説明

移植機

【課題】整地作業機への動力を入切するクラッチ機構が切作動される際の植付作業機の昇降高さである作用高さが調整可能であるとともに、状況に応じて植付作業機の昇降作動にクラッチ機構の入切作動を連動させる連動状態と連動させない非連動状態の状態切換を簡易且つ迅速に行うことが可能な移植機を提供する。
【解決手段】連係機構44によるクラッチ機構の切作動を解除する解除機構51を作用高さ調整機構49とは別に設け、解除機構51によって、植付作業機6の昇降作動にクラッチ機構の入切作動を連動させない非連動状態と、連動させる連動状態との切換を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、植付作業機の前方に圃場を整地する整地作業機を備えた移植機に関する。
【背景技術】
【0002】
走行機体と、走行機体の後部に昇降リンクを介して昇降可能に連結された植付作業機と、植付作業機の前方で圃場の整地を行う整地作業機と、入切作動により整地作業機への動力を断続するクラッチ機構と、前記昇降リンクとクラッチ機構との間に配置されて植付作業機の昇降作動にクラッチ機構の入切作動を連動させる連係機構とを備えた移植機が従来公知である。
【0003】
上記移植機は、植付作業機の昇降にクラッチ機構の入切が連動するため、利便性が高いというメリットがある一方で、連係機構によってクラッチ機構が切作動される際の植付作業機の上昇高さである作用高さが一定であるため、圃場状態等による植付作業高さの変化に柔軟に対応することが困難であるという欠点が有していた。この欠点を改善するため、上記作用高さを調整可能な作用高さ調整機構を前記連係機構に設けた特許文献1に示す移植機が開発され、公知になっている。
【特許文献1】特開2007−202532号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、状況によっては、作用高さ調整ではなく、植付作業機の昇降作動にクラッチ機構の入切作動を連動させる連動状態から連動されない非連動状態への状態切換又は非連動状態から連動状態への状態切換によって、対応した方が好ましい場合がある。このような場合、作用高さを連続的に変化させる上記文献の移植機では、上記状態切換を簡易且つ迅速に行うことが困難であり、課題が残る。くわえて、作用高さ調整機構の構成によっては非連動状態への状態切換を行うことができないという課題もある。
本発明は、上記課題を解決し、整地作業機への動力を入切するクラッチ機構が切作動される際の植付作業機の昇降高さである作用高さが調整可能であるとともに、状況に応じて植付作業機の昇降作動にクラッチ機構の入切作動を連動させる連動状態と連動させない非連動状態の状態切換を簡易且つ迅速に行うことが可能な移植機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため本発明の移植機は、第1に、走行機体3と、走行機体3の後部に昇降リンク4を介して昇降可能に連結された植付作業機6と、植付作業機6の前方で圃場の整地を行う整地作業機7と、入切作動により整地作業機7への動力を断続するクラッチ機構38と、前記昇降リンク4とクラッチ機構38との間に配置されて植付作業機6の昇降作動にクラッチ機構38の入切作動を連動させる連係機構44とを備え、連係機構44によってクラッチ機構38が切作動される際の植付作業機6の上昇高さである作用高さを調整可能な作用高さ調整機構49を前記連係機構44に設けた移植機において、連係機構44によるクラッチ機構38の切作動を解除する解除機構51を前記作用高さ調整機構49とは別に設け、該解除機構51によって、植付作業機6の昇降作動にクラッチ機構38の入切作動を連動させない非連動状態と、連動させる連動状態との切換を行うことを特徴としている。
【0006】
第2に、前記連動機構が昇降リンク4とクラッチ機構38とを連結するロッド44であり、該ロッド44の作用長を調整変更可能にすることにより作用高さ調整機構49を構成し、クラッチ機構38側又は昇降リンク4側におけるロッド44の支持位置P1,P2を変更可能にすることにより解除機構51を構成したことを特徴としている。
【発明の効果】
【0007】
以上のように構成される本発明の移植機によれば、連係機構によるクラッチ機構の切作用を解除する解除機構を前記作用高さ調整機構とは別に設けているため、クラッチ機構が切作動される際の植付作業機の昇降高さである作用高さが調整可能であるとともに、状況に応じて連動状態と非連動状態の状態切換を解除機構により簡易且つ迅速に行うことが可能になるという効果がある。
【0008】
また、ロッドを介して昇降リンクとクラッチ機構を連結するとともに該ロッドによって作用高さ調整機構及び解除機構を構成することにより、植付作業機の昇降に対するクラッチ機構の入切連動精度が向上する他、連動状態から非連動状態又は非連動状態から連動状態への切換精度も向上するという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
図1は本発明の移植機を適用した乗用田植機の側面図である。本乗用田植機は、主に、前輪1及び後輪2をそれぞれ左右一対で備えた走行機体3と、昇降リンク4を介して走行機体3の後部に昇降自在に連結された植付作業機6と、後輪2後方に配置され植付作業機6前方で圃場の整地を行う整地作業機7とから構成されている。
【0010】
上記植付作業機6の後面側には苗載せ台8が形成され、苗載せ台6下方には植付部9及び圃場に接地するフロート11が配置されており、苗載せ台8上の苗を植付部9で掻き取って圃場に植付ける。
【0011】
上記昇降リンク4は、トップリンク12及びトップリンク12と略平行なロアリンク13をそれぞれ左右一対で備え、平行リンク機構(リンク機構)を構成している。
【0012】
上記整地作業機7は、植付作業機6側に回転駆動可能に支持された左右方向のロータ軸14と、側面視正多角形状の角柱状(図示する例では六角柱状)に成形された複数の整地ロータ16とを備えている。複数の整地ロータ16は、左右方向に並列配置された状態で、ロータ軸14に軸装され、ロータ軸14と一体回転するように構成されている。そして、本乗用田植機は、植付作業時の機体旋回等により荒れた圃場に上記整地ロータ16を接地させて回転駆動させることにより圃場の整地を行い、整地後の圃場に植付作業機6により苗を植付ける。
【0013】
次に、図2及び3に基づき、整地作業機7の支持構造を説明する。
図2は、植付作業機が下降した状態を示す要部側面図であり、図3は、植付作業機が上昇した状態を示す要部側面図である。上記昇降リンク4後端部には左右方向の横フレーム17がローリング自在に支持されている。横フレーム17の左右の各端部には上下方向の縦フレーム18が上方に向かって突設されている。
【0014】
左右の縦フレーム18の上部間には左右方向の支持軸19が前後回動自在に架設され、この支持軸19の左右の各端部には支持軸19と一体回動する前後方向の支持アーム21の後端部が一体的に取付けられている。左右の各支持アーム21の前端部には、支持リンク22及び上下方向の支持ロッド23を介して、前述した左右方向のロータ軸14(整地ロータ16)が回転自在に吊下げ支持されている。
【0015】
また、支持軸19には操作レバー24(昇降操作具,クラッチ操作具)が設けられており、操作レバー24の前後揺動操作により、左右の支持アーム21を上下揺動し、植付作業機6に対して整地作業機7(整地ロータ16)を上下作動させる。ちなみに、操作レバー24を所定個所に固定することにより、整地作業機7が操作レバー24の前後揺動角に応じた所定高さに位置決めされる。
【0016】
次に、図1乃至5に基づき、整地作業機7への動力伝動構造を説明する。
走行機体3のエンジン(図示しない)で発生させた動力は、トランスミッション(図示しない)を介して、後輪2を駆動するリヤアクスルケース26内に変速伝動される。リヤアクスルケース26内の動力は、内部がリヤアクスルケース26内に連通するようにリヤアクスルケース26に取付固定された駆動ケース27内に伝動される。
【0017】
駆動ケース27内の動力は、一対のユニバーサルジョイント28及び伝動軸29を介して、整地作業機7の左右方向中心付近に設置されたギヤケース(図示しない)に伝動される。ギヤケース内の動力は、ロータ軸14に伝動され、整地作業機7を駆動させる。
【0018】
図4及び5は、整地作業機への動力伝動構造を示す平断面図及び正面図である。リヤアクアクスルケース26への動力伝動構造及びリヤアクアクスルケース26から駆動ケース27への動力伝動構造について詳述すると、まず、トランスミッション側からの動力は、リヤアクスルケース26に回転自在に軸支されるとともに前端部がリヤアクスルケース26から前方突出する前後方向の入力軸31に入力される。リヤアクスルケース26における入力軸31の中途部には入力軸31と一体回転する入力ギヤ32が、後端部には入力軸31と一体回転するベベルギヤ33がそれぞれ設けられている。ベベルギヤ33は後輪2側に動力を伝動するように構成されている。
【0019】
入力ギヤ32は、駆動ケース27内に回転自在に支持されるとともに後半部が駆動ケース27から後方突出する出力軸34に、回転自在に(遊転状態で)支持された駆動ケース27内の出力ギヤ36と常時噛合っている。出力軸34には、出力軸34と一体回転する筒状部材37が出力ギヤ36に隣接した状態で出力軸34の軸方向に移動可能に外装されており、この出力ギヤ36と筒状部材37との間には整地クラッチ(クラッチ機構)38が設けられている。
【0020】
整地クラッチ38は、筒状部材37を出力ギヤ36側(入方向)に変位させることにより入作動される一方で出力ギヤ36から離間する方向(切方向)に変位させることにより切作動されるように構成されている。整地クラッチ38の入状態時には、出力ギヤ36が筒状部材37と一体的に回転して、入力軸31の動力が出力軸34に伝動される一方で、整地クラッチ38の切入状態時には、出力ギヤ36が遊転状態になり、入力軸31から出力軸34への動力伝動が遮断される。なお、筒状部材37は、出力軸34に外装される圧縮スプリング39によって常時入方向に付勢されており、整地クラッチ38の入状態が保持される。
【0021】
そして、この筒状部材37は、駆動ケース27に回動軸41を介して基端部が支持される操作アーム42の上下揺動によって、出力軸34の軸方向に往復作動される。具体的には、操作アーム42を上方揺動することにより、圧縮スプリング39の弾性力に抗して筒状部材37が切方向に移動して整地クラッチ38が切作動される一方で、操作アーム42を下方揺動することにより、筒状部材37が入方向に移動して整地クラッチ38が入作動される。
【0022】
すなわち、操作アーム42の上下揺動により整地クラッチ38が入切され、この整地クラッチ38の入切作動によって整地作業機7への動力伝動が断続される。なお、操作アーム42は、上記圧縮スプリング39の作用によって、下方揺動方向に常時付勢された状態になる。
【0023】
図2及び3に示すように、上記構成の整地クラッチ38は、操作アーム42に連結される整地側連係機構43を介して、操作レバー24に連結されるとともに、操作アーム42に連結される植付側連係機構(連係機構)44を介して、昇降リンク4に連結される。整地側連係機構43は、操作レバー24と整地クラッチ38との間に配置され、操作レバー24による整地作業機7の昇降操作に整地クラッチ38の入切作動を連動させるように構成されている。植付側連係機構44は、昇降リンク4と整地クラッチ38との間に配置され、植付作業機6の昇降作動に整地クラッチ38の入切作動を連動させるように構成されている。
【0024】
上記整地側連係機構43は操作レバー24の基端部と操作アーム42の先端部とを連結するワイヤであり、このワイヤ43はアウターワイヤ46とインナーワイヤ47とから構成される。アウターワイヤ46の一端は植付作業機6における操作レバー24近傍に固定され、他端は走行機体3側における操作アーム42先端部の上方に固定される。一方、インナーワイヤ47の一端は操作レバー24の基端部に固定され、他端は操作アーム42の先端部に固定される。
【0025】
操作レバー24により整地作業機7を非作業高さに上昇させると、操作アーム42が上方揺動するように、インナーワイヤ47が操作アーム42先端部を引上げ、整地クラッチ38が切作動される。一方、操作レバー24により整地作業機7を作業高さに下降させると、インナーワイヤ47の上記引張り上げが解除されて圧縮スプリング39の作用により操作アーム42が下方揺動して、整地クラッチ38が入作動される。
【0026】
上記植付側連係機構44は、植付作業機6が所定高さ(作用高さ)よりも高くなると、操作アーム42を上方揺動させて整地クラッチ38を切作動させる一方で、植付作業機6が作用高さより低くなると、植付側連係機構44から操作アーム42への上方揺動方向への付勢を解除して上記圧縮スプリング39の作用により整地クラッチ38を入作動させる。
【0027】
なお、本乗用田植機は、上記整地側連係機構43及び植付側連係機構44の他、整地側連係機構43により整地クラッチ38を切作動させている際(操作アーム42を上方揺動させている際)には、植付作業機6が作用高さよりも低い位置に下降しても植付側連係機構44により整地クラッチ38を入作動させない(操作アーム42を下方揺動させない)融通機構48と、植付側連係機構44に配置されて上記作用高さを調整変更可能な作用高さ調整機構49と、植付側連係機構44による整地クラッチ38の切作動を解除する解除機構51とを備えている。
【0028】
ちなみに、植付側連係機構44により整地クラッチ38を切作動させている際に、操作レバー24により整地作業機7を最下降操作した場合には、整地側連係機構43であるワイヤが操作アーム42を上方揺動させる方向にのみ作用して下方揺動させる方向に作用しないため(引上げ方向にのみ作用するため)、操作アーム42の上方揺動状態が維持され、整地クラッチ38の切状態が保持される。
【0029】
次に、図2及び3、図6乃至9に基づき、整地側連係機構44、融通機構48、作用高さ調整機構49及び解除機構51の構成について詳述する。
図6は、植付作業機の昇降作動にクラッチ機構の入切作動を連動させる連動状態時における植付作業機最下降時の要部側面図であり、図7は、植付作業機の昇降作動にクラッチ機構の入切作動を連動させる連動状態時における植付作業機最上昇時の要部側面図であり、図8は、植付作業機の昇降作動にクラッチ機構の入切作動を連動させない非連動状態時における植付作業機最下降時の要部側面図であり、図9は、植付作業機の昇降作動にクラッチ機構の入切作動を連動させない非連動状態時における植付作業機最上昇時の要部側面図である。
【0030】
上記植付側連係機構44は昇降リンク4と整地クラッチ38を機械的に連結する上下方向のロッドであり、該ロッド44の上端部が左側のトップリンク12の前端部(基端部)から一体的に突出形成された方形状プレートである取付座52に前後回動自在に支持される連結体53に固定される一方で、下端部が上下方向の連結プレート54によって操作アーム42後部に連結される。
【0031】
上記連結プレート54には連結プレート54の形成方向に沿う長孔54aが穿設されている。この長孔54aに、前後回動自在且つ長孔54aの形成方向(上下方向)に移動自在な状態で、操作アーム42の後部に突設された連結ピン42aを挿入支持することにより、ロッド44が、軸方向に移動可能且つ前後揺動可能に操作アーム42に連結されている。この連結構造によって前述の48融通機構を構成しており、整地側連係機構43による整地クラッチ38の切作動時、植付作業機6が下降作動しても、長孔54a内を連結ピン42aが変位するのみで、操作アーム42に対してロッド44及び連結プレート54が下方移動して操作アーム42が下方揺動されず、整地クラッチ38が入作動されないようになっている。
【0032】
なお、植付作業機6が作用高さ位置にある場合には、上記長孔54aの下端縁に連結ピン42aが当接した状態になる。そして、植付作業機6を作用高さ以上に上昇させることにより、ロッド44が上方移動して操作アーム42が上方揺動され、整地クラッチ38が切状態になる。すなわち、ロッド44における連結体53への固定箇所から下端までの長さが作用長となり、この作用長を変更すると、前述の作用高さが変更される。
【0033】
上記連結体53へのロッド44上端部の固定は、ネジ部44aが形成されたロッド44上端部を連結体53に挿通させ、連結体53を挟み込むようにして上記ネジ部44aに挿通係合される上下一対のナット56,56を介して、ロッド44上端部を連結体53にネジ止めすることにより行う。くわえて、上記ネジ部44a及び一対のナット56,56の作用により、ロッド44の連結体53への固定箇所である上記ネジ止め箇所を変更可能であり、この固定箇所変更によって、前述したロッド44の作用長を変更できる。すなわち、上記ネジ部44a及び一対のナット56,56等により前述の作用高さ調整機構49を構成している。
【0034】
上記取付座52は、連結体53を支持する箇所(ロッド44の支持位置)である作用箇所P1及び非作用箇所P2を有している。なお、作用箇所P1は、非作用箇所P2よりも操作アーム42の連結ピン42aから遠い位置に形成されている。
【0035】
連結体53を取付座位52の作用箇所P1に支持することにより、図6及び7に示すように、植付作業機6の昇降作動に操作アーム42の上下揺動作動(整地クラッチ38の入切作動)が連動する連動状態への状態切換が行われる。
【0036】
一方、連結体53を取付座位52の非作用箇所P2に支持することにより、図8及び9に示すように、作業高さ調整機構49によって上記作用長をいかなる長さに変更した場合でも、植付作業機6の昇降作動時、操作アーム42の連結ピン42aが連結プレート54の長孔54a内を変位するのみで、植付作業機6の昇降作動に操作アーム42の上下揺動作動(整地クラッチ38の入切作動)が連動しない非連動状態への状態切換が行われる。
【0037】
すなわち、取付座52における連結体53の支持位置P1,P2(昇降リンク4側におけるロッド7の支持位置P1,P2)を変更可能に構成することにより、作用高さ調整機構49とは別に、前述の解除機構51を構成している。なお、解除機構51を、整地クラッチ38側(操作アーム42側)におけるロッド44の連結位置(支持位置)を変更可能な構造にすることにより構成してもよい。
【0038】
以上のように構成される本乗用田植機によれば、昇降リンク4側又は整地クラッチ38側におけるロッド44支持位置の選択的切換によって連動状態と非連動状態との切換を簡易的且つ迅速にことが可能であるため、植付側連係機構44自体を取外す等して植付側連係機構44と植付作業機6との連動を解除するものと比較して、利便性が高い。
【0039】
これによって、軟らかい圃場で前後輪1,2が圃場に深く嵌り込み、植付作業機6の作業高さが作用高さよりも高くなる場合等、整地作業機7の駆動・駆動停止の切換を植付作業機6の昇降に連動させない方がよい等の事態に簡易且つ迅速に対応することが可能になるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の移植機を適用した乗用田植機の側面図である。
【図2】植付作業機が下降した状態を示す要部側面図である。
【図3】植付作業機が上昇した状態を示す要部側面図である。
【図4】整地作業機への動力伝動構造を示す平断面図である。
【図5】整地作業機への動力伝動構造を示す正面図である。
【図6】植付作業機の昇降作動にクラッチ機構の入切作動を連動させる連動状態時における植付作業機最下降時の要部側面図である。
【図7】植付作業機の昇降作動にクラッチ機構の入切作動を連動させる連動状態時における植付作業機最上昇時の要部側面図である。
【図8】植付作業機の昇降作動にクラッチ機構の入切作動を連動させない非連動状態時における植付作業機最下降時の要部側面図である。
【図9】植付作業機の昇降作動にクラッチ機構の入切作動を連動させない非連動状態時における植付作業機最上昇時の要部側面図である。
【符号の説明】
【0041】
3 走行機体
4 昇降リンク(リンク機構,平行リンク機構)
6 植付作業機
7 整地作業機
38 整地クラッチ(クラッチ機構)
44 植付側連係機構(連係機構,ロッド)
49 作用高さ調整機構
51 解除機構
P1 作用箇所(支持位置)
P2 非作用箇所(支持位置)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行機体(3)と、走行機体(3)の後部に昇降リンク(4)を介して昇降可能に連結された植付作業機(6)と、植付作業機(6)の前方で圃場の整地を行う整地作業機(7)と、入切作動により整地作業機(7)への動力を断続するクラッチ機構(38)と、前記昇降リンク(4)とクラッチ機構(38)との間に配置されて植付作業機(6)の昇降作動にクラッチ機構(38)の入切作動を連動させる連係機構(44)とを備え、連係機構(44)によってクラッチ機構(38)が切作動される際の植付作業機(6)の上昇高さである作用高さを調整可能な作用高さ調整機構(49)を前記連係機構(44)に設けた移植機において、連係機構(44)によるクラッチ機構(38)の切作動を解除する解除機構(51)を前記作用高さ調整機構(49)とは別に設け、該解除機構(51)によって、植付作業機(6)の昇降作動にクラッチ機構(38)の入切作動を連動させない非連動状態と、連動させる連動状態との切換を行う移植機。
【請求項2】
前記連動機構が昇降リンク(4)とクラッチ機構(38)とを連結するロッド(44)であり、該ロッド(44)の作用長を調整変更可能にすることにより作用高さ調整機構(49)を構成し、クラッチ機構(38)側又は昇降リンク(4)側におけるロッド(44)の支持位置(P1),(P2)を変更可能にすることにより解除機構(51)を構成した請求項1の移植機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−278940(P2009−278940A)
【公開日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−135880(P2008−135880)
【出願日】平成20年5月23日(2008.5.23)
【出願人】(000001878)三菱農機株式会社 (1,502)
【Fターム(参考)】