説明

部品内蔵基板および実装構造体

【課題】キャビティ内にて電子部品の位置ずれが抑制された部品内蔵基板および実装構造体を提供する。
【解決手段】部品内蔵基板2は、キャビティCが形成され、キャビティCの内壁面5aから突出する複数の凸部11を厚み方向に配列してなる基体5と、キャビティCに設けられ、且つ複数の凸部11の少なくとも2つ以上と当接する半導体素子6を備え、キャビティ内にて半導体素子の位置ずれが抑制されたことを特徴としている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、各種オーディオビジュアル機器や家電機器、通信機器、コンピュータ機器又はその周辺機器などの電子機器に使用される部品内蔵基板と、かかる部品内蔵基板に部品を実装した実装構造体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、IC(Integrated Circuit)若しくはLSI(Large Scale Integration)等の半導体素子、又はコンデンサ等の電子部品を実装することが可能な配線基板が知られている。
【0003】
近年では、電子機器の小型化を目的として、電子部品を配線基板内部に内蔵した部品内蔵基板が開発されている。(下記特許文献1参照)。
【0004】
なお、特許文献1に記載の技術では、積層セラミックコンデンサチップをキャビティ内に仮設置し、積層セラミックコンデンサチップの周りの隙間に樹脂を充填している。
【特許文献1】特開2004−72124号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した特許文献1に記載の技術では、積層セラミックコンデンサチップの周りの隙間に樹脂を充填して熱硬化させる際に、積層セラミックコンデンサチップの位置がずれてしまい、積層セラミックコンデンサチップの電極と配線基板のビアホール導体との電気接続に不良が生じ、積層セラミックコンデンサチップが正常に作動しないことがあった。
【0006】
本発明は、上述した課題に鑑みなされたものであって、キャビティ内にて電子部品の位置ずれが抑制された部品内蔵基板および実装構造体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するため、本発明の部品内蔵基板は、キャビティが形成され、該キャビティの内壁面から突出する複数の凸部を厚み方向に配列してなる基体と、前記キャビティに設けられ、且つ前記複数の凸部の少なくとも2つ以上と当接する電子部品と、を備えたことを特徴とする。
【0008】
また、本発明の部品内蔵基板は、前記複数の凸部の間の隙間に樹脂が充填されており、該樹脂が前記電子部品と接着していることを特徴とする。
【0009】
また、本発明の部品内蔵基板は、前記凸部の頂部の表面が湾曲しているとともに、その湾曲面の一部が前記電子部品と当接していることを特徴とする。
【0010】
また、本発明の部品内蔵基板は、前記樹脂の一部が、前記凸部の前記湾曲面における前記当接部の周辺部と前記電子部品の側面との間の隙間に充填されていることを特徴とする。
【0011】
また、本発明の部品内蔵基板は、前記基体が、熱分解温度の異なる2種以上の樹脂層を交互に複数層積層したものであって、前記凸部が、熱分解温度の高い前記樹脂層の一端であることを特徴とする。
【0012】
また、本発明の部品内蔵基板は、熱分解温度の低い前記樹脂層にはフィラーが含有されており、前記フィラーの一部が前記キャビティの内壁面から露出しており、該露出したフィラーの一部を前記樹脂が被覆していることを特徴とする。
【0013】
また、本発明の部品内蔵基板は、前記電子部品が直方体形状であって、前記キャビティの内壁面および該内壁面と対向する対向面の両面から突出した前記凸部が、前記電子部品の側面と当接していることを特徴とする。
【0014】
また、本発明の部品内蔵基板は、前記凸部が前記電子部品の4つの側面と当接していることを特徴とする。
【0015】
また、本発明の部品内蔵基板は、前記凸部が前記電子部品と該電子部品の外周に沿って連続的に当接していることを特徴とする。
【0016】
また、本発明の実装構造体は、前記部品内蔵基板と、前記部品内蔵基板の主面に搭載され、前記電子部品と電気的に接続される実装部品と、を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明は、キャビティ内にて電子部品の位置ずれが抑制された部品内蔵基板および実装構造体を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下に、本発明の実施形態に係る部品内蔵基板を含む実装構造体を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、実装構造体の平面図であって、図2は、実装構造体の断面図である。また、図3は、図2のR1部分を拡大した断面図である。
【0019】
実装構造体1は、基板としての部品内蔵基板2と、部品内蔵基板2に半田等のバンプ3を介してフリップチップ実装された、IC若しくはLSI等の半導体体素子等の実装部品4と、を含んで構成されている。
【0020】
また、部品内蔵基板2は、キャビティCが形成されている基体5と、基体5のキャビティCに設けられている電子部品としての半導体素子6と、を含んで構成されている。
【0021】
基体5は、フィルム層9と接着層10とを交互に複数積層して構成されている。なお、フィルム層9と接着層10とは、熱分解温度が異なる樹脂層である。
【0022】
基体5に含まれる各フィルム層9は、同一の材料からなることが好ましい。これにより基体5に歪みや反りが生じることを抑制できる。また、フィルム層9は、耐熱性と硬さに優れた特性の材料であることが好ましい。フィルム層9は、精密に厚みが制御されており、厚みのばらつきが少なく平坦性が高いため、部品内臓基板2の平坦性を高めることができる。フィルム層9の厚みは、例えば2μm以上30μm以下となるように設定されている。なお、フィルム層9の厚みは、接着層10の厚みよりも大きくなるように設定されている。
【0023】
フィルム層9としては、例えば、ポリパラフェニレンベンズビスオキサゾール樹脂、全芳香族ポリアミド樹脂、全芳香族ポリエステル樹脂又は液晶ポリマー樹脂等、あるいはこれらの樹脂の混合物を用いることができる。なお、液晶ポリマーとは、溶融時に液晶状態あるいは光学的に複屈折する性質を有するポリマーを指し、一般に溶液状態で液晶性を示すリオトロピック液晶ポリマーや溶融時に液晶性を示すサーモトロピック液晶ポリマー、あるいは熱変形温度で分類される1型・2型・3型すべての液晶ポリマーを含むものである。
【0024】
また、フィルム層9としては、平面方向の熱膨張率が−10ppm/℃以上10ppm/℃以下である低熱膨張樹脂フィルムを用いることが好ましい。低熱膨張樹脂フィルムとしては、例えば、ポリパラフェニレンベンズビスオキサゾール樹脂を含有する樹脂フィルムを使用することが好ましい。ポリパラフェニレンベンズビスオキサゾール樹脂を含有する樹脂フィルムは、平面方向の熱膨張率が−5ppm/℃以上3ppm/℃以下である。このような、ポリパラフェニレンベンズビスオキサゾール樹脂を含有する樹脂フィルムは吸水率が低いため、積層した場合でも内部の層に水分が蓄積されにくく、大気中に長期間保存された状態であっても、水分を除去する処理を行う必要がなく、製造工程を単純化することができる。
【0025】
接着層10としては、熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂等が使用される。かかる熱硬化性樹脂としては、例えば、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、シアネート樹脂、シリコン樹脂又はビスマレイミドトリアジン樹脂のうち少なくともいずれか一つを使用することができる。熱可塑性樹脂としては、半田リフロー時の加熱に耐える耐熱性を有する必要があることから、構成する材料の軟化温度が200℃以上であることが望ましく、例えば、液晶ポリマー等を使用することができる。なお、接着層10の熱膨張率は、例えば10ppm/℃以上80ppm/℃以下である。また、接着層10は、乾燥後の厚みが例えば3μm以上30μm以下となるように設定されている。
【0026】
また、接着層10には、図3に示すように、多数のフィラー13が含有されていることが好ましい。接着層10にフィラー13が含有されていることによって、接着層10の硬化前の粘度を調整することができ、接着層10の厚み寸法を所望の値に近づけて接着層10を形成することができる。フィラー13は球状であって、フィラー13の径は例えば0.05μm以上6μm以下に設定されており、フィラー13の熱膨張率は例えば−5ppm/℃以上5ppm/℃以下である。なお、フィラー13は、例えば酸化珪素(シリカ)、炭化珪素、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム又は水酸化アルミニウム等から成る。
【0027】
基体5には、導電層7a、ビア導体7b、およびスルーホール導体7cが形成されている。なお、導電層7a、ビア導体7b、およびスルーホール導体7cは、例えば銅、銀、金、アルミニウム、ニッケル又はクロム等の金属材料から成る。
【0028】
かかる導電層7aは、基体5の一主面および他主面に位置する信号線路7axと、基体5の内部にて信号線路7axと対向する箇所に位置するグランド層7ayと、を含んでいる。かかる信号線路7axは、所定の電気信号を伝達する機能を備えており、ライン状に形成されている。かかるグランド層7ayは、実装部品4および半導体素子6を共通の電位、例えばアース電位にする機能を備えており、平板状に形成されている。かかるビア導体7bは、信号線路7ax、グランド層7ay、および半導体素子6と電気的に接続されている。かかるビア導体7bは、近接する基体5の一主面若しくは他主面から基体5の内部に向けて幅狭なテーパー状に形成されている。かかるスルーホール導体7cは、基体5内部に形成されたスルーホールSの内壁面に沿って設けられており、基体5の一主面に近接するビア導体7bと他主面に近接するビア導体7bとを電気的に接続している。スルーホール導体7cによって囲まれる領域には、絶縁体8が充填されている。絶縁体8は、スルーホールSによって囲まれる残存空間を埋めることにより、絶縁体8の直上直下にビア導体7bを形成することができ、スルーホール導体7cから信号線路7axまで引き回す配線の距離を短くすることができ、部品内蔵基板2の小型化を実現することができる。また、配線の距離を短くすることによって、配線抵抗を小さくすることができ、消費電力を低減することができる。なお、絶縁体8は、例えばポリイミド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、シアネート樹脂、フッ素樹脂、シリコン樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂又はビスマレイミドトリアジン樹脂等から成る。
【0029】
基体5の内部には、キャビティCが形成されている。キャビティCは、後述する半導体素子6の形状に対応した形状である。
【0030】
電子部品としての半導体素子6は、キャビティCに設けられており、直方体形状である。半導体素子6には、基体5の熱膨張率と近似する材料が使用され、例えばシリコン、ゲルマニウム、ガリウム砒素、ガリウム砒素リン、窒化ガリウム又は炭化珪素等を用いることができる。なお、半導体素子6の厚み寸法は、例えば50μmから500μmのものを使用することができる。
【0031】
半導体素子6の上面には、端子部6aが形成されている。端子部6aは、半導体素子6の電気信号の出入り口としての機能を有している。端子部6aは、その直上に位置するビア導体7bの下端と電気的に接続されている。なお、端子部6aは、例えば銅、銀、金、アルミニウム、ニッケル又はクロム等の金属材料から成る。
【0032】
図3に示すように、本実施形態においては、基体5は、キャビティCの内壁面5aから突出する複数の凸部11を厚み方向であるZ方向に配列してなり、少なくとも2つ以上の凸部11は、半導体素子6の側面と当接する。Z方向に配列した少なくとも2つ以上の凸部11を半導体素子6と当接させることにより、半導体素子6の位置をキャビティC内にて決めることができ、半導体素子6の平面方向における傾きを抑制できる。その結果、半導体素子6の位置ずれを抑制することができ、半導体素子6の端子部6aとその直上に位置するビア導体7bの下端とを適切に電気接続することができ、半導体素子6を正常に作動させることができる。なお、凸部11はフィルム層9の一部である。
【0033】
隣接する凸部11の間には、隙間G1が形成されており、隙間G1には、樹脂である充填用樹脂12が充填されている。充填用樹脂12は、基体5および半導体素子6と接着するため、基体5および半導体素子6を接着させることができる。また、基体5および充填用樹脂12はアンカー効果を奏するため、基体5と半導体素子6との接着強度を高めることができ、半導体素子6がキャビティCの内壁面から剥離することを抑制できる。また、充填用樹脂12が隙間G1に充填されることにより、隙間G1が真空になってしまうこと、若しくは隙間G1に空気が入ってしまうことを抑制し、基体5に歪みが生じる可能性を低減できる。なお、充填用樹脂12としては、100℃以上150℃以下で熱硬化する液状の樹脂が用いられ、エポキシ樹脂、シアネート樹脂等を用いることが好ましい。
【0034】
また、凸部11は、頂部11aの表面が湾曲しているとともに、その湾曲面11bの一部が、半導体素子6と当接している。湾曲面11bは、半導体素子6に当接する当接部11bxと当接部11bxの周辺で湾曲する湾曲部11byとから構成される。これにより、充填用樹脂12が、湾曲部11byと半導体素子6の側面との間の間隙G2に充填されるため、フィルム層9および半導体素子6と充填用樹脂12との接着面積を増やすとともに、アンカー効果を奏するため、基体5と半導体素子6との接着強度をより高めることができる。
【0035】
隣接する2つの凸部11それぞれを構成する2つのフィルム層9の間には接着層10が位置し、接着層10は、隣接する凸部11同士の間の内壁面5azに露出する露出部10aを有する。接着層10の露出部10aには、フィラー13がキャビティCへ突出しており、露出部10aから突出したフィラー13の一部が充填用樹脂12に埋入している。すなわち、接着層10と充填用樹脂12との接する面が凹凸状に形成されているため、接着層10と充填用樹脂12との接触面積を大きくするとともにアンカー効果を奏し、両者の接着力を強くすることができ、接着層10と充填用樹脂12との剥離を抑制することができる。
【0036】
また、キャビティCの内壁面5axおよびその内壁面5axと対向する対向面5ayの両面から突出した凸部11が、半導体素子6の側面と当接している。これにより、半導体素子6を平面方向の一方向であるX方向にて固定できるので、半導体素子6をキャビティC内にてより精度良く位置合わせすることができる。また、内壁面5axおよび対向面5ayの両面から突出した凸部11が半導体素子6の側面と圧着するため、半導体素子6がキャビティCの内壁面から剥離することを抑制できる。
【0037】
ここで、凸部11の内壁面5aから突出する長さは、 20μm以上500μm以下に設定されていることが好ましい。なお、凸部11のZ方向の厚みは、2μm以上30μm以下に設定されている。凸部11の内壁面5aから突出する長さを20μm以上とすることで、凸部11が弾性変形しやすくなるため、半導体素子6をキャビティCに容易に収容し、凸部11を半導体素子6により圧着させることができる。また、隙間G1に充填用樹脂12を充填することができ、基体5と半導体素子6とを強固に接着させることができる。凸部11の内壁面5aから突出する長さを500μm以下とすることで、凸部11の当接部11bxが下方に向かって変形して、折れ曲がることを抑制することができる。そのため、当接部11bxの状態を平面方向に沿って維持することによって、凸部11の半導体素子6への応圧力を高めることができ、半導体素子6がキャビティCの内壁面から剥離することを抑制することができる。
【0038】
Z方向に隣接する凸部11同士の間の距離は、3μm以上30μm以下に設定されていることが好ましい。Z方向に隣接する凸部11同士の間の距離を3μm以上とすることで、充填用樹脂12の中に気泡が生じることを抑制することができる。また、隙間G1に充填用樹脂12を充填することができ、基体5と半導体素子6とを強固に接着させることができる。隣接する凸部11の間の距離を30μm以下とすることで、Z方向に配列した少なくとも2つ以上の凸部11を半導体素子6と当接させることができる。
【0039】
凸部11は、キャビティCの内壁面5axおよび対向面5ayから突出した凸部11間の距離を、収容される半導体素子6のX方向の長さより短くすることが好ましい。仮に従来のように、キャビティCの内壁面5axおよび対向面5ayから突出した凸部11間の距離を、収容される半導体素子6のX方向の長さより長くすると、キャビティCの内壁面5axおよび対向面5ayの両面から突出した凸部11を、半導体素子6の側面と当接させることはできない。本実施の形態によると、フィルム層9が弾性変形することにより、半導体素子6はキャビティCに収容されるため、キャビティCの内壁面5axおよび対向面5ayの両面から突出した凸部11を、半導体素子6の側面と容易に当接させることができ、凸部11を半導体素子6の側面に圧着させ、半導体素子6がキャビティCの内壁面から剥離することを抑制できる。
【0040】
また、凸部11が弾性変形するフィルム層9からなるため、半導体素子6をキャビティCに収容する際に、半導体素子6との接触により凸部11の頂部11aが破壊されることを抑制し、凸部11を半導体素子6に容易に当接させることができる。また、凸部11が弾性変形するフィルム層9からなるため、半導体素子6をキャビティCに収容する際に、凸部11との接触による半導体素子6の損傷を低減でき、半導体素子6の信頼性を向上させることができる。
【0041】
また、フィルム層9として低熱膨張樹脂フィルムを用いることにより、基体5および半導体素子6は平面方向の長さが厚み方向の長さより大きいため、基体5および半導体素子6の熱膨張の影響が大きい平面方向において、基体5と半導体素子6との熱膨張を近づけることができ、熱応力により基体5にクラックが入ることを抑制できる。したがって、平面方向に大きい半導体素子6を部品内臓基板2に内蔵させることができるため、部品内蔵基板2を小型化することができる。また、基体5と実装部品4との熱膨張率を近づけることができ、実装部品4が破壊されるのを効果的に防止することができる。
【0042】
図4は、図2の点線A‐Aにおける平面方向の断面図である。図4に示すように、キャビティCは、平面視して、半導体素子6の形状に対応するように矩形状に形成されており、凸部11が、半導体素子6の4つの側面と当接している。これにより、半導体素子6を平面方向にて固定し、半導体素子6をキャビティC内にて位置ずれを抑制することができるとともに、凸部11が半導体素子6の4つの側面と圧着するため、半導体素子6がキャビティCの内壁面から剥離することをより抑制できる。
【0043】
また、平面視して矩形状であるキャビティCの角には、キャビティCから基体へ切り込んでなる切り欠き部C1が形成されている。切り欠き部C1は、凸部11に形成され、且つキャビティCの上面から下面まで貫通して形成されているため、充填用樹脂12を隙間G1に充填する際に、切り欠き部C1を介して容易に充填することができ、基体5と半導体素子6との接着強度を向上させることができる。また、切り欠き部C1を凸部11に形成することにより、切り欠き部C1が凸部11に無い場合と比較して、凸部11が厚み方向に弾性変形しやすくなるため、半導体素子6をキャビティCに容易に収容することができる。なお、切り欠き部C1は、平面視にて直径が10μm以上250μm以下の円形状である。
【0044】
上述したように、本実施の形態によれば、部品内蔵基板2は、キャビティCが形成され、キャビティCの内壁面5aから突出する複数の凸部11を厚み方向に配列してなる基体5と、キャビティCに設けられ、且つ複数の凸部11の少なくとも2つ以上と当接する半導体素子6と、を含んでいるため、キャビティC内にて半導体素子6の位置ずれを抑制することができる。
【0045】
また、上述した実施の形態において、半導体素子6の形状は直方体形状であるとしたが、直方体でなくても構わない。キャビティCの形状は、半導体素子6の形状に合わせて形成される。また、上述した実施形態においては、電子部品として半導体素子6を用いたが、半導体素子6に代えて積層セラミックコンデンサ、抵抗素子又は共振器等であっても構わない。また、部品内蔵基板2に実装する実装部品4は、半導体素子6と同様に、例えばシリコン、ゲルマニウム、ガリウム砒素、ガリウム砒素リン、窒化ガリウム若しくは炭化珪素等を用いた半導体素子であっても構わないし、積層セラミックコンデンサ、抵抗素子又は共振器等であっても構わない。
【0046】
また、平面視して、切り欠き部C1は、切り込みの長さが10μm以上750μm以下であればよい。また、上述した実施形態においては、凸部11は、電子部品の4つの側面と当接するとしたが、少なくとも1つの側面と当接していればよい。
また、図5は、図4に示した部品内蔵基板2の他の実施形態である。図5に示すように、凸部11は、半導体素子6と半導体素子6の外周に沿って連続的に当接していても構わない。すなわち、切り欠き部C1が基体5に形成されていなくてもよい。この場合、半導体素子6をキャビティC内にて位置ずれを抑制することができるとともに、内壁面5axおよび対向面5ayの両面から突出した凸部11を半導体素子6の側面とより圧着させることができる。なお、図5は、図2の点線A‐Aにおける平面方向における断面図である。また、図4および図5においては、スルーホールは2つ設けられているが、多数設けられていても構わない。
【0047】
次に、上述した部品内蔵基板2の製造方法について、図6から図16を用いて説明する。
【0048】
まず、フィルム層9と接着層10とを交互に複数積層した積層体であって、貫通孔Pが形成されているコア基板14を準備する。図6(A)に示すように、フィルム層9となる樹脂フィルム9aを複数枚準備する。樹脂フィルム9aの一面には、熱硬化後に接着層10となる例えばエポキシ樹脂から成る接着剤10bを被着しておく。なお、樹脂材10aには、例えばシリカから成るフィラー13が含有されており、フィラー13の含有量を調整することによって、熱硬化後の樹脂層10の厚み寸法を調整することができる。
【0049】
そして、図6(B)に示すように、樹脂フィルム9aの端部を一致させつつ、接着剤10bを介して、複数枚の樹脂フィルム9aを重ね合わせる。重ね合わせた樹脂フィルム9aを、例えば加熱プレス機を用いて、加熱加圧することによって、樹脂フィルム9a及び接着剤10bに含まれる樹脂を熱硬化させ、樹脂フィルム9a同士を接着させることで、フィルム層9と接着層10とを交互に複数積層したコア基板14を作製することができる。なお、コア基板14の厚みは、例えば100μmから800μmに設定されている。
【0050】
次に、図6(C)に示すように、コア基板14に対して、ドリル加工若しくはレーザー加工等の方法を用いて、上下方向に貫通するスルーホールSを形成する。スルーホールSは、複数形成され、直径が例えば20mmから250mmに設定されている。そして、図7(A)に示すように、無電界めっき等により、コア基板5の表面にメッキ7wを被着させ、スルーホールSの内周面にスルーホール導体7cを形成する。なお、メッキ7wは、後述するように、パターニングすることによって、グランド層7ayとなる。
【0051】
そして、図7(B)に示すように、スルーホール導体7cによって囲まれる領域に、例えば印刷法を用いて、エポキシ(樹脂)等の樹脂を充填し絶縁体8を形成する。さらに、図7(C)に示すように、絶縁体8の直上及び直下を被覆するように、従来周知の蒸着法、CVD法又はスパッタリング法等によって、導電層7aを構成する材料を被着させる。そして、図8(A)に示すように、その表面にレジストを塗布し、露光現像を行った後、メッキ7wをエッチング処理してコア基板14の上面及び下面にグランド層7ayを形成する。なお、後述するように、貫通孔Pが形成される箇所の直上に位置するメッキ7wの一部は、貫通孔Pを形成しやすいようにエッチングしておく。
【0052】
そして、図8(B)に示すように、例えば炭酸ガスレーザー装置や、YAGレーザー装置を用いて、レーザー光を照射し、基体5の一部を刳り貫くことによって、直方体形状である半導体素子6の形状に対応するように平面視にて矩形状である貫通孔Pを形成する。この際、後述するように、貫通孔PのX方向およびY方向の長さは、半導体素子6のX方向およびY方向の長さより小さく形成する。なお、Y方向とは、平面方向の一方向であり、X方向と直交する。また、平面視にて矩形状である貫通孔Pの角に、コア基板14へ切り込んでなる切り欠き部P1を形成する。そして、レーザー光が照射されることによって、貫通孔Pの内壁面5aから接着層10に含有されているフィラー13の一部が露出する。接着層10には、レーザー光が照射されることによって、貫通孔Pからフィラー13が露出するように、フィラー13の含有量が調整されている。なお、貫通孔Pを形成するための、レーザー光の強度は、YAGレーザー装置では、例えば1μJ/パルスから15μJ/パルス、COレーザー装置では、例えば0.5mJ/パルスから5mJ/パルス、エキシマレーザー装置では、例えば0.02J/パルスから0.1J/パルスが用いられる。また、、レーザー光を照射する時間は、YAGレーザー装置では例えば1パルスあたり10n秒以上200n秒以下、COレーザー装置では、50μ秒以上200μ秒以下である。
【0053】
これにより、フィルム層9と接着層10とを交互に複数積層した積層体であって、貫通孔Pが形成されているコア基板14を作製できる。
【0054】
次に、貫通孔Pの内壁面5aに露出する接着層10の一部をエッチングして、フィルム層9の一端である複数の凸部11を貫通孔Pの内壁面5aに形成する。貫通孔Pの内壁面5aには、レーザー光が照射されることによって、フィルム層9又は接着層10に含まれる樹脂の一部等の焼き残り(スミアと呼ばれる)が被着しているため、図8(C)に示すように、貫通孔Pの焼き残りを除去する(デスミアと呼ばれる)。この、デスミアの工程は、例えばマイクロ波を用いたアルゴンガスプラズマ、あるいは酸素ガスプラズマを用いて10分程度のプラズマ処理を行えば良い。また、焼き残りを除去するための第1エッチング液を流入する。なお、第1エッチング液は、例えば蒸留水1リットルに対して、過マンガン酸50〜100g、水酸化ナトリウム35〜45を加えた過マンガン酸水溶液である。かかる第1エッチング液を30〜40℃に温めて、貫通孔Pに2〜4分流入する。プラズマ処理およびこの条件のエッチング液ではドリルまたはレーザーの熱影響を受けた焼き残り(スミアと呼ばれる)をエッチング除去できるが接着層10はほとんどエッチングすることができない。
【0055】
そして、図9(A)に示すように、貫通孔Pに、第2エッチング液を流入して、接着層10の一部をX方向に20μm以上、500μm以下エッチングする。なお、第2エッチング液は、例えば蒸留水1リットルに対して、過マンガン酸50〜100g、水酸化ナトリウム35〜45gを加えた過マンガン酸水溶液である。かかる第2エッチング液を50〜70℃に温めて、貫通孔Pに5〜20分流入する。第2エッチング液は、第1エッチング液に比べて、濃度および処理温度が高いため、接着層10をエッチングすることができる。そして、接着層10をエッチングすることにより、貫通孔Pの内壁面5aから接着層10に含有されているフィラー13の一部が露出する。接着層10には、エッチングされることによって、貫通孔Pからフィラー13が露出するように、フィラー13の含有量が調整されている。フィルム層9は耐薬品性や耐熱性、化学的、機械的特性に優れた樹脂より形成されているので、第2エッチング液によってもほとんどエッチングされることがない。なお、第2エッチング液により、凸部11の頂部11aの角をエッチングし、凸部11の頂部11aの表面を湾曲させることができる。
【0056】
このようにして、貫通孔Pの内壁面に、フィルム層9の一端である複数の凸部11を形成することができる。なお、後述するように、貫通孔Pに絶縁層15からなる上面および下面を形成することにより、キャビティCを形成することができる。
【0057】
次に、直方体形状の半導体素子6を貫通孔Pに収容するとともに、半導体素子6の側面を貫通孔Pの内壁面から突出する凸部11に当接させる。図9(B)から図11(A)に示すように、端子部12を有する半導体素子6を準備し、貫通孔Pに収容する。この際、図9(C)に示すように、貫通孔PのX方向の幅は、半導体素子6のX方向の幅より小さく形成されているため、図10(A)および図10(B)に示すように、弾性変形しやすいフィルム層9の一端である凸部11をZ方向に弾性変形させることにより、半導体素子6を貫通孔Pに容易に収容することができる。なお、図10(B)は、図10(A)のR2部分の拡大図である。また、Y方向に関してもX方向と同様に、貫通孔Pの幅は、半導体素子6の幅より小さく形成されている。ここで、凸部11は、平面視にて矩形状である貫通孔Pの角に、コア基板14へ切り込んでなる切り欠き部P1が形成されているため、凸部11はZ方向に容易に弾性変形し、半導体素子6を貫通孔Pに容易に収容することができる。また、X方向にて、半導体素子6の幅と貫通孔Pの幅との差は、内壁面5aおよびその対向面から突出する凸部11の長さの和の50%以下であることが好ましく、半導体素子6を貫通孔Pに容易に収容することができる。なお、図示しないが、半導体素子6を貫通孔Pに収容する際には、コア基板14を支持台に載置して、半導体素子6を貫通孔Pに収容する。
【0058】
このように、半導体素子6を貫通孔Pに収容することにより、貫通孔Pの内壁面5aから突出した凸部11を半導体素子6の4つの側面と当接させることができる。これにより、半導体素子6が貫通孔P内にて平面方向に位置ずれてしまうことを抑制できる。また、凸部11を弾性変形させて、半導体素子6を貫通孔Pに収容することにより、貫通孔Pの内壁面5aから突出した凸部11が半導体素子6の4つの側面と圧着し、半導体素子6を貫通孔P内に固定することができるため、半導体素子6が貫通孔P内にてZ方向に位置ずれすること、および半導体素子6が貫通孔Pの内壁面5aから剥離して、貫通孔Pから外部へ出てしまうことを抑制できる。
【0059】
次に、図11(B)に示すように、充填用樹脂12を半導体素子6およびコア基板14の間の隙間G1に充填する。ここで、半導体素子6は貫通孔P内にて固定されているため、充填用樹脂12を充填する際に、半導体素子6の位置ずれを抑制することができる。また、充填用樹脂12は、コア基板14および半導体素子6と接着するため、コア基板14と半導体素子6との接着強度を高めることができる。また、貫通孔Pの内壁面5aから凸部11aが突出しているため、コア基板14および半導体素子6の間の隙間G1を小さくし、充填用樹脂12の充填量を減らすことができるため、部品内蔵基板2ごとの充填用樹脂12の充填量のばらつきを小さくし、部品内蔵基板2の不良の発生を抑制できる。ここで、平面視にて矩形状である貫通孔Pの角には、コア基板14へ切り込んでなる切り欠き部P1が形成されているため、切り欠き部P1を介して、充填用樹脂12を隙間G1へ容易に充填することができる。
【0060】
次に、樹脂フィルム9aを同時にコア基板14の上面および下面に接着させる。図12(A)に示すように、コア基板14の上面および下面に形成される絶縁層15となる2つの樹脂フィルム9aを準備し、それぞれの樹脂フィルム9aの一面には、熱硬化後に接着層10となる例えばエポキシ樹脂から成る接着剤10bを被着しておく。そして、図12(B)に示すように、コア基板14および樹脂フィルム9aの端部を一致させつつ、接着剤10bを介して、樹脂フィルム9aをコア基板14の上面および下面に重ね合わせる。ここで、半導体素子6は貫通孔Pに固定されているため、半導体素子6が貫通孔Pから外部へ出ることを抑制するとともに、半導体素子6の位置ずれを抑制しつつ重ね合わせることができる。
【0061】
次に、重ね合わせたコア基板14および樹脂フィルム9aを、例えば加熱プレス機を用いて、加熱加圧することによって、樹脂フィルム9aおよび接着剤10bに含まれる樹脂を熱硬化させ、樹脂フィルム9aを同時にコア基板14の上面および下面に接着させる。絶縁層15を構成するフィルム層9と接着層10とを同時にコア基板14の上面および下面に形成することにより、貫通孔Pに絶縁層15からなる上面および下面を形成し、基体5の中空部であるキャビティCを形成することができる。このようにして半導体素子6が設けられたキャビティCを形成することにより、加熱加圧の際に、キャビティC内にて半導体素子6の位置ずれを抑制することができる。また、コア基板14の上面および下面に樹脂フィルム9aを同時に接着させるため、工程を減らすことができる。
【0062】
そして、図13(A)に示すように、絶縁層15に、例えばYAGレーザー装置又は炭酸ガスレーザー装置を用いて、ビア孔Vを形成する。ビア孔Vは、絶縁層15の一主面に対して垂直方向から、絶縁層7の一主面に向けてレーザー光が照射されることによって形成される。レーザー光が照射されることによって、ビア孔Vの内壁面から接着層10bに含有されているフィラー13の一部が露出する。接着層10bには、レーザー光が照射されることによって、ビア孔Vからフィラー13が露出するように、フィラー13の含有量が調整されている。なお、ビア孔Vは、レーザーの出力を調整することによって、上部よりも下部が幅狭な逆テーパー状に形成することができる。
【0063】
ここで、半導体素子6の端子部6aを露出させるのに、半導体素子6を破壊しないような低い出力のレーザー光を用いて、端子部6aの直上に位置する絶縁層15の一部を除去することができる。そのため、半導体素子6を破壊することなく端子部6aを露出させることができるため、端子部6aの直上に形成する導電部材としてのビア導体7bと端子部6aとの接触性を良好にし、両者の接続不良が発生するのを低減することができ、製造歩留まりを向上させることができる。
【0064】
さらに、図13(B)に示すように、ビア孔Vに、従来周知のめっき処理を施し、導電材料を充填することによってビア導体7bを形成する。そして、ビア孔Vから露出したフィラー13の一部をビア導体7bに埋入することができる。また、ビア導体7bを形成するとともに、絶縁層15上にメッキ7wを形成することができる。そして、その表面にレジストを塗布し、露光現像を行った後、メッキ7wをエッチング処理してグランド層7ayを形成する。グランド層7ayは、絶縁層15を介して信号線路7axと対向する箇所に形成される。
【0065】
次に、図14(A)に示すように、コア基板14の上面および下面に、ポリイミド樹脂等の接着剤10bを介して、樹脂フィルム9aを同時に貼り合わせる。そして、例えば加熱プレス機を用いて、加熱・加圧することで、樹脂フィルム9aを絶縁層15に固着する。そして、図14(B)に示すように、絶縁層15に、例えばYAGレーザー装置又は炭酸ガスレーザー装置を用いて、ビア孔Vを形成する。ビア孔Vは、絶縁層15の一主面に対して垂直方向から、絶縁層15の一主面に向けてレーザー光が照射されることによって形成される。
【0066】
さらに、図15(A)に示すように、ビア孔Vに、従来周知のめっき処理を施し、導電材料を充填することによってビア導体7bを形成する。また、ビア導体7bを形成するとともに、絶縁層15上にメッキ7wを形成することができる。そして、メッキ7wの表面にレジストを塗布し、露光現像を行った後、メッキ7wをエッチング処理してグランド層7ayを形成する。
【0067】
次に、図15(B)に示すように、コア基板14の上面側および下面側のグランド層7ay上に、ポリイミド樹脂等の接着剤10bを介して樹脂フィルム9aを貼り合わせる。そして、例えば加熱プレス機を用いて、加熱・加圧することで、樹脂フィルム9aを絶縁層15に固着する。そして、図16(A)に示すように、絶縁層15に、例えばYAGレーザー装置又は炭酸ガスレーザー装置を用いて、ビア孔Vを形成する。ビア孔Vは、絶縁層15の一主面に対して垂直方向から、絶縁層15の一主面に向けてレーザー光が照射されることによって形成される。
【0068】
さらに、図16(A)に示すように、ビア孔Vに、従来周知のめっき処理を施し、導電材料を充填することによってビア導体7bを形成する。また、ビア導体7bを形成するとともに、絶縁層15上にメッキ7wを形成することができる。そして、メッキ7wの表面にレジストを塗布し、露光現像を行った後、メッキ7wをエッチング処理して信号線路7cを形成する。このようにして、部品内蔵基板2を作製することができる。そして、部品内蔵基板2に対してバンプ3を介して実装部品4をフリップチップ実装することによって、実装構造体1を作製することができる。
【0069】
上述した実施形態においては、フィルム層9と接着層10とを交互に複数積層した積層体であって、貫通孔Pが形成されているコア基板14を準備する工程と、貫通孔Pの内壁面5aに露出する接着層10の一部をエッチングして、フィルム層9の一端である複数の凸部11を貫通孔Pの内壁面5aに形成する工程と、直方体形状の半導体素子6を貫通孔Pに収容するとともに、半導体素子6の側面を貫通孔Pの内壁面5aから突出する凸部11に当接させる工程とを含んでいるため、キャビティC内にて半導体素子6の位置ずれが抑制された部品内蔵基板2を作製することができる製造方法を提供することができる。
【0070】
なお、本発明は上述の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良等が可能である。例えば、充填用樹脂12は、コア基板14と接着する樹脂フィルム9aの一面に接着剤10bとして被着させておいてもよい。また、基体5は、コア基板14の上面および下面に接着層10を積層して構成されていても構わない。また、コア基板14に貫通孔Pを形成し、コア基板14の下面に絶縁層を形成し、キャビティCを設け、そして半導体素子6をキャビティCに収容してもよい。
【0071】
また、接着層10のエッチングには、1MPa以上10MPa以下の高圧の水洗、若しくはサンドブラスト等の方法を用いてもよい。なお、高圧の水洗に用いる水としては、セラミック粉末等の硬質粒子を含む水を用いても構わない。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】本発明の実施形態に係る実装構造体の平面図である。
【図2】本発明の実施形態に係る実装構造体の断面図である。
【図3】本発明の実施形態に係る凸部の断面図である。
【図4】本発明の実施形態に係る凸部を構成するフィルム層の平面方向における断面図である。
【図5】本発明の実施形態に係る凸部を構成するフィルム層の平面方向における断面図である。
【図6】図6(A)、図6(B)、図6(C)は、本発明の実施形態に係る部品内蔵基板の製造工程を説明する断面図である。
【図7】図7(A)、図7(B)、図7(C)は、本発明の実施形態に係る部品内蔵基板の製造工程を説明する断面図である。
【図8】図8(A)、図8(B)、図8(C)は、本発明の実施形態に係る部品内蔵基板の製造工程を説明する断面図である。
【図9】図9(A)、図9(B)、図9(C)は、本発明の実施形態に係る部品内蔵基板の製造工程を説明する断面図である。
【図10】図10(A)は、本発明の実施形態に係る部品内蔵基板の製造工程を説明する断面図で、図10(B)は、図10(A)のR2部分の拡大断面図である。
【図11】図11(A)、図11(B)は、本発明の実施形態に係る部品内蔵基板の製造工程を説明する断面図である。
【図12】図12(A)、図12(B)は、本発明の実施形態に係る部品内蔵基板の製造工程を説明する断面図である。
【図13】図13(A)、図13(B)は、本発明の実施形態に係る部品内蔵基板の製造工程を説明する断面図である。
【図14】図14(A)、図14(B)は、本発明の実施形態に係る部品内蔵基板の製造工程を説明する断面図である。
【図15】図15(A)、図15(B)は、本発明の実施形態に係る部品内蔵基板の製造工程を説明する断面図である。
【図16】図16(A)、図16(B)は、本発明の実施形態に係る部品内蔵基板の製造工程を説明する断面図である。
【符号の説明】
【0073】
1 実装構造体
2 部品内蔵基板
3 バンプ
4 実装部品
5 基体
5a 内壁面
6 半導体素子
6a 端子部
7a 導電層
7ax 信号線路
7ay グランド層
7b ビア導体
7c スルーホール導体
8 絶縁体
9 フィルム層
10 接着層
11 凸部
12 充填用樹脂
13 フィラー
14 コア基板
15 絶縁層
S スルーホール
C キャビティ
C1 切り欠き部
G1 隙間
G2 間隙
P 貫通孔
V ビア孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャビティが形成され、該キャビティの内壁面から突出する複数の凸部を厚み方向に配列してなる基体と、
前記キャビティに設けられ、且つ前記複数の凸部の少なくとも2つ以上と当接する電子部品と、
を備えたことを特徴とする部品内蔵基板。
【請求項2】
請求項1に記載の部品内蔵基板において、
前記複数の凸部の間の隙間に樹脂が充填されており、該樹脂が前記電子部品と接着していることを特徴とする部品内蔵基板。
【請求項3】
請求項2に記載の部品内蔵基板において、
前記凸部は頂部の表面が湾曲しているとともに、その湾曲面の一部が前記電子部品と当接していることを特徴とする部品内蔵基板。
【請求項4】
請求項3に記載の部品内蔵基板において、
前記樹脂の一部は、前記凸部の前記湾曲面における前記当接部の周辺部と前記電子部品の側面との間の隙間に充填されていることを特徴とする部品内蔵基板。
【請求項5】
請求項4に記載の部品内蔵基板において、
前記基体は、熱分解温度の異なる2種以上の樹脂層を交互に複数層積層したものであって、
前記凸部は、熱分解温度の高い前記樹脂層の一端であることを特徴とする部品内蔵基板。
【請求項6】
請求項5に記載の部品内蔵基板において、
熱分解温度の低い前記樹脂層にはフィラーが含有されており、前記フィラーの一部が前記キャビティの内壁面から露出しており、該露出したフィラーの一部を前記樹脂が被覆していることを特徴とする部品内蔵基板。
【請求項7】
請求項1に記載の部品内蔵基板において、
前記電子部品は直方体形状であって、
前記キャビティの内壁面および該内壁面と対向する対向面の両面から突出した前記凸部が、前記電子部品の側面と当接していることを特徴とする部品内蔵基板。
【請求項8】
請求項7に記載の部品内蔵基板において、
前記凸部が前記電子部品の4つの側面と当接していることを特徴とする部品内蔵基板。
【請求項9】
請求項8に記載の部品内蔵基板において、
前記凸部が前記電子部品と該電子部品の外周に沿って連続的に当接していることを特徴とする部品内蔵基板。
【請求項10】
請求項1から請求項9のいずれかに記載の部品内蔵基板と、
前記部品内蔵基板の主面に搭載され、前記電子部品と電気的に接続される実装部品と、
を備えたことを特徴とする実装構造体。

【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図1】
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【公開番号】特開2009−246315(P2009−246315A)
【公開日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−94465(P2008−94465)
【出願日】平成20年4月1日(2008.4.1)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】