説明

車両用駐車支援装置、及び車両用駐車支援方法

【課題】車両の後退軌跡が駐車位置までの最適軌跡を容易に維持することができる車両用駐車支援装置を提供する。
【解決手段】車両の駐車支援を行う車両用駐車支援装置であって、車両の後方を撮像する後方撮像部と、車両の駐車位置を認識する駐車位置認識部と、駐車位置認識部が認識した駐車位置までの最適軌跡を算出する最適軌跡算出部と、最適軌跡算出部が算出した最適軌跡の回転半径が前輪のみの操舵による最小回転半径よりも小さい場合、最適軌跡を維持するように、前輪の自動操舵を行うと共に後輪の自動操舵を行う駐車自動操舵部とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用駐車支援装置、及び車両用駐車支援方法に関し、より特定的には、車両の後退軌跡が駐車位置までの最適軌跡を容易に維持することができる車両用駐車支援装置、及び車両用駐車支援方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、駐車位置までの最適軌跡を維持する技術として、最適軌跡に対する車両のヨー角、最適軌跡内における車両の横方向の偏位、及び最適軌跡の曲率に応じて操舵輪(例えば、前輪)の操舵制御を行う技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2001−301640号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上述した従来の技術では、最適軌跡の曲率に応じて、例えば前輪のみの操舵制御を行うため、最適軌跡の曲率半径が非常に小さい場合、駐車位置までの最適軌跡を維持することが困難である。
【0004】
例えば、最適軌跡の曲率半径が非常に小さい場合、駐車枠までの最適軌跡を前輪のみの操舵によって維持しようとしても、車両が回転できる半径が最適軌跡の曲率半径よりも大きくなり、駐車枠から大きくズレる。そのため、車両を駐車するために、ドライバは、何度も車両を切り返す必要がある等の煩わしい運転を強いられる。
【0005】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされた。すなわち、車両の後退軌跡が駐車位置までの最適軌跡を容易に維持することができる車両用駐車支援装置、及び車両用駐車支援方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の局面は、前輪と後輪を独立に操舵可能な車両用駐車支援装置に向けられている。本発明は、車両の後方を撮像する後方撮像部と、車両の駐車位置を認識する駐車位置認識部と、駐車位置認識部が認識した駐車位置までの最適軌跡を算出する最適軌跡算出部と、最適軌跡算出部が算出した最適軌跡の回転半径と前輪のみの操舵による最小回転半径とを比較し、前輪のみの操舵による最小回転半径の方が大きい場合は、前輪のみの自動操舵を行い、前輪のみの操舵による最小回転半径の方が小さい場合は、前輪の自動操舵を行うと共に後輪の自動操舵を行う駐車自動操舵部とを備える。
【0007】
これにより、車両の後退軌跡が駐車位置までの最適軌跡を容易に維持することができる車両用駐車支援装置を提供することができる。
【0008】
また、車両の速度を計測する車速計測部と、車速計測部が計測した車両の速度が所定速度以下である場合、車両の後退軌跡が最適軌跡を維持するように、駆動輪の駆動を行う駐車駆動部とを更に備えることが好ましい。
【0009】
これにより、車速を維持できるため、車両の後退軌跡が駐車位置までの最適軌跡を容易に維持することができる車両用駐車支援装置を提供することができる。
【0010】
また、駐車駆動部は、操舵角によって車両が減速したときの速度に基づき、車両の後退軌跡が最適軌跡を維持するように、駆動輪の駆動を行うことが好ましい。
【0011】
これにより、操舵角による減速があったとしても車速を維持できるため、車両の後退軌跡が駐車位置までの最適軌跡を容易に維持することができる車両用駐車支援装置を提供することができる。
【0012】
また、駐車駆動部は、勾配、及び/又は段差によって車両が減速したときの速度に基づき、車両の後退軌跡が最適軌跡を維持するように、駆動輪の駆動を行うことが好ましい。
【0013】
これにより、勾配による減速があったとしても車速を維持できるため、車両の後退軌跡が駐車位置までの最適軌跡を容易に維持することができる車両用駐車支援装置を提供することができる。
【0014】
また、駐車位置認識部は、超音波センサであることが好ましい。これにより、超音波センサによって駐車位置を確実に認識できる。
【0015】
また、駐車位置認識部は、レーダであることが好ましい。これにより、レーダによって駐車位置を確実に認識できる。
【0016】
また、駐車位置認識部は、白線認識装置であることが好ましい。これにより。白線認識によって駐車位置を確実に認識できる。
【0017】
本発明の第2の局面は、車両の駐車支援を行う車両用駐車支援装置に向けられている。本発明は、車両の後方を撮像する後方撮像部と、車両の駐車位置を認識する駐車位置認識部と、駐車位置認識部が認識した駐車位置までの最適軌跡を算出する最適軌跡算出部と、最適軌跡算出部が算出した最適軌跡の回転半径と前輪のみの操舵による最小回転半径を比較し、前輪のみの操舵による最小回転半径の方が大きい場合は、前輪のみの自動操舵を行う駐車自動操舵部とを備える。
【0018】
これにより、車両の後退軌跡が駐車位置までの最適軌跡を容易に維持することができる車両用駐車支援装置を提供することができる。
【0019】
本発明の第3の局面は、前輪と後輪を独立に操舵して車両の駐車を支援する車両用駐車支援方法に向けられている。本発明は、車両の後方を撮像する後方撮像ステップと、車両の駐車位置を認識する駐車位置認識ステップと、駐車位置認識ステップで認識した駐車位置までの最適軌跡を算出する最適軌跡算出ステップと、最適軌跡算出ステップで算出した最適軌跡の回転半径と前輪のみの操舵による最小回転半径とを比較し、前輪のみの操舵による最小回転半径の方が大きい場合は、前輪のみの自動操舵を行い、前輪のみの操舵による最小回転半径の方が小さい場合は、前輪の自動操舵を行うと共に後輪の自動操舵を行う駐車自動操舵ステップとを備える。
【0020】
これにより、車両の後退軌跡が駐車位置までの最適軌跡を容易に維持することができる車両用駐車支援方法を提供することができる。
【0021】
また、車両の速度を計測する車速計測ステップと、車速計測ステップで計測した車両の速度が所定速度以下である場合、車両の後退軌跡が最適軌跡を維持するように、駆動輪の駆動を行う駐車駆動ステップとを更に備えることが好ましい。
【0022】
これにより、車速を維持できるため、車両の後退軌跡が駐車位置までの最適軌跡を容易に維持することができる車両用駐車支援方法を提供することができる。
【0023】
また、駐車駆動ステップでは、操舵角によって車両が減速したときの速度に基づき、車両の後退軌跡が最適軌跡を維持するように、駆動輪の駆動を行うことが好ましい。
【0024】
これにより、操舵角による減速があったとしても車速を維持できるため、車両の後退軌跡が駐車位置までの最適軌跡を容易に維持することができる車両用駐車支援方法を提供することができる。
【0025】
また、駐車駆動ステップでは、勾配、及び/又は段差によって車両が減速したときの速度に基づき、車両の後退軌跡が最適軌跡を維持するように、駆動輪の駆動を行うことが好ましい。
【0026】
これにより、勾配による減速があったとしても車速を維持できるため、車両の後退軌跡が駐車位置までの最適軌跡を容易に維持することができる車両用駐車支援方法を提供することができる。
【0027】
また、駐車位置認識ステップでは、超音波センサによって駐車位置を認識することが好ましい。これにより、超音波センサによって駐車位置を確実に認識できる。
【0028】
また、駐車位置認識ステップでは、レーダによって駐車位置を認識することが好ましい。これにより、レーダによって駐車位置を確実に認識できる。
【0029】
また、駐車位置認識ステップでは、白線認識装置によって駐車位置を認識することが好ましい。これにより、白線認識によって駐車位置を確実に認識できる。
【0030】
本発明の第4の局面は、車両の駐車支援を行う車両用駐車支援方法に向けられている。本発明は、車両の後方を撮像する後方撮像ステップと、車両の駐車位置を認識する駐車位置認識ステップと、駐車位置認識ステップで認識した駐車位置までの最適軌跡を算出する最適軌跡算出ステップと、最適軌跡算出ステップで算出した最適軌跡の回転半径と前輪のみの操舵による最小回転半径を比較し、前輪のみの操舵による最小回転半径の方が大きい場合は、前輪のみの自動操舵を行う駐車自動操舵ステップとを備える。
【0031】
これにより、車両の後退軌跡が駐車位置までの最適軌跡を容易に維持することができる車両用駐車支援方法を提供することができる。
【発明の効果】
【0032】
以上説明したように、本発明によれば、前輪を操舵すると同時に後輪を操舵して駐車位置までの最適軌跡を容易に維持することができる車両用駐車支援装置、及び車両用駐車支援方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施の形態に係る車両用駐車支援装置について図面に従って詳細に説明する。
【0034】
図1は、本発明の実施の形態に係る車両用駐車支援装置100の全体構成を示すブロック図である。図1において、車両用駐車支援装置100は、後方撮像部110、駐車位置認識部120、最適軌跡算出部130、提示部140、及び駐車自動操舵部150を備える。
【0035】
後方撮像部110は、車両の後方を撮像する、例えばカメラである。
【0036】
駐車位置認識部120は、後方撮像部110が撮像した後方画像を画像認識することによって、駐車位置を認識する。駐車位置認識部120は、例えば超音波センサであり、車両周辺の障害物を検出し、駐車位置を認識してもよい。これにより、超音波センサによって駐車位置を確実に認識できる。なお、駐車位置認識部120は、車両周辺の障害物を、例えばレーダで検出し、駐車位置を認識する構成であってもよい。これにより、レーダによって駐車位置を確実に認識できる。また、駐車位置認識部120は、白線認識装置によって白線を認識し、駐車位置を認識する構成であってもよい。これにより、白線認識装置によって駐車位置を確実に認識できる。
【0037】
最適軌跡算出部130は、車両から駐車位置認識部110が認識した駐車位置までの距離と方向に基づき、駐車位置までの最適軌跡を算出する。
【0038】
提示部140は、駐車位置認識部120が認識した駐車位置と最適軌跡算出部130が算出した最適軌跡とを後方撮像部110が撮像した後方画像に画像合成してドライバに提示する、例えば車載用ディスプレイである。
【0039】
駐車自動操舵部150は、最適軌跡算出部130が算出した最適軌跡の回転半径が前輪のみの操舵による最小回転半径よりも小さい場合、前輪の自動操舵を行うと共に後輪の自動操舵を行って車両の後退軌跡が最適軌跡を維持するときの前輪、及び後輪それぞれの操舵角を算出し、算出したそれぞれの操舵角に基づき、車両の後退軌跡が最適軌跡を維持するように、前輪の自動操舵を行うと共に後輪の自動操舵を行う。最適軌跡算出部130が算出した最適軌跡の回転半径が前輪のみの操舵による最小回転半径以上である場合、前輪のみの操舵を行って車両の後退軌跡が最適軌跡を維持するときの前輪の操舵角を算出し、算出した操舵角に基づき、車両の後退軌跡が最適軌跡を維持するように、前輪のみの自動操舵を行う。
【0040】
以下、本発明の第1の実施の形態に係る車両用駐車支援装置100の動作について図2のフロー図に従って説明する。
【0041】
まず、ドライバが駐車をする際に、駐車支援装置100を起動すると、後方撮像部110は、車両の後方を撮像する(ステップS201)。
【0042】
次に、駐車位置認識部120は、後方撮像部110が撮像した後方画像を画像認識することによって駐車位置を認識する(ステップS202)。
【0043】
次に、最適軌跡算出部130は、車両から駐車位置認識部120が認識した駐車位置までの距離と方向に基づき、駐車位置までの最適軌跡を算出する(ステップS203)。
【0044】
次に、提示部140は、駐車位置認識部120が認識した駐車位置と最適軌跡算出部130が算出した最適軌跡とを後方撮像部110が撮像した後方画像に画像合成してドライバに提示する(ステップS204)。
【0045】
次に、駐車自動操舵部150は、最適軌跡算出部130が算出した最適軌跡の回転半径が前輪のみの操舵による最小回転半径よりも小さいか否かを判定する(ステップS205)。
【0046】
ステップS205において、回転半径が前輪のみの操舵による最小回転半径以上であると判定された場合、駐車自動操舵部150は、前輪のみの操舵を行って車両の後退軌跡が最適軌跡を維持するときの前輪の操舵角を算出し、算出した前輪の操舵角に基づいて、車両の後退軌跡が最適軌跡を維持するように、前輪のみの自動操舵を行う(ステップS205→S207)。
【0047】
一方、ステップS205において、回転半径が前輪のみの操舵による最小回転半径よりも小さいと判定された場合、駐車自動操舵部150は、前輪の操舵を行うと共に後輪の操舵を行って車両の後退軌跡が最適軌跡を維持するときの前輪、及び後輪それぞれの操舵角を算出し、算出した前輪、及び後輪それぞれの操舵角に基づいて、車両の後退軌跡が最適軌跡を維持するように、前輪の自動操舵を行うと共に後輪の自動操舵を行う。(ステップS205→S206)。
【0048】
すなわち、駐車位置までの最適軌跡の回転半径が前輪のみの操舵による最小回転半径以上である場合、前輪のみの操舵が行われ、駐車位置までの最適軌跡の回転半径が前輪のみの操舵による最小回転半径よりも小さい場合、前輪の操舵を行うと共に後輪の操舵が行われる。例えば、最適軌跡の曲率半径が非常に小さい場合、図3に示すように、駐車枠までの最適軌跡を前輪のみの操舵によって維持しようとしても、車両が回転できる半径が最適軌跡の曲率半径よりも大きくなり、車両は駐車枠から大きくズレる。一方、駐車枠までの最適軌跡を前輪を操舵すると同時に後輪を操舵することによって維持しようとすれば、車両が回転できる半径が最適軌跡の曲率半径と一致し、車両は駐車枠に収まる。
【0049】
このように、本発明によれば、車両の後退軌跡が駐車位置までの最適軌跡を容易に維持することができる車両用駐車支援装置、及び車両用駐車支援方法を提供することができる。
【0050】
(第2の実施形態)
以下、本発明の第2の実施の形態に係る車両用駐車支援装置について図面に従って詳細に説明する。
【0051】
図4は、本発明の実施の形態に係る車両用駐車支援装置100の全体構成を示すブロック図である。第1の実施の形態と異なる構成は、車速計測部160、及び駐車駆動部170を更に備える点である。第1の実施の形態と同一の構成については説明を省略する。
【0052】
車速計測部160は、車両の速度を計測する、例えば車速センサである。
【0053】
駐車駆動部170は、車速計測部160が計測した車両の速度が所定速度以下である場合、前輪の操舵を行うと共に後輪の操舵を行って車両の後退軌跡が最適軌跡を維持するときの駆動輪の駆動力を算出し、算出した駆動力に基づいて、最適軌跡を維持するように駆動輪の駆動を行う。
【0054】
以下、本発明の第2の実施の形態に係る車両用駐車支援装置100の動作について図5のフロー図に従って説明する。
【0055】
まず、ドライバが駐車をする際に、駐車支援装置100を起動すると、後方撮像部110は、車両の後方を撮像する(ステップS501)。
【0056】
次に、駐車位置認識部120は、後方撮像部110が撮像した後方画像を画像認識することによって駐車位置を認識する(ステップS502)。
【0057】
次に、最適軌跡算出部130は、車両から駐車位置認識部120が認識した駐車位置までの距離と方向に基づき、駐車位置までの最適軌跡を算出する(ステップS503)。
【0058】
次に、提示部140は、駐車位置認識部120が認識した駐車位置と最適軌跡算出部130が算出した最適軌跡とを後方撮像部110が撮像した後方画像に画像合成してドライバに提示する(ステップS504)。
【0059】
次に、駐車自動操舵部150は、最適軌跡算出部130が算出した最適軌跡の回転半径が前輪のみの操舵による最小回転半径よりも小さいか否かを判定する(ステップS505)。
【0060】
ステップS505において、回転半径が前輪のみの操舵による最小回転半径以上であると判定された場合、駐車自動操舵部150は、前輪のみの操舵を行って車両の後退軌跡が最適軌跡を維持するときの前輪の操舵角を算出し、算出した前輪の操舵角に基づいて、車両の後退軌跡が最適軌跡を維持するように、前輪のみの自動操舵を行う(ステップS505→S507)。
【0061】
一方、ステップS505において、回転半径が前輪のみの操舵による最小回転半径よりも小さいと判定された場合、駐車自動操舵部150は、前輪の操舵を行うと共に後輪の操舵を行って車両の後退軌跡が最適軌跡を維持するときの前輪、及び後輪それぞれの操舵角を算出し、算出した前輪、及び後輪それぞれの操舵角に基づいて、車両の後退軌跡が最適軌跡を維持するように、前輪の自動操舵を行うと共に後輪の自動操舵を行う。(ステップS505→S506)。
【0062】
次に、駐車駆動部170は、車速計測部160が計測した車両の速度が所定速度以下であるか否かを判定する(ステップS508)。ここでは、車両を操舵する際の操舵角による減速や、車両が勾配、段差に差し掛かっている際の減速により、所定速度以下になったか否かが判定される。
【0063】
ステップS508において、車両の速度が所定速度よりも大きいと判定された場合、駐車駆動部170は待機する。一方、ステップS508において、車両の速度が所定速度以下であると判定された場合、駐車駆動部170は、操舵角によって車両が減速した場合はその速度に基づき、また勾配、及び/又は段差によって車両が減速した場合はその速度に基づき、最適軌跡を維持するときの駆動輪の駆動力を算出する(ステップS509)。
【0064】
次に、駐車駆動部170は、算出した駆動輪の駆動力に基づいて、最適軌跡を維持するように、駆動輪の駆動を行う(ステップS510)。
【0065】
これにより、操舵角による減速、勾配、及び/又は段差による減速があったとしても車速を維持できるため、車両の後退軌跡が駐車位置までの最適軌跡を容易に維持することができる車両用駐車支援装置、及び車両用駐車支援方法を提供することができる。
【0066】
このように、本発明によれば、車両の後退軌跡が駐車位置までの最適軌跡を容易に維持することができる車両用駐車支援装置、及び車両用駐車支援方法を提供することができる。
【0067】
上記実施の形態で説明した構成は、単に具体例を示すものであり、本願発明の技術的範囲を制限するものではない。本願の効果を奏する範囲において、任意の構成を採用することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0068】
車両の後退軌跡が駐車位置までの最適軌跡を容易に維持することができる車両用駐車支援装置等として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る車両用駐車支援装置の全体構成を示すブロック図
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る車両用駐車支援装置の動作を示すフロー図
【図3】前輪のみの自動操舵、前後輪同時自動操舵の際の駐車の様子を示す模式図
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る車両用駐車支援装置の全体構成を示すブロック図
【図5】本発明の第2の実施の形態に係る車両用駐車支援装置の動作を示すフロー図
【符号の説明】
【0070】
100 車両用駐車支援装置
110 後方撮像部
120 駐車位置認識部
130 最適軌跡算出部
140 提示部
150 駐車自動操舵部
160 車速計測部
170 駐車駆動部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
前輪と後輪を独立に操舵可能な車両用駐車支援装置であって、
前記車両の後方を撮像する後方撮像部と、
前記車両の駐車位置を認識する駐車位置認識部と、
前記駐車位置認識部が認識した駐車位置までの最適軌跡を算出する最適軌跡算出部と、
前記最適軌跡算出部が算出した最適軌跡の回転半径と前輪のみの操舵による最小回転半径とを比較し、前輪のみの操舵による最小回転半径の方が大きい場合は、前輪のみの自動操舵を行い、前輪のみの操舵による最小回転半径の方が小さい場合は、前輪の自動操舵を行うと共に後輪の自動操舵を行う駐車自動操舵部とを備える、車両用駐車支援装置。
【請求項2】
前記車両の速度を計測する車速計測部と、
前記車速計測部が計測した車両の速度が所定速度以下である場合、前記車両の後退軌跡が最適軌跡を維持するように、駆動輪の駆動を行う駐車駆動部とを更に備えることを特徴とする、請求項1に記載の車両用駐車支援装置。
【請求項3】
前記駐車駆動部は、操舵角によって車両が減速したときの速度に基づき、前記車両の後退軌跡が最適軌跡を維持するように、駆動輪の駆動を行うことを特徴とする、請求項2に記載の車両用駐車支援装置。
【請求項4】
前記駐車駆動部は、勾配、及び/又は段差によって車両が減速したときの速度に基づき、前記車両の後退軌跡が最適軌跡を維持するように、駆動輪の駆動を行うことを特徴とする、請求項2に記載の車両用駐車支援装置。
【請求項5】
前記駐車位置認識部は、超音波センサであることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の車両用駐車支援装置。
【請求項6】
前記駐車位置認識部は、レーダであることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の車両用駐車支援装置。
【請求項7】
前記駐車位置認識部は、白線認識装置であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の車両用駐車支援装置。
【請求項8】
前輪と後輪を独立に操舵可能な車両用駐車支援装置であって、
前記車両の後方を撮像する後方撮像部と、
前記車両の駐車位置を認識する駐車位置認識部と、
前記駐車位置認識部が認識した駐車位置までの最適軌跡を算出する最適軌跡算出部と、
前記最適軌跡算出部が算出した最適軌跡の回転半径と前輪のみの操舵による最小回転半径を比較し、前輪のみの操舵による最小回転半径の方が大きい場合は、前輪のみの自動操舵を行う駐車自動操舵部とを備える、車両用駐車支援装置。
【請求項9】
前記車両の速度を計測する車速計測部と、
前記車速計測部が計測した車両の速度が所定速度以下である場合、前記車両の後退軌跡が最適軌跡を維持するように、駆動輪の駆動を行う駐車駆動部とを更に備えることを特徴とする、請求項8に記載の車両用駐車支援装置。
【請求項10】
前記駐車駆動部は、操舵角によって車両が減速したときの速度に基づき、前記車両の後退軌跡が最適軌跡を維持するように、駆動輪の駆動を行うことを特徴とする、請求項9に記載の車両用駐車支援装置。
【請求項11】
前記駐車駆動部は、勾配、及び/又は段差によって車両が減速したときの速度に基づき、前記車両の後退軌跡が最適軌跡を維持するように、駆動輪の駆動を行うことを特徴とする、請求項9に記載の車両用駐車支援装置。
【請求項12】
前記駐車位置認識部は、超音波センサであることを特徴とする、請求項8〜11のいずれかに記載の車両用駐車支援装置。
【請求項13】
前記駐車位置認識部は、レーダであることを特徴とする、請求項8〜11のいずれかに記載の車両用駐車支援装置。
【請求項14】
前記駐車位置認識部は、白線認識装置であることを特徴とする、請求項8〜11のいずれかに記載の車両用駐車支援装置。
【請求項15】
前輪と後輪を独立に操舵して車両の駐車を支援する車両用駐車支援方法であって、
前記車両の後方を撮像する後方撮像ステップと、
前記車両の駐車位置を認識する駐車位置認識ステップと、
前記駐車位置認識ステップで認識した駐車位置までの最適軌跡を算出する最適軌跡算出ステップと、
前記最適軌跡算出ステップで算出した最適軌跡の回転半径と前輪のみの操舵による最小回転半径とを比較し、前輪のみの操舵による最小回転半径の方が大きい場合は、前輪のみの自動操舵を行い、前輪のみの操舵による最小回転半径の方が小さい場合は、前輪の自動操舵を行うと共に後輪の自動操舵を行う駐車自動操舵ステップとを備える、車両用駐車支援方法。
【請求項16】
前記車両の速度を計測する車速計測ステップと、
前記車速計測ステップで計測した車両の速度が所定速度以下である場合、前記車両の後退軌跡が最適軌跡を維持するように、駆動輪の駆動を行う駐車駆動ステップとを更に備えることを特徴とする、請求項15に記載の車両用駐車支援方法。
【請求項17】
前記駐車駆動ステップでは、操舵角によって車両が減速したときの速度に基づき、前記車両の後退軌跡が最適軌跡を維持するように、駆動輪の駆動を行うことを特徴とする、請求項16に記載の車両用駐車支援方法。
【請求項18】
前記駐車駆動ステップでは、勾配、及び/又は段差によって車両が減速したときの速度に基づき、前記車両の後退軌跡が最適軌跡を維持するように、駆動輪の駆動を行うことを特徴とする、請求項16に記載の車両用駐車支援方法。
【請求項19】
前記駐車位置認識ステップでは、超音波センサによって駐車位置を認識することを特徴とする、請求項15〜18のいずれかに記載の車両用駐車支援方法。
【請求項20】
前記駐車位置認識ステップでは、レーダによって駐車位置を認識することを特徴とする、請求項15〜18のいずれかに記載の車両用駐車支援方法。
【請求項21】
前記駐車位置認識ステップでは、白線認識によって駐車位置を認識することを特徴とする、請求項15〜18のいずれかに記載の車両用駐車支援方法。
【請求項22】
前輪と後輪を独立に操舵して車両の駐車を支援する車両用駐車支援方法であって、
前記車両の後方を撮像する後方撮像ステップと、
前記車両の駐車位置を認識する駐車位置認識ステップと、
前記駐車位置認識ステップで認識した駐車位置までの最適軌跡を算出する最適軌跡算出ステップと、
前記最適軌跡算出ステップで算出した最適軌跡の回転半径と前輪のみの操舵による最小回転半径を比較し、前輪のみの操舵による最小回転半径の方が大きい場合は、前輪のみの自動操舵を行う駐車自動操舵ステップとを備える、車両用駐車支援方法。
【請求項23】
前記車両の速度を計測する車速計測ステップと、
前記車速計測ステップで計測した車両の速度が所定速度以下である場合、前記車両の後退軌跡が最適軌跡を維持するように、駆動輪の駆動を行う駐車駆動ステップとを更に備えることを特徴とする、請求項22に記載の車両用駐車支援方法。
【請求項24】
前記駐車駆動ステップでは、操舵角によって車両が減速したときの速度に基づき、前記車両の後退軌跡が最適軌跡を維持するように、駆動輪の駆動を行うことを特徴とする、請求項23に記載の車両用駐車支援方法。
【請求項25】
前記駐車駆動ステップでは、勾配、及び/又は段差によって車両が減速したときの速度に基づき、前記車両の後退軌跡が最適軌跡を維持するように、駆動輪の駆動を行うことを特徴とする、請求項23に記載の車両用駐車支援方法。
【請求項26】
前記駐車位置認識ステップでは、超音波センサによって駐車位置を認識することを特徴とする、請求項22〜25のいずれかに記載の車両用駐車支援方法。
【請求項27】
前記駐車位置認識ステップでは、レーダによって駐車位置を認識することを特徴とする、請求項22〜25のいずれかに記載の車両用駐車支援方法。
【請求項28】
前記駐車位置認識ステップでは、白線認識によって駐車位置を認識することを特徴とする、請求項22〜25のいずれかに記載の車両用駐車支援方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−76675(P2010−76675A)
【公開日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−249092(P2008−249092)
【出願日】平成20年9月26日(2008.9.26)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】