説明

配線回路基板およびその製造方法

【課題】伝送損失を低減することが可能な配線回路基板およびその製造方法を提供することである。
【解決手段】サスペンション本体部10上に第1の絶縁層41が形成されている。第1の絶縁層41上に書込用配線パターンW1,W2が間隔をおいて平行に形成されている。書込用配線パターンW1,W2の間における第1の絶縁層41上の領域には、グランドパターンG1が形成されている。書込用配線パターンW1,W2およびグランドパターンG1を覆うように第1の絶縁層41上に第2の絶縁層42が形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配線回路基板およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ハードディスクドライブ装置等のドライブ装置にはアクチュエータが用いられる。このようなアクチュエータは、回転軸に回転可能に設けられるアームと、アームに取り付けられる磁気ヘッド用のサスペンション基板とを備える。サスペンション基板は、磁気ディスクの所望のトラックに磁気ヘッドを位置決めするための配線回路基板である。
【0003】
サスペンション基板として用いられる配線回路基板は、例えば2つの配線パターンからなる信号線路対を有する。特許文献1には、誘電体基板の上面に平行な2つの信号線路からなる差動信号線路が形成された高周波用配線回路基板が示される。
【特許文献1】特開2006−42098号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、近年、電子機器の低消費電力化のために、サスペンション基板の伝送損失を低くすることが望まれる。上記のように、同一平面上に信号線路対が形成されている場合には、伝送損失が高くなる。
【0005】
本発明の目的は、伝送損失を低減することが可能な配線回路基板およびその製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)第1の発明に係る配線回路基板は、絶縁層と、絶縁層上に間隔をおいて形成され、信号線路対を構成する第1および第2の配線パターンと、第1および第2の配線パターンの間に形成されるグランドパターンとを備えるものである。
【0007】
この配線回路基板においては、信号線路対を構成する第1および第2の配線パターンの間にグランドパターンが配置される。それにより、第1および第2の配線パターンの伝送損失が低減される。
【0008】
(2)グランドパターンの上面は、絶縁層の上面に垂直な方向において第1および第2の配線パターンの上面よりも上側に位置しなくてもよい。この場合、第1および第2の配線パターンの伝送損失をより十分に低減することができる。
【0009】
(3)グランドパターンの上面は、絶縁層の上面に垂直な方向において第1および第2の配線パターンの上面よりも下側に位置し、第1および第2の配線パターンの下面よりも上側に位置してもよい。この場合、第1および第2の配線パターンの伝送損失をより十分に低減することができる。
【0010】
(4)グランドパターンの上面は、絶縁層の上面に垂直な方向において第1および第2の配線パターンの下面よりも下側に位置してもよい。この場合、第1および第2の配線パターンの伝送損失をより十分に低減することができる。
【0011】
(5)配線回路基板は、長尺状の金属基板と、金属基板に設けられ、信号の読み書きを行うためのヘッド部とをさらに備え、絶縁層は、金属基板上に形成され、第1および第2の配線パターンは、ヘッド部に電気的に接続されてもよい。
【0012】
この場合、配線回路基板をハードディスクドライブ装置等のドライブ装置のサスペンション基板として用いることができる。そして、第1および第2の配線パターンにより、磁気ディスクに対する情報の書込みまたは読込みを行うことができる。また、第1および第2の配線パターンの伝送損失が低減されるので、ドライブ装置の消費電力が低減される。
【0013】
(6)第2の発明に係る配線回路基板の製造方法は、絶縁層上に間隔をおいて信号線路対を構成する第1および第2の配線パターンを形成する工程と、第1および第2の配線パターンの間にグランドパターンを形成する工程とを備えるものである。
【0014】
この配線回路基板の製造方法においては、信号線路対を構成する第1および第2の配線パターンの間にグランドパターンが形成される。それにより、第1および第2の配線パターンの伝送損失が低減される。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、信号線路対を構成する第1および第2の配線パターンの間にグランドパターンが配置される。それにより、第1および第2の配線パターンの伝送損失が低減される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態に係る配線回路基板およびその製造方法について図面を参照しながら説明する。以下、本発明の実施の形態に係る配線回路基板として、ハードディスクドライブ装置のアクチュエータに用いられるサスペンション基板の構造およびその作製方法について説明する。
【0017】
(1)第1の実施の形態
(1−1)サスペンション基板の構造
図1は本発明の第1の実施の形態に係るサスペンション基板の上面図である。図1に示すように、サスペンション基板1は、金属製の長尺状基板により形成されるサスペンション本体部10を備える。サスペンション本体部10上には、太い点線で示すように、書込用配線パターンW1,W2および読取用配線パターンR1,R2が形成されている。
【0018】
サスペンション本体部10の先端部には、U字状の開口部11を形成することにより磁気ヘッド搭載部(以下、タング部と呼ぶ)12が設けられている。タング部12は、サスペンション本体部10に対して所定の角度をなすように破線Rの箇所で折り曲げ加工される。タング部12の端部には4つの電極パッド21,22,23,24が形成されている。
【0019】
サスペンション本体部10の他端部には4つの電極パッド31,32,33,34が形成されている。タング部12上の電極パッド21〜24とサスペンション本体部10の他端部の電極パッド31〜34とは、それぞれ配線パターンW1,W2,R1,R2により電気的に接続されている。また、サスペンション本体部10には複数の孔部Hが形成されている。
【0020】
サスペンション基板1を備える図示しないハードディスク装置においては、磁気ディスクに対する情報の書込み時に一対の書込用配線パターンW1,W2に電流が流れる。また、磁気ディスクに対する情報の読込み時に一対の読込用配線パターンR1,R2に電流が流れる。
【0021】
次に、サスペンション基板1の書込用配線パターンW1,W2およびその周辺部分について詳細に説明する。図2は、図1のサスペンション基板1の書込用配線パターンW1,W2およびその周辺部分の模式的縦断面図である。
【0022】
図2に示すように、サスペンション本体部10上には、第1の絶縁層41が形成されている。第1の絶縁層41上に書込用配線パターンW1,W2が間隔をおいて平行に形成されている。書込用配線パターンW1,W2の間における第1の絶縁層41上の領域には、グランドパターンG1が形成されている。
【0023】
書込用配線パターンW1,W2およびグランドパターンG1を覆うように第1の絶縁層41上に第2の絶縁層42が形成されている。
【0024】
(1−2)サスペンション基板の製造方法
サスペンション基板1の製造方法を説明する。ここでは、図1のタング部12、電極パッド21〜24,31〜34、孔部Hおよび読込用配線パターンR1,R2の形成工程についての説明は省略する。
【0025】
図3は、本発明の一実施の形態に係るサスペンション基板1の製造工程を示す縦断面図である。
【0026】
初めに、図3(a)に示すように、例えばステンレス鋼(SUS)からなる長尺状基板をサスペンション本体部10として用意する。そして、図3(b)に示すように、サスペンション本体部10上に例えばポリイミドからなる第1の絶縁層41を形成する。
【0027】
サスペンション本体部10としては、ステンレス鋼に代えてアルミニウム(Al)等の他の材料を用いてもよい。サスペンション本体部10の厚みは例えば5μm以上50μm以下であり、10μm以上30μm以下であることが好ましい。
【0028】
第1の絶縁層41としては、ポリイミドに代えてエポキシ樹脂等の他の絶縁材料を用いてもよい。第1の絶縁層41の厚みは例えば3μm以上20μm以下であり、5μm以上15μm以下であることが好ましい。
【0029】
続いて、図3(c)に示すように、第1の絶縁層41上に例えば銅(Cu)からなる書込用配線パターンW1,W2およびグランドパターンG1を形成する。書込用配線パターンW1,W2およびグランドパターンG1は、例えばセミアディティブ法を用いて形成してもよく、サブトラクティブ法等の他の方法を用いて形成してもよい。
【0030】
書込用配線パターンW1,W2およびグランドパターンG1は、銅に限らず、金(Au)、アルミニウム等の他の金属、または銅合金、アルミニウム合金等の合金を用いて形成することができる。
【0031】
書込用配線パターンW1,W2の厚みは例えば3μm以上16μm以下であり、6μm以上13μm以下であることが好ましい。書込用配線パターンW1,W2の幅は例えば5μm以上100μm以下であり、10μm以上50μm以下であることが好ましい。
【0032】
グランドパターンG1の厚みは例えば3μm以上16μm以下であり、6μm以上13μm以下であることが好ましい。グランドパターンG1の幅は例えば5μm以上100μm以下であり、10μm以上20μm以下であることが好ましい。
【0033】
書込用配線パターンW1とグランドパターンG1との間隔およびグランドパターンG1と書込用配線パターンW1との間隔は、例えば5μm以上50μm以下であり、10μm以上20μm以下であることが好ましい。
【0034】
上記構成において、第1の絶縁層41と書込用配線パターンW1,W2との間および第1の絶縁層41とグランドパターンG1との間にそれぞれ金属薄膜を形成してもよい。この場合、第1の絶縁層41と書込用配線パターンW1,W2との密着性および第1の絶縁層41とグランドパターンG1との密着性が向上される。
【0035】
続いて、図3(d)に示すように、書込用配線パターンW1,W2およびグランドパターンG1を覆うように、第1の絶縁層41上に例えばポリイミドからなる第2の絶縁層42を形成する。
【0036】
第2の絶縁層42としては、ポリイミドに代えてエポキシ樹脂等の他の絶縁材料を用いてもよい。第2の絶縁層42の厚みt1は例えば1μm以上30μm以下であり、3μm以上10μm以下であることが好ましい。
【0037】
このようにして、図1および図2に示したサスペンション基板1が完成する。
【0038】
(1−3)効果
本実施の形態に係るサスペンション基板1においては、第1の絶縁層41上で書込用配線パターンW1,W2の間の領域にグランドパターンG1が形成されている。このような構成により、書込用配線パターンW1,W2の伝送損失が低減される。
【0039】
(2)第2の実施の形態
本発明の第2の実施の形態に係るサスペンション基板について、上記第1の実施の形態に係るサスペンション基板1と異なる点を説明する。図4は、第2の実施の形態に係るサスペンション基板の書込用配線パターンW1,W2およびその周辺部分の模式的縦断面図である。
【0040】
図4のサスペンション基板1aにおいては、サスペンション本体部10上に例えばポリイミドからなる第3の絶縁層43が形成されている。第3の絶縁層43上に例えばポリイミドからなる第4の絶縁層44が形成されている。第4の絶縁層44上に書込用配線パターンW1,W2が間隔をおいて平行に形成されている。書込用配線パターンW1,W2の間において第4の絶縁層44に一部埋め込まれるようにグランドパターンG1が形成されている。書込用配線パターンW1,W2およびグランドパターンG1を覆うように第4の絶縁層44上に第5の絶縁層45が形成されている。
【0041】
グランドパターンG1の上面は、書込用配線パターンW1,W2の下面よりも高く書込用配線パターンW1,W2の上面よりも低い位置にある。グランドパターンG1の下面は、書込用配線パターンW1,W2の下面よりも低い位置にある。
【0042】
書込用配線パターンW1,W2の上面の高さとグランドパターンG1の上面の高さとの差は例えば1μm以上20μm以下であり、5μm以上15μm以下であることが好ましい。
【0043】
第3の絶縁層43の上面に平行な方向における書込用配線パターンW1とグランドパターンG1との間隔H1およびグランドパターンG1と書込用配線パターンW2との間隔H2は、例えば5μm以上50μm以下であり、10μm以上20μm以下であることが好ましい。
【0044】
第3〜第5の絶縁層43〜45としては、ポリイミドに代えてエポキシ樹脂等の他の絶縁材料を用いてもよい。第3の絶縁層43の厚みは例えば3μm以上20μm以下であり、5μm以上15μm以下であることが好ましい。第4の絶縁層44の厚みt2は例えば3μm以上20μm以下であり、5μm以上15μm以下であることが好ましい。第5の絶縁層44の厚みt3は例えば1μm以上30μm以下であり、3μm以上10μm以下であることが好ましい。
【0045】
本実施の形態に係るサスペンション基板1aにおいても、書込用配線パターンW1,W2の伝送損失が低減される。
【0046】
(3)第3の実施の形態
本発明の第3の実施の形態に係るサスペンション基板について、第2の実施の形態に係るサスペンション基板1a(図4)と異なる点を説明する。図5は、第3の実施の形態に係るサスペンション基板の書込用配線パターンW1,W2およびその周辺部分の模式的縦断面図である。
【0047】
図5のサスペンション基板1bにおいては、第3の絶縁層43上にグランドパターンG1が形成されている。ランドパターンG1の両側における第3の絶縁層43上の領域に例えばポリイミドからなる第6の絶縁層46が形成されている。グランドパターンG1の一方側における第6の絶縁層46上の領域に書込用配線パターンW1が形成され、グランドパターンG1の他方側における第6の絶縁層46上の領域に書込用配線パターンW2が形成されている。書込用配線パターンW1,W2およびグランドパターンG1を覆うように第3および第6の絶縁層43,46上に例えばポリイミドからなる第7の絶縁層47が形成されている。
【0048】
グランドパターンG1の上面は、書込用配線パターンW1,W2の下面と同じ高さまたは書込用配線パターンW1,W2の下面よりも低い位置にある。
【0049】
書込用配線パターンW1,W2の下面の高さとグランドパターンG1の上面の高さとの差は例えば0μm以上17μm以下であり、0μm以上10μm以下であることが好ましい。
【0050】
第3の絶縁層43の上面に平行な方向における書込用配線パターンW1とグランドパターンG1との間隔H3およびグランドパターンG1と書込用配線パターンW2との間隔H4は、例えば5μm以上50μm以下であり、10μm以上20μm以下であることが好ましい。
【0051】
第6および第7の絶縁層46,47としては、ポリイミドに代えてエポキシ樹脂等の他の絶縁材料を用いてもよい。第6の絶縁層43の厚みは例えば3μm以上20μm以下であり、5μm以上15μm以下であることが好ましい。第7の絶縁層47の厚みt4は例えば1μm以上30μm以下であり、3μm以上10μm以下であることが好ましい。
【0052】
本実施の形態に係るサスペンション基板1bにおいても、書込用配線パターンW1,W2の伝送損失が低減される。
【0053】
(4)実施例および比較例
(4−1)実施例1
実施例1として、図2に示したサスペンション基板1を作製した。なお、第1の絶縁層41の絶縁層41の厚みを13μmとし、第2の絶縁層42の厚みt1(図3(d))を15μmとした。また、書込用配線パターンW1,W2の厚みをそれぞれ10μmとし、書込用配線パターンW1,W2の幅をそれぞれ50μmとした。また、グランドパターンG1の厚みを10μmとし、グランドパターンG1の幅を15μmとした。また、書込用配線パターンW1とグランドパターンG1との間隔およびグランドパターンG1と書込用配線パターンW2との間隔をそれぞれ20μmとした。
【0054】
(4−2)実施例2
実施例2として、図4に示したサスペンション基板1aを作製した。なお、第3の絶縁層43の厚みを5μmとし、第4の絶縁層44の厚みt2(図4)を5μmとし、第5の絶縁層の厚みt3(図4)を15μmとした。また、書込用配線パターンW1,W2の厚みをそれぞれ10μmとし、書込用配線パターンW1,W2の幅をそれぞれ50μmとした。また、グランドパターンG1の厚みを10μmとし、グランドパターンG1の幅を15μmとした。
【0055】
また、第3の絶縁層43の上面に平行な方向における書込用配線パターンW1とグランドパターンG1との間隔H1(図4)およびグランドパターンG1と書込用配線パターンW2との間隔H2(図4)をそれぞれ20μmとした。また、書込用配線パターンW1,W2の上面の高さとグランドパターンG1の上面の高さとの差を5μmとした。
【0056】
(4−3)実施例3
実施例3として、図5に示したサスペンション基板1bを作製した。なお、第3の絶縁層43の厚みを3μmとし、第6の絶縁層46の厚みを10μmとし、第7の絶縁層47の厚みt4(図5)を15μmとした。また、書込用配線パターンW1,W2の厚みをそれぞれ10μmとし、書込用配線パターンW1,W2の幅をそれぞれ50μmとした。また、グランドパターンG1の厚みを10μmとし、グランドパターンG1の幅を15μmとした。
【0057】
また、第3の絶縁層43の上面に平行な方向における書込用配線パターンW1とグランドパターンG1との間隔H3(図5)およびグランドパターンG1と書込用配線パターンW2との間隔H4(図5)をそれぞれ20μmとした。また、書込用配線パターンW1,W2の下面とグランドパターンG1の上面とを同じ高さに設定した。
【0058】
(4−4)比較例
比較例として、グランドパターンG1を形成しない点を除いて実施例1と同様のサスペンション基板を作製した。
【0059】
(4−5)評価
実施例1〜3および比較例のサスペンション基板1,1a,1bについて、差動モード入力および差動モード出力(Sdd21)における損失をシミュレーションにより算出した。
【0060】
図6は、差動モード入力および差動モード出力における損失のシミュレーション結果を示す図である。図6において、縦軸が利得を示し、横軸が信号の周波数を示す。この場合、負の利得は損失を表す。
【0061】
図6に示すように、実施例1〜3のサスペンション基板1,1a,1bでの損失が、比較例のサスペンション基板での損失よりも小さかった。この結果から、書込用配線パターンW1,W2の間において、種々の高さでグランドシールドG1が形成されることにより、書込用配線パターンW1,W2の伝送損失が低減されることがわかった。
【0062】
(5)他の実施の形態
上記実施の形態では、ハードディスクドライブ装置のアクチュエータに用いられるサスペンション基板に本発明を適用する例を示したが、これに限らず、他の配線回路基板に本発明を適用してもよい。なお、その場合には、サスペンション本体部10を設けなくてもよい。
【0063】
(6)請求項の各構成要素と実施の形態の各部との対応関係
以下、請求項の各構成要素と実施の形態の各部との対応の例について説明するが、本発明は下記の例に限定されない。
【0064】
上記実施の形態においては、第1、第3、第4および第6の絶縁層41,43,44,46が絶縁層の例であり、書込用配線パターンW1が第1の配線パターンの例であり、書込用配線パターンW2が第2の配線パターンの例であり、サスペンション本体部10が金属基板の例であり、タング部12がヘッド部の例である。
【0065】
請求項の各構成要素として、請求項に記載されている構成または機能を有する他の種々の要素を用いることもできる。
【産業上の利用可能性】
【0066】
本発明は、種々の電気機器または電子機器等に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】第1の実施の形態に係るサスペンション基板の平面図である。
【図2】第1の実施の形態に係るサスペンション基板の書込用配線パターンおよびその周辺部分の模式的縦断面図である。
【図3】第1の実施の形態に係るサスペンション基板の製造工程を示す図である。
【図4】第2の実施の形態に係るサスペンション基板の書込用配線パターンおよびその周辺部分の模式的縦断面図である。
【図5】第3の実施の形態に係るサスペンション基板の書込用配線パターンおよびその周辺部分の模式的縦断面図である。
【図6】差動モード入力および差動モード出力における損失のシミュレーション結果を示す図である。
【符号の説明】
【0068】
1 サスペンション基板
10 サスペンション本体部
12 タング部
41 第1の絶縁層
42 第2の絶縁層
43 第3の絶縁層
44 第4の絶縁層
45 第5の絶縁層
46 第6の絶縁層
47 第7の絶縁層
G1 グランドパターン
R1,R2 読取用配線パターン
W1,W2 書込用配線パターン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
絶縁層と、
前記絶縁層上に間隔をおいて形成され、信号線路対を構成する第1および第2の配線パターンと、
前記第1および第2の配線パターンの間に形成されるグランドパターンとを備えることを特徴とする配線回路基板。
【請求項2】
前記グランドパターンの上面は、前記絶縁層の上面に垂直な方向において前記第1および第2の配線パターンの上面よりも上側に位置しないことを特徴とする請求項1記載の配線回路基板。
【請求項3】
前記グランドパターンの上面は、前記絶縁層の上面に垂直な方向において前記第1および第2の配線パターンの上面よりも下側に位置し、前記第1および第2の配線パターンの下面よりも上側に位置することを特徴とする請求項2記載の配線回路基板。
【請求項4】
前記グランドパターンの上面は、前記絶縁層の上面に垂直な方向において前記第1および第2の配線パターンの下面よりも下側に位置することを特徴とする請求項2記載の配線回路基板。
【請求項5】
長尺状の金属基板と、
前記金属基板に設けられ、信号の読み書きを行うためのヘッド部とをさらに備え、
前記絶縁層は、前記金属基板上に形成され、
前記第1および第2の配線パターンは、前記ヘッド部に電気的に接続されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の配線回路基板。
【請求項6】
絶縁層上に間隔をおいて信号線路対を構成する第1および第2の配線パターンを形成する工程と、
前記第1および第2の配線パターンの間にグランドパターンを形成する工程とを備えることを特徴とする配線回路基板の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−3892(P2010−3892A)
【公開日】平成22年1月7日(2010.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−161598(P2008−161598)
【出願日】平成20年6月20日(2008.6.20)
【出願人】(000003964)日東電工株式会社 (5,557)
【Fターム(参考)】