開閉蓋機構
【課題】ハウジング1に収容室11が形成され、該収容室11は、基端部をヒンジ軸によって枢支された開閉蓋2により塞がれている開閉蓋機構において、開閉蓋2に生じるヒンジ軸方向のガタツキを低減する。
【解決手段】本発明に係る開閉蓋機構において、開閉蓋2には、スライド操作可能なスライド板3が、一方向に沿って往復移動可能に配備され、該スライド板3は、開閉蓋2が閉じられた状態で一方向にスライドすることによって開閉蓋2を閉じ位置にロックする。ここで、開閉蓋2が閉じられた状態で互いに対向することとなるハウジング1の収容室11の開口縁と開閉蓋2の外周縁との対向部には、開閉蓋2が閉じられた状態でスライド板3が前記一方向にスライドすることによって機能するカム機構が介在し、該カム機構は、開閉蓋2に対してヒンジ軸41の軸方向に沿う方向の押圧力を作用させる。
【解決手段】本発明に係る開閉蓋機構において、開閉蓋2には、スライド操作可能なスライド板3が、一方向に沿って往復移動可能に配備され、該スライド板3は、開閉蓋2が閉じられた状態で一方向にスライドすることによって開閉蓋2を閉じ位置にロックする。ここで、開閉蓋2が閉じられた状態で互いに対向することとなるハウジング1の収容室11の開口縁と開閉蓋2の外周縁との対向部には、開閉蓋2が閉じられた状態でスライド板3が前記一方向にスライドすることによって機能するカム機構が介在し、該カム機構は、開閉蓋2に対してヒンジ軸41の軸方向に沿う方向の押圧力を作用させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタルカメラ等の電子機器において、電池やメモリカード等の物品を収容する収容室を開閉する開閉蓋機構に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、デジタルカメラにおいては、図17に示す如く、直方体状のハウジング(9)に、電池(97)の収容室(95)やメモリカード(98)の収容室(96)が形成され、これらの収容室(95)(96)を開閉する開閉蓋(91)が、スライド可能なヒンジ部(92)によって開閉可能に配備されている。
【0003】
開閉蓋(91)を閉じた状態で、該開閉蓋(91)をスライドさせることによって、開閉蓋(91)の先端部に突設された係止爪(93)を、ハウジング(1)の収容室(95)(96)の開口縁に設けられた係止受け部(94)に係合させ、これによって開閉蓋(91)を閉じ位置にロックする。
【0004】
尚、必要に応じて開閉蓋(91)は、スプリング(図示省略)によって閉じ位置から開き方向へ向けて弾性付勢されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−174296号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述の如き従来の開閉蓋機構においては、ハウジング(9)に形成された収容室(95)(96)の開口縁と、閉じ位置の開閉蓋(91)の外周縁との間に、開閉蓋(91)の開閉をスムーズに行なうためのクリアランス(例えば0.5mm程度)が設けられると共に、開閉蓋(91)のヒンジ部(92)には、開閉蓋(91)が前記クリアランスの範囲内でヒンジ軸に沿って移動することを許容する軸方向の余裕が設けられている。
【0007】
上記開閉蓋機構によれば、開閉蓋(91)が閉じ位置から開く過程で該開閉蓋(91)の側縁がハウジング(9)の開口縁に引っ掛かる状況であってとしても、開閉蓋(91)が軸方向に移動することによって係る状況が回避され、開閉蓋(91)は引っ掛かることなく開くことになる。
【0008】
しかしながら、上記開閉蓋機構においては、開閉蓋の開き動作をスムーズに行なわしめるべく、開閉蓋の周囲に0.5mm程度の大きなクリアランスが設けられていたために、開閉蓋には、閉じた状態でヒンジ軸方向のガタツキが生じる問題があった。
【0009】
そこで本発明の目的は、開閉蓋を閉じた状態で該開閉蓋に生じるヒンジ軸方向のガタツキを低減した開閉蓋機構を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る開閉蓋機構においては、ハウジング(1)に物品の収容室(11)が形成され、該収容室(11)は、基端部をヒンジ軸(41)によって枢支された開閉蓋(2)により開閉可能に塞がれており、該開閉蓋(2)には、ハウジング(1)の外側からスライド操作可能なスライド板(3)が、一方向に沿って往復移動可能に配備され、該スライド板(3)には、開閉蓋(2)が閉じられた状態でスライド板(3)が一方向にスライドすることによって収容室(11)の開口縁に係合するロック片(33)が突設されている。
【0011】
ここで、開閉蓋(2)が閉じられた状態で互いに対向することとなるハウジング(1)の収容室(11)の開口縁と開閉蓋(2)の外周縁との対向部には、開閉蓋(2)が閉じられた状態でスライド板(3)が前記一方向にスライドすることによって機能するカム機構が介在し、該カム機構は、開閉蓋(2)に対して前記ヒンジ軸(41)のヒンジ軸に沿う方向の押圧力を作用させる機能を有している。
【0012】
本発明に係る開閉蓋機構によれば、開閉蓋(2)を開き位置から閉じることによってハウジング(1)の収容室(11)が塞がれる。
そして、開閉蓋(2)が閉じられた状態でスライド板(3)を一方向にスライドさせることによってカム機構が機能し、開閉蓋(2)に対してヒンジ軸(41)のヒンジ軸に沿う方向の押圧力が作用する。
【0013】
この結果、開閉蓋(2)がヒンジ軸(41)に沿って移動し、所定の位置に拘持されることになる。又、スライド板(3)のスライドによってロック片(33)が収容室(11)の開口縁に係合して、開閉蓋(2)が閉じ位置にロックされることになる。
【0014】
この状態からスライド板(3)を逆方向へスライドさせると、ロック片(33)によるロックが解除され、開閉蓋(2)は閉じ位置から開くことが可能となる。
【0015】
具体的態様において、前記カム機構は、スライド板(3)のスライド方向とは直交する幅方向の片側に設けられており、該カム機構は、開閉蓋(2)に対して、前記ヒンジ軸(41)に沿う一方向の押圧力を作用させる。
【0016】
該具体的態様によれば、開閉蓋(2)が前記一方向の押圧力を受けて、ヒンジ軸(41)に沿って所定の一方向に移動し、開閉蓋(2)が所定の位置に拘持されることになる。
【0017】
他の具体的態様において、前記カム機構は、スライド板(3)のスライド方向とは直交する幅方向の両側にそれぞれ設けられており、両カム機構は、開閉蓋(2)に対して、前記ヒンジ軸(41)に沿って互いに対向する2方向の押圧力、即ち挟圧力を作用させる。
【0018】
該具体的態様によれば、開閉蓋(2)が前記2方向の押圧力を受けて、ヒンジ軸(41)に沿って何れか一方向に移動し、開閉蓋(2)は、2つの押圧力が釣り合う所定の位置に拘持されることになる。
この状態で開閉蓋(2)の両側に適切なクリアランスが形成される様に前記所定の位置を規定すれば、開閉蓋(2)を閉じ位置から開く過程で開閉蓋(2)がハウジング(1)の開口縁に引っ掛かる状況を回避することが出来る。
【発明の効果】
【0019】
本発明に係る開閉蓋機構によれば、開閉蓋(2)が閉じられた状態で該開閉蓋(2)は所定の位置に拘持されるので、開閉蓋(2)に生じるヒンジ軸(41)に沿う方向のガタツキが低減される。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】図1は、本発明の第1の実施形態であるカメラにおいて開閉蓋を閉じた状態を示す斜視図である。
【図2】図2は、該カメラにおいて開閉蓋を開いた状態を示す斜視図である。
【図3】図3は、スライド板によるロックを解除した状態で開閉蓋の図示を省略した底面図である。
【図4】図4は、図3のA部を拡大して示す底面図である。
【図5】図5は、スライド板によるロック状態で開閉蓋の図示を省略した底面図である。
【図6】図6は、図5のA部を拡大して示す底面図である。
【図7】図7は、スライド板のスライド動作を示す開閉蓋及びスライド板の裏面図である。
【図8】図8は、開閉蓋及びスライド板の分解斜視図である。
【図9】図9は、本発明の第2の実施形態であるカメラにおいて開閉蓋を閉じた状態を示す斜視図である。
【図10】図10は、該カメラにおいて開閉蓋を開いた状態を示す斜視図である。
【図11】図11は、スライド板によるロックを解除した状態で開閉蓋の図示を省略した底面図である。
【図12】図12は、図11のA部を拡大して示す底面図である。
【図13】図13は、スライド板によるロック状態で開閉蓋の図示を省略した底面図である。
【図14】図14は、図13のA部を拡大して示す底面図である。
【図15】図15は、スライド板のスライド動作を示す開閉蓋及びスライド板の裏面図である。
【図16】図16は、開閉蓋及びスライド板の分解斜視図である。
【図17】図17は、従来の開閉蓋機構を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明をカメラに実施した2つの形態につき、図面に沿って具体的に説明する。
[第1実施形態]
本発明の第1の実施形態であるカメラは、図1及び図2に示す如く略直方体状のハウジング(1)を具え、該ハウジング(1)内には電池(図示省略)を収容する収容室(11)が形成されている。
【0022】
ハウジング(1)の収容室(11)は、基端部をヒンジ機構(4)によって枢支された開閉蓋(2)により、図1に示す閉じ位置と図2に示す開き位置との間で開閉が可能となっている。
開閉蓋(2)の裏面には、開閉蓋(2)を閉じ位置でロックするためのスライド板(3)が配備されている。
スライド板(3)には、図1に示す如くハウジング(1)の外側から操作可能な操作ノブ(34)が形成されている。
【0023】
尚、ヒンジ機構(4)には、開閉蓋(2)を図1に示す閉じ位置から図2に示す開き位置へ向けて弾性付勢するトーションバネ(図示省略)が内蔵されている。
【0024】
開閉蓋(2)は、図8に示す如く略矩形の蓋本体(20)を具え、該蓋本体(20)の長手方向の基端部に、ヒンジ軸(41)を具えたヒンジ機構(4)が連結されている。蓋本体(20)には、前記操作ノブ(34)を臨出させるための開口(22)が形成されている。
更に蓋本体(20)の先端部には、一対のスリット(21)(21)が開設されている。
【0025】
スライド板(3)は、略矩形の平板部(30)を具え、該平板部(30)の幅方向の片側には翼片(31)が突設されている。該翼片(31)の先端面には円弧状に湾曲する摺接面(32)が形成されている。又、平板部(30)の先端部には、開閉蓋(2)の一対のスリット(21)(21)と対応させて、一対のロック片(33)(33)が突設されている。
【0026】
スライド板(3)は、開閉蓋(2)の裏面に対し、ヒンジ機構(4)のヒンジ軸(41)とは直交する方向のスライドが可能に係合し、ヒンジ軸(41)と平行な方向の相対移動は不能となっている。
スライド板(3)が図7(a)に示すロック解除位置から図7(b)に示すロック位置までスライドすることによって、スライド板(3)の一対のロック片(33)(33)が前記スリット(21)(21)を貫通して、開閉蓋(2)の前端面から距離Sだけ突出することになる。
【0027】
図2に示す如く、ハウジング(1)の収容室(11)の開口縁(10)には、開閉蓋(2)が閉じることによってスライド板(3)の翼片(31)と対向する位置に、円弧状に湾曲する摺接受け面(12)が形成されている。
【0028】
図3及び図4に示す如く、スライド板(3)のロック解除位置では、翼片(31)の摺接面(32)とハウジング(1)の摺接受け面(12)とは互いに離間しているが、図5及び図6に示す如く、スライド板(3)がロック位置の直前位置からロック位置に達する過程で、翼片(31)の摺接面(32)がハウジング(1)の摺接受け面(12)と摺接し、翼片(31)の摺接面(32)はハウジング(1)の摺接受け面(12)からカム力を受ける。
【0029】
ここで、翼片(31)の摺接面(32)とハウジング(1)の摺接受け面(12)はそれぞれ、スライド板(3)のスライド方向に対して傾斜しており、この傾斜に応じた分力Fによって、開閉蓋(2)がヒンジ軸(41)に沿う一方向へ押圧される。
【0030】
この結果、開閉蓋(2)はヒンジ軸(41)に沿って僅かに移動し、スライド板(3)のロック位置では、開閉蓋(2)の側縁がハウジング(1)の開口縁(10)に当接した位置に拘持されることになる。
又、スライド板(3)の一対のロック片(33)(33)がハウジング(1)の開口縁(10)の内側に潜り込むことによって、開閉蓋(2)が閉じ位置にロックされることになる。
【0031】
この状態で、開閉蓋(2)は、ヒンジ軸(41)に沿う所定の位置に拘持されているので、開閉蓋(2)にはヒンジ軸(41)に沿う方向のガタツキは生じない。
【0032】
開閉蓋(2)を開く際は、スライド板(3)を逆方向にスライドさせて、一対のロック片(33)(33)によるロックを解除する。スライド板(3)のスライドによって翼片(31)の摺接面(32)はハウジング(1)の摺接受け面(12)から離間する。
これによって、開閉蓋(2)はヒンジ機構(4)から開き方向の弾性付勢力を受けて、図1に示す閉じ位置から図2に示す開き位置まで自動的に開く。
【0033】
[第2実施形態]
本発明の第2の実施形態であるカメラは、図9及び図10に示す如く略直方体状のハウジング(1)を具え、該ハウジング(1)内には電池(図示省略)を収容する収容室(11)が形成されている。
【0034】
ハウジング(1)の収容室(11)は、基端部をヒンジ機構(4)によって枢支された開閉蓋(2)により、図9に示す閉じ位置と図10に示す開き位置との間で開閉が可能となっている。
開閉蓋(2)の裏面には、開閉蓋(2)を閉じ位置でロックするためのスライド板(3)が配備されている。
スライド板(3)には、図9に示す如くハウジング(1)の外側から操作可能な操作ノブ(34)が形成されている。
【0035】
尚、ヒンジ機構(4)には、開閉蓋(2)を図9に示す閉じ位置から図10に示す開き位置へ向けて弾性付勢するトーションバネ(図示省略)が内蔵されている。
【0036】
開閉蓋(2)は、図16に示す如く略矩形の蓋本体(20)を具え、該蓋本体(20)の長手方向の基端部に、ヒンジ軸(41)を具えたヒンジ機構(4)が連結されている。蓋本体(20)には、前記操作ノブ(34)を臨出させるための開口(22)が形成されている。
更に蓋本体(20)の先端部には、一対のスリット(21)(21)が開設されている。
【0037】
スライド板(3)は、略矩形の平板部(30)を具え、該平板部(30)の幅方向の両側には2つの翼片(31a)(31b)が突設されている。両翼片(31a)(31b)の先端面には円弧状に湾曲する摺接面(32a)(32b)が形成されている。又、平板部(30)の先端部には、開閉蓋(2)の一対のスリット(21)(21)と対応させて、一対のロック片(33)(33)が突設されている。
【0038】
スライド板(3)は、開閉蓋(2)の裏面に対し、ヒンジ機構(4)のヒンジ軸(41)とは直交する方向のスライドが可能に係合し、ヒンジ軸(41)と平行な方向の相対移動は不能となっている。
スライド板(3)が図15(a)に示すロック解除位置から図15(b)に示すロック位置までスライドすることによって、スライド板(3)の一対のロック片(33)(33)が前記スリット(21)(21)を貫通して、開閉蓋(2)の前端面から距離Sだけ突出することになる。
【0039】
図10に示す如く、ハウジング(1)の収容室(11)の開口縁(10)には、開閉蓋(2)が閉じることによってスライド板(3)の2つの翼片(31a)(31b)と対向する位置に、円弧状に湾曲する2つの摺接受け面(12a)(12b)が形成されている。
【0040】
図11及び図12に示す如く、スライド板(3)のロック解除位置では、翼片(31a)(31b)の摺接面(32a)(32b)とハウジング(1)の摺接受け面(12a)(12b)とは互いに離間しているが、図13及び図14に示す如く、スライド板(3)がロック位置の直前位置からロック位置に達する過程で、翼片(31a)(31b)の摺接面(32a)(32b)がハウジング(1)の摺接受け面(12a)(12b)と摺接し、翼片(31a)(31b)の摺接面(32a)(32b)はハウジング(1)の摺接受け面(12a)(12b)からカム力を受ける。
【0041】
ここで、翼片(31a)(31b)の摺接面(32a)(32b)とハウジング(1)の摺接受け面(12a)(12b)はそれぞれ、スライド板(3)のスライド方向に対して傾斜しており、この傾斜に応じた分力Fa、Fbによって、開閉蓋(2)がヒンジ軸(41)に沿って互いに対向する2方向に押圧される。
【0042】
この結果、開閉蓋(2)はヒンジ軸(41)に沿って僅かに移動し、スライド板(3)のロック位置では、開閉蓋(2)の両側縁がハウジング(1)の開口縁(10)から離間した位置に拘持されることになる。
又、スライド板(3)の一対のロック片(33)(33)がハウジング(1)の開口縁(10)の内側に潜り込むことによって、開閉蓋(2)が閉じ位置にロックされることになる。
【0043】
この状態で、開閉蓋(2)は、ヒンジ軸(41)に沿う所定の位置に拘持されているので、開閉蓋(2)にはヒンジ軸(41)に沿う方向のガタツキは生じない。
【0044】
開閉蓋(2)を開く際は、スライド板(3)を逆方向にスライドさせて、一対のロック片(33)(33)によるロックを解除する。スライド板(3)のスライドによって翼片(31a)(31b)の摺接面(32a)(32b)はハウジング(1)の摺接受け面(12a)(12b)から離間する。
これによって、開閉蓋(2)はヒンジ機構(4)から開き方向の弾性付勢力を受けて、図9に示す閉じ位置から図10に示す開き位置まで自動的に開く。
【0045】
ここで、開閉蓋(2)の両側縁はハウジング(1)の開口縁(10)から離間しているので、開閉蓋(2)は、ハウジング(1)の開口縁(10)に引っ掛かることなく、スムーズに開くことになる。
【0046】
尚、本発明の各部構成は上記実施の形態に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能である。例えば上記の第1及び第2の実施形態では、翼片(31)の摺接面(32)とハウジング(1)の摺接受け面(12)からなるカム機構を、スライド板(3)の一方の側部若しくは両方の側部に設けているが、スライド板(3)の先端部に1つ又は2つのカム機構を設けることも可能である。
【符号の説明】
【0047】
(1) ハウジング
(10) 開口縁
(11) 収容室
(12) 摺接受け面
(2) 開閉蓋
(3) スライド板
(31) 翼片
(32) 摺接面
(33) ロック片
(34) 操作ノブ
(4) ヒンジ機構
(41) ヒンジ軸
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタルカメラ等の電子機器において、電池やメモリカード等の物品を収容する収容室を開閉する開閉蓋機構に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、デジタルカメラにおいては、図17に示す如く、直方体状のハウジング(9)に、電池(97)の収容室(95)やメモリカード(98)の収容室(96)が形成され、これらの収容室(95)(96)を開閉する開閉蓋(91)が、スライド可能なヒンジ部(92)によって開閉可能に配備されている。
【0003】
開閉蓋(91)を閉じた状態で、該開閉蓋(91)をスライドさせることによって、開閉蓋(91)の先端部に突設された係止爪(93)を、ハウジング(1)の収容室(95)(96)の開口縁に設けられた係止受け部(94)に係合させ、これによって開閉蓋(91)を閉じ位置にロックする。
【0004】
尚、必要に応じて開閉蓋(91)は、スプリング(図示省略)によって閉じ位置から開き方向へ向けて弾性付勢されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−174296号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述の如き従来の開閉蓋機構においては、ハウジング(9)に形成された収容室(95)(96)の開口縁と、閉じ位置の開閉蓋(91)の外周縁との間に、開閉蓋(91)の開閉をスムーズに行なうためのクリアランス(例えば0.5mm程度)が設けられると共に、開閉蓋(91)のヒンジ部(92)には、開閉蓋(91)が前記クリアランスの範囲内でヒンジ軸に沿って移動することを許容する軸方向の余裕が設けられている。
【0007】
上記開閉蓋機構によれば、開閉蓋(91)が閉じ位置から開く過程で該開閉蓋(91)の側縁がハウジング(9)の開口縁に引っ掛かる状況であってとしても、開閉蓋(91)が軸方向に移動することによって係る状況が回避され、開閉蓋(91)は引っ掛かることなく開くことになる。
【0008】
しかしながら、上記開閉蓋機構においては、開閉蓋の開き動作をスムーズに行なわしめるべく、開閉蓋の周囲に0.5mm程度の大きなクリアランスが設けられていたために、開閉蓋には、閉じた状態でヒンジ軸方向のガタツキが生じる問題があった。
【0009】
そこで本発明の目的は、開閉蓋を閉じた状態で該開閉蓋に生じるヒンジ軸方向のガタツキを低減した開閉蓋機構を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る開閉蓋機構においては、ハウジング(1)に物品の収容室(11)が形成され、該収容室(11)は、基端部をヒンジ軸(41)によって枢支された開閉蓋(2)により開閉可能に塞がれており、該開閉蓋(2)には、ハウジング(1)の外側からスライド操作可能なスライド板(3)が、一方向に沿って往復移動可能に配備され、該スライド板(3)には、開閉蓋(2)が閉じられた状態でスライド板(3)が一方向にスライドすることによって収容室(11)の開口縁に係合するロック片(33)が突設されている。
【0011】
ここで、開閉蓋(2)が閉じられた状態で互いに対向することとなるハウジング(1)の収容室(11)の開口縁と開閉蓋(2)の外周縁との対向部には、開閉蓋(2)が閉じられた状態でスライド板(3)が前記一方向にスライドすることによって機能するカム機構が介在し、該カム機構は、開閉蓋(2)に対して前記ヒンジ軸(41)のヒンジ軸に沿う方向の押圧力を作用させる機能を有している。
【0012】
本発明に係る開閉蓋機構によれば、開閉蓋(2)を開き位置から閉じることによってハウジング(1)の収容室(11)が塞がれる。
そして、開閉蓋(2)が閉じられた状態でスライド板(3)を一方向にスライドさせることによってカム機構が機能し、開閉蓋(2)に対してヒンジ軸(41)のヒンジ軸に沿う方向の押圧力が作用する。
【0013】
この結果、開閉蓋(2)がヒンジ軸(41)に沿って移動し、所定の位置に拘持されることになる。又、スライド板(3)のスライドによってロック片(33)が収容室(11)の開口縁に係合して、開閉蓋(2)が閉じ位置にロックされることになる。
【0014】
この状態からスライド板(3)を逆方向へスライドさせると、ロック片(33)によるロックが解除され、開閉蓋(2)は閉じ位置から開くことが可能となる。
【0015】
具体的態様において、前記カム機構は、スライド板(3)のスライド方向とは直交する幅方向の片側に設けられており、該カム機構は、開閉蓋(2)に対して、前記ヒンジ軸(41)に沿う一方向の押圧力を作用させる。
【0016】
該具体的態様によれば、開閉蓋(2)が前記一方向の押圧力を受けて、ヒンジ軸(41)に沿って所定の一方向に移動し、開閉蓋(2)が所定の位置に拘持されることになる。
【0017】
他の具体的態様において、前記カム機構は、スライド板(3)のスライド方向とは直交する幅方向の両側にそれぞれ設けられており、両カム機構は、開閉蓋(2)に対して、前記ヒンジ軸(41)に沿って互いに対向する2方向の押圧力、即ち挟圧力を作用させる。
【0018】
該具体的態様によれば、開閉蓋(2)が前記2方向の押圧力を受けて、ヒンジ軸(41)に沿って何れか一方向に移動し、開閉蓋(2)は、2つの押圧力が釣り合う所定の位置に拘持されることになる。
この状態で開閉蓋(2)の両側に適切なクリアランスが形成される様に前記所定の位置を規定すれば、開閉蓋(2)を閉じ位置から開く過程で開閉蓋(2)がハウジング(1)の開口縁に引っ掛かる状況を回避することが出来る。
【発明の効果】
【0019】
本発明に係る開閉蓋機構によれば、開閉蓋(2)が閉じられた状態で該開閉蓋(2)は所定の位置に拘持されるので、開閉蓋(2)に生じるヒンジ軸(41)に沿う方向のガタツキが低減される。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】図1は、本発明の第1の実施形態であるカメラにおいて開閉蓋を閉じた状態を示す斜視図である。
【図2】図2は、該カメラにおいて開閉蓋を開いた状態を示す斜視図である。
【図3】図3は、スライド板によるロックを解除した状態で開閉蓋の図示を省略した底面図である。
【図4】図4は、図3のA部を拡大して示す底面図である。
【図5】図5は、スライド板によるロック状態で開閉蓋の図示を省略した底面図である。
【図6】図6は、図5のA部を拡大して示す底面図である。
【図7】図7は、スライド板のスライド動作を示す開閉蓋及びスライド板の裏面図である。
【図8】図8は、開閉蓋及びスライド板の分解斜視図である。
【図9】図9は、本発明の第2の実施形態であるカメラにおいて開閉蓋を閉じた状態を示す斜視図である。
【図10】図10は、該カメラにおいて開閉蓋を開いた状態を示す斜視図である。
【図11】図11は、スライド板によるロックを解除した状態で開閉蓋の図示を省略した底面図である。
【図12】図12は、図11のA部を拡大して示す底面図である。
【図13】図13は、スライド板によるロック状態で開閉蓋の図示を省略した底面図である。
【図14】図14は、図13のA部を拡大して示す底面図である。
【図15】図15は、スライド板のスライド動作を示す開閉蓋及びスライド板の裏面図である。
【図16】図16は、開閉蓋及びスライド板の分解斜視図である。
【図17】図17は、従来の開閉蓋機構を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明をカメラに実施した2つの形態につき、図面に沿って具体的に説明する。
[第1実施形態]
本発明の第1の実施形態であるカメラは、図1及び図2に示す如く略直方体状のハウジング(1)を具え、該ハウジング(1)内には電池(図示省略)を収容する収容室(11)が形成されている。
【0022】
ハウジング(1)の収容室(11)は、基端部をヒンジ機構(4)によって枢支された開閉蓋(2)により、図1に示す閉じ位置と図2に示す開き位置との間で開閉が可能となっている。
開閉蓋(2)の裏面には、開閉蓋(2)を閉じ位置でロックするためのスライド板(3)が配備されている。
スライド板(3)には、図1に示す如くハウジング(1)の外側から操作可能な操作ノブ(34)が形成されている。
【0023】
尚、ヒンジ機構(4)には、開閉蓋(2)を図1に示す閉じ位置から図2に示す開き位置へ向けて弾性付勢するトーションバネ(図示省略)が内蔵されている。
【0024】
開閉蓋(2)は、図8に示す如く略矩形の蓋本体(20)を具え、該蓋本体(20)の長手方向の基端部に、ヒンジ軸(41)を具えたヒンジ機構(4)が連結されている。蓋本体(20)には、前記操作ノブ(34)を臨出させるための開口(22)が形成されている。
更に蓋本体(20)の先端部には、一対のスリット(21)(21)が開設されている。
【0025】
スライド板(3)は、略矩形の平板部(30)を具え、該平板部(30)の幅方向の片側には翼片(31)が突設されている。該翼片(31)の先端面には円弧状に湾曲する摺接面(32)が形成されている。又、平板部(30)の先端部には、開閉蓋(2)の一対のスリット(21)(21)と対応させて、一対のロック片(33)(33)が突設されている。
【0026】
スライド板(3)は、開閉蓋(2)の裏面に対し、ヒンジ機構(4)のヒンジ軸(41)とは直交する方向のスライドが可能に係合し、ヒンジ軸(41)と平行な方向の相対移動は不能となっている。
スライド板(3)が図7(a)に示すロック解除位置から図7(b)に示すロック位置までスライドすることによって、スライド板(3)の一対のロック片(33)(33)が前記スリット(21)(21)を貫通して、開閉蓋(2)の前端面から距離Sだけ突出することになる。
【0027】
図2に示す如く、ハウジング(1)の収容室(11)の開口縁(10)には、開閉蓋(2)が閉じることによってスライド板(3)の翼片(31)と対向する位置に、円弧状に湾曲する摺接受け面(12)が形成されている。
【0028】
図3及び図4に示す如く、スライド板(3)のロック解除位置では、翼片(31)の摺接面(32)とハウジング(1)の摺接受け面(12)とは互いに離間しているが、図5及び図6に示す如く、スライド板(3)がロック位置の直前位置からロック位置に達する過程で、翼片(31)の摺接面(32)がハウジング(1)の摺接受け面(12)と摺接し、翼片(31)の摺接面(32)はハウジング(1)の摺接受け面(12)からカム力を受ける。
【0029】
ここで、翼片(31)の摺接面(32)とハウジング(1)の摺接受け面(12)はそれぞれ、スライド板(3)のスライド方向に対して傾斜しており、この傾斜に応じた分力Fによって、開閉蓋(2)がヒンジ軸(41)に沿う一方向へ押圧される。
【0030】
この結果、開閉蓋(2)はヒンジ軸(41)に沿って僅かに移動し、スライド板(3)のロック位置では、開閉蓋(2)の側縁がハウジング(1)の開口縁(10)に当接した位置に拘持されることになる。
又、スライド板(3)の一対のロック片(33)(33)がハウジング(1)の開口縁(10)の内側に潜り込むことによって、開閉蓋(2)が閉じ位置にロックされることになる。
【0031】
この状態で、開閉蓋(2)は、ヒンジ軸(41)に沿う所定の位置に拘持されているので、開閉蓋(2)にはヒンジ軸(41)に沿う方向のガタツキは生じない。
【0032】
開閉蓋(2)を開く際は、スライド板(3)を逆方向にスライドさせて、一対のロック片(33)(33)によるロックを解除する。スライド板(3)のスライドによって翼片(31)の摺接面(32)はハウジング(1)の摺接受け面(12)から離間する。
これによって、開閉蓋(2)はヒンジ機構(4)から開き方向の弾性付勢力を受けて、図1に示す閉じ位置から図2に示す開き位置まで自動的に開く。
【0033】
[第2実施形態]
本発明の第2の実施形態であるカメラは、図9及び図10に示す如く略直方体状のハウジング(1)を具え、該ハウジング(1)内には電池(図示省略)を収容する収容室(11)が形成されている。
【0034】
ハウジング(1)の収容室(11)は、基端部をヒンジ機構(4)によって枢支された開閉蓋(2)により、図9に示す閉じ位置と図10に示す開き位置との間で開閉が可能となっている。
開閉蓋(2)の裏面には、開閉蓋(2)を閉じ位置でロックするためのスライド板(3)が配備されている。
スライド板(3)には、図9に示す如くハウジング(1)の外側から操作可能な操作ノブ(34)が形成されている。
【0035】
尚、ヒンジ機構(4)には、開閉蓋(2)を図9に示す閉じ位置から図10に示す開き位置へ向けて弾性付勢するトーションバネ(図示省略)が内蔵されている。
【0036】
開閉蓋(2)は、図16に示す如く略矩形の蓋本体(20)を具え、該蓋本体(20)の長手方向の基端部に、ヒンジ軸(41)を具えたヒンジ機構(4)が連結されている。蓋本体(20)には、前記操作ノブ(34)を臨出させるための開口(22)が形成されている。
更に蓋本体(20)の先端部には、一対のスリット(21)(21)が開設されている。
【0037】
スライド板(3)は、略矩形の平板部(30)を具え、該平板部(30)の幅方向の両側には2つの翼片(31a)(31b)が突設されている。両翼片(31a)(31b)の先端面には円弧状に湾曲する摺接面(32a)(32b)が形成されている。又、平板部(30)の先端部には、開閉蓋(2)の一対のスリット(21)(21)と対応させて、一対のロック片(33)(33)が突設されている。
【0038】
スライド板(3)は、開閉蓋(2)の裏面に対し、ヒンジ機構(4)のヒンジ軸(41)とは直交する方向のスライドが可能に係合し、ヒンジ軸(41)と平行な方向の相対移動は不能となっている。
スライド板(3)が図15(a)に示すロック解除位置から図15(b)に示すロック位置までスライドすることによって、スライド板(3)の一対のロック片(33)(33)が前記スリット(21)(21)を貫通して、開閉蓋(2)の前端面から距離Sだけ突出することになる。
【0039】
図10に示す如く、ハウジング(1)の収容室(11)の開口縁(10)には、開閉蓋(2)が閉じることによってスライド板(3)の2つの翼片(31a)(31b)と対向する位置に、円弧状に湾曲する2つの摺接受け面(12a)(12b)が形成されている。
【0040】
図11及び図12に示す如く、スライド板(3)のロック解除位置では、翼片(31a)(31b)の摺接面(32a)(32b)とハウジング(1)の摺接受け面(12a)(12b)とは互いに離間しているが、図13及び図14に示す如く、スライド板(3)がロック位置の直前位置からロック位置に達する過程で、翼片(31a)(31b)の摺接面(32a)(32b)がハウジング(1)の摺接受け面(12a)(12b)と摺接し、翼片(31a)(31b)の摺接面(32a)(32b)はハウジング(1)の摺接受け面(12a)(12b)からカム力を受ける。
【0041】
ここで、翼片(31a)(31b)の摺接面(32a)(32b)とハウジング(1)の摺接受け面(12a)(12b)はそれぞれ、スライド板(3)のスライド方向に対して傾斜しており、この傾斜に応じた分力Fa、Fbによって、開閉蓋(2)がヒンジ軸(41)に沿って互いに対向する2方向に押圧される。
【0042】
この結果、開閉蓋(2)はヒンジ軸(41)に沿って僅かに移動し、スライド板(3)のロック位置では、開閉蓋(2)の両側縁がハウジング(1)の開口縁(10)から離間した位置に拘持されることになる。
又、スライド板(3)の一対のロック片(33)(33)がハウジング(1)の開口縁(10)の内側に潜り込むことによって、開閉蓋(2)が閉じ位置にロックされることになる。
【0043】
この状態で、開閉蓋(2)は、ヒンジ軸(41)に沿う所定の位置に拘持されているので、開閉蓋(2)にはヒンジ軸(41)に沿う方向のガタツキは生じない。
【0044】
開閉蓋(2)を開く際は、スライド板(3)を逆方向にスライドさせて、一対のロック片(33)(33)によるロックを解除する。スライド板(3)のスライドによって翼片(31a)(31b)の摺接面(32a)(32b)はハウジング(1)の摺接受け面(12a)(12b)から離間する。
これによって、開閉蓋(2)はヒンジ機構(4)から開き方向の弾性付勢力を受けて、図9に示す閉じ位置から図10に示す開き位置まで自動的に開く。
【0045】
ここで、開閉蓋(2)の両側縁はハウジング(1)の開口縁(10)から離間しているので、開閉蓋(2)は、ハウジング(1)の開口縁(10)に引っ掛かることなく、スムーズに開くことになる。
【0046】
尚、本発明の各部構成は上記実施の形態に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能である。例えば上記の第1及び第2の実施形態では、翼片(31)の摺接面(32)とハウジング(1)の摺接受け面(12)からなるカム機構を、スライド板(3)の一方の側部若しくは両方の側部に設けているが、スライド板(3)の先端部に1つ又は2つのカム機構を設けることも可能である。
【符号の説明】
【0047】
(1) ハウジング
(10) 開口縁
(11) 収容室
(12) 摺接受け面
(2) 開閉蓋
(3) スライド板
(31) 翼片
(32) 摺接面
(33) ロック片
(34) 操作ノブ
(4) ヒンジ機構
(41) ヒンジ軸
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングに物品の収容室が形成され、該収容室は、基端部をヒンジ軸によって枢支された開閉蓋により開閉可能に塞がれており、該開閉蓋には、スライド操作可能なスライド板が、一方向に沿って往復移動可能に配備され、該スライド板は、開閉蓋が閉じられた状態で一方向にスライドすることによって開閉蓋を閉じ位置にロックする開閉蓋機構において、
前記開閉蓋が閉じられた状態で互いに対向することとなるハウジングの収容室の開口縁と開閉蓋の外周縁との対向部には、開閉蓋が閉じられた状態で前記スライド板が前記一方向にスライドすることによって機能するカム機構が介在し、該カム機構は、開閉蓋に対して前記ヒンジ軸の軸方向に沿う方向の押圧力を作用させる機能を有していることを特徴とする開閉蓋機構。
【請求項2】
前記カム機構は、前記開閉蓋の外周縁に形成された摺接面と、前記ハウジングの収容室の開口縁に形成された摺接受け面とから構成され、摺接面と摺接受け面はそれぞれ、スライド板のスライド方向に対して傾斜している請求項1に記載の開閉蓋機構。
【請求項3】
前記カム機構は、前記スライド板のスライド方向とは直交する幅方向の片側に設けられており、該カム機構は、前記開閉蓋に対して前記ヒンジ軸に沿う一方向の押圧力を作用させる請求項1又は請求項2に記載の開閉蓋機構。
【請求項4】
前記カム機構は、前記スライド板のスライド方向とは直交する幅方向の両側にそれぞれ設けられており、両カム機構は、前記開閉蓋に対して前記ヒンジ軸に沿って互いに対向する2方向の押圧力を作用させる請求項1又は請求項2に記載の開閉蓋機構。
【請求項1】
ハウジングに物品の収容室が形成され、該収容室は、基端部をヒンジ軸によって枢支された開閉蓋により開閉可能に塞がれており、該開閉蓋には、スライド操作可能なスライド板が、一方向に沿って往復移動可能に配備され、該スライド板は、開閉蓋が閉じられた状態で一方向にスライドすることによって開閉蓋を閉じ位置にロックする開閉蓋機構において、
前記開閉蓋が閉じられた状態で互いに対向することとなるハウジングの収容室の開口縁と開閉蓋の外周縁との対向部には、開閉蓋が閉じられた状態で前記スライド板が前記一方向にスライドすることによって機能するカム機構が介在し、該カム機構は、開閉蓋に対して前記ヒンジ軸の軸方向に沿う方向の押圧力を作用させる機能を有していることを特徴とする開閉蓋機構。
【請求項2】
前記カム機構は、前記開閉蓋の外周縁に形成された摺接面と、前記ハウジングの収容室の開口縁に形成された摺接受け面とから構成され、摺接面と摺接受け面はそれぞれ、スライド板のスライド方向に対して傾斜している請求項1に記載の開閉蓋機構。
【請求項3】
前記カム機構は、前記スライド板のスライド方向とは直交する幅方向の片側に設けられており、該カム機構は、前記開閉蓋に対して前記ヒンジ軸に沿う一方向の押圧力を作用させる請求項1又は請求項2に記載の開閉蓋機構。
【請求項4】
前記カム機構は、前記スライド板のスライド方向とは直交する幅方向の両側にそれぞれ設けられており、両カム機構は、前記開閉蓋に対して前記ヒンジ軸に沿って互いに対向する2方向の押圧力を作用させる請求項1又は請求項2に記載の開閉蓋機構。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2013−30341(P2013−30341A)
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−165103(P2011−165103)
【出願日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】
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