】
また、本実施形態では、通常光画像から注目領域を検出し、通常光同士で対応付けを行ってもよい。すなわち、第1の内視鏡装置30は第1の通常光画像を取得し、注目領域検出部303は、第1の通常光画像の中から注目領域を含む画像を検出する。第1体内データ取得部345は、注目領域を含む第1の通常光画像を含む第1の体内データを取得する。第2の内視鏡装置33は、第2の通常光画像を取得し、第2体内データ取得部346は、その第2の通常光画像を含む第2の体内データを取得する。画像対応付け部341は、注目領域を含む第1の通常光画像と、第2の通常光画像とを対応付ける。
【0143】
このようにすれば、通常光画像で検出容易な出血部位やポリープ等の病変に対して、対応付の精度を向上できる。
【0144】
10.ソフトウェア
上記の本実施形態では、制御装置18(または制御装置26、34)を構成する各部をハードウェアで構成することとしたが、これに限定されるものではない。例えば、スコープ型内視鏡などの撮像装置を用いて予め取得された画像に対して、CPUが各部の処理を行う構成とし、CPUがプログラムを実行することによってソフトウェアとして実現することとしてもよい。あるいは、各部が行う処理の一部をソフトウェアで構成することとしてもよい。
【0145】
制御装置18の各部が行う処理をソフトウェアとして実現する場合には、ワークステーションやパソコン等の公知のコンピュータシステムを制御装置18として用いることができる。そして、制御装置18の各部が行う処理を実現するためのプログラム(制御プログラム)を予め用意し、この制御プログラムをコンピュータシステムのCPUが実行することによって実現できる。
【0146】
図18は、本変形例におけるコンピュータシステム600の構成を示すシステム構成図であり、図18は、このコンピュータシステム600における本体部610の構成を示すブロック図である。図18に示すように、コンピュータシステム600は、本体部610と、本体部610からの指示によって表示画面621に画像等の情報を表示するためのディスプレイ620と、このコンピュータシステム600に種々の情報を入力するためのキーボード630と、ディスプレイ620の表示画面621上の任意の位置を指定するためのマウス640とを備える。
【0147】
また、このコンピュータシステム600における本体部610は、図19に示すように、CPU611と、RAM612と、ROM613と、ハードディスクドライブ(HDD)614と、CD−ROM660を受け入れるCD−ROMドライブ615と、USBメモリ670を着脱可能に接続するUSBポート616と、ディスプレイ620、キーボード630およびマウス640を接続するI/Oインターフェース617と、ローカルエリアネットワークまたは広域エリアネットワーク(LAN/WAN)N1に接続するためのLANインターフェース618を備える。
【0148】
さらに、このコンピュータシステム600には、インターネット等の公衆回線N3に接続するためのモデム650が接続されるとともに、LANインターフェース618およびローカルエリアネットワークまたは広域エリアネットワークN1を介して、他のコンピュータシステムであるパソコン(PC)681、サーバ682、プリンタ683等が接続される。
【0149】
そして、このコンピュータシステム600は、所定の記録媒体に記録された制御プログラム(例えば図21のS21〜S27)を参照して、後述する処理手順を実現するための制御プログラムを読み出して実行することで制御装置を実現する。ここで、所定の記録媒体とは、CD−ROM660やUSBメモリ670の他、MOディスクやDVDディスク、フレキシブルディスク(FD)、光磁気ディスク、ICカード等を含む「可搬用の物理媒体」、コンピュータシステム600の内外に備えられるHDD614やRAM612、ROM613等の「固定用の物理媒体」、モデム650を介して接続される公衆回線N3や、他のコンピュータシステム(PC)681またはサーバ682が接続されるローカルエリアネットワークまたは広域エリアネットワークN1等のように、プログラムの送信に際して短期にプログラムを記憶する「通信媒体」等、コンピュータシステム600によって読み取り可能な制御プログラムを記録するあらゆる記録媒体を含む。
【0150】
すなわち、制御プログラムは、「可搬用の物理媒体」「固定用の物理媒体」「通信媒体」等の記録媒体にコンピュータ読み取り可能に記録されるものであり、コンピュータシステム600は、このような記録媒体から制御プログラムを読み出して実行することで制御装置を実現する。なお、制御プログラムは、コンピュータシステム600によって実行されることに限定されるものではなく、他のコンピュータシステム(PC)681またはサーバ682が制御プログラムを実行する場合や、これらが協働して制御プログラムを実行するような場合にも、本発明を同様に適用することができる。
【0151】
各部が行う処理の一部をソフトウェアで構成する場合の一例として、制御装置18の処理をソフトウェアで実現する場合の処理手順を、図20〜23のフローチャートを用いて説明する。
【0152】
図20〜23には、内視鏡システム全体の処理手順を示す。制御装置18は、例えばこの処理手順のうちのS21〜S27、S41〜S47、S61〜S70を実行する。なお、画像処理装置13についても同様に、PC等のコンピュータシステムによるソフトウェア的な処理により実現できる。この場合、画像処理装置13は、図20〜図23に示す処理手順のうちの例えばS6〜S9を実行する。
【0153】
図20には、カプセル型内視鏡10を含む第1の内視鏡システム100の処理手順を示す。図20に示すように、この処理が開始されると、撮像部101が画像を撮像し(S1)、第1画像取得部102が特殊光画像と通常光画像を取得し(S2)、受信機11が音波を受信し(S3)、記憶部121が画像や音波受信情報(音波受信時間)を記憶する(S4)。カプセル型内視鏡10による撮像が終了していない場合(S5、No)には、再び撮像を行う(S1)。カプセル型内視鏡による撮像が終了した場合(S5、Yes)には、取得部135が、画像や音波受信情報を取得する(S6)。第1位置情報取得部132が、音波受信情報から第1の位置情報を取得する(S7)。注目領域検出部131が、特殊光画像から注目領域を検出し、第1位置情報取得部132が、注目位置情報を取得する(S8)。記憶装置14に第1の体内データを記憶させる(S9)。
【0154】
図21には、スコープ型内視鏡15を含む第2の内視鏡システム200の処理手順を示す。図21に示すように、この処理が開始されると、第1体内データ取得部185が第1の体内データを記憶装置14から取得し(S21)、マップ生成部601が体内マップを生成する(S22)。そして、スコープ型内視鏡15が画像を撮像し、第2位置情報取得部171が第2位置情報を取得し、第2体内データ取得部186が第2の体内データを取得する(S23)。対応付け部602が、体内マップと第2位置情報を対応付け(S24)、出力制御部181が誘導情報を生成し(S25)、出力制御部181が、画像、体内マップ、誘導情報を出力装置19に出力する(S26)。スコープ型内視鏡15による処置が終了していない場合(S27、No)には、再び撮像を行い(S23)、スコープ型内視鏡15による処置が終了した場合(S27、Yes)には、処理を終了する。
【0155】
図22には、注目領域への接近時に誘導情報を出力する場合の誘導情報生成手順を示す。図22に示すように、この処理が開始されると、距離算出部502が、第1の位置情報I1と第2の位置情報I2を取得し、距離|I1−I2|を算出する(S41)。位置選択部501は、I1が複数ある場合(S42、Yes)には、距離|I1−I2|が最小であるI1を採用する。位置選択部501は、I1が1つである場合(S42、No)には、取得されたI1をそのまま採用する。出力制御部181は、距離|I1−I2|が所定の閾値Th以下である場合(S45、Yes)には、距離情報として距離|I1−I2|を取得し(S46)、方向情報としてI1−I2の符号を取得する(S47)。出力制御部181は、距離|I1−I2|が所定の閾値Thより大きい場合(S45、No)には、処理を終了する。
【0156】
図23には、画像のマッチング処理により誘導情報を生成する場合の誘導情報生成手順を示す。このフローを実行する場合、距離情報の取得や体内マップの生成等のステップを実行しなくともよい。すなわち、図21のS22、S24等を実行しなくともよい。図23に示すように、この処理が開始されると、制御装置34は、観察部位が特殊光で病変判定すべき部位であるか判断する(S61)。この判断は、例えばユーザにより操作インターフェースから入力された情報に基づいて行われる。あるいは、使用部位を表す情報がスコープ型内視鏡15に記憶され、その情報を読み取ることで判断が行われてもよい。
【0157】
特殊光で判定する部位である場合(S61、Yes)には、画像対応付け部341は、スコープ型内視鏡15により取得された特殊光画像を取得し(S62)、カプセル型内視鏡10により取得された注目領域を含む特殊光画像を取得する(S63)。画像対応付け部341は、これらの画像を比較する(S64)。最終の注目領域でない場合(S65、No)には、カプセル型内視鏡10により取得された注目領域を含む次の特殊光画像を取得する(S63)。最終の注目領域である場合(S65、Yes)には、出力制御部342は、一致した画像があった場合に誘導情報を出力する(S70)。
【0158】
特殊光で判定する部位でない場合(S61、No)には、画像対応付け部341は、スコープ型内視鏡15により取得された通常光画像を取得し(S66)、カプセル型内視鏡10により取得された注目領域を含む通常光画像を取得する(S67)。画像対応付け部341は、これらの画像を比較する(S68)。最終の注目領域でない場合(S69、No)には、カプセル型内視鏡10により取得された注目領域を含む次の通常光画像を取得する(S67)。最終の注目領域である場合(S69、Yes)には、出力制御部342は、一致した画像があった場合に誘導情報を出力する(S70)。
【0159】
以上の実施形態によれば、例えばカプセル型内視鏡等により第1の体内データを蓄積し、その蓄積された第1の体内データと、スコープ型内視鏡15により取得された第2の体内データに対してPC等のコンピュータシステムでソフトウェア的に処理を行うことが可能になる。
【0160】
また本実施形態は、本実施形態の各部(第1体内データ取得部、第2体内データ取得部、出力制御部、画像対応付け部等)を実現するプログラムコードが記録されたコンピュータプログラムプロダクトにも適用できる。
【0161】
またコンピュータプログラムプロダクトは、例えば、プログラムコードが記録された情報記憶媒体(DVD等の光ディスク媒体、ハードディスク媒体、メモリ媒体等)、プログラムコードが記録されたコンピュータ、プログラムコードが記録されたインターネットシステム(例えば、サーバとクライアント端末を含むシステム)など、プログラムコードが組み込まれた情報記憶媒体、装置、機器或いはシステム等である。この場合に、本実施形態の各構成要素や各処理プロセスは各モジュールにより実装され、これらの実装されたモジュールにより構成されるプログラムコードは、コンピュータプログラムプロダクトに記録される。
【0162】
以上、本発明を適用した実施形態およびその変形例について説明したが、本発明は、各実施形態やその変形例そのままに限定されるものではなく、実施段階では、発明の要旨を逸脱しない範囲内で構成要素を変形して具体化することができる。また、上記した各実施形態や変形例に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることによって、種々の発明を形成することができる。例えば、各実施形態や変形例に記載した全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施の形態や変形例で説明した構成要素を適宜組み合わせてもよい。このように、発明の主旨を逸脱しない範囲内において種々の変形や応用が可能である。
【0163】
また、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語(第1の内視鏡装置、第2の内視鏡装置、通常光画像等)と共に記載された用語(カプセル型内視鏡、スコープ型内視鏡、白色光画像等)は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。
【符号の説明】
【0164】
10 第1の内視鏡装置、11 受信機、12 受信装置、13 画像処理装置、
14 記憶装置、15 第2の内視鏡装置、16 受信機、17 受信装置、
18 制御装置、19 出力装置、100 第1の内視鏡システム、101 撮像部、
102 画像取得部、103 発信機、104 制御部、121 記憶部、
122 制御部、123 I/F部、131 注目領域検出部、
132 第1位置情報取得部、133 制御部、134 I/F部、135 取得部、
151 撮像部、152 画像取得部、153 発信機、154 制御部、
155 I/F部、171 第2位置情報取得部、172 制御部、173 I/F部、
181 出力制御部、182 制御部、183 I/F部、
185 第1体内データ取得部、186 第2体内データ取得部、
300 カプセル型内視鏡、310 光源、320 集光レンズ、330 照明レンズ、
340 撮像素子、341 画像対応付け部、350 結像レンズ、360 撮像素子、
370 特殊光フィルタ、380 ハーフミラー、390 集積回路装置、
401 判定部、501 位置選択部、502 距離算出部、
600 コンピュータシステム、601 マップ生成部、602 対応付け部、
610 本体部、615 ドライブ、616 ポート、617 インターフェース、
620 ディスプレイ、621 表示画面、630 キーボード、640 マウス、
650 モデム、670 メモリ、682 サーバ、683 プリンタ、
I1 第1の位置情報、I2 第2の位置情報、N1 広域エリアネットワーク、
N3 公衆回線、Th 閾値、TR1 注目領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
特定の波長帯域の情報を含む特殊光画像が第1の内視鏡装置により取得され、注目すべき領域である注目領域を含む画像が前記特殊光画像の中から検出され、前記注目領域を含む画像が撮像された際の前記第1の内視鏡装置の位置を示す注目位置情報が取得される場合に、前記注目位置情報を含む前記第1の体内データを取得する第1体内データ取得部と、
白色光の波長帯域の情報を含む通常光画像が第2の内視鏡装置により取得される場合に、前記第2の内視鏡装置により取得された前記通常光画像と、前記第2の内視鏡装置の位置を示す第2の位置情報とを含む前記第2の体内データを取得する第2体内データ取得部と、
前記第1の体内データと前記第2の体内データに基づいて、前記第2の内視鏡装置を誘導するための誘導情報を出力する制御を行う出力制御部と、
を含むことを特徴とする制御装置。
【請求項2】
請求項1において、
前記出力制御部は、
前記第2の位置情報が示す前記第2の内視鏡装置の位置が、前記注目位置情報が示す位置に接近したか否かを判定する判定部を有し、
前記出力制御部は、
前記注目位置情報が示す位置に前記第2の内視鏡装置の位置が接近したと前記判定部により判定された場合に、前記第2の内視鏡装置の位置から前記注目位置情報が示す位置への方向を示す方向画像を前記誘導情報として出力する制御を行うことを特徴とする制御装置。
【請求項3】
請求項1において、
前記出力制御部は、
複数の注目位置情報が取得された場合に、前記複数の注目位置情報が示す複数の位置のうち、前記第2の位置情報が示す前記第2の内視鏡装置の位置から最も近距離の位置を選択する位置選択部を有し、
前記出力制御部は、
前記第2の内視鏡装置の位置から、前記位置選択部により選択された位置への方向を示す方向画像を前記誘導情報として出力する制御を行うことを特徴とする制御装置。
【請求項4】
請求項1において、
前記出力制御部は、
複数の注目位置情報が取得された場合に、前記複数の注目位置情報が示す複数の位置と、前記第2の位置情報が示す前記第2の内視鏡装置の位置との間の距離を算出する距離算出部と、
前記距離算出部により算出された距離に基づいて、前記複数の位置のうち、前記第2の内視鏡装置の位置から最も近距離の位置を選択する位置選択部と、
を有し、
前記出力制御部は、
前記位置選択部により選択された位置と、前記第2の内視鏡装置の位置との間の距離情報を前記誘導情報として出力する制御を行うことを特徴とする制御装置。
【請求項5】
請求項1において、
前記出力制御部は、
体内の空間の全体または一部を表現した体内マップを生成するマップ生成部と、
前記マップ生成部により生成された前記体内マップ上において、前記注目位置情報と前記第2の位置情報とを対応付ける対応付け部と、
を有し、
前記出力制御部は、
前記注目位置情報と前記第2の位置情報とが対応付けられた前記体内マップを出力する制御を行うことを特徴とする制御装置。
【請求項6】
請求項5において、
前記第1体内データ取得部は、
前記第1の内視鏡装置により画像が取得された際の前記第1の内視鏡装置の位置を示す第1の位置情報が取得される場合に、前記第1の位置情報を含む前記第1の体内データを取得し、
前記マップ生成部は、
前記第1の体内データに含まれる前記第1の位置情報から前記体内マップを生成することを特徴とする制御装置。
【請求項7】
請求項1において、
前記第2の内視鏡装置の位置を示す前記第2の位置情報を取得する第2位置情報取得部を含み、
前記第2位置情報取得部は、
前記第2の内視鏡装置の挿入距離を示す挿入距離情報に基づいて、前記第2の位置情報を取得することを特徴とする内視鏡システム。
【請求項8】
特定の波長帯域の情報を含む特殊光画像を取得する第1の内視鏡装置と、
前記第1の内視鏡装置により取得された前記特殊光画像の中から、注目すべき領域である注目領域を含む画像を検出する注目領域検出部と、
前記注目領域を含む画像が撮像された際の前記第1の内視鏡装置の位置を示す注目位置情報を取得する第1位置情報取得部と、
前記注目位置情報を含む情報を第1の体内データとして取得する第1体内データ取得部と、
白色光の波長帯域の情報を含む通常光画像を取得する第2の内視鏡装置と、
前記第2の内視鏡装置により取得された前記通常光画像と、前記第2の内視鏡装置の位置を示す第2の位置情報を含む情報を第2の体内データとして取得する第2体内データ取得部と、
前記第1の体内データと前記第2の体内データに基づいて、前記第2の内視鏡装置を誘導するための誘導情報を出力する制御を行う出力制御部と、
を含むことを特徴とする内視鏡システム。
【請求項9】
請求項8において、
前記第1の内視鏡装置は、
前記特定の波長帯域の光を発する特殊光光源を有し、
前記第1の内視鏡装置は、
前記特殊光光源からの前記特定の波長帯域の光を用いて前記特殊光画像を取得することを特徴とする内視鏡システム。
【請求項10】
請求項8において、
前記第1の内視鏡装置は、
白色光の波長帯域の光を発する白色光光源と、
前記特定の波長帯域の光を透過するフィルタと、
を有し、
前記第1の内視鏡装置は、
前記白色光光源からの光を被写体に照射して得られた光を前記フィルタに通過させることで、前記特殊光画像を取得することを特徴とする内視鏡システム。
【請求項11】
請求項8において、
前記第2の内視鏡装置は、
白色光の波長帯域の光を発する白色光光源を有し、
前記第2の内視鏡装置は、
前記白色光光源からの前記白色の波長帯域の光を用いて、前記通常光画像を取得することを特徴とすることを特徴とする内視鏡システム。
【請求項12】
請求項8において、
前記第1位置情報取得部は、
前記第1の内視鏡装置に設けられた発信機からの電波または音波が、前記第1の内視鏡装置の外部の測位点に設けられた受信機で受信されることで取得された位置情報を、前記注目位置情報として取得することを特徴とする内視鏡システム。
【請求項13】
請求項8において、
前記注目領域検出部は、
前記特殊光画像に含まれる各画素の色を変換し、変換後の特殊光画像に基づいて前記注目領域を検出することを特徴とする内視鏡システム。
【請求項14】
請求項8において、
前記特定の波長帯域は、前記白色光の波長帯域よりも狭い帯域であることを特徴とする内視鏡システム。
【請求項15】
請求項14において、
前記通常光画像および前記特殊光画像は生体内を写した生体内画像であり、
前記生体内画像に含まれる前記特定の波長帯域は、血液中のヘモグロビンに吸収される波長の波長帯域であることを特徴とする内視鏡システム。
【請求項16】
請求項15において、
前記特定の波長帯域は、390ナノメータ〜445ナノメータ、または530ナノメータ〜550ナノメータであることを特徴とする内視鏡システム。
【請求項17】
請求項8において、
前記通常光画像および前記特殊光画像は生体内を写した生体内画像であり、
前記生体内画像に含まれる前記特定の波長帯域は、蛍光物質が発する蛍光の波長帯域であることを特徴とする内視鏡システム。
【請求項18】
請求項17において、
前記特定の波長帯域は、490ナノメータ〜625ナノメータの波長帯域であることを特徴とする内視鏡システム。
【請求項19】
請求項8において、
前記通常光画像および前記特殊光画像は生体内を写した生体内画像であり、
前記生体内画像に含まれる前記特定の波長帯域は、赤外光の波長帯域であることを特徴とする内視鏡システム。
【請求項20】
請求項19において、
前記特定の波長帯域は、790ナノメータ〜820ナノメータ、または905ナノメータ〜970ナノメータの波長帯域であることを特徴とする内視鏡システム。
【請求項21】
請求項8において、
前記第1の内視鏡装置は、
白色光の波長帯域の光を発する白色光光源と、
前記特殊光画像を取得する特殊光画像取得部と、
を有し、
前記第1の内視鏡装置は、
前記白色光光源からの光を用いて通常光画像を取得し、
前記特殊光画像取得部は、
前記第1の内視鏡装置により取得された前記通常光画像に基づいて、前記特殊光画像を生成することを特徴とする内視鏡システム。
【請求項22】
請求項21において、
前記特殊光画像取得部は、
取得された前記通常光画像から、白色光の波長帯域における信号を抽出する信号抽出部を含み、
前記特殊光画像取得部は、
抽出された前記白色光の波長帯域における信号に基づいて、前記特定の波長帯域における信号を含む前記特殊光画像を生成することを特徴とする内視鏡システム。
【請求項23】
請求項22において、
前記特殊光画像取得部は、
前記白色光の波長帯域における信号から、前記特定の波長帯域における信号を算出するためのマトリクスデータを設定するマトリクスデータ設定部を含み、
前記特殊光画像取得部は、
設定された前記マトリクスデータを用いて、前記白色光の波長帯域における信号から前記特定の波長帯域における信号を算出して、前記特殊光画像を生成することを特徴とする内視鏡システム。
【請求項24】
特定の波長帯域の情報を含む特殊光画像と、白色光の波長帯域の情報を含む第1の通常光画像とを取得する第1の内視鏡装置と、
白色光の波長帯域の情報を含む第2の通常光画像を取得する第2の内視鏡装置と、
前記特殊光画像の中から、注目すべき領域である注目領域を含む画像を検出する注目領域検出部と、
前記第1の通常光画像を含む第1の体内データを取得する第1体内データ取得部と、
前記第2の通常光画像を含む第2の体内データを取得する第2体内データ取得部と、
前記第1体内データの前記第1の通常光画像と、前記第2の体内データの前記第2の通常光画像を対応付ける画像対応付け部と、
前記画像対応付け部による対応付の結果に基づいて、前記第2の内視鏡装置を誘導するための誘導情報を出力する制御を行う出力制御部と、
を含み、
前記第1の内視鏡装置は、
前記注目領域検出部により前記特殊光画像の中から前記注目領域を含む画像が検出された場合に、前記注目領域を含む画像が撮像された位置における前記第1の通常光画像を取得し、
前記画像対応付け部は、
前記注目領域を含む画像が撮像された位置における前記第1の通常光画像と、前記第2の通常光画像を対応付けることを特徴とする内視鏡システム。
【請求項25】
特定の波長帯域の情報を含む第1の特殊光画像を取得する第1の内視鏡装置と、
特定の波長帯域の情報を含む第2の特殊光画像を取得する第2の内視鏡装置と、
前記第1の特殊光画像の中から、注目すべき領域である注目領域を含む特殊光画像を検出する注目領域検出部と、
前記注目領域検出部により検出された特殊光画像を含む第1の体内データを取得する第1体内データ取得部と、
前記第2の内視鏡装置により取得された前記第2の特殊光画像を含む第2の体内データを取得する第2体内データ取得部と、
前記第1体内データの特殊光画像と、前記第2の体内データの前記第2の特殊光画像を対応付ける画像対応付け部と、
前記画像対応付け部による対応付の結果に基づいて、前記第2の内視鏡装置を誘導するための誘導情報を出力する制御を行う出力制御部と、
を含むことを特徴とする内視鏡システム。
【請求項26】
白色光の波長帯域の情報を含む第1の通常光画像を取得する第1の内視鏡装置と、
白色光の波長帯域の情報を含む第2の通常光画像を取得する第2の内視鏡装置と、
前記第1の通常光画像の中から、注目すべき領域である注目領域を含む通常光画像を検出する注目領域検出部と、
前記注目領域検出部により検出された通常光画像を含む第1の体内データを取得する第1体内データ取得部と、
前記第2の内視鏡装置により取得された前記第2の通常光画像を含む第2の体内データを取得する第2体内データ取得部と、
前記第1体内データの通常光画像と、前記第2の体内データの前記第2の通常光画像を対応付ける画像対応付け部と、
前記画像対応付け部による対応付の結果に基づいて、前記第2の内視鏡装置を誘導するための誘導情報を出力する制御を行う出力制御部と、
を含むことを特徴とする内視鏡システム。
【請求項27】
特定の波長帯域の情報を含む特殊光画像が第1の内視鏡装置により取得され、注目すべき領域である注目領域を含む画像が前記特殊光画像の中から検出され、前記注目領域を含む画像が撮像された際の前記第1の内視鏡装置の位置を示す注目位置情報が取得される場合に、前記注目位置情報を含む前記第1の体内データを取得する第1体内データ取得部と、
白色光の波長帯域の情報を含む通常光画像が第2の内視鏡装置により取得される場合に、前記第2の内視鏡装置により取得された前記通常光画像と、前記第2の内視鏡装置の位置を示す第2の位置情報とを含む前記第2の体内データを取得する第2体内データ取得部と、
前記第1の体内データと前記第2の体内データに基づいて、前記第2の内視鏡装置を誘導するための前記誘導情報を出力する制御を行う出力制御部として、
コンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項28】
特定の波長帯域の情報を含む特殊光画像が第1の内視鏡装置により取得され、注目すべき領域である注目領域を含む画像が前記特殊光画像の中から検出され、前記注目領域を含む画像が撮像された際の前記第1の内視鏡装置の位置を示す注目位置情報が取得される場合に、前記注目位置情報を含む前記第1の体内データを取得し、
白色光の波長帯域の情報を含む通常光画像が第2の内視鏡装置により取得される場合に、前記第2の内視鏡装置により取得された前記通常光画像と、前記第2の内視鏡装置の位置を示す第2の位置情報とを含む前記第2の体内データを取得し、
前記第1の体内データと前記第2の体内データに基づいて、前記第2の内視鏡装置を誘導するための前記誘導情報を出力することを特徴とする制御方法。
【請求項29】
特定の波長帯域の情報を含む特殊光画像を第1の内視鏡装置により取得し、
前記第1の内視鏡装置により取得された前記特殊光画像の中から、注目すべき領域である注目領域を含む画像を検出し、
前記注目領域を含む画像が撮像された際の前記第1の内視鏡装置の位置を示す注目位置情報を取得し、
白色光の波長帯域の情報を含む通常光画像を第2の内視鏡装置により取得し、
前記注目位置情報を含む情報を第1の体内データとして取得し、
前記第2の内視鏡装置により取得された前記通常光画像と、前記第2の内視鏡装置の位置を示す第2の位置情報を含む情報を第2の体内データとして取得し、
前記第1の体内データと前記第2の体内データに基づいて、前記第2の内視鏡装置を誘導するための誘導情報を出力する制御を行うことを特徴とする制御方法。
【請求項30】
特定の波長帯域の情報を含む特殊光画像を第1の内視鏡装置により取得し、
前記第1の内視鏡装置により取得された前記特殊光画像の中から、注目すべき領域である注目領域を含む画像を検出し、
前記注目領域を含む画像が検出された場合に、前記注目領域を含む画像が撮像された位置における、白色光の波長帯域の情報を含む第1の通常光画像を取得し、
前記注目領域を含む画像が撮像された位置における前記第1の通常光画像を含む第1の体内データを取得し、
白色光の波長帯域の情報を含む第2の通常光画像を第2の内視鏡装置により取得し、
前記第2の通常光画像を含む第2の体内データを取得し、
前記第1体内データの前記第1の通常光画像と、前記第2の体内データの前記第2の通常光画像を対応付け、
前記画像対応付け部による対応付の結果に基づいて、前記第2の内視鏡装置を誘導するための誘導情報を出力する制御を行うことを特徴とする制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図6】
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【図8】
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【図9】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図5】
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【図7】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−200283(P2011−200283A)
【公開日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−67706(P2010−67706)
【出願日】平成22年3月24日(2010.3.24)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】