説明

研磨装置及び研磨方法

【課題】500μm以下の厚さの高硬度半導体基盤の平坦度を修正するラッピング装置を提供する。
【解決手段】ラッピング定盤2上で研磨する半導体基板6が装着された共用ツール7を固定する基準プレート10と、基準プレート10がラッピング定盤2に設置される際に基準プレート10に3点支持されるとともに当該3点支持に対応して設けられる所定の空隙を有して配置される円環状の(or円環状部を有する)リテーナリングプレート8と、リテーナリングプレート8に接着固定され半導体基板6の研磨面位置を調節するためのリテーナリング1と、当該3支持点間隙をそれぞれ設定する3個のマイクロメータヘッド13と、を備え、半導体基板6の研磨時に、当該3支持点間隙に応じて半導体基板6がラッピング定盤2に対して傾いて研磨され、当該3支持点間隙の全ての間隙が無くなるまで研磨する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、SiC単結晶基板の高効率の研磨技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電気エネルギーの低損失化、高性能化されたパワーデバイスは消費電力の大幅節減に直接寄与するため、多くの分野で利用されている。現在、パワーデバイスにはシリコン基板を用いたものが利用されているが、シリコンの有する材料特性により、シリコンへ微細な加工を施すことによるパワーデバイスのさらなる高性能化には限界がある。特に、高温等の条件下ではシリコンは使用できないため、シリコンに代わる材料が必要となってきた。
【0003】
シリコンに代わる材料として、例えばSiC(炭化珪素)があるが、SiCの禁制帯幅はシリコンの禁制帯幅の3倍であるので、シリコンよりも高温条件下で使用できる。また、絶縁破壊電界についてはシリコンの約10倍であるため、小型化も可能である。さらに熱伝導度についてはシリコンの約3倍であり、放熱性に優れ、冷却されやすいという利点もある。このようにSiCは優れた特性を有することから、SiC基板はシリコン基板に変わるパワーデバイス用半導体基板として注目されている。
【0004】
ところで、SiC基板をパワーデバイスとして使用するには、その表面を研磨する必要がある。最終研磨工法としては、軟らかいポリシャとダイヤモンド砥粒によるポリッシュ、または軟らかいポリシャとSiO2(コロイダルシリカ)を含む懸濁液を用いた研磨工法でポリシャの軟らかいものでポリッシュすれば、ポリシャの弾性で半導体基板の全面が沈み込んで全面研磨される研磨工法が、現在一般的に使用されている。しかし最近注目されているのがより加工レートの高い酸化クロム砥粒を使用したMCP(機械的化学的研磨)研磨工法である。この工法は被研磨物と研磨砥粒との間に固相反応を引き起こされることで加工が進行していくことが開示されている(例えば、特許文献1、2参照。)。
【特許文献1】特開平7−80770号公報
【特許文献2】特開2001−205555号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のような固相反応を生じさせるためには、被研磨材料とポリッシング定盤とをある程度以上の圧力で接触させる必要がある。しかしながら、最終研磨工程における被加工物の厚さは、一般的に500μm以下となっていることや、さらに、SiCのような高硬度材料は前工程であるラッピング工程・スライシング工程・グラインディング工程においてBOWなどの平坦度を高精度に仕上げることが難しいため、2インチ基板においても10〜30μmのBOW形状となることがほとんどであり、このような状態の被加工物を、前述の特許文献1にあるように、ビッカースズ硬さが1000〜2000の材料を使用したポリッシング定盤に高圧で押し付けた場合、本来の目的である高精度研磨を実現する前に基板の破損という初歩的な問題が発生する危険性が高い。
【0006】
ここで使うBOWとは、半導体基板の形状をあらわす指標として使われる国際規格で、簡単に説明すると、基板をフリー状態(裏面を吸着したり、接着保持しな状態)において、基板表面の任意の3点を通る平面と基板表面の中心点との最短距離のことを言う。
【0007】
また、前述の特許文献2にあるように、ポリッシング定盤として、繊維材料や樹脂材料からなる研磨布を使用することで、基板の破損は低減できると思われるが、高硬度材料の研磨において、最も問題視される加工レートに難があるといえる。また、長時間の加工においては、やわらかい研磨布の摩耗により、加工レートが著しく低下すると予測される。
【0008】
さらに、図8は、ビッカーズ硬さが1000〜2000の材料をポリシャ23に使用した研磨方法であって、ポリシャ23の弾性がほとんどないため、半導体基板6がポリシャ23に対し、沈み込まないため、傾いた状態で加工が進み、半導体基板6の厚みにばらつきが生じてしまうことになる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記従来の課題を解決するために、本発明の研磨装置は、所定の平坦度に仕上げられたラッピング定盤に研磨砥粒を用いて半導体基板の研磨を行う研磨装置において、前記ラッピング定盤上で研磨する前記半導体基板が装着された共用ツールを固定する基準プレートと、前記基準プレートが前記ラッピング定盤に設置される際に前記基準プレートに3点支持されるとともに当該3点支持に対応して設けられる所定の空隙(以下、3支持点間隙という。)を有して配置される円環状の(or円環状部を有する)リテーナリングプレートと、
前記リテーナリングプレートに接着固定され前記半導体基板の研磨面位置を調節するためのリテーナリングと、前記3支持点間隙をそれぞれ設定する3個のマイクロメータヘッドと、を備え、前記半導体基板の研磨時に、前記3支持点間隙に応じて半導体基板がラッピング定盤に対して傾いて研磨され、当該3支持点間隙の全ての間隙が無くなるまで研磨することを特徴としたものである。
【0010】
また、本発明の研磨方法は、所定の平坦度に仕上げられたラッピング定盤に研磨砥粒を用いて半導体基板の研磨を行う研磨方法において、前記ラッピング定盤上で研磨される前記半導体基板を基準プレートに固定し、前記半導体基板をラッピング定盤に対して配置する際に、当該ラッピング定盤に対し前記半導体基板の研磨面位置を調節する円環状部を前記基準プレートと3点にて所定の間隙を設けて支持し、前記基準プレートが前記ラッピング定盤に設置される際に、前記基準プレートに3点支持される円環状部が当該3支持点に対応して前記基準プレートと所定の空隙(以下、3支持点間隙という。)を有して配置され、前記半導体基板の研磨時に、前記3支持点間隙に応じて当該半導体基板が前記ラッピング定盤に対して傾いて研磨され、前記3支持点間隙の全ての間隙が無くなるまで研磨することを特徴としたものである。
【発明の効果】
【0011】
以上述べたように、本発明によれば、500μm以下の厚さの化合物半導体基板を破損することなく高効率で加工でき、さらに、基板内の平行度と面粗さを均一に仕上げることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下に、本発明における化合物半導体基板の研磨装置及び研磨方法の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。
【実施例1】
【0013】
図1は、本発明の片面研磨装置の概略図である。図2は、本発明の片面研磨装置に付属する研磨治具25の平面図である。図3は、本発明の研磨装置に付属する研磨治具25の正面図である。
【0014】
反時計方向に回転するラッピング定盤2の上に研磨治具25をのせ、治具強制駆動装置4で発生させた回転力をベルト24を介した駆動ローラ3に伝達し研磨治具25を反時計回りで回転させリテーナリング1の内部にある半導体基板6(図3に記載)を研磨する。
【0015】
ラッピング定盤2は、銅製のものを用い、50rpmで反時計方向に回転させ、ラッピング定盤2の表面は、平坦度1μm以内にフェーシング装置等で平坦に仕上げられており、そして、砥粒は、ダイヤモンドスラリー(粒径2〜4μm)をラッピング定盤表面に埋め込んだものを使用し、スラリーは、ダイヤモンドスラリーの粒径2〜4μmを使用し、ラッピング定盤上に毎秒1滴の量を滴下した。ラッピングとは、ポリッシャー(ここでいうラッピング定盤)の形状を被加工物に転写する加工方法のことである。
【0016】
本実施例においては、平坦度が1μm程度(通常は、0.5μm〜1μm)に仕上げられたラッピング定盤2と半導体基板6の間をダイヤモンドスラリーが転がるうちに、ラッピング定盤側には固定砥粒としてダイヤモンドが埋め込まれているので影響が少ないが、半導体基板側は、ダイヤモンドよりやわらかい材質であるため、ラッピング定盤2の形状をなぞりながら、転がるダイヤモンドの影響で表面の凸部がゆっくりと削りとられていき、最終的にラッピング定盤2と半導体基板6が同じ形状に近づいていく。つまり、ラッピング定盤2の表面形状が半導体基板6に転写される。ラッピング定盤2の平坦度を1μm程度(通常は、0.5μm〜1μm)に確保しておけば、半導体基板6の平坦度を同程度まで修正することが可能である。
【0017】
図2で研磨治具25は、基準プレート10にマイクロメータヘッド13とシャフト9を備え、マイクロメータヘッド13とシャフト9は、全体のバランスを考慮し、6等配の位置に設置されている。
【0018】
図3は、研磨治具25の主要な構成を構成を示すもので、半導体基板6が接着された共用ツール7を固定する基準プレート10、半導体基板6の研磨面位置を調整する円環状のリテーナリング1、基準プレート10に設けられる孔を通すシャフト9(リテーナリングプレート8に固定される)を有しリテーナリング1を固着する円環状のリテーナリングプレート8、半導体基板6を押圧するためのおもり11、支持点15部の間隙を調整するためのマイクロヘッド13などよりなる。
【0019】
リテーナーリング1は、ラッピング定盤2の上に配置し、ラッピング定盤2と接し合うことで、基準となりラッピング定盤2の平面をリテーナーリング1が支えることになる。リテーナーリング1とリテーナーリングプレート8は、強固に接着(A部)されている。共有ツール7は、半導体基板6を貼付固定する部材で、共有ツール7は、基準プレート10に固定され、基準プレート10は、3つのマイクロメータヘッド13(図3では、1つしかしていない。)を介して、リテーナーリングプレート8の上に配置し、リテーナリング1の基準となる基準面5と半導体基板6の面の傾斜及び高さを調整することができる。3つのシャフト9(図3では、1つしかしていない。)は、基準プレート10とリテーナーリングプレート8の回転留めとした。トップシャフト12は、半導体基板6に面圧を加えるウェイト11の位置決めを行うことができる。
【0020】
図4は、本発明の片面研磨装置の研磨治具25を調整する研磨治具平坦度調整機26の正面詳細図である。マスタープレート22は、平面度0.5μm以下に作られており、研磨治具平坦度調整機の基準となる。研磨治具平坦度調整機の校正は、3等配の位置に配置された基準点16の上にマスタープレート22をのせ、3等配に配置された変位計17の測定子21がマスタープレート22によって押され指示針19がある位置で止まる。この位置は、マスタープレート22を搭載した場合の基準位置(0目盛位置)となりこの位置に校正するために調整する。即ち、調整は変位計17の目盛板18を目盛板回転(R)でもって矢印の方向に回し、0目盛20に指示針19が重なり合うようにあわせる。この方法で、3等配に配置された変位計17をすべて0目盛20に指示針19が重なり合うようにあわせ校正は完了する。調整後は、3点の測定点21で構成する面は、マスタープレート22の基準面の平坦度に校正されることになる。
【0021】
また、図5は、本発明の片面研磨装置の研磨治具を調整する研磨治具平坦度調整機26の平面図である。測定子21と基準点16は、3等配に配置され、固定された基準点16で基準となるマスタープレート22及び研磨治具25を3点で安定に支えることができる。変位を検出する測定子21は、基準点16からの変位を測定することができる
次に、マスタプレート22を研磨治具平坦度調整機26から降ろし、研磨治具25を研磨治具平坦度調整機26の上にのせ、変位計17を見ながらマイクロメータヘッド13を回し研磨治具25の研磨面位置を調整する。
【0022】
図6は、研磨量の調整を説明する図である。
【0023】
リテーナリング1の基準面5と半導体基板6は、マイクロメータヘッド13を左に回転させるとリテーナリング1の基準面5より下方向に突出するように半導体基板6を調整することが出来る。また、マイクロメータヘッド13を右に回転させると基準面5より上方向位置に半導体基板6を調整することが出来る。即ち、マイクロメータヘッド13を回転することにより、基準面5に対して研磨すべき半導体基板6の上下位置を調整することができる。
【0024】
研磨量の調整で基準面5と半導体基板6の位置調整は、リテーナーリング1と半導体基板6の研磨レートにより、選択する必要がある。リテーナーリング1と半導体基板6の研磨レートを同じにするためには、両者の硬度と研磨面積を同じにするか、もしくは、硬度が低い方の面積を広くすることで研磨レートを同等とすることができる。このような場合、図6(B)に示すように、マイクロメータヘッド13を回し基準5と半導体基板6の高さを同じとし、変位計17の目盛板18にて、0の位置に設定調整する。この場合は、半導体基板6とリテーナリング1の基準面5とは同量に研磨されることになる。
【0025】
半導体基板6の方が研磨レートが高い場合(半導体基板6の方がリテーナリング1より柔らかい場合)、図6(A)に示すように、半導体基板6の位置をリテーナーリング1の基準面5より下位置で設定調整しマイクロメータヘッド13の回転を固定するためのクランプ14にて、固定する。
【0026】
3支持点の隙間の調整は、共用ツール7に接着された状態において約20μmのBOW状態(うねり状態)にある場合、20μm(BOWの量)+2〜3μm(追加研磨量)=22〜23μmの隙間を空けるように調整する。
【0027】
半導体基板6を共用ツール7に接着して平行平坦研磨される状態について説明する。図1に示すように調整された研磨治具25を片面研磨装置に取り付ける。研磨治具25は、ラッピング定盤2の上におき、駆動ローラ3に押し当てるようにセットする。治具強制駆動装置4を動作させることで、駆動ローラ3が回転し、研磨治具25全体が回転する。半導体基板6は共用ツール7に接着された状態において約20μmのBOW状態にある。
【0028】
図7は、研磨時の間隙状態を説明する図である。
【0029】
研磨治具25が研磨装置に取り付けられると、リテーナリング1の基準面5がラッピング定盤2に接して研磨治具25を支持する。リテーナリングプレート8に固定設置されるシャフト9を導く基準プレート10側の孔は、シャフト9の径より若干大きくしているので、共用ツール7に接着される半導体基板6の研磨面が平坦度に対応してラッピング定盤2に対して傾いて研磨できる。
【0030】
研磨開始初期状態では、半導体基板6がラッピング定盤2に接し、ラッピングが始まる。研磨レートが半導体基板6の方が高い場合支持点15は、隙間が開いた状態(B部)で研磨治具25の回転で半導体基板6が接触し、研磨される。即ち、研磨初期は、基準プレート10と支持点15の間は、所定の隙間が存在するように設定され、ある程度、研磨が進むと3支持点のいずれか1点が接触(C部)し、半導体基板6が傾いて研磨されるが、接触した部分に対応する半導体基板6の部位は、それ以上研磨されないので、それ以上、傾かないように傾斜を停止させる作用がある。この停止作用で傾斜を規制しながら加工が進み、3支持点すべてに隙間がなくなると基板内の平行度と面粗さを均一に仕上げることが可能となる。
【0031】
さらに、半導体基板6とリテーナーリング1の研磨レートが同じの場合、(図示していない。)リテーナーリング1が研磨されると同時に半導体基板6も高いところから自然に研磨され、基板内の平行度と面粗さを均一に仕上げることが可能となる。
【0032】
次に、研磨治具25を研磨装置から下ろし、共用ツール7を取り外し、超音波洗浄等で洗浄し、共有ツール7は、半導体基板6を接着したままメカノケミカル研磨装置(図示せず)へ装着し、半導体基板6の面粗さをさらに向上させるために、メカノケミカル研磨を実施する。以上、説明したように、本発明の研磨装置を用いて、所定の3支持点間隙を設けて半導体基板6を傾斜して研磨することにより加工レートと所定の平坦度(0.5μm〜1μm)を高能率に実施でき、更に精密な仕上げ研磨のためのメカノケミカル研磨の前工程としての使用に好適である。
【産業上の利用可能性】
【0033】
本発明にかかる化合物半導体基板のメカノケミカル研磨工法は従来の加工法と比べ500μm以下の薄い基板を安全に高効率かつ高精度にメカノケミカル研磨加工でき、化合物半導体基板の製造方法として非常に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の実施例1における研磨装置の概略図
【図2】本発明の実施例1における研磨装置の研磨治具の平面図
【図3】本発明の実施例1における研磨装置の研磨治具の正面図
【図4】本発明の実施例1における研磨装置の研磨治具の調整に用いる研磨治具平坦度調整機の概略正面図
【図5】本発明の実施例1における研磨装置の研磨治具の調整に用いる研磨治具平坦度調整機の概略平面図
【図6】本発明の実施例1における研磨装置の研磨治具の調整を説明するための図
【図7】本発明の実施例1における研磨装置の研磨状態を説明する図
【図8】従来技術の課題を説明する図
【符号の説明】
【0035】
1 リテーナーリング
2 ラッピング定盤
3 駆動ローラ
4 治具強制駆動装置
5 基準面
6 半導体基板
7 共有ツール
8 リテーナーリングプレート
9 シャフト
10 基準プレート
11 ウエイト
12 トップシャフト
13 マイクロメータヘッド
14 クランプ
15 支持点
16 基準点
17 変位計
18 目盛板
19 指示針
20 0目盛
21 測定子
22 マスタープレート
23 ポリシャ
24 ベルト
25 研磨治具
26 研磨治具平坦度調整機


【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の平坦度に仕上げられたラッピング定盤に研磨砥粒を用いて半導体基板の研磨を行う研磨装置において、
前記ラッピング定盤上で研磨する前記半導体基板が装着された共用ツールを固定する基準プレートと、
前記基準プレートが前記ラッピング定盤に設置される際に前記基準プレートに3点支持されるとともに当該3点支持に対応して設けられる所定の空隙(以下、3支持点間隙という。)を有して配置される円環状の(or円環状部を有する)リテーナリングプレートと、
前記リテーナリングプレートに接着固定され前記半導体基板の研磨面位置を調節するためのリテーナリングと、前記3支持点間隙をそれぞれ設定する3個のマイクロメータヘッドと、を備え、前記半導体基板の研磨時に、前記3支持点間隙に応じて半導体基板がラッピング定盤に対して傾いて研磨され、当該3支持点間隙の全ての間隙が無くなるまで研磨することを特徴とする研磨装置。
【請求項2】
前記マイクロメータヘッドは、前記基準プレートに3等配されて配置され、当該基準プレートと前記リテーナリングプレートとの支持点間隙を調節して前記半導体基板の研磨面位置を調整することを特徴とする研磨装置
【請求項3】
前記3支持点の間隙は、研磨面に相当する平面の平坦度を予めマスタープレートの基準面を用いて校正後、前記リテーナリングの基準面及び半導体基板の研磨面で構成される平面の平坦度を調整するとともに3支持点の所定の間隙をBOW形状によるBOW量に加えて2μm〜3μm大きく調整することを特徴とする請求項1に記載の研磨装置
【請求項4】
前記リテーナリングと半導体基板の研磨レートが同一もしくは、半導体基板の方が高いことを特徴とする請求項1に記載の研磨装置
【請求項5】
所定の平坦度に仕上げられたラッピング定盤に研磨砥粒を用いて半導体基板の研磨を行う研磨方法において、
前記ラッピング定盤上で研磨される前記半導体基板を基準プレートに固定し、
前記半導体基板をラッピング定盤に対して配置する際に、当該ラッピング定盤に対し前記半導体基板の研磨面位置を調節する円環状部を前記基準プレートと3点にて所定の間隙を設けて支持し、
前記基準プレートが前記ラッピング定盤に設置される際に、前記基準プレートに3点支持される円環状部が当該3支持点に対応して前記基準プレートと所定の空隙(以下、3支持点間隙という。)を有して配置され、
前記半導体基板の研磨時に、前記3支持点間隙に応じて当該半導体基板が前記ラッピング定盤に対して傾いて研磨され、前記3支持点間隙の全ての間隙が無くなるまで研磨することを特徴とする研磨方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−61975(P2007−61975A)
【公開日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−253164(P2005−253164)
【出願日】平成17年9月1日(2005.9.1)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】