説明

コンテンツ再生装置、コンテンツ再生プログラム、コンテンツ再生方法、およびストリーミング配信システム

【課題】データ容量や処理負荷を増大させることなく、ユーザ特性に応じた位置にチャプターを容易に設定することのできるコンテンツ再生装置を提供する。
【解決手段】コンテンツ再生装置1は、コンテンツに対するユーザ操作情報を取得する操作情報取得部21と、前記ユーザ操作情報に基づいて前記コンテンツの操作パターン情報を特定する操作パターン情報特定部22と、特定された前記操作パターン情報に基づいて前記コンテンツのチャプター位置を決定するチャプター位置決定部23とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、チャプターが設定されたコンテンツを再生するコンテンツ再生装置、コンテンツ再生プログラム、コンテンツ再生方法、およびストリーミング配信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
コンテンツ再生装置等のユーザは、映像音声コンテンツを効率よく視聴するために、興味のない再生箇所を適宜手動で早送り操作したり、巻き戻し操作したりして、コンテンツを再生させることができる。また、コンテンツにチャプター(映像シーン等の区切り)が設定されている場合には、チャプター単位で再生箇所を移動(スキップ)させることができる。例えば、チャプターは、コンテンツの録画時等において、所定アルゴリズムに基づいて自動設定することができる。
【0003】
一方、ユーザの過去の番組視聴時における操作情報に基づいて、当該ユーザに適した番組内容を構成して再生しようとするものが知られている(例えば、特許文献1参照)。また、あるコンテンツについてユーザが早送り操作やスキップ操作等をした映像区間の特徴量と、新たなコンテンツの映像区間の特徴量とを比較して共通部分を検出し、新たなコンテンツを再生する際に検出した共通部分を、自動的に早送りやスキップして再生しようとするものも知られている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−309905号公報
【特許文献2】特開2009−239322号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
映像音声コンテンツを視聴する際に、上記のようなチャプターを用いてコンテンツをスキップ再生させる機能はユーザにとって便利な機能である。しかし、例えば自動設定されたチャプターは、必ずしもユーザが所望している位置に設定されているとは限らない。また、ユーザ自身でチャプターの位置を修正する機能も存在するが、この場合、手動で早送りや巻き戻しを行い、チャプターの新規追加や既存チャプターの削除等の操作を行わなければならず、ユーザにとって煩雑である。つまり、従来の方法では、ユーザ特性に応じた位置にチャプターを容易に設定することができなかった。なお、この場合のユーザ特性とは、ユーザの嗜好や操作の癖等を含む概念である。
【0006】
一方、特許文献1は、例えば英会話の学習番組が文法の説明部分と発音練習部分とで構成されている場合において、ユーザの過去の操作情報から発音練習部分を繰り返し視聴していると判断できるときには、二回目以降の再生時に発音練習部分の再生がすぐに行えるようにチャプターの位置調整を行うことを開示している。しかし、特許文献1の場合、ユーザの過去の操作情報を蓄積して解析しておく必要が生じる。このため、特許文献1は、データ容量が増大するという問題を有する。また、特許文献1は、ユーザが初めて視聴するタイプの映像音声コンテンツについては、操作情報の蓄積がないためにチャプターの位置調整を行うことができないという問題も有する。
【0007】
また、特許文献2は、新たなコンテンツを再生する際に、検出した共通部分を早送り又はスキップしようとする。このため、特許文献2は、ユーザが初めて視聴するタイプの映像音声コンテンツについても対応することができる。しかし、特許文献2は、新たなコンテンツを再生する度に、映像区間の特徴量の比較を行う処理が必要となる。このため、特許文献2は、処理負荷が増大するという問題を有する。
【0008】
本発明は、上記のような点に鑑みてなされたものであり、データ容量や処理負荷を増大させることなく、ユーザ特性に応じた位置にチャプターを容易に設定することのできるコンテンツ再生装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するために、以下に開示するコンテンツ再生装置は、コンテンツに対するユーザ操作情報を取得する操作情報取得部と、前記ユーザ操作情報に基づいて前記コンテンツの操作パターン情報を特定する操作パターン情報特定部と、特定された前記操作パターン情報に基づいて前記コンテンツのチャプター位置を決定するチャプター位置決定部とを備える。
【発明の効果】
【0010】
本願明細書の開示によれば、データ容量や処理負荷を増大させることなく、ユーザ特性に応じた位置にチャプターを容易に設定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の一実施形態によるストリーミング配信システム1のシステム構成の一例を示す図である。
【図2】図1に示したコンテンツ再生装置2を、CPUを用いて実現したハードウェア構成の一例を示す図である。
【図3】図1に示したユーザ端末3を、CPUを用いて実現したハードウェア構成の一例を示す図である。
【図4】コンテンツ再生装置2のCPU42で実行されるコンテンツ再生プログラム451に基づくチャプター作成処理のフローチャートの一例を示す図である。
【図5】ストリームデータ452の一例を示す図である。
【図6】コンテンツ5における特徴シーンと、コンテンツ5に設定されるチャプターを模式的に示した一例である。
【図7A】チャプターデータ453の一例を示す図である。
【図7B】図7Aとは異なる位置にチャプターを設定したチャプターデータ453の一例を示す図である。
【図7C】図7Aおよび図7Bとは異なる位置にチャプターを設定したチャプターデータ453の一例を示す図である。
【図8A】コンテンツ再生時においてユーザ端末3のディスプレイ51に表示されるコンテンツ再生画面の一例を示す図である。
【図8B】コンテンツ再生時においてユーザ端末3のディスプレイ51に表示されるコンテンツ再生画面の一例を示す図である。
【図9】コンテンツ再生装置2のCPU42で実行されるコンテンツ再生プログラム451に基づくコンテンツ再生処理のフローチャートの一例を示す図である。
【図10】コンテンツ再生装置2のCPU42で実行されるコンテンツ再生プログラム451に基づくコンテンツ再生処理のフローチャートの一例を示す図である。
【図11】操作履歴データ454の一例を示す図である。
【図12】本発明の一実施形態によるストリーミング配信システム1のシステム構成の一例を示す図である。
【図13】図12に示したコンテンツ再生装置2を、CPUを用いて実現したハードウェア構成の一例を示す図である
【図14】図12に示したコンテンツ再生装置2のCPU42で実行されるコンテンツ再生プログラム451に基づくチャプター作成処理のフローチャートの一例を示す図である。
【図15】メタデータ455の一例を示す図である。
【図16A】チャプターデータ453の一例を示す図である。
【図16B】図16Aとは異なる位置にチャプターを設定したチャプターデータ453の一例を示す図である。
【図17A】コンテンツ再生時においてユーザ端末3のディスプレイ51に表示されるコンテンツ再生画面の一例を示す図である。
【図17B】コンテンツ再生時においてユーザ端末3のディスプレイ51に表示されるコンテンツ再生画面の一例を示す図である。
【図18】アングル指定テーブルの一例を示す図である。
【図19】メタデータ指定テーブルの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下においては、本発明の実施形態について図面を用いて具体的に説明する。
【0013】
[1.第1の実施形態]
以下、本実施形態にかかるコンテンツ再生装置を、一例として、ストリーミング配信システムにおけるサーバ装置として機能させる例について説明する。つまり、コンテンツ再生装置は、ネットワークを介して接続されたユーザ端末に対して、コンテンツをストリーミング配信するサーバ装置である。なお、本実施形態において、コンテンツ再生装置が行う再生とは、コンテンツ再生装置において映像・音声データに基づいて映像・音声を生成して出力する場合と、他の装置(例えばディスプレイおよびスピーカーを備えたユーザ端末)において映像・音声を生成させるための映像・音声データを出力する場合の双方を含む概念である。
【0014】
[1−1.システム構成]
図1は、本発明の一実施形態によるストリーミング配信システム1のシステム構成の一例を示す図である。ストリーミング配信システム1は、コンテンツ再生装置2とユーザ端末3とを含んでいる。このシステム構成においては、コンテンツ再生装置2とユーザ端末3とが、例えばインターネット等のネットワークNを介して相互通信可能に接続されている。なお、図1において、ユーザ端末3は3つ(3a、3b、3c)しか記載されていないが、実際には3つ以上存在してもよい。なお、ネットワークNは、WAN、LAN、イントラネット等のネットワークであってもよい。
【0015】
コンテンツ再生装置2は、ネットワークNを介して接続された各ユーザ端末3に対して、対象コンテンツの映像・音声データ等をストリーム配信することができる。ユーザ端末3は、ネットワークNを介して接続されたコンテンツ再生装置2からストリーム配信されてくる対象コンテンツの映像・音声データ等を順次受信することができる。
【0016】
[1−2.機能ブロック]
図1において、コンテンツ再生装置2は、操作情報取得部21、操作パターン特定部22、チャプター位置決定部23、ストリーム制御部24、ストリーム配信部25、チャプター作成部26、チャプターデータ保持部27、ストリームデータ保持部28および操作履歴データ保持部29を備えている。また、ユーザ端末3は、操作入力部31および表示出力部32を備えている。
【0017】
ユーザ端末3の操作入力部31は、対象コンテンツの再生に関する操作をユーザから受け付けて、その操作情報をユーザ操作情報としてコンテンツ再生装置2に送信する。コンテンツ再生装置2の操作情報取得部21は、ユーザ端末3から送信されてきたユーザ操作情報を取得する。ユーザ操作情報としては、例えば、コンテンツの再生開始操作、再生停止操作、再生一時停止操作、早送り操作、巻き戻し操作、早送りスキップ操作、または巻き戻しスキップ操作等を示す情報がある。
【0018】
操作パターン特定部22は、操作情報取得部21において取得されたユーザ操作情報に基づいてチャプターデータ保持部27を参照し、このユーザ操作情報を含む操作パターン情報を特定する。
【0019】
チャプターデータ保持部27は、コンテンツの再生位置に対応させたユーザ操作情報を少なくとも1つ含む操作パターン情報と、コンテンツのチャプター位置を示すチャプターパターン情報とを対応づけて保持する。
【0020】
操作パターン情報は、コンテンツの再生位置において行われる操作を示す情報である。例えば、操作パターン情報は、コンテンツを再生する際にコンテンツ中の各再生位置においてユーザが行い得る各操作を並べたものとすることができる。例えば操作パターン情報は、コンテンツの各再生位置と、その各再生位置において行われるユーザ操作との関係を対応付けたものとして定義することができる。また、操作パターン情報は、例えば、コンテンツの再生時間と、その再生時間に行われるユーザ操作との関係を対応付けたものとすることができる。さらに、1つのコンテンツに対する1つの操作パターンを示すデータを、例えば1つのテーブルに記録しておき、複数のテーブルにより複数の操作パターン情報を定義することができる。
【0021】
コンテンツのチャプター位置は、ユーザが再生開始点として指定可能な位置とすることができる。例えばコンテンツに含まれる映像シーン等をスキップ再生した場合における再生開始位置をチャプター位置とすることができる。なお、コンテンツの再生位置として、再生時間に代えて、コンテンツの再生位置を示すフレーム番号等を用いてもよい。
【0022】
したがって、操作パターン特定部22は、コンテンツの再生時間と、その再生時間に行われる操作を示すユーザ操作情報とに基づいて、ユーザが行った操作がどの操作情報に該当するのかを認識し、この認識結果に基づいて操作パターン情報を特定することができる。例えば、操作パターン特定部22は、操作情報取得部21が取得したユーザ操作で示されるコンテンツの再生位置とユーザ操作を含む操作パターンとを複数のテーブルから選び出すことにより、操作パターン情報を特定することができる。
【0023】
チャプター位置決定部23は、操作パターン特定部22において特定された操作パターン情報に対応づけられたチャプターパターン情報に基づいて、対象コンテンツのチャプター位置を決定する。上述の通り、チャプターデータ保持部27には、操作パターン情報とチャプターパターン情報とが対応づけて保持されている。このため、チャプター位置決定部23は、操作パターン情報が特定されれば、これに対応するチャプターパターン情報を特定できる。上述の通り、チャプターパターン情報は、コンテンツのチャプター位置を示す情報であるので、チャプター位置決定部23は、特定したチャプターパターン情報に基づいてコンテンツに設定するチャプター位置を決定することができる。
【0024】
ストリームデータ保持部28は、ストリーミング形式で配信可能な状態で各コンテンツを保持している。なお、ストリーミング形式としては、例えばWMV(Windows Media Vide)(商標)形式、MPEG4(Moving Picture Experts Group)形式、RealVideo(商標)形式等を用いればよい。
【0025】
ストリーム制御部24は、ストリームデータ保持部28からストリーム配信する対象コンテンツの映像・音声データ等を読み出し、チャプター位置決定部23において決定されたチャプター位置にチャプターを設定して、ストリーム配信部25に出力する。チャプターの位置情報は、例えばストリーミング形式のコンテンツファイルの制御情報に埋め込まれる。なお、チャプターの位置情報は、例えばXML形式等のデータファイルに記録してもよい。この場合、チャプターの位置情報が記録されたデータファイルは、ストリーム配信されるコンテンツの映像・音声データ等とは別に、ユーザ端末3に送信される。 ストリーム配信部25は、前記ストリーム制御部24から出力されてくるチャプターが設定された対象コンテンツの映像・音声データ等を、ユーザ端末3にストリーム配信する。ユーザ端末3の表示出力部32は、コンテンツ再生装置2からストリーム配信されてきた対象コンテンツの映像・音声データ等を受けて、ユーザが視聴可能となるように表示出力する。つまり、表示出力部32は、対象コンテンツの映像データを映像表示すると同時に音声データを音声出力する。
【0026】
チャプター作成部26は、ストリームデータ保持部28に保持されたコンテンツに基づいて、コンテンツ毎のチャプターパターン情報を作成する。チャプターパターン情報を作成するタイミングは任意である。例えば、チャプター作成部26は、新たなコンテンツがストリームデータ保持部28に追加された場合にチャプターパターン情報を作成してもよいし、操作情報取得部21からユーザ操作情報を受けた場合にチャプターパターン情報を作成してもよい。
【0027】
操作履歴データ保持部29は、ユーザ端末3から送信されてきたユーザ操作情報を、例えばコンテンツ名や再生時間に対応付けて保持する。
【0028】
図1に示した各機能部(操作情報取得部21、操作パターン特定部22、チャプター位置決定部23、ストリーム制御部24、ストリーム配信部25、チャプター作成部26、操作入力部31および表示出力部32)は、それぞれプログラムによって実現されるCPUの機能を含むものである。ここで、プログラムとは、CPUにより直接実行可能なプログラムだけでなく、ソース形式のプログラム、圧縮処理がされたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
【0029】
[1−3.ハードウェア構成]
[1−3−1.コンテンツ再生装置2の構成例]
図2は、図1に示したコンテンツ再生装置2を、CPUを用いて実現したハードウェア構成の一例を示す図である。コンテンツ再生装置2は、例えば、ネットワークNに接続されたサーバ・コンピュータ装置である。
【0030】
コンテンツ再生装置2は、ディスプレイ41、CPU42、メモリ43、キーボード/マウス44、ハードディスク45、ディスクドライブ46および通信回路47を有する。ハードディスク45には、OS(オペレーティング・システム、図示せず)の他、コンテンツ再生プログラム451、ストリームデータ452、チャプターデータ453、および操作履歴データ454等が保持される。CPU42は、メモリ43等を用いて、OSおよびコンテンツ再生プログラム451に基づく処理を実行することができる。コンテンツ再生プログラム451は、例えばディスクメディア461に記録されたプログラムをディスクドライブ46が読み出してインストールされたものである。通信回路47は、ネットワークNを介してユーザ端末3と通信し、ストリーミング配信するコンテンツの映像・音声データ等を送出する。
【0031】
操作情報取得部21、操作パターン特定部22、チャプター位置決定部23、ストリーム制御部24、ストリーム配信部25、チャプター作成部26は、一例として、CPU42上において、コンテンツ再生プログラム451を実行することによって実現される。チャプターデータ保持部27、ストリームデータ保持部28、および操作履歴データ保持部29は、一例として、ハードディスク45に保持された、チャプターデータ453、ストリームデータ452、および操作履歴データ454によって実現される。
【0032】
[1−3−2.ユーザ端末3の構成例]
図3は、図1に示したユーザ端末3を、CPUを用いて実現したハードウェア構成の一例を示す図である。ユーザ端末3は、例えば、ネットワークNに接続されたコンピュータ装置である。また、ユーザ端末3は、このコンピュータ装置と同機能を備えるテレビ受信機であってもよい。
【0033】
ユーザ端末3は、ディスプレイ51、CPU52、メモリ53、キーボード/マウス54、ハードディスク55、スピーカー56、および通信回路57を有する。ハードディスク55には、OS(オペレーティング・システム、図示せず)の他、コンテンツ表示プログラム551が保持される。CPU52は、メモリ53等を用いて、OSおよびコンテンツ表示プログラム551に基づく処理を実行することができる。通信回路57は、ネットワークNを介してコンテンツ再生装置2と通信し、ストリーミング配信されてきたコンテンツの映像・音声データを受信することができる。ディスプレイ51は、ストリーミング配信されてきたコンテンツの映像データに基づく映像を画面に表示することができる。スピーカー56は、ストリーミング配信されてきたコンテンツの音声データに基づく音声を出力する。キーボード/マウス54は、ユーザ操作を受けて操作信号をCPU52に出力することができる。
【0034】
図1に示したユーザ端末3を構成する、操作入力部31および表示出力部32は、一例として、CPU52上において、コンテンツ表示プログラム551を実行することによって実現される。
【0035】
[1−4.チャプター作成処理の例]
チャプターデータ保持部27には、ストリームデータ保持部28に保持されている各コンテンツに対応付けて少なくとも1つのチャプターパターン情報が保持される。チャプターパターン情報とは、ストリーミング配信を行うコンテンツに設定するチャプター位置を示す情報である。このチャプターパターン情報は、ストリーミング配信に先立って予めチャプター作成処理等により作成されていることが望ましい。
【0036】
以下、チャプター作成処理について説明する。図4は、コンテンツ再生装置2のCPU42で実行されるコンテンツ再生プログラム451に基づくチャプター作成処理のフローチャートの一例を示す図である。図5は、ストリームデータ452の一例を示す図である。
【0037】
図4のフローチャートにおいて、コンテンツ再生装置2のCPU42は、ハードディスク45に保持されているストリームデータ452に基づいて、未だチャプター設定がなされていないコンテンツの映像・音声データを読み込む(ステップS401)。例えば、CPU42は、図5に示すストリームデータ452のレコード511に基づいて、コンテンツ名501「コンテンツ5」のストリームデータ502「cont5.wmv」を読み込む。
【0038】
CPU42は、読み込んだ映像・音声データに基づいて、コンテンツにおける特徴シーンを抽出する(ステップS402)。この特徴シーンは、映像・音声データに基づいて特異的と判断できるシーンである。例えば、特徴シーンは、映像・音声データの特徴量の時間変化量が、閾値よりも大きい位置を区切りとして抽出することができる。つまり、CPU42は、映像や音声が切り替わっていると考えられる位置を、シーンの区切りと判断して特徴シーンを抽出する。また、ネットワーク上の複数のユーザによる操作履歴が、操作履歴データ454に保持されている場合、各コンテンツの再生時におけるユーザ操作情報に基づいて特徴シーンを抽出することができる(詳細は後述)。さらに、コンテンツ内において、各再生時間に対応する所定のメタデータが含まれている場合には、このメタデータを利用して特徴シーンを抽出することができる(詳細は後述)。
【0039】
図6の(a)は、コンテンツにおける特徴シーンを抽出した一例である。図6の(a)に示すコンテンツは、歌手のライブコンサートに関するものである。このコンテンツでは、映像・音声データの特徴量の時間変化量に基づいて、「シーン1(前座)」〜「シーン9(曲4)」が抽出されている。よって、このコンテンツでは、30分間(00:00〜30:00)の再生時間が9つのシーン(シーン1〜シーン9)に分割されている。なお、図6(a)において、シーン1は、前座による演奏部分である。シーン2、5、7は、MC(Master of Ceremonies)部分であって演奏部分ではない。シーン3、4、6、9は、曲の演奏部分である。シーン8は、メンバー紹介部分であって演奏部分ではない。
【0040】
CPU42は、抽出した各特徴シーンに操作情報を対応付け(ステップS403)、各特徴シーンを識別するためのチャプター番号を付与し(ステップS404)、これらをチャプターデータ453として記録する(ステップS405)。なお、チャプターデータ453は、コンテンツ毎に少なくとも1つ記録される。
【0041】
図7Aは、記録されるチャプターデータ453の一例である。図7Aに示すチャプターデータ(以下チャプターパターンAとする)では、シーン702の「シーン1」〜「シーン9」の各シーンの区切りに対応する位置にチャプター番号として「Chap01」〜「Chap09」が設定されている。例えば、レコード711に示すように、チャプターパターンAにおいて、再生時間701「00:00−03:00」におけるシーン702「シーン1(前座)」は、操作情報703に「早送りスキップ」が対応付けられ、そのチャプター番号704として「Chap01」が設定されている。
【0042】
この操作情報703は、例えばコンテンツのメタデータ等に基づいて決定してもよいし、コンテンツの管理者等が任意に設定してもよい。また、この操作情報703は、例えば操作履歴データ454に保持された複数ユーザの操作履歴に基づいて、各シーンの再生中に行われた最も頻度の高い操作情報を算出して決定してもよい。
【0043】
また、図7Bは、図7Aとは異なる位置にチャプターを設定したチャプターデータ453の一例である。図7Bに示すチャプターデータ(以下チャプターパターンBとする)においては、例えばレコード712に示すように、再生時間701「03:00−05:00」のシーン702「シーン2(MC)」は、操作情報703に「早送りスキップ」が対応付けられ、そのチャプター番号704は「シーン1(前座)」と同様の「Chap01」が付与されている。このため、チャプターパターンBを用いると、コンテンツの再生時において、「シーン1(前座)」と「シーン2(MC)」とを、一つのチャプター番号「Chap01」で取り扱う(例えば「早送りスキップ」する)ことができる。
【0044】
さらに、図7Cは、図7Aおよび図7Bとは異なる位置にチャプターを設定したチャプターデータ453の一例である。図7Cに示すチャプターデータ(以下チャプターパターンCとする)においては、例えばレコード713に示すように、再生時間701「05:00−10:00」のシーン702「シーン3(曲1)」は、操作情報703に「早送りスキップ」が対応付けられ、そのチャプター番号704は「シーン1(前座)」および「シーン2(MC)」と同様の「Chap01」が付与されている。このため、チャプターパターンCを用いると、コンテンツ再生時において、「シーン1(前座)」、「シーン2(MC)」、および「シーン3(曲1)」を、一つのチャプター番号「Chap01」で取り扱う(例えば「早送りスキップ」する)ことができる。
【0045】
また、レコード714に示すように、再生時間701「18:00−22:00」のシーン702「シーン6(曲3)」は、操作情報703に「早送りスキップ」が対応付けられ、そのチャプター番号704は「シーン5(MC)」および「シーン7(MC)」と同様の「Chap03」が付与されている。このため、チャプターパターンCを用いると、コンテンツ再生時において、「シーン5(MC)」、「シーン6(曲3)」、「シーン7(MC)」、および「シーン8(メンバー紹介)」を、一つのチャプター番号「Chap03」で取り扱う(例えば「早送りスキップ」する)ことができる。
【0046】
図4のフローチャートにおいて、CPU42は、未処理のコンテンツがあれば上記S401〜S405の処理を繰り返し(ステップS406、YES)、未処理のコンテンツが無くなればチャプターデータ作成処理を終了する(ステップS406、NO)。
【0047】
なお、コンテンツに対応するチャプターパターンが複数存在する場合には、各チャプターパターンに優先度を付与しておくことが望ましい。そして、チャプターパターンのうち最も優先度の高いものをコンテンツにデフォルトのチャプターパターンとして、チャプターデータ453に保持することが好ましい。本実施形態においては、優先度の高い順に「チャプターパターンA」、「チャプターパターンB」、「チャプターパターンC」設定しておき、上記「チャプターパターンA」を「コンテンツ5」のデフォルトのチャプターパターンとして、以下説明する。
【0048】
[1−5.コンテンツ再生処理の例]
[1−5−1.コンテンツ再生処理(1)]
図8Aおよび図8Bは、コンテンツ再生時において、ユーザ端末3のディスプレイ51に表示されるコンテンツ再生画面の一例を示す図である。また、図9および図10は、コンテンツ再生装置2のCPU42で実行されるコンテンツ再生プログラム451、およびユーザ端末3のCPU52で実行されるコンテンツ表示プログラム551のそれぞれに基づくコンテンツ再生処理のフローチャートの一例を示す図である。
【0049】
図8Aに示すコンテンツ再生画面においては、例えばストリーミング配信可能なコンテンツのサムネイル画像801が複数表示される(コンテンツ1〜コンテンツ6)。コンテンツ再生画面において、コンテンツのサムネイル画像801の下方には、例えば、全体における現在の再生位置を示すタイムバー表示802、再生時間表示803、巻き戻しスキップボタン81、巻き戻しボタン82、再生開始ボタン83、再生停止ボタン84、早送りボタン85、および早送りスキップボタン86等の各種操作ボタンが表示される。
【0050】
ユーザ端末3のユーザが、例えばキーボード/マウス54を用いてコンテンツを選択した後に再生開始ボタン83を押下すると、コンテンツのストリーミング配信が開始される。例えば、ユーザがコンテンツ801「コンテンツ5」を選択して再生開始ボタン83を押下すると、ユーザ端末3のCPU52は、「コンテンツ5」についての再生開始指示をコンテンツ再生装置2に送信する(図9、ステップS901)。
【0051】
送信を受けて、コンテンツ再生装置2のCPU42は、受信したコンテンツに対応するストリームデータを、ストリームデータ452から読み込む(ステップS911)。例えば、図5に示したストリームデータ452のレコード511に基づいて、コンテンツ名501「コンテンツ5」のストリームデータ702「cont5.wmv」を読み込む。
【0052】
続いてCPU42は、コンテンツに対応するデフォルトのチャプターパターン情報を取得する(ステップS912)。例えば、「コンテンツ5」のチャプターパターン情報として、図7Aに示した「チャプターパターンA」をチャプターデータ453から読み込む。
【0053】
CPU42は、ステップS912にて読み込んだチャプターパターン情報に基づいて、ステップS911にて読み込んだストリームデータに対してチャプターを設定する(ステップS913)。例えば、図7Aに示した「チャプターパターンA」に基づいて、コンテンツ名501「コンテンツ5」のストリームデータ702「cont5.wmv」にチャプターを設定する。図6(b)は、この場合に「コンテンツ5」に設定されるチャプターを模式的に示した一例である。図6(c)および図6(d)は、「チャプターパターンB」および「チャプターパターンC」に基づいてチャプターを設定した場合を模式的に示した一例である。なお、図6(b)、図6(c)および図6(d)は、図6(a)と時間軸(左方向から右方向)のスケールが同じになるように記載されている。
【0054】
CPU42は、デフォルトのチャプターパターン情報によりチャプター設定を行ったストリームデータを、ユーザ端末3に配信する(ステップS914)。例えば、ストリームデータの配信処理は、映像・音声にかかるストリームデータを所定単位で送出することが可能な任意のプログラムモジュール等を用いて行えばよい。
【0055】
ユーザ端末3のCPU52は、コンテンツ再生装置2からのストリームデータを受信すると、映像・音声データに基づいて、ディスプレイ51に映像を表示するとともに、スピーカ−56から音声を出力する(ステップS902)。例えば、図8Bに示すように、コンテンツ再生画面のコンテンツ表示欄811に「コンテンツ5」にかかる映像が表示される。また、チャプター表示欄812には「コンテンツ5」に現在設定されている各チャプターの先頭のサムネイル画像が表示される(Chap02〜Chap05…)。
【0056】
[1−5−2.コンテンツ再生処理(2)]
図8Bに示したコンテンツ再生画面の表示中において、ユーザ端末3のCPU52は、ユーザ操作が行われたか否かを監視する(ステップS903)。そして、ユーザ端末3のユーザが、キーボード/マウス54を用いてコンテンツ再生画面に表示された操作ボタン(81〜86)を押下すると、CPU52は、操作ボタンに応じたユーザ操作情報をコンテンツ再生装置2に送信する(ステップS904)。このとき、ユーザ操作情報とともに、対象コンテンツに対するユーザ操作が行われたときのコンテンツ再生時間を示す再生時間情報も同時に送信する構成とすることが好ましい。例えば、対象コンテンツの再生中にユーザ操作が行われた場合における当該コンテンツの再生時刻(再生タイミング)を再生時間情報として送信することができる。
【0057】
ユーザ操作情報およびコンテンツの再生時間情報の送信を受けると(ステップS915)、コンテンツ再生装置2のCPU42は、チャプターデータ453を参照し、ユーザ操作情報およびコンテンツの再生時間情報を用いて操作パターン情報を検索する(ステップS916)。例えば、図8Bのコンテンツ再生画面において、ユーザにより「早送りスキップボタン」86が押下された場合、「早送りスキップ」のユーザ操作情報、およびコンテンツの再生時間情報「01:30」が送信される。CPU42は、ユーザ操作情報「早送りスキップ」、およびコンテンツの再生時間情報「01:30」に該当する操作パターン情報を検索する。
【0058】
なお、ユーザ端末3が、ユーザ操作情報とともに、コンテンツの再生時間情報も同時に送信しない構成とする場合には、コンテンツ再生装置3側において管理している現在の再生時間に基づいて、コンテンツの再生時間情報を取得すればよい。
【0059】
上記ステップS916において、CPU42は、例えば優先度の最も高い図7Aの「チャプターパターンA」を最初に参照する。図7Aのレコード711は、コンテンツの再生時間「00:00〜03:30」であるので、コンテンツの再生時間情報「01:30」はこれに含まれる。図7Aのレコード711の操作情報703は「早送りスキップ」であるので、ユーザ操作情報「早送りスキップ」はこれに一致する。よって、CPU42は、図7Aの「チャプターパターンA」に保持された操作パターン情報を、ユーザ操作情報を含む操作パターンであると判断する(ステップS917、YES)。
【0060】
この場合、CPU42は、操作パターン情報に対応するチャプターパターン情報を取得する(ステップS918)。例えば、図7Aの「チャプターパターンA」からチャプターパターン情報を取得する。
【0061】
[1−5−2−1.チャプターパターンAの場合の例]
CPU42は、取得したチャプターパターン情報が現在のチャプターパターン情報と一致するか否かを判断する(ステップS919)。例えば、図7Aの「チャプターパターンA」の場合、上記ステップS912で設定した「コンテンツ5」のデフォルトのチャプターパターン情報であると判断し、ステップS920の処理をスキップする(ステップS919、YES)。
【0062】
ステップS921において、CPU42は、ユーザ操作情報に基づいてコンテンツの再生を制御する。例えば、ユーザ操作情報が「早送りスキップ」の場合には、ユーザ端末3がコンテンツを次のチャプターの先頭から再生できるように、配信するストリームデータを制御する。図6(b)に示す再生位置カーソル601は、再生時間「01:30」を示している。ユーザ操作情報が「早送りスキップ」である場合、CPU42は、再生位置カーソル602が示す「Chap02」の先頭位置(03:00)からコンテンツを再生するように制御する。
【0063】
[1−5−2−2.チャプターパターンBの場合の例]
一方、CPU42は、取得したチャプターパターン情報が現在のチャプターパターン情報と一致しない場合(ステップS919、NO)、取得したチャプターパターン情報によりチャプターを設定する(ステップS920)。
【0064】
例えば、上記ステップS904において、ユーザ操作情報「早送りスキップ」およびコンテンツの再生時間情報「03:30」が送信された場合、図7Bのレコード712は、コンテンツの再生時間「03:00〜05:00」であるので、コンテンツの再生時間情報「03:30」はこれに含まれる。また、図7Bのレコード712の操作情報703は「早送りスキップ」であるので、ユーザ操作情報「早送りスキップ」はこれに一致する。よって、CPU42は、図7Bの「チャプターパターンB」に保持された操作パターン情報を、ユーザ操作情報を含む操作パターンであると判断し(ステップS917、YES)、「チャプターパターンB」によりチャプター設定を行う。つまり、「コンテンツ5」のチャプターを、「チャプターパターンB」を用いて再設定する。
【0065】
チャプターパターンAの場合と同様に、ステップS921において、CPU42は、ユーザ操作情報に基づいてコンテンツの再生を制御する。例えば、図6(c)に示す再生位置カーソル611は、再生時間「03:30」を示している。ユーザ操作情報が「早送りスキップ」である場合、CPU42は、再生位置カーソル612が示す「Chap02」の先頭位置(05:00)からコンテンツを再生するように制御する。
【0066】
なお、「チャプターパターンB」においては、「シーン7(MC)」と「シーン8(メンバー紹介)」とが同じチャプターとして設定されている。このため、「シーン2(MC)」を早送りスキップしたユーザに対しては、「シーン7(MC)」と「シーン8(メンバー紹介)」についても早送りスキップできるようなチャプター設定が行われることになる。これにより、「シーン2(MC)」について「早送りスキップ」操作を行ったというユーザ特性に応じて、「シーン7(MC)」と「シーン8(メンバー紹介)」とをまとめて早送りスキップできるように、チャプター位置を設定することができる。
【0067】
[1−5−2−3.チャプターパターンCの場合の例]
さらに、例えば、上記ステップS904において、ユーザ操作情報「早送りスキップ」およびコンテンツの再生時間情報「05:15」が送信された場合、図7Cのレコード713は、コンテンツの再生時間「05:00〜10:00」であるので、コンテンツの再生時間情報「05:15」はこれに含まれる。また、図7Cのレコード713の操作情報703は「早送りスキップ」であるので、ユーザ操作情報「早送りスキップ」はこれに一致する。よって、CPU42は、図7Cの「チャプターパターンC」に保持された操作パターン情報を、ユーザ操作情報を含む操作パターンであると判断し(ステップS917、YES)、「チャプターパターンC」によりチャプター設定を行う。つまり、「コンテンツ5」のチャプターを、「チャプターパターンC」を用いて再設定する。
【0068】
チャプターパターンAの場合と同様に、ステップS921において、CPU42は、ユーザ操作情報に基づいてコンテンツの再生を制御する。例えば、図6(d)に示す再生位置カーソル621は、再生時間「05:15」を示している。ユーザ操作情報が「早送りスキップ」である場合、CPU42は、再生位置カーソル622が示す「Chap02」の先頭位置(10:00)からコンテンツを再生するように制御する。
【0069】
なお、「チャプターパターンC」においては、「シーン5(MC)」、「シーン6(曲3)」、「シーン7(MC)」および「シーン8(メンバー紹介)」とが同じチャプターとして設定されている。このため、「シーン3(曲1)」を早送りスキップしたユーザに対しては、「シーン6(曲3)」についても早送りスキップできるようなチャプター設定が行われることになる。これにより、「シーン3(曲1)」について「早送りスキップ」操作を行ったというユーザ特性に応じて、「シーン5(MC)」、「シーン6(曲3)」、「シーン7(MC)」および「シーン8(メンバー紹介)」とをまとめて早送りスキップできるように、チャプター位置を設定することができる。例えば、「シーン3(曲1)」と「シーン6(曲3)」が、バラード曲であった場合には、「シーン3(曲1)」のバラード曲を好まないというユーザ特性に応じて、「シーン6(曲3)」のバラード曲を早送りスキップできるチャプター設定を行うことができる。
【0070】
[1−5−2−4.チャプターパターンがない場合の例]
上記ステップS917において、ユーザ操作情報を含む操作パターン情報が存在しない場合(ステップS917、NO)、CPU42は、上記ステップS915において取得したユーザ操作情報を、操作履歴データ454に記録する(ステップS922)。
【0071】
操作履歴データ454には、例えば、コンテンツ名1101、再生時間1102、および操作情報1103等が記録される。操作履歴データを用いれば、複数のユーザが各コンテンツについて持っている関心のある再生位置を把握することが可能となる。例えば、早送り操作や巻き戻し操作により再生を行った場合、その再生開始位置をチャプターの先頭位置として新たなチャプターをきめ細かく設定することができる。
【0072】
例えば、コンテンツがサッカーの試合である場合を想定すると、得点シーンについては、ネットワーク上の多くのユーザが繰り返して視聴することが考えられる。この場合、得点シーンの前後において早送り操作や巻き戻し操作が数多く行われることが予想される。このような操作をすべて操作履歴データ454に記録しておけば、操作履歴データに基づいて、コンテンツ毎に、頻度が高く再生されている再生位置(再生時間)を算出することができる。
【0073】
したがって、図4に示したチャプター作成処理のステップS402において、操作履歴データ454に基づいて算出した頻度の高い再生位置を特徴シーンとして抽出してもよい。これにより、複数のユーザが関心のあるコンテンツの再生位置にチャプターを設定することができ、ストリーミング配信時におけるユーザの利便性を向上させることができる。なお、特徴シーンの抽出時においては、ある程度近い再生位置を同じ再生位置として幅を持たせて頻度の算出を行うことにより、シーンの抽出が詳細になりすぎるのを防止することができる。
【0074】
[1−6.まとめ]
以上に説明したとおり、上記のストリーミング配信システム1によれば、ユーザ操作情報に基づいて操作パターン情報を特定し、特定した操作パターン情報に対応するチャプターパターン情報に基づいてコンテンツのチャプター位置を決定している。このため、データ容量や処理負荷を増大させることなく、ユーザ特性に応じた位置にチャプターを容易に設定することができる。
【0075】
上記においては、ユーザ操作情報およびコンテンツの再生時間の組み合わせを1つ用いて、操作パターン情報を検索しチャプターパターン情報を決定するように構成したが、ユーザ操作情報およびコンテンツの再生時間の組み合わせを複数用いてもよい。例えば、コンテンツの再生開始から現在までのユーザ操作情報およびコンテンツの再生時間の組み合わせを保持しておき、過去の操作履歴と操作情報とのマッチングにより操作パターンを決定してもよい。これにより、ユーザ特性をより正確に反映させたチャプター設定が可能となる。
【0076】
この実施形態において、操作情報取得部21は、一例として、図10のS915の処理機能を含む。操作パターン特定部22は、一例として、図10のS916およびS917の処理機能を含む。チャプター位置決定部23は、一例として、図10のS918、S919、およびS920の処理機能を含む。ストリーム制御部24は、一例として、図10のS921の処理機能を含む。ストリーム配信部25は、一例として、図10のS914の処理機能を含む。チャプター作成部26は、一例として、図4のS401〜S406の処理機能を含む。操作入力部31は、一例として、図9のS903および図10のS904の処理機能を含む。表示出力部32は、一例として、図9のS902の処理機能を含む。
【0077】
なお、本実施形態においては、本発明のコンテンツ再生装置をストリーミング配信システム1に適用した場合を一例として説明したが、本発明の適用範囲はこれに限定されるものではない。例えば、本発明のコンテンツ再生装置2の各機能部をレコーダ機器に備え、ユーザ端末の各機能部をテレビ装置に備えた構成としてもよい。さらに、コンテンツ再生装置2およびユーザ端末3に含まれるすべての機能部を1つの装置で実現してもよい。

なお、コンテンツ再生装置2をレコーダ機器または1つの装置で実現する場合、上記ストリームデータ保持部28は、出力可能なコンテンツを保持するコンテンツ保持部として構成することができる。また、ストリーム制御部24は、コンテンツ保持部から出力する対象コンテンツの映像・音声データ等を読み出し、チャプター位置決定部23において決定されたチャプター位置にチャプターを設定するコンテンツ制御部として構成することができる。さらに、ストリーム配信部25は、コンテンツ制御部から出力されてくる、チャプターが設定された対象コンテンツの映像・音声データ等を視聴可能となるように出力するコンテンツ出力部として構成することができる。
【0078】
[2.第2の実施形態]
第1の実施形態においては、「早送りスキップ」操作が行われた場合にチャプター設定を行う例について説明したが、他の操作が行われた場合であっても本発明を適用可能である。本実施形態においては、「早送り」操作が行われた場合にチャプター設定を行う例について説明する。なお、上記第1の実施形態と共通する機能部または各要素については、同じ符号を付して、その重複した説明を省略する。
【0079】
図12は、本発明の一実施形態によるストリーミング配信システム1のシステム構成の一例を示す図である。図12は、第1の実施形態で示した図1と基本的に同様であるが、図12におけるコンテンツ再生装置2が、メタデータを保持するメタデータ保持部30を有している点で異なる。メタデータとは、コンテンツに関するデータであって、例えば映画のコンテンツの場合は、その映画の出演俳優を示すデータ等が含まれる。
【0080】
図13は、図12に示したコンテンツ再生装置2を、CPUを用いて実現したハードウェア構成の一例を示す図である。図13は、第1の実施形態で示した図2と基本的に同様であるが、図13におけるコンテンツ再生装置2が、ハードディスク45にメタデータ455を保持している点で異なる。
【0081】
図14は、図12に示したコンテンツ再生装置2のCPU42で実行されるコンテンツ再生プログラム451に基づくチャプター作成処理のフローチャートの一例を示す図である。図14の処理は、第1の実施形態で示した図4と基本的に同様であるが、ステップS401の後にS401aを実行してメタデータを読み込み、ステップS402においては、さらにメタデータを考慮して特徴シーンを抽出する点で異なる。
【0082】
図15は、メタデータ455の一例を示す図である。図14のフローチャートにおいて、コンテンツ再生装置2のCPU42は、ハードディスク45に保持されているメタデータ455から、未だチャプター設定がなされていないコンテンツのメタデータを読み込む(ステップS401a)。例えば、ステップS401にて読み込んだストリームデータが「コンテンツ3」である場合、図15に示すメタデータ455から、コンテンツ名1501が「コンテンツ3」であるレコード1511および1512を読み込み、俳優情報1503「俳優K」の出演シーンを示すメタ情報として、シーン1502「10:00−20:00」および「35:00−40:00」を取得する。
【0083】
図16Aは、図15のチャプター作成処理によって記録されるチャプターデータ453の一例である。図16Aに示すチャプターデータ(以下チャプターパターンAとする)では、シーン1601の「シーン1」〜「シーン4」の各シーンの区切りに対応する位置にチャプター番号として「Chap01」〜「Chap04」が設定されている。このチャプターは、第1の実施形態と同様に、映像・音声データの特徴量の時間変化量に基づいて設定したものである。
【0084】
一方、図16Bは、図16Aとは異なる位置にチャプターを設定したチャプターデータ453の一例である。図16Bに示すチャプターデータ(以下チャプターパターンBとする)においては、図15に示した「俳優K」のメタデータ(図15、レコード1511)に基づいて、図16Aの「シーン2(前編)」が、「シーン2(前編1)」、「シーン3(俳優K)」、「シーン4(前編2)」に分割されてチャプター(Chap02、Chap03、Chap04)が設定されている。同様に、図15に示した「俳優K」のメタデータ(レコード1512)に基づいて、図16Aの「シーン3(後編)」が、「シーン5(後編1)」、「シーン6(俳優K)」、「シーン7(後編2)」に分割されてチャプター(Chap04、Chap05、Chap06)が設定されている。
【0085】
本実施形態における図9および図10のフローチャートについて説明する。図9のステップS912においては、図16Aのチャプターパターン情報が適用されてチャプターがデフォルト設定される。
【0086】
例えば、図8Bのコンテンツ再生画面において、ユーザにより「早送りボタン」85が連続的に押下されることにより、コンテンツの再生時間を「10:00」にまで早送りする指示がなされた場合、「早送り」のユーザ操作情報、およびコンテンツの早送り後の再生開始時間「10:00」が送信される。CPU42は、ユーザ操作情報「早送り」、およびコンテンツの早送り後の再生開始時間「10:00」に該当する操作パターン情報を検索する。
【0087】
図16Bのレコード1611は、コンテンツの再生時間「05:00〜10:00」でり、連続するレコード1612の操作情報1603は「再生」であるので、コンテンツの早送り後の再生開始時間「10:00」はこれに含まれる。また、図16Bのレコード1611の操作情報1603は「早送り」であるので、ユーザ操作情報「早送り」はこれに一致する。よって、CPU42は、図16Bの「チャプターパターンB」に保持された操作パターン情報を、ユーザ操作情報を含む操作パターンであると判断し(ステップS917、YES)、「チャプターパターンB」によりチャプター設定を行う。つまり、「コンテンツ3」のチャプターを、「チャプターパターンB」を用いて再設定する。
【0088】
なお、「チャプターパターンB」においては、「シーン4(前編2)」と「シーン5(後編1)」とが同じチャプター(Chap04)として設定されている。このため、「シーン4(前編2)」または「シーン5(後編1)」を再生中に「早送りスキップ」操作がなされた場合に「シーン6(俳優K)」から再生可能となるようなチャプター設定が行われることになる。これにより、ユーザは、「俳優K」の出演シーンである「シーン3(俳優K)」および「シーン6(俳優K)」を効率的に視聴することができる。
【0089】
[3.変形例]
[3−1.マルチアングルのコンテンツの例]
コンテンツが、複数のアングルで再生可能なマルチアングルに対応している場合には、アングル毎にチャプター設定を行うように構成してもよい。図17Aは、マルチアングルに対応するコンテンツの再生時において、ユーザ端末3のディスプレイ51に表示されるコンテンツ再生画面の一例を示す図である。図17Aでは、例えばアングルを選択して指定するためのプルダウンメニュー1701が表示される。
【0090】
例えば、ユーザ端末3において、ユーザ操作によりプルダウンメニュー1701の「アングルB」が選択されると、「早送りスキップ」操作等の操作情報とともに「アングルB」の選択情報が、ユーザ操作情報としてコンテンツ再生装置2に送信される。
【0091】
図18は、チャプターデータ保持部27に保持されるアングル指定テーブルの一例を示す図である。アングル指定テーブルでは、例えば、アングル1801と、このアングルが選択されている場合に選択可能なチャプターパターン1〜3(1802〜1804)の情報が対応付けられている。例えば、「アングルB」が選択されている場合、レコード1811により、「チャプターパターンB1」、「チャプターパターンB2」および「チャプターパターンB3」が選択可能である。
【0092】
この場合、図10のステップS916においては、「チャプターパターンB1」、「チャプターパターンB2」および「チャプターパターンB3」における操作パターン情報を検索する。これにより、選択されたアングルに応じたチャプターパターンを選択して設定することが可能となる。
【0093】
[3−2.メタデータを含むコンテンツの例]
再生するコンテンツが、メタデータを含むコンテンツである場合には、メタデータ毎にチャプター設定を行うように構成してもよい。図17Bは、メタデータを含むコンテンツの再生時において、ユーザ端末3のディスプレイ51に表示されるコンテンツ再生画面の一例を示す図である。図17Bでは、例えばメタデータの1つである俳優を選択して指定するためのプルダウンメニュー1702が表示される。
【0094】
例えば、ユーザ端末3において、ユーザ操作によりプルダウンメニュー1702の「俳優B」が選択されると、「早送りスキップ」操作等の操作情報とともに「俳優B」の指定情報が、ユーザ操作情報としてコンテンツ再生装置2に送信される。
【0095】
図19は、チャプターデータ保持部27に保持されるメタデータ指定テーブルの一例を示す図である。メタデータ指定テーブルでは、例えば、メタデータ1901と、このメタデータが選択されている場合に選択可能なチャプターパターン1〜3(1902〜1904)の情報が対応付けられている。例えば、「俳優B」が選択されている場合、レコード1911により、「チャプターパターンB1」、「チャプターパターンB2」および「チャプターパターンB3」が選択可能である。
【0096】
この場合、図10のステップS916においては、「チャプターパターンB1」、「チャプターパターンB2」および「チャプターパターンB3」における操作パターン情報を検索する。これにより、指定されたメタデータに応じたチャプターパターンを選択して設定することが可能となる。
【0097】
[3−3.その他の例]
上記実施形態においては、図1に示す各機能ブロックを、ソフトウェアを実行するCPUの処理によって実現している。しかし、その一部もしくは全てを、ロジック回路等のハードウェアによって実現してもよい。なお、プログラムの一部の処理をさらに、オペレーティング・システム(OS)に実行させるようにしてもよい。
【0098】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限るものではない。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【産業上の利用可能性】
【0099】
本発明にかかるコンテンツ再生装置は、表示デバイスおよび操作デバイスを有するユーザ端末と通信できる機器であれば利用可能であり、テレビ、レコーダ、携帯電話、携帯端末など様々な用途に適用可能である。
【符号の説明】
【0100】
1 ストリーミング配信システム
2 コンテンツ再生装置
3 ユーザ端末(3a、3b、3c)
21 操作情報取得部
22 操作パターン特定部
23 チャプター位置決定部
24 ストリーム制御部
25 ストリーム配信部
26 チャプター作成部
27 チャプターデータ保持部
28 ストリームデータ保持部
29 操作履歴データ保持部
31 操作入力部
32 表示出力部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツに対するユーザ操作情報を取得する操作情報取得部と、
前記ユーザ操作情報に基づいて前記コンテンツの操作パターン情報を特定する操作パターン情報特定部と、
特定された前記操作パターン情報に基づいて前記コンテンツのチャプター位置を決定するチャプター位置決定部と、
を備えることを特徴とするコンテンツ再生装置。
【請求項2】
前記操作パターン情報は、前記コンテンツの各再生位置と、前記各再生位置において行われるユーザ操作との関係を対応付けたものとして定義される、請求項1に記載のコンテンツ再生装置。
【請求項3】
前記チャプター位置決定部において決定されたチャプター位置に、前記コンテンツのチャプターを設定するストリーム制御部と、
チャプターが設定された前記コンテンツをストリーム配信するストリーム配信部と、
をさらに含む、請求項1または2に記載のコンテンツ再生装置。
【請求項4】
前記チャプター位置決定部において決定されたチャプター位置に、前記コンテンツのチャプターを設定するコンテンツ制御部と、
チャプターが設定された前記コンテンツを出力するコンテンツ出力部と、
をさらに含む、請求項1または2に記載のコンテンツ再生装置。
【請求項5】
前記操作パターン情報特定部は、さらに前記コンテンツに対するユーザ操作が行われたときのコンテンツ再生時間に基づいて前記操作パターン情報を特定する、請求項1〜4のいずれか一項に記載のコンテンツ再生装置。
【請求項6】
前記コンテンツは、当該コンテンツを複数のアングルで再生するためのマルチアングルデータを含み、
前記操作パターン情報特定部は、さらに前記アングルを選択するためのアングル情報に基づいて前記操作パターン情報を特定する、請求項1〜5のいずれか一項に記載のコンテンツ再生装置。
【請求項7】
前記コンテンツは、当該コンテンツに関するメタデータを含み、
前記操作パターン情報特定部は、さらに前記メタデータを指定するメタデータ情報に基づいて前記操作パターン情報を特定する、請求項1〜6のいずれか一項に記載のコンテンツ再生装置。
【請求項8】
コンテンツの再生位置に対応させたユーザ操作情報を少なくとも1つ含む操作パターン情報と、前記コンテンツのチャプター位置を示すチャプターパターン情報とを対応づけて保持するチャプターデータ保持部をさらに備え、
前記操作パターン情報特定部は、前記チャプターデータ保持部を参照して前記操作パターン情報を特定する、請求項1〜7のいずれか一項に記載のコンテンツ再生装置。
【請求項9】
前記操作パターン情報特定部は、前記コンテンツに対するユーザ操作情報および前記コンテンツに対するユーザ操作が行われたときのコンテンツ再生時間に基づいて、前記チャプターデータ保持部を参照してユーザ操作情報およびコンテンツの再生位置を特定し、前記操作パターン情報を特定する、請求項8に記載のコンテンツ再生装置。
【請求項10】
前記ユーザ操作情報を操作履歴データとして保持する操作履歴データ保持部をさらに含み、
前記操作パターン情報は、前記操作履歴データ保持部に保持された操作履歴データに基づいて作成されたものを含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載のコンテンツ再生装置。
【請求項11】
前記コンテンツは、当該コンテンツに関するメタデータを含み、
前記操作パターン情報は、前記コンテンツのメタデータに基づいて作成されたものを含む、請求項1〜10のいずれか一項に記載のコンテンツ再生装置。
【請求項12】
コンテンツに対するユーザ操作情報を取得する操作情報取得処理と、
前記ユーザ操作情報に基づいて前記コンテンツの操作パターン情報を特定する操作パターン情報特定処理と、
特定された前記操作パターン情報に基づいて前記コンテンツのチャプター位置を決定するチャプター位置決定処理と、
をコンピュータに実行させることを特徴とするコンテンツ再生プログラム。
【請求項13】
コンテンツに対するユーザ操作情報を取得する操作情報取得工程と、
前記ユーザ操作情報に基づいて前記コンテンツの操作パターン情報を特定する操作パターン情報特定工程と、
特定された前記操作パターン情報に基づいて前記コンテンツのチャプター位置を決定するチャプター位置決定工程と、
を含むことを特徴とするコンテンツ再生方法。
【請求項14】
ユーザ端末と、当該ユーザ端末にネットワークを介して接続可能なコンテンツ再生装置とを含むストリーミング配信システムであって、
前記コンテンツ再生装置は、
コンテンツに対するユーザ操作情報を取得する操作情報取得部と、
前記ユーザ操作情報に基づいて前記コンテンツの操作パターン情報を特定する操作パターン情報特定部と、
特定された前記操作パターン情報に基づいて前記コンテンツのチャプター位置を決定するチャプター位置決定部と、
前記チャプター位置決定部において決定されたチャプター位置に、前記コンテンツのチャプターを設定するストリーム制御部と、
チャプターが設定された前記コンテンツをストリーム配信するストリーム配信部と、
を含み、
前記ユーザ端末は、
コンテンツに対するユーザ操作情報を、前記コンテンツ再生装置に送信する操作入力部と、
前記コンテンツ再生装置からストリーム配信されたコンテンツのデータを、ユーザが視聴可能となるように表示出力する表示出力部と、
を含むことを特徴とするストリーミング配信システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16A】
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【図16B】
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【図17A】
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【図17B】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2012−195025(P2012−195025A)
【公開日】平成24年10月11日(2012.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−57000(P2011−57000)
【出願日】平成23年3月15日(2011.3.15)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】