説明

乗用田植機

【課題】調量機構は安価で簡単な構成として、施肥機に一体的に取り付けられる構成とし、乗用田植機の走行部に対して調量機構を取り付けた施肥機を容易に着脱できる、乗用田植機の施肥機を提供する。
【解決手段】肥料を収容する肥料ホッパー42と、該肥料ホッパー42の下部に配設され、肥料を所定量ずつ繰出す繰出し部43と、該繰出し部43より繰出される肥料を施肥部近傍まで案内する施肥搬送部と、該施肥搬送部に搬送風を送る送風部45と、を備えた施肥機40を機体後部に配設する乗用田植機において、前記乗用田植機の走行ミッションケースのPTO出力軸より動力伝達機構を介して繰出し部に動力を伝達し、該動力伝達機構の伝達経路途中に摩擦円板式変速装置を設け、該摩擦円板式変速装置を、乗用田植機の機体後部より立設して施肥機40を支持する施肥機フレームに取り付けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、苗の移植と同時に施肥を行う乗用田植機、特に、乗用田植機に搭載される施肥機の動力伝達機構の技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、乗用田植機の後部に植付部を昇降可能に連結し、該植付部の前方かつ運転席の後部に施肥機を装着して、植付作業と同時に施肥作業を行うことを可能とした技術が知られている。
前記施肥機は、肥料ホッパーと、その下部に位置する繰出し部と、該繰出し部に接続された肥料搬送部とを備え、該肥料搬送部の先端に設けられた作溝器より、圃場へと施肥するように構成されている。
【0003】
例えば、特許文献1に示すように、ミッションケースの出力軸から変速装置(調量機構)を介して施肥機に動力が伝達され、この肥料繰出し量を調整する調量機構が、施肥機前方かつ車体カバー下方に配置されている技術が公知となっている。
【特許文献1】特許第3757152号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の乗用田植機の走行部側に搭載する施肥機においては、ミッションケースから調量機構を介して繰出し部に動力を伝達し、該調量機構は乗用田植機の走行部に設ける構成となっていた。
【0005】
つまり、前記調量機構は施肥機とは別体に構成されていたため、施肥機を装着する仕様と、施肥機を装着しない仕様では、乗用田植機の組立時に、調量機構を組み付けるか組み付けないかの作業手順が異なり、組立が煩雑になるという問題点があった。また、従来の調量機構はリングコーン式の変速装置を用いていたため、複雑で高価であった。
【0006】
本発明は以上の状況に鑑み、調量機構は安価で簡単な構成として、施肥機に一体的に取り付けられる構成とし、乗用田植機の走行部に対して調量機構を取り付けた施肥機を容易に着脱できる、乗用田植機の施肥機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0008】
即ち、請求項1においては、肥料を収容する肥料ホッパーと、該肥料ホッパーの下部に配設され、肥料を所定量ずつ繰出す繰出し部と、該繰出し部より繰出される肥料を、施肥部近傍まで案内する施肥搬送部と、該施肥搬送部に搬送風を送る送風機と、を備えた施肥機を機体後部に配設する乗用田植機において、前記乗用田植機の走行ミッションケースのPTO出力軸より動力伝達機構を介して繰出し部に動力を伝達し、該動力伝達機構の伝達経路途中に摩擦円板式変速装置を設け、該摩擦円板式変速装置を、乗用田植機の機体後部より立設して、施肥機を支持する施肥機フレームに取り付けたものである。
【0009】
請求項2においては、前記摩擦円板式変速装置を乗用田植機の運転席の後側方に配置したものである。
【0010】
請求項3においては、前記摩擦円板式変速装置を、複数配設される前記肥料ホッパーと前記肥料ホッパーの間の前下部空間に配置したものである。
【0011】
請求項4においては、前記摩擦円板式変速装置を、前記送風機と左右反対側に配置したものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
【0013】
請求項1においては、摩擦円板式変速装置を施肥機フレームに取り付けるので、ユニットとして簡単に施肥機、及び田植機に組み付けることが可能となり、組立工数を減少して組立性を向上することができる。また、従来のように車体カバーの下方に設けるよりもメンテナンスや調整等が容易にできる。
肥料ホッパーと摩擦円板式変速装置とを一つの施肥機フレームに取り付けるため、施肥機と摩擦円板式変速装置とを一体的に取り付け、取り外しができ、仕様変更が容易にできるとともに、組立時やメンテナンス時等で施肥機単独で性能確認や調整が容易にできる。
繰出し装置への動力の変速を、摩擦円板式変速装置としたことにより、従来のリングコーン(トロイダル)式変速装置よりも部品点数を減少してコスト削減化が図れる。
【0014】
請求項2においては、オペレーターは施肥機近傍まで移動することなく、座ったままで後ろ向きに振り返って、施肥機の変速操作(調量操作)を容易に行うことができる。また、変速位置や摩擦円板式変速装置が備えるクラッチの確認や操作等も容易にできる。
【0015】
請求項3においては、肥料ホッパーと機体フレームの間の空間を有効に利用してコンパクトに摩擦円板式変速装置を配置でき、上方から雨等がかかり難く、田植機自体の変速操作や植付部の昇降操作等の邪魔にならない。また、従来ミッションケースの近傍に変速装置を配置した構成に比べて、摩擦円板式変速装置は機体フレームよりも高い位置に配置され、田植作業時の走行時等において泥がかかりにくくなり、耐久性を向上することができる。
【0016】
請求項4においては、施肥機の左右重量バランスを向上することができる。また、送風機からの振動も受け難くなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
次に、発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明の一実施例に係る乗用田植機の全体的な構成を示した側面図、図2は同じく平面図、図3は施肥機周辺を示した側断面図、図4は施肥機周辺を示した後方斜視図、図5は摩擦円板式変速装置を示した側断面図、図6は補助伝動部周辺を示した平断面図である。
【0018】
以下では、図1、図2を用いて本発明に係る乗用田植機100の実施の一形態である施肥機40を備える乗用田植機100の全体構成について説明する。
なお、以下の説明では、便宜上図1、図2中の矢印Aの方向を「前方」と定義する。
【0019】
本実施形態における乗用田植機100は、四条用であって、走行部1の後部に昇降リンク機構27を介して植付部4が配置されている。但し、四条用に限定するものではない。
【0020】
走行部1は、車体フレーム3前部上方にエンジン2が搭載され、前下部にて図示しないフロントアクスルケースを介して、前輪6が支持され、後下部にてリヤアクスルケース7を介して、後輪8が支持されている。前記エンジン2は、ボンネット9に覆われている。
【0021】
該ボンネット9の後部に設けられたダッシュボード5の上には、操向ハンドル14が配置され、ボンネット9の左右両側およびボンネット9後部の車体フレーム3の上面は、車体カバー12によって覆われている。該操向ハンドル14の後方には、運転席13が配置され、ボンネット9の左右両側と運転席13の前方と運転席13の左右両側と運転席13の後方は、作業者が足を載せるステップとされている。
【0022】
該運転席13の側部には、走行変速レバー30や植付部4の昇降および作業走行変速用の副変速レバー31や植付感度調節レバー等が配設され、ダッシュボード5の下部のステップ上には、主クラッチペダル32や左右ブレーキペダルが配設されて、運転席13の後方には施肥機40が配設されている。
【0023】
植付部4は、主に、苗載台16、植付爪17、フロート23等から構成されている。苗載台16は前高後低に配設されて、その下部が下ガイドレール18に、前面上部が上ガイドレール19に左右往復摺動自在に支持されている。該下ガイドレール18および該上ガイドレール19は、フレーム等を介して植付センターケース20によって支持されている。植付センターケース20には、連結パイプを介して後方へと植付ケース21が突設されており、該植付ケース21の後部には一方向に回動するロータリケース22が設けられ、該ロータリケース22の両側に、一対の植付爪17が設けられる。前記植付ケース21の下面には、圃場の泥面を滑走するフロート23が配置されている。
【0024】
なお、植付センターケース20の前部には、図示しないローリング支点軸を介して昇降リンク機構27が連結されており、詳しくは、該昇降リンク機構27が、トップリンク25やロワーリンク26等から構成されて、運転席13下方に配置された昇降シリンダ28によって植付部4を、昇降させるように構成されている。
【0025】
このようにして、乗用田植機100は、前進走行とともに苗載台16を横送り機構により左右に往復運動(摺動)させ、この往復運動に同期させて植付爪17を駆動して各条に一株分の苗を切り出しながら、連続的に植付け作業が行われる。
【0026】
次に、施肥機40の構成について説明する。
施肥機40は、前記運転席13と前記植付部4の間の走行部1上に、機体左右方向に配設されている。つまり、施肥機40は、施肥機フレーム51によって走行部1の後部上に支持されている。
まず、図3及び図4を参照しながら、施肥機40を支持する施肥機フレーム51について説明する。
【0027】
車体フレーム3の後部両側には左右一対の支柱フレーム10が立設され、該支柱フレーム10の上部に図示しない横梁フレームが横設されている。該支柱フレーム10と横梁フレーム上に施肥機フレーム51が固設されている。
【0028】
一方、施肥機フレーム51は、左右一対両側に配設された連結フレーム52・52と、該連結フレーム52の外側に左右一対立設された支持板53・53と、該支持板53・53の間に平行において前後上側に横設される横フレーム54・54と前後下側に横設される横フレーム55・55と、左右の支持板53・53の間で該横フレーム54・54・55・55を貫通し後述する施肥ユニット41と干渉しない位置で所定間隔をあけて支持板53・53と平行に配置された複数の補助支持板56・56・56・56とで構成されている。
【0029】
なお、前記連結フレーム52は背面視で略U字型にプレートが折り曲げられて構成され、支持板53は側面視で底辺が短い台形型に形成され、上部の横フレーム54・54は側断面視が四角形状の棒体で構成され、下部の横フレーム55・55は側断面視が円形のパイプで構成され、補助支持板56は前記支持板53と略同じ形状に構成されている。
【0030】
また、施肥機フレーム51は、前記横フレーム55と連結フレーム52とを溶接等により固設して、枠状に組み付けて剛性を高めている。
【0031】
前記施肥機フレーム51と施肥機40との連結は、以下のようになっている。図4に示すように、前記左右の支持板53・53の上部外側面には、前後方向に延びた回動支持軸57が配設されている。一方、後述する左右の肥料ホッパー42・42の左右外側の側面には、枢支ブラケット58・58が固設され下方に延設され、該枢支ブラケット58・58の下部に枢支孔を開口し、前記回動支持軸57に枢支されている。また、施肥機40の繰出し部43の下部は、接続管46の上部に嵌合して固定可能に構成され、該接続管46は左右の支持板53・53および補助支持板56間に架設した送風管47と横フレーム55とに支持されている。
【0032】
前記施肥機40は、図3及び図4に示すように、主に肥料ホッパー42と、その下部に連設される繰出し部43と、その下方に機体左右方向に横設される送風部45と、前記送風部45の後方に配設される施肥搬送部44等から構成されている。
【0033】
ここで説明上、これら前記肥料ホッパー42、繰出し部43から成る部位を上部施肥ユニット41aとし、該上部施肥ユニット41aと施肥搬送部44とから成る部位を施肥ユニット41とする。つまり、該施肥ユニット41・41・41・41は機体左右方向に並設配置されている。
【0034】
肥料ホッパー42は、肥料を収容する収容部42aと、二条分の該収容部42a上部に着脱自在に配設された蓋42bとで構成されている。また、収容部42aの機体外側面のみに、取出口42cが形成されており、該取出口42cは肥料収容時には栓体42dによって閉塞され、外部に肥料が漏れないように構成されている。収容部42aの下半部は漏斗状になっており、下端部には開口部が設けられて繰出し部43の上部と連通されている。
【0035】
つまり、肥料ホッパー42の収容部42aに貯溜された肥料が、収容部42aの下端部に設けられた開口部より下方の繰出し部43に落下する構成になっている。
【0036】
そして、繰出し部43は、前記肥料ホッパー42に貯溜された肥料を所定量ずつ後述する施肥搬送部44へと繰出すものであって、図3に示すように、上部を成す上収容部43a、下部を成す下収容部43b、肥料を繰出す繰出し装置60等から形成されている。
【0037】
前記上収容部43aは、肥料ホッパー42から落下した肥料を受け入れて、繰出し装置60を介して下収容部43bへと肥料を流下させるように構成されている。
上収容部43aは上面に入口部43cが設けられ、下方にいくに従い斜め後方へ向けて傾斜状に延設されている。下面には出口部43dが設けられ、漏斗状の下収容部43bの上面前部と接続されている。
また、上収容部43a後方には、繰出し軸66等を収容するギヤケース68が、上収容部43aと一体的に形成されている。
【0038】
上収容部43a下方には漏斗状の下収容部43bが配置されており、上収容部43aと該下収容部43bの間には繰出し装置60が設けられている。
前記繰出し装置60は主に、固定円板61、多孔円板62、切り欠き円板63、回転体64、繰出し軸66等で構成されている。
【0039】
前記上収容部43aの下部収容空間内に、上から順に固定円板61、多孔円板62、切り欠き円板63が重ねて配置され、該固定円板61には前記上収容部43aの出口部43dの位置と略一致させて連通孔が穿設されている。前記多孔円板62には、前記連通孔と同一半径上に位置する多数の貫通孔が、同心円上に所定間隔をあけて穿設されている。さらに、前記多孔円板62の下部に、切り欠き円板63が配設され、該切り欠き円板63には、前記連通孔と180度位置をずらせた位置に切り欠(または孔)が設けられている。前記切り欠き円板63の直径方向に対し垂直下方に、板体で構成した回転体64が設けられている。
【0040】
前記固定円板61、多孔円板62、切り欠き円板63、回転体64の略中心を貫通するように繰出し軸66が配置され、ギヤケース68に回転自在に支持されている。但し、多孔円板62、回転体64は該繰出し軸66に固設され、固定円板61と切り欠き円板63は上収容部43aの下部収容空間に回転不能に嵌合されている。こうして、肥料ホッパー42内の肥料が、上収容部43aの出口部43dから連通孔を介して貫通孔に入り、繰出し軸66の回転により多孔円板62が回転して後方に搬送され、切り欠き円板63の切り欠から下方に落下して、所定量ずつ繰出される構成としている。
【0041】
一方、該繰出し軸66の上端には、後述する動力伝達機構からの駆動力を伝達するための従動ベベルギア72が固設され、下端には下収容部43bの内周面及び、後述する接続管46の入口部46a内周面に、当接するように延設されたスクレーパー67の一端が固定されている。
【0042】
該スクレーパー67は、線材等を略U字状になるよう屈曲し形成され、繰出し軸66の回転とともに回転しながら下収容部43b及び接続管46の入口部46aの内面を摺接することにより、前記下収容部43b及び接続管46の入口部46a内部に付着する肥料を取り除くように構成されている。
【0043】
また、前記繰出し軸66や従動ベベルギア72・駆動ベベルギア73や条止めクラッチ機構111の一部等を収容するギヤケース68は、上収容部43a後部の下収容部43bの上方に形成されている。該ギヤケース68の機体左右方向には、後述する横伝動軸71が貫通されている。
ギヤケース68の左右両側には、横伝動軸71を軸支する図示しない軸受部が形成されている。一方、繰出し軸66上端の従動ベベルギア72に噛合するように、横伝動軸71上に駆動ベベルギア73が配置されている。
【0044】
一方、施肥搬送部44は、図1及び図3に示すように、前記繰出し部43より繰出される肥料を植付条の側部(施肥部近傍)まで案内し、主に、接続管46、搬送ホース48、作溝器49等から構成されている。
【0045】
つまり、前記接続管46の後端には、軟質合成樹脂等の屈曲可能な搬送ホース48の一端が嵌合されており、前記搬送ホース48の他端には作溝器49が設けられている。
【0046】
また、図3及び図4に示すように、送風部45は、前記接続管46より繰出される肥料を搬送風により送る手段であり、主に、送風管47、送風機47b等から構成されている。
【0047】
つまり、前記接続管46の前端には、ゴム等の弾性体より成る嵌合管47aを介して、接続管46と直角方向に送風管47と連通され、該送風管47は機体左右方向に横設されている。また、前記送風管47の左端部には送風機47bが接続されており、送風管47右端には蓋などによって、開閉可能に閉止されている。
【0048】
よって、搬送風が前記送風機47bより送風管47、接続管46へと送られ、さらに、接続管46内の肥料が、該搬送風によって搬送ホース48へと搬送され、作溝器49より、植付条の側部へと放出されるよう構成されている。
【0049】
次に、走行ミッションケースからの動力を、前記繰出し部43へと伝達する動力伝達機構について図1、図5及び図6を用いて説明する。
動力伝達機構は、伝動軸89、摩擦円板式変速装置81、補助伝動部99、条止めクラッチ機構111等によって構成されている。伝動軸89は走行ミッションケースより突出したPTO軸と摩擦円板式変速装置81の入力軸82との間に配設される。
【0050】
摩擦円板式変速装置81は、施肥機40に動力を伝達する動力伝達経路の途中に配置されて、本実施例では運転席13の右後側、且つ、左右の前記肥料ホッパー42と肥料ホッパー42との下部間に配設されている。
【0051】
まず、摩擦円板式変速装置81の変速機構を収容する変速ケース90について図5を用いて説明する。前記変速ケース90は、主に、上ケース91と下ケース92より成る上下割可能な構成となっている。
【0052】
前記下ケース92は、半球状に形成して下部を収容部とし、上方が開放され、その開放部の外周にフランジ部を形成している。収容部の下略中央に開口部が設けられ、該開口部から下方に筒状のボス部92aが形成され、該ボス部92aに軸受82aとシール部材を介して入力軸82を上下方向に回転自在に支持している。
【0053】
前記上ケース91は、収容部が前側に偏心して形成され、収容部の下部が開放され、その開放部の外周にフランジ部を形成し、該フランジ部は前記下ケース92のフランジ部と嵌合できるように形成している。収容部の前壁及び後壁の略中央にはボス部を形成し、軸受85b・85bを介して、前後水平方向に横架された出力軸85を回転自在に支持できるようにしている。こうして、上下方向に配置した入力軸82の上部から前後方向に配置した出力軸85の前部に動力を伝えて、直角方向に伝達方向を変更して、この摩擦円板式変速装置81により変速した後に後方へ動力を伝達するようにしている。
【0054】
そして、前記上ケース91の下部と下ケース92の上部のフランジ部が嵌合されてボルト等で固定され、上下に分割可能とする変速ケース90が形成される。
前記変速ケース90の後部は、図示しないステー等によって、前側の前記横フレーム54に固設され、摩擦円板式変速装置81が施肥機フレーム51に支持固定される構成としている。
【0055】
前記入力軸82は、下ケース92の中央に上下方向に貫通し支持され、入力軸82の下端は下ケース92より下方に突出して、ジョイント等を介して走行ミッションケースより突出したPTO軸と接続されている。
下ケース92内には、繰出し部43への動力伝達を一度に断接するための動力断接クラッチ95と、摩擦円板式変速装置81を構成する駆動ディスク83が収容されている。つまり、下ケース92内の入力軸82の上部には、水平方向に取り付けられた駆動ディスク83が上下(軸心)方向に摺動自在かつ相対回転不能に嵌合され、該駆動ディスク83と下ケース92内面との間に動力断接クラッチ95が形成されている。
【0056】
また、下ケース92内には、駆動ディスク83と後述するクラッチレバー98とを連結する連結部材が収納され、該連結部材は、スライダー82d、クラッチアーム97a、クラッチ軸97等により構成されている。
【0057】
駆動ディスク83の下面中心部には、軸受82bを介してスライダー82dと連結されている。つまり、駆動ディスク83とスライダー82dは、一体的に入力軸82上を摺動できるように構成されている。該スライダー82dと下ケース92内面との間の入力軸82上にクラッチバネ82cが外嵌され、駆動ディスク83の上面が従動ディスク84の外周面に圧接するようにクラッチバネ82cにより上方に付勢されている。
【0058】
前記スライダー82dは、クラッチアーム97aの先端に係合されている。該クラッチアーム97aの基部は、クラッチ軸97の一端に固設されている。該クラッチ軸97は、下ケース92に左右方向に回転自在に支持され、該クラッチ軸97の他端は、下ケース92より外側に突出してクラッチレバー98の基部(後端)を固設している。つまり、クラッチレバー98は、運転席13の後側方へ突出している。
【0059】
前記駆動ディスク83は円盤状に形成され、上面を摩擦面として水平に配設されている。そして、前記駆動ディスク83の中心よりも一側(前側)上面で、円盤状の従動ディスク84の外周面が、摺接可能に垂直に配置される。つまり、従動ディスク84は、駆動ディスク83の中心上から半径方向にのみ移動可能に(直径方向には移動できない)構成され、一方の回転のみ伝えられ、逆方向には回転を伝えない構成とし、施肥機40の繰出し装置が逆回転して壊れないようにしている。
【0060】
前記構成にすることで、クラッチレバー98前端を下方に回動させた場合、クラッチ軸97が回転され、クラッチアーム97aを介して、スライダー82dを下方に摺動させる。そうすることで、クラッチバネ82cの付勢力に抗するように、駆動ディスク83が、下方に押し下げられ、従動ディスク84から離れて動力の切断が行われる。また、接続の場合はその逆であり、クラッチレバー98前端を上方に回動させることによって行われ、クラッチバネ82cの付勢力により、前記駆動ディスク83と従動ディスク84が当接される。
また、クラッチレバー98前端を下方に保つ為に、図示しない係止部が下ケース92の前方右壁に配設されている。
【0061】
前述のように、前記下ケース92内の駆動ディスク83下部に、駆動ディスク83を上方に付勢するクラッチバネ82cと、駆動ディスク83と下ケース92外部に設けるクラッチレバー98とを連結する連結部材とを収納するよう構成したので、動力断接クラッチ95を下ケース92にコンパクトに配設することができる。
【0062】
また、前述のように、駆動ディスク83の上面が従動ディスク84の外周面に圧接するように配置したことにより、安全装置を別途配置しなくても、外部要因などで、施肥機40への伝動トルクが設定値以上になった場合、出力軸85がロックされ、駆動ディスク83が滑り、動力が施肥機40へと伝わらなくなることで、安全装置の役割を果たす構成となっている。
【0063】
つまり、変速装置が摩擦円板式であるため、過負荷がかかっても従動ディスク84の摩擦円板部分で滑ることになり、トルクリミッタ等の安全装置を省くことが可能となり、安全装置を配置するためのスペースも不要となり、コスト低減化が図れる。
【0064】
前記従動ディスク84の回転数を調整し、肥料繰出し量を調整する調量手段94を以下に説明する。
【0065】
前記上ケース91内には、従動ディスク84と調量手段94を構成する従動ディスク84の摺動伝動部が収納されている。該摺動伝動部は外嵌体85a、軸受85c、スライダー85d、連結体88c、ナット88b、操作軸88を備える。
前記上ケース91には、前後方向に出力軸85が回転自在に支持され、該出力軸85の前後略中央には、筒状の外嵌体85aを介して、従動ディスク84が相対回転不能、かつ、前後摺動可能に支持されている。具体的には、出力軸85外周にスプラインが形成され、外嵌体85aが出力軸85上を軸方向に摺動自在にスプライン嵌合されている。
【0066】
前述のように、前記摩擦円板式変速装置81は、上ケース91と下ケース92より成る上下割の変速ケース90と、前記下ケース92に上下方向に貫通する入力軸82と、前記下ケース92内に収容して前記入力軸82の上端に水平方向に取り付けられる駆動ディスク83と、前記上ケース91に前後水平方向に横架される出力軸85と、前記上ケース91内に収容して前記出力軸85上に軸方向に摺動可能に配置される従動ディスク84とを備えるように構成した。
【0067】
よって、リングコーン式無段変速装置よりも簡単な構成で、安価に変速装置が得られ、摩擦円板式変速装置81は駆動ディスク83を下ケース92に組み付け、従動ディスク84を上ケース91に組み付けてから両者を合わせるだけで容易に組み立てることができる。また、容易に分解できるので、メンテナンス性を向上することができる。また、駆動ディスク83と従動ディスク84を変速ケース90内に収容できるため、泥や塵埃等の浸入を防止でき、確実に作動させることができる。更に、動力伝達経路途中の小さな空間に配置することができる。
【0068】
前記従動ディスク84の中心部に固設された外嵌体85aの前部には、軸受85cを介してスライダー85dが外装されている。
一方、上ケース91の前後両側壁の左側には、操作軸88が前後方向に出力軸85と平行に、回転可能に横架されている。該操作軸88は、前側壁を貫通し、上ケース91の前外部に突出するように配設されている。前記操作軸88の先端(前端)には、調量ツマミ88aが固設され、上ケース91内の操作軸88中途部外周には、ネジ山が施されており、該ネジ山に螺合するようにナット88bが配設されている。該ナット88bとスライダー85dは連結体88cにより連結されている。
【0069】
前記構成によって、調量ツマミ88aを正回転(もしくは逆回転)させると、操作軸88が回転されて、ナット88bが前方(もしくは後方)に移動される。該ナット88bの移動によって、連結体88c、スライダー85d、外嵌体85aを介して、従動ディスク84が前方(もしくは後方)に移動し、駆動ディスク83の外周側(もしくは中心側)に移動する。この移動によって、従動ディスク84の回転速度が速く(もしくは遅く)なり、ひいては単位時間当たりの肥料の繰出し量が多く(もしくは少なく)なる。
【0070】
なお、従動ディスク84は駆動ディスク83の中心から前方の外周端までの間で摺動できるように構成されている。つまり、従動ディスク84は駆動ディスク83上の半径方向のみ摺動可能に操作軸88の回転が規制されている。本実施例では、調量手段94の施肥繰出し量を最大にした場合に、前記ナット88bまたは連結体88cが上ケース91の前側の内面に当接するように構成され、また、調量手段94の施肥量を最小にした場合に、外嵌体85aの後端が前記上ケース91の後側内面に当接するように構成されている。
【0071】
こうして、従動ディスク84の半径方向の移動範囲が規制され、一方向のみ回転できるようにしている。また、前記操作軸88と動力入切軸87とクラッチレバー98は略平行に配置して同一側(本実施例では前方)へ突出され、前方から容易に操作できるようにしている。
【0072】
前記出力軸85の後端は、上ケース91の後壁から後方外部へと突出され、動力入切手段93と接続される。つまり、動力入切手段93は、下ケース92後部上の駆動ディスク83の中心よりも後側に配設されて、上ケース91の後部上の空間を有効に利用してコンパクトに配置されている。該動力入切手段93は作業終了時に肥料ホッパー42内に残る肥料を排出するために、前記上部施肥ユニット41aを上方に回動する時に、動力伝達部を解除するための手段である。該動力入切手段93の構成を以下に説明する。
【0073】
前記出力軸85の後端には、有底円筒状の嵌合部86が出力軸85上で相対回転不能、かつ、摺動可能に外嵌されている。該嵌合部86の後端にはクラッチ爪が形成され、後述する補助出力軸101の前端に形成したクラッチ爪と噛合可能に構成されている。また、前記嵌合部86の中途部には全周に係合溝86aが施されており、該係合溝に動力入切軸87の先端に設けた係合体87aが係合されている。
【0074】
前記動力入切軸87は、上ケース91上に立設した支持体91a・91aに前後摺動自在に支持されて、前記出力軸85と平行に配設されている。該動力入切軸87の前端は、グリップ部とし平面視略U字型に屈曲されて握り易い形状とし、後端は側面視逆L字型に形成した係合体87aが設けられている。
また、前記係合体87aと前記上ケース91の右後壁との間にバネ87bが介装され、該バネ87bによって、前記嵌合部86が機体後方に付勢され、クラッチ爪が噛合するように付勢されている。
【0075】
この様な構成において、動力入切軸87を前方に摺動させた場合、係合体87aがバネ87bの付勢力に抗して、嵌合部86が出力軸85の前方に摺動されて、補助出力軸101のクラッチ爪との係合が解除される。また、その逆に動力入切軸87を開放することによって、バネ87bの付勢力が働き、嵌合部86と補助出力軸101のクラッチ爪が噛合している状態となる。
【0076】
前述のように、前記上ケース91内に配置した従動ディスク84の後側であって、駆動ディスク83の中心よりも後側に動力入切手段93を配置するよう構成したので、従動ディスク84は逆回転させることはないため、駆動ディスク83の前方半径上で移動させるが、その従動ディスク84の可動範囲と前後反対側、つまり、後方側に動力入切手段93を配設できるため、空いたスペースを有効に利用でき、コンパクト化が図れる。
【0077】
また、前述のように、変速装置つまり前記摩擦円板式変速装置81は、入力軸82上に設けた駆動ディスク83と、出力軸85上に前後摺動可能に配置して、外周面が前記駆動ディスク83と摺接するように配置した従動ディスク84と、前記従動ディスク84を、駆動ディスク83の半径方向に移動して変速操作する操作軸88と、前記駆動ディスク83を入力軸82上で摺動させて、前記従動ディスク84に対して離間または付勢して当接させる動力断接クラッチ95と、前記出力軸85の先端に設ける動力入切手段93とを備えるよう構成した。
【0078】
よって、操作軸88の回動により、変速操作、つまり、調量操作ができる。また、動力入切手段93を操作して動力伝達を解除することにより、摩擦円板式変速装置81を容易に施肥機40の補助伝動部99から外すことができ、施肥機40及び摩擦円板式変速装置81のメンテナンスや組立が容易にできる。そして、動力断接クラッチ95を操作することにより、複数の繰出し部43への動力伝達を一度に断接でき、所謂、全条止めが可能となる。つまり、摩擦円板式変速装置81に調量操作および全条止め操作を行う機能が集約されて、コスト低減化が図れ、操作性が良い施肥機の変速装置が得られる。
また、変速幅を大きくすることが可能となり、施肥できる肥料の種類を拡大でき、施肥作業時の走行速度の変速幅も大きくできる。変速装置が摩擦円板式であるため、過負荷がかかっても摩擦円板部分で滑ることになり、トルクリミッタ等の安全装置を省くことが可能となり、安全装置を配置するためのスペースも不要となり、コスト低減化が図れる。
【0079】
また、前記操作軸88の先端に調量ツマミ88aを設けて前方に突出するとともに、前記動力断接クラッチ95を操作するクラッチレバー98と動力入切手段93の操作部材を前記調量ツマミ88aと同一方向に突出するよう構成したので、操作部材が同一方向に突出されて、同一方向から操作が可能となって、操作性を向上することができる。
【0080】
さらにまた、前記操作軸88と前記クラッチレバー98は、前記駆動ディスク83の外側であって左右一側に配置されるよう構成したので、操作軸88やクラッチレバー98の回動部から発生する塵埃や潤滑剤等が駆動ディスク83上に落下することがなく、駆動ディスク83と従動ディスク84の摩擦に悪影響を与えず、確実に変速操作ができる。
【0081】
また、前記摩擦円板式変速装置81と前記横伝動軸71との間には補助伝動部99が設けられている。
【0082】
前記補助伝動部99は、図4に示すように、機体右側に配置されている施肥ユニット41の下部に配置され、繰出し部43と繰出し部43の間の横伝動軸71上に配設されている。
【0083】
図6に示すように、補助伝動部99は、補助伝動部ケース96を繰出し部43に固定し、該補助伝動部ケース96の側面視中央部に貫通孔を開口し、該貫通孔に軸受71a・71aを介して横伝動軸71を回転自在に支持している。該横伝動軸71は後述する補助出力軸101に対して直角方向に配置される。前記補助伝動部ケース96内の横伝動軸71上にはベベルギア71bを固設している。
また、補助伝動部ケース96の前面に貫通孔を開口し、軸受を介して補助出力軸101を回転自在に支持し、該補助出力軸101の前端には、クラッチ爪を設けて、前記摩擦円板式変速装置81の出力軸85後端に設けた嵌合部86のクラッチ爪と噛合可能に構成している。
前記補助出力軸101の後端は、補助伝動部ケース96内に挿入してベベルギア102が固設され、該ベベルギア102は前記ベベルギア71bと噛合されている。
【0084】
図3または図4に示すように、前記横伝動軸71は、繰出し部43を左右水平方向に貫通し、各繰出し部43に横伝動軸71から条止めクラッチ機構111、駆動ベベルギア73・従動ベベルギア72を介して繰出し軸66に動力が伝達される。前記条止めクラッチ機構111は図示しない条止めクラッチレバーと接続され、各施肥ユニット41を選択的に駆動可能な構成とされている。
【0085】
以上のような構成にすることによって、走行ミッションケースからの動力は、伝動軸89を介して摩擦円板式変速装置81の駆動ディスク83に伝えられ、該駆動ディスク83と従動ディスク84の接触位置に応じて出力回転が変更される。変速後の駆動力は出力軸85より補助伝動部99を介して前記横伝動軸71に伝達され、該横伝動軸71より駆動ベベルギア73・従動ベベルギア72を介して、繰出し軸66を駆動する。該繰出し軸66の回転により前記肥料ホッパー42内の肥料は所定の繰出量だけ接続管46に落下する。そして、その落下した肥料は、搬送ホース48を介して前記作溝器49まで空気搬送される。
【0086】
前記乗用田植機100の走行ミッションケースのPTO出力軸より動力伝達機構を介して繰出し部43に動力を伝達し、該動力伝達機構の伝達経路途中に摩擦円板式変速装置81を設け、該摩擦円板式変速装置81を、乗用田植機100の機体後部より立設して、施肥機40を支持する施肥機フレーム51に取り付けるよう構成した。
【0087】
前記構成としたことにより、摩擦円板式変速装置81を施肥機フレーム51に取り付けるので、ユニットとして簡単に施肥機40、及び乗用田植機100に組み付けることが可能となり、組立工数を減少して組立性を向上することができる。また、メンテナンスも容易にできる。繰出し部43と摩擦円板式変速装置81とを一体的に構成できるため、施肥機40と摩擦円板式変速装置81とを一体的に取り付け、取り外しができ、仕様変更が容易にできるとともに、性能確認が容易にできる。繰出し装置60への動力の変速を、摩擦円板式変速装置81としたことにより、従来のリングコーン式変速装置よりも部品点数を減少してコスト削減化が図れる。
【0088】
前記摩擦円板式変速装置81を乗用田植機100の運転席13の後側方に配置した。
【0089】
前記構成としたことにより、オペレーターは後ろ向きに振り返って、摩擦円板式変速装置81より前方に突出した調量ツマミ88aを操作して、変速操作つまり調量操作を容易に行うことができる。
【0090】
前記摩擦円板式変速装置81を、複数配設される肥料ホッパー42と肥料ホッパー42の間の前下部空間に配置した。
【0091】
前記構成としたことにより、肥料ホッパー42と機体フレームの間に形成される空間を有効に利用することができ、摩擦円板式変速装置81は乗用田植機100の変速操作装置等の操作部の後上方に位置するため、本機側の操作等の邪魔にならない。また、従来走行ミッションケースの近傍に配置した構成に比べて、乗用田植機100の走行時等において泥がかかりにくくなり、耐久性を向上することができる。
【0092】
前記摩擦円板式変速装置81を、前記送風機47bと左右反対側に配置した。
【0093】
前記構成としたことにより、施肥機40全体の左右重量バランスを向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0094】
【図1】本発明の一実施例に係る乗用田植機の全体的な構成を示した側面図。
【図2】同じく平面図。
【図3】施肥機周辺を示した側断面図。
【図4】施肥機周辺を示した後方斜視図。
【図5】摩擦円板式変速装置を示した側断面図。
【図6】補助伝動部周辺を示した平断面図。
【符号の説明】
【0095】
13 運転席
40 施肥機
42 肥料ホッパー
43 繰出し部
44 施肥搬送部
47b 送風機
81 摩擦円板式変速装置
51 施肥機フレーム
100 乗用田植機

【特許請求の範囲】
【請求項1】
肥料を収容する肥料ホッパーと、
該肥料ホッパーの下部に配設され、肥料を所定量ずつ繰出す繰出し部と、
該繰出し部より繰出される肥料を、施肥部近傍まで案内する施肥搬送部と、
該施肥搬送部に搬送風を送る送風機と、
を備えた施肥機を機体後部に配設する乗用田植機において、
前記乗用田植機の走行ミッションケースのPTO出力軸より動力伝達機構を介して繰出し部に動力を伝達し、
該動力伝達機構の伝達経路途中に摩擦円板式変速装置を設け、
該摩擦円板式変速装置を、乗用田植機の機体後部より立設して、施肥機を支持する施肥機フレームに取り付けたことを特徴とする乗用田植機。
【請求項2】
前記摩擦円板式変速装置を乗用田植機の運転席の後側方に配置したことを特徴とする請求項1に記載の乗用田植機。
【請求項3】
前記摩擦円板式変速装置を、複数配設される前記肥料ホッパーと前記肥料ホッパーの間の前下部空間に配置したことを特徴とする請求項1に記載の乗用田植機。
【請求項4】
前記摩擦円板式変速装置を、前記送風機と左右反対側に配置したことを特徴とする請求項1に記載の乗用田植機。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−110238(P2010−110238A)
【公開日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−283648(P2008−283648)
【出願日】平成20年11月4日(2008.11.4)
【出願人】(391025914)八鹿鉄工株式会社 (131)
【Fターム(参考)】