説明

電流検出回路及びその電流検出回路を備えたスイッチングレギュレータ

【課題】電流検出精度が高く、かつ応答速度が速い、入力電圧の変動や出力電圧を変更しても電流検出レベルの変動を小さくすることができる電流検出回路及びその電流検出回路を備えたスイッチングレギュレータを得る。
【解決手段】PMOSトランジスタM16のドレイン電圧V2が電流検出中に変動しないようにしてPMOSトランジスタM11〜M13の各ゲート電圧を一定に保ち、PMOSトランジスタM11の利得を損なうことがなく、高感度でしかも応答速度の速い、スイッチングトランジスタM1に流れる電流の検出を行うようにし、更にPMOSトランジスタM14とM15をスイッチングトランジスタM1と同じ導電型のMOSトランジスタにし、PMOSトランジスタM16をPMOSトランジスタM14と同じ導電型にした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、DC−DCコンバータをなすスイッチングレギュレータの電流検出回路に関し、特にスイッチングトランジスタと同期整流用トランジスタに流れる電流を個別に検出するための電流検出回路に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、DC−DCコンバータをなすスイッチングレギュレータのスイッチングトランジスタや同期整流用トランジスタに流れる電流を検出する場合、該スイッチングトランジスタや該同期整流用トランジスタに直列に電流検出用の抵抗を接続し、該抵抗の両端に発生する電圧を検出する方法が多く用いられていた。
しかし、このような抵抗を接続する方法は、該抵抗による電力消費が大きいため、変換効率を低下させていた。また、半導体装置内で生成される抵抗は、抵抗値の設定精度が低く、高精度の電流検出を行うためにはトリミングを行う等の製造工数が多くかかっていた。
【0003】
図7は、これらの問題を解決するためになされた電流検出回路の従来例を示した図である(例えば、特許文献1参照。)。
図7の電流検出回路は、PMOSトランジスタで構成されたスイッチングトランジスタM101に流れる電流が所定の電流値に達したことを検出するための回路である。スイッチングトランジスタM101にはPMOSトランジスタM103とM104の直列回路が並列に接続されている。PMOSトランジスタM103は、ゲートが接地電圧GNDに接続されていることから常時オンして導通状態になっている。PMOSトランジスタM104は、ゲートがスイッチングトランジスタM101のゲートに接続されており、スイッチングトランジスタM101に同期してオン/オフする。
【0004】
PMOSトランジスタM105は、ソースが電源電圧をなす入力電圧Vinに接続されると共に、ゲートが接地電圧GNDに接続されており、常時オンして導通状態になっている。
PMOSトランジスタM106〜M109はカスコードカレントミラー回路を形成しており、PMOSトランジスタM106において、ソースはPMOSトランジスタM103のドレインに接続され、ドレインはPMOSトランジスタM108のソースに接続されている。PMOSトランジスタM107において、ソースはPMOSトランジスタM105のドレインに接続され、ドレインはPMOSトランジスタM109のソースに接続されている。
【0005】
また、PMOSトランジスタM106とM107の各ゲートはそれぞれPMOSトランジスタM108のドレインに接続され、PMOSトランジスタM108とM109の各ゲートは、一端がPMOSトランジスタM108のドレインに接続された抵抗R101の他端にそれぞれ接続されている。更に、電流源101が抵抗R101の他端と接地電圧GNDとの間に、電流源102がPMOSトランジスタM109のドレインと接地電圧GNDとの間にそれぞれ接続されている。
【0006】
このような構成において、スイッチングトランジスタM101を流れる電流が小さい場合は、PMOSトランジスタM103のドレイン電圧が入力電圧Vinの近くまで高くなっているため、PMOSトランジスタM106及びM108に流れる電流の方が、PMOSトランジスタM107及びM109に流れる電流よりも大きいことから、過電流出力端子OUTaの電圧は接地電圧GNDに近くなる。スイッチングトランジスタM101を流れる電流が増加すると、PMOSトランジスタM103及びM104に流れる電流も増加し、これに伴って、PMOSトランジスタM103のドレイン電圧が低下してPMOSトランジスタM105のドレイン電圧より小さくなると、PMOSトランジスタM109のドレイン電圧が上昇し、過電流出力端子OUTaがハイレベルになる。
【特許文献1】特開2007−78427号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、図7の回路では、カレントミラー回路の基準電流として電流源101の方を使用していることから、PMOSトランジスタM103には電流源101からの電流i101が常に供給されている。このため、スイッチングトランジスタM101を流れる電流が小さい場合に、カレントミラー回路のPMOSトランジスタM107及びM109を流れる電流を、PMOSトランジスタM106及びM108を流れる電流よりも小さくし、かつPMOSトランジスタM105のドレイン電圧をPMOSトランジスタM103のドレイン電圧よりも小さくなるようにするためには、PMOSトランジスタM105の素子サイズをPMOSトランジスタM103よりもはるかに小さくして、PMOSトランジスタM105のオン抵抗が大きくなるようにする必要があった。
【0008】
また、スイッチングトランジスタM101を流れる電流が増加して、PMOSトランジスタM103のドレイン電圧が低下すると、PMOSトランジスタM106のゲート−ソース間電圧は変わらないことから、PMOSトランジスタM106のゲート電圧も低下する。PMOSトランジスタM107のゲートはPMOSトランジスタM106のゲートに接続されているため、PMOSトランジスタM107のゲート電圧も低下して、PMOSトランジスタM107及びM109を流れる電流も増加する。
【0009】
しかし、このような電流の増加に伴ってPMOSトランジスタM105のドレイン電圧も低下することから、PMOSトランジスタM107のゲート−ソース間電圧の変動は小さく、PMOSトランジスタM107及びM109を流れる電流の増加速度は遅い。このため、カレントミラー回路を比較回路として使用した場合の利得は低下し、その結果、検出電流の精度は低下して応答速度も遅くなっていた。
更に、入力電圧が変動した場合や、出力電圧を変更した場合は、電流検出回路の検出遅延時間の影響で、電流検出レベルが変動してしまうという問題もあった。
【0010】
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、電流検出精度を高くすることができると共に応答速度を速くすることができる電流検出回路及びその電流検出回路を備えたスイッチングレギュレータを得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この発明に係る電流検出回路は、制御電極に入力された第1制御信号に応じてスイッチングを行い、入力端子に入力された入力電圧をインダクタに入力して充電を行うスイッチングトランジスタと、該スイッチングトランジスタがオフして該インダクタへの充電が停止すると、該インダクタの放電を行う整流素子とを備えた前記入力電圧を所定の定電圧に変換して出力電圧として出力端子から出力する非絶縁型のスイッチングレギュレータにおける、前記スイッチングトランジスタに流れる電流の検出を行う電流検出回路において、
前記スイッチングトランジスタの両端の電圧を分圧して出力する分圧回路部と、
電流入力端が該分圧回路部の出力端に接続され、電流出力端と接地電圧との間に所定の第1負荷が接続された第1トランジスタと、
一端が前記入力電圧に接続され、入力された第2制御信号に応じたインピーダンスをなす第1インピーダンス素子と、
電流入力端が該第1インピーダンス素子の他端に接続され、電流出力端と接地電圧との間に所定の第2負荷が接続された第2トランジスタと、
電流入力端が該第1インピーダンス素子の他端に接続され、電流出力端と接地電圧との間に第1定電流源が接続された第3トランジスタと、
前記第1トランジスタと前記第1負荷との接続部の電圧と、前記第2トランジスタと前記第2負荷との接続部の電圧との電圧比較を行い、該比較結果を示す信号を前記スイッチングトランジスタに流れる電流の検出結果を示す信号として出力する第1電圧比較回路部と、
を備え、
前記第1トランジスタ、第2トランジスタ及び第3トランジスタの各制御電極が共通接続されると共に、該接続部が前記第3トランジスタと前記第1定電流源との接続部に接続されるものである。
【0012】
具体的には、前記分圧回路部は、制御電極に前記第2制御信号が入力された第4トランジスタと、制御電極に前記第1制御信号が入力された第5トランジスタが直列に接続され、該直列回路が前記スイッチングトランジスタに並列に接続されてなり、前記第4トランジスタと該第5トランジスタとの接続部から前記分圧した電圧を出力するようにした。
【0013】
この場合、前記第4トランジスタ及び第5トランジスタは、それぞれ前記スイッチングトランジスタと同じ導電型のMOSトランジスタであるようにした。
【0014】
また、前記第1インピーダンス素子は、制御電極に前記第2制御信号が入力された第6トランジスタで構成され、該第6トランジスタは、電流入力端が前記入力電圧に接続され、電流出力端が前記第2トランジスタ及び第3トランジスタの各電流入力端にそれぞれ接続されるようにした。
【0015】
この場合、前記第6トランジスタは、前記スイッチングトランジスタと同じ導電型のMOSトランジスタであるようにした。
【0016】
また、前記スイッチングレギュレータにおける入力電圧と出力電圧との差電圧に反比例した第1補正電流を生成し、前記第1インピーダンス素子、第2トランジスタ及び第3トランジスタの接続部に供給する第1補正電流生成回路部を備えるようにした。
【0017】
また、前記第1定電流源は、生成する定電流の電流値が可変設定され、該設定によって前記スイッチングトランジスタに流れる電流の検出値の設定が行われるようにした。
【0018】
また、この発明に係るスイッチングレギュレータ、前記スイッチングトランジスタに流れる電流の検出を行う前記のようないずれかの電流検出回路を備えるものである。
【0019】
また、この発明に係る電流検出回路は、制御電極に入力された第1制御信号に応じてスイッチングを行い、入力端子に入力された入力電圧をインダクタに入力して充電を行うスイッチングトランジスタと、該スイッチングトランジスタがオフして該インダクタへの充電が停止すると、該インダクタの放電を行う同期整流用トランジスタとを備えた前記入力電圧を所定の定電圧に変換して出力電圧として出力端子から出力する非絶縁型のスイッチングレギュレータにおける、前記同期整流用トランジスタに流れる電流の検出を行う電流検出回路において、
一端が前記同期整流用トランジスタと前記インダクタとの接続部に接続された第2インピーダンス素子と、
電流出力端が該第2インピーダンス素子の他端に接続され、電流入力端と前記入力電圧との間に所定の第3負荷が接続された第7トランジスタと、
電流出力端が接地電圧に接続され、電流入力端と前記入力電圧との間に所定の第4負荷が接続された第8トランジスタと、
電流出力端が接地電圧に接続され、電流入力端と前記入力電圧との間に第2定電流源が接続された第9トランジスタと、
前記第7トランジスタと前記第3負荷との接続部の電圧と、前記第8トランジスタと前記第4負荷との接続部の電圧との電圧比較を行い、該比較結果を示す信号を前記同期整流用トランジスタに流れる電流の検出結果を示す信号として出力する第2電圧比較回路部と、
を備え、
前記第7トランジスタ、第8トランジスタ及び第9トランジスタの各制御電極が共通接続されると共に、該接続部が前記第9トランジスタと前記第2定電流源との接続部に接続されるようにした。
【0020】
具体的は、前記第2インピーダンス素子は、制御電極が前記同期整流用トランジスタの制御電極に接続された第10トランジスタで構成され、該第10トランジスタは、電流入力端が前記第7トランジスタの電流出力端に接続され、電流出力端が前記同期整流用トランジスタと前記インダクタとの接続部に接続されるようにした。
【0021】
この場合、前記第10トランジスタは、前記同期整流用トランジスタと同じ導電型のMOSトランジスタであるようにした。
【0022】
また、前記スイッチングレギュレータの出力電圧に応じた第2補正電流を生成し、前記第2インピーダンス素子と第7トランジスタとの接続部に供給する第2補正電流生成回路部を備えるようにした。
【0023】
また、前記第2定電流源は、生成する定電流の電流値が可変設定され、該設定によって前記同期整流用トランジスタに流れる電流の検出値の設定が行われるようにした。
【0024】
また、この発明に係るスイッチングレギュレータは、前記スイッチングトランジスタに流れる電流、又は前記同期整流用トランジスタに流れる電流の検出を行う前記のようないずれかの電流検出回路を備えるものである。
【0025】
また、この発明に係るスイッチングレギュレータは、前記スイッチングトランジスタに流れる電流の検出を行う前記のようないずれかの電流検出回路、及び前記同期整流用トランジスタに流れる電流の検出を行う前記のようないずれかの電流検出回路をそれぞれ備えるものである。
【発明の効果】
【0026】
本発明の電流検出回路及びその電流検出回路を備えたスイッチングレギュレータによれば、スイッチングトランジスタ、及び/又は同期整流用トランジスタに流れる電流の電流検出精度を向上させることができ、しかも応答速度の速い電流検出を行うことができる。
【0027】
また、第1補正電流生成回路部又は第2補正電流生成回路部を設けることによって、入力電圧の変動や、出力電圧を変更した場合でも電流検出値の変動を抑えることができる。
【0028】
更に、回路構成素子として、電流検出の対象であるスイッチングトランジスタ、又は同期整流用トランジスタと同じ導電型のMOSトランジスタを使用するようにしたことから、製造プロセスのばらつきによる検出電流値のばらつきを低減させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
次に、図面に示す実施の形態に基づいて、本発明を詳細に説明する。
第1の実施の形態.
図1は、本発明の第1の実施の形態における電流検出回路を備えたスイッチングレギュレータの回路例を示した図である。
図1において、スイッチングレギュレータ1は、入力端子INに入力され入力電圧Vinを所定の定電圧に変換し、出力電圧Voutとして出力端子OUTから出力する同期整流方式の降圧型スイッチングレギュレータである。
【0030】
スイッチングレギュレータ1は、入力電圧Vinの出力制御を行うためのスイッチング動作を行うPMOSトランジスタからなるスイッチングトランジスタM1と、NMOSトランジスタからなる同期整流用トランジスタM2とを備えている。更に、スイッチングレギュレータ1は、出力電圧Voutが前記所定の定電圧になるようにスイッチングトランジスタM1及び同期整流用トランジスタM2のスイッチング制御を行う制御回路2と、スイッチングトランジスタM1に流れる電流の検出を行う電流検出回路3と、インダクタL1と、出力コンデンサC1とを備えている。また、電流検出回路3は、PMOSトランジスタM11〜M16、コンパレータ11、所定の定電流i1を供給する定電流源12及び抵抗R11,R12で構成されている。
【0031】
なお、同期整流用トランジスタM2は整流素子を、PMOSトランジスタM11は第1トランジスタを、PMOSトランジスタM12は第2トランジスタを、PMOSトランジスタM13は第3トランジスタをそれぞれなし、抵抗R11は第1負荷を、抵抗R12は第2負荷を、定電流源12は第1定電流源をそれぞれなす。また、PMOSトランジスタM14及びM15は分圧回路部をなすと共に、PMOSトランジスタM14は第4トランジスタを、PMOSトランジスタM15は第5トランジスタをそれぞれなす。また、PMOSトランジスタM16は第1インピーダンス素子をなすと共に第6トランジスタをなし、コンパレータ11は第1電圧比較回路部をなす。
また、スイッチングレギュレータ1において、インダクタL1及びコンデンサC1を除く各回路を1つのICに集積するようにしてもよく、場合によっては、スイッチングトランジスタM1及び/又は同期整流用トランジスタM2、インダクタL1並びにコンデンサC1を除く各回路を1つのICに集積するようにしてもよい。
【0032】
入力端子INと接地電圧Vssとの間にはスイッチングトランジスタM1及び同期整流用トランジスタM2が直列に接続され、スイッチングトランジスタM1と同期整流用トランジスタM2との接続部LXと出力端子OUTとの間にはインダクタL1が接続され、出力端子OUTと接地電圧Vssとの間には出力コンデンサC1が接続されている。例えば、PWM制御を行う場合、制御回路2は、出力電圧Voutが入力されており、出力電圧Voutを分圧した分圧電圧Vfbと所定の基準電圧Vrefとの電圧差を増幅して誤差電圧Veを生成し、誤差電圧Veと所定の三角波信号TWとの電圧比較を行って生成したパルス信号である制御信号PHSをスイッチングトランジスタM1のゲートに出力すると共に、該制御信号PHSの信号レベルを反転させた制御信号NLSを同期整流用トランジスタM2のゲートに出力する。
【0033】
一方、電流検出回路3において、PMOSトランジスタM16のソースは入力電圧Vinに接続され、PMOSトランジスタM16のドレインにはPMOSトランジスタM12及びM13の各ソースが接続されており、該接続部をAとする。PMOSトランジスタM12及びM13はカレントミラー回路を形成しており、PMOSトランジスタM12及びM13の各ゲートは接続され、該接続部はPMOSトランジスタM13のドレインに接続されている。PMOSトランジスタM12のドレインと接地電圧Vssとの間には抵抗R12が、PMOSトランジスタM13のドレインと接地電圧Vssとの間には定電流源12がそれぞれ接続されている。
【0034】
また、入力電圧Vinと接続部LXとの間には、PMOSトランジスタM14及びM15が直列に接続され、PMOSトランジスタM14とM15との接続部と接地電圧Vssとの間にPMOSトランジスタM11と抵抗R11が直列に接続されている。PMOSトランジスタM14及びM16の各ゲートにはそれぞれ外部からの制御信号SLPが入力されており、PMOSトランジスタM11のゲートはPMOSトランジスタM13のゲートに接続され、PMOSトランジスタM15のゲートには制御信号PHSが入力されている。コンパレータ11の非反転入力端はPMOSトランジスタM11と抵抗R11との接続部に接続され、コンパレータ11の反転入力端はPMOSトランジスタM12と抵抗R12との接続部に接続されている。コンパレータ11の出力端は、電流検出回路3の出力端子OUTPに接続されている。
【0035】
このような構成において、前記のようなPWM制御が行われる場合は、スイッチングレギュレータ1の出力電圧Voutが大きくなると、制御回路2から出力される制御信号PHSのオンデューティサイクルは小さくなる。この結果、スイッチングトランジスタM1がオンする時間が短くなり、それに応じて同期整流用トランジスタM2がオンする時間が長くなって、スイッチングレギュレータ1の出力電圧Voutが低下するように制御される。また、スイッチングレギュレータ1の出力電圧Voutが小さくなると、制御回路2から出力される制御信号PHSのオンデューティサイクルは大きくなる。この結果、スイッチングトランジスタM1がオンする時間が長くなり、それに応じて同期整流用トランジスタM2がオンする時間が短くなって、スイッチングレギュレータ1の出力電圧Voutが上昇するように制御される。このような動作を繰り返して、出力電圧Voutを所定の電圧で一定になるように制御される。
【0036】
一方、外部から入力される制御信号SLPは、スイッチングレギュレータ1を作動させるときにはローレベルになることから、スイッチングレギュレータ1が作動している間は、PMOSトランジスタM14及びM16はそれぞれオンしている。PMOSトランジスタM15は、ゲートがスイッチングトランジスタM1のゲートと共通接続されていることから、スイッチングトランジスタM1と同期してオン/オフする。すなわち、スイッチングトランジスタM1がオンしているときは、PMOSトランジスタM15もオンしており、PMOSトランジスタM14とPMOSトランジスタM15にも電流が流れる。該電流は、スイッチングトランジスタM1のソース−ドレイン間電圧が大きくなるほど増加する。また、PMOSトランジスタM14とM15は、分圧回路を形成しており、スイッチングトランジスタM1のソース−ドレイン間の電圧を分圧し、該分圧した電圧をPMOSトランジスタM14のドレインから電圧V1として出力する。
【0037】
PMOSトランジスタM12とPMOSトランジスタM13はカレントミラー回路を形成しているため、PMOSトランジスタM12のドレイン電流id2は定電流源12から供給される定電流i1に比例した定電流になる。ドレイン電流id2が抵抗R12に供給されるため、抵抗R12の電圧降下は一定になり、PMOSトランジスタM12のドレイン電圧V4は定電圧になる。
また、PMOSトランジスタM16のドレイン電流id6は、PMOSトランジスタM12及びM13の各ドレイン電流の和(i1+id2)になるため定電流である。PMOSトランジスタM16のドレイン電圧V2は、ドレイン電流id6に応じた電圧になる。
【0038】
スイッチングトランジスタM1に流れる電流は、スイッチングトランジスタM1がオンした直後が最も小さく、時間の経過に従って直線的に増加する。該増加速度は、入力電圧Vinと出力電圧Voutとの電圧差に依存し、該電圧差が大きいほど大きくなる。
スイッチングトランジスタM1がオンした直後で、スイッチングトランジスタM1の電流が小さい場合は、スイッチングトランジスタM1による電圧降下が小さいことから、PMOSトランジスタM14のドレイン電圧V1はPMOSトランジスタM16のドレイン電圧V2よりも大きい電圧になっている。このため、PMOSトランジスタM11のゲート−ソース間電圧は、PMOSトランジスタM12のゲート−ソース間電圧よりも大きくなり、PMOSトランジスタM11のドレイン電流id1は大きくなる。すると、抵抗R11の電圧降下も大きくなり、PMOSトランジスタM11のドレイン電圧V3はPMOSトランジスタM12のドレイン電圧V4よりも大きくなり、コンパレータ11はハイレベルの信号を出力する。
【0039】
スイッチングトランジスタM1の電流が増加すると、スイッチングトランジスタM1による電圧降下が大きくなり、PMOSトランジスタM14とPMOSトランジスタM15に流れる電流も増加するため、PMOSトランジスタM14のドレイン電圧V1は低下する。PMOSトランジスタM11のゲート電圧はPMOSトランジスタM13のゲート電圧で固定されているため、PMOSトランジスタM14のドレイン電圧V1が低下すると、PMOSトランジスタM11のゲート−ソース間電圧が小さくなり、PMOSトランジスタM11のドレイン電流id1が減少して抵抗R11での電圧降下が小さくなる。PMOSトランジスタM11のドレイン電圧V3がPMOSトランジスタM12のドレイン電圧V4以下になるとコンパレータ11の出力信号はローレベルに反転し、スイッチングトランジスタM1の電流が所定の検出電流値に達したことを示す信号として出力される。
【0040】
このように、本第1の実施の形態における電流検出回路は、PMOSトランジスタM16のドレイン電圧V2が電流検出中に変動しないため、PMOSトランジスタM11〜M13の各ゲート電圧を一定に保つことができ、PMOSトランジスタM11の利得を損なうことがなく、高感度でしかも応答速度の速い、スイッチングトランジスタM1に流れる電流の検出を行うことができる。
【0041】
また、PMOSトランジスタM14とM15をスイッチングトランジスタM1と同じ導電型のMOSトランジスタにしたことから、製造プロセスがばらついてスイッチングトランジスタM1のオン抵抗が変動しても、PMOSトランジスタM14及びM15の各オン抵抗も同様に変化することから、スイッチングトランジスタM1を流れる電流と、PMOSトランジスタM14とM15に流れる電流との比は変化せず、またPMOSトランジスタM14とM15による分圧比も変わらないため、製造プロセスが変動しても高精度な電流検出を行うことができる。
【0042】
更に、第1インピーダンス素子をなすPMOSトランジスタM16をPMOSトランジスタM14と同じ導電型にしたことから、PMOSトランジスタM16のオン抵抗とPMOSトランジスタM14のオン抵抗の比も製造プロセスの影響を受けなくなり、高精度な電流検出を行うことができる。
【0043】
第2の実施の形態.
前記第1の実施の形態では、スイッチングトランジスタM1に流れる電流の増加速度は入力電圧Vinと出力電圧Voutとの電圧差に応じて変化するため、スイッチングトランジスタM1の電流検出レベルが一定である場合、検出遅延時間の影響で、出力端子OUTPから検出信号が出力された時点でのスイッチングトランジスタM1の電流値は、入力電圧Vinと出力電圧Voutとの電圧差によって変化する。特に、出力電圧Voutを可変するタイプのスイッチングレギュレータでは、入力電圧Vinと出力電圧Voutとの電圧差が大きく変化するため、前記遅延時間は無視することができなくなる。そこで、補正電流生成回路20を追加して、スイッチングトランジスタM1の電流が所望の検出電流に達したことを示す信号が出力端子OUTPから出力された時点におけるスイッチングトランジスタM1の電流値を、入力電圧Vinと出力電圧Voutの電圧差に関わらずほぼ一定になるようにしてもよく、このようにしたものを本発明の第2の実施の形態とする。
【0044】
図2は、本発明の第2の実施の形態における電流検出回路を備えたスイッチングレギュレータの回路例を示した図である。なお、図2では、図1と同じもの又は同様のものは同じ符号で示し、ここではその説明を省略すると共に図1との相違点のみ説明する。
図2における図1との相違点は、図1の電流検出回路3に補正電流生成回路20を追加したことにあり、これに伴って図1の電流検出回路3を電流検出回路3aにし、図1のスイッチングレギュレータ1をスイッチングレギュレータ1aにした。
【0045】
図2において、スイッチングレギュレータ1aは、入力端子INに入力され入力電圧Vinを所定の定電圧に変換し、出力電圧Voutとして出力端子OUTから出力する同期整流方式の降圧型スイッチングレギュレータである。
スイッチングレギュレータ1aは、スイッチングトランジスタM1と、同期整流用トランジスタM2と、制御回路2と、電流検出回路3aと、インダクタL1と、出力コンデンサC1とを備えている。また、電流検出回路3aは、PMOSトランジスタM11〜M16、コンパレータ11、定電流源12、抵抗R11,R12、及び補正電流i20を生成してPMOSトランジスタM16のドレイン電流id6に加算する補正電流生成回路20で構成されている。なお、補正電流生成回路20は第1補正電流生成回路部をなし、補正電流i20は第1補正電流をなす。
【0046】
補正電流生成回路20によってPMOSトランジスタM16のドレイン電流id6に補正電流i20を加算する目的は、電流検出回路3における検出遅延時間を一定とした場合、スイッチングトランジスタM1の電流が電流検出回路3に設定された検出電流値に到達してから、出力端子OUTPから所定の検出信号が出力されるまでの遅延時間の間に変化するスイッチングトランジスタM1の電流変化量をほぼ一定にすることにある。
図3は、補正電流生成回路20の回路例を示した図であり、図3を使用して補正電流生成回路20の動作についてもう少し詳細に説明する。
図3において、補正電流生成回路20は、D/Aコンバータ21、演算増幅回路22,23、定電流源24、PMOSトランジスタM21,M22、NMOSトランジスタM23〜M26及び抵抗R21〜R23で構成されている。
【0047】
D/Aコンバータ21は、制御回路2で使用する基準電圧Vrefと、該基準電圧Vrefの半分の電圧Vref/2をそれぞれ出力する。電圧Vref/2は演算増幅回路22の反転入力端に入力され、演算増幅回路22の出力端はPMOSトランジスタM21のゲートに接続されている。PMOSトランジスタM21のソースは入力電圧Vinに接続され、PMOSトランジスタM21のドレインと接地電圧Vssとの間には抵抗R21及びR22が直列に接続されている。演算増幅回路22の非反転入力端は、抵抗R21と抵抗R22との接続部に接続され、PMOSトランジスタM21と抵抗R21との接続部は演算増幅回路23の非反転入力端に接続されている。
【0048】
演算増幅回路23の出力端はPMOSトランジスタM22のゲートに接続され、入力電圧VinとPMOSトランジスタM22のソースとの間には抵抗R23が接続されており、抵抗R23とPMOSトランジスタM22との接続部は演算増幅回路23の反転入力端に接続されている。一方、NMOSトランジスタM23及びM24はカレントミラー回路を形成しており、NMOSトランジスタM23及びM24の各ソースはそれぞれ接地電圧Vssに接続され、NMOSトランジスタM23及びM24の各ゲートは接続され、該接続部はNMOSトランジスタM23のドレインに接続されている。NMOSトランジスタM23のドレインはPMOSトランジスタM22のドレインに接続され、入力電圧VinとNMOSトランジスタM24のドレインとの間に定電流源24が接続されている。
【0049】
また、NMOSトランジスタM25及びM26はカレントミラー回路を形成しており、NMOSトランジスタM25及びM26の各ソースはそれぞれ接地電圧Vssに接続され、NMOSトランジスタM25及びM26の各ゲートは接続され、該接続部はNMOSトランジスタM25のドレインに接続されている。NMOSトランジスタM25のドレインは、定電流源24とNMOSトランジスタM24との接続部に接続され、NMOSトランジスタM26のドレインは、図3の接続部Aに接続されている。NMOSトランジスタM26のドレインは、補正電流生成回路20の出力端をなし、NMOSトランジスタM26のドレインから補正電流i20の供給が行われる。
【0050】
このような構成において、D/Aコンバータ21は、外部からの指示に応じた値の基準電圧Vrefを生成し、これに伴った電圧Vref/2をも生成している。スイッチングレギュレータ1aの出力電圧Voutを変更する場合は、外部からの指示で基準電圧Vrefの電圧値を変更し、これに伴って電圧Vref/2の電圧値も変更される。すなわち、電圧Vref/2はスイッチングレギュレータ1aの出力電圧Voutの変更に応じて変更される。
【0051】
D/Aコンバータ21、演算増幅回路22、PMOSトランジスタM21及び抵抗R21,R22は定電圧回路を形成しており、PMOSトランジスタM21のドレインが該定電圧回路の出力端をなし、該出力端の電圧をV21とすると、電圧V21は、下記(1)式のようになる。なお、以下、抵抗R21〜R23の抵抗値をr21〜r23とする。
V21=Vref/2×(r21+r22)/r21………………(1)
前記(1)式の右辺から分かるように、電圧V21は、電圧Vref/2の関数になっていることから、出力電圧Voutの関数でもあり、演算増幅回路23の非反転入力端に入力されている。
【0052】
演算増幅回路23は、PMOSトランジスタM22のソース電圧が、非反転入力端に入力された電圧V21と同じになるようにPMOSトランジスタM22のゲート電圧を制御する。このことから、抵抗R23の両端の電圧差Vr23は、下記(2)式のようになる。
Vr23=Vin−V21………………(2)
また、抵抗R23を流れる電流ir23は、下記(3)式のようになる。
ir23=Vr23/r23………………(3)
前記(1)〜(3)式より、電流ir23は、入力電圧Vinと出力電圧Voutの関数であることが分かる。電流ir23は、PMOSトランジスタM22を介してNMOSトランジスタM23のドレインに供給される。
【0053】
NMOSトランジスタM23とM24はカレントミラー回路を形成していることから、NMOSトランジスタM23とM24の素子サイズ比を1:K1とすると、NMOSトランジスタM24のドレイン電流id24は、下記(4)式のようになる。
id24=K1×ir23………………(4)
【0054】
NMOSトランジスタM24とM25のドレインには定電流源24からの定電流i21が供給されていることから、NMOSトランジスタM25のドレイン電流id25は、下記(5)式のようになる。
id25=i21−id24………………(5)
【0055】
NMOSトランジスタM25とM26もカレントミラー回路を形成していることから、NMOSトランジスタM25とM26の素子サイズ比を1:K2とすると、NMOSトランジスタM26のドレイン電流、すなわち補正電流i20は、下記(6)式のようになる。
i20=K2×id25………………(6)
前記(6)式において、ドレイン電流id25も入力電圧Vinと出力電圧Voutの関数であることから、補正電流i20も入力電圧Vinと出力電圧Voutの関数であり、補正電流i20は、入力電圧Vinと出力電圧Voutの電圧差が大きいほど小さく、該電圧差が小さいほど大きくなる。しかし、補正電流i20の最大値は、定電流源24からの定電流i21で制限される。
【0056】
PMOSトランジスタM6のドレイン電流id6に補正電流i20が加算されると、加算された補正電流i20の分だけ、PMOSトランジスタM6のドレイン電圧である接続部Aの電圧V2が低下する。このため、スイッチングトランジスタM1に流れる電流の検出レベルが大きくなり、より大きな電流がスイッチングトランジスタM1に流れないと、コンパレータ11の出力信号はローレベルに反転してスイッチングトランジスタM1の電流が所望の検出電流に達したことを示さなくなる。
【0057】
補正電流i20は、スイッチングトランジスタM1に流れる電流の傾きが大きいほど小さくなるため、スイッチングトランジスタM1に流れる電流の傾きが大きいほど、より小さい電流で検出を行うことができる。逆に、スイッチングトランジスタM1の電流の傾きが小さい場合は、より大きい電流で検出することになるため、補正電流i20の電流値を適当な値に設定することにより、出力端子OUTPから所定の検出信号が出力された時点におけるスイッチングトランジスタM1の電流値は、入力電圧Vinと出力電圧Voutの電圧差に関わらずほぼ一定にすることができる。
【0058】
このように、本第2の実施の形態における電流検出回路は、前記第1の実施の形態と同様の効果を得ることができると共に、補正電流生成回路20を設けたことにより、スイッチングトランジスタM1の電流が所望の検出電流値に達したことを示す信号が出力端子OUTPから出力された時点におけるスイッチングトランジスタM1の電流値を、入力電圧Vinと出力電圧Voutの電圧差に関わらずほぼ一定にすることができ、より正確な電流検出を行うことができる。
【0059】
なお、前記第2の実施の形態では、演算増幅回路22の反転入力端に電圧Vref/2を入力するようにしたが、これは一例であり、前記説明から分かるように、演算増幅回路22の反転入力端に入力される電圧は出力電圧Voutに比例した電圧であればどのような電圧でもよく、例えば、出力電圧Voutを抵抗等で分圧した電圧であってもよい。
また、電圧V21は、出力電圧Voutに比例した電圧であるため、電圧V21として前記のような出力電圧Voutに比例した電圧を使用するようにしてもよい。
【0060】
第3の実施の形態.
前記第1及び第2の各実施の形態では、スイッチングトランジスタM1に流れる電流の検出を行う場合を示したが、電流検出回路が同期整流用トランジスタM2に流れる電流を検出するようにしてもよく、このようにしたものを本発明の第3の実施の形態とする。
図4は、本発明の第3の実施の形態における電流検出回路を備えたスイッチングレギュレータの回路例を示した図である。なお、図4では、図1と同じもの又は同様のものは同じ符号で示し、ここではその説明を省略すると共に図1との相違点のみ説明する。
【0061】
図4における図1との相違点は、図1の電流検出回路3を同期整流用トランジスタM2に流れる電流を検出する電流検出回路30に置き換えたことにあり、これに伴って図1のスイッチングレギュレータ1をスイッチングレギュレータ1bにした。
図4において、スイッチングレギュレータ1bは、入力端子INに入力され入力電圧Vinを所定の定電圧に変換し、出力電圧Voutとして出力端子OUTから出力する同期整流方式の降圧型スイッチングレギュレータである。
【0062】
スイッチングレギュレータ1bは、スイッチングトランジスタM1と、同期整流用トランジスタM2と、制御回路2と、同期整流用トランジスタM2に流れる電流の検出を行う電流検出回路30と、インダクタL1と、出力コンデンサC1とを備えている。また、電流検出回路30は、NMOSトランジスタM31〜M34、コンパレータ31、所定の定電流i2を供給する定電流源32及び抵抗R31,R32で構成されている。
【0063】
なお、NMOSトランジスタM31は第7トランジスタを、NMOSトランジスタM32は第8トランジスタを、NMOSトランジスタM33は第9トランジスタをそれぞれなし、抵抗R31は第3負荷を、抵抗R32は第4負荷を、定電流源32は第2定電流源をそれぞれなす。また、NMOSトランジスタM34は、第2インピーダンス素子をなすと共に第10トランジスタをなし、コンパレータ31は第2電圧比較回路部をなす。また、スイッチングレギュレータ1bにおいて、インダクタL1及びコンデンサC1を除く各回路を1つのICに集積するようにしてもよく、場合によっては、スイッチングトランジスタM1及び/又は同期整流用トランジスタM2、インダクタL1並びにコンデンサC1を除く各回路を1つのICに集積するようにしてもよい。
【0064】
電流検出回路30において、NMOSトランジスタM32及びM33はカレントミラー回路を形成しており、NMOSトランジスタM32及びM33の各ソースはそれぞれ接地電圧Vssに接続され、NMOSトランジスタM32及びM33の各ゲートは接続され、該接続部はNMOSトランジスタM33のドレインに接続されている。入力電圧VinとNMOSトランジスタM33のドレインとの間には定電流源32が接続され、入力電圧VinとNMOSトランジスタM32のドレインとの間には抵抗R32が接続されている。
【0065】
また、入力電圧Vinと接続部LXとの間には、抵抗R31、NMOSトランジスタM31及びM34が直列に接続されている。NMOSトランジスタM31のゲートはNMOSトランジスタM33のゲートに接続され、NMOSトランジスタM34のゲートには制御信号NLSが入力されている。コンパレータ31の非反転入力端は、抵抗R32とNMOSトランジスタM32との接続部に接続され、コンパレータ31の反転入力端は、抵抗R31とNMOSトランジスタM31との接続部に接続されている。コンパレータ31の出力端は、電流検出回路30の出力端子OUTNに接続されている。
【0066】
このような構成において、NMOSトランジスタM34は、ゲートが同期整流用トランジスタM2のゲートに接続されているため、同期整流用トランジスタM2と同期してオン/オフする。すなわち、同期整流用トランジスタM2がオンしているときは、NMOSトランジスタM34もオンしている。NMOSトランジスタM32とM33はカレントミラー回路を形成していることから、NMOSトランジスタM32のドレイン電流id8は、定電流源32から供給される定電流i2に比例した電流になる。ドレイン電流id8が抵抗R32に供給されるため、抵抗R32の電圧降下は一定であり、NMOSトランジスタM32のドレイン電圧である電圧V7は定電圧になる。
【0067】
NMOSトランジスタM31のゲート電圧は、NMOSトランジスタM32とM33の各ゲート電圧と同電圧であるが、NMOSトランジスタM31のゲート−ソース間電圧は、NMOSトランジスタM32とM33のゲート電圧と接続部LXの電圧との電圧差から、NMOSトランジスタM34のドレイン−ソース間電圧を引いたものになる。
一方、同期整流用トランジスタM2に流れる電流は、同期整流用トランジスタM2がオンしてからほぼ直線的に減少するが、その減少速度は出力電圧Voutが大きいほど大きくなる。
【0068】
同期整流用トランジスタM2がオンした直後で同期整流用トランジスタM2に流れる電流が多い場合は、同期整流用トランジスタM2による電圧降下が大きく、接続部LXの電圧は負電圧に大きく低下する。これに伴って、NMOSトランジスタM31のソース電圧である接続部Bの電圧V5も低下するため、NMOSトランジスタM31のゲート−ソース間電圧が大きくなり、NMOSトランジスタM31のドレイン電流id7は大きくなる。この結果、抵抗R31の電圧降下も大きくなり、NMOSトランジスタM31のドレイン電圧である電圧V6は、NMOSトランジスタM32のドレイン電圧である電圧V7よりも小さくなり、コンパレータ31の出力信号はハイレベルになる。
【0069】
同期整流用トランジスタM2に流れる電流が減少すると、同期整流用トランジスタM2による電圧降下も小さくなり、NMOSトランジスタM31のソース電圧である電圧V5が上昇して、NMOSトランジスタM31のドレイン電流id7も減少する。すると、NMOSトランジスタM31のドレイン電圧である電圧V6が上昇し、NMOSトランジスタM32のドレイン電圧V7よりも大きくなると、コンパレータ31の出力信号はローレベルに反転して、同期整流用トランジスタM2の電流が所定の検出電流値になったことを示す信号として出力される。
【0070】
このように、本第3の実施の形態における電流検出回路は、NMOSトランジスタM31のゲート電圧が電流検出中に変動しないため、NMOSトランジスタM31の利得を損なうことがなく、高感度でしかも応答速度の速い、同期整流用トランジスタM2に流れる電流の検出を行うことができる。
更に、NMOSトランジスタM34を同期整流用トランジスタM2と同じ導電型のMOSトランジスタにしたことから、製造プロセスにおけるバラツキの影響を少なくすることができ、電流検出精度をより高めることができる。
【0071】
第4の実施の形態.
前記第3の実施の形態では、同期整流用トランジスタM2に流れる電流は、同期整流用トランジスタM2がオンしてからほぼ直線的に減少するが、該減少速度は出力電圧Voutが大きいほど大きくなる。このため、同期整流用トランジスタM2の電流検出のレベルを一定にしていると、出力電圧Voutを変更した場合に、検出遅延時間の影響で、出力端子OUTNから検出信号が出力された時点での同期整流用トランジスタM2の電流値は出力電圧Voutの電圧値の違いによって変化する。具体的には、出力電圧Voutが大きくなるほど検出時の電流は小さくなり、出力電圧Voutが小さいほど検出時の電流は大きくなってしまう。そこで、補正電流生成回路40を追加して、同期整流用トランジスタM2の電流が所望の検出電流値に達したことを示す信号が出力端子OUTNから出力された時点における同期整流用トランジスタM2の電流値を、出力電圧Voutに関わらずほぼ一定になるようにしてもよく、このようにしたものを本発明の第4の実施の形態とする。
【0072】
図5は、本発明の第4の実施の形態における電流検出回路を備えたスイッチングレギュレータの回路例を示した図である。なお、図5では、図4と同じもの又は同様のものは同じ符号で示し、ここではその説明を省略すると共に図4との相違点のみ説明する。
図5における図4との相違点は、図4の電流検出回路30に補正電流生成回路40を追加したことにあり、これに伴って、図4の電流検出回路30を電流検出回路30cにし、図4のスイッチングレギュレータ1bをスイッチングレギュレータ1cにした。
【0073】
図5において、スイッチングレギュレータ1cは、入力端子INに入力され入力電圧Vinを所定の定電圧に変換し、出力電圧Voutとして出力端子OUTから出力する同期整流方式の降圧型スイッチングレギュレータである。
スイッチングレギュレータ1cは、スイッチングトランジスタM1と、同期整流用トランジスタM2と、制御回路2と、電流検出回路30cと、インダクタL1と、出力コンデンサC1とを備えている。また、電流検出回路30cは、NMOSトランジスタM31〜M34、コンパレータ31、定電流源32、抵抗R31,R32、及び補正電流i40を生成して接続部Bに加算する補正電流生成回路40で構成されている。なお、補正電流生成回路40は第2補正電流生成回路部をなし、補正電流i40は第2補正電流をなす。
【0074】
補正電流生成回路40によって接続部Bに補正電流i40を加算する目的は、同期整流用トランジスタM2の電流が所望の検出電流値に達したことを示す信号が出力端子OUTNから出力された時点における同期整流用トランジスタM2の電流値を、出力電圧Voutに関わらずほぼ一定にすることにより、電流検出回路30cの検出遅延時間による電流検出精度の低下を補正するものである。
図6は、補正電流生成回路40の回路例を示した図であり、図6を使用して補正電流生成回路40の動作についてもう少し詳細に説明する。
図6において、補正電流生成回路40は、D/Aコンバータ41、演算増幅回路42、定電流源43、PMOSトランジスタM41〜M43及び抵抗R41で構成されている。
【0075】
D/Aコンバータ41は、制御回路2で使用する基準電圧Vrefと、該基準電圧Vrefの半分の電圧Vref/2をそれぞれ出力する。電圧Vref/2は演算増幅回路42の反転入力端に入力され、演算増幅回路42の出力端はPMOSトランジスタM41のゲートに接続されている。PMOSトランジスタM41のソースはPMOSトランジスタM42のドレインに接続され、PMOSトランジスタM41のドレインと接地電圧Vssとの間には抵抗R41が接続されている。演算増幅回路42の非反転入力端は、PMOSトランジスタM41と抵抗R41との接続部に接続され、入力電圧Vinと、PMOSトランジスタM41及び抵抗R41の接続部との間に定電流源43が接続されている。
【0076】
PMOSトランジスタM42及びM43はカレントミラー回路を形成しており、PMOSトランジスタM42及びM43の各ソースはそれぞれ入力電圧Vinに接続され、PMOSトランジスタM42及びM43の各ゲートは接続され、該接続部はPMOSトランジスタM42のドレインに接続されている。PMOSトランジスタM43のドレインは、図5の接続部Bに接続され、PMOSトランジスタM43のドレインは、補正電流生成回路40の出力端をなし、PMOSトランジスタM43のドレインから補正電流i40の供給が行われる。
【0077】
このような構成において、D/Aコンバータ41は、外部からの指示に応じた値の基準電圧Vrefを生成し、これに伴った電圧Vref/2をも生成している。スイッチングレギュレータ1cの出力電圧Voutを変更する場合は、外部からの指示で基準電圧Vrefの電圧値を変更し、これに伴って電圧Vref/2の電圧値も変更される。すなわち、電圧Vref/2はスイッチングレギュレータ1cの出力電圧Voutの変更に応じて変更される。
【0078】
演算増幅回路42は、PMOSトランジスタM41のドレイン電圧が電圧Vref/2に等しくなるようにPMOSトランジスタM41のゲート電圧を制御する。また、PMOSトランジスタM41のドレインと抵抗R41との接続部には、定電流源43から定電流i41も供給されている。このため、PMOSトランジスタM41から抵抗R41に供給される電流id41は、抵抗R41の抵抗値をr41とすると、下記(7)式のようになり、電流id41は出力電圧Voutの関数であることが分かる。
id41=Vref/(2×r41)−i41………………(7)
【0079】
電流id41は、PMOSトランジスタM42のドレイン電流となり、PMOSトランジスタM42とM43はカレントミラー回路を形成していることから、PMOSトランジスタM42とM43の素子サイズ比を1:K3とすると、PMOSトランジスタM43のドレイン電流である補正電流i40は、下記(8)式のようになる。
i40=K3×id41………………(8)
【0080】
前記のように、電流id41は出力電圧Voutの関数であることから、補正電流i40も出力電圧Voutの関数であり、出力電圧Voutに比例した電流になる。すなわち、出力電圧Voutが大きいほど補正電流i40は大きく、出力電圧Voutが小さいほど補正電流i40は小さくなる。
また、接続部Bには、定電流i2に比例した電流が流れているため、定電流i2と定電流i41が等価になるように設定することによって、NMOSトランジスタM34に流れる電流id34は、下記(9)式のようになり、出力電圧Voutに比例した電流になる。
id34=K3/r41×Vref/2………………(9)
【0081】
補正電流i40は、インピーダンス素子であるNMOSトランジスタM34のドレイン電流に加算されるため、NMOSトランジスタM34における電圧降下は補正電流i40が大きいほど大きくなる。すなわち、同期整流用トランジスタM2に流れる電流の傾きが大きいほど、NMOSトランジスタM34の電圧降下が大きくなることから、NMOSトランジスタM31のゲート−ソース間電圧は小さくなり、ドレイン電流id7を減少させて電圧V6を上昇させる。この結果、より速い時点で電圧V6は電圧V7よりも大きくなってコンパレータ31の出力信号をローレベルに反転させるため、電流検出回路30の遅延時間を補正することができる。
【0082】
このように、本第4の実施の形態における電流検出回路は、前記第3の実施の形態と同様の効果を得ることができると共に、補正電流生成回路40を設けて補正電流i40の電流値を適正に設定することにより、電流が所望の検出値に達したことを示す信号が出力端子OUTNから出力された時点における同期整流用トランジスタM2の電流値を、出力電圧Voutの電圧値に関わらずほぼ一定にすることができ、より正確な電流検出を行うことができる。
【0083】
なお、前記第4の実施の形態では、演算増幅回路42の反転入力端に電圧Vref/2を入力するようにしたが、これは一例であり、前記説明から分かるように、演算増幅回路42の反転入力端に入力される電圧は出力電圧Voutに比例した電圧であればどのような電圧でもよく、例えば、出力電圧Voutを抵抗等で分圧した電圧であってもよい。
【0084】
また、前記第1から第4の各実施の形態では、スイッチングトランジスタM1の電流を検出する電流検出回路と同期整流用トランジスタM2の電流を検出する電流検出回路のいずれか一方を備えた場合を例にして説明したが、スイッチングトランジスタM1の電流を検出する電流検出回路と同期整流用トランジスタM2の電流を検出する電流検出回路をそれぞれ備えるようにしてもよい。またこの場合、補正電流生成回路20及び40のいずれか一方又は両方を備えるようにしてもよい。
【0085】
また、前記第1及び第2の各実施の形態では、同期整流方式のスイッチングレギュレータを例にして説明したが、これは一例であり、非同期整流方式のスイッチングレギュレータにも適用することができる。この場合、図1及び図2の同期整流用トランジスタM2を、アノードが接地電圧Vssに接続されカソードが接続部LXに接続されたダイオードに置き換えればよい。この場合、該ダイオードは整流素子をなす。
【0086】
また、前記第1から第4の各実施の形態において、制御回路2又は外部の制御回路(図示せず)が、電流検出回路の出力端子から出力された信号から過電流の検出を行い、該過電流を検出すると所定の動作、例えばスイッチングトランジスタM1及び/又は同期整流用トランジスタM2をオフさせて遮断状態にするようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】本発明の第1の実施の形態における電流検出回路を備えたスイッチングレギュレータの回路例を示した図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態における電流検出回路を備えたスイッチングレギュレータの回路例を示した図である。
【図3】図2の補正電流生成回路20の回路例を示した図である。
【図4】本発明の第3の実施の形態における電流検出回路を備えたスイッチングレギュレータの回路例を示した図である。
【図5】本発明の第4の実施の形態における電流検出回路を備えたスイッチングレギュレータの回路例を示した図である。
【図6】図5の補正電流生成回路40の回路例を示した図である。
【図7】電流検出回路の従来例を示した図である。
【符号の説明】
【0088】
1,1a,1b,1c スイッチングレギュレータ
2 制御回路
3,3a,30,30c 電流検出回路
11,31 コンパレータ
12,24,32,43 定電流源
20,40 補正電流生成回路
21,41 D/Aコンバータ
22,23,42 演算増幅回路
M1 スイッチングトランジスタ
M2 同期整流用トランジスタ
L1 インダクタ
C1 出力コンデンサ
M11〜M16,M21,M22,M41〜M43 PMOSトランジスタ
R11,R12,R21〜R23,R31,R32,R41 抵抗
M23〜M26,M31〜M33 NMOSトランジスタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御電極に入力された第1制御信号に応じてスイッチングを行い、入力端子に入力された入力電圧をインダクタに入力して充電を行うスイッチングトランジスタと、該スイッチングトランジスタがオフして該インダクタへの充電が停止すると、該インダクタの放電を行う整流素子とを備えた前記入力電圧を所定の定電圧に変換して出力電圧として出力端子から出力する非絶縁型のスイッチングレギュレータにおける、前記スイッチングトランジスタに流れる電流の検出を行う電流検出回路において、
前記スイッチングトランジスタの両端の電圧を分圧して出力する分圧回路部と、
電流入力端が該分圧回路の出力端に接続され、電流出力端と接地電圧との間に所定の第1負荷が接続された第1トランジスタと、
一端が前記入力電圧に接続され、入力された第2制御信号に応じたインピーダンスをなす第1インピーダンス素子と、
電流入力端が該第1インピーダンス素子の他端に接続され、電流出力端と接地電圧との間に所定の第2負荷が接続された第2トランジスタと、
電流入力端が該第1インピーダンス素子の他端に接続され、電流出力端と接地電圧との間に第1定電流源が接続された第3トランジスタと、
前記第1トランジスタと前記第1負荷との接続部の電圧と、前記第2トランジスタと前記第2負荷との接続部の電圧との電圧比較を行い、該比較結果を示す信号を前記スイッチングトランジスタに流れる電流の検出結果を示す信号として出力する第1電圧比較回路部と、
を備え、
前記第1トランジスタ、第2トランジスタ及び第3トランジスタの各制御電極が共通接続されると共に、該接続部が前記第3トランジスタと前記第1定電流源との接続部に接続されることを特徴とする電流検出回路。
【請求項2】
前記分圧回路部は、制御電極に前記第2制御信号が入力された第4トランジスタと、制御電極に前記第1制御信号が入力された第5トランジスタが直列に接続され、該直列回路が前記スイッチングトランジスタに並列に接続されてなり、前記第4トランジスタと該第5トランジスタとの接続部から前記分圧した電圧を出力すること特徴とする請求項1記載の電流検出回路。
【請求項3】
前記第4トランジスタ及び第5トランジスタは、それぞれ前記スイッチングトランジスタと同じ導電型のMOSトランジスタであることを特徴とする請求項2記載の電流検出回路。
【請求項4】
前記第1インピーダンス素子は、制御電極に前記第2制御信号が入力された第6トランジスタで構成され、該第6トランジスタは、電流入力端が前記入力電圧に接続され、電流出力端が前記第2トランジスタ及び第3トランジスタの各電流入力端にそれぞれ接続されることを特徴とする請求項1、2又は3記載の電流検出回路。
【請求項5】
前記第6トランジスタは、前記スイッチングトランジスタと同じ導電型のMOSトランジスタであることを特徴とする請求項4記載の電流検出回路。
【請求項6】
前記スイッチングレギュレータにおける入力電圧と出力電圧との差電圧に反比例した第1補正電流を生成し、前記第1インピーダンス素子、第2トランジスタ及び第3トランジスタの接続部に供給する第1補正電流生成回路部を備えることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の電流検出回路。
【請求項7】
前記第1定電流源は、生成する定電流の電流値が可変設定され、該設定によって前記スイッチングトランジスタに流れる電流の検出値の設定が行われることを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6記載の電流検出回路。
【請求項8】
制御電極に入力された第1制御信号に応じてスイッチングを行い、入力端子に入力された入力電圧をインダクタに入力して充電を行うスイッチングトランジスタと、該スイッチングトランジスタがオフして該インダクタへの充電が停止すると、該インダクタの放電を行う同期整流用トランジスタとを備えた前記入力電圧を所定の定電圧に変換して出力電圧として出力端子から出力する非絶縁型のスイッチングレギュレータにおける、前記同期整流用トランジスタに流れる電流の検出を行う電流検出回路において、
一端が前記同期整流用トランジスタと前記インダクタとの接続部に接続された第2インピーダンス素子と、
電流出力端が該第2インピーダンス素子の他端に接続され、電流入力端と前記入力電圧との間に所定の第3負荷が接続された第7トランジスタと、
電流出力端が接地電圧に接続され、電流入力端と前記入力電圧との間に所定の第4負荷が接続された第8トランジスタと、
電流出力端が接地電圧に接続され、電流入力端と前記入力電圧との間に第2定電流源が接続された第9トランジスタと、
前記第7トランジスタと前記第3負荷との接続部の電圧と、前記第8トランジスタと前記第4負荷との接続部の電圧との電圧比較を行い、該比較結果を示す信号を前記同期整流用トランジスタに流れる電流の検出結果を示す信号として出力する第2電圧比較回路部と、
を備え、
前記第7トランジスタ、第8トランジスタ及び第9トランジスタの各制御電極が共通接続されると共に、該接続部が前記第9トランジスタと前記第2定電流源との接続部に接続されることを特徴とする電流検出回路。
【請求項9】
前記第2インピーダンス素子は、制御電極が前記同期整流用トランジスタの制御電極に接続された第10トランジスタで構成され、該第10トランジスタは、電流入力端が前記第7トランジスタの電流出力端に接続され、電流出力端が前記同期整流用トランジスタと前記インダクタとの接続部に接続されることを特徴とする請求項8記載の電流検出回路。
【請求項10】
前記第10トランジスタは、前記同期整流用トランジスタと同じ導電型のMOSトランジスタであることを特徴とする請求項9記載の電流検出回路。
【請求項11】
前記スイッチングレギュレータの出力電圧に応じた第2補正電流を生成し、前記第2インピーダンス素子と第7トランジスタとの接続部に供給する第2補正電流生成回路部を備えることを特徴とする請求項8、9又は10記載の電流検出回路。
【請求項12】
前記第2定電流源は、生成する定電流の電流値が可変設定され、該設定によって前記同期整流用トランジスタに流れる電流の検出値の設定が行われることを特徴とする請求項8、9、10又は11記載の電流検出回路。
【請求項13】
請求項1から請求項12のいずれかに記載の電流検出回路を備えたスイッチングレギュレータ。
【請求項14】
請求項1から請求項7のいずれかに記載の電流検出回路、及び請求項8から請求項12のいずれかに記載の電流検出回路をそれぞれ備えたスイッチングレギュレータ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2009−291057(P2009−291057A)
【公開日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−144173(P2008−144173)
【出願日】平成20年6月2日(2008.6.2)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】