説明

工作機械

【課題】たとえ経験の浅い作業者等であっても、びびり振動を抑制しやすく、ひいては歩留まりの向上等を図ることができる工作機械を提供する。
【解決手段】びびり振動が発生した際に所定のパラメータを変更することで、変更後のパラメータの値に応じた振幅Q及び周期Rで主軸2の回転速度を変動させるものにおいて、そのパラメータに係る情報をパラメータ表示制御部11が表示手段9へ表示する。したがって、作業者は表示手段9における表示を参考にしてパラメータを変更し、主軸2の回転速度の振幅Q及び周期Rを変更することができる。そのため、経験の浅い作業者であっても、従来より容易にびびり振動を抑制させることができ、ひいては歩留まりの向上も図ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、工具又はワークを回転させながら加工を行う工作機械である。
【背景技術】
【0002】
従来、たとえば工具を回転させてワークの表面を切削加工するような工作機械においては、工具の剛性が低い等の理由により、加工中にびびり振動が発生することがある。そして、びびり振動が発生した場合の抑制方法としては、たとえば特許文献1や特許文献2に記載されているように、主軸の回転数を所定の振幅で周期的に変動させる方法が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開昭49−105277号公報
【特許文献2】特開2000−126991号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来、主軸の回転数を周期的に変動させるに際しての振幅や周期に関しては、作業者の経験等に基づいて決定していた。すなわち、びびり振動を効果的に抑制するためには十分な経験が必要であるため、経験の浅い作業者等にしてみると、びびり振動の抑制は非常に困難であり、ひいては加工品の歩留まりが悪くなる等の問題があった。
【0005】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みなされたものであって、たとえ経験の浅い作業者等であっても、びびり振動を抑制しやすく、ひいては歩留まりの向上等を図ることができる工作機械を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明のうち請求項1に記載の発明は、工具又はワークを回転させるための回転軸及び前記回転軸を回転させるための駆動手段を備えているとともに、前記回転軸の回転速度を、所定の平均回転速度を基準として所定の振幅及び周期で変動可能であり、びびり振動が生じると、所定のパラメータを変更することにより前記平均回転速度、前記振幅、及び前記周期のうちの少なくとも何れか一つを変更する工作機械であって、表示手段と、前記パラメータに係る情報を前記表示手段に表示するパラメータ表示制御部とを備えており、前記表示手段に表示された前記パラメータに係る情報にもとづいて前記パラメータを変更可能であることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記パラメータ表示制御部は、前記パラメータに係る情報として、再生型びびり振動に効果のあるパラメータの値またはその範囲、及び/又は効果のないパラメータの値またはその範囲を前記表示手段に表示することを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記パラメータ表示制御部は、前記パラメータに係る情報として、前記駆動手段が実現できないパラメータの値の範囲を前記表示手段に表示することを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の何れかに記載の発明において、前記パラメータとして、前記振幅及び前記周期を採用したことを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜3の何れかに記載の発明において、前記パラメータとして、前記振幅又は前記周期の何れか一方と、前記回転軸の角加速度、前記回転軸のトルク、前記駆動手段への供給電力、前記振幅を前記周期で除して求められる変動率、及び前記平均回転速度のうちの何れか一つとを採用したことを特徴とする。
尚、請求項1における平均回転速度とは、回転速度を所定の振幅及び周期で変動させるに際して基準となる回転速度のことである。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、表示手段と、パラメータに係る情報を表示手段に表示するパラメータ表示制御部とを備えており、表示手段に表示されたパラメータに係る情報にもとづいてパラメータを変更可能であるため、経験の浅い作業者であっても、従来より容易にびびり振動を抑制させることができ、ひいては歩留まりの向上も図ることができる。
また、請求項2に記載の発明によれば、パラメータ表示制御部が、パラメータに係る情報として、再生型びびり振動に効果のあるパラメータの値そのものやその範囲、及び又は効果のないパラメータの値そのものやその範囲を表示手段に表示するため、たとえ経験の浅い作業者であっても、一層確実且つ容易にびびり振動を抑制することができる。
さらに、請求項3に記載の発明によれば、パラメータ表示制御部が、パラメータに係る情報として、駆動手段が実現できないパラメータの値の範囲を表示手段に表示する。したがって、たとえば作業者が回転軸のトルクが最大値を超えるような値を入力したことにより、当該入力値が無効となり、回転軸の回転速度の振幅や周期が変更されないまま加工が継続され、びびり振動が抑制できないといった事態が生じず、極めて確実にびびり振動を抑制することができる。
加えて、請求項4及び5に記載の発明によれば、振幅と周期とをパラメータとして採用したり、振幅又は周期の何れか一方と、回転軸の角加速度、回転軸のトルク、駆動手段への供給電力、振幅を周期で除して求められる変動率、及び平均回転速度のうちの何れか一つとをパラメータとして採用しているため、より簡易に振幅及び周期を変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】マシニングセンタのブロック構成を示した説明図である。
【図2】主軸の回転速度が所定の振幅及び周期で変動する様子を示した説明図である。
【図3】表示手段におけるパラメータに係る情報等の表示態様の一例を示した説明図である。
【図4】表示手段におけるパラメータに係る情報等の表示態様の変更例を示した説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態となる工作機械について、図面にもとづき詳細に説明する。
【0010】
1は、ホルダ13を介して工具14を装着可能な回転軸としての主軸2を備えたマシニングセンタであって、主軸2を回転可能に支持する主軸頭3内には、主軸2を回転させるためのモータ4、及び主軸2やモータ4の回転速度を検出するためのエンコーダ5が内臓されている。また、主軸頭3と対向する位置には、ワークWを載置するためのテーブル6が設けられている。
一方、7は、主軸2の回転速度を制御したり、モータ4への供給電力を調整するための主軸制御部であり、モータ4やエンコーダ5と電気的に接続されている。また、8は、マシニングセンタ1全体の挙動を制御する工作機械制御部であって、上記主軸制御部7、加工プログラムを記憶する記憶部10、及び後述する表示手段9を有するパラメータ表示制御部11等と接続されている。さらに、12は、工作機械制御部8へ回転速度の変更等を指令するための入力手段である。
【0011】
そして、上記工作機械1では、工作機械制御部8へ入力手段12を介して加工の開始が指令されると、記憶部10に記憶されている加工プログラムが読み出され、主軸制御部7による制御のもとモータ4へ電力が供給されて主軸2が回転し始めるとともに、所定の平均回転速度(図4中の回転速度S)を基準として所定の振幅及び周期で回転速度が変動し、ワークWの表面等が切削加工される。また、びびり振動が生じると、作業者は、表示手段9に表示される後述するようなパラメータに係る情報にもとづき、入力手段12により所定のパラメータ(ここでは、振幅及び周期とする)を変更して、主軸2の回転速度の振幅及び周期を変更すればよい。すると、変更後のパラメータの値に応じた振幅及び周期で主軸2の回転速度が変動し、びびり振動が抑制される。また、工作機械制御部8は、びびり振動を抑制したパラメータの値や該パラメータの値に応じた振幅及び周期を記憶部10へ記憶する。そして、次回以降の加工時には、加工当初から記憶部10に記憶されている振幅及び周期(パラメータの値のみを記憶している場合には、記憶されているパラメータの値から振幅及び周期を算出すればよい)で主軸2の回転速度を変動させる。
【0012】
なお、上記主軸制御部7による主軸2の回転速度の変動例としては、たとえば図2に示すように、振幅Q及び周期Rでの変動が考えられる。このとき、図2の如く三角波として表されるような変動ではなく、正弦波で表されるように変動させてもよいし、台形波として表されるように変動してもよい。また、主軸2の回転速度の振幅Q及び周期Rを変更するためのパラメータとしては、振幅Q及び周期Rを採用することも当然可能であるし、他の要素をパラメータとして採用してもよい。すなわち、変動させる回転速度の振幅を平均回転速度で除した値をQとし、変動の周期をRとすると、振幅Q及び周期Rの関係は下記式(1)の一次式で表される。したがって、周期Rの代わりに主軸トルクTを振幅Qとともにパラメータとして採用する、すなわち入力手段12を介して振幅Q及び主軸トルクTを変更することにより、マシニングセンタ1における主軸2の回転速度の振幅Q及び周期Rが変更されるように構成してもよい。尚、下記数1におけるイナーシャJは、主軸2、ホルダ13、工具14の種類等によって同定される値である。
【0013】
【数1】

【0014】
また、主軸トルクTと主軸2の角加速度(主軸角加速度)との関係は下記式(2)のように表されるため、主軸トルクTの代わりに、主軸角加速度をパラメータとして振幅Qとともに採用することも可能である。
さらに、主軸トルクTとモータ4へ供給する電力との関係は下記式(3)のように表されるため、主軸トルクTの代わりに、モータ4への供給電力をパラメータとして振幅Qとともに採用することも可能である。
【0015】
【数2】

【0016】
【数3】

【0017】
ここで、本発明の要部となるパラメータ表示制御部11による表示手段9への表示について図3や図4をもとに説明する。
主軸2を回転させて加工を開始すると、表示手段9には、図3に示す如く、加工情報とびびり振動を抑制するためのパラメータに係る情報(変更するパラメータの値を示唆する情報)とが表示される。図3に示す例においては、加工情報として、主軸2の回転速度の変動に係る情報(図3中の回転速度)や主軸2のトルクの変動に係る情報(図3中のトルク)、主軸2に生じる振動を図示しない振動検出センサで検出することにより得られた振動加速度に係る情報(図3中の加速度)を右側に表示している。また、左側には、加工に使用する工具14の刃数、加工中の主軸2の平均回転速度を加工情報として表示している。
【0018】
一方、図3に示す例では、パラメータを回転速度の振幅Q及び周期Rとしており(すなわち、入力手段12を介して振幅Q及び周期Rを変更するように構成されている)、パラメータに係る情報として、振幅Qを縦軸に、周期Rを横軸に夫々とった平面上に現在の設定値(すなわち、現在の振幅及び周期)をプロットさせたもの(すなわち、図3中の●)を表示している。また、所謂再生型びびり振動を抑制するにあたっては、びびり振動を抑制する効果がある周期と効果のない周期とが存在しており、それぞれ下記数4中の式(4)及び式(5)で表されることが知られている。そこで、図3に示す例では、パラメータに係る情報として、式(4)で求められる周期及び該周期を基準としてプラスマイナスに所定の幅をもたせた周期(所定の幅に関しては予め設定しておく)を、びびり振動の抑制効果がある周期であるとして上記平面内に色づけして表示する。
また、パラメータに係る情報として、設定された周期に対して、式(4)により求められるびびり振動を抑制する効果がある平均回転速度の候補を、現在の回転速度に近いものから順に予め設定された数だけ表示し、入力手段12を介して平均回転速度を変更する(たとえば、振幅及び周期はそのままにし、基準となる平均回転速度を変更する等)ようにしてもよい。さらに、周期Rを縦軸に、平均回転速度Nを横軸に夫々とった平面上に現在の設定値を表示し、びびり振動の抑制効果がある周期Rと平均回転速度Nの値またはその範囲、及び/又は抑制効果のない周期Rと平均回転速度Nの値またはその範囲を上記平面上に色づけて表示してもよい。
【0019】
【数4】

【0020】
さらに、モータ4に対して電力を過剰に供給すると、モータ4が発熱等して破損してしまう。したがって、そのような事態が生じないように、工作機械制御部11において主軸2のトルクの最大値を制限しているため、主軸2の回転速度の振幅Qを大きく、又は、周期Rを短く変更しようとしても変更できない場合がある。すなわち、上記式(1)から導かれる下記式(6)により、変更可能な振幅Q及び周期Rは制限されることになる。そこで、パラメータ表示制御部11は、パラメータに係る情報として、上記平面内において式(6)を満たさない振幅及び周期の範囲を明確に表示し(図3中の「設定不可」)、作業者に式(6)を満たさない範囲のパラメータの値を入力させないようにしている。尚、式(6)中のイナーシャJについては、ホルダ13や工具14の材質や形状から算出してもよいし、空切削状態(空転時)における主軸トルクT、振幅Q、及び周期Rとを用いて式(1)から算出してもよい。また、切削トルクTcについては、工具14の形状と、ワークWの比切削抵抗と、切削条件とから計算してもよいし、実際にワークWを切削した場合の主軸トルクから空切削状態における主軸トルクを引いた値として求めてもよい。
【0021】
【数5】

【0022】
また、図3に示す例では、パラメータを振幅Q及び周期Rとしているが、上述したようにパラメータはそれらに限られない。そして、振幅Q及び角加速度をパラメータとして採用した場合における表示手段9での表示態様を図4に示す。図4に示す例においても、表示手段9には加工情報とパラメータに係る情報とを表示しており、加工情報については図3に示す例と同じ情報を表示している。一方、パラメータに係る情報としては、振幅Qを縦軸に、角加速度を横軸に夫々とった平面上に現在の設定値(すなわち、現在の振幅及び角加速度)をプロットさせたもの(図4中の●)を表示している。また、振幅Q、周期R、及び角加速度には、下記数6中の式(7)の関係があることから、上記式(4)を代入することによって、下記数6中の式(8)に示すような再生型びびり振動を抑制する効果がある振幅Qと角加速度との関係が得られる。そこで、図4に示す例では、上記式(4)で求められる周期及び該周期を基準としてプラスマイナスに所定の幅をもたせた周期を代入した際の式(8)の範囲を、びびり振動の抑制効果がある振幅及び角加速度であるとして上記平面内に色づけして表示する。
【0023】
【数6】

【0024】
さらに、主軸2のトルクの最大値が制限されていることに対しては、上記式(2)から導かれる下記式(9)により、変更可能な角加速度が制限されることになる。そこで、パラメータ表示制御部11は、パラメータに係る情報として、上記平面内において式(9)を満たさない角加速度の範囲を明確に表示し(図4中の「設定不可」)、作業者に式(9)を満たさない範囲のパラメータの値を入力させないようにしている。
【0025】
【数7】

【0026】
なお、上述したように回転速度の振幅Q及び周期Rを変更するためのパラメータとしては、他の要素を採用することも可能であり、たとえば、周期Rでも角加速度でもなく、主軸トルクやモータ4への供給電力をパラメータとして振幅Qとともに採用し、たとえば、パラメータ表示制御部11が、振幅Qを縦軸、主軸トルクを横軸とした平面上に種々の情報をプロットする態様でパラメータに係る情報を表示するように構成としてもよい。また、角加速度や主軸トルク、供給電力を周期Rとともにパラメータとして採用してもよい。さらに、振幅Qを周期Rで除した変動率を用い、当該変動率と振幅Qとをパラメータとして採用したり、変動率と周期Rとをパラメータとして採用することも可能である。一方、上記図3及び4に示す例では、再生型びびり振動を抑制する効果のあるパラメータの値の範囲を表示するように構成しているが、上記式(5)にもとづいて、振動抑制の効果がないパラメータの値の範囲についてもパラメータに係る情報として表示するように構成してもよい。
【0027】
以上、本実施形態に係るマシニングセンタ1によれば、びびり振動が発生した際に所定のパラメータを変更することで、変更後のパラメータの値に応じた振幅Q及び周期Rで主軸2の回転速度を変動させるものにおいて、そのパラメータに係る情報をパラメータ表示制御部11が表示手段9へ表示する。したがって、作業者は表示手段9における表示にもとづいてパラメータを変更し、主軸2の回転速度の振幅Q及び周期Rを変更することができる。そのため、経験の浅い作業者であっても、従来より容易にびびり振動を抑制させることができ、ひいては歩留まりの向上も図ることができる。
【0028】
また、振幅Qと周期Rとをパラメータとして採用したり、振幅Q又は周期Rの何れか一方と、主軸2の角加速度、主軸2のトルク、モータ4への供給電力、又は変動率のうちの何れか一つとをパラメータとして採用しているため、より簡易に振幅Q及び周期Rを変更することができる。
さらに、再生型びびり振動を抑制するために効果的なパラメータの値の範囲をパラメータに係る情報として表示手段9に表示するため、たとえ経験の浅い作業者であっても、一層確実且つ容易にびびり振動を抑制することができる。
【0029】
さらにまた、振幅Q及び周期Rの変更に伴いモータ4に負荷がかかり過ぎて実現できない、すなわち主軸2のトルクが最大値を超えないように、主軸2のトルクが最大値を超えるようなパラメータの値の範囲をパラメータに係る情報として表示手段9に表示し、当該範囲内の値を入力させないように作業者へ報知する。したがって、作業者が、主軸2のトルクが最大値を超えるような値を入力したことにより、当該入力値が無効となり、主軸2の回転速度の振幅Qや周期Rが変更されないまま加工が継続され、びびり振動が抑制できないといった事態が生じず、極めて確実にびびり振動を抑制することができる。
加えて、変更後のパラメータの値や該パラメータの値に応じた振幅Q及び周期Rを記憶部10に記憶しており、次回以降は、加工当初から記憶部12に記憶されている振幅Q及び周期Rで主軸2の回転速度で主軸2の回転速度を変動させるため、びびり振動を一層確実に抑制することができる。
【0030】
なお、本発明に係る工作機械は、上記実施形態の態様に何ら限定されるものではなく、回転軸、パラメータ表示制御部、及び工作機械全体に係る構成等を、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、必要に応じて適宜変更することができる。
【0031】
たとえば、上記実施形態では、工作機械として工具を回転させるマシニングセンタについて説明しているが、ワークを回転させる旋盤等といった他の工作機械にも適用可能である。
また、パラメータ表示制御部11は、表示手段9にパラメータに係る情報と共に加工情報も表示しているが、加工情報については必ずしも表示しなくてもよいし、パラメータに係る情報とは別の表示手段に表示するようにしてもよい。
加えて、上記実施形態では、モータ4に負荷がかかりすぎるようなパラメータの値の範囲を表示手段9に表示しているにすぎないが、そのような範囲内のパラメータの値を入力手段12によってそもそも入力できないように構成することも可能である。
【符号の説明】
【0032】
1・・マシニングセンタ、2・・主軸、3・・主軸頭、4・・モータ(駆動手段)、5・・エンコーダ、6・・テーブル、7・・主軸制御部、8・・工作機械制御部、9・・表示手段、10・・記憶部、11・・パラメータ表示制御部、12・・入力手段、13・・ホルダ、14・・工具。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
工具又はワークを回転させるための回転軸及び前記回転軸を回転させるための駆動手段を備えているとともに、前記回転軸の回転速度を、所定の平均回転速度を基準として所定の振幅及び周期で変動可能であり、びびり振動が生じると、所定のパラメータを変更することにより前記平均回転速度、前記振幅、及び前記周期のうちの少なくとも何れか一つを変更する工作機械であって、
表示手段と、
前記パラメータに係る情報を前記表示手段に表示するパラメータ表示制御部とを備えており、
前記表示手段に表示された前記パラメータに係る情報にもとづいて前記パラメータを変更可能であることを特徴とする工作機械。
【請求項2】
前記パラメータ表示制御部は、前記パラメータに係る情報として、再生型びびり振動に効果のあるパラメータの値またはその範囲、及び/又は効果のないパラメータの値またはその範囲を前記表示手段に表示することを特徴とする請求項1に記載の工作機械。
【請求項3】
前記パラメータ表示制御部は、前記パラメータに係る情報として、前記駆動手段が実現できないパラメータの値の範囲を前記表示手段に表示することを特徴とする請求項1又は2に記載の工作機械。
【請求項4】
前記パラメータとして、前記振幅及び前記周期を採用したことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の工作機械。
【請求項5】
前記パラメータとして、前記振幅又は前記周期の何れか一方と、前記回転軸の角加速度、前記回転軸のトルク、前記駆動手段への供給電力、前記振幅を前記周期で除して求められる変動率、及び前記平均回転速度のうちの何れか一つとを採用したことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の工作機械。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−91283(P2012−91283A)
【公開日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−241137(P2010−241137)
【出願日】平成22年10月27日(2010.10.27)
【出願人】(000149066)オークマ株式会社 (476)
【出願人】(504139662)国立大学法人名古屋大学 (996)
【Fターム(参考)】