説明

電源装置

【課題】二次電池が搭載可能とされ、該搭載された二次電池の電力を外部に供給することが可能な電源装置において、前記二次電池として電動工具用の電池パックを着脱可能に搭載可能とする。
【解決手段】電源装置10は、電動工具用の電池パック80を装着する装着台20を備え、装着台20の上面20a側には、電動工具に設けられた電池パック80の装着部と同一の機械的形態を有する装着部30が左右一列に4つ配設されている。電池パック80は装着部30に対しスライド動作により着脱され、特に、前記の装着部30はこのスライド動作をガイドするガイド機構として電動工具が有するものと同一の機械的形態を有するガイドレール31,31が設けられている。また、各装着部30のガイドレール31,31は、互いに同一の向きとして配設されており、4個の電池パックを同一方向のスライド動作により着脱可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二次電池が搭載可能とされ、この搭載された二次電池の電力を外部に供給することが可能な電源装置に関する。
【背景技術】
【0002】
二次電池が搭載可能とされ、この搭載された二次電池の電力を外部に供給することが可能な電源装置として、例えば下記特許文献1に記載された装置が従来知られている。機能的に見れば、このような電源装置は、発電機におけるガソリン等のエネルギー源を二次電池に置換したものと位置づけることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−225283号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、このような電源装置において、電動工具に装着して用いられる電池パックを上記の二次電池として搭載可能であれば、電動工具が使用される建設現場等の作業現場において、予備の電池パックを用いて電動工具を含む外部の電気機器に電力を供給することが可能となる。特にこのような作業現場においては商用電源の利用が困難ないし不便な環境である場合が多いため、上記電源装置の利用は有用である。
【0005】
本発明は上記の視点でなされた発明であって、本発明が解決しようとする課題は、二次電池が搭載可能とされその電力を外部に供給することが可能な電源装置において、前記二次電池として電動工具用の電池パックを着脱可能に搭載可能とすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明に係る電源装置は次の手段をとる。
本発明の第1の発明に係る電源装置は、複数の二次電池が搭載可能とされ、該搭載された二次電池からの直流電流を交流電流に変換して、この交流電流による電力を外部に供給する運搬可能な電源装置であって、前記搭載可能な二次電池は電動工具の装着部に着脱可能に装着されて該電動工具の電源として用いられる電池パックであり、該電動工具が有する装着部と同一の機械的形態を有する装着部が設けられており、前記電池パックは該装着部に着脱可能に装着されて搭載されることを特徴とする。
この構成によれば、該電源装置は電動工具が有するものと同一の形態を有する装着部が設けられているため、前記二次電池として電動工具用の電池パックを着脱可能に搭載することができる。これにより、電動工具が使用される建設現場等の作業現場において該電源装置に電動工具用の予備の電池パックを装着すれば、外部の電気機器に電力を供給することが可能となる。
特に、該電源装置は電動工具が有するものと同一の機械的形態を有する装着部が設けられているため、作業者は電動工具に着脱する場合と同一の感覚で電動工具用電池パックを該電源装置に着脱可能である。したがって、電池パックの前記着脱が容易である。
【0007】
本発明の第2の発明に係る電源装置は、第1の発明に係る電源装置であって、前記電池パックが装着される箱形状を有する装着台を備え、該装着台の同一面側に複数の前記装着部が設けられていることを特徴とする。
この構成によれば、電池パックの装着側として設定された装着台の同一面側に前記装着部が複数設けられているため、複数の電池パックが容易に着脱可能となる。
【0008】
本発明の第3の発明に係る電源装置は、第2の発明に係る電源装置であって、前記各装着部は前記機械的形態として前記電池パックの着脱動作をガイドするガイド機構を備えており、該各装着部が備えるガイド機構は、電池パック着脱動作をガイドする方向が互いに並行となるよう配設されていることを特徴とする。
この構成によれば、各電池パックの着脱動作のガイド方向が互いに並行であるため、複数の電池パックを装着する場合において、各電池パックを同じ方向から着脱動作可能である。したがって、複数の電池パックの着脱が一層容易となる。
【0009】
本発明の第4の発明に係る電源装置は、第3の発明に係る電源装置であって、前記各装着部は、前記機械的形態を互いに同一の向きとして配設されていることを特徴とする。
この構成によれば、各装着部のガイド機構が電池パックの前記装着側において互いに同一の向きに配設されているため、複数の電池パックを装着する場合において、各電池パックを同一の向きに把持して着脱可能となる。したがって、複数の電池パックの着脱が一層容易となる。
【0010】
本発明の第5の発明に係る電源装置は、第1から第4までのいずれかの発明に係る電源装置であって、前記電池パックの装着部は、装着された該電池パックの周囲において該電池パックを把持可能な空間が形成されて配置されていることを特徴とする。
この構成によれば、装着される電池パックの周囲において該電池パックを把持可能な空間が確保されるため、電池パックの着脱動作時に電池パックを把持しやすい。したがって、電池パックの着脱動作が更に容易となる。
【0011】
本発明の第6の発明に係る電源装置は、第5の発明に係る電源装置であって、前記電池パックの周囲に形成される空間は、前記装着される電池パックの少なくとも一部分が前記装着台の前記同一面側の面より外側にはみ出ることにより形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、装着される電池パックの一部分が前記同一面側とされた面より外側にはみ出ているため、電池パックを把持可能な空間が電池パックの周囲に充分確保できる。したがって、電池パックの着脱動作が更に容易となる。
【0012】
本発明の第7の発明に係る電源装置は、第5の発明に係る電源装置であって、前記電池パックの周囲に形成される空間は、電池パックの前記装着台の前記同一面側において隣り合う電池パック間に共有されて形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、電池パックを把持可能な空間が電池パックの前記装着側において隣り合う電池パック間に共有されて形成されているため、複数の電池パックが装着される場合においても該電池パックを把持可能な空間が確保される。したがって、複数の電池パックの着脱動作が更に容易となる。
【0013】
本発明の第8の発明に係る電源装置は、第1から第7までのいずれかの発明に係る電源装置であって、電池パックから電力を外部に供給する電力供給回路が前記装着台の箱形状内部に配置されており、該電力供給回路を配置した回路基板が弾性材を介して前記装着台に固定されていることを特徴とする。
この構成によれば、電力を外部に供給する電力供給回路が配置された回路基板が弾性材を介して固定されているため、作業現場環境において発生する振動等により回路に悪影響が及ぶことを低減することができる。
【0014】
本発明の第9の発明に係る電源装置は、第1から第8までのいずれかの発明に係る電源装置であって、前記運搬可能とされた当該電源装置の外表面にはプロテクタが設けられていることを特徴とする。
この構成によれば、電源装置の外表面にプロテクタが設けられているため、使用中及び運搬中の転倒や落下による外部からの衝撃等から該電源装置が保護される。
【発明の効果】
【0015】
第1の発明によれば、二次電池として電動工具用の電池パックを着脱可能に搭載することができる。
第2の発明によれば、複数の電池パックが容易に着脱可能となる。
第3の発明によれば、複数の電池パックを装着する場合において、各電池パックを同じ方向から着脱動作可能であり、複数の電池パックの着脱が一層容易となる。
第4の発明によれば、複数の電池パックを装着する場合において、各電池パックを同一の向きに把持して着脱可能となり、複数の電池パックの着脱が一層容易となる。
第5の発明によれば、電池パックの着脱動作時に電池パックを把持しやすく、電池パックの着脱動作が更に容易となる。
第6の発明によれば、電池パックを把持可能な空間が電池パックの周囲に充分確保でき、電池パックの着脱動作が更に容易となる。
第7の発明によれば、複数の電池パックが装着される場合においても該電池パックを把持可能な空間が確保され、複数の電池パックの着脱動作が更に容易となる。
第8の発明によれば、外部からの振動や衝撃等により回路に悪影響が及ぶことを低減することができる。
第9の発明によれば、外部からの衝撃等から電源装置が保護される。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】各実施形態に共通の電池パックの下側を示す斜視図である。
【図2】各実施形態に共通の電動工具に設けられた電池パックの装着部を示す斜視図である。
【図3】第1の実施形態に係る電源装置を蓋を開いた状態で示す斜視図である。
【図4】第1の実施形態に係る電源装置を蓋を閉じた状態で示す斜視図である。
【図5】第1の実施形態に係る電源装置を図4のV−V線で切断して示す断面図である。
【図6】第2の実施形態に係る装着台を模式的に示す平面図である。
【図7】第3の実施形態に係る装着台を模式的に示す正面図である。
【図8】第4の実施形態に係る装着台を模式的に示す左側面図である。
【図9】第4の実施形態に係る装着台を模式的に示す平面図である。
【図10】第4の実施形態の変形例に係る装着台を模式的に示す左側面図である。
【図11】第5の実施形態に係る装着台を模式的に示す左側面図である。
【図12】第6の実施形態に係る装着台を模式的に示す左側面図である。
【図13】第6の実施形態の変形例に係る装着台を模式的に示す左側面図である。
【図14】第7の実施形態に係る装着台を模式的に示す左側面図である。
【図15】第8の実施形態に係る装着台を模式的に示す左側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
[第1の実施形態]
以下、本発明の第1の実施形態に係る電源装置10、電池パック80、電動工具Tの装着部T30を、図面を参照しながら説明する。
本実施形態に係る電源装置10は、図3に示すように、電池パック80が着脱可能とされ、装着された電池パック80からの直流電流を交流電流に変換して、この交流電流による電力を外部に供給する運搬可能な電源装置である。この電源装置10に着脱可能とされる電池パック80は、通常、携帯用の電動工具T(図2参照)に着脱可能に装着されて電源として用いられる、充電可能な電池パックである。図2に例示する電動工具Tは電動インパクトドライバであるが、これに限らず電動ドライバ、電動ノコギリ等でも良い。後述のように、本電源装置10には、電動工具Tに設けられた電池パックの装着部T30と機械的及び電気的に同一の形態を有する装着部30が形成されている。このため、まず電池パック80及び、電動工具Tに設けられた電池パックの装着部T30から説明する。なお、この電池パック80及び装着部T30の説明は、後に説明する他の実施形態に対しても共通である。
【0018】
図1には電池パック80が示されている。なお、電池パック80に関する方向は、後述の装着台20に関する方向に合わせて、図1に示すように定める。
電池パック80は、ケース81内部に図示しない複数の二次電池セルと制御回路とを備えている。二次電池セルは、充電可能な電池であり、制御回路は、この二次電池セルの残容量や電圧等の状態を随時計測して、これらの情報を含む信号を生成する。
電池パック80は、電動工具Tとの電気的な接続手段(接点)として、正負両極の電極82,82と、通信用端子83とを備える。電極82,82は、電池パック80のケース81の下面において左右の両側にそれぞれ配設されたスリット内に設けられており、ケース81内部の二次電池セルからの直流電流を出力する。通信用端子83は、これらの両電極82,82の間に配設されており、前記の制御回路により生成された信号を出力する。
【0019】
電池パック80の着脱方式はスライド装着式である。すなわち、この電池パック80は装着部に対する着脱動作がスライド動作であるような電池パックである。
電池パック80は、電動工具Tに設けられた装着部T30に対する着脱時のスライド動作をガイドするガイド機構として、左右一対の被ガイド部84を備える。各被ガイド部84は、電池パック80のケース81の下側において、前記の両電極82,82の左右外側に、互いに平行に配設されている。各被ガイド部84は、互いの外側へフランジ状に張り出しつつ前後方向に延びるフランジ部84aを有している。
【0020】
電池パック80は、装着部T30に対する装着状態においてスライド動作を規制するロック機構として、ロック爪85と、付勢ばね(図示しない)と、解除ボタン86とを備える。ロック爪85は、電池パック80のケース81下面の前端部を貫通して、上下に移動可能に設けられている。ロック爪85は、下方に移動するとケース81下面から外側へ露出され、また上方に移動するとケース81下面より内側に収納される。付勢ばねは、ケース81内部に設けられており、ロック爪85をケース81外側へ露出させる方向に付勢している。解除ボタン86は、ケース81前面に設けられており、ケース81内部を通じてロック爪85と一体的に移動可能に構成されている。解除ボタン86は、付勢ばねの付勢力に逆らって上方にスライド操作されると、ロック爪85をケース81内側へ収納させる。
【0021】
次に、電動工具Tに設けられた電池パックの装着部T30を説明する。図2には、電動工具Tに設けられた電池パックの装着部T30が示されている。なお、この装着部T30に関する方向は、後述の装着台20に設けられた装着部30に関する方向に合わせて、同図に示すように定める。
装着部T30は、前記電気的な接続手段の装着部T30側の構成として、正負両極の電極T35,T35と、通信用端子T36とを備える。両極の電極T35,T35は、矩形の金属板として、左右に間隔を空けて互いに平行に設けられている。電極T35,T35は、前記電池パック80に設けられたスリット内に差し込まれて電池パック80側の電極82,82と接続されることで、電池パック80からの直流電流が入力される。電動工具Tは、この直流電流による電力により駆動される。通信用端子T36は、これらの電極T35,T35の間に設けられ、電池パック80側の通信用端子83と接続されることで電池パック80からの前記の信号が入力される。
【0022】
装着部T30は、前記ガイド機構の装着部T30側の構成として、前後方向に延びる左右一対のガイドレールT31,T31を備える。一対のガイドレールT31,T31は、前記の電極T35,T35の左右外側において、互いに平行に設けられている。左右の各ガイドレールT31は、互いに対向する側となる内側において、外側へ窪みつつ前後方向に延びる溝部T31aを有している。電池パック80側に設けられた前記の被ガイド部84のフランジ部84aは、前方からこの溝部T31aの中に挿入されて嵌合することが可能とされている。電池パック80は、このフランジ部84aの嵌合状態において、前後方向に関してはガイドレールT31,T31に沿ってスライド可能となり、かつ上下及び左右方向に関してはガイドレールT31,T31から脱離不可能な係合状態となる。
【0023】
装着部T30は、前記ロック機構の装着部T30側の構成として、係止穴T32を備える。係止穴T32の配設位置は、電池パック80が後方へスライドされる際、ロック爪85を受け入れることが可能な位置とされている。ロック爪85がケース81外側に露出してこの係止穴T32に受け入れられると、ロック機構はロック状態となり、電池パック80は前後方向に関してスライド移動不可能に係止される。電池パック80はこのように係止されることにより、装着部T30に対して完全に装着された状態となる。電池パック80は、装着部T30に完全に装着された位置において、電動工具Tと電気的に正常に接続された状態となる。解除ボタン86が上方にスライド操作されてロック爪85がケース81内側へ収納されると、ロック機構は解除状態となり、電池パック80は前後方向に関する係止状態が外れて再びスライド移動可能となる。これにより、電池パック80は装着部T30から前方へ引き抜いて脱離可能となる。
【0024】
次に、第1の実施形態に係る電源装置10を、図3及び図4を参照しながら説明する。なお、この電源装置10に関する方向は、各図に示すように定める。
電源装置10は、概して、前記電池パック80が装着される装着台20と、この装着台20の上面側を閉じる蓋50とを備えて構成される。図3には、この電源装置10が蓋50が開放された状態で示されており、図4には蓋50が閉塞された状態で示されている。
電源装置10は、蓋50が閉塞された状態において、概して直方体箱形状を有する。装着台20上面20aの左縁には、蓋50を装着台20に対して回動可能に支持するヒンジ構造28(図5参照)が設けられている。一方、装着台20の右側には、蓋50を閉塞状態でロックする蓋ロック機構29が設けられている。蓋50が閉塞された状態においては、電池パック80は電源装置10の外部から着脱不可能となる。すなわち、電池パック80が装着された装着台20に対してこの蓋50を閉塞すると、電池パック80は装着台20と蓋50とで囲われて形成される収容空間内部に保護される。
閉塞状態における蓋50の上側には、電源装置10を運搬する際に把持するハンドル11が設けられている。また電源装置10には、蓋50が閉塞された状態における直方体箱形状の8つの頂点近傍を覆うように、緩衝保護材12が取り付けられている。これにより電源装置10は、いかなる姿勢においても床面に対して緩衝保護材12を介して接するため、落下及び転倒した際に受ける衝撃等から保護される。
【0025】
次に、電池パックの装着台20と蓋50の詳細を、図3から図5までを参照しながら説明する。図5は、図4に示された電源装置10をV−V線によって切断して示す断面図である。
装着台20は、図3に示されているように、概して直方体箱形状の外形を有する。装着台20は、その直方体箱形状の上面20a側が電池パック80の装着側として設定されており、全ての電池パック80はこの上面20a側に装着される。この上面20a側に電池パック80を装着するための装着部30については後述する。
装着台20は、この電池パック80を装着する機能と共に、回路基板23を内部に保護する基板ハウジングとしての機能も兼ね備える。基板ハウジングとしての装着台20は、図5に示されるように、その前記直方体箱形状の内部に回路基板23を備える。回路基板23上には、電力を外部に供給する図示しない電力供給回路が配置されている。電力供給回路は、装着された電池パック80から入力された直流電流を交流電流に変換するインバータ回路を含む。インバータ回路はコイルを備えている。電力供給回路は、この変換された交流電流を出力コンセント26から出力することで、この交流電流による電力を外部に供給する。回路基板23は、装着台20の箱形状の内壁20cに対し、弾性材24を介して固定されている。
【0026】
図3に示されるように、装着台20上面20aにおける各装着部30の前側近傍には、対応する電池パック80の残容量表示部25が設けられている。各残容量表示部25は、前記回路基板23上の電力供給回路と電気的に接続されており、対応する電池パック80からこの電力供給回路を経由して受け取った残容量に関する情報を、LEDにより視認可能に表示する。
装着台20右側面の上部は、蓋50に設けられた後述の延設部50aによって覆われる被覆面20bとされている。この被覆面20bには、交流電流を出力する出力コンセント26が設けられている。出力コンセント26は、図5に示されるように、電気コード90のプラグ91を差し込むことで、前記の交流電流による電力がこの電気コード90を介して供給される。
装着台20上面20aの左縁近傍には、蓋50が閉塞された状態を検知する閉塞検知スイッチ27が上面20aを貫通して上下に移動可能に設けられている。閉塞検知スイッチ27は、蓋50が完全に閉塞されていない状態では、図示しない付勢手段により上方に押し出されて切状態とされ、蓋50が完全に閉塞された状態では、後述の不完全装着検知リブ52によって下方に押し込まれて入状態となるよう構成されている。閉塞検知スイッチ27は前記回路基板23上の電力供給回路と電気的に接続されており、この電力供給回路による交流電流の出力は、この閉塞検知スイッチ27の入状態で可能とされ、閉塞検知スイッチ27の切状態で遮断されるよう構成される。これにより、蓋50を閉塞しないまま電源装置10が使用されることを防止できる。
【0027】
蓋50は、図4のように閉塞された状態において下側が開口した、概して直方体箱形状とされている。蓋50の箱形状の右下側には、箱形状の右壁部から開口端を越えて下方に延設された延設部50aが形成されている。延設部50aは、蓋50が閉塞された状態において、装着台20の右側面に設けられた被覆面20bを覆う。
延設部50aには、コンセント窓51がその厚みを貫通して設けられている。延設部50aにおけるコンセント窓51の配設位置は、蓋50が閉塞された状態において、装着台20の被覆面20bに設けられた出力コンセントがこのコンセント窓51を通して外部に露出する位置とされている。これにより、図5に示されるように、出力コンセントに前記のプラグ91が差し込まれた状態では、プラグ91がコンセント窓51の内周縁に引っ掛かるため蓋50が開放不可能となる。したがって、電源装置10の使用中に誤って電池パック80が装着部30から脱離されることを防止できる。
蓋50の箱形状の内部には、装着台20への電池パック80の不完全な装着状態を検知する不完全装着検知リブ52が、蓋50の前壁部と平行な壁状に設けられている。不完全装着検知リブ52の配設位置は、電池パック80が装着台20に完全に装着されて蓋50が閉塞された図4の状態において、電池パック80の前側直近に面する位置とされている。これにより、4個の電池パック80のうち1個でも不完全装着状態の電池パック80があれば、この不完全装着検知リブ52がその電池パック80に当接するため蓋50が閉塞できない。したがって、電池パック80の電気的な接続が不完全なまま電源装置10が使用されることを防止できる。
【0028】
次に、電池パックの装着部30について説明する。
装着台20の上面20aには、図3に示されるように、電池パック80が装着される4つの装着部30が左右方向に一列に並べて配設されている。4つの装着部30は、同図に明らかに示されるように、装着台20上面20aの外側に露出して配設されており、これにより各電池パック80も装着台20上面20aより外側において装着部30に対して着脱される。また、4つの装着部30は、装着台20の上面20aにおいて互いに間隔を空けて配設されており、これにより互いに隣り合う装着部30に装着される2つの電池パック80の間には隙間が形成される。このように装着部30が配設されることにより、各電池パック80の前後側及び左右側にはスライド動作の際にこの電池パック80を把持可能とする空間が形成される。
【0029】
各装着部30は、前述の電動工具Tにおける電池パックの装着部T30と同一の機械的形態にて形成されている。すなわち各装着部30は、電池パック80との電気的な接続手段、電池パック80着脱時のスライド動作をガイドするガイド機構、及び電池パック80の装着状態でそのスライド動作を規制するロック機構のそれぞれについて、前述の電動工具Tが備えるものと同一の形態とされた構成を備える。
各装着部30は、電池パック80との電気的な接続手段の装着部30側の構成として、正負両極の電極35,35と、通信用端子36とを備える。この電極35,35及び通信用端子36の詳細は、前述の電動工具Tに設けられた電極T35,T35及び通信用端子T36と同様である。この電極35,35及び通信用端子36は、ケーブルを介して前記回路基板23上の電力供給回路と電気的に接続されている。
各装着部30は、前記ガイド機構の装着部30側の構成として、前後方向に延びる左右一対のガイドレール31,31を備える。一対のガイドレール31,31は、前記の電極35,35の左右外側において、互いに平行に設けられている。各ガイドレール31は、互いに対向する側となる内側において、外側へ窪みつつ前後方向に延びる溝部31aを有している。電池パック80側に設けられた前記の被ガイド部84のフランジ部84aは、電池パック80の装着の際、この溝部31aの中に前方から後方(図3に示す矢印方向)へ向かって挿入されて嵌合する。電池パック80は、このフランジ部84aの嵌合状態において、前後方向に関してはガイドレール31,31に沿ってスライド可能となり、かつ上下及び左右方向に関してはガイドレール31,31から脱離不可能な係合状態となる。
各装着部30は、前記ロック機構の装着部30側の構成として、係止穴32を備える。係止穴32の詳細は、前述の電動工具Tに設けられた係止穴T32と同様である。
【0030】
各装着部30は、上述の機械的形態を互いに同一の向きとして配設されている。特に、各装着部30が備えるガイドレール31,31が互いに同一の向きに配設されているため、各電池パック80を着脱する際のスライド動作の方向は、前後方向に統一され互いに並行とされている。すなわち、各電池パック80は対応する装着部30に対して、前方から後方へスライドされて装着され、後方から前方へスライドされて脱離される。また、着脱する際の各電池パック80の向き(姿勢)は互いに同一の向きとなる。
【0031】
以上のように構成される電源装置10は、以下のような作用効果を奏する。
この構成によれば、電源装置10は電動工具Tが有する装着部T30と同一の機械的形態を有する装着部30が設けられているため、電動工具用の電池パック80を着脱可能に搭載することができる。これにより、電動工具Tが使用される建設現場等の作業現場において該電源装置10に電動工具用の予備の電池パック80を接続すれば、電動工具T以外の電気機器にも電力を供給することが可能となる。
特に、この電源装置10は電動工具Tが有するものと同一の機械的形態を有するガイド機構及びロック機構が設けられているため、作業者は電動工具Tに着脱する場合と同一の感覚で電動工具用電池パック80をこの電源装置10に着脱可能である。したがって、電池パック80の着脱が容易である。
また、電動工具Tへの装着時と同一の保持力でもって電源装置10に電池パック80が装着されるため、外部からの振動や衝撃等を受けることの多い前記作業現場環境において使用しても、電池パック80が装着部30から脱離し難い、機械的に信頼性の高い装置となる。
さらに、この電源装置10は電動工具Tが有するものと同一の機械的形態を有する電気的な接続手段が設けられているため、電気的にも信頼性の高い装置となる。
【0032】
さらにこの構成によれば、電池パック80の装着側として設定された装着台20の同一面(上面20a)側に4つの装着部30が設けられているため、複数の電池パック80が容易に着脱可能となる。
特に、各電池パック80のスライド動作の方向が前後方向に統一され互いに並行とされている。すなわち、各電池パック80は対応する装着部30に対して、前方から後方へスライドされて装着され、後方から前方へスライドされて脱離される。このため、複数の電池パック80を装着する場合において、各電池パック80を互いに同じ方向にスライド動作可能である。
また、各装着部30のガイドレール31,31は、その機械的形態を互いに同一の向きとして配設されている。このため、複数の電池パック80を装着する場合において、各電池パック80を同一の向きに把持して着脱可能となる。
【0033】
さらにこの構成によれば、装着される電池パック80の周囲において該電池パック80を把持可能とする空間が確保されるため、電池パック80のスライド動作時に電池パック80を把持しやすい。したがって、電池パック80の着脱が更に容易となる。
特に、装着される電池パック80の全体が装着台20の上面20aより外側にはみ出ているため、電池パック80を把持可能とする空間が電池パック80の周囲に充分確保できる。
また、電池パック80を把持可能とする空間が装着台20の上面20aにおいて隣り合う電池パック80間にも形成されているため、複数の電池パック80が装着される場合においてもこの電池パック80を把持可能とする空間が確保される。
【0034】
さらにこの構成によれば、電力を外部に供給する電力供給回路が配置された回路基板23が、基板ハウジングとしての装着台20の箱形状の内壁20cに対して弾性材24を介して固定されているため、作業現場環境において発生する振動等によりこの電力供給回路に悪影響が及ぶことを低減することができる。
さらにこの構成によれば、電源装置10の8箇所の角を覆うようにプロテクタが設けられているため、使用中及び運搬中の転倒や落下による外部からの衝撃等から電源装置10が保護される。
【0035】
[第2の実施形態]
次に、本発明の他の実施形態について、図面を参照しながら説明する。以下の各実施形態のうち、前記の第1の実施形態から実質的な変更を要しない部分については、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
まず、本発明の第2の実施形態について、図6を参照しながら説明する。第2の実施形態に係る電源装置210は、装着台220の上面220a側が電池パックの装着側とされ、上面220aには電池パックの装着部230が左右方向一列に3つ配設されている。各装着部230は、第1の実施形態と同様に電動工具Tが備える装着部T30と同一の機械的形態とされており、一対のガイドレール231,231を備える。この第2の実施形態では、隣り合う装着部230は互いに逆の向きに配設されている。このように各装着部230が備えるガイドレール231,231が互いに逆の向きとなっていると、各電池パック80を着脱する際のスライド動作の方向を、図示矢印のとおりで互い違いにすることができる。なお、この第2の実施形態にあっても、上記した第1の実施形態と同様、各電池パック80を着脱する際のスライド動作の方向を一致させるように構成されるものであってもよく、本発明に係る同一面をなす点について一致する実施形態となっている。
【0036】
[第3の実施形態]
次に、本発明の第3の実施形態について、図7を参照しながら説明する。
第3の実施形態に係る電源装置310の装着台320は、前記の第2の実施形態と同様に、上面320a側が電池パックの装着側とされ、上面320aには電池パックの装着部330が左右方向一列に3つ並んで配設されている。また各装着部330は、前記の第1の実施形態と同様に電動工具Tが備える装着部T30と同一の機械的形態とされており、一対のガイドレール331,331を備える。
各装着部330は、第1の実施形態と異なり、装着台320の上面320aにおいて互いに間隔を詰めて配設されているため、隣り合う装着部330に着脱される2つの電池パック80の間には隙間が形成されていない。しかし、各装着部330は、第1の実施形態と同様に、装着台320の上面320aの外側に露出して配設されているため、着脱される各電池パック80の前後側(図7の紙面手前及び奥側)にはスライド動作の際に電池パック80を把持可能とする空間が形成される。
また、第1の実施形態と異なり、各装着部330において対を成すガイドレール331,331の一方(図中右側)が他方(図中左側)よりも高い位置に配設されている。これにより、各電池パック80は図7において左に傾いた姿勢で装着されて、3個の電池パック80の上面は互いの境界で段差を形成する位置関係となる。したがって、図7において最も左の電池パック80については、その左右側にもスライド動作の際に電池パック80を把持可能とする空間3Sが形成される。この最も左の電池パック80を脱離した状態においては、中央の電池パック80についても同様にその左右側に電池パック80を把持可能とする空間が形成される。
【0037】
[第4の実施形態]
次に、本発明の第4の実施形態について、図8及び図9を参照しながら説明する。
第4の実施形態に係る電源装置410は、図8に示されるように、前記の第1の実施形態と異なり、装着台420の前面420a側が電池パックの装着側とされている。装着台420の前面420aは、中央部が装着台420の内方に窪んだ窪み形状とされて、その内部に3個の電池パック80を収容可能な一体的な空間が形成されている。装着台420の前面420aには、この窪み形状を閉塞する蓋450が回動可能に支持されて設けられている。
窪み形状の底面420d(奥に位置する面)には、図9に示されるように、電池パックの装着部430が左右方向一列に3つ配設されている。各装着部430は、前記の第1の実施形態と同様に電動工具Tが備える装着部T30と同一の機械的形態とされており、一対のガイドレール431,431を備える。各装着部430は、その形態を互いに同一の向きに揃えて配設されており、各電池パック80を着脱する際のスライド動作の方向は上下方向に統一され互いに並行とされている。すなわち、各電池パック80は対応する装着部430に対して、窪み形状内部において上方から下方へスライドされて装着され、下方から上方にスライドされて脱離される。
各装着部430は、互いに間隔を空けて配設され、また窪み形状の上下左右側に位置する各壁面420eに対しても間隔を空けて配設されている。特に、各電池パック80のうち、図8に破線で表現されている面よりも前側の部分は、その上下側(図8参照)及び左右側(図9参照)に電池パック80を把持可能とする空間4Sが形成されている。このため第4の実施形態は、実質的には、図10に示される変形例のように、電池パック80の一部が装着台420の前面420aの外側にはみ出ている場合と同等である。
【0038】
[第5の実施形態]
次に、本発明の第5の実施形態について、図11を参照しながら説明する。
第5の実施形態に係る電源装置510は、前記の第4の実施形態と同様に、装着台520における前面520aに窪み形状が形成されており、この窪み形状の底面520dに電池パックの装着部530が設けられている。しかし、第4の実施形態と異なり、電池パック80は窪み形状の下壁面520fに接した状態で装着される。また、電池パック80のケース81の形状が、窪み形状の下壁面520fとの完全な接触を避けるように面取り部81aを有する形状とされている。このため、装着状態においても、電池パック80の上下側にスライド動作の際に電池パック80を把持可能とする空間5Sが形成される。
【0039】
[第6の実施形態]
次に、本発明の第6の実施形態について、図12を参照しながら説明する。
第6の実施形態に係る電源装置610は、前記の第4の実施形態と同様に、装着台620の前面620a側が電池パックの装着側とされ、3個の電池パック80が装着可能とされている。しかし、第4の実施形態と異なり、装着台620の前面620aには、内部に電池パック80を差し込んで収容可能な差込穴が、上下方向一列に3つ独立して形成されている。装着台620の前面620aには、これらの3つの差込穴を同時に閉塞する蓋650が回動可能に支持されて設けられている。
各差込穴の上壁面620dには、電池パックの装着部630が設けられている。各装着部630は、前記の第1の実施形態と同様に電動工具Tが備える装着部T30と同一の機械的形態とされており、一対のガイドレール631,631を備える。各装着部630は、その形態を互いに同一の向きに揃えて配設されており、各電池パック80を着脱する際のスライド動作の方向は前後方向に統一され互いに並行とされている。すなわち、各電池パック80は対応する装着部630に対して、前方から差込穴内部へ差し込むようにスライドされて装着され、窪み形状内部から前方へ引き抜くようにスライドされて脱離される。
各差込穴の上壁面620dにおける装着部630の配設位置は、装着された電池パック80の一部が装着台620の前面620aよりも外側にはみ出るように設定されている。これにより、各電池パック80のうち、装着台620の前面620a(図12に破線で表現されている面)よりも前側の部分は、その上下側及び左右側に電池パック80を把持可能とする空間6Sが形成されている。なお、この第6の実施形態は、変形例として図13に示すように、電池パック80の着脱し易さを考えて、スライド動作の方向を一律に上に傾けた形態としても良い。
【0040】
[第7の実施形態]
次に、本発明の第7の実施形態について、図14を参照しながら説明する。第7の実施形態に係る電源装置710は、第6の実施形態と同様に、装着台720の前面720aには、内部に電池パック80を差し込んで収容可能な差込穴が形成され、差込穴の上壁面には、電池パックの装着部730が設けられている。しかし、第6の実施形態と異なり、各差込穴の上壁面における装着部730の配設位置は、装着された電池パック80の全部が装着台720の前面720aよりも内側に埋没するように設定されている。また、電池パック80のケース81の形状が、差込穴の上壁面及び下壁面それぞれとの完全な接触を避けるように面取り部81aを有する形状とされている。このため、装着状態においても、電池パック80の上下側にスライド動作の際に電池パック80を把持可能とする空間7Sが形成される。
【0041】
[第8の実施形態]
次に、本発明の第8の実施形態について、図15を参照しながら説明する。第8の実施形態に係る電源装置810は、第6の実施形態と同様に、装着台820の前面820aには、内部に電池パック80を差し込んで収容可能な差込穴が上下方向一列に3つ形成されている。また、差込穴の壁面には電池パックの装着部830が設けられているが、第6の実施形態とは異なり、装着部830の配設面820dは、中央の差込穴についてはその下壁面とされ、上下の2つの差込穴についてはその上壁面とされている。したがって、各電池パック80を着脱する際のスライド動作の方向は前後方向に統一されて互いに並行となるが、各電池パック80の向きは、第6の実施形態とは異なり、交互に裏返された向きとなる。
【0042】
なお、本発明に係る電源装置は、上記の第1から第8までの実施形態に限定されるものではなく、その他各種の形態で実施できるものである。
まず、上述の各実施形態に係る電池パック80の着脱方式は、装着部側に設けられたガイドレールに沿ってスライドされて装着されるスライド装着式のものであった。しかし電池パック80はこのようなものに限らず、そのケース81表面において電極とガイド機構がどのような形状及び位置関係にて配設されているものであってもよい。例えば、電池パックのケースの形状に合わせて形成された差込穴に差し込まれて、差込穴の底面に設けられた電極と接続される、差込式の電池パックを用いるものであってもよい。この場合のガイド機構は、電池パックのケースの形状及び差込穴の壁面形状が相当する。
また、上述の各実施形態に係る装着台20は、特定の面側(直方体箱形状の上面側や前面側)が電池パック80の装着側として設定され、全ての電池パック80はこの特定の同一面側に装着されているものであった。これは装着台20が直方体箱形状のような平面によって構成されるものでない場合においても適用できる。例えば装着台20は、特定の面側に実質的に同一面と見なせる段差(第3の実施形態参照)、窪み(第4の実施形態参照)、曲面等の起伏を有する場合であってもよい。
また、上述の各実施形態に係る電源装置は、以上の説明中に定義された下側の面を床側に向けて載置するだけでなく、これとは異なる面を床側に向けて載置しても、電源装置としての機能を損なうことなく使用可能である。例えば、第1の実施形態の電源装置は、蓋50が閉塞された図4に示される状態において、出力コンセントが設けられた右面以外のいずれの面を床側として載置してもよい。第4の実施形態においては、例えば、図8に示す後側の面を床側として載置してもよい。
また、上述の各実施形態に係る電源装置は、各電池パックからの直流電流を交流電流に変換して出力し、この交流電流による電力を供給するものであった。しかし、電池パックからの直流電流をそのまま出力し、この直流電流による電力を供給する構成としてもよい。
【符号の説明】
【0043】
10 電源装置
11 ハンドル
12 緩衝保護材
20 装着台
20a 上面
20b 被覆面
20c 内壁
23 回路基板
24 弾性材
25 残容量表示部
26 出力コンセント
27 閉塞検知スイッチ
28 ヒンジ構造
29 蓋ロック機構
30 装着部
31 ガイドレール
32 係止穴
35 電極
36 通信用端子
50 蓋
50a 延設部
51 コンセント窓
52 不完全装着検知リブ
80 電池パック
81 ケース
81a 面取り部
82 電極
83 通信用端子
84 被ガイド部
84a フランジ部
85 ロック爪
86 解除ボタン
90 電気コード
91 プラグ
T 電動工具
T30 装着部
T31 ガイドレール
T32 係止穴
T35 電極
T36 通信用端子


【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の二次電池が搭載可能とされ、該搭載された二次電池からの直流電流を交流電流に変換して、この交流電流による電力を外部に供給する運搬可能な電源装置であって、前記搭載可能な二次電池は電動工具の装着部に着脱可能に装着されて該電動工具の電源として用いられる電池パックであり、該電動工具が有する装着部と同一の機械的形態を有する装着部が設けられており、前記電池パックは該装着部に着脱可能に装着されて搭載されることを特徴とする電源装置。
【請求項2】
請求項1に記載の電源装置であって、前記電池パックが装着される箱形状を有する装着台を備え、該装着台の同一面側に複数の前記装着部が設けられていることを特徴とする電源装置。
【請求項3】
請求項2に記載の電源装置であって、前記各装着部は前記機械的形態として前記電池パックの着脱動作をガイドするガイド機構を備えており、該各装着部が備えるガイド機構は、電池パック着脱動作をガイドする方向が互いに並行となるよう配設されていることを特徴とする電源装置。
【請求項4】
請求項3に記載の電源装置であって、前記各装着部は、前記機械的形態を互いに同一の向きとして配設されていることを特徴とする電源装置。
【請求項5】
請求項1から請求項4までのいずれかに記載の電源装置であって、前記電池パックの装着部は、装着された該電池パックの周囲において該電池パックを把持可能な空間が形成されて配置されていることを特徴とする電源装置。
【請求項6】
請求項5に記載の電源装置であって、前記電池パックの周囲に形成される空間は、前記装着される電池パックの少なくとも一部分が前記装着台の前記同一面側の面より外側にはみ出ることにより形成されていることを特徴とする電源装置。
【請求項7】
請求項5に記載の電源装置であって、前記電池パックの周囲に形成される空間は、電池パックの前記装着台の前記同一面側において隣り合う電池パック間に共有されて形成されていることを特徴とする電源装置。
【請求項8】
請求項1から請求項7までのいずれかに記載の電源装置であって、電池パックから電力を外部に供給する電力供給回路が前記装着台の箱形状内部に配置されており、該電力供給回路を配置した回路基板が弾性材を介して前記装着台に固定されていることを特徴とする電源装置。
【請求項9】
請求項1から請求項8までのいずれかに記載の電源装置であって、前記運搬可能とされた当該電源装置の外表面にはプロテクタが設けられていることを特徴とする電源装置。



【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate


【公開番号】特開2013−45689(P2013−45689A)
【公開日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−183549(P2011−183549)
【出願日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【出願人】(000137292)株式会社マキタ (1,210)
【Fターム(参考)】