説明

撮像装置

【課題】撮影状況によって主要被写体(例えば、人物の顔)が検出できなかった場合でも、撮像画面内の主要被写体を検出することができる撮像装置を提供する。
【解決手段】撮影用撮像素子11から出力される画像信号によって生成された第1の画像データと、補助撮像ユニット3の補助撮像素子から出力される画像信号によって生成された第2の画像データとに対して、任意の露出制御を行う制御部15(露出制御手段)と、第1の画像データと第2の画像データからそれぞれ撮像画面内に位置する主要被写体としての人物の顔を検出する顔検出部15aとを備え、顔検出部15aが、撮影状況により第1の画像データから人物の顔を検出できなかった場合には、制御部15により、第2の画像データに対して高輝度側又は低輝度側に露出シフト制御して、露出シフト制御された第2の画像データから人物の顔の検出を顔検出部15aで行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラ等の撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
最近のデジタルスチルカメラ(以下、「デジタルカメラ」という)には、オートフォーカス(AF)機能、オート露出(AE)機能、オートホワイトバランス(AW)機能の他に、撮像画面内に主要被写体として人物の顔がある場合にこの人物の顔を自動的に検出する顔検出手段を備えているものが一般的になってきている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
前記特許文献1のデジタルカメラのように、人物の顔を検出する顔検出手段を備えている場合、撮影レンズを通して被写体像が撮像素子の受光面に結像したときに、この撮像素子から出力される画像データが、顔検出手段に入力される。そして、顔検出手段により、入力された画像データの中から公知の方法で人物の顔を主要被写体として検出すると、制御部は、顔検出手段で検出した人物の顔の位置に対して焦点(合焦位置)を決定し、更に人物の顔を測光エリアとして最適な露出、ホワイトバランスを決定する処理を行っている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、顔検出手段は、前記したように入力された画像データの中から公知の方法で人物の顔を主要被写体として検出する構成であるが、例えば極端な逆光で主要被写体である人物の顔が所定以上に暗くなり過ぎていると、人物の顔を検出すること自体が困難となることがある。また、主要被写体である人物の顔周辺の背景が暗く、この人物の顔に正面から極端に明るい照明が当たって所定以上に明る過ぎている場合でも、人物の顔を検出すること自体が困難となることがある。
【0005】
このように、撮像画面内に主要被写体としての人物の顔があっても、上記のような撮影状況によって人物の顔が検出できない場合には、人物の顔の位置に対して焦点(合焦位置)を決定できず、更に人物の顔を測光エリアとして最適な露出、ホワイトバランスを決定することもできないので、撮影者の意図と異なる撮影画像が得られてしまうことがある。
【0006】
そこで、本発明は、撮影状況(例えば、逆光で主要被写体が暗くなり過ぎている場合や、逆に主要被写体に前方側から強い照明光が当たって白とびしている場合など)によって主要被写体(例えば、人物の顔)が検出できなかった場合でも、撮像画面内の主要被写体を検出することができる撮像装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するために請求項1に記載の撮像装置は、主撮影用光学系を介して主撮影用の画像を撮像する主撮影用撮像素子と、補助撮影用光学系を介して補助撮影用の画像を撮像する補助撮影用撮像素子と、前記主撮影用撮像素子から出力される画像信号によって生成された第1の画像データと、前記補助撮影用撮像素子から出力される画像信号によって生成された第2の画像データとに対して、任意の露出制御を行う露出制御手段と、前記第1の画像データと前記第2の画像データからそれぞれ撮像画面内に位置する主要被写体を検出する主要被写体検出手段と、を備え、前記主要被写体検出手段が、撮影状況により前記第1の画像データから前記主要被写体を検出できなかった場合には、前記露出制御手段により、前記第2の画像データに対して高輝度側又は低輝度側に露出シフト制御して、露出シフト制御された前記第2の画像データから前記主要被写体の検出を前記主要被写体検出手段で行うことを特徴としている。
【0008】
請求項2に記載の撮像装置は、前記主要被写体検出手段が、露出シフト制御された前記第2の画像データから前記主要被写体を検出できた場合、前記露出制御手段は、露出シフト制御された前記第2の画像データから検出された前記主要被写体の位置情報に基づき、前記第1の画像データに対して対応する位置を測光エリアとして測光処理を行い、この測光結果に基づいて前記主要被写体の露出制御を行うことを特徴としている。
【0009】
請求項3に記載の撮像装置は、少なくとも一対の前記補助撮影用光学系と前記補助撮影用撮像素子を有し、前記露出制御手段は、一対のうちの一方の前記補助撮影用撮像素子から出力される画像信号によって生成された前記第2の画像データに対しては高輝度側に露出シフト制御し、他方の補助撮影用撮像素子から出力される画像信号によって生成された前記第2の画像データに対しては低輝度側に露出シフト制御することを特徴としている。
【0010】
請求項4に記載の撮像装置は、一つの前記補助撮影用光学系と前記補助撮影用撮像素子を有し、前記露出制御手段は、一つの前記補助撮影用撮像素子から出力される画像信号によって生成された前記第2の画像データに対して、高輝度側への露出シフト制御と低輝度側への露出シフト制御とに切り替え可能であることを特徴としている。
【0011】
請求項5に記載の撮像装置は、一つの前記補助撮影用光学系と前記補助撮影用撮像素子を有し、前記露出制御手段は、一つの前記補助撮影用撮像素子から出力される画像信号によって生成された前記第2の画像データに対して、高輝度側又は低輝度側のいずれか一方に露出シフト制御することを特徴としている。
【0012】
請求項6に記載の撮像装置は、前記主撮影用光学系はズーム機能を有し、前記補助撮影用光学系の画角は、前記主撮影用光学系の広角端側の画角と略同じに設定されており、前記主撮影用光学系が広角端よりも望遠側にズームされている画角のときは、前記補助撮影用撮像素子の全撮像領域のうちの前記主撮影用光学系の画角に対応した領域内から前記主要被写体を検出することを特徴としている。
【0013】
請求項7に記載の撮像装置は、前記主要被写体検出手段が、前記第1の画像データから前記主要被写体を検出できている場合には、前記露出制御手段は前記第2の画像データに対して露出シフト制御を行わず、かつ前記主要被写体検出手段は前記第2の画像データから前記主要被写体の検出を行わないことを特徴としている。
【0014】
請求項8に記載の撮像装置は、前記主要被写体検出手段が、前記第1の画像データから前記主要被写体を検出できている場合には、前記補助撮影用撮像素子による撮像動作を行わないことを特徴としている。
【0015】
請求項9に記載の撮像装置は、前記主要被写体は人物の顔であり、前記主要被写体検出手段は、主要被写体としての人物の顔を検出することを特徴としている。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係る撮像装置によれば、撮影状況により主撮影用撮像素子から出力される画像信号によって生成された第1の画像データから主要被写体を検出できなかった場合でも、高輝度側又は低輝度側に露出シフト制御された補助撮影用撮像素子から出力される画像信号によって生成された第2の画像データから主要被写体の検出を行うことができる。よって、第2の画像データから検出した主要被写体の位置に基づき、第1の画像データに対して対応する位置に対して焦点(合焦位置)を決定することができ、更に最適な露出とホワイトバランスを決定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施形態1に係る撮像装置の一例としてのデジタルカメラを示す正面図。
【図2】実施形態1におけるデジタルカメラのシステム構成の概要を示すブロック図。
【図3】モニタリング動作時における、露出制御と顔検出処理の時間間隔を示す図。
【図4】(a)は、実施形態1における補助撮像ユニットを示す概略断面図、(b)は、この補助撮像ユニットの第1、第2の補助撮像素子を示す平面図。
【図5】(a)は、撮影レンズを最広角側にズームしているときの撮影画角を示す図、(b)は、補助撮像素子用レンズの画角を示す図。
【図6】(a)は、撮影レンズを最広角から望遠側にズームしているときの撮影画角を示す図、(b)は、補助撮像素子用レンズの画角とこのときの撮影画角に対応した領域を示す図。
【図7】本発明の実施形態1のモニタリング動作時における人物の顔を検出する顔検出処理と露出制御処理を示すフローチャート。
【図8】(a)は、逆光によって人物の顔が暗くなり過ぎているときの画像の一例を示す図、(b)は、高輝度側に露出シフト制御され、人物の顔が明るくなっている画像の一例を示す図。
【図9】本発明の実施形態2、3に係る撮像装置の一例としてのデジタルカメラを示す正面図。
【図10】実施形態2、3における補助撮像ユニットを示す概略断面図。
【図11】本発明の実施形態2のモニタリング動作時における人物の顔を検出する顔検出処理と露出制御処理を示すフローチャート。
【図12】本発明の実施形態3のモニタリング動作時における人物の顔を検出する顔検出処理と露出制御処理を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明を図示の実施形態に基づいて説明する。
【0019】
〈実施形態1〉
図1は、本発明の実施形態1に係る撮像装置の一例としてのデジタルカメラを示す正面図、図2は、図1に示したデジタルカメラのシステム構成の概要を示すブロック図である。
【0020】
(デジタルカメラの外観構成)
図1に示すように、本実施形態に係るデジタルカメラ1の正面(前面)側には、光学ズーム機能を有する被写体撮影用の撮影レンズ2、後述する補助撮像ユニット3の前面側のレンズアレイ4等が設けられている。レンズアレイ4の表面には、所定の間隔で左右方向に設けた一対(2つ)の補助撮像素子用レンズ5a,5bが一体に形成されている。撮像レンズ2と補助撮像素子用レンズ5a,5bの各光軸は平行である。また、デジタルカメラ1の上面側には、レリーズボタン6、撮影モード切換ボタン7、不図示の電源スイッチ、ズームスイッチ等が設けられている。
【0021】
(デジタルカメラ1のシステム構成)
図2に示すように、このデジタルカメラ1は、複数のレンズ群を有する撮影レンズ2、シャッタ機能を有する絞りユニット10、撮影レンズ2を通して入射される撮影像が受光面上に結像するCCDイメージセンサ等の撮影用撮像素子11、撮影用撮像素子11から出力される画像信号(電気信号)をアナログフロントエンド(AFE)部12でデジタル処理して取り込み、撮影画像を表示や記録が可能な画像データに変換処理する信号処理部13、操作部(レリーズボタン6、撮影モード切換ボタン7(図1参照)等)14からの操作入力情報に基づき、ROM(不図示)に記憶された制御プログラムに基づいてデジタルカメラ1全体のシステム制御等を行う制御部(CPU)15、信号処理部13で生成された画像データ(撮影画像)等を表示する液晶モニタ(LCD)16、撮影レンズ2の複数のレンズ群を駆動するレンズ駆動部17、絞りユニット10を駆動する絞りユニット駆動部18、及び前記補助撮像ユニット3等を備えている。信号処理部13で生成された画像データは、メモリカード収納部(不図示)内に収納自在なメモリカード19に記録される。
【0022】
液晶モニタ(LCD)16は、画像データ(撮影画像)を表示する以外にも、撮影時の撮影モードなどの各種動作内容等を表示したり、電子ファインダとしてモニタリング画像(動画)を表示することができる。液晶モニタ(LCD)16は、デジタルカメラ1の背面側に設けられている。なお、実際に撮影する前のモニタリング時においては、撮影用撮像素子11からの画像信号に対して画素数を間引き処理した画像が液晶モニタ(LCD)16に表示される。
【0023】
制御部(CPU)15は、撮影用撮像素子11からアナログフロントエンド(AFE)部12を介して取り込んだ画像信号より、AF(自動合焦)評価値、AE(自動露出)評価値、AWB(オートホワイトバランス)評価値を算出する。
【0024】
AF評価値は、例えば、高周波成分抽出フィルタの出力積分値や、近接画素の輝度差の積分値によって算出される。合焦状態にあるときは、被写体のエッジ部分がはっきりとしているため、高周波成分が一番高くなる。これを利用して、AF動作時(合焦検出動作時)には、撮影レンズ2の光軸方向に沿った各フォーカスレンズ位置におけるAF評価値を取得して、その極大になる点を合焦検出位置としてAF動作が実行される。
【0025】
AE評価値とAWB評価値は、取り込んだ撮影用撮像素子11からの画像信号におけるRGB値のそれぞれの積分値から算出される。例えば、撮影用撮像素子11の全画素の受光面に対応した撮像画面を1024エリアに等分割(水平32分割、垂直32分割)し、それぞれのエリアのRGB積算を算出する。
【0026】
そして、制御部15は、AE評価値(算出されたRGB積算値)を読み出し、撮像画面内の各エリアの輝度を算出して、輝度分布から適正な露光量を決定する測光処理(AE処理)を行う。そして、制御部15は、決定した露光量に基づいて、露出条件(撮影用撮像素子11の電子シャッタ回数、絞りユニット10の絞り値等)を設定し、露出制御を行う。また、制御部15は、AWB評価値(算出されたRGB積算値)を読み出し、撮像画面内の各エリアのRGBの分布から被写体色や光源色を判定し、光源の色に合わせたAWBの制御値を決定する処理(AWB処理)を行う。
【0027】
また、制御部15は、顔検出部15aを有している。
【0028】
顔検出部15aは、例えば、前記撮像画面内の各エリアの輝度データを読み出し、予め記憶されている人物の顔の目と鼻の輝度パターンテンプレートとのマッチングを行うことで、主要被写体である人物の顔を検出する処理を行う。前記輝度パターンテンプレートは、複数種類の大きさのものが予めROM(不図示)に記憶されており、それぞれの大きさの輝度パターンテンプレートで撮像画面内の各エリアにおいてパターンマッチングすることで人物の顔の検出を行う。人物の顔部が検出されると、人物の顔部が撮像画面内で移動してもそれに追尾して検出状態を保持する。
【0029】
図3に示すように、撮影モードに設定して実際に被写体を撮影する前のモニタリング動作時(構図やシャッタチャンス等を確認するために、液晶モニタ16に撮影する画像(動画)が表示されている時)から、制御部15は、前記露出制御を一定時間間隔で行っており、また、顔検出部15aは、露出制御とは非同期で前記顔検出処理を一定時間間隔(露出制御の一定時間間隔よりも長い)で行っており、顔検出結果情報を露出制御側へ通知する。
【0030】
そして、制御部15は、撮像画面内で人物の顔が検出されるとその顔を測光エリアとしてAE評価値を算出し、算出したAE評価値に基づいて露光量を決定する。そして、決定した露光量に基づいて、露出条件(撮影用撮像素子11の電子シャッタ回数、絞りユニット10の絞り値等)を設定し、露出制御を行う。
【0031】
なお、撮像画面内に人物の顔があるのに顔検出ができない撮影状況の場合、撮像画面内に人物の顔がいない場合、顔検出モードがOFFの場合には、例えば分割測光方式(撮像画面を複数のエリアに分割し、各エリア毎に輝度の平均値を算出して算出した輝度平均値の分布パターンから輝度データを決定する方式)で測光して露光制御を行う。
【0032】
また、このモニタリング動作時には、露出制御とは非同期で前記AF動作を一定時間間隔(露出制御の一定時間間隔よりも長い)で行っており、例えば、顔検出処理で主要被写体である人物の顔を検出した場合には、検出した顔の位置に対してAF動作を行なう。
【0033】
(補助撮像ユニット3の構成)
図4(a),(b)に示すように、本実施形態の補助撮像ユニット3は、前面側(図4(a)の上側)が開口した筐体20と、この筐体20の前面側に一対の補助撮像用レンズ5a,5bが一列(デジタルカメラ1の左右方向)に一体に形成された透明樹脂材からなるレンズアレイ4と、レンズアレイ4と対向する筐体20内の背面側(図4(a)の下側)に配置された薄板状の撮像素子基板21と、撮像素子基板21上に等間隔で形成された平面状(2次元状)のCCD等の第1、第2の補助撮像素子22a,22bと、撮像素子基板21の背面に配置された第1、第2の補助撮像素子22a,22bから出力される画像信号(電気信号)をデジタル信号に変換処理するアナログフロントエンド(AFE)部等23を備えている。アナログフロントエンド部23でデジタル信号に変換された画像信号は、前記信号処理部13に入力される。
【0034】
第1、第2の各補助撮像素子22a,22bは、補助撮像素子用レンズ5a,5bとそれぞれ対向するようにして配置されている。第1、第2の補助撮像素子22a,22bのサイズは前記撮影用撮像素子11よりも小さく、第1、第2の補助撮像素子22a,22bの各撮像領域22a1,22b1の画素数は、例えば、撮影用撮像素子11の画素数を間引き処理したモニタリング時と同程度である。
【0035】
第1、第2の補助撮像素子用レンズ5a,5bの各光軸は平行であり、各撮像領域22a1,22b1の対角中心と第1、第2の補助撮像素子用レンズ5a,5bの光軸が略一致するように位置決めされている。第1、第2の補助撮像素子用レンズ5a,5bの画角は、本実施形態では前記撮影レンズ2の最広角ズーム側付近の撮影画角に対応している。補助撮像素子用レンズ5a,5bは、該補助撮像素子用レンズ5a,5bに入射する被写体光が各撮像領域22a1,22b1に結像するような焦点距離を有している。なお、レンズアレイ4の前面側の補助撮像素子用レンズ5a,5b以外の部分は遮光部材(不図示)で覆われている。
【0036】
制御部(CPU)15は、第1、第2の補助撮像素子22a,22b(各撮像領域22a1,22b1)からアナログフロントエンド(AFE)部23を介して取り込んだ画像信号より、各撮像領域22a1,22b1の受光面に対応した撮像画面を複数のエリアに分割して、それぞれのエリアでAE評価値を算出することができる。
【0037】
そして、制御部15は、第1の補助撮像素子22a(撮像領域22a1)からの画像信号に対しては高輝度側にシフトした露出制御を行い、第2の補助撮像素子22b(撮像領域221)からの画像信号に対しては低輝度側にシフトした露出制御を行う。高輝度側に露出制御する場合は、例えば、第1、第2の補助撮像素子22a,22bから出力される画像信号をデジタル信号に変換処理するアナログフロントエンド部23でのゲイン値を高くし、低輝度側に露出制御する場合は、逆にゲイン値を低くする。
【0038】
なお、第1、第2の補助撮像素子22a,22b(各撮像領域22a1,22b1)からの画像信号は信号処理部13に入力されるが、画像として液晶モニタ16に表示されたり、メモリカード19に記録されることはない。
【0039】
顔検出部15aは、モニタリング動作時に撮影用撮像素子11からの画像信号によって顔検出処理を行ったときに逆光等の撮影状況によって人物の顔を検出できなかった場合、第1、第2の補助撮像素子22a,22b(各撮像領域22a1,22b1)からの画像信号によって顔検出処理を行う(詳細は後述する)。
【0040】
なお、図5(a)は、撮影レンズ2を最広角側にズームしているときの撮影画角、図5(b)は、補助撮像ユニット3の補助撮像素子用レンズ5a,5bの画角を示しており、両者の画角は略同じである。この場合の画面内の画像は両者とも略同じ大きさとなる。よって、撮影レンズ2を最広角側にズームしているときは、第1、第2の補助撮像素子22a,22bの各撮像領域22a1,22b1の全体から主要被写体である人物の顔を検出する。
【0041】
また、図6(a)は、撮影レンズ2を最広角から望遠側にズームしているときの撮影画角、図6(b)は、補助撮像ユニット3の補助撮像素子用レンズ5a,5bの画角を示しており、撮影レンズ2の撮影画角の方が狭くなる。よって、この場合は、第1、第2の補助撮像素子22a,22bの撮像領域22a1,22b1のうちの前記撮影レンズ2の撮影画角に対応した領域Aから主要被写体である人物の顔を検出する。
【0042】
次に、実施形態1における、本撮影前のモニタリング動作時での人物の顔を検出する顔検出処理と露出制御処理を、図7に示すフローチャートを参照して説明する。なお、図7に示したフローチャートでの顔検出処理と露出制御処理は、撮像画角内に主要被写体である人物の顔がある場合を前提としている(後述する実施形態2、3のフローチャートでも同様である)。
【0043】
撮影者がデジタルカメラ1の電源スイッチ(不図示)をONして撮影モード、顔検出モードに設定すると、モニタリング動作が開始され、撮影レンズ2を通して撮影像が撮影用撮像素子11に結像し、撮影用撮像素子11からアナログフロントエンド部12を介して画像信号が信号処理部13に出力され、画像データが生成される。
【0044】
そして、顔検出部15aは、信号処理部13に取り込まれた撮影用撮像素子11からの画像信号で生成された画像データによって、主要被写体としての人物の顔を検出する処理を行う(ステップS1)。
【0045】
そして、ステップS1での顔検出処理時において、撮影状況(逆光で人物の顔が暗くなり過ぎている場合や、逆に人物の顔に前方側から強い照明光が当たって白とびしている場合など)によって顔が検出できなかった場合(ステップS2:NO)、制御部15は、最初に第1の補助撮像素子22a(撮像領域22a1)からの画像信号によって、高輝度側に露出シフト制御した画像データを生成し、顔検出部15aは、この画像データから人物の顔を検出する処理を行う(ステップS3)。
【0046】
そして、ステップS3での顔検出処理時において、高輝度側に露出シフト制御した画像データから顔が検出できなかった場合(ステップS4:NO)、制御部15は、次に第2の補助撮像素子22b(撮像領域22b1)からの画像信号によって、低輝度側に露出シフト制御した画像データを生成し、顔検出部15aは、この画像データから人物の顔を検出する処理を行う(ステップS5)。
【0047】
そして、ステップS5での顔検出処理時において、低輝度側に露出シフト制御された画像データから顔を検出した場合(ステップS6:YES)、制御部15は、検出した顔の位置情報に基づき、撮影用撮像素子11からの画像信号で生成された画像データによって測光処理を行う(ステップS7)。そして、ステップS7での測光結果に基づいて露出制御を行う(ステップS8)。
【0048】
なお、ステップS2において、撮影用撮像素子11からの画像信号で生成された画像データから顔が検出できた場合(ステップS2:YES)は、通常の撮影状況であり、制御部15は、検出した顔の位置を測光エリアとして、撮影用撮像素子11からの画像信号で生成された画像データによって測光処理を行う(ステップS7)。
【0049】
また、ステップS4において、高輝度側に露出シフト制御した画像データから顔が検出できた場合(ステップS4:YES)においては、図8(a)のように、例えば、逆光によって被写体である人物の顔Fが暗くなり過ぎていて顔検出できないときに、図8(b)のような高輝度側に露出シフト制御された画像を生成することで、人物の顔Fを検出することができる。そして、制御部15は、検出した顔の位置情報に基づき、撮影用撮像素子11からの画像信号で生成された画像データによって測光処理を行う(ステップS7)。
【0050】
なお、図8(a)は、逆光によって主要被写体である人物の顔Fが暗くなり過ぎているときに、撮影用撮像素子11からの画像信号によって液晶モニタ16に表示された画像の一例である。また、図8(b)は、第1の補助撮像素子22a(撮像領域22a1)からの画像信号によって生成された画像(高輝度側に露出シフトされ、人物の顔Fが明るくなっている画像)のイメージであるが、この画像は液晶モニタ16に表示されることはない。
【0051】
よって、モニタリング動作時に液晶モニタ16に表示される画像に、例えば、暗くなり過ぎている人物の顔が急に高輝度側に露出シフトされて明るくなるなどの変化が生じることなく、撮影者に違和感を与えることはない。
【0052】
また、ステップS5での顔検出処理時において、低輝度側に露出シフト制御した画像データから顔が検出できなかった場合(ステップS6:NO)においては、撮像画面内に主要被写体である人物の顔があっても顔検出ができない悪条件下である。この場合には制御部15は、撮影用撮像素子11からの画像信号で生成された画像データによって通常の測光方式(例えば、分割測光方式)で測光処理を行う(ステップS9)。そして、ステップS9での測光結果に基づいて露出制御を行う(ステップS10)。
【0053】
このように、本実施形態のデジタルカメラ1によれば、モニタリング動作時に撮影用撮像素子11からの画像信号で生成された画像データでは顔検出ができない撮影状況でも、補助撮像ユニット3の第1、2の補助撮像素子22a,22b(撮像領域22a1,22b1)からの各画像信号によって、高輝度側と低輝度側にそれぞれ露出シフト制御した画像データを生成し、これらの露出シフト制御された画像データから人物の顔を検出して、顔の位置情報を得ることができる。
【0054】
そして、制御部15は、検出された人物の顔の位置に対して焦点(合焦位置)を決定し、更に人物の顔を測光エリアとして最適な露出、ホワイトバランスを決定する処理を行い、本撮影を行う。
【0055】
また、本実施形態のデジタルカメラ1では、図7のフローチャートのステップS2において、撮影用撮像素子11からの画像信号で生成された画像データから顔が検出できた場合(ステップS2:YES)において、制御部15は第2の画像データに対して露出シフト制御を行わず、かつ顔検出部15aは第2の画像データから人物の顔の検出を行わないようにするとよい。これにより、不要な演算処理が実行されることが防止され、かつ消費電力を低減することができる。
【0056】
更に、図7のフローチャートのステップS2において、撮影用撮像素子11からの画像信号で生成された画像データから顔が検出できた場合(ステップS2:YES)において、補助撮像ユニット3への通電をOFFにし、第1、第2の補助撮像素子22a,22bによる撮像動作を行なわないようにしてもよい。これにより、不要な演算処理が実行されることが防止され、かつ消費電力をより低減することができる。
【0057】
〈実施形態2〉
図9は、本発明の実施形態2に係るデジタルカメラを示す正面図、図10は、このデジタルカメラに設けた補助撮像ユニットを示す断面図である。
【0058】
図9、図10に示すように、本実施形態のデジタルカメラ1aに設けられた補助撮像ユニット3aは、1つの補助撮像素子用レンズ5と補助撮像素子24を有している。補助撮像素子24の撮像領域24aの対角中心と補助撮像素子用レンズ5の光軸が略一致するように位置決めされている。補助撮像ユニット3aの他の構成は、図4(a)に示した実施形態1と同様である。また、デジタルカメラ1aのシステム構成は、図2に示した実施形態1と同様であり、以下のフローチャートでは図2を参照して説明する。
【0059】
本実施形態では、デジタルカメラ1aの制御部15(図2参照)は、補助撮像素子24(撮像領域24a)からの画像信号によって生成された画像データに対して、高輝度側にシフトした露出制御と低輝度側にシフトした露出制御を切り替えて行うことができる。なお、補助撮像素子24(撮像領域24a)からの画像信号は信号処理部13に入力されるが、画像として液晶モニタ16に表示されたり、メモリカード19に記録されることはない。
【0060】
顔検出部15aは、モニタリング動作時に撮影用撮像素子11からの画像信号によって顔検出処理を行ったときに逆光等の悪条件によって人物の顔を検出できなかった場合、補助撮像素子24(撮像領域24a)からの画像信号によって生成された画像データで顔検出処理を行う(詳細は後述する)。
【0061】
次に、本実施形態おける、本撮影前のモニタリング動作時での人物の顔を検出する顔検出処理と露出制御処理を、図11に示すフローチャートを参照して説明する。
【0062】
撮影者がデジタルカメラ1aの電源スイッチ(不図示)をONして撮影モード、顔検出モードに設定すると、モニタリング動作が開始され、撮影レンズ2を通して撮影像が撮影用撮像素子11に結像し、撮影用撮像素子11からアナログフロントエンド部12を介して画像信号が信号処理部13に出力され、画像データが生成される。
【0063】
そして、顔検出部15aは、信号処理部13に取り込まれた撮影用撮像素子11からの画像信号で生成された画像データによって、主要被写体としての人物の顔を検出する処理を行う(ステップS11)。
【0064】
そして、ステップS11での顔検出処理時において、撮影状況(逆光で人物の顔が暗くなり過ぎている場合や、逆に人物の顔に前方側から強い照明光が当たって白とびしている場合など)によって顔が検出できなかった場合(ステップS12:NO)、制御部15は、最初に補助撮像素子24(撮像領域24a)からの画像信号によって、高輝度側に露出シフト制御した画像データを生成し、顔検出部15aは、この画像データから人物の顔を検出する処理を行う(ステップS13)。
【0065】
そして、ステップS13での顔検出処理時において、高輝度側に露出シフト制御した画像データから顔が検出できなかった場合(ステップS14:NO)、制御部15は、次に補助撮像素子24(撮像領域24a)からの画像信号によって、低輝度側に切り替えるような露出シフト制御した画像データを生成し、顔検出部15aは、この画像データから人物の顔を検出する処理を行う(ステップS15)。
【0066】
そして、ステップS15での顔検出処理時において、低輝度側に露出シフト制御された画像データから顔を検出した場合(ステップS16:YES)、制御部15は、検出した顔の位置情報に基づき、撮影用撮像素子11からの画像信号で生成された画像データによって測光処理を行う(ステップS17)。そして、ステップS17での測光結果に基づいて露出制御を行う(ステップS18)。
【0067】
なお、ステップS12において、撮影用撮像素子11からの画像信号で生成された画像データから顔が検出できた場合(ステップS12:YES)、及びステップS14において、高輝度側に露出シフト制御した画像データから顔が検出できた場合(ステップS14:YES)においては、実施形態1と同様に制御部15は、検出した顔の位置を測光エリアとして、撮影用撮像素子11からの画像信号で生成された画像データによって測光処理を行う(ステップS17)。
【0068】
また、ステップS15での顔検出処理時において、低輝度側に露出シフト制御した画像データから顔が検出できなかった場合(ステップS16:NO)においては、撮像画面内に主要被写体である人物の顔があっても顔検出ができない悪条件下である。この場合には制御部15は、撮影用撮像素子11からの画像信号で生成された画像データによって通常の測光方式(例えば、分割測光方式)で測光処理を行う(ステップS19)。そして、ステップS19での測光結果に基づいて露出制御を行う(ステップS20)。
【0069】
このように、本実施形態のデジタルカメラ1aによれば、モニタリング動作時に撮影用撮像素子11からの画像信号で生成された画像データでは主要被写体である顔が検出できない撮影状況でも、補助撮像ユニット3の補助撮像素子24(撮像領域24a)からの画像信号で生成された画像データに対して、高輝度側にシフトした露出制御と低輝度側にシフトした露出制御を切り替えて行い、これらの露出シフト制御された画像データから人物の顔を検出して、顔の位置情報を得ることができる。
【0070】
そして、制御部15は、検出された人物の顔の位置に対して焦点(合焦位置)を決定し、更に人物の顔を測光エリアとして最適な露出、ホワイトバランスを決定する処理を行い、本撮影を行う。
【0071】
〈実施形態3〉
本実施形態のデジタルカメラは、図9、図10に示した実施形態2と同様に、1つの補助撮像素子用レンズ5と補助撮像素子24を有する補助撮像ユニット3aを備えている。また、本実施形態のデジタルカメラのシステム構成も、図2に示した実施形態1と同様である。
【0072】
本実施形態では、デジタルカメラ1aの制御部15(図2参照)は、補助撮像素子24(撮像領域24a)からの画像信号によって生成された画像データに対して、所定の輝度に露出設定(例えば、高輝度側にシフトした露出設定)を行っている。なお、補助撮像素子24(撮像領域24a)からの画像信号は信号処理部13に入力されるが、画像として液晶モニタ16に表示されたり、メモリカード19に記録されることはない。
【0073】
顔検出部15aは、モニタリング動作時に撮影用撮像素子11からの画像信号によって顔検出処理を行ったときに逆光等の悪条件によって主要被写体である人物の顔を検出できなかった場合、補助撮像素子24(撮像領域24a)からの画像信号によって生成された画像データで顔検出処理を行う(詳細は後述する)。
【0074】
次に、本実施形態における、本撮影前のモニタリング動作時の人物の顔を検出する顔検出処理と露出制御処理を、図12に示すフローチャートを参照して説明する。
【0075】
撮影者がデジタルカメラ1aの電源スイッチ(不図示)をONして撮影モード、顔検出モードに設定すると、モニタリング動作が開始され、撮影レンズ2を通して撮影像が撮影用撮像素子11に結像し、撮影用撮像素子11からアナログフロントエンド部12を介して画像信号が信号処理部13に出力され、画像データが生成される。
【0076】
そして、顔検出部15aは、信号処理部13に取り込まれた撮影用撮像素子11からの画像信号で生成された画像データによって、主要被写体としての人物の顔を検出する処理を行う(ステップS21)。
【0077】
そして、ステップS21での顔検出処理時において、撮影状況(逆光で人物の顔が暗くなり過ぎている場合や、逆に人物の顔に前方側から強い照明光が当たって白とびしている場合など)によって顔が検出できなかった場合(ステップS22:NO)、制御部15は、補助撮像素子24(撮像領域24a)からの画像信号によって所定の輝度に露出設定(例えば、高輝度側にシフトした露出設定)した画像データを生成し、顔検出部15aは、この画像データから人物の顔を検出する処理を行う(ステップS23)。
【0078】
そして、ステップS23での顔検出処理時において、所定の輝度に露出設定(例えば、高輝度側にシフトした露出設定)した画像データから顔を検出した場合(ステップS24:YES)、制御部15は、検出した顔の位置情報に基づき、撮影用撮像素子11からの画像信号で生成された画像データによって測光処理を行う(ステップS25)。そして、ステップS25での測光結果に基づいて露出制御を行う(ステップS26)。
【0079】
なお、ステップS22において、撮影用撮像素子11からの画像信号で生成された画像データから顔が検出できた場合(ステップS22:YES)においては、実施形態1と同様に制御部15は、検出した顔の位置を測光エリアとして、撮影用撮像素子11からの画像信号で生成された画像データによって測光処理を行う(ステップS25)。
【0080】
また、ステップS24での顔検出処理時において、所定の輝度に露出設定(例えば、高輝度側にシフトした露出設定)した画像データから顔が検出できなかった場合(ステップS24:NO)においては、撮像画面内に主要被写体である人物の顔があっても顔検出ができない悪条件下である。この場合には制御部15は、撮影用撮像素子11からの画像信号で生成された画像データによって通常の測光方式(例えば、分割測光方式)で測光処理を行う(ステップS27)。そして、ステップS27での測光結果に基づいて露出制御を行う(ステップS28)。
【0081】
このように、本実施形態のデジタルカメラ1aによれば、モニタリング動作時に撮影用撮像素子11からの画像信号で生成された画像データでは顔検出ができない撮影状況でも、補助撮像ユニット3の補助撮像素子24(撮像領域24a)からの画像信号で生成された画像データに対して、所定の輝度に露出設定(例えば、高輝度側にシフトした露出設定)を行い、所定の輝度に露出設定された画像データから人物の顔を検出して、顔の位置情報を得ることができる。
【0082】
なお、前記した各実施形態では、主要被写体検出手段としての顔検出部15aで主要被写体としての人物の顔を検出する構成であったが、主要被写体検出手段としてはこれ以外も、例えば、液晶モニタ16の画面に主要被写体検出用の枠を表示し、この枠内にある画像を主要被写体として検出するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0083】
1 デジタルタカメラ(撮像装置)
2 撮影レンズ
3、3a 補助撮像ユニット
5 補助撮像素子用レンズ
5a 第1の補助撮像素子用レンズ
5b 第2の補助撮像素子用レンズ
11 撮影用撮像素子
13 信号処理部
15 制御部(露出制御手段)
15a 顔検出部(主要被写体検出手段)
22a 第1の補助撮像素子
22b 第2の補助撮像素子
24 補助撮像素子
【先行技術文献】
【特許文献】
【0084】
【特許文献1】特開2003−107335号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
主撮影用光学系を介して主撮影用の画像を撮像する主撮影用撮像素子と、
補助撮影用光学系を介して補助撮影用の画像を撮像する補助撮影用撮像素子と、
前記主撮影用撮像素子から出力される画像信号によって生成された第1の画像データと、前記補助撮影用撮像素子から出力される画像信号によって生成された第2の画像データとに対して、任意の露出制御を行う露出制御手段と、
前記第1の画像データと前記第2の画像データからそれぞれ撮像画面内に位置する主要被写体を検出する主要被写体検出手段と、を備え、
前記主要被写体検出手段が、撮影状況により前記第1の画像データから前記主要被写体を検出できなかった場合には、
前記露出制御手段により、前記第2の画像データに対して高輝度側又は低輝度側に露出シフト制御して、露出シフト制御された前記第2の画像データから前記主要被写体の検出を前記主要被写体検出手段で行うことを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記主要被写体検出手段が、露出シフト制御された前記第2の画像データから前記主要被写体を検出できた場合、前記露出制御手段は、露出シフト制御された前記第2の画像データから検出された前記主要被写体の位置情報に基づき、前記第1の画像データに対して対応する位置を測光エリアとして測光処理を行い、この測光結果に基づいて前記主要被写体の露出制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
少なくとも一対の前記補助撮影用光学系と前記補助撮影用撮像素子を有し、
前記露出制御手段は、一対のうちの一方の前記補助撮影用撮像素子から出力される画像信号によって生成された前記第2の画像データに対しては高輝度側に露出シフト制御し、他方の補助撮影用撮像素子から出力される画像信号によって生成された前記第2の画像データに対しては低輝度側に露出シフト制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の撮像装置。
【請求項4】
一つの前記補助撮影用光学系と前記補助撮影用撮像素子を有し、
前記露出制御手段は、一つの前記補助撮影用撮像素子から出力される画像信号によって生成された前記第2の画像データに対して、高輝度側への露出シフト制御と低輝度側への露出シフト制御とに切り替え可能であることを特徴とする請求項1又は2に記載の撮像装置。
【請求項5】
一つの前記補助撮影用光学系と前記補助撮影用撮像素子を有し、
前記露出制御手段は、一つの前記補助撮影用撮像素子から出力される画像信号によって生成された前記第2の画像データに対して、高輝度側又は低輝度側のいずれか一方に露出シフト制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の撮像装置。
【請求項6】
前記主撮影用光学系はズーム機能を有し、
前記補助撮影用光学系の画角は、前記主撮影用光学系の広角端側の画角と略同じに設定されており、
前記主撮影用光学系が広角端よりも望遠側にズームされている画角のときは、前記補助撮影用撮像素子の全撮像領域のうちの前記主撮影用光学系の画角に対応した領域内から前記主要被写体を検出することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に撮像装置。
【請求項7】
前記主要被写体検出手段が、前記第1の画像データから前記主要被写体を検出できている場合には、前記露出制御手段は前記第2の画像データに対して露出シフト制御を行わず、かつ前記主要被写体検出手段は前記第2の画像データから前記主要被写体の検出を行わないことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に撮像装置。
【請求項8】
前記主要被写体検出手段が、前記第1の画像データから前記主要被写体を検出できている場合には、前記補助撮影用撮像素子による撮像動作を行わないことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に撮像装置。
【請求項9】
前記主要被写体は人物の顔であり、前記主要被写体検出手段は、主要被写体としての人物の顔を検出することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に撮像装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−84962(P2012−84962A)
【公開日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−227256(P2010−227256)
【出願日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】