説明

スイッチング電源における障害条件に対する条件付き応答のための方法および装置

【課題】電力変換装置の出力を調整する技術を提供すること。
【解決手段】電力変換装置が電力変換装置の入力と出力の間に結合されたエネルギー伝達要素を含む。電力変換装置内に含まれるスイッチがエネルギー伝達要素の入力に結合される。電力変換装置はスイッチに結合されたコントローラ回路も含む。コントローラ回路は電力変換装置の出力を表すフィードバック信号を受け取り、かつ、電力変換装置入力電圧を表す信号を受け取るように結合される。コントローラ回路は、スイッチのスイッチングを制御して、フィードバック信号に応答して電力変換装置の出力に調整された出力パラメータを提供する。コントローラ回路は、電力変換装置入力電圧が閾値レベルを超えている場合、電力変換装置出力パラメータの調整が失われたことの検出に応答して、電力変換装置をオフ状態にラッチする。また、コントローラ回路は、電力変換装置出力パラメータが調整されている間、電力変換装置入力電圧を表す信号に反応しない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概ね、電子回路に関し、より具体的には、本発明は、障害条件に応答する回路に関する。
【背景技術】
【0002】
オフラインのスイッチング電源は、一般に、出力電圧および/または電流などの出力パラメータを調整するために制御ループを使用する。安全上の理由で、それらの電源は、例えば、調整が失われ、電力変換装置が、温度閾値を超えた障害条件が生じた場合に、システム全体を保護するのに役立つ手段を設けることが、しばしば、必要である。さもなければ、出力回路、または接続された負荷が、あるいは最悪のケースでは、出力もしくは電力変換装置容器に触れている人が、そのような条件下で傷つけられる可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、調整が失われること、または温度閾値を超えることは、電源において様々な原因を有する。第1に、調整が失われることは、制御ループにおける欠陥部品によって生じることがある。一例が、電源の出力側、つまり、2次側から、入力側、つまり1次側に、絶縁バリアを越えてフィードバック信号を結合するために通常使用される、不良の光結合器である。
【0004】
第2に、調整が失われることは、出力過負荷条件または出力短絡条件によって生じることがある。出力過負荷条件のケースでは、電源が、要求される電力をもはや供給することができなくなると、出力電圧はその調整値を下回って低下する。出力短絡条件のケースでは、出力電圧は0近くまで低下する。両方のケースで、要求される電力は電源の能力を超える。調整は失われる。
【0005】
また、調整が失われることは、例えば、電源が、電線から抜かれた場合などの、通常の電源切断中にも生じることがある。交流(AC)入力電圧が、取り外されると、電源への入力電圧が最終的にあまりにも低下して、変換装置が出力電力を供給することができなくなり、調整が失われるからである。調整が失われることの、この最後の原因に関する別の例が、AC入力電圧またはライン入力電圧の一時的な低下である。AC電圧が低下した条件下で、電力変換装置内部の様々な部品の温度には、通常、さらなる熱ストレスがかかり、これにより、個々の部品、または変換装置全体が、安全な温度閾値を超えることになる可能性がある。
【0006】
本発明を、例として、限定としてではなく、添付の図に詳細に示す。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1A】本発明の教示による障害条件に対する条件付き応答が存在する電力変換装置の実施形態に関する例示的な概略図である。
【図1B】本発明の教示による障害条件に対する条件付き応答が存在する電力変換装置の実施形態に関する別の例示的な概略図である。
【図2】本発明の教示による電力変換装置における障害条件に対する条件付き応答が存在する実施形態に関する例示的な流れ図である。
【図3】本発明の教示による障害条件に対する条件付き応答が存在する電力変換装置の実施形態に関する別の例示的な概略図である。
【図4】本発明の教示による障害条件に対する条件付き応答が存在する電力変換装置内部に含まれる集積回路の実施形態に関する例示的な概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の教示による障害条件に対する条件付き応答が存在する電源の実施形態の例を開示する。以下の説明では、本発明の徹底的な理解をもたらすために、多数の特定の詳細を提示する。しかし、その特定の詳細が、本発明を実施するのに使用されなくてもよいことが当業者には明白となろう。実施に関連する周知の方法は、本発明を不明瞭にするのを避けるために、詳細に説明していない。
【0009】
本明細書全体で、「一実施形態」または「実施形態」について述べることは、その実施形態に関連して説明される特定の特徴、構造、または特性が、本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。このため、本明細書全体の様々な箇所における「一実施形態の場合」または「ある実施形態では」という句の出現は、必ずしもすべて、同一の実施形態について述べていない。さらに、以下に説明され、かつ/または図面に示される特定の特徴、構造、特性、組み合わせ、および/または部分的組み合わせは、本発明の教示による1つまたは複数の実施形態において、任意の適切な形で組み合わせられることが可能である。
【0010】
一実施形態の場合、一部の応用例では、本発明の教示によれば、電源内の障害条件に対する条件付き応答が提供される。例示的な応用例がプリンタ用の電源である。一部の状況下で、電源は、例えば、調整が失われたことが検出された場合、または、例えば、温度閾値を超えた場合、ラッチ・オフしなければならない。それらの状況には、出力短絡、または出力過負荷が含まれ、あるいは、電源入力電圧が、通常の動作範囲内にありながら、不良の部品に起因する壊れた制御ループが含まれ、つまり、電源の通常の動作規格を満たすように電源の設計内に設定された閾値を超えることが含まれる。自動的な再起動の試みは、全く行われてはならない。さもなければ、インクジェット・プリンタ内部の用紙を運んでいるモータが、例えば、用紙が詰まった場合、損傷を受ける可能性がある。しかし、通常の電源切断中、または欠けているライン・サイクル中、または長い低入力電圧期間中、障害条件に応答するラッチング・シャットダウンは回避されなければならない。この条件下で、自動的再起動は、入力電圧が、電源の通常の動作範囲内に再び戻った場合に望ましい。
【0011】
障害条件の原因の性質を検出することができない制御システムの問題に対処する方法と装置を本明細書で開示する。障害条件を検出した後、設計者は、入力電圧が閾値レベルを超えている場合のラッチング・シャットダウンと、障害条件が、入力電圧が閾値レベルを下回っていることに起因する場合のヒステリシス再起動シャットダウンまたは自動再起動シャットダウンの間で選択を行うことができる。例えば、一実施形態の場合、電源は、入力電圧が、閾値レベルを超えて再び上昇した場合、再起動の試みを開始する。一実施形態の場合、電源コントローラが、障害条件の性質を区別し、本発明の教示に従って障害条件が検出された後に受け取られるさらなる情報に応じて、異なるアクションを決めることができる。一実施形態の場合、これは、障害条件検出と入力電圧感知の両方が、集積回路コントローラ回路の単一のピン上で実行されることを可能にするという利点を有し、障害条件の検出の後、入力電圧が閾値を超えている場合、集積回路がオフ条件にラッチされる。
【0012】
図1Aは、本発明の教示にしたがって障害条件を検出するために、電力変換装置のコントローラ回路に複数の入力180の1つまたは複数が結合された電力変換装置の例を示す。複数の入力180に含まれる信号は、電力変換装置に障害が存在することを示すことが可能であり、そのような信号には、ライン入力電圧を表す信号、電源の調整された出力パラメータ、および/または熱信号の1つまたは複数が含まれるが、それらには限定されない。例えば、電源の調整された出力パラメータを表す信号は、電力変換装置の出力パラメータの調整が失われたという、電力変換装置における障害条件を示すのに使用できる。同様に、熱信号は、電力変換装置内部の部品の温度を表し、したがって、電力変換装置において熱障害条件が存在することを示すのに使用できる。したがって、本発明の教示によれば、例えば、AC入力電圧またはDCバス(バルク)電圧を表す信号を含め、複数の入力180は、障害条件をまず検出し、次に、その障害条件の理由を特定するのに使用される。以下に説明するとおり、ある実施形態に関する電力変換装置の様々な例が、本発明の教示によれば、検出された障害条件に応答して条件付き応答を有するように結合される。
【0013】
図示した例に示されるとおり、ACライン電圧VIN105が、ブリッジ整流器BR1 110によって整流され、バルク・キャパシタC1 115によって平滑化される。電力は、エネルギー伝達要素T1 130の入力に結合された電源スイッチS1 125のスイッチングに応答して、エネルギー伝達要素T1 130を介して負荷155に供給される。図1Aの例では、エネルギー伝達要素T1 130は、変圧器として示されている。変圧器出力電圧は、整流器D1 135とキャパシタC2 140によって整流され、平滑化される。出力電圧VO150、出力電流IO145、あるいはVO150とIO145の組み合わせなどの出力パラメータは、フィードバック回路165とコントローラ175を介して調整される。
【0014】
一実施形態の場合、フィードバック回路165は、電源の出力を感知するために、電源の出力に直接に結合されている。一実施形態の場合、フィードバック回路165は、フィードバック信号UFB170を生成するために、出力電圧UO160の表現を基準電圧UREF185と比較する。このフィードバック信号UFB170は、電圧VO150または出力電流IO145などの出力パラメータを調整するために、コントローラ175によって処理される。一実施形態の場合、フィードバック信号UFBは、電圧VO150または出力電流IO145などの出力パラメータの調整が失われたことを検出する手段となる複数の入力170の1つであってもよい。図示するとおり、コントローラ175は、電源スイッチS1 125のスイッチングを制御するように結合されて、電力変換装置の出力パラメータを調整する駆動信号176を生成する。一実施形態の場合、入力ライン感知回路152の出力151がコントローラ175への複数の入力180の1つである。一実施形態の場合、ライン感知回路152の機能は、AC入力電圧VIN105の大きさを監視することである。
【0015】
図1Bは、図1Aの電力変換装置と多くの類似点を共有するが、エネルギー伝達要素197の一部を形成するバイアス巻線188が追加されている電力変換装置の例を示す。図1Aの回路と共通して、ACライン電圧VIN190は、ブリッジ整流器BR1 192によって整流されて、バルク・キャパシタC1 193で平滑化される。電力は、エネルギー伝達要素T1 197の入力に結合された電源スイッチS1 196のスイッチングに応答して、エネルギー伝達要素T1 197を介して負荷164に供給される。図示した例に示されるとおり、電源スイッチS1 196は、コントローラ187から受け取られる駆動信号173に応答してスイッチングさせられる。図示した例では、コントローラ197は、フィードバック回路183からのフィードバック信号UFB182を含む複数の入力181を受け取るように結合される。一例の場合、フィードバック回路183は、基準電圧UREF186を受け取るように結合される。図1Bの例では、エネルギー伝達要素T1 197は変圧器として示されている。変圧器出力電圧は、整流器D1 198とキャパシタC2 199によって整流され、平滑化される。出力電圧VO162または出力電流IO163などの出力パラメータは、フィードバック回路183とコントローラ187を介して調整される。しかし、図1Bの回路は、コントローラ187に電力供給し、かつ/またはフィードバック回路183に対する出力電圧162を表す出力信号を生成する低電圧電源として使用できるバイアス巻線188を有する。バイアス巻線信号189が、フィードバック回路183に結合されるケースでは、信号184はもはや要求されず、代わりに、コントローラ187が、スイッチ196をスイッチングして、バイアス巻線信号189を調整するように適応する。フィードバック回路183内部の回路配線に依存して、調整されるバイアス巻線信号は、バイアス巻線188の両端の電圧、またはバイアス巻線188の両端の電圧から引き出された電流である。したがって、図1Bの回路内で、電力変換装置出力パラメータ、VO162の調整が失われたことは、バイアス巻線によって生成されたバイアス巻線出力信号189を感知することによって検出される。
【0016】
図2は、様々な障害条件の下における動作の流れ図を示す。電源の起動時に、ブロック210で、AC入力電圧が、起動閾値レベルを超えているかどうかがまず確認される。このブロックは、電源への入力電圧が、要求される出力パラメータの調整を維持するだけ十分に高いことを確かめる。
【0017】
入力電圧が十分に高いとすぐに、ブロック220によってスイッチングが開始される。本開示では、スイッチングという用語は、例えば、図1AのスイッチS1 125のような、電源スイッチの動作を指し、電力変換装置出力負荷にエネルギーを供給するアクションを表すのに使用される。
【0018】
電源が、スイッチングを開始すると、ブロック230が、制御ループを常時、監視して、調整される出力パラメータが、依然、調整されているかどうかを確認する。代替の実施形態では、本発明の教示によれば、ブロック230は、代わりに、例えば、図1AのスイッチS1 125のような、電力変換装置電源スイッチ、またはエネルギー伝達要素、あるいは電力変換装置内部の他の任意の部品の1つまたは複数の温度を監視することもできることが理解されよう。その場合、ブロック230において行われる判定は、温度が監視されている部品または部品群が、温度閾値を下回っているかどうかである。
【0019】
温度閾値を超えた場合、そのことによって、ブロック240に示すとおり、電力変換装置のスイッチングが停止される。しかし、残りの説明では、調整が失われることは、障害条件の指示として使用される。
【0020】
調整が失われると、ブロック240で示されるとおり、スイッチングが終了し、ラッチが設定される。スイッチングは、調整が失われると即時に終了されることも、または非常に高い遷移負荷条件などの、調整が短い期間にわたって失われることが可能な、電力変換装置の通常の動作中の条件を考慮に入れるために、調整が失われた時点からある期間の後に終了されることも可能である。
【0021】
調整が失われた後、調整が失われたことが、本明細書では、再起動閾値レベルと呼ばれる閾値を、ACライン電圧が下回ったことに起因していたかどうかを、ブロック250が検出する。ACライン電圧が、その再起動閾値レベルを超えている場合、調整が失われたことの原因は、壊れた制御ループ、または出力過負荷、または短絡であると考えられる。これらすべてのケースで、電源はラッチ・オフされる。
【0022】
例えば、再起動閾値レベルを下回っているなどの、AC入力が十分に高くない場合、ラッチは、ブロック260に示されるとおり、リセットされる。その場合、通常の電力切断またはACライン低下が、調整が失われたことの原因である可能性があり、再起動の試みが許される。
【0023】
この例では、ブロック280における判定で、AC入力電圧が、起動閾値を超えて再び上昇した時、電力変換装置が再起動しようと試みるまでのオフ期間をブロック270が確立する。一実施形態の場合、オフ期間は0でもよく、すると、電源動作は、ブロック280に示されるとおり、入力電圧レベルが起動閾値を超えた場合、即時に再起動する。ブロック250の存在により、スイッチングが停止された後、ACラインが、確実に継続的に監視される。一実施形態の場合、入力電圧起動閾値レベルと入力電圧再起動閾値レベルは実質的に等しい。一実施形態の場合、ブロック210を使用する回路と、ブロック280を使用する回路とは同一であり、その場合、本発明の教示によれば、ブロック270後の処理は、ブロック280の代わりに、ブロック210に進む。前述の例では、電力変換装置が、ブロック230の「NO」の出力に相当する調整された状態にある場合、動作は、本発明の教示によれば、電力変換装置入力電圧に反応しない。調整が失われて初めて、入力電圧が、ブロック250で再び感知される。
【0024】
図3は、本発明の教示による実施形態に関する変換装置300の図である。図示した例に示されるとおり、フィードバック信号とACライン電圧感知信号が、コントローラ340の1つのフィードバック端子EN390上で結合されて、コントローラU1 340への入力の数が減らされ、したがって、システム費用が低減される。別の実施形態では、フィードバックとACライン電圧感知は、コントローラU1 340の別々の端子に印加されることも可能である。
【0025】
図3に示された例では、コントローラU1 340は、D端子とS端子の間に結合されたスイッチを含む。コントローラU1 340内部にスイッチを含めることにより、システム費用を低減させることができる。別の実施形態では、スイッチは、本発明の教示によれば、コントローラU1 340の外部にあることも可能である。ACライン電圧VIN305は、ブリッジ整流器BR1 310とDCバルク・キャパシタC1 335によって整流され、平滑化される。エネルギー伝達要素T1 350が、コントローラU1 340に組み込まれたスイッチとともに、負荷375へのエネルギーの供給を調整するように結合される。変圧器T1 350出力電圧は、整流器D1 355とキャパシタC2 360によって整流され、平滑化される。
【0026】
図示する例では、調整された出力パラメータは出力電圧VO365である。出力電圧調整閾値が、ツェナー・ダイオードD4 380と光結合器U2 385LEDの順電圧降下によって設定される。光結合器U2 385は、集積回路U1 340のフィードバック端子EN390に、絶縁バリアを越えてフィードバック信号を結合する。この例では、出力パラメータの調整が失われることは、フィードバック端子EN390へのフィードバック信号が失われることによって示される。前述したとおり、このように調整が失われることは、例えば、電力変換装置の出力における出力短絡条件または過負荷条件に起因することが可能である。さらに、図3は、調整が失われることを生じさせることができる回路395を示す。一実施形態の場合、感知−クローバー回路395が出力電流IO370の大きさを感知して、IO370が閾値を超えた場合、またはある期間にわたって閾値を超えた場合、電力変換装置の出力の両端に実質的な短絡を印加するクローバー回路をトリガする電流感知回路を含む。したがって、回路395によって、出力負荷条件に基づき、調整が失われることが生じる。このタイプの回路は、例えば、プリンタ用の電力変換装置内部で使用して、調整が失われることをそれ自体が生じさせることはないが、それでも、プリンタの製造業者によって設定された最大電力供給規格を超えるので、望ましくない負荷条件を検出することができる。その負荷条件が、実質的に0であることも可能な、ある期間にわたって存在する場合、電力変換装置がラッチ・オフすることが望ましい。感知−クローバー回路395は、この機能を提供し、この障害条件が生じる閾値を電力変換装置設計者が設定することができる。
【0027】
キャパシタC4 345は、コントローラU1 340の内部電源のためのバイパスとして作用する。図3の例では、コントローラU1 340は、フィードバック端子EN390から流れ出るフィードバック電流信号に応答するように適応させられる。他の諸実施形態では、コントローラ340は、本発明の教示によれば、端子EN390におけるフィードバック電圧に応答するように適応させられることも可能である。さらに別の実施形態では、コントローラ340は、フィードバック端子EN390に流れ込むフィードバック電流信号に応答するように適応されることも可能である。コントローラ340は、そのフィードバック電流信号が、コントローラ340内部の回路によって決められた閾値を超えた場合に、そのことを検出する。コントローラ340は、フィードバック端子EN390におけるフィードバック電流信号を調整するために、エネルギー伝達要素350経由のエネルギー伝達を制御するように適応させられる。一実施形態の場合、コントローラ340は、ON/OFF制御スキームを使用して、その調整を実現する。他の諸実施形態では、コントローラ340は、本発明の教示によれば、パルス幅変調器(PWM)電圧モードもしくはPWM電流モード、または共振モードもしくは準共振モードの制御を使用して、その調整を実現することもできる。
【0028】
図3に示す例に示されるとおり、部品315、320、330、325が、図1Aに示されるライン感知ブロック152の図1Aに示される例のような、ライン感知回路を構成する。AC入力電圧VIN305は、整流器D3 315とキャパシタC3 325によって整流され、平滑化される。キャパシタ325は、AC入力のピーク値まで充電され、時の経過につれて抵抗器330と抵抗器320によって放電させられる。キャパシタ325、抵抗器330、抵抗器320の相対値により、ダイオード315が導通していない場合に、時間にわたるキャパシタ325の両端の電圧の値が決まる。
【0029】
例えば、一例では、キャパシタ325は33nFという値を有し、抵抗器330は6.8メガオームという値を有し、抵抗器320は10メガオームという値を有する。その場合、値のこの組み合わせの時定数は約132ミリ秒である。時定数は、ACライン電圧周波数が60ヘルツである場合に、通常およそ16.6ミリ秒であるAC電圧波形のサイクルより、はるかに長くなるように選択される。したがって、132ミリ秒の時定数の選択により、325の両端の電圧は、ACライン・サイクルに挟まれた間は高く保たれるが、AC入力電圧が切断された、または低下した場合は、比較的急速に放電されることを確実にする。キャパシタ325、抵抗器330、抵抗器320の値はすべて、依然、本発明の教示を役立てながら、キャパシタ325を放電させるのにかかる時間を増やすように、または減らすように、大きくする、または小さくすることもできる。
【0030】
別の実施形態では、抵抗器330は、ダイオード315が導通していない場合に、時間と共に325の両端の電圧を所望される値とするのに、抵抗器320に流れ込む電流で十分であるため、抵抗器330は要求されない。本発明の教示が役立つ応用例は、通常、電源のユーザが、AC入力電圧を取り外すことによって電源をリセットできること、およびこのリセットが、通常、1秒から10秒までの間の短い期間内に行われることを要する。
したがって、AC入力電圧が取り外された場合の、キャパシタ325の比較的急速な放電が、通常、値が非常に大きく、したがって、放電されるのに非常に長い期間がかかる可能性がある、キャパシタ335の両端の電圧を検出することにより、ライン電圧感知が、実現されない理由である。しかし、ある実施形態の代替の例では、入力電圧情報は、電源をリセットするのに、より長い期間が許容できる場合、キャパシタC1 335の両端の電圧から引き出すことができる。そのような実施形態では、ダイオードD3 315とキャパシタ3 325は省かれ、抵抗器320は、フィードバック端子EN390と、キャパシタC1 335の正端子における入力DCレールとの間に結合される。R2 330のような抵抗器は、その場合、キャパシタC1 335の両端に結合して、キャパシタC1 335の両端の電圧の時定数に影響を与え、したがって、入力電圧が取り外された場合に、電源をリセットするのにかかる時間に影響を与えることもできる。このタイプの実施形態が、使用されることが可能なケースの例は、電源に、AC電源ではなく、DC電源が供給される場合である。
【0031】
キャパシタC3 325の両端の電圧によって、電流が抵抗器320を通って流れる。図3の例では、コントローラU1 340は、出力パラメータの調整が失われた後、抵抗器320を通って流れる電流の大きさを感知するように適応させられる。コントローラ340内部の回路が、本明細書で、ライン感知閾値電流と呼ばれるその電流の閾値を設定する。一実施形態の場合、その閾値未満の、抵抗器320に流れ込む電流は、本発明の教示によれば、要求されるエネルギーを電力変換装置が電力変換装置出力負荷に供給して、出力パラメータを調整された状態にするだけ、十分にAC入力電圧が高くはないことを示すものとして解釈される。
【0032】
出力過負荷または短絡に起因して調整が失われた場合、図2に示されるとおり、コントローラU1 340が、光結合器385によってフィードバック端子EN390に結合されたフィードバック信号が失われたことを検出し、スイッチングを停止する。しかし、本発明の教示を役立てて、コントローラ340は、その調整が失われたことの原因を特定することができる。
【0033】
例えば、フィードバック信号が失われたことの検出の後、抵抗器320を通って、コントローラ340のフィードバック端子EN390に流れ込む電流が、コントローラ340内部の回路によって設定されたライン感知閾値を超えている場合、コントローラ340はラッチ・オフ条件を開始する。このラッチ・オフ条件は、抵抗器320を通って流れる電流が、コントローラ340のライン感知閾値電流を下回るまで、AC入力電圧を取り外す、または低くすることによってリセットされる。コントローラ340のライン感知閾値電流は、例えば、50ボルトないし100ボルトのピーク電圧を有するAC電圧に相当するレベルに、通常、設定されることが理解されよう。したがって、ラッチ・オフ条件をリセットするために、すなわち、内部起動シーケンスによってコントローラ340がリセットされることを強制し、コントローラ340のBPピンにおける供給電圧を放電させるために、C1 335の両端の電圧を極めて低いレベルまで低減することは必要ない。代わりに、キャパシタC1 335が、キャパシタC1 335の両端に、依然、高い電圧を有する間に、ラッチ・オフ条件を迅速にリセットすることが可能である。前述したラッチ・オフ条件のリセットの後、次に、AC入力電圧が増加されて、フィードバック端子EN390に流れ込む電流がライン感知閾値を再び超えるようになると、電力変換装置がコントローラ340によって再起動される。この機能は、図2に示されるとおりである。したがって、図3の例は、起動閾値と再起動閾値が、図2に関連して説明したとおり、実質的に等しい場合の例である。前述した例では、調整が失われる前、抵抗器320を通って流れる電流は、感知されず、したがって、通常の動作中、コントローラの動作は、本発明の教示によれば、電力変換装置入力電圧を表すその信号の条件に反応しない。
【0034】
一実施形態の場合、ある程度のヒステリシスが、ライン感知閾値電流レベルに適用されることが可能である。抵抗器320を通って流れる電流が、ライン感知閾値電流を下回る条件において、調整が失われたことが検出された後、コントローラ340は、オフ期間の終りに、抵抗器320を通って流れる電流が、感知閾値電流レベルを超えている場合に、コントローラが、電力変換装置を再起動しようと試みるまでのオフ期間を設定する。やはり、以上は、図2の流れ図と一致している。他の例では、ライン感知閾値は、依然、本発明の教示を役立てながら、電流閾値ではなく、電圧閾値であることも可能である。
【0035】
図示するとおり、図3の回路例は、コントローラ340を使用し、コントローラ340は、コントローラU1 340のD端子とBP端子の間に結合されたコントローラU1 340の内部調整回路から引き出される、バイパス・キャパシタ345に蓄積された電荷を使用して、内部回路に供給電流を与える。他の例では、コントローラU1 340が動作するための供給電流を、エネルギー伝達要素350の一部を形成する低電圧バイアス巻線から引き出すことも可能であることが理解されよう。バイアス巻線を使用する例示的な実施形態では、バイアス巻線は、電源の出力を表す、コントローラU1 340によって受け取られるように結合される信号を出力する。様々な例では、電源の出力を表し、コントローラU1 340によって受け取られる、バイアス巻線によって出力される信号は、本発明の教示によれば、バイアス巻線の電圧、またはバイアス巻線から引き出される電流である。したがって、バイアス巻線も、変換装置300の出力において調整が失われたことを検出するのに使用できる。適切に設計された変換装置では、バイアス巻線の両端に現れる電圧は、変換装置の出力電圧に実質的に比例する。このため、電力変換装置の出力における出力過負荷障害または短絡障害は、バイアス巻線電圧が閾値を下回って降下することによって感知できる。この動作は、図1Bの説明と一致している。代替として、開制御ループ条件が、例えば、光結合器385が開路として障害を生じた場合、結果の出力過電圧条件は、やはり、バイアス巻線電圧が閾値を超えて上昇することによって感知できる。バイアス巻線が使用されない、さらに別の例では、電力変換装置出力過電圧条件を、本発明の教示によれば、電力変換装置の出力において直接に感知でき、その障害条件を示す信号を電源コントローラに与えることが、特にその目的で使用される第2の光結合器を介して可能である。
【0036】
図4は、本発明の教示による、障害条件に対する条件付き応答をもたらす回路の一例のブロック図400を示す。図4に示された例示的な回路は、例えば、本発明の教示によれば、図3のコントローラU1 340の内部制御回路、または図1Aのコントローラ175およびスイッチS1 125の一部を形成し、かつ/または図2の流れ図に示された動作の一部を形成する。
【0037】
図示した例に示されるとおり、ANDゲート415が3つの入力信号を有する。通常の動作中、電源スイッチ418の各スイッチ・サイクルの始めに、発振器419がクロック・パルス421を生成する。図示した例に示されるとおり、発振器419の入力422は、MOSFET411および/またはMOSFET425を介して、電流源412から電流を受け取るように結合される。発振器419に、電流源412から電流が供給されると、発振器419が発振する。障害条件が全く存在せず、ENABLE信号413として内部で表現されるフィードバック信号が高であると想定すると、ANDゲート415の出力は、CLOCK信号421の期間にわたって高になり、これにより、ラッチ、つまり、フリップ・フロップ417が設定されて、電源スイッチ418をオンにする。図示するとおり、フリップ・フロップ417が駆動信号476を生成し、その信号476をスイッチ418が受けて、電源スイッチ418のスイッチングを制御する。電源スイッチ418がオンのままである時間は、CURRENT LIMITバー信号414とDCMAX信号420によって決まる。それらの信号のいずれが低になることによっても、フリップ・フロップ417がリセットされ、電源スイッチ418のオン時間が終了する。
【0038】
通常の動作中、ENABLE信号413が、低になるたびに、カウンタ401が設定される。しかし、例えば、図3の回路において出力の調整が失われたことを示し、図2では、ブロック230の「YES」の出力に相当する、ENABLE信号413が失われた障害条件の下では、カウンタ401は、ENABLE信号413によって設定されることなしに、カウントすることを続ける。カウンタ401は、発振器419からの信号407を使用して、発振器周波数でクロック制御される。
【0039】
一実施形態の場合、カウンタ401はダウン・カウンタであり、したがって、信号Q12、Q13、Q14が高で始まる条件から、それらの信号が低である条件までカウント・ダウンする。一実施形態の場合、カウンタ・ビットQ1ないしQ11も含められるが、図4には示していない。このため、カウンタ401のQ14出力が、高である通常の動作条件では、インバータ・ゲート409の出力は低であり、PチャネルMOSFET425はオンの状態に維持され、これにより、発振器が、電流源412によって電源供給されて、通常の形で動作することが可能になる。同一の条件の下では、ラッチ410へのS入力は高であり、したがって、ラッチ410のQ出力は高であり、これにより、pチャネルMOSFET411がオフに保たれて、LINE UV信号408の極性に関わらず、発振器の動作において全く役割を果たさないことが確実になる。したがって、通常の動作中、電力を調整している間のコントローラの動作は、本発明の教示によれば、電力変換装置入力電圧を表す信号の条件に反応しない。
【0040】
しかし、障害条件の下では、Q14が低になるのにかかる期間にわたってカウンタ401がカウントしていた場合、回路は障害条件を認識する。Q14出力信号402が低になり、電力MOSFET418がスイッチングされるのを阻止する。ANDゲート415出力が、ANDゲート415への他の入力信号に関わらず、低のままになるからである。これは、図2のブロック240に相当する。
【0041】
14が低になるとすぐに、インバータ409出力が高になり、pチャネルMOSFET425をオフにする。Q14が低になることに対するラッチ410の応答はLINE UV信号408の条件に依存する。
【0042】
第1のケースで、LINE UV信号408が高であり、例えば、図3の電源入力電圧305が閾値を下回っていることを知らせると、ラッチ410のQ出力が低になり、pチャネルMOSFET411がオンになって、発振器が動作を続ける、つまり、発振を続けることができる。したがって、CLOCK INPUT407が、クロック入力信号423をカウンタ401に与え続け、カウンタは、Q13およびQ12が、Q14(以上から、既に低である)と共に低になるまで、カウント・ダウンすることを続ける。共に低になった時点で、END OF COUNT信号405が高になる。この第1のケースでは、LINE UV信号も高であるので、NANDゲート404の出力が低になり、NANDゲート406へのCLOCK INPUT407が、カウンタ401への入力CLK信号423に影響を与えることが阻止される。
【0043】
したがって、カウンタ401は、LINE UV信号408が低になるまで、その条件に保持され、これにより、例えば、図3の電源入力電圧308が閾値を超えて上昇したことが示される。この条件下では、NANDゲート404の出力が高になり、NANDゲート406へのCLOCK INPUT407は再び、発振器419の周波数で、カウンタ401への入力CLK信号423をクロック制御する。すると、カウンタ401は、Q1ないしQ14が再び高になる次の状態までカウントし、カウントが再び開始する。Q14は、現時点で、高であるので、電源MOSFET418は、ENABLE413の状態、ならびにANDゲート415へのCLOCK421入力の状態に依存して、スイッチングすることを再び許される。以上の一連のイベントは、図2のブロック280の「YES」の出力、およびブロック220に相当する。
【0044】
第2のケースでは、LINE UV信号408は低であり、例えば、図3の電源入力電圧305が閾値を超えていることを知らせ、ラッチ410のQ出力は高いままであり、pチャネルMOSFET411はオフであり、電流源412が発振器419に電源供給することが阻止される。したがって、発振器419は発振することを止め、したがって、CLOCK INPUT407は、カウンタ401へのクロック入力信号423を全く生成しない。すると、カウンタ401は現在の状態に保持され、その条件を事実上ラッチする。したがって、この障害条件の下では、電力変換装置はオフ状態にラッチされる。図2では、このことは、システムを、このオフ状態にラッチするブロック250の「NO」の出力に相当する。この条件は、図2のブロック250の「YES」の出力に相当する、LINE UV信号408が高になるまで、継続して存在する。
【0045】
次に、図2のブロック260に相当するラッチ410のQ出力が低にリセットされることが行われ、pチャネルMOSFET411が再びオンにされて、発振器419が動作できる。これにより、Q13およびQ12が、Q14と共に低になるまで、カウンタ401がカウント・ダウンをすることを続ける。その状態までカウント・ダウンする時間が図2のブロック270に相当する。その時間の終りに、END OF COUNT信号405が高になる。LINE UV信号が高である場合、NANDゲート404の出力が低になり、NANDゲート406へのCLOCK INPUT407が、カウンタ401への入力CLK信号423に影響を与えることが阻止される。したがって、カウンタはその条件に保持される。このことは、図2のブロック280の「NO」の出力に相当する。
【0046】
LINE UV信号408が低になり、これにより、例えば、図3の電源入力電圧308が閾値を超えて上昇したことが示されると、NANDゲート404の出力が高になり、NANDゲート406へのCLOCK INPUT407は再び、カウンタ401への入力CLK信号423を発振器419の周波数でクロック制御することができる。すると、カウンタ401は、Q1ないしQ14が再び高になる次の状態までカウントし、カウントが再び開始する。Q14は現時点で高であるので、電源MOSFET418は、ENABLE413の状態、ならびにANDゲート415へのCLOCK421入力の状態に依存して、スイッチングすることを再び許される。以上の一連のイベントは、図2のブロック280の「YES」の出力、およびブロック220に相当する。
【0047】
以上の詳細な説明では、本発明の特定の例示的な実施形態に関連して、本発明の方法および装置を説明してきた。しかし、本発明のより広い趣旨および範囲を逸脱することなく、実施形態に様々な改変および変更を加えることができることが明白であろう。したがって、本明細書および図は、限定的ではなく、例示的であると見なされるべきである。
【符号の説明】
【0048】
110,135,192,198 整流器、115,193,199 キャパシタ、125 電源スイッチ、130,197 エネルギー伝達要素、152 感知回路、155,164 負荷、165,183 フィードバック回路、175,187 コントローラ、188 バイアス巻線。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力変換装置コントローラ回路であって、
電力変換装置の入力電圧を表わす信号を受信するように結合されるライン感知入力と、
前記電力変換装置の出力を表わすフィードバック信号を受信するように結合されるフィードバック入力と、
前記フィードバック信号に応答して、調整された出力パラメータを前記電力変換装置の出力に提供するためのスイッチのスイッチングを制御するように結合された駆動信号を生成する駆動信号生成器とを備え、
前記駆動信号生成器は、前記ライン感知入力および前記フィードバック入力を含む複数の入力を受けるように結合され、
前記駆動信号生成器は、前記電力変換装置入力電圧が第1の閾値レベルを上回る場合に、前記複数の入力によって検出されるような前記電力変換装置における障害条件の検出に応答して、前記電力変換装置をオフ状態にラッチするように結合され、
前記駆動信号生成器は、前記コントローラが、前記電力変換装置の出力における前記出力パラメータを調整している間、前記電力変換装置入力電圧を表わす信号に応答しない、電力変換装置コントローラ回路。
【請求項2】
前記駆動信号生成器は、前記電力変換装置の入力電圧が第2の閾値を下回り、引き続いて上昇して前記第1の閾値を上回ると、前記電力変換装置を再起動するように結合される、請求項1に記載の電力変換装置コントローラ回路。
【請求項3】
前記第1および第2の閾値は、実質的に等しい、請求項2に記載の電力変換装置コントローラ回路。
【請求項4】
前記複数の入力は、前記電力変換装置の出力における前記出力パラメータの調整が失われたことを示す信号を含む、請求項1に記載の電力変換装置コントローラ回路。
【請求項5】
前記複数の入力は、前記電力変換装置内の要素の温度を表わす信号を含む、請求項1に記載の電力変換装置コントローラ回路。
【請求項6】
前記電力変換装置の出力における前記調整された出力パラメータは、前記電力変換装置の出力における電圧を含む、請求項1に記載の電力変換装置コントローラ回路。
【請求項7】
前記電力変換装置の出力における前記調整された出力パラメータは、前記電力変換装置の出力における電流を含む、請求項1に記載の電力変換装置コントローラ回路。
【請求項8】
前記電力変換装置の出力における前記調整された出力パラメータは、前記電力変換装置の出力における電圧および電流の組み合わせを含む、請求項1に記載の電力変換装置コントローラ回路。
【請求項9】
前記駆動信号生成器に結合され、前記スイッチのスイッチングを制御するための前記駆動信号を生成する発振器をさらに備える、請求項1に記載の電力変換装置コントローラ回路。
【請求項10】
前記駆動信号生成器は、前記電力変換装置の入力電圧を表わす信号が第2の閾値レベルを下回るとリセットされるように結合されるラッチを含む、請求項9に記載の電力変換装置コントローラ回路。
【請求項11】
前記フィードバック信号は、前記電力変換装置の出力から受信されるように結合される、請求項1に記載の電力変換装置コントローラ回路。
【請求項12】
前記フィードバック信号は、前記電力変換装置のエネルギー伝達要素のバイアス巻線から受信されるように結合される、請求項1に記載の電力変換装置コントローラ回路。
【請求項13】
請求項1〜12のいずれかに従う電力変換装置コントローラ回路を備える、電力変換装置。
【請求項14】
電力変換装置コントローラ回路であって、
電力変換装置の入力電圧を表わす信号を受信するように結合されるライン感知入力と、
前記電力変換装置の出力を表わすフィードバック信号を受信するように結合されるフィードバック入力と、
前記フィードバック信号に応答して、調整された出力パラメータを前記電力変換装置の出力に提供するためのスイッチのスイッチングを制御するように結合された駆動信号を生成する駆動信号生成器とを備え、
前記駆動信号生成器は、前記電力変換装置の入力電圧が閾値レベルを上回る場合は、電力変換装置出力パラメータの調整が失われたことの検出に応答して、前記電力変換装置をオフ状態にラッチし、
前記駆動信号生成器は、前記電力変換装置出力パラメータが調整中は、前記電力変換装置の入力電圧を表わす信号に応答しない、電力変換装置コントローラ回路。
【請求項15】
前記調整された出力パラメータは、前記電力変換装置の出力における電圧を含む、請求項14に記載の電力変換装置コントローラ回路。
【請求項16】
前記調整された出力パラメータは、前記電力変換装置の出力における電流を含む、請求項14に記載の電力変換装置コントローラ回路。
【請求項17】
前記調整された出力パラメータは、前記電力変換装置の出力における電圧および電流の組み合わせを含む、請求項14に記載の電力変換装置コントローラ回路。
【請求項18】
前記駆動信号生成器に結合され、前記スイッチのスイッチングを制御するための前記駆動信号を生成する発振器をさらに備える、請求項14に記載の電力変換装置コントローラ回路。
【請求項19】
前記駆動信号生成器は、前記電力変換装置の入力電圧が再起動閾値レベルを下回るとリセットされるように結合されるラッチを含む、請求項18に記載の電力変換装置コントローラ回路。
【請求項20】
前記駆動信号生成器は、前記ラッチがリセットされた後、前記電力変換装置の入力電圧を表わす信号が起動閾値レベルを上回ると再起動するように結合される、請求項18に記載の電力変換装置コントローラ回路。
【請求項21】
前記再起動閾値レベルおよび前記起動閾値レベルは、実質的に等しい、請求項20に記載の電力変換装置コントローラ回路。
【請求項22】
前記電力変換装置出力パラメータの調整が失われたことは、前記フィードバック入力によって受信される前記フィードバック信号が失われたことによって検出される、請求項14に記載の電力変換装置コントローラ回路。
【請求項23】
前記電力変換装置出力パラメータの調整が失われたことは、前記電力変換装置の出力における過電圧閾値を超える電圧に応答して検出される、請求項14に記載の電力変換装置コントローラ回路。
【請求項24】
前記電力変換装置の出力における前記過電圧閾値を超える電圧は、前記電力変換装置の出力において直接検出される、請求項23に記載の電力変換装置コントローラ回路。
【請求項25】
前記フィードバック信号は、前記電力変換装置のエネルギー伝達要素のバイアス巻線から受信されるように結合され、
前記電力変換装置の出力における前記過電圧閾値を超える電圧は、前記バイアス巻線によって生成される出力信号を感知することによって検出される、請求項23に記載の電力変換装置コントローラ回路。
【請求項26】
請求項14〜25のいずれかに従う電力変換装置コントローラ回路を備えた、電力変換装置。

【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−44865(P2012−44865A)
【公開日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−261692(P2011−261692)
【出願日】平成23年11月30日(2011.11.30)
【分割の表示】特願2006−187642(P2006−187642)の分割
【原出願日】平成18年7月7日(2006.7.7)
【出願人】(501315784)パワー・インテグレーションズ・インコーポレーテッド (125)
【Fターム(参考)】