荷搬送ロボット
【目的】荷物を安定して支持することができる荷搬送ロボットの提供。
【解決手段】荷搬送ロボットの本体16には、左右一対のアーム17を設けるとともに荷物の下面を支持するための台座部25を突出するように設けた。アーム17は本体16に対し、2つの回転軸にて回転可能な肩18と、肩18に対し1つの回転軸にて回転可能な中腕20と、中腕20に対し1つの回転軸にて回転可能な前腕21とを有している。また前腕21の先端には荷を当接支持する手先部30を設けた。アーム17は肩18、上腕19、中腕20、前腕21を介して手先部30を変位させて荷物を本体16に引寄せるように移動させるとともに、台座部25の上面を荷物の下面に位置させる。荷搬送ロボットは、手先部30にて荷物を当接支持するとともに、台座部25にて荷物の下面を支持するため、荷物を安定して支持することができる。
【解決手段】荷搬送ロボットの本体16には、左右一対のアーム17を設けるとともに荷物の下面を支持するための台座部25を突出するように設けた。アーム17は本体16に対し、2つの回転軸にて回転可能な肩18と、肩18に対し1つの回転軸にて回転可能な中腕20と、中腕20に対し1つの回転軸にて回転可能な前腕21とを有している。また前腕21の先端には荷を当接支持する手先部30を設けた。アーム17は肩18、上腕19、中腕20、前腕21を介して手先部30を変位させて荷物を本体16に引寄せるように移動させるとともに、台座部25の上面を荷物の下面に位置させる。荷搬送ロボットは、手先部30にて荷物を当接支持するとともに、台座部25にて荷物の下面を支持するため、荷物を安定して支持することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、荷搬送ロボットに関する。
【背景技術】
【0002】
荷物の搬送においては搬送対象となる荷物の寸法や重量、また搬送用途に合わせて搬送機器や搬送形態が選定されており、搬送頻度が少ない場合や荷物が小さい場合には人による搬送作業が行われている。人による搬送作業では人にかかる負担を回避すること、さらに搬送効率を向上させることを目的とし、特許文献1のように人による搬送作業を代行するロボットが開発されている。
【0003】
特許文献1には、物体を持上げて搬送する腕部を複数備えた搬送ロボットにおいて、物体の重さに応じて物体の持ち方を変更することが開示されている。物体を持上げる際に、フック付の腕部を用いるか、滑り止め付の把持手段を備えた腕部を用いるかを適宜選択するとともに、物体が重い場合や大きい場合には、腕部と胴体部に当接させて保持して搬送している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−260837号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の搬送ロボットは、物体の把手をフックにて把持したり、腕部と胴体部にて抱き抱えて物体を持上げて搬送しているので、物体を安定して搬送するために搬送速度の調整などが必要であった。
【0006】
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたもので、本発明の目的は、荷物を安定して支持できる荷搬送ロボットを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、本発明は、荷物を搬送する荷搬送ロボットにおいて、 荷搬送ロボットの本体部と、本体部の少なくとも両側に設けられた複数のアームと、アームに突出して設けられた荷支持部と、本体部の側面に突出して設けられた台座部とを備え、アームは、一以上の回転軸を有して、アームを本体部に対し複数の自由度で動作可能であり、荷支持部は、台座部が設けられた本体部の側面よりも本体部の台座部が突出している側にアームにより変位可能であり、台座部は、荷物の下面を当接支持し、荷支持部は荷物を当接支持することを特徴とする。
【0008】
これにより、荷物を荷支持部により支持するとともに、荷物の下面を台座部により支持することで荷物を安定して支持することができる。
【0009】
また、本発明において、台座部は荷物に対して昇降可能に設けられ、荷搬送ロボットはさらに、荷物の下面高さを測定するセンサと、センサにより測定された荷物の下面高さに基づき下面高さと同じかそれより低い位置に台座部を昇降させる制御手段とを有しても良い。これにより、本体部および台座部を荷物の下面高さに合わせて昇降可能とするので、台座部により荷物の下面を確実に支持することができる。
【0010】
さらに、本発明の荷搬送ロボットの制御手段は、荷支持部が荷物の側面を当接支持するようアームを動作させても良い。また、制御手段は、荷支持部が荷物の下面を当接支持するようアームを動作させても良い。さらに、アームはアームの長手方向に対して伸縮する伸縮部を有し、アームは、回転軸による本体部に対する回転可能な回転と、アームの長手方向に対する伸縮により複数の自由度で動作可能としても良い。また、荷搬送ロボットはさらに、油圧駆動源と、油圧駆動源からの油圧を制御する油圧コントロールバルブを有し、前記台座部は油圧を駆動源として、油圧コントロールバルブの切換えにより台座部を昇降駆動しても良い。また、荷搬送ロボットのアームは、本体部に左右対称に設けても良い。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、荷物を安定して支持できる搬送ロボットを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る荷搬送ロボットの概要を示す斜視図である。
【図2】図1の荷搬送ロボットと荷物Wとを示す側面図である。
【図3】台座部の昇降駆動に係る油圧回路図である。
【図4】図2においてエリアセンサ26による測定の概要を示す側面図である。
【図5】エリアセンサ26による測定のフローチャートである。
【図6】エリアセンサ26による測定値を示すグラフである。
【図7】図6の測定値を変換したグラフである。
【図8】荷搬送ロボットによる荷役作業を示す側面図である。
【図9】荷搬送ロボットによる荷役作業を示す側面図である。
【図10】荷搬送ロボットによる荷役作業を示す平面図である。
【図11】第2の実施形態に係る荷搬送ロボットによる荷役作業を示す平面図である。
【図12】図11(b)の状態における側面図である。
【図13】本発明の変更例に係る荷搬送ロボットの概要を示す側面図である。
【図14】本発明の変更例に係る荷搬送ロボットの概要を示す側面図である。
【図15】本発明の変更例に係る荷搬送ロボットの概要を示す側面図である。
【図16】本発明の変更例に係る荷搬送ロボットの概要を示す斜視図である。
【図17】本発明の変更例に係る荷搬送ロボットの概要を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(第1の実施形態)
以下、第1の実施形態に係る荷搬送ロボットについて図1、図2に基づいて説明する。
荷搬送ロボットは、車両部としての車体10の下面に設けられた複数の車輪11により走行可能となっており、車体10の後部の中には図示しない走行モータや制御手段としてのコントローラ12が備えられている。コントローラ12は、車体10の走行を制御するため走行モータを駆動するとともに荷搬送ロボット全体の制御を行うものである。車体10の前方には、荷役を行うための荷役部15がその下端を軸に前後に傾動可能に支持されている。荷役部15は、車体10の前部から上方へ延設された本体16(本体部)と本体16に設けられた一対のアーム17からなる。
【0014】
本体16の後面には上下方向にマスト16Aが設けられており、マスト16Aに沿って本体16およびアーム17が昇降可能となっている。マスト16Aの後面には、車体10の後部上方から斜め前方に延びた油圧シリンダ14のシリンダロッドが接続されており、油圧シリンダ14の伸縮にともないマスト16Aおよび本体16が傾動する。また、本体16はマスト16Aに沿って昇降可能に設けられているが、マスト16Aにも図示しない油圧シリンダが設けられており本体16を昇降する構成となっている。
【0015】
本体16の一つの側面である前面には、その下方において車体10の前方に向かい水平に突出する台座部25が設けられており、アーム17により搬送する荷物Wを抱える際に台座部25にて荷物Wの下面を支持することができる。台座部25の上面は平坦面となっており、例えば10cm×20cmの矩形となっている。台座部25は本体16より前方に向かい次第に厚さを薄くしているが、搬送する荷物Wを支持する強度が有れば良く、この形状に限定されるものではない。
【0016】
台座部25は本体16の前面を下方から中央付近まで油圧駆動により昇降可能となっており、図3に示すように油圧シリンダ24の伸縮により昇降される。油圧シリンダ24には油圧回路に設けられた油圧コントロールバルブ22を連通位置もしくは遮断位置に切換えることにより油圧ポンプ23から油が送られる。油圧コントロールバルブ22はコントローラ12に接続されており、コントローラ12からの信号で切換えられて油圧シリンダ24の伸縮、つまり台座部25の昇降を制御している。
【0017】
図1および図2に示すように、本実施形態では、本体16の前面上端の中央に1つのレーザレンジファインダをエリアセンサ26として設けている。エリアセンサ26は、本体16の前方の下方から水平方向まで、さらに左右方向に所定範囲内をレーザにより検査することができる。エリアセンサ26により車体10の前方に位置する荷物Wまでの距離や荷物Wの横幅などを検出できる。
【0018】
本体16は中央から上方にかけて左右に幅が広がっており、本体16の両側の側面である左右両端部には、一対のアーム17が接続されている。夫々のアーム17は、肩18、上腕19、中腕20、前腕21からなり、肩18は、本体16に接続されるとともに、本体16に対し2つの回転軸を備えている。肩18は、本体16の左右に垂直な方向に延びる軸を回転軸として、アーム17を左右に開閉させる回転運動とともに、本体16の左右方向に延びる軸を回転軸としてアーム17を前後へ回転運動させることができる。上腕19は肩18に固定されており、肩18とともに回転運動可能である。
【0019】
中腕20は、上腕19に接続されており、上腕19の長手方向に延びる軸を回転軸として回転運動を行う。中腕20の先端には、中腕20の回転軸に垂直な方向に延びる回転軸が設けられ、前腕21が回転運動可能に接続されている。アーム17(前腕21)の先端には、荷支持部として円柱状の手先部30が左右のアーム17が対向する内側に向けて突出し設けてある。なお、一対のアーム17は左右対称で夫々同じ構造のアームを対向し配置されているものであり、本実施形態においては一対のアーム17は同期して動作するように制御されている。また、アーム17は、前腕21を車体10の前方に向けて配置されており、台座部25と同じ方向に突出した状態である。
【0020】
本実施形態のアーム17は、肩18の2つの回転軸による回転運動、中腕20の1つの回転軸による回転運動、中腕20の先端における回転軸による回転運動により複数の自由度で動作可能であり、アーム17の先端に設けられた手先部30は、アーム17の各動作により任意の位置に変位可能である。本実施形態では、手先部30は台座部25が突出した本体16の前面より前側へ変位可能にアーム17の動作範囲が設定されている。またアーム17の各動作は、コントローラ12により運動量が制御されるものである。なお、本実施形態において、アーム17の回転運動は、油圧装置により駆動されるものである。
【0021】
次に荷搬送ロボットによる荷役作業について説明する。
荷搬送ロボットにて荷役を行う場合、搬送指示がコントローラ12に入力され、対象の荷物Wが置かれた台Rの位置へと荷搬送ロボットが走行していく。図2に示すように、予め規定された台Rの前の停車位置に荷搬送ロボットが到着すると、エリアセンサ26にて台Rの高さを測定するとともに、荷物Wの手前側、つまり荷搬送ロボットに最も近い側面である基端面W1について測定を行う。エリアセンサ26により荷物Wの高さ、荷物Wの幅、荷物Wまでの距離を測定し、測定結果はコントローラ12へ送られる。
【0022】
ここで、エリアセンサ26による測定について詳細を説明する。
図4は、台Rに荷物Wが載せられた状態をエリアセンサ26にて検査する概要を示したものであり、図5はエリアセンサ26による測定のフローを示している。荷搬送ロボットにより測定が開始されると、図5のステップ1(S1)にて最初にエリアセンサ26を図4に示すように本体16から荷物Wに向かい上下に揺動させる。このとき、床面から台Rの高さ(荷物Wの下面高さ)をh、荷物W高さをH、エリアセンサ26から台Rの基端面までの水平距離をD1、エリアセンサ26から荷物Wの基端面W1までの水平距離をD2とし、さらにエリアセンサ26の鉛直方向からの回転角をθ、エリアセンサ26の測定対象物までの距離をdとする。そして図6に示すようにエリアセンサ26の回転角θに対する距離dの値を得る。図6では、横軸を回転角θ、縦軸を距離dとしている。
【0023】
図6の測定結果から、次はステップ2(S2)において取得データを直行座標系に変換する。エリアセンサ26により得られた回転角θに対する距離dの値は図7に示すよう直行座標系に変換が行われ、検出対象物の水平距離Xを横軸、鉛直距離Yを縦軸として表される。次にステップ3(S3)として座標変換後のグラフから台Rと荷物Wの距離および高さを抽出する。グラフにおいて、台Rや荷物Wが存在するとエリアセンサ26による検出値が大きく変化するため、図7に示すように横軸の水平距離には台Rの距離D1および荷物Wの基端面W1までの距離D2が順に現れ、縦軸に、台Rの高さであるhおよび荷物Wの上面高さHを抽出できる。
【0024】
ここでは、エリアセンサ26による台Rおよび荷物Wの高さ測定について詳細を説明したが、エリアセンサ26を荷物Wの高さ位置に合わせて左右方向に揺動させると荷物Wの幅を同様の手順にて測定することができる。
【0025】
次に、コントローラ12は、エリアセンサ26による測定で得た台Rの高さ、荷物Wの高さ、荷物Wの幅に合わせて本体16をマスト16Aに沿って昇降させる。このとき、本体16は、本体16の前面における台座部25が昇降可能な範囲を台Rの高さ位置に合わせるように昇降させる。さらに、台座部25を台Rの高さと同じ高さ位置、もしくはわずかに低い高さ位置に昇降させる。図3で示す油圧回路において油圧コントロールバルブ22を遮断位置から連通位置に切換えて油圧ポンプ23から油圧シリンダ24を縮める方向に油を送ることで台座部25を上昇させ、図8に示す台Rより若干低い位置に台座部25が到達したら油圧コントロールバルブ22を遮断位置に切換える。また同時にコントローラ12は、荷物Wの幅に合わせて一対のアーム17の間隔を調整する。コントローラ12は、アーム17の間隔を荷物Wの側面位置にアーム17が夫々位置するとともに、アーム17に設けられた手先部30が荷物Wの左右側面に若干の距離を置いて対向する位置に調整する。
【0026】
台座部25およびアーム17の位置が整うと、次にコントローラ12はアーム17を荷物Wの基端面W1の反対側の側面である遠端面W2に向かって伸長させる。そして図8および図10(a)に示すように前腕21の先端に設けた手先部30が遠端面W2を越えたら、アーム17の伸長を停止し、次に手先部30が遠端面W2に当接するように一対のアーム17の間隔を狭める。そして、手先部30を荷物Wの遠端面W2に当接させつつアーム17を本体16側へ縮め(屈曲させ)、図9および図10(b)に示すように荷物Wを本体16側へ引寄せるように移動させる。なお、手先部30は図9に示すように遠端面W2の上下方向において、やや上よりの位置に当接させておくのが良い。
【0027】
荷物Wを引寄せるときは、図9に示すように基端面W1と本体16にはわずかに隙間が残る位置まで引寄せれば良い。荷物Wを引寄せると台座部25の上面は、荷物Wの基端面W1側の下面の一部に対向する状態となる。そして図9の状態から本体16(台座部25)を上方に上昇させると、手先部30で荷物Wが本体16から離れる方向へ傾倒しないように遠端面W2を支持しつつ、台座部25が荷物Wの下面を支持することで荷物Wを三点で支持して持上げることができる。荷搬送ロボットは停止していた荷役位置から後退し、搬送指示の搬送先まで荷物Wを搬送する。
【0028】
本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)荷搬送ロボットは、手先部30にて荷物Wを支持するとともに、台座部25にて荷物Wを下面から支持するので、荷物Wを安定して支持することができる。
(2)荷搬送ロボットの本体16および台座部25はそれぞれ昇降可能に設けられており、荷物Wの下面高さ(台Rの高さ)や荷物Wの上面高さに合わせて昇降するので、異なる高さの台や荷に対しても荷役作業を行うことができる。
【0029】
(3)台座部25は油圧により昇降駆動され、油圧コントロールバルブの切換えにより制御されるため、油圧コントロールバルブを遮断位置にするだけで台座部25の位置を固定することができ、荷を持上げる際も電流などを流し続ける必要が無い。
(4)本実施形態のアーム17は左右一対に設けられており、荷物Wの側面から荷物Wを抱え込むとともに、左右のアーム17に設けられた一対の手先部30にて荷物Wの遠端面W2を支持するため、安定して荷物Wを持上げることができる。
【0030】
(5)本実施形態のアーム17は、肩18にて2つの回転軸を有するとともに、中腕20も1つの回転軸を有し、中腕20と前腕21の接続部材にも1つの回転軸を有することで、複数の自由度で動作可能に設けられている。そのため、手先部30は任意の位置に変位可能であり、荷物Wの遠端面W2を確実に当接できるとともに、荷物Wを本体16側へ容易に引寄せることができる。
(6)荷搬送ロボットはエリアセンサ26を備えて台Rの高さhを測定できるので、台座部25を台Rに合わせて昇降可能であるとともに、本実施形態では台座部25を台Rの高さよりわずかに低い位置に昇降することで、荷物Wを引寄せても荷物Wが台座部25に引っかかることが無い。
【0031】
(7)荷物Wをアーム17にて荷物Wの基端面W1が本体16に隙間を残して引寄せを停止させるため、荷物Wを押し潰すことが無い。
(8)荷物Wの下面を台座部25により支持し、アーム17の手先部30により荷物Wの遠端面W2を支持するので、アーム17のみで荷物Wを持上げる場合に比べてアーム17の出力を抑えることができる。
【0032】
(9)アーム17の手先部30により荷物Wの側面である遠端面W2を支持するので、一対のアーム17のみで荷物Wを持上げる強度を必要としないため、アーム17を軽量で小型化できる。また、アーム17の各回転運動を駆動するための油圧装置も大きな出力を必要とせず、小型化することができる。
(10)荷物Wを引寄せる際に手先部30を遠端面W2の上下方向やや上よりの位置に当接さたため、荷物Wを引寄せて本体16を上昇させたときに、そのまま遠端面W2のやや上よりの位置を手先部30にて安定して支持できる。また、荷物Wを持上げる際に、遠端面W2の上下方向に手先部30の位置を再度調整する必要が無い。
【0033】
(第2の実施形態)
第2の実施形態について図11から図12に基づき説明する。
第2の実施形態は、第1の実施形態と同じ構造の荷搬送ロボットを用いて、荷物Wを支持する方法を変更したものである。
【0034】
第2の実施形態の作用について説明する。
荷搬送ロボットにて荷役を行う場合、搬送指示がコントローラ12に入力され、対象の荷物Wが置かれた台Rの位置へと荷搬送ロボットが走行していく。荷搬送ロボットが予め規定された台Rの前の停車位置に到着すると、エリアセンサ26にて台Rの高さを測定するとともに、荷物Wの手前側、つまり荷搬送ロボットに最も近い側面である基端面W1について測定を行う。エリアセンサ26により荷物Wの高さ、荷物Wの幅、荷物Wまでの距離を測定し、測定結果をコントローラ12へと送る。
【0035】
次に、コントローラ12は、エリアセンサ26による測定で得た台Rの高さ、荷物Wの高さ、荷物Wの幅に合わせて本体16をマスト16Aに沿って昇降させる。このとき、台座部25の上面が台Rの高さと同じ高さに位置されるよう本体16を昇降させるとともに、台座部25を台Rの高さからわずかに低い高さ位置に昇降させる。またコントローラ12は、同時に荷物Wの幅に合わせて一対のアーム17の間隔を調整する。コントローラ12は、荷物Wの側面位置にアーム17が夫々位置するとともに、アーム17に設けられた手先部30が荷物Wの左右端部に若干の距離を置いて対向する位置にアーム17の間隔を調整する。
【0036】
台座部25およびアーム17の位置が整うと、次にコントローラ12はアーム17を荷物Wの基端面W1の反対側の側面である遠端面W2に向かって伸長させる。そして第1実施形態の図10(a)に示す状態と同様に前腕21の先端に設けた手先部30が遠端面W2を越えたら、アーム17の伸長を停止し、次に手先部30を遠端面W2に当接するようにアーム17の間隔を狭めて調整する。そして、手先部30にて荷物Wの遠端面W2を当接させつつアーム17を本体16側へ縮め(屈曲させ)、図10(b)と同じように、図11(a)に示す位置に荷物Wを本体16側へ引寄せる。荷物Wを引寄せて荷物Wの重心が台Rの端面を過ぎると荷物Wが傾き、基端面W1側の下面中央が台座部25の上面に載りかかる。
【0037】
荷物Wを本体16に引寄せた後で、荷搬送ロボットは若干後ろに後退する。ここで、荷物Wの遠端面W2が台R上から落ちないようにし、台Rと台座部25(本体16)の間に隙間を確保する。そして、図11(b)および図12に示すようにアーム17を動かして手先部30を台Rと台座部25(本体16)との間において荷物Wの下面に当接させる。このとき、手先部30は荷物Wの下面の左右両端に当接しつつ荷物Wを支持するとともに、遠端面W2に近い位置とすると良い。これにより荷物Wの下面が台座部25と一対の手先部30の三点にて支持される。
【0038】
次に、アーム17および台座部25の位置を固定して本体16をマスト16Aに沿って上昇させて荷物Wを持上げる。荷物Wを持上げて車体10を走行させることで荷物Wを指定の搬送先へと搬送する。
【0039】
第2の実施形態では第1の実施形態の効果(1)から(3)、(5)から(8)に加え、次の効果を得ることができる。
(11)左右のアーム17の手先部30および台座部25にて荷物Wを下面で当接支持するため、荷物Wを安定して持上げることができる。
(12)荷物Wを台R上から本体16に引寄せた後、遠端面W2が台Rから落ちない位置まで荷搬送ロボットが後退させるので、台Rと台座部25の間に手先部30が入る隙間を確保することができる。
【0040】
本発明は上記実施形態に限られるものではなく、以下に、本発明の変更例について説明する。
○荷搬送ロボットは、荷物Wを持上げた後に、本体16を後傾させても良い。本体16はマスト16Aに接続された油圧シリンダ14を伸縮させることで後傾可能であり、図13に示すように荷物Wを持上げて後傾させることで、台座部25および手先部30に加え、本体16にて荷物Wを支持できる。これにより、荷物Wを安定して支持するとともに、安定して荷物Wを搬送することができる。なお、図13では手先部30は荷物Wの下面を当接支持しているが、遠端面W2を当接支持しても良い。
【0041】
○荷搬送ロボットは、手先部30を荷物Wの遠端面W2に当接させて本体16側へ荷物Wを引寄せる際に、荷物Wを台座部25の先端に位置するまで引寄せたとき、台座部25を台Rの高さよりも高い位置に若干上昇させても良い。荷物Wが台座部25の先端に位置した状態で台座部25を上昇させることで、荷物Wの下面は図14に示すように遠端面W2にて台Rと接触するとともに台座部25にて当接支持される。そしてアーム17を縮める(屈曲させる)ことで荷物Wを本体16まで引寄せる。これにより荷物Wの下面は、台Rとの接触面を減らすことができ、摩擦抵抗を低減するとともに、荷物Wの下面の損傷を低減でき、下面に設けられた梱包用の粘着テープなどの剥がれを抑制することができる。
【0042】
○荷搬送ロボットは、台座部25を本体16に対し傾動可能としても良い。図15に示すように、台座部25Aを荷物Wの下面に合わせて前方へ傾動させることで、荷物Wを持上げる際に接触面を増やし台座部25Aが台Rの高さより高い位置で荷物Wを持上げる状態でも安定させることができる。また、荷物Wを台Rなどに置く場合に、台座部25を水平状態から下方に傾けることで、荷物Wの遠端面W2を台Rに最初に接地させ、その後、本体16を下降させることで、荷物Wを台Rに置く際の衝撃を抑制することができる。
○荷搬送ロボットは、複数の台座部を設けても良い。台座部25を複数設けることで荷物Wの下面をより多くの位置で支持することができるとともに、より多くの面で荷物Wを支持することができ、荷物Wの持上げをさらに安定させることができる。
【0043】
○荷搬送ロボットは、台座部を回転可能に設けても良い。図16に示すように2つの台座部25Bを本体16の前面に回転可能に設けることで、ロール紙など環状の荷を安定して持上げることができる。環状の荷の外周面は曲面であり、曲面に合わせて2つの台座部25Bを回転させることで当接支持するとともに、アーム17の手先部30にて抱え込むように持上げることができる。
○台座部の上面は平面に限らず曲面としても良い。
○荷搬送ロボットの台座部25は、油圧駆動に限定されない。また、アーム17に設けられた回転軸についても油圧駆動に限定されず、電動モータなどを用いることができる。
【0044】
○アームは回転軸による回転運動のみにより複数の自由度に動作可能である場合に限らない。図17に示すように、アーム57の長手方向に伸縮する直線運動を含むことで複数の自由度で動作可能とされても良い。アーム57は、本体56に接続部56Bを介して台座部25が設けられた本体16の側面側、前方に向かい突出して設けられている。アーム57は、左右に延びる方向を軸として接続部56Bに回転軸を有しており、接続部56Bを中心にアーム57を回転運動させることができる。また、アーム57は、回転部57Aと回転部57Aに嵌め込まれた伸縮部57Bを有しており、伸縮部57Bを直線的に伸縮させることできる。このように、回転運動と伸縮運動により手先部60を複数の自由度で変位させても良い。
【0045】
○各実施形態においてレーザレンジファイダをエリアセンサ26として用いたが、エリアセンサ26はレーザを使用するものに限らない。例えば、接触式のセンサを用いても良い。レーザでは、使用環境により外乱を受ける場合があるが、接触式では確実に検出対象を検出することができる。
○各実施形態におけるコントローラ12は、台座部25とアーム17の他、荷搬送ロボット全体を制御するものとしたが、コントローラ12にて台座部25を制御し、アーム17を別のコントローラにより制御しても良い。つまり制御手段として1つの制御装置(コントローラ12)を用いても良いし、複数の制御装置を用いても良い。
【符号の説明】
【0046】
10 車体
12 コントローラ
14 油圧シリンダ
16 本体
17 アーム
18 肩
19 上腕
20 中腕
21 前腕
22 油圧コントロールバルブ
23 油圧ポンプ
24 油圧シリンダ
25 台座部
26 エリアセンサ
30 手先部
W 荷物
【技術分野】
【0001】
この発明は、荷搬送ロボットに関する。
【背景技術】
【0002】
荷物の搬送においては搬送対象となる荷物の寸法や重量、また搬送用途に合わせて搬送機器や搬送形態が選定されており、搬送頻度が少ない場合や荷物が小さい場合には人による搬送作業が行われている。人による搬送作業では人にかかる負担を回避すること、さらに搬送効率を向上させることを目的とし、特許文献1のように人による搬送作業を代行するロボットが開発されている。
【0003】
特許文献1には、物体を持上げて搬送する腕部を複数備えた搬送ロボットにおいて、物体の重さに応じて物体の持ち方を変更することが開示されている。物体を持上げる際に、フック付の腕部を用いるか、滑り止め付の把持手段を備えた腕部を用いるかを適宜選択するとともに、物体が重い場合や大きい場合には、腕部と胴体部に当接させて保持して搬送している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−260837号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の搬送ロボットは、物体の把手をフックにて把持したり、腕部と胴体部にて抱き抱えて物体を持上げて搬送しているので、物体を安定して搬送するために搬送速度の調整などが必要であった。
【0006】
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたもので、本発明の目的は、荷物を安定して支持できる荷搬送ロボットを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、本発明は、荷物を搬送する荷搬送ロボットにおいて、 荷搬送ロボットの本体部と、本体部の少なくとも両側に設けられた複数のアームと、アームに突出して設けられた荷支持部と、本体部の側面に突出して設けられた台座部とを備え、アームは、一以上の回転軸を有して、アームを本体部に対し複数の自由度で動作可能であり、荷支持部は、台座部が設けられた本体部の側面よりも本体部の台座部が突出している側にアームにより変位可能であり、台座部は、荷物の下面を当接支持し、荷支持部は荷物を当接支持することを特徴とする。
【0008】
これにより、荷物を荷支持部により支持するとともに、荷物の下面を台座部により支持することで荷物を安定して支持することができる。
【0009】
また、本発明において、台座部は荷物に対して昇降可能に設けられ、荷搬送ロボットはさらに、荷物の下面高さを測定するセンサと、センサにより測定された荷物の下面高さに基づき下面高さと同じかそれより低い位置に台座部を昇降させる制御手段とを有しても良い。これにより、本体部および台座部を荷物の下面高さに合わせて昇降可能とするので、台座部により荷物の下面を確実に支持することができる。
【0010】
さらに、本発明の荷搬送ロボットの制御手段は、荷支持部が荷物の側面を当接支持するようアームを動作させても良い。また、制御手段は、荷支持部が荷物の下面を当接支持するようアームを動作させても良い。さらに、アームはアームの長手方向に対して伸縮する伸縮部を有し、アームは、回転軸による本体部に対する回転可能な回転と、アームの長手方向に対する伸縮により複数の自由度で動作可能としても良い。また、荷搬送ロボットはさらに、油圧駆動源と、油圧駆動源からの油圧を制御する油圧コントロールバルブを有し、前記台座部は油圧を駆動源として、油圧コントロールバルブの切換えにより台座部を昇降駆動しても良い。また、荷搬送ロボットのアームは、本体部に左右対称に設けても良い。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、荷物を安定して支持できる搬送ロボットを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る荷搬送ロボットの概要を示す斜視図である。
【図2】図1の荷搬送ロボットと荷物Wとを示す側面図である。
【図3】台座部の昇降駆動に係る油圧回路図である。
【図4】図2においてエリアセンサ26による測定の概要を示す側面図である。
【図5】エリアセンサ26による測定のフローチャートである。
【図6】エリアセンサ26による測定値を示すグラフである。
【図7】図6の測定値を変換したグラフである。
【図8】荷搬送ロボットによる荷役作業を示す側面図である。
【図9】荷搬送ロボットによる荷役作業を示す側面図である。
【図10】荷搬送ロボットによる荷役作業を示す平面図である。
【図11】第2の実施形態に係る荷搬送ロボットによる荷役作業を示す平面図である。
【図12】図11(b)の状態における側面図である。
【図13】本発明の変更例に係る荷搬送ロボットの概要を示す側面図である。
【図14】本発明の変更例に係る荷搬送ロボットの概要を示す側面図である。
【図15】本発明の変更例に係る荷搬送ロボットの概要を示す側面図である。
【図16】本発明の変更例に係る荷搬送ロボットの概要を示す斜視図である。
【図17】本発明の変更例に係る荷搬送ロボットの概要を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(第1の実施形態)
以下、第1の実施形態に係る荷搬送ロボットについて図1、図2に基づいて説明する。
荷搬送ロボットは、車両部としての車体10の下面に設けられた複数の車輪11により走行可能となっており、車体10の後部の中には図示しない走行モータや制御手段としてのコントローラ12が備えられている。コントローラ12は、車体10の走行を制御するため走行モータを駆動するとともに荷搬送ロボット全体の制御を行うものである。車体10の前方には、荷役を行うための荷役部15がその下端を軸に前後に傾動可能に支持されている。荷役部15は、車体10の前部から上方へ延設された本体16(本体部)と本体16に設けられた一対のアーム17からなる。
【0014】
本体16の後面には上下方向にマスト16Aが設けられており、マスト16Aに沿って本体16およびアーム17が昇降可能となっている。マスト16Aの後面には、車体10の後部上方から斜め前方に延びた油圧シリンダ14のシリンダロッドが接続されており、油圧シリンダ14の伸縮にともないマスト16Aおよび本体16が傾動する。また、本体16はマスト16Aに沿って昇降可能に設けられているが、マスト16Aにも図示しない油圧シリンダが設けられており本体16を昇降する構成となっている。
【0015】
本体16の一つの側面である前面には、その下方において車体10の前方に向かい水平に突出する台座部25が設けられており、アーム17により搬送する荷物Wを抱える際に台座部25にて荷物Wの下面を支持することができる。台座部25の上面は平坦面となっており、例えば10cm×20cmの矩形となっている。台座部25は本体16より前方に向かい次第に厚さを薄くしているが、搬送する荷物Wを支持する強度が有れば良く、この形状に限定されるものではない。
【0016】
台座部25は本体16の前面を下方から中央付近まで油圧駆動により昇降可能となっており、図3に示すように油圧シリンダ24の伸縮により昇降される。油圧シリンダ24には油圧回路に設けられた油圧コントロールバルブ22を連通位置もしくは遮断位置に切換えることにより油圧ポンプ23から油が送られる。油圧コントロールバルブ22はコントローラ12に接続されており、コントローラ12からの信号で切換えられて油圧シリンダ24の伸縮、つまり台座部25の昇降を制御している。
【0017】
図1および図2に示すように、本実施形態では、本体16の前面上端の中央に1つのレーザレンジファインダをエリアセンサ26として設けている。エリアセンサ26は、本体16の前方の下方から水平方向まで、さらに左右方向に所定範囲内をレーザにより検査することができる。エリアセンサ26により車体10の前方に位置する荷物Wまでの距離や荷物Wの横幅などを検出できる。
【0018】
本体16は中央から上方にかけて左右に幅が広がっており、本体16の両側の側面である左右両端部には、一対のアーム17が接続されている。夫々のアーム17は、肩18、上腕19、中腕20、前腕21からなり、肩18は、本体16に接続されるとともに、本体16に対し2つの回転軸を備えている。肩18は、本体16の左右に垂直な方向に延びる軸を回転軸として、アーム17を左右に開閉させる回転運動とともに、本体16の左右方向に延びる軸を回転軸としてアーム17を前後へ回転運動させることができる。上腕19は肩18に固定されており、肩18とともに回転運動可能である。
【0019】
中腕20は、上腕19に接続されており、上腕19の長手方向に延びる軸を回転軸として回転運動を行う。中腕20の先端には、中腕20の回転軸に垂直な方向に延びる回転軸が設けられ、前腕21が回転運動可能に接続されている。アーム17(前腕21)の先端には、荷支持部として円柱状の手先部30が左右のアーム17が対向する内側に向けて突出し設けてある。なお、一対のアーム17は左右対称で夫々同じ構造のアームを対向し配置されているものであり、本実施形態においては一対のアーム17は同期して動作するように制御されている。また、アーム17は、前腕21を車体10の前方に向けて配置されており、台座部25と同じ方向に突出した状態である。
【0020】
本実施形態のアーム17は、肩18の2つの回転軸による回転運動、中腕20の1つの回転軸による回転運動、中腕20の先端における回転軸による回転運動により複数の自由度で動作可能であり、アーム17の先端に設けられた手先部30は、アーム17の各動作により任意の位置に変位可能である。本実施形態では、手先部30は台座部25が突出した本体16の前面より前側へ変位可能にアーム17の動作範囲が設定されている。またアーム17の各動作は、コントローラ12により運動量が制御されるものである。なお、本実施形態において、アーム17の回転運動は、油圧装置により駆動されるものである。
【0021】
次に荷搬送ロボットによる荷役作業について説明する。
荷搬送ロボットにて荷役を行う場合、搬送指示がコントローラ12に入力され、対象の荷物Wが置かれた台Rの位置へと荷搬送ロボットが走行していく。図2に示すように、予め規定された台Rの前の停車位置に荷搬送ロボットが到着すると、エリアセンサ26にて台Rの高さを測定するとともに、荷物Wの手前側、つまり荷搬送ロボットに最も近い側面である基端面W1について測定を行う。エリアセンサ26により荷物Wの高さ、荷物Wの幅、荷物Wまでの距離を測定し、測定結果はコントローラ12へ送られる。
【0022】
ここで、エリアセンサ26による測定について詳細を説明する。
図4は、台Rに荷物Wが載せられた状態をエリアセンサ26にて検査する概要を示したものであり、図5はエリアセンサ26による測定のフローを示している。荷搬送ロボットにより測定が開始されると、図5のステップ1(S1)にて最初にエリアセンサ26を図4に示すように本体16から荷物Wに向かい上下に揺動させる。このとき、床面から台Rの高さ(荷物Wの下面高さ)をh、荷物W高さをH、エリアセンサ26から台Rの基端面までの水平距離をD1、エリアセンサ26から荷物Wの基端面W1までの水平距離をD2とし、さらにエリアセンサ26の鉛直方向からの回転角をθ、エリアセンサ26の測定対象物までの距離をdとする。そして図6に示すようにエリアセンサ26の回転角θに対する距離dの値を得る。図6では、横軸を回転角θ、縦軸を距離dとしている。
【0023】
図6の測定結果から、次はステップ2(S2)において取得データを直行座標系に変換する。エリアセンサ26により得られた回転角θに対する距離dの値は図7に示すよう直行座標系に変換が行われ、検出対象物の水平距離Xを横軸、鉛直距離Yを縦軸として表される。次にステップ3(S3)として座標変換後のグラフから台Rと荷物Wの距離および高さを抽出する。グラフにおいて、台Rや荷物Wが存在するとエリアセンサ26による検出値が大きく変化するため、図7に示すように横軸の水平距離には台Rの距離D1および荷物Wの基端面W1までの距離D2が順に現れ、縦軸に、台Rの高さであるhおよび荷物Wの上面高さHを抽出できる。
【0024】
ここでは、エリアセンサ26による台Rおよび荷物Wの高さ測定について詳細を説明したが、エリアセンサ26を荷物Wの高さ位置に合わせて左右方向に揺動させると荷物Wの幅を同様の手順にて測定することができる。
【0025】
次に、コントローラ12は、エリアセンサ26による測定で得た台Rの高さ、荷物Wの高さ、荷物Wの幅に合わせて本体16をマスト16Aに沿って昇降させる。このとき、本体16は、本体16の前面における台座部25が昇降可能な範囲を台Rの高さ位置に合わせるように昇降させる。さらに、台座部25を台Rの高さと同じ高さ位置、もしくはわずかに低い高さ位置に昇降させる。図3で示す油圧回路において油圧コントロールバルブ22を遮断位置から連通位置に切換えて油圧ポンプ23から油圧シリンダ24を縮める方向に油を送ることで台座部25を上昇させ、図8に示す台Rより若干低い位置に台座部25が到達したら油圧コントロールバルブ22を遮断位置に切換える。また同時にコントローラ12は、荷物Wの幅に合わせて一対のアーム17の間隔を調整する。コントローラ12は、アーム17の間隔を荷物Wの側面位置にアーム17が夫々位置するとともに、アーム17に設けられた手先部30が荷物Wの左右側面に若干の距離を置いて対向する位置に調整する。
【0026】
台座部25およびアーム17の位置が整うと、次にコントローラ12はアーム17を荷物Wの基端面W1の反対側の側面である遠端面W2に向かって伸長させる。そして図8および図10(a)に示すように前腕21の先端に設けた手先部30が遠端面W2を越えたら、アーム17の伸長を停止し、次に手先部30が遠端面W2に当接するように一対のアーム17の間隔を狭める。そして、手先部30を荷物Wの遠端面W2に当接させつつアーム17を本体16側へ縮め(屈曲させ)、図9および図10(b)に示すように荷物Wを本体16側へ引寄せるように移動させる。なお、手先部30は図9に示すように遠端面W2の上下方向において、やや上よりの位置に当接させておくのが良い。
【0027】
荷物Wを引寄せるときは、図9に示すように基端面W1と本体16にはわずかに隙間が残る位置まで引寄せれば良い。荷物Wを引寄せると台座部25の上面は、荷物Wの基端面W1側の下面の一部に対向する状態となる。そして図9の状態から本体16(台座部25)を上方に上昇させると、手先部30で荷物Wが本体16から離れる方向へ傾倒しないように遠端面W2を支持しつつ、台座部25が荷物Wの下面を支持することで荷物Wを三点で支持して持上げることができる。荷搬送ロボットは停止していた荷役位置から後退し、搬送指示の搬送先まで荷物Wを搬送する。
【0028】
本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)荷搬送ロボットは、手先部30にて荷物Wを支持するとともに、台座部25にて荷物Wを下面から支持するので、荷物Wを安定して支持することができる。
(2)荷搬送ロボットの本体16および台座部25はそれぞれ昇降可能に設けられており、荷物Wの下面高さ(台Rの高さ)や荷物Wの上面高さに合わせて昇降するので、異なる高さの台や荷に対しても荷役作業を行うことができる。
【0029】
(3)台座部25は油圧により昇降駆動され、油圧コントロールバルブの切換えにより制御されるため、油圧コントロールバルブを遮断位置にするだけで台座部25の位置を固定することができ、荷を持上げる際も電流などを流し続ける必要が無い。
(4)本実施形態のアーム17は左右一対に設けられており、荷物Wの側面から荷物Wを抱え込むとともに、左右のアーム17に設けられた一対の手先部30にて荷物Wの遠端面W2を支持するため、安定して荷物Wを持上げることができる。
【0030】
(5)本実施形態のアーム17は、肩18にて2つの回転軸を有するとともに、中腕20も1つの回転軸を有し、中腕20と前腕21の接続部材にも1つの回転軸を有することで、複数の自由度で動作可能に設けられている。そのため、手先部30は任意の位置に変位可能であり、荷物Wの遠端面W2を確実に当接できるとともに、荷物Wを本体16側へ容易に引寄せることができる。
(6)荷搬送ロボットはエリアセンサ26を備えて台Rの高さhを測定できるので、台座部25を台Rに合わせて昇降可能であるとともに、本実施形態では台座部25を台Rの高さよりわずかに低い位置に昇降することで、荷物Wを引寄せても荷物Wが台座部25に引っかかることが無い。
【0031】
(7)荷物Wをアーム17にて荷物Wの基端面W1が本体16に隙間を残して引寄せを停止させるため、荷物Wを押し潰すことが無い。
(8)荷物Wの下面を台座部25により支持し、アーム17の手先部30により荷物Wの遠端面W2を支持するので、アーム17のみで荷物Wを持上げる場合に比べてアーム17の出力を抑えることができる。
【0032】
(9)アーム17の手先部30により荷物Wの側面である遠端面W2を支持するので、一対のアーム17のみで荷物Wを持上げる強度を必要としないため、アーム17を軽量で小型化できる。また、アーム17の各回転運動を駆動するための油圧装置も大きな出力を必要とせず、小型化することができる。
(10)荷物Wを引寄せる際に手先部30を遠端面W2の上下方向やや上よりの位置に当接さたため、荷物Wを引寄せて本体16を上昇させたときに、そのまま遠端面W2のやや上よりの位置を手先部30にて安定して支持できる。また、荷物Wを持上げる際に、遠端面W2の上下方向に手先部30の位置を再度調整する必要が無い。
【0033】
(第2の実施形態)
第2の実施形態について図11から図12に基づき説明する。
第2の実施形態は、第1の実施形態と同じ構造の荷搬送ロボットを用いて、荷物Wを支持する方法を変更したものである。
【0034】
第2の実施形態の作用について説明する。
荷搬送ロボットにて荷役を行う場合、搬送指示がコントローラ12に入力され、対象の荷物Wが置かれた台Rの位置へと荷搬送ロボットが走行していく。荷搬送ロボットが予め規定された台Rの前の停車位置に到着すると、エリアセンサ26にて台Rの高さを測定するとともに、荷物Wの手前側、つまり荷搬送ロボットに最も近い側面である基端面W1について測定を行う。エリアセンサ26により荷物Wの高さ、荷物Wの幅、荷物Wまでの距離を測定し、測定結果をコントローラ12へと送る。
【0035】
次に、コントローラ12は、エリアセンサ26による測定で得た台Rの高さ、荷物Wの高さ、荷物Wの幅に合わせて本体16をマスト16Aに沿って昇降させる。このとき、台座部25の上面が台Rの高さと同じ高さに位置されるよう本体16を昇降させるとともに、台座部25を台Rの高さからわずかに低い高さ位置に昇降させる。またコントローラ12は、同時に荷物Wの幅に合わせて一対のアーム17の間隔を調整する。コントローラ12は、荷物Wの側面位置にアーム17が夫々位置するとともに、アーム17に設けられた手先部30が荷物Wの左右端部に若干の距離を置いて対向する位置にアーム17の間隔を調整する。
【0036】
台座部25およびアーム17の位置が整うと、次にコントローラ12はアーム17を荷物Wの基端面W1の反対側の側面である遠端面W2に向かって伸長させる。そして第1実施形態の図10(a)に示す状態と同様に前腕21の先端に設けた手先部30が遠端面W2を越えたら、アーム17の伸長を停止し、次に手先部30を遠端面W2に当接するようにアーム17の間隔を狭めて調整する。そして、手先部30にて荷物Wの遠端面W2を当接させつつアーム17を本体16側へ縮め(屈曲させ)、図10(b)と同じように、図11(a)に示す位置に荷物Wを本体16側へ引寄せる。荷物Wを引寄せて荷物Wの重心が台Rの端面を過ぎると荷物Wが傾き、基端面W1側の下面中央が台座部25の上面に載りかかる。
【0037】
荷物Wを本体16に引寄せた後で、荷搬送ロボットは若干後ろに後退する。ここで、荷物Wの遠端面W2が台R上から落ちないようにし、台Rと台座部25(本体16)の間に隙間を確保する。そして、図11(b)および図12に示すようにアーム17を動かして手先部30を台Rと台座部25(本体16)との間において荷物Wの下面に当接させる。このとき、手先部30は荷物Wの下面の左右両端に当接しつつ荷物Wを支持するとともに、遠端面W2に近い位置とすると良い。これにより荷物Wの下面が台座部25と一対の手先部30の三点にて支持される。
【0038】
次に、アーム17および台座部25の位置を固定して本体16をマスト16Aに沿って上昇させて荷物Wを持上げる。荷物Wを持上げて車体10を走行させることで荷物Wを指定の搬送先へと搬送する。
【0039】
第2の実施形態では第1の実施形態の効果(1)から(3)、(5)から(8)に加え、次の効果を得ることができる。
(11)左右のアーム17の手先部30および台座部25にて荷物Wを下面で当接支持するため、荷物Wを安定して持上げることができる。
(12)荷物Wを台R上から本体16に引寄せた後、遠端面W2が台Rから落ちない位置まで荷搬送ロボットが後退させるので、台Rと台座部25の間に手先部30が入る隙間を確保することができる。
【0040】
本発明は上記実施形態に限られるものではなく、以下に、本発明の変更例について説明する。
○荷搬送ロボットは、荷物Wを持上げた後に、本体16を後傾させても良い。本体16はマスト16Aに接続された油圧シリンダ14を伸縮させることで後傾可能であり、図13に示すように荷物Wを持上げて後傾させることで、台座部25および手先部30に加え、本体16にて荷物Wを支持できる。これにより、荷物Wを安定して支持するとともに、安定して荷物Wを搬送することができる。なお、図13では手先部30は荷物Wの下面を当接支持しているが、遠端面W2を当接支持しても良い。
【0041】
○荷搬送ロボットは、手先部30を荷物Wの遠端面W2に当接させて本体16側へ荷物Wを引寄せる際に、荷物Wを台座部25の先端に位置するまで引寄せたとき、台座部25を台Rの高さよりも高い位置に若干上昇させても良い。荷物Wが台座部25の先端に位置した状態で台座部25を上昇させることで、荷物Wの下面は図14に示すように遠端面W2にて台Rと接触するとともに台座部25にて当接支持される。そしてアーム17を縮める(屈曲させる)ことで荷物Wを本体16まで引寄せる。これにより荷物Wの下面は、台Rとの接触面を減らすことができ、摩擦抵抗を低減するとともに、荷物Wの下面の損傷を低減でき、下面に設けられた梱包用の粘着テープなどの剥がれを抑制することができる。
【0042】
○荷搬送ロボットは、台座部25を本体16に対し傾動可能としても良い。図15に示すように、台座部25Aを荷物Wの下面に合わせて前方へ傾動させることで、荷物Wを持上げる際に接触面を増やし台座部25Aが台Rの高さより高い位置で荷物Wを持上げる状態でも安定させることができる。また、荷物Wを台Rなどに置く場合に、台座部25を水平状態から下方に傾けることで、荷物Wの遠端面W2を台Rに最初に接地させ、その後、本体16を下降させることで、荷物Wを台Rに置く際の衝撃を抑制することができる。
○荷搬送ロボットは、複数の台座部を設けても良い。台座部25を複数設けることで荷物Wの下面をより多くの位置で支持することができるとともに、より多くの面で荷物Wを支持することができ、荷物Wの持上げをさらに安定させることができる。
【0043】
○荷搬送ロボットは、台座部を回転可能に設けても良い。図16に示すように2つの台座部25Bを本体16の前面に回転可能に設けることで、ロール紙など環状の荷を安定して持上げることができる。環状の荷の外周面は曲面であり、曲面に合わせて2つの台座部25Bを回転させることで当接支持するとともに、アーム17の手先部30にて抱え込むように持上げることができる。
○台座部の上面は平面に限らず曲面としても良い。
○荷搬送ロボットの台座部25は、油圧駆動に限定されない。また、アーム17に設けられた回転軸についても油圧駆動に限定されず、電動モータなどを用いることができる。
【0044】
○アームは回転軸による回転運動のみにより複数の自由度に動作可能である場合に限らない。図17に示すように、アーム57の長手方向に伸縮する直線運動を含むことで複数の自由度で動作可能とされても良い。アーム57は、本体56に接続部56Bを介して台座部25が設けられた本体16の側面側、前方に向かい突出して設けられている。アーム57は、左右に延びる方向を軸として接続部56Bに回転軸を有しており、接続部56Bを中心にアーム57を回転運動させることができる。また、アーム57は、回転部57Aと回転部57Aに嵌め込まれた伸縮部57Bを有しており、伸縮部57Bを直線的に伸縮させることできる。このように、回転運動と伸縮運動により手先部60を複数の自由度で変位させても良い。
【0045】
○各実施形態においてレーザレンジファイダをエリアセンサ26として用いたが、エリアセンサ26はレーザを使用するものに限らない。例えば、接触式のセンサを用いても良い。レーザでは、使用環境により外乱を受ける場合があるが、接触式では確実に検出対象を検出することができる。
○各実施形態におけるコントローラ12は、台座部25とアーム17の他、荷搬送ロボット全体を制御するものとしたが、コントローラ12にて台座部25を制御し、アーム17を別のコントローラにより制御しても良い。つまり制御手段として1つの制御装置(コントローラ12)を用いても良いし、複数の制御装置を用いても良い。
【符号の説明】
【0046】
10 車体
12 コントローラ
14 油圧シリンダ
16 本体
17 アーム
18 肩
19 上腕
20 中腕
21 前腕
22 油圧コントロールバルブ
23 油圧ポンプ
24 油圧シリンダ
25 台座部
26 エリアセンサ
30 手先部
W 荷物
【特許請求の範囲】
【請求項1】
荷物を搬送する荷搬送ロボットにおいて、
荷搬送ロボットの本体部と、
前記本体部の少なくとも両側に設けられた複数のアームと、
前記アームに突出して設けられた荷支持部と、
前記本体部の側面に突出して設けられた台座部とを備え、
前記アームは、一以上の回転軸を有して、当該アームを前記本体部に対し複数の自由度で動作可能であり、
前記荷支持部は、前記台座部が設けられた前記本体部の側面よりも前記本体部の前記台座部が突出している側に前記アームにより変位可能であり、
前記台座部は、前記荷物の下面を当接支持し、前記荷支持部は前記荷物を当接支持することを特徴とする荷搬送ロボット。
【請求項2】
前記台座部は、前記荷物に対して昇降可能に設けられ、
前記荷搬送ロボットはさらに、
前記荷物の下面高さを測定するセンサと、
前記センサにより測定された前記荷物の下面高さに基づき当該下面高さと同じかそれより低い位置に前記台座部を昇降させる制御手段とを有することを特徴とする請求項1に記載の荷搬送ロボット。
【請求項3】
前記制御手段は、前記荷支持部が前記荷物の側面を当接支持するよう前記アームを動作させることを特徴とする請求項2に記載の荷搬送ロボット。
【請求項4】
前記制御手段は、前記荷支持部が前記荷物の下面を当接支持するよう前記アームを動作させることを特徴とする請求項2に記載の荷搬送ロボット。
【請求項5】
前記アームは当該アームの長手方向に対して伸縮する伸縮部を有し、
前記アームは、前記回転軸による前記本体部に対する当該アームの回転と、前記伸縮部による伸縮により複数の自由度で動作可能であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに一項に記載の荷搬送ロボット。
【請求項6】
前記荷搬送ロボットはさらに、
油圧駆動源と、
油圧駆動源からの油圧を制御する油圧コントロールバルブを有し、
前記台座部は油圧を駆動源として、油圧コントロールバルブの切換えにより昇降駆動されることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の荷搬送ロボット。
【請求項7】
前記アームは前記本体部に左右対称に設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の荷搬送ロボット。
【請求項1】
荷物を搬送する荷搬送ロボットにおいて、
荷搬送ロボットの本体部と、
前記本体部の少なくとも両側に設けられた複数のアームと、
前記アームに突出して設けられた荷支持部と、
前記本体部の側面に突出して設けられた台座部とを備え、
前記アームは、一以上の回転軸を有して、当該アームを前記本体部に対し複数の自由度で動作可能であり、
前記荷支持部は、前記台座部が設けられた前記本体部の側面よりも前記本体部の前記台座部が突出している側に前記アームにより変位可能であり、
前記台座部は、前記荷物の下面を当接支持し、前記荷支持部は前記荷物を当接支持することを特徴とする荷搬送ロボット。
【請求項2】
前記台座部は、前記荷物に対して昇降可能に設けられ、
前記荷搬送ロボットはさらに、
前記荷物の下面高さを測定するセンサと、
前記センサにより測定された前記荷物の下面高さに基づき当該下面高さと同じかそれより低い位置に前記台座部を昇降させる制御手段とを有することを特徴とする請求項1に記載の荷搬送ロボット。
【請求項3】
前記制御手段は、前記荷支持部が前記荷物の側面を当接支持するよう前記アームを動作させることを特徴とする請求項2に記載の荷搬送ロボット。
【請求項4】
前記制御手段は、前記荷支持部が前記荷物の下面を当接支持するよう前記アームを動作させることを特徴とする請求項2に記載の荷搬送ロボット。
【請求項5】
前記アームは当該アームの長手方向に対して伸縮する伸縮部を有し、
前記アームは、前記回転軸による前記本体部に対する当該アームの回転と、前記伸縮部による伸縮により複数の自由度で動作可能であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに一項に記載の荷搬送ロボット。
【請求項6】
前記荷搬送ロボットはさらに、
油圧駆動源と、
油圧駆動源からの油圧を制御する油圧コントロールバルブを有し、
前記台座部は油圧を駆動源として、油圧コントロールバルブの切換えにより昇降駆動されることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の荷搬送ロボット。
【請求項7】
前記アームは前記本体部に左右対称に設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の荷搬送ロボット。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2012−86310(P2012−86310A)
【公開日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−234929(P2010−234929)
【出願日】平成22年10月19日(2010.10.19)
【出願人】(000003218)株式会社豊田自動織機 (4,162)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年10月19日(2010.10.19)
【出願人】(000003218)株式会社豊田自動織機 (4,162)
【Fターム(参考)】
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