説明

施工支援方法及び施工支援システム

【課題】据付位置の提示からマーキングまでの自動化を可能とする。
【解決手段】施工現場における所定の施工対象に設置物を据付けるための据付位置を提示してマーキングする施工支援システムにおいて、設置物の据付け作業を行う施工現場の任意の位置に設置され、設計図面における据付位置の三次元座標である設計座標情報に基づいて該据付位置を視準して視準先を内蔵されたレーザポインタで提示すると共に提示位置を三次元計測する三次元計測器12と、施工現場に移動自在に配置され、三次元計測器12から転送された提示位置の三次元座標情報及び自分の位置情報に基づいて前記提示位置に移動して、該提示位置にスタンプ44で印をマーキングするマーキングロボット14と、を備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は施工支援方法及び施工支援システムに係り、特に施工現場における所定の施工対象に設置物を据付けるための据付位置を提示してマーキングするまでを自動で行うと共に、施工対象における据付面の設計形状と実形状とを考慮して正しい据付位置に修正する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、図8に示す3次元モデルで表されるようなトンネルの施工現場1においては、図9に示すような製缶物2(設置物)をアンカーボルトで天井壁面に取り付ける作業を行うことが多い。符号3は、アンカーボルトの穴であり、穴の数だけ墨出し作業を必要とする。トンネルのような施工現場1に限らず、一般の施工現場でも天井壁面、側壁面、床面等に機器を設置する場合には、予め機器を据え付けるアンカーボルト打ち込み位置を決定する墨出し作業(据付位置へのマーキング)が必要となる。
【0003】
従来の天井壁面への墨出し作業を説明すると、据付位置のX,Y座標位置に対応する床面位置に先ず暫定マーキングを施し、次ぎに、下げ降りやレーザー鉛直器を用いて、床面のマーキング位置から真上の天井壁面位置を提示し、この提示位置に天井壁面近傍に待機していた作業者がマーキング(墨出し)を行っていた。
【0004】
ところで、墨出し作業の自動化を図るべく、自律移動型の墨出しロボットが提案されている(特許文献1)。この墨出しロボットは、天井壁面の据付位置の真下床面に移動した後、マーキング部を上方にリフティングして天井壁面の据付位置に印をマーキングするものである。この墨だしロボットは、上述のように下げ降りやレーザー鉛直器を用いて天井壁面に据付位置を提示する必要がないと共に、天井壁面の設計形状と実形状が異なっていても正しい据付位置にマーキングできるというメリットがある。
【特許文献1】特開平8−1552号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の墨出し方法は、下げ振りやレーザー鉛直器を作業者が操作し、且つ提示された据付位置に作業者が印を着けるので、墨出し作業の効率が悪く手間や時間がかかるという問題がある。
【0006】
一方、特許文献1の墨出しロボットは、天井壁面の据付位置の真下床面に移動した後、マーキング部を上方に移動させる方式なので、天井壁面の据付位置の真下床面に機器や足場等の配設物がある場合には使うことができないという問題がある。また、特許文献1の墨出しロボットは、天井壁面へマーキングする装置であり、側壁面へのマーキングには対応できない。
【0007】
このような背景から、据付位置の提示からマーキングまでを自動化して迅速な墨出し作業を行うことのできる施工支援方法やシステムが要望されており、特に床面に存在する配設物や据付面の形状等の墨出し条件に関係なく墨だし作業を行うことのできる施工支援方法やシステムが要望されている。
【0008】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、据付位置の提示からマーキングまでの自動化を可能とし、床面に存在する配設物や据付面の形状等の墨出し条件に関係なく迅速な墨出し作業を行うことのできる施工支援方法及び施工支援システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、施工現場における所定の施工対象に設置物を据付けるための据付位置を提示してマーキングする施工支援方法において、レーザポインタが内蔵された三次元計測器を前記設置物の据付け作業を行う施工現場の任意の位置に設置して、前記三次元計測器の三次元座標系を据付け施工の設計図面の三次元座標系に一致させる座標系統一ステップと、前記三次元計測器に設計図面における前記据付位置の設計座標情報を入力する入力ステップと、前記設計座標情報に基づいて前記三次元計測器により前記据付位置を視準して視準先を前記レーザポインタで提示すると共に提示位置を三次元計測する提示ステップと、前記施工現場に移動自在に配置されたマーキングロボットを前記三次元計測器で三次元計測して該マーキングロボットの位置情報を取得する位置情報ステップと、前記三次元計測により得られた提示位置の三次元座標情報と前記マーキングロボットの位置情報をマーキングロボットに転送する情報転送ステップと、
前記転送された提示位置の三次元座標情報とマーキングロボットの位置情報に基づいて、前記マーキングロボットが前記提示位置に移動して前記提示位置に印をマーキングするマーキングステップと、を備えたことを特徴とする施工支援方法を提供する。尚、入力ステップと座標統一ステップは何れを先に行ってもよい。
【0010】
本発明の請求項1によれば、据付作業を行う施工現場の任意の位置に三次元計測器を設置して、設計図面の三次元座標系と施工現場における三次元計測器の三次元座標系を一致させる。座標系の一致は、三次元計測器のZ軸を地軸に合わせて2つの基準点を測定し、それが設計図面上の2点と一致するように三次元計測器の座標転換を行う。尚、三次元計測器のZ軸を地軸に合わせることができない場合には、3つの基準点を測定することで座標変換を行うことができる。次に、三次元計測器に設計図面における据付位置の設計座標情報を入力する。入力された据付位置の設計座標情報に基づいて三次元計測器により据付位置を視準して視準先をレーザポインタで提示する。そして、三次元計測により得られた提示位置の三次元座標情報とロボット自身の位置情報を施工現場に配設されたマーキングロボットに転送し、マーキングロボットがこれらの情報に基づいて移動して提示位置に印をマーキングする。
【0011】
このように、三次元計測器とレーザポインタによって据付位置を、例えば天井壁面に直接提示するので、従来のように天井壁面の据付位置の真下床面にマーキングロボットを配置しなくてもマーキングできる。また、三次元計測器で得られた据付位置の情報とロボット自身の位置情報をマーキングロボットに転送するので、提示からマーキングまでの自動化が可能となる。これにより、据付位置の提示からマーキングまでを自動化して迅速な墨出し作業を行うことができる。
【0012】
請求項2は請求項1において、前記入力ステップでは、CAD図面から前記設計座標情報を電子野帳に読み取り、読み取った設計座標情報を前記三次元計測器に入力することを特徴とする。
【0013】
請求項2によれば、CAD図面から前記設計座標情報を電子野帳に読み取り、読み取った設計座標情報を前記三次元計測器に入力するようにしたので、設計図面から手動により拾いだす場合に比べて労力を省力化できると共に入力時間を短縮できる。
【0014】
請求項3は請求項1又は2において、前記提示ステップにおいて、前記レーザポインタにより提示された提示位置座標と前記設計座標とが異なる場合には、一致するように修正する修正ステップを含むことを特徴とする。ここで、一致するとは、許容範囲内で一致することも含む。
【0015】
据付面の設計形状と実形状とが異なる場合には、レーザポインタによる提示位置座標と設計座標に誤差が生じる場合があるので、提示位置と据付位置とが一致するように修正する修正ステップを行うことで、据付面の形状に関係なく正確な墨出し作業を行うことができる。
【0016】
請求項4は請求項3において、前記修正ステップは、前記設置物を据付ける前記施工対象の据付面の形状を平面、傾斜平面、曲面の3通りに仮想して、前記設計座標における据付位置のX,Y座標値と、該X,Y座標平面からの垂線と前記仮想形状の面とが交わるZ座標値とを組み合わせた新たな座標位置を修正据付位置とすることを特徴とする。
【0017】
据付面の設計形状と実形状が異なる場合の提示位置の一番簡単な修正方法としては、三次元計測器で視準してレーザポインタで提示した提示位置のX,Y座標が設計図面のX、Y座標と一致するまで一定間隔で視準位置を変更する方法であるが、実用的に一致させるには、視準の振り角度を細かく設定する必要があり、かなりの時間を要する。
【0018】
これに対し、請求項4では、設置物を据付ける施工対象の据付面の形状を平面、傾斜平面、曲面の3通りに仮想し、設計座標における据付位置のX,Y座標値と、該X,Y座標平面からの垂線と仮想形状の面とが交わるZ座標値とを組み合わせた新たな座標位置を修正据付位置とするようにしたので、一定間隔で視準位置を細かく変える必要がなく短時間での修正が可能となる。
【0019】
請求項5は請求項3において、前記修正ステップは、前記設置物を据付ける前記施工対象の据付面の形状が平面であると仮想して前記提示位置のZ座標値と前記設計座標のX、Y座標値とを組み合わせた新たな座標位置を修正据付位置とする共に、該修正据付位置座標に基づいて前記三次元計測器により視準して視準先を前記レーザポインタで提示する第1の修正ステップと、前記修正据付位置を三次元計測して、修正据付位置座標と前記設計座標が許容範囲内で一致しているかを確認する第1の確認ステップと、前記第1の確認ステップにおいて許容範囲内である場合には前記修正据付位置にマーキングロボットでマーキングすると共に、許容範囲外である場合には、前記据付面の形状が傾斜平面であると仮想して前記設計座標情報に基づいて視準した1回目の三次元計測結果と前記第1の修正ステップで視準した2回目の三次元計測結果を用いて前記傾斜平面の仮想形状を作成し、前記設計座標のX,Y座標値と、該X,Y座標平面からの垂線と前記傾斜平面とが交わる座標のZ座標値とを組み合わせた新たな座標位置を2回目の修正据付位置とすると共に、該2回目の修正据付位置座標に基づいて前記三次元計測器により視準して視準先を前記レーザポインタで提示する第2の修正ステップと、前記2回目の修正据付位置を三次元計測して、2回目の修正据付位置座標と前記設計座標が許容範囲内で一致しているかを確認する第2の確認ステップと、前記第2の確認ステップにおいて許容範囲内である場合には前記2回目の修正据付位置にマーキングロボットでマーキングすると共に、許容範囲外である場合には、前記据付面の形状が曲面であると仮想して前記設計図面における三次元情報に基づいて視準した1回目の三次元計測結果と前記第1の修正ステップで視準した2回目の三次元計測結果と前記第2の修正ステップで視準した3回目の三次元計測結果を用いて前記曲面の仮想形状を作成し、前記設計座標のX,Y座標値と、該X,Y座標平面からの垂線と前記曲面とが交わる座標のZ座標値とを組み合わせた新たな座標位置を3回目の修正据付位置とする第3の修正ステップと、前記3回目の修正据付位置を三次元計測して、3回目の修正据付位置座標と前記設計座標が許容範囲内で一致しているかを確認する第3の確認ステップと、前記第3の確認ステップにおいて許容範囲内である場合には前記3回目の修正据付位置にマーキングロボットでマーキングすると共に、許容範囲外である場合には、上記視準した過去の三次元計測結果を用いて許容範囲内になるまで前記第3の修正ステップを繰り返すことを特徴とする。
【0020】
請求項4は修正ステップの概念を示したものであるが、請求項5では、修正のための具体的なステップを示したものである。
【0021】
即ち、第1の修正ステップでは、設置物を据付ける前記施工対象の据付面の形状が平面であると仮想して提示位置のZ座標値と設計座標のX、Y座標値とを組み合わせた新たな座標位置を修正据付位置とすると共に、修正据付位置と設計座標が許容範囲内で一致しているかを確認する。許容範囲をいくつにするかは、設置物の取り付け精度等に応じて適宜設定する。
【0022】
許容範囲内であれば、修正据付位置にマーキングロボットでマーキングし、許容範囲外であれば、据付面の形状を傾斜平面、更には曲面であると順次仮想して第1のステップと同様の操作を順番に行う。通常は、据付面の形状は平面、傾斜平面、曲面の何れかであるので、3回以内の修正で終了する。これにより、短時間で修正を行うことができる。この場合、第2の修正ステップでは第1の修正ステップで視準した結果を利用でき、第3の修正ステップでは第1及び第2の修正ステップで視準した結果を利用できるので、視準回数を少なくできる。もし、第3の修正ステップでも一致しない場合には、第3のステップを繰り返すことにより、曲面形状を少しずつ変えて行う。
【0023】
前記目的を達成するために、請求項6に記載の発明は、施工現場における所定の施工対象に設置物を据付けるための据付位置を提示してマーキングする施工支援システムにおいて、前記設置物の据付け作業を行う施工現場の任意の位置に設置され、設計図面における前記据付位置の三次元座標である設計座標情報に基づいて該据付位置を視準して視準先を内蔵されたレーザポインタで提示すると共に提示位置を三次元計測する三次元計測器と、前記施工現場に移動自在に配置され、前記三次元計測器から転送された前記提示位置の三次元座標情報及び自分の位置情報に基づいて前記提示位置に移動して、該提示位置にスタンプで印をマーキングするマーキングロボットと、を備えたことを特徴とする施工支援システムを提供する。
【0024】
請求項6は、本発明を装置として構成したものであり、三次元計測器とマーキングロボットとを組み合わせることにより、据付位置の提示からマーキングまでを自動化して迅速な墨出し作業を行うことができる。
【0025】
請求項7は請求項6において、前記据付位置の設計座標情報をCAD図面から読み取って前記三次元計測器に入力する電子野帳を設けたことを特徴とする。
【0026】
請求項7によれば、電子野帳を設けることで、据付位置の設計座標情報をCAD図面から自動で取得することができる。
【0027】
請求項8は請求項6又は7において、前記マーキングロボットは、自走移動可能な台車と、前記台車上に支持され、大きなストロークで昇降動作、旋回動作、及び水平動作を行う大動作駆動部と、前記大動作駆動部の上に支持され、前記大動作駆動部よりも小さなストロークで昇降動作、旋回動作、及び水平動作を行う微動作駆動部と、前記微動作駆動部の上に支持されたスタンプと、前記マーキングロボットを駆動制御する制御部と、を備えたことを特徴とする。
【0028】
請求項8によれば、三次元計測器で提示した提示位置に、スタンプを自動で近接させてマーキングすることができると共に、大動作駆動部と微動作駆動部を設けることでスタンプの高精度で迅速な位置決めを行うことができる。
【0029】
請求項9は請求項6〜8の何れか1において、前記マーキングロボットには、前記施工現場における該マーキングロボットの位置を前記三次元計測器で計測するための位置決め用ターゲットが設けられていることを特徴とする。
【0030】
請求項9によれば、マーキングロボットにターゲットを設けることで、三次元計測器を利用して自分の位置が分かるので、据付位置と自分の位置とを対比して提示位置に移動することができる。この場合、自分の位置をスタンプの位置と置き換えてもよい。
【発明の効果】
【0031】
本発明の施工支援方法及び施工支援ンシステムによれば、据付位置の提示からマーキングまでを自動化して迅速な墨出し作業を行うことのできる。また、床面に存在する配設物や天井壁面等の据付け面の形状等の色々な墨出し条件に関係なく迅速な墨出し作業を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
以下、添付図面に従って本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
【0033】
図1は、本発明に係わる施工支援システムの概念図である。
【0034】
施工支援システム10は、主として、三次元計測器12とマーキングロボット14とで構成される。
【0035】
三次元計測器12は、目標を視準して視準先にレーザー光或いは近赤外光を照射し、再帰する反射光を受光検知することにより、視準先までの距離及び方位を測定して視準先の三次元座標を演算する機能を有する。
【0036】
ここで、視準とは、設定された方向に三次元計測器12の向きを変えることを意味しており、三次元計測器12に内蔵されている望遠鏡12Aを覗いた場合に、その先に視準先である据付位置が存在することになる。また、視準の向きの設定は、三次元計測器12に入力された設計図面における据付位置の三次元座標情報に基づいて、三次元計測器12に内蔵される駆動手段(図示せず)により望遠鏡12Aの向きが自動的に可変される。そして、視準先を三次元計測することにより、視準先(提示位置)の三次元座標が得られる。しかしながら、施工現場では据付面16の設計形状と実形状が異なることが多々あり、本発明のように任意の位置に三次元計測器12を設置した場合には設計図面における据付位置の三次元座標と、三次元計測器12で計測して得られる据付位置の三次元座標とが異なる場合があり、修正が必要になる。
【0037】
三次元計測器12に入力する据付位置の三次元座標データは、青図等の設計図面から手動で取得して三次元計測器12に入力してもよいが、図2に示すように電子野帳18を使用してCAD図面から直接取得して三次元計測器12に自動入力することが好ましい。また、電子野帳18は三次元計測器12での計測結果を演算し、その結果をCAD図面に反映させることもできる。
【0038】
三次元計測器12には、レーザポインタ(図示せず)が内蔵されており、視準先をレーザポインタで照射することによりマーキングロボット14でマーキングするためのマークポイントPを提示する。
【0039】
マーキングロボット14は、図1及び図3に示すように、主として、自走可能な台車20と、動作ストロークの大きな大動作駆動部22と、この大動作駆動部22に搭載されると共に動作ストロークの小さな微動作駆動部24とで構成される。
【0040】
大動作駆動部22は、台車20上に昇降塔26が設けられ、この昇降塔26上端に水平な支持台28が固定される。支持体28上には水平方向(A−B方向)に移動可能なアーム板30がスライド自在に支持され、アーム板駆動部(図示せず)によって水平駆動される。そして、このアーム板30の先端部上に微動作駆動部24が設けられる。
【0041】
微動作駆動部24は、微動昇降塔32が設けられると共に、微動昇降塔32の上端に水平な微動用支持台34が固定される。微動用支持台34上には上述したアーム板30と同方向(A−B方向)への水平移動且つA−B方向に直交な水平方向(C−D方向)に移動可能な微動用アーム板36がスライド自在に支持され、微動用アーム駆動部(図示せず)によって水平移動される。
【0042】
微動用アーム板36上には、起伏手段38(図3参照)を介してシリンダ本体40が設けられると共に、シリンダ本体40に対して伸縮動作するシリンダロッド42の先端にスタンプ44が保持される。これにより、三次元計測器12で提示された天井壁面等のマークポイントPに、スタンプ44で所望の印(例えば十文字)をマーキングする。スタンプ44には感圧センサが内蔵されており、一定の圧力でスタップ44がマークポイントPに押しつけられると共に、スタンプ44が当たった圧力を感知してシリンダロッド42が縮動作を行う。シリンダロッド42の伸縮ストロークは20cm程度が好ましい。また、起伏手段38は、シリンダ本体40を起立させてスタンプ44を立て向きにする場合(図1及び図3の状態)とシリンダ本体40を伏せてスタンプ44を横向きにする場合とに切り換えることが可能であり、立て向きにすることで天井壁面16へのマーキングを行い、横向きにすることで側壁面へのマーキングを行う。
【0043】
昇降塔22及び微動昇降塔32は、入れ子構造に形成された複数のロッドによりロッドアンテナ状に形成され、内蔵された駆動部(図示せず)により上下方向に伸縮動作すると共に最先端のロッドが軸芯周りに旋回することができる。
【0044】
また、台車20上にはCPU(Central Processing Unit)からなる制御装置46が搭載されており、マーキングロボット14の各部を統括して制御する。また、微動用支持台の下面の少なくとも2箇所には、位置計測用のターゲット48、48が設けられ、三次元計測器12によりターゲット48の位置及び方位を三次元計測することでマーキングロボット14の位置情報を得ることができる。尚、マーキングロボット14の位置情報をスタンプ44の位置情報と置き換えても同じである。そして、天井壁面16にマーキングする場合、据付位置の三次元座標情報とマーキングロボット14の位置情報をマーキングロボット14の制御装置46に転送され、制御装置46は、台車20と大動作駆動部22を制御してスタンプ44をマークポイントPの下方近傍まで移動させたら、微動作駆動部24を制御してスタンプ44がマークポイントPの直ぐ真下に位置するように調整する。そして、マークポイントPにスタンプ44でマーキングする。
【0045】
尚、微動用アーム板36上に、微動作駆動部24に連動するビデオカメラ50を搭載して、台車20と大動作駆動部22を制御してスタンプ44をマークポイントPの下方近傍まで移動させたら、ビデオカメラ50でマークポイントPを撮像してスタンプ44がマークポイントPの直ぐ真下にくるように、微動作駆動部24を制御してもよい。
【0046】
また、アーム板30の基端部下側には、ウエイトバランス52(錘)が吊り下げられており、アーム板30の先端と基端部との重量バランスが釣り合うように調整されている。更に、支持板28先端部の2カ所に支持された2本のワイヤ54、54が、案内車56、56…を経由して支持板28基端部側近傍まで延設され、もう一つのウエイトバランス58を吊り下げ支持する。これにより、アーム板30とアーム支持台28の偏重により昇降塔26が倒れて台車20が転倒することを防止すると共に、アーム板30が撓まないようになっている。
【0047】
次に、上記の如く構成された施工支援システム10を使用し、据付位置の提示からマーキングまでの施工支援方法の作業の流れを説明する。尚、設計図面はCAD図面を使用する例で説明すると共に、設置物を天井壁面16(据付面)に据え付ける例で説明する。
【0048】
図4は、施工支援方法の作業全体の流れを示した作業フロー図であり、図5は図4の主要作業を更に詳細に説明する作業フロー図である。
【0049】
図4に示すように、施工のために製作した既存のCAD図面を設計図面とする(ステップ1)。このCAD図面に据付位置を記載すると共に、据付位置情報を抽出する(ステップ2)。このステップ2については、本出願人が既に出願した特願2004−235250の施工支援方法に沿って行うことが好ましい。即ち、先ず施工対象が表されたCAD図面を所定の画面に表示し、表示したCAD図面中に複数の墨位置(据付位置)に対応する複数の特定記号からなるパターンを配置させる。そして、このようなパターンが配置されたCAD図面に基づいて、所定の座標基準を基準とした複数の墨位置の寸法量を求めて墨位置寸法量の一覧を作成し、この一覧を出力する。この場合、座標基準が複数存在する場合には、各座標基準ごとにレイヤ(画層)を振り分けて、各画層ごとに墨位置の寸法量を求めて出力する。
【0050】
ステップ2で得られた据付位置の三次元座標情報を三次元計測器12へ入力する(ステップ3)。この入力方法としては、図5に示すように、図示しないCAD装置から電子野帳18へ据付位置の三次元座標情報を読み込む(ステップ3−1)。そして、三次元計測器12に電子野帳18を接続することにより、三次元座標情報を三次元計測器12に入力する(ステップ3−2)。尚、図5では、三次元計測器12への電子野帳18の接続は次に説明する座標系統一ステップ(ステップ4−1〜ステップ4−4)の後で行っているが、座標系統一の前に行ってもよい。
【0051】
次に、据付け作業を行う施工現場の任意の位置に三次元計測器12を設置して、設計図面の三次元座標系と施工現場における三次元計測器12の三次元座標系を一致させる(ステップ4)。座標系の統一は、図5に示すように、三次元計測器12での座標系の方向を設定することで行う(ステップ4−1)。即ち、設計図面の座標系が地軸と平行かどうかを確認し(ステップ4−2)、平行な場合には現場の基準点2点を計測し、設計図面における据付位置の三次元座標と現場の三次元座標との関係を座標変換により一致させる(ステップ4−2)。平行でない場合には、現場の基準点3点を計測し、同様に座標変換により一致させる(ステップ4−4)。
【0052】
次に、入力された据付位置の三次元座標情報に基づいて三次元計測器12により据付位置を視準して視準先をレーザポインタにより提示すると共に提示位置を三次元計測する(ステップ5)。即ち、図5に示すように、据付位置の設計値方向へ三次元計測器12の望遠鏡12Aの向きを変え、内蔵されたレーザポインタにて据付位置(視準先)を提示する(ステップ5−1)。これにより、マーキングロボット14でマーキングするマークポイントPが提示される。
【0053】
次に、三次元計測12により得られた提示位置の三次元座標(以下、提示座標という)と、設計図面から得られた据付位置の三次元座標(以下、設計座標という)とが同じか否かを確認する(ステップ6)。これは、図6に示すように、施工対象である据付面16の設計形状と実形状との間に建築ズレがあることが多く、三次元計測器12を施工現場の任意の位置に設置して斜めに視準する場合には、提示座標と設計座標が異なるためである。図6において修正据付位置とは実形状に応じた正しい据付位置を示す。従って、図5に示すように、視準した点の三次元計測を行い(ステップ6−1)、提示座標と設計座標との差が許容範囲内かどうかを確認する(ステップ6−2)。許容値は、設置物の据付け精度によって適宜設定すればよい。確認した結果、許容範囲内であれば、レーザポインタで提示した提示位置が正しい据付位置を提示していることになり、据付位置1点分の提示作業が終了する(ステップ6−3)。
【0054】
そして、許容範囲外であれば、図4のように建築ズレに応じて据付位置を修正する(ステップ7)。即ち、図5に示すように、三次元計測器12で計測した計測値に基づいて提示位置の修正量を算出し、提示位置を修正する。この場合、修正量算出方法は修正回数と提示先である据付面の形状に応じて変更する(ステップ7−1)。この修正方法の原理は、据付面16が天井壁面か側壁面かを確認し(ステップ7−2)、天井壁面の場合には平面座標(設計座標におけるX,Y座標値)が一致する天井壁面の位置に提示位置を修正し(ステップ7−3)、側壁面の場合には壁面座標(設計座標におけるY,Z座標値又はX、Z座標値)が一致する側壁面の位置に提示位置を修正する(ステップ7−4)。
【0055】
この修正ステップ7−1について、図7を用いて詳細に説明する。
【0056】
図7(A)に示すように、設置物を据付ける施工対象の据付面の形状が平面であると仮想してステップS−5−1で提示した提示座標のZ座標値と設計座標のX、Y座標値とを組み合わせた新たな座標位置を修正据付位置とする。この修正据付位置の三次元座標(以下、1回目修正座標という)に基づいて三次元計測器12で視準して、視準先をレーザポインタで提示すると共に三次元計測する(第1の修正ステップ)。そして、三次元計測した1回目修正座標と設計座標とが許容範囲内で一致しているかを確認する(第1の確認ステップ)。
【0057】
第1の確認ステップにおいて許容範囲内である場合には1回目修正座標を正しい修正据付位置とする。
【0058】
図7(B)に示すように、許容範囲外である場合には、据付面の形状が傾斜平面であると仮想して、前述の提示座標と1回目修正座標を用いて傾斜平面の仮想形状を作成し、設計座標のX,Y座標値と、該X,Y座標平面からの垂線と傾斜平面とが交わる座標のZ座標値とを組み合わせた新たな座標位置を更なる修正据付位置とする。この修正据付位置の三次元座標(以下、2回目修正座標という)に基づいて三次元計測器12で視準して、視準先をレーザポインタ提示すると共に三次元計測する(第2の修正ステップ)。そして、三次元計測した2回目修正座標と設計座標とが許容範囲内で一致しているかを確認する(第2の確認ステップ)。
【0059】
第2の確認ステップにおいて許容範囲内である場合には1回目修正座標を正しい修正据付位置とする。
【0060】
図7(C)に示すように、許容範囲外である場合には、据付面の形状が曲面であると仮想して、上述の提示座標、1回目修正座標、及び2回目修正座標を用いて曲面の仮想形状を作成し、設計座標のX,Y座標値と、該X,Y座標平面からの垂線と曲面とが交わる座標のZ座標値とを組み合わせた新たな座標位置を更なる修正据付位置とする。この修正据付位置の三次元座標(以下、3回目修正座標という)に基づいて三次元計測器12で視準して、視準先をレーザポインタ提示すると共に三次元計測する(第3の修正ステップ)。そして、三次元計測した3回目修正座標と設計座標とが許容範囲内で一致しているかを確認する(第3の確認ステップ)。
【0061】
第3の確認ステップにおいて許容範囲内である場合には3回目修正座標を正しい修正据付位置とするが、許容範囲外である場合には、上記視準した過去の座標を用いて許容範囲内になるまで第3の修正ステップ及び確認ステップを繰り返す。
【0062】
このように、本発明では、設置物を据付ける施工対象の据付面の形状を平面、傾斜平面、曲面の3通りに仮想して、設計座標のX,Y座標値と、該X,Y座標平面からの垂線と仮想形状の面とが交わるZ座標値とを組み合わせた新たな座標位置を修正据付位置とするようにしたので、短時間で効率の良い修正を行うことができる。この場合、第2の修正ステップでは第1の修正ステップで視準した結果を利用でき、第3の修正ステップでは第1及び第2の修正ステップで視準した結果を利用できるので、視準回数を少なくできる。
【0063】
上記の修正ステップにより、修正据付位置を確定し、天井壁面にレーザポインタによる据付位置のポイントが提示されたら(ステップ8)、修正据付位置に関する三次元座標情報とマーキングロボットの位置情報(例えば台車基準の位置情報)を三次元計測器12からマーキングロボット14の制御装置46に転送する(ステップ9)。マーキングロボット14の位置情報は三次元計測器20でターゲット48を三次元計測することで得ることができる。これにより、マーキングロボット14の制御装置46は、三次元計測器12と同じ座標系によりマーキングロボット14の各部を制御することができる。マーキングロボット14は、転送された修正据付位置に関する三次元座標と自分の位置情報とに基づいて、台車20を据付位置の下方周辺の床面位置に自走で移動させる(ステップ10)。この場合、天井壁面に提示された修正据付位置の真下床面に機器等の配設物がない場合には、台車を真下床面に移動してマーキングできるが、図1のように配設物60がある場合には、台車20を配設物60の近くまで移動させる。
【0064】
次に、三次元計測器12でターゲット48を再度三次元計測して、今度はスタンプ基準の位置情報をマーキングロボット14の制御装置46に転送する(ステップ11)。マーキングロボット14の制御装置46は修正据付位置とスタンプ44との正確な位置関係を把握した上で、微動作駆動部24を制御してスタンプ44を据付修正位置の真下に移動する(ステップ12)。そして、制御装置46はシリンダ本体40のシリンダロッド42を伸動作さてスタンプ44を修正据付位置のマークポイントPに当てる。これにより、マーキングが施される(ステップ13)。
【0065】
尚、本実施の形態では、マーキングロボット14全体の位置情報とスタンプ44の位置情報を得るために、三次元計測器12でターゲット48を2回に分けて三次元計測したが、1回の三次元計測を行い、マーキングロボット内において台車基準の位置情報とスタンプ基準の位置情報とに演算するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】本発明の施工支援システムの概念図
【図2】三次元計測器と電子野帳との関係を説明する説明図
【図3】マーキングロボットの部分拡大図
【図4】本発明の施行支援方法の作業ステップを説明するフロー図
【図5】本発明の施行支援方法の作業ステップにおける主要作業を更に詳しく説明するフロー図
【図6】据付面の設計形状と実形状による提示位置のズレを説明する説明図
【図7】修正ステップを説明する説明図
【図8】施工対象の例を示す3次元のCAD図面
【図9】設置物の例を示す3次元のCAD図面
【符号の説明】
【0067】
10…施工支援システム、12…三次元計測器、14…マーキングロボット、16…据付面(天井壁面や側壁面)、18…電子野帳、20…台車、22…大動作駆動部、24…微動作行動部、26…昇降塔、28…支持台、30…アーム板、32…微動用昇降塔、34…微動用支持台、36…微動用アーム板、38…起伏手段、40…シリンダ本体、42…シリンダロッド、44…スタンプ、46…制御装置、48…ターゲット、50…ビデオカメラ、52…ウエイトバランス、54…ワイヤ、56…案内車、58…ウエイトバランス、60…配設物

【特許請求の範囲】
【請求項1】
施工現場における所定の施工対象に設置物を据付けるための据付位置を提示してマーキングする施工支援方法において、
レーザポインタが内蔵された三次元計測器を前記設置物の据付け作業を行う施工現場の任意の位置に設置して、前記三次元計測器の三次元座標系を据付け施工の設計図面の三次元座標系に一致させる座標系統一ステップと、
前記三次元計測器に設計図面における前記据付位置の設計座標情報を入力する入力ステップと、
前記設計座標情報に基づいて前記三次元計測器により前記据付位置を視準して視準先を前記レーザポインタで提示すると共に提示位置を三次元計測する提示ステップと、
前記施工現場に移動自在に配置されたマーキングロボットを前記三次元計測器で三次元計測して該マーキングロボットの位置情報を取得する位置情報ステップと、
前記三次元計測により得られた提示位置の三次元座標情報と前記マーキングロボットの位置情報をマーキングロボットに転送する情報転送ステップと、
前記転送された提示位置の三次元座標情報とマーキングロボットの位置情報に基づいて、前記マーキングロボットが前記提示位置に移動して前記提示位置に印をマーキングするマーキングステップと、を備えたことを特徴とする施工支援方法。
【請求項2】
前記入力ステップでは、CAD図面から前記設計座標情報を電子野帳に読み取り、読み取った設計座標情報を前記三次元計測器に入力することを特徴とする請求項1の施工支援方法。
【請求項3】
前記提示ステップにおいて、前記レーザポインタにより提示された提示位置座標と前記設計座標とが異なる場合には、一致するように修正する修正ステップを含むことを特徴とする請求項1又は2の施工支援方法。
【請求項4】
前記修正ステップは、前記設置物を据付ける前記施工対象の据付面の形状を平面、傾斜平面、曲面の3通りに仮想して、前記設計座標における据付位置のX,Y座標値と、該X,Y座標平面からの垂線と前記仮想形状の面とが交わるZ座標値とを組み合わせた新たな座標位置を修正据付位置とすることを特徴とする請求項3の施工支援方法。
【請求項5】
前記修正ステップは、
前記設置物を据付ける前記施工対象の据付面の形状が平面であると仮想して前記提示位置のZ座標値と前記設計座標のX、Y座標値とを組み合わせた新たな座標位置を修正据付位置とする共に、該修正据付位置座標に基づいて前記三次元計測器により視準して視準先を前記レーザポインタで提示する第1の修正ステップと、
前記修正据付位置を三次元計測して、修正据付位置座標と前記設計座標が許容範囲内で一致しているかを確認する第1の確認ステップと、
前記第1の確認ステップにおいて許容範囲内である場合には前記修正据付位置にマーキングロボットでマーキングすると共に、許容範囲外である場合には、
前記据付面の形状が傾斜平面であると仮想して前記設計座標情報に基づいて視準した1回目の三次元計測結果と前記第1の修正ステップで視準した2回目の三次元計測結果を用いて前記傾斜平面の仮想形状を作成し、前記設計座標のX,Y座標値と、該X,Y座標平面からの垂線と前記傾斜平面とが交わる座標のZ座標値とを組み合わせた新たな座標位置を2回目の修正据付位置とすると共に、該2回目の修正据付位置座標に基づいて前記三次元計測器により視準して視準先を前記レーザポインタで提示する第2の修正ステップと、
前記2回目の修正据付位置を三次元計測して、2回目の修正据付位置座標と前記設計座標が許容範囲内で一致しているかを確認する第2の確認ステップと、
前記第2の確認ステップにおいて許容範囲内である場合には前記2回目の修正据付位置にマーキングロボットでマーキングすると共に、許容範囲外である場合には、
前記据付面の形状が曲面であると仮想して前記設計図面における三次元情報に基づいて視準した1回目の三次元計測結果と前記第1の修正ステップで視準した2回目の三次元計測結果と前記第2の修正ステップで視準した3回目の三次元計測結果を用いて前記曲面の仮想形状を作成し、前記設計座標のX,Y座標値と、該X,Y座標平面からの垂線と前記曲面とが交わる座標のZ座標値とを組み合わせた新たな座標位置を3回目の修正据付位置とする第3の修正ステップと、
前記3回目の修正据付位置を三次元計測して、3回目の修正据付位置座標と前記設計座標が許容範囲内で一致しているかを確認する第3の確認ステップと、
前記第3の確認ステップにおいて許容範囲内である場合には前記3回目の修正据付位置にマーキングロボットでマーキングすると共に、許容範囲外である場合には、上記視準した過去の三次元計測結果を用いて許容範囲内になるまで前記第3の修正ステップを繰り返すことを特徴とする請求項3の施工支援方法。
【請求項6】
施工現場における所定の施工対象に設置物を据付けるための据付位置を提示してマーキングする施工支援システムにおいて、
前記設置物の据付け作業を行う施工現場の任意の位置に設置され、設計図面における前記据付位置の三次元座標である設計座標情報に基づいて該据付位置を視準して視準先を内蔵されたレーザポインタで提示すると共に提示位置を三次元計測する三次元計測器と、
前記施工現場に移動自在に配置され、前記三次元計測器から転送された前記提示位置の三次元座標情報及び自分の位置情報に基づいて前記提示位置に移動して、該提示位置にスタンプで印をマーキングするマーキングロボットと、を備えたことを特徴とする施工支援システム。
【請求項7】
前記据付位置の設計座標情報をCAD図面から読み取って前記三次元計測器に入力する電子野帳を設けたことを特徴とする請求項6の施工支援システム。
【請求項8】
前記マーキングロボットは、
自走移動可能な台車と、
前記台車上に支持され、大きなストロークで昇降動作、旋回動作、及び水平動作を行う大動作駆動部と、
前記大動作駆動部の上に支持され、前記大動作駆動部よりも小さなストロークで昇降動作、旋回動作、及び水平動作を行う微動作駆動部と、
前記微動作駆動部の上に支持されたスタンプと、
前記マーキングロボットを駆動制御する制御部と、を備えたことを特徴とする請求項6又は7の施工支援システム。
【請求項9】
前記マーキングロボットには、前記施工現場における該マーキングロボットの位置を前記三次元計測器で計測するための位置決め用ターゲットが設けられていることを特徴とする請求項6〜8の何れか1の施工支援システム。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2007−21613(P2007−21613A)
【公開日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−204452(P2005−204452)
【出願日】平成17年7月13日(2005.7.13)
【出願人】(000005452)株式会社日立プラントテクノロジー (1,767)
【Fターム(参考)】