説明

基板処理システム、基板搬送方法、プログラム及びコンピュータ記憶媒体

【課題】露光前に基板の裏面洗浄を行う機能を備えた基板処理システムにおいて、基板搬送の負荷を低減させる。
【解決手段】塗布現像処理システムのインターフェイスステーション5は、ウェハを露光装置に搬入する前に少なくともウェハの裏面を洗浄するウェハ洗浄部141と、洗浄後のウェハの裏面について、当該ウェハの露光が可能かどうかを露光装置に搬入前に検査するウェハ検査部142と、ウェハ洗浄部141とウェハ検査部142との間でウェハWを搬送する搬送手段143を有している。ウェハ洗浄部141、ウェハ検査部142及び搬送手段143は、筐体140の内部に設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板の処理を行う基板処理システム、基板処理システムにおける基板処理方法、プログラム及びコンピュータ記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば半導体デバイスの製造工程におけるフォトリソグラフィー工程では、ウェハ上にレジスト液を塗布してレジスト膜を形成するレジスト塗布処理、レジスト膜を所定のパターンに露光する露光処理、露光されたレジスト膜を現像する現像処理などの一連の処理が順次行われ、ウェハ上に所定のレジストパターンが形成されている。これらの一連の処理は、ウェハを処理する各種処理ユニットやウェハを搬送する搬送ユニットなどを搭載した基板処理システムである塗布現像処理システムで行われている。
【0003】
例えば図17に示すように塗布現像処理システム300は、従来、外部からカセットCを搬入出するためのカセットステーション301と、レジスト塗布処理、現像処理及び熱処理等の各種処理を行う複数の処理ユニットが正面と背面に設けられた処理ステーション302と、塗布現像処理システム300の外部に設けられた露光装置Aと処理ステーション302との間でウェハの受け渡しを行うインターフェイスステーション303を一体に備えている。
【0004】
ところで近年、ウェハ上に形成される回路パターンの微細化がますます進行し、露光処理時のデフォーカスマージンがより厳しくなっている。それに伴い、露光装置Aにはパーティクルを極力持ち込まないことが求められる。特に、ウェハ裏面のパーティクルが問題となってきている。そのため、露光装置Aに隣接するインターフェイスステーション303には、露光装置Aへのパーティクルの持ち込みを極力少なくするために、露光装置Aに搬送される前のウェハの裏面を洗浄してパーティクルを除去するウェハ洗浄ユニット310や、洗浄後のウェハを検査するウェハ検査ユニット311が設けられている。また、インターフェイスステーション303には、各ユニット310、311の間でウェハを受け渡すための受け渡しユニット312、これら各ユニット310、311、312の間でウェハを搬送するウェハ搬送装置313などが設けられている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−135583号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところが、上述の塗布現像処理システム300のように、インターフェイスステーション303にウェハ洗浄ユニット310やウェハ検査ユニット311といった複数のユニットが設けられる場合、各ユニット間でのウェハの受け渡しが必要となるため、ウェハの搬送回数の増加が避けられない。
【0007】
その結果、ウェハ搬送装置の制御が複雑なものとなり、また、ウェハ搬送装置により搬送されるウェハの移動距離も長くなるので、ウェハ搬送装置の負荷も高くなってしまう。
【0008】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、露光前に基板の裏面洗浄を行う機能を備えた基板処理システムにおいて、基板の裏面の清浄性を保ちつつ基板搬送の負荷を低減させることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記の目的を達成するため、本発明は、基板を処理する複数の処理ユニットが設けられた処理ステーションと、前記処理ステーションと外部に設けられた露光装置との間で基板の受け渡しを行うインターフェイスステーションと、を備えた基板処理システムであって、前記インターフェイスステーションは、基板を前記露光装置に搬入する前に少なくとも基板の裏面を洗浄する基板洗浄部と、少なくとも前記洗浄後の基板の裏面について、当該基板の露光が可能かどうかを前記露光装置に搬入する前に検査する基板検査部と、を有し、前記基板洗浄部と前記基板検査部は、同一の筐体の内部に配置され、前記筐体の内部には、前記基板洗浄部と前記基板検査部との間で基板を搬送する搬送手段が設けられていることを特徴としている。
【0010】
本発明によれば、基板の裏面を洗浄する基板洗浄部と、洗浄後の基板を検査する基板検査部が同一の筐体の内部に収容され、さらに、この基板洗浄部と基板検査部との間での基板搬送を、筐体の内部に設けられた搬送手段により行うことができる。このため、基板洗浄部と基板検査部との間で基板を搬送するにあたり、従来のように、例えば筐体の外部に設けられた搬送装置を用いる必要がなくなる。その結果、基板搬送の負荷を低減させることができる。
【0011】
前記インターフェイスステーションには、前記基板洗浄部で洗浄した後の基板に付着した水分を除去する脱水ユニットが設けられてもよい。
【0012】
前記基板検査部での検査の結果、基板の状態が、前記基板洗浄部での再洗浄により露光可能な状態になると判定されれば、当該基板を前記基板洗浄部に再度搬送するように、前記搬送手段を制御する基板搬送制御部を有していてもよい。
【0013】
前記基板搬送制御部は、前記基板洗浄部に再度搬送されて洗浄された基板を再度基板検査部に搬送するように前記基板搬送機構を制御してもよい。
【0014】
前記インターフェイスステーションには、前記基板検査部で検査された後であって且つ前記露光装置に搬入前の基板を所定の温度に調整する温度調整機構が設けられていてもよい。
【0015】
前記温度調整機構は、前記筐体の内部に設けられていてもよい。
【0016】
前記インターフェイスステーションには、前記基板検査部で検査後の基板を一時的に待機させるバッファ待機部が設けられていてもよい。
【0017】
前記バッファ待機部は、前記筐体の内部に設けられていてもよい。
【0018】
前記バッファ待機部は、前記検査後の基板の検査結果が判明するまで当該検査後の基板を待機させてもよい。
【0019】
前記筐体の内部には、前記搬送手段を洗浄する搬送手段洗浄機構が設けられていてもよい。
【0020】
前記搬送手段洗浄機構は、前記基板洗浄部が兼用していてもよい。
【0021】
別な観点による本発明は、基板を処理する複数の処理ユニットが設けられた処理ステーションと、前記処理ステーションと外部に設けられた露光装置との間で基板の受け渡しを行うインターフェイスステーションと、を備えた基板処理システムにおける基板の搬送方法であって、前記インターフェイスステーションは、基板を前記露光装置に搬入する前に少なくとも基板の裏面を洗浄する基板洗浄部と、少なくとも前記洗浄後の基板の裏面について、当該基板の露光が可能かどうかを前記露光装置に搬入する前に検査する基板検査部と、を有し、前記基板洗浄部と前記基板検査部は、同一の筐体の内部に配置され、前記基板洗浄部と前記基板検査部との間の基板の搬送を、前記筐体の内部に設けられた搬送手段により行うことを特徴としている。
【0022】
前記インターフェイスステーションには、基板に付着した水分を除去する脱水ユニットが設けられ、前記基板洗浄部で洗浄した後の基板は、前記脱水ユニットで脱水されてもよい。
【0023】
前記基板検査部での検査の結果、基板の状態が、前記基板洗浄部での再洗浄により露光可能な状態になると判定された場合、当該基板を前記基板洗浄部に再度搬送して洗浄してもよい。
【0024】
前記基板洗浄部に再度搬送されて洗浄された基板を、再度基板検査部に搬送してもよい。
【0025】
前記基板検査部で検査された後であって且つ前記露光装置に搬入前の基板を所定の温度に調整してもよい。
【0026】
前記基板の温度調整は、前記筐体の内部で行われてもよい。
【0027】
前記基板検査部で検査後の基板を、前記インターフェイスステーションに設けられたバッファ待機部で一次的に待機させてもよい。
【0028】
前記バッファ待機部は、前記筐体の内部に設けられていてもよい。
【0029】
前記検査後の基板を、前記基板検査部での検査結果が判明するまで前記バッファ待機部にさせてもよい。
【0030】
前記筐体の内部には、前記搬送手段を洗浄する搬送手段洗浄機構が設けられていてもよい。
【0031】
前記搬送手段洗浄機構は、前記基板洗浄部が兼用していてもよい。
【0032】
さらに別な観点による本発明によれば、前記基板搬送方法を基板処理システムによって実行させるために、当該基板処理システムを制御する制御装置のコンピュータ上で動作するプログラムが提供される。
【0033】
また別な観点による本発明によれば、前記プログラムを格納した読み取り可能なコンピュータ記憶媒体が提供される。
【発明の効果】
【0034】
本発明によれば、露光前に基板の裏面洗浄を行う機能を備えた基板処理システムにおいて、基板搬送の負荷を低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本実施の形態にかかる塗布現像処理システムの内部構成の概略を示す平面図である。
【図2】本実施の形態にかかる塗布現像処理システムの正面側の内部構成の概略を示す説明図である。
【図3】本実施の形態にかかる塗布現像処理システムの背面側の内部構成の概略を示す説明図である。
【図4】本実施の形態にかかるインターフェイスステーションの構成の概略を示す説明図である。
【図5】洗浄検査ユニットの構成の概略を示す縦断面図である。
【図6】洗浄検査ユニットのウェハ洗浄部近傍の構成の概略を示す横断面図である。
【図7】ウェハ洗浄部にウェハを受け渡す様子を示す説明図である。
【図8】ウェハ洗浄部にウェハが受け渡された状態を示す説明図である。
【図9】ウェハ洗浄部内でウェハが水平方向に移動される様子を示す説明図である。
【図10】ウェハ洗浄部内でウェハが水平方向に移動される様子を示す説明図である。
【図11】ウェハ洗浄部でウェハの周縁部が洗浄される様子を示した説明図である。
【図12】脱水ユニットの構成の概略を示す平面図である。
【図13】脱水ユニットの構成の概略を示す縦断面図である。
【図14】塗布現像処理装置で行われるウェハ処理の主な工程を示すフロー図である。
【図15】本実施の形態にかかる洗浄検査ユニットの構成の概略を示す縦断面図である。
【図16】他の実施の形態にかかる洗浄検査ユニットの構成の概略を示す縦断面図である。
【図17】従来の塗布現像処理システムの構成の概略を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下、本発明の実施の形態について説明する。図1は、本実施の形態にかかる基板処理システムとしての塗布現像処理システム1の内部構成の概略を示す説明図である。図2及び図3は、各々塗布現像処理システム1の内部構成の概略を正面側及び背面側から示す説明図である。
【0037】
塗布現像処理システム1は、図1に示すように例えば外部との間で、複数枚のウェハWが収容されたカセットCが搬入出されるカセットステーション2と、フォトリソグラフィー処理の中でウェハWに所定の処理を施す処理ユニットを複数備えた処理ステーション3と、露光装置4との間でウェハWの受け渡しを行うインターフェイスステーション5とを一体に接続した構成を有している。また、塗布現像処理システム1は、各種処理ユニットなどの制御を行う制御装置6を有している。
【0038】
カセットステーション2は、例えばカセット搬入出部10とウェハ搬送部11により構成されている。カセット搬入出部10は、例えば塗布現像処理システム1のY方向負方向(図1の左方向)側の端部に設けられている。カセット搬入出部10には、カセット載置台12が設けられている。カセット載置台12上には、カセット載置板13が例えば4つ設けられている。カセット載置板13は、水平方向のX方向(図1の上下方向)に一列に並べて設けられている。これらのカセット載置板13には、塗布現像処理システム1の外部に対してカセットCを搬入出する際に、カセットCを載置することができる。
【0039】
ウェハ搬送部11には、図1に示すようにX方向に延びる搬送路20上を移動自在なウェハ搬送装置21が設けられている。ウェハ搬送装置21は、上下方向及び鉛直軸周り(θ方向)にも移動自在であり、各載置板13上のカセットCと、後述する処理ステーション3の第3のブロックG3の受け渡し装置との間でウェハWを搬送できる。
【0040】
カセットステーション2に隣接する処理ステーション3には、各種ユニットを備えた複数、例えば4つのブロックG1、G2、G3、G4が設けられている。処理ステーション3の正面側(図1のX方向負方向側)には、第1のブロックG1が設けられ、処理ステーション3の背面側(図1のX方向正方向側)には、第2のブロックG2が設けられている。また、処理ステーション3のカセットステーション2側(図1のY方向負方向側)には、第3のブロックG3が設けられ、処理ステーション3のインターフェイスステーション5側(図1のY方向正方向側)には、第4のブロックG4が設けられている。
【0041】
例えば第1のブロックG1には、図2に示すように複数の液処理ユニット、例えばウェハWのレジスト膜の下層に反射防止膜(以下「下部反射防止膜」という)を形成する下部反射防止膜形成ユニット30、ウェハWにレジスト液を塗布してレジスト膜を形成するレジスト塗布ユニット31、ウェハWのレジスト膜の上層に反射防止膜(以下「上部反射防止膜」という)を形成する上部反射防止膜形成ユニット32、ウェハWを現像処理する現像処理ユニット33が、下から順に4段に重ねられている。
【0042】
これら第1のブロックG1の各処理ユニット30〜33は、処理時にウェハWを収容するカップFを水平方向に複数有し、複数のウェハWを並行して処理することができる。
【0043】
例えば第2のブロックG2には、図3に示すようにウェハWの熱処理を行う熱処理ユニット40や、ウェハWを疎水化処理する疎水化処理装置としてのアドヒージョンユニット41、ウェハWの外周部を露光する周辺露光ユニット42が上下方向と水平方向に並べて設けられている。熱処理ユニット40は、ウェハWを載置して加熱する熱板と、ウェハWを載置して冷却する冷却板を有し、加熱処理と冷却処理の両方を行うことができる。なお、熱処理ユニット40、アドヒージョンユニット41及び周辺露光ユニット42の数や配置は、任意に選択できる。
【0044】
例えば第3のブロックG3には、複数の受け渡しユニット50、51、52、53、54、55、56が下から順に多段に設けられている。また、第4のブロックG4には、複数の受け渡しユニット60、61、62が下から順に多段に設けられている。
【0045】
図1に示すように第1のブロックG1〜第4のブロックG4に囲まれた領域には、ウェハ搬送領域Dが形成されている。ウェハ搬送領域Dには、例えばウェハ搬送装置70が複数、例えば3台配置されている。各ウェハ搬送装置70はそれぞれ同じ構造である。
【0046】
ウェハ搬送装置70は、例えばY方向、前後方向、θ方向及び上下方向に移動自在に構成されている。ウェハ搬送装置70は、ウェハ搬送領域D内を移動し、周囲の第1のブロックG1、第2のブロックG2、第3のブロックG3及び第4のブロックG4内の所定のユニットにウェハWを搬送できる。各ウェハ搬送装置70、70、70は、例えば図3に示すように上下に配置され、例えば各ブロックG1〜G4の同程度の高さの所定のユニットにウェハWを搬送できる。
【0047】
また、図3に示すように、ウェハ搬送領域Dには、第3のブロックG3と第4のブロックG4との間で直線的にウェハWを搬送するシャトル搬送装置80が設けられている。
【0048】
シャトル搬送装置80は、例えば図3のY方向に直線的に移動自在になっている。シャトル搬送装置80は、ウェハWを支持した状態でY方向に移動し、第3のブロックG3の受け渡しユニット52と第4のブロックG4の受け渡しユニット62との間でウェハWを搬送できる。
【0049】
図1に示すように第3のブロックG3のX方向正方向側に隣接する領域には、ウェハ搬送装置90が設けられている。ウェハ搬送装置90は、例えば前後方向、θ方向及び上下方向に移動自在に構成されている。ウェハ搬送装置90は、ウェハWを支持した状態で上下に移動して、第3のブロックG3内の各受け渡しユニットに当該ウェハWを搬送できる。
【0050】
第4のブロックG4の例えばX方向正方向側には、ウェハ搬送装置85が設けられている。ウェハ搬送装置85は、例えば前後方向、θ方向及び上下方向に移動自在に構成されている。ウェハ搬送装置85は、ウェハWを支持した状態で上下に移動して、インターフェイスステーション5にウェハWを搬送できる。
【0051】
図4は、カセットステーション2側から見た、インターフェイスステーション5の内部構成の概略を示す説明図である。図4に示すように、インターフェイスステーション5には、各種ユニットを備えた3つのブロックG5、G6、G7が設けられている。第1のブロックG5は、インターフェイスステーション5の正面側(図1のX方向負方向側)に設けられている。第6のブロックG6は、例えばインターフェイスステーション5の背面側(図1のX方向正方向側)に設けられている。また、第7のブロックG7は、第5のブロックG5と第6のブロックG6の間の領域に設けられている。
【0052】
例えば第5のブロックG5には、図4に示すように、露光装置4に搬入される前のウェハWを検査する検査ユニット100が、例えば上下方向に2台配置されている。検査ユニット100の具体的な構成については後述する。
【0053】
第6のブロックG6には、洗浄検査ユニット100で洗浄及び検査された後のウェハWに付着した水分を脱水して除去する脱水ユニット101が、例えば上下方向に3台配置されている。
【0054】
第7のブロックG7には、ウェハ搬送装置85を介して処理ステーション3との間でウェハWの受け渡しを行う受け渡しユニット110と、洗浄検査ユニット100で洗浄と検査を終えた後のウェハWを脱水ユニット101や露光装置4に受け渡すための受け渡しユニット111と、脱水後のウェハWを露光装置4に搬入する前に所定の温度に調整する温度調整機構としての温度調整ユニット112が上下方向に複数設けられている。具体的には、第7のブロックG7の上部には、受け渡しユニット110と受け渡しユニット111が上からこの順で交互に3段ずつ重ねて配置されている。第7のブロックG7の下部には、受け渡しユニット111と温度調整ユニット112が上からこの順で交互に2段ずつ重ねて配置されている。温度調整ユニット112は、ペルチェ素子などの温度調整部材を備えた温度調整板を有し、当該温度調整板に載置されたウェハWを所定の温度、例えば常温に温度調整できる。
【0055】
第5のブロックG5と第7のブロックG7との間であって、第5のブロックG5に隣接した領域には、ウェハ搬送装置120が設けられている。ウェハ搬送装置120は複数、例えば2つの搬送アームとして、第1の搬送アーム121と第2の搬送アーム122を有している。各搬送アーム121、122は、例えば前後方向、θ方向及び上下方向に移動自在に構成されている。これにより各搬送アーム121、122は、ウェハWを支持した状態で上下に移動して、各ブロックG5、G7の各ユニットの間でウェハWを搬送できる。
【0056】
第6のブロックG6と第7のブロックG7との間の領域には、ウェハ搬送装置130が設けられている。ウェハ搬送装置130は複数、例えば2つの搬送アームとして、第3の搬送アーム131と第4の搬送アーム132を有している。各搬送アーム131、132は、例えば前後方向、θ方向及び上下方向に移動自在に構成されている。これにより、各搬送アーム131、132は、ウェハWを支持した状態で上下に移動して、第6のブロックG6、第7のブロックG7及び露光装置4の間でウェハWを搬送できる。なお、図4では、ウェハ搬送機構120として、独立して移動する複数の搬送アーム121、122を描図しているが、例えば複数の搬送アームに代えて、1の搬送アームにウェハWを保持するピンセットを複数、例えば2本設けたものを用いてもよい。ウェハ搬送機構130についても同様である。
【0057】
ウェハ搬送装置120、130によるウェハWの搬送は、図1に示した制御装置6の基板搬送制御部としてのウェハ搬送制御部135により制御される。ウェハ搬送制御部135は、ウェハ搬送装置120の例えば第1の搬送アーム121により処理ステーション3から受け渡しユニット110に搬送されたウェハWを洗浄検査ユニット100へ搬送し、第2の搬送アーム122によりウェハ洗浄検査部100で洗浄及び検査を終えたウェハWを第7のブロックG7の受け渡しユニット111に搬送するようにウェハ搬送装置120を制御する。また、ウェハ搬送制御部135は、ウェハ搬送装置130の第3の搬送アーム131により、洗浄検査ユニット100で洗浄した後のウェハWの、受け渡しユニット111から脱水ユニット101への搬送、及び脱水ユニッ101トから温度調整ユニット112への搬送を行い、第4の搬送アーム132により、温度調整ユニット112と受け渡しユニット111と露光装置4との間でウェハWを搬送するようにウェハ搬送装置130を制御する。なお、ウェハ搬送制御部135は、塗布現像処理システム1内の他のウェハ搬送装置や、後述する搬送手段143の動作の制御も行っている。
【0058】
次に、洗浄検査ユニット100の構成について説明する。図5は洗浄検査ユニット100の構成の概略を示す縦断面図である。
【0059】
洗浄検査ユニット100は、筐体140と、ウェハWの裏面を洗浄する基板洗浄部としてのウェハ洗浄部141と、ウェハ洗浄部141で洗浄された後のウェハW裏面が露光装置4で露光可能な状態かどうかを露光装置4に搬入する前に検査する、基板検査部としてのウェハ検査部142と、ウェハ洗浄部141とウェハ検査部142との間でウェハWを搬送する搬送手段143を有している。
【0060】
ウェハ洗浄部141とウェハ検査部142は、筐体140内に下から上にこの順で配置されている。また、ウェハ洗浄部141とウェハ検査部142との間の領域、即ち、ウェハ洗浄部141の上方であってウェハ検査部142の下方には、ウェハ検査部142で検査後のウェハWを一時的に待機させる、バッファ待機部としての、待機載置台144が配置されている。
【0061】
ウェハ洗浄部141は、図6に示すように、ウェハWを水平に吸着保持する2つの吸着パッド150、150と、この吸着パッド150、150から受け取ったウェハWを水平に吸着保持するスピンチャック151と、ウェハWの裏面を洗浄するブラシ152を有している。
【0062】
図6に示されるように、2つの吸着パッド150、150は、ウェハW裏面の周縁部を保持できるように、平面視においてスピンチャック151を挟んで略平行に設けられている。各吸着パッド150、150は、駆動機構(図示せず)により水平方向及び上下方向に移動自在な枠体153によりその両端部を支持されている。
【0063】
枠体153の上面には、上部カップ154が設けられている。上部カップ154の上面には、ウェハWの直径より大きな径の開口部154aが形成されている。開口部154aは、吸着パッド150と例えば第1の搬送アーム121との間でウェハWの受け渡しを行う際に、当該ウェハWがこの開口部154aを通過できる大きさに形成されている。
【0064】
図5に示すように、スピンチャック151はシャフト160を介して駆動機構161に接続されており、スピンチャック151は、この駆動機構161により回転及び昇降自在に構成されている。
【0065】
スピンチャック151の周囲には昇降機構(図示せず)により昇降自在な昇降ピン162が複数設けられている。
【0066】
ブラシ152は、例えば多数のプラスチック繊維を円柱状に束ねて構成されており、支持体163により支持されている。支持体163におけるブラシ152と反対側の端部には、駆動機構164が接続されている。駆動機構164は、図6に示すように、X方向に延伸するレール165に沿って水平方向に移動自在である。したがって、駆動機構164をレールに沿ってX方向に移動させることで、支持体163を介してブラシ152をX方向に移動させることができる。ブラシ152は、支持体163に内蔵された駆動機構(図示せず)により回転自在に構成されている。したがって、その上面をウェハWの裏面に押し付けた状態で回転させて当該ブラシ152をウェハWの裏面で摺動させることにより、ウェハWの裏面に付着したパーティクルを除去することができる。
【0067】
また、支持体163の先端にはブラシで除去されたパーティクルを洗い流す洗浄液を供給する洗浄液ノズル163aと、洗浄後にウェハWの裏面に付着している洗浄液を乾燥させるための、例えば窒素等の気体を供給するパージノズル163bが設けられている。
【0068】
筐体140の底部には、洗浄液を排出するドレン管170と、筐体140内部を排気して、ウェハ洗浄部141に向けて下方向の気流を形成する排気管171が設けられている。
【0069】
次に、ウェハ検査部142の構成について説明する。
【0070】
ウェハ検査部142は、図5に示すように、ウェハ洗浄部141の上方に設けられた保持アーム180と、ウェハWの裏面に対してライン状の平行光線を照射する光源181と、照射された光を撮像するカメラ182を有している。保持アーム180は、駆動機構(図示せず)により水平方向に移動自在に構成されている。
【0071】
保持アーム180の先端部には、下方に突出した係止部180aが形成されている。また、保持アーム180の下面には、図示しない駆動機構によりウェハWの直径方向に移動自在な可動保持部180bが設けられている。保持アーム180は、この係止部180aと可動保持部180bによりウェハWを挟み込み、当該ウェハWをその裏面が下方を向いた状態で保持することができる。
【0072】
光源181は保持アーム180の下方に、ウェハWの裏面に対して所定の角度θで光線を照射するように配置されている。カメラ182は、ウェハWの裏面に照射された光線の画像を撮像するように、保持アーム180の下方に、ウェハWの裏面に対して光源181と同様所定の角度θ傾けた状態で配置されている。
【0073】
光源181、カメラ182は図示しない回動機構により照射角度及び撮像角度が調整可能となっている。これにより、ある角度で照射した光線では観察できなかったパーティクルに対して、異なる角度で光線を照射して観察することができる。
【0074】
ウェハ洗浄部141とウェハ検査部142との間でウェハWの搬送を行う搬送手段143は、例えば図5に示すように、ウェハ洗浄部141とウェハ検査部142のY方向正方向側に隣接する領域に設けられている。
【0075】
搬送手段143は、例えば図6に示すように、その先端が2本に分岐した略U字形状の搬送アーム143aを備えている。搬送アーム143aの端部には、当該搬送アーム143aを前後方向に移動させるアーム駆動機構143bが設けられている。アーム駆動機構143bは、基台143cにより支持されている。
【0076】
基台143cには、鉛直方向に延伸して設けられた昇降レール143dに沿って当該基台143cをθ方向及び上下方向に自在に移動させる駆動機構(図示せず)が内蔵されている。これにより、搬送アーム143aは、前後方向、θ方向及び上下方向に移動自在に構成され、ウェハWを保持した状態で上下に移動して、ウェハ洗浄部141とウェハ検査部142の間でウェハWを搬送できる。
【0077】
待機載置台144には、昇降ピン(図示せず)が内蔵され、この昇降ピンを介して搬送アーム143aや、例えば第2の搬送アーム122との間でウェハWの受け渡しを行うことができる。
【0078】
次に、ウェハ洗浄検査部100で行われるウェハWの洗浄と検査について説明する。
【0079】
ウェハWの洗浄にあたっては、先ず図7に示すように、例えば搬送アーム121によりウェハWが上部カップ154の上方に搬送される。次いで、昇降ピン162が上昇して、ウェハWが昇降ピン162に受け渡される。この際、吸着パッド150はその上面がブラシ152の上面よりも高い位置で待機し、スピンチャック151はブラシ152の上面より低い位置まで退避している。その後、昇降ピン162が下降して、図8に示されるように、ウェハWが吸着パッド150に受け渡されて保持される。
【0080】
次いで、図9に示されるように、吸着パッド150でウェハWを吸着保持した状態で、例えばブラシ152がウェハW裏面の中央部に対応する領域に位置するように枠体153を水平方向に移動させる。その後、吸着パッド150を下降させることで、ウェハWの裏面がブラシ152の上面に押し当てられる。
【0081】
次いで、洗浄液ノズル163aから洗浄液を供給すると共にブラシ152を回転させて、ウェハW裏面の中央部が洗浄される。この際、支持体163が図6のX方向に往復動し、枠体153がY方向に往復動することで、ウェハW裏面の中央部が万遍なく洗浄される。
【0082】
ウェハW裏面の中央部の洗浄が終わると、図10に示すように、ウェハWを吸着パッド150で保持した状態で、ウェハWの中心とスピンチャック151の中心とが平面視において一致するように枠体153を水平方向に移動させる。次いで、枠体153を下降させると共にスピンチャック151を上昇させ、ウェハWを吸着パッド150からスピンチャック151に受け渡す。
【0083】
その後、図11に示すように、ウェハWの裏面にブラシ152を押し当てた状態でウェハWを回転させると共に、支持体163を介してブラシを図6のX方向に摺動させることで、ウェハW裏面の周縁部が洗浄される。これにより、ウェハWの裏面全体のパーティクルが除去される。
【0084】
ウェハW裏面の洗浄が完了すると、ブラシ152の回転や洗浄液ノズル163aから洗浄液の供給が停止される。次いで、スピンチャック151を高速で回転させることで、ウェハW裏面に付着している洗浄液が振り切り乾燥される。この際、パージノズル163bによるパージも並行して行われる。
【0085】
そして、振り切り乾燥が終了すると、ウェハWは、ウェハ洗浄部141に搬送された際とは逆の順序で、今度は搬送手段143の搬送アーム143aに受け渡される。
【0086】
次いで、搬送アーム143aがウェハWを保持した状態でウェハ検査部142まで上昇して保持アーム180の下方に移動し、次いで保持アーム180の係止部180aと可動保持部180bによりウェハWが挟み込まれ、当該ウェハWが保持アーム180に受け渡される。
【0087】
保持アーム180にウェハWが受け渡されると、保持アーム180はウェハWを保持した状態で水平方向に移動する。保持アーム180が水平移動する間に、光源181によりウェハWの裏面にライン状の平行光線が照射され、裏面に照射された光線はカメラ182により連続的に撮像される。カメラ182で撮像された画像は、制御装置6に順次入力される。そして、ウェハWの一端部から他端部にわたって撮像が完了すると、ウェハ検査部142での検査が終了する。
【0088】
検査が終了すると、ウェハWは再び搬送手段143に受け渡され、その後、バッファ待機部としての待機載置台144に受け渡される。
バッファ待機部は洗浄検査ユニット100の外部、例えば第7のブロックG7に設けられていてもよい。
【0089】
それと並行して、制御装置6では、カメラ182で撮像された画情報像に基づいて、撮像されたウェハWが露光可能な状態かどうかを判定する。より具体的には、制御装置6では、例えば撮像された画情報像から算出された、例えばウェハWの裏面に付着したパーティクルの数や付着した範囲、あるいはパーティクルの高さや大きさなどの情報に基づいて、ウェハWの状態を、露光装置4で露光が可能な状態、露光装置4で露光が不可な状態、あるいは現状では露光装置4での露光はできないが、ウェハ洗浄部141で再度洗浄すれば露光装置4での露光が可能となる状態、の3種類のいずれかに属するかを判定する。
【0090】
ウェハ検査部142での検査結果が判明すると、ウェハ搬送制御部135は所定のルールに基づきウェハWの搬送を制御する。即ち、ウェハ検査部142での検査の結果、ウェハWの状態が露光装置4で露光可能と判定されれば、待機載置部144のウェハWは、第2の搬送アーム122により第7のブロックG7の受け渡しユニット111に搬送される。また、検査の結果、ウェハWの状態が、露光装置4で露光不可と判定されれば、当該ウェハWの以後の処理を中止し、第1の搬送アーム121により受け渡しユニット110に搬送され。なお、露光装置4で露光不可と判定されたウェハWを第1の搬送アーム121により搬送するのは、露光可能と判定されたウェハW、換言すれば裏面が清浄な状態のウェハWを搬送する第2の搬送アーム122が、露光不可と判定されたウェハWを保持することで、パーティクルにより汚染されることを防止するためである。
【0091】
また、検査の結果、ウェハWの状態が、現状では露光できないものの、ウェハ洗浄部141で再度洗浄することで露光装置4での露光が可能なものであると判定されれば、待機載置台144のウェハWは搬送手段143により再びウェハ洗浄部141に搬送される。ウェハ洗浄部141に再度搬送されたウェハWには、上述の洗浄及び検査が再び行われ、再洗浄及び再検査後のウェハWは、第2の搬送アーム122により受け渡しユニット111に搬送される。
【0092】
次に、脱水ユニット101の構成について説明する。図12は、脱水ユニット101の構成の概略を示す平面図であり、図13は、脱水ユニット101の構成の概略を示す縦断面図である。
【0093】
脱水ユニット101は、内部でウェハWを脱水処理する処理容器190と、ウェハW裏面の外周部を保持する保持部材191と、保持部材191をシャフト192を介して上下方向に昇降させる昇降機構193を有している。
【0094】
保持部材191は、例えば図12に示すように、平面視において略円弧状に形成され、同心円状に複数、本実施の形態では同心円状に4つ設けられている。保持部材191は、図13に示すように、外周側の上端部191aが内周側の上端部191bより高くなった略U字形状の断面形状を有している。これにより、保持部材191の外周側は、内周側の上端部191bでウェハWを保持した際にウェハWが脱落するのを防止するガイドとして機能する。
【0095】
各保持部材191と、ウェハ搬送装置130との間のウェハWの受け渡しにあたっては、例えば図12に示すように、処理容器190のシャッタ190aから例えば第3の搬送アーム131を進入させる。次いで、当該第3の搬送アーム131で保持するウェハWの中心部と複数の保持部材191の円弧の中心とが一致するように第3の搬送アーム131を移動させる。次いで、その状態で、昇降機構193により保持部材191を上昇させる。これにより、第3の搬送アーム131から保持部材191にウェハWが受け渡される。その後、搬送アーム131は、処理容器190の外部に退避する。なお、搬送アーム131と保持部材191との間のウェハWの受け渡しは、保持部材191の昇降動に代えて、例えば第3の搬送アーム131を昇降動させて行ってもよい。
【0096】
処理容器190の底部には、排気機構194に接続された排気管195と、処理容器190内に例えば窒素ガスを送りこんで処理容器190内をパージするパージ管196が設けられている。パージ管196には、窒素ガスを供給するガス供給源197が接続されている。
【0097】
脱水ユニット101でウェハWの脱水処理を行うにあたっては、先ず、第3の搬送アーム131により処理容器190内にウェハWが搬入され、次いでこのウェハWが保持部材191に受け渡される。その後、第3の搬送アーム131が処理容器190外に退避してシャッタ190aが閉止される。次いで、排気機構194により処理容器190内が減圧される。これによりウェハWに付着した水分が蒸発し、ウェハWの脱水処理が行われる。
【0098】
ウェハWの脱水処理が終了すると、パージ管196により処理容器190内のパージと昇圧が行われる。その後、シャッタ190aを開放し、第3の搬送アーム131によりウェハWが脱水ユニット101から搬出される。
【0099】
制御装置6は、例えばCPUやメモリなどを備えたコンピュータにより構成されている。この制御装置6には、例えば塗布現像処理システム1の各種処理ユニットでのウェハ処理の内容や各ウェハWの搬送ルートを定めた処理レシピが、プログラムとして例えばメモリに記憶されている。このプログラムを実行することによって、塗布現像処理システム1の各種処理ユニットの制御や、上述したウェハ搬送制御部135による各ウェハ搬送装置や洗浄検査ユニット100の搬送手段143の動作を制御し、塗布現像処理システム1におけるウェハWの各種処理や搬送制御を行う。なお、前記プログラムは、例えばコンピュータ読み取り可能なハードディスク(HD)、フレキシブルディスク(FD)、コンパクトディスク(CD)、マグネットオプティカルデスク(MO)、メモリーカードなどのコンピュータで読み取り可能な記憶媒体Hに記録されていたものであって、その記憶媒体Hから制御装置6にインストールされたものであってもよい。
【0100】
以上のように構成された塗布現像処理システム1では、例えば次のようなウェハ処理が行われる。図14は、かかるウェハ処理の主な工程の例を示すフロー図である。
【0101】
ウェハWの処理にあたっては、先ず、複数枚のウェハWを収容したカセットCがカセット搬入出部10の所定のカセット載置板13に載置される。その後、ウェハ搬送装置21によりカセットC内の各ウェハWが順次取り出され、処理ステーション3の第3のブロックG3の例えば受け渡しユニット53に搬送される。
【0102】
次にウェハWは、ウェハ搬送装置70によって第2のブロックG2の熱処理ユニット40に搬送され、温度調節される(図14の工程S1)。その後、ウェハWは、ウェハ搬送装置70によって例えば第1のブロックG1の下部反射防止膜形成ユニット30に搬送され、ウェハW上に下部反射防止膜が形成される(図14の工程S2)。その後ウェハWは、第2のブロックG2の熱処理ユニット40に搬送され、加熱処理が行われる。その後第3のブロックG3の受け渡しユニット53に戻される。
【0103】
次にウェハWは、ウェハ搬送装置90によって同じ第3のブロックG3の受け渡しユニット54に搬送される。その後ウェハWは、ウェハ搬送装置70によって第2のブロックG2のアドヒージョンユニット41に搬送され、アドヒージョン処理される(図14の工程S3)。その後、ウェハWは、ウェハ搬送装置70によってレジスト塗布ユニット31に搬送され、ウェハW上にレジスト膜が形成される。(図14の工程S4)。
【0104】
その後ウェハWは、ウェハ搬送装置70によって熱処理ユニット40に搬送されて、プリベーク処理される(図14の工程S5)。その後、ウェハWは、ウェハ搬送装置70によって第3のブロックG3の受け渡しユニット55に搬送される。
【0105】
次にウェハWは、ウェハ搬送装置70によって上部反射防止膜形成ユニット32に搬送され、ウェハW上に上部反射防止膜が形成される(図14の工程S6)。その後ウェハWは、ウェハ搬送装置70によって熱処理ユニット40に搬送されて、加熱され、温度調節される。その後、ウェハWは、周辺露光ユニット42に搬送され、周辺露光処理される(図14の工程S7)。
【0106】
その後、ウェハWは、ウェハ搬送装置70によって第3のブロックG3の受け渡しユニット56に搬送される。
【0107】
次にウェハWは、ウェハ搬送装置90によって受け渡しユニット52に搬送され、シャトル搬送装置80によって第4のブロックG4の受け渡しユニット62に搬送される。
【0108】
その後、ウェハWは、ウェハ搬送装置85によって第7のブロックG7の受け渡しユニット110に搬送される。次にウェハWは、ウェハ搬送装置120の第1の搬送アーム121によりウェハ洗浄検査ユニット100のウェハ洗浄部141に搬送され、ウェハWの裏面が洗浄される(図14の工程S8)。
【0109】
裏面が洗浄されたウェハWは、搬送手段143によりウェハ検査部142に搬送され、ウェハWの裏面が検査される(図14の工程S9)。次にウェハWは搬送手段143により待機載置台144に搬送され、ウェハ検査部142でのウェハWの検査結果が判明するまで一時的に当該待機載置台144に載置される。
【0110】
ウェハ検査部142での検査結果が判明すると、ウェハ搬送制御部135は検査結果に基づきウェハWの搬送を行う。即ち、ウェハ検査部142での検査の結果、ウェハWの状態が、露光装置4で露光可能と判定されれば、待機載置台144上のウェハWは、第2の搬送アーム122により第7のブロックG7の受け渡しユニット111に搬送され、次いでウェハ搬送装置130の搬送アーム131により、脱水ユニット101に搬送される。
【0111】
また、検査の結果、ウェハWの状態が、露光装置4で露光不可と判定されれば、当該ウェハWにおける以後の処理を中止し、第1の搬送アーム121により受け渡しユニット110に搬送する。その後、以後の処理が中止されたウェハWは、ウェハ搬送装置85により処理ステーション3へ搬送されて、次いで所定のカセット載置板13のカセットCに回収される(図14の工程S10)。なお、露光不可と判定されたウェハWを回収する際のルートとしては、例えばシャトル搬送装置80を用いるルートであってもよいし、第1のブロックG1における現像処理ユニット33の段を介して回収するルートであってもよい。現像処理ユニット33の段を用いるのは、当該現像処理ユニット33の段における露光後のウェハWの搬送方向が、露光不可と判定されたウェハWの搬送方向と同じく、露光装置4からカセットステーション2側向きであり、通常のウェハW搬送と干渉することなく露光不可なウェハWを搬送できるためである。
【0112】
また、検査の結果、ウェハWの状態が、現状では露光できないものの、ウェハ洗浄部141で再洗浄することで露光装置4での露光が可能なものであると判定されれば、搬送手段143により当該ウェハWを再度ウェハ洗浄部141に搬送する。そして、ウェハ洗浄部141で再度洗浄されたウェハWは、搬送手段143により再度ウェハ検査部142に搬送される。そして、ウェハ検査部142での検査の結果、露光可能と判定されると、当該ウェハWは第2の搬送アーム122により第7のブロックG7の受け渡しユニット111に搬送される。次いでウェハ搬送装置130の第3搬送アーム131により、脱水ユニット101に搬送される。
【0113】
受け渡しユニット111に搬送されたウェハWは、次いでウェハ搬送装置130の第3搬送アーム131により、脱水ユニット101に搬送される。脱水ユニット101に搬送されたウェハWは、脱水ユニット101で脱水処理される(図14の工程S11)。
【0114】
その後、ウェハWは、第3の搬送アーム131により温度調整ユニット112に搬送され、次いで第4の搬送アーム132により露光装置4に搬送されて露光処理される(図14の工程S12)。
【0115】
露光処理されたウェハWは第4の搬送アーム132により第7のブロックG7の受け渡しユニット110に搬送される。その後、ウェハWはウェハ搬送装置85によって第4のブロックG4の受け渡しユニット40に搬送される。
【0116】
次いで、ウェハWは、ウェハ搬送装置70によって熱処理ユニット40に搬送され、露光後ベーク処理される(図14の工程S13)。その後、ウェハWは、ウェハ搬送装置70によって現像処理ユニット33に搬送され、現像処理される(図14の工程S14)。現像終了後、ウェハWは、ウェハ搬送装置70によって熱処理ユニット40に搬送され、ポストベーク処理される(図14の工程S15)。
【0117】
その後、ウェハWは、ウェハ搬送装置70によって第3のブロックG3の受け渡しユニット50に搬送され、その後カセットステーション2のウェハ搬送装置21によって所定のカセット載置板13のカセットCに搬送される。こうして、一連のフォトリソグラフィー工程が終了する。
【0118】
以上の実施の形態によれば、ウェハWの裏面を洗浄するウェハ洗浄部141と、洗浄後のウェハWを検査するウェハ検査部142が同一の筐体140の内部に収容され、さらに、このウェハ洗浄部141とウェハ検査部142との間でのウェハの搬送を、筐体140の内部に設けられた搬送手段143により行うことができる。このため、ウェハ洗浄部141とウェハ検査部142との間でウェハを搬送するにあたり、従来のように、例えば筐体140の外部に設けられたウェハ搬送装置120を用いる必要がなくなる。その結果、塗布現像処理システム1におけるウェハ搬送の負荷を低減させることができる。
【0119】
以上の実施の形態では、ウェハ検査部142で洗浄後のウェハWを検査した結果、当該ウェハWの状態が、現状では露光不可であるもののウェハ洗浄部141での再洗浄により露光が可能なものであると判定された場合、当該ウェハWを再度ウェハ洗浄部141に搬送する。この場合、露光不可と判断された全てのウェハWについて以後の処理を中止してカセットCに回収していた従来の塗布現像処理システム300と比較して、以後の処理を中止してカセットCに回収するウェハWの数を低減できる。その結果、塗布現像処理システム1によるウェハW処理の歩留まりを向上させることができる。
【0120】
また、ウェハ洗浄部141での再洗浄に伴うウェハWの搬送は、搬送手段143により行われる。したがって、洗浄検査ユニット100でウェハWの再洗浄を行うにあたり、筐体140外部のウェハ搬送装置の負荷が増加することがない。
【0121】
また、筐体140内に、検査後のウェハWを一時的に待機させる待機載置台144が設けられているので、当該検査後のウェハWを、検査結果が判明するまで当該待機載置台144に待機させることができる。仮に、検査の結果が判明していない状態でウェハWを洗浄検査ユニット100から搬出すると、その後に判明する検査結果により搬送中のウェハWの搬送先を変更する必要が生じ、ウェハWの搬送に大きな影響をあたえるおそれがある。これに対して、本実施の形態のように、検査後のウェハWを検査結果が判明するまで待機載置台144に待機させることで、洗浄検査ユニット100から搬出された後にウェハWの搬送先が変更されることがない。したがって、この点からも、ウェハWの搬送の負荷が増加することを防止できる。
【0122】
なお、ウェハ検査部142で検査した後のウェハWを待機載置台144に待機させる時間は、必ずしも当該ウェハWの検査結果が判明するまでとする必要はなく、それ以上の時間待機させてもよい。例えば、第5のブロックG5の最上部の洗浄検査ユニット100から最下部の洗浄検査ユニット100に対してこの順で、処理ステーション3から搬送されたウェハWが順次搬入されるとすると、例えば最先に検査結果が判明する最上部の洗浄検査ユニット100での検査結果が上述の「再洗浄」であった場合、このウェハWがウェハ洗浄部141で再度洗浄されている最中に、最上部より下方に配置された他の洗浄検査ユニット100における検査結果が判明する場合がある。かかる場合に、先に検査結果が判明した当該ウェハWを露光装置4側に搬送すると、このウェハWは、再洗浄されているウェハWを追い越して露光装置4に搬送されることとなる。その場合、例えばロット単位で処理レシピに設定されているウェハWの搬送スケジュールと異なった順序でウェハWが露光装置4に搬送されるので、露光装置4がこのウェハWを認識できず、搬送エラーが発生する可能性がある。
【0123】
したがって、上述のように任意のウェハWが「再洗浄」と判定された場合には、当該ウェハWの再洗浄後に再度ウェハ検査部142で検査し、再度待機載置台144に載置後に再検査の検査結果が判明するまで、他の洗浄検査ユニット100においては検査後のウェハWを待機載置台144で待機させておくことが好ましい。このように、待機載置台144でウェハWを待機させる時間を調整することで、「再洗浄」となった場合でもウェハWを予め定められた所定の順序で搬送できる。なお、待機載置台144を、例えば上下方向に多段に設け、洗浄検査ユニット100内に複数のウェハを待機させることができる構成であってもよい。かかる場合、例えば待機載置台144上のウェハWが露光不可と判定された際に、ウェハ搬送機構120や搬送手段143によるウェハ搬送のスケジュールに影響を与えないタイミングとなるまで当該ウェハWを待機載置台144上に載置しておくことで、搬送スケジュールに影響を与えることなくウェハWを回収することが可能となる。また、例えば待機載置台144に、露光可能と判定されたウェハWを例えば複数枚待機させておくようにしてもよい。かかる場合、例えば「再洗浄」と判定されたウェハWを再度洗浄する間に、待機させていた露光可能なウェハWを露光装置4に搬送するようにすれば、常に露光装置4に搬送するウェハWを確保できるので、露光装置4が待ち状態になることを防止できる。
【0124】
なお、以上の実施の形態では、ウェハ洗浄部141の上方にウェハ検査部142を配置していたが、その反対に、ウェハ洗浄部141をウェハ検査部142上方に配置してもよい。
【0125】
以上の実施の形態では、洗浄及び検査を終えたウェハWのうち、露光装置4で露光不可と判定されたウェハWを第1の搬送アーム121により搬送し、露光可能と判定されたウェハWを第2の搬送アーム122により搬送するので、露光不可と判定されたウェハWに付着したパーティクルにより第2の搬送アーム122が汚染されることを防止できる。その結果、下流の工程で用いられる各搬送アーム122、131、132や各ユニットを清浄に保つことができる。
【0126】
また、ウェハ搬送装置120、130に複数の搬送アーム121、122、131、132を設けたことにより、各搬送アーム121、122、131、132による搬送工程数を均等化することができる。これにより、ウェハWの搬送時間管理が容易となる。
【0127】
なお、ウェハ検査部142による検査の結果、ウェハWの状態が、例えば露光装置4での露光が不可と判定された場合、搬送手段143は、例えば裏面にパーティクルが付着した状態のウェハWを搬送していたことになる。そうすると、ウェハWに付着したパーティクルが当該搬送手段143に付着してしまい、次に搬送するウェハWの裏面を汚染してしまうおそれがある。したがって、ウェハ検査部142での検査の結果、ウェハWの状態が露光装置4での露光不可、または再洗浄により露光可能であると判定された場合、当該ウェハWを搬送した後に、搬送手段143を洗浄するようにしてもよい。
【0128】
かかる搬送手段143の洗浄は、例えばウェハ洗浄部141で行ってもよい。かかる場合、例えば搬送手段143を上下に反転自在に構成しておき、当該搬送手段143のウェハWを保持する面を下面に向けた状態で、ブラシ152により洗浄してもよい。また、ブラシ152を上下に反転自在に構成し、搬送手段143洗浄時に当該ブラシ152を反転させてもよい。
【0129】
以上の実施の形態では、インターフェイスステーション5に脱水ユニット101を設け、洗浄の際にウェハWに付着した水分を脱水するので、露光装置4への水分の持込を最小限に抑えることができる。なお、脱水ユニット102は必ずしも設ける必要はなく、その設置の有無については、任意に選択できる。
【0130】
また、第6のブロックG6に脱水ユニット101のみを設けるようにしたので、例えば脱水ユニット101に付随して設けられる処理容器190や排気機構194といった大型で重量の大きい機器の設置場所を、背面側に確保することができる。
【0131】
なお、脱水ユニット101を、第6のブロックG6に代えて、例えば第5のブロックG5に配置してもよい。かかる場合、例えば、洗浄検査ユニット100と脱水ユニット101を、上から下にこの順で交互に設けることが好ましい。
そうすることで、洗浄及び検査を終えたウェハWを、第7のブロックG7を経由することなく、例えば第2の搬送アーム122により直接脱水ユニット101に搬送できる。これにより、ウェハWと各搬送アームとが接触する回数を最小限に抑えることができるので、ウェハWの裏面がパーティクルにより汚染される可能性を、従来よりも低減できる。
【0132】
また、脱水ユニット101を、洗浄検査ユニット100の内部に設けてもよい。かかる場合、例えば待機載置台144に代えて脱水ユニット101を筐体140の内部に配置し、ウェハ検査部142で検査を行った後、ウェハWを脱水ユニット101に搬送して脱水処理を行うようにすることが好ましい。そうすることで、ウェハWの検査結果を待っている間に平行して脱水処理を行うことができるので、ウェハ処理のスループットが向上する。
【0133】
以上の実施の形態では、露光装置4に搬送する前のウェハWの温度調整を温度調整ユニット112により行ったが、ウェハWの温度調整を例えば洗浄検査ユニット100の内部で行ってもよい。かかる場合、例えば図15に示すように、洗浄検査ユニット100の筐体140の天井部に、例えば筐体140内の空気を冷却する冷却機構200を設け、この冷却機構200により筐体140内の雰囲気を所定の温度に調整することで、ウェハWの温度調整が行われる。冷却機構200には、例えば内部に所定の温度の冷媒を通水したラジエータなどを用いることができる。こうすることで、例えばウェハWの検査を終了し、待機載置台144でウェハWを待機させている間に当該ウェハWの温度調整を行うことができる。その結果、ウェハWの温度調整に要する時間を短縮できると共に、温度調整ユニット112への搬送が不要となるので、塗布現像処理システム1のスループットを向上させることができる。また、温度調整ユニット112そのものも不要となるので、インターフェイスステーション5を小型化することができる。
【0134】
なお、以上の実施の形態では、搬送手段143の搬送アーム143aとして略U字形状のものを用いた場合について説明したが、搬送アーム143aの形状や種類はかかる実施の形態に限定されず、例えば、搬送アーム143aとして、ウェハWを非接触で保持するベルヌーイチャックなどを用いてもよい。
【0135】
また、例えばウェハ検査部142そのものを上下反転させた状態、即ち検査部142においてウェハWの裏面が上方を向くように当該検査部142を配置してもよい。その場合、例えば搬送アーム143aを水平軸中心に上下方向に反転自在とするように、搬送手段143に回動機構(図示せず)を設けてもよい。いずれの場合においても、筐体140内における機器配置やウェハWの搬送については、当業者であれば、特許請求の範囲に記載された思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0136】
なお、以上の実施の形態では、ウェハ洗浄部141とウェハ検査部142は、洗浄検査ユニット100の筐体140内に、上下方向に配置されていたが、ウェハ洗浄部141とウェハ検査部142の配置についても本実施の形態に限定されるものではない。例えば図16に示すように、ウェハ洗浄部141とウェハ検査部142を筐体140内に水平方向に配置してもよい。その場合、ウェハ洗浄部141とウェハ検査部142との間のウェハWの搬送は、例えばウェハ洗浄部141の吸着パッド150にウェハWを保持した状態で枠体153を移動させることにより行ってもよい。そして、吸着パッド150に保持されたウェハWの裏面が、光源181及びカメラ182により検査される。
【0137】
また、例えばウェハWの裏面の検査結果が判明するまで、ウェハWを吸着パッド150により保持するようにしてもよい。そうすると、ウェハWを待機載置部144に搬送する必要がないため、待機載置部144のみならず、搬送手段143も不要となる。そして、再洗浄の際には、吸着パッド150に保持した状態でウェハWをウェハ洗浄部141まで移動させ、洗浄後は吸着パッド150に保持した状態で再びウェハ検査部142に移動させる。また、露光可能あるいは露光不可と判断された場合は、ウェハ洗浄部141の昇降ピン162にウェハWを受け渡し、ウェハ搬送装置120により洗浄検査ユニット100から搬出する。かかる場合、枠体153に支持された吸着パッド150が本実施の形態の搬送手段として機能する。
【0138】
なお、図5に示すように、ウェハ洗浄部141とウェハ検査部142とを上下方向に配置した場合においても、例えば保持アーム180にウェハWを保持した状態で、ウェハWの検査結果が判明するまで当該ウェハWを待機させてもよい。
【0139】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。本発明はこの例に限らず種々の態様を採りうるものである。本発明は、基板がウェハ以外のFPD(フラットパネルディスプレイ)、フォトマスク用のマスクレチクルなどの他の基板である場合にも適用できる。
【産業上の利用可能性】
【0140】
本発明は、例えば半導体ウェハ等の基板に対して洗浄処理を行う際に有用である。
【符号の説明】
【0141】
1 塗布現像処理システム
2 カセットステーション
3 処理ステーション
4 露光装置
5 インターフェイスステーション
6 制御装置
10 カセット搬入出部
11 ウェハ搬送部
12 カセット載置台
13 カセット載置板
20 搬送路
21 ウェハ搬送装置
30 下部反射防止膜形成ユニット
31 レジスト塗布ユニット
32 上部反射防止膜形成ユニット
33 現像処理ユニット
40 熱処理ユニット
41 アドヒージョンユニット
42 周辺露光ユニット
50〜56 受け渡しユニット
60〜62 受け渡しユニット
70 ウェハ搬送装置
85 ウェハ搬送装置
90 ウェハ搬送装置
100 洗浄検査ユニット
101 脱水ユニット
110 受け渡しユニット
111 受け渡しユニット
112 温度調整ユニット
120 ウェハ搬送機構
121 第1の搬送アーム
122 第2の搬送アーム
130 ウェハ搬送装置
131 第3の搬送アーム
132 第4の搬送アーム
135 ウェハ搬送制御部
140 筐体
141 ウェハ洗浄部
142 ウェハ検査部
143 搬送手段
144 待機載置台
150 吸着パッド
151 スピンチャック
152 ブラシ
153 枠体
154 上部カップ
154a 開口部
160 シャフト
161 駆動機構
162 昇降ピン
163 支持体
163a 洗浄液ノズル
163b パージノズル
164 駆動機構
170 ドレン管
171 排気管
180 保持アーム
181 光源
182 カメラ
190 処理容器
191 保持部材
192 シャフト
193 昇降機構
194 排気機構
195 排気管
196 パージ管
200 冷却機構
C カセット
D ウェハ搬送領域
F カップ
W ウェハ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を処理する複数の処理ユニットが設けられた処理ステーションと、前記処理ステーションと外部に設けられた露光装置との間で基板の受け渡しを行うインターフェイスステーションと、を備えた基板処理システムであって、
前記インターフェイスステーションは、
基板を前記露光装置に搬入する前に少なくとも基板の裏面を洗浄する基板洗浄部と、
少なくとも前記洗浄後の基板の裏面について、当該基板の露光が可能かどうかを前記露光装置に搬入する前に検査する基板検査部と、を有し、
前記基板洗浄部と前記基板検査部は、同一の筐体の内部に配置され、
前記筐体の内部には、前記基板洗浄部と前記基板検査部との間で基板を搬送する搬送手段が設けられていることを特徴とする、基板処理システム。
【請求項2】
前記インターフェイスステーションには、前記基板洗浄部で洗浄した後の基板に付着した水分を除去する脱水ユニットが設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の基板処理システム。
【請求項3】
前記基板検査部での検査の結果、基板の状態が、前記基板洗浄部での再洗浄により露光可能な状態になると判定されれば、当該基板を前記基板洗浄部に再度搬送するように、前記搬送手段を制御する基板搬送制御部を有していることを特徴とする、請求項1〜2のいずれかに記載の基板処理システム。
【請求項4】
前記基板搬送制御部は、前記基板洗浄部に再度搬送されて洗浄された基板を再度基板検査部に搬送するように前記基板搬送機構を制御することを特徴とする、請求項3に記載の基板処理システム。
【請求項5】
前記インターフェイスステーションには、前記基板検査部で検査された後であって且つ前記露光装置に搬入前の基板を所定の温度に調整する温度調整機構が設けられていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の基板処理システム。
【請求項6】
前記温度調整機構は、前記筐体の内部に設けられていることを特徴とする、請求項5に記載の基板処理システム。
【請求項7】
前記インターフェイスステーションには、前記基板検査部で検査後の基板を一時的に待機させるバッファ待機部が設けられていることを特徴とする、請求項1〜6に記載の基板処理システム。
【請求項8】
前記バッファ待機部は、前記筐体の内部に設けられていることを特徴とする、請求項7に記載の基板処理システム。
【請求項9】
前記バッファ待機部は、前記検査後の基板の検査結果が判明するまで当該検査後の基板を待機させることを特徴とする、請求項7または8のいずれかに記載の基板処理システム。
【請求項10】
前記筐体の内部には、前記搬送手段を洗浄する搬送手段洗浄機構が設けられていること特徴とする、請求項1〜9のいずれかに記載の基板処理システム。
【請求項11】
前記搬送手段洗浄機構は、前記基板洗浄部が兼用していることを特徴とする、請求項10に記載の基板処理システム。
【請求項12】
基板を処理する複数の処理ユニットが設けられた処理ステーションと、前記処理ステーションと外部に設けられた露光装置との間で基板の受け渡しを行うインターフェイスステーションと、を備えた基板処理システムにおける基板の搬送方法であって、
前記インターフェイスステーションは、
基板を前記露光装置に搬入する前に少なくとも基板の裏面を洗浄する基板洗浄部と、
少なくとも前記洗浄後の基板の裏面について、当該基板の露光が可能かどうかを前記露光装置に搬入する前に検査する基板検査部と、を有し、
前記基板洗浄部と前記基板検査部は、同一の筐体の内部に配置され、
前記基板洗浄部と前記基板検査部との間の基板の搬送を、前記筐体の内部に設けられた搬送手段により行うことを特徴とする、基板搬送方法。
【請求項13】
前記インターフェイスステーションには、基板に付着した水分を除去する脱水ユニットが設けられ、
前記基板洗浄部で洗浄した後の基板は、前記脱水ユニットで脱水されることを特徴とする、請求項12に記載の基板搬送方法。
【請求項14】
前記基板検査部での検査の結果、基板の状態が、前記基板洗浄部での再洗浄により露光可能な状態になると判定された場合、当該基板を前記基板洗浄部に再度搬送して洗浄することを特徴とする、請求項12または13のいずれかに記載の基板搬送方法。
【請求項15】
前記基板洗浄部に再度搬送されて洗浄された基板を、再度基板検査部に搬送することを特徴とする、請求項14に記載の基板搬送方法。
【請求項16】
前記基板検査部で検査された後であって且つ前記露光装置に搬入前の基板を所定の温度に調整することを特徴とする、請求項12〜15のいずれかに記載の基板搬送方法。
【請求項17】
前記基板の温度調整は、前記筐体の内部で行われることを特徴とする、請求項16に記載の基板搬送方法。
【請求項18】
前記基板検査部で検査後の基板を、前記インターフェイスステーションに設けられたバッファ待機部で一次的に待機させることを特徴とする、請求項12〜17に記載の基板搬送方法。
【請求項19】
前記バッファ待機部は、前記筐体の内部に設けられていることを特徴とする、請求項18に記載の基板搬送方法。
【請求項20】
前記検査後の基板を、前記基板検査部での検査結果が判明するまで前記バッファ待機部にさせることを特徴とする、請求項18または19のいずれかに記載の基板搬送方法。
【請求項21】
前記筐体の内部には、前記搬送手段を洗浄する搬送手段洗浄機構が設けられていること特徴とする、請求項12〜20のいずれかに記載の基板搬送方法。
【請求項22】
前記搬送手段洗浄機構は、前記基板洗浄部が兼用していることを特徴とする、請求項21に記載の基板搬送方法。
【請求項23】
請求項12〜22のいずれかに記載の基板搬送方法を基板処理システムによって実行させるために、当該基板処理システムを制御する制御装置のコンピュータ上で動作するプログラム。
【請求項24】
請求項23に記載のプログラムを格納した読み取り可能なコンピュータ記憶媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2013−98478(P2013−98478A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−242336(P2011−242336)
【出願日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【出願人】(000219967)東京エレクトロン株式会社 (5,184)
【Fターム(参考)】