説明

電池ボックス

【課題】 機器の小型化、低コスト化を図るとともに組立工数を低減することを可能にした電池ボックスを提供する。
【解決手段】 カメラ等のような機器に設けた電池室41に収納される電池の脱落を係止する電池係止爪5を備えた電池ボックス4であって、電池係止爪5は電池の収納時に弾性変形される弾性変形片52を備えており、弾性変形片52は導電性板材で形成され、当該弾性変形片の変形により当該弾性変形片に接離する導電性材料からなるスイッチ片6とでスイッチSWを構成する。スイッチSWが電池ボックス4を構成する部品で組み立てられるので、独立した部品としてのスイッチを機器内に組み込む必要はなく、機器の小型化、低コスト化、組立工数の低減が可能になる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電池交換可能なカメラ等の電池ボックスに関し、特に電池交換時に所定の電気信号を送出させるためのスイッチを備えた電池ボックスに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年のカメラや携帯電話機等の電子機器では電源として一次電池や充電可能な二次電池を採用しているが、これら電池を交換することができるように筐体の一部に電池ボックスを設けておき、例えば、カメラにおいては露出や焦点等の撮影条件を制御するための内部回路を電池ボックスに収納した電池により駆動している。ところで、カメラにおいては内部回路に撮影条件データを記録するためのメモリを備えているが、電池の交換時に、電池挿入途中のチャタリング(電池の電極に対する電極片の接触導通が不安定な状態になること)で内部回路の動作が不安定になり、稀に内部回路が暴走してしまい、メモリに記録したデータが破壊されてしまうことがある。そのため、従来では電池を交換したときにスイッチ動作するリセットスイッチを電池ボックスの近傍に配設しておき、電池の交換が完了して電池の電極と電極片との接触状態が安定な状態になったときに当該リセットスイッチからリセット信号を送出し、このリセット信号によって内部回路の動作を開始させる構成がとられている。特許文献1では、電池交換時に開閉する電池蓋によってオン・オフするリセットスイッチをカメラ本体内に設けておき、電池交換時にリセットスイッチからの信号により内部回路でのリセットを行っている。なお、特許文献1の技術は、このリセットスイッチの接点と、電池を電池ボックスに装填したときに動作する電源スイッチの接点とを共有化することで当該スイッチの構造の簡略化を図るようにしたものである。
【特許文献1】実開平5−36431号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特許文献1の技術は、電源スイッチとリセットスイッチの接点を兼用して接点の数を低減しているが、独立した構造体のスイッチをカメラ内の電池ボックスに臨む位置に配設し、電池蓋の開閉によってスイッチ動作させる構成であるため、カメラの本体あるいは電池ボックスとは独立した部品としてのスイッチを用意してこれをカメラ本体内に組み込む必要があり、カメラの組立工数が煩雑なものになり、コスト高の要因になる。また、独立したスイッチを配設するためのスペースをカメラ本体の内部に確保する必要があり、カメラの小型化を図る上での障害になる。なお、特許文献1では電源スイッチをカメラ本体の別の箇所に設けた場合でも、リセットスイッチを独立したスイッチとしてカメラ本体内の電池ボックスの近傍位置に配設することは避けられないので、前記したカメラの小型化、低コスト化、及び組立工数の低減を図ることは難しい。また、特許文献1の技術ではカメラに衝撃が加えられたような場合にはリセットスイッチのスイッチ片が振動し、スイッチ片による接触状態が不安定なものになるという問題も潜在している。
【0004】
本発明の目的は、電池ボックスにスイッチを一体的に組み込むことにより、カメラ等の機器の小型化、低コスト化を図るとともに組立工数を低減することを可能にした電池ボックスを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、カメラ等のような機器に設けられた電池室内に収納された電池の脱落を係止するための電池係止爪を備えた電池ボックスであって、電池係止爪は電池の収納時に弾性変形されて電池室内への電池の内挿を可能とする弾性変形片を備えており、この弾性変形片は導電性板材で形成され、当該弾性変形片の変形により当該弾性変形片に接離する導電性材料からなるスイッチ片とでスイッチを構成したことを特徴とする。
【0006】
例えば、電池係止爪は、電池ボックスの一側に一端部が固定されて板厚方向に弾性変形可能な金属製板材からなる弾性変形片と、弾性変形片の他端部に取着されて収納された電池の一部に係合する爪体とで構成され、スイッチ片は弾性変形片の他端部側の位置に板厚方向に対向配置された構成とする。この場合、電池係止爪は爪体が電池室の開口部に臨んで配置され、電池を電池室に収納する際に当該爪体が開口部の外方に移動され、弾性変形片は爪体の移動に伴って弾性変形され、スイッチ片は弾性変形片の当該変形方向に対向配置される構成とすることが好ましい。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、スイッチが電池ボックスを構成する部品の一つとして一体的に組み立てられるので、電池ボックスを機器の本体内に組み込むだけで機器内へのスイッチの組み立てが可能になり、独立した部品としてのスイッチを用意する必要がなく、またこのスイッチを機器内に組み込む必要もないので、機器の小型化、低コスト化が実現できるとともに、組立工数を低減することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明において、電池室の開口部を開閉する電池蓋を備え、電池係止爪には嵌合凹部が形成され、電池蓋は当該電池蓋を閉じたときに係合凹部に嵌入して当該電池係止爪の変形を係止する係合突部を備えることが好ましい。特に、係合凹部は爪体に設けられ、爪体の移動を係止することが好ましい。係合突起と係合凹部との係合により衝撃等によって爪体が移動し、意に反して電池係止爪が電池との係合から外れるこうとが防止される。また、爪体の移動が係止されることで、バネ片の変形が防止されスイッチの接触状態、非接触状態が不安定になることもない。
【0009】
本発明の好ましい形態としては、電池室はカメラボディの一部に内装され、スイッチはカメラの内部回路にリセット信号を送出するためのリセットスイッチとして構成される。このリセットスイッチは電池室に電池を収納する際にオンするスイッチとする。カメラの電池を交換する際にはリセットスイッチが自動的にオンし、内部回路のリセット動作を実行することになる。
【実施例1】
【0010】
次に、本発明の実施例を図面を参照して説明する。図1は本発明をレンズ交換式のデジタル一眼レフカメラの電池ボックスに適用した実施例1のカメラの底面の一部の斜視図である。図1においてカメラ本体1の下飾り2の一部に電池交換窓21が開口がされており、この電池交換窓21を開閉する電池蓋3が電池交換窓21の一側部位置においてヒンジ構造で連結されている。前記電池交換窓21に臨むカメラ本体1の内部には詳細を後述する電池ボックス4が内装されており、電池蓋3を開いた状態で電池交換窓21を通して電池ボックス4内の電池室41に電池BTを収納し、あるいは電池BTを取り出すことにより電池交換を行うことができるようになっている。この実施例1で使用する電池BTは2本の円柱形をした充電電池を双かまぼこ形のケース内に並列状態で内装し、そのケースの平坦側の面に一対の電極BTTを配設したものである。この充電電池は既に市販されている電池であるのでここではその詳細は省略する。ここで、図1はカメラの上下を逆向きに示しているので、実施例1における電池BTについて、電池室41に収納すべく電池BTを電池交換窓21から電池室41内に向けて挿入して収納する際に挿入方向先端側に向けられる図1の下側の面を頂面と称し、これと反対側の図1の上側の面を底面と称している。
【0011】
前記電池蓋3は前記下飾り2の内面一部にヒンジ結合されている。すなわち、前記電池蓋3は前記電池交換窓21と同一形状をした板状の蓋部31を有しており、前記下飾り2の電池交換窓21の一側に設けられたヒンジ結合部22においてヒンジ結合され、前記電池交換窓21を開閉することができるように構成されている。ここでは前記電池蓋3の蓋部31の一側には同軸配置した2つの中空ボス33が一体に形成されており、これらの中空ボス33は下飾り2のヒンジ結合部22に両端支持されたヒンジピン34により軸支されている。また、前記電池蓋3の蓋部31の内面の他端縁のほぼ中央部には詳細を後述する微小片状の係合突起35が一体に突出形成されている。さらに、前記電池蓋3には、図には表れないロック機構によって蓋体31の他側縁から出没可能なロック片36が設けられ、このロック片36の先端を電池交換窓21の一側に係合させることによって電池蓋3が意に反して開くことがないように構成されている。
【0012】
図2はカメラ本体1内から取り出した電池ボックス4の斜視図であり、電池BTを収納した状態を示している。また、図3はその正面図、図4は電池を収納していないときの図3のA−A線断面図である。電池ボックス4は樹脂成形により形成されており、前記カメラ本体1の下飾り2に開口された電池交換窓21に対応した形状をした開口部4aを有し、内部に前記電池を収納可能な電池室41を有する容器状に形成されている。前記電池室41の一側内面には前記電池BTに設けた一対の電極BTTにそれぞれ弾接される一対の導電製材料からなる電極片42が配設されており、電池室41に収納された電池BTの電極BTTに対して電気接続ができるようになっている。また、電池室41の内底面には収納された電池BTの頂面に弾接して電池BTを開口部4a側に向けて付勢するための弱い弾性力を有するコイル状をした保持スプリング43が内装されている。さらに、前記開口部4aの一側には前記電池蓋3の中空ボス33を受け入れて支承するための矩形枠状の支承部44が設けられている。
【0013】
前記電池ボックス4の開口部4aの前記支承部44と反対側の辺のほぼ中央位置には外方に向けて切欠4bが形成され、この切欠4b内に電池係止爪5が配設されている。この電池係止爪5は電池室41に収納された電池BTの底面の一縁部に係合して電池BTが電池室41から脱落することを防止するためのものである。図5に一部を分解して示すように、前記電池係止爪5はフック状をした樹脂製の爪体51と、この爪体51を電池ボックス4に弾性支持する導電性板材、ここでは金属板材からなるバネ片52とで構成されている。前記バネ片52は一端部において前記電池ボック4の一側面のボス45に小ビスあるいはカシメピン53によって固定される。また、バネ片52は他端部において前記爪体51を小ビスあるいはカシメピン54によって結合支持している。前記バネ片52の一端部には長さ方向に突出した接続端子55が設けられ、カメラの内部回路ICに接続するためのリード線L1が接続されている。
【0014】
前記爪体51は先端部511がテーパ状に形成されており、当該先端部511の反対側の後面において前記バネ片52の他端部に結合されている。また、爪体51の上面には、前記電池蓋3の他端縁に設けられた係止突起35が嵌入可能な係止凹部512が設けられている。ここで、前記電池係止爪5においては、図4に示したように、電池室41に電池BTが内装されていないときには、バネ片52は弾性変形されていない真直な状態にあり、このときは爪体51は先端部511が前記電池室41の開口部4aから内方に突出した状態に位置されている。
【0015】
前記電池ボックス4の前記一側面には、電池係止爪5の一部と重なるように金属板材からなる細幅のスイッチ接片6が配設されており、このスイッチ接片6は前記電池係止爪5のバネ片52とでリセットスイッチSWを構成している。前記スイッチ片6は前記バネ片52よりも短く、かつ小幅に形成され、その一端部は電池ボックス4の一側面のボス46に小ビスやカシメピン61により固定され、他端部は前記バネ片52に対して板厚方向に対向配置されている。また、一端部には側方に向けて突出した接続端子62が設けられカメラの内部回路ICに接続されるための前記とは別のリード線L2が接続されている。スイッチ片6の他端部は一部に板厚方向に突出加工された接点63として構成され、この接点63が前記バネ片52の他端部側の外面に対して板厚方向に対向配置されている。ここで、スイッチ片6は、図4に示したように、電池室41に電池BTが収納されていない状態のとき、すなわち電池係止爪5のバネ片52が真直な状態にあるときには接点63はバネ片52とは微細な間隔で離間されて接点63がバネ片52に接することがない状態に組み立てられている。
【0016】
以上の構成の電池ボックス4では、図6に示すように、電池BTを収納する際には電池蓋3を開き、電池交換窓21及び電池室41の開口部4aを開放する。そして、電池BTを頂面側から電池室41に挿入する。このとき、電池BTの頂面の一縁部が電池係止爪5の爪体51の先端部511に当接するが、この先端部511はテーパ状をしているのでテーパ作用(てこ作用)によって爪体51は開口部4aの外方への力が生じ、この力によってバネ片52が一端部を支点に他端部が外方に弾性変形されながら爪体51は開口部4aから退避され、電池BTの挿入を可能にする。そして、電池BTを電池室41内の所定位置まで挿入すると、図7に示すように、電池BTの底面の一縁部が爪体51の先端部511を乗り越える状態となり、その結果バネ片52の弾性復帰力によって爪体51は開口部4aの内方に移動し、爪体51の先端部511が電池BTの底面の一縁部に係合する。これにより、電池BTは爪体51により係止され、電池室41からの脱落が防止される。なお、電池BTは保持スプリング43によって開口部4a側に向けて付勢されているので、底面の一縁部は爪体51に弾接され、電池BTが電池室41内で微小移動することはなく、いわゆるガタが防止される。
【0017】
このようにして電池BTを電池室41内に収納する際には電池係止爪5の爪体51が開口部4aの外方に移動し、バネ片52は開口部4aの外方に弾性変形されるため、バネ片52の外面の一部はスイッチ片6の接点63に接する状態となり、それぞれ導電体であるバネ片52とスイッチ片6とが電気接続される。これにより、リセットスイッチSWはオン状態となり、このオン信号がリセット信号としてリード線L1,L2を介して接続されている内部回路ICに伝送され、内部回路ICはリセットのスタンバイ状態となる。そして、電池の収納が完了し、電池BTが電池室41内に安定な状態で収納されると、爪体51は電池BTの底面の一縁部に係合した初期状態に近い状態に戻るので、バネ片52は初期位置まで弾性復帰し、スイッチ片6とは離間されリセットスイッチSWはオフとなる。このオフ信号がリード線L1,L2を介して内部回路ICに伝送され、内部回路ICはリセット動作を実行する。
【0018】
電池BTを電池室41に収納した後において、図8に示すように電池蓋3をヒンジ回動して閉じるとともにロック片36によりロックを行うことにより、電池蓋3は電池交換窓21を閉塞し、以降はロック状態を解除しない限り電池蓋3が開くことはない。また、このとき電池蓋3の内面に設けられている係合突起35が電池係止爪5の爪体51の上面に設けた係合凹部512内に侵入し、爪体51が少なくとも開口部4aの外方に移動することを係止する状態となる。そのため、例えばカメラに衝撃等の外力が加えられたような場合に、当該衝撃によってもバネ片52が変形して爪体51が開口部4aの外方に向けて移動されることはなく爪体51による電池BTの係止状態が保持される。因みに、係合凹部512と係合突起35が存在していない場合には、衝撃によってバネ片52が変形して爪体51が開口部4aの外方に移動し、電池BTの係止が外れてしまうことがある。特に、電池BTを収納する際の電池BTと爪体51との当接力を低減して電池BTを挿入する際の力を軽減すべくバネ片52の弾性力を小さく設計した場合には、僅かの衝撃力によってもバネ片52が変形され易く、爪体51が外れ易くなる。爪体51による電池BTの係止が外れると電池室41の内底面に設けた保持スプリング43によって電池BTは底面側に移動されてしまい、電池室41内における電極BTTと電極片42との電気接続が断状態になり、カメラの内部回路ICの電源がオフになり、カメラの撮影データや撮影条件データ等のメモリに記憶する各種データのデータ破壊等の不具合が生じる要因になるがこれが防止できる。また、これと同時にバネ片52がスイッチ片6に接してオン状態となり、このオン信号が内部回路ICに伝送されるために内部回路ICの動作が不安定なものになってしまうが、これが防止できる。なお、係合突起35と係合凹部512との間に、微小な間隙を確保しておけば電池蓋3を閉じるときに係合突起35と係合凹部512とが直接当接せず、電池蓋3を閉じる際の操作力がいたずらに重くなるようなこともない。
【0019】
電池を取り出すときは、ロック片36によるロックを解除して電池蓋3を開き、指先や治具等で爪体51を開口部4aの外方に強制的に移動させる。これにより、爪体51による電池BTの係止状態が解除され、電池BTは保持スプリング43のバネ力によって開口部4a側に押し出され、電池BTの底面が開口部4aないし電池交換窓21の外部にまで押し出され、指等で電池BTを摘んで電池室41から容易に取り出すことが可能になる。なお、このときもリセットスイッチSWはオン状態となるが、電池BTの電力が内部回路ICには供給されていないためリセット動作が行われることはない。また、電池BTを取り出したときには電池係止爪5は初期の状態に復帰されるため、バネ片52は真直な状態に戻り、スイッチ片6との導通が解消され、リセットスイッチSWはオフになる。この場合、特許文献1では電池蓋を開いた時点でスイッチが動作されてしまうが、実施例1では電池蓋3を開いただけでは電池BTは電池係止爪5によって係止されているためリセットスイッチSWが動作することはない。
【0020】
このように、実施例1ではリセットスイッチSWは電池ボックス4を構成している部品の一つである電池を係止するための電池係止爪5の一部を構成しているバネ片52と、このバネ片52に対向配置した一つのスイッチ片6とで構成でき、しかもこのリセットスイッチSWは電池ボックス4に一体的に組み立てた、いわゆるサブアッセンブリの構造体として構成できる。したがって、特許文献1のように独立した部品としてスイッチを用意してこれを電池ボックスの近傍のカメラ本体内に組み込む構造に比較して組立工数を削減でき、またリセットスイッチの構成部品を削減するとともに、カメラ本体内にスイッチを配設するためのスペースを確保する必要もなく低コスト化、小型化が可能になる。
【0021】
ここで、実施例1では電池係止爪5は樹脂性の爪体51と金属製板材のバネ片52とで構成しているが、爪体とバネ片を金属性板材によって一体に形成するようにしてもよい。
【0022】
また、電池係止爪5の爪体51の移動を係止するための構造として、図示は省略するが爪体51に係合突起を設け電池蓋3に係合凹部を設けて両者を係合させるようにしてもよい。あるいは爪体51と電池蓋3のそれぞれに互いに係合する係合突起を設けるようにしてもよい。
【0023】
前記実施例1では充電型電池を用いる電池ボックスの例を示したが、一次電池を用いる電池ボックスであっても、実施例1のような電池係止爪を備える電池ボックスであれば本発明を同様に適用することができる。また、本発明にかかるスイッチはリセットスイッチに限られるものではなく、電池が電池ボックス内に収納される時にスイッチ動作を行うスイッチを備える電池ボックスであれば同様に適用できる。
【0024】
また、電池交換を行う機器であれば、例えば携帯電話機等のカメラ以外の機器の電池ボックスに適用することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の実施例1のカメラの一部と電池の斜視図である。
【図2】実施例1の電池ボックスの斜視図である。
【図3】電池ボックスの側面図である。
【図4】図3のA−A線の断面図である。
【図5】電池ボックスの要部の一部を分解した斜視図である。
【図6】電池を収納する途中の状態の断面図である。
【図7】電池を収納した状態の断面図である。
【図8】電池蓋を閉じた状態の断面図である。
【符号の説明】
【0026】
1 カメラ本体
2 下飾り
3 電池蓋
4 電池ボックス
4a 開口部
5 電池係止爪
6 スイッチ片
21 電池交換窓
35 係合突起
41 電池室
43 保持スプリング
51 爪体
52 バネ片
SW リセットスイッチ
IC 内部回路



【特許請求の範囲】
【請求項1】
機器に設けられた電池室内に収納された電池の脱落を係止するための電池係止爪を備えた電池ボックスであって、前記電池係止爪は電池の収納時に弾性変形されて電池室内への電池の内挿を可能とする弾性変形片を備え、前記弾性変形片は導電性板材で形成され、当該弾性変形片の変形により当該弾性変形片に接離する導電性材料からなるスイッチ片とでスイッチを構成したことを特徴とする電池ボックス。
【請求項2】
前記電池係止爪は、電池ボックスの一側に一端部が固定されて板厚方向に弾性変形可能な金属製板材からなる弾性変形片と、前記弾性変形片の他端部に取着されて収納された電池の一部に係合する爪体とで構成され、前記スイッチ片は前記弾性変形片の他端部側の位置に板厚方向に対向配置されていることを特徴とする請求項1に記載の電池ボックス。
【請求項3】
前記電池係止爪は、前記爪体が電池室の開口部に臨んで配置され、電池を電池室に収納する際に当該爪体が前記開口部の外方に移動され、前記弾性変形片は前記爪体の移動に伴って弾性変形され、前記スイッチ片は前記弾性変形片の当該変形方向に対向配置されていることを特徴とする請求項2に記載の電池ボックス。
【請求項4】
前記電池室の開口部を開閉する電池蓋を備え、前記電池係止爪には嵌合凹部が形成され、前記電池蓋は当該電池蓋を閉じたときに前記電池係止爪の係合凹部に嵌入して当該電池係止爪の前記変形を係止する係合突部を備えていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の電池ボックス。
【請求項5】
前記係合凹部は前記爪体に設けられていることを特徴とする請求項4に記載の電池ボックス。
【請求項6】
前記電池室はカメラボディの一部に内装され、前記スイッチはカメラの内部回路にリセット信号を送出するためのリセットスイッチとして構成されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の電池ボックス。
【請求項7】
前記リセットスイッチは前記電池室に電池を収納する際にオンするスイッチであることを特徴とする請求項6に記載の電池ボックス。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−71592(P2008−71592A)
【公開日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−248384(P2006−248384)
【出願日】平成18年9月13日(2006.9.13)
【出願人】(000000527)ペンタックス株式会社 (1,878)
【Fターム(参考)】