露光装置
【課題】光路を開閉するためにかかる時間を短くして、露光時間の短い露光装置を得る。
【解決手段】絞り部312をシャッタ窓202の端部203が通過する時間を短くするとき、羽絞り300は図において右方向に回動される。羽絞り300が右方向に回動するに従って、光路440上における絞り部312の幅が狭くなる。観察部位が照明される時間は、絞り部312をシャッタ窓202が通過する時間、つまり絞り部312の幅に依存する。これにより絞り部312をシャッタ窓202が通過する時間を短くしていくことができる。羽絞り300が図において最も右方向に回動すると、絞り部312のうち最も幅の狭い部位が光路440上に位置する。このとき、絞り部312をシャッタ窓202が通過する時間を最も短くすることができる。これにより、光源装置が照射する照明光の照明時間を短くすることが出来、ぶれのない画像を得ることが可能となる。
【解決手段】絞り部312をシャッタ窓202の端部203が通過する時間を短くするとき、羽絞り300は図において右方向に回動される。羽絞り300が右方向に回動するに従って、光路440上における絞り部312の幅が狭くなる。観察部位が照明される時間は、絞り部312をシャッタ窓202が通過する時間、つまり絞り部312の幅に依存する。これにより絞り部312をシャッタ窓202が通過する時間を短くしていくことができる。羽絞り300が図において最も右方向に回動すると、絞り部312のうち最も幅の狭い部位が光路440上に位置する。このとき、絞り部312をシャッタ窓202が通過する時間を最も短くすることができる。これにより、光源装置が照射する照明光の照明時間を短くすることが出来、ぶれのない画像を得ることが可能となる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば内視鏡装置が備える光源装置に設けられる露光装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、露光装置として光源から出射される照明光の光量の制御を行うものが知られている。
【0003】
特許文献1に開示されている露光装置は、円盤状であって軸を中心として回転するロータリシャッタを有する。ロータリシャッタは開口部を有する。回転するとき、開口部は照明光の光路上を通過して光路を遮断又は開放する。開放された光路を通過した照明光はスコープを通じて観察部位に照射される。観察部位からの反射光はCCDに入射する。
【0004】
ロータリシャッタは、1回転でCCDから出力される画像信号の1フレームに相当する時間、光路を開放し、照明光を観察部位に照射する。CCDは、観察部位からの1フレーム分の反射光により、1フレームの画像信号を出力する。静止画像を得るときには、光路上に設けられる絞りがその開口径を変化させることにより照明光が照射される時間を短縮し、高画質の画像を得る。
【特許文献1】特開2005−296118号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、絞りが開口径を変化させることによる露光装置では、絞りによって露光し始めてから完全に露光しその後完全に遮光するまでに時間が必要であり、この時間の間にスコープが動くと、画像にぶれが生じ、鮮明な静止画像を得ることができない問題がある。
【0006】
本発明は、この問題を解決するためになされたものであり、光路を開閉するために必要な時間を短くして、露光時間の短い露光装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明による露光装置は、厚さ方向に伸びる軸を中心に回転することにより光路上を通過するシャッタ窓を有する板状部材と、板状部材と平行かつ回転方向と直角方向に、光路の幅全体に渡って設けられる絞り部を有する調光絞り部材とを備えることを特徴とする。
【0008】
板状部材の回転方向における絞り部の幅は、板状部材の回転方向における光路の径以下であることが望ましい。
【0009】
板状部材は円盤状であって中心を軸に回転することが好適である。
【0010】
調光絞り部材は板状部材の径方向に伸び、かつ移動自在であって、絞り部は板状部材の径方向に伸び、板状部材の径方向外側に行くにつれて幅が広くなればなお良い。
【0011】
絞り部における最も幅の広い部位は、板状部材の回転方向における光路の径と略同じ幅を有することが好ましい。
【0012】
絞り部は調光部材に開口する絞り窓であって、絞り窓における最も幅の広い部位は、板状部材の回転方向における光路の径と略同じ径を有する円状であれば良い。
【0013】
調光絞り部材は、絞り部が設けられる円弧状の頭部と、頭部からその円弧状の中心に向かって延びる脚部とを有し、脚部にはモータが取り付けられ、調光部材はモータの軸を中心に回動することが望ましい。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、光路を開閉するためにかかる時間を短くして、露光時間の短い露光装置を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明における露光装置の実施形態について添付図面を参照して説明する。
【0016】
第1の実施形態による露光装置を図1から図3を用いて説明する。
【0017】
露光装置100は内視鏡装置の光源装置400に設けられる。内視鏡装置はスコープ600と、スコープ600に接続されるビデオプロセッサー500とから主に構成される。ビデオプロセッサー500は内部に光源装置400を備える。光源装置400が発生する照明光はスコープ600に伝達される。スコープ600は人体に挿入されて照明光を観察部位に照射する。観察部位からの照明光の反射光がスコープ600に入射すると、スコープ600は反射光をビデオプロセッサー500に伝達する。ビデオプロセッサー500は反射光を図示しないCCDにより変換された電気信号から図示しないモニタに表示する。
【0018】
光源装置400は光源410と、第1及び第2の集光レンズと、露光装置100とを有する。光源410から生じた照明光は第1の集光レンズ420により集光されて露光装置100に導かれる。露光装置100は照明光の光路を遮断又は開放する。光路が開放されると、照明光は第2の集光レンズ430により集光されてスコープ600に伝達される。スコープ600は照明光を観察対象物に照射する。光路440が遮断されると、照明光はスコープ600に伝えられず、観察対象物は照明されない。
【0019】
露光装置100はロータリシャッタ200と羽絞り300とを主に備える。ロータリシャッタ200は駆動円盤210と従動円盤220とを有する。駆動円盤210と従動円盤220は同軸に設けられ、第1のモータ230により一定の速度で回転する。駆動円盤210と従動円盤220にはそれぞれ対応する位置に開口部211、221が設けられる。それぞれの開口部211、221は重なることによりシャッタ窓202が形成され、従動円盤220が駆動円盤210に対して相対的に回転することにより、シャッタ窓202の大きさが調整される。
【0020】
第1の集光レンズ420とロータリシャッタ200との間の光路440上には調光絞り部材である羽絞り300が設けられる。羽絞り300はロータリシャッタ200の径方向に伸びる円弧状の頭部310と、頭部310の内周における中央部からその円弧の中心に向けて伸びる脚部320とを有する。
【0021】
頭部310には絞り部312が設けられる。絞り部312は、ロータリシャッタ200の径方向内側から外側に行くに従い、ロータリシャッタ200の回転方向における長さ、すなわち幅が広くなる形状を有する。最も幅の広い全開部313において、絞り部312は光路440を完全に開放するに十分な大きさを有する円形状である。円形状の全開部313と最も幅の狭い最小部314とは、絞り部312に対して凸である曲線によって連続的に接続され、全開部313から最小部314に向けて急激に幅が狭くなる。
【0022】
脚部320には第2のモータ102が取り付けられ、羽絞り300は第2のモータ102の軸Oを中心に回動する。回動する範囲は、全開部313が光路440を完全に開放する状態(図2に示す状態)から最小部314が光路440の左端部に位置するまでの範囲である。
【0023】
羽絞り300は、図2に示す位置まで図において左方向(時計周り)に回動する。羽絞り300がこの位置にあるとき、絞り部312のうち円形状である全開部313が光路440上に位置して光路440全体が開放される。このとき、観察部位が照明される時間は、光路440をシャッタ窓202が通過する時間、つまりシャッタ窓202の大きさに依存する。観察部位が照明される時間は、シャッタ窓202の大きさを最小としたときに最も短くすることが出来る。
【0024】
観察部位が照明される時間を更に短くしたいとき、羽絞り300は図において右方向(反時計周り)に回動される。羽絞り300が右方向に回動するに従って、光路440上における絞り部312の幅が狭くなる。観察部位が照明される時間は、絞り部312をシャッタ窓202が通過する時間、言い換えるとシャッタ窓202の端部230が絞り部312と重複してからシャッタ窓の端部203’へ移動するまでの時間tに依存する(図3参照)。そして上述のように、シャッタ窓の回転速度は一定であるから、観察部位が照明される時間は絞り部312の幅に依存する。すなわち、絞り部312の幅を狭くしていくことによりシャッタ窓202が通過する時間を短くして観察部位が照明される時間を短くすることが出来る。
【0025】
羽絞り300が回動範囲において最も右方向に回動したとき、絞り部312のうち最も幅の狭い部位が光路440上に位置しており、絞り部312をシャッタ窓202が通過する時間を最も短くすることができる。
【0026】
これにより、光源装置400が照射する照明光の照明時間を短くすることが出来る。
【0027】
第2の実施形態について図4を用いて説明する。第1の実施形態と同様の構成については説明を省略する。
【0028】
絞り部712は、最も幅が広い全開部713において、頭部710の長さ方向に開口する。全開部713における幅は、ロータリシャッタ200の回転方向における光路440の長さと略同じである。全開部713と最も幅が狭い最小部714は、絞り部712に対して凸である曲線により連続的に接続され、全開部313から最小部314に向けて急激に幅が狭くなる。
【0029】
羽絞り700は、図において左方向(時計周り)に回動する。羽絞り700が最も左方向に回動した位置にあるとき、光路440は全開部713に位置することになり、光路440全体が開放される。このとき、観察部位が照明される時間は、光路440をシャッタ窓202が通過する時間、つまりシャッタ窓202の大きさに依存する。
【0030】
絞り部712をシャッタ窓202の端部が通過する時間を短くするとき、羽絞り700は図において右方向(反時計周り)に回動される。羽絞り700が右方向に回動するに従って、光路440上における絞り部712の幅が狭くなる。観察部位が照明される時間は、絞り部712をシャッタ窓202が通過する時間、つまり絞り部712の幅に依存する。これにより絞り部712をシャッタ窓202が通過する時間を短くしていくことができる。
【0031】
羽絞り700が図において最も右方向に回動すると、絞り部712のうち最小部714が光路440上に位置する。このとき、絞り部712をシャッタ窓202が通過する時間を最も短くすることができる。
【0032】
第1及び第2の実施形態による露光装置を備える内視鏡装置を用いることにより、観察部位に非常に短時間の照明光を照射することが出来、ぶれのない静止画像を得ることが可能となる。
【0033】
なお、羽絞りは回動するものでなくても良く、ロータリシャッタ200の径方向に直線的に動作するものであっても良い。この場合、頭部は円弧状でなく、略長方形となる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】内視鏡装置の一部概念図である。
【図2】第1の実施形態におけるロータリシャッタ及び絞り羽根の正面図である。
【図3】シャッタ窓が絞り部を通過するときの光路を示した図である。
【図4】第2の実施形態におけるロータリシャッタ及び絞り羽根の正面図である。
【符号の説明】
【0035】
100 露光装置
102 第2のモータ
200 ロータリシャッタ
230 第1のモータ
300 羽絞り
310 頭部
312 絞り部
320 脚部
400 光源装置
440 光路
500 ビデオプロセッサー
600 スコープ
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば内視鏡装置が備える光源装置に設けられる露光装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、露光装置として光源から出射される照明光の光量の制御を行うものが知られている。
【0003】
特許文献1に開示されている露光装置は、円盤状であって軸を中心として回転するロータリシャッタを有する。ロータリシャッタは開口部を有する。回転するとき、開口部は照明光の光路上を通過して光路を遮断又は開放する。開放された光路を通過した照明光はスコープを通じて観察部位に照射される。観察部位からの反射光はCCDに入射する。
【0004】
ロータリシャッタは、1回転でCCDから出力される画像信号の1フレームに相当する時間、光路を開放し、照明光を観察部位に照射する。CCDは、観察部位からの1フレーム分の反射光により、1フレームの画像信号を出力する。静止画像を得るときには、光路上に設けられる絞りがその開口径を変化させることにより照明光が照射される時間を短縮し、高画質の画像を得る。
【特許文献1】特開2005−296118号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、絞りが開口径を変化させることによる露光装置では、絞りによって露光し始めてから完全に露光しその後完全に遮光するまでに時間が必要であり、この時間の間にスコープが動くと、画像にぶれが生じ、鮮明な静止画像を得ることができない問題がある。
【0006】
本発明は、この問題を解決するためになされたものであり、光路を開閉するために必要な時間を短くして、露光時間の短い露光装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明による露光装置は、厚さ方向に伸びる軸を中心に回転することにより光路上を通過するシャッタ窓を有する板状部材と、板状部材と平行かつ回転方向と直角方向に、光路の幅全体に渡って設けられる絞り部を有する調光絞り部材とを備えることを特徴とする。
【0008】
板状部材の回転方向における絞り部の幅は、板状部材の回転方向における光路の径以下であることが望ましい。
【0009】
板状部材は円盤状であって中心を軸に回転することが好適である。
【0010】
調光絞り部材は板状部材の径方向に伸び、かつ移動自在であって、絞り部は板状部材の径方向に伸び、板状部材の径方向外側に行くにつれて幅が広くなればなお良い。
【0011】
絞り部における最も幅の広い部位は、板状部材の回転方向における光路の径と略同じ幅を有することが好ましい。
【0012】
絞り部は調光部材に開口する絞り窓であって、絞り窓における最も幅の広い部位は、板状部材の回転方向における光路の径と略同じ径を有する円状であれば良い。
【0013】
調光絞り部材は、絞り部が設けられる円弧状の頭部と、頭部からその円弧状の中心に向かって延びる脚部とを有し、脚部にはモータが取り付けられ、調光部材はモータの軸を中心に回動することが望ましい。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、光路を開閉するためにかかる時間を短くして、露光時間の短い露光装置を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明における露光装置の実施形態について添付図面を参照して説明する。
【0016】
第1の実施形態による露光装置を図1から図3を用いて説明する。
【0017】
露光装置100は内視鏡装置の光源装置400に設けられる。内視鏡装置はスコープ600と、スコープ600に接続されるビデオプロセッサー500とから主に構成される。ビデオプロセッサー500は内部に光源装置400を備える。光源装置400が発生する照明光はスコープ600に伝達される。スコープ600は人体に挿入されて照明光を観察部位に照射する。観察部位からの照明光の反射光がスコープ600に入射すると、スコープ600は反射光をビデオプロセッサー500に伝達する。ビデオプロセッサー500は反射光を図示しないCCDにより変換された電気信号から図示しないモニタに表示する。
【0018】
光源装置400は光源410と、第1及び第2の集光レンズと、露光装置100とを有する。光源410から生じた照明光は第1の集光レンズ420により集光されて露光装置100に導かれる。露光装置100は照明光の光路を遮断又は開放する。光路が開放されると、照明光は第2の集光レンズ430により集光されてスコープ600に伝達される。スコープ600は照明光を観察対象物に照射する。光路440が遮断されると、照明光はスコープ600に伝えられず、観察対象物は照明されない。
【0019】
露光装置100はロータリシャッタ200と羽絞り300とを主に備える。ロータリシャッタ200は駆動円盤210と従動円盤220とを有する。駆動円盤210と従動円盤220は同軸に設けられ、第1のモータ230により一定の速度で回転する。駆動円盤210と従動円盤220にはそれぞれ対応する位置に開口部211、221が設けられる。それぞれの開口部211、221は重なることによりシャッタ窓202が形成され、従動円盤220が駆動円盤210に対して相対的に回転することにより、シャッタ窓202の大きさが調整される。
【0020】
第1の集光レンズ420とロータリシャッタ200との間の光路440上には調光絞り部材である羽絞り300が設けられる。羽絞り300はロータリシャッタ200の径方向に伸びる円弧状の頭部310と、頭部310の内周における中央部からその円弧の中心に向けて伸びる脚部320とを有する。
【0021】
頭部310には絞り部312が設けられる。絞り部312は、ロータリシャッタ200の径方向内側から外側に行くに従い、ロータリシャッタ200の回転方向における長さ、すなわち幅が広くなる形状を有する。最も幅の広い全開部313において、絞り部312は光路440を完全に開放するに十分な大きさを有する円形状である。円形状の全開部313と最も幅の狭い最小部314とは、絞り部312に対して凸である曲線によって連続的に接続され、全開部313から最小部314に向けて急激に幅が狭くなる。
【0022】
脚部320には第2のモータ102が取り付けられ、羽絞り300は第2のモータ102の軸Oを中心に回動する。回動する範囲は、全開部313が光路440を完全に開放する状態(図2に示す状態)から最小部314が光路440の左端部に位置するまでの範囲である。
【0023】
羽絞り300は、図2に示す位置まで図において左方向(時計周り)に回動する。羽絞り300がこの位置にあるとき、絞り部312のうち円形状である全開部313が光路440上に位置して光路440全体が開放される。このとき、観察部位が照明される時間は、光路440をシャッタ窓202が通過する時間、つまりシャッタ窓202の大きさに依存する。観察部位が照明される時間は、シャッタ窓202の大きさを最小としたときに最も短くすることが出来る。
【0024】
観察部位が照明される時間を更に短くしたいとき、羽絞り300は図において右方向(反時計周り)に回動される。羽絞り300が右方向に回動するに従って、光路440上における絞り部312の幅が狭くなる。観察部位が照明される時間は、絞り部312をシャッタ窓202が通過する時間、言い換えるとシャッタ窓202の端部230が絞り部312と重複してからシャッタ窓の端部203’へ移動するまでの時間tに依存する(図3参照)。そして上述のように、シャッタ窓の回転速度は一定であるから、観察部位が照明される時間は絞り部312の幅に依存する。すなわち、絞り部312の幅を狭くしていくことによりシャッタ窓202が通過する時間を短くして観察部位が照明される時間を短くすることが出来る。
【0025】
羽絞り300が回動範囲において最も右方向に回動したとき、絞り部312のうち最も幅の狭い部位が光路440上に位置しており、絞り部312をシャッタ窓202が通過する時間を最も短くすることができる。
【0026】
これにより、光源装置400が照射する照明光の照明時間を短くすることが出来る。
【0027】
第2の実施形態について図4を用いて説明する。第1の実施形態と同様の構成については説明を省略する。
【0028】
絞り部712は、最も幅が広い全開部713において、頭部710の長さ方向に開口する。全開部713における幅は、ロータリシャッタ200の回転方向における光路440の長さと略同じである。全開部713と最も幅が狭い最小部714は、絞り部712に対して凸である曲線により連続的に接続され、全開部313から最小部314に向けて急激に幅が狭くなる。
【0029】
羽絞り700は、図において左方向(時計周り)に回動する。羽絞り700が最も左方向に回動した位置にあるとき、光路440は全開部713に位置することになり、光路440全体が開放される。このとき、観察部位が照明される時間は、光路440をシャッタ窓202が通過する時間、つまりシャッタ窓202の大きさに依存する。
【0030】
絞り部712をシャッタ窓202の端部が通過する時間を短くするとき、羽絞り700は図において右方向(反時計周り)に回動される。羽絞り700が右方向に回動するに従って、光路440上における絞り部712の幅が狭くなる。観察部位が照明される時間は、絞り部712をシャッタ窓202が通過する時間、つまり絞り部712の幅に依存する。これにより絞り部712をシャッタ窓202が通過する時間を短くしていくことができる。
【0031】
羽絞り700が図において最も右方向に回動すると、絞り部712のうち最小部714が光路440上に位置する。このとき、絞り部712をシャッタ窓202が通過する時間を最も短くすることができる。
【0032】
第1及び第2の実施形態による露光装置を備える内視鏡装置を用いることにより、観察部位に非常に短時間の照明光を照射することが出来、ぶれのない静止画像を得ることが可能となる。
【0033】
なお、羽絞りは回動するものでなくても良く、ロータリシャッタ200の径方向に直線的に動作するものであっても良い。この場合、頭部は円弧状でなく、略長方形となる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】内視鏡装置の一部概念図である。
【図2】第1の実施形態におけるロータリシャッタ及び絞り羽根の正面図である。
【図3】シャッタ窓が絞り部を通過するときの光路を示した図である。
【図4】第2の実施形態におけるロータリシャッタ及び絞り羽根の正面図である。
【符号の説明】
【0035】
100 露光装置
102 第2のモータ
200 ロータリシャッタ
230 第1のモータ
300 羽絞り
310 頭部
312 絞り部
320 脚部
400 光源装置
440 光路
500 ビデオプロセッサー
600 スコープ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
厚さ方向に伸びる軸を中心に回転することにより光路上を通過するシャッタ窓を有する板状部材と、
前記板状部材と平行かつ回転方向と直角方向に、前記光路の幅全体に渡って設けられる絞り部を有する調光絞り部材とを備えることを特徴とする露光装置。
【請求項2】
前記板状部材の回転方向における前記絞り部の幅は、前記板状部材の回転方向における前記光路の長さ以下であることを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
【請求項3】
前記板状部材は円盤状であって中心を軸に回転することを特徴とする請求項2に記載の露光装置。
【請求項4】
前記調光絞り部材は前記板状部材の径方向に伸び、かつ移動自在であって、
前記絞り部は前記板状部材の径方向に伸び、前記板状部材の径方向外側に行くにつれて幅が広くなることを特徴とする請求項3に記載の露光装置。
【請求項5】
前記絞り部における最も幅の広い部位は、前記板状部材の回転方向における前記光路の長さと略同じ幅を有することを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
【請求項6】
前記絞り部は前記調光絞り部材に開口する絞り窓であって、前記絞り窓における最も幅の広い部位は、前記板状部材の回転方向における前記光路の長さと略同じ径を有する円状であることを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
【請求項7】
前記調光絞り部材は、前記絞り部が設けられる円弧状の頭部と、前記頭部からその円弧状の中心に向かって延びる脚部とを有し、
前記脚部にはモータが取り付けられ、前記調光絞り部材は前記モータの軸を中心に回動することを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
【請求項1】
厚さ方向に伸びる軸を中心に回転することにより光路上を通過するシャッタ窓を有する板状部材と、
前記板状部材と平行かつ回転方向と直角方向に、前記光路の幅全体に渡って設けられる絞り部を有する調光絞り部材とを備えることを特徴とする露光装置。
【請求項2】
前記板状部材の回転方向における前記絞り部の幅は、前記板状部材の回転方向における前記光路の長さ以下であることを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
【請求項3】
前記板状部材は円盤状であって中心を軸に回転することを特徴とする請求項2に記載の露光装置。
【請求項4】
前記調光絞り部材は前記板状部材の径方向に伸び、かつ移動自在であって、
前記絞り部は前記板状部材の径方向に伸び、前記板状部材の径方向外側に行くにつれて幅が広くなることを特徴とする請求項3に記載の露光装置。
【請求項5】
前記絞り部における最も幅の広い部位は、前記板状部材の回転方向における前記光路の長さと略同じ幅を有することを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
【請求項6】
前記絞り部は前記調光絞り部材に開口する絞り窓であって、前記絞り窓における最も幅の広い部位は、前記板状部材の回転方向における前記光路の長さと略同じ径を有する円状であることを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
【請求項7】
前記調光絞り部材は、前記絞り部が設けられる円弧状の頭部と、前記頭部からその円弧状の中心に向かって延びる脚部とを有し、
前記脚部にはモータが取り付けられ、前記調光絞り部材は前記モータの軸を中心に回動することを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図2】
【図3】
【図4】
【公開番号】特開2008−110010(P2008−110010A)
【公開日】平成20年5月15日(2008.5.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−294161(P2006−294161)
【出願日】平成18年10月30日(2006.10.30)
【出願人】(000000527)ペンタックス株式会社 (1,878)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年5月15日(2008.5.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年10月30日(2006.10.30)
【出願人】(000000527)ペンタックス株式会社 (1,878)
【Fターム(参考)】
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