説明

撮像装置

【課題】 幼児などが直感的に注目することが可能な撮像装置を提供すること。
【解決手段】 撮像素子と、上記撮像素子に結像するレンズユニット201と、レンズユニット201が設けられた前面111と、複数のドットを構成する複数のLEDチップを具備し、前面111側から発光状態が視認可能とされたドットマトリクス表示部261と、上記撮像素子への結像状態を調節する焦点調節部と、ドットマトリクス表示部261の表示状態を制御する表示制御部と、を備えており、上記表示制御部は、上記焦点調節部の調節動作中に、ドットマトリクス表示部261にパターンを表示させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、いわゆるデジタルカメラと称される撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図13は、従来のデジタルカメラの一例を示している(たとえば、特許文献1参照)。同図に示すデジタルカメラ900は、ケース901を有し、ケース901にレンズユニット902、シャッタレリーズボタン903、セルフタイマランプ904が設けられている。シャッタレリーズボタン903が押されると、レンズユニット902によってCCD素子などの撮像素子(図示略)に結像された像が光電変換により画像データとして記憶される。集合写真などを撮像するためにセルフタイマを用いる場合には、シャッタレリーズボタン903を押した後に、セルフタイマランプ904が所定時間点滅する。この点滅を目安として被写体となる人々は撮像に備える。そして、所定時間が経過したのちに、撮像処理が行われる。
【0003】
しかしながら、成人はセルフタイマランプ904の点滅によって撮像タイミングが到来しつつあることを適切に認識できるが、幼児には点滅の意図を理解することは困難である。そのため、撮像された集合写真において、幼児だけがデジタルカメラ900に注目しておらず、望ましい集合写真を撮像することが困難であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−253669号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、幼児などが直感的に注目することが可能な撮像装置を提供することをその課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の側面によって提供される撮像装置は、撮像素子と、被写体像を上記撮像素子に結像させるレンズと、上記レンズが設けられた前面と、複数のドットを構成する複数のLEDチップを具備して上記前面側に配置され、被写体側から発光状態が視認可能とされたドットマトリクス表示部と、上記撮像素子への結像状態を調節する焦点調節部と、上記ドットマトリクス表示部の表示状態を制御する表示制御部と、を備えており、上記表示制御部は、上記焦点調節部の調節動作中に、上記ドットマトリクス表示部にパターンを表示させることを特徴としている。
【0007】
本発明の好ましい実施形態においては、上記焦点調節部は、上記撮像素子への結像状態を自動的に調節する自動焦点調節部であるとともに、上記自動焦点調節部を機能させる手動操作部を有し、上記表示制御部は、上記手動操作部の操作中に、上記ドットマトリクス表示部にパターンを表示させる。
【0008】
本発明の第2の側面によって提供される撮像装置は、撮像素子と、被写体像を上記撮像素子に結像させるレンズと、上記レンズが設けられた前面と、複数のドットを構成する複数のLEDチップを具備して上記前面側に配置され、被写体側から発光状態が視認可能とされたドットマトリクス表示部と、手動操作部と、上記手動操作部が操作されてから所定のタイマー時間後にレリーズを行うセルフタイマ装置と、上記ドットマトリクス表示部の表示状態を制御する表示制御部と、を備えており、上記表示制御部は、上記タイマー時間中に、上記ドットマトリクス表示部にパターンを表示させることを特徴としている。
【0009】
本発明の好ましい実施形態においては、上記表示制御部は、上記パターンの表示中において上記ドットマトリクス表示部により表示されるパターンを変化させる。
【0010】
本発明の好ましい実施形態においては、上記ドットマトリクス表示部を覆っており、上記ドットマトリクス表示部からの光を透過し、かつ非点灯時の上記ドットマトリクス表示部を外部から視認不可の状態とする、カバー板部を備える。
【0011】
本発明の好ましい実施形態においては、上記ドットマトリクス表示部は、上記前面の色と同系色の光を発する。
【0012】
本発明の好ましい実施形態においては、上記ドットマトリクス表示部の面積は、上記前面のうち上記レンズを除く部分の5%〜50%である。
【0013】
本発明の好ましい実施形態においては、上記表示制御部は、上記ドットマトリクス表示部の上記複数のドットにグラデーションを生じさせる。
【0014】
本発明の好ましい実施形態においては、上記表示制御部は、上記ドットマトリクス表示部の上記複数のドットの輝度を時間的に連続して変化させる。
【0015】
本発明の好ましい実施形態においては、音声出力部を備えており、上記表示制御部は、上記音声出力部から出力される音声変化に連動して、上記ドットマトリクス表示部の表示パターンを変化させる。
【0016】
本発明の好ましい実施形態においては、上記撮像素子によって生成される画像を記憶する記憶部を備えており、上記表示制御部は、上記記憶部に記憶される画像に基づいて上記ドットマトリクス表示部の表示を制御する。
【0017】
本発明の好ましい実施形態においては、上記撮像素子によって生成される画像を処理する画像処理部を備え、上記表示制御部は、上記画像処理部によって処理された画像に基づいて上記ドットマトリクス表示部の表示を制御する。
【0018】
本発明の好ましい実施形態においては、複数の似顔絵パターンがあらかじめ記憶されたパターン記憶部を備え、上記表示制御部は、上記画像処理部によって処理された画像に基づいて、上記複数の似顔絵パターンを選択し、この似顔絵パターンを上記ドットマトリクス表示部に表示させる。
【0019】
本発明の好ましい実施形態においては、上記画像処理部によって処理された画像に基づいて上記似顔絵パターンを上記パターン記憶部に記憶させる似顔絵登録モードを有する。
【0020】
本発明の好ましい実施形態においては、音声が入力される音声入力部を備えており、上記似顔絵登録モードにおいては、上記音声入力部から入力された音声を、上記各似顔絵パターンに対応させて上記パターン記憶部に記憶する。
【0021】
本発明の第3の側面によって提供される撮像装置は、撮像素子と、被写体像を上記撮像素子に結像させるレンズと、上記レンズが設けられた前面と、複数のドットを構成する複数のLEDチップを具備して上記前面側に配置され、被写体側から発光状態が視認可能とされたドットマトリクス表示部と、上記撮像素子によって生成される画像を処理する画像処理部と、上記ドットマトリクス表示部の表示状態を制御する表示制御部と、を備えており、上記表示制御部は、上記画像処理部によって処理された画像に基づいて上記ドットマトリクス表示部にパターンを表示させる自画撮りモードを有することを特徴としている。
【0022】
本発明の好ましい実施形態においては、上記画像処理部は、上記撮像素子によって生成された画像から顔の輪郭を抽出し、上記表示制御部は、上記輪郭を上記ドットマトリクス表示部に表示させる。
【0023】
本発明の第4の側面によって提供される撮像装置は、撮像素子と、被写体像を上記撮像素子に結像させるレンズと、上記レンズが設けられた前面と、複数のドットを構成する複数のLEDチップを具備して上記前面側に配置され、被写体側から発光状態が視認可能とされたドットマトリクス表示部と、上記ドットマトリクス表示部の表示状態を制御する表示制御部と、重力方向を検出する重力方向センサを備えており、上記表示制御部は、重力方向または重力方向と直角である水平方向を示す指標を上記ドットマトリクス表示部に表示させる自画撮りモードを有することを特徴としている。
【0024】
本発明の好ましい実施形態においては、上記ドットマトリクス表示部を覆っており、上記ドットマトリクス表示部からの光を透過し、かつ非点灯時の上記ドットマトリクス表示部を外部から視認不可の状態とする、カバー板部を備える。
【0025】
本発明の好ましい実施形態においては、上記ドットマトリクス表示部は、上記前面の色と同系色の光を発する。
【0026】
本発明の好ましい実施形態においては、上記ドットマトリクス表示部の面積は、上記前面のうち上記レンズを除く部分の5%〜50%である。
【0027】
本発明の好ましい実施形態においては、上記ドットマトリクス表示部は、縦横が上記撮像装置によって生成される画像の縦横比と一致している。
【0028】
本発明の第5の側面によって提供される撮像装置は、撮像素子と、被写体像を上記撮像素子に結像させるレンズと、上記レンズが設けられた前面と、複数のドットを構成する複数のLEDチップを具備して上記前面側に配置され、被写体側から発光状態が視認可能とされたドットマトリクス表示部と、上記ドットマトリクス表示部の表示状態を制御する表示制御部と、を備えており、上記ドットマトリクス表示部の面積は、上記前面のうち上記レンズを除く部分の5%〜50%であることを特徴としている。
【0029】
本発明の第6の側面によって提供される撮像装置は、撮像素子と、被写体像を上記撮像素子に結像させるレンズと、上記レンズが設けられた前面と、複数のドットを構成する複数のLEDチップを具備して上記前面側に配置され、被写体側から発光状態が視認可能とされたドットマトリクス表示部と、上記ドットマトリクス表示部の表示状態を制御する表示制御部と、音声出力部を備えており、上記表示制御部は、上記音声出力部から出力される音声変化に連動して、上記ドットマトリクス表示部の表示パターンを変化させることを特徴としている。
【0030】
上記の構成の一つの特徴によれば、撮像時に上記ドットマトリクス表示部に表示されたパターンが上記前面に浮かび上がる。これにより、撮像が迫っている上記デジタルカメラに幼児や動物などを効果的に注目させることが可能であり、適切な画像を撮像することができる。また、上記の構成の他の特徴によれば、撮像時に上記ドットマトリクス表示部に表示されたパターンを変化させることにより、幼児だけでなく成人についても被写体となる人物の表情を和ませ、魅力のある画像を得ることが可能となる。
【0031】
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明に係るデジタルカメラの一例を示す斜視図である。
【図2】本発明に係るデジタルカメラの一例を示す斜視図である。
【図3】図1のIII−III線に沿う要部断面図である。
【図4】図1のデジタルカメラを示すシステム構成図である。
【図5】図1のデジタルカメラの動作を示すフローチャートである。
【図6】(A)は、標準パターンの一例を表示したドットマトリクス表示部を示す正面図であり、(B)は、標準パターンの他の例を表示したドットマトリクス表示部を示す正面図である。
【図7】標準パターンのさらに他の例を表示したドットマトリクス表示部を示す正面図である。
【図8】標準パターンのさらに他の例を表示したドットマトリクス表示部を示す正面図である。
【図9】標準パターンのさらに他の例を表示したドットマトリクス表示部を示す正面図である。
【図10】標準パターンのさらに他の例を表示したドットマトリクス表示部を示す正面図である。
【図11】似顔絵パターンの一例を表示したドットマトリクス表示部を示す正面図である。
【図12】似顔絵パターンの他の例を表示したドットマトリクス表示部を示す正面図である。
【図13】自画撮りモードにおけるドットマトリクス表示部を示す正面図である。
【図14】自画撮りモードにおけるドットマトリクス表示部を示す正面図である。
【図15】従来のデジタルカメラの一例におけるセルフタイマランプの大きさの検討に用いた正面図である。
【図16】従来のデジタルカメラの一例におけるセルフタイマランプの大きさの検討に用いた正面図である。
【図17】本発明に係るのデジタルカメラの一例におけるドットマトリクス表示部の大きさの検討に用いた正面図である。
【図18】本発明に係るのデジタルカメラの一例におけるドットマトリクス表示部の大きさの検討に用いた正面図である。
【図19】本発明に係るのデジタルカメラの一例におけるドットマトリクス表示部の大きさの検討に用いた正面図である。
【図20】本発明に係るのデジタルカメラの一例におけるドットマトリクス表示部の大きさの検討に用いた正面図である。
【図21】本発明に係るのデジタルカメラの一例におけるドットマトリクス表示部の大きさの検討に用いた正面図である。
【図22】本発明に係るのデジタルカメラの一例におけるドットマトリクス表示部の大きさの検討に用いた正面図である。
【図23】本発明に係るのデジタルカメラの一例におけるドットマトリクス表示部の大きさの検討に用いた正面図である。
【図24】本発明に係るのデジタルカメラの一例におけるドットマトリクス表示部の大きさの検討に用いた正面図である。
【図25】本発明に係るのデジタルカメラの一例におけるドットマトリクス表示部の大きさの検討に用いた正面図である。
【図26】本発明に係るのデジタルカメラの一例におけるドットマトリクス表示部の大きさの検討に用いた正面図である。
【図27】本発明に係るのデジタルカメラの一例におけるドットマトリクス表示部の大きさの検討に用いた正面図である。
【図28】本発明に係るのデジタルカメラの一例におけるドットマトリクス表示部の大きさの検討に用いた正面図である。
【図29】従来のデジタルカメラの一例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、本発明の好ましい実施の形態につき、図面を参照して具体的に説明する。
【0034】
図1、図2、および図4は、本発明に係るデジタルカメラの一例を示している。本実施形態のデジタルカメラ101は、ケース110、レンズユニット201、レンズモータ202、モータドライバ203、撮像素子211、A/D変換処理部212、マイクロプロセッサ300、カードインタフェース222、画像表示画面231、表示コントローラ232、ストロボ発光部241、スピーカマイクロフォン251、音声処理部252、ドットマトリクス表示部261、ドットマトリクスドライバ262、シャッタレリーズボタン271、セルフタイマスイッチ272、自画撮りスイッチ273、リモコン受信部274、重力方向センサ275、パターン用メモリ276、モード選択スイッチ277、電源ユニット281を備えている。重力方向センサ275は例えば加速度センサであり、この加速度センサにより重力加速度を求めることで重力方向を検知することができる。
【0035】
ケース110は、デジタルカメラ101の外形を規定し、他の要素を収容および保護するものであり、たとえば樹脂または金属からなる。図1に示すようにケース110は、前面111およびカバー板部112を有する。前面111は、使用時において被写体に向けられる面であり、レンズユニット201が設けられている。カバー板部112は、前面111の一部を構成しており、図1および図3に示すようにドットマトリクス表示部261を覆っている。カバー板部112は、たとえばケース110の全体色と同系色を呈する半透明の樹脂からなる。
【0036】
マイクロプロセッサ300は、デジタルカメラ101の動作を統括的に制御するものであり、本実施形態においては、その機能に本発明でいう表示制御部、画像処理部およびセルフタイマ装置の機能を含んでいる。
【0037】
レンズユニット201は、たとえば複数のレンズからなり、被写体像を撮像素子211に結像するための光学手段である。レンズモータ202は、レンズユニット201の焦点を自動調節する駆動源である。モータドライバ203は、マイクロプロセッサ300からの自動焦点調節指令によってレンズモータ202を駆動制御する。
【0038】
撮像素子211は、たとえばCCD素子であり、レンズユニット201によって結像された像を電気信号に変換する光電変換機能を有する。A/D変換処理部212は、撮像素子211からのアナログ信号をデジタル信号に変換する。A/D変換処理部212によって処理された画像データは、マイクロプロセッサ300の制御により画像データとしてメモリカード221等に記憶されるほか、画像記録前において、例えば画像データのコントラストの増減に基づく自動焦点調節指令の作成に用いられる。上記のように、モータドライバ203は、このような画像データのコントラストに基づく焦点調節指令に基づき、画像データのコントラストが最大となるようレンズモータ202を駆動させるべく自動焦点調節を行う。
【0039】
カードインタフェース222は、外部から挿入されるメモリカード221に対して画像データなどの入出力を行う。画像表示画面231は、たとえば液晶表示パネルであり、撮像された画像やデジタルカメラ101についての情報を表示する。表示コントローラ232は、画像表示画面231の表示を制御する。ストロボ発光部241は、図1に示すように前面111に設けられており、暗所における撮像時に被写体を照らすためのものである。スピーカマイクロフォン251は、音声の入力および出力を行う。音声処理部252は、スピーカマイクロフォン251の音声の入出力を制御する。なお、スピーカマイクロフォン251は、実際には、スピーカマイクロフォン251の位置に別々に配置されたスピーカとマイクロフォンからなり、近接して配置されているが、同時に使用することはないので、ハウリングの問題はない。
【0040】
ドットマトリクス表示部261は、図3に示すように基板264および複数のLEDモジュール265を備える。基板264は、たとえば矩形状であり、ガラスエポキシ樹脂またはセラミックスなどからなる。LEDモジュール265は、LEDチップ、このLEDチップが接合された基板またはリード、このLEDチップを覆う封止樹脂などからなる。上記封止樹脂は、上記LEDチップからの光を透過する樹脂からなり、蛍光材料が混入されてもよい。複数のLEDモジュール265は、基板264上にマトリクス状に実装されている。本実施形態においては、縦22個×横40個のLEDモジュール265が実装されている。なお、本実施形態とは異なり、基板264に複数の上記LEDチップを実装した構成としてもよい。
【0041】
本実施形態においては、ドットマトリクス表示部261の縦横比は、デジタルカメラ101によって撮像される画像の縦横比と一致している。この場合、ドットマトリクス表示部261の縦横比は、画像表示画面231の縦横比とも一致する。ドットマトリクス表示部261の面積は、前面111のうちレンズユニット201を除く部分の5%〜50%であることが好ましい。ドットマトリクス表示部261は、カバー板部112の奥方に配置されている。これにより、ドットマトリクス表示部261は、点灯時にはLEDモジュール265からの光が外部から視認される一方、非点灯時には、外部からは肉眼では視認されない。なお、上記ドットマトリクス表示部261の面積は、後述の設計シミュレーション基づき、一般に実用可能な面積として結論づけられたものである。設計シミュレーションを示す図15〜図27から明らかなように、図28のようなセルフタイマランプ904は、どのように大きく見積もってもケース901の前面のうちレンズユニット902を除く部分の1%前後である。これに対し、ドットマトリクス表示部261の面積は格段に大きい。下限についてコメントすると、デジタルカメラ101からの距離および表示パターンの図柄にもよるが、一般使用を考えると、前面111のうちレンズユニット201を除く部分の面積に対するドットマトリクス表示部261の面積の比が5%程度を割るとパターン変化識別力が低下する。なお、自分撮りのときは、カメラデジタルカメラ101との距離が近いので、3%程度でも顔輪郭位置は水平指標の識別は可能である。一方、上限については、ドットマトリクス表示部261の面積比が50%程度を超えたレイアウトは、設計上可能ではあるが、機能過剰を招くとともに、デジタルカメラ全体101の各部品の配置上もアンバランスなレイアウトとなる。
【0042】
ドットマトリクスドライバ262は、マイクロプロセッサ300からの指令に基づいて、ドットマトリクス表示部261の点灯状態を制御する。
【0043】
シャッタレリーズボタン271は、使用者が撮像操作に用いるものである。セルフタイマスイッチ272は、デジタルカメラ101をセルフタイマモードに設定するためのスイッチである。自画撮りスイッチ273は、デジタルカメラ101を自画撮りモードに設定するためのスイッチである。リモコン受信部274は、デジタルカメラと別体のリモコン送信部からの信号を受信する。なお、マイクロプロセッサ300は、カメラから離れた操作者が操作するリモコン送信部からのリモコン信号を受信するとそれから所定の遅延時間(例えば2秒)後にシャッタレリーズを行う。この遅延時間の間に、リモコン操作者は、操作姿勢から腕を下ろすなどして撮影姿勢になり、撮影に備えることができる。この処理は、セルフタイマ機能と類似している。重力方向センサ275は、重力方向を検出し、出力する。パターン用メモリ276は、ドットマトリクス表示部261に表示させるための複数のパターンを記憶する。これらのパターンは、たとえば図6に示す標準パターン401を含む複数の標準パターンや図9および図10に示す似顔絵パターン405,406を含む複数の似顔絵パターンなどである。モード選択スイッチ277は、撮像モード、再生モード、の切り替えや、似顔絵登録および音声サンプリングモードの選択に用いられる。バッファメモリ278は、撮像された画像を一時的に記憶するためのものである。電源ユニット281は、外部電源もしくはバッテリからの電力を各部に供給する。
【0044】
次に、デジタルカメラ101の動作について、図5を参照しつつ説明する。同図は、マイクロプロセッサ300の制御フローを示している。
【0045】
電源ONされると、ステップS1で立ち上げ処理を行うとともにデジタルカメラを通常モードに初期設定する。ついで、ステップS2で撮影モードかどうかの判定を行う。撮影モードでなければ再生モードなので、ステップS21で再生モード処理を行う。再生モード処理においては、メモリカード221に記憶された画像が画像表示画面231に表示される。そして再生モードの処理から抜けるとフローはステップS15に移行する。一方、ステップS2で撮影モード設定が検知された場合、ステップS3に進み、たとえばモード選択スイッチ277による設定変更操作の有無をチェックする。ステップS3で設定変更操作が検知されるとステップS4に進み、操作に従った各種モードの設定変更操作を実行してステップS5に移行する。具体的には、通常モード、セルフモード、リモコンモード、自分撮りモードの間で操作に従った設定変更を実行する。一方、ステップS3で設定変更操作が検知されない場合は直接ステップ5に移行する。ステップS5では、似顔絵登録操作が行われたか否かの判定を行う。似顔絵登録操作が検知された場合、ステップS6に移行する。
【0046】
ステップS6では、まず、撮像素子211によって撮像された画像をマイクロプロセッサ300に含まれる画像処理機能によって画像処理を行う。この画像処理は、たとえば人物の顔の輪郭抽出、目、鼻、口、髪型の抽出などを含む。この画像処理によって似顔絵パターン405,406を生成し、被写体となった特定人物の似顔絵パターンとしてパターン用メモリ276に記憶する。あるいは、あらかじめ似顔絵パターン405,406を含む複数の似顔絵パターンをパターン用メモリ276に記憶しておき、上記画像処理の結果と照らし合わせて、上記特定人物ともっとも類似あるいは関連する似顔絵パターンを選択し、これを上記特定人物の似顔絵として登録してもよい。ステップS6では、さらに、スピーカマイクロフォン251から入力された音声を上記特定人物の音声としてサンプリングして登録する。これにより、上記特定人物に対応する似顔絵パターンと音声とがパターン用メモリ276に記憶される。なお、ステップS5で似顔絵登録操作が検知されない場合は、上記のようなステップ6の処理を経ずに直接ステップS7に移行する。
【0047】
ステップS7では、現在の設定がセルフタイマモードであるか否かの判定を行う。セルフタイマモード設定が検知されたときは、ステップS31に進み、セルフタイマが動作中であるかどうかチェックする。セルフタイマのスタートはセルフタイマモードにおいてシャッタレリーズボタン271が押されたことの検知によりスタートするが、この検知自体は図5では図示を省略している。ステップ31はこのようなセルフタイマのスタートによってセルフタイマが動作中であるか否かのチェックをしている。ステップ31でセルフタイマが動作中であることが検知されると、ステップS33に進み、モータドライバ203およびレンズモータ202にAF動作を実施させる。このときAF動作が既に実施中であれば、これを継続させる。次いで、ステップS34では、リアルタイム設定であるかを判定する。
【0048】
ステップS34でリアルタイム設定の選択が検知されない場合、ステップS11に移行し、表示用に予め選択されている複数の絵の一つを取得する。例えば、パターン用メモリ276に記憶された複数の標準パターンからたとえばあらかじめ図6(A)と図6(B)が選択されているとすると、そのうちの一つを取得する。次いで、ステップS12で取得した絵をドットマトリクス表示部261に表示させる処理を行う。これにより、デジタルカメラ101の外観は、図1に示すようにその前面111に標準パターン401が浮かび上がった態様となる。なお、後述するように、セルフ動作中においてシャッタレリーズが行われるまでは、フローループの繰り返しによりステップS11とステップS12比較的短時間で繰り返されることになり、ステップS11に至るたびに選択される異なった絵は、このフローの繰り返しにより実現する簡易動画(例えばパラパラ漫画)の一コマをなす。このようにして、セルフタイマー動作中の表示の変更が実現する。また、この一コマ分の絵を表すドットの輝度がグラデーションとなるように表示してもよい。一方、標準パターン401として図7および図8が予め選択されている場合はそのうちの一つを取得する。また、ステップS12においては、選択した絵に連動してサンプリングした音や音楽などが対応付けられている場合、選択した絵に対応する音や音楽の一コマ分に対応する単位データをスピーカマイクロフォン251から音の出力を指示する処理を行う。これらの処理の後、ステップ13に移行してシャッタレリーズが行われたかどうかチェックする。ステップS13で検知されるシャッタレリーズは、通常モードおよび自分撮りモードにおいてはシャッタレリーズボタンの全押し、セルフタイマモードにおいてはセルフタイマ時間の満了、リモコンモードにおいてはリモコン操作からの遅延時間の満了によりそれぞれ生じるものである。ステップS13でシャッタレリーズが検知されるとステップS14に移行し、撮像処理が実行される。これにより、撮像素子211からA/D変換処理部212を介して画像データが得られる。この画像データは、たとえばメモリカード221に記憶される。
【0049】
なお、上述したステップS6でパターン用メモリ276に記憶された似顔絵パターンのうち同一人物の異なった表情の複数の似顔絵が選択されている場合、ステップS11でその一つがのひとつが選択され、ステップS12で表示される。たとえば、被写体が幼児である場合、その父親を想起させる図11に示す似顔絵パターン405群の一つ、あるいは母親を想起させる図12に示す似顔絵パターン406群の一つが選択され表示される。また、ステップS12においては、似顔絵パターン405あるいは似顔絵パターン406を表示させるとともに、パターン用メモリ276に記憶されたそれぞれに対応した音声の単位データをスピーカマイクロフォン251から出力する。
【0050】
一方、ステップS34でリアルタイム設定の選択が検知された場合、ステップS35で撮像中の画像を取得する。そしてステップS36において取得画像に対してリアルタイムで似顔絵処理を行う。具体的には、マイクロプロセッサ300の画像処理機能によって人物の顔の輪郭や目、鼻、口の抽出などを行い、パターン用メモリ276に記憶された複数の似顔絵パターンから類似する似顔絵パターンを選択する。たとえば、被写体が成人の男性である場合、図9に示す似顔絵パターン405が選択される。あるいは、被写体が成人の女性である場合、図10に示す似顔絵パターン406が選択される。そしてステップS12に進み、これら撮像中の画像から作られたリアルタイムの似顔絵パターン405,406をドットマトリクス表示部261に表示させる。
【0051】
ステップS7の説明に戻って、セルフタイマモードのが選択が検知されていない場合、ステップS8でリモコン設定が行われているか否かを判定する。リモコンモードの選択が検知された場合、ステップS32に移行し、リモコン送信部からの送信をリモコン受信部274で受信したかどうかチェックする。そして受信によりリモコン操作が検知されると、ステップS33に移行し、以下、セルフタイマモードと同様にして遅延時間の到来まで、簡易動画(例えばパラパラ漫画)の表示を継続する。このようにして、リモコンの遅延時間中の表示の変更が実現する。一方、ステップS8においてリモコンモードの選択そのものが検知されない場合、または、ステップS32で上記リモコン送信部の操作に基づく送信を検出しない場合は、ステップS9に進む。
【0052】
ステップS9では、シャッタレリーズボタンシャッタシャッタレリーズボタン271が半押しされたかどうかのチェックを行う。そして、シャッタレリーズボタンの半押しを検出すると、ステップS10に進み、自画撮りモード設定になっているかどうかの判定を行う。そして自画撮りモードの選択が検知されない場合は通常モードなのでステップS33に移行し、以下、セルフタイマモードと同様にしてシャッタレリーズボタンが全押しされてシャッタレリーズが行われるまで、簡易動画(例えばパラパラ漫画)の表示を継続する。このようにして、シャッタレリーズボタン半押し中の表示の変更が実現する。そしてステップ33に示すように通常モード、セルフタイマモードおよびリモコンモード中の表示の変更は撮像に先立つAF動作中に行われることになり、この期間に被写体の人物の注目を引き、その表情を和らげることは、これに続く撮像において魅力的な画像を得るのに貢献する。
【0053】
これに対し、ステップS10で自画撮りモードの選択が検知されたときは、ステップS41に移行し、重力加速度検知を行う。これは、重力方向センサ275によって、デジタルカメラ101が重力方向に対してどのような姿勢で保持されているかを検知することに該当する。次いで、ステップS42で撮像中の画像を取得し、ステップS43で上記画像においてマイクロプロセッサ300の画像処理機能によって顔が占める位置および大きさをリアルタイムで検知する。
【0054】
次いで、ステップS44で図13に示すようにドットマトリクス表示部261に輪郭パターン411および水平線412をリアルタイムで表示する。輪郭パターン411は、たとえば単純な楕円形であり、その大きさおよび位置がステップS43で得られた撮像された画像における被写体の顔の大きさおよび位置と一致している。水平線412は、ステップS41によって検知した水平方向を示している。図13は、デジタルカメラ101がほぼ水平におかれており、被写体の顔が画像のほぼ中央の比較的大部分を占める状態を示している。一方、図14は、デジタルカメラ101が水平方向に対して若干傾いた姿勢におかれており、また、被写体の顔が画像の中央から逸脱し、その一部が画像からはみ出している状態を示している。自画撮りモードにおいては被写体は使用者であり、この使用者は前面111をリアルタイムで見ながら撮像を行う。ドットマトリクス表示部261の表示が図14に示す不適切な状態ではなく、図13に示した適切な状態であることを使用者が確認すると、使用者はシャッタレリーズボタン271を全押しする。ステップS13においてこれが検知されると、S14に移行し、撮像処理が行われる。また、セルフタイマモードと同様にしてシャッタレリーズボタン271が全押しされてシャッタレリーズが行われるまでは、簡易動画(例えば、デジタルカメラを動かすことによる顔輪郭の位置および水平線の変化)の表示を継続する。このようにして、自分撮りの場合もシャッタレリーズボタン271半押し中の表示の変更が実現し、所望の自分撮り状態が確認できるまでシャッタレリーズボタン271の全押しを保留できる。なお、自分取りの場合、デジタルカメラ101と被写体の距離は腕の長さに限定され、且つこの距離を前提として、レンズユニット201は近接マクロ撮影に適した位置に駆動されるので、AF動作は行われない。
【0055】
ここで、上記で触れた、フローの繰り返しについて説明する。フローの繰り返しはステップS13においてシャッタレリーズが検知されない場合に生じる。これは、上記のように、通常モードまたは自分撮りモードにおいてはシャッタレリーズボタン271の全押しを保留してAF動作や構図合わせを実行している場合、セルフタイマモードにおいてはセルフタイマが動作中の場合、リモコンモードにおいてはリモコン操作からの遅延時間中の状態に該当する。ステップS13でシャッタレリーズが検知されない場合、フローは撮像処理を行うことなく直接ステップ15に進む。なお、ステップS31でセルフタイマが動作中であることが検知されない場合は、既にセルフタイマによるシャッタレリーズが行われた後なので直接ステップS15に移行する。さらに、ステップS9においてシャッタレリーズボタン271の半押しが検知されない場合は、通常モードにおいて撮影のための操作が何も行われていない状態であることを意味するので、直接ステップS15に移行する。ステップS15では、電源をオフする操作が行われたかどうかをチェックしており、電源オフ操作が検知されなければ、フローはステップ2に戻る。そして、以下、ステップS15で電源オフ操作が検知されない限り、図5のステップS2からステップ44が繰り返されることになる。ここで、例えば、リアルタイム設定をしていない通常モードにおいてシャッタレリーズボタン271が半押しされている場合について、図5のフローの繰り返しによる機能を追ってみる。撮影モードであるため、ステップS2からステップS3に進み、設定変更操作および似顔絵登録操作が行われなければステップS7に至る。そして、通常モードであるからさらにステップS9に直行し、シャッタ半押し状態で自分撮り設定でないからステップ33に移行する。そして、リアルタイム設定でないからステップS11に移行して、選択済の複数の絵から所定の順序に従って次の一つを選択する。例えば、図6の場合、先に図6(A)が選択表示されていたのであれば、図6(B)を選択し、ステップS12で表示する。このようにして、シャッタレリーズボタン271の半押しが続く限り、実質的には、ステップ33、ステップS11およびステップS12が繰り返され、そのたびに、図6(A)の笑顔と図6(B)の泣き顔が交互に表示され、注目とこれを見ている被写体の人物の表情の緩和と笑顔を誘発する。セルフタイマモード、リモコンモード、自分撮りモードおよび通常モードを含むリアルタイム設定時におけるフローの繰り返しおよび簡易動画効果は同様にしてフローを追えば理解できるので説明は省略する。なお、ステップS11で取得するために予め選択しておく絵の枚数を多くすればよりスムーズな動画を提供することができ、例えば図6(A)と図6(B)を滑らかにつないで変形させるような動画表示も可能である。一方、ステップS15で電源オフ操作が検知されるとデジタルカメラ101の動作が終了する。
【0056】
次に、デジタルカメラ101の作用について説明する。
【0057】
本実施形態によれば、まず、通常の撮影モード、セルフモード、およびリモコンモードにおいては、図6に示す標準パターン401がデジタルカメラ101の前面111に簡易動画で浮かび上がる。標準パターン401の変化は、笑顔を想起させる図柄であり、幼児の興味を引きやすい。これにより、撮像が迫っているデジタルカメラ101に幼児や動物などを効果的に注目させることが可能であり、適切な画像を撮像することができる。
【0058】
動画の変化は、表情の変化だけでなく、図7および図8に示すように、同じ図柄の位置の変化であってもよい。また、図9および図10に示すよう人物が踊っている複数の画像を用意し、両者がコミカルな音楽リズムに合わせて交代したり、またはその間をスムーズなアニメーションで補間して表示することにより、幼児や動物の注意をより惹きやすくすることができる。
【0059】
あらかじめ記憶しておいた似顔絵パターン405,406を選択することにより、個々の被写体ごとの似顔絵を都度生成する場合に比べて処理が煩雑となることを回避することができる。また、父親や母親を想起させる似顔絵パターン405,406は、幼児の注意を惹くのに適している。似顔絵パターン405,406に対応させて実際の父親や母親の音声を記憶させており、これを出力することは、撮像の場に父親や母親が不在である場合に、幼児の注意をデジタルカメラ101に向けさせるのに好適である。
【0060】
ドットマトリクス表示部261をカバー板部112によって覆うことにより、ドットマトリクス表示部261が非点灯であるときには、デジタルカメラ101の外観はドットマトリクス表示部261を備えないデジタルカメラとなんら変わらない。一方、ドットマトリクス表示部261が点灯したときには、複数のドットによって構成されたパターンが鮮明に浮かび上がる。これは、デジタルカメラ101の外観をスマートな印象を与えるものとするとともに、ドットマトリクス表示部261の表示を際立たせるのに有利である。
【0061】
ドットマトリクス表示部261の面積が、レンズユニット201を除く前面111の5%〜50%であることにより、ドットマトリクス表示部261によって表示されるパターンをデジタルカメラ101から比較的離れた位置にいる被写体に鮮明に視認させるとともに、デジタルカメラ101の機能を果たすための構成部品を適切に配置することができる。図15から図28は、その検討のためのシミュレーションである。図15および図16から理解されるように、従来技術によるデジタルカメラ901においては、セルフタイマランプ904の面積比はせいぜい1%前後であり2%を超えることは現実的ではない。一方、図17および図18から理解されるようにデジタルカメラ101においてドットマトリクス表示部261の面積比が50%を超えるレイアウトは、機能過剰と考えられる。次に、図19〜図26から理解されるように、ドットマトリクス表示部261の面積比が5%を超えていれば、パターン変化認識効果が期待できる。そして、図27および図28から理解されるように、ドットマトリクス表示部261の面積比が5%未満となると、パターン変化認識効果が十分に得られないと考えられる。なお、自画撮りモードにおいては、デジタルカメラ101と使用者(被写体)との距離が比較的近いため、ドットマトリクス表示部261の面積比が3%程度であっても、輪郭パターン411や水平線412を十分確認することができる。
【0062】
自画撮りモードにおいては、輪郭パターン411を確認することにより、被写体である使用者が、自らの顔が画像のどのあたりに位置するか、どの程度の大きさであるかをリアルタイムで把握することが可能である。また、水平線412を確認することにより、図12に示すようにデジタルカメラ101が不当に傾いた状態で撮像してしまうことを防止することができる。ドットマトリクス表示部261の縦横比が撮像される画像の縦横比と一致していることにより、画像の写り具合を適切に把握することができる。
【0063】
上記に説明したドットマトリクス表示部261をフレキシブル配線基板に実装するよう構成した場合は、前面が曲面となるようにデザインしたデジタルカメラにも対応することができ、さらに応用範囲が広くなる。このようにデジタルカメラに搭載される本発明のドットマトリクス表示部は平面に限ることなく、曲面で構成した実施も可能である。
【0064】
本発明に係る撮像装置は、上述した実施形態に限定されるものではない。本発明に係る撮像装置の各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
【符号の説明】
【0065】
101 デジタルカメラ(撮像装置)
110 ケース
111 前面
112 カバー板部
201 レンズユニット(レンズ)
202 レンズモータ(焦点調節部)
203 モータドライバ(焦点調節部)
211 撮像素子
212 A/D変換処理部
221 メモリカード
222 カードインタフェース
231 画像表示画面
232 表示コントローラ
241 ストロボ発光部
251 スピーカマイクロフォン(音声出力部、音声入力部、セルフタイマ装置)
252 音声処理部(音声出力部)
261 ドットマトリクス表示部
262 ドットマトリクスドライバ
264 基板
265 LEDモジュール(LEDチップ)
271 シャッタレリーズボタン(手動操作部)
272 セルフタイマスイッチ(セルフタイマ装置)
273 自画撮りスイッチ
274 リモコン受信部
275 重力方向センサ
276 パターン用メモリ(パターン記憶部)
277 モード選択スイッチ
278 バッファメモリ
281 電源ユニット
300 マイクロプロセッサ(表示制御部、画像処理部)
401,402,403,404 標準パターン
405,406 似顔絵パターン
411 輪郭パターン
412 水平線(指標)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像素子と、
被写体像を上記撮像素子に結像させるレンズと、
上記レンズが設けられた前面と、
複数のドットを構成する複数のLEDチップを具備して上記前面側に配置され、被写体側から発光状態が視認可能とされたドットマトリクス表示部と、
上記撮像素子への結像状態を調節する焦点調節部と、
上記ドットマトリクス表示部の表示状態を制御する表示制御部と、
を備えており、
上記表示制御部は、上記焦点調節部の調節動作中に、上記ドットマトリクス表示部にパターンを表示させることを特徴とする、撮像装置。
【請求項2】
上記焦点調節部は、上記撮像素子への結像状態を自動的に調節する自動焦点調節部であるとともに、上記自動焦点調節部を機能させる手動操作部を有し、上記表示制御部は、上記手動操作部の操作中に、上記ドットマトリクス表示部にパターンを表示させる、請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
撮像素子と、
被写体像を上記撮像素子に結像させるレンズと、
上記レンズが設けられた前面と、
複数のドットを構成する複数のLEDチップを具備して上記前面側に配置され、被写体側から発光状態が視認可能とされたドットマトリクス表示部と、
手動操作部と、
上記手動操作部が操作されてから所定のタイマー時間後にレリーズを行うセルフタイマ装置と、
上記ドットマトリクス表示部の表示状態を制御する表示制御部と、
を備えており、
上記表示制御部は、上記タイマー時間中に、上記ドットマトリクス表示部にパターンを表示させることを特徴とする、撮像装置。
【請求項4】
上記表示制御部は、上記パターンの表示中において上記ドットマトリクス表示部により表示されるパターンを変化させる、請求項1ないし3のいずれかに記載の撮像装置。
【請求項5】
上記ドットマトリクス表示部を覆っており、上記ドットマトリクス表示部からの光を透過し、かつ非点灯時の上記ドットマトリクス表示部を外部から視認不可の状態とする、カバー板部を備える、請求項1ないし4のいずれかに記載の撮像装置。
【請求項6】
上記ドットマトリクス表示部は、上記前面の色と同系色の光を発する、請求項5に記載の撮像装置。
【請求項7】
上記ドットマトリクス表示部の面積は、上記前面のうち上記レンズを除く部分の5%〜50%である、請求項1ないし6のいずれかに記載の撮像装置。
【請求項8】
上記表示制御部は、上記ドットマトリクス表示部の上記複数のドットにグラデーションを生じさせる、請求項1ないし7のいずれかに記載の撮像装置。
【請求項9】
上記表示制御部は、上記ドットマトリクス表示部の上記複数のドットの輝度を時間的に連続して変化させる、請求項1ないし8のいずれかに記載の撮像装置。
【請求項10】
音声出力部を備えており、
上記表示制御部は、上記音声出力部から出力される音声変化に連動して、上記ドットマトリクス表示部の表示パターンを変化させる、請求項8または9に記載の撮像装置。
【請求項11】
上記撮像素子によって生成される画像を記憶する記憶部を備えており、
上記表示制御部は、上記記憶部に記憶される画像に基づいて上記ドットマトリクス表示部の表示を制御する、請求項1ないし10のいずれかに記載の撮像装置。
【請求項12】
上記撮像素子によって生成される画像を処理する画像処理部を備え、
上記表示制御部は、上記画像処理部によって処理された画像に基づいて上記ドットマトリクス表示部の表示を制御する、請求項1ないし11に記載の撮像装置。
【請求項13】
複数の似顔絵パターンがあらかじめ記憶されたパターン記憶部を備え、
上記表示制御部は、上記画像処理部によって処理された画像に基づいて、上記複数の似顔絵パターンを選択し、この似顔絵パターンを上記ドットマトリクス表示部に表示させる、請求項12に記載の撮像装置。
【請求項14】
上記画像処理部によって処理された画像に基づいて上記似顔絵パターンを上記パターン記憶部に記憶させる似顔絵登録モードを有する、請求項13に記載の撮像装置。
【請求項15】
音声が入力される音声入力部を備えており、
上記似顔絵登録モードにおいては、上記音声入力部から入力された音声を、上記各似顔絵パターンに対応させて上記パターン記憶部に記憶する、請求項14に記載の撮像装置。
【請求項16】
撮像素子と、
被写体像を上記撮像素子に結像させるレンズと、
上記レンズが設けられた前面と、
複数のドットを構成する複数のLEDチップを具備して上記前面側に配置され、被写体側から発光状態が視認可能とされたドットマトリクス表示部と、
上記撮像素子によって生成される画像を処理する画像処理部と、
上記ドットマトリクス表示部の表示状態を制御する表示制御部と、
を備えており、
上記表示制御部は、上記画像処理部によって処理された画像に基づいて上記ドットマトリクス表示部にパターンを表示させる自画撮りモードを有することを特徴とする、撮像装置。
【請求項17】
上記画像処理部は、上記撮像素子によって生成された画像から顔の輪郭を抽出し、
上記表示制御部は、上記輪郭を上記ドットマトリクス表示部に表示させる、請求項16に記載の撮像装置。
【請求項18】
撮像素子と、
被写体像を上記撮像素子に結像させるレンズと、
上記レンズが設けられた前面と、
複数のドットを構成する複数のLEDチップを具備して上記前面側に配置され、被写体側から発光状態が視認可能とされたドットマトリクス表示部と、
上記ドットマトリクス表示部の表示状態を制御する表示制御部と、
重力方向を検出する重力方向センサを備えており、
上記表示制御部は、重力方向または重力方向と直角である水平方向を示す指標を上記ドットマトリクス表示部に表示させる自画撮りモードを有することを特徴とする、撮像装置。
【請求項19】
上記ドットマトリクス表示部を覆っており、上記ドットマトリクス表示部からの光を透過し、かつ非点灯時の上記ドットマトリクス表示部を外部から視認不可の状態とする、カバー板部を備える、請求項16ないし18のいずれかに記載の撮像装置。
【請求項20】
上記ドットマトリクス表示部は、上記前面の色と同系色の光を発する、請求項19に記載の撮像装置。
【請求項21】
上記ドットマトリクス表示部の面積は、上記前面のうち上記レンズを除く部分の5%〜50%である、請求項16ないし20のいずれかに記載の撮像装置。
【請求項22】
上記ドットマトリクス表示部は、縦横が上記撮像装置によって生成される画像の縦横比と一致している、請求項1ないし21のいずれかに記載の撮像装置。
【請求項23】
撮像素子と、
被写体像を上記撮像素子に結像させるレンズと、
上記レンズが設けられた前面と、
複数のドットを構成する複数のLEDチップを具備して上記前面側に配置され、被写体側から発光状態が視認可能とされたドットマトリクス表示部と、
上記ドットマトリクス表示部の表示状態を制御する表示制御部と、
を備えており、
上記ドットマトリクス表示部の面積は、上記前面のうち上記レンズを除く部分の5%〜50%であることを特徴とする、撮像装置。
【請求項24】
撮像素子と、
被写体像を上記撮像素子に結像させるレンズと、
上記レンズが設けられた前面と、
複数のドットを構成する複数のLEDチップを具備して上記前面側に配置され、被写体側から発光状態が視認可能とされたドットマトリクス表示部と、
上記ドットマトリクス表示部の表示状態を制御する表示制御部と、
音声出力部を備えており、
上記表示制御部は、上記音声出力部から出力される音声変化に連動して、上記ドットマトリクス表示部の表示パターンを変化させることを特徴とする、撮像装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【公開番号】特開2012−151541(P2012−151541A)
【公開日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−6711(P2011−6711)
【出願日】平成23年1月17日(2011.1.17)
【出願人】(000116024)ローム株式会社 (3,539)
【Fターム(参考)】