説明

太陽光インバータおよび太陽光インバータを制御する方法

【課題】従来の問題を解決できる太陽光インバータを提供する。
【解決手段】コントローラ31、補助電源32および緩衝素子33を備える太陽光インバータ30が提供される。補助電源はコントローラ31に電力を供給する。緩衝素子33は、太陽光パネル38と補助電源32との間に接続されて、先ず起動周期において太陽光パネル38から出力されたエネルギーを蓄積し、次いで起動周期に続く第1の周期において太陽光パネル38から出力されたエネルギーの蓄積を停止すると共に、蓄積したエネルギーを補助電源32に供給することにより、コントローラによる太陽光パネルへの最大電力点追従が実行されるようにし、かつ第1の周期に続く第2の周期において太陽光パネル38から出力されたエネルギーを補助電源32に送り込むことにより、コントローラ31による太陽光パネル38への最大電力点追従制御が引き続き実行されるようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2011年3月16日に出願された台湾特許出願第100108842号の優先権を主張し、その全体が参照として本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は太陽光発電の電力変換システム(photovoltaic conversion systems)に関し、より詳細には太陽光インバータ(photovoltaic inverters)に関する。
【背景技術】
【0003】
図1は従来技術の太陽光パネル(photovoltaic panel)を示している。図1に示されるように、補助電源(auxiliary power)12の入力端は太陽光パネル18に接続され、補助電源12の出力端はコントローラ11に接続されている。図2は、異なる太陽光の輝度における太陽光パネルの電圧、電流および電力間の関係を示している。図2によれば、太陽光パネル18の出力電圧は、太陽光の輝度に応じて変化する。よって、補助電源12の入力端は、太陽光パネル18から出力される広範囲の電圧(例えば20Vdc〜50Vdc)を受ける必要がある。しかしながら、補助電源12の出力端から出力される電圧は固定されている(例えば12V、5V、または3.3Vなど)ため、補助電源12の入力端の電圧と、補助電源12を最良の変換効率で動作させる電圧(例えば35Vまたは25V)との差が大きすぎる場合、補助電源12の変換効率が悪くなり、電力消費が増える。
【0004】
一方、太陽光の輝度が不十分である(例えば、太陽光の輝度が100W/mよりも低い、または開路電圧が40Vよりも低い)ときに、コントローラ11が太陽光パネル18の最大電力点追従(maximum power point tracking,MPPT)制御を実行すると、太陽光パネル18から出力される電圧が補助電源12の起動電圧(例えば25V)よりも小さくなり、このために太陽光インバータ10がオフとなる。そしてコントローラ11が太陽光パネル18の最大電力点追従制御を停止することにより、太陽光パネル18から出力された電圧がその輝度における開路電圧(例えば40V)を超えると共に、その輝度における開路電圧が補助電源12の起動電圧よりも高くなり、このために補助電源12が再びオンとなる。補助電源12が再びオンとなったことにより、コントローラ11は太陽光パネル18の最大電力点追従制御を再び実行し、よって太陽光インバータ10が再びオフとなる。太陽光インバータ10はオンとオフを繰り返すため、太陽光パネル18から出力されるエネルギーを効率的に収集することができなくなる。したがって、かかる問題を克服する新規な太陽光インバータが必要とされる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平06−133472号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来の問題を解決できる太陽光インバータを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した問題に鑑みて、本発明は、コントローラ、補助電源および緩衝素子を含む太陽光インバータ(photovoltaic inverter)の実施形態を提供する。補助電源はコントローラに電力を供給する。緩衝素子は、太陽光パネル(photovoltaic panel)と補助電源との間に接続されて、先ず起動周期において太陽光パネルから出力されたエネルギーを蓄積し、次いで起動周期に続く第1の周期において太陽光パネルから出力されたエネルギーの蓄積を停止すると共に、蓄積したエネルギーを補助電源に供給することにより、コントローラによる太陽光パネルの最大電力点追従(maximum power point tracking)制御が実行されるようにし、かつ第1の周期に続く第2の周期において太陽光パネルから出力されたエネルギーを補助電源に送り込む(feed)ことにより、コントローラによる太陽光パネルへの最大電力点追従制御が引き続き実行されるようにする。
【0008】
また本発明は、コントローラ、補助電源および緩衝素子を含む太陽光インバータの実施形態を提供する。コントローラは太陽光パネルの開路電圧を検出する。補助電源はコントローラに電力を供給する。緩衝素子は、太陽光パネルと補助電源との間に接続される。このうち、太陽光パネルに光が照射され、かつ開路電圧が第1の電圧よりも低いとき、コントローラは、緩衝素子が太陽光パネルから出力されたエネルギーを蓄積できるようにし、かつ太陽光パネルの最大電力点追従(MPPT)制御を一時停止する。
また本発明は、太陽光インバータを制御する方法を提供する。当該方法は、太陽光パネルに光が照射されたときに太陽光パネルの開路電圧を検出するステップ、および開路電圧が第1の電圧よりも低いときに、太陽光パネルから出力されたエネルギーを蓄電素子に蓄積すると共に、太陽光パネルに対する最大電力点追従制御を一時停止するステップを含む。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、太陽光インバータがオンおよびオフを繰り返すのが回避され、かつ補助電源の変換効率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】従来技術の太陽光パネルを示す図である。
【図2】異なる太陽光の輝度における太陽光パネルの電圧、電流および電力間の関係を示す図である。
【図3】本発明の太陽光インバータの実施形態を示す図である。
【図4】本発明の太陽光パネルのタイミングチャートを示す図である。
【図5】本発明の太陽光インバータを制御する方法のフローチャートを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明は、添付の図面を参照し、以下の詳細な説明および例を読むことによってより十分に理解され得る。
【0012】
以下の記載は、本発明を実施するために最良と考えられる形態である。この記載は、本発明の一般的な原理を説明する目的でなされたものであり、限定の意味に解されるべきではない。本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲を参照することにより判断されるべきである。
【0013】
図3は、本開示の太陽光インバータの実施形態を示している。図3に示されるように、太陽光インバータ(photovoltaic inverter)30はコントローラ(controller)31、補助電源(auxiliary power)32、緩衝素子(buffering element)33およびインバータ34を含んでいる。例えば、コントローラ31は、太陽光パネル38の開路電圧を検出し、かつ緩衝素子33およびインバータ34を制御する。インバータ34はコントローラ31にしたがって太陽光パネル38から出力された電圧および電流を調整し、これにより最大電力が得られるようにする。補助電源32は緩衝素子33に接続される入力端およびコントローラ31に接続される出力端を備え、これによりコントローラ31にエネルギーが供給されるようになる。緩衝素子33は太陽光パネル38と補助電源32との間に接続される。このうち、緩衝素子33は蓄電素子(storage element)35、スイッチング素子(switching element)36および昇圧コンバータ(boost converter)37を含む。例えば、スイッチング素子36は太陽光パネル38と蓄電素子35との間に接続され、これにより、スイッチング素子36が閉路状態であれば、コントローラ31にしたがって、太陽光パネル38から出力されたエネルギーが蓄電素子35に蓄積されるようになる、または太陽光パネル38から出力されたエネルギーが補助電源32へ直接送り込まれるようになる。昇圧コンバータ37は、コントローラ31にしたがって補助電源32に電圧を供給する。
【0014】
コントローラ31は、太陽光パネル38に光が照射され、かつ開路電圧が電圧V1(例えば50V)よりも低いとき、緩衝素子33が太陽光パネル38から出力されたエネルギーを蓄積できるようにすると共に、太陽光パネル38の最大電力点追従(MPPT)制御を一時停止する。この実施形態では、スイッチング素子36は常閉(normal-on)(つまり閉路状態)であるが、これに限定はされない。詳細には、太陽光パネル38に光が照射され、かつ開路電圧が電圧V1よりも低いときに、コントローラ31はスイッチング素子36を閉路状態にさせ、これによって太陽光パネル38から出力されたエネルギーが蓄電素子35に蓄積されるようにする。
【0015】
太陽光パネル38に光が照射され、かつ開路電圧が電圧V1よりも高いとき、コントローラ31がスイッチング素子36を開路状態とさせることで、緩衝素子33の蓄電素子35が太陽光パネル38から出力されたエネルギーを蓄積するのを停止すると共に、蓄積されたエネルギーが補助電源32へ供給されるようになり、これによって、コントローラ31による太陽光パネル38の最大電力点追従が実行されることとなる。コントローラ31が太陽光パネル38の最大電力点追従を実行し、かつ太陽光パネル38から出力された電圧が電圧V2(例えば35V)よりも低いときには、コントローラ31がスイッチング素子36を閉路状態とさせることで、緩衝素子33が太陽光パネル38から出力されたエネルギーを補助電源32に送り込むようになり、これによってコントローラ31による太陽光パネル38の最大電力点追従が引き続き実行されることとなる。
【0016】
コントローラ31が太陽光パネル38の最大電力点追従を実行し、かつ太陽光パネル38から出力された電圧が電圧V3(例えば25V)よりも低いときには、コントローラ31がスイッチング素子36を開路状態とさせると共に、昇圧コンバータ37をオンにすることで、昇圧コンバータ37が太陽光パネル38から出力された電圧を電圧V3まで上昇させると共に、電圧V3を補助電源32に供給するようになり、これによってコントローラ31による太陽光パネル38の最大電力点追従が引き続き実行されることとなる。
【0017】
太陽光パネル38に光が照射されないとき(例えば日没後)、太陽光インバータ30はオフとなり、かつスイッチング素子36は閉路状態となり、これによって太陽光パネル38が再び照射されたときに(例えば夜明け後)、太陽光パネル38が蓄電素子35を充電するようになる。
【0018】
図4は、本開示の太陽光パネルのタイミングチャートを示している。図4は図3に対応しており、太陽光インバータ30を説明するための図である。図4に示されるように、太陽光パネル38に光が照射されたとき(例えば夜明け後)、太陽光パネル38は自動的にオンとなり、太陽光インバータ30は起動周期PSに入る。起動周期PSにおいて、スイッチング素子36の初期状態は閉路状態であることから、先ず緩衝素子33の蓄電素子35が太陽光パネル38から出力されたエネルギーを蓄積する。コントローラ31が開路電圧が電圧V1を超えたことを検出した(つまり、太陽光の輝度が十分に高いため、太陽光パネル38から出力された電圧が起動電圧よりも低くなって補助電源32がオフとなることがない)とき、太陽光インバータ30は、起動周期PSから周期P1に入り、コントローラ31がスイッチング素子36を開路状態にさせることで、緩衝素子33の蓄電素子35が太陽光パネル38から出力されたエネルギーの蓄積を停止すると共に、蓄積したエネルギーを補助電源32へ供給するようになり、これによってコントローラ31による太陽光パネル38への最大電力点追従が実行されることとなる。
【0019】
コントローラ31が太陽光パネル38に対して最大電力点追従を実行し、かつ太陽光パネル38から出力された電圧が電圧V2より低いことをコントローラ31が検出したとき、太陽光インバータ30は周期P1から周期P2に入り、かつコントローラ31がスイッチング素子36を閉路状態にさせることで、緩衝素子33が太陽光パネル38から出力されたエネルギーを補助電源32へ直接送り込むようになり、これによってコントローラ31による太陽光パネル38の最大電力点追従制御が引き続き実行されることとなる。
【0020】
コントローラ31が太陽光パネル38の最大電力点追従制御を実行し、かつ太陽光パネル38から出力された電圧が電圧V3(つまり、補助電源32の起動電圧)より低いことをコントローラ31が検出したとき、太陽光インバータ30は周期P2から周期P3に入る。コントローラ31がスイッチング素子36を開路状態にさせると共に、昇圧コンバータ37をオンにすることより、緩衝素子33の昇圧コンバータ37が太陽光パネル38から出力された電圧を電圧V3まで上昇させると共に、電圧V3を補助電源32に供給するようになり、これによってコントローラ31による太陽光パネル38の最大電力点追従制御が引き続き実行されることとなる。
【0021】
太陽光パネル38が太陽光に照射されないとき(例えば夜間)、太陽光パネル38がオフとなることで、太陽光インバータ30もオフとなると共に、スイッチング素子36が閉路状態となり、これによって起動周期PS(例えば明け方)において太陽光パネル38により蓄電素子35に直接充電がなされることとなる。コントローラ31は、周期P1になるまで、太陽光パネル38に対し最大電力点追従制御を実行しない。
【0022】
まとめると、スイッチング素子36は、コントローラ31にしたがって、起動周期PS、周期P1、周期P2および周期P3において切り替えられ、これにより起動周期PSおよび周期P2においては閉路状態となり、周期P1および周期P3においては開路状態となる。
【0023】
いくつかの実施形態では、周期P2において、蓄電素子35から出力された電圧が電圧V2以上であるときに、コントローラ31がスイッチング素子36を開路状態とさせることで、蓄電素子35が太陽光パネル38から出力されたエネルギーの蓄積を停止すると共に、蓄積したエネルギーを補助電源32へ供給するようになる。蓄電素子35から出力された電圧が電圧V3以上のとき、コントローラ31がスイッチング素子36を閉路状態とさせることで、蓄電素子35が太陽光パネル38から出力されたエネルギーを蓄積すると共に、太陽光パネル38から出力されたエネルギーを補助電源32へ直接送り込むようになる。よって、電圧V3において最良の変換効率を持つよう設計された補助電源32が、より好ましい変換効率を備えることとなる。
【0024】
図5は、本開示の太陽光インバータを制御する方法のフローチャートを示している。図5に示されるように、太陽光インバータを制御する方法は次のステップを含む。
【0025】
ステップS51において、太陽光パネル38に光が照射された(つまりオンになった)とき、太陽光パネル38の開路電圧が検出される。ステップS52において、開路電圧が電圧V1よりも低いときに、太陽光パネル38から出力されたエネルギーが蓄電素子35に蓄積されると共に、太陽光パネル38の最大電力点追従制御が一時停止される。ステップS53において、太陽光パネル38に光が照射され、かつ開路電圧が電圧V1よりも高くなったとき、太陽光パネル38から出力されたエネルギーの蓄積が停止されると共に、蓄積されたエネルギーが補助電源32に供給され、これによってコントローラ31による太陽光パネル38の最大電力点追従制御が実行される。
【0026】
ステップS54において、コントローラ31が太陽光パネル38に対して最大電力点追従制御を実行し、かつ太陽光パネル38から出力された電圧が電圧V2よりも低いとき、太陽光パネル38から出力されたエネルギーが補助電源32に直接送り込まれ、これによってコントローラ31による太陽光パネル38の最大電力点追従制御が引き続き実行される。ステップS55において、コントローラ31が太陽光パネル38に対して最大電力点追従制御を実行し、かつ太陽光パネル38から出力された電圧が電圧V3よりも低いとき、昇圧コンバータ37がオンとなって、太陽光パネル38から出力された電圧を電圧V3まで上昇させると共に、電圧V3を補助電源32に供給し、これによりコントローラ31による太陽光パネル38への最大電力点追従制御が引き続き実行される。この実施形態では、電圧V1は電圧V2よりも高く、かつ電圧V2は電圧V3よりも高い。例えば、電圧V1は50V、51Vまたは52Vなどであってよく、電圧V2は30V、31Vまたは32Vなどであってよく、電圧V3は25V、26Vまたは27Vなどであってよいが、これらに限定されない。
【0027】
要約すると、本開示では、起動周期PS(つまり、太陽の輝度が十分ではないとき)において、太陽光パネル38に対する最大電力点追従制御を一時停止すると共に、太陽光パネル38から出力されたエネルギーを蓄電素子35に蓄積するため、太陽光インバータ30がオンおよびオフを繰り返すのが回避されることとなる。本開示では、周期P1(つまり補助電源32の入力端の電圧と補助電源32の最良の変換効率の電圧との差が非常に大きいとき)において、蓄電素子35に蓄積されたエネルギーを補助電源32に供給する。本開示ではさらに、太陽光パネル38から出力された電圧が電圧V2より低いときに(電圧V1と比べると、電圧V2の方が補助電源32の最良変換効率の電圧により近い)、太陽光パネルから出力されたエネルギーを補助電源32に直接送り込む。これによって補助電源32の変換効率が向上することとなる。
【0028】
例により、および好ましい実施形態により本発明を説明したが、本発明は開示された実施形態に限定されることはないと理解されるべきである。それとは反対に、本発明は、(当業者には明らかであるような)各種変更および類似のアレンジをカバーするよう意図されている。したがって、添付の特許請求の範囲は、かかる変更および類似のアレンジが全て包含されるよう、最も広い解釈が与えられなければならない
【符号の説明】
【0029】
10,30…太陽光インバータ
11,31…コントローラ
12,32…補助電源
33…緩衝素子
14,34…インバータ
35…蓄電素子
36…スイッチング素子
37…昇圧コンバータ
18,38…太陽光パネル
PS…起動周期
P1〜P3…周期

【特許請求の範囲】
【請求項1】
太陽光インバータであって、
コントローラと、
前記コントローラに電力を供給する補助電源と、
太陽光パネルと前記補助電源との間に接続され、
起動周期において前記太陽光パネルから出力されたエネルギーを蓄積し、前記起動周期に続く第1の周期において前記太陽光パネルから出力されたエネルギーの蓄積を停止すると共に、前記蓄積したエネルギーを前記補助電源に供給し、これにより前記コントローラによる前記太陽光パネルへの最大電力点追従制御を実行し、かつ前記第1の周期に続く第2の周期において前記太陽光パネルから出力されたエネルギーを前記補助電源に送り込み、これにより前記コントローラによる前記太陽光パネルへの前記最大電力点追従制御が引き続き実行されるようにする緩衝素子と、
を備えたことを特徴とする太陽光インバータ。
【請求項2】
前記太陽光パネルの開路電圧が第1の電圧を超えたとき、前記太陽光インバータは前記起動周期から前記第1の周期に入ることを特徴とする請求項1記載の太陽光インバータ。
【請求項3】
前記コントローラが前記太陽光パネルに対して前記最大電力点追従制御を実行し、かつ前記太陽光パネルから出力された電圧が第2の電圧よりも低いときに、前記太陽光インバータは前記第1の周期から前記第2の周期に入ることを特徴とする請求項2記載の太陽光インバータ。
【請求項4】
前記コントローラが前記太陽光パネルに対して前記最大電力点追従制御を実行し、かつ前記太陽光パネルから出力された電圧が第3の電圧よりも低いときに、前記太陽光インバータは前記第2の周期から第3の周期に入ることを特徴とする請求項3記載の太陽光インバータ。
【請求項5】
前記第3の周期において、前記緩衝素子が前記太陽光パネルから出力された電圧を前記第3の電圧まで上昇させると共に、前記第3の電圧を前記補助電源に供給することを特徴とする請求項4記載の太陽光インバータ。
【請求項6】
前記第1の電圧が前記第2の電圧よりも高く、かつ前記第2の電圧が前記第3の電圧よりも高いことを特徴とする請求項4記載の太陽光インバータ。
【請求項7】
前記緩衝素子が、
前記太陽光パネルから出力されたエネルギーを蓄積する蓄電素子と、
前記太陽光パネルと前記蓄電素子との間に接続され、前記第1、第2、および第3の周期において切り替えを行うスイッチング素子と、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の太陽光インバータ。
【請求項8】
前記スイッチング素子が前記起動周期および前記第2の周期において閉路状態となり、かつ前記第1の周期および前記第3の周期において開路状態となることを特徴とする請求項7記載の太陽光インバータ。
【請求項9】
前記緩衝素子が、前記太陽光パネルから出力された電圧を前記第3の電圧まで上昇させる昇圧コンバータを備えていることを特徴とする請求項4記載の太陽光インバータ。
【請求項10】
前記コントローラにしたがって前記太陽光パネルから出力された電圧および電流を調整することで最大電力が得られるようにするインバータをさらに備えたことを特徴とする請求項2記載の太陽光インバータ。
【請求項11】
太陽光インバータであって、
太陽光パネルの開路電圧を検出するコントローラと、
前記コントローラに電力を供給する補助電源と、
前記太陽光パネルと前記補助電源との間に接続される緩衝素子と、
を備えており、
前記太陽光パネルに光が照射され、かつ前記開路電圧が第1の電圧よりも低いとき、前記コントローラが、前記緩衝素子が前記太陽光パネルから出力されたエネルギーを蓄積できるようにすると共に、前記太陽光パネルへの最大電力点追従制御を一時停止することを特徴とする太陽光インバータ。
【請求項12】
前記緩衝素子がスイッチング素子および蓄電素子を含み、前記太陽光パネルに光が照射され、かつ前記開路電圧が前記第1の電圧よりも高いとき、前記スイッチング素子が開路状態となって、前記緩衝素子が前記太陽光パネルから出力されたエネルギーの蓄積を停止すると共に、蓄積したエネルギーを前記補助電源に供給するようになり、これにより前記コントローラによる前記太陽光パネルの前記最大電力点追従制御が実行されることとなることを特徴とする請求項11記載の太陽光インバータ。
【請求項13】
前記コントローラが前記太陽光パネルに対して前記最大電力点追従制御を実行し、かつ前記太陽光パネルから出力された電圧が第2の電圧よりも低いとき、前記スイッチング素子が閉路状態となって、前記緩衝素子が前記太陽光パネルから出力されたエネルギーを前記補助電源に直接送り込むようになり、これによって前記コントローラによる前記太陽光パネルの前記最大電力点追従制御が引き続き実行されることとなることを特徴とする請求項12記載の太陽光インバータ。
【請求項14】
前記緩衝素子が昇圧コンバータをさらに備え、前記コントローラが前記太陽光パネルの前記最大電力点追従制御を実行し、かつ前記太陽光パネルから出力された電圧が第3の電圧よりも低いとき、前記スイッチング素子が前記開路状態となり、かつ前記コントローラが前記昇圧コンバータをオンにすることで、前記昇圧コンバータが前記太陽光パネルから出力された電圧を前記第3の電圧まで上昇させると共に、前記第3の電圧を前記補助電源へ供給するようになり、これによって前記コントローラによる前記太陽光パネルの前記最大電力点追従制御が引き続き実行されることとなることを特徴とする請求項13記載の太陽光インバータ。
【請求項15】
前記第1の電圧が前記第2の電圧よりも高く、かつ前記第2の電圧が前記第3の電圧よりも高いことを特徴とする請求項14記載の太陽光インバータ。
【請求項16】
前記コントローラにしたがって前記太陽光パネルから出力された電圧および電流を調整することで最大電力が得られるようにするインバータをさらに備えたことを特徴とする請求項11記載の太陽光インバータ。
【請求項17】
太陽光インバータを制御する方法であって、
太陽光パネルに光が照射されたときに、前記太陽光パネルの開路電圧を検出するステップと、
前記開路電圧が第1の電圧よりも低いときに、前記太陽光パネルから出力されたエネルギーを蓄電素子に蓄積すると共に、前記太陽光パネルへの最大電力点追従制御を一時停止するステップと、
を備えたことを特徴とする太陽光インバータを制御する方法。
【請求項18】
前記太陽光パネルに光が照射され、かつ前記開路電圧が前記第1の電圧よりも高いときに、前記太陽光パネルから出力されたエネルギーの蓄積を停止すると共に、蓄積したエネルギーを前記補助電源に供給し、これによって前記コントローラによる前記太陽光パネルの前記最大電力点追従制御が実行されるようにするステップをさらに備えたことを特徴とする請求項17記載の太陽光インバータを制御する方法。
【請求項19】
前記コントローラが前記太陽光パネルの前記最大電力点追従制御を実行し、かつ前記太陽光パネルから出力された電圧が第2の電圧よりも低いときに、前記太陽光パネルから出力されたエネルギーを前記補助電源に直接送り込み、これによって前記コントローラによる前記太陽光パネルへの前記最大電力点追従制御が引き続き実行されるようにするステップをさらに備えたことを特徴とする請求項18記載の太陽光インバータを制御する方法。
【請求項20】
前記コントローラが前記太陽光パネルに対して前記最大電力点追従制御を実行し、かつ前記太陽光パネルから出力された電圧が第3の電圧よりも低いとき、前記昇圧コンバータをオンにすることで、前記昇圧コンバータが前記太陽光パネルから出力された電圧を前記第3の電圧まで上昇させると共に、前記第3の電圧を前記補助電源へ供給するようにし、これによって前記コントローラによる前記太陽光パネルの前記最大電力点追従制御が引き続き実行されるようにするステップをさらに備えたことを特徴とする請求項19記載の太陽光インバータを制御する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−194979(P2012−194979A)
【公開日】平成24年10月11日(2012.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−58110(P2012−58110)
【出願日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【出願人】(596039187)台達電子工業股▲ふん▼有限公司 (192)
【Fターム(参考)】