配線板、配線板の製造方法、および撮像装置
【課題】撮像素子チップ等の部品と配線ケーブルとの間に配設される配線板を具備する小型の撮像装置を実現できる配線板を提供する。
【解決手段】配線板10は、複数の配線層22と、複数の絶縁層23とを有し、電子部品21が内蔵された多層基板であって、複数の配線層22および複数の絶縁層23と交差する垂直の側面13、14に露出部20Sを有し、表面にめっき膜が形成された状態で内蔵された、導電材料からなる電極部材20を具備する。
【解決手段】配線板10は、複数の配線層22と、複数の絶縁層23とを有し、電子部品21が内蔵された多層基板であって、複数の配線層22および複数の絶縁層23と交差する垂直の側面13、14に露出部20Sを有し、表面にめっき膜が形成された状態で内蔵された、導電材料からなる電極部材20を具備する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば撮像素子チップ等の部品と配線ケーブルとの間に配設される配線板、前記配線板の製造方法、および前記配線板を具備する撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ウエハレベルチップサイズパッケージ(WL−CSP)型の小型の撮像装置が、例えば内視鏡等の小型化が要求される用途に用いられている。例えば特開2005−198964号公報には、WL−CSP型の撮像装置を配線板に実装した内視鏡用撮像装置が開示されている。
【0003】
しかし、撮像装置をWL−CSP型とすることにより小型化しても、撮像装置を実装する配線板が撮像装置と比べて大きいために、装置の小型化は容易ではないことがあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−198964号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の実施形態は、小型の装置を実現できる配線板、配線板の製造方法、および前記配線板を具備する撮像装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の実施形態の配線板は、複数の配線層と、複数の絶縁層と、前記複数の配線層および前記複数の絶縁層と交差する側面に露出部を有する状態で内蔵された、導電材料からなる電極部材と、を具備する。
【0007】
また、本発明の別の実施形態の配線板の製造方法は、複数の配線層と、複数の絶縁層と、を有し、導電材料からなる電極形成部材が内蔵された配線板基板を作製する基板作製工程と、前記電極形成部材の一部が側面に露出するように配線板基板を切断する切断工程と、を具備する。
【0008】
また、本発明の別の実施形態の撮像装置は、第1の主面に撮像素子を有し、第2の主面に外部接続用電極を有する撮像素子チップと、配線ケーブルと、複数の配線層と、複数の絶縁層と、前記複数の配線層および前記複数の絶縁層と交差する側面に露出部を有する状態で内蔵された導電性材料からなる複数の電極部材と、を有し、一の前記電極部材の前記露出部が前記撮像素子チップの前記外部接続用電極と接合され、他の一の前記電極部材の前記露出部が前記配線ケーブルと接続されている配線板と、を具備する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、小型の装置を実現できる配線板、配線板の製造方法、および小型の撮像装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】第1実施形態の撮像装置の斜視図である。
【図2】第1実施形態の撮像装置の図1のII―II線に沿った断面図である。
【図3】第1実施形態の配線板の斜視図である。
【図4】第1実施形態の配線板の斜視透視図である。
【図5】第1実施形態の配線板の製造方法を説明するための断面図である。
【図6】第2実施形態の撮像装置の断面図である。
【図7】第3実施形態の配線板の斜視透視図である。
【図8】第4実施形態の配線板の斜視透視図である。
【図9】第5実施形態の配線板の露出部を説明するための断面図である。
【図10】第6実施形態の配線板の露出部を説明するための断面図である。
【図11】第7実施形態の配線板を有するセンサ装置の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
<第1実施形態>
図1に示すように、第1実施形態の撮像装置1は、配線板10と、撮像部30と、配線ケーブル40と、を具備する。撮像部30は撮像素子チップ31と透明なカバー部37とを有する。第1実施形態の配線板10は第1の主面11と第2の主面12と4つの側面13、14、15、16とを有する略直方体である。なお、第1の主面11、第2の主面12は、多層配線板である配線板10のコア基板24Aと平行な面であり、側面13、14、15、16は、直交する面である。
【0012】
撮像装置1は、XY方向の最大寸法が、撮像部30の寸法、x30×y30であり、小型化、特にXY方向の寸法が小さい小径化を実現している。
【0013】
図2は、図1のII−II線に沿った断面である。図2に示すように、撮像素子チップ31は第1の主面32に、CMOS撮像素子等の撮像素子34が形成されている半導体からなる。撮像素子34は、貫通配線35および第2の主面33の配線36を介して第2の主面33の外部接続用電極39と接続されている。すなわち、撮像素子チップ31は、いわゆるウエハレベルチップサイズパッケージ用のチップである。
【0014】
配線板10は、コア基板24Aの上下に複数の配線層22と複数の絶縁層23とが積層された多層配線板であり、既に説明したように、第1の主面11と第2の主面12とは配線層22および絶縁層23と平行な外面であり、側面13〜16は配線層22および絶縁層23と直角に交差する外面である。そして、配線板10は、側面13、14に、それぞれ4個の導電性材料からなるパターン部(ランド)、すなわち外部接続用電極である露出部20Sを有している。
【0015】
図3および図4に示すように、配線板10は、8個の電極部材20を内蔵しており、側面13、14に、それぞれ4個の露出部20Sを有している。すなわち、露出部20Sは、側面13、14の表面に形成された導電体パターン等ではなく、配線板10に内蔵された金属の塊であるバルクの電極部材20の一面である。なお本実施形態では露出部20Sの形状は、略正方形であるが、電極部材20の断面形状に応じて、丸型、長方形、または、その他の接続に適した形状であってもよい。
【0016】
図1に示すように、露出部20Sは、第1の主面11および第2の主面12には露出しておらず、第1の主面11および第2の主面12に形成されている電極とは独立した電極である。そして、側面にのみ露出した露出部20Sは配線板10に内蔵された電極部材20の一面である。このために、側面に成膜された電極膜のように側面から剥離することがなく、接合の信頼性が高い。また、電極部材20は、厚い金属膜を成膜するのではなく、後述するようにチップ形状の金属である電極形成部材20Aから作製されるために作製が容易であり、かつ、内部応力等による不具合が発生することもない。
【0017】
電極部材20は、導電材料チップ部材であり、特に銅、金等の金属材料からなることが加工性の観点から好ましい。
【0018】
なお、配線板10の側面13、14の寸法、x20×y20(図3参照)は、撮像部30の主面の寸法、x30×y30(図1参照)よりも小さい。すなわち、x20<x30、かつ、y20<y30である。
【0019】
また、配線板10は、電極部材20だけでなく、チップ抵抗、またはチップコンデンサ等の電子部品(チップ部品)21が内蔵されている、いわゆる部品内蔵基板である。配線板10は、電子部品21と配線層22とにより撮像素子チップ31への入出力信号を処理する回路を形成している。
【0020】
受動部品/能動部品等の電子部品21が内蔵されている配線板は、高機能であるが小型である。
【0021】
なお、後述するように、配線板10の第1の主面11、第2の主面12にも、電子部品が表面実装されていてもよい。
【0022】
次に、撮像装置1および配線板10の製造方法を説明する。配線板10は配線板基板10Aを切断加工することにより作製され、配線板基板10Aに内蔵された電極形成部材20Aが切断加工されることにより、側面に露出部20Sを有する電極部材20が作製される。
【0023】
<配線板基板作製工程>
図5(A)〜図5(F)は配線板10の製造方法を説明するための、YZ平面の断面図であり、3個の配線板10を含む領域を示している。最初に、導電性材料からなる電極形成部材20Aが内蔵された配線板基板10Aが作製される。なお、以下、配線板10の複数の配線層22A〜22Cのそれぞれを配線層22といい、複数の絶縁層23A〜23Cのそれぞれを絶縁層23という。
【0024】
配線板基板10Aは、複数の配線板10の構成要素を有する基板であり、Z方向だけでなく、X方向にも複数の配線板10の構成要素を有する。配線板基板10Aは、例えば、20×20のマトリックス状に400個の配線板10の構成要素を有し、X方向およびZ方向に沿って切断することにより、400個の配線板10が作製される。
【0025】
図5(A)に示すように、配線板基板10Aの作製では、最初に、コア基板24Aの厚さ150μmのコア(絶縁層)23Aの両面の厚さ20μmの導体膜を、エッチングによりパターニングすることにより、両面に配線層22Aを有するコア基板24Aが作製される。
なお、コア基板24Aの厚さは、内蔵する部品の実装高さ、コア基板24Aの厚さばらつき等を考慮して設定される。
【0026】
次に、図5(B)に示すように、コア基板24Aの両面に内蔵部品、すなわち、電極形成部材20Aおよび電子部品21が実装される。
【0027】
電極形成部材20Aの主面サイズ(実装面積)は、0603(6mm×3mm)サイズ、または0402(4mm×2mm)サイズといった汎用チップ部品と同一サイズ、または、類似したサイズが好ましい。汎用チップ部品と同じ表面実装技術(SMT:Surface Mount Technology)、例えば部品自動挿入装置を用いて配線板の所定位置に配設することができるためである。
【0028】
電極形成部材20Aの高さは形成する露出部20Sの仕様に応じて決定される。なお、複数の電極形成部材20Aを内蔵する場合には、サイズが異なっていてもよい。
【0029】
例えば、0402サイズ高さ200μmの電極形成部材20Aを、X方向に間隔200μmで実装すれば、切断面には200μm角の電極(ランド)が400μmのピッチで形成されるため、BGA(Ball Grid Array)の半田ボール接合に適している。
【0030】
内蔵する電極形成部材20Aの数は、側面に形成する接続用電極(露出部20S)の数によるが、例えば4〜12個である。
【0031】
電極形成部材20Aの実装では、配線層22Aの接続部に、半田が印刷され、その上に電極形成部材20Aが仮接合された後に、半田のリフロー処理が行われる。作製した配線板10に、撮像部30/配線ケーブル40を半田で接合する場合には、配線板10に内蔵する電極形成部材20Aおよび電子部品21の実装には、高融点半田を用いることが好ましい。
【0032】
さらに、図5(C)〜図5(D)に示すように、絶縁層23Bと配線層22Bとからなる第2の積層層24Bが積層用接着剤を用いて積層される。第2の積層層24Bは既に実装されている部品に相当する領域がくりぬかれており、積層時に部品と干渉することがない。コア基板24Aの配線層22Aと同様に配線層22Bには所望の回路パターンが形成されている。
【0033】
なお、配線層22Bとコア基板24Aの配線層22Aとの電気的な接合は、マイクロビア等を形成して行ってもよいし、後の工程において、スルーホールを形成して3以上の配線層の電気的な接合を一括して行ってもよい。
【0034】
さらに、絶縁層23Cと配線層22Cとからなる第2の積層層24Cが積層用接着剤を用いて積層される。第2の積層層24Cは第1の積層層24Bと異なり通常のビルドアップ基板の積層層と同様にくりぬきのない平面板である。配線層22Cは、配線層22Bと同様に、マイクロビア等を介して他の配線層と電気的な接合を行ってもよいし、後の工程において、スルーホール介して一括して電気的な接合を行ってもよい。このとき、積層用接着剤を特に内蔵部品の周辺部には十分に厚く塗布して、内蔵部品周辺に空隙ができることを防止する。さらに、スルーホールを形成して各層を一括して電気的な接合を行う。すなわち、配線板基板10Aの作製においては公知の多層配線板作製手法を組み合わせて用いる。また、配線板基板10A、すなわち配線板10の配線層22と絶縁層23との積層数等は仕様に応じて決定される。
【0035】
第2の積層層24Cの配線層22Cをエッチングし配線パターンを形成することにより、配線板基板10Aが作製される。
【0036】
<切断工程>
図5(E)に示すように、配線板基板10Aが切断加工により、複数の配線板10に個片化される。このとき、配線板基板10Aは、電極形成部材20Aの一部が切断面(側面)に露出するように切断線Cに沿って切断加工される。電極形成部材20Aの内蔵位置である切断線Cに沿って、配線板基板10Aが切断されると、電極形成部材20Aは、2つの配線板10のそれぞれの電極部材20となる。言い換えれば、1個の電極形成部材20Aが切断加工により、2個の電極部材20になる。
【0037】
すなわち、図5(F)に示すように、電極形成部材20Aは、切断加工により、側面に露出部20Sを有する電極部材20となる。言い換えれば、電極部材20は、切断加工により形成された側面に露出している。
【0038】
配線板基板10Aに内蔵された電極形成部材20Aの位置を正確に特定するためには、赤外線または超音波による内部構造検出装置等を用いてもよいし、配線板基板10Aを作製するときに外面(第1の主面)に位置特定用パターンを形成しておいてもよい。切断には半導体ウエハの切断に用いられるダイシング装置、または、高出力のレーザ加工機等を用いる。
【0039】
<接合工程>
配線板10の側面13に露出した電極部材20に、撮像部30の配線36が外部接続用電極39を介して接続される。また配線板10の側面14に露出した電極部材20に、配線ケーブル40の導線41が接続部42を介して接続される。
【0040】
配線ケーブル40の導体41は、撮像素子34への入出力信号を伝達する電気配線であり、撮像装置1と撮像装置制御部(不図示)とを接続する可撓性ケーブルである。
【0041】
撮像部30/配線ケーブル40の接続を半田接合で行う場合には、配線板10の内部接続半田が再溶融することがあるが、周囲に樹脂が充填されているため位置が動くことはなく、接続状態が維持される。既に説明したように配線板10の内部接続に高融点半田を用いることにより、撮像部30/配線ケーブル40の接続時においても、配線板10の内部接続状態がより安定に維持される。
【0042】
以上の説明のように、配線板10は、複数の配線層と、複数の絶縁層と、配線層および絶縁層と交差する側面に露出部を有する状態で内蔵された、導電材料からなる電極部材と、を具備するために、小型である。そして、配線板10を具備する撮像装置1は小型である。
【0043】
<第2実施形態>
次に、第2実施形態の撮像装置1Aについて説明する。撮像装置1Aは撮像装置1と類似しているので同じ構成要素には同じ符号を付し説明は省略する。
【0044】
図6に示すように、撮像装置1Aは、撮像装置1の構成要素に加えて、光学系部材50と接合保護部材51とを有する。撮像部30のカバー部37の全面に配設された光学系部材50は複数のレンズを有している。
【0045】
撮像装置1において、撮像素子チップ31と配線板10とは、外部接続用電極39により半田接合され、さらに図示しない光学接着剤または半導体封止剤等で補強されているが、接合面積が小さく曲げ強度が十分でない場合がある。撮像装置1Aでは、接合保護部材51により、撮像素子チップ31と配線板10との接合強度を補強している。
【0046】
このため、撮像装置1Aは撮像装置1が有する効果を有し、さらに曲げ強度を向上している。
【0047】
なお、図6に示した撮像装置1Aでは、配線板10と配線ケーブル40との接合部も接合保護部材51により、補強されている例を示している。
【0048】
撮像装置1Aは小型、特に小径であることから、内視鏡の撮像装置として好ましく用いることができる。
【0049】
<第3実施形態〜第6実施形態>
次に、第3実施形態〜第6実施形態の配線板10B〜10Eについて説明する。配線板10B〜10Eは配線板10と類似しているので同じ構成要素には同じ符号を付し説明は省略する。
【0050】
図7に示すように、第3実施形態の配線板10Bは、側面13と、側面13と直交する側面15とに露出部20Sを有する電極部材20を内蔵している。配線板10Bは、配線板10と同様の効果を有する。
【0051】
すなわち、配線板の電極部材20の露出部20Sが露出している側面は、対向する2つの側面に限られるものではない。さらに露出部20Sが、3以上の側面に露出していてもよく、全ての側面13、14、15、16に外部との電気的接続のための電極(ランド)となる露出部20Sがあってもよい。さらに、第1の主面11および第2の主面の少なくともいずれかにも、外部との電気的接続のための導電体膜からなる電極(ランド)が形成されていてもよい。なお、露出部20Sに、内部回路を形成するためのチップ部品等の電子部品が実装されていてもよい。
【0052】
一方、図8に示す第4実施形態の配線板10Cは、側面13が第1の主面11および第2の主面12に対して直角に交差しないで、傾斜している。すなわち、電極部材20の露出部である切断面(XY面)は、コア基板24A、すなわち配線層22および絶縁層23に対して傾斜して交差していてもよいし、平面ではなく湾曲面であってもよい。
【0053】
さらに、配線板10Cの上面、すなわちY軸方向から観察したときの側面も、前述したダイシング加工等による直線ではなく、フライス加工等による曲線であってもよい。
【0054】
また、図9(B)に示す第5実施形態の配線板10Dは、切断加工された電極部材20の露出部20Sが、さらに研磨加工されており、図10に示す第6実施形態の配線板10Eは、研磨加工された電極部材20の露出部20Sに、さらに導電性のめっき膜25が成膜されている。
【0055】
図9(A)に示すように、加工方法によっては、切断面の表面粗さが大きかったり、絶縁層23/配線層22の変形により露出部20Sが小さかったり変形したりすることがある。これに対して図9(B)に示すように、配線板10Dは、露出部20Sが研磨加工されているために、接合の信頼性が高い。
【0056】
また、例えば銅、ニッケル、すず、半田、または金等の導電性のめっき膜25が表面に成膜されている配線板10Eは、より接合の信頼性が高い。
【0057】
<第7実施形態>
図11に示す第7実施形態の配線板10Fは、圧力センサ30Fおよび配線接続用のソケット44とともに半導体装置である圧力センサ装置1Fを構成している。すなわち、配線板10Fの側面13には圧力センサ30Fが実装されており、側面14にはソケット44が挿入されている。
【0058】
圧力センサチップ31Fは素子部34Fを保護するカバー部37Fとともに圧力センサ30Fを構成している。図示しないが、例えば、素子部34Fはメンブレンおよびメンブレンの変形を検出するピエゾ膜等からなる。
【0059】
ソケット44の複数の電極部45は配線板10Fの第1の主面11および第2の主面12の、それぞれの導体層22と、着脱自在に嵌合することにより電気的に接続されている。そして電極部45は配線ケーブル40の導線41と接続されている。
【0060】
すなわち、配線板10Fは、1つの側面13にのみ電極部材20の露出部20Sを有する。
【0061】
なお、配線板10Fの第1の主面11および第2の主面12の配線層22には、電子部品21Fが表面実装されている。
【0062】
配線板10Fでは、配線板10等が有する効果を有し、さらに、圧力センサ30Fが配線板10Fの端部に配設されているために、配線板10Fに実装された他の電子部品の影響を受けにくい。このため、センサの測定精度が高い。また、配線板10Fは、大型化することなく、より多くの部品を実装することができる。
【0063】
以上のように本発明は上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変えない範囲において、種々の変更、改変等ができる。
【符号の説明】
【0064】
1、1A…撮像装置、1F…圧力センサ装置、10、10A〜10F…配線板、10A…配線板基板、11、12…配線板の主面、13〜16…配線板の側面、20…電極部材、20A…電極形成部材、20S…露出部、21…電子部品、22…配線層、23…絶縁層、24A…コア基板、24B、24C…積層層、25…めっき膜、30…撮像部、31…撮像素子チップ、31F…圧力センサチップ、32、33…撮像素子チップの主面、34…撮像素子、34F…素子部、35…貫通配線、36…配線、37…カバー部、39…外部接続用電極、40…配線ケーブル、41…導線、42…接続部、44…ソケット、5…電極部、50…光学系部材、51…接合保護部材
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば撮像素子チップ等の部品と配線ケーブルとの間に配設される配線板、前記配線板の製造方法、および前記配線板を具備する撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ウエハレベルチップサイズパッケージ(WL−CSP)型の小型の撮像装置が、例えば内視鏡等の小型化が要求される用途に用いられている。例えば特開2005−198964号公報には、WL−CSP型の撮像装置を配線板に実装した内視鏡用撮像装置が開示されている。
【0003】
しかし、撮像装置をWL−CSP型とすることにより小型化しても、撮像装置を実装する配線板が撮像装置と比べて大きいために、装置の小型化は容易ではないことがあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−198964号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の実施形態は、小型の装置を実現できる配線板、配線板の製造方法、および前記配線板を具備する撮像装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の実施形態の配線板は、複数の配線層と、複数の絶縁層と、前記複数の配線層および前記複数の絶縁層と交差する側面に露出部を有する状態で内蔵された、導電材料からなる電極部材と、を具備する。
【0007】
また、本発明の別の実施形態の配線板の製造方法は、複数の配線層と、複数の絶縁層と、を有し、導電材料からなる電極形成部材が内蔵された配線板基板を作製する基板作製工程と、前記電極形成部材の一部が側面に露出するように配線板基板を切断する切断工程と、を具備する。
【0008】
また、本発明の別の実施形態の撮像装置は、第1の主面に撮像素子を有し、第2の主面に外部接続用電極を有する撮像素子チップと、配線ケーブルと、複数の配線層と、複数の絶縁層と、前記複数の配線層および前記複数の絶縁層と交差する側面に露出部を有する状態で内蔵された導電性材料からなる複数の電極部材と、を有し、一の前記電極部材の前記露出部が前記撮像素子チップの前記外部接続用電極と接合され、他の一の前記電極部材の前記露出部が前記配線ケーブルと接続されている配線板と、を具備する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、小型の装置を実現できる配線板、配線板の製造方法、および小型の撮像装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】第1実施形態の撮像装置の斜視図である。
【図2】第1実施形態の撮像装置の図1のII―II線に沿った断面図である。
【図3】第1実施形態の配線板の斜視図である。
【図4】第1実施形態の配線板の斜視透視図である。
【図5】第1実施形態の配線板の製造方法を説明するための断面図である。
【図6】第2実施形態の撮像装置の断面図である。
【図7】第3実施形態の配線板の斜視透視図である。
【図8】第4実施形態の配線板の斜視透視図である。
【図9】第5実施形態の配線板の露出部を説明するための断面図である。
【図10】第6実施形態の配線板の露出部を説明するための断面図である。
【図11】第7実施形態の配線板を有するセンサ装置の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
<第1実施形態>
図1に示すように、第1実施形態の撮像装置1は、配線板10と、撮像部30と、配線ケーブル40と、を具備する。撮像部30は撮像素子チップ31と透明なカバー部37とを有する。第1実施形態の配線板10は第1の主面11と第2の主面12と4つの側面13、14、15、16とを有する略直方体である。なお、第1の主面11、第2の主面12は、多層配線板である配線板10のコア基板24Aと平行な面であり、側面13、14、15、16は、直交する面である。
【0012】
撮像装置1は、XY方向の最大寸法が、撮像部30の寸法、x30×y30であり、小型化、特にXY方向の寸法が小さい小径化を実現している。
【0013】
図2は、図1のII−II線に沿った断面である。図2に示すように、撮像素子チップ31は第1の主面32に、CMOS撮像素子等の撮像素子34が形成されている半導体からなる。撮像素子34は、貫通配線35および第2の主面33の配線36を介して第2の主面33の外部接続用電極39と接続されている。すなわち、撮像素子チップ31は、いわゆるウエハレベルチップサイズパッケージ用のチップである。
【0014】
配線板10は、コア基板24Aの上下に複数の配線層22と複数の絶縁層23とが積層された多層配線板であり、既に説明したように、第1の主面11と第2の主面12とは配線層22および絶縁層23と平行な外面であり、側面13〜16は配線層22および絶縁層23と直角に交差する外面である。そして、配線板10は、側面13、14に、それぞれ4個の導電性材料からなるパターン部(ランド)、すなわち外部接続用電極である露出部20Sを有している。
【0015】
図3および図4に示すように、配線板10は、8個の電極部材20を内蔵しており、側面13、14に、それぞれ4個の露出部20Sを有している。すなわち、露出部20Sは、側面13、14の表面に形成された導電体パターン等ではなく、配線板10に内蔵された金属の塊であるバルクの電極部材20の一面である。なお本実施形態では露出部20Sの形状は、略正方形であるが、電極部材20の断面形状に応じて、丸型、長方形、または、その他の接続に適した形状であってもよい。
【0016】
図1に示すように、露出部20Sは、第1の主面11および第2の主面12には露出しておらず、第1の主面11および第2の主面12に形成されている電極とは独立した電極である。そして、側面にのみ露出した露出部20Sは配線板10に内蔵された電極部材20の一面である。このために、側面に成膜された電極膜のように側面から剥離することがなく、接合の信頼性が高い。また、電極部材20は、厚い金属膜を成膜するのではなく、後述するようにチップ形状の金属である電極形成部材20Aから作製されるために作製が容易であり、かつ、内部応力等による不具合が発生することもない。
【0017】
電極部材20は、導電材料チップ部材であり、特に銅、金等の金属材料からなることが加工性の観点から好ましい。
【0018】
なお、配線板10の側面13、14の寸法、x20×y20(図3参照)は、撮像部30の主面の寸法、x30×y30(図1参照)よりも小さい。すなわち、x20<x30、かつ、y20<y30である。
【0019】
また、配線板10は、電極部材20だけでなく、チップ抵抗、またはチップコンデンサ等の電子部品(チップ部品)21が内蔵されている、いわゆる部品内蔵基板である。配線板10は、電子部品21と配線層22とにより撮像素子チップ31への入出力信号を処理する回路を形成している。
【0020】
受動部品/能動部品等の電子部品21が内蔵されている配線板は、高機能であるが小型である。
【0021】
なお、後述するように、配線板10の第1の主面11、第2の主面12にも、電子部品が表面実装されていてもよい。
【0022】
次に、撮像装置1および配線板10の製造方法を説明する。配線板10は配線板基板10Aを切断加工することにより作製され、配線板基板10Aに内蔵された電極形成部材20Aが切断加工されることにより、側面に露出部20Sを有する電極部材20が作製される。
【0023】
<配線板基板作製工程>
図5(A)〜図5(F)は配線板10の製造方法を説明するための、YZ平面の断面図であり、3個の配線板10を含む領域を示している。最初に、導電性材料からなる電極形成部材20Aが内蔵された配線板基板10Aが作製される。なお、以下、配線板10の複数の配線層22A〜22Cのそれぞれを配線層22といい、複数の絶縁層23A〜23Cのそれぞれを絶縁層23という。
【0024】
配線板基板10Aは、複数の配線板10の構成要素を有する基板であり、Z方向だけでなく、X方向にも複数の配線板10の構成要素を有する。配線板基板10Aは、例えば、20×20のマトリックス状に400個の配線板10の構成要素を有し、X方向およびZ方向に沿って切断することにより、400個の配線板10が作製される。
【0025】
図5(A)に示すように、配線板基板10Aの作製では、最初に、コア基板24Aの厚さ150μmのコア(絶縁層)23Aの両面の厚さ20μmの導体膜を、エッチングによりパターニングすることにより、両面に配線層22Aを有するコア基板24Aが作製される。
なお、コア基板24Aの厚さは、内蔵する部品の実装高さ、コア基板24Aの厚さばらつき等を考慮して設定される。
【0026】
次に、図5(B)に示すように、コア基板24Aの両面に内蔵部品、すなわち、電極形成部材20Aおよび電子部品21が実装される。
【0027】
電極形成部材20Aの主面サイズ(実装面積)は、0603(6mm×3mm)サイズ、または0402(4mm×2mm)サイズといった汎用チップ部品と同一サイズ、または、類似したサイズが好ましい。汎用チップ部品と同じ表面実装技術(SMT:Surface Mount Technology)、例えば部品自動挿入装置を用いて配線板の所定位置に配設することができるためである。
【0028】
電極形成部材20Aの高さは形成する露出部20Sの仕様に応じて決定される。なお、複数の電極形成部材20Aを内蔵する場合には、サイズが異なっていてもよい。
【0029】
例えば、0402サイズ高さ200μmの電極形成部材20Aを、X方向に間隔200μmで実装すれば、切断面には200μm角の電極(ランド)が400μmのピッチで形成されるため、BGA(Ball Grid Array)の半田ボール接合に適している。
【0030】
内蔵する電極形成部材20Aの数は、側面に形成する接続用電極(露出部20S)の数によるが、例えば4〜12個である。
【0031】
電極形成部材20Aの実装では、配線層22Aの接続部に、半田が印刷され、その上に電極形成部材20Aが仮接合された後に、半田のリフロー処理が行われる。作製した配線板10に、撮像部30/配線ケーブル40を半田で接合する場合には、配線板10に内蔵する電極形成部材20Aおよび電子部品21の実装には、高融点半田を用いることが好ましい。
【0032】
さらに、図5(C)〜図5(D)に示すように、絶縁層23Bと配線層22Bとからなる第2の積層層24Bが積層用接着剤を用いて積層される。第2の積層層24Bは既に実装されている部品に相当する領域がくりぬかれており、積層時に部品と干渉することがない。コア基板24Aの配線層22Aと同様に配線層22Bには所望の回路パターンが形成されている。
【0033】
なお、配線層22Bとコア基板24Aの配線層22Aとの電気的な接合は、マイクロビア等を形成して行ってもよいし、後の工程において、スルーホールを形成して3以上の配線層の電気的な接合を一括して行ってもよい。
【0034】
さらに、絶縁層23Cと配線層22Cとからなる第2の積層層24Cが積層用接着剤を用いて積層される。第2の積層層24Cは第1の積層層24Bと異なり通常のビルドアップ基板の積層層と同様にくりぬきのない平面板である。配線層22Cは、配線層22Bと同様に、マイクロビア等を介して他の配線層と電気的な接合を行ってもよいし、後の工程において、スルーホール介して一括して電気的な接合を行ってもよい。このとき、積層用接着剤を特に内蔵部品の周辺部には十分に厚く塗布して、内蔵部品周辺に空隙ができることを防止する。さらに、スルーホールを形成して各層を一括して電気的な接合を行う。すなわち、配線板基板10Aの作製においては公知の多層配線板作製手法を組み合わせて用いる。また、配線板基板10A、すなわち配線板10の配線層22と絶縁層23との積層数等は仕様に応じて決定される。
【0035】
第2の積層層24Cの配線層22Cをエッチングし配線パターンを形成することにより、配線板基板10Aが作製される。
【0036】
<切断工程>
図5(E)に示すように、配線板基板10Aが切断加工により、複数の配線板10に個片化される。このとき、配線板基板10Aは、電極形成部材20Aの一部が切断面(側面)に露出するように切断線Cに沿って切断加工される。電極形成部材20Aの内蔵位置である切断線Cに沿って、配線板基板10Aが切断されると、電極形成部材20Aは、2つの配線板10のそれぞれの電極部材20となる。言い換えれば、1個の電極形成部材20Aが切断加工により、2個の電極部材20になる。
【0037】
すなわち、図5(F)に示すように、電極形成部材20Aは、切断加工により、側面に露出部20Sを有する電極部材20となる。言い換えれば、電極部材20は、切断加工により形成された側面に露出している。
【0038】
配線板基板10Aに内蔵された電極形成部材20Aの位置を正確に特定するためには、赤外線または超音波による内部構造検出装置等を用いてもよいし、配線板基板10Aを作製するときに外面(第1の主面)に位置特定用パターンを形成しておいてもよい。切断には半導体ウエハの切断に用いられるダイシング装置、または、高出力のレーザ加工機等を用いる。
【0039】
<接合工程>
配線板10の側面13に露出した電極部材20に、撮像部30の配線36が外部接続用電極39を介して接続される。また配線板10の側面14に露出した電極部材20に、配線ケーブル40の導線41が接続部42を介して接続される。
【0040】
配線ケーブル40の導体41は、撮像素子34への入出力信号を伝達する電気配線であり、撮像装置1と撮像装置制御部(不図示)とを接続する可撓性ケーブルである。
【0041】
撮像部30/配線ケーブル40の接続を半田接合で行う場合には、配線板10の内部接続半田が再溶融することがあるが、周囲に樹脂が充填されているため位置が動くことはなく、接続状態が維持される。既に説明したように配線板10の内部接続に高融点半田を用いることにより、撮像部30/配線ケーブル40の接続時においても、配線板10の内部接続状態がより安定に維持される。
【0042】
以上の説明のように、配線板10は、複数の配線層と、複数の絶縁層と、配線層および絶縁層と交差する側面に露出部を有する状態で内蔵された、導電材料からなる電極部材と、を具備するために、小型である。そして、配線板10を具備する撮像装置1は小型である。
【0043】
<第2実施形態>
次に、第2実施形態の撮像装置1Aについて説明する。撮像装置1Aは撮像装置1と類似しているので同じ構成要素には同じ符号を付し説明は省略する。
【0044】
図6に示すように、撮像装置1Aは、撮像装置1の構成要素に加えて、光学系部材50と接合保護部材51とを有する。撮像部30のカバー部37の全面に配設された光学系部材50は複数のレンズを有している。
【0045】
撮像装置1において、撮像素子チップ31と配線板10とは、外部接続用電極39により半田接合され、さらに図示しない光学接着剤または半導体封止剤等で補強されているが、接合面積が小さく曲げ強度が十分でない場合がある。撮像装置1Aでは、接合保護部材51により、撮像素子チップ31と配線板10との接合強度を補強している。
【0046】
このため、撮像装置1Aは撮像装置1が有する効果を有し、さらに曲げ強度を向上している。
【0047】
なお、図6に示した撮像装置1Aでは、配線板10と配線ケーブル40との接合部も接合保護部材51により、補強されている例を示している。
【0048】
撮像装置1Aは小型、特に小径であることから、内視鏡の撮像装置として好ましく用いることができる。
【0049】
<第3実施形態〜第6実施形態>
次に、第3実施形態〜第6実施形態の配線板10B〜10Eについて説明する。配線板10B〜10Eは配線板10と類似しているので同じ構成要素には同じ符号を付し説明は省略する。
【0050】
図7に示すように、第3実施形態の配線板10Bは、側面13と、側面13と直交する側面15とに露出部20Sを有する電極部材20を内蔵している。配線板10Bは、配線板10と同様の効果を有する。
【0051】
すなわち、配線板の電極部材20の露出部20Sが露出している側面は、対向する2つの側面に限られるものではない。さらに露出部20Sが、3以上の側面に露出していてもよく、全ての側面13、14、15、16に外部との電気的接続のための電極(ランド)となる露出部20Sがあってもよい。さらに、第1の主面11および第2の主面の少なくともいずれかにも、外部との電気的接続のための導電体膜からなる電極(ランド)が形成されていてもよい。なお、露出部20Sに、内部回路を形成するためのチップ部品等の電子部品が実装されていてもよい。
【0052】
一方、図8に示す第4実施形態の配線板10Cは、側面13が第1の主面11および第2の主面12に対して直角に交差しないで、傾斜している。すなわち、電極部材20の露出部である切断面(XY面)は、コア基板24A、すなわち配線層22および絶縁層23に対して傾斜して交差していてもよいし、平面ではなく湾曲面であってもよい。
【0053】
さらに、配線板10Cの上面、すなわちY軸方向から観察したときの側面も、前述したダイシング加工等による直線ではなく、フライス加工等による曲線であってもよい。
【0054】
また、図9(B)に示す第5実施形態の配線板10Dは、切断加工された電極部材20の露出部20Sが、さらに研磨加工されており、図10に示す第6実施形態の配線板10Eは、研磨加工された電極部材20の露出部20Sに、さらに導電性のめっき膜25が成膜されている。
【0055】
図9(A)に示すように、加工方法によっては、切断面の表面粗さが大きかったり、絶縁層23/配線層22の変形により露出部20Sが小さかったり変形したりすることがある。これに対して図9(B)に示すように、配線板10Dは、露出部20Sが研磨加工されているために、接合の信頼性が高い。
【0056】
また、例えば銅、ニッケル、すず、半田、または金等の導電性のめっき膜25が表面に成膜されている配線板10Eは、より接合の信頼性が高い。
【0057】
<第7実施形態>
図11に示す第7実施形態の配線板10Fは、圧力センサ30Fおよび配線接続用のソケット44とともに半導体装置である圧力センサ装置1Fを構成している。すなわち、配線板10Fの側面13には圧力センサ30Fが実装されており、側面14にはソケット44が挿入されている。
【0058】
圧力センサチップ31Fは素子部34Fを保護するカバー部37Fとともに圧力センサ30Fを構成している。図示しないが、例えば、素子部34Fはメンブレンおよびメンブレンの変形を検出するピエゾ膜等からなる。
【0059】
ソケット44の複数の電極部45は配線板10Fの第1の主面11および第2の主面12の、それぞれの導体層22と、着脱自在に嵌合することにより電気的に接続されている。そして電極部45は配線ケーブル40の導線41と接続されている。
【0060】
すなわち、配線板10Fは、1つの側面13にのみ電極部材20の露出部20Sを有する。
【0061】
なお、配線板10Fの第1の主面11および第2の主面12の配線層22には、電子部品21Fが表面実装されている。
【0062】
配線板10Fでは、配線板10等が有する効果を有し、さらに、圧力センサ30Fが配線板10Fの端部に配設されているために、配線板10Fに実装された他の電子部品の影響を受けにくい。このため、センサの測定精度が高い。また、配線板10Fは、大型化することなく、より多くの部品を実装することができる。
【0063】
以上のように本発明は上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変えない範囲において、種々の変更、改変等ができる。
【符号の説明】
【0064】
1、1A…撮像装置、1F…圧力センサ装置、10、10A〜10F…配線板、10A…配線板基板、11、12…配線板の主面、13〜16…配線板の側面、20…電極部材、20A…電極形成部材、20S…露出部、21…電子部品、22…配線層、23…絶縁層、24A…コア基板、24B、24C…積層層、25…めっき膜、30…撮像部、31…撮像素子チップ、31F…圧力センサチップ、32、33…撮像素子チップの主面、34…撮像素子、34F…素子部、35…貫通配線、36…配線、37…カバー部、39…外部接続用電極、40…配線ケーブル、41…導線、42…接続部、44…ソケット、5…電極部、50…光学系部材、51…接合保護部材
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の配線層と、
複数の絶縁層と、
前記複数の配線層および前記複数の絶縁層と交差する側面に露出部を有する状態で内蔵された、導電材料からなる電極部材と、を具備することを特徴とする配線板。
【請求項2】
前記電極部材が、切断加工により形成された前記側面に露出していることを特徴とする請求項1に記載の配線板。
【請求項3】
前記電極部材の前記露出部が、研磨加工されていることを特徴とする請求項2に記載の配線板。
【請求項4】
前記電極部材の前記露出部に、めっき膜が形成されていることを特徴とする請求項3に記載の配線板。
【請求項5】
電子部品が内蔵されていることを特徴とする請求項4に記載の配線板。
【請求項6】
複数の配線層と、複数の絶縁層と、を有し、導電材料からなる電極形成部材が内蔵された配線板基板を作製する基板作製工程と、
前記電極形成部材の一部が側面に露出するように配線板基板を切断する切断工程と、を具備することを特徴とする配線板の製造方法。
【請求項7】
前記切断工程の後に、切断面を研磨する研磨工程を具備することを特徴とする請求項6に記載の配線板の製造方法。
【請求項8】
切断面に露出した前記電極形成部材の露出部に、めっき膜を形成するめっき工程を具備することを特徴とする請求項6または請求項7に記載の配線板の製造方法。
【請求項9】
前記基板作製工程において、前記配線板基板に電子部品が内蔵されることを特徴とする請求項6から請求項8のいずれか1項に記載の配線板の製造方法。
【請求項10】
第1の主面に撮像素子を有し、第2の主面に外部接続用電極を有する撮像素子チップと、
配線ケーブルと、
複数の配線層と、複数の絶縁層と、前記複数の配線層および前記複数の絶縁層と交差する側面に露出部を有する状態で内蔵された導電性材料からなる複数の電極部材と、を有し、一の前記電極部材の前記露出部が前記撮像素子チップの前記外部接続用電極と接合され、他の一の前記電極部材の前記露出部が前記配線ケーブルと接続されている配線板と、を具備することを撮像装置。
【請求項11】
前記撮像素子チップと前記配線板との接合強度を補強する接合保護部材を具備することを特徴とする請求項10に記載の撮像装置。
【請求項12】
前記外部接続用電極が、切断加工により形成された前記側面に露出していることを特徴とする請求項10または請求項11に記載の撮像装置。
【請求項13】
前記電極部材の前記露出部が研磨加工されていることを特徴とする請求項12に記載の撮像装置。
【請求項14】
前記電極部材の前記露出部に、めっき膜が形成されていることを特徴とする請求項12または請求項13に記載の撮像装置。
【請求項15】
前記配線板に電子部品が内蔵されていることを特徴とする請求項10から請求項14のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項1】
複数の配線層と、
複数の絶縁層と、
前記複数の配線層および前記複数の絶縁層と交差する側面に露出部を有する状態で内蔵された、導電材料からなる電極部材と、を具備することを特徴とする配線板。
【請求項2】
前記電極部材が、切断加工により形成された前記側面に露出していることを特徴とする請求項1に記載の配線板。
【請求項3】
前記電極部材の前記露出部が、研磨加工されていることを特徴とする請求項2に記載の配線板。
【請求項4】
前記電極部材の前記露出部に、めっき膜が形成されていることを特徴とする請求項3に記載の配線板。
【請求項5】
電子部品が内蔵されていることを特徴とする請求項4に記載の配線板。
【請求項6】
複数の配線層と、複数の絶縁層と、を有し、導電材料からなる電極形成部材が内蔵された配線板基板を作製する基板作製工程と、
前記電極形成部材の一部が側面に露出するように配線板基板を切断する切断工程と、を具備することを特徴とする配線板の製造方法。
【請求項7】
前記切断工程の後に、切断面を研磨する研磨工程を具備することを特徴とする請求項6に記載の配線板の製造方法。
【請求項8】
切断面に露出した前記電極形成部材の露出部に、めっき膜を形成するめっき工程を具備することを特徴とする請求項6または請求項7に記載の配線板の製造方法。
【請求項9】
前記基板作製工程において、前記配線板基板に電子部品が内蔵されることを特徴とする請求項6から請求項8のいずれか1項に記載の配線板の製造方法。
【請求項10】
第1の主面に撮像素子を有し、第2の主面に外部接続用電極を有する撮像素子チップと、
配線ケーブルと、
複数の配線層と、複数の絶縁層と、前記複数の配線層および前記複数の絶縁層と交差する側面に露出部を有する状態で内蔵された導電性材料からなる複数の電極部材と、を有し、一の前記電極部材の前記露出部が前記撮像素子チップの前記外部接続用電極と接合され、他の一の前記電極部材の前記露出部が前記配線ケーブルと接続されている配線板と、を具備することを撮像装置。
【請求項11】
前記撮像素子チップと前記配線板との接合強度を補強する接合保護部材を具備することを特徴とする請求項10に記載の撮像装置。
【請求項12】
前記外部接続用電極が、切断加工により形成された前記側面に露出していることを特徴とする請求項10または請求項11に記載の撮像装置。
【請求項13】
前記電極部材の前記露出部が研磨加工されていることを特徴とする請求項12に記載の撮像装置。
【請求項14】
前記電極部材の前記露出部に、めっき膜が形成されていることを特徴とする請求項12または請求項13に記載の撮像装置。
【請求項15】
前記配線板に電子部品が内蔵されていることを特徴とする請求項10から請求項14のいずれか1項に記載の撮像装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2012−186301(P2012−186301A)
【公開日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−48083(P2011−48083)
【出願日】平成23年3月4日(2011.3.4)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年3月4日(2011.3.4)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]