説明

ドラムブレーキ

一対のブレーキパッド(12)を有するドラムブレーキ(10)を提供するが、各パッドは、ブレーキドラムと接触するように、それぞれの作動レバー(14)により概して半径方向外側に移動可能であり、作動レバーは、ブレーキ適用手段(15)により一端に作用を受け、他端においてバックプレート(11)から枢軸動する(16)。各パッドは、レバー両端の中間のそれぞれの作動レバーの部分(14c)に接触し、各パッドは、バックプレート(11)と概して垂直に延伸するとともに、ブレーキが適用されると周方向に隔置された一対のアバットメント(45)の間で半径方向外側に移動し、ブレーキトルクを作用させる。ドラムに対して必要とされるパッド間隙は、パッド(12)におけるドラムのノックバックにより達成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はドラムブレーキに関する。
【背景技術】
【0002】
出願人自らが先に出願した英国特許出願0507470.3及び0523107.1は、一対のブレーキパッドからなるドラムブレーキに関係し、各パッドは、一端においてブレーキ適用手段による作用を受けるとともに他端においてバックプレートから枢軸動するそれぞれの作動レバーにより、ブレーキドラムと接触するように概して半径方向外側に移動可能であり、各パッドは、レバー両端の中間のそれぞれの作動レバーの部分と接触し、各パッドは、バックプレートに対して概して垂直に延伸するとともに、ブレーキが適用されるとブレーキトルクを作用させる周方向に隔置された一対のアバットメントの間を半径方向外側に移動する。このようなドラムブレーキを、本明細書では以降「記載した形式の」と称する。
【0003】
記載した形式のドラムブレーキは、作動レバーが油圧シリンダのようなブレーキ適用手段により動かされた場合にのみフットブレーキとして作動し、及び/又はハンドブレーキレバーがその一方の端部に隣接する作動レバーの一方のものにおいて枢軸動すると、ハンドブレーキ機能もしくはパーキングブレーキ機能をもたらし、ストラットはハンドブレーキレバーと作動レバーの一方の端部の間に延伸し、それによって作動レバーの一方に対するハンドブレーキレバーの枢軸動がその関連するパッドに向かって他の作動レバーを移動させ、したがってストラットを介した反作用により、またその関連するパッドに向かって作動レバーの一方を移動し、よってハンドブレーキ/パーキングブレーキ機能をもたらすようにブレーキが適用される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の一つの目的は、記載した形式のドラムブレーキの改善された形態を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
したがって、本発明によれば、ブレーキが解放されると、ドラムに対して必要とされるパッド間隙がパッドにおけるドラムのノックバックにより達成される、記載した形式のドラムブレーキが提供される。
【0006】
そのような配列では、パッド引込ばねを使用することなく、ドラムに対して相当に減少させた間隙(例えば0.4から0.6mmであったのに対して0.1から0.15mm)でパッドを作動させることができ、したがってブレーキの反応が相当に改善される。
【0007】
ブレーキが、上記したようなハンドブレーキレバーが作動レバーの一方において枢軸動するハンドブレーキ/パーキングブレーキ機能を含むのであれば、作動レバーの間で延伸するストラットは、パッド磨耗としてストラットの有効長さを調節し、パッド間隙を調節する自動パッド間隙調節器を都合よく含む。
【0008】
好ましくは、しかし必ずしも本質的ではないが、ブレーキに、出願人の先の英国特許出願第0507470.3号の主題である連結された反作用アバットメントを設けることもできる。
【0009】
また、必ずしも本質的ではないが、ブレーキに、出願人の先の英国特許出願第0523107.1号の主題である、作動レバーの枢軸の間に延伸する補強リンクを設けることもできる。
【0010】
ブレーキ適用手段を油圧式又は電気式とすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明を、添付の図面を参照して、例示のみを目的としてさらに説明する。
【0012】
図面を参照すると、ブレーキ10はバックプレート11を有し、一対のブレーキパッド12が、概して半径方向外側に移動して関連するブレーキドラム(図示せず)と接触するように、バックプレート上でアバットメント構造13により支持されている。各パッドは、関連する作動レバー14によりドラムと接触するように半径方向外側に移動し、作動レバーは、油圧ホイールシリンダ15の形態のフットブレーキ適用手段により、その上端14aにおいて作用される。各作動レバーの下端14bは、枢軸ピン16により関連するアバットメント構造13上で枢軸動し、枢軸ピン16は、またさらにリベットピン17とともに使用されて、バックプレート11にアバットメント構造13を固定する。
【0013】
ハンドブレーキレバー18は、リベット19により右側の作動レバー14上で枢軸動する。ハンドブレーキレバーは、従来の仕方でハンドブレーキ作動ケーブルの端部のニップル(図示せず)と係合するU字型の下方部18aを有する。代替的に、レバー18の下方部18aに対するブレーキ作動ケーブルの他の任意の形態の接続を利用することができる。例えば、出願人の特許EP917630に示されている迅速取付配列が適している。
【0014】
ハンドブレーキレバー18及び関連する作動レバー14はともにブレーキパッド間隙調節ストラット(図6参照)の一端22aに係合する。ストラット22は、22cにおいてストラット22にピン止めされるホイール22bを支持する。ホイールはギザギザのついた端部22dを有し、この端部が偏心カム部材22fのギザギザのついた端部22eに係合すると、偏心カム部材はストラットのスリット22h内で滑動するピン22gによりストラット22上で枢軸動する。ばね22iは、ホイール22bのギザギザのついた歯と接触するようにカム22f上のギザギザのついた歯を付勢して、ピン22gを中心とする枢軸動に対してカム22fを保持する。カム22fは、他の作動レバー14と接触する接触領域22jを有する。また、関連する作動レバー(図1A参照)内の切欠14dに係合する突起22kがカム22fに設けられている。突起22kの端部22k1と切欠14dの端部14d1との間に間隙Xが画定されている。ばね22lは、ストラット22を隣接するレバー14と接触させて保持する。
【0015】
パッド12がシリンダ15により関連するドラムに対して適用されると、2つの作動レバー14が別々に動く。パッド12が磨耗するので、レバー14のこの別々の動きは、パッドの磨耗の所定量が生じた後、(間隙Xによって画定される)突起22Kの端部22K1が切欠14dの端部14d1と接触し、図6において矢印「R」により示すように、ピン22gを中心としてカム22fの回転を生じさせ、したがって、カム22f上のギザギザのついた端部とホイール22bの互いに対する運動が生じ、それによって、接触領域22jが図6で示すように左に効果的に移動し、したがって、レバー14間でのストラット22の有効長さが増大し、ブレーキが解放されたときの、パッド12の引込性能が制限される。
【0016】
よく知られているように、レバー18がリベット19を中心として矢印Aにより示すように時計回りに枢軸動すると、レバー18は、枢軸16を中心としてレバー、左側のレバー14を枢軸動させて関連するドラムと接触するように左側のパッド12を押し進めるストラット22を前進させる。シューを接触させる左側のパッド12の反作用力は、枢軸ピン19を介してストラット22を経て右側のレバー14bに伝達され、したがって、また右側のブレーキパッド12が関連するドラムに係合するように押し進められ、それによって完全なハンドブレーキ機能が作り出される。
【0017】
ストラット22の長さが調節可能であるという機能は、ハンドブレーキの機能を完全に適用するのに必要とされるハンドブレーキ18の動きを、パッド12が磨耗した際にも実質上一定であるように維持することを保障する。
【0018】
明らかであるように、例えば、ブレーキがハンドブレーキ機能を必要としないホイール上で使用されるのであれば、レバー18及びストラット22は排除され、フットブレーキ機能に関するドラムに対するパッド間隙は、ブレーキが解放されたとき、パッド12のノックバックにより維持される。
【0019】
ストラット22の調節可能な長さは、高温のとき、ストラットの有効長さの調節動作を無効にして、パッド間隙の調節全体を防止する感温装置(図示せず)を備えている。
【0020】
図2、3、7に最もよく示すように、各アバットメント構造13は、一方の側30がバックプレート11と接触する概してU字型のチャネル構造として形成され、チャネルの基部が開口31を有し、その開口を介して、それぞれの作動レバー14の部分14cが延伸している。
【0021】
図5に示すように、各ブレーキパッド12は、摩擦パッド40及び裏打/支持部材41からなる。各支持部材41は、耳部43の間に延伸する一対の位置決めロッド42を有する。位置決めロッド42は、図2に最もよく示すように、取り外し可能なローラピン44を使用して、その関連する作動レバー14にパッド12を固定するのに利用される。パッド支持41の耳部43は、ブレーキがドラムの回転の方向に依存して適用されるとき、アバットメント構造13上のアバットメント表面45a又は45bに接触する。この接触は、生じたブレーキトルクに反応する。
【0022】
アバットメント表面45a及び45bは、各アバットメント構造13のアバットメント部分45に設けられ、アバットメント構造の基部を横切って、基部に隣接するU字型構造の側部に延伸し、パッド12とアバットメント構造13の間に良好な平衡接触領域をもたらす。これらのアバットメント部分45は、U字型のチャネル構造の対向側部32を形成するアバットメント構造の部分46により周方向に連結されている。アバットメント部分45(出願人の先に参照した英国出願第0507470.3号の主題である)間のリンク46は、ブレーキが適用される際、相対的に周方向に対してアバットメント部分を補強し、したがって、生じるブレーキトルクにより耐え、より頑丈で堅いブレーキ構造をもたらす。
【0023】
出願人の先に参照した英国出願第0523107.1号によれば、バックプレート上にレバー14を枢軸動するように取り付けるピン16は、ピン16の自由端16a間に延伸する補強リンク50(図20参照)により接続され、ブレーキが適用されるとき、バックプレートに対するピン16の偏倚を制御するのに役立つ。補強リンク50は、関連するホイールのハブの周囲の間隙を増大させるように曲線を描く。特定の装置では、リンク50を真っ直ぐな形状とするのに十分な空間が存在する。
【0024】
図21は、ブレーキが適用されるときの(点線で詳細に示す)、互いに向かって偏倚するピン16の自由端16aの傾向を図式的に示す。補強リンク50を設けることによって、この傾向を相当に減ずることができ、したがって、ブレーキの剛性が著しく改善される。これにより、補強リンク50が利用されない場合に生じる作動偏倚の損失を低減することができるので、ブレーキの応答が相当に改善される。また、バックプレート11に対する取付ピン16の偏倚の低減は、バックプレート上へのピンの取付の何らかの失敗の可能性を少なくするのに役立つ。また、ブレーキの改善された剛性は、バックプレートの厚みを薄くすること(例えば2.5mmから2.0 mm)を可能とし、これにより、ブレーキの金属のコストを相当に低減することができる。
【0025】
図22はピン16の1つを詳細に示す。ピンの自由端16aは、16b(図3参照)において各ピン上の第1の肩部16cに対して補強リンク50を固定するようにリベット留めされている。ブレーキが組み立てられると、各ピン16の他端は、16dにおいてバックプレート11に対してリベット留めされ、バックプレートと各ピンの第2の肩部16eの間に各アバットメント構造13の側部30が挟まれる。レバー18は、スペーサワッシャー51と各ピンの第3の肩部16gの間の各ピンの部分16fに設けられる。
【0026】
図23及び24は、補強リンク50の代替的な形態を示し、その補強リンクはプレス加工により形成され、プレス加工されたリッジ52の形態で長手方向に延伸する補強構造を含む。
【0027】
本発明によれば、パッド引込ばねは設けられない。したがって、ホイールシリンダの圧力が解放されることにより、又は、ハンドブレーキ機能が適用されているならば、ハンドブレーキレバー18が解放されることによりブレーキが解放されると、パッド12と関連するドラムの内側表面との間の運転間隙は、パッドの摩擦表面とドラムの内側表面の間のノックバックによってのみ達成される。これにより、ドラムから相当に少ない間隙でパッドが動作することが可能となる(すなわち、出願人の先に参照した英国特許出願第0507470.3号及び第0523107.1号に記載されるような、引込ばねを使用する場合の0.4mmから0.6mmに比較して0.1mmから0.15mmという間隙)。
【0028】
明らかなように、油圧ホイールシリンダ15を利用すると、シリンダのピストン(単数又は複数)上のシールのもともとの弾性力は、油圧の圧力が解放され、したがってまた、パッドの引込を支援すると、ピストン(単数又は複数)をわずかに引っ込める傾向がある。
【0029】
本発明のノックバック特性は、またシリンダ15によりもたらされるフットブレーキ機能のみを有し、ハンドブレーキレバー18を含まないブレーキにおいて利用することができる。このような配列において、ストラット22を排除することができ、ノックバックがパッド間隙を維持するのに利用される。
【0030】
図8から14は、代替的な配列を示し、各ブレーキパッド12がばねクリップ60を利用して関連するレバー14に固定されている。各クリップの端部61は、各パッドの耳部43の周囲を把持するように配列されている。クリップ62は、関連する作動レバーの部分14cのどちらかの側部に延伸して、バックプレートに直角の方向でパッドを位置付けるのに役立つ舌部62を有する。舌部63のさらなる対が、関連する作動レバーに設けられているノッチ14e内に挿入され、作動レバーに対してパッドを固定するクリップ60に設けられている。
【0031】
また、図10Aからわかるように、ばねクリップの端部部分61は、ブレーキパッドの支持部材の耳部43からわずかな距離Zだけ隔置されている。ばねクリップの端部部分61は、アバットメント部分45上のアバットメントの表面45a及び45bと接触するように配列されている。したがって、弾性接触が、ブレーキパッドとアバットメント部分の間にもたらされ、ブレーキパッドが周方向にわずかに移動し、関連するドラムと接触するとき、わずかな間隔Sが閉じる。この弾性接触は、ブレーキパッドの振動/騒音を低減するのに役立つ。
【0032】
本発明によるブレーキは、各ブレーキパッド12(図15参照)に隣接するバックプレート11に開口70を備え、ブレーキパッドの修理/交換のために、バックプレートに対して概して垂直な方向で、バックプレートを介してブレーキパッドを取り外すことが可能である。これらの開口70のそれぞれには、開口70の適所に挿入可能なプラスチック材料からなるカバー71が設けられていることが好ましい。
【0033】
図16及び17は、パッド12を支持するための代替的なアバットメント構造を示す。図16において、パッドの耳部43が構造のアバットメント部分45のアバットメントの外側表面45a及び46bに支持され、こららのアバットメント部分45は、構造の部分46にさらに連結され、ブレーキトルクが作用されると、アバットメント部分の偏倚に抗する。
【0034】
図17の構造において、ブレーキパッド12の耳部43は、レバーの部分14cが延伸するスロット31とアバットメント部分の外側表面45a、45bの中間のアバットメント部分45に配置されているアバットメント構造のスロット47内に受容されている。
【0035】
図18は二重リム型の代替的なハンドブレーキレバーを示し、ハンドブレーキレバーのそれぞれのリム18bが、関連する作動レバー14の各側部に延伸している。ケーブル21及びリム18bの間に係合する関連するケーブルのニップル21を示す。さらに、必要であれば、迅速取付ケーブル配列の任意の適切な形態を、出願人の先に参照した特許EP917630に開示されているように利用することができる。
【0036】
図19は、代替的なバックプレート配列を図表形式で示し、バックプレートは主細片状構造部分80からなり、その各端部においてアバットメント構造13が、互いから離れて対向するU字形状のアバットメント構造の基部に形成され、又はその基部に固定されている。主細片状構造部分80によって受け持たれるブレーキトルクに抗する必要がないので、バックプレートの残る部分81を相当に薄くかつ頑丈ではない材料から形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】ドラムを取り外した、本発明によるブレーキの側面図である。
【図1A】図1のブレーキに使用される調節ストラットの部分の解体図である。
【図2】図1のX-X線における断面図である。
【図3】図1のY1-Y1線における断面図である。
【図4】図1のブレーキの部分を形成する関連するハンドブレーキレバー及びパッド作動レバーの斜視図である。
【図5】本発明で使用されるブレーキパッドの斜視図である。
【図6】本発明で使用される自動ブレーキ間隙調節ストラットの下方からの平面図である。
【図7】図1に示すブレーキの斜視図である。
【図8】本発明の、関連する作動レバーに対してブレーキパッドを固定するのに使用されるばねクリップを示す図である。
【図9】本発明の、関連する作動レバーに対してブレーキパッドを固定するのに使用されるばねクリップを示す図である。
【図10】本発明の、関連する作動レバーに対してブレーキパッドを固定するのに使用されるばねクリップを示す図である。
【図10A】本発明の、関連する作動レバーに対してブレーキパッドを固定するのに使用されるばねクリップを示す図である。
【図11】本発明の、関連する作動レバーに対してブレーキパッドを固定するのに使用されるばねクリップを示す図である。
【図12】本発明の、関連する作動レバーに対してブレーキパッドを固定するのに使用されるばねクリップを示す図である。
【図13】本発明の作動レバー配列及びアバットメント、ブレーキパッドの詳細を拡大して示す図である。
【図14】図13のZ-Z線における断面図である。
【図15】本発明のブレーキ内のブレーキパッドの容易な取り外しを可能とするバックプレートの開口部の詳細を示す図である。
【図16】本発明のブレーキ内のブレーキパッドを支持する代替的なアバットメント配列を示す図である。
【図17】本発明のブレーキ内のブレーキパッドを支持する代替的なアバットメント配列を示す図である。
【図18】本発明によるブレーキで使用される二重リム型ハンドブレーキレバーを示す図である。
【図19】本発明のブレーキに対する代替的なバックプレート配列を概略的に示す図である。
【図20】本発明の補強リンクを示す図である。
【図21】本発明の補強リンクを有さないブレーキにおけるレバーの枢軸の偏倚を図式的に示す図である。
【図22】本発明によるブレーキの作動レバー枢軸ピンの詳細を示す図である。
【図23】本発明の代替的なプレス加工された金属の補強リンクの詳細を示す図である。
【図24】本発明の代替的なプレス加工された金属の補強リンクの詳細を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブレーキが解放されると、ドラムに対して必要とされるパッド間隙が、パッドにおけるドラムのノックバックにより達成される記載した形式のドラムブレーキ。
【請求項2】
ハンドブレーキレバーがその一端に隣接する作動レバーの一方のものにおいて枢軸動し、ストラットが前記ハンドブレーキレバーともう一方の作動レバーの一端との間に延伸し、それによって、前記作動レバーの一方のものに対する前記ハンドブレーキレバーの枢軸動が、その関連するパッドに向かって前記もう一方の作動レバーを移動し、したがって前記ストラットを介した反作用により、またその関連するパッドに向かって前記一方の作動レバーを移動し、よって前記ブレーキを適用してハンドブレーキ/パーキングブレーキ機能をもたらす請求項1に記載のドラムブレーキ。
【請求項3】
前記ストラットが可変の有効長さを有し、前記ブレーキに供給されるのに必要な前記ハンドブレーキレバーの動きが所定の距離を越え、したがって前記作動レバーによって占有される位置が移動する場合に、パッド磨耗として前記ブレーキが前記ドラムに関して解放されると、前記ストラットの当該有効長さが自動的に増大し、それによって、前記ハンドブレーキレバーが作動される際の前記ハンドブレーキレバーの最大行程が、前記パッドの寿命を通して実質上一定に維持される請求項2に記載のドラムブレーキ。
【請求項4】
前記自動的なパッド間隙調節器が、前記ブレーキの適用の間、ブレーキ適用手段によって動作する請求項3に記載のドラムブレーキ。
【請求項5】
前記自動的なパッド間隙調節器が、高温のとき、前記調節器の動作を無効にして、前記パッド間隙の調節全体を防止する感温装置を含む請求項3又は4に記載のドラムブレーキ。
【請求項6】
周方向に隔置されている各アバットメントの一端がバックプレートから支持され、周方向に隔置されている各アバットメントの他の自由端が、互いに対して周方向で連結され、ブレーキが適用されるとき、相対的に周方向に対してアバットメントの対が補強される請求項1から5のいずれか1項に記載のドラムブレーキ。
【請求項7】
各レバーが、前記バックプレートに対して概して垂直に延伸するピンにより前記バックプレート上で枢軸動し、前記バックプレートから離れた当該ピンの自由端が、ブレーキが適用されるとき、前記バックプレートに対する前記ピンの偏倚を制御するのに役立つ補強リンクにより接続されている請求項1から6のいずれか1項に記載のドラムブレーキ。
【請求項8】
実質上、添付の図1、1A、6及び7を参照して記載するような、及びそれらの図に示すような構造及び配列の記載した形式のドラムブレーキ。

【図1】
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【図1A】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図10A】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公表番号】特表2009−519422(P2009−519422A)
【公表日】平成21年5月14日(2009.5.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−545142(P2008−545142)
【出願日】平成18年12月8日(2006.12.8)
【国際出願番号】PCT/IB2006/003907
【国際公開番号】WO2007/069075
【国際公開日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【出願人】(501083104)オートモーティブ・プロダクツ・イタリア・(エスブイ)・ソシエタ・レスポンサビリタ・リミタータ (6)
【Fターム(参考)】