説明

粉粒体搬送装置

【課題】
粉粒物を機外へ移送排出する移送排出筒装置の先端部へ設けて、粉粒物を機外へ排出する回動移動自在な排穀口を有する排出筒の回動移動をスムーズにすると共に、該排出筒内へ詰まる穀粒を検出する詰まりセンサを設けようとするものである。
【解決手段】
粉粒物を機外へ移送排出する移送排出筒装置の移動用移送筒の移送終端部側へ粉粒物を機外へ排出する。回動装置の回動用モータで回動自在な排穀口を有す排出筒を設け、回動用モータは、移動用移送筒へ軸支内装して、粉粒物を移送排出する移動螺旋軸の軸芯より、下部へ設けた。排出筒の一方側へ回動用モータを、他方側へ排出筒内での粉粒物の詰まりを検出する詰まりセンサを設け、回動用モータと、排出筒の回動位置を検出するポテンションメータとは、移動用螺旋軸の軸芯に対して、上下対向位置へ設け、回動用モータと、ポテンションメータとは、排出筒の排穀口に対して、前後対向位置へ設けた構成である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
粉粒物を受けて、機外へ移送排出する移送排出筒装置の一部を構成する移動用移送筒の移送終端部側へ粉粒物を機外へ排出する、回動装置の回動用モータで回動自在な排穀口を有する排出筒を設け、回動用モータは、移動用移送筒へ軸支内装して、粉粒物を移送排出する移動螺旋軸の軸芯より、下側へ設けた技術であり、粉粒体の搬送装置として、例えば、コンバインの穀粒の搬送装置として利用できる。
【背景技術】
【0002】
例えば、コンバインで立毛穀稈の収穫作業は、刈取りされて脱穀された脱穀済み穀粒は、走行車台の上側へ載置されたグレンタンク内へ供給され、一時貯留される。
【0003】
前記グレンタンク内へ貯留した穀粒を、機外へ排出する排出作業は、下述の如く行われる構成である。
【0004】
特に、特開2003−79230号公報で示す如く、例えば、コンバインのグレンタンク内の穀粒を機外への排出は、このグレンタンク内から、後側へ設けた揚穀筒内へ供給され、この揚穀筒から穀粒搬送オーガへ供給されて、移送され、穀粒は穀粒排出口から機外へ排出される。この穀粒排出口は、穀粒搬送方向に対して、円周方向に回転自在に設け、穀粒を排出する位置により、穀粒排出口を円周方向へ回動させて、真下、又は真下以外の左右両側の所定角度の上方へ回動させて、所定角度上方へ傾斜させて、穀粒を機外へ排出する。この機外への穀粒の排出は、トラック等へ載置した穀粒貯留タンク等へ直接排出したり、又は、大きな大穀粒受袋を穀粒搬送オーガへ装着して排出する。
【特許文献1】特開2003−79230号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
穀粒搬送オーガの穀粒を機外へ排出する穀粒排出口は、穀粒を排出する位置により、この穀粒排出口を円周方向へ回動させて、真下、又は真下以外の左右両側の所定角度上方へ傾斜させるが、このときには、穀粒排出オーガ全体を回動させることにより、重量が重く回動操作が困難であったり、又、構成が複雑になり、コストアップになることがあったり、更に、穀粒排穀口を上方へ回動させた後に、穀粒搬送オーガを収縮操作をしないと、穀粒が機外へ漏下すること等の問題点があったが、この発明により、これらの各問題点の解決と、円周方向への回動をスムーズにしようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
このために、この発明は、請求項1に記載の発明においては、粉粒物の供給を受けて、機外へ移送排出する移送排出筒装置6と、該移送排出筒装置6の一部を構成する移送終端部側の移動用移送筒13の移送終端部側へ粉粒物を機外へ排出する回動装置17の回動用モータ14bで回動自在な排穀口14aを有する排出筒14等とを設けた搬送装置において、前記排出筒14へ設けた回動装置17の回動用モータ14bは、移送排出筒装置6の移動用移送筒13へ軸支内装して粉粒物を移送排出する移動螺旋軸9の軸芯(ニ)より、下側へ設けたことを特徴とする粉粒体搬送装置としたものである。
【0007】
例えば、コンバインで立毛穀稈の収穫作業は、刈取りされて脱穀された脱穀済みの粉粒物である穀粒は、走行車台の上側へ載置した穀粒貯留タンク内へ供給され、一時貯留される。
【0008】
前記コンバインの穀粒貯留タンク内へ貯留した穀粒を機外への排出は、このコンバインで穀粒排出作業のときには、搬送装置である移送排出筒装置6で機外へ排出される。
【0009】
前記コンバインの穀粒貯留タンク内へ貯留された、粉粒物である穀粒の機外への排出作業は、穀粒貯留タンクから後側へ設けた縦移送筒内へ供給され、この縦移送筒から移送排出筒装置6内へ供給されて、穀粒はこの移送排出筒装置6の移送終端部側の移動用移送筒13の開口部から、排出筒14へ供給され、この排出筒14の排穀口14aから穀粒は機外へ排出される。
【0010】
前記排出筒14の排穀口14aは、この排出筒14へ設け、回動装置17の回動用モータ14bの回動駆動により、円周方向の排出する位置である所定位置へ回動移動される。所定位置へ回動移動された排出筒14の排穀口14aから、穀粒は機外へ排出される。この回動用モータ14bは、移送排出筒装置6の移動用移送筒13へ軸支内装して、穀粒等を移送排出する移動螺旋軸9の軸芯(ニ)より、下側で排出筒14へ設け、この排出筒14の回動移動の回動バランスを良好にしている。
【0011】
請求項2に記載の発明においては、前記排出筒14の一方側の外側面には、回動用モータ14bを設けると共に、他方側の外側面には、排出筒14内での粉粒物の詰まりを検出する詰まりセンサ15dを設けたことを特徴とする粉粒体搬送装置としたものである。
【0012】
粉粒物である穀粒を移送排出する前記移送排出筒装置6の移動用移送筒13の移送終端部へ設けて、穀粒を機外へ排出する回動自在に設けた、排出筒14の一方側の外側面には、この排出筒14を回動移動させる回動装置17の回動用モータ14bを設けて、この回動用モータ14bの回転により、排出筒14を適宜位置へ回動移動させている。
【0013】
又、前記排出筒14の他方側の外側面には、この排出筒14内で穀粒の詰まりが発生すると、この詰まりを検出する詰まりセンサ15dを設けて、この詰まりセンサ15dで穀粒の詰まりを検出させている。
【0014】
請求項3に記載の発明においては、前記排出筒14の一方側の外側面へ設ける回動用モータ14bと、排出筒14の回動移動位置を検出するポテンションメータ15とは、移動用移送筒13へ軸支内装して、粉粒物を移送排出する移動螺旋軸9の軸芯(ニ)に対して、上下の対向位置へ位置させて設けたことを特徴とする粉粒体搬送装置としたものである。
【0015】
粉粒物である穀粒を移送排出する前記移送排出筒装置6の移動用移送筒13の移送終端部へ設けて、穀粒を機外へ排出する回動自在に設けた、排出筒14の一方側の外側面には、この排出筒14を回動移動させる回動装置17の回動用モータ14bと、排出筒14の回動移動位置を検出するポテンションメータ15とは、移動用移送筒13へ軸支内装して穀粒を移送排出する移動螺旋軸9の軸芯(ニ)に対して、上下の対向位置へ回動用モータ14bは下側へ、又、ポテンションメータ15は上側へ位置させて設け、排出筒14の回動移動時の回動バランスを良好にしている。
【0016】
請求項4に記載の発明においては、前記排出筒14へ設けた回動用モータ14bと、ポテンションメータ15とは、移動螺旋軸9の軸芯(ニ)に対して、上下の対向位置へ位置させて設けると共に、回動用モータ14bと、詰まりセンサ15dとは、排出筒14の排穀口14aに対して、前後の対向位置へ位置させて設けたことを特徴とする粉粒体搬送装置としたものである。
【0017】
粉粒物である穀粒を移送排出する前記移送排出筒装置6の移動用移送筒13の移送終端部へ設けて、穀粒を機外へ排出する回動自在に設けた排出筒14の一方側の外側面へ設けた、回動用モータ14bと、ポテンションメータ15とは、移動用移送筒13へ軸支内装した移動螺旋軸9の軸芯(ニ)に対して、上下の対向位置へ位置させて設けると共に、回動用モータ14bと、詰まりセンサ15cとは、排出筒14の排穀口14aに対して、前後の対向位置へ位置させて設け、この排出筒14の前後方向、及び上下方向のバランスを良好にして、回動移動時の回動バランスを良好にしている。
【発明の効果】
【0018】
請求項1に記載の発明においては、粉粒物である穀粒を移送排出する前記移送排出筒装置6の移動用移送筒13の移送終端部には、穀粒を機外へ排出する回動装置17の回動用モータ14bで、回動自在な排穀口14aを有する排出筒14を設けている。この排出筒14へ設けた回動用モータ14bは、移動用移送筒13へ軸支内装して、穀粒を移送排出する移動螺旋軸9の軸芯(ニ)より、下側へ設けたことにより、軸芯(ニ)より、上側へ配設する構成に比較して、排出筒14をコンパクトにすることができると共に、軽量化を図ることができる。
【0019】
請求項2に記載の発明においては、前記排出筒14の一方側(前側)の外側面には、この排出筒14を回動させる回動用モータ14bを設けると共に、他方側の外側面には、排出筒14内での粉粒物の詰まりを検出する詰まりセンサ15dを設けたことにより、移動用移送筒13の移送終端の先端外側へ回動用モータ14bを配設したこととなり、この回動用モータ14bと、移動用移送筒13とが当接することがない。又、他方側(後側)の外側面へ詰まりセンサ15dを有していることにより、排出筒14の回動移動時の回動バランスが良好になる。
【0020】
請求項3に記載の発明においては、前記排出筒14の一方側(前側)の外側面へ設ける回動用モータ14bと、排出筒14の回動移動位置を検出するポテンションメータ15とは、移動用移送筒13へ軸支内装して、穀粒を移送排出する移動螺旋軸9の軸芯(ニ)に対して、上下の対向位置へ回動用モータ14bを下側へ、ポテンションメータ15を上側へ位置させて設けたことにより、この排出筒14をコンパクトに形成することができる。又、この排出筒14の回動移動時の回動バランスを良好になる。
【0021】
請求項4に記載の発明においては、前記排出筒14へ設けた回動用モータ14bと、ポテンションメータ15とは、移動螺旋軸9の軸芯(ニ)に対して、上下の対向位置へ位置させて設けると共に、回動用モータ14bと、詰まりセンサ15dとは、排出筒14の排穀口14aに対して、前後の対向位置へ位置させて設けたことにより、この排出筒14をコンパクトに形成することができる。又、この排出筒14の前後方向、及び上下方向のバランスが良好になる。更に、回動移動時の回動バランスが良好になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
【0023】
コンバイン1の走行車台2の上側には、脱穀機4、及び穀粒貯留タンク4c等を載置すると共に、この穀粒貯留タンク4c内のコンバイン1のときは、粉粒物である穀粒を、移送排出する縦移送筒5の上部には、この穀粒を搬送する搬送装置である移送排出筒装置6を設け、この移送排出筒装置6は固定移送螺旋7を軸支内装した固定用移送筒8と、この固定用移送筒8の外周部へ挿入して長手方向へ伸縮自在な移動用移送筒13と、先端部へ円周方向へ回動自在に回動装置17で回動させて、穀粒を機外へ排出する排穀口14aを有する排出筒14を設けた構成である。これら移動用移送筒13と、排出筒14とには、軸支内装した伸縮移動自在な移動螺旋軸9の前後端部へ軸支した前・後移動移送螺旋11,10と、この前・後移動移送螺旋11,10間で、移動螺旋軸9へ伸縮自在に軸支した複数個の中移動移送螺旋12とを設けた構成である。これら移送排出筒装置6の固定用移送筒8と、移動用移送筒13と、排出筒14と、回動装置17等を主に図示して説明すると共に、該回動装置17の回動用モータ14bと、排出筒14の回動位置を検出するポテンションメータ15と、排出筒14内へ穀粒の詰まりを検出する詰まりセンサ15d等との配設位置を主に図示して説明する。
【0024】
前記コンバイン1の走行車台2の下側には、図26で示す如く土壌面を走行する左右一対の走行クローラ22aを張設した走行装置22を配設し、走行車台2の上側には、脱穀機4を載置した構成である。走行車台2の前方部の刈取機3で立毛穀稈を刈取りし、この刈取り穀稈は、この刈取機3で後方上部へ移送され、脱穀機4のフィードチェン4aと、挟持杆4bとで引継ぎされて、挟持移送されながら脱穀される。脱穀済みで選別済み穀粒は、脱穀機4の右横側に配設し、底部にタンク移送螺旋4dを前後方向へ軸支した、穀粒貯留タンク4c内へ一時貯留される。
【0025】
前記走行車台2の前方部には、図26で示す如く前端位置から立毛穀稈を分離するナローガイド19a、及び各分草体19bと、立毛穀稈を引起す各引起装置19cと、引起された穀稈を掻込みする穀稈掻込移送装置20の各掻込装置20aと、掻込された穀稈を刈取る刈刃装置19dと、刈取りされた穀稈を挟持移送して、脱穀機4のフィードチェン4aと、挟持杆4bとへ受渡しする穀稈掻込移送装置20の根元・穂先移送装置20b・20c等からなる刈取機3を設けている。該刈取機3は、油圧駆動による伸縮シリンダ19eにより、土壌面に対して、昇降自在に移動する構成である。
【0026】
前記刈取機3の前方下部から後方上部へ傾斜する支持杆23aの上端部には、左右方向に支持パイプ杆23bを設け、この支持パイプ杆23bを走行車台2の上側面に設けた支持装置23cで回動自在に支持させて、伸縮シリンダ19eの作動により、刈取機3は支持パイプ杆23bを回動中心として、上下に回動する構成である。
【0027】
前記穀粒貯留タンク4c側の前部には、図26で示す如くコンバイン1を始動、停止、及び各部を調節等の操作を行う操作装置21aと、これらの操作を行う作業者が搭乗する操縦席21bとを設け、この操縦席21bの下側で、走行車台2の上側面には、エンジン21cを載置すると共に、後方部には、穀粒貯留タンク4cを配設する。これら走行装置22と、刈取機3と、脱穀機4と、エンジン21c等により、コンバイン1の本体1aを形成した構成である。
【0028】
前記刈取機3の穀稈掻込移送装置20によって形成される穀稈移送経路中には、刈取られて移送される穀稈に接触作用することにより、脱穀機4へ穀稈の供給の有無を検出する穀稈センサ3aを設けた構成である。
【0029】
前記走行車台2の前端部に装架した走行用のミッションケース24内の伝動機構24aの伝動経路中には、その出力に基づいて、走行車速を検出するポテンションメータ方式の車速センサ24bを設けた構成である。
【0030】
前記穀粒貯留タンク4cの底部には、貯留穀粒を後方へ移送するタンク移送螺旋4dを前後方向に軸支して設けると共に、後方へ移送される穀粒を引継ぎして、方向を変換する継手ケース5bは、穀粒貯留タンク4cの後側板の外側面へ装着して設けた構成である。この継手ケース5bの上側には、縦移送螺旋5aを内装軸支した縦移送筒5を略垂直姿勢で回動操作可能に設け、穀粒貯留タンク4c内の穀粒を引継ぎ揚送する構成である。
【0031】
前記縦移送筒5の上端部には、図8〜図10で示す如く上端部を支点として、始動操作によって、手動、又は自動で伸縮自在で、手動、又は自動で上下回動自在、旋回自在で移送終端部の排出筒14が回動自在で、穀粒を機外へ排出する移送排出筒装置6を設けた構成である。
【0032】
前記移送排出筒装置6は、図8〜図10で示す如く固定移送螺旋7を内装軸支した固定用移送筒8と、この固定用移送筒8の外周部へ挿入して、始動操作によって伸縮移動自在な移動用移送筒13と、先端部の排出筒14と、これら移動用移送筒13と、排出筒14とへ内装軸支して、伸縮移動自在な移動螺旋軸9へ軸支した、前・後・中移動移送螺旋11,10,12と、移動用移送筒13とを伸縮させる伸縮移動装置9aと、移動用モータ9bとを固定用移送筒8の外周上側部へ設けた構成である。伸縮移動装置9aの外側には、外カバー9cを装着した構成である。
【0033】
前記操作装置21aの表面板21hの外側面には、図18、及び図19で示す如く本発明の移送排出筒装置6を主として操作するものに関し、図示して説明する。この操作装置21aの表面板21hの外側面には、詳細は後述する移送排出筒装置6の固定用移送筒8の外周部へ挿入して、伸縮移動自在な移動用移送筒13を設けた構成である。移送排出筒装置6と、移動用移送筒13の開口部13aへ回動移動自在に設けた排穀口14aを有する排出筒14等とを操作する各種レバーと、スイッチ等を主に説明する。
【0034】
前記エンジン21cの回転動力を、穀粒移送排出経路へ回転駆動動力の入力を「入」−「切」操作して、穀粒の排出を開始するときに操作する排出スイッチ25aと、この排出スイッチ25aの「ON」−「OFF」により、ランプ25bが点灯、点滅、消灯する構成である。
【0035】
又、前記移送排出筒装置6(表示用マークはオーガと表示している。)を上昇と、下降と、左旋回と、右旋回等を行うときに操作するレバー状の操作レバースイッチ26eと、排出筒14を左回動と、右回動と、手動で移送排出筒装置6の移動用移送筒13を伸張と、収縮との操作を行うときに操作するレバー状の回動レバースイッチ26fとを設けた構成である。
【0036】
更に、前記移送排出筒装置6の移動用移送筒13の伸張位置(張出位置)を設定するダイヤル方式の位置をセットダイヤル26bと、移送排出筒装置6を自動で旋回と、伸張(張出)と、収縮(収納)とを行うときに個別に操作する自動伸縮スイッチ25dと、移送排出筒装置6を緊急停止させるときに操作する緊急停止スイッチ25e等を設けた構成である。
【0037】
前記エンジン21cの回転動力は、図7で示す如くこのエンジン21cへ軸支したエンジンプーリ21dと、穀粒貯留タンク4cのタンク移送螺旋4dへ軸支したタンクプーリ4eとには、ベルト21eを掛け渡した構成である。このベルト21eにはテンション装置26cをテンションモータ26aのモータ軸26dへ軸支して設けた構成である。
【0038】
前記排出スイッチ25aの「ON」操作により、テンション装置26cが、テンションモータ26aで回動されて「入」状態となり、ベルト21cが張状態に作動され、エンジン21cの回転動力が穀粒貯留タンク4cのタンク移送螺旋4dへ入力され、このタンク移送螺旋4d、移送排出筒装置6の各螺旋5a,7、及び移動螺旋軸9等の穀粒を機外へ排出する排出経路の部品が回転駆動される構成である。又、排出スイッチ25aの「OFF」操作により、エンジン21cの回転駆動は、入力されない構成である。
【0039】
前記移送排出筒装置6の固定用移送筒8は、図11、及び図12で示す如く後支持メタル27と、縦移送筒5の上端部に設けた引継メタル5cとで装着して設け、この固定用移送筒8には、固定移送螺旋7を内装軸支して設け、この固定移送螺旋7は、固定螺旋軸7aの外周部に、固定螺旋プレート7bを固着して設けた構成である。固定螺旋軸7aの内径部は丸孔に形成すると共に、移送終端部の内径部には、丸孔より小径で後述する移動螺旋軸9が挿入されて摺動移動する内径部に六角孔を形成した補助軸7cを軸支して設けた構成である。固定用移送筒8の外周部には、詳細後述するローラ装置28のローラ28bの側面部を受けて、このローラ28bを直線状に移動させ、移動用移送筒13を直線状に移動すべく所定間隔に、各レール8aを設けた構成である。
【0040】
前記固定用移送筒8の移送終端部には、図11、及び図12で示す如く後支持メタル27の外周の外ボス27a部を、固定用移送筒8の外周部より、突出させて固着して設けた構成であると共に、後支持メタル27の内径部には、補助軸7cを軸支して設けた構成である。固定移送螺旋7の固定螺旋軸7aの移送終端部の内径部は、補助軸7cの移送始端の外径部で軸支すると共に、移送始端部の外径部は、引継メタル5cの内側部に設けた受メタル5dで軸支した構成である。7dは受ブッシュであり、移動螺旋軸9を軸支した構成である。
【0041】
前記移動用移送筒13は、図11、及び図12で示す如く固定用移送筒8の外周部より突出した後支持メタル27の外周の外ボス27a部と、固定用移送筒8の外周部に設けた外メタル27bとの外周部へ移動自在で収縮自在に、固定用移送筒8の外周部へ挿した構成である。移動用移送筒13の前端部には、穀粒を機外へ排出する、詳細後述する排穀口14aを下部側へ設けた排出筒14を円周方向へ回動自在に軸支した構成である。
【0042】
前記移動用移送筒13と、排出筒14とには、図1で示す如く移動螺旋軸9を後支持メタル27と、排出筒14に設けた前支持メタル16とにより、移動自在で収縮自在に内装軸支した構成である。
【0043】
前記移動用移送筒13へ内装軸支した移動螺旋軸9の移送始端部と、移送終端部とには、図8〜図10で示す如く後移動移送螺旋10と、前移動移送螺旋11とを軸支して、ボルト等により、固定して設けた構成である。
【0044】
前記後移動移送螺旋10は、図8〜図10、及び図13で示す如く後固定ボス10aへ支持板10bを固着して設け、この支持板10bと、後固定ボス10aとには、移動螺旋プレート10cを固着して設けた構成である。又、支持板10bには、結合部10dを設け、この結合部10dと、隣接した中移動移送螺旋12の移動螺旋プレート12cに設けた一方側の結合部12dとを係合させた構成である。後固定ボス10aの内径部は、補助軸7cの移送終端部の外径部へ挿入して、ボルト等により、装着して設けた構成である。
【0045】
前記前移動移送螺旋11は、図8〜図10、及び図13で示す如く前固定ボス11aへ支持板11bを固着して設け、この支持板11bと、前固定ボス11aとには、移動螺旋プレート11cを固着して設けた構成である。又、支持板11bには、結合部11dを設け、この結合部11dと、隣接した中移動移送螺旋12の移動螺旋プレート12cに設けた一方側の結合部12dとを係合させた構成である。前固定ボス11aの内径部は、移動螺旋軸9の移送終端部へ六角の外径部へ挿入して、ボルト等により、装着して設けた構成である。
【0046】
前記中移動移送螺旋12は、図8〜図10、及び図13〜図15で示す如く中移動ボス12aと、径大ボス12bと、両端部に結合部12dを有する移動螺旋プレート12cとを、一体に樹脂材等で成形した構成である。
【0047】
前記中移動移送螺旋12は、図13で示す如く移動用移送筒13の移動螺旋軸9の前後両端部に装着した前・後移動移送螺旋11,10間に、複数個の中移動移送螺旋12を移動螺旋軸9へ伸縮移動自在に軸支して設けると共に、隣接する各中移動移送螺旋12が最伸張状態になると、各移動螺旋プレート12cに設けた各結合部12dが、互に係合状態になる構成であり、所定長さ以上は伸張しない構成である。
【0048】
前記移動用移送筒13と、排出筒14との伸縮移動は、移動用モータ9bの正逆回転の始動操作により、伸縮移動する構成である。この伸縮移動に伴なって、移動螺旋軸9と、各中移動移送螺旋12とは、同時に伸縮移動する構成である。
【0049】
前記移動用移送筒13の移送始端部の外周部には、図11で示す如く複数個のローラ装置28を設けた構成である。このローラ装置28のローラ受具28aを移動用移送筒13の移送始端部へ装着すると共に、このローラ受具28aの断面形状コ字形状部には、ローラピン28cでローラ28bを回転自在に軸支して設け、この各ローラ28bの外周部が固定用移送筒8の外周部へ当接して、回転しながら移動用移送筒13と同時に伸縮移動する構成である。
【0050】
前記移送排出筒装置6の固定用移送筒7と、移動用移送筒13と、排出筒14との上下回動移動構成は、図16、及び図17で示す如く縦移送筒5の上端部に設けた引継ぎメタル5cは、左右にニ分割した構成として、一方側を上下回動自在に接続した構成である。他方側の固定側には、上下モータ29で上下回転駆動する回動具29aと、固定用移送筒8に設けた取付具30の取付板30aとは、接続具29bで接続すると共に、取付具30に設けた各上取付板31aと、縦移送筒5に設けた各下取付板31bとの間には、ガスダンパー31を設けた構成である。
【0051】
前記上下モータ29の正回転、又は逆回転駆動により、回動具29aが回動されて、接続具29b、及び取付具30等を介して、固定用移送筒8と、移動用移送筒13と、排出筒14等とは、上昇移動、又は下降移動制御される構成である。これら上昇、又は下降移動制御に伴ない、各ガスダンパー31も上昇、又は下降移動制御される構成であり、この各ガスダンパー31はアシスト用として使用する構成である。
【0052】
前記縦移送筒5の旋回構成は、図26で示す如くこの縦移送筒5には、旋回モータ32を設けると共に、この旋回モータ32の下側で、縦移送筒5には、旋回具32aを設け、旋回モータ32の正回転、又は逆回転駆動により、旋回具32aが左回転駆動、又は右回転駆動され、縦移送筒5は、継手ケース5bの上側部より、左旋回、又は右旋回されて、固定用移送筒8と、移動用移送筒13と、排出筒14等とは、左旋回、又は右旋回する構成である。
【0053】
前記移送排出筒装置6の移動用移送筒13の移送終端部側には、図6で示す如く所定大きさの開口部13aを設けると共に、開口部13aの前側の移送終端部には、円形で筒状の外蓋13bの取付用のフランジ部を外側へ向けて固着し、穀粒の留りを防止して設けた構成である。この外蓋13bには、各支持板16aをボルト、及びナット等で装着して設け、この内側の支持板16aには、複数個のクッション体16bを介して、前支持メタル16をボルト、及びナット等により、装着した構成であり、この前支持メタル16で移動螺旋軸9の移送終端部を回転自在に軸支した構成である。
【0054】
前記移送排出筒装置6の移動用移送筒13内を移送終端部まで移送された穀粒を、機外へ排出する下部には、排穀口14aを有する排出筒14を円周方向へ回動自在に、移動用移送筒13の開口部13a部を覆う状態に設けた構成である。回動構成は後述する。
【0055】
前記移送排出筒装置6の移動用移送筒13の移送終端部には、この移送終端部まで移送された穀粒を、機外へ排出する下部に排穀口14aを有する排出筒14を回動自在に設けたことにより、次に収穫する圃場へ移動時、又は路上走行時には、排出筒14の排穀口14aを上方へ回動移動させることにより、移送排出筒装置6の移動用移送筒13内へ残っている残穀粒があったとすると、この残穀粒は、上方へ回動移動された排出筒14の天井部(ロ)へ貯留されて、穀粒は機外へ排出されることを防止できる構成である。これにより、穀粒のロス発生を防止する構成である。
【0056】
前記排出筒14は、図1、及び図2で示す如く左右両側を一体に形成した左右側板14dの前後両側には、前・後側板14e,14fを固着して設けて、略箱形状に形成した構成である。左右側板14dの上部の天井部(ロ)は、円形状(半円形状)に形状に形成し、この天井部(ロ)と、排穀口14aが形成される下端部(ハ)との間は、略垂直に形成し、左右方向の巾を上下に同じ巾にして設けた構成である。左右側板14d、及び前・後側板14e,14fの下端部(ハ)位置には、排穀口14aを設けた構成である。排出筒14の下端部には、弾性材のゴム材、又は樹脂材等よりなる四面には、各飛散防止板14hをボルト、及びナット等で装着して設け、下端部(ハ)位置には、排穀口14aを設け、これら排出筒14と、飛散防止板14hとの各排穀口14a,14aを経て穀粒は機外へ排出される構成である。
【0057】
前記排出筒14の後側板14fの孔部と、移動用移送筒13の外周部とには、図1で示す如くゴム材、又は樹脂材等よりなる後受具8b(シール)を設けた構成である。移動用移送筒13の前端部の外蓋13bには、支持軸16cを固着して設け、この支持軸16cで外回転支持パイプ16eを軸支し、この外回転支持パイプ16eの外周部へ軸支した軸受具(ベアリング)16fと、後受具(シール)8bとにより、排出筒14を回動移動自在に軸支した構成である。又、軸受具(ベアリング)16fは、メタル16mへ内装した構成である。このメタル16mの前後方向中央部を、排出筒14の前側板14e部へ位置させて設けた構成である。後受具(シール)8bは、後側板14fの孔部、及び移動用移送筒13の外周部いずれにも接着しない構成としている。メタル16m、及び軸受具(ベアリング)16fは、共にC型止め輪等により、抜け止めを施した構成である。
【0058】
前記移送排出筒装置6の先端部に設けた排出筒14の前側には、この排出筒14を回動する回動装置17を、図1、及び図2で示す如く設けた構成である。この回動装置17の回動用モータ14bは、移送排出筒装置6の外形形状部内で、排出筒14の前側板14eの前側へ固着した補強板17aへボルト、及びナット等により、装着して設けた構成である。回動用モータ14bには、モータギャー17bを軸支した構成である。
【0059】
前記排出筒14を回動する回動装置17は、図1、及び図2で示す如くこの回動装置17の回動支点部16dは、二重構造に形成して設けた構成である。移動用移送筒13の外蓋13bの内側面には、支持軸16cを固着して設けた構成である。又、この外蓋13bの内側へ設けた前支持メタル16を支持する支持板16aには、支持軸16cの頭部を挿入する挿入用孔を設けた構成である。この支持軸16cの外周部には、外回転支持パイプ16eを挿入して軸支した構成であり、回動支点部16dは、支持軸16cと、外回転支持パイプ16eとにより、二重構造に形成した構成である。
【0060】
穀粒を機外へ排穀口14aから排出する排出筒14を回動移動する回動装置17の回動支点部16dは、支持軸16cと、外回転支持パイプ16eとにより、二重構造に形成して設けたことにより、この排出筒14の組立、及び分解が容易である。又、排出筒14の回動移動がスムーズな構成である。
【0061】
前記回動装置17の回動支点部16dの支持軸16cで軸支する外回転支持パイプ16eは、排出筒14の前側板14eの中央部へ位置させて設けた軸受具(ベアリング)16fで軸支した構成である。回動支点部16dは、図1で示す如く前後二箇所で、後側部は、軸受具(ベアリング)16f部と、前側部は、支持軸16cの前端部近傍で、外回転支持パイプ16eの先端部に設けた前回動ギャー17f部との二箇所で固定支持して設けた構成である。
【0062】
前記回動支点部16dは、前後二箇所の軸受具(ベアリング)16f部と、外回転支持パイプ16eの前回動ギャー17f部との二箇所で軸支して設けたことにより、二重構造にしたため、細くなった支持軸16cを外径部の外回転支持パイプ16eと、又、この外回転支持パイプ16eの二箇所で支持固定することにより、支持軸16cの強度アップを図ることができる構成である。
【0063】
前記外回転支持パイプ16eの外周部は、小判形、又は四角形状に形成し、この外周部には、図1、及び図2で示す如く内径部を同形状に形成した。後回動ギャー17cを軸支して設け、この後回動ギャー17cと、回動用モータ14bのモータギャー17bとは、噛合した構成である。後回動ギャー17cの前後両側には、摩擦方式の各ブレーキ板17dを軸支して設け、この各ブレーキ板17dの前後両側には、各ブレーキ押え板17hを軸支して設けると共に、前側のこのブレーキ押え板17hの前側には、複数個の皿バネ17eを軸支して設け、この皿バネ17eの前側には、前回動ギャー17fを軸支して設け、この前回動ギャー17fの前側には、ダブルにナット16jを螺挿入して、ブレーキ板17dのブレーキ圧力を調節できると共に、抜け止めを施した構成である。又、外回転支持パイプ16eの前外側で、支持軸16cの前端部には、ナット16hを螺挿入して、抜け止めを施した構成である。外回転支持パイプ16eへ軸支した各部品17c,17d,17e,17f,17h等は、この外回転支持パイプ16eと同時に回転するが、個別に単独では回転駆動されない構成である。
【0064】
前記回動装置17の回動支点部16dの外回転支持パイプ16eには、図1で示す如く摩擦方式のブレーキ板17dを軸支した構成において、回動支点部16dの外回転支持パイプ16eは、軸受具(ベアリング)16fで軸支して設けた構成である。
【0065】
前記回動装置17の回動支点部16dの外回転支持パイプ16eには、摩擦方式のブレーキ板17dを軸支して設けた構成において、回動支点部16dの外回転支持パイプ16eは、軸受具(ベアリング)16fで軸支して設けたことにより、この軸受具(ベアリング)16fに変えて、ブッシュ等を使用すると、グリースを塗布する必要があり、気温が上昇すると、グリースがとけて、ブレーキ板17d部へ流れて、ブレーキがきかなくなることがあったが、このような不具合を解消することができる構成である。
【0066】
前記排出筒14の前側板14eの上部には、図1、及び図2で示す如く支持メタル18aを装着して設け、この支持メタル18aの支持軸18bには、外形形状がおおぎ形状のギャー18cを回転自在に軸支した構成であり、このギャー18cと、前回動ギャー17fとを噛合させた構成である。回動用モータ14bの正逆回転駆動により、モータギャー17b、後回動ギャー17c、前回動ギャー17f、及びギャー18c等が正逆回転駆動され、これら各種ギャー17b,17c,17f,18c等の正逆回転駆動より、排出筒14が左、又は右回動制御され、排穀口14aが上部へ移動制御された後に、停止制御される構成である。又、回動用モータ14bの正逆回転駆動により、排出筒14は元の位置へ復元制御され、排穀口14aは元の下部位置へ復元制御された後に、停止制御される構成である。又、任意の位置へも停止可能な構成である。
【0067】
前記排出筒14の回動位置を検出する。図1、及び図2で示す如く詳細は後述するポテンションメータ15を回転駆動する。このポテンションメータ15へ軸支したギャー18cと噛合する前回動ギャー17fと、回動用モータ14bのモータギャー17bと噛合する後回動ギャー17cとの両者は、回動装置17の外回転支持パイプ16eへ軸支して設けた構成である。
【0068】
穀粒を移送排出する前記移送排出筒装置6の移動用移送筒13の移送終端には、穀粒を機外へ排出する排出筒14を回動自在に設け、この排出筒14の前側板14eと、補強板17aとに、ボルト、及びナット等により、排出筒14を回動移動させる回動装置17の回動用モータ14bを装着して設け、この回動用モータ14bは、図1で示す如く移送排出筒装置6の移動用移送筒13と、排出筒14とへ回転自在に軸支内装して、穀粒を移送排出する移動螺旋軸9の軸芯(ニ)より、下側へ配設した構成である。
【0069】
穀粒を移送排出する前記移送排出筒装置6の移動用移送筒13の移送終端部には、穀粒を機外へ排出する回動装置17の回動用モータ14bで、回動自在な排穀口14aを有する排出筒14を設け、この排出筒14へ設けた回動用モータ14bは、移動用移送筒13へ軸支内装して、穀粒を移送排出する移動螺旋軸9の軸芯(ニ)より、下側へ設けたことにより、軸芯(ニ)より、上側へ配設する構成に比較して、排出筒14をコンパクトにすることができると共に、軽量化を図ることができる。
【0070】
前記排出筒14の一方側である前側板14eの外側面には、図1で示す如く回動用モータ14bをボルト、及びナット等により、装着して設けると共に、他方側である後側板14fの外側面には、排出筒14内で穀粒の詰まりが発生すると、この詰まりを検出する「ON」−「OFF」スイッチ方式の詰まりセンサ15dをボルト、及びナット等により、装着して設けた構成である。
【0071】
前記詰まりセンサ15dが排出筒14内へ穀粒が詰まり、この穀粒の詰まりにより、押されて「ON」になると、この「ON」が操作装置21へ内装して設けた制御装置21fへ入力される構成である。この入力に基づいて、エンジン21cのエンジンプーリ21dと、穀粒貯留タンク4cへ軸支内装したタンク移送螺旋4dへ軸支したタンクプーリ4eとへ掛け渡したベルト21eを「入」するテンション装置26cがテンションモータ26aで「入」されて、穀粒は排出される構成である。又、「切」により、穀粒の移送排出経路が停止制御される構成である。
【0072】
前記排出筒14の一方側である前側板14eの外側面には、この排出筒14を回動させる回動装置17の回動用モータ14bを設けると共に、他方側である後側板14fの外側面には、排出筒14内で穀粒の詰まりを検出する詰まりセンサ15dを設けたことにより、回動用モータ14bと、移動用移送筒13の前端部とが当接することがない。又、他方側の後側板14fの外側面へ詰まりセンサ15dを設けたことにより、排出筒14の回動移動時の回動バランスが良好になる。更に、詰まりセンサ15dで穀粒移送の後側へ配設したことにより、移動用移送筒13から排出筒14内へ穀粒排出のときに、詰まりセンサ15dへ穀粒の当接の減少を図ることができる。
【0073】
前記排出筒14の一方側である前側板14eの外側面には、図1で示す如くこの排出筒14を回動させる回動装置17の回動用モータ14bと、排出筒14の回動移動位置を検出する。詳細は後述するポテンションメータ15とを設けた構成である。回動用モータ14bは、移動用移送筒13と、排出筒14とへ軸支して、穀粒を移送排出する移動螺旋軸9の軸芯(ニ)に対して下側へ設け、又、ポテンションメータ15は、軸芯(ニ)に対して上側へ設け、上下の対向位置へ位置させて設けた構成である。
【0074】
前記排出筒14の一方側である前側板14eの外側面へ設けて、この排出筒14を回動させる回動用モータ14bと、排出筒14の回動移動位置を検出するポテンションメータ15とは、移動用移送筒13と、排出筒14とへ軸支内装して、穀粒を移送排出する移動螺旋軸9の軸芯(ニ)に対して、上下の対向位置へ回動用モータ14bを下側へ、ポテンションメータ15を上側へ位置させて設けたことにより、排出筒14をコンパクトにすることができた。又、上下に配設したことで、排出筒14の回動移動時の回動バランスが良好になる。
【0075】
前記排出筒14へ設けた回動用モータ14bと、ポテンションメータ15とは、図1で示す如く移動螺旋軸9の軸芯(ニ)に対して、上下の対向位置へ位置させて配設すると共に、回動用モータ14bと、詰まりセンサ15dとは、図1で示す如く排出筒14の排穀口14aに対して、前後の対向位置へ位置させて配設した構成である。
【0076】
前記排出筒14へ設けた回動用モータ14bと、ポテンションメータ15とは、移動螺旋軸9の軸芯(ニ)に対して、上下の対向位置へ位置させて配設すると共に、回動用モータ14bと詰まりセンサ15dとは、排出筒14の排穀口14aに対して、前後の対向位置へ位置させて配設したことにより、この排出筒14をコンパクトに形成することができる。又、排出筒14の前後方向、及び上下方向のバランスが良好になる。更に、回動移動時の回動バランスが良好になる。
【0077】
穀粒を機外へ排出する移送排出筒装置6の排穀口14aを下部に設けた排出筒14を回動させる回動用モータ14bのモータギャー17bと、排出筒14の回動位置を検出するポテンションメータ15のギャー18cとへ噛合して、回転駆動する後回動ギャー17cと、前回動ギャー17fの両者とは、回動装置17の外回転支持パイプ16eへ軸支して設けたことにより、カウンタギャー等を有しないことにより、バックラッシュが少なくなり、これにより、誤差が小さくなり、ポテンションメータ15の検出精度が向上する。これに伴なって、検出による制御も向上する構成である。
【0078】
穀粒を移送排出する移送排出筒装置6の移送終端部には、図1、及び図2で示す如く穀粒を機外へ排出する排穀口14aを有する排出筒14を回動自在に設け、この排出筒14部を回動させる回動用モータ14bは、移送排出筒装置6の先端部で、外形形状部内へ設けたことにより、この移送排出筒装置6より、回動用モータ14bが上方へ向けて、突出していないことにより、例えば、コンバイン1であると、全高が高くなることを防止できる。又、圃場を移動する時、及び路上走行時には、排出筒14を上方へ回動させることにより、この排出筒14の排穀口14aより、移送排出筒装置6内へ残っている残穀粒は、排出筒14の天井部(ロ)へ貯留されて、機外への漏下を防止でき、穀粒のロス発生を防止できる構成である。
【0079】
又、前記移送排出筒装置6の移動用移送筒13の移送終端部に回動自在に設けた排穀口14aを有する排出筒14は、回動用モータ14bを設けて、回動させる構成としたことにより、従来のように穀粒移送排出筒装置6全体を回動移動させる構成に比較して、小馬力の回転用モータ14bでよく、又、回動構成が簡単な構成である。
【0080】
前記穀粒移送排出筒装置6の移動用移送筒13の移送終端部に回動自在に設けた排穀口14aを有する排出筒14は、図1、及び図2で示す如く移動用移送筒13の外径(D)より、排出筒14の左右側板14dの下端部の排穀口14a部の左右方向の全幅(L3)を所定寸法大きく形成して設けた構成である。
【0081】
前記移送排出筒装置6の移動用移送筒13の外径(D)より、排出筒14の排穀口14a部の左右方向の全幅(L3)を所定寸法大きくして設けたことにより、穀粒を排出口で排出効率をアップさせることができる。又、この排穀口14aでの穀粒の詰まりを防止することができる構成である。
【0082】
前記移送排出筒装置6の固定用移送筒8と、この固定用移送筒8へ挿入して支持された、移動用移送筒13は、図1、及び図2で示す如く円周方向には、回動移動されない構成である。又、この移動用移送筒13の移送終端部側へ設けた、排出筒14は、円周方向へ回動移動する構成である。この排出筒14と、同時にモータ用カバー14c、及びハーネスカバー15bも円周方向へ回動移動する構成である。
【0083】
これにより、前記排出筒14のみを、回動用モータ14bの回転により、円周方向へ回動移動させる構成としたことにより、この回動用モータ14bを小馬力にすることができる。又、排出筒14の分解組立が容易である。
【0084】
前記排出筒14の回動移動位置を検出するポテンションメータ15は、図1、及び図2で示す如く回動装置17の外回転支持パイプ16eへ軸支した後回動ギャー17cの上部の空間部(イ)に設けた構成である。最上部位置、又は最下部位置を検出して、正確にこれらの位置で停止させる構成であり、更に、排出筒14の所定位置で停止制御する構成である。
【0085】
前記ポテンションメータ15は、回動装置17の外回転支持パイプ16eへ軸支した、後回動ギャー17cの上部の空間部(イ)へ設けたことにより、構成が簡単で、コンパクトにすることができる構成である。
【0086】
前記ポテンションメータ14jは、図1、及び図2で示す如く回動装置17の上部の支持メタル18aの前側へ設けて、支持軸18aの回転数を検出させた構成である。
【0087】
前記ポテンションメータ15は、回動装置17の上部の支持メタル18aへ設けたことにより、ギャー18cの自重が影響されないことにより、正確に回動移動位置を検出することができる構成である。
【0088】
前記排出筒14の前側板14eへ設けた回動装置17、及び回動用モータ14b等を覆うモータ用カバー14cは、図1、及び図2で示す如く排出筒14の前側板14eへ着脱自在に設けた構成である。
【0089】
前記モータ用カバー14cは、図1、及び図2で示す如く後側部は、開口した箱形状に形成し、前側面の内側部と、回動用モータ14bとは、所定隙間(最小限)を設けて、略垂直状に形成して、前後方向の全巾(L1)を狭巾に形成すると共に、移動用移送筒13の外蓋13bへ装着して設けた、支持軸16cの先端部へ螺挿入したナット16h部は、前外側へ山形状に突出させた突出部14mを設け、この突出部14mの内側面と、ナット16hとは、所定隙間(最小限)を設けた構成である。このモータ用カバー14cは、排出筒14と同時に回動移動する構成である。
【0090】
前記モータ用カバー14cは、排出筒14の前側板14eの前側へ設けた回動装置17、及び回動用モータ14b等を覆う状態に設け、このモータ用カバー14cの後側部は、開口した箱形状に形成し、前側板は略垂直状に形成して、前後方向の全巾(L1)を狭巾に形成すると共に、支持軸16cの前端部へ螺挿入したナット16h部は、前外側へ山形状に突出させた突出部14mを設けた構成としたことにより、このモータ用カバー14cをコンパクトにすることができる。又、排出穀粒を受ける大穀粒受袋を、排出筒14への着脱が容易である。
【0091】
前記排出筒14と、モータ用カバー14cとの左右方向の上部全巾(L2)と、下部全巾(L3)とは、図2で示す如く略同じ巾に形成すると共に、移動用移送筒13の外径(D)より、所定巾広く形成して設けた構成である。
【0092】
前記排出筒14と、モータ用カバー14cとの左右方向の上部全巾(L2)と、下部全巾(L3)とは、略同じ巾に形成すると共に、移動用移送筒13の外径(D)より、所定巾広く形成して設けたことにより、これら排出筒14と、モータ用カバー14cとは、コンパクトになる。又、排出穀粒を受ける大穀粒受袋の着脱が容易である。
【0093】
前記排出筒14の上側面と、モータ用カバー14cの上側面部とには、図1、及び図2で示す如く排出筒14を回動移動させる。この排出筒14の前側へ設けた回動用モータ14bと、操作装置21aとを接続するハーネス15aを覆うハーネスカバー15bを着脱自在に設けた構成である。
【0094】
前記ハーネスカバー15bは、図2で示す如く左右方向に所定巾で、又、上下方向に所定高さで略コ字形状に形成した構成である。このハーネスカバー15bは、排出筒14の上側面へ略L字形状の取付板14nを固着して設けた構成であり、この取付板14nの左右両外側面へ重合させて、ボルト、及びナット等により、装着して設けた構成である。又、このハーネスカバー15bの前端部は、後方上部から前方下部へ所定角度(θ)で傾斜する傾斜面15cを形成して設けた構成である。
【0095】
前記排出筒14の上側面部と、モータ用カバー14cの上側面部とには、排出筒14を回動させる回動用モータ14bのハーネス15aを覆うハーネスカバー15bを設け、又、前端部は、前方下部へ傾斜する所定角度(θ)の傾斜面15cを設けたことにより、排出穀粒を受ける大穀粒受袋を、排出筒14部への着脱が容易である。
【0096】
前記モータ用カバー14cの天井部には、図3、及び図4で示す如く長方形状の開口孔14jを設けた構成である。回動用モータ14bへ設けたハーネス15aは、モータ用カバー14cの天井部の開口孔14jを経て、このハーネスカバー15b内を通り、操作装置21aへ接続した構成である。又、ハーネス15aは、回動用モータ14bから前カプラ34aまでの間は、通常のハーネス15aであり、後カプラ34bからハーネスカバー14cの後端部までの間のハーネス15aは、スプリング状に形成して、伸縮する構成とし、排出筒14の回動移動に対して、ハーネス15aはスプリング状部で伸縮させる構成である。このハーネス15aは、ハーネスカバー15bの後側で、移動用移送筒13の外周上側面部へクランプ34cにより、装着した構成である。
【0097】
これにより、前記ハーネス15aを通す開口孔14jを設けても、ハーネスカバー14cで覆われることにより、外観形状の低下を防止できる。又、ハーネス15aの一部をスプリング状にしたことにより、排出筒14を回動移動させても、このハーネス15aは、スプリング状部で伸縮することにより、回動移動時に問題の発生を防止することができる構成である。
【0098】
前記回動用モータ14bのハーネス15aは、図3、及び図4で示す如くポテンションメータ15を取付けする支持メタル18aの左右両側の取付部の一方側を介して、ハーネスカバー15b内へ挿入して設けた構成である。又、このときは、支持メタル18aは、移動用移送筒13の外蓋13bへ設けた支持軸16cの中心より、上部へ配設した構成である。
【0099】
これにより、前記回動用モータ14bのハーネス15aは、排出筒14の回動移動の軸心より、上部へ配設することができる構成である。
【0100】
前記移動用移送筒13の先端部へ設けた外蓋13bへ軸支して設けた支持軸16cへ軸支した外回転支持パイプ16eへ軸支する前回動ギャー17fは、図1で示す如く皿バネ17e前側へ軸支して設け、回動装置17の回動支点部16dの前後方向の全巾を狭くした構成である。
【0101】
これにより、前記モータ用カバー14cの前後方向の全巾を狭く形成することができ、このために、排出筒14と、モータ用カバー14cとの両者の全巾が狭くなり、穀粒を受ける大穀粒受袋の交換が容易な構成である。
【0102】
前記モータ用カバー14cと、ハーネスカバー15bとを取り外し、支持軸16cの前外側端部へ螺挿入した。ナット16hを取り外しすることにより、排出筒14と、回動装置17の回動支点部16d等とよりなる排出筒14の部分組立品として、取り外し可能な構成である。
【0103】
これにより、前記支持軸16cへ螺挿入したナット16hを取り外すことにより、排出筒14の部分組立品として、取り外し可能なことにより、分解工数の低減を図ることができる。又、各ギャー17b,17c,17f,18cは噛合状態で分解されることにより、ポテンションメータ15と、各ギャー17b,17c,17f,18cとの関係位置が変わることがない構成である。
【0104】
取付位置の調整が、前記各ギャー17b,17c,17f,18cの噛合状態等により、必要とする部品である。回動用モータ14bと、ポテンションメータ15とは、図1、及び図2で示す如く排出筒14の一方側である前側板14eの外側面へボルト、及びナット等により、装着して設けると共に、これの前側には、着脱自在にモータ用カバー14cをボルト、及びナット等により、排出筒14へ装着して設けた構成である。
【0105】
前記回動用モータ14b、及びポテンションメータ15の取付調整を行うときには、モータ用カバー14cを取り外し後に、これら回動用モータ14bと、ポテンションメータ15との取付用のボルト、及びナットをゆるめて、取付位置の調整を行う構成である。
【0106】
これにより、取付位置の調整を必要とする前記回動用モータ14bと、ポテンションメータ15とは、同じ取付面である排出筒14の前側板14eの外側面へ設けると共に、これらの回動用モータ14bと、ポテンションメータ15の外側へ設けたモータ用カバー14cを取り外すことにより、両者の取付位置を容易にすることができる。
【0107】
前記排出筒14の前側面の外側へ設けた、モータ用カバー14cの底面部は、図1で示す如く前方上部から後方下部へ向けて、下り傾斜状態に形成して設けた構成である。
【0108】
これにより、前記モータ用カバー14cの底面部を、前方上部から後方下部へ向けて、下り傾斜させたことにより、排出筒14の排穀口14aから機外へ排出される穀粒を穀粒受袋で受けるときに、この穀粒受袋を排出筒14へ装着、及び取り外しを行うときに、穀粒受袋の緑がモータ用カバー14cへ引っ掛かることがなく、スムーズに穀粒受袋の交換ができる。
【0109】
前記排出筒14の上側部へ設けたハーネスカバー15bの後端部は、図1、及び図2で示す如くモータ用カバー14c、及びハーネスカバー15b等内へ回動用モータ14bから発生した熱気がこもることを防止して、熱を逃すために、開口部15eを形成して設けた構成である。
【0110】
これにより、前記モータ用カバー14cと、ハーネスカバー15bとにこもる熱気を、ハーネスカバー15bの後端部へ開口部15eを設けて、排出することにより、回動用モータ14bの冷却を効率的に行うことができる。
【0111】
前記移送排出筒装置6の移動用移送筒13へ設けた外蓋13bの外側面部には、図20で示す如くチューブストッパ35aを設けると共に、排出筒14の前側板14fの内側面には、左・右ストッパ35b,35cを、回動用モータ14bの上部左右両側の取付部近傍へ設けた構成である。これら左・右ストッパ35b,35cがチューブストッパ35aへ当接する構成である。この当接により、排出筒14の回動移動時のオーバーランを防止し、ポテンションメータ15の支持軸18bへ軸支したギャー18cと、外回動支持パイプ16eへ軸支した前回動ギャー17fとの噛合の外れを防止する構成である。
【0112】
これにより、前記ポテンションメータ15に不具合が発生したときであっても、排出筒14の回動移動のオーバーランを防止することができる。又、ギャー17fと、ギャー18cとの噛合の外れを防止した構成である。
【0113】
前記排出筒14の後側板14fの内径部と、移送排出筒装置6の移動用移送筒13の外径部とに亘って設けた後受具(シール)8bは、図27で示す如く巾(L4)は、従来の巾と同じに形成すると共に、この巾(L4)の後方側へ巾(L5)で内径を径大(D1)として、移動用移送筒13の外径(D)と所定間隔(S)を設けた構成である。
【0114】
これにより、前記排出筒14の回動移動により、移動用移送筒13の外径部の塗装がはがれたときであって、後受具(シール)8bの後方側へ設けた巾(L5)部にかくれることにより、外観上の低下を防止できる。又、錆発生の防止ができる。
【0115】
前記排出筒14の後側板14fへ設けた後受具(シール)8bの前側で、後側板14fの内径の半円形状の天井には、図28〜図30で示す如く樹脂材、又はゴム材等よりなるブラシ状の吹出防止具36を設けて、排出筒14から吹き出す塵埃を防止した構成である。又、上述の構成の半円形状の天井部の下側は、移動用移送筒13の外周部の下半分へ吹出防止具36を装着する構成とするもよい。
【0116】
これにより、前記排出筒14の半円形状の天井部には、吹出防止具36を設けたことにより、移動用移送筒13の外形形状が変形したり、又は、排出筒14の後部形状が変形したりすることが発生したときであっても、この排出筒14から塵埃の吹き出しを防止することができる。
【0117】
前記排出筒14の後側板14fの内径部と、移送排出筒装置6の移動用移送筒13の外径部とに亘って設けた後受具(シール)8bの前側部の前後方向所定巾には、図31で示す如く樹脂材よりなるブラシ36aを多数本を植設して、塵埃の吹き出しを防止した構成である。又、このブラシ36aは、後受具(シール)8bの後側へ設ける構成とするもよい。
【0118】
これにより、前記排出筒14と、移動用移送筒13の外径部とに亘って設けた後受具(シール)8bには、多数本のブラシ36aを植設したことにより、排出筒14から吹き出しされる塵埃を防止することができる。
【0119】
前記排出筒14の後側板14fに設けた詰まりセンサ15dのハーネス15fは、図21、及び図22で示す如く排出筒14の横側面に沿って上方へ向け、更に、移動用移送筒13の外径上側面へ配策され、適宜位置をクランプ34cで固定し、支持させた構成である。又、この詰まりセンサ15dには、センサカバーを設けない構成である。
【0120】
これにより、前記詰まりセンサ15dのハーネス15fへ穀粒受袋を交換のときに、この穀粒受袋が引っ掛かることを防止できると共に、このハーネス15fは横方向へ平行状から上下の縦方向へ配策したことにより、 このハーネス15fへ無理な曲がりがなくなり、破損を防止することができる。又、センサカバーを廃止したことにより、コンパクトになった。
【0121】
前記外回動支持パイプ16eへ設けたメタル16mへ軸支内装した軸受具(ベアリング)16fは、図1で示す如く自動調心方式の軸受具(ベアリング)16fを使用した構成である。
【0122】
これにより、自動調心方式の軸受具(ベアリング)16fを使用したことにより、支持軸16c、又は外回動支持パイプ16eが多少傾いたときであっても、排出筒14をスムーズに回動移動させることができ、回動用モータ14bへ掛かる過負荷を防止することができる。
【0123】
前記移送排出筒装置6の固定用移送筒8には、図8〜図10で示す如く長手方向へ移動自在に移動用移送筒13を挿入して設けた構成である。図23で示す如く圃場から水路を経て、能動上のトラックの荷台へコンバイン1の穀粒貯留タンク4c内へ貯留した貯留穀粒を排出するときには、図18に示す操作装置21aに設けた操作レバースイッチ26eと、自動伸縮スイッチ25dと、位置セットダイヤル26bとを操作して、トラックの荷台の上側の所定位置へ移動用移送筒13の前端部に設けた排出筒14を位置させる。又、その後に、回動レバースイッチ26fを操作して、排出筒14の排穀口14aを真下へ回動移動させる。更に、その後に排出スイッチ25を操作して、排出作業を開始する構成である。
【0124】
排出作業が終了すると、前記排出筒14の排穀口14aを、図23で示す如く回動レバースイッチ26fを操作して、排穀口14aを上部へ回動させる構成である。
【0125】
前記排出筒14の排穀口14aからトラックの荷台へ穀粒を、図24で示す如く均等に排出させるときには、図18で示す回動レバースイッチ26fを左側、又は右側へ操作して、排出筒14の排穀口14aを、左側、又は右側へ回動移動させて、均等に穀粒をトラックの荷台へ排出させる構成である。
【0126】
前記移送排出筒装置6を、図25で示す如く収納位置へ操作するときには、図18で示す如く自動伸縮スイッチ25dの収納側を操作することにより、自動収納されると共に、排出筒14の排穀口14aが上方へ自動回動移動される構成である。
【0127】
前記移送排出筒装置6の固定用移送筒8の前方部の所定位置を支持するオーガ受装置33の全高を高くして、従来は排出筒14部が所定角度で上方へ位置すべく、前方の先端部を高所位置とし、後方基部を低所位置として、所定角度に傾斜させて設けた構成であったが、これをこの排出筒14部が回動移動する構成としたことにより、図26で示す如く前後方向に略水平状態に支持させるべくオーガ受装置33の受主柱33aの全高を低くして、この受主柱33aの上端部には、受ガイド33bを設け、この受ガイド33bで略水平状態に支持させた構成である。又、これら固定用移送筒8と移動用移送筒13の地上高を低くしたことにより、コンバイン1の収納スペースを低くすることができる構成である。
【0128】
前記穀粒移送排出筒装置6の固定用移送筒8、及び移動用移送筒13は、最下端位置を略水平状態に下降制御されることにより、操作が簡単である。又、コンバイン1の収納スペースを低くすることができる構成である。
【図面の簡単な説明】
【0129】
【図1】排出筒部と、回動装置部との拡大側断面図
【図2】排出筒部と、回動装置部との拡大正断面図
【図3】ハーネス配設部の拡大側断面図
【図4】ハーネス配設部の拡大正断面図
【図5】モータ用カバーへハーネス配設部の拡大平面図
【図6】移動用移送筒の移送終端部の拡大側面図
【図7】テンション装置部の平面図
【図8】移送排出筒装置の最短縮時の拡大側断面図
【図9】移送排出筒装置の伸張途中時の拡大側断面図
【図10】移送排出筒装置の最伸張時の拡大側断面図
【図11】固定用移送筒と、移動用移送筒との拡大側断面図
【図12】図11のA−A断面図
【図13】前・中・後移動移送螺旋の拡大側面斜視図
【図14】中移動移送螺旋部の拡大側面図
【図15】中移動移送螺旋の拡大側面斜視図
【図16】移送排出筒装置の昇降回動部の拡大側面図
【図17】移送排出筒装置の昇降回動部の拡大平面図
【図18】操作装置部の拡大平面図
【図19】操作装置部の一部の拡大側断面図
【図20】排出筒のストッパの拡大作用正面図
【図21】詰まりセンサのワイヤ配策拡大側面図
【図22】詰まりセンサのワイヤの配策拡大正面図
【図23】移送排出筒装置の作用側面斜視図
【図24】排出筒の作用正面図
【図25】移送排出筒装置の収納時の作用側面図
【図26】コンバインの左側全体側面図
【図27】他の実施例を示す図で、後受具(シール)部の拡大側断面図
【図28】他の実施例を示す図で、吹出防止具の取付部の拡大側面図
【図29】他の実施例を示す図で、吹出防止具の取付部の拡大正面図
【図30】他の実施例を示す図で、吹出防止具の拡大正面斜視図
【図31】他の実施例を示す図で、後受具(シール)部の拡大側断面図
【符号の説明】
【0130】
6 移送排出筒装置
9 移動螺旋軸
13 移動用移送筒
14 排出筒
14a 排穀口
14b 回動用モータ
15 ポテンションメータ
15d 詰まりセンサ
17 回動装置
ニ 軸芯

【特許請求の範囲】
【請求項1】
粉粒物の供給を受けて、機外へ移送排出する移送排出筒装置6と、該移送排出筒装置6の一部を構成する移送終端部側の移動用移送筒13の移送終端部側へ粉粒物を機外へ排出する回動装置17の回動用モータ14bで回動自在な排穀口14aを有する排出筒14等とを設けた搬送装置において、前記排出筒14へ設けた回動装置17の回動用モータ14bは、移送排出筒装置6の移動用移送筒13へ軸支内装して粉粒物を移送排出する移動螺旋軸9の軸芯(ニ)より、下側へ設けたことを特徴とする粉粒体搬送装置。
【請求項2】
前記排出筒14の一方側の外側面には、回動用モータ14bを設けると共に、他方側の外側面には、排出筒14内での粉粒物の詰まりを検出する詰まりセンサ15dを設けたことを特徴とする粉粒体搬送装置。
【請求項3】
前記排出筒14の一方側の外側面へ設ける回動用モータ14bと、排出筒14の回動移動位置を検出するポテンションメータ15とは、移動用移送筒13へ軸支内装して、粉粒物を移送排出する移動螺旋軸9の軸芯(ニ)に対して、上下の対向位置へ位置させて設けたことを特徴とする粉粒体搬送装置。
【請求項4】
前記排出筒14へ設けた回動用モータ14bと、ポテンションメータ15とは、移動螺旋軸9の軸芯(ニ)に対して、上下の対向位置へ位置させて設けると共に、回動用モータ14bと、詰まりセンサ15dとは、排出筒14の排穀口14aに対して、前後の対向位置へ位置させて設けたことを特徴とする粉粒体搬送装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【公開番号】特開2006−6124(P2006−6124A)
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−183906(P2004−183906)
【出願日】平成16年6月22日(2004.6.22)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)
【Fターム(参考)】