説明

移植機

【課題】左右に往復動する苗載台と、該苗載台上に載置した苗を掻取って圃場に移植する植付装置とを備えた植付作業機を走行機体の後方に昇降自在に連結し、該走行機体と植付作業機との間に整地装置を配設した乗用型田植機等の移植機において、前記植付作業機に備える植付装置の駆動を停止した状態で、前記整地装置のみを回転駆動させて圃場面を整地できるようにする。
【解決手段】走行機体4から伝達される動力を、植付装置21への植付動力と整地装置27への整地動力とに分配する分岐伝動部Dを設けると共に、該分岐伝動部D下流側の植付動力伝達経路に植付装置21への動力を断接する植付クラッチ44を配置した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、乗用型田植機等の移植機に関し、特に植付作業機の前方に圃場を整地する整地ロータ等の整地装置を備えた移植機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、走行機体の後部に備える昇降リンク機構を介して植付作業機を昇降自在に連結すると共に、この植付作業機の前方、即ち圃場面を整地する整地フロートの前方に整地ローラ(整地装置)を横架し、該整地ローラが圃場面に接地する作用位置で走行機体の進行方向に回転駆動させることによって、苗植え付け位置前方の荒れた圃場面の砕土や均平化(整地)を行なう整地作業と、植付装置による植付作業とを同時に行うことができるように構成した乗用型田植機が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、走行機体の後方に昇降自在に連結される植付作業機の植付装置と、この植付作業機の前方に設けられる整地ロータ(整地装置)とに走行機体から動力を分配して伝達するにあたり、前記動力の分配位置から植付装置に至る下流側の動力伝達経路に植付動力用のトルクリミッタを設けると共に、前記動力の分配位置よりも上流側の動力伝達経路に作業機(整地ロータ)動力用のトルクリミッタを設け、該作業機動力用のトルクリミッタの切りトルクを、植付動力用のトルクリミッタの切りトルクよりも高くなるように設定したものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
【特許文献1】特開2007−75067号公報(第3−4頁、図2−図6)
【特許文献2】特開2007−236263号公報(第3−5頁、図2−図4)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上述した特許文献1及び特許文献2のものでは、走行機体から伝達される動力を植付装置と整地装置とに分配するフィードケース(入力ケース)上流側の動力伝達経路に、植付装置への動力を断接する植付クラッチ(作業機クラッチ)が設けてあり、該植付クラッチが切り状態にあれば整地装置を回転駆動させることができない。即ち、植付装置の駆動を停止した状態で、整地装置のみを回転駆動させて圃場面を整地することができないようになっている。したがって、上述の如く植付クラッチを切り、且つ整地装置を圃場面に接地する作用位置まで下げた状態で乗用型田植機を走行させると、当該整地装置による圃場面の引き摺りを生じるので、この圃場面の引き摺りを防止するために別途引き摺り防止手段を設ける必要があった。
【0005】
また、特許文献2のものでは、走行機体から伝達される動力を植付装置と整地ロータとに分配する入力(分配)ケースよりも上流側の動力伝達経路、即ちトランスミッション側に高トルクを必要とする整地ロータ用のトルクリミッタを介装してあり、高トルクが作用する当該入力ケース内の動力伝達機構を強固に構成して破損を防止する必要があった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記課題を解決することを目的としたものであって、左右に往復動する苗載台と、該苗載台上に載置した苗を掻取って圃場に移植する植付装置とを備えた植付作業機を走行機体の後方に昇降自在に連結し、該走行機体と植付作業機との間に整地装置を配設した移植機において、前記走行機体から伝達される動力を、植付装置への植付動力と整地装置への整地動力とに分配する分岐伝動部を設けると共に、該分岐伝動部下流側の植付動力伝達経路に植付装置への動力を断接する植付クラッチを配置したことを第1の特徴としている。
そして、前記分岐伝動部下流側の植付動力伝達経路及び整地動力伝達経路にトルクリミッタをそれぞれ介設し、植付装置または整地装置に作用する過負荷をそれぞれ個別に遮断せしめるように構成したことを第2の特徴としている。
【発明の効果】
【0007】
請求項1の発明によれば、走行機体から伝達される動力を、植付装置への植付動力と整地装置への整地動力とに分配する分岐伝動部を設けると共に、該分岐伝動部下流側の植付動力伝達経路に植付装置への動力を断接する植付クラッチを配置したことによって、前記植付装置の駆動を停止させた状態で、整地装置のみを駆動させて圃場面を整地することができるようになる。即ち、植付クラッチを切り、且つ整地装置が圃場面に接地する作用位置まで下げられた状態で移植機を走行させると、当該整地装置による圃場面の引き摺りを生じることなく安定した整地作業が行なえるようになるので、従来のような圃場面の引き摺り防止手段を別個に設けなくて済む。
そして、請求項2の発明によれば、前記分岐伝動部下流側の植付動力伝達経路及び整地動力伝達経路にトルクリミッタをそれぞれ介設し、植付装置または整地装置に作用する過負荷をそれぞれ個別に遮断せしめるように構成したことによって、例えば前記植付装置には、低トルクで切り作動する植付動力用トルクリミッタを採用し、一方、前記整地装置には、高トルクで切り作動する整地動力用トルクリミッタを採用すれば、両装置に作用する過負荷に対応するトルクリミッタで適切に遮断して両装置の破損防止を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、移植機の一例である乗用型田植機1の側面図、また図2は、乗用型田植機1の伝動図であって、乗用型田植機1は、左右一対の前輪2及び後輪3に支持された走行機体4を有し、その左右一側には、走行機体4の前方から後部に亘って延設される折畳み式の予備苗載台5を配設している。
【0009】
そして、走行機体4の前側には、ボンネット6で覆われた図示しないエンジン7を搭載すると共に、ボンネット6の後方には、ステアリングホイール8、運転操作パネル9及び主変速レバー11等を備えた操縦部12と、この操縦部12の床面を形成するステップ13、座席14を支持する機体カバー15を設けている。
【0010】
また、走行機体4の後方には、昇降リンク機構16を介して植付作業機17を昇降自在に連結している。植付作業機17は、前高後低状に傾斜する樹脂製の苗載台18と、該苗載台18上に載置したマット苗Nを掻取って植え付ける複数の植付爪19を備えた植付装置21と、この植付装置21の下方には、圃場面(植付け田面)を整地する整地フロート22等を設けているが、これらの基本的な構成は何れも従来通りであり詳細な説明を省略する。
【0011】
そして、後輪3と整地フロート22との空間S、即ち植付作業機17の前方には、複数の整地ロータ25を植付作業機17の略全幅に亘ってロータ軸26に支持した整地装置27を配設してあり、当該整地ロータ25を圃場面に接地させた状態で回転駆動させることによって、植付爪19によるマット苗Nの植付位置前方の荒れた圃場面を整地できるように構成している。
【0012】
また、図2に示すように、上述したエンジン7から出力される動力は、静油圧式無段変速装置(HST)28を介してトランスミッションケース29内に入力され、このトランスミッションケース29内に備える主クラッチ機構31の下流において走行動力と植付動力とに分岐すると共に、分岐した植付動力を植付動力変速機構32を経由して植付PTO軸33に出力するように構成している。
【0013】
そして、植付PTO軸33から出力される植付動力を、図2及び図3に示すように、植付入力ケース34内に備えるベベルギヤ機構、即ち分岐伝動部Dを介して左右方向に分岐し、図中左方向に分岐した動力を動力分配軸35Lの軸端に設けた作業機動力用のトルクリミッタ36、及びクラッチ(機構37)を介して直接的に整地装置27に伝達する一方、図中右方向に分岐した動力は、動力分配軸35Rを介して植付作業機17の右側(一側)端部に設けた植付変速ケース38に入力される。
【0014】
更に詳しく説明すると、上述した動力分配軸35Rの軸端には、植付動力用のトルクリミッタ39を設けると共に、植付変速ケース38には、植付装置21の動作速度を複数段に変速する株間変速機構41、植付装置21の回転速度を等速回転から不等速回転、あるいは不等速回転から等速回転に切換える等速・不等速切換機構42、苗載台18の横送り変速機構43、及び植付装置21への動力を断接する植付クラッチ(機構)44等を内装している。
【0015】
また、上述した昇降リンク機構16の後端には、リンクホルダ45を取付けると共に、このリンクホルダ45の下部には、走行機体4の左右方向に向けて断面が方形の植付フレーム46を延設している。そして、植付フレーム46の後端には、植付装置21を作動させるチェン伝動機構47aを内装した複数の植付伝動ケース47を走行機体4の幅方向に所定の間隔で取付けている。
【0016】
そして、植付変速ケース38に備える等速・不等速切換機構42の下流からは、植付フレーム46の左右方向に沿う植付動力分配軸48を延設している。この植付動力分配軸48は、各植付伝動ケース47を貫通すると共に、各植付伝動ケース47に内装した条止めクラッチ機構49及びチェン伝動機構47aを介して各植付装置21に動力を伝達する。
【0017】
また、植付動力分配軸48の並列位置には、苗載台18を横送り(左右に往復動)させる横送り軸51を設けている。この横送り軸51は、外周に螺旋溝を形成したスクリュー軸であって、その外周には、前記螺旋溝に噛み合って苗載台18の背面に連結する図示しないスライドブロックを内嵌する外筒52を設けてあり、横送り軸51の回転に連動して左右方向に往復移動するスライドブロックを介して苗載台18の横送りがなされる。
【0018】
尚、横送り軸51は、植付動力分配軸48よりも軸長が短く、且つ植付動力分配軸48の右端側に偏倚して配置してあり、植付変速ケース38内の横送り変速機構43を介して回転駆動される。即ち、植付変速ケース38から側方に突出する横送り変速操作レバー53による横送り変速機構43の変速操作に応じて、苗載台18の横送り速度が複数段に変更される。
【0019】
以上説明した本発明の実施形態によれば、走行機体4から伝達される動力を左右方向に分岐する植付入力ケース34(分岐伝動部D)を設け、この植付入力ケース34を介して、苗載台の横送り変速機構43を内装した植付変速ケース38と、走行機体4と植付作業機17との間に設けた整地装置27に動力を分配するように構成したことによって、前記走行機体4からの植付作業機17と整地装置27への動力取出しを一本化して簡潔に構成することができるのでコストの低減が図れる。
【0020】
この時、図3〜図5に示すように、植付入力ケース34内に備えるベベルギヤ機構(分岐伝動部D)を介して左右方向に分岐された動力分配軸35L,35Rと、整地装置27の昇降回動支点Pを側面視で略一致(同軸に構成)させることによって、前記動力分配軸35L,35Rを整地装置27の昇降回動支点として兼用すると共に、図3に示すように、左方向に分岐させた動力を動力分配軸35Lから整地装置27に伝達するチェン伝動機構55aを内装した整地動力入力ケース55を、当該整地装置27を圃場面に接地する作業位置と圃場面から離間した格納位置に変更するための回動アームとして利用しており、専用の回動アームや動力伝達ジョイント等を不要にしてコストの低減を図っている。
【0021】
更に詳しく整地装置27の支持構造について説明する。植付フレーム46に立設した左右一対の苗載台支持ステー56の上部には、操作軸57を回動可能に軸支するボス58を固設してあり、このボス57に軸支した操作軸56の一側端部に外嵌させて位置決め固定したパイプ体59に、側面視でコの字状の断面形状を有するブラケット61を固設し、更にこのブラケット61に、整地装置31を圃場面に接地する作業位置と圃場面から離間した格納位置に変更することができる昇降操作レバー62を取り付けている。
【0022】
そして、操作軸57の両端と中途部には、回動アーム63が固設してあり、これら回動アーム63の先端に吊アーム64を垂下させて連結すると共に、該吊アーム64の下端部を上述の昇降回動支点P周りに回動する整地装置27の回動アーム65の中途部、及び整地動力入力ケース55の中途部に連結している。
【0023】
更に、昇降操作レバー62を配置した左右一側の苗載台支持ステー56には、昇降操作レバー62用の図示しない複数段の係止溝を備えるレバーガイド66が設けてあり、昇降操作レバー62に備える係止片62aを前記係止溝の所望の位置に係止することによって、整地装置27が圃場面から離間する格納位置と、整地装置27が圃場面に接地する作業位置に亘って多段階に調節することができるようになっている。尚、整地装置27が圃場面に接地する作用位置においては、整地装置27を構成する整地ロータ25は、整地フロート22の下面からの突出量が10〜40mmの範囲で調節可能である。
【0024】
ところで、走行機体4から伝達される動力を左右方向に分岐する植付入力ケース34を、整地装置27の左右方向略中央、即ち左右方向中央に位置する植付作業機17の前方に配設すると共に、当該植付入力ケース34から直接的に整地装置27に動力を伝達するように構成してあり、それによって植付作業機17及び整地装置27の左右バランスを損なうことなく整地装置27への左右均等な動力伝達が可能になり、整地装置27を構成する整地ロータ25の左右均等な均し性能と回転バランスを確保することができる。
【0025】
また、各植付装置21への動力を断接するクラッチとして、植付入力ケース34中の分岐伝動部D下流側の植付動力伝達経路(植付変速ケース38内)中に植付クラッチ(機構)44を配置してあり、各植付装置21の駆動を停止させた状態で、整地装置27のみを駆動させて圃場面を整地することができるようになる。即ち、前記植付クラッチ44を切り、且つ整地装置27を圃場面に接地する作用位置まで下げた状態で乗用型田植機1を走行させると、当該整地装置27による圃場面の引き摺りを生じることなく安定した整地作業が行なえるようになるので、従来のような圃場面の引き摺り防止手段を別途に設けなくて済む。更に、整地装置27への動力を断接するクラッチとして、植付入力ケース34中の分岐伝動部D下流側の整地動力伝達経路にクラッチ(機構)37が設けてあり、各植付装置21による植付作業と整地装置27による整地作業を同時または単独で行うことができる。
【0026】
そして、植付入力ケース34中の分岐伝動部Dを介して左側に分岐させた動力分配軸35Lの軸端に整地装置27に対応するトルクリミッタ36設ける一方、右側に分岐させた動力分配軸35Rの軸端に各植付装置21に対応するトルクリミッタ39を設けることによって、整地装置27へ動力を分配した後に、前記トルクリミッタ39による移植トルクを適切に設定することができるので、各植付装置21を不要に強度アップさせなくて済むと共に、当該植付入力ケース34の下流側に、各植付装置21の回転速度を等速回転から不等速回転、あるいは不等速回転から等速回転に切換える等速・不等速切換機構42を設けることによって、前記整地装置27を構成する整地ロータ25に安定した等速回転を付与して良好な均し性能を得ることができる。
【0027】
更に、植付変速ケース38に植付装置21の動作速度を変速する株間変速機構41を内装すると共に、当該植付変速ケース38を植付作業機17の一側端部に設け、この植付変速ケース38から植付動力分配軸48を介して出力した動力を植付装置21へ伝達するように構成したことによって、走行機体4と植付作業機17との間に設けられる整地装置27と植付作業機17との空間を確保することができるので、当該空間、即ち苗載台18の裏面側における設計の自由度が向上する。
【0028】
また、図6に示すものは、植付PTO軸33から出力される植付動力を、植付入力ケース34内に備えるベベルギヤ機構(分岐伝動部D)を介して左右方向に分岐した後、図中左方向の動力分配軸35Lを植付作業機17の左端側まで延長し、この延長した動力分配軸35Lの軸端に設けたトルクリミッタ36、及びクラッチ(機構)37を介して、植付作業機17の左端側からチェン伝動機構55aを内装した整地動力入力ケース55によって整地装置27に動力を伝達すると共に、図中右方向に分岐した動力を、動力分配軸35Rを介して植付作業機17の右側端部に設けた植付変速ケース38に入力しており、このものでは、整地動力入力ケース55と植付変速ケース38を植付作業機17の左右両端側に分けて配置しているので、植付作業機17と該植付作業機17に支持した整地装置27の左右バランスが安定するといった利点がある。更に、前記整地動力入力ケース55を、整地装置27を圃場面に接地する作業位置と圃場面から離間した格納位置に変更するための左端側(外側)回動アームとして利用することができ、専用の回動アームを設けなくて済むのでコストの低減が図れる。
【0029】
そして、図7に示すものは、植付PTO軸33から出力される植付動力を、植付入力ケース34内に備えるベベルギヤ機構を介して右方向に分岐した後、動力分配軸35を介して植付作業機17の右側端部に設けた植付変速ケース38に入力する途中において、動力分配軸35にクラッチ(機構)37を介装すると共に、チェン伝動機構55aを内装した整地動力入力ケース55によって整地装置27に動力を伝達する分岐伝動部Dを構成したものであり、このものでは、動力分配軸35を短くして整地装置27への動力伝達構造を簡潔に構成することができるのでコストの低減が図れる。
【0030】
ところで、上述の如く走行機体4から伝達される動力を、植付装置21への植付動力と整地装置27への整地動力とに分配する分岐伝動部Dを設け、この分岐伝動部Dを介して植付作業機17に備える植付装置21と、走行機体4と植付作業機17との間に配設した整地装置27とに動力を分配するにあたり、前記分岐伝動部D下流側の植付動力伝達経路及び整地動力伝達経路にトルクリミッタ36,39をそれぞれ介設し、植付装置21または整地装置27に作用する過負荷をそれぞれ個別に遮断せしめるように構成したことによって、例えば、前記植付装置21には、低トルクで切り作動する植付動力用トルクリミッタを採用し、一方、前記整地装置27には、高トルクで切り作動する整地動力用トルクリミッタを採用すれば、両装置21,27に作用する過負荷に対応するトルクリミッタで適切に遮断して両装置21,27の破損防止を図ることができる。また、植付動力用トルクリミッタの数を減らすこともできるので、その場合は、軽量化と併せてコストの低減が図れる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】乗用型田植機の側面図。
【図2】乗用型田植機の伝動図。
【図3】植付作業機及び整地装置の伝動構造の要部を示す展開図。
【図4】整地装置の支持構造を示す右側面図。
【図5】整地装置の昇降操作機構を示す右側面図。
【図6】植付作業機及び整地装置の伝動構造(他例)の要部を示す展開図。
【図7】植付作業機及び整地装置の伝動構造(他例)の要部を示す展開図。
【符号の説明】
【0032】
4 走行機体
17 植付作業機
18 苗載台
21 植付装置
27 整地装置
36 トルクリミッタ(作業機動力用)
39 トルクリミッタ(植付動力用)
44 植付クラッチ
D 分岐伝動部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
左右に往復動する苗載台(18)と、該苗載台(18)上に載置した苗を掻取って圃場に移植する植付装置(21)とを備えた植付作業機(17)を走行機体(4)の後方に昇降自在に連結し、該走行機体(4)と植付作業機(17)との間に整地装置(27)を配設した移植機において、前記走行機体(4)から伝達される動力を、植付装置(21)への植付動力と整地装置(27)への整地動力とに分配する分岐伝動部(D)を設けると共に、該分岐伝動部(D)下流側の植付動力伝達経路に植付装置(21)への動力を断接する植付クラッチ(44)を配置したことを特徴とする移植機。
【請求項2】
前記分岐伝動部(D)下流側の植付動力伝達経路及び整地動力伝達経路にトルクリミッタ(36,39)をそれぞれ介設し、植付装置(21)または整地装置(27)に作用する過負荷をそれぞれ個別に遮断せしめるように構成したことを特徴とする移植機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−46029(P2010−46029A)
【公開日】平成22年3月4日(2010.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−214099(P2008−214099)
【出願日】平成20年8月22日(2008.8.22)
【出願人】(000001878)三菱農機株式会社 (1,502)
【Fターム(参考)】