説明

電力制御装置

【課題】電子素子の熱による破損を防止して、安全性を向上させることができる電力制御装置を提供する。
【解決手段】電力制御装置1は、入力された電力Psを変換して負荷60に供給する電力変換手段11と、出力電圧Voutを制御する制御手段40と、電力変換手段11を構成する電子素子13と、電子素子13の温度を検知する温度検知手段20と、電子素子13の温度Tが制限値TLを超えたとき、過熱状態であると判断する過熱判断手段33と、出力電圧Voutを変更する電圧変更手段31と、電子素子13の温度を比較する温度比較手段32とを備える。電圧変更手段31は、過熱状態であると判断された場合に出力電圧Voutを変更し、電子素子13の温度Tが下降したとき、出力電圧Voutを同じ方向に変更し、電子素子13の温度Tが上昇したとき、出力電圧Voutを反対の方向に変更する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、太陽電池から入力された電力を変換して負荷に供給する電力変換手段を備えた電力制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、クリーンなエネルギーを提供できることから太陽光発電に大きな期待が寄せられている。太陽電池は、設置されている環境における日射量や温度の変化によって、出力が最大となる最大電力点が変動する。そこで、太陽電池から最大の電力を取り出すために、太陽電池の電圧を変動させて、最大電力点に追従させる最大電力点追従制御(MPPT制御:Maximum Power Point Tracking)が行われている。
【0003】
しかし、日射が強い時には、太陽電池の発電量が増加し、MPPT制御を行う電力制御装置の定格電力を超える虞があった。この場合には、電力制御装置の内部発熱が増加し、電子素子が破損または劣化する虞があった。このような問題への対処として、出力電力を一定値に制限する電力制御装置が検討されている。電力制御装置では、太陽電池の出力の電圧値および電流値を計測し、計測した電圧値および電流値から電力値を算出する。算出した電力値が所定電力値より高いとき、出力電力が小さくなるように電圧値を制御する(例えば、特許文献1または特許文献2参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平10−074113号公報
【特許文献2】特開2004−201394号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の電力制御装置では、電圧値と電流値との両方を計測しなければ電力値を把握できないという課題があった。つまり、電圧値および電流値のそれぞれに対する計測手段を必要とするため、部品点数が増加していた。
【0006】
また、特許文献2に記載の電力変換装置では、電力値だけに基づいて、電子素子の温度を推測しているため、その他の要素、例えば、周囲の温度変化などによる電子素子の温度上昇に対応できないという課題があった。
【0007】
ところで、電力制御装置では、電力を変換する際、電力が印加される電子素子において変換ロス(損失)が生じる。生じた変換ロスは熱となって発散して、電子素子の温度を上昇させる。変換ロスは、電子素子によって制御される電力に比例して増大するため、太陽電池から出力される電力が増大するとともに変換ロスが増大し、電子素子の温度が上昇する。つまり、太陽電池から出力される電力に応じて変換ロスは変化し、電子素子の温度が変動する。したがって、電子素子の温度を検知することで、電子素子に印加される電力を把握することができる。
【0008】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、上記した現象を利用して、電子素子の温度を制限値より低くなるように制御することによって、発熱した電子素子を定格温度以下に保つことができ、電子素子の熱による破損を防止して、安全性を向上させることができる電力制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る電力制御装置は、太陽電池から入力された電力を変換して負荷に供給する電力変換手段と、前記電力変換手段から出力する出力電圧を制御する制御手段とを備える電力制御装置であって、前記電力変換手段を構成する電子素子と、前記電子素子の温度を検知する温度検知手段と、前記電子素子の温度が予め設定された制限値を超えたとき、前記電子素子が過熱状態であると判断する過熱判断手段と、前記出力電圧を変更する電圧変更手段と、前記出力電圧を変更する前後で前記電子素子の温度を比較する温度比較手段とを備え、前記電圧変更手段は、前記過熱判断手段によって過熱状態であると判断された場合に前記出力電圧を変更し、前記出力電圧を変更した後に前記電子素子の温度が下降したとき、前記出力電圧を変更した方向と同じ方向に変更し、前記出力電圧を変更した後に前記電子素子の温度が上昇したとき、前記出力電圧を変更した方向と反対の方向に変更することを特徴とする。
【0010】
この構成によると、電子素子の温度を制限値より低くなるように制御することによって、発熱した電子素子を定格温度以下に保つことができるので、電子素子の熱による破損を防止し、または劣化を抑制して、安全性を向上させることができる。
【0011】
本発明に係る電力制御装置では、前記電圧変更手段は、前記過熱判断手段によって過熱状態であると判断されなかった場合に前記出力電圧を変更し、前記出力電圧を変更した後に前記電子素子の温度が上昇したとき、前記出力電圧を変更した方向と同じ方向に変更し、前記出力電圧を変更した後に前記電子素子の温度が下降したとき、前記出力電圧を変更した方向と反対の方向に変更することを特徴とする。
【0012】
この構成によると、電子素子の温度を上昇させるように出力電圧を制御することによって、太陽電池の動作点を最大電力点に近づけることができる。
【0013】
本発明に係る電力制御装置では、前記電圧変更手段は、周期的に前記出力電圧を変更することを特徴とする。
【0014】
この構成によると、出力電圧を繰り返し変更し続けることで、確実に電子素子を定格温度以下に保つことができる。
【0015】
本発明に係る電力制御装置では、前記電力変換手段は、前記太陽電池から入力された入力電圧を下降させる降圧型チョッパ回路であることを特徴とする。
【0016】
この構成によると、接続された負荷に適切な電圧を供給する電力制御装置を提供することができる。
【0017】
本発明に係る電力制御装置では、前記電力変換手段は、前記太陽電池から入力された入力電圧を上昇させる昇圧型チョッパ回路であることを特徴とする。
【0018】
この構成によると、接続された負荷に適切な電圧を供給する電力制御装置を提供することができる。
【0019】
本発明に係る電力制御装置では、前記温度検知手段は、サーミスタを含む構成とされていることを特徴とする。
【0020】
この構成によると、サーミスタを用いることによって、容易に電子素子の温度を検知することができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によると、電子素子の温度を制限値より低くなるように制御することによって、発熱した電子素子を定格温度以下に保つことができるので、電子素子の熱による破損を防止し、または劣化を抑制して、安全性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の実施の形態1に係る電力制御装置(降圧型チョッパ回路)の回路構成図である。
【図2】出力電圧と電力制御装置から出力される電力との関係を示す特性図である。
【図3】電力制御装置から出力される電力と電子素子の温度との関係を示す特性図である。
【図4】出力電圧と電子素子の温度との関係を示す特性図である。
【図5A】電力制御装置で、電子素子の温度を制限値以下に制御する場合の処理フローを示すフロー図である。
【図5B】電力制御装置で、最大電力点追従制御をする場合の処理フローを示すフロー図である。
【図6】本発明の実施の形態2に係る電力制御装置(昇圧型チョッパ回路)の回路構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
<実施の形態1>
図1は、本発明の実施の形態1に係る電力制御装置(降圧型チョッパ回路)の回路構成図である。
【0024】
本発明の実施の形態1に係る電力制御装置1は、太陽電池50から入力された電力Psを変換して負荷60に出力電圧Poutを供給する電力変換手段11と、電力変換手段11から出力する出力電圧Voutを制御する制御手段40とを備える。電力制御装置1は、電力変換手段11を構成する電子素子13(例えば、電界効果トランジスタSw1)と、電子素子13の温度を検知する温度検知手段20と、電子素子13の温度Tが予め設定された制限値TL(後述する図3参照)を超えたとき、電子素子13が過熱状態であると判断する過熱判断手段33と、出力電圧Voutを変更する電圧変更手段31と、出力電圧Voutを変更する前後で電子素子13の温度を比較する温度比較手段32とを備える。電圧変更手段31は、過熱判断手段33によって過熱状態であると判断された場合に出力電圧Voutを変更し、出力電圧Voutを変更した後に電子素子13の温度Tが下降したとき、出力電圧Voutを変更した方向と同じ方向に変更し、出力電圧Voutを変更した後に電子素子13の温度Tが上昇したとき、出力電圧Voutを変更した方向と反対の方向に変更する。なお、出力電圧Voutを変更する方向とは、出力電圧Voutを増大させる方向、または出力電圧Voutを低下させる方向のいずれかである。
【0025】
この構成によると、電子素子13の温度Tを制限値TLより低くなるように制御することによって、発熱した電子素子13を定格温度以下に保つことができるので、電子素子13の熱による破損を防止し、または劣化を抑制して、安全性を向上させることができる。また、電子素子13の温度を検知することによって最大電力点P1(図3参照)を把握でき、電圧および電流を測定して電力を算出する必要が無い。なお、温度Tを制限値TL以下に制御する動作については、後述する図2ないし図4に基づいて説明する。
【0026】
電圧変更手段31は、過熱判断手段33によって過熱状態であると判断されなかった場合に出力電圧Voutを変更し、出力電圧Voutを変更した後に電子素子13の温度Tが上昇したとき、出力電圧Voutを変更した方向と同じ方向に変更し、出力電圧Voutを変更した後に電子素子13の温度が下降したとき、出力電圧Voutを変更した方向と反対の方向に変更する。この構成によると、電子素子13の温度Tを上昇させるように出力電圧Voutを制御することによって、太陽電池50の動作点を最大電力点P1に近づけることができる。
【0027】
電力変換手段11は、DC/DCコンバータであって、太陽電池50から入力された入力電圧Vinを下降させる降圧型チョッパ回路である。この構成によると、接続された負荷60に適切な出力電圧Voutを供給する電力制御装置1を提供することができる。太陽電池50は、電力変換手段11を介して負荷60に接続されており、電力変換手段11から負荷60に出力電圧Voutが供給される。
【0028】
電力変換手段11は、電界効果トランジスタSw1、ダイオードD1、コイルL1、およびコンデンサC1で構成されている。
【0029】
電界効果トランジスタSw1は、ドレイン電極が太陽電池50と接続され、ソース電極がダイオードD1のカソードおよびコイルL1の一端に接続されている。ダイオードD1のアノードは、接地されている。コイルL1の他端は、コンデンサC1の一端および負荷60に接続されている。コンデンサC1の他端は接地されている。
【0030】
温度検知手段20は、サーミスタTh1を含む構成とされている。この構成によると、サーミスタTh1を用いることによって、容易に電子素子13の温度Tを検知することができる。また、温度検知手段20は、さらに抵抗R1を備える。
【0031】
抵抗R1は、一端がサーミスタTh1に接続され、他端が接地されている。サーミスタTh1は、電界効果トランジスタSw1の発熱量Htを検知する位置に配置され、発熱量Htによって抵抗値が変化し、サーミスタTh1と抵抗R1とで構成された分圧回路の分圧値が変化する。これによって、電界効果トランジスタSw1の温度Tを分圧値に変換して検知することができる。検知した温度Tは、温度比較手段32に入力される。
【0032】
本実施の形態では、サーミスタTh1は、電界効果トランジスタSw1の温度Tを検知する構成とされているが、本発明はこれに限定されず、コイルL1やダイオードD1の温度Tを検知する構成としてもよい。
【0033】
電圧変更手段31は、周期的に出力電圧Voutを変更する。この構成によると、出力電圧Voutを繰り返し変更し続けることで、確実に電子素子を定格温度以下に保つことができる。電圧変更手段31は、制御手段40に指示することで出力電圧Voutを変更する。なお、電圧変更手段31が出力電圧Voutを変更する周期は、例えば、5〜10分程度とされているが、適宜調節することができる。また、出力電圧Voutを変更する周期を数msecとしてもよい。周期を短くすることで、応答性を向上させることができる。
【0034】
電力制御装置1は、さらに制御用IC30を備え、制御用IC30は、電圧変更手段31、温度比較手段32、および過熱判断手段33を備える。制御用ICは、例えば、マイクロコンピュータを備えており、予め組み込まれたコンピュータプログラムによって、電圧変更手段31、温度比較手段32、および過熱判断手段33の動作を実現する。
【0035】
温度比較手段32は、温度検知手段20から入力された電界効果トランジスタSw1の温度Tを記憶し、次に電界効果トランジスタSw1の温度Tが入力されたとき、前回と今回との温度Tを比較して変動したかどうかを判断する(図5Aおよび図5B参照)。なお、電界効果トランジスタSw1の温度Tを記憶する際、電圧変更手段31が指示した電圧Vと対応付けて記憶することが望ましい。つまり、出力電圧Voutと温度Tとを対応付けて記憶させて、温度比較手段32に出力電圧Voutが変更されたかどうかを判断させてもよい。
【0036】
一般的に、電子素子13の温度Tが変動するには時間が掛かるため、温度Tが安定するまで待機するとかなりの時間が掛かる。そこで、所定の間隔(例えば、数msec)で検知した温度Tから温度上昇幅ΔTを算出して、温度Tが変動したかどうかを判断してもよい。つまり、温度比較手段32は、出力電圧Voutを変更する前の温度上昇幅ΔTを温度上昇幅ΔT1として記憶し、出力電圧Voutを変更した後の温度上昇幅ΔTを温度上昇幅ΔT2として記憶する。そして、温度比較手段32は、「ΔT1<ΔT2」の場合には、温度Tが上昇していると判断し、「ΔT1>ΔT2」の場合には、温度Tが下降していると判断する。温度上昇幅ΔTを比較することによって、温度Tが安定するまで待機することなく、温度Tが変動しているかどうかを判断することができ、応答性を向上させることができる。
【0037】
以上のことから、温度上昇幅ΔTを比較した際に、出力電圧Voutを変更する方向について詳述する。電圧変更手段31は、電子素子13が過熱状態である場合に、「ΔT1<ΔT2」であるとき、出力電圧Voutを変更した方向と反対の方向に変更し、「ΔT1>ΔT2」であるとき、出力電圧Voutを変更した方向と同じ方向に変更する。また、電圧変更手段31は、電子素子13が過熱状態でない場合に、「ΔT1<ΔT2」であるとき、出力電圧Voutを変更した方向と同じ方向に変更し、「ΔT1>ΔT2」であるとき、出力電圧Voutを変更した方向と反対の方向に変更する。
【0038】
過熱判断手段33には、予め設定された制限値TLが登録されている。なお、制限値TLには、制限値TLを中心とした誤差範囲が設定されていてもよい。つまり、電子素子13の温度Tが誤差範囲内であるとき、過熱判断手段33は、適正状態であると判断し、電圧変更手段31に出力電圧Voutを変更しないことを指示する。また、誤差範囲を設定した場合、過熱判断手段33は、電子素子13の温度Tが誤差範囲の上限より高いときに過熱状態であると判断し、電子素子13の温度Tが誤差範囲の下限より低いときに過熱状態でないと判断すればよい。
【0039】
制御手段40は、ゲート駆動回路であって、電界効果トランジスタSw1のゲート電極に接続されている。制御手段40は、電界効果トランジスタSw1のオン状態とオフ状態とを切り替えることによって、電圧変更手段31によって指示された電圧Vとなるように出力電圧Voutを制御する。
【0040】
本実施の形態では、負荷60に直流電圧を供給する構成としているが、これに限定されず、交流電圧やパルス電圧を供給する構成としてもよい。つまり、電力変換手段11と負荷60との間に、DC/ACインバータなどが接続されていてもよい。
【0041】
次に、本発明の実施の形態1に係る電力制御装置1の出力特性について説明する。つまり、出力電圧Vout、電力制御装置1から出力される電力Pout、および電子素子13の温度Tの関係について説明する。
【0042】
図2は、出力電圧と電力制御装置から出力される電力との関係を示す特性図である。
【0043】
出力電圧Voutと電力制御装置1から出力される電力Poutとの関係は、出力電圧Voutが上昇すると電力Poutが増加する。しかし、出力電圧Voutが太陽電池50の特性によって決定される電圧V1を超えると、電力Poutは低下していく。したがって、出力電圧Voutを電圧V1としたとき、電力制御装置1から最大の電力P1(最大電力点)を出力させることができる。また、出力電圧Voutを電圧V1より高い電圧V2としたとき、電力P1より小さい電力P2となる。つまり、出力電圧Voutが電圧V1から遠ざかると電力Poutは低下する。
【0044】
図3は、電力制御装置から出力される電力と電子素子の温度との関係を示す特性図である。
【0045】
上述したように、太陽電池50で発電された電力Psを変換する際、電子素子13において生じた変換ロスは、電子素子13の温度Tを上昇させる。変換ロスは、電子素子13によって制御される電力Psに比例する。換言すると、太陽電池50から出力される電力Psに応じて、変換ロスは変化する。ここで、電力制御装置1から出力される電力Poutは、太陽電池50が出力した電力Psから変換ロスを差し引いたものである。つまり、電子素子13の温度Tは、太陽電池50で発電された電力Psに応じて変化する変換ロスによって変動し、電力制御装置1から出力される電力Poutが増大すると、電子素子13の温度Tが上昇する。すなわち、電子素子13の温度Tが上昇したとき、電力制御装置1から出力される電力Poutが増加したことを把握できる。
【0046】
例えば、電力Poutが最大の電力P1のとき、温度T1となり、電力P1より小さい電力P2のとき、温度T1より低い温度T2となる。また、ここでは、温度T1は制限値TLより高く、温度T2は制限値TLより低い場合について例示する。
【0047】
図4は、出力電圧と電子素子の温度との関係を示す特性図である。
【0048】
上述した出力電圧Voutと電力制御装置1から出力される電力Poutとの関係と、電力制御装置1から出力される電力Poutと電子素子13の温度Tとの関係に基づいて、出力電圧Voutと電子素子13の温度Tとの関係を説明する。出力電圧Voutが上昇すると電力Poutが増加することから、温度Tは上昇する。また、出力電圧Voutが電圧V1を超えると電力Poutは低下することから、温度Tは下降していく。
【0049】
出力電圧Voutが電圧V1であり、制限値TLより高い温度T1であるとき、出力電圧Voutを上昇させることで温度Tが下降し、電子素子13の温度Tを定格温度(制限値TL)以下に保つことができる。さらに、出力電圧Voutが電圧V1より高い電圧V2であり、温度Tが温度T1より低い温度T2であるとき、出力電圧Voutを低下させることで温度Tが上昇し、電力Poutが増加する。
【0050】
上述したように、電子素子13の温度が制限値TLとなるように、出力電圧Voutを制御することによって、電力制御装置1から出力される電力Poutを最大電力点に近づけることができる。
【0051】
図5Aは、電力制御装置で、電子素子の温度を制限値以下に制御する場合の処理フローを示すフロー図であり、図5Bは、電力制御装置で、最大電力点追従制御をする場合の処理フローを示すフロー図である。
【0052】
ステップS01では、温度検知手段20によって、電子素子13の温度が検知される。検知した温度は、制御用IC30に入力される。ここで、検知された温度は、出力電圧Voutを変更する前の温度として温度比較手段32に記憶される。なお、ここで、温度比較手段32によって、温度上昇幅ΔTを算出してもよい。つまり、所定の間隔(例えば、数msec)で検知した温度から温度上昇幅ΔTを算出して、温度比較手段32に記憶させる。
【0053】
ステップS02では、過熱判断手段33によって、電子素子13が過熱状態かどうかを判断される。上述したように、電子素子13の温度Tが制限値TLより高いとき、過熱状態であると判断される。電子素子13が過熱状態であるとき(ステップS02:Yes)、ステップS03へ進む。電子素子13が過熱状態でないとき(ステップS02:No)、後述するステップS11へ進む。また、制限値TLに誤差範囲が設定されており、適正状態であると判断された場合は、予め設定された時間経過した後、ステップS01へ戻ればよい。電子素子13の温度を繰り返し検知する際、一定の時間毎に温度を検知することによって、確実に温度を把握することができる。
【0054】
ステップS03では、電圧変更手段31によって、出力電圧Voutが変更される。本実施の形態では、最初は、出力電圧Voutを低下させる方向へ変更するが、ここで、出力電圧Voutを低下させるか増大させるかは適宜選択すればよい。また、処理を繰り返して、再度、出力電圧Voutを変更する場合は、直近に出力電圧Voutを変更したときと同一方向へ出力電圧Voutを変更する。なお、出力電圧Voutをどの程度変更するかは適宜調整すればよく、出力電圧Voutを変更する変更量を予め設定しておいてもよい。つまり、出力電圧Voutを一定値づつ繰り返し変更することによって、急激に温度が変動することを防ぐことができる。
【0055】
ステップS04では、温度検知手段20によって、再度、電子素子13の温度が検知される。ここで、検知された温度は、出力電圧Voutを変更した後の温度として温度比較手段32に記憶される。また、ステップS01で温度上昇幅ΔTを算出した場合は、ステップS03で、再度、温度上昇幅ΔTを算出する。ここで、従前に記憶した温度上昇幅が出力電圧Voutを変更する前の温度上昇幅として記憶され、新たに記憶した温度上昇幅が出力電圧Voutを変更した後の温度上昇幅として記憶される。
【0056】
ステップS05では、出力電圧Voutを変更した後、温度比較手段32によって、電子素子13の温度が下降したかどうかを判断される。出力電圧Voutを変更した後に温度が下降している場合(ステップS05:Yes)、ステップS06へ進む。出力電圧Voutを変更した後に温度が上昇している場合(ステップS05:No)、ステップS07へ進む。
【0057】
ステップS06では、電圧変更手段31によって、同一方向へ出力電圧Voutが変更される。ここでは、直近に出力電圧Voutを変更したときと同一方向へ出力電圧Voutを変更する。つまり、出力電圧Voutを低下させたことによって温度が下降したときは、出力電圧Voutを低下させる方向へ変更する。また、出力電圧Voutを増大させたことによって温度が下降したときは、出力電圧Voutを増大させる方向へ変更する。出力電圧Voutを変更した後、ステップS01へ戻る。なお、出力電圧Voutを変更する際は、予め設定された時間経過するまで待機してもよい。つまり、一定の時間待機することで、出力電圧Voutを変更する周期を一定にする。
【0058】
ステップS07では、温度比較手段32によって、出力電圧Voutを変更した後、電子素子13の温度が上昇したかどうかを判断される。出力電圧Voutを変更した後に温度が上昇している場合(ステップS07:Yes)、ステップS08へ進む。出力電圧Voutを変更する前後で温度が変化しない場合(ステップS07:No)、ステップS09へ進む。
【0059】
ステップS08では、電圧変更手段31によって、反対方向へ出力電圧Voutが変更される。ここでは、直近に出力電圧Voutを変更したときと反対方向へ出力電圧Voutを変更する。つまり、出力電圧Voutを低下させたことによって温度が上昇したときは、出力電圧Voutを増大させる方向へ変更する。また、出力電圧Voutを増大させたことによって温度が上昇したときは、出力電圧Voutを低下させる方向へ変更する。出力電圧Voutを変更した後、ステップS01へ戻る。また、出力電圧Voutを変更する際は、予め設定された時間経過するまで待機してもよい。
【0060】
ステップS09では、出力電圧Voutを変更せずに、次の検知タイミングまで待機する。つまり、予め設定された時間経過した後、ステップS01へ戻る。
【0061】
上述したように、ステップS01ないしステップS09を繰り返し、電子素子13の温度が制限値TLより低くなるように出力電圧Voutを制御することによって、電子素子13を定格温度以下に保つ。
【0062】
ステップS11では、電圧変更手段31によって、出力電圧Voutが変更される。本実施の形態では、最初は、出力電圧Voutを低下させる方向へ変更する。また、処理を繰り返して、再度、出力電圧Voutを変更する場合は、直近に出力電圧Voutを変更したときと同一方向へ出力電圧Voutを変更する。
【0063】
ステップS12では、温度検知手段20によって、再度、電子素子13の温度が検知される。ここで、検知された温度は、出力電圧Voutを変更した後の温度として温度比較手段32に記憶される。また、ステップS01で温度上昇幅ΔTを算出した場合は、ステップS03で、再度、温度上昇幅ΔTを算出する。ここで、従前に記憶した温度上昇幅が出力電圧Voutを変更する前の温度上昇幅として記憶され、新たに記憶した温度上昇幅が出力電圧Voutを変更した後の温度上昇幅として記憶される。
【0064】
ステップS13では、温度比較手段32によって、出力電圧Voutを変更した後、電子素子13の温度が上昇したかどうかを判断される。出力電圧Voutを変更した後に温度が上昇している場合(ステップS13:Yes)、ステップS14へ進む。出力電圧Voutを変更した後に温度が下降している場合(ステップS13:No)、ステップS15へ進む。
【0065】
ステップS14では、電圧変更手段31によって、同一方向へ出力電圧Voutが変更される。ここでは、直近に出力電圧Voutを変更したときと同一方向へ出力電圧Voutを変更する。つまり、出力電圧Voutを低下させたことによって温度が上昇したときは、出力電圧Voutを低下させる方向へ変更する。また、出力電圧Voutを増大させたことによって温度が上昇したときは、出力電圧Voutを増大させる方向へ変更する。出力電圧Voutを変更した後、ステップS01へ戻る。なお、出力電圧Voutを変更する際は、予め設定された時間経過するまで待機してもよい。
【0066】
ステップS15では、温度比較手段32によって、出力電圧Voutを変更した後、電子素子13の温度が下降したかどうかを判断される。出力電圧Voutを変更した後に温度が下降している場合(ステップS15:Yes)、ステップS16へ進む。出力電圧Voutを変更する前後で温度が変化しない場合(ステップS15:No)、ステップS17へ進む。
【0067】
ステップS16では、電圧変更手段31によって、反対方向へ出力電圧Voutが変更される。ここでは、直近に出力電圧Voutを変更したときと反対方向へ出力電圧Voutを変更する。つまり、出力電圧Voutを低下させたことによって温度が下降したときは、出力電圧Voutを増大させる方向へ変更する。また、出力電圧Voutを増大させたことによって温度が下降したときは、出力電圧Voutを低下させる方向へ変更する。出力電圧Voutを変更した後、ステップS01へ戻る。また、出力電圧Voutを変更する際は、予め設定された時間経過するまで待機してもよい。
【0068】
ステップS17では、出力電圧Voutを変更せずに、次の検知タイミングまで待機する。つまり、予め設定された時間経過した後、ステップS01へ戻る。
【0069】
上述したように、ステップS11ないしステップS17を繰り返し、電子素子13の温度Tを上昇させて、制限値TLとなる出力電圧Voutを維持することによって、太陽電池50の動作点を最大電力点に近づける最大電力点追従制御を行う。詳しくは、定格温度内での最大電力点追従制御に準じた制御を行う。
【0070】
<実施の形態2>
図6は、本発明の実施の形態2に係る電力制御装置(昇圧型チョッパ回路)の回路構成図である。なお、実施の形態1と同様の機能を有する構成要素については同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0071】
本発明の実施の形態2に係る電力制御装置2は、太陽電池50から入力された電力Psを変換して負荷60に出力電圧Poutを供給する電力変換手段12と、電力変換手段12から出力する出力電圧Voutを制御する制御手段40とを備える。電力制御装置2は、電力変換手段12を構成する電子素子13(例えば、電界効果トランジスタSw2)と、電子素子13の温度を検知する温度検知手段20と、電子素子13の温度Tが予め設定された制限値TLを超えたとき、電子素子13が過熱状態であると判断する過熱判断手段33と、出力電圧Voutを変更する電圧変更手段31と、出力電圧Voutを変更する前後で電子素子13の温度を比較する温度比較手段32とを備える。電圧変更手段31は、過熱判断手段33によって過熱状態であると判断された場合に出力電圧Voutを変更し、出力電圧Voutを変更した後に電子素子13の温度Tが下降したとき、出力電圧Voutを変更した方向と同じ方向に変更し、出力電圧Voutを変更した後に電子素子13の温度Tが上昇したとき、出力電圧Voutを変更した方向と反対の方向に変更する。なお、出力電圧Voutを変更する方向とは、出力電圧Voutを増大させる方向、または出力電圧Voutを低下させる方向のいずれかである。
【0072】
この構成によると、電子素子13の温度Tを制限値TLより低くなるように制御することによって、発熱した電子素子13を定格温度以下に保つことができるので、電子素子13の熱による破損を防止し、または劣化を抑制して、安全性を向上させることができる。また、電子素子13の温度を検知することによって最大電力点P1を把握でき、電圧および電流を測定して電力を算出する必要が無い。
【0073】
電圧変更手段31は、過熱判断手段33によって過熱状態であると判断されなかった場合に出力電圧Voutを変更し、出力電圧Voutを変更した後に電子素子13の温度Tが上昇したとき、出力電圧Voutを変更した方向と同じ方向に変更し、出力電圧Voutを変更した後に電子素子13の温度が下降したとき、出力電圧Voutを変更した方向と反対の方向に変更する。この構成によると、電子素子13の温度Tを上昇させるように出力電圧Voutを制御することによって、太陽電池50の動作点を最大電力点P1に近づけることができる。
【0074】
電力変換手段12は、DC/DCコンバータであって、太陽電池50から入力された入力電圧Vinを上昇させる昇圧型チョッパ回路である。この構成によると、接続された負荷60に適切な出力電圧Voutを供給する電力制御装置1を提供することができる。太陽電池50は、電力変換手段12を介して負荷60に接続されており、電力変換手段12から負荷60に出力電圧Voutが供給される。
【0075】
電力変換手段12は、電界効果トランジスタSw2、ダイオードD2、コイルL2、およびコンデンサC2で構成されている。
【0076】
コイルL2は、一端が太陽電池50と接続され、他端が電界効果トランジスタSw2のドレイン電極およびダイオードD2のアノードに接続されている。電界効果トランジスタSw2のソース電極は、接地されている。ダイオードD2のカソードは、コンデンサC2の一端および負荷60に接続されている。コンデンサC2の他端は、接地されている。
【0077】
温度検知手段20は、サーミスタTh2を含む構成とされている。この構成によると、サーミスタTh2を用いることによって、容易に電子素子13の温度Tを検知することができる。また、温度検知手段20は、さらに抵抗R2を備える。
【0078】
抵抗R2は、一端がサーミスタTh2に接続され、他端が接地されている。サーミスタTh2は、電界効果トランジスタSw2の発熱量Htを検知する位置に配置され、発熱量Htによって抵抗値が変化し、サーミスタTh2と抵抗R2とで構成された分圧回路の分圧値が変化する。これによって、電界効果トランジスタSw2の温度Tを分圧値に変換して検知することができる。検知した温度Tは、温度比較手段32に入力される。
【0079】
本実施の形態では、サーミスタTh2は、電界効果トランジスタSw2の温度Tを検知する構成とされているが、本発明はこれに限定されず、コイルL2やダイオードD2の温度Tを検知する構成としてもよい。
【0080】
電圧変更手段31は、周期的に出力電圧Voutを変更する。この構成によると、出力電圧Voutを繰り返し変更し続けることで、確実に電子素子を定格温度以下に保つことができる。電圧変更手段31は、制御手段40に指示することで出力電圧Voutを変更する。
【0081】
電力制御装置2は、さらに制御用IC30を備え、制御用IC30は、電圧変更手段31、温度比較手段32、および過熱判断手段33を備える。制御用ICは、例えば、マイクロコンピュータを備えており、予め組み込まれたコンピュータプログラムによって、電圧変更手段31、温度比較手段32、および過熱判断手段33の動作を実現する。
【0082】
温度比較手段32は、温度検知手段20から入力された電界効果トランジスタSw2の温度Tを記憶し、次に電界効果トランジスタSw2の温度Tが入力されたとき、前回と今回との温度Tを比較して変動したかどうかを判断する(図5Aおよび図5B参照)。なお、電界効果トランジスタSw2の温度Tを記憶する際、電圧変更手段31が指示した電圧Vと対応付けて記憶することが望ましい。つまり、出力電圧Voutと温度Tとを対応付けて記憶させて、温度比較手段32に出力電圧Voutが変更されたかどうかを判断させてもよい。
【0083】
また、所定の間隔(例えば、数msec)で検知した温度Tから温度上昇幅ΔTを算出して、温度Tが変動したかどうかを判断してもよい。つまり、温度比較手段32は、出力電圧Voutを変更する前の温度上昇幅ΔTを温度上昇幅ΔT1として記憶し、出力電圧Voutを変更した後の温度上昇幅ΔTを温度上昇幅ΔT2として記憶する。そして、温度比較手段32は、「ΔT1<ΔT2」の場合には、温度Tが上昇していると判断し、「ΔT1>ΔT2」の場合には、温度Tが下降していると判断する。温度上昇幅ΔTを比較することによって、温度Tが安定するまで待機することなく、温度Tが変動しているかどうかを判断することができ、応答性を向上させることができる。
【0084】
過熱判断手段33には、予め設定された制限値TLが登録されている。なお、制限値TLには、制限値TLを中心とした誤差範囲が設定されていてもよい。つまり、電子素子13の温度Tが誤差範囲内であるとき、過熱判断手段33は、適正状態であると判断し、電圧変更手段31に出力電圧Voutを変更しないことを指示する。また、誤差範囲を設定した場合、過熱判断手段33は、電子素子13の温度Tが誤差範囲の上限より高いときに過熱状態であると判断し、電子素子13の温度Tが誤差範囲の下限より低いときに過熱状態でないと判断すればよい。
【0085】
制御手段40は、ゲート駆動回路であって、電界効果トランジスタSw2のゲート電極に接続されている。制御手段40は、電界効果トランジスタSw2のオン状態とオフ状態とを切り替えることによって、電圧変更手段31によって指示された電圧Vとなるように出力電圧Voutを制御する。
【0086】
本発明の実施の形態2に係る電力制御装置2で出力電圧Voutを変更する場合の処理は、本発明の実施の形態1と同様の処理フロー(図5Aおよび図5B参照)を行うので、説明は省略する。
【符号の説明】
【0087】
1、2 電力制御装置
11、12 電力変換手段
13 電子素子
20 温度検知手段
31 電圧変更手段
32 温度比較手段
33 過熱判断手段
40 制御手段
50 太陽電池
60 負荷
C1、C2 コンデンサ
D1、D2 ダイオード
L1、L2 コイル
R1、R2 抵抗
Sw1、Sw2 電界効果トランジスタ
Th1、Th2 サーミスタ
TL 制限値
Vin 入力電圧
Vout 出力電圧

【特許請求の範囲】
【請求項1】
太陽電池から入力された電力を変換して負荷に供給する電力変換手段と、前記電力変換手段から出力する出力電圧を制御する制御手段とを備える電力制御装置であって、
前記電力変換手段を構成する電子素子と、
前記電子素子の温度を検知する温度検知手段と、
前記電子素子の温度が予め設定された制限値を超えたとき、前記電子素子が過熱状態であると判断する過熱判断手段と、
前記出力電圧を変更する電圧変更手段と、
前記出力電圧を変更する前後で前記電子素子の温度を比較する温度比較手段とを備え、
前記電圧変更手段は、前記過熱判断手段によって過熱状態であると判断された場合に前記出力電圧を変更し、前記出力電圧を変更した後に前記電子素子の温度が下降したとき、前記出力電圧を変更した方向と同じ方向に変更し、前記出力電圧を変更した後に前記電子素子の温度が上昇したとき、前記出力電圧を変更した方向と反対の方向に変更すること
を特徴とする電力制御装置。
【請求項2】
請求項1に記載の電力制御装置であって、
前記電圧変更手段は、前記過熱判断手段によって過熱状態であると判断されなかった場合に前記出力電圧を変更し、前記出力電圧を変更した後に前記電子素子の温度が上昇したとき、前記出力電圧を変更した方向と同じ方向に変更し、前記出力電圧を変更した後に前記電子素子の温度が下降したとき、前記出力電圧を変更した方向と反対の方向に変更すること
を特徴とする電力制御装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の電力制御装置であって、
前記電圧変更手段は、周期的に前記出力電圧を変更すること
を特徴とする電力制御装置。
【請求項4】
請求項1から請求項3までのいずれか1つに記載の電力制御装置であって、
前記電力変換手段は、前記太陽電池から入力された入力電圧を下降させる降圧型チョッパ回路であること
を特徴とする電力制御装置。
【請求項5】
請求項1から請求項3までのいずれか1つに記載の電力制御装置であって、
前記電力変換手段は、前記太陽電池から入力された入力電圧を上昇させる昇圧型チョッパ回路であること
を特徴とする電力制御装置。
【請求項6】
請求項1から請求項5までのいずれか1つに記載の電力制御装置であって、
前記温度検知手段は、サーミスタを含む構成とされていること
を特徴とする電力制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−51854(P2013−51854A)
【公開日】平成25年3月14日(2013.3.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−189399(P2011−189399)
【出願日】平成23年8月31日(2011.8.31)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】