説明

給湯器

【課題】通水路内の水が凍結してしまうことを防止しつつ、水資源の有効利用性を向上させる。
【解決手段】通水路11内の温度が設定温度以下となったときに通水路11に水を流通させて、この水を浴槽100へと給水している(s510〜s540)。そのため、通水路11内の水が凍結しうる一定の温度範囲(上記実施形態では、+3℃未満)を「設定温度」として設定しておけば、通水路内の凍結が予想されるときに、通水路11に水を流通させることによって、通水路11に存在する水の凍結を防止することができる。このとき、通水路11の水は浴槽100へと給水されることから、凍結の防止により通水路11の破損を未然に防止することができるだけでなく、こうして流通させた水を浴槽100に貯留して水資源の有効利用を図ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、浴槽に出湯可能な給湯器に関する。
【背景技術】
【0002】
給湯器は、供給された水をバーナや電気ヒータ等の加熱手段を用いて加熱し、こうして加熱した温水を浴槽等に供給する装置である。
この種の給湯器では、冬期等の気温が低い環境下で動作していないとき、給湯器内の通水路(通水管)に残存する水が凍結して通水路が破損してしまうおそれがあるため、このような凍結を防止するための技術が種々提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1に記載の発明では、凍結が予想されるときに、給湯回路(通水路)に水を通水(流通)させることにより、通水路に存在する水の凍結を防止し、通水路の破損を未然に防止している(特許文献1など)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−188818号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1に記載の発明では、凍結防止のために通水路を通水(流通)させた水をそのまま排水しているので、水資源の有効利用という観点から、好ましい手段とは言い難い。
【0006】
本発明は、上記点に鑑み、通水路内の水が凍結してしまうことを防止しつつ、水資源の有効利用性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため第1の構成(請求項1)は、給水された水を加熱して浴槽に出湯可能な給湯器であって、当該給湯器外部から給水された水を前記浴槽まで流通させる通水路と、前記通水路内の温度を検出する温度検出手段と、前記温度検出手段により検出された検出温度が、水の凍結温度に基づいて設定された所定の設定温度以下となったときに、前記通水路に水を流通させて、その水を前記浴槽に給水する給水手段と、を備えている。
【0008】
このように構成された給湯器によれば、通水路内の温度が設定温度以下となったときに通水路に水を流通させて、この水を浴槽へと給水している。
そのため、通水路内の水が凍結しうる一定の温度範囲を「設定温度」として設定しておけば、通水路内の凍結が予想されるときに、通水路に水を流通させることによって、通水路に存在する水の凍結を防止することができる。
【0009】
このとき、通水路の水は浴槽へと給水されることから、凍結の防止により通水路の破損を未然に防止することができるだけでなく、こうして流通させた水を浴槽に貯留して水資源の有効利用を図ることができる。
【0010】
この構成における給水手段は、例えば、通水路から浴槽へと至る経路を開放または閉鎖する弁が設けられている場合において、この弁の開度を制御して給水を行うようにすればよい。この場合、弁の開度については特に限定されず、例えば、通水路に給水された水を加熱して浴槽に出湯する通常の動作モードにおける開度と同じであってもよいし、異なっていてもよい。
【0011】
この後者のように弁の開度を異ならせる場合の具体的な構成としては、以下に示す第2の構成(請求項2)のようにすることが考えられる。
第2の構成において、前記給水手段は、前記検出温度が前記設定温度以下となっている場合、前記通水路に流通させる水の流量を調整する水量制御弁を、前記通水路に給水された水を加熱して浴槽に出湯する通常の動作モードより小さい開度となるように制御して、前記通水路に水を流通させる。
【0012】
この構成であれば、凍結防止のために通水路を流通させる水量が不必要に大きくなってしまうことを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】給湯器の全体構成を示す図
【図2】手動給湯動作を示すフローチャート
【図3】風呂給湯動作を示すフローチャート
【図4】予約運転動作を示すフローチャート
【図5】凍結防止動作を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に本発明の実施形態を図面と共に説明する。
(1)全体構成
給湯器は、図1に示すように、給水された水を加熱して出湯する給湯部1と、浴槽100に貯留された水を保温する保温部3と、各部の動作を制御する制御部5と、を備える。
【0015】
給湯部1は、外部から給水される水を出湯箇所まで通水する通水路11、通水路11の途中に介挿された給湯側熱交換器13、通水路11において給湯側熱交換器13が設けられた経路を加熱するガスバーナ15などで構成されている。なお、本実施形態においては、浴槽100、および、給湯栓200直下が出湯箇所となっている。
【0016】
これらのうち、通水路11には、給湯側熱交換器13より上流側に、外部から給水される水の温度(入水温度)を検出する入水温検出センサ17が設けられ、同経路の下流側2箇所に、この経路を経て加熱された水の温度を検出する加熱温度検出センサ19が設けられている。
【0017】
また、通水路11には、上流側(給水側)から順に、給水される水を濾過するストレーナ21、給水される水の水量を検出する水量センサ23、通水路11における水量を制御する水量制御弁25が設けられている。
【0018】
また、通水路11の下流側(出湯箇所側)では、浴槽100側へと至る風呂行き流路27が分岐しており、この風呂行き流路27には、風呂行き流路27を開閉して通水を制御する通水弁28、風呂行き流路27を経て浴槽100側へと供給された水量(総量)を検出するための落とし込み水量センサ29が設けられている。
【0019】
なお、通水路11には、通常の給水源(水道管)だけでなく、太陽光温熱器300からの給水を受けるための温熱路310を接続可能とし、この太陽光温熱器300からも選択的に給水を受けられるように構成してもよい。
【0020】
保温部3は、浴槽100との間で水を循環可能な経路として浴槽100に接続された循環路31、浴槽100に貯留された水を浴槽100と循環路31との間で循環させる循環ポンプ33、循環路31における一部経路の外周に設けられた保温側熱交換器35、循環路31において保温側熱交換器35が設けられた経路を加熱するガスバーナ37、循環路31における一部経路の外周に設けられた送風側熱交換器41、循環路31において送風側熱交換器41が設けられた経路に向けて送風する送風機43などで構成されている。
【0021】
これらのうち、循環ポンプ33は、循環路31において水が循環する経路の上流側、具体的には保温側熱交換器35と浴槽100との間に設けられている。
また、循環路31には、水が循環する経路の上流側に、浴槽100に貯留されていた水の温度を検出する浴槽温度検出センサ45が設けられ、同経路の下流側に、保温側熱交換器35が設けられた経路を経て加熱された水の温度を検出する加熱温度検出センサ47が設けられている。
【0022】
また、この循環路31には、水が循環する経路の上流側、具体的には浴槽100と循環ポンプ33との間に風呂行き流路27が接続されており、風呂行き流路27から供給される水は、この接続部から循環路31を介して浴槽100に落とし込まれる。
【0023】
また、送風側熱交換器41は、循環路31において水が循環する経路の下流側、具体的には保温側熱交換器35が設けられた経路よりも下流側に設けられている。
制御部5は、内蔵するマイコンなどにより各部の動作を制御するコントローラ51、浴室外でユーザの操作を受け付けるメインリモコン53、浴室内でユーザの操作を受け付けるサブリモコン55などで構成されている。これらのうち、サブリモコン55には、浴槽100周辺の外気温度を検出する外気温検出センサ57が備えられている。
(2)給湯器の動作
上述した給湯器は、ユーザの操作を受けた際に、コントローラ51が各部の動作を制御することにより、以下に示す各種動作を行う。なお、以下の動作は、スタンバイ状態(電源オン)になっていることを条件に行われる。
(2−1)手動給湯動作
はじめに、給湯栓200が開かれることにより開始される手動給湯動作の手順を図2に基づいて説明する。
【0024】
まず、コントローラ51は、水量センサ23に検出される通水路11中の水量を監視し、その水量が一定以上になるまで待機状態となる(s130:NO)。
そして、水量センサ23に検出される水量が一定以上となった場合に(s130:YES)、コントローラ51は、ガスバーナ15による通水路11の加熱を開始させる(s140)。このときの加熱は、加熱温度検出センサ19に検出された温度が、あらかじめ設定された設定温度付近で保たれるように制御される。
【0025】
その後、コントローラ51は、水量センサ23に検出される水量が一定以上となっている間(s150:NO)、ガスバーナ15による通水路11の加熱を継続し、水量が一定未満となったら(s150:YES)、その加熱を停止させる(s160)。
【0026】
ここまでの動作は、給湯器がスタンバイ状態となっている間、繰り返される。
なお、給湯器のスタンバイ状態が解除(電源オフ)された場合には、上述したガスバーナ15による通水路11の加熱は停止され、手動給湯動作が直ちに終了する。
(2−2)風呂給湯動作
続いて、ユーザがメインリモコン53またはサブリモコン55に対し、浴槽100への給湯を行う旨の操作(例えば、特定のスイッチ操作)を行うことにより開始される風呂給湯動作の手順を図3に基づいて説明する。
【0027】
まず、コントローラ51は、通水弁28に風呂行き流路27を開放させることで、通水路11から浴槽100へと至る経路を形成する(s210)。
次に、コントローラ51は、水量制御弁25を動作させることで、通水路11への一定水量での入水を開始させる(s220)。
【0028】
そして、水量センサ23に検出される水量が一定以上になるまで待機状態となり(s230:NO)、水量が一定以上となった場合に(s230:YES)、コントローラ51は、ガスバーナ15による通水路11の加熱を開始させる(s240)。このときの加熱は、上記と同様、設定温度付近で保たれるように制御される。
【0029】
これにより、通水路11から風呂行き流路27および循環路31の一部を介して、浴槽100への出湯が行われるようになる。
その後、コントローラ51は、落とし込み水量センサ29にて検出された水量の総量が、あらかじめ設定された設定水量に到達するまでの間(s250:NO)、ガスバーナ15による通水路11の加熱を継続し、水量の総量が設定水量に到達したら(s250:YES)、その加熱を停止させる(s260)。
【0030】
次に、コントローラ51は、水量制御弁25を動作させることで、通水路11への入水を停止させる(s270)。
次に、コントローラ51は、通水弁28に風呂行き流路27を閉鎖させることで、通水路11から浴槽100への経路を閉鎖する(s280)。
上記のように、通水路11への入水が停止され(s270)、通水路11から浴槽100への経路が閉鎖され(s280)、上述したガスバーナ15による通水路11の加熱が停止された後、風呂給湯動作が終了する。
【0031】
次に、コントローラ51は、浴槽100に貯留された水の保温を行う「保温モード」に設定されているか否かがチェックされる(s310)。この保温モードとは、浴槽100に貯留された水の保温を行う動作モードであり、メインリモコン53またはサブリモコン55に対する特定の操作で設定または設定解除がなされる。
【0032】
ここで「保温モード」に設定されていない場合(s310:NO)、風呂給湯動作が終了する。
一方、「保温モード」に設定されている場合(s310:YES)、コントローラ51は、循環ポンプ33を作動させることにより、浴槽100に貯留された水の循環を開始させる(s320)。
【0033】
こうして、浴槽100に貯留された水の循環が開始された後、コントローラ51は、浴槽温度検出センサ45により検出される温度を監視し、その温度が設定温度以上となっている間、待機状態となる(s330:YES、s340:NO)。この待機状態のときに「保温モード」が設定解除されると(s340:YES)、循環ポンプ33の停止により水の循環が停止させられた後(s390)、風呂給湯動作が終了する。
【0034】
一方、浴槽温度検出センサ45により検出される温度が設定温度未満となったら(s330:NO)、コントローラ51は、ガスバーナ37による循環路31の加熱を開始させる(s350)。このときの加熱は、加熱温度検出センサ47に検出された温度が、設定温度付近で保たれるように制御される。
【0035】
こうして、加熱温度検出センサ47に検出された温度が設定温度未満となっている間(s360:YES、s370:NO)、コントローラ51は、ガスバーナ37による循環路31の加熱を継続する。この加熱継続中にも、「保温モード」が設定解除されると(s370:YES)、循環ポンプ33の停止により水の循環が停止させられた後(s390)、風呂給湯動作が終了する。
【0036】
そして、ガスバーナ37による循環路31の加熱継続中に、加熱温度検出センサ47に検出された温度が設定温度以上となったら(s360:NO)、ガスバーナ37による循環路31の加熱を停止させる(s380)。
【0037】
ここまでに行われる循環路31の加熱開始および停止は、「保温モード」が設定解除されるまで繰り返される(s330〜s380)。
なお、水の循環および循環路31の加熱中に、給湯器のスタンバイ状態が解除された場合には、循環ポンプ33による水の循環、および、上述したガスバーナ37による循環路31の加熱は停止され、直ちに風呂給湯動作が終了する。
(2−3)予約運転動作
続いて、メインリモコン53またはサブリモコン55に対し、予約運転を指令する操作が行われることにより開始される予約運転動作の手順を図4に基づいて説明する。この「予約運転を指令する操作」とは、予約時刻および予約温度を任意に指定し、予約時刻に予約温度の水を浴槽100に貯留した状態とすべきことを指令するための操作である。
【0038】
まず、コントローラ51は、指定された予約時刻および予約温度を、予約運転ためのパラメータ(設定時刻、設定温度)として設定(内蔵メモリに記憶)する(s400)。以降、こうして設定された予約時刻、予約温度は、「設定時刻」「設定温度」とする。
【0039】
次に、コントローラ51は、設定時刻までの残り時間をチェックし(s410)、残り時間が所定のしきい値未満となるまで待機状態となり(s410:NO)、残り時間がしきい値未満となったら(s410:YES)、上述したのと同様の風呂給湯動作を行った後(s420)、予約運転動作を終了する。
【0040】
この「しきい値」は、浴槽100に設定水量の水を貯留するのに必要な時間として定められる値であり、具体的にいえば、風呂給湯動作において設定時間までに設定温度の水を貯留するのに必要となる時間のことである。
(2−4)凍結防止動作
続いて、給湯器がスタンバイ状態となった以降、繰り返し行われる凍結防止動作を図5に基づいて説明する。
【0041】
まず、コントローラ51は、上述した手動給湯動作および風呂給湯動作のいずれか(他の動作)が動作中となっている間、待機状態となる(s500:NO)。
その後、いずれの動作も行われなくなったら(s500:YES)、コントローラ51は、通水路11内の温度を検出し(s510)、その温度が、水の凍結温度に基づいて設定された所定の設定温度(例えば、+3℃未満)以下であるか否かをチェックする(s520)。ここでは、入水温検出センサ17、加熱温度検出センサ19それぞれにより検出される温度がチェックされ、いずれかが設定温度以下であれば、温度が設定温度以下である、と判定される。
【0042】
そして、検出された温度が設定温度より高くなっている間(s520:NO)、通水路11内の温度検出、および、その温度が設定温度以下であるか否かのチェックが繰り返される(s520→s510)。
【0043】
その後、検出された温度が設定温度以下となったら(s520:YES)、コントローラ51は、水量制御弁25を動作させることで、通水路11への一定水量での入水を開始させる(s530)。ここでは、風呂給湯動作(図3)において通水路11へと入水させるときよりも小さい開度となるように水量制御弁25を制御して、通水路11に水を流通させる。
【0044】
ここでは、通水路11への入水が、ガスバーナ15による通水路11の加熱が開始される水量を超えないように、水量制御弁25の動作量が調整される。こうして、通水路11から風呂行き流路27および循環路31の一部を介して、浴槽100へと一定量の給水が行われる。
【0045】
そして、一定時間にわたって入水が行われた後、コントローラ51は、水量制御弁25を動作させることで、通水路11への入水を停止させる(s540)。
ここまでに行われる通水路11内の温度検出および水量制御弁25の開閉は、給湯器がスタンバイ状態となっている間、繰り返される(s540→s500)。
(3)作用,効果
このように構成された給湯器であれば、通水路11内の温度が設定温度以下となったときに通水路11に水を流通させて、この水を浴槽100へと給水している(s510〜s540)。そのため、通水路11内の水が凍結しうる一定の温度範囲(上記実施形態では、+3℃未満)を「設定温度」として設定しておけば、通水路内の凍結が予想されるときに、通水路11に水を流通させることによって、通水路11に存在する水の凍結を防止することができる。
【0046】
このとき、通水路11の水は浴槽100へと給水されることから、凍結の防止により通水路11の破損を未然に防止することができるだけでなく、こうして流通させた水を浴槽100に貯留して水資源の有効利用を図ることができる。
【0047】
また、上記実施形態においては、水量制御弁25の開度を制御して給水を行うことで凍結を防止しており、このときの水量制御弁25の開度が、通常の動作モード(手動給湯動作、風呂給湯動作)における開度より小さい開度となるように制御されている。これにより、凍結防止のために通水路11を流通させる水量が不必要に大きくなってしまうことを防止することができる。
(4)変形例
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態をとり得ることはいうまでもない。
【0048】
例えば、上記実施形態においては、浴槽100周辺の外気温度を、外気温検出センサ57により直接的に検出するように構成されている。しかし、浴槽100周辺の外気温度は、例えば、浴槽温度検出センサ45、加熱温度検出センサ19などの検出値に基づいて推定する、つまり間接的に検出するように構成してもよい。
【0049】
また、上記実施形態では、サブリモコン55に外気温検出センサ57が設けられているが、この外気温検出センサ57は、サブリモコン55以外の構成要素や、浴室内部に設けられていてもよい。
【0050】
また、上記実施形態では、凍結防止動作において、入水温検出センサ17、加熱温度検出センサ19それぞれにより検出されるいずれかの温度が設定温度以下であることをもって、温度が設定温度以下であると判定するように構成されている。しかし、ここでは、いずれか特定の温度が設定温度以下であることをもって、温度が設定温度以下であると判定するように構成してもよい。
【0051】
例えば、入水温検出センサ17のように、通水路11においてガスバーナ15により加熱される経路(以降、加熱経路という)より上流側の温度のみが設定温度以下であることをもって、温度が設定温度以下であると判定するように構成することが考えられる。
【0052】
加熱経路より上流側は、加熱経路より下流側のように、加熱した水の流通による温度上昇がなく、下流側と比べて加熱による熱が蓄積されることがないため、温度が低いままで維持されやすい。そのため、加熱経路より下流側の温度のみで判定したとしても、判定精度が著しく低下することもなく、単一センサの検出結果のみから判定できるため、判定処理を簡素かつ高速化することができる。
【0053】
本実施形態であれば、加熱経路より上流側の温度を検出するセンサとして、最も上流側に設けられている入水温検出センサ17の検出結果に基づいて判定する構成とすればよい。
(6)本発明との対応関係
以上説明した実施形態において、図5のs510が本発明における温度検出手段であり、同図s530およびs540が本発明における給水手段である。
【符号の説明】
【0054】
1…給湯部、3…保温部、5…制御部、11…通水路、13…給湯側熱交換器、15…ガスバーナ、17…入水温検出センサ、19…加熱温度検出センサ、21…ストレーナ、23…水量センサ、25…水量制御弁、27…風呂行き流路、28…通水弁、29…込み水量センサ、31…循環路、33…循環ポンプ、35…保温側熱交換器、37…ガスバーナ、41…送風側熱交換器、43…送風機、45…浴槽温度検出センサ、47…加熱温度検出センサ、51…コントローラ、53…メインリモコン、55…サブリモコン、57…外気温検出センサ、100…浴槽、200…給湯栓、300…太陽光温熱器、310…温熱路。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
給水された水を加熱して浴槽に出湯可能な給湯器であって、
当該給湯器外部から給水された水を前記浴槽まで流通させる通水路と、
前記通水路内の温度を検出する温度検出手段と、
前記温度検出手段により検出された検出温度が、水の凍結温度に基づいて設定された所定の設定温度以下となったときに、前記通水路に水を流通させて、その水を前記浴槽に給水する給水手段と、を備えている
ことを特徴とする給湯器。
【請求項2】
前記給水手段は、前記検出温度が前記設定温度以下となっている場合、前記通水路に流通させる水の流量を調整する水量制御弁を、前記通水路に給水された水を加熱して浴槽に出湯する通常の動作モードより小さい開度となるように制御して、前記通水路に水を流通させる
ことを特徴とする請求項1に記載の給湯器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−141102(P2011−141102A)
【公開日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−3071(P2010−3071)
【出願日】平成22年1月8日(2010.1.8)
【出願人】(000112015)株式会社パロマ (298)
【Fターム(参考)】