説明

半導体装置

【課題】バイポーラトランジスタ構造を有する静電破壊保護素子のホールド電圧を従来に比して高くするとともに、当該素子のサイズを抑える技術を提供することを目的とする。
【解決手段】エピタキシャル層2の表面にベース領域(P不純物層4)が形成され、P不純物層4の表面にエミッタ領域(N+不純物層5)が形成され、エピタキシャル層2とN+不純物層6とから成るコレクタ領域が構成されている。ベース電極8とベース領域(P不純物層4)の接続部が、ベース領域(P不純物層4)のコレクタ電極10側の端部とエミッタ領域(N+不純物層5)との間に位置する。つまり、コレクタ・ベース・エミッタの順で各電極が構成されている。ベース電極8とエミッタ電極9とは不図示の配線を介して接続されている。また、エピタキシャル層2を複数の島領域に分離するためのP+分離層11が形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、静電破壊保護素子として好適に用いられる半導体装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
半導体集積回路では、静電気,過電圧,周辺機器から放射される電磁ノイズ等のサージ電圧による破壊(静電破壊)を防止するために、入出力端子の近辺に保護素子(以下、静電破壊保護素子という)が設けられている。
【0003】
静電破壊保護素子としては、ダイオードやMOSトランジスタを用いたものの他にバイポーラトランジスタを用いたものがある。静電破壊保護素子として設けられる従来のNPN型バイポーラトランジスタのデバイス構造について、図5A及び図5Bを参照しながら説明する。図5Aは当該バイポーラトランジスタを示す平面図であり、図5Bは、図5AのY−Y線に沿った断面図である。
【0004】
P型の半導体基板100の表面にはN−型のエピタキシャル層101が形成され、エピタキシャル層101の底部にはN+型の埋め込み層102が形成されている。また、エピタキシャル層101を複数の島領域に分離するためのP+分離層103が形成されている。P+分離層103は、P型不純物が添加された上分離層103aと下分離層103bとがエピタキシャル層101内で一体化した構成になっている。
【0005】
エピタキシャル層101の表面には、P不純物層104がベース領域として形成され、P不純物層104の表面にはN+不純物層105がエミッタ領域として形成されている。また、エピタキシャル層101の表面にはN+不純物層106が形成され、エピタキシャル層101とN+不純物層106とでコレクタ領域が構成されている。また、エピタキシャル層101上には絶縁膜107が形成されており、当該絶縁膜107にはP不純物層104と接続されたベース電極108、N+不純物層105と接続されたエミッタ電極109、N+不純物層106と接続されたコレクタ電極110が形成されている。なお、ベース電極108とエミッタ電極109とは不図示の配線を介して電気的に接続されている。この接続は一般的にダイオード接続と呼ばれている。
【0006】
このように、静電破壊保護素子として用いられている従来のNPN型のバイポーラトランジスタは、N+不純物層106とベース電極108との間にエミッタ領域(N+不純物層105)が設けられ、コレクタ・エミッタ・ベースの順で電極が設けられた構成になっている。
【0007】
かかるバイポーラトランジスタにおけるコレクタ・エミッタ間に印加した電圧Vと、エミッタ電流Iとの関係は、図6に示すような特性を示す。なお、Vsをスナップバック電圧、Vhをホールド電圧と称する。
【0008】
ところで、静電破壊保護素子として機能するためには、スナップバック電圧Vsを被保護素子の耐圧よりも低くなるように設計することが当然に必要となる。また、その一方で、ラッチアップによる静電破壊保護素子の異常動作を防止するためには、ホールド電圧Vhを当該半導体集積回路の動作電源電圧以上に設計する必要がある。このように、静電破壊保護素子を設計する際には、スナップバック電圧Vs及びホールド電圧Vhの特性が重要である。
【0009】
ここで、図5A及び図5Bに示すように、P不純物層104とN+不純物層106との間の長さをt、P+不純物層104のN+不純物層106側の端部とN+不純物層105との間の長さをdとすると、以下に述べる関係を有することが知られている(非特許文献1)。つまり、(1)dの値をより大きくすることによってホールド電圧Vhが高くなること、(2)tの値をより大きくすることによってスナップバック電圧Vsが高くなることが知られている。
【0010】
従って、t及びdの値を調節することでスナップバック電圧Vs及びホールド電圧Vhを調節し、バイポーラトランジスタが静電破壊保護素子として所望の動作特性を有するようにしている。
【0011】
上述した技術及びその関連技術は、例えば以下の特許文献及び非特許文献に記載されている。
【特許文献1】特開平10−214905号公報
【非特許文献1】IEEE−IRPS ESD/LATCHUP(session 3D-6),Design And Analysis of New Protection Structures for Smart Power Technology with Controlled Trigger and Holding Voltage(2001),P253
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
上述のとおり、ホールド電圧Vhは当該半導体集積回路の動作電源電圧以上に設定する必要がある。そのため、上記構造のバイポーラトランジスタを静電破壊保護素子として用いる場合には、dの値をより大きくすることによって高いホールド電圧Vhを確保できると考えられていた。
【0013】
しかしながら、本発明者の実験結果によれば、従来構造においてdの値を大きくしていったとしても、dの増加に対するホールド電圧Vhの増加が、図2のVH1に示すように徐々に飽和する傾向にあることが判った。従って、従来構造においてdの値を大きくしていく対策では、ホールド電圧Vhを十分に高くすることが困難な場合がある。また、dの値を大きくするということは、静電破壊保護素子のサイズの増大に繋がるという問題があった。
【0014】
そこで本発明は、バイポーラトランジスタを静電破壊保護素子として用いる場合におけるホールド電圧を従来に比して高くするとともに、当該保護素子のサイズの増大を抑える技術を提供することを主たる目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明は上記課題に基づいてなされたものであり、その主な特徴は以下のとおりである。すなわち、本発明の半導体装置は、第1導電型の第1の半導体層と、前記第1の半導体層の表面に形成された前記第1の半導体層よりも高濃度の第1導電型の第2の半導体層とを含むコレクタ領域と、前記第1の半導体層の表面に形成された第2導電型のベース領域と、前記ベース領域の表面に形成された第1導電型のエミッタ領域と、前記第2の半導体層と接続されたコレクタ電極と、前記ベース領域と接続されたベース電極と、前記エミッタ領域と接続されたエミッタ電極とを含むバイポーラトランジスタを備え、前記ベース電極は前記エミッタ電極と接続され、且つ前記ベース電極と前記ベース領域との接続部は、前記ベース領域の前記第2の半導体層側の端部と前記エミッタ領域との間に位置することを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明の半導体装置によれば、従来に比してホールド電圧を高くすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
次に、本発明の実施形態に係る半導体装置について図面を参照しながら説明する。図1Aは本実施形態に係る半導体装置を示す平面図の概略であり、図1Bは、図1AのX−X線に沿った断面図である。
【0018】
シリコン等から成るP型の半導体基板1の表面にはN−型のエピタキシャル層2が形成され、エピタキシャル層2の底部にはエピタキシャル層2よりも高濃度であるN+型の埋め込み層3が形成されている。エピタキシャル層2及び埋め込み層3は、半導体基板1にN型不純物(例えばリン)を高濃度に注入し、エピタキシャル成長させることで形成される。
【0019】
エピタキシャル層2の表面にはバイポーラトランジスタ構造(本実施形態ではNPN型のバイポーラトランジスタ50)が形成されている。すなわち、エピタキシャル層2の所定領域にはP不純物層4がベース領域として形成され、P不純物層4の表面にはN+不純物層5がエミッタ領域として形成されている。そして、エピタキシャル層2の表面にはエピタキシャル層2よりも高濃度のN+不純物層6が形成され、エピタキシャル層2とN+不純物層6とでコレクタ領域が構成されている。また、エピタキシャル層2を被覆して絶縁膜7(例えば、熱酸化法やCVD法によるシリコン酸化膜)が形成されている。絶縁膜7の所定領域にはコンタクトホールが形成され、各コンタクトホールにはP不純物層4と接続されたベース電極8、N+不純物層5と接続されたエミッタ電極9、N+不純物層6と接続されたコレクタ電極10が形成されている。なお、ベース電極8とエミッタ電極9とは不図示の配線を介して接続されている。
【0020】
本実施形態では、ベース電極8とベース領域(P不純物層4)との接続部が、図1A及び図1Bに示すように、ベース領域(P不純物層4)のコレクタ電極10側の端部とエミッタ領域(N+不純物層5)との間に位置する点が特徴である。つまり、コレクタ・ベース・エミッタの順で電極が形成されており、この点においてコレクタ・エミッタ・ベースの順で電極が形成されていた従来構造(図5参照)と構成が大きく異なる。
【0021】
また、エピタキシャル層2を複数の島領域に分離するためのP+分離層11が形成されている。P+分離層11は、P型不純物が添加された上分離層11aと下分離層11bとがエピタキシャル層2内で一部同士が重畳して一体化した構成になっており、本実施形態ではバイポーラトランジスタ50が形成された領域を取り囲むようにして環状に形成されている。上分離層11aは、エピタキシャル層2の上面からボロン(B)等のP型不純物を拡散させることにより形成される。一方、下分離層11bは、エピタキシャル層2の底部側からボロン(B)等のP型不純物を拡散させることにより形成される。P+分離層11によって隣り合う素子は電気的に分離されるため、当該バイポーラトランジスタ50と隣り合うようにしてエピタキシャル層2上には様々な素子(MOSトランジスタやキャパシタや別のバイポーラトランジスタ等)が形成されていてもよい。
【0022】
また、絶縁膜7のP+分離層11に対応する位置にはコンタクトホールが形成され、当該コンタクトホール内に基板電位固定電極12が形成されている。基板電位固定電極12によって半導体基板1の電位が固定される。なお、基板電位固定電極12を設ける位置に限定はないが、P+分離層11との接続部を当該バイポーラトランジスタ50と隣り合うように配置することが、当該バイポーラトランジスタ50による静電破壊保護特性を向上させる上で好ましい。寄生ダイオードの順方向特性が向上するからである。この点については後述する。
【0023】
図1A及び図1Bに示すように、P不純物層4とN+不純物層6との間の長さをt、P不純物層のN+不純物層6側の端部とN+不純物層5との間の長さをDとする。なお、エミッタ領域(N+不純物層5),エミッタ電極9及びベース電極8を除く構成が従来構造(図5参照)と同様であったとした場合、本実施形態の構造(バイポーラトランジスタ50)ではコレクタ・ベース・エミッタの順で電極が形成されているため、Dはdよりも長い。従ってDは、D=d+α(αは任意の定数)の式で表すことができる。また、tよりもDが長いことが好ましい。また、Dはベース電極8とP不純物層4との接触部の幅以上の長さである必要がある。
【0024】
エミッタ領域,エミッタ電極及びベース電極を除く構成を本実施形態の構造(バイポーラトランジスタ50)と従来構造(図5参照)のそれぞれで同じとした条件下において、それぞれ静電破壊試験を行ったところ、バイポーラトランジスタ50のスナップバック電圧Vsの値は従来構造(図5参照)と比べてほとんど変わらない一方で、従来構造よりも高いホールド電圧Vhが確認できた。
【0025】
バイポーラトランジスタ50と従来構造における「dとホールド電圧Vhとの関係」を比較する。図2に示したグラフは、 従来構造における「dとホールド電圧Vhとの関係(VH1)」と、バイポーラトランジスタ50における「dとホールド電圧Vhとの関係(VH2)」とを示している。ここでの横軸dは従来構造におけるd値を示す。この実験結果によれば、測定した全てのdの範囲で、バイポーラトランジスタ50のホールド電圧Vhは従来構造のホールド電圧Vhよりも高いことが確認できた。また、従来構造におけるホールド電圧Vhは、約20Vを超えた辺りで徐々に飽和するのに対して、バイポーラトランジスタ50におけるホールド電圧Vhは、約20Vを超えた後でも飽和せずに上昇する。つまり、バイポーラトランジスタ50のホールド電圧は従来構造のホールド電圧よりも高いことが確認できた。
【0026】
従って、本実施形態に係るNPN型のバイポーラトランジスタを静電破壊保護素子として用いた場合、従来とトランジスタサイズを変更することなく、従来よりもホールド電圧Vhを高くすることができ、高い動作電源電圧の半導体集積回路に対処することができる。換言すれば、従来と同程度のホールド電圧Vhを、従来よりも小さい面積のバイポーラトランジスタで実現することが出来る。従って、静電破壊保護素子に必要な面積を従来に比して小さくすることが可能である。
【0027】
次に、上記バイポーラトランジスタ50を静電破壊保護素子として用いた場合の具体的な実施例について、図3の回路図を参照しながら説明する。シリコン等から成る半導体基板上には内部回路20が設けられている。内部回路20は、アナログ回路やデジタル回路であって、入力回路や出力回路,入出力回路等を含む。
【0028】
そして、内部回路20と入力端子21とを繋ぐ配線22には、コレクタ電極10が接続され、エミッタ電極9及びベース電極8がVSS配線23と接続された上記構造のバイポーラトランジスタ(バイポーラトランジスタ50aとする)と、コレクタ電極10がVDD配線24に接続され、エミッタ電極9及びベース電極8が配線22と接続された上記構造のバイポーラトランジスタ(バイポーラトランジスタ50bとする)とが静電破壊保護素子として接続されている。
【0029】
VSS配線23には接地電圧GNDが供給され、VDD配線24には電源電圧VDDが供給されている。なお、P+分離層11は基板電位固定電極12を介してVSS配線23と接続され、半導体基板1は接地電位に固定されている。
【0030】
また、入力端子21と内部回路20との間には保護抵抗25と、内部回路20の入力バッファを構成するCMOS回路26が接続されている。CMOS回路26は、ソースがVDD配線24と接続されたPチャネル型MOSトランジスタ27と、ソースがVSS配線23と接続されたNチャネル型MOSトランジスタ28とが直列接続して構成されている。
【0031】
また、VSS配線23とVDD配線24との間には、コレクタ電極10がVDD配線24と接続され、エミッタ電極9及びベース電極8がVSS配線23と接続された上記構造のバイポーラトランジスタ(バイポーラトランジスタ50cとする)が静電破壊保護素子として接続されている。このように、図1で示した本実施形態に係るバイポーラトランジスタ50は、図3に示すようにバイポーラトランジスタ50a,50b,50cとして配置することができる。
【0032】
バイポーラトランジスタ50a,50b,50cの静電破壊保護動作について簡単に説明する。この回路において、入力端子21に過剰な正電圧が印加され、その過電圧がバイポーラトランジスタ50aを超えると、バイポーラトランジスタ50aに電流が流れ、当該電流はVSS配線23を通して外部に逃げる。また、入力端子21に過剰な負電圧が印加され、つまりはVDD配線24側が正の極性となる過電圧が印加され、その過電圧がバイポーラトランジスタ50bのスナップバック電圧を超えると、バイポーラトランジスタ50bに電流が流れ、当該電流はVDD配線24を流れて外部に逃げる。また、VSS配線23に対してVDD配線24が過大な正電圧となり、当該過電圧がバイポーラトランジスタ50cのスナップバック電圧を超えると、バイポーラトランジスタ50cに電流が流れ、当該電流はVSS配線23を通して外部に逃げる。このようにして、CMOS回路26や内部回路20は静電破壊から保護される。
【0033】
なお、半導体基板1に対して接地電位を供給する電極は、バイポーラトランジスタ50a,50b,50cの近傍に配置することが好ましい。すなわち、VSS配線23に接続された基板電位固定電極12を、図1A及び図1Bに示したのと同様に、バイポーラトランジスタ50a,50b,50cの少なくともいずれかと隣り合うようにして配置することが好ましい。そして、その上でバイポーラトランジスタ50a,50cにおけるベース電極8及びエミッタ電極9を、図4に示すように基板電位固定電極12と接続することが好ましい。かかる構成によれば、入力端子21にVSS配線23に対して過剰な負電圧が印加された際にバイポーラトランジスタ50a,50cに形成される寄生ダイオード(半導体基板1及びP+分離層11をアノード、コレクタ領域(エピタキシャル層2及びN+不純物層6)及び埋め込み層3をカソードとする寄生ダイオード)の順方向特性が向上し、速やかに電流を逃がすことで静電破壊耐性が向上するからである。
【0034】
このように、基板電位固定電極12とP+分離層11との接続部を、静電破壊保護素子として機能するバイポーラトランジスタと隣り合う位置に配置することによって、静電破壊耐性の向上した素子を形成することが可能である。
【0035】
以上説明したように、本実施形態に係るNPN型のバイポーラトランジスタを静電破壊保護素子として用いた場合、従来よりもホールド電圧Vhを高くすることができ、静電破壊保護素子に必要な面積を従来に比して小さくすることが可能である。さらに、本実施形態に示したように基板電位固定電極を設けることで静電破壊耐性を従来に比して向上させることができる。
【0036】
なお、本発明は上記実施形態に限定されることなく、その要旨を逸脱しない範囲で変更が可能である。例えば、上記実施形態ではNPN型のバイポーラトランジスタについて説明したが、PNP型のバイポーラトランジスタを構成するには、上記実施形態で示した構成を逆導電型で構成すればよい。また、上記実施形態では入力端子21と接続された配線22にバイポーラトランジスタ50a,50bが接続されていたが、出力端子(不図示)と内部回路とを繋ぐ配線に接続してもよく、入力端子21または出力端子に直接接続してもよい。本発明は、静電破壊保護素子として用いられるバイポーラトランジスタのホールド電圧を高くする技術として広く適用できるものである。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の実施形態に係る半導体装置を示す平面図及び断面図である。
【図2】本発明の実施形態に係るホールド電圧と従来構造に係るホールド電圧を示すグラフである。
【図3】本発明の実施形態に係る半導体装置を示す回路図である。
【図4】本発明の実施形態に係る半導体装置を示す断面図である。
【図5】従来の半導体装置を説明する平面図及び断面図である。
【図6】静電破壊保護素子として用いられるバイポーラトランジスタのスナップバック特性を示すグラフである。
【符号の説明】
【0038】
1 半導体基板 2 エピタキシャル層 3 埋め込み層 4 P不純物層
5 N+不純物層 6 N+不純物層 7 絶縁膜 8 ベース電極
9 エミッタ電極 10 コレクタ電極 11 P+分離層
11a 上分離層 11b 下分離層 12 基板電位固定電極
20 内部回路 21 入力端子 22 配線 23 VSS配線
24 VDD配線 25 保護抵抗 26 CMOS回路
27 Pチャネル型MOSトランジスタ 28 Nチャネル型MOSトランジスタ
50,50a,50b,50c バイポーラトランジスタ 100 半導体基板
101 エピタキシャル層 102 埋め込み層 103 P+分離層
103a 上分離層 103b 下分離層 104 P不純物層
105 N+不純物層 106 N+不純物層 107 絶縁膜
108 ベース電極 109 エミッタ電極 110 コレクタ電極

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1導電型の第1の半導体層と、前記第1の半導体層の表面に形成された前記第1の半導体層よりも高濃度の第1導電型の第2の半導体層とを含むコレクタ領域と、
前記第1の半導体層の表面に形成された第2導電型のベース領域と、
前記ベース領域の表面に形成された第1導電型のエミッタ領域と、
前記第2の半導体層と接続されたコレクタ電極と、
前記ベース領域と接続されたベース電極と、
前記エミッタ領域と接続されたエミッタ電極とを含むバイポーラトランジスタを備え、
前記ベース電極は前記エミッタ電極と接続され、且つ前記ベース電極と前記ベース領域との接続部は、前記ベース領域の前記第2の半導体層側の端部と前記エミッタ領域との間に位置することを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
前記第1の半導体層を島領域に分離する第2導電型の分離層と、
前記分離層と接続された基板電位固定電極とを備え、
前記基板電位固定電極と前記分離層との接続部は、前記バイポーラトランジスタと隣り合って配置されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記基板電位固定電極は、前記ベース電極及び前記エミッタ電極と接続されていることを特徴とする請求項2に記載の半導体装置。
【請求項4】
端子と内部回路とを繋ぐ第1の配線と、
電源電圧または接地電圧を供給する第2の配線とを備え、
前記コレクタ電極は、前記端子または前記第1の配線と接続され、
前記ベース電極及び前記エミッタ電極は、前記第2の配線と接続されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の半導体装置。
【請求項5】
電源電圧を供給する電源配線と、
接地電圧を供給する接地配線とを備え、
前記コレクタ電極は、前記電源配線と接続され、
前記ベース電極及び前記エミッタ電極は、前記接地配線と接続されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の半導体装置。
【請求項6】
前記第2の半導体層と前記ベース領域との間の長さよりも、前記ベース領域の前記第2の半導体層側の端部と前記エミッタ領域との間の長さの方が長いことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の半導体装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−64974(P2009−64974A)
【公開日】平成21年3月26日(2009.3.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−231766(P2007−231766)
【出願日】平成19年9月6日(2007.9.6)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【出願人】(506227884)三洋半導体株式会社 (1,155)
【Fターム(参考)】