説明

干渉計

【課題】
本発明は、コンパクトかつ低コストで、結像光学系の倍率、NAに関係なく使用できる干渉計の実現を目的とする。
【解決手段】
ある方向の直線偏光光を透過し、その方向と直交する方向の直線偏光光は反射する特性を持つ偏光光学素子102をミロー干渉計型光学配置で参照鏡として用い、半透鏡104の前後に1/4波長板103,105を挿入することで干渉計を構成するようにした。
【効果】
参照鏡が照明・結像光束を遮ることが無いことから、ミロー干渉計型光学配置であっても低倍率・低NAの結像光学系に用いることができる。つまり、結像光学系の倍率、NAに関係なく使用できる干渉計が実現できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光波干渉の原理を用いて物体の表面形状などの物理特性を計測する光学装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
干渉計測技術は、物体の表面形状や分光特性、透明体の厚さ、移動距離などの精密計測において無くてはならない技術である。干渉計には、トワイマン・グリーン干渉計、マッハツェンダー干渉計、フィゾー干渉計など数え切れないほど多くの種類があるが、対象物の表面が必ずしも鏡面ではない一般的な物体を2次元的に観察・計測することを考えた場合、ある程度のNA(Numerical Aperture:開口数)を有する結像光学系による、2次元画像取得が可能な干渉計であることが必要である。
【0003】
このような場合に用いられる干渉計として、マイケルソン干渉計、ミロー干渉計、リニック干渉計がある。マイケルソン干渉計は、図5に示すように対物レンズ401と物体108の間の、45°傾斜の半透鏡501により光路を2分岐し、参照鏡502で反射された光と物体108で反射された光を干渉させる。扱いやすく汎用性が高い干渉計であるが対物レンズ401が高倍率・高NAになってくると、対物レンズ401のワーキングディスタンス(以下ではOWDと称する)を十分にとることが難しくなってくるため、45°傾斜の半透鏡501を挿入することが難しくなる。そのため、低倍率・低NAの観察・計測で使用される。
【0004】
ミロー干渉計は、高倍率・高NAの観察・計測用の干渉計である。図6に示すように光軸に垂直に配置した半透鏡104により、照明光を物体側と対物レンズ401側に分岐させ、対物レンズ401前面に参照鏡502を設けることで集光された光を反射させ、さらに半透鏡104で再び反射させて、対物レンズ401側に戻し、物体108で反射し、半透鏡104を透過してきた光と干渉させる構造である。この構造では、半透鏡104を45°にする必要がないためOWDが小さくても実現が可能となる。しかしながら、この構造は、対物レンズ401前面に対物レンズ401視野以上の大きさの参照鏡502があるため光束がカットされることになり、NAが大きく視野が小さい対物レンズ401であることが必要条件になる。図5のような視野が広くNAが小さい対物レンズ401の場合、一般に低倍率の対物レンズ401ではそうなるが、視野中央部付近の光束は完全にカットされてしまうことになり、観察不能となってしまう。
【0005】
リニック干渉計は、図7に示すように対物レンズ401に照明光が入射する前に45°半透鏡501により光路を2分岐し、対物レンズ401を2つの光路双方に配置した構造である。このような構造の場合、対物レンズ401と物体108との間には何も挿入する必要がないことから、OWDが著しく小さい高倍率・高NA対物レンズ401であっても実現することができる。しかしながら、光学システムの中で最も高価な対物レンズ401を2台使用することは経済的に好ましくなく、また、複雑な収差特性をもつ対物レンズ401を2台使用することは、仮に仕様的に同じものを用いたとしても収差状況は加工組立誤差により全く同じにはならないことことを考えればやはり好ましくない。
【0006】
以上簡単に従来の干渉計の得失を述べたが、これらのことは非特許文献1に詳しく述べられている。
【非特許文献1】Daniel Malacara編著「Optical Shop Testing 2nd. Edition」John Wiley & Sons, Inc.、 pp. 700-703、1992年
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
対物レンズ401のNAは、光学システムの性能を支配する最も重要な値である。NAは大きいほど横分解能が高くなる。また、物体108の表面傾斜などで物体反射光の反射角度が大きく光軸からそれる可能性がある場合、小さいNAではわずかの表面傾斜でも反射光が対物レンズ401に入射しなくなり、信頼性の高い観察・計測が不可能となる。
【0008】
また、視野の大きさは、広ければ広いほど観察にしても計測にしても好都合である。特に、昨今普及してきたインライン計測への適用を考えると高速化の要求は非常に強く、計測速度に直結する視野はできるだけ広くとることが求められる。
【0009】
つまり、物体108を観察・計測する場合、高NAで広視野(低倍率)であることが求められているといえる。高NAで広視野であればあるほど対物レンズ401の製作は困難となる。収差状況が非常に厳しくなるためレンズ枚数が増え、組立調整も精度が必要となってくる。また、高NAで広視野であれば当然レンズ口径そのものを大きくする必要がある。さらにOWDを長く取る必要があるとなると収差的にもレンズ口径的にも困難は一層増すことになる。OWDを長くとれないとするとマイケルソン干渉計は利用できない。また、このような製作難易度の高い大型対物レンズ401を2台使用するリニック干渉計は経済的に好ましくない。もちろんミロー干渉計は低倍率では使用できないため不可である。
【0010】
本発明が解決しようとする課題は、高NAで広視野の対物レンズ401であっても、その他の場合であっても実現可能な経済的にも優れた干渉計の実現である。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記課題を解決するために、入射光の入射方向に対し垂直もしくはほぼ垂直に配置され、特定方向の偏光成分のすべてもしくはその多くを透過し、その偏光方向に対して直交する方向の偏光成分のすべてもしくはその多くを反射する機能を有する偏光光学素子102と、前記偏光光学素子102を透過した直線偏光光を円偏光に変換する第一の1/4波長板103と、円偏光となった光の一部を反射し、一部を透過する半透鏡104と、前記半透鏡を透過した光を再び直線偏光に変換する第二の1/4波長板105とにより干渉計を構成する。
【0012】
前記偏光光学素子102は、ワイヤグリッド偏光子またはフォトニック結晶で実現可能である。
【0013】
また上記干渉計に、物体108の光学像を生成する結像光学系と、前記光学像を光電変換して電気信号を出力する光電変換素子と、前記結像光学系の一部または全部である対物レンズ401を通して物体108に照明する照明系とを取り付ける。
【0014】
さらに、前記偏光光学素子102を光軸方向に移動させる移動機構と、物体を光軸方向に移動させる移動機構との両方またはどちらか一方の移動機構を有し、この移動機構を制御しかつ前記光電変換素子から得られる電気信号をデジタル化して保存し、保存した信号を解析して物体の表面形状などの物理特性を求める演算処理を施す機能を組み込んだ干渉計システムとした。
【発明の効果】
【0015】
以上のように構成することで、対物レンズ401として高NAで広視野のものを使用するとしても経済的に優れた干渉計が実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下では、本発明を具体的に実施するにあたり最良と思われる実施形態について述べる。
【実施例1】
【0017】
まず、本発明を具現化した実施形態の第一の例を、図1を参照して説明する。
【0018】
基本的な構成部品は、照明光101の入射方向から順番に偏光光学素子102、第一1/4波長板103、半透鏡104、第二1/4波長板105である。キーパーツである偏光光学素子102は、偏光ビームスプリッタであり、光軸に垂直にあるいはほぼ垂直に挿入して用いる。特定の直線偏光成分を透過し、その成分に直交する直線偏光成分を反射する機能を有している。このような素子は、図2に示すようにガラス基板上にアルミニウム等の導体の細線(ワイヤ)を、光の波長以下のレベルのピッチで配列したいわゆるワイヤグリッド偏光子、あるいは波長以下レベルの微細構造により光の特性を操作するいわゆるフォトニック結晶などにより実現される。以下ではワイヤグリッド偏光子を用いた例を説明する。
【0019】
入射照明光101は偏光光学素子102のワイヤに直交する方向の直線偏光光であり偏光光学素子102を透過する。透過した照明光101は、照明光101の偏光方向に対し光学軸が45度方向になるように設置された第一1/4波長板103に入射し光学軸とそれと直交する方向の2成分にそれぞれ1/4波長の位相差が与えられることにより円偏光となる。
【0020】
このような機能を有する1/4波長板は、主に水晶の複屈折を利用して製作される。水晶は光学軸とそれに直交する軸間では屈折率が異なる複屈折特性を有している。水晶の厚さを制御することで透過する光の両軸方向の成分間に所望量の位相差を持たせることが可能となる。1/4波長を与える厚さは通常数十ミクロンと非常に薄く加工が難しいので、加工可能な厚さの2枚の水晶板を用いて、互いの光軸が直交するように貼り合わせて複屈折の影響を打ち消すようにし、一方を他方に対し必要な厚さだけ厚く製作しておくことで必要な位相差を与えることが可能となる。このようないわゆるゼロオーダーの波長板だけでなく1枚の水晶を用いて照明波長の整数倍+1/4波長の位相差を与えるマルチオーダーの波長板でもよいし、水晶以外のたとえば雲母などの複屈折材料を用いてもよい。ワイヤグリッド偏光子やフォトニック結晶のような微細周期構造により1/4波長板を製作することも可能である。いずれにしろ入射直線偏光光を円偏光に変換するような素子であれば本発明の範疇である。
【0021】
円偏光となった照明光101は半透鏡104に入射し透過光と反射光に分岐される。半透鏡104の実現方法はいろいろと考えられるが、ここではできるだけ入射光の偏光特性を維持したまま強度を分岐させるような手法で製作することが好ましい。たとえばクロム膜をガラス基板上に蒸着することで実現できる。以下ではここで透過した光を物体光106、反射した光を参照光107と呼ぶことにする。半透鏡104で反射された参照光107は再び第一1/4波長板103に入射し光学軸とその直交する成分間にさらに1/4波長の位相差が与えられ併せて1/2波長の位相差となって入射時の偏光方向と直交する直線偏光となり偏光光学素子102に到達する。
【0022】
入射時と直交する偏光方向はワイヤに対して平行に電界が振動する方向であり偏光光学素子102にて反射されることになり、この反射面が参照鏡として働く。反射された参照光107は三たび第一1/4波長板103を通過する。再び第一1/4波長板103により円偏光となった参照光107は半透鏡104によって反射され四たび第一1/4波長板103を通過し元の偏光方向の直線偏光光となって偏光光学素子102を通過し、照明光101の入射方向に戻っていく。一方半透鏡104を透過した物体光106は第二1/4波長板105により入射光と直交する偏光方向の直線偏光となって物体108を照明する。反射された物体光106は第二1/4波長板105、半透鏡104、第一1/4波長板103を順次透過して入射時と同じ偏光方向となり偏光光学素子102を通過し、照明光101の入射方向に戻っていく。以上により、参照光107と物体光106がともに偏光光学素子102を通過し重ね合わされることになり干渉計として機能することがわかる。偏光光学素子102が参照鏡として機能する干渉計である。
【0023】
説明をわかりやすくするために、偏光光学素子102、第一1/4波長板103、半透鏡104、第二1/4波長板105を別個の部品として記述したが、図4に示すように一体化して製作できる。第一1/4波長板103の裏面もしくは第二1/4波長板105の表面に半透膜を蒸着し、第一1/4波長板103と第二1/4波長板105を接着すれば3つの部品は1部品とすることができる。また、偏光光学素子102も第一1/4波長板103に接着可能であるが、物体側光路とのマッチングを考えると空間を持たせた方がよい。それにしても枠301により全ての部品を一体として製作することは可能である。非常にコンパクトに製作できかつ簡便に使用できるのが大きな特長である。
【0024】
照明光源としてレーザのようなコヒーレント長の非常に長い光源を用いれば必ずしも参照鏡である偏光光学素子102と半透鏡104との間の光路長と、半透鏡104と物体108までの間の光路長とは一致していなくても干渉計として機能するが、本干渉計の、他の干渉計に対する優位性が明確とはならない。つまり、本干渉計は先に述べたように平板な部品を照明光路に挿入するだけで干渉計が構成できる簡便性・コンパクト性が大きな利点であるが、そのような干渉計としてはフィゾー干渉計が知られており構造もフィゾー干渉計の方が簡素であることから本干渉計の大きな利点はないことになる。
【0025】
本干渉計を等光路長、もしくはほぼ等光路長の干渉計として構成した場合に優位性がはっきりする。フィゾー干渉計は等光路長干渉計として構成することはできない。フィゾー干渉計とほぼ同様な利点(簡便性、コンパクト性、共通光路性)を持ちながら本干渉計は遙かにコヒーレンスの低い光源を使用することができる。コヒーレント長が短いと、たとえば平面基板の、面精度の計測などの場合に裏面反射による干渉を防ぐことができる利点がある。また、完全に等光路長とすれば白色干渉計として使用することができる。
【実施例2】
【0026】
結像光学系と組み合わせるとさらに本干渉計の利点が明確になる。本発明の実施形態の第二の例として、結像光学系と組み合わせた場合について図3を参照して説明する。
【0027】
結像光学系は、対物レンズ401と、対物レンズ401と無限遠で結ばれている結像レンズ402とによりなるテレセントリックな結像系である。対物レンズ401と結像レンズ402の間には半透鏡403があり、照明光が導入できるようになっている。照明光学系404はケーラー照明系で、光源405の像を対物レンズ401の瞳位置に結像させる配置となっている。照明光路中に干渉フィルタ406を挿入し狭帯域化し、時間的なコヒーレンシィをあげて干渉しやすくしている。また、偏光フィルタ407により照明光を直線偏光化している。結像レンズの焦点位置には2次元撮像素子408が配置されており、2次元撮像素子408を含むカメラより映像信号が出力される。映像出力信号はデジタル化され、演算処理装置409に保存・処理されるようになっている。
【0028】
この結像光学系の対物レンズ401と物体108との間に前記干渉計を配置し、対物レンズ401の焦点位置(物体面)と半透鏡104との間の光路長と、干渉計の参照鏡である偏光光学素子102と半透鏡104との間の光路長とが、一致するように干渉計を調整する。つまり、対物レンズ401、半透鏡104、参照鏡502(図6)、物体108の光軸上の配置はミロー干渉計と全く同様となる。
【0029】
ミロー干渉計と同様の光学配置であることから、基本的にミロー干渉計と同様な光線の動きで干渉計として機能することになるが、大きな違いは参照鏡502(図6)である。ミロー干渉計の参照鏡502(図6)は照明光束・結像光束を遮る障害物であるが、本干渉計においては参照鏡である偏光光学素子102が照明光束・結像光束を遮ることはない。
【0030】
ミロー干渉計の参照鏡502(図6)は視野以上のサイズを持たせる必要があるため、低NA、低倍率(広視野)の対物レンズ401の場合は、光軸付近の光束は参照鏡502(図6)に完全に遮られることになるため全くデータが得られない。図6のようにNAが大きく光軸付近の光束が完全に遮られないとしても、周辺光束は非常に偏りのある結像光束となるため著しいコマ収差が発生することになる。とにかく、ミロー干渉計は対物レンズ401の結像性能にとって決して好ましいものではなく、少なくとも広視野対物レンズにおいては使用できない。
【0031】
一方本干渉計においては、照明光が直線偏光光である限り照明光束・結像光束を遮ることは無いためミロー干渉計の問題は全く発生しない。一方、干渉光学系部分(2光束に分岐後再び重ね合わせる部分)に必要なスペースはミロー干渉計と大差なく、非常にコンパクトであるためマイケルソン干渉計のようにOWDを大きく取る必要がない。
【0032】
OWDを大きくとることは、対物レンズ401の製作難易度を大きく引き上げることになり、また、対物レンズ401サイズも大きくしてしまうことから、広視野・高NAの対物レンズ401の製作が不可能となることも考えられる。不可能ではないとしても、コスト的にもサイズ的にも好ましくない。
【0033】
本干渉計により、コンパクトかつ低コストで、対物レンズ401の倍率、NAに関係なく使用できる干渉計が実現できる。
【0034】
また、物体108をZテーブル410に載せ光軸方向に移動できる構造とすれば、位相シフトさせることができることから、所定量Zテーブル410を移動させて位相シフトさせた干渉画像を2次元撮像素子408により電子画像化して演算処理装置409に保存し、解析することで物体108の表面形状が計測できる。
【0035】
また、干渉フィルタ406による透過帯域幅を大きくとって低コヒーレンス光とすれば、干渉計の2つの光路の光路差が正確に0となったときに現れる干渉縞である0次干渉縞を特定できるようになり、いわゆる白色干渉計として使用できる。
【0036】
すなわち、Zテーブル410を移動して干渉画像を光軸方向に数十nm〜数百nm間隔で取得して、各画素毎に0次の干渉縞が現れる位置を特定することで、物体108の表面形状を計測できる。
【0037】
上記が本発明の典型的な実施例であるが、必ずしも上記形態だけに限られるものではない。たとえば、結像光学系を、テレセントリックな光学系として記述しており、照明系をケーラー照明系としているが、これらは、精密計測にとって好ましくはあるが、本発明にとって必須ではない。結像レンズ402に相当するレンズが無く対物レンズ401のみによって像を生成する、いわゆる有限補正系の対物レンズ401であっても良いし、臨界照明系であってもよい。光源405は、必ずしも白色光源である必要はなく、レーザやLEDであってもよい。
【0038】
また、位相シフトあるいは白色干渉計測のためのZテーブル410も、必ずしも物体を移動させる必要はなく、対物レンズ401と干渉光学系部分を一体としてZ方向に移動させるようにしても良い。位相シフトであれば偏光光学素子102のみをZ方向に移動させることでも実現できる。偏光光学素子102を対物レンズ401の光軸に垂直な状態から若干傾けて設置すれば、空間周波数の高い干渉縞が得られ、よく知られたフーリエ変換法により解析することもできる。
【0039】
また、結像光学系は上記のような一般的な光学系だけでなく、たとえば共焦点光学系のような特殊な光学系であってもよい。最終的に光学像が得られる光学系であればよい。
【0040】
また、上記では2次元的な画像を対象としているが、一次元的な画像であっても何ら変わりはない。2次元撮像素子408が1次元撮像素子になるだけである。また、光触針のような点計測であっても、技術的に何ら変わるものではない。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明により、対物レンズのNAや倍率に関係なく経済的にもサイズ的にも優れた干渉計が実現できる。精密な計測が必要な産業分野において大きな需要があると考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の第一の実施例を示した図である。
【図2】ワイヤグリッド偏光子を説明するための図である。
【図3】第一の実施例のコンパクト化した状態を説明するための図である。
【図4】結像光学系を有する本発明の第二の実施例を示した図である。
【図5】マイケルソン干渉計を説明するための図である。
【図6】ミロー干渉計を説明するための図である。
【図7】リニック干渉計を説明するための図である。
【符号の説明】
【0043】
101…照明光
102…偏光光学素子
103…第一1/4波長板
104…半透鏡
105…第二1/4波長板
106…物体光
107…参照光
108…物体
301…枠
401…対物レンズ
402…結像レンズ
403…半透鏡
404…照明光学系
405…光源
406…干渉フィルタ
407…偏光フィルタ
408…2次元撮像素子
409…演算処理装置
410…Zテーブル
501…半透鏡
502…参照鏡

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入射光の入射方向に対し垂直もしくはほぼ垂直に配置され、特定方向の偏光成分のすべてもしくはその多くを透過し、その偏光方向に対して直交する方向の偏光成分のすべてもしくはその多くを反射する機能を有する偏光光学素子と、前記偏光光学素子を透過した直線偏光光を円偏光に変換する第一の1/4波長板と、円偏光となった光の一部を反射し、一部を透過する半透鏡と、前記半透鏡を透過した光を再び直線偏光に変換する第二の1/4波長板とにより構成されることを特徴とする干渉計。
【請求項2】
前記偏光光学素子は、ワイヤグリッド偏光子であることを特徴とする請求項1記載の干渉計。
【請求項3】
前記偏光光学素子は、フォトニック結晶であることを特徴とする請求項1記載の干渉計。
【請求項4】
物体の光学像を生成する結像光学系と、前記光学像を光電変換して電気信号を出力する光電変換素子と、前記結像光学系の一部または全部である対物レンズを通して物体に照明する照明系とを有することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかの項記載の干渉計。
【請求項5】
前記偏光光学素子を光軸方向に移動させる移動機構と、物体を光軸方向に移動させる移動機構との両方またはどちらか一方の移動機構を有し、この移動機構を制御しかつ前記光電変換素子から得られる電気信号をデジタル化して保存し、保存した信号を解析して物体の表面形状などの物理特性を求める演算処理を施す機能を有することを特徴とする請求項4記載の干渉計。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−127873(P2010−127873A)
【公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−305906(P2008−305906)
【出願日】平成20年12月1日(2008.12.1)
【出願人】(000002842)株式会社高岳製作所 (72)
【Fターム(参考)】