説明

絶縁型直流電源装置

【課題】 絶縁型の直流電源装置において、一次側で正確な過電圧検出を行うことができるとともに、電源制御用ICの端子数を増加させることなく過電圧検出を行うことができるようにする。
【解決手段】 トランスの一次側巻線に流れる電流を検出するための第1の抵抗と、第1の抵抗の端子と電源制御用ICの電流検出端子との間に接続された第2の抵抗と、補助巻線の端子と電流検出端子との間に接続された第3の抵抗とを設け、電源制御用ICには、第1の抵抗により電流−電圧変換された電圧に基づいて一次側巻線に流れる電流を検出する電流検出回路と、電流検出端子に接続されたサンプリング回路と電流検出端子の電位が平坦である期間にサンプリングされた電圧に基づいて過電圧状態が発生しているか判定するコンパレータとを有する過電圧検出回路とを設け、過電圧検出回路が出力の過電圧状態を検出した場合にスイッチング素子の駆動を停止するように構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電圧変換用トランスを備えた絶縁型直流電源装置に関し、特に絶縁型直流電源装置における過電圧検出に利用して有効な技術に関する。
【背景技術】
【0002】
直流電源装置には、交流電源を整流するダイオード・ブリッジ回路と、該回路で整流された直流電圧を降圧して所望の電位の直流電圧に変換するDC−DCコンバータなどで構成された絶縁型AC−DCコンバータがある。絶縁型のAC−DCコンバータとしては、例えば電圧変換用トランスの一次側巻線と直列に接続されたスイッチング素子をPWM(パルス幅変調)制御方式でオン、オフ駆動して一次側巻線に流れる電流を制御し、二次側巻線に誘起される電圧を制御するようにしたスイッチング電源装置が知られている。
【0003】
ところで、絶縁型直流電源装置においては、二次側の出力電圧が異常に高くなる過電圧状態が発生すると負荷等にダメージを与えることがあるので、一次側の制御回路に過電圧検出機能および過電圧を検出した場合に制御動作を停止させる保護機能を設けることが多い。二次側の出力の過電圧状態を検出する方法としては、二次側に過電圧検出回路を設け一次側へ過電圧検出信号をフォトカプラ等でフィードバックする方式の他、一次側に過電圧検出回路を設ける方式がある。
【0004】
さらに、一次側における二次側の出力の過電圧検出方式として、補助巻線に誘起された交流を整流して一次側の制御回路の電源電圧を生成する整流用ダイオードと平滑コンデンサとからなる整流回路で整流、平滑された電圧を監視して過電圧状態を検出するような技術がある(例えば特許文献1参照)。また、補助巻線に誘起された交流を整流する前の電圧を抵抗分割した電圧を過電圧検出回路で検出するようにした発明も提案されている(例えば特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−225499号公報
【特許文献2】特開2009−165316号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献2に開示されている過電圧検出方式は、一次側の制御回路に過電圧検出用の電圧を入力する専用の端子を設けているため、一次側の制御回路を半導体集積回路化する場合、端子数が増加しチップサイズの増大、コストアップを招くという課題がある。
一方、PWM制御方式で一次側巻線に流れる電流をオン、オフ制御するスイッチング電源装置おいては、補助巻線に誘起される交流電圧は、図4(A)に示すように、立ち上がりの部分にリンギングを有する波形となる。そして、このリンギングの大きさは、負荷の条件やトランスの製造ばらつきよって大きく異なる。
【0007】
そのため、過電圧検出対象の補助巻線に誘起された交流を整流する整流回路で整流、平滑された電圧は、ばらつきのあるリンギングを含んだ大きさとなり、特許文献1に開示されているような過電圧検出回路では正確な過電圧検出が行えないという課題がある。
そこで、本発明者らは、PWM制御方式のスイッチング電源装置おいて、一次側で正確な過電圧検出を行えるようにするにはどのようにしたらよいか、様々な検討を行った結果、図4(A)に示す補助巻線の誘起電圧のうちリンギングが収束した後の平坦期間(T2)の電圧が二次側の出力電圧に比例しており、この期間の電圧を監視することで正確な過電圧検出を行えることを見出した。
【0008】
本発明は上記のような背景の下になされたもので、その目的とするところは、電圧変換用のトランスを備えPWM制御方式で一次側巻線に流れる電流をオン、オフ制御する絶縁型の直流電源装置において、一次側で正確な過電圧検出を行うことができる技術を提供することにある。
本発明の他の目的は、電圧変換用のトランスを備えPWM制御方式で一次側巻線に流れる電流をオン、オフ制御する絶縁型の直流電源装置を構成する一次側の制御回路を半導体集積回路化する場合に、端子数を増加させることなく過電圧検出を行うことができる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため本発明は、
補助巻線を有する電圧変換用のトランスと、該トランスの一次側巻線に間欠的に電流を流すためのスイッチング素子と、電流検出用の第1端子とフィードバック用の第2端子とを備え前記トランスの二次側からの出力検出電圧がフォトカプラを介して前記第2端子にフィードバックされることで前記スイッチング素子をPWM制御パルスでオン、オフ制御する電源制御用半導体集積回路とを有する絶縁型直流電源装置において、
前記スイッチング素子と直列に接続され前記トランスの一次側巻線に流れる電流を検出するための第1の抵抗と、
前記第1の抵抗の端子と前記第1端子との間に接続された第2の抵抗と、
前記補助巻線の端子と前記第1端子との間に接続された第3の抵抗と、を備え、
前記電源制御用半導体集積回路は、
前記第1の抵抗により電流−電圧変換された電圧に基づいて前記トランスの一次側巻線に流れる電流を検出する電流検出回路と、
前記第1端子に接続されたサンプリング回路と、該サンプリング回路により前記第1端子の電位が平坦である期間にサンプリングされた電圧と所定の基準電圧とを比較して過電圧状態が発生しているか判定するコンパレータと、を有する過電圧検出回路と、
を備え、前記過電圧検出回路が、前記トランスの一次側の電圧に基づいて出力の過電圧状態を検出した場合に、前記スイッチング素子の駆動制御を停止するように構成した。
【0010】
上記した構成によれば、二次側巻線の端子電圧波形に相似する補助巻線の端子電圧波形のリンギングが収束した後の平坦な部分において過電圧の判定を行うため、一次側の電圧で正確な過電圧検出を行うことができる。
【0011】
ここで、望ましくは、前記第2の抵抗は、前記スイッチング素子と前記第1端子との間に前記第1の抵抗と直列形態に接続され、前記第1端子の入力電圧に対応した電圧が前記電流検出回路に入力され、前記第1端子が前記過電圧検出のための端子と前記電流検出のための端子を兼用するように構成する。
これにより、電源制御用半導体集積回路の端子数を減らし、チップサイズを低減することができる。
【0012】
また、望ましくは、前記電源制御用半導体集積回路は前記第1端子の電位に基づいて出力の過電流状態が発生しているか検出し過電流状態を検出した場合に前記トランスの一次側巻線に流れる電流を制限する過電流保護回路を備える場合に、前記第2の抵抗と前記第3の抵抗の抵抗比が所定の比に設定されることで、入力交流電圧が異なる場合での前記過電流検出時の出力電流値の差が小さくなるように構成する。
これにより、入力交流電圧ACの大きさが変わっても、出力電流がほぼ同一の電流値(例えば7A)に達したときに過電流保護回路が働いて電流を制限することができる。
【0013】
さらに、望ましくは、前記第2の抵抗の抵抗値は数百〜数10kΩであり、前記第2の抵抗と前記第3の抵抗の抵抗比は、過電流保護動作時における1次側ピーク電流をIpocp、前記第1端子の過電流検出スレッシホールド電圧をVthocp、前記第1端子の過電圧検出スレッシホールド電圧をVthovp、前記補助巻線の1次側のスイッチオフ時の電圧をVboff、過電圧検出の際の余裕度を「K」、前記第1の抵抗の抵抗値をRA、前記第2の抵抗の抵抗値をRB、前記第3の抵抗の抵抗値をRCとおいたとき、RA≪RB,RA≪RCの関係を有し、RAは次式
RA=Vthocp/Ipocp に従って、また、RB,RCは次式
RC/RB=(Vboff/Vthovp×K)−1 に従って設定されるようにする。
これにより、過電圧検出のための分圧用抵抗の抵抗値を容易に設定することができるとともに、入力交流電圧ACの大きさが変わっても、出力電流がほぼ同一の電流値(例えば7A)に達したときに過電流保護回路が働いて電流を制限することができる。
【0014】
また、望ましくは、前記第2の抵抗と前記第3の抵抗の抵抗比を与える前記式中の余裕度「K」は、0.7〜0.9の範囲であるように構成する。
これにより、過電圧判定レベルに余裕を持たせることで負荷の許容電圧にばらつきがある場合に、許容電圧以上の電圧が負荷に印加されるのを回避することができる。
【0015】
また、望ましくは、前記サンプリング回路は、所定の基準電圧を取り込んで保持する第1のサンプリング容量と、前記基準電圧よりも過電圧判定レベルに相当する電圧分低い電圧を取り込んで保持する第2のサンプリング容量とを備え、第1のタイミングで前記第1のサンプリング容量および第2のサンプリング容量に前記基準電圧および該基準電圧よりも過電圧判定レベルに相当する電圧分低い電圧をサンプリングし、第2のタイミングで前記第1のサンプリング容量に保持した電圧と、前記第2のサンプリング容量に保持した電圧に電流検出端子の電圧を加算した電圧を前記コンパレータによって比較するように構成する。前記第1端子の電位を前記第2のサンプリング容量に取り込んで前記基準電圧よりも過電圧判定レベルに相当する電圧分低い電圧との差分の電圧を前記コンパレータに供給して比較するように構成に構成する。
これにより、過電圧判定レベルを抵抗分圧回路で生成し、その判定レベルを抵抗分圧回路の抵抗比を変えることで容易に変更することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、電圧変換用のトランスを備えPWM制御方式で一次側巻線に流れる電流をオン、オフ制御する絶縁型の直流電源装置において、一次側で正確な過電圧検出を行うことができる。また、電圧変換用のトランスを備えPWM制御方式で一次側巻線に流れる電流をオン、オフ制御する絶縁型の直流電源装置を構成する一次側の制御回路を半導体集積回路化する場合に、端子数を増加させることなく過電圧検出を行うことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明に係る直流電源装置としての絶縁型AC−DCコンバータの一実施形態を示す回路構成図である。
【図2】図1の絶縁型AC−DCコンバータにおけるトランスの一次側制御回路(電源制御用IC)の構成例を示す回路構成図である。
【図3】実施例の一次側制御回路(電源制御用IC)内部の各部の電圧や信号の変化の様子を示すタイミングチャートである。
【図4】(A)は絶縁型AC−DCコンバータにおける補助巻線の端子電圧の波形、(B)は連続モードで動作しているときに一次側巻線に流れる電流の波形、(C)は不連続モードで動作しているときに一次側巻線に流れる電流の波形を示す波形図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明を適用したスイッチング電源装置を用いた直流電源装置としての絶縁型AC−DCコンバータの一実施形態を示す回路構成図である。
【0019】
この実施形態の直流電源装置は、コモンモードコイルなどからなるノイズ遮断用のフィルタ11と、交流電圧(AC)を整流し直流電圧に変換するダイオード・ブリッジ回路12と、整流後の電圧を平滑する平滑用コンデンサC1と、一次側巻線Npと二次側巻線Nsおよび補助巻線Nbとを有する電圧変換用のトランスT1と、このトランスT1の一次側巻線Npと直列に接続されたNチャネルMOSFETからなるスイッチングトランジスタSWと、該スイッチングトランジスタSWを駆動する電源制御回路13を有する。この実施形態では、電源制御回路13は、単結晶シリコンのような1個の半導体チップ上に半導体集積回路(電源制御用IC)として形成されている。
【0020】
上記トランスT1の二次側には、二次側巻線Nsと直列に接続された整流用ダイオードD2と、このダイオードD2のカソード端子と二次側巻線Nsの他方の端子との間に接続された平滑用コンデンサC2とが設けられ、一次側巻線Npに間歇的に電流を流すことで二次側巻線Nsに誘起される交流電圧を整流し平滑することによって、一次側巻線Npと二次側巻線Nsとの巻線比に応じた直流電圧Voutを出力する。
【0021】
さらに、トランスT1の二次側には、一次側のスイッチング動作で生じたスイッチングノイズ等を遮断するためのフィルタを構成するコイルL3およびコンデンサC3が設けられているとともに、出力電圧Voutを検出するための検出回路14と、該検出回路14に接続され検出電圧に応じた信号を一次側の電源制御回路13へ伝達するフォトカプラの発光側素子としてのフォトダイオード15aが設けられている。そして、一次側には、上記電源制御用IC13のフィードバック端子FBに接続され、上記検出回路14によって駆動されフィードバック端子FBに信号を伝達するフォトカプラが設けられている。
【0022】
また、この実施形態の直流電源装置の一次側には、上記補助巻線Nbと直列に接続された整流用ダイオードD0と、このダイオードD0のカソード端子と接地点GNDとの間に接続された平滑用コンデンサC0とからなる整流回路CMTが設けられ、該整流回路CMTで整流、平滑された電圧が上記電源制御用IC13の電源電圧端子VCC1に印加されている。これとともに、ダイオード・ブリッジ回路12で整流される前の電圧が、ダイオードD1および抵抗R0を介して電源制御用IC13の高圧起動端子VCC0に印加され、電源起動時の補助巻線Nbに電圧が誘起される前に電源制御用IC13を動作させることができるように構成されている。なお、補助巻線Nbは、二次側に誘起される電圧と相似形の波形の電圧が誘起されるように、二次側巻線Nsと同じようにコイルの巻き方が設定されている。
【0023】
さらに、本実施形態においては、スイッチングトランジスタSWのソース端子と電源制御用IC13の電流検出端子CSとの間に電流検出用の抵抗Raおよび分圧用の抵抗Rbが接続されているとともに、上記整流用ダイオードD0のアノードが接続されている補助巻線Nbの端子と電源制御用IC13の電流検出端子CSとの間に接続された入力電圧補正用の分圧抵抗Rcが設けられている。さらに、電源制御用IC13の電流検出端子CSと接地点との間にはコンデンサC4が接続され、抵抗RbとコンデンサC4によりローパスフィルタが構成されるようになっている。
なお、この実施例では、抵抗Rbと抵抗Rcの接続ノードCの電位が電源制御用IC13の電流検出端子CSに入力されているが、入力電圧変動に対する過電流保護動作点の補正を行わなくて良い場合は、電源制御用IC13に電流検出端子CSとは別に過電圧検出端子を設け、電流検出用の抵抗Raの端子を電流検出端子CSに接続し、過電圧検出端子に抵抗Rbと抵抗Rcの接続ノードCを接続するようにしても良い。
【0024】
図2には、上記電源制御用IC13の具体的な構成例が示されている。
図2に示すように、電源制御用IC13は、発振器を内蔵し一次側スイッチングトランジスタSWのオン、オフに必要なクロック信号(以下、単にクロックと称する)を発生するクロック発生回路31と、電流検出端子CSに印加されている電圧および基準となる電圧Vref1を取り込むサンプリング回路32と、電流検出端子CSに印加されている電圧を監視して出力の過電圧状態を検出する過電圧検出回路33と、電流検出端子CSに印加されている電圧Vcsに基づいて一次側巻線Npに流れる電流を検出する電流検出回路34と、フォトカプラの受光用トランジスタ15bが接続されているフィードバック端子FBの電圧と電流検出端子CSに印加されている電圧とに基づいてPWM制御パルスを生成するPWMパルス生成回路35、電流検出端子CSに印加されている電圧Vcsに基づいて過電流を検出し一次側巻線Npに流れる電流を遮断する過電流検出回路36などを備える。
【0025】
サンプリング回路32は、基準となる電圧Vref1を取り込むスイッチS1およびサンプリング容量Cs2と、基準となる電圧Vref1と所定の電圧(過電圧判定レベルの電圧)Vjとの差分をとった電圧を取り込むスイッチS2、S3およびサンプリング容量Cs1と、電流検出端子CSに印加されている電圧Vcsと所定の電圧(過電圧判定レベルの電圧)Vjとの差分をとった電圧を過電圧検出回路33へ供給するためのスイッチS4とを備える。上記スイッチS1〜S4のうちS1〜S3は同一のクロックCKによって同時にオン、オフされ、スイッチS4はクロックCKと逆相のクロック/CKによってS1〜S3と相補的にオン、オフされる。基準となる電圧Vref1を分圧して所定の電圧を生成する抵抗R1,R2は、抵抗R1の電圧降下量が過電圧判定レベルの電圧Vjと同じになるように、抵抗比が設定されている。これにより、抵抗R1とR2との接続ノードN2の電位はVref1−Vjとなる。
【0026】
過電圧検出回路33は、サンプリング容量Cs1とCs2に保持されている電圧を比較する過電圧検出用のコンパレータCMP1と、該コンパレータCMP1の出力を遮断するマスク用のゲート回路G1と、該ゲート回路G1によりコンパレータCMP1の出力をマスクする時間を設定するタイマ回路TMRと、ゲート回路G1を通過したコンパレータCMP1の出力がハイレベルに変化した場合にそれをラッチするラッチ回路LATとを備える。
ラッチ回路LATの出力はクロック発生回路31や図示しない内部電源回路などに供給されるように構成されており、上記コンパレータCMP1が出力の過電圧状態を検出し、ラッチ回路LATの出力がハイレベルに変化すると当該制御用IC13の内部回路の動作が停止され、過電圧保護状態となる。この過電圧保護状態は、電源制御用IC13が再起動されてラッチ回路LATがリセットされるまで維持される。
【0027】
電流検出回路34は、サンプリング容量Cs1に取り込まれた電流検出端子CSの入力電圧に対応する電圧を反転する反転増幅回路AMP1と、該反転増幅回路AMP1の出力と可変電圧源VSの電圧Vref2とを比較するコンパレータCMP2とにより構成され、PWMパルス生成回路35はクロック発生回路31からのクロックCKによってセット(ON)され上記コンパレータCMP2の出力によってリセット(OFF)されるRSフリップフロップFF1などから構成される。RSフリップフロップFF1の出力がPWMパルスとして図示しないドライバに供給されて、スイッチングトランジスタSWのオン、オフ駆動信号ON/OFFが生成され出力される。可変電圧源VSの電圧Vref2は、フォトカプラの受光用トランジスタ15bにより受信したフィードバック電圧に応じて変化される電圧であり、可変電圧源VSは例えばフィードバック端子FBの電圧VFBと所定の参照電圧との電位差に応じた電圧を出力する誤差アンプなどにより構成することができる。
【0028】
過電流検出回路36は、上記反転増幅回路AMP1の出力と過電流の判定レベルを与える所定の参照電圧Vref3とを比較するコンパレータCMP3により構成され、反転増幅回路AMP1の出力が参照電圧Vref3よりも低くなるとその出力がハイレベルに変化して、PWMパルス生成回路35のRSフリップフロップFF1をリセットする。これにより、PWMパルスが強制的にロウレベルに変化されてスイッチングトランジスタSWをオフさせ、一次側巻線Npに流れる電流が遮断され、過電流保護機能が働くようになっている。
【0029】
上記のように、本実施形態においては、電源制御用IC13が1つの端子(電流検出端子CS)の電圧に基づいて、PWM制御と過電圧保護機能と過電流保護機能の3つの機能が実行するようにしており、従来方式に比べて電源制御用IC13に必要な外部端子数を減らし、チップサイズの低減を可能にすることができる。
なお、後に改めて説明するが、本実施形態の直流電源装置は、負荷が比較的軽い時はPWMパルスのパルス幅を負荷に応じて変化させて出力電圧を一定に維持する不連続モードで動作し、負荷が比較的重い時は電流ピーク値を負荷に応じて変化させて出力電圧を一定に維持する不連続モードで動作するように電源制御用IC13が構成されている。
【0030】
次に、上記電源制御用IC13の動作について図3のタイミングチャートを用いて説明する。
図3において、(A)は電流検出端子CSに入力される電圧Vcsの変化を示す。この電圧Vcsは、補助巻線Nbの端子(ノードB)の電圧を抵抗Rb,Rcで分圧したものに、電流センス抵抗Raにより電流―電圧変換された電圧Vd(ノードN1の電位)を合成した電圧に相当し、ノードBの電圧波形は二次側巻線Nsの端子(ノードA)の電圧波形に相似している。
【0031】
この実施例の電源制御用IC13は、一次側巻線Npおよび補助巻線Nbに電流が流されて電圧Vcsが接地電位GNDよりも低くなっている期間T1において、PWMパルス生成回路35のコンパレータCMP2によりPWM制御のための電流検出を行い、電圧Vcsのリンギングが収束した後の平坦な部分(期間T2)において、過電圧検出回路33のコンパレータCMP1により過電圧検出を行うものである。
【0032】
具体的には、タイミングt1で、クロックCKによってスイッチS1〜S3がオンされ、クロック/CKによってスイッチS4がオフされる。また、このタイミングでPWMパルス生成回路35のフリップフロップFF1がセットされ、PWMパルスがハイレベルに変化することで、スイッチングトランジスタSWがオンされ、一次側巻線Npに電流が流されて電圧Vcsが変化し始める。
【0033】
また、スイッチS1〜S3がオンされている間に、サンプリング容量Cs1には抵抗R1とR2の接続ノードN2の電位であるVref1−Vjが取り込まれ、サンプリング容量Cs2には基準電圧Vref1が取り込まれる。その後、タイミングt2でスイッチS1〜S3がオフされ、スイッチS4がオンされると、サンプリング容量Cs1の充電電圧は電流検出端子CSの入力電圧Vcs分だけ変化する。つまり、コンパレータCMP1の非反転入力端子には電圧Vcsを(Vref1−Vj)だけレベルシフトした電圧Vcs’が入力される。
【0034】
上記期間T1においては、このレベルシフトした電圧Vcs’をPWMパルス生成回路35の反転増幅回路AMP1により反転増幅し、コンパレータCMP2によって参照電圧Vref2と比較する。そして、Vcs’がVref2に達するとコンパレータCMP2の出力がハイレベルに変化し、フリップフロップFF1がリセットされ、PWMパルスがロウレベルに変化することで、スイッチングトランジスタSWがオフされ、一次側巻線Npの電流が遮断される。このとき、参照電圧Vref2がフィードバック端子FBの電圧VFBによって変化されるため、二次側からのフィードバック電圧に応じてPWMパルスのパルス幅が制御され、出力電圧が一定になるように一次側の電流制御が行われることとなる。
【0035】
なお、この実施例では、反転増幅回路AMP1に電圧Vcsをレベルシフトした電圧Vcs’が入力されるため、参照電圧Vref2もそれを考慮して、レベルシフトしない電圧が入力されるとした場合の参照電圧からずらした値に設定される。図3(A)のVref2’は、Vref2に対応するもので、電流検出端子CSの入力電圧Vcsに対するPWMコンパレータCMP2の仮想的な参照電圧を示している。また、期間T1において、電流検出端子CSの入力電圧Vcsが絶対的なレベルであるVref3’を下回ると、過電流検出回路36のコンパレータCMP3によって検出され、PWMパルスが強制的にロウレベルに変化されて、スイッチングトランジスタSWをオフさせる。図3(A)のVref3’は、電圧Vcsをレベルシフトした電圧Vcs’が入力されることを考慮した、コンパレータCMP3のVref3に対応する仮想的な電位である。
【0036】
この実施例では、電流検出端子CSの入力電圧VcsがVref2’まで下がりPWMコンパレータCMP2の出力がハイレベルに変化するとタイマ回路TMRが起動される(タイミングt3)。そして、所定時間経過するとタイマがタイムアップして、タイマ回路TMRの出力がハイレベルに変化(タイミングt4)し、マスク回路としてのANDゲートG1が開かれてコンパレータCMP1の出力が通過可能とされる。タイマ回路TMRはクロックCKによってリセットされる。つまりCKの立ち上がるタイミングt5までの期間T2においては、コンパレータCMP1の出力がANDゲートG1を通過可能とされる。
【0037】
この期間T2は、図3(A)に示すように、電流検出端子CSの入力電圧Vcsの平坦な期間である。この実施例の過電圧検出回路33は、期間T2において、コンパレータCMP1によって、基準電圧Vref1と、電流検出端子CSの入力電圧Vcsを(Vref1−Vj)シフトした電位とを比較、つまりVcsとVjとを比較する。そして、Vcsが予め設定した判定電圧Vjよりも大きくなった場合には、コンパレータCMP1の出力がハイレベルに変化して、それがラッチ回路LATにラッチされ、電源制御用IC13の内部回路(クロック発生回路を含む)の動作が停止されることとなる。
【0038】
上記のように、本実施例の電源制御用IC13においては、1つの端子(電流検出端子CS)の電圧に基づいて、PWM制御と過電圧保護機能と過電流保護機能の3つの機能を実現可能な構成を備えており、従来方式に比べて電源制御用IC13に必要な外部端子数を減らし、チップサイズの低減が可能となるという利点がある。
【0039】
なお、図3(A)に示す電流検出端子CSの電圧Vcsの波形は、連続モードの波形である。本実施例の電源制御用IC13は、負荷が比較的軽い時は図4(C)に破線で示すように一次側巻線に流れる電流の波形は三角波となり、PWMパルスは負荷に応じてパルス幅が変化して出力電圧を一定に維持する不連続モードで動作する。一方、負荷が比較的重い時は一次側巻線に流れる電流の波形は図4(B)に実線で示すようなパルス幅が一定の台形波となり、電流ピーク値が負荷に応じて変化して出力電圧を一定に維持する不連続モードで動作する。
【0040】
ところで、図1に示す実施形態のAC−DCコンバータは、入力交流電圧ACが例えば80V〜260Vのような比較的広い範囲の電圧に対して動作可能であるように構成することができる。しかし、上記実施例の電源制御用IC13のように、1つの端子(電流検出端子CS)の電圧に基づいて、PWM制御と過電圧保護機能と過電流保護機能の3つの機能を実現可能な構成にした場合、何ら対策をしないと、二次側巻線Nsの端子(ノードA)の電圧および補助巻線Nbの端子(ノードB)の電圧は、入力交流電圧ACの大きさによって大きく変動する。そのため、例えば入力交流電圧が100Vの場合に出力電流が7Aに達したら電流を制限するように過電流保護回路を設計したとすると、入力交流電圧が230Vの場合には出力電流が10Aに達したときに過電流保護回路が働いて電流を制限するというように、過電流保護機能が働く際の出力電流値が入力交流電圧ACの大きさによって変化してしまうという望ましくない動作をするおそれがある。
【0041】
そこで、本実施例のAC−DCコンバータにおいては、電流センス抵抗Raと電流検出端子CSとの間に抵抗Rbを設け、Rbの抵抗値と補助巻線Nbの端子(ノードB)と電流検出端子CSとの間に抵抗Rcの抵抗値を、以下のように設定することによって、入力交流電圧ACの大きさが変わっても、出力電流がほぼ同一の電流値(例えば7A)に達したときに過電流保護回路が働いて電流を制限できるようにした。以下、そのような制御を可能にする抵抗RbとRcの抵抗値の設定の仕方について説明する。
【0042】
なお、その前提として、必要なファクターを以下の様に定める。
Vinac:AC入力電圧、 Vo:2次側出力電圧、 Io:2次側定格出力電流、
Ioocp:過電流保護動作時における2次側出力電流、
Vf:2次側ダイオードD2のVF、 η:効率、
fosc:スイッチング周波数(=クロックCKの周波数)、
Vthocp:電源制御用ICの過電流保護スレッシホールド電圧、
Vthovp:電流検出端子CSの過電圧検出スレッシホールド電圧、
Ipr:定格負荷時トランス1次側ピーク電流、
Ipocp:過電流保護動作時における1次側ピーク電流、
Vboff:トランス補助巻線の1次側のスイッチオフ時の電圧、
Lp:トランス1次巻線インダクタンス、
Np:トランスの1次側巻数、
Ns:トランスの2次側巻数、
RA:電流センス抵抗Raの抵抗値、RB:抵抗Raと直列の抵抗Rbの抵抗値、RC:補助巻線Nbの端子(ノードB)と電流検出端子CSとの間の抵抗Rcの抵抗値。
【0043】
抵抗RbとRcの抵抗値を決定するにあたって、先ず過電流保護動作点におけるトランス1次側のピーク電流Ipocpを、次式(1)を用いて求める。
【数1】

なお、連続モードにおける1次側巻線に流れる電流の波形を示すと図4(B)のようになる。式(1)における第1項すなわち左側の項は図4(B)の台形状の電流波形の平均電流(傾斜部の中点の電流)I1、式(1)における第2項すなわち右側の項は図4(B)の台形状の傾斜部の中点からピークまでの電流I2である。また、式(1)において、「D」は連続モードでのPWMパルスのデューティ比(一定)であり、次式(2)で表わされる。
【数2】

【0044】
次に、電流センス抵抗Raの抵抗値RAを求める。RAは、電源制御用ICの過電流保護スレッシホールド電圧Vthocpと、式(1)で表わされる過電流保護動作時における1次側ピーク電流Ipocpとから、次式(3)で求めることができる。
【数3】

次に、抵抗RbとRcの抵抗値RBとRCを決定する。ここで、RB値は任意であるが、低過ぎると消費電力が増え、高過ぎると外来ノイズの影響を受け易くなる。そこで、RBの値は数百〜10kΩ程度に設定することとした。そして、RBの値を決定したら、抵抗Rcの抵抗値RCを、抵抗比RC/RBを表す次式(4)を用いて設定する。
【数4】

【0045】
本実施例においては、この式(4)は以下のようにして導いた。
まず、通常動作時かつ1次側スイッチングトランジスタSWのオフ期間における電源制御用ICの電流検出端子CSの電圧をVcsoffとおくと、SWのオフ期間にはSWに電流が流れないので、電流センス抵抗Raに流れる電流は0となる。従って、このSWオフ期間におけるトランス補助巻線の端子電圧(ノードBの電圧)をVboffとおくと、SWオフ期間の電流検出端子CSの電圧Vcsoffは、次式(5)で表わされる。
【数5】

【0046】
ここで、抵抗Ra,Rb,Rcの抵抗値RA,RB,RCを、RA≪RB,RA≪RCの関係となる、つまり抵抗値RAが抵抗値RB,RCに比べて充分に小さくなるように設定したとすると、上記式(5)は次式(5)’のようになる。
【数6】

【0047】
一方、電流検出端子CSの過電圧検出スレッシホールド電圧Vthovpに対する設定率(余裕度)をKとおくと、SWオフ期間の電流検出端子CSの電圧Vcsoffは、次式(6)
Vcsoff=Vthovp×K ・・・(6)
で表わすことができるので、式(5)’の左側の項を式(6)に置き換えると、次式(7)のようになる。
【数7】

【0048】
そして、上記式(7)を変形すると、前記式(4)が得られる。
【数8】

本実施形態のAC−DCコンバータにおいては、上記のようにして、抵抗Ra〜Rcの抵抗値RA,RB,RCを決定するようにしたことによって、入力交流電圧ACの大きさが変わっても、過電流保護機能が働く際の出力電流値をほぼ一定(例えば7A)することができるようになる。
【0049】
以上本発明者によってなされた発明を実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではない。例えば、前記実施形態では、フォトカプラを介して2次側の検出回路から一次側の電源制御用IC13へ出力電圧に比例したフィードバック信号を伝達するようにしているが、負荷が定電流駆動のものであるような場合には、2次側に出力電流を検出する回路を設け、一次側の電源制御用IC13へフォトカプラを介して出力電流に比例した信号を伝達するように構成しても良い。
【0050】
また、前記実施形態では、トランスの一次側巻線に間歇的に電流を流すスイッチングトランジスタSWを、電源制御用IC13とは別個の素子としているが、このスイッチングトランジスタSWを電源制御用IC13に取り込んで、1つの半導体集積回路として構成してもよい。
【符号の説明】
【0051】
12 ダイオード・ブリッジ回路(整流回路)
13 電源制御回路(電源制御用IC)
14 二次側検出回路(検出用IC)
15a フォトカプラの発光側ダイオード
15b フォトカプラの受光側トランジスタ
31 クロック発生回路
32 サンプリング回路
33 過電圧検出回路
34 電流検出回路
35 PWMパルス生成回路
36 過電流検出回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
補助巻線を有する電圧変換用のトランスと、該トランスの一次側巻線に間欠的に電流を流すためのスイッチング素子と、電流検出用の第1端子とフィードバック用の第2端子とを備え前記トランスの二次側からの出力検出電圧がフォトカプラを介して前記第2端子にフィードバックされることで前記スイッチング素子をPWM制御パルスでオン、オフ制御する電源制御用半導体集積回路とを有する絶縁型直流電源装置であって、
前記スイッチング素子と直列に接続され前記トランスの一次側巻線に流れる電流を検出するための第1の抵抗と、
前記第1の抵抗の端子と前記第1端子との間に接続された第2の抵抗と、
前記補助巻線の端子と前記第1端子との間に接続された第3の抵抗と、
を備え、
前記電源制御用半導体集積回路は、
前記第1の抵抗により電流−電圧変換された電圧に基づいて前記トランスの一次側巻線に流れる電流を検出する電流検出回路と、
前記第1端子に接続されたサンプリング回路と、該サンプリング回路により前記第1端子の電位が平坦である期間にサンプリングされた電圧と所定の基準電圧とを比較して過電圧状態が発生しているか判定するコンパレータと、を有する過電圧検出回路と、
を備え、前記過電圧検出回路が、前記トランスの一次側の電圧に基づいて出力の過電圧状態を検出した場合に、前記スイッチング素子の駆動制御を停止するように構成されていることを特徴とする絶縁型直流電源装置。
【請求項2】
前記第2の抵抗は、前記スイッチング素子と前記第1端子との間に前記第1の抵抗と直列形態に接続され、前記第1端子の入力電圧に対応した電圧が前記電流検出回路に入力され、前記第1端子が前記過電圧検出のための端子と前記電流検出のための端子を兼用するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の絶縁型直流電源装置。
【請求項3】
前記電源制御用半導体集積回路は前記第1端子の電位に基づいて出力の過電流状態が発生しているか検出し過電流状態を検出した場合に前記トランスの一次側巻線に流れる電流を制限する過電流保護回路を備える場合に、前記第2の抵抗と前記第3の抵抗の抵抗比が所定の比に設定されることで、入力交流電圧が異なる場合での前記過電流検出時の出力電流値の差が小さくなるように構成されていることを特徴とする請求項2に記載の絶縁型直流電源装置。
【請求項4】
前記第2の抵抗の抵抗値は数百〜数10kΩであり、前記第2の抵抗と前記第3の抵抗の抵抗比は、過電流保護動作時における1次側ピーク電流をIpocp、前記第1端子の過電流検出スレッシホールド電圧をVthocp、前記第1端子の過電圧検出スレッシホールド電圧をVthovp、前記補助巻線の1次側のスイッチオフ時の電圧をVboff、過電圧検出の際の余裕度を「K」、前記第1の抵抗の抵抗値をRA、前記第2の抵抗の抵抗値をRB、前記第3の抵抗の抵抗値をRCとおいたとき、RA≪RB,RA≪RCの関係を有し、RAは次式
RA=Vthocp/Ipocp
に従って、また、RB,RCは次式
RC/RB=(Vboff/Vthovp×K)−1
に従って設定されていることを特徴とする請求項3に記載の絶縁型直流電源装置。
【請求項5】
前記第2の抵抗と前記第3の抵抗の抵抗比を与える前記式中の余裕度「K」は、0.7〜0.9の範囲であることを特徴とする請求項4に記載の絶縁型直流電源装置。
【請求項6】
前記サンプリング回路は、
所定の基準電圧を取り込んで保持する第1のサンプリング容量と、前記基準電圧よりも過電圧判定レベルに相当する電圧分低い電圧を取り込んで保持する第2のサンプリング容量とを備え、
第1のタイミングで前記第1のサンプリング容量および第2のサンプリング容量に前記基準電圧および該基準電圧よりも過電圧判定レベルに相当する電圧分低い電圧をサンプリングし、
第2のタイミングで前記第1のサンプリング容量に保持した電圧と、前期第2のサンプリング容量に保持した電圧に電流検出端子の電圧を加算した電圧を前記コンパレータによって比較するように構成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の絶縁型直流電源装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−125084(P2012−125084A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−275231(P2010−275231)
【出願日】平成22年12月10日(2010.12.10)
【出願人】(000006220)ミツミ電機株式会社 (1,651)
【Fターム(参考)】